れいか「私、みゆきさんのこと嫌いです」みゆき「え……?」(356)


れいか「嫌いです」ニコ

みゆき「……え?」

れいか「大嫌いです」ニコ

みゆき「えっ……え?」

れいか「」ニコニコ

みゆき「えっ!?」


みゆき「れ、れいかちゃん。今なんて?」

れいか「私、みゆきさんのこと嫌いなんです」ニコッ

みゆき「ご、ごめん。き、嫌いってその……」

れいか「そのままの意味ですよ」

みゆき「な、なんで……」

れいか「なんとなく。強いて言うなら、ムカつきます」

みゆき「ひ、ひどいよれいかちゃん……」

れいか「嫌いなんですから仕方ありません」

みゆき「だ、だって……私たち友達だと思ってたのに……プリキュアだって……」

れいか「友達だと思っていたのは、みゆきさんの方だけだったみたいですね」

みゆき「そんな……」ウルッ


れいか「プリキュアの方も、あなたは仲間だと思っているようですが、実際戦闘ではあなたは役立たずではないですか」

みゆき「や、役立たず?」

れいか「サニーは炎を利用したパワー溢れる戦いをする、マーチはスピードを活かしアクロバチックに戦う、ピースはあざとい、そして私はみなさんの司令塔……」

れいか「あなたに何ができると言うのですっ!」ビシイッ

みゆき「うっ……」

れいか「プリキュアにあなたがなせる役割はありません!」

みゆき「うう、確かに私はあかねちゃんみたいに力持ちじゃないし。なおちゃんみたいに身軽じゃないし」

みゆき「やよいちゃんみたいにあざとくないし。れいかちゃんみたいに頭良くないけど……」

れいか「けど?」

みゆき「……うう。やっぱりなにもないかも……」シュン

れいか「……」


れいか「というよりも、すべてにおいて人並み以下ですよね」

みゆき「う……」

れいか「運動音痴。成績不振。コロネかわいい。おっちょこちょい。落ち着きがない。淫乱」

みゆき「うう……」

れいか「私たちがいなかったら、みゆきさん一人でプリキュアをやっていけたでしょうか?」

みゆき「や、やっていけたよ! ……たぶん」

れいか「無理ですね。私一人にさえ口答えできないようでは、あの悪の三幹部の相手などとてもできません」

みゆき「で、できるよ! 私だってやればできる!」

れいか「そうですか……なら」つスマイルパクト

みゆき「!」

れいか「私一人に負けるはずがありませんよね?」


みゆき「ま、まさか変身して戦う気なの……?」

れいか「はい。さすがにみゆきさんでも状況は把握できたようですね」

みゆき「そんな、おかしいよ! プリキュア同士が戦うなんて! もしケガでもしたら……」

れいか「それなら大丈夫ですよ。あなたがいなくても、私たちはプリキュアとして十分やっていけますから」

みゆき「私は、プリキュアじゃないってこと……?」

れいか「言ったでしょう? あなたは役立たずだと」

みゆき「……っ!」

れいか「あなたがいない方が、むしろプリキュアのためになりますよ」

みゆき「……も、もう頭きた!」

れいか「……」

みゆき「いくられいかちゃんだって許さないよ!」プンスカ

みゆき「私も怒る時は怒るんだから!」プンプン

れいか「そうでしょうね」

みゆき「……それに、悲しいんだよ?」


みゆき「友達だって、仲間だって思ってたのに! そんなこと言うなんて……悲しいよ!!」

れいか「……。ですからそう思ってたのはあなただけだったんです」

みゆき「ウソだよ。れいかちゃんは優しい子だもん! そんなひどいこと、言わない!」

れいか「ふふ……では、あなたの悪口を言う私は私ではないと?」

みゆき「わかんないよ。でも、戦えばなにか分かるかもしれない!」つスマイルパクト

れいか「なるほど……」つスマイルパクト


スマイルパクト<カチャ

レディー!

みゆれい「プリキュア、スマイルチャー……」

佐々木「って、授業中になにをやってるのー!!」

れいか「ひゃっ!」ビクッ

みゆき「はい!?」ビクッ

れいか「す、すみません!」ペコリ

みゆき「ご、ごめんなさいごめんなさい!」ペコペコ

佐々木「まったく……」

あかね「いやほんま何やってんねん」


~職員室

ガララ

シツレイシマシター

みゆき「はあ……」

れいか「こってり叱られてしまいました……」

みゆき「うん、ごめんね。私のせいで」

れいか「いえ、私が先に話したんです」

みゆき「そうだよねー。れいかちゃんが変なこと言うからー。はっぷっぷー」

れいか「す、すみません」ペコリ

みゆき「えへへ、冗談だよ。れいかちゃん叱られ慣れてなさそうだからからかっちゃった」

れいか「……」


みゆき「さっきなんて先生が何か言う度にビクビクして、頭下げっぱなしでかわいかったよ」

れいか「かわ、いい……?」

みゆき「うん! れいかちゃんってかわいいよね! もてもてって言われるのも分かるかも~!」

れいか「……」

みゆき「? れいかちゃん?」

れいか「……そういうところがムカつくんです」ボソッ

みゆき「え……?」

れいか「みゆきさんなんか、大嫌いですっ!」タタッ

みゆき「れ、れいかちゃん!」

みゆき「れいかちゃん……」


みゆき「……」グスッ

あかね「みゆきー!」

やよい「先生のお説教長かったねー」

なお「いきなり授業中に二人で話し出すから何事かと思ったよ」

みゆき「みんな……」

やよい「あれ? れいかちゃんは?」

なお「いないね」キョロキョロ

みゆき「うわああ~ん!!」ガバッ

あかね「な、なんやなんや~!?」


~~

みゆき「うっうっ……」グスグス

あかね「おー、よしよし」

なお「どおどお」

やよい「なでなで」

みゆき「れっ……ちゃんが、ぐすっ。たしを、きら、って、ずびっ」

あかね「うん、何言うてんのか全然わからん」

なお「つまり、れいかがみゆきちゃんを嫌ってるんだね!」

みゆき「う、うえええん!!」

やよい「なおちゃん、直球すぎィ!」

なお「ご、ごめん」


あかね「でもれいかがみゆきにそないなこと言うなんて、信じられへんなぁ~」

なお「そうだね……」

みゆき「私も最初は冗談だと思ったけど」

あかね「れいかは冗談なんて言わなさそうやしなー」

やよい「じゃあ本心ってこと?」

あかね「わからん」

みゆき「うう……」

やよい「ウソなんてめったに言わないし、絶対本心だよ!」

なお「やよいちゃん私より直球勝負だよね」


あかね「ま、何にしてもれいか本人に聞かんとわからへんな」

なお「明日聞いてみようか」

やよい「うん」

みゆき「みんな、ありがとう」

あかね「かまへん。ウチらは友達なんや」

なお「二人には仲良くやってほしいしね」

やよい「うんうん」

みゆき「みんな……」

あかね「とりあえず、今日のところは帰って休み」

みゆき「……うん」


~帰り道

あかね「ほな、また明日な」

なお「バイバイ」

やよい「れいかちゃんのことは、私たちに任せて!」

みゆき「うん。みんな、バイバイ」

バイバーイ

みゆき「……」トボトボ

キャンディ「どうしたクル? みゆき、元気ないクル」ヒョコ

みゆき「うん……れいかちゃんと、ちょっとね……」

キャンディ「クルぅ?」


~みゆ家

みゆき「ただいまー……」ガチャ

育代「おかえりー。ってあら? みゆき、元気なさそうね……何かあった?」

みゆき「え……そ、そう? いつもと変わらないよ! ウルトラハッピー!!」

育代「ならいいけど……」

博司「みゆき、お父さんだぞ~!」

みゆき「あ、うん。おかえり」スタスタ

博司「……? みゆき、何かあったの?」

育代「あれは恋の悩みかしら」フム

博司「えー、お父さんいやだぞー」


~れい家

れいか「ただいま帰りました」ガララ

静子「おかえりなさい、れいか」

れいか「今から夕御飯の用意ですか? なら私、手伝います」

静子「ううん、いいわ。もう大体終わったから」

れいか「そうですか……ではできたら呼んでください。私は部屋でお勉強をしています」

静子「わかったわ」


~れいかルーム

バタン

れいか「……ふう」

れいか「夕御飯までまだ時間がありますし、まず今日の授業の復習をしましょう」

れいか「ええと、xは3ですからyは……」

カキカキ

れいか「……さん」

れいか「みゆきさんっ!」ガタッ

れいか「みゆきさん、みゆきさん! みゆきさん!! みゆきさぁーん!!!」


れいか「みゆきさ……ハッ!」

れいか「いけない。また私……」

れいか「このところおかしいですね。一人で部屋にいると、みゆきさんのことばかり……」

れいか「それにしても今日のみゆきさんは何かこう、くるものがありましたクルぅ~」

れいか「先生に怒られて、泣きそうになっている表情はたまりませんでした!」

れいか「私のこともその、か、かかかわいいと言ってくれました……!」

れいか「みゆきさん! みゆきさん! みゆきさんみゆきさん!! みゆきさぁ~~~ん!!!」

ガチャ

淳之介「れいか、うるさいぞ」

れいか「ひゃっ。す、すみません」


淳之介「れいか、この頃部屋で独り言が多いみたいだけど。大丈夫かい?」

れいか「は、はいお兄様。大丈夫です。少しお勉強の方に熱中しすぎて……」

淳之介「そうか、なら仕方ないな」

れいか「申し訳ありません、ご心配を……」

淳之介「いいさ。れいかが無事ならそれで。じゃあ、もうすぐでご飯できるみたいだから下りてくるんだよ」

れいか「はい」

バタン

れいか「みゆきさん……みゆきさん、みゆきさん! みゆきさぁんっ!!」


淳之介「母さん、ちょっと」

静子「なに?」

淳之介「最近れいかがおかしいんだよ。部屋で一人にしておくと、突然誰かの名前を叫びだすし」

静子「それは私も知ってるわ。御祖父様も気にかけていたわよ」

淳之介「……母さん。僕はね、こう思うんだよ」

静子「?」

淳之介「れいかはある病にかかってしまったんだ……」

静子「病、ですって?」

淳之介「恋の病にね!」キラン


静子「恋……?」

淳之介「そう、恋さ」フフ

静子「まさかれいかに限って……初恋もまだなんじゃないかしら?」

淳之介「れいかだってもう中学二年生なんだ。恋愛のひとつやふたつくらいするよ」

静子「私の初恋は高校二年の秋だったけどね」

淳之介「まあ僕もまだだけどさ」

静子「ああ、だから彼女を連れてこないわけね」

淳之介「うるさいなあ」

静子「男の子は若い頃に遊んでおかないと、しびれるくらい後悔するわよ」


淳之介「今は僕よりもれいかのことだろう?」

静子「話をそらそうとしても無駄よ。木星に代わってヤキいれてやるわ!」

淳之介「話を脱線させたのは母さんじゃないか!」

静子「それとこれとは話が別よ。青木家の将来のため、あなたの相手を見定めないと」

淳之介「まだ相手もいないのに気が早いんだよ、母さんは」

静子「そんなことないわ! あなたいくつだと思ってるの? そろそろ恋人くらい……最悪こちらで探してもいいのよ?」

淳之介「いやだよ! そんなこと親に決められたくない! 御祖父様が聞いたら絶対反対するよ!!」

曾太郎「呼んだか?」ヌッ

静子・淳之介「わああああっ!?」


曾太郎「なんだ、人をスライムみたいに」

静子「お、お父様」

曾太郎「一体何事だ。わしの部屋にまで声が響いてきたぞ」

静子「す、すみません……」

淳之介「御祖父様、でも緊急事態なんだよ!」

曾太郎「緊急事態だと?」

淳之介「れいかの様子がおかしいんだ」

静子「最近、自室での独り言が多いのは知っていますよね?」

曾太郎「うむ。お前と話したな」

静子「その原因を、淳之介がこう言うんです」

淳之介「原因は恋だよ!」キラリン

曾太郎「恋……だと…………?」


曾太郎「れいかに好きな男ができただと!? おじいちゃんは許さんぞぉー!!」

静子「お、落ち着いてください!」

曾太郎「わしの愛しいれいかに手を出した奴はどこのどいつだ! 今すぐ連れて来い!! わしが八つ裂きにしてやる!!」プンスカ

静子「お父様、落ち着いて!」

淳之介「そうだよ! まだ男ができたって決まったわけじゃない!」

淳之介「僕だってそいつを締め上げたいのは同じだけどね!!」

静子「これ以上煽るのはおやめなさい!」

淳之介「ご、ごめん。つい……」

曾太郎「ふむ。少し落ち着こうか」


曾太郎「実はわしはれいかから相談されたのだ」

淳之介「相談?」

曾太郎「まさしく恋愛相談を受けた」

淳之介「な、なんだってええええ!?」ガーン

曾太郎「残念だが、れいかもそういう年になったということだ……」

静子「いいことではありませんか」

曾太郎「女にはわからん……」シュン

淳之介「うん」シュン

静子「というか相談を受けたならさっきのは何だったんですか……」


静子「相手はどなたでしょう?」

淳之介「生徒会長の入江くんとか」

曾太郎「……わしが相談を受けた限りでは、恐らくれいかは相手に心底惚れている」

淳之介「そんな……」

曾太郎「だがわしたちが何を言っても意味はない。今は見守ってみようじゃないか」

静子「……そうですね」

曾太郎「じゃがれいかを泣かせた時は、青木家総出でその男を地獄の底まで追いつめる」

淳之介「僕も手伝うよ」

静子「……」


~みゆルーム

みゆき「はああ……」

キャンディ「みゆき、本当にどうしたクル?」

みゆき「キャンディ、私のこと好き?」

キャンディ「好きクル」

みゆき「私も好きだよ」

キャンディ「クルぅ……//」

みゆき「れいかちゃんは、どうなのかなあ?」

キャンディ「れいかクル?」

みゆき「うん。れいかちゃんは私のこと、その、好きなのかなあって」


キャンディ「友達だから好きに決まってるクル」

みゆき「そうだよね……。でも、れいかちゃん、私のこと嫌いみたいなの……」

キャンディ「れいかが? そんなわけないクル!」

みゆき「本当に言ったんだよ? 私のこと、大嫌いって……」

キャンディ「クル……。れいかは嘘をついてるかもしれないクル!」

みゆき「私も思ったよ。でも、れいかちゃんの目は嘘なんて言ってる目じゃなかったもん」

キャンディ「そりは……れいかはいい嘘をついてるんだクル!」

みゆき「いい嘘? 嘘にいいも悪いもあるの?」

キャンディ「この世には優しい嘘があるクル! 相手のためにつく嘘……ドラマでやってたクルぅー!」ヤサシイウソナライラナイー

みゆき「そんなの……大嫌いなんて、嘘でも言ってほしくないよ」グスッ

キャンディ「ク、クルぅ……」


~バッドエンド王国

ウルフルン「ウルッフフ~♪」ヌイヌイ

ウルフルン「俺様ウルフルン~♪」ヌイヌイ

コロコロ グイッ

ブチッ

ウルフルン「よーし! できたぜえー!!」パンパカパーン

アカオーニ「何ができたオニ?」

マジョリーナ「私たちにも見せるだわさ」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ、いいところに来たもんだな」


ウルフルン「こいつを作ってたんだよ」

アカオーニ「服オニ?」

マジョリーナ「服屋さんにでもなるつもりかい?」

ウルフルン「バーカ。俺がなんで服なんざ売らなきゃならねえんだ」

ウルフルン「こいつはプリキュアを倒すために必要なんだよ」

アカオーニ「プリキュアを~?」

マジョリーナ「あんたも発明品を作っただわさ?」

ウルフルン「ちげえよ。この服はピーターパンって奴のでな……」


アカオーニ「ピーターパン? 誰オニ?」

マジョリーナ「アカオーニ、知らないだわさ? フックの奴が散々騒いでいただわさ」

アカオーニ「ああ~、ワニに食われた海賊オニ」

ウルフルン「いや知らねえけどよ」

マジョリーナ「ピーターパンは子供のくせに強いという噂だわさ。空を飛べるらしいだわさ」

アカオーニ「俺様なら楽勝オニ!」

マジョリーナ「ひぃーっひぃっひ。私だって空を飛べるしね」

ウルフルン「いや、どうでもいいんだよその話は」


アカオーニ「それでなんでそのピーターパンの服を作ったオニ?」

ウルフルン「だからプリキュアを倒すためだっての」

マジョリーナ「どうしてその服でプリキュアを倒せるのか言うだわさ」

ウルフルン「言おうとしたらテメエらが勝手に話し出したんだろうが!」

ウルフルン「……まあいい。ウルッフッフッフッフ、実は面白いことを聞いてよお」

アカオーニ「面白いことぉ?」

ウルフルン「アカオーニ、お前も聞いたはずだぜ。プリキュアの秘密を……お笑いコンテストでなぁ」

アカオーニ「プリキュアの、秘密オニ?」


ウルフルン「いいか? プリキュアのあのピンクはなぁ、ピーターパンが好きなんだよ!!」

マジョリーナ「……はあ?」

アカオーニ「好き? 好きってなんだオニ」

ウルフルン「好き、ってのは恋! ドキドキしたらそれはもう恋でしょおっ!?」

アカオーニ「あのピンクはピーターパンに恋してるってことオニか!」

ウルフルン「ああ、ムカつくことになぁ……だがそこをうまく突く!! この服を着て、ピンクを俺に惚れさせ……ゲフンゲフン、攻撃できないようにさせるのだぁ!!」

アカオーニ「頭いいオニぃー!」

マジョリーナ「あほらしいだわさ……」ヤレヤレ


マジョリーナ「まああのピンクもそこまで馬鹿じゃないと思うけどね」

アカオーニ「ウハハハ! あいつはプリキュア一、勉強が出来ん馬鹿オニ!」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ……そう。この作戦は絶対に成功する」

ウルフルン「待ってろ、プリキュアー!!」ダッ


ウルッフゥー!!


アカオーニ「あ。ウルフルン、服忘れてったオニ」

マジョリーナ「私は交番に行くだわさ」


~翌朝

コンコン

れいか「御祖父様、入ってもよろしいでしょうか。相談があるのです」

曾太郎「……」

曾太郎(また恋愛相談だろうなぁ。いやだなぁ)

れいか「御祖父様?」

曾太郎「う、うむ。入れ」

ガララ

れいか「失礼します」ペコリ

曾太郎(ああ、れいかかわいい)ホッコリ


曾太郎「れいか、相談とはこの間の?」

れいか「はい……。そ、その……」

曾太郎「恋愛相談だな?」

れいか「れ、恋愛なんて、そんな大仰なものではっ……///」アワワ

曾太郎「恥じることはない。恋愛もひとつの道だ」

れいか「道、ですか……」

曾太郎「そう。誰もが通る道……いずれはれいかもと思ったが、こんな早く来ようとはな」

れいか「ま、まだ決まったわけでは……!」

曾太郎「……」

れいか「この気持ちが、その、こここ恋とは……わ、わかりませんっ!」

曾太郎「……なのだ」

れいか「え……?」


曾太郎「相手は誰なのだ!!」ダン!

れいか「え、ええっ!?」

曾太郎「お前の惚れてる相手は誰なのだぁあああー!!」ダンダン!

れいか「誰と言われましても、そ、そのぉ…………きゃっ、恥ずかしくて言えないですっ//」

曾太郎「ぬぅおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!」ダンダンダンダン

れいか「お、御祖父様! 落ち着いてください!」

曾太郎「クソッ! クソォー!! どこの馬の骨だぁあああああ!!」ダンダンダンダンダンダンダンダンダン

れいか「お、お母様ー! 御祖父様がご乱心にー!?」


~みゆ家

みゆき「ちこくちこく~!!」ダダダ

キャンディ「みゆき~、うさぎさんみたいにしてクルぅー」

グイッ

みゆき「ちこくするううううう!!」ダダダ

育代「みゆき、朝ごはんはー?」

みゆき「いらなーい! いってきまーす!!」

キャンディ「クルぅ~!!」


キーンコーン

みゆき「ふうっ、間に合ったよ~」ドテッ

キャンディ「頭ぼさぼさクルぅ~」

あかね「五連続遅刻はまぬがれたな」

みゆき「さすがにそんなにしてないよ~、はっぷっぷー!」

あかね(なんや、元気そうやん?)

やよい(よかったぁ。やっぱりみゆきちゃんは笑顔が似合うね)

あかね(れいかの方は……なおに任せる)


なお「れいか、ちょっと」

れいか「なお。何か用?」

なお「ここじゃ話しにくいから、場所を変えようか」

れいか「?」


~屋上

やよい「ふんふふーん♪」カキカキ

タッタッ

やよい「はっ! 誰か来る!?」

やよい「こんな絵を描いてるところを見られたら、大変だよ! 隠れよう!!」

タタッ コケッ タタッ

なお「ここでいいかな」

れいか「はあ」

やよい(なおちゃんとれいかちゃんだ)コソ


なお「ここなら人も来ないし」

れいか「人がいたらまずいの?」

なお「うん。だから屋上まで来たんだし」

やよい(なんか危ない雰囲気……)ドキドキ

れいか「それでなお、話って何かしら?」

なお「れいかに聞きたいことがあるんだ」

れいか「聞きたいこと……?」

やよい(告白っ!? 告白なのおおおっ!?)ガサッ

なお「! だ、だれ!?」

やよい(や、やば……)

なお「誰かそこにいるの!?」

やよい(え、ええっと、ええっと……)

やよい「く、くるぅ~」

なお「なんだ、キャンディか」

やよい(危なかった……)ホッ


やよい(でも本当になんの話だろう……なおれい、なおれい)ウキウキ

なお「こほん、仕切直して……れいか、聞きたいことがあるの」

れいか「はい」

なお「れいか、みゆきちゃんのことどう思ってるの?」

れいか「は、はい!?」

やよい(まさかの三角関係……! って、なおちゃんが話聞くんだったね)

れいか「ど、どどどうとはどう、どうなの?」

なお「みゆきちゃんのことを好きか……嫌いか、ってことだよ」

れいか「す、すすすす!?///」


なお「みゆきちゃんに言ったそうじゃない。嫌い、って」

れいか「それは……」

なお「私は……ううん、あかねもやよいちゃんも、みゆきちゃんもみんな、れいかがそんなこと言うなんて信じてない」

なお「何か理由があったんだよね?」

れいか「……」

なお「れいか、話して。本当のことを」

やよい(私、聞いてていいのかなあ)


れいか「……わかったわ。正直に話しましょう」

れいか「なおには、隠し事はできないわね」

なお「当たり前だよ。幼なじみなんだし」

れいか「ふふ、そう。私……みゆきさんのことが……」

なお「……」

れいか「好き、なの」

やよい(百合スイッチオン! 宇宙キターーーーーーーッ!!)


れいか「な、なお。誰にも言わないでね。まだなおにしか話してないから……///」

なお「いや、私はわかってたよ」

れいか「えっ?」

なお「長い付き合いだし。れいかの顔を見れば分かるよ」

れいか「わ、私そんなに顔に出ていたかしら!?//」アワワ

なお「ふふ、大丈夫。私しか気づいてない」

れいか「よ、よかったぁ……」

なお「でも私にもわからないんだ。なんでみゆきちゃんのことが好きなのに、あんなことを言ったの?」


れいか「それも話すわ。あれは……数日前」


~れい家

コンコン

れいか「御祖父様、相談があるのです。入ってもよろしいでしょうか?」

曾太郎「入れ」

ガララ

れいか「失礼します」ペコリ

曾太郎(れいかはかわいいなあ)ホッコリ

れいか「御祖父様?」

曾太郎「う、うむ。なんだ、相談とは」

れいか「それが……」


曾太郎「ほう、最近胸が苦しいとな?」

れいか「はい。なんなんでしょう、この痛みは……」ギュウ

曾太郎(成長期か。勝手がわからんし、静子にでも頼もう)

曾太郎「れいか、恐らくそれは……」

れいか「御祖父様、痛いんです。私……ある方を見ていると、胸が、きゅっとなって……」

曾太郎「…………なに?」ピクッ

れいか「この痛みはなんなのでしょうか……」ギュウ

曾太郎「……」プルプル


れいか「この、胸が押さえられているような、熱くなって、苦しくて……」

曾太郎「……」

れいか「私、なにかの病気なのでしょうか……?」ウルウル

曾太郎「……れいかよ」

れいか「はい……」

曾太郎「それはな、病気だ。とても症状が重く、誰でも簡単にかかりうる病気だ……」

れいか「そんな恐ろしい病気が……。それは何と言うのですか?」

曾太郎「恋の病さ」キラン

れいか「恋……?」


れいか「恋、とはなんですか! 御祖父様!!」

れいか「それほどの病、私は大丈夫なのでしょうかっ!?」

れいか「私、私……もう長くないのでは……」グスッ

曾太郎(恋も知らねえのかよ! キザっぽく言ったわし恥ずかしいじゃん! まあかわいいから許すけどね!!)

れいか「御祖父様、私は……」

曾太郎「大丈夫だ、れいか。何も心配はない。恋とは心の病、身体に影響はない」

れいか「そう、なのですか? では命は……?」

曾太郎「無事だ」

れいか「よかったです……」ホッ

曾太郎(かわいい)


曾太郎「れいか、これを」つ紙辞書

れいか「はい。これで恋をひくのですね」ピラピラ

れいか「……恋、異性に心を寄せること。恋は思案の外、恋は盲目……」

曾太郎「恋とは時に人間の理性やらを奪う」

れいか「すごいですね。恋、恐ろしい病です」フム

曾太郎「出来ればわしはお前にはかかってほしくなかったのだが、今更何を言っても遅いな」

れいか「私は、恋にかかってしまったのですからね……」

曾太郎「うむ。こうなったら、わしはお前の恋をサポートしよう」

れいか「恋をサポート、ですか?」


曾太郎「かわいい孫のためだ。お前にはその恋を成就してほしい」

れいか「成就……? 御祖父様、恋とは病気ではないのですか? サポートするのは治すためでは……」

曾太郎「ふむ、恋の本質を教えようか。れいか、好きという感情は知っておろう?」

れいか「好き……それは家族や友人などの親しい方に対し、放つ言葉ですよね?」

曾太郎「お前にとってはそうだろう。だが、一般的には好きとはライクとラブに別れる」

れいか「日本語でライクは好き、ラブは愛してる、ですね」

曾太郎「よくできた」ヨシヨシ

れいか「ふふっ」


曾太郎「ラブ、というのがどのようなものかは分かるな?」

れいか「そ、その。男女がお互いを……お父様とお母様のような……」

曾太郎「うむ。恋とはそのラブが心に生まれたことを言うのだ」

れいか「な、なんと!」

曾太郎「つまりお前は誰かを好きになったということなのだ。その好きはラブの方」

れいか「わ、私が人を好きに……//」

曾太郎「無理もない。初めてだと無意識の場合も多い。いつの間にか好きになっていたということは珍しくない」

れいか「無意識に……」

曾太郎「どうじゃ? 思い当たる節はあるか?」


『よみきかせ会、楽しみだね! みんな喜んでくれるといいね~!!』

『だって私、青木さんのこと……れいかちゃんのこと大好きなんだもん!』

れいか「……」

曾太郎「思い当たるようだな」

れいか「はい」

れいか「ですが御祖父様、恋とは異性に心を寄せるものとありましたが……」

曾太郎「男は女に、女は男に、そのままだろう。それがなんだ?」

れいか「い、いえ……」

れいか(女性が女性に想いを寄せるのは、おかしいのでしょうか……)


れいか「御祖父様、私は……」ハッ

『私の好きな人は……ピーターパン!!』

れいか「……」

曾太郎「どうした?」

れいか「相手の方に想い人がいたら、この恋は諦めなければならないのでしょうか」

曾太郎「! 相手に好きな人がいるのか!?」

れいか「……はい」

曾太郎(おのれ! 子供のくせに二股とは……!!)

れいか「御祖父様、私はどうしたら……その人に好きな方がいるのなら……」

曾太郎「……」


曾太郎「れいかよ、覚えているか。お前が前に道に迷った時に、わしへ相談しに来たことを」

れいか「もちろん覚えています」

曾太郎「なら分かるはずだ。お前はお前の意思で、その人を好きになったのだろう?」

れいか「!」

曾太郎「無意識だったとしても、それはお前の、お前自身の気持ちだ。そうだろう?」

れいか「はい……」

曾太郎「なら答えはひとつだ。その気持ちを貫き通せ、どんな形であろうともその貫き通したもので道ができる。それはお前の道だ」

曾太郎「これ以上は言わなくても分かるな?」

れいか「はい……! 私は、この好きという気持ちを貫き通します!!」

曾太郎「それでよい。そしてもうひとつ、わしからアドバイスだ」


曾太郎「もし相手を好きでいるのが辛いならば、お前の気持ちに迷いが生じたならば、一度こうすればよい」

曾太郎「相手を嫌いになってみればよい。嫌いになって見えることもあろう」



れいか「……というわけなの」

なお「あ、うん」

やよい(回想なっがい!! ブリーチやワンピース並にながいよっ!!!)ドンッ


なお(半分くらい聞き流してたけど……)

なお「でもこれで謎が解けたね」

なお「れいかはお祖父さんのアドバイス通りに、みゆきちゃんを嫌いになってたってわけだ」

れいか「ええ。同性どうしの恋愛なんて、いけないものだと……。みゆきさんには好きな人がいるし……」

なお「……」

れいか「なお、おかしいわよね? 女性が女性に恋をするなんて」

なお「……おかしくない」

れいか「え……?」


なお「おかしくないよッッ!!」

れいか「……!」

なお「女の子が女の子を好きになる? 恋をする? 愛してる? それのどこがおかしいっていうの!」

なお「いいじゃない、同性どうしでも! お互いに愛してるなら!! 誰にも文句は言わせないよ!!!」

なお「好きなら、愛してるなら、相手が誰だろうが、関係ないんだ!! 私だって女の子が好きなんだからぁああ!!!」

れいか「えっ」

なお「えっ」

やよい「そうだー! 百合は最高なのぉー!! 百合はみんなを笑顔にするのぉー!! それってすごく素敵なことなんじゃないかなぁー!?」

れいか「えっ」

なお「えっ」

やよい「……あっ」


なお「や、ややややよいちゃん!? どうしてここに!!」

やよい「あわわわ……」バサバサ

れいか「? この絵はなんですか?」

やよい「わあああっ! 見ちゃだめええええええ!!//」

れいか「これは女性同士が抱き合って……//」

なお「いい……」

やよい「でしょでしょ?」


なお「って、そんなことよりやよいちゃん屋上にいたんだね!」

やよい「え、ええと……」

なお「盗み聞きとは、筋が通ってないよ! 筋が!!」

やよい「ご、ごめんなさい。悪気はなかったんだけど。回想中にみゆれい描いてたわけじゃないんだけど」

なお「……ま、聞いちゃったものは仕方ないか」

れいか「やよいさん。今のことはみゆきさんには内緒で……」

やよい「もっちろん! でもあかねちゃんも心配してたから、あかねちゃんには言ってあげないとね!!」

やよい「れいかちゃんの恋、応援してるよ!」キラキラ

れいか「あ、ありがとうございます」


~~

あかね「なお、遅いなー。やよいはどこ消えたんやろ」

みゆき「二人とも、私のためにれいかちゃんに話を聞いてるんだよね」

あかね「やよいは知らんけど、せや。感謝せんとな」

みゆき「うん」

キャンディ「クルぅ!」バッ

みゆき「ちょっとキャンディ、教室では出てきちゃダメっていつも言ってるでしょー?」ハプッ

キャンディ「どこかからバッドエナジーが……ウルフルンクルぅ~!!」

みゆき「!」

あかね「なんやて!?」


~屋上

空<ギュワアア

れいか「! これは……」

やよい「大変!」

なお「行こう!!」



~公園

男「なあ、いいじゃないか」

女「いやん。こんなところじゃ恥ずかしい」

ウルフルン「チクショー!! 俺様もピンクとあんなふうに……いやいや。見せ付けてくれるじゃねえか! 人間どもぉ!!」

ウルフルン「カップルって奴かぁ? 見てるだけでイライラしてくるぜぇ。よーし、人間の愛なんて幻想ってことを! 思い知らせてやるぜええええええ!!」

ウルフルン「愛など粘膜の作り出す幻想に過ぎん」


ウルフルン「世界よぉー!! 最悪の結末、バッドエンドに染まれええええええ!!!」

ウルフルン「白紙の未来を、黒く塗り潰すのだぁああああ!!!!」

男「うう、愛なんてくだらない……」

女「このへたくそ……」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ……人間どもの発したバッドエナジーがっ! 悪の皇帝ピエーロ様をっ! 蘇らせていくのだぁああああああああああああああああっ!!」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ! 昼間っからいちゃつくバカップルどもが!! これが絶望だ!!!」

「お待ちなさい!」

「世界をバッドエンドになんか、させない!!」

これ逆にこの光景でハッピーになる男共が居そう


みゆき「みんな、変身だよ!」

レディー!


「「プリキュア、スマイルチャージ!!」」


ゴー!

ゴーゴーレッツゴー!

ハッピー「キラキラ輝く未来の光! キュアハッピー!!」ジャン!

サニー「太陽サンサン熱血パワー! キュアサニー!!」ボウウ!

ピース「ぴかぴかピカリン じゃんけんポン♪ キュアピース!」グー!

マーチ「勇気リンリン! 直球勝負! キュアマーチ!!」ビュワウッ

ビューティ「しんしんと降り積もる清き心……キュアビューティ!」キャワワ!


「「五つの光が導く未来! 輝け、スマイルプリキュア!!」」


ウルフルン「出たな、プリキュア!」


サニー「まーた懲りずにバッドエナジー集めよってえ!」

ウルフルン「ウルッフッフッフ、これが俺の仕事だぁ! 文句は言わせないぜ?」

ピース「公園でいちゃついてたバカップルがたくさん倒れてる……!」

マーチ「こんなに多くの人たちをよくも! 絶対に許せない!!」

ウルフルン「はっ! 別に許されるつもりはねえ!!」

ビューティ(カップル……、やはり異性同士しかいないのですね……)


ウルフルン「ウルッフッフッフッフ……人間の愛なんてくだらない幻想だ。それを分からせてやったのに、なんで責められなくちゃならねえんだ?」

ハッピー「私、愛なんてわからないけど……でも! 人を好きな気持ちっていうのは、くだらなくないってことはわかるよ!」

ウルフルン「けっ、くだらねえ」

ウルフルン(そう言うこいつの気持ちはピーターパンに向いてるんだろ。ムカつくぜ)

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ、今日こそお前たちを倒してやるぜ! プリキュア!!」

サニー「なんやて……?」

ウルフルン「俺様にはある作戦があるんだよお! とっておきの作戦がなあ!!」ゴソッ

ウルフルン「…………あれっ?」

ヤキモチ妬くウルフルンさん可愛い


ウルフルン「えっ、うそ。あれっ?」ガサゴソ

マーチ「?」

サニー「なんやなんや」

ウルフルン「ねえええええええええええ!! ピーターパンの服忘れたああああああああああああああああああああっ!!!」

マーチ「は、はあ?」

ハッピー「ピーターパンっ!?」キラキラ

ウルフルン「い、いや、なんでもねえ! なんでもねえぞぉ……」

ピース(なるほど……)


ウルフルン(クッソ、まさか忘れるとは……肝心なところで……)

ウルフルン「ピンクとくっつくチャンスだったのによおおおおっ!!」

マーチ「えっ?」

サニー「ん?」

ハッピー「ふぇ?」

ウルフルン「げっふんゴッホひまわりぃ!!」

ピース(獣が入っての三角関係もいいかも……)カキカキ

ピースw


サニー「なんでもええから、はよかかってこんかーい」

ウルフルン「ぐっ……仕方ねえ」

ウルフルン「いでよ! アカンベェ!!」

ベンチ<カッ

アカンベェ「あかんべえ!」

ウルフルン「アカッパナだ! やれえええ!!」

アカンベェ「あかんべえ~!!」ダッ

サニー「よっしゃ! ウチが相手したるでえ!!」

マーチ「ちょっと、サニー」

サニー「なんや!」

マーチ「話があるんだけど」

サニー「いやそれどころやあらへんがな!?」

ピース「大事な話なの!」


サニー「なに!? ビューティはほんまはハッピーが好きで、嫌いって言うてたのは御祖父様のアドバイスのせいやったって~!?」

マーチ「うん、ビューティは悩んでいた。女の子同士が恋愛関係になるなんておかしいって」

サニー「そんなんおかしないやん! 普通のことや!! 女の子が女の子を好きで、何が悪いんや!!」

ピース「そうだよね! さすがサニー、話わかる!」

マーチ「さすが私のサニー!!」

ウルフルン「テメエら、何の話をしてやがる!」

アカンベェ「あかんべえ~!」

>マーチ「さすが私のサニー!!」


アカンベェ「あかんべえー!」ダッ

サニー「つまり!」ボウウ!

サニー「誤解を解けば、ウルトラハッピーやな!!」ドオオン!

アカンベェ「あかんべえ~!?」

マーチ「いや、それがそううまくいかないんだ」

サニー「なんでや?」

ピース「ビューティが悩んでるのはね、他の理由があるの!」

サニー「なんやねん! 愛に理由なんて必要あるんかいな!!」

マーチ「ハッピーは、好きな人がいるって……ビューティはそれでハッピーを好きでいるのを躊躇ってるんだ!」

サニー「ハッピーの好きな人ぉ?」

俺のことか

>>161
サニー「なんでやねん」


サニー「まさかそれって、ピーターパンやないやろなあっ!?」

マーチ「……」

ピース「……」

サニー「……マジか!」

マーチ「ビューティは本気で悩んでるから!」

ピース「ハッピーも本気で恋してると思うから!」

サニー「いや、もうついていけへん!!」

ウルフルン(なんの話をしてやがる……?)

アカンベェ「きゅー」ピクピク


サニー「色々納得のいかんところはあるけど、とにかく、それウチらは何もしてやれへんやん!」

マーチ「そうだね、私たちは見守るしかないよ、二人を」

ピース「観察はだいすき!」

ウルフルン(ウルッフッフッフッフ……なるほど)

ウルフルン(アカンベェはすっかりのびちまったが、いいことを聞いたぜ)

ウルフルン(まさかプリキュアがプリキュアを、なぁ? あのプリキュアの青がプリキュアのピンクを……あれ、ややこしいな。青がピンクで、ピンクが青を好きなのか? まあいい)

ウルフルン(とにかく! 俺の恋路……~ではなく!! 俺のハッピーエンドを邪魔する奴はすべて始末してやるぜ!!)

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ~!!」

ピース(オオカミ必死だね)

ピース一回痛い目みたほうがいいwww


ウルフルン(ウルッフッフッフッフ……ようし、まずは……)チラッ

ハッピー「ちょうちょちょうちょ」オイカケ

ビューティ「……//」ポー

ウルフルン(あいつらの仲を引きはがすッッ!!!)

ウルフルン「アカンベェ! いい加減起き上がれ!!」

アカンベェ「あ、かんべえっえ~」ヨロリ

サニー「! まだ立てるんか!」

ウルフルン「オレンジ! お前の相手はしねえよ!! アカンベェ、狙うはピンクと青だああああ!!」

アカンベェ「あかんべえ~!!」

ハッピー・ビューティ「!!」


アカンベェ「あかんべえ~!!」ダッ

ハッピー「あうえへっ、えっと、ええっと……」

ハッピー(ビューティが私のことまだ嫌いなのかわかんないよ~!)

ビューティ「……」スッ

ハッピー「ビューティ?」

ビューティ「ハッピー、私はあなたが嫌いです!!」

ハッピー「ええええ!?」ガーン

ビューティ「あなたと共闘はしたくありません! だから、あなたは下がっていてください!!」

ハッピー(や、やっぱり役立たずって思われてるのかなぁ……)シクシク


ウルフルン(いいぜ、そのまま喧嘩しろ!)

アカンベェ「あかんべえ~!!」ブンッ

ビューティ「く……!」ガシイッ

ハッピー「ビューティ!!」タッ

ビューティ「ハッピー、ダメです……あなたが戦う必要は……」

ハッピー「やだよ! 私だって、プリキュアだもん! 仲間だもん!!」

ビューティ「ハッピー……」

ハッピー「ビューティ、背中を支えてあげる!」グイッ

ビューティ「あんっ」ピクッ

>>ビューティ「あんっ」ピクッ
感じてる場合やないやろwww


ハッピー「えいえい!」グイグイ

ビューティ「だ、だめです、ハッピー……。背中は……」

ハッピー「え? 聞こえない!」サワサワ

ビューティ「あ、んっ……背骨、触らないでくださ、……んんっ!」

アカンベェ「あかんべえ~!」タッ

ハッピー「あっ! アカンベェが後ろに!」

アカンベェ「あかんべえ~!!」ブンッ

ガシイッ!

ビューティ「く……!?」

ハッピー「反対だから、今度はおっぱいを支えてあげないと!」グイグイ

ビューティ「あんっ……もっと、やさしくっ……」

ピース(ふおおおおおおおおおお!!)


ハッピー「ビューティ! ビューティ!」サワサワ

ビューティ「あふんっ、ダメ、です……ハッピー、こんなときっ、に……んっ」

ハッピー「ビューティ」ギュウ

ビューティ「あっ……」

ハッピー「ビューティの身体、あったかい」ギュウ

ビューティ「ハッピー……//」ギュウ

アカンベェ「あかんべえ~……?」オロオロ

ピース「二人とも、今戦闘中だよ!」プンスカ

ウルフルン「な……な……」ガクガク

マーチ「サニー」ピト

サニー「ん?」

ウルフルン「みゆれい…………いいじゃねえか」

サニー「は?」

イチャイチャに決まってるだろ
言わ恥ず

ぼっちピース・・・

ウルフルンが百合男子?になってしまった

あかねちゃんは鈍感なのか


サニー「え? なんて?」

ウルフルン「青いの……いやキュアビューティ! 俺は応援するぞおおお!! ピーターパンなんかに負けんじゃねえ!!」

サニー「なんやなんや!」

ウルフルン「俺のハッピーはくれてやる! 必ず幸せにしろよ!! みゆれい最高ォッ!!」

サニー「なんやこいつ……」

ピース(そこから深く深くはまってくよ)

ウルフルン(俺もサポートをしてえが……そうだ!)

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ……アカンベェ、帰るぞ!」

アカンベェ「あかんべえ~!」

ウルフルン<シュンッ

アカンベェ「あっか~ん!」タタッ

サニー「なんやったんや……」

キュアデコル回収できんかったwww


ビューティ「はあはあっ……」

サニー「大丈夫か? ビューティ」

マーチ「こんなに息切らしちゃって……」

ビューティ「はあはあっ//」

ハッピー「ビューティが一番疲れてる……なんでだろ?」

ピース「」b

キャンディ「とりあえずみんな、お疲れクルぅー」

サニー「いやどこおった自分」


~れい家

れいか「た、ただいま帰りました、んっ//」ガララ

静子「おかえり、れいか。……ってどうかした?」

れいか「ん、い、いえ……別に何も、んっ……// ないですよ?」ハアハア

静子「そ、そう」

れいか(だ、ダメです。後遺症が……)ピクピクッ

れいか「んっ// では、はんっ! 私ぃ……っは、自分の部屋にっ、イキ、ますっね……っ!」

れいか(みゆきさん、責任はとってもらいますよ……///)ハアハア

イってどうするwww


~翌朝

れいか「ふう……寝たらなんとか収まりましたね」

れいか「……あ、そうでした。今日は早く学校に行って読み聞かせ会について会議をするんでした」イソイソ

淳之介「れいかー、御祖父様が呼んでるぞー」

れいか「? なんでしょうか」

淳之介(寝起きのれいかかわいい)


コンコン

れいか「御祖父様、参りました。入ってもよろしいでしょうか」

曾太郎「入れ」

れいか「失礼します」ガララ

曾太郎(寝起きじゃないのか……残念)

れいか「御祖父様、お話とは?」

曾太郎「うむ。お前の想い人のことだ」

れいか「は、はあ」


曾太郎「最近どうだ? 相手の方とは」

れいか「最近……ですか。昨日はその、お恥ずかしいですが、私の身体のあちこちを触られて……」

曾太郎「」ブチッ

れいか「私も思わずはしたない声を出してしまいました……//」キャッ

曾太郎「ぬぅううおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」ドンガラガッシャーン!

れいか「お、御祖父様ー!?」

曾太郎「許せんっ! よくもおおお!! うおおおおおおおお!!! 今すぐそいつを連れて来い! 血祭りにあげてやるうううっ!!」

れいか「お、お兄様ー!? 御祖父様がご乱心にー!」

まず孫にキレろ
溺愛しすぎwww


~生徒会室

れいか「す、すみません。遅れました!」タタッ

入江「やあ、青木くん。遅刻なんて珍しいな」

れいか「家の方で少しありまして……」

入江「まあ言及はしないよ」

会計「では副会長も着きましたし、会議を始めましょう」

書記「はい」

入江「読み聞かせ会で、何の話をするかだったね」

れいか「ではみなさんの意見を出し合って決めましょう」

入江「それがいいな。青木くんがいると助かるよ」


れいか「意見がある方は手を挙げてください」

書記「はい! グレムリン!!」

会計「ピーター・パン!!」

入江「白雪姫!!」

れいか「その三つから決めましょうか。白雪姫は前にやったので却下で」

入江「」シュン

書記「グレムリンは!?」

れいか「却下で」

書記「」シュン

れいか「よってピーター・パンに決定です」

会計「わーい」

そうクルとは嬉し過ぎる


~教室

あかね「おー、みゆき。今日は早いんやなー」

みゆき「おはよー、あかねちゃん」

やよい「でも目に隈ができてるよ?」

みゆき「えへへ、そう?」

やよい「興奮して眠れなかったとか?」ボソッ

みゆき「こ、興奮? なんでそんなあ~」アハハ

やよい(図星だね)

あかね「なんでもええけど、なおはくっつくのやめ」

なお「あかねぇ」ピト


ガララ

れいか「みなさんおはようございます」ペコリ

あかね「おはよーさん」

なお「おはよう」

やよい「おはよぉー」

みゆき「お、おはようれいかちゃん!」ノシ

れいか「みゆき、さん……」

みゆれい「……///」モジモジ

みゆき「れ、れいかちゃん、まだその……私のこと、嫌いなの、かな?」

れいか「えっ? あ、は、はい! す、きらいです!!」

みゆき「そ、そっか……」シュン

あかね(まだ嫌いになる必要はあるんかいな)

やよい(これはこれで)


~バッドエンド王国

ウルフルン「ウルッフフ~♪」ヌイヌイ

ウルフルン「俺様ウルフルン~♪」ヌイヌイ

コロッ グイッ

ブチッ

ウルフルン「できたぜえ~!!」テッテレー

アカオーニ「また何か縫ったオニ?」

ウルフルン「今度も服だ」

マジョリーナ「もうファッションデザイナーになればいいだわさ」


アカオーニ「今度は誰の服オニ?」

マジョリーナ「この赤い服は……フックかい?」

ウルフルン「よく分かったな。ずばり、大正解だ!」

マジョリーナ「まあピーターパンの服作ってたしね」

アカオーニ「でもなんでフックオニ? フックでプリキュアを倒せるオニ?」

ウルフルン「まあ待てよ。まずこいつを観てほしい」ピッ

TV<チャチャーン!

『みゆれい~悲しみの愛の果て~』

アカオーニ「意味わからんオニ」

ウルフルン「黙って観ろ」


~~

アカオーニ「ううっ、ううっ……なんて悲しい話オニ! 泣いたアカオーニより泣けるオニいいっ!!」

マジョリーナ「老体には刺激が強すぎるだわさ……私も涙腺が緩くなったものさね」グスッ

ウルフルン「くっ、何度観てもいい話だぜ……」

ウルフルン「おい、お前ら! こいつをバッドエンドと呼ばずになんと呼ぶ!?」

ウルフルン「この物語をバッドエンドのままにさせていいのか!? ハッピーエンドにしたくないか、この愛の物語をよおおおおっ!!」

アカオーニ「オニ! この二人には幸せになってほしいオニー!!」

マジョリーナ「こんな終わり方、満足できんだわさ!!」


マジョリーナ「みゆきいいいいいいいいいいいい!! れいかああああああああああああ!!」

アカオーニ「ピースたんんんんんんんんんんんんんんんん!!」

ウルフルン「いいぞ! お前たちのハッピーエナジーが、この物語をハッピーエンドへ導くのだあ!!」

アカンベェ「あかんべ、あかんべ!」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ! みゆれい最高ーーーーッッ!!」

アカオーニ「み・ゆ・れ・い!!」

アカンベェ「さいこう!」

マジョリーナ「み・ゆ・れ・い!!」

アカンベェ「さいこう!」


「「み・ゆ・れ・い!!」」


ジョーカー(狂ってやがる……)


~放課後

あかね「ほな、帰ろかー」

なお「私たちは部活でしょ」ヒョイ

あかね「お姫様だっこはだめや!」バタバタ

みゆき「ばいばーい! 二人とも、部活頑張って~!」

れいか「では三人で帰りましょうか」

やよい「あっ! 私家庭科部があったんだったー!」

みゆき「えっ」

やよい「材料も持ってかないと~! えっと、何がいいかな~? あっ、飴でも持ってこう!」ガシッ

みゆき「それキャンディだけど!」

やよい「じゃあ、また明日ねっ!」タタタ クルー!?

みゆき「あ……行っちゃった」


みゆき「……え、えと」

れいか「……」

みゆき「ふ、二人きりになっちゃったね~! もうっ、みんな忙しないんだから~!」アハハ

れいか「……」

みゆき「あはは……」

みゆき(ど、どうしよう~!? 昨日の今日だし、気まずいよお~!!)アセアセ

れいか(な、なにを話せばよいのでしょう? まともに目も合わせられないのですが!)アワアワ


みゆき・れいか「あっ、あの!!」

みゆき「え、えええ~! れいかちゃんからどうぞっ!」

れいか「い、いえっ! みゆきさんから!」

みゆき「わ、私っ!? わ、わわわかった! えっと……とりあえず歩きながら話そう?」

れいか「そ、そうですね。このままでは帰れませんし」

みゆき「うん!」

テクテク

れいか(我ながらぎこちない歩きです……)

みゆき「れいかちゃんと二人で帰るのって、初めてだねー!」

れいか「そ、そうですね。意外と」

ジョーカーはグレーゾーン


みゆき「今日はうれしいなっ。れいかちゃんと一緒に帰れて! いつもは生徒会があるし」

れいか「……そうですね」

れいか(みゆきさん、こんな状況でも私に優しく微笑みかけてくれるのですね。みゆきさんは私があなたを嫌っていると思っているはずなのに……)

れいか(誰にでも分け隔てなく、接してくれる。人への気遣いと思いやりを忘れない……あなたのそんなところを私は好きになったんです)

れいか「みゆきさん……」ギュウ

みゆき「く、くるしいよ、れいかちゃん」

れいか「わ、わああああああっ!?//」


れいか「す、すみません! 私は無意識になんということを……!」

みゆき「む、無意識だったの?」

れいか「あ、えと……」

みゆき「あったかかった? 私の身体!」

れいか「うう、その……//」

みゆき「えへへ、冗談だよ~。そうだ、れいかちゃん。れいかちゃんはさっき私に何を言おうとしてたの?」

れいか「はい、実はみゆきさんにお願いが……」

みゆき「?」


~れい家

ガララ

れいか「ただいま帰りました」

みゆき「こ、ここがれいかちゃんのお家? 大き~い!!」

れいか「みゆきさん、早く中へ……」

みゆき「ああ、ごめんごめん!」

みゆき「お邪魔しまーす!」

静子「れいか、おかえり……ってあら?」

みゆき「あ、お邪魔してます!」

静子「こんにちは。れいかのお友達?」

みゆき「はい! 星空みゆきと言いますです!!」

みゆき(ってなんで緊張してるんだろ、私!)


静子「ああ、れいかがいつも話してる子ね」

みゆき「えっ……」

れいか「お、お母様っ//」

静子「いいじゃない、隠すことじゃないわ」

みゆき(私のこと、話してるんだ)

静子「そうだ。もうすぐ夕御飯なの。みゆきさんも食べていくでしょう?」

みゆき「え、えっとぉ……」

れいか「ぜひ」ニコッ

みゆき「じゃあ、お言葉に甘えて……」

みゆき(れいかちゃんと夕御飯も、初めて!)


~れいルーム

みゆき「れいかちゃんのお部屋だね! ひろ~い!!」

れいか「くつろいでいてください。私は少し用事があるので」

みゆき「わかった~!」

ガララ

みゆき「れいかちゃんが普段使ってるものがいっぱーい! あれ? これは……」


曾太郎(あの文鎮もそろそろ替え時だな……)テクテク

れいか「御祖父様、ちょっとお話が」

曾太郎「む? なんだ、れいか」

れいか「御祖父様が朝おっしゃった通り、連れて来ました」

曾太郎「誰をだ?」

れいか「私の、想い人を!」

曾太郎「何……だと……」


~ディナー

静子「それではみなさんご一緒に!」

イタダキマス!!

みゆき「わあ~! 知らない料理がたくさんある~!!」キラキラ

れいか「すべて和食なんですよ」

みゆき「日本にこんな料理があるんだね~!」モグモグ

みゆき「むぐっ! みぐっ、れいははん、みぐっ!!」

ゴクゴク

れいか「もう。そんなに急いで食べるからですよ」

みゆき「だって~。この肉じゃがが美味しすぎたんだもーん」

れいか「そ、そうですか!」パアアッ

れいか(その肉じゃがは私が作ったものでしたが、喜んでもらえて良かったですっ)


曾太郎「……」モグモグ

淳之介「……」モグモグ

曾太郎「おい、淳之介」

淳之介「なんだい御祖父様」モグモグ

曾太郎「れいかの想い人はどこにいる?」

淳之介「いるじゃないか、目の前に」モグモグ

曾太郎「…………」

淳之介「……」モグモグ

曾太郎「女の子じゃないか!!」

淳之介「偏見はよくないよ、御祖父様」モグモグ

曾太郎「最高じゃないか!!」

淳之介「そうだね」モグモグ


みゆき「ごちそうさまでした~♪」

静子「よく食べるわねえ」

みゆき「えへへ、全部おいしかったから」

れいか「みゆきさん、このままお帰りになりますか?」

みゆき「へ?」

曾太郎「待て、れいか。もう外も暗い。今日は泊まってもらったらどうだ?」

みゆき「え、ええええええええええええ!?」

れいか「お、御祖父様、そそそそれは!」

曾太郎「いいではないか。せっかく来てもらったんだ」

れいか「それは、そうですけど」

曾太郎(女の子同士だから過ちは起こらんだろうしな)


静子「ではみゆきさん、お風呂が沸いたので先にどうぞ」

みゆき「わっ、私一番!?」

曾太郎「遠慮はいらんぞ。青木家の名に恥じぬよう、客人をもてなそう」

淳之介「つまり自分の家のようにしてくれってことかな」

みゆき「じゃあ、お先に……」

静子「ええ、ごゆっくり」

みゆき「」タタッ

静子「……いい子を好きになったわね」

れいか「はいっ!」

曾太郎「よきかな」

淳之介「れいか、幸せになるんだよ」


~浴室

みゆき「ふうう~」チャポン

みゆき「ここ、れいかちゃんがいつも入ってるお風呂だねー」

みゆき「……」

みゆき「あれ、なんで私ドキドキしてるんだろう。お友達の、家のお風呂、なのに……」

みゆき「あ、ああ頭洗おう! 二回目だけど!!」ザパッ


ドライヤー<ブオオー

みゆき「あー♪ ドライヤーまで高級な風が吹いてる感じがする~♪」

スンスン

みゆき「……えへへ、れいかちゃんのにおいだ。同じシャンプーだからかな」


~れいルーム

みゆき「れいかちゃーん」バタバタ

れいか「はーい……って、なんでタオル一枚なんですか!?//」

みゆき「だって私、服持ってきてないんだも~ん」

れいか(ああ、いいにおいがします……)スンスン

みゆき「れいかちゃん?」

れいか「な、なんでもないです。え、えと私の寝間着を……」ガサゴソ

みゆき「ありがとう。ごめんね、れいかちゃん」

れいか「いえ。あ、ありました。これを……」つ服

みゆき「ありがとう~!」パサッ

れいか「こ、ここで着替えないでください~!//」


れいか「わ、私はお風呂へ入るので、みゆきさんはくつろいでいてください!」ソソクサ

みゆき「あー、行っちゃった……」

みゆき(どうしてだろう……私、さっきから、胸が熱い……)

みゆき(れいかちゃんといると…………。お風呂のせい、かな……)


チャポン

れいか(……みゆきさん)

れいか(もう、嫌いだなんて、口が裂けても言えません……これだけ接近しておいて……みゆきさん……)

れいか「私はみゆきさんのことが好き……もう、嘘はつきません。私、みゆきさんに本当のことを言います!」

れいか「たとえ、みゆきさんに変に思われても! みゆきさんに好きな方がいても! この気持ちを、伝えたい!!」

れいか「私の、道をっ!!」


ガララ

れいか「みゆきさん、お待たせいたしました」

みゆき「れ、れいかちゃん!? 何故に着物!」

れいか「みゆきさんとおそろいの寝間着もいいと思いましたが、ここは筋を通しておきたいので」

みゆき「す、筋……?」

れいか「私、みゆきさんに伝えたいことがあるんです!」

みゆき「えっ……」

れいか「もう、決めました。迷いはありません。私の心は定まったのです」

みゆき「それ、って……」

れいか「私は……みゆきさんのことが……」

みゆき「わた、しのことが?」

れいか「す……」ドキドキ

みゆき「す?」ドキドキ


れいか「す、すすすすす……」プシュウウ

みゆき「れ、れいかちゃん?」

れいか「」バタリ

みゆき「れいかちゃぁ~ん!?」


~~

みゆき「はい」つ濡れタオル

れいか「ありがとうございます……はあ、気持ちいいですね」

みゆき「もう、びっくりしちゃったよ~。いきなり倒れちゃうんだもん」

れいか「のぼせたんでしょうか……」

みゆき「どう、だろ……私ももう少し長く入ってたらのぼせてたかも」

れいか「えっ?」

みゆき「ううん、なんでもない」


みゆき「じゃあ、ゆっくり休んでよ。私が看てるから」

れいか「で、でも」

みゆき「なに~? 私じゃ心配~? はっぷっぷー」

れいか「そういうわけでは……いえ、心配ですかね。心配です」

みゆき「え、ええ!?」

れいか「みゆきさんなら、洗面器のお水を私の顔にかけてしまうかもしれません」

みゆき「そ、そこまでおっちょこちょいじゃないよ!」

れいか「ふふ、今のは冗談ですクルぅ~」

みゆき「あっ、もう! れいかちゃんの意地悪ぅ!」ハプ


みゆき「はっぷっぷー!」

れいか「ふふふっ」

みゆき「でも、れいかちゃんが冗談を言うなんて珍しいね」

れいか「そうですか?」

みゆき「そうだよ」

れいか「……確かに冗談はあまり言ったことがないかもしれません」

みゆき「じゃあれいかちゃんの初めてゲットだねー、えへへ」

れいか「ふふ、ゲットされちゃいました」

みゆき「なにそれ。おかしい~」

れいか「ふふふっ」

みゆき「えへへ」


れいか「……」スースー

みゆき「疲れて、寝ちゃったみたい」

れいか「……」スースー

みゆき「寝顔かわいい」ツンツン

れいか「んっ……」スースー

みゆき「なでなで」

れいか「ふぅ、ん……」スースー

みゆき「……れいかちゃん」

みゆき「さっき、なんて言おうとしてたの?」

みゆき「言ってよ、ちゃんと。私も好きだよ、れいかちゃんのこと」

みゆき「……言っちゃった。私が先に言ったから、何かしてもらうんだー」

みゆき「私ね、昨日みたいにぎゅーってしたいな。私からでもいいけどね、れいかちゃんからしてほしいな」

キマシ


みゆき「れいかちゃんがいいなら、ちゅうもしたいな」

みゆき「一緒に絵本も読みたい。手をつないで、お買い物も行きたい」

みゆき「でもね、今一番れいかちゃんにしてほしいのは、敬語をやめてほしいかも」

みゆき「告白の時はいいよ。でも、普段はなおちゃんと話すみたいにしてほしい」

みゆき「れいかちゃん……だいすき、だよ」

みゆき「……」スースー

れいか「……」スースー


れいか「みゆきさん、みゆきさん。起きてください」ユサユサ

みゆき「んん~、お母さん、あと5分~」ムニャムニャ

れいか(か、かわいい……このまま寝かせておきたい……)

れいか「ですが、これもみゆきさんのため! みゆきさん、みゆきさん」

みゆき「もう、しつこい~……ってあれ? れいかちゃん?」

れいか「もう、忘れてしまったのですか? みゆきさんは私の家に泊まったんですよ」

みゆき「あ、そうだったね」

れいか「では身支度を済ませてください」

みゆき「うん!」


みゆき「れいかちゃん、髪結んで~」

れいか「仕方ないですね」ギュッ

みゆき「えへへ、今日はれいかちゃんのにおいなんだ~♪」

れいか「? なんですか、それは」

みゆき「昨日同じシャンプーを使ったから、同じにおいがするの」

れいか「どれどれ」スンスン

みゆき「きゃー、くすぐったいよおー」

れいか「す、すみません。つい」

みゆき「このー、れいかちゃんのにおいも嗅いであげるもんねー!」スンスン

れいか「くすぐったいですぅ!」キャッ

淳之介「れいか、ご飯できたって」ガララ

みゆき・れいか「あわわわ……っ!//」


ゴチソウサマデシター

みゆき「ちゃんと朝ごはん食べたの久しぶり~」

れいか「毎日しっかり食べないといけませんよ」

みゆき「ごめんなさーい」

れいか「さて、もう登校時間になりますね」

みゆき「も、もう!? 急がないと! 遅刻しちゃうよ!?」

れいか「落ち着いてください、みゆきさん。まだ8時も回っていません」

みゆき「あ、あれ?」

れいか「ゆっくり歩いて行きましょう」

みゆき「うん!」


~生徒会室

ガララ

れいか「みなさん、おはようございます」

会計「おはようございます、副会長」

書記「おはようございます」

入江「おはよう……ってそちらの彼女は誰かな?」

みゆき「お、おはようございます! 星空みゆきです!」ペコリ

壁<ゴン!

みゆき「いたた……」

入江「はは、賑やかな子だね」

会計「あ、星空さんじゃないですか」

書記「星空さん!」

みゆき「久しぶり~」

入江「知り合いなのか? って、前回の読み聞かせ会の準備を手伝ってくれたのが星空みゆきさんたち……やあ、君かあ!」


入江「その節はどうも」

みゆき「い、いえ! れいかちゃんのために当然のことをしたまでです!」

入江「友達思いなんだね」

れいか「それより入江会長、今から会議ですが……みゆきさんがいてもよろしいでしょうか?」

入江「かまわないよ。会議と言っても、読み聞かせ会の打ち合わせだろう?」

みゆき「あっ、読み聞かせ会! 今回はピーター・パンをやるんですよね!」

れいか「みゆきさん、どうしてそれを?」

みゆき「あ……ごめんね、れいかちゃんの部屋で台本を見かけたから」

れいか「もうっ、人のものを勝手に見るのはやめてくださいね?」

みゆき「ごめんね~」


~~

入江「……という感じかな」

みゆき「すごーい! 面白かったー!」パチパチ

れいか「そう言ってもらえると嬉しいです」

書記「当日はこの調子で頑張りましょう!」

会計「絶対成功です!」

入江「僕も風邪をひかないよう、気をつけよう」

みゆき「れいかちゃん! よみきかせ会、楽しみだね! みんな、喜んでくれるといいね!!」

れいか「はいっ!」


~よみきかせ会・当日

あかね「今度はなにやるんー?」

なお「あかねとなら何をみても楽しいよ」

やよい「私も二人をみてると楽しいよ」カキカキ

みゆき「えへへ~、何をやるかは秘密! みてのお楽しみ~」

あかね「なんやそれ! ちゅーか、いつの間にれいかと仲良うなっとんねん!」

なお「驚いたよね、数日であんなラブラブになるなんて」

みゆき「えへへー、れいかちゃんの家に泊まっちゃったりしちゃったよー」

やよい「見たかったなー、二人の濡れ場」

あかね「まぁ、今は読み聞かせ会や! れいかを応援しにいくでー!」

みゆき「えっ! れいかちゃんが風邪で休み!?」

入江「ああ、そうなんだ。数日前から熱があったみたいでね」

会計「リハーサルは毎回顔を出してくれていたんですが……」

書記「本番で倒れるなんて……」

みゆき「そんな……」

あかね「ほな、読み聞かせ会はどないするんですか?」

入江「中止、かな。このままだと」

なお「中止……」

やよい「楽しみにしてくれてる子供たちがいるのに……」

あかね「まあ、仕方ないな……」

みゆき「わ、私やります!」

入江「えっ?」

みゆき「台本、読んだことあるし! リハーサルも何回か見たし! やれると思います!」

みゆき「れいかちゃん、この日を楽しみにしてたんです! れいかちゃんの一生懸命を、無駄にしたくない!!」

入江「…………わかった。お願いする」


入江「ではこれからピーター・パンのよみきかせ会を始めます」

パチパチパチパチ

みゆき「」ドキドキ

みゆき「子供しか住んでいない、夢の国。そこはネバーランド。そこに住んでいる一人の少年……」

ドンッ!

???「ウルッフッフッフッフ……そう! 俺様、ピーターパンだ!!」

みゆき「えっ?」

ワアワア ピーター!

ピーターパン「ウルッフッフッフッフ……」

ピーターパン(プリキュアもいるな)

ピーターパン「ウルッフッフッフッフ! 俺は永遠の少年、ピーターパン! 今日も悪い奴を倒すぜー!!」

フック「そーうは行かないオニ、ピーターパン! 今日こそお前を倒してやるオニ!!」

ピーターパン「お前は、フック船長!」

会計「あの、こんなの台本にありましたっけ?」

入江「まあ子供たちも楽しんでるし、いいんじゃないか」


フック「今日という今日こそは~! お前を倒すために~! こ~んな人質をとったんだオニ~!!」

ティンカーベル(なんで私がティンカーベルだわさ!)パタパタ

ピーターパン「おのれ、フック船長! ティンカーベルを返しやがれ!!」

フック「ウハハハ! いやだオニー!!」

ピーターパン「これでも……喰らえ!!」グサッ

フック「ぐあああっ!?」

キャアアア!!

ピーターパン「はーっはっはっはっ!」グサッ グサッ グサッ

フック「がああっ……」

あかね「な、なんちゅう……」

なお「ひどい……!」

やよい「子供たちも泣いてる!」


みゆき「ピーターパンはあんな残虐じゃない! あんなひどいことをするなんて、絶対に許せない!」


「「プリキュア、スマイルチャージ!!」」


ピーターパン(来たな、プリキュア)

マーチ「キュアマーチ!!」

ピーターパン「ってあれ!? ビューティがいねえじゃねえか!」

ハッピー「えっ?」

フック「これじゃあ意味ないオニ!」

サニー「普通に立ち上がったで」

ティンカーベル「私の恥じらいをどうしてくれるだわさ!」

ピース「しゃべったあああああああああああああああああああ」

マーチ「あんたたち、まさか……!?」


バッ!

ウルフルン「そうだ、俺様たちだよー!!」

アカオーニ「オニー!!」

マジョリーナ「いーっひっひっひ!」

キャンディ「バッドエンド王国の三幹部クルぅ!!」

サニー「だからいつの間におったんや、自分!」

ハッピー「またバッドエナジーを集めにきたんだね!」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ、そうだ」

アカオーニ「世界よ! 最悪の結末、バッドエンドに染まるオニ!」

マジョリーナ「白紙の未来を、黒く塗り潰すだわさぁー!!」

入江「僕が風邪をひけばよかったんだ……」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ! 人間どもの発したバッドエナジーが悪の皇帝ピエーロ様を蘇らせていくのだああああ!!」


ウルフルン「いでよ! アカンベェ!!」

絵本<カッ

アカンベェ「あかんべえ~!」

サニー「ほんまに懲りんやっちゃで!」

マーチ「私たちの愛の力で、やっつけよう!」

ピース「頑張って!」

ハッピー(愛の力……)

アカンベェ「あかんべえ~!」ダッ

サニー「プリキュア・サニー・ファイヤー!!」

マーチ「プリキュア・マーチ・シュートー!!」

アカンベェ「……っ!」

ドオオオンッ!!

サニー「直撃や!」

アカオーニ「そいつはどうオニ?」

サニー「なんやて?」


アカンベェ2「あっかんべえ~!」

サニー「あれは……アオッパナ!?」

アカオーニ「新しいアカンベェを召喚したんだオニ!」

マーチ「アオッパナのアカンベェが必殺技を防いだの……ね……」バタリ

サニー「く……力が……」ガクリ

ハッピー「二人とも!」

マジョリーナ「いーひっひっひ! 今に三体目のアカンベェを召喚してやるだわさ!」

ウルフルン「それでお前らは負けってわけだ」

ハッピー「そんな、こと……!」

ピース「ど、どうしようハッピー!」アワワ

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ! 呼べよ、泣き叫べよ!! 救いのヒーローが来るのをなあああ!!」

ハッピー「救いの、ヒーロー……」


ウルフルン「ウルッフッフッフッフ、キュアハッピー! お前の脳裏に浮かぶヒーローはピーターパンってやつなんだろ?」

ウルフルン「笑わせるぜ! 絵本の中のヒーローなんて呼んでどうすんだ! さっきみただろ? 俺様がピーターパンに成り済まして、残虐な行為をしたのを!!」

ウルフルン「絵本のヒーローなんてなあ、現実の世界の勝手な理屈でどうとでも改悪できちまうんだよ!! くだらねえ夢なんか見てないで、現実を見ろ!! 救いのヒーローは、ピーターパンは、存在しねえんだよおおっ!!」

ハッピー「……違う」

ウルフルン「あぁ?」

ハッピー「私の脳裏に浮かんだのは……真っ先に浮かんだのは……」

ガチャン!

「そこまでです!!」

休憩クルぅー


ハッピー「キュアビューティなの!」

ビューティ「キュアビューティ!!」

ウルフルン「! ようやくご登場か……」

ハッピー「ってビューティ!? 風邪は大丈夫なの!?」

ビューティ「まだ完治はしてませんが、ハッピーたちが戦っているのに、私だけ寝ているわけにはいきませんから」

ハッピー「ビューティ……」

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ……」


ウルフルン「まあプリキュアが一人増えようが、関係ねえけどなあっ!!」

アカオーニ「そうオニ! それに、キュアサニーとキュアマーチが倒れた今、レインボーヒーリングはできないオニ!!」

マジョリーナ「アオッパナを倒すのは無理だってことだわさ!」

マジョリーナ「いでよ! アカンベェ!!」

アカンベェ3「あっかんべえ~!!」

アカンベェ1「あかんべえ!」サッ

アカンベェ2「あっかんべえ~!」サッ

ビューティ「三体のアカンベェ……!」


アカンベェ2「あっかんべえ!」

アカンベェ3「あっかんべえ!」

サニー「……待ちい」

マーチ「……待て」

アカオーニ「む?」

マジョリーナ「どうしただわさ? やられ損ない」

マーチ「ビューティ、伝えたいことがあって、ここにきたんでしょ? なら、早く伝えないと!」

サニー「ハッピー、ビューティはお前に話があるんや! ちゃんと聞きい!!」

ピース「アカンベェは、私たちが引き付けてる! その間に!!」

ウルフルン「チッ……」

ハッピー「サニー……」

ビューティ「マーチ、ピース……」

ウルフルン「けっ! これじゃあダメだなあ~。アカンベェはプリキュアに抑えられて、あとの二人には攻撃しようがねえぜ~」

ピース「ぷっ、演技下手だね」

ウルフルン「うるせえ」


アカオーニ(生のみゆれいオニ)ドキドキ

マジョリーナ(だわさ)ドキドキ

ハッピー「……」

ビューティ「……」

ハッピー「あ、あの」

ビューティ「……ハッピー。ずるいです、あなたはいつも先に……」

ハッピー「えっ?」

ビューティ「……聞いていました。私が寝ている時にあなたが喋っていたことを……」

ハッピー「えっ、えええ!? 聞いてたのー!?//」

ビューティ「はい……あなたの告白、全部聞いていました」

ハッピー「な、ななななな……//」


ビューティ「嬉しかった……本当に、嬉しかった……ハッピー、あなたの気持ちに私の気持ちをぶつけます!」

ハッピー「は、はい!」


ビューティ「ハッピー、好きです! 結婚してください!!」


ハッピー「は、はやいよーっ!?」

ビューティ「へっ?」

ハッピー「そ、そそそういうのは色々やってからさ……!」

ビューティ「そ、それもそうですね……」

ハッピー「じゃあ、どうぞ!//」

ビューティ「はいっ!」


ビューティ「ハッピー、先に言われてしまいましたが、私……ハッピーが好きです」

ビューティ「ハッピーを見ていると、胸が苦しいことに気づきました。胸の真ん中が熱くなっていることに気づきました」

ビューティ「この胸の痛みがなんなのか、最近までわかりませんでした。でも今はわかります。これは……恋の病」

ビューティ「私はハッピーが好きなんです! ハッピーが、みゆきさんが、好き! 好き好き!! 大好き!!」

ビューティ「ハッピーと一緒にショッピングへ行きたいです! ハッピーと一緒に絵本を読みたいです! みゆきさんがいいなら、ちゅうもしたいです!!」

ビューティ「この間のようにぎゅ~っと! 抱擁も! したい!!」

ビューティ「一緒にお風呂に入りたい! 一緒にお勉強をしましょう! また家に来てください!! ご飯も、私が作って差し上げます!! あなたの笑顔が、もっと見たいんです!!」


ビューティ「その笑顔を……」フワッ

ハッピー「!」

ビューティ「私のものにさせてください……!」ギュウ

ハッピー「ビューティ……!」

ビューティ「私から、抱きしめてみました……」ギュウウウ

ハッピー「嬉しい……ビューティ……私の、ピーターパン……!!」ギュウウウ

ビューティ「ハッピー、大好きです」

ハッピー「私もビューティが大好き……大好き! 大好き!! ウルトラ大好き!!」

ビューティ「私たちの愛は永久に、ビューティ・ブリザードです……!!」


アカンベェ達「あかんべえ~~~!!!」

ドオオオンッ!!

サニー「うああっ!?」

マーチ「くっ……!!」

ピース「きゃああっ!?」

ハッピー「! みんな!!」

サニー「アカン、ウチらはもう戦えん……」

マーチ「でもちゃんと伝えれたみたいで、よかったよ」

ピース「あとは、頼んだよ……」

ビューティ「……みなさん、ありがとうございました。本当にっ……!」

ハッピー「アカンベェは、私たちが倒す!」

ハッピー・ビューティ「愛の力で!!」


ウルフルン「愛の力だぁ? くっだらねえ!! 言っただろぉがあああ!! 愛なんて所詮、幻想だってよおおおおおおお!!!」

ウルフルン「おらおらおらおらおらおらァ!! もっともっと、バッドエナジーを吸い出してやるぜええええ!!!」

入江「僕がジョーカーとか……ねえだろ……」

アカンベェ達「あかんべえ~!!」グググ

ウルフルン「ウルッフッフッフッフ! バッドエナジーがアカンベェを強くする!!」

ウルフルン「愛なんていうスッカスカな力なんかで、こいつらに敵うとでも思ってんのかぁ!?」

ハッピー「……スッカスカなんかじゃない」


ハッピー「愛なんて、人それぞれで全部違う」

ハッピー「くっつきあってイチャイチャしたり」

サニー「っ……」

マーチ「う……」

ハッピー「人の愛を観て、興奮したり」

ピース「ひぅ……」

ハッピー「よくわかんなかったり」

キャンディ「クルぅ」

ハッピー「ぎゅ~って抱き合って、お互いの愛を叫んだり!」

ビューティ「……」コク

ハッピー「いろんな愛があるの! すかすかだなんて言わせない!! 愛は素敵な感情がたくさん詰まってるの!!」

ハッピー「愛は人をときに苦しめ、悲しみを生む。でも、その苦痛の先には光があるって信じてる! 愛は勇気をくれる! 私に、力をくれる!!」

ハッピー「世界中のみんなの愛が、私の力! 私の光の源!! ラブラブ惚気る未来の光!! キュアハッピーーーーーー!!!」ピカアアッ


ハッピー「プリキュア・ハッピー・シャワーーーーーー!!!」

ビューティ「プリキュア・ビューティ・ブリザーーーーード!!!」

アカンベェ1「あかんべえ……」シュワアン

アカオーニ「アカンベェが……!?」

マジョリーナ「なんて気迫だわさ!」

ウルフルン「だが残り二体はアオッパナ! 気迫じゃどうにもなんねえぞ!!」

オヒサマミタイニッ テラスワライガオッ!

ビューティ「わかっています。でも、私たちは新たな力を得たのです」

ハッピー「私たちの力は愛だって言ったよね?」

ウルフルン「まさか……!?」

ハッピー「いくよ、ビューティ!」ガシッ

ビューティ「はい、ハッピー!」ギュッ


ハッピー・ビューティ「プリキュア・ラブラブ・ヒーリング!!」」ゴオオオッ

アカンベェ達「あっかんべえ~~~!?」シュワアン

アカオーニ「オニいいいい!?」

マジョリーナ「ものすごいパワーだわさ……!」

ウルフルン「くそ……だが、こんなもん! へっちゃらなんだよ!!」

ハッピー「まだだよ! 私たちだけじゃない……みんな、愛を持ってる!!」

ビューティ「みなさん!!」

キャンディ「みんなの力を合わせるクルぅうううううう!!!」

サニー「マーチ!! 最初は戸惑ったけど、ほんまはマーチのこと! 好きやでえええええ!!!」

マーチ「サニー!! ずっと前から好きでしたあああ!! サニーの色々なところをペロペロしたいんだあああああ!!」

ピース「百合最高おおおおおおおおおおおお!!!」

キャンディ「ピース! 愛してるクルぅううううううううううううううううううううう!!!」


「「「「「「プリキュア・ラブラブラブラブ・ヒーリング!!」」」」」」


ウルフルン「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!?」

アカオーニ「そうオニ! この力オニぃいい!! これが愛の力オニぃいいいいい!!」

マジョリーナ「みゆれい、あかなお、やよキャン、いいものを見させてもらっただわさあああ!!」

ウルフルン「幸せにっ!! なれよおおおおおおおおお~~~~っ!!!!」

ウルッフー!! オニイー!! ダワサー!!


カガヤイテ スマイルプーリキュアッ!


キラアンッ


みゆき「やったんだね……」

れいか「はい」

あかね「なお、立てるか?」

なお「ありがとう、愛してるよあかね」

キャンディ「やよい、しっかりするクルぅ!」

やよい「ごめん、キャンディは無理」

入江「もう生徒会長やめようかな……」

会計「ど、どうしたんですか会長!?」

書記「しっかりしてくださーいっ!」

みゆき「なにはともあれ、みんな笑顔でウルトラハッピー!!」

れいか「いえ、ひとつやり残したことが……」

みゆき「?」


みゆき「やり残したことって?」

れいか「……ちゅうです」

みゆき「……え?」

れいか「みゆきさんがいいなら……ですけど//」

みゆき「え、待って! 私たちまだ正式に付き合っても……!」

れいか「駄目……ですか?」ウルウル

みゆき「うっ。も、もう当たって砕けろだー!」

れいか「んんっ……みゆき、さんん……」

みゆき「私には、んっ。告白以外は、敬語はダメって言ったよね?」ンチュレロッ

れいか「あんっ、そうでした。んんっ// そうだったわ、ね……ううんっ」

みゆき「ありがとう、れいかちゃん。本当の自分をさらけ出してくれたね……」プハッ

れいか「はあっはあ……///」

みゆき「もういっかい……」チュッ

れいか「んはあっ、大好き、よ、みゆきさんっ……」

みゆき「私も、大好き……っ」


あかね「って、ウチとなおの愛の物語はああ!? 掘り下げてくれへんのおおっ!?」

なお「私はあかねが愛してくれてるってことだけで嬉しいよ」

あかね「なお……」 なお「あかね……」

チュッ……

やよい(大丈夫。私が絵にしてるからね)カキカキ

キャンディ「やよいちゃんまじ雷!」

おわり

付き合ってくれた方、ありがとござましたクル
みゆれいは最高、それが言いたかっただけクルぅ

やよいが最後までブレなくて面白かった

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