千早「今時の女子高生と言われても」(112)

春香「千早ちゃん!今度の土曜日、ケーキバイキングいかない?」

千早「ん…そうね… …せっかくだけどいいわ、私じゃ元とれないし そんなにケーキ大好きってわけじゃないもの」

春香「そ、そっかぁ… でもおいしいよ? チーズケーキとか!」

千早「ごめんなさい あまり魅力に感じないわ…」

春香「…うん わかった… ごめんね?しつこく聞いちゃって」

千早「い、いえ 私の方こそ…」

春香「…じゃあ 私かえるね…」トボトボ

千早「春香… え、ええ ごめんなさい…」

千早「…行ったほうがよかったのかしら…」

千早「でも、行ったところで私がすぐに食べられなくなって… 春香が申し訳なさそうに早くモグモグ食べだすのが目に見えるわ」

千早「これでいいのよ…」

真「やぁ、千早!これから修業も兼ねてカラオケに行こうと思うんだけど、一緒にどう?」

雪歩「うん、2人だけだと交互だから休む時間なくて疲れちゃうしね?」

千早「…歌うのはいいんだけど… 別にカラオケである必要はないわ」

真「えっ どういう…?」

千早「たとえばお風呂とか 後は私の場合は、1人暮らしだから自分の部屋でも平気だもの」

雪歩「で、でも カラオケだと響いて、本物のライブに近い感覚で出来るよ…?」

千早「…いいわ それに、行くなら1人で行くから…」

真「…そっか 千早がそういうなら仕方ないな… いこ雪歩」

雪歩「ごめんね 嫌だったよね… それじゃあ…」

千早「い、いえ そういうわけじゃないわ 私こそごめんなさい」

千早「…か、カラオケくらい行ってもよかったかしら…」

千早「でも邪魔しちゃ悪いし そもそも、あの2人とあまり話さないし…」

千早「…帰ろう… 今日はどこかダメだわ」

響「あ、千早だぞ 破砕!」

貴音「おや千早 偶然ですね、このような街中で…」

千早「…我那覇さん 四条さん…」

響「貴音に連れられてラーメン食べに行くんだけど、千早もどう?」

貴音「連れられてとはなんです、響… 食べたことのないものに対する愚弄は作った方に失礼です それがらぁめんであるとするならば私とて」

響「あーっごめんってば…」

千早「いえ、残念だけど…いいわ お昼はあまり食べないの」

貴音「まだまだ育ちざかりな10代、ここで無理なだいえっとは身体に悪いですよ 千早」

千早「ダイエットじゃないです… ほんとに、あまり食べられないので」

>>6

× 破砕!
○ はいさい!

響「確かに、千早って細いもんなぁ 765プロで一番細いんじゃないか?」

貴音「確かにそうですね… すれんだぁ、というものでしょう」

千早「…くっ…… この2人に言われるとダメージが倍ね…」ボソッ

響「ま、行かないなら行かないでいいぞ! 貴音ー 食べきれなかったら食べてね」

貴音「ええ、それはもちろん …のこすなら かわりにたべる それがらぁめん… 字余りです」

千早「…では、私帰りますから…」

貴音「…それではまた明日事務所で会いましょう」

響「そんじゃね!」

千早「…フフッ 私って結構誘われるわね…」

千早「…ここで断るから友達ができないのかしら」

伊織「またもやしパーティやるの? ま、まぁ行ってあげないこともないけど!?」

やよい「ホントー? 伊織ちゃんが来るとみんな喜ぶよー」

伊織「…ま、まぁ庶民の味にしては美味しかったわよ…だからまた食べたいっていうか」

やよい「あ、もちろん私もうれしいよー?」

千早「…年甲斐にも無く昼からアツい2人ね 嫉妬すらするわ」

やよい「あ、千早さぁん! お買い物ですかぁ?」

千早「ええ お昼用におにぎりを…」

伊織「あんた… そんなものばっかり食べてるから必要なところに行かないのよ」

千早「水瀬さん 言っていいことといけないことがあると思うの…」

伊織「ふ、ふんだ ごめん」

やよい「おにぎりだけですかぁ…? しかも、1つじゃ私でも足りないです…」

千早「1つで十分よ サプリメントとかも飲むから」

やよい「だ、だめです 千早さん…もっとちゃんと食べないと強く育てません!」

伊織「あんたは親か何かなの…」

千早「フフッ 高槻さんこそ、しっかり食べないとだめよ…」

やよい「わ、私はしっかり食べてますよぉ そうだ!千早さんもうちでもやしパーティしませんか?」

千早「…私はいい それに、もやしだってあまり栄養ないわ、高槻さん …それじゃあ」

やよい「あっ千早さん!」

伊織「ほっときなさいよ… あの千早が言ってるんじゃやりようがないわ」

千早「……かっこいい先輩を演じられたかしら」

千早「…行けばよかったかしら 高槻さんの家…」

千早「いえ……そうよ 私が行ったところで… 最終的に、みんなは楽しくならない」

千早「…いかない方がいいんだわ 場を白けさせてしまうし」ガチャ

千早「ただいま… …って誰もいないのに未だにたまに言ってしまうわね…」

千早「……スポーツ飲料系でサプリメントを飲みつつ おにぎり」

千早「ええ、どこか身体にいい気がしてくるわ」

千早「……ちょっと足りないわね」

千早「でもここで買いに行ったら 食事を断ったみんなに申し訳ないわね…」

千早「夕飯まで6時間 …全然大丈夫ね」

千早「…音楽には飽きないわ…」

千早「でも、6時間座りっぱなしで音楽を聴いたままというのも 時間の使い方としては良くないわね」

千早「公園で歌の練習でもしてこようかしら…」

千早「…いえ、ここで言ったらさっき萩原さんたちのカラオケを何故断ったのかって話になるわね」ピリリリリ!

千早「…電話 美希から? 珍しい…」ピッ

美希『あっ 千早さん!? 今、時間大丈夫?』

千早「ええ 大丈夫よ どうかした?」

美希『あのね 今事務所のそばにクレープ屋さんが来てるの』

千早「…そう それで?」

美希『千早さん もし来る予定があったら買っておくの! 来てくれる?』

千早「…いえ、いいわ 実は朝から打ち合わせがあって午前中に行ったのよ」

美希『そ、そうなんだ… わかったの 忙しいのに、ごめんなさいなの』

千早「…いいのよ それじゃあ」

美希『…失礼します、なの』ツーツー…

千早「…失礼します…ね …そんなに威圧してたかしら 私…」

千早「このままじゃダメよね… 今日、誘われたこと全部ことわってる…」

千早「…本当にこのままじゃ誰も誘ってくれなくなるわ わかっているのに」ピリリリ

千早「また電話… あずささん、か こ、今度は何かの誘いだったら…行こうかしら…」ピッ

あずさ『千早ちゃん? やっと出てくれたわ~』

千早「あずささん えっ もしかして何度も電話してましたか…?」アセッ

あずさ『ううん? どの子にかけてもつながらなくって… 千早ちゃんがようやく出てくれたのよー』

千早(私が最後なのかしら… そうよね、かけづらいもの きっと)

千早「それで、何かご用ですか?」

あずさ『実はね、道に迷っちゃって… 迎えに来てほしいんだけど 千早ちゃん忙しいわよね…?』

千早(うう… 明らかに面倒なことになりそう でも断ったらあずささんは… どうなるの…?)

千早「…いえ、全然忙しくないですよ 場所は…って分かりませんよね」

あずさ『えーっと… あ、たぶんあれ東京タワーだわ?』

千早「ああ、なら分かります… よかった 思ったより近いです」

あずさ『私はどうすればいいかしらー?』

千早「東京タワーに向かって… あ、いえ その場にいてください」

あずさ『ここにいればいいのー?』

千早「ええそうです …下手に動かないでくださいね」

あずさ『ち、千早ちゃん…そんなに怒らなくても動かないわ…?』

千早「えっ、い、いえ! 怒ってませんから!」

千早(け、結果的に相手を落ち込ませてる… もう嫌だわ、私自信が…)

-浜松町駅-

千早「…たぶんこっち側だと思うんだけど 事務所からだと尚更…」

千早「まずは電話よね 大体の場所をつかまないと」ピッピッ

あずさ『もしもし?』

千早「あずささん 今、結構近くに来たんですけど…」

あずさ『本当? え、えっとここはね… あ、コンビニがあるわ!』

千早「コンビニじゃいたるところにありますから… そうですね 太陽を背中にして、東京タワーはどっち側にありますか?」

あずさ『太陽を背中に… んー 右側かしら?』

千早「東響タワーはどのくらいの大きさに見えます? たとえば、10cmとか」

あずさ「5cmくらいねぇ…?」

千早「…えっ 声が…?」

あずさ「あらあら! 千早ちゃん、会えてよかったわぁ」

千早「う、動かないでって言ったじゃないですか… 結果的に会えたからよかったものの…」プルプル

>>31
× 東京タワー
○ 東京タワー

変換がおかしい

あずさ「ご、ごめんなさい? 東京タワーを背中に、って考えてたらつい身体が勝手に…」

千早「いえ、いいです… 私の聞き方が悪かったみたいですから」

あずさ「ほ、ほんとにごめんなさい…」シュン

千早「…あっ い、いえ!そんな… 私こそ、キツく言ってすみません」

あずさ「…ううん… なんだか千早ちゃんカリカリしてる お腹すいてる? 何か食べて帰りましょう!」

千早「えっちょっと、いえ… 私は… …あ」

千早「…いきます なに、食べますか?」

あずさ「えっ、来てくれるの? そ、そうね 何にしようかしら えっと、えっと…」

千早「焦らなくていいです… ゆっくり移動しながら決めましょう」ニコッ

あずさ「…千早ちゃん… ええ」ニコッ

千早「…あずささん 1つだけ、いいですか」

あずさ「どうしたのー?」

千早「なぜ、あずささんは そんなに余裕があるんですか…?」

あずさ「余裕? そうかしら…?」

千早「私、今日ともだ… 知り合いに"女子高生らしくない"って言われたんです」

あずさ「えー? 千早ちゃんが高校生らしくないなら、私なんて…」

千早「あ、いえその… どうも、私の態度とか…趣味とかが、みたいです」

あずさ「そういうこと… 自分で心当たりはあるの?」

千早「…友達の誘い、断ってばかりいるって気づきました」

あずさ「うん」

千早「ケーキに興味ない、とか カラオケは行くなら1人、とか…」

あずさ「ん… そうねー… きっと千早ちゃんの考えてる通りの理由だと思うわ?」

千早「…そう、ですよね…」

あずさ「普通の子は、放課後に甘いもの食べたり みんなで騒いだりするのが好きだもの」

千早「…私、だめですね 全然興味がわかないんです…」

あずさ「個性があるから、それは仕方ないんじゃないかな?」

千早「…あずささん…」

あずさ「でも、そんな騒いでいられるのも高校生の間だけよ? 短大入ったら騒ぐ暇もなくすぐ卒業で…って今はそうじゃなくって」

あずさ「今しかできないことだってあるんだから 先のこととか考えないで、思いっきり楽しむのもたまには必要なことだって覚えておくといいかな?」

あずさ「…なんて 私らしくない答えでしたっ ふふ」

千早「…いえ ありがとうございます…」

あずさ「たまに年長らしくできると嬉しいわ 逆に年齢を感じるけど…」シュン

千早「…あっ あ、あずささん 若いですよ」

あずさ「ふふっ ありがとう」

千早「…結局、食べるところ見つける前に事務所に来ちゃいましたね」

あずさ「あっ そういえば千早ちゃん何かしてる途中だった!?」

千早「いえ ただの時間の無駄遣いをしてましたから…気にしないでください」ニコ

あずさ「…ん  そうだ!」

千早「どうしました?」

あずさ「なら今日は思いっきり無駄遣いしちゃいましょう」

千早「えっ…」

あずさ「高校生らしさ、語っちゃおうかしら…? うーんどこがいいかしら」

千早「え、私お酒は年齢的に…」

あずさ「年齢の話はなしよー? 大丈夫ソフトドリンクもあるからー」

千早(帰り、送るのかしら…)

-後日-

あずさ「うぅー 頭いたい…」

小鳥「大丈夫ですかー? あずささん、もしかして週の真ん中に飲んじゃったとか…?」

あずさ「そうなんですー… 途中から記憶がなくって… 気づいたら家にはいたんだけど…」

律子「あずささん、今日竜宮小町のライブですからね…」

あずさ「あっ… だ、大丈夫 あんまり激しく動けませんけど」

ガチャ

千早「…お、おっはー… きゃぴ…えっ」

小鳥「!?」

律子「!?」

あずさ「あらあら、おはよう千早ちゃん」

千早(や、やってしまった…)

小鳥「えっ 千早ちゃん、よね…?」

律子「千早! ね、熱でもあるの? 早く病院に」

あずさ「さっそく実践してるのね! 偉いわ千早ちゃん」

あずさ「でも高校生の子がいないと反応薄いから注意よー?」

千早「…くっ… あ、あれだけ飲んでたのに覚えてるとは…」

律子「え… い、今のはいったい…?」

千早「な、なんでもありません 2人とも…忘れてください」

小鳥「話の流れからするに… 今の高校ってあんな感じなんですか…?」

あずさ「ええ、きっと!」

千早(こ、これは)

あずさ「そ、そんなに不安そうな顔しないの 大丈夫よ千早ちゃん」

千早「大丈夫じゃありませんよ…」

あずさ「きっと春香ちゃんとか、真ちゃんならしっかり反応してくれるわ?」

千早「そうでしょうか… 真はたまにそういうときあるけど 春香はさすがに…」

小鳥「ついていけないピヨ…」

律子「私が高校生の時も、あんな挨拶なかったですよ…」

あずさ「大丈夫 さっ、春香ちゃんたちが来たら即座にその挨拶よ?」

千早「…や、やりたくありません」

あずさ「今時の女子高生になりたいんでしょうっ!」

千早「あずささん怖いです」

ガチャ
春香「おはようござ…」

千早「は、春香! お…おっはー!?」

律子(疑問にしてちょっと保険かけてる)

春香「…えっ あ、お、おっはー…」

千早「あ… やった!」

あずさ「ほらぁ、言った通りになったわ?」

春香「…千早ちゃん 何か、大きな悩みにぶつかっちゃった…?」

千早「違うの春香、聞いて」

春香「うん、聞くよ…? どうしたの?」

千早「今時の女子高生の神髄がわかったわ」

春香「…? え、女子高生の神髄!?」

千早「そう つまり要約すれば砕けきった挨拶からの…」

千早「こういうノリよね! きゃぴ! 恥ずかしいけどもう自棄よ!」ブンブン

小鳥(腕振ってるだけ… ちょっと可愛いから記念撮影)パシャ

春香「千早ちゃん… ホントに、どうしたの…?」

律子「なんだか分からないんだけど どうもあずささんが教えたみたいよ…」

春香「あずささんが…?」

小鳥「なんかちょっと古いですもんね、気のせいか…」

千早「はっ… えっ… お、音無さんが古いって言っている…?」ガーン

小鳥「千早ちゃん… そんなに驚愕されると本気で落ち込むわ…?」

――――

千早「つ、つまり あずささんの想像上の今時の女子高生ってことですか?」

あずさ「そ、そうとも言うのかしらー…? ごめんなさい 酔っぱらってて少ししか覚えてなくってね…?」

千早「…くっ… ま、また 振りだしか…」

春香「千早ちゃん…あのノリはやりすぎだけど でもちょうど今くらいの感じでいてくれたほうが、いろいろ話しやすい…かな?」

千早「春香… あっ、そういえば…なんだか気持ちが楽になってるわ…?」

春香「うん! なんか、離しやすそうだもん!」

あずさ「…結果オーライみたいです♪」

律子「今日のダンス激しいですからね」

あずさ「そんなぁ、律子さんスパルタですー」

-千早の部屋-

千早「ただいま… ってまた言ってしまったわ…」

千早「…そうよね 結局、今の私をそうそう簡単に変えることなんてできない」

千早「でも、あずささんがいろいろ言ってくれたおかげで気持ちは変わった気がする」

千早「…遊び主体ってわけにはいかないけど もう少しみんなと遊んでみようかしら」

-更に後日-

ガチャ
千早「お、おはようございます…」

真美「おはよ→ …お→っ!?」
亜美「千早おねーちゃんがツインテールになってるよ→」

真「うわっ、ほんとだ! に、似合うよ千早!」

美希「すごく可愛いの…」

千早「に、似合ってる…? あの、これで少しは怒らなそうに見えるかしら…?」

春香「す、すっごくかわいいよ!」

貴音「…これは 怒られても、つい抱きしめてしまうほどの面妖な魔力を放っていますね…」

千早「よかった… く、来るまですごく恥ずかしかったから…」

春香「でも、いきなりどうしたの? イメチェンなんて…今までしたことなかったよね?」

千早「ええ… まずは見た目からでも、柔軟にしていこうかと思って」

雪歩「…い、いいなぁ 私がツインテールにしても…きっとちんちくりんで全然似合わなくって」

千早「そ、そんなことないわ きっと萩原さんも髪を伸ばしたら素敵な感じになるわよ」

美希「千早さん、いつもの感じから想像できないの… でも美希も可愛いと思う!」

千早「ありがとう美希… その想像できない感じを狙ってみたの」

あずさ(似合ってるわ 千早ちゃん…)ニコッ

律子「なに急に脳内でまとめようとしてるんですか…あずささん」

あずさ「あ、聞こえました…?」

響「んーいいかも 自分もツインテできるぞ!」

千早「ええ いいんじゃないかしら ペアでライブやってみる?」

響「えっ… ほ、本気?」

千早「冗談は言わないわ 私の歌と我那覇さんのダンスで、かなり上を狙えると思うんだけど」

響「い、いいよ 自分ツインテ似合わないだろうし恥ずかしいぞ…」

千早「…や、やっぱり恥ずかしいのかしら この髪型…」

春香「恥ずかしくないよ千早ちゃん!全然恥ずかしくないから!」

美希「…でも高校生らしいかって聞かれたら、微妙なの…」

春香「美希!」

千早「……」シュン

千早「…美希、見苦しいだろうけど我慢して 今日はこのままいると決めたから」

美希「こ、高校生らしくないって言っただけで見苦しいなんて言ってないの…」

貴音「ええ むしろこの上ないほど似合っていますよ もう少し誇りに思って良いです、千早」

千早「…あ、ありがとう四条さん」

千早「…よし… あ、あの 誰か、今日一緒にカラオケいきませんか!?」

シーン

千早「…え……」

律子「今日全員予定あるわよ… 千早もあと30分経ったら出るのよ」

千早「あ…なんだ そうか、そうでした…」

千早(正直、凄まじい量の冷や汗をかいたわ)

千早「普段断りすぎてこっちが誘った時に誰も来てくれないなんて展開だと思った…」

真「そんなに性格歪んでないよ、僕たち…」

千早「はっ こ、声に出てた?」

春香「なんだろう 千早ちゃんがどんどん可愛くなっていく…」

律子「伊織はまだ来てないのー? 竜宮そろそろ行くわよー」

あずさ「あ、はーい!」

亜美「あずさお姉ちゃんいつの間に→」

あずさ「最初からいたわよー?」ニコニコ

千早「…私も行こう 今日の仕事は…1人か…」

千早(誰かと行きたい日に限って…1人なのね ついてないわ)

千早「今日は結構近いからまだいいわね  …行ってきます みんなはまだ出ないのね…?」

小鳥「いってらっしゃい! ほかのみんなは午後からみたいよ?」

千早「…そうですか… ん… それでは」

千早「…なんでこう、うまくいかないのかしらね…」

千早「…お昼ご飯、歩きながら済ませないと… サンドイッチとサプリメントでいいか」

千早「あっ 今日お金入れ忘れた… Suicaで買えないかしら」

千早「…無理か いいわ、一食くらい問題ない」

千早「…あら? 今日の仕事場… なんだか妙な場所にあるわね」

千早「…にじゅうまる会場…? フフッ 変な名前…」

千早「行こう 私の歌を待ってくれてる人たちがいるもの」

………

千早「…ここ…のはずなんだけど」

千早「間違いじゃなければ ここって…カラオケボックス…よね」

千早「音無さん、ホワイトボードに書き間違えたのかしら…?」

千早「まぁいいわ とにかく向かうだけ向かって…本当に違ったら連絡しよう」

千早「そうよ 大きいホールとかあるのかも カラオケボックスだもの」

千早「…ここね 結構広いけど…せいぜい30人くらいしか入らないわね…」

千早「でも、規模は関係ないわ 聞きに来てくれてるみんなに届ける… よし」
ガチャ

やよい「あーっ、千早さん 待ってましたぁー!」

亜美「千早おねーちゃん! 座って座って!」

伊織「まったく… この伊織ちゃんを待たせるなんて どういうつもりよ」

律子「千早は真ん中の席よ、ほら座った座った」

千早「…え? …え? 何故みんながいるの?」

ガチャ
小鳥「ごめんね、本当は今日全員フリー… こうすれば千早ちゃんでもカラオケ来るかなってあずささんが提案したの」

千早「…あずささんが…」

あずさ「こんなことしなくたって、千早ちゃんはカラオケに行こうとしてたから…余計なお世話だったかしらー…?」

千早「い、いえ そんな…」

あずさ「もう少ししたら残りのみんなも来るから… 楽しみましょう」

千早「……っ」

やよい「ち、千早さん どうしたんですかぁ!?」

千早「…いえ なんだか、初めてみんなと友達らしく遊べる気がする…」

千早「そう思ったらうれしくて…」

伊織「…と、友達なんて言うのやめなさいよ恥ずかしいわね」

千早「…そうね ごめんなさい つい感極まったわ」

伊織「…言うなら親友くらいにしておきなさいよ」

千早「…!」

亜美「ん→ いおりん泣かせるねぇ…」

伊織「んなっ 茶化すんじゃないわよ///」

千早「ありがとう…」

春香「千早ちゃんにばれないように追いかけてたら見失っちゃったよー」

美希「もう、この距離で見失うなんて春香ぼーっとしすぎなの」

真「この人数で動きながら尾行って言い張るのもすごいよね…」

雪歩「か、カラオケ… どうしよう…」ワナワナ

真美「お姫ちん、カラオケきたことあるの?」

貴音「ふふ それは… とっぷしーくれっとですよ」

千早「みんな…!」

あずさ「さっ ではみなさーん 今日はカラオケ楽しみましょう!」

一同「おーっ!」

千早「お、おーっ!」

春香「千早ちゃん、遅いよー」

千早「フフッ ズレちゃったわ……」

美希「美希1番なのー」

律子「こら、今日は千早メインなんだから千早からでしょう!」

千早「えっ そんな 美希、最初でいいわよ」

春香「千早ちゃん、デュエットしよ?デュエット!」

千早「いいわね… これなんかどうかしら…」

春香「うん!私よく外すから、カバーお願いします!」

千早「ふふ 春香が外したら私小声になるわ」

春香「もう、千早ちゃん!」

あずさ「楽しそうでなによりだわ 若い間は楽しまないとだめよー」

律子「誰にいってるんですか…?」

あずさ「律子さん含んで、若い子たちにです♪」


千早「……楽しい」

千早「でも、私のメインは歌だから」

千早「この瞬間くらいは…ゆるしてね 優…」

おわり

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