憧「ねぇそこの彼女、私と遊ばない?」咲「えっ」(69)

咲「はい」

憧(この子大人しそうだしさっき迷子になっているの見かけたし)

咲(この子遊んでそう……最近はうぶな子ばかり相手にしてたし)

憧咲(このカモ……逃がしはしない!)

咲(ここはまず弱気キャラで)

咲「えっと、私なんかでいいんですか?」

憧(やっぱり思った通りだ。ならここは強引に攻める!)

憧「もっちろんよ。ほらほら早く行こう!」

咲(釣れたね、コレは)

みたいな話じゃないの?
憧×男の話なの

憧×男は思いつかないなぁ
円光ネタも苦手だし

眠くなるまで書く

咲(しばらくは相手のリードに任せて観ようかな)

憧「あ、そういえばまだ名前言ってなかったね」

憧「私は新子憧。憧って呼んでよ」

咲「わ、私は宮永っていいます。よろしくお願いしますね、憧さん」

憧「宮永? そういえば去年のインハイチャンプがそんな名字だったような……」

咲「あはは……宮永照さんですよね」

咲「私はあんなに立派な人じゃあないですよ」

憧「そう? 少なくとも雰囲気はチャンピオンよりあなたの方が素敵だと思うけど」

咲(ふふっ、まるで道化だね、この子)

咲(お姉ちゃんの事はしばらく秘密にしとこう)

咲「そんな素敵だなんて……恥ずかしいですよ」モジモジ

憧「えー、素直な感想なんだけどなぁ」

憧(謙遜してるけどまんざらでもなさそう)

咲「そんなぁ、やめて下さいよぉ」

憧(ほめられ慣れてないんならチョロいもんね)

憧「ふふ、照れてる顔も素敵ね」

憧「あなたみたいな子結構好みかも」

咲「えっ」

憧「ところでどこか行きたいところある?」

咲「あの、さっきのって」

憧「そうだ! ちょうどお昼時だし、あの喫茶店に行ってみようよ」

咲「は、はい」

咲憧(ここまでは順調だね)

喫茶店内

憧「ここのコーヒーなかなかいいわね」

咲「憧さんてブラックが飲めるんですね! すごいなぁ」

憧「まぁこれくらいわね。宮永さんは紅茶?」

咲「はい、苦いのはちょっと苦手で。ブラックが飲める人って少し尊敬しちゃいます」

憧「あはは、そんなに大したものじゃないよー」

憧(まずまずの感触かな。ここで一歩踏み込んでみようか)

憧「ところで宮永さんって甘いものは好き?」

咲「はい、大好きですよ」

憧「じゃあさ、このケーキセットを頼んでみない?」

咲「で、でもこれってカップル限定って」

憧「問題なーし! すいませんオーダーいいですか?」

咲「うわぁ、すごい……」

憧「四種類のケーキが楽しめるなんていいセットだよね」

咲「あ、でもフォークが一つしかないですよ」

咲「店員さんに頼んでもう一本持ってきてもらいましょうか」

憧「ちっちっち、このセットはカップル限定なんだよ?」

憧「フォークが一つしかないのはアーンするために決まっているじゃない」

咲「ええっ、でもそれって憧さんに迷惑なんじゃ」

憧「私が頼んだんだから迷惑なわけないじゃない」

憧「それとも宮永さんは私とはイヤ?」ウワメヅカイ

咲「そ、そんなことないです! むしろ憧さんとなら、その、えっと」

憧(想像以上にチョロいわね)

咲(やり過ぎかな? まぁ後でどうとでもなるか)

憧「はい、それじゃああーんして」

咲「あ、あーん。……これ、おいしいです」

憧「ホントに!? じゃあ私にもお願い」

咲「はい、いきますよ。 あーん」

憧「ホントね。クリームの甘さも控えめでちょうどいいわ」

咲「そうですよね! こんなにおいしいケーキが食べらるなんてこのお店に連れてきてくれてありがとうございます」ニコッ

憧(か、かわいい。って相手のペースに載せられちゃだめよ)

憧「ふふっ、私も宮永さんみたいなかわいい女の子と間接キスできて嬉しいわ」

咲「なっ……もう、憧さんったらからかわないでくださいよぉ」

憧「ホントのことなのになぁ」

咲憧(これはかなりいいとこまで来てる!)

咲(そろそろ仕掛けてみようかな)

咲「その……私実は観光で東京まで出て来たんですけど方向音痴で……」

咲「憧さんさえ良ければなんですけど、道案内とかお願いできませんか?」

憧(やっぱりさっき迷子になってたのは間違いなかったんだ)

憧(ふふ、私もインハイの為に上京しただけだけど、主なスポットは押さえてるし好都合ね)

憧「もちろんOKよ。エスコートは任せて!」

咲「すいません。なんだか憧さんのご厚意に甘えてばかりで」

憧「いいっていいって。かわいい女の子とご一緒できるんだからむしろこっちが感謝したいくらいよ」

咲「また憧さんはそんなお世辞を」

憧「ホントの事だってば」

憧(照れてるね……このまま褒めオトす!)

咲(かわいいかわいいって他に口説き文句がないのかな)

――数時間後――

憧(宮永さんってかわいいなぁ)

憧(どんなことにもリアクションしてくれるし、それがいちいちかわいいし)

憧(ちょっといい思いさせてもらってバイバイするつもりだったけどこのまま帰すのは惜しいかも……)

憧(こんな感じ久しぶり……)

咲(猫かぶるのも疲れて来たな)

咲(でもなかなか好感触だったみたい)

咲(それに最近は口説いてばかりだったから口説かれるのも悪くなかったかも)

咲(ま、本番はこれからなんですけどね)

憧「夕焼けが綺麗だねー」

咲「ホントですね。こんなにいい景色がみられるのも憧さんが一日付き合って下さったおかげです」

咲「本当にありがとうございました」

憧「いいっていいって。それにそろそろ敬語はやめてほしいな」

咲「でも」

憧「仲良くなれたって思ってたのは私だけ?」シュン

咲「わ、私だって憧さんと仲良くなれて嬉しいと思ってますよ!」

憧「じゃあ敬語はやめて、タメ口で喋って欲しいな」

憧「あと聞きそびれてた下の名前も教えてくれると嬉しいんだけど」

咲「分かったよ憧」

咲「私の名前は宮永咲。宮永照の妹だよ」

憧「……え?」

憧「え? 宮永照ってインハイ王者の?」

咲「うん、そうだよ」

憧「だってあの人には妹はいないって」

咲「だってお姉ちゃんは私の僕だし」

憧(僕!? あの玄をボコボコにしてた宮永照を僕扱い!?)

咲「憧もどう? 私ともう少し遊んで行かない?」

憧(さっきまでの気弱そうな女の子はどこ行ったの!? へんなオーラ出てるし!)

憧「そ、そういえば私明日用事があって……」

咲「大丈夫。朝までには帰してあげるから……ね?」

憧(あぁ……軽い気持ちでナンパなんてしなけりゃ良かったかな)

咲(ふふふ、さっきまで自分が優位に立っていたと思っていた相手を屈服させるのはたまらないね)

咲(特にこの子は遊び慣れてるみたいだったから)

咲(お姉ちゃんの時以来の満足感だよ)ゾクゾク

咲「それじゃあ私が泊っているホテルに行こうか」

憧「……はい」

咲「元気ないよ! 憧ちゃん可愛いんだから笑ってて欲しいな」

憧「……」

咲(んー、ちょっと脅かしすぎたかな?)

咲(まぁ、一晩あれば大丈夫でしょ)

翌日

咲「いよいよ決勝! 絶対勝とうね、和ちゃん!」

和「はい! それでもし優勝したら」

咲「もちろんご褒美をあげるよ」

和「ありがとうございます!」


淡(宮永先輩何だか様子がおかしくないですか)ヒソシソ

菫(妹と会うから緊張してるんだと)ヒソヒソ

照(ああ、咲様。お美しい……)


憧「しず。私もうナンパも女遊びもやめるよ」

穏乃「ええっ!? 突然どうしたのさ。らしくないよ?」

憧「たった一人のご主人さまを見つけたからね!」


眠いのでおしまい

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