P「どいつもこいつも…もういい、プロデューサーやめてやる」(303)

春香「キャー!」ドンガラガッシャーン

千早「歌以外興味ありません」

伊織「本当、使えないわねー。ちゃんとやりなさいよ!」

あずさ「すみません…道に迷って、富士山に…」

雪歩「ごめんなさい…男の人は苦手で…」ビクビク

亜美「イタズラしたら兄ちゃんが怒ったー!」

真美「逃げろ―!お仕置きされるよーん!」

美希「あふぅ…プロデューサーさん、ミキ眠いの」

P「」プッツン

P「社長、急で申し訳ありませんが少し時間取れますか?」

高木「ん?構わんが一体どうしたんだね」

P「もうプロデューサーやめます」

高木「な、何を言ってるんだ!キミは皆をトップアイドルにすると…!」

P「普通のアイドルなら…です。もう無理です。個性が強過ぎます」

高木「そこをどうにかするのがプロデューサーたるキミの役目ではないか」

P「俺には扱いきれません。このまま俺がプロデュースしても結果は出ません」

高木「お、落ち着きたまえ!冷静に考えるんだ!」

P「もう十分考えましたよ。嫌になるぐらい」

高木「……キミの考えは分かった。だがあと一カ月待ってはくれないか?」

高木「キミに代わるプロデューサーを探す時間が欲しい」

P「…分かりました。俺が抜けた後律子と小鳥さんだけじゃ活動もままならないですからね」

P「そこは責任持ちます」

高木「ありがとう」

P「ただし一カ月が限度です。プロデューサーが見つからなくとも一カ月で俺はやめます」

高木「……ああ、そうしてくれたまえ」

高木「あと1つ頼まれてくれないか?」

P「…何ですか」

高木「アイドル達は皆キミの事を慕っている。キミが辞めるとなればまともではいられまい」

P(俺が…慕われている?)

高木「だからその時が来るまでくれぐれもこの事は内密にしてほしい」

P「分かりました。こんなことわざわざ言う必要もありませんし」


コソコソ
貴音「……」

やよい「プロデューサーが…辞める…?」

真「…ど、どうして…ボク達とあんなに仲良くしてくれてたのに…」

響「何を話してるのかと思ったら…皆にどう伝えれば…」

春香「ねー、プロデューサーさんと社長何話してたの?」

やよい「そ、それは…えーと…あの…」

亜美「勿体ぶらないで教えてよー!」

真美「…その反応、もしや兄ちゃんに彼女が!?」

雪歩「ええええええ!?そんな…そんなぁ…」

伊織「あ、あ、あ、ありえないわよ!あんな変態に!」

あずさ「プロデューサーさんに…彼女が…」ワナワナ

千早「あずささん落ち着いて!社長とそんな話するはずがありません!」

美希「千早さんの言う通りなの!プロデューサーさんは絶対独り身だもん!」

響(うぅ…本当のこと言い出しにくいぞ)

貴音「そのような類の話ではありません」

美希「ほーらね!でもちょっとだけホッとしたの」

貴音「……その点に関しては安心して頂いて構いません」

春香「もー、みんな慌てすぎだよー!早とちりしちゃって!」

千早「春香もかなり焦ってるように見えたのは気のせいかしら」

貴音「…真実は皆の想像を遥かに越えていることでしょう。残酷なまでに」

伊織「…どういうことよ」

真「た、貴音…」

響「絶対に秘密だって2人が…」

貴音「構いません、皆遅かれ早かれ知る事になるのです」

やよい「うぅ…ヒック……ぅっ…」

春香「な、何で…そんな急に…」

雪歩「プロデューサーのおかげで…男の人も少しは大丈夫になったのに…」

亜美「亜美達をトップアイドルに出来ないって…」

真美「最近良い感じに人気も出てきたところなのに…」

美希「プロデューサーさん、ミキ達をポイしちゃうの…?」

伊織「ふ、ふん!別に良いじゃない!清々するわ!」

千早「…原因は私たちよ。いつも迷惑ばかりかけて…」

あずさ「プロデューサーさんなら多少は迷惑をかけても助けてくれる」

あずさ「そんな考えが…どこかにあったから…だから、プロデューサーさん…私、最低ね…」

やよい「あずささん…泣かないでください」

真「……何をしても遅いのかな。戻って来てくれないのかな」

響「プロデューサーは本気みたいだったし…もう…」

貴音「嘆くだけでは何も生まれません。幸い1か月の猶予があります」

春香「1か月…その間に私達が…」

貴音「プロデューサーの心を変えるのです。何としても」

千早「人の心がそんなに簡単に変わるのかしら…」

あずさ「変えられなくても変えなきゃ。絶対に」

やよい「私も今のプロデューサーが良いです!辞めて欲しくないです!」

美希「ミキも…迷惑かけっぱなしでサヨナラなんて、ダメだと思う」

響「貴音はすごいな…冷静に皆をまとめあげて」

貴音「そう見えましたか?」

響「うん。自分なんかどうすればいいのか何も分からなくて慌てるだけで」

貴音「…私も怖いです。プロデューサーがいなくなるのが」

貴音「恥ずかしながら今も泣きだしたい気持ちでいっぱいです」

響「え…」

貴音「私も響達と同じです。不安、焦り、恐怖で押し潰されそうです」

響「貴音…」

貴音「ですが、このような状況なら尚更誰かが氷のように冷静でなければならない」

響「……」

貴音「ふふっ、私もただプロデューサーと離れたくないだけなのかもしれません」

P(辞めるって分かってると仕事もやる気が…)

P(…いかんいかん。俺は後一カ月はプロデューサー。それまでは全力を尽くさねば)

P(とは言っても…問題を処理するだけの日々になるだろうが)

ガチャッ

P(ん?珍しく全員来ている。それも俺より早くに)

小鳥「驚いたでしょう。まるでプロデューサーさんが遅刻したみたいに見えますよ」

律子「事務所に隕石でも落ちて来そうで怖いですよ」

P「ははは…みんな、遅れてごめん。今日も1日頑張ろうな」

P(今日は…確か千早とグラビア撮影に行くんだったな)

P(…機嫌損ねるだろうなぁ)

千早「プロデューサーどうしたんですか?浮かない顔して」

P「いや、別に…千早こそ今日の予定忘れたか?グラビア撮影だぞ」

千早「はい、分かっています。早速向かいましょう」

P「……ん?」

千早「最高の自分が出せるように精一杯頑張ってみます。見ていて下さい」

P「え……」

そうそう、そんな感じ!千早ちゃん良い顔してるね~!

パシャッパシャッ

P(…普段の千早からは考えられないほどスムーズに撮影が進んでいくな)

一旦休憩でーす

P「千早、お疲れ様。月並みな感想だがすごく良かったぞ」

千早「そう言ってもらえると嬉しいです」

P「いや~、普段からこんな具合だったら…」

千早「…申し訳ありません」

P「あっ、そういう意味じゃ無くてな…とにかく今の調子で後もよろしく頼むよ」

千早「はい。出来る限りのことはします。任せて下さい」

P(今までで一番早く終わったな…出来もこれまでで最高だ)

千早ちゃんグッドだね~、次もお願いしますよー!

P「そ、そうですか!ありがとうございます!こちらこそよろしくお願いします!」

P(…こんなことが)

千早「プロデューサー、お疲れ様です。予定より随分早く終わりましたね」

P「あっ、ああ。俺も驚いたよ。千早よく頑張ったな」

千早「ありがとうございます。…どうですか、余った時間で食事でもいかがですか?」

P「いつもみたいに歌の自主練はしないのか?」

千早「今日はプロデューサーとゆっくり話したいので」

P「…そうか。じゃあ行くか」

千早「こうして話すのも久しぶりですね」

P「そうだな、千早は時間があれば歌だから話す機会もあまり無かったな」

千早「…ごめんなさい、自分勝手で」

P「気にしてないよ。俺も千早の歌に対する気持ちは知ってるから」

千早「…でも、だからと言ってプロデューサーが苦労して取ってきた仕事を無下に扱って良い理由にはなりません」

千早「私は…目先の事にばかり囚われ…私のために……頑張ってくれているプロデューサーを…」

P「お、おい…どうしたんだ急に…」

千早「ごめんなさい…本当にごめんなさい…プロデューサーの気持ちも考えず我儘ばかり…」

P「いや、俺に責任があるんだ。お前の好きな歌の仕事を取って来れず…」

P「お前を苦しめるような仕事ばかり…すまん」

千早「その仕事も私がステージに立てるように…と思ってですよね」

千早「私も分かってました。私の毛嫌いしてる事もいずれ歌に繋がっていくと」

千早「でも…私は…私は…子供みたいに…駄々をこねて…迷惑ばかり……」

P(千早…)

千早「私、頑張ります。どんなことでも、だから…だから…虫が良すぎるかもしれませんが…」

千早「お願いします。これからも私を支えて下さい…」

P「…もちろんだ。俺も千早が大好きな歌を歌わせるために、俺が大好きな千早の歌を聴くために頑張るよ」

P「歌は千早の全てだもんな」

千早「……あ…りがとう…ございます…うっ…っ……」グスッ

P(んん…一気に辞めづらくなった…)

P(千早も俺の気持ち分かってくれてるみたいだし)

P(…いや、あの千早ならもう俺じゃ無くても大丈夫か)

P(それに他にも問題児ばかり…それも千早以上の)

P(俺には無理なんだ、どう頑張っても)

P(誰か適役がいるさ、みんなをトップアイドルにする適役が)

P「あずささん、今日は雑誌のインタビューです」

あずさ「そうですか~、張り切っちゃいますよ~」

P「…俺、他にも仕事があるんで…現場に一人で行ってもらうことになるんですが」

あずさ「分かりました~、後から来てくれるんですよね?」

P「はぁ、そうですが…それより現場まで一人で大丈夫ですか?律子や小鳥さんもいないんですよ?」

あずさ「大丈夫です。私やる時はやる女ですよ」

P(心配だ…一人でたどり着く可能性なんて0に等しい…)

あずさ「本当に大丈夫ですよ!絶対に!プロデューサーさんは自分の仕事に集中して下さい!」

P「は、はぁ…」

P(何で今日はこんなに自信満々なんだ)

P(うぅ…思ったより長引いてしまった)

P(はぁ、あずささんを探し出してまた向こう側に謝罪を…)プルルルル

P「………出ない、もうあずささんを見つけ出せない…」

P「とりあえず謝罪の連絡を…」プルルル



P「えっ…三浦あずさはちゃんといる…?」ガタガタ

P「本当ですか!?その人本物ですか!?顔違ってませんか!?」

P「…あっ、そうですか…お騒がせして申し訳ありません」



P(早く行かないと…)

あずさ「お疲れ様です。取材はもう終わりましたよ」

P(ほ、本物のあずささんだ…)

あずさ「プロデューサーさん?」

P「お、お疲れ様です!遅れてしまってすいません!」

あずさ「良いんですよー、プロデューサーさんが来てくれるだけで嬉しいですから」

P(…どうやって辿り着いたんだ)

あずさ「よろしければ事務所まで歩いて帰りませんか?」

P「…確かに距離はあまり離れてませんね。そうしますか」

あずさ「やっぱりプロデューサーさんとお話ししながら散歩すると安らぎます。この時間…大好きです」

P「俺もあずささんと一緒にいると不思議と落ち着きます」

あずさ「ウィンウィンねー」

P「何か使い方間違ってる気がするんですが」

あずさ「そうかしら。まぁ細かい事は気にしない、気にしない」

P「…あのさっきからずっと気になってたんですが…失礼ながらどうやって現場に?」

あずさ「タクシーで目的地まで連れて行ってもらって、中は建物の人に案内してもらったんです」

P「えっ…普通ですね。何で今まで迷ってたんですか…」

あずさ「私お散歩するのが好きで…だからいつも歩いて行くんですよ」

P「それは知ってますが…」

あずさ「それで気になった場所にどんどん行っちゃって気付いたら…」

P「見知らぬ土地にって訳ですか…はぁ…ま、散歩が好きなら仕方ないですね…」

あずさ「……」

P「…あずささん?」

あずさ「…ごめんなさい、実は理由ってそれだけじゃないんです」

P「はい?」

あずさ「さっきも言いましたが、私プロデューサーさんと散歩するの大好きなんです」

P「はぁ」

あずさ「だから…道に迷えばプロデューサーさんが迎えに来てくれて…それで…一緒に」

P「えええええ!?」

あずさ「それが嬉しくって楽しみで…本当にごめんなさい…」

P「いや、嬉しいのは嬉しいんですけど…嬉しいんですけど…」

あずさ「迷惑だったということも重々承知です…もう何と言っていいやら…」

あずさ「すみませんでした…二度とこれまでのようなことはしません…」

P(…何だろうこの良く分からない気持ち)

あずさ「ですから…どうかこれからも私をプロデュースして頂けないでしょうか…?」

P(プロデュースするのは主に律子なんだが…)

P「当然じゃないですか。…それに俺もあずささんとこうしてるの好きですよ」

あずさ「本当ですか…?迷惑じゃないですか…?」

P「仕事前は正直勘弁してほしいですが」

P「これからはこうやって仕事が終わった時に一緒に帰れば良いんですよ」

あずさ「…!!ありがとうございます……いつも私は…プロデューサーさんに迷惑ばかり…私は…何もしてあげられないのに…」

P「だから良いんですって。俺もあずささんからいっぱい元気貰ってますから」

あずさ「…はい……本当に…本当に…嬉しいです…」グスッ

P(あずささんが俺との散歩を楽しんでたなんて思いもしなかった)

P(何だか俺も嬉しいな)

P(……一カ月かぁ…あと何回一緒に帰れるかなぁ…)

P(更に辞め辛くなった…)

P(……いやっ、何を考えてるんだ俺は…)

P(散々考えて出した結論じゃないか…俺じゃ無理だって)

P(俺がプロデューサーを辞める予定の日まであと二週間か)

いやいや、予定じゃない、決定だ。俺は俺なりに考えた結果、やめるべきだと判断したんだ。実際その方が俺だけでなく、彼女たちの為にもなるだろう。

とは言え。
ここ最近の彼女らはまるで人が変わったように真面目で素直で問題の一つ起こしやしない。
いや、正確には起こすこともあるのだけれど、起こさないように努力している。
今までの俺の苦労はなんだったのだろうとすら思う。

正直今は居心地がいい。元々俺は彼女らが嫌いなわけでなく、自分の力不足ゆえにあれだけの個性派揃いは引っ張っていけないと判断しただけであって。

だからほんの少しだけ、辞めたくないとも思い始めていた。
その一方で、今の彼女らならもっと上を目指せる。だからこそ、自分より力のあるプロデューサーに担当してもらうべきだとも。

P(今日は伊織のCM撮影に付いていかないとな)

P(伊織は仕事の面では何も問題無いが、…今日も何回罵倒されるか)

伊織「…ねぇ」

P(…丁度良いか。ここの所決心が鈍りっぱなしだったし、伊織に再度固めてもらおう)

伊織「ねぇってば!」

P「うわっ!な、何だ伊織?」

伊織「一回で返事しなさいよね!全く話を聞く事すら満足に出来ないなんて、ホント無能なんだから」フンッ

P「ははは…面目無い」

P(あぁ…これだよこれ。そうだった、俺はこういうのに疲れきってプロデューサーを辞めることを決めたんだった)

P(ありがとう伊織。お前のお陰でグラつきは収まりそ――

伊織「…アンタに出来る仕事なんて私のパートナー位なんだから、しっかりしなさいよ」

P「え…?」

伊織「だ、だから無能でグズでノロマなアンタの事を雇ってくれるのなんて、ウチの事務所位のもので」

伊織「アンタが駄目なりに頑張ってる事に気付けてるのは、聡明なこの伊織ちゃんだけ何だから、辛気臭い顔するなって言ってるの!」

P「あ、あぁ…。ど、どうしたんだ?伊織。そんなに顔赤くして」

伊織「あ、赤くなんてなって無いわよ!」

伊織「ただ私は…ほんのちょっとだけ今迄言い過ぎたトコがあったかなって反省して…」

伊織「長い目でこれからのアンタの成長を期待してあげる事にしたの。感謝しないさいよね!」

P「…ははは、反省したのに上からなのは変わらないんだな」

伊織「フンっ当たり前でしょ。これからも私の下僕として、精々励みなさいよ」スタスタ

伊織「…ずっと、ね」ボソッ

P(…ったく、何だってんだ。伊織まで…)

P(長い目で成長を期待、ね。…悪いがそれには応えられないんだよ、伊織)

クルッ

伊織「逃げたりしたら…地球の裏側に行こうがどこまでも追いかけまわしてやるんだから」

P「…はは、怖いな」

P(やめるとかいいながら、自分でやめにくい状況を作って…)

P「何してんだろう俺…」

真「プロデューサーちょっといいですか?」

P「うわっ!いつの間に…」

真「さっきからいましたよ…結構ショックです…」

P「悪い悪い、考え事してた。んで、何か用か?」

真「う~ん、ちょっとここじゃ…出来れば外で話したいんですが」

P「?ああ、分かった」

P「んで、また急にどうしたんだ?」

真「ええーっとですね、……あれ?何から話して良いか分かんないや…」

P「ふふっ、なんだよそれ」

真「ああ、笑いましたね!?」

真「ボクはプロデューサーを呼び出すだけでもかなり必死だったんですよっ!」

P「ごめんごめん。何かさ、真がかなり可愛かったからついな」

真「えっ!?な、何言ってるんですか…恥ずかしいじゃないですか…」

P「でも真はさ、もっと自信を持っていいんだよ」

P「俺は知ってるから。真は誰よりも女の子らしさを求める可愛い女の子だって」

真「可愛い女の子…」

P「真がお姫様になりたいのは分かってる。だけど…ファンの前では王子様でいてくれないか?」

P「誰もが王子様になれる訳じゃない。これも真にしか出来ない事なんだ」

真「ボクにしか出来ないこと…」

P(辞める前に…これだけは真に伝えておかないと)

P「代わりと言っちゃなんだが…お姫様なお前は俺が全部受け止めてやる」

真「プロデューサー…でもそれじゃボク、プロデューサーだけのお姫様見たいですよ?」

P「良いじゃないか。みんなの王子様で俺だけのお姫様」

P「俺はお前の従者ってとこかな」

真「王子様じゃないんですね」ボソッ

P「え?」

真「何でもないです!」

P「…そういえばまだ真の話を聞いてなかったな」

真「あっ…ええーっと」

P「ははは、焦らなくてもいいぞ。いくらでも時間はあるんだ」

真「……」

真「…プロデューサーはずっとボク達を支えてくれますよね」

真「ずっとそばにいてくれますよね」

P「……」

P「そうだな」

真「本当ですか?約束ですよ」

P「ああ約束だ」

真「ふふっ、安心しました」

真「プロデューサーがいなくなったらボク達…いえ、ボクは耐え切れませんから」

P「そんな大袈裟な…」

真「大袈裟でも何でもありませんよ。…もう行きますね」

P「…そうか」

真「あっ、それとお姫様と従者で芽生える恋物語もあるかもしれませんよ!」クルッ

P「…なーに馬鹿なこと言ってるんだ」

真「えへへ、冗談ですよ」



P「……」

P(ごめんな真…俺、嘘ついた)

P(今日は響の撮影)

P(動物園で動物と触れ合う姿を撮影して動物園の宣伝素材にって所だな)

P(響にはもってこいの仕事だ)

P(…響は良い子だから仕事面では文句ないんだが……伊織とはまた違ったプライドの高さがあるな)

P(そんな些細な事はワニに比べれば何でも無いんだが)

P「響ー、仕事行くぞー」

響「わ、分かった。準備してくる」

P(珍しいな、響が準備してないなんて)

P(…考えたらこれってマネージャーの仕事なんじゃないか。本当に今更だが…)

響「お…お待たせ…」

P「来たか。よし、急いで向か……は?」

響「うぅ…」モジモジ

P(意味が分からん。響の首にあるのって……犬とかに使う首輪だよな?それに…あれは…)

響「プロデューサー、自分…今日首輪してるよ。リードもある……」

P「お、おう…(意味分からん…一体どうしたんだ)」

響「プロデューサーはずっと…このリード…手離さないで欲しいんだ……」グイッ

P「……は?いやリード渡されても……」

響「躾がしっかりしてる犬はね……信頼してる相手…飼い主から勝手に離れたりしないんだ…」

響「でも自分……まだ完璧じゃないから勝手にどっか行っちゃうかもしれない……」

P「響…?」

響「だからプロデューサーはこの手綱、絶対絶対絶対手放しちゃダメなんだぞっ!」

P「ちょ、ちょっと待て!落ち着け!」

響「“待て”だな!自分ずっと待ってるよ」

P「そういう意味じゃなくて…」

響「ちなみにこのリードの長さは3mだから。自分、プロデューサーから3m以上は離れられないよ…」

P「そんな情報が欲しかった訳じゃなくて……イキナリどうしちゃったんだよ」

響「うっ…プロデューサーが手綱手放しちゃうと自分勝手にどっか行っちゃうよ……」

響「お仕事の場所にも行けないよ……自分盲導犬みたいに偉くないから……」

響「でも…飼い主に懐いてるからずっと付いてまわるんだ…」

響「自分、ゴールデンレトリーバーだから…ゴールデンレトリーバーは人懐こくて……寂しがり屋なんだぞ…」

P「懐いてるって…」

響「なっ……とにかくだっ!自分まだ完璧じゃないからちゃんと責任持って世話してほしい!」

響「プロデューサーが世話してくれないと……自分……」ウルウル

響「うっ…ざびじぐで………じんじゃうかもじれないんだから……」

P「ウサギじゃあるまいし……てか泣くなよ……」

響「ぐすっ……ウサミミ…付ければ良いのか?……自分言うこと何でも聞くから…」

P「そういう意味じゃなくてだなっ!あーもう早く泣き止め!」

P「それと首輪も外す!ちゃんと連れてくし見捨てないから!」

響「本当…?…分かった……でも自分……リードが無くても離れないから……」



P(責任……か)

P(後二週間もしないウチにおさらばするのにな……)

P(俺…口だけだ…最後まで面倒なんて見ない癖に…)

P(皆をトップアイドルに出来ない癖に…平気で嘘をつく癖に…)

P(そんな俺にプロデューサーの資格なんて…)

P(今日は美希のレッスン…前の美希なら面倒だとごねて、真面目に取り掛かろうとしないが……)

P「あれ?美希、今日は早いな」

美希「……あふぅ。おはようなのプロデューサー」

レッスンの予定は朝からだったので、基本朝に弱い美希のことだ。
多少遅れて来るかもしれないと思ったが、驚くことに彼女は俺より先に待ち合わせ場所のスタジオに到着していた。

とは言え、瞼は半分塞がっているし、とても万全と言える状態ではなかったが。

P「そんな状態でよく来れたな。時間に余裕あるし、少し仮眠とるか?」

美希「……んー、大丈夫なの。プロデューサーに迷惑かけないの」

それから何故か俺の事をプロデューサーさんではなくプロデューサーと呼ぶようになった。

P「そうか?別に少しくらいいんだぞ」

美希「とにかく大丈夫なの! ミキ、バリバリレッスンして、プロデューサーにカッコいいとこ見せるの!」

美希「そしたらプロデューサーも美希のこと凄いって思うよね?」

P「ん?あ、ああ、まあ……」

まあレッスンを真面目にやるのは至極当然のことなんだが、
美希が本気でレッスンをしているところなんて多分俺は見たことがない。

本気を出さなくても、彼女は大抵のことは適当で十分やりこなしてしまう。
だからこそ、そのハイスペックな能力を持て余し、アイドルとしてイマイチ伸び悩んでいるのだ。

そしてそれが俺の悩みの種の一つでもある。
これだけの力があるのに、それを開花させられない自分にうんざりしてしまうのだ。

美希「ね、ね、どうだった?プロデューサー!」

P「どうだったって……。まあ確かに頑張ってたな」

美希「むぅー、つまんない。折角ミキ、久々にやる気満々でレッスン受けたのに、もっと褒めてくれてもいいと思うな」

だからレッスンを真面目にやるのは当たり前なんだってば。
とは言え、レッスン程度で美希があれだけのやる気を出してくれたのは初めてだったと思う。
色々な子のレッスンを覗いている自分だからよくわかる。本気の美希はやはり他と比べて頭二つくらいとびぬけている。
響や真もダンスはかなり得意な方だが、才能だけで言えばそれすらも美希の方が上なんじゃないだろうか。

P「ま、頑張ってたのは本当だからな。ほれ、いいもの買ってきてやったぞ」

そう言って、俺は先程こっそり買ってきたコンビニのおにぎりを一つ、美希に差し出す。
美希はといえば、今さっきまでのふくれっつらが嘘だったかのように瞳を輝かせると、それを俺の手からすごい勢いで奪っていった。

美希「やった!ミキ、おにぎり大好きなの!」

P「知ってるよ。まあ、コンビニのものでよければ、だが」

美希「手作りも美味しいけど、コンビニのはコンビニので悪くないの」

そう言って、早速美希はおにぎりを頬張り始めた。
俺も買ってきた缶コーヒーを開けると、美希と二人並んで椅子に腰掛ける。

P「なあ美希。どうして今日はこんなにやる気があったんだ?」
美希「んー?んーと……」

不思議な話だ。一体何が美希をここまで駆り立てたのだろうと思う。俺が幾ら言っても中々やる気を出してくれなかった彼女だ。気にならないわけが無い。
ましてや体調が特別良かったわけでも無いだろう。朝は見てすぐ分かるほど、眠たげだったのだし。

美希「えっと、教えてもいいんだけど……。どうしよっかな」

P「是非教えてもらいたいな」

美希「プロデューサー、ミキがどうして今日こんなに頑張ったのか、そんなに知りたいの?」

P「勿論。それさえ分かれば俺はお前がやる気を出すために何だってするぞ」

少なくとも、この2週間は。

美希「んー……、やっぱり秘密!おしえてあげないの!」

P「え」

そう言って彼女は悪戯っぽく笑い、おにぎりを食べ終えた。

美希「でも、プロデューサーはミキがやる気になるなら何でもするんだよね?」

P「そうだな。俺に出来ることなら何でも」

彼女の才能を少しでも開花させられるのなら、俺如きが何を力の出し惜しみをする必要があろうかと思う。

美希「じゃあね……、プロデューサーはもっともっとミキの傍でミキの面倒を見ること!」

P「え?」

美希「そしたらミキ、これからも頑張れるって思うな!」

P「お、おいおい。お前はいつも俺がどれだけ言ったって、少しもやる気を出さなかったじゃないか」

美希「そんなことはもう忘れたの」

P「お前が忘れても俺は覚えてるよ」

美希「むぅ。昔のことにこだわるのは男らしく無いって思うな!」

昔も何も、つい最近、と言うか今日のレッスンを受ける瞬間まではずっとそうだったじゃないか。

美希「まあ、ミキも少しワガママ言い過ぎたかなって思うところはあるよ」

P「へ」

美希「だからね、これからはちょっとだけ真面目にやろうかなーって思うんだ」

これは驚いた。まさか美希本人の口からそんな反省の言葉を聞けるとは。

P「そ、それが本当なら嬉しいな。お前は頑張れば頑張るほど、今よりもっと輝けるはずだから」

美希「そうそう!ミキだって現状じゃ満足して無いもん!ミキ、もっともっとキラキラしたいの!」

もっとキラキラ、か。どういう気の変わり方かは知らないが、彼女は俺が面倒を見てやることでもっと頑張れると言っている。
でも、これだけやる気に溢れている状態の美希なら尚更、もっと上を目指せる人間と組むべきだと思う。

P「しかし美希。俺も当然出来る限りお前の力になるが、それは俺でなくても、俺にこだわらなくてもいいだろ?」

P「律子もいるし、その内新しいプロデューサーも来るかもしれない」

P「俺なんか全然プロデューサーとして力不足だ。もっと力のある奴が居たら、そいつに面倒を見てもらいたいだろう?」

美希「む。プロデューサーは全然わかってないの」

P「ん?」

美希「ミキはね、プロデューサーがいいの。だからこんなに今日頑張ったんだから」

P「? それはどういう……」

美希「とにかくね、プロデューサーとしての実力がどうとか、そんなのミキ、知ったこっちゃないの」

美希「ミキは目の前にいるプロデューサーにミキを支えて欲しいの」

P「……」

美希「だから今までワガママばっかり言ってごめんなさいなの。さっきも言ったけど、ミキ、もうちょっと頑張るようにするから、見捨てないでね」

そう言う美希の表情は、いつもの明るい笑顔ではなく、どこか寂しげなものだった。
本当に、どいつもこいつも。どうして急に、俺が辞めるって決めた途端にこんなことを言い始めるのか。……ますます辞めづらくなったじゃないか。

P「少し早く来すぎたか……。次の仕事の予定までまだ時間あるな」

事務所のマイデスクでパソコンをいじりながら、俺は一人でそうぼやく。
と、別のデスクから俺の独り言に対して返答があった。

小鳥「まあいいんじゃないですか?プロデューサーさん、家にいてもそんなにやることないでしょう?」

P「失礼な。……まあ、確かにないですけど」

小鳥「ほらほら。それなら私と雑談に興じていた方が暇つぶしとしては有意義だと思いますよ」

P「……そうですかねえ」

小鳥「む、これでも実は私、面白エピソードいっぱい持ってるんですよ」

P「でしょうね」

小鳥「え!? 意外じゃない!?」

亜美「おっはよー!」

真美「ありゃ、ピヨちゃんと兄ちゃんだけかー」

と、本日の記念すべき最初に事務所にやって来たアイドルは亜美と真美だったようだ。
こいつらも確かこの時間は予定無かったはずだけど……。

亜美「家に居ても暇だもんねー」

真美「家でゲームしてるより、皆いる事務所でゲームしてた方が楽しいもんね!」

P「……おいおい、忙しい子まで巻き込まないでくれよ」

亜美「大丈夫大丈夫ー!ってわけで兄ちゃん!モンハンやろうぜー!」

P「……ああ、そういうこと」

まあ、確かに俺もゲームは好きだし、モンハンもやるし、ていうか実際今もゲーム機はバッグの中に入っているが。

真美「……って、あっ!ちょっと、亜美!」

亜美「あっ!ご、ごめん、兄ちゃん今の無し!」

P「は?」

亜美「兄ちゃんも忙しいもんね!兄ちゃんはお仕事してていいよ!亜美たちテキトーにくつろいでるから!」

P「いや、別に構わんが……。今はパソコンの前に座ってはいるが忙しいわけではないからな」

真美「あ、あれ……?兄ちゃん、真美たちの遊びに付き合うの疲れたりしないの?」

P「何でそうなる。モンハンは皆でやった方が楽しいだろうが」

亜美「そ、そうだよねー!さっすが兄ちゃん!じゃ、早速やろうぜーっ」

おかしな話だな。なにをこいつらは俺に気をつかっているのだろう。らしくない。

そして暫く、俺たち三人は雑談相手を失い一人ぼっちになってしまった小鳥さんに構いもせず、モンハンに興じる。

真美「兄ちゃんはさ」

P「ん?」

真美「真美たちとなんていうか、対等に接してくれるよね」

P「どうした急に」

亜美「そーそー!こうして一緒に遊んでくれるし!律っちゃんだったら絶対無理だよ!」

P「そりゃ律子は真面目だからな……」

真美「真美たちの話もちゃんと聞いてくれるし、適当に聞き流したりしないじゃん?だからなんていうか、何でも話しやすいんだよね」

亜美「絡みやすいし、いじりやすい」

P「亜美、それは余計だよな」

真美「だから真美ね。兄ちゃんが真美たちのプロデューサーでよかったって思うんだ」

P「……」

真美「気軽にお話できるし、変に気を使わなくていいし、だから仕事先でも兄ちゃんが居るだけでリラックスできる」

亜美「律っちゃんは怖いからなあ……」

P「いや、律子が怖いのはお前達がちゃんとやらないからだろ……」

真美「まあ要するに!今後の真美たちの円滑なアイドル活動のためにも!兄ちゃんヨロシクお願いしますってことだよ!」

亜美「そそ!そういうこと!」

P「……」

真美「その代わり、今後は真美たちも出来る限り兄ちゃんの仕事の邪魔はしないようにします!」

亜美「暇な時ゲームするくらいはいいよね!」

P「……ああ、うん」

俺相手だと気をつかわなくていいって言ってたのに、仕事の邪魔にならないようにするって言うのは。
やっぱり、亜美と真美らしくない。
気をつかわなくていいと思ってたからこそ、いつもガンガン俺に絡んできてたはずだろう。
いや確かに仕事の邪魔をしないようにするってのは当たり前で当然のことだが、亜美と真美に限ってはなにかしっくり来ない。

P「……と、丁度いい時間だ。すまないが――」

真美「あ!仕事だね、了解!」

P「いいのか?あと少しで倒せそうなのに……」

亜美「そーんなゲームのことより仕事のが大事に決まってんじゃん!早く行ってきなよー」

P「そ、そうだな。行ってくる……」

いつもなら絶対ごねただろ、お前ら……。俺は不思議に思いながら事務所を出た。

律子「そういえばプロデューサー」

少し時間が経って夕方。事務所に戻ってきた俺に、律子が話しかけてきた。

P「どうした、律子」

律子「いえ、実は社長から聞いちゃったんですけど……」

と、声を潜めて顔を少し此方に近づけてくる。

律子「もうすぐおやめになるって、本当ですか?」

P「……まあな」

律子「どうしてですか?何か事情が?」

現在事務所には何人かのアイドルが集まっている。春香、千早、貴音、響、雪歩、真、やよい、伊織――、雑談に興じる彼女らをちらっと見た後、俺は返答する。

P「事情ってほど大したことじゃない。俺の気持ちの問題だ」

律子「気持ち?気持ちって何ですか?プロデューサーと言う仕事が嫌になったとか?」

当たらずとも遠からず。ただ俺はアイドルをプロデュースする、と言う仕事そのものは好きだ。好きだからこそ、この仕事を始めたわけだし。

P「知りたがるね」

律子「そりゃそうですよ。プロデューサーがいなくなるとなったら、相当の痛手ですから」

……俺がいなくなったら痛手?社長も言っていたが、イマイチしっくり来ない。彼女らを引っ張っていける自信のない無能な俺がいなくなったところで、
痛手になるとは思えないが。

P「まあ何だろう、俺は適任ではないなって思ってしまったってのが理由かな」
律子「私はあなたこそ適任だと思ってますけどね」

P「それは買いかぶりすぎだよ、律子」
律子「いいえ、プロデューサーが自分を卑下しすぎです。すくなくとも彼女たちにはあなたが相応しい」

P「むしろ彼女たちにこそ俺は相応しくないって思ったから、なんだがなあ」
律子「一体何がどうなってそう言う思考に至ったのかは皆目見当付きませんが……、アイドルの子らには秘密なんですよね?」

P「ああ。俺が辞めるとなったら彼女らの活動に支障が出るとか何とか。勿論、辞める少し前にはちゃんと話すつもりだけど」
律子「……まあ、今は仕事が結構多いですからね。確かにもう少し落ち着いてから話した方がいいでしょうね」

P「別にそんなに支障が出るとは思わないけどなあ」
律子「……鈍感にもほどがありますよね、プロデューサー殿」

P「何がだ?」
律子「いいえ、別に」

P「そうか。それはそれとして律子。お前ここのところ間違えて打ち込んでるぞ」
律子「え? ……あ」

P「はっはっは!お前がミスをするなんて珍しいな!」
律子「……はいはい、そうですね」

小鳥「? 二人して何の内緒話ですか?」

律子「ああ、小鳥さん。ほら、プロデューサーがもうすぐ辞めようと思っているって話……」

小鳥「ピヨッ!?」

P「あれ?知らなかったの?」

律子「おかしいですね。事務員の小鳥さんには伝えない理由が無いはずですが」

小鳥「ぷ、プロデューサーさん、やめ――」

律子「ちょ、ちょっと小鳥さん!」

慌てて律子が小鳥さんの口を手でふさいだ。幸い、アイドルの子らは雑談に意識が向いていて、こちらの方は見ていない。

律子(大きな声で言わないでください!今は事務所にアイドルがいるんですよ!)

P(彼女らには当面秘密ってことになってるんで……。仕事が落ち着くまでね)

小鳥(ピ、ピヨピヨ!)

律子「わかってくれましたか」

P「え、今の肯定の返事だったんだ」

たしか前はこの辺
つか、なんで平日の夜に立てるのか
どうせ終わらせられないなら祝日にやれよ

小鳥「しかしどうして急にそんな話に?私聞いてないですよ!」

P「むしろ聞いてないことに驚きなんですけどね」

律子「社長が小鳥さんに伝えるのを忘れたってことですか?」

P「いや、伝えるべき人間は律子と小鳥さんの二人だけだろう?忘れるのはむしろ難しい」

律子「成る程。では最初から伝えなくても良いかって思われていたってことですね」

小鳥「ちょっとひどくないですか、それ!?」

律子「冗談です。私は何となく察しがついてますよ」

P「え?」

小鳥「ぴよ?」

律子(私はともかく、小鳥さんの場合今みたいに取り乱すだろうから、でしょうよ。私たちも今は結構仕事が多いものね)

小鳥「と、とにかく、知ったからには無視できません!何でですかプロデューサーさん!」

P「いやだからあの、少しボリューム抑えて……」

小鳥「教えてください、プロデューサーさん!」

P「聞いちゃいねえ」

まあアイドルに聞こえてる心配は無さそうだし。彼女らは彼女ら自身の声で、此方の声が全く聞こえていない。

ごめん休日
ゴールデンウィークが悪い

春香「今プロデューサーさんたちがしてる話って多分……」

千早「ええ。小鳥さんの声が大きいお陰でちらっと聞こえたわ。プロデューサーが辞めるってことについてね」

貴音「あの様子では、未だプロデューサーのお心変わりは無いみたいですね」

響「やだぞ、自分。このままプロデューサーが辞めるのを黙って見てるなんて……」

雪歩「や、やっぱり辞めちゃうのかなあ……?新しいプロデューサーが男の人だったらどうしよう……。私、あの人以外の男の人とまともに話せる自信ないよう……」

真「だ、大丈夫だよ雪歩!まだ予定まで10日くらいあるんだし!」

やよい「あと10日でお別れなんて…いやです……」

伊織「ちょ、ちょっとやよい!まだ決まったわけじゃないんだから、そんな泣きそうな顔しないの!」

春香「そ、そうだよ!今私たちは私たちの出来る範囲で、プロデューサーさんが仕事を続けたくなるように頑張ってるんだから!」

真「そう言えばあの美希が真面目にレッスン受けてプロデューサーが驚いてたって聞いたよ」

伊織「あいつが驚くなんてよっぽどね。ま、美希はいつもプロデューサーに迷惑かけてる筆頭だから、それくらいしてもらわないと」

やよい「い、伊織ちゃん。その言い方はひどいよ……」

千早「でも、それでもまだプロデューサーは辞める気でいるってことよね……」

春香「千早ちゃん……」

千早「もう完全に愛想をつかされているのかしら……。あの人、私の歌に対する想いをきっちり汲んでくれる人だった」

千早「私、それに甘えてばかりで……。私はまだ、あの人にプロデュースしてもらいたいのに……」

真「そ、そんな!じゃ、じゃあ今までのボク達に対する態度は全部演技だったって言うの!?」

やよい「私、プロデューサーとは仲良しのつもりでした……プロデューサーはお兄ちゃんみたいで、すごく頼りになる人だったから……」

やよい「でも、それでプロデューサー疲れちゃったのかも……。頼られてばっかりで……」

伊織「やよいが負い目を感じることはないわ!プロデューサーなんだから、アイドルに頼られるのも仕事よ!」

貴音「ですが伊織。それでもあの方にとってはその役目以上の負担がかかっていたということなのでしょう」

なんか伊織あっちこっち罵倒しすぎじゃね

伊織「なによ…やよいが悪いって言うの?」

貴音「そうは申しておりません。言うなれば悪いのはここにいる全員、いえ、765プロアイドル全員です」

貴音「皆、それぞれプロデューサーに対して、負担をかけすぎたと感じる部分はあるでしょうから」

伊織「……ふ、ふん!まあ、私も最近はちょっぴりアイツに優しくしてあげてるわよ?」

雪歩「い、伊織ちゃん……、あれで優しかったの?」

伊織「な、何よ!十分優しかったでしょう!?」

雪歩「うぅ……、そうは見えなかったけど……」

真「まあ伊織だからなあ」

伊織「ちょっと何よそれ!」

春香「とりあえず、今のままじゃ駄目ってことだよね。私たちが頑張るだけじゃ足りない」

伊織「何かもっと、この仕事を続けたいって思わせるようなものが必要ってことね」

千早「でも、既に私たちそのものが嫌われているならどうしようもないんじゃないかしら……」

真「千早は少しネガティブになりすぎだよ。ボクは嫌われてるなんて信じない。プロデューサーはそんな人じゃないよ」

伊織「まあ演技で好きでもない人間相手に、あんな態度を取れる人種では無いと私も思うわ」

やよい「じゃあどうしてでしょう……私たちのこと好きなら辞めたいって思うかなぁ…」

貴音「或いは、好きだからこそ、でしょうか」

響「? 好きだとどうして辞めたくなるんだ?」

貴音「……いえ、あくまで推測です。でもそうだとしたら、あの方は他人のことはよく見えているようですが」

貴音「肝心の自分のことは全く見えていないということになりますね」

雪歩「うーん……、どうしたらいいんだろう……」

やよい「あ、あのう、ここにいる皆でプロデューサーに、辞めないでくださいってお願いするんじゃ駄目なんですか?」

千早「残念だけど高槻さん、コトはもうそれほど簡単なものではなくなっていると思うの」

伊織「そうね……。結構考えに考えた結果って感じだし、意志も固いみたい」

真「うーん、ボクはやよいの方法でもプロデューサーの心をある程度は動かせると思うけどなあ」

P「……お前らさっきから何を真剣に話しこんでるんだ?」

春香「うひゃぁ!?」

伊織「ちょ、ちょっとアンタ!いつからそこにいたのよ!」

P「いや、丁度今だけど。仕事も終わったし、そろそろ帰ろうかと思ってな」

小鳥さんとの話も終わったからな。肝心の彼女は少々気が動転したままだが。

春香「あ、そうだ!プロデューサーさん、お疲れでしょう!?今お茶入れますから、待っててください!」

P「い、いや、そんなことしてもらわなくても……」

真「まあまあ!ほら、ここ空いてますから座ってください!」

P「お、おう。すまんな……」

やよい「あ!プロデューサー!肩こってないですか?私、よく肩もむの上手いねって褒められるんですよー!」

P「え、少しこってるけど別に気をつかわなくても……」

やよい「うっうー!早速もみますねーっ!」

P「あ、うん。何か悪いな、気をつかわせて……」

貴音「貴方様、晩餐はもうお済みになられたのですか?」

P「ん?ああ、まあ。軽くコンビニでおにぎり買っただけだが」

貴音「成る程。聞くといつも食事はこんびにで済ますとのこと。今度私お勧めのらぁめん屋にご案内します」

貴音「きっと貴方様にも喜んでもらえるでしょう」

P「そ、それはわざわざありがとう……」

響「そう言えばプロデューサーって一人暮らしだよね?」

P「ん、ああ、そうだが。あ、やよい、もうちょい右」

やよい「うっうー!りょーかいですー!」

響「一人暮らしって寂しくないか?出迎えてくれる家族も居ないし」

P「んー、まあ少しはそうだな」

響「だったらペットを飼えばいいさー!プロデューサーはペットとか飼うの初めてだろうから」

響「自分が初心者にオススメの動物を教えてあげるよ!」

P「いや俺んちアパートだからペット禁止……」

響「別に犬とか猫だけがペットじゃないぞ!亀とかハムスターとか自分とかなら平気でしょ?」

P「どうだろ……。飼おうとおもったこと無いからわからん……てか自然にお前をペットに入れるな」

響「まあまあ!今度一緒にペットショップ行こ!」

P「あ、ああ、うん……」

あれ?
この辺までやったか?妙な既視感が…

何だ、この一斉に向けられる気遣いの嵐は。嬉しいんだが、逆に居心地が悪い。

春香「はい、プロデューサーさん!」

P「ありがとう、春香」

春香からお茶を受け取り、飲む。

雪歩「そう言えばプロデューサーは自分の家でもお茶とか飲みますか?」

P「ん?そーだなあ……、お茶は普通にコンビニのペットボトルとかでしか飲まないな」

雪歩「それじゃあ今度、私オススメの茶葉をプレゼントしますね!飲みやすいし、疲れも取れますよ!」

P「いいのか?そんなわざわざ悪い……」

雪歩「プロデューサーは私たちの為にいっぱい働いてくれてるんですから、これくらい当然です!」

P「そ、そうか……」

いつになく気迫があった。普段気弱な雪歩が、こうして前へ前へとぐいぐい来ると、つい押されてしまう。

ちょっと待て
勘違いホストじゃなかろうな
臭いセリフとかいらんからな

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

          /\
     . ∵ ./  ./|
     _, ,_゚ ∴\//
   (ノ゚Д゚)ノ   |/
  /  /

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
      /_/

おい結局終わりかよ
コピー貼って終了とか

これ釣りだったんじゃね?

おい、ホストスレ建ってんぞ
もしかしてそっち行ったんじゃ…

19♂東京でホストになろうと思うけど俺の顔で通用するかな?

やよい「そうだ!プロデューサーっ。今日ウチ来ませんかー?
もやし祭りやっちゃいますよー!」

伊織「っ!いいわねやよい!私も行ってあげようかしら?」

やよい「うっうー!伊織ちゃんが来てくれたら百人力です!」

P「お、おい…?」

やよい・伊織「「もちろん来てくれます(るわ)よね?」」

P「あ、ああ…」

―――――――――――――――――――――――――――

P「なんなんだこの状況」

春香「プロデューサーさん!アーンですよ、アーン」

響「プロデューサー、こっちもだぞ」

亜美「兄(c)~。口開けてYO」

もやしパーティの誘いを受けると我先にとアイドルたちが皆
やよいのウチに行きたいと言い出し、さすがに全員は入れないので
765プロの事務所でパーティを開くことになった。
もちろんやよいの家族も皆来ている。
しかし、なんで突然パーティなんか…

春香「もー、プロデューサーさんっ?」

P「お、おうっ?なんだ?」

見ると春香がほっぺたを膨らませ上目使いでこちらを見つめていた。

春香「食べないんですか?」

P「あ、いや食べるよ」アセッ

春香「ふふ、プロデューサーさんっ。あーん」

P「あむっ。…うんやっぱり美味しいな」

ちなみに混ざりっ気のない純もやしパーティである。
ソースはすべてやよいの手作りで、まだまだたくさん残っている。
本人曰く「張り切り過ぎちゃいましたー」らしい。

春香「ほらほら、まだたくさんありますよー」

響「あっ、春香ズルいさー!自分もやりたいぞ」

亜美「亜美だって兄(c)に食べさせたいもん」

春香・響・亜美「「「うーーーーー!!!」」」


はあ…。また喧嘩か、と思ってると何人かが止めに入った。
その中には珍しく真美の姿があった。

あずさ「あらあら~、喧嘩はだめよ」

貴音「皆落ち着くのです」

真美「そ→だよ。兄(c)困ってんじゃん。…それに」

真美は俺の方をちらりと見て、すぐに視線を逸らした。

春香・響・亜美「「「…」」」

すると、先ほどまで少し険悪なムードだった三人が今度は黙り込んでしまった。
事務所内に少し気まずい空気が流れたが、それより俺は別のことに関心がいって
いた。

「真美も、成長したんだなあ…」

静かな空気の中ボソリ、と一言つぶやいた。
すると…

真美「っ!ほ、ほんと、兄(c)!?」

P「!?あ、ああ…」

真美「そっかぁ…。えへへ」

なにやら真美が嬉しそうだ。まあ、このぐらいの子は成長って言葉が嬉しく
感じるんだろう。

亜美「ね、ねぇねぇ兄(c)!亜美は?」

P「お前はこの空気の原因だろうが…」

亜美「ぶ→ぶ→。真美だけ褒めるなんてズルいよ~」

P「はいはい、ったく…えらいえらい」

亜美「わっ、…えへ~」

亜美の頭を撫でながらふ、と思った。
思ってしまった。
俺はここがやっぱり好きだった。
離れたくないと思った。
戸惑うこともあったし、喧嘩もした。
気まずい空気になったりわがまま言ったりもした。
だけど成長したし、仲良くなった。
笑ったし進んだ。
俺はこの日常を手放したくなかった。

P「社長」

だから

社長「ん?どうしたんだね君」

だから俺は

P「今この場で一言いいですか?」

社長「っ、もしや思いとどまって…」

俺は…

P「この場で私の退職について皆に発表させてください」

想いがまっすぐ進むようにそう、宣言した。

乗っ取りだよ
サルさん食らってた再開

アイドル「「「…」」」ポカーン

社長「…」

律子「ちょ、ちょっと待ってください!その話はアイドルには…っ」

アイドルたちはそれぞれが間の抜けたような顔をしている。
社長は何も言わずただじっとこちらを見つめていた。

P「分かってる。けど、俺は言わなきゃならない」

律子「なにを…」

社長「…律子くん、少し落ち着きたまえ」

律子「しゃ、社長。ですが…」

社長「…」

律子「…」

P「ありがとうございます」

そして俺は経緯をすべて説明した。
自分の感じたこともすべて。

こんなもんか

アイドル「「「………」」」

P「以上が俺の話だ。…嘘や冗談は一つもない。
俺は今月の仕事が終わればここを辞めることになっている」

美希「…や」

P「美希…」

美希「いやなの!絶対いやなの!!プロデューサーがいなくならないように
ミキいっぱいいっぱい頑張ったよ!?」

P「!!…そうか、不自然なお前たちの態度はそういうことだったのか」

こいつらは全部気付いてたのだ。きっと意図しない形で聞いてしまったのだろう。
俺が辞めることも、個性が強すぎてプロデュースできないといったことも。
だから、みんな自分を変えようと…。

P「はは…」

なんだか笑いが漏れてくる。こいつらは俺を信用して信頼して共に前を向こう
としてくれていた。
そんなことにも気づかないなんて、俺はプロデューサー失格だな。
目頭が熱くなってきた。頬を水滴のようなものが伝う。

>>191
ありがと

真美「兄(c)…」

P「いや、大丈夫だ。気にするな」

慌てて水滴をぬぐいまっすぐアイドルたちを見つめる。

P「春香!!」

春香「ひゃ、ひゃい!?」

P「お前は最初個性がないもんだと思ってた。顔も可愛いが普通、趣味も普通
特にこれといった特技もない」

P「けど、お前には人を引き付ける魅力があった。そして人のために足掻くことが
できる強さがあった。…お前はすごい奴だよ、春香」

春香「ぷろりゅーさーさん…」ヒックエグッ

P「千早!!」

千早「はいっ」

P「お前には呆れるところが多かった。歌以外の仕事はやりたくないとか
言うし、愛想笑いもできない」

P「でもやっぱりお前の歌は誰もが聞き惚れてしまう歌だ。辛い時も苦しい時も
進む勇気をくれる歌声だ。お前は高く、誰よりも高く飛べるよ」

千早「…はい」ツー



P「雪歩」

雪歩「はいぃ」

P「男性恐怖症はどうだ?だいぶマシか?」

雪歩「い、一応プロデューサーならもう…。でも他の男の人は」

P「ん、そっか。でも俺が大丈夫になったならきっとこれからどんどん良くなるよ。
だから、あまり自分を卑下したりするな」

P「雪歩は逃げても最後にはちゃんと戻ってくる、強い娘なんだから」

雪歩「そんな…」

P「こら」

雪歩「は、はいですぅ」

ネタ切れだー
頭も回らんあうあうあー


P「真!」

真「はいっ!」

P「お前はなんでもかんでも一生懸命になって…ほんと、
かっこいい奴だよ」

真「僕としてはかわいくなりたいんですけど」

P「はは…。誰よりも前向きで、誰よりも負けず嫌いで、
誰よりも理想が輝いてる、お前はきっと輝く。だからもっと
先に進め」

真「っはい!!」

P「亜美、真美」

亜美「兄(c)…」

真美「…」

P「そんな暗い顔すんなよ。いつもの天真爛漫さはどうした」

亜美「だって兄(c)が…」

P「お前らが盛り上げないと765プロは静かな事務所になっちまうぞ?
これでも俺はお前らの元気にいっぱいいっぱい助けられてきた」

真美「…ほんと?」

P「ああ、お前らがいたから、一緒に頑張ろうって気持ちになれたし、
お前らが騒ぐからたくさん笑えた」

P「だから、お前ら二人には…ありがとう」

亜美・真美「「うえっ…」」グスッ

亜美・真美「「兄ちゃああああああああん」」ウワーン


P「あずささん…」

あずさ「プロデューサーさん…」

P「お願いですから迷子にならないでください…」

あずさ「あらあら~、感動の場面が台無しじゃないかしら」

P「ほんっと、予想斜め上のところにいるんで探すのも一苦労なんですよ。
どうやったら富士山にたどり着くんですかっ」

あずさ「それは、まあ歩いているうちにですね~」

P「きっとあずささんのことだから人助けをしながらなんでしょうね。
かくいう僕もあなたに助けられたことありますから」

あずさ「あらあら、そうなんですか?」

P「まあ、すごく小さなことだったんですけどね。小銭を拾ってもらっただけ
ですし…。でも、僕にはそれがとても大きな優しさに見えたんですよ」

あずさ「…」

P「他人に優しさを分け与えられるあずささん、これからもその包容力で
たくさんのものを親切で包んであげてください」

あずさ「はい」ニコッ

ちょっと休憩する
飯食ったら再開
落としたかったら落として7

ありがと
あと誰残ってたかな…
嫁は最後にするから次は…尻いくか

P「貴音」

貴音「あなた様…」

P「はは、結局お前のことほとんどわからなかったな。もっと
知りたかったと思うよ」

P「けど、俺はプロフィールに載る情報なんかより貴音の大事なこと
を知ってるよ。拗ねると案外可愛いとことか、美味しいもの食べると
子供みたいに目がキラキラすることとかな」

P「一つ一つが貴音の大切な部分。きっと皆プロフィールを見るより本物の貴音
を見たくなるさ」

貴音「…私としたことが。申し訳ありません」グスッ

誰かマジでネタくれくれ


P「やよい!」

やよい「ぷろでゅーさー」エグッエグッ

P「顔ぐしゃぐしゃじゃないか…。ほら、ちーん」

やよい「はい…」チーン

P「なあ、やよい。俺はさ、健気な女の子、って見たことなかったんだよ。
あー、いや『作った』健気さならいっぱい見てきた」

P「テレビの前だけ、ファンの前だけ、それが当たり前で、だけどやよいは本当の意味で健気だった。
そのひたむきさに何度も励まされた。何度も癒された」

P「だから、やよいは変わらずそのまま、世界中の人間をハッピーにする勢いで
頑張れ!!」

やよい「グスッ…はい!」

P「伊織」

伊織「なによぅ…」エグッグスッ

P「ありがとな。たぶん伊織の叱咤がなかったらここにくるまでに
立ち止まってたかもしれない」

P「いっつもツンケンしてるくせに仲間が困ってたら手を差し伸べる
優しさに竜宮小町のリーダーとしてユニットを引っ張っていく頼もしさ」

P「でもな、全部背負い込むのが正しいリーダーの姿じゃないぞ。
皆を知って皆を信じる、この言葉を胸にしまっておいてくれ」

伊織「この、変態大人ぁ…」

何回もすまん
風呂入ってくる
で、残ってたら最後まで頑張るわ

別に酷くてもいいよ
また今回みたいなことになるのが嫌なだけだし
再開

P「美希」

美希「ぷろ、でゅーさー…」

P「お前こんなにすごいなら最初から頑張ってろよな。
ったく、お前の気まぐれで何回レッスンが消えたと思ってるんだ。
真面目にやってりゃ今頃…」

美希「やるよ!ミキレッスンもお仕事も頑張るからっ。
…だから辞めるなんて言わないでほしいの」

P「美希…。俺はもうお前らのプロデューサーを引退する。
けど、お前はまだまだもっともっと輝けるだろ?だから、ステージで
キラキラしてる美希の姿をもっと見せてくれ」

美希「プロデューサー…」

P「響」

響「プロデューサー…。どっか行っちゃうのか?」

P「どこにも行かないさ。ただいる場所がお前らの傍じゃなくなるだけだ」

響「それは、すっごく寂しいぞ」

P「寂しいくらい我慢できなくてどうする。お前達が目指してるのはトップ
アイドルだろ」

響「そうだけど…」

P[響、その他人を想う気持ちは忘れちゃいけないものだ。
でも、それを自分の足かせにするな。自分でつけた重りで沈んでたら
世話ないぞ」

響「足かせ…」

P「まあ、理屈でいくら説明しても響は結局他人が気になるんだろう
けどな…。いいところだから別にいいけどな」

P「とにかく!周りの人間だけでなく自分の姿もきちんと見ろ!」

響「う、うん。わかったさー!」

P「さて、俺の言いたいことはほんとにこれで最後だ。
残りの俺が辞めるまであと10日、一緒に頑張ってくれるか?」

アイドル「「「はいっ!!」」」

―――10日後―――

P「今日までお世話になりました。これからはプロデューサーではなく
765プロのファンとして影から見守っていきたいと思う。律子もしばらくは
大変だと思うが、あとは頼んだぞ」

律子「はあ…仕方ないですね。ま、任せてください」

P「すまんな…。音無さんもお願いします」

小鳥「はい、長い間お疲れ様でした」

社長「うむ、君がいてくれたから今の765プロがある。
ここから先は我々でなんとかしてみせよう」

律子「お疲れ様でしたプロデューサー殿」

春香「プロデューサーさん!お疲れ様でしたっ」

千早「お疲れ様でした、プロデューサー」

雪歩「プロデューサーありがとうございました」

真「プロデューサー!お疲れ様です!!」

亜美「兄(c)お疲れ→」

真美「また一緒に遊ぼうNE!」

あずさ「お疲れ様でした、プロデューサーさん」



貴音「あなた様、またお会いいたしましょう」

やよい「うっうー!お疲れ様ですっ!プロデューサー」

伊織「まあ、お疲れ様…って言ってあげなくもないわ」

美希「お疲れ様なのプロデューサー。またミキのステージ見に来てね」

響「うたいみそーちーだぞっ!プロデューサー」

P「あ、そだ響。ちょっと耳かせ」

響「ん?どーしたんさー」

P「いっぺぇしちゅんさー」ボソッ

響「な!?」

P「それじゃ、お疲れ様でした!!」

おわり

さっきも言ったが別に面白くて書いてるわけじゃないから
自分でも文章力あるなんて思ってないし
そんなに気に入らないなら自分で書くか脳内保管してろゴミ

いや、別にキレてはいない
ただ、ならお前センスないから俺書くって途中で言わないの?

今湧いて出てる奴全員ゆとりだろwww

臭いのはお前らだろ
なんでこんな時間に湧いて出てくるの?
あと、センスないって言うなら俺が書くって言わなかったのはなんで?
その質問誰も答えないよね
逃げてんじゃねえよwwww

>>261
臭い

>>262
それしか言えないのwww
もしかしてご病気の方ですかwwww

まあ乙
バッドエンドにするならよほど見事なエンディングにしない限り
それなりの批判を受ける覚悟がいるよね

この程度の煽りでこんなに反応されたこと無いから新鮮
ID:/U7icx5z0は才能あるよ

>>264
あー、あんがと
落ち着いたわ

>>265
ぐっすり眠ったVIPPER気取りの厨房は黙って学校行ってろ

>>267
煽った俺が言うのもあれだが、もしもし程度の煽りに一々反応してたらVIPでSS書けないと思うよ

>>270
いや、書いてるけど?

だってマジで同じの湧いたらやだし
コピー貼って逃亡って何がしたいの

もしもしごときの煽りは完スルーしときゃだれかしらがかばってくれるだろうに
構うからこんなんなるんだろ、考えが足りない

分かった
これはまあ>>276の言うとおりだ
腹立てて悪かったよ

寝てもしネタが浮かんだら立てて書くから名誉挽回させてくれ
こんなクソですまなかった

あれから一ヶ月が経っていた……
俺が退社してから765のアイドル達は、精彩を欠いてしまったように見える
テレビ越しに見てもこの有り様とは……俺の後に付いたプロデューサーは何をしているんだ

?「失礼、P様ですね?このたび765プロを退社されたそうで」
P「……誰だ」
?「もう一度、芸能界に戻る気はありませんか?」
P「しかし、俺は……」
?「我々は敏腕プロデューサーが欲しい、貴方は彼女達を何とかしてあげたい、相互干渉はしない……どうです?」
P「……とりあえず話だけ聞かせてくれるか?」
?「いいですとも、我らが573プロの悲願「ウィンビーアイドル化計画」は貴方にしか任せられない」

これで続きヨロ

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