【FE聖魔】コーマ「久しぶりにみんなと会うか」マリカ「私も行く」 (81)

コーマ「あれから2ヶ月か…」

コーマ「盗賊から足は洗ったけど、傭兵以外に出来ることないからな」

コーマ「魔物は前より少なくなったが誰かが倒さねーとまた増えちまうし」

コーマ「戦争は無くなって良かったけど、あの戦争のお陰で食い繋いでるようなもんだからな…」

コーマ「ジストさーん、魔物討伐完了したっスよー」ガチャ

ジスト「お、ご苦労だったな。いつも悪いな、傭兵団が大きくなったはいいが人手不足でよ」

コーマ「いいっスよそんくらい。金も貰ってるし、生活に困らなくて済むし」

ジスト「そりゃ良かった。そういやもうすぐジャハナで大きな祭があるんだ。俺はそっちの手伝いをしに行かなきゃならなくてな」

コーマ「祭…っスか。傭兵団はどうするんスか?」

ジスト「しばらく休みにしようと思ってな。それに…」

コーマ「それに?」

ジスト「テティスがもうすぐ俺の子を産むんだ」

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コーマ「マ、マジっスか!おめでとうございます!いやーとうとう二人の子供を見るなんて…ってあんた戦争中に仕込んだのか!?」

ジスト「いやーまさか出来ちまってるとは思わなくてよー。テティスには負担を掛けたがその分俺はあいつの側に居てやりたいと思うんだ」

コーマ「そうっスか…ジストさんならいいパパになるっスよー」

マリカ「隊長、仕事終わった」ガチャ

ジスト「おー、相変わらず仕事早いなお前は」

マリカ「あんな仕事、早くて当然」

ジスト「それよりニュースだ。テティスがもうすぐ俺の子を産む。だから傭兵団もしばらく休みだ。」

マリカ「!!…そ、そう。わかった」

聖魔SSとは珍しいな
支援

ジスト「ジャハナの祭の手伝いをしに行かなきゃいけなくてな。マリカも一緒にどうだ?」

マリカ「そ、それは…」

コーマ「(こ、この人は…鈍いのは知ってたがこれ程とは…。)あっ!急用思い出した!テティスさん大事な時期だし側にいてあげて下さい!じゃ、俺とマリカはこれで!」ガシッダダダダ

マリカ「コ、コーマ!?」ダダダダ

ジスト「?おー、またなぁー」

―――外―――

マリカ「…コーマ、これは一体…?」

コーマ「お前、あのまま二人の側にいても気まずいだろうが。それに…まだジストさんの事を引きずってんだろ?」

マリカ「!べっ、別に私は…」

コーマ「態度でわかんだよ。…それに、今のお前があそこにいても傷付くだけだ」

マリカ「…そうだな」

コーマ「それよりお前、これからどうすんだ?」

マリカ「まだ決めてない。コーマは?」

コーマ「俺は大陸を回ってみようかと思ってな」

マリカ「なぜ?」

コーマ「なんつーか、色んなとこに行って久しぶりにみんなに挨拶してぇなーと思ってよ。後、ちょっとグラドによらなくちゃいけなくてよ

マリカ「私も行く」

コーマ「は?」

マリカ「私もコーマと一緒に行く」

コーマ「いや…、戦いながら巡るわけじゃないんだぞ?」

マリカ「別に戦う気はない。私は行くところがないからお前についていく」

コーマ「そっか。じゃあ先にポカラの里に行ってからグラドに行こうぜ。」

マリカ「わかった」

コーマ「しかし、まさかお前がついてくるなんてな。どういう風の吹き回しだ?」

マリカ「なんとなく」

コーマ「さいですか…」

―ポカラの里―

コーマ「着いたな。相変わらず不気味なところだなぁ」

マリカ「そういえばなんでポカラの里に?」

コーマ「ん?まぁ、ちょっと買い物をな」

ユアン「あれー!?コーマさんにマリカだ!久しぶりー!」

コーマ「おお、誰かと言えばあのガキんちょか!」

マリカ「ユアン。修行中?」

ユアン「うん!今は休憩中だけどね。それより二人!まさか、デート?」

コーマ「ちげーよ、ちょっと買い物をしにやって来ただけだ。」

ユアン「あっ、わかった!お饅頭でしょ。ここのは美味しいよね!」

マリカ「そうなのか?」

コーマ「ああ。渡したい奴らがいてな」

コーマ「それよりサレフさんは?せっかくだし挨拶してーんだ。」

ユアン「お師匠様に?わかった!こっちに来て!」

コーマ「そっか!そりゃ良かった。行こうぜ!」

マリカ「………」

コーマ「マリカ?」

マリカ「…なんでもない。」

コーマ「…わかった。じゃあ、さっさと行こうぜ!」



ユアン「お師匠様ー!お客さんが来たよー!」

サレフ「む、ユアンか。後に居るのはジスト傭兵団のマリカと新しく入ったコーマだな。久しぶりだな。」

コーマ「久しぶりっスサレフさん」

マリカ「久しぶり。」

ミルラ「サレフ、お客さんですか…?」

サレフ「!?ミルラ様!熱は下がられたのですか?」

ミルラ「はい。もう元気です。それにもうすぐお祭りがあります。エフラムと一緒に行けるから楽しみです。」

コーマ「ほーミルラちゃんもここにいたのか!」

ミルラ「コーマさん…お久しぶりです。…この前はありがとうございました。」

マリカ「なんかあったのか?」

コーマ「ああ、戦争中一回だけ遊んだことがあってよ。覚えててくれてたのか」

ミルラ「はい。私は長い間生きています。楽しい思い出は心の中に沢山残しておこうと思って」

ミルラ「エフラムにサレフ…それとみんな、短い間でも、楽しい思い出があるなら私、寂しくありません。」

サレフ「ミルラ様…」

サレフ「今日は来てくれてありがとう。ミルラ様も嬉しそうだった。」

コーマ「それは良かった。それになんか悪いな、饅頭こんなに貰って」

ユアン「いーのいーの!ミルラ様が喜んでたんだから!お礼ってことで!」

マリカ「そういえばユアン、もうすぐテティスが子供を産むぞ」

ユアン「本当に!嬉しいなぁー。でもこれじゃ叔父さんかぁ…僕」

コーマ「はは。じゃあな。」

マリカ「また」

ユアン「さようならー!」

サレフ「またな。」

コーマ「じゃあ、グラドに行くか」

マリカ「そういえば、饅頭は誰に渡すんだ?」

コーマ「あー、ちょっとな。それより宿見つけようぜ。せっかく金も出たからちょっと高いところにするか」

マリカ「わかった」

―宿屋―

店主「いらっしゃい。お、傭兵さんかい。平和になっても大変だねー」

コーマ「まあな。おっちゃん部屋は二つで」

マリカ「一つでいい」

コーマ「は?」

マリカ「私は別にコーマと一緒の部屋でも構わない」

コーマ「いや、遠慮するなって」

マリカ「一緒がいい」

コーマ「…はぁ、わかった。おっちゃん一つで」

店主「あいよー」

―部屋―

コーマ「…どうして一緒の部屋にしたんだ?」

マリカ「…なんでもない」

コーマ「俺がお前を襲うかもしれねーんだぞ?」

マリカ「その時はコーマを細切れにする」

コーマ「」

マリカ「冗談だ」

コーマ「冗談には聞こえねーって…」

マリカ「じゃあ私はベッドに…!!!」

コーマ「ん?どうし…!!!!?」

コーマ「ベ、ベッドが一つしかない…だと…」

マリカ「でもキングサイズ…これなら一応、二人でも大丈夫」

コーマ「(あのおっちゃん、何要らねー
ことしてんだーっ!)」

マリカ「コーマと一緒に…///」ボソッ

コーマ「しょうがねぇ。俺はソファで寝……」

マリカ「」ジャキ

コーマ「わ、わかったよ!あそこで寝りゃいいんだろ!」

マリカ「わかればいいんだ。」

コーマ「(寝るって言っても、女とはネイミーとしか寝たことねーぞ…。それも小さい頃)」

そして夜

コーマ「………(寝、寝れん!)」

マリカ「………」スースー

コーマ「(そういえばテティスさんから聞いたことがあったな)」

コーマ「(寝るときは利き腕を下にしてるんだったかな?利き腕を怪我したら剣士は終わりらしいからな。)」

コーマ「(それに寝返りも打たない、少しの物音でもすぐ飛び起きるらしいな)」

コーマ「(あっ!ヤベッ!手がランプに…」ガン!

マリカ「…なんだ?」

コーマ「いや、寝れなくてよ…。起こして悪かったな…」アセアセ

マリカ「別にいい。すぐ起きるのは癖だから」

コーマ「…なぁ、もしかしてジストさんの事…」

マリカ「…私は寝る」

コーマ「そ、そうか。」

マリカ「………」スースー

コーマ「(俺も寝るか…)」

コーマ「………」グーグー

―朝―

チュンチュン

コーマ「(ふぁー、よく寝た……!?)」

マリカ「…」

鏡「…」

マリカ「こんにちは」ニコッ

鏡「」ニコッ

マリカ「今日もいい天気ね」スマイル

鏡「」スマイル

コーマ「マ…マリカさん?あの…」

マリカ「!!!!??///」

マリカ「…見たな」

コーマ「い、いや決してそんなことは…」

マリカ「問答無用」ジャキ

コーマ「ぐぎあっ・・・!が・・・うそだ・・・」コマギレ

ちょっと休憩

二時間後くらいに再開

この2人割りと好きだけど後日談無いんだよなぁ…

コーマ「ひどい目にあったぜ…。なぁ許してくれよ」

マリカ「駄目」

コーマ「まだ怒ってんのか?」

マリカ「怒ってる」

コーマ「あの時はちょっと驚いただけだ。別にお前の事を馬鹿にしたわけじゃないんだ。……怒ってる?」

マリカ「まだ怒ってる」

マリカ「…そんなに変だったか?」

コーマ「え?」

マリカ「私の愛想」

コーマ「まあ普段のお前はあんな風に喋らねーからな。変って言えば変だけどよ 」

マリカ「…やはり変なのか」

マリカ「隊長にも笑われた」

コーマ「ジストさん…あんたって人は…。まあ俺もだけど」

コーマ「別に愛想が悪いわけじゃないぞお前は」

マリカ「本当?」

コーマ「ギャップってのかな。俺がいきなりロストンのラーチェル様みたくなったら、驚くだろ?」

マリカ「うん」

コーマ「それと一緒だって。ジストさんはお前を笑ったんじゃなくて、そのギャップに吹き出しちまっただけなんじゃねーかな。」

マリカ「そうだったのか…」

コーマ「そうだって。お前みたいな美人が笑ってておかしい筈はないって」

マリカ「お前、やっぱりいい奴」

コーマ「はは、よせよ。照れるぜ」

―グラドの国境近くの村―

コーマ「もうすぐ見えるぜ。ほら、あの村だ」

マリカ「あの村に用があったのか?」

コーマ「ああ、ちょっと訳ありでな」

マリカ「?」

男の子「あっ!コーマが帰ってきた!」

女の子「わーい!遊ぼうコーマ!」

子ども達「遊ぼうーっ!」

コーマ「おいおい落ち着けよ。じゃないとお土産やらねーぞ?」

男の子「ポカラ饅頭だ!」

コーマ「順番にな」

マリカ「コーマ、これは…」

コーマ「前に魔物討伐しに行った時に助けた村なんだ。…生憎、俺が来たときにはもうここの大人達はみんな魔物に食べられちまってた」

マリカ「そうか…」

女の子「コーマ!今日はクーガーさん来てるよ!」

コーマ「おお!じゃあ早速挨拶しに行かねーと!」

クーガー「…ん?おお、誰かと思えばコーマにマリカか」

コーマ「この前ぶりっス」

マリカ「久しぶり」

コーマ「グラドの復興具合はどのくらいなんスか?」

クーガー「大分良くなっている…ただ、一つ気がかりがな」

マリカ「気がかり?」

クーガー「ノールが言うにはもうすぐグラドに大地震がくるらしい」

コーマ マリカ「!?」

クーガー「だから俺とデュッセル将軍は色々な国に難民を受け入れてもらえないか要請している。」

コーマ「じゃああいつ達はどうなるんスか!」

クーガー「それは大丈夫だ。グラドの軍が引き取って避難させることになった。これでもグラド王国の幹部だからな。」

コーマ「そりゃ良かった…」

クーガー「お前があの子達を、グラドの未来を守ったも同然だ。感謝するぞ。」

コーマ「クーガーさんが来てくれなかったら危なかったスよ。こちらこそ感謝してるっス」

女の子「お姉ちゃんだぁれ?」

マリカ「私、マリカ」

女の子「一緒に遊ぼう!マリカお姉ちゃん!」

マリカ「えっ?でも…」

コーマ「遊んできたらどうだ?」

マリカ「私は遊びを知らない。物心着いた頃から剣士として育てられたから…」

女の子「だったらあたしが教えてあげる!だから遊ぼう!」

マリカ「…わかった、遊ぶ」

男の子「こっちこっち!だるまさんがころんだしようぜー!」

クーガー「子どもは無邪気なものだな」

コーマ「そうっスね。」

マリカ「ふふ…」ニコッ

コーマ「(なんだ、ちゃんと笑えんじゃん。)」

女の子「今日は楽しかったねー!」

男の子「じゃあみんなでお祈りしよう!」

マリカ「お祈り?」

女の子「お母さん、今日ね早起きしたし、おねしょもしなかったよ!」

男の子「コーマが饅頭買ってきてくれたんだ!とびきり美味しいの!」

女の子「それと新しい友達が出来たんだよ!マリカお姉ちゃんって言うの!」

マリカ「!」

男の子「だるまさんがころんだも鬼ごっこもしたよ!それにコーマが落とし穴に掛かったよ!」

コーマ「こらあ!反省しやがれ!それより晩飯出来たぜぇー!」

子ども達「わーい!」

マリカ「コーマ」

マリカ「なんだ?」

マリカ「子ども達は何をやっていたんだ?」

コーマ「ああ、今日の出来事を振り返らせたんだ。」

マリカ「なぜ?」

コーマ「モルダの旦那が俺に教えてくれてな。」

コーマ「一日の良いことや悪い事も振り返るんだ。そうすると今まで見えなかった自分が見えてくるんだ。」

コーマ「悪いことは反省して二度としないって誓うんだ。あいつらには天にいる親を思い出しながらやれってな。」

マリカ「なるほど」

コーマ「お前もやるか?」

マリカ「やる……でも、口には出さない」

コーマ「そうか。じゃあ先にあいつらと晩飯食うからよ。それと、あいつら明日グラド軍の宿舎に移るからよぉー、飯を食い終わったら一緒に支度手伝ってくれねーか?」

マリカ「わかった」

―夜、就寝前―

女の子「マリカお姉ちゃん一緒に寝よー!」

男の子「ずりー!俺も!」

アタシモ! ボクモ!

コーマ「やけに人気じゃねえか」

マリカ「この子達はみんないい子」

コーマ「いい顔するようになったなマリカ」

マリカ「私が?」

コーマ「なんというか前みたく暗い顔しなくなった」

マリカ「私はそんなに暗い顔してたか?」

コーマ「なんか思い詰めてた顔してたぜ。もっと笑った方がいいぞ。嫌なことも吹きとんじまう」

マリカ「愛想を良くするの?」

コーマ「子ども達と遊んでた時みたく笑えばいいんだよ」

マリカ「笑ってた?私が?」

コーマ「ああ、あんたの笑顔なんか初めて見たぜ」

コーマ「(今日もいろいろあったな…)」

コーマ「(マリカが元気になったみたいで良かった。でもまだジストさんの事引きずってんだろーなぁ?)」

コーマ「(ずっと好きな男が仲間とはいえ女の人と好き合ってるのを間近で見てたんだもんな)」

コーマ「(だから愛想でも良くして少しでも女として見てもらいたかったはずだ)」

コーマ「(まあ、朴念仁のあの人の事だからそういうこともなかったみてーだけどな)」

コーマ「(今のマリカは親父さんに追い付く事なんか出来ない気がするぜ)」

コーマ「(ネイミー…、少しの間だけだ…、俺はあいつの力になってやりたいんだ)」

コーマ「(もう、お前の時のような思いもしたくないんだ…。)」

仲間周りの状況がじわじわと知れてっていいな
ネイミーはあっちかなと思ったけどこれあの可能性もあるのか…

―朝―

コーマ「クーガーさんの言うことよく聞くんだぞ?迷惑かけないようにな?」

マリカ「じゃあね、みんな」

子ども達「じゃあねー!コーマにマリカお姉ちゃん!」

コーマ「おう!って、ずっと思ってたけどなんで俺は呼び捨てなんだよ!」

……………………………………

マリカ「行った…」

コーマ「行っちまったな」

マリカ「次は何処に行く?」

コーマ「ああ…。グラドの都市の方だな。あそこらへんは人も沢山いるし、メシも充分食えるぜ」

マリカ「わかった」

コーマ「…別にお前が行きたい所があればそこでもいいんだぜ?」

マリカ「コーマの行くところがいい」

コーマ「そ、そうかよ。ならいいんだけどな」

コーマ「おかしいなぁ。道はこれで合ってると思うんだが…」

マリカ「迷ったの?」

コーマ「どうやら一つ前の道を曲がるべきだったらしいな…。

コーマ「一応着くが、かなり遠回りになるな。すまんマリカ」

マリカ「失敗は誰にでもある。着くなら別にいい」

コーマ「そう言ってくれると助かるぜ…。っと、ここ見たことないか?」

マリカ「ある。ここは【蛍石】セライナと戦った場所」

コーマ「そうか…。そう言えばそうだったな。あの時のエフラム様とデュッセル将軍はとても辛そうだった」

マリカ「戦争とはそういうもの。自分達の目的のためなら邪魔するものは倒さなくてはならない」

マリカ「私は父を越える剣士を目指して修行している。でも戦争を好きになったことなど一度もない」

コーマ「マリカ…。折角来たんだ、お墓参りしても」

ミス
コーマ「マリカ…。折角来たんだ、お墓参りしても罰は当たらねーって」

マリカ「わかった。」

コーマ「ここだな…。お供え物が沢山あるな」

マリカ「セライナはグラドの民からも好かれていた。」

コーマ「そうなのか?」

マリカ「私は村を守りに行ったからよくわかる。」

マリカ「悪い人ではないと。和解する事は出来ないかと。村にいる民はみなそう言っていた」

コーマ「でも、セライナはグラドの軍人として、ヴィガルド皇帝の臣下として死ぬのを選んだ。」

マリカ「そう」

コーマ「…あんな戦争、二度と起こしちゃならねぇ。ま、エフラム様とエイリーク様なら大丈夫か」

マリカ「ああ。彼らが生きてる限りそんな事は決してない」

コーマ「ん?あそこに誰かいるぞ。二人もだ」

マリカ「あれは…」

デュッセル「む、お主らは…」

ノール「これは珍しい方達に会いましたね」

コーマ「デュッセル将軍にノールさん!ここに来るってことは…」

デュッセル「お前の想像している通りだよ。」

デュッセル「軍に入って来た頃は娘のように可愛がったものだ。陛下の話ばかりしていい顔で笑っていたよ」

デュッセル「彼女は正気ではない陛下を一人で守った。儂と同じで違和感を覚えてたにも関わらずだ」

ノール「彼女の忠誠心はデュッセル将軍に劣らないものでした。」

マリカ「でも…」

ノール「陛下は何よりも民を救うことを優先していました。」

ノール「デュッセル将軍はルネス軍として、セライナ将軍はグラド軍として。どちらも陛下のため、グラドの民のための決断です」

マリカ「そうか…」

デュッセル「セライナは誇り高い軍人として死んでいった。それでも時々、救うことは出来なかったのかと思ってしまう」

デュッセル「たとえ、それがセライナの望むものではなかったとしてもだ」

コーマ「将軍…」

デュッセル「ふふ…いかんな。やはり儂も年老いた。涙腺が緩くなったものだ」

マリカ「私は、幸せだったと思う」

コーマ「マリカ?」

マリカ「私は剣士として、剣を磨けば磨くほど幸せ」

マリカ「セライナは軍人として、国のために死ぬことは幸せ」

マリカ「あなたはヴィガルド皇帝に忠誠を誓う彼女の、最大の理解者」

マリカ「きっと感謝している。」

コーマ「マリカ…。」

コーマ「そうですよ。将軍は彼女の守ろうとしたものを守らなくちゃ」

デュッセル「ふふ…そうだな。理解者である儂があいつの選んだことを理解しようとしなくてどうする。」

デュッセル「君達に励まされるとは…。やはり年老いたな」

ノール「これからもずっと、私達はグラドを守らなければなりません。リオン王子や陛下、セライナ将軍が残したものを、残した意志を継がなくては」

コーマ「そういやノールさん、難民の件はどうすんだ?」

ノール「それなら問題ありません。ルネスとフレリア、それにロストンで衣食住の保証を約束されました」

デュッセル「賊に狙われぬよう、軍も一緒に行くことになった。何から何まで、本当に感謝している」

コーマ「それはよかった。じゃあ、俺達はこれで」

マリカ「またいつか」

デュッセル「ああ、またいつかな」

ノール「さようなら。コーマさんにマリカさん 」

…………………………………………

コーマ「正直、あの二人には会えないと思ってたぜ。忙しそうだと思ってたからなぁ、ラッキーだったぜ」

マリカ「よかった。ところでコーマ」

コーマ「なんだよ?」

マリカ「お前の幸せは?私は知りたい」

コーマ「幸せか…。今はメシを食えることくらいかな」

マリカ「そう」

コーマ「お前は?剣以外になんかないのか?」

マリカ「ある。でも教えない」

コーマ「なんだよ、教えてくれたっていいじゃねぇか」

マリカ「いや。コーマには話したくない」

コーマ「あれ、俺って嫌われてる?」

マリカ「コーマは嫌いじゃない。でもいや」

コーマ「そうかい。じゃあ別にいいや。それより見えてきたぜ。」

マリカ「人が沢山いる。まだ避難はしてないみたい」

コーマ「まあ、今すぐ大地震が来るわけじゃないからな。今日は前よりもっと高い宿屋に止まろうぜ」

マリカ「わかった」

―次の日の外―
コーマ「久しぶりに一人でぐっすり眠った気がするぜ…」

コーマ「そういやマリカが来ねぇな。昨日外で待ち合わせするって言ったのはあいつだぞ?」

コーマ「ちょっと見てくるか」

―宿屋―

コーマ「オヤっさん、ここの部屋の奴ってまだいるか?」

オヤジ「ああ、まだ降りてきてもいないな」

コーマ「何やってんだか…。寝てんのか?起こしにいかなきゃな…」

…………………………………………………

コーマ「おーい?起きてるか?」コンコン

コーマ「…声が聞こえねぇ。マジで眠っちまってるのか?」

コーマ「…ここは盗賊時代の遺産で、と」ガチャ

マリカ「……………」スースー

コーマ「マジで寝てやがった…」

コーマ「いくらマリカほどの剣士とはいえど、寝坊とかするんだな…。つーか少しの物音でも起きるんじゃなかったのか?」

コーマ「起きろマリカ!起きろ!」

マリカ「…………」スースー

コーマ「起ねぇな。体を揺らそうにしても近づいた瞬間真っ二つにされそうだぜ…。」

コーマ「こうなりゃ掛け布団をひっぺがしてやろう。そりゃ!」バサァッ

マリカ「……………」ピク

コーマ「な…、下着だと?」

マリカ「…何をしてる?コーマ」ゴゴゴゴ

コーマ「マ、マリカ落ち着けって!俺はお前を起こしに来ただけだ!」

マリカ「どうして布団を剥いだ?」

コーマ「それはお前が起きなくて…」

マリカ「問答無用」スチャ

コーマ「アレ?これどこかで見た…」

ギャァーーーーーーーー

マリカ「もう…一度…」

コーマ「わ、悪かったよ!別にやましいことなんて考えてねーからよ!許してくんねーかなぁー!」

マリカ「…どう思った?」

コーマ「え?」

マリカ「私の下着姿を見てどう思ったんだと言っている」

コーマ「………は?」

コーマ「き…綺麗だと思いますよ、はい」

マリカ「………//////」

コーマ「お、お前照れてのか!?」

マリカ「/////!?」スチャ

コーマ「ってなんで剣を構えて……」

コーマ「」コナミジン

…………………………………………

コーマ「またひどい目にあったぜ…。大体寝坊してたお前も悪いだろ!」

マリカ「知らない」

コーマ「知らねーって…」

マリカ「それより今日はどこに行く?」

コーマ「今日は闘技場だ。お前も腕が鈍っちゃ仕様がねーだろ?ってもお前は素振りは毎日一万回はやってるけどな」

マリカ「わかった。すぐ行こう」

コーマ「そうこなくっちゃあな!」

???「あれ、コーマさんにマリカさん?」

誰が来るかな
コーマにさんづけするとなるとアメリアフランツあたり?

アメリア「おひさしぶりです!」

コーマ「誰かと思えばアメリアか」

マリカ「久しぶり」

アメリア「二人が一緒にいるなんて珍しいですね。何処に行くんですか?」

コーマ「闘技場でちょっと鈍った腕を磨きにな。それよりそっちこそフランツと一緒にいないの珍しいんじゃあねえか?」

アメリア「そ、それはですね…。一応ここにはいるんですけど…」

マリカ「私が魔物と戦ってる時に二人で抱き合ってたな」

コーマ「そりゃまた、大胆な。フランツもやるな」

アメリア「もー!///なんでそんなこと言うんですか!!」カオマッカ

コーマ「それよりフランツとはどうなんだよ?」

アメリア「実は私、もうすぐルネスに行くんです!その時に一緒になろうって…/////」

コーマ「かぁー、言うね。これぞ愛のパワーってか。」

アメリア「でも、問題があって…」

フランツ「…………………」ゲッソリ

マリカ「…フランツ?」

コーマ「本当にフランツか?こいつ?

フランツ「お二人とも、お久しぶりです…」

コーマ「なんかやつれてないか?」

マリカ「何かあった?」

アメリア「私、デュッセル将軍の養女になったんです。将軍のおかげで死んだお母さんにも会えたし、娘にもなれるなんて夢みたいです。ただ…」

フランツ「………………」

アメリア「義父さん、フランツが私の旦那さんになるからには『儂以上の武人じゃなきゃ許さん!鍛えてやる!』って…」

コーマ「デュッセル将軍にか…。でもエフラム様も弟子だったんだろ?そんなにきついのか?」

フランツ「エフラム様は別格なんです。戦争前のルネス騎士の訓練でも新人兵士どころか、ゼト将軍以外はみんな負けてしまいました」

アメリア「しかもゼト将軍には引き分けたらしいですよ!」

コーマ「エフラム様は化け物みたいに強いからな…。」

マリカ「一度手合わせしたことがあったけど…。隊長と手合わせしてるのと同じくらい強かった」

フランツ「でも、エフラム様がこなした訓練を僕もこなせるようなったらきっと認めてくれると思うんです。アメリアのために頑張らないと」

コーマ「そうだぜ。お前らみたいなベストカップルは中々いないぞ!」

マリカ「私も応援してる」

アメリア「な、なんか恥ずかしいなぁ。もう…」

コーマ「そんじゃ、俺達はこれで!」

マリカ「これで」

コーマ「じゃあな。頑張れよフランツ」

フランツ「はい!」

アメリア「お二人とも、ありがとうございます」

フランツ「行っちゃったね。コーマさんもマリカさんも元気そうで良かった」

アメリア「コーマさん、落ち込んでると思ったけど…。大丈夫かなぁ」

フランツ「コーマさん、落ち込んだ姿を表に見せないもんね。あの時も凄く辛かったろうに」

アメリア「私、エフラム様やエイリーク様達と一緒にいて一番最初の女友達がネイミーだったの。戦争って、どうしてこうなるんだろう…」ポロポロ

フランツ「…泣かないでアメリア。僕達は彼女のためにも今を後悔しないように生きるんべきだ。」

フランツ「それに一番泣きたいのはコーマさんだ。ずっと一緒に居たんだから。マリカさんもいるしきっと大丈夫だよ」

アメリア「うん…。そうだよね。私、ネイミーのためにも頑張る!」

……………………………………………

コーマ「着いたぜ、マリカ。俺は受付に行くからちょっと待ってくれ」

マリカ「わかった」

男「へへぇーッ!姉ちゃんよぉ、俺らと今から遊ばない?」

男2「めっちゃ美人じゃん!今日はついてるぜ!」

男3「ハァハァ…」

マリカ「…これ以上近づくな。もし一人でも近づいたら全員斬る」

男「はぁー!?女が何言ってんだ…」ズバッ

ギャァー
ヤッパツイテネー
モットキッテーキモチイヨー
…………………………………………
コーマ「終わったぞマリカ…ってなんだこれ?」

男「」
男2「」
男3「ハァハア…」

コーマ「(一人変なのがいるな…)」

マリカ「さあ?それより早く行きたい」

コーマ「お、おうよ…。」

コーマ「順番は先にお前が戦って、その次に俺だ。頑張れよ」

マリカ「わかった。すぐ終わらせる」

コーマ「(こいつとやり合うなんて相手が気の毒だな)」

マリカ「そう言えばコーマ」

コーマ「ん?」

マリカ「お前、饅頭貰ったのになんで子供達の前では買ってきたって嘘をついたんだ?」

コーマ「…ちょっと見栄はりたかったんだよ。そういう事は黙っててほしいぜ」

マリカ「あの子達に嘘をつけと?ちゃんと説明しておいた」

コーマ「そうかい…」

マリカ「それより私の対戦相手は?」

コーマ「他の大陸から来たウォーリアだそうだ。一撃が強いから注意しろよ」

マリカ「わかってる」

係員 「マリカ様、ご入場なさって下さい」

コーマ「じゃ、俺は客席からみてっからよ!…負けんなよ」

マリカ「私は負けない。…行ってくる」

―闘技場―
ワーワー

バアトル「ぬう!お主、俺の妻と一緒で女剣士だな!」

マリカ「そう」

バアトル「女でも相手に敬意を表して戦うのが男!全力でかかってくるがいい!」

マリカ「負けない」

審判「始め!」

…………………………………………

コーマ「なんか五月蝿いのと戦ってんな…」

カアラ「バアトル…大丈夫か?今にもやられそうだが…」

バアトル「隙アリッ!もらった!」ブン

マリカ「いや、もう終わり」サッ ズバ

バアトル「ぐわあああああ」

カアラ「降参だ!戦士バアトルを降参にする!」

審判「勝負あり!勝者マリカ!」

ワァーワァー パチパチパチパチ ドッチモヨカッタゾー

コーマ「やったなマリカ!」

マリカ「このくらい、どうってことない」

バアトル「ぬう!…久しく敗北を喫してしまった」

カアラ「仕方無い。いまのお主では勝てない相手だった」

バアトル「すまんカアラ!お腹の中の俺たちの子に勝利を捧げようと思ったのだが…」

カアラ「いいんだ。お前が無事なら私はそれで」

バアトル「カアラ…」

カアラ「バアトル…」

コーマ「なんか勝手に盛り上がってんな…」

マリカ「手強い相手だった…。一撃でも喰らったら、危なかった」

コーマ「お前が負けるところなんか想像できねーけどな。それより、次は俺の番だぜ!久しぶりだから緊張するけどよ…」

マリカ「コーマ」

コーマ「なんだマリカ?」

マリカ「…死ぬな」

コーマ「大丈夫だって!危なくなったら降参するすりゃいい」

マリカ「でも心配」

コーマ「なんだよ。お前らしくねーぞ?」

マリカ「コーマは私より弱いから」

コーマ「………傷つくぜ」ガクッ

………………………………………………

???「ヨシュア様…無理なさらないで下さい」

ヨシュア「なに、心配ないナターシャ。お前が勝ちに賭けてくれてるからな」

ナターシャ「もう……、今の貴方は王なのですよ?お祭りもあるのに怪我されては困ります。私の杖でも治すのに限界があるのですから」

剣同士だと厳しそうだがさて

あれ?このコーマどっちだっけ?
アサシンなら一撃があるが、ローグだと無理かな?

ミス

コーマ「大丈夫だって!危なくなったら降参すりゃいい」

―闘技場―

コーマ「どこかで見たことあると思ったら、ヨシュアじゃねーか!」

ヨシュア「よおコーマ。王に向かって呼び捨てとは無礼にもほどがあるんじゃないか?」

コーマ「どーせナターシャさんに止められたのにも関わらず賭けしに来たんだろ?そんで負けたから闘技場で稼ごうとしてるところだろうな。ナターシャさんは面倒見もいいから一緒に来てると見た!」

ヨシュア「…全部当たりだ」

コーマ「この前のイカサマで失った俺のお金の恨みを晴らすぜ」

ヨシュア「俺が命をかける賭け事で正々堂々戦うとでも思ったか?」スチャ

コーマ「げっ、銀の剣!賭け金がやけに高いと思ったがこういうことだったか!(命がかかってなくてもイカサマするくせに)」

ヨシュア「さあ始めようぜ。」

コーマ「鉄の剣でもやれるってところを見せてやるぜ。覚悟しろよ!」

審判「始め!」

……………………………………………
マリカ「どっちも攻撃が当たらない」

マリカ「二人の実力は武器を抜けば互角」

ヨシュア「ほう…。また腕を上げたな」

コーマ「そっちが王様の仕事をしてる間に魔物やら賊やら沢山相手にしてきたからな。そらっ!」ズバッ

マリカ「入った!」

ヨシュア「くっ…、やるな。だがこれを避けれるかな?」

コーマ「!?なんだこの技は……!」

マリカ「あれは…『流星』!?」

ヨシュア「他の大陸の剣技だ。終わらせてもらう」

コーマ「(銀の剣でこれはまずい!くっ、こうなりゃ…)」

コーマ「一か八か!『瞬殺』で決めてやる!」

こいよヨシュア!武器なんか捨ててかかってこい!

ガチで死者が出るじゃねーかwwwwww
これはナターシャさんのお怒りでボッシュート

コーマ「…………ハッ!」

マリカ「!?コーマ!大丈夫!?」

コーマ「マリカ…?ここは?」

マリカ「医務室。お前はあの試合の後、倒れたんだ」

コーマ「じゃあ俺は…負けたのか?」

マリカ「引き分け。どっちも同じタイミングで倒れた」

コーマ「そうか…」

マリカ「心配した。コーマ、中々目を覚まさないから…」

ナターシャ「そうですよ。彼女、ずっとベットの前で看病してたんですよ」

コーマ「ナターシャさん……じゃなくて、今はナターシャ様の方がいいのか」

ヨシュア「そうだぜ。俺も様で呼んでほしいけどな」

コーマ「イカサマの分を返してくれたら考えるぜヨシュア。それよりこの傷、ナターシャ様が治してくれたんですよね?」

ナターシャ「ナターシャでいいですよ。困ったときはお互い様です」

コーマ「(流石に呼び捨てには出来ないって)」

マリカ「でもこっちが助けられてばかり」

ヨシュア「気にすんなよ。それよりさっきの試合は実質お前の勝ちだな、コーマ。銀の剣で戦ったのに引き分けなんざ恥ずかしくてしょうがねぇ」

コーマ「いや…、武器が弱かろうが俺が『瞬殺』をちゃんと叩き込めば勝てたはずだ。俺はまだまだなんだ。」

コーマ「マリカみてーに強くなんねーと…。いや、マリカよりもっと…」

ナターシャ「でも今日はもう戦っちゃ駄目ですよ?安静にしてて下さいね。ヨシュア様もですよ?賭け事は当分禁止ですからね?」

ヨシュア「わ…わかった。自分の妻に言われちゃしょうがねぇ。」

マリカ「尻に敷かれてるんだな」

コーマ「意外だぜ。てっきりナターシャさんを振り回して迷惑かけてると思ったぜ」

ヨシュア「お前らな…」

ナターシャ「さようならコーマさん。マリカさん。ジャハナのお祭り必ず来てくださいね」

ヨシュア「お前らならvipでもてなすぜ?」

コーマ「ああ!行けたらとことんサービスしてもらうぜ」

マリカ「…じゃあ」

…………………………………………………
マリカ「………」

コーマ「何だよ?辛気くせー顔になってんぞ?」

マリカ「私はお祭りなんて行ったことない」

マリカ「小さい頃からずっと剣の修業しかしなかった。子供の遊びも…、あの村の子供たちとが初めて」

コーマ「自分が行っても楽しめないとか思ってんだろ?」

マリカ「…うん」

コーマ「なら俺と一緒に行くか?」

マリカ「え?」

コーマ「祭りなんか一人で行くもんじゃねーよ。人数多い方が楽しいぜ」

マリカ「どうして?」

コーマ「は?」

マリカ「コーマは私が辛いとき何時も側で励ましてくれる…。私がこの旅に着いていくって言った時も」

コーマ「な、なんだよイキナリ。ぐ、偶然だってそんなの!本当はお前にかまってる暇なんてないんだぜ!この俺様は!」

マリカ「そう…か」

コーマ「………でも、お前ほっとけねぇしな」

マリカ「…!!うん……………ありがとう…」

―グラドの宿屋―
コーマ「……………なんでまた一緒の部屋なんだ…」

マリカ「……………」

コーマ「おいマリカ」

マリカ「!なっ、なに?」ビクッ

コーマ「俺は左の大きい方のベットで寝るぞ。いいよな?」

マリカ「う、うん」

コーマ「俺はもう寝るからよ。お前が寝るまでランプの火はつけっぱなしでいいからよ」

マリカ「わかった」

………………………………………………

マリカ「…………」

コーマ「………」グーグー

マリカ「(前の宿で一緒に寝た時より気恥ずかしい)」

マリカ「(私、緊張してる?前はすぐ眠りにつけた)」

コーマ「………」グーグー

マリカ「………」クルッ

マリカ「(…コーマの顔、安心する)」

マリカ「(隊長もテティスの事をほっとけないって言ってた。)」

マリカ「(惚れた女の側にいてやりたいと、何度も言ってた)」

マリカ「(コーマも同じ?)」

コーマ「…………」グーグー

マリカ「(コー、マは…私のこ…とを……)」

マリカ「………」スースー

………………………………………………

???「ひぐっ、ぐすっ、ふぇ…」ポロポロ

ガキ「やーい!また泣いたぞこいつ!」

ガキ1「おい、見ろよ!いっちょまえに弓なんか持ってやがるぜ!」

ガキ2「へへーん生意気だ!これもらっちゃおうぜ!」

???「!まっ、待ってよぉ…。それは…、おじいちゃんからもらった大切な弓なの…!」

ガキ「うっせーよ。お前が持っててもどうせ使えないって。俺が使ってやるからよ!」

???「そ、そんなぁ…!う、うえぇぇぇん!」ビービー

???「待ちやがれ!」

ガキ「げっ、あいつは…」

ガキ1「コーマだ!」

コーマ「お前ら返してやれ!」

ガキ2「お前だって物を盗むじゃねえか」

コーマ「うるせー!殴るぞ!」

ガキ「ヒィー!逃げろー!」
ガキ1「まっ、待って!」
ガキ2「ウワー!かあちゃーん!」

コーマ「弱いものいじめなんてしやがって!それよりお前、弓は取り返したぞ」

???「あ、ありがとう…」グスッ

コーマ「いつまでも泣いてんなって。じゃあ俺はこれで…」

???「待って!」

コーマ「何?」

???「コーマって言うんだよね。私、ネイミー。さっきは本当にありがとう」

ネイミー「とってもかっこよかったよ!」ニコッ

コーマ「!?//////べ、別に礼はいらねーよ!ただあいつらにムカついただけだからな!もう行く!////」

ネイミー「待っててばっ!…また、会える?私、ドジだからずっと一人ぼっちで…。」

コーマ「俺はこの村に住んでんだ。また会いに来てやるよ!」

ネイミー「本当!?…じゃ、じゃあ明日またここに来て!」

コーマ「いいぜ!俺は忙しいけど特別に来てやる!特別だぞ!」

ネイミー「うふふ…ありがとう…コーマ…。」

ネイミー「コーマぁ…、新しい靴汚しちゃったよぉ…」グスッ

コーマ「あ、あのなぁネイミー。そのくらいで泣くなって。ホントドジで泣き虫だな」

ネイミー「う……だ、だって……ふぇ……」ビービー

コーマ「わ、悪かったって言い過ぎた!だから泣き止んでくれって!」

……………………………………………

コーマ「お花畑?」

ネイミー「うん。ここの古木を渡った所にあるんだよ。」

ネイミー「ここを渡れば……キャッ!」ズルッ ドッポーン

コーマ「!?ネイミー!」ザッパーン

ネイミー「ご、ごめんね…コーマ。私のせいで…風邪引いちゃって」

コー「大丈夫だ俺は。まあ、お前がトロくさくなかったら風邪引かないで済んだかもなぁー」

ネイミー「う……、ごめんなさい…コーマ…」グスッ

コーマ「じょ、冗談だって!直ぐに泣くのどうにかしろよなぁーーッ!」

……………………………………………
ネイミー「コーマ…どうしよう。おじいちゃんの弓が…」グスッ

コーマ「お、折れてんじゃねえか!綺麗に折れたなぁ」

ネイミー「おじいちゃんが折角作ってくれたのに……ふぇ……」ビービー

コーマ「こうなったら俺達だけで修理しようぜ」

コーマ「直らなかったら一緒に謝りに行ってやるからよ。だからもう泣くなって」

ネイミー「ぐすっ…、ありがとうコーマ…。コーマは優しいね…」

コーマ「ち、違うって!こ、これはこの前お前ん家の果物を勝手に持ってたからよ!お前が一人だと心配だからとかじゃあねーからな!」

ネイミー「ふふ…」

コーマ「……夢か」

コーマ「(随分懐かしい夢を見たもんだ)」

マリカ「………」スースー

コーマ「(ん?こいつ利き腕を上にしてグッスリ寝てるぞ。珍しい事もあるもんだ。)」

コーマ「おいマリカ、もう朝だぜ。」

マリカ「…ん、おはようコーマ」

コーマ「俺が朝食取りに行くからよ。その間に支度しとけよ」

マリカ「わかった」

……………………………………………
コーマ「マリカ、今日は船に乗っていくぜ」

マリカ「船に?」

コーマ「ああ。最近海に魔物が出て大変らしい。そいつらを退治したら金がもらえるってわけだ。」

コーマ「それにフレリア軍も参加するみたいなんだ。誰かに会えるかもしれないだろ?」

マリカ「なるほど」

コーマ「昨日、結局俺は掛け金がそのまま戻ってきただけだからな。一儲けするチャンスだぜマリカ」

マリカ「…そっちが目的か」

コーマ「おっ、フレリア軍がいるぞ。船に乗せてもらおうぜ」

マリカ「うん」

シレーネ「あら?誰かと思ったらコーマにマリカね。お久しぶり」

コーマ「シレーネさん!この仕事俺達も参加したいんスよ」

シレーネ「それは心強いわね。あっちにヴァネッサがいるからそっちを手伝ってあげて」

コーマ「了解っス…ところでシレーネさん、報酬は…?」

マリカ「やっぱりそれか」

シレーネ「ふふ。沢山倒せばそれだけ上がるのよ」

コーマ「よしっ!気合い入れてくぞマリカ!これも修業のうちだぜ!」

マリカ「コーマ、気合い入れすぎ」

シレーネ「二人とも仲いいのね。」

マリカ「っ///コーマが弱いから心配してるだけ!」

コーマ「言ったなマリカ?それなら討伐数で勝負しようぜ。勝った方が強いってことでどうだ?」

マリカ「私は負けない。剣を使う相手なら尚更」

コーマ「決まりだな!ヴァネッサの所へ一直線だぜ!」

シレーネ「マリカ、ちょっといい?」

マリカ「?」

シレーネ「コーマは他人の事には鋭いけど自分の事には鈍感よ。もっとアタックしなきゃ」

マリカ「!な、何の事!?」

シレーネ「見てればわかるわ。私そっちのけでずっとコーマのこと見てたくせに…、気づいてなかったの?」

マリカ「な、なにを」

コーマ「おーいマリカ!早く行こうぜぇ!」

マリカ「私はもう行く!さようならシレーネ!」

シレーネ「あら、乗る船が違うだけでどうせ魔物と戦う時は一緒になるのよ。またねマリカ」

コーマ「なあ?何の話してたんだ?」

マリカ「何でもない!」

―船―
兵士「君達は?」

コーマ「魔物討伐に参加する者だ。シレーネ隊長のお墨付きだぜ」

兵士「なんと!シレーネ隊長の!ってそんな簡単には信用出来ないよ」

マリカ「ヴァネッサを呼んで」

コーマ「そうだな。呼べば分かるぜ。」

兵士「わかった。ヴァネッサ!お前の知り合いらしき者がいるぞ!」

ヴァネッサ「知り合い?誰の事かしら」

コーマ「いやー助かったぜ。ヴァネッサがいなかったらどうなったことやら」

ヴァネッサ「二人とも元気そうで何よりだわ。どうして魔物討伐に?」

コーマ「それは俺が正義の…」

マリカ「コーマは沢山討伐して稼ぎたいだけ」

ヴァネッサ「そうだと思った」

コーマ「………。」

マリカ「魔物がいる所にはいつ着く?」

ヴァネッサ「少なくとも一日は掛かるね。気長に待たないと」

コーマ「そういやあん時はマリカがいなかったのか」

マリカ「あの時?」

コーマ「幽霊船が出たんだよ。おまけにガーゴイルやビグルまで連れて来やがって…」

ヴァネッサ「あの時はまさに死闘だったわ。倒してもその倍くらい敵が現
たのよ」

マリカ「じゃあ私達が戦う魔物は?」

コーマ「そういや俺も知らねーな」

ヴァネッサ「ガーゴイルとビグルよ」

コーマ「厄介な奴等だな」

マリカ「上位種も?」

ヴァネッサ「ええ…恐らく」

コーマ「………」

マリカ「コーマ。いくら勝負といえど気をつけろ」

ヴァネッサ「勝負?」

マリカ「私とコーマで討伐数の多い方が勝ち。」

ヴァネッサ「なるほど。討伐数が多ければ沢山お金は貰えるし勝負には勝つし一石二鳥ね。」

ヴァネッサ「じゃあ負けた方が勝った方の言うこと一つ叶えるってのは?」

マリカ「別に私はそれでいい。コーマは?」

コーマ「……それでいい。こうなりゃ何がなんでも勝たなくちゃな。マリカに何を叶えてもらうか楽しみだぜ」

マリカ「何をする気?」ギロッ

コーマ「じょ、冗談だって…。」

ヴァネッサ「ま、まぁ二人とも寝室で休んでなよ。旅は長いんだし。」

コーマ「そうだな。行こうぜ!マリカ」

マリカ「うん」

コーマ「アークビグルにデスガーゴイルか…。嫌なもん思い出しちまったぜ」

エフラム編か
グラドフレリアと来たら次はルネスだろうけどフレリア組も結構いるし楽しみ

ミス

ヴァネッサ「じゃあさらに負けた方が勝った方の言うこと一つ叶えるってのは?」

今更だけどネイミー好きな人スマン

―夜―
兵士「な、なんだ!あれはッ!」

兵士1「ガーゴイルの大群です!全軍直ちに戦闘体制…ぐあっ」グサッ

兵士2「うわああああ!!」

ヴァネッサ「コーマ!マリカ!」

コーマ「応よ!」

マリカ「斬る」

シレーネ「ヴァネッサ!そっちの船は任せるわ!」

コーマ「シレーネさん!」

シレーネ「私は自分の持ち場で精一杯なの!やれるわね?」

ヴァネッサ「わかりました隊長!ッ!しかし暗くてよく見えない!」

コーマ「へっ!用心は重ねるほどいいってな」シュボ

たいまつ4/5

マリカ「私はあっちでヴァネッサに加勢する」

コーマ「俺は反対側だ。勝負の事忘れんなよ」

マリカ「負けない」

コーマ「おっとたいまつ渡すの忘れてた」ポイッ

マリカ「ありがとう」シュボ

たいまつ3/5

デスガーゴイル「ガァーー!」

コーマ「止まって見えるぜ」ズバッ

デスガーゴイル2?5「うがー!」

コーマ「ちっ!キリがねえ!」

マリカ「ヴァネッサ大丈夫?」ズバッ

デスガーゴイル6「ガァ…」

ヴァネッサ「平気よ。それより数が多すぎるわ!応援が来るまで持ちこたえないと!」

デスガーゴイル7

ミス

デスガーゴイル2?5「うがー!」


デスガーゴイル7

なんかうまく投稿出来無いのでひとまず休憩

使ってるのスマホ?何か別のスレで使えない文字があるとか言ってたな。
一部の文字がスマホだか機種だか、会社だかの専用で掲示板とかで使えないらしいが。
まあ詳しくは分からないんで、誰か詳しい人います?

一応スマホから書き込んでるが
一部の半角文字と記号が含まれてるとそこだけ?とか空白に成ったり
その半角・記号以降の文章が消えた状態になるっぽい
あと予測変換が残ったまま書き込んでもそうなる
だから英数字とかはなるべく全角で書き込んだ方が良いかも

>>1です
情報ありがとうございます。
スマホからやっていたので大変参考になりました!

誤字脱字が酷かったり、1レス後をなにも考えてなかったりするので大変見辛いと思いますがあしからず。

続きはちょっと書き方を変えて進めたいと思います。

―コーマSIDE―

デスガーゴイル「ガァーッ!」

コーマ「止まって見えるぜ」ズバッ

コーマ「どんどんかかって来やがれ!」

デスガーゴイル×10「ガァーッ!」

コーマ「……来すぎじゃね?」

―マリカSIDE―

マリカ「ヴァネッサ大丈夫?」

ヴァネッサ「ええ!でも敵が多すぎるわ!」

デスガーゴイル×2「ガァーッ!」

マリカ「大振り過ぎる」ザシュ

ヴァネッサ「はぁ!」

デスガーゴイル×10「ガァーッ!」

マリカ「!…多い」

ヴァネッサ「捌ききれない!応援が来るまで持ちこたえないと!」

―応援―
???「ギリアム!」

ギリアム「ヒーニアス王子。話に聞いてた以上に魔物の数が多い様です。」

ヒーニアス「ここに来るまで十匹くらい射落とした。群れを成してる場所に近付いてるということか」

―コーマSIDE―
デスガーゴイル「ガァ!」ブンッ

コーマ「スレンドスピアなんてそんな高価な物どこで手に入れたんだ?(一応貰っとこ)」ズバッ

デスガーゴイル「ガァ…」

アークビグル×5「………」

コーマ「(…アークビグルだ。マリカ達の方へ行ったら危険だ。俺が惹き付けるぜ!)」

―マリカSIDE―
デスガーゴイル×8「ガァ!ガァ!」

ヴァネッサ「くっ!」

マリカ「何体倒しても、また湧いてくる」

マリカ「仕方無い…。『流星』!」ズババババ

デスガーゴイル×5「ガァ…ガァ」ガクッ

兵士「ヴァネッサ大変だ!シレーネ隊長の隊が危ない!」

ヴァネッサ「姉さんが…!?」

マリカ「ここは私がやる」

ヴァネッサ「で、でも…」

マリカ「私は負けない」

ヴァネッサ「…わかったわ!必ず戻ってくるから!」

デスガーゴイル×10「ガァーッ!」

マリカ「…!」

コーマ「ヴァネッサ!」

ヴァネッサ「ごめんなさいコーマ!私、姉さんの所にいかなくちゃ!」

コーマ「なに!それならこれ持ってけ!」

ヴァネッサ「スレンドスピア!?」

コーマ「死ぬなよ。ヒーニアス王子が悲しむぜ?」

ヴァネッサ「お、王子は関係無いでしょ!そっちこそ気を付けて!」

コーマ「応!…にしてもアークビグルがどんどん現れやがる…!」

アークビグル「………」

コーマ「なんだ?あいつだけ動かない。あれじゃあ攻撃が届かねぇ!」

アークビグル「……」ギョロロ

コーマ「!あ、あれは暗黒の魔弾!?」

コーマ「狙ってるのは…マリカ!?」

シレーネ「…くっ!」

兵士×10「ぐわあっーーー!」

デスガーゴイル「………」

シレーネ「なんて強さなの!一匹で多くの兵を薙ぎ払うなんて!後もう少しなのに…!」

ヴァネッサ「姉さん!私に任せて!」

シレーネ「ヴァネッサ!?でも…」

ヴァネッサ「私にはこれがあるから大丈夫。やれるわ!」

シレーネ「スレンドスピア…!わかったわ。あなたを信じるわ。私は周りの魔物は私に任せて」

―コーマSIDE―
コーマ「こりゃいけねぇ!マリカ!」

マリカ「……くっ!」ズバッ

コーマ「駄目だ!敵が多すぎてこっちに気づかねぇのか!」

アークビグル「………」ギョロロン

コーマ「あっちに行くしかねぇ!」

デスガーゴイル「ガァーッ!」

コーマ「邪魔だ!『瞬殺』してやる!」ザシュ

デスガーゴイル×5「ガァーッ!」

マリカ「『流星』!」ズバズバッ

マリカ「はぁ…、はぁ…」ゼエゼエ

アークビグル「………」ギョロロ!!!

マリカ「!しまっ…」

コーマ「マリカ!」ドン!

マリカ「コーマ!?」グラッ

コーマ「ぐあっ…」ザシュ

マリカ「コーマ!どうして…」

コーマ「理由なんてねぇよ。それよりアークビグルに気を付けろよ。俺達の届かない所から攻撃してくるからな」フラッ

マリカ「でもコーマ。その傷じゃ…」

デスガーゴイル×25「ガァーッ!」

コーマ「ラストスパートって感じだな」

マリカ「無理しないで。私がやる」

コーマ「お前だって限界来てんだろ。俺だって腹に穴が開いただけだ。俺もやれるぜ」

コーマ「おりゃっ!」ズバッ

マリカ「斬る」ズバッ

コーマ「けっ!…やっぱ辛いぜ。正直こんなしんどいとは思わなかったぞ」

マリカ「……ッ!」

アークビグル「………」ギョロロン

コーマ「(くそッ!数が多いから対応仕切れねー!)」

マリカ「マズイ…!」

ビュン ドスッ

アークビグル「…………」ドスッ

マリカ「矢が…!?」

コーマ「ってことは…!」

ヒーニアス「遅れてすまなかった。私が来たからには安心だ」ビュン

デスガーゴイル「ガァ…」ドスッ

ヒーニアス「フン」ビュン ビュン ビュン

デスガーゴイル×3「ガァ…!」ドスッ

マリカ「あんな距離から…!」

コーマ「(ネイミーと一緒で暗闇でも関係無く射ぬいてやがる…!あんなの一人しかいねー)」

コーマ「何はともあれ助かったぜ」

ギリアム「うおおおッ!」ブンッ

アークビグル「」グシャア

シレーネ「ギリアム!」

ギリアム「シレーネ!無事か?」

シレーネ「ええ。それよりも聞いてギリアム。私、ヴァネッサに負けたかも。私が倒せなかった魔物を倒してしまったのよ」

ギリアム「シレーネが弱いわけではない。ヴァネッサは元々素質はかなりあった。それこそターナ様並にな」

シレーネ「フフ、私の自慢の妹よ…。でもちょっと悔しいかも?」

ヴァネッサ「王子!」

ヒーニアス「面白いように落ちる、まるでトンボ取りでもしてるようだ」

ヴァネッサ「…王子?」

ヒーニアス「む?ヴァネッサか。魔物の数も少なくなった。一匹残らず倒すのだ」

ヴァネッサ「はいっ!」

……………………………………………
マリカ「こいつが最後」ズバッ

コーマ「よし。これで討伐は…完了…だな…。」ドサッ

マリカ「コーマ!?」

コーマ「心配すんなって。血ィ流し過ぎただけだ…」

ギリアム「衛生兵!何をしている!直ぐにコーマの治療に当たれ!」

……………………………………………

ヒーニアス「君はジスト傭兵団のマリカだな?コーマなら大丈夫だ。ただ、今は寝ているから起こしてやるな」

マリカ「そうか」

ヒーニアス「君達には感謝している。最悪の場合シレーネ隊は全滅しかねなかったが、君達のおかげで被害を最小限に抑えられた。」

ヒーニアス「君達にお礼がしたい。フレリアに着いたら王宮でもてなそう」

マリカ「わかった。けどコーマが心配」

ヒーニアス「なら起こさないようにな」

マリカ「………」ガチャ

コーマ「………」

マリカ「なんで私を助けた…起きているのだろう?」

コーマ「………」

マリカ「私は助けを呼んだ覚えはない。迷惑だ」

マリカ「ただ、感謝してる。二度とあんな真似はするな」ガチャ

コーマ「………」

コーマ「素直じゃねぇ奴だな」

ミス
>>38
アメリアが死んだお母さんって言ってるけど、死んだと思ってたお母さんの間違いです。
お母さん死んでないね

コーマ「迷惑なのか感謝してんのかどっちだよ…」

コーマ「…………」

………………………………………………

コーマ「おいネイミー、お前スナイパーになったんだな!」

ネイミー「うん!これでコーマと一緒に戦えるよ」

コーマ「でも俺はどちらかと言えば鍵開け中心だぜ?まあ、戦うことも多いけどよ」

ネイミー「でもいつも軍の前線にいるでしょ?私、コーマの足手まといじゃなくなったのが嬉しいの…」

コーマ「別にそうは思ってねぇよ。お前はスナイパーなんだぞ?クラスチェンジしたからって無理すんじゃねーぞ?」

ネイミー「うん…わかってるよコーマ」

コーマ「何かあったら俺が助けてやるからよ。まあ、今回の戦いじゃ二手に分かれるから俺達は一緒に戦えねーけどな」

ネイミー「そうだよね…。次は一緒に戦える?私、コーマと一緒じゃないと…」グスッ

コーマ「な、泣くなって!そっちにアメリアとかいるし大丈夫だろ。そんな心配すんなって」

【待ち伏せ】

つづきを…

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