岡部「ジョン・タイターが可愛さすぎてつらい……」鈴羽「!?」(142)

はい

             '´  ̄  ̄ ` ヽ、
          、__/ : : : : : )ノ: :ヾ: : : \
        `7: (: : : : : : : : : : : : :} :)ヽ

         {: : ト; ;ハ,リノ;Y川 } : ノ: : i|

         i::小●    ● ノリル: ; j
          从l⊃ 、_,、_, ⊂⊃从ッ》  >>1に失望した!
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      \ 〃::(y;)>,、 __, イァ/、__/

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         .ルリゞ::::::((:::::::ルリゞ::::/

岡部「ん? どうかしたのか鈴羽」

鈴羽「いやー、いきなり突拍子もないことを言うから驚いちゃってさ」

鈴羽「ジョン・タイターのことを可愛いなんていう人間なんて、きっと君ぐらいのものだよ」

岡部「そうか?」

鈴羽「そうそう。参考までに聞きたいんだけど、岡部倫太郎はジョン・タイターのどこが可愛いと思ってるんだい?」

岡部「ふむ、そうだな……例えば、世界がヤバいってことを@ちゃんねるで必死に説いてるのにまともに相手にされてない所とか」

鈴羽「は?」

岡部「この世界のために一生懸命頑張ってるのに誰にも相手されないジョン・タイターとか……最高ではないか!」

鈴羽「…………」

岡部「そしてそんなジョン・タイターの相手をしてやれるのは、この狂気のマッドサイエンティスト……鳳凰院凶真のみだ」

鈴羽「メールのやり取りしてるんだっけ?」

岡部「その通りだ! ジョン・タイターの言うことを信じているのは、きっと俺ぐらいだ」

岡部「ジョン・タイターは俺だけを信頼し、新たなる事実を打ち明けてくれた。俺だけにだ!」

鈴羽「あのさー、ジョン・タイターって名前的に考えれば男だと思うんだけど?」

岡部「ふっ……甘いぞ鈴羽! ネットで女などと書き込んだら@ちゃんねらどもは間違いなくおっぱいうpだの顔うpだの言う!」

岡部「そのトラブルを避けるために、あえて男の名前を名乗っているのだよ!」

鈴羽(理由は全く違うけどその通りなんだよねぇ。鋭いというべきか、妄想がすごいというべきか)

鈴羽「男の人が普通に名乗っているだけかもよ?」

岡部「それはありえないのだ、バイト戦士よ」

鈴羽「へぇ……なんでそこまで言い切れるのかな」

鈴羽(まさか、私がジョン・タイターだってことを知ってるの? まさか岡部倫太郎はラウンダー!?)

岡部「それは……」

鈴羽「それは?」

岡部「そうでなければ俺が同性愛者になってしまうからだ!」

鈴羽「」

鈴羽「ど、同性愛……?」

岡部「そうだ。俺は、俺は……ジョン・タイターに恋をしている!」

岡部「数年前に@ちゃんねるで出会った俺たち。だが世界線変動によって、彼女の記憶からその出会いは消されてしまった」

岡部「しかし俺たちは再び@ちゃんねるで出会い、メールをやり取りするような仲になったのだ」

鈴羽(いや、それは未来を救うためなんだけど……)

岡部「これを運命と言わずに何を運命と言うのだろう」

岡部「そしてそんな運命に導かれた二人が……同性であるはずがないのだ!」

鈴羽「…………」

鈴羽「はいはい、君の気持ちはよーく分かったよ。おのろけ話でお腹いっぱいになっちゃったじゃん」

岡部「そうかそうか……ん? バイト戦士よ、顔が赤いではないか。熱でもあるのか?」

鈴羽「えっ?」

岡部「古典的ではあるが、おでこ同士で熱を測ってやろう」

鈴羽「ば、ばかっ……近いよ岡部倫太郎!」

岡部「近づかなければ熱が測れんだろう。おい、暴れるな」

鈴羽「だ、だだだだだだだってぇ!」

岡部「ほら、じっとしてくれ。何も取って食おうというのではないのだ」

鈴羽「あう……」

岡部「それじゃ、いくぞ……」

鈴羽「う、うん」

綯「ただいまー!」

鈴羽「な、綯っ!? ちょっと、そんな勢いでこっちに向かってきたら……!」

綯「え?」

岡部「ぐわっ! 俺のケツにシスターブラウンが直撃だと!?」

鈴羽「ちょっと岡部倫太郎、こっちに倒れて来ないでーっ!」

岡部「そんなことを言ってもだな……」バターン

鈴羽「っ!?」

岡部「だ、大丈夫か鈴羽?」

鈴羽「うん……受け身とったから」

岡部「さすがは戦士だな」

鈴羽「どうも。あのさ……そろそろどいてくれない? 恥ずかしいんだけど……」

岡部「おわぁあああっ! お、俺はなんてことを! すまない!」

鈴羽「いいよ別に、悪気があったわけじゃないんだしさ」

岡部「愛しのジョン・タイター以外の女を押し倒すとは……俺は最低な男だ!」

鈴羽「……私には謝る気ないわけ?」

岡部「いや、そういうわけではないぞバイト戦士よ! 本当にすまなかった!」

鈴羽「もういい……」

岡部「?」

天王寺「おい、お前ら……綯の前で盛ってんじゃねぇぞ!」

岡部「ミ、ミスターブラウン! ここはひとまず撤退する!」

天王寺「やれやれ、あいつは本当に女たらしだな……」

鈴羽「……ばか」

――ラボ

岡部「ゼーハー、ゼーハー……鳳凰院凶真、ただいま帰還したっ!」

まゆり「どうしたのオカリン、そんなに息を切らして……」

ダル「これだから身体能力が低い奴は困る」

岡部「お前にだけは言われたくないぞ!」

紅莉栖「どうせブラウン管工房で何かやらかして怒られたんでしょ」

ダル「うんうん。オカリンざまぁ」

岡部「貴様ら……ラボの創設者に向かってよくもそんな事が言えるな」

ダル「創設者(笑)」

紅莉栖「はいはいワロスワロス」

岡部「ふん……この程度でめげる俺ではない。愛しのジョン・タイターにメールを送っておこう」

ダル「オカリンにも春が来たんですね。リア充爆ぜろ」

まゆり「でもでも、ジョン・タイターさんって男の人じゃないの?」

紅莉栖「男でも漆原さんみたいな人なら……」

ダル「なにさりげなく爆弾発言してるんすか牧瀬氏」

紅莉栖「じょ、冗談に決まってるじゃない!」

まゆり「るか君は可愛いからねぇ」

ダル「それは同意」

岡部「貴様ら、俺の嫁に向かって言いたい放題ではないか! 俺の悪口は構わんが、嫁の悪口は許さんぞ!」

ダル「だってどんな外見なのか知らないんだろ? よくそんな人のこと嫁だとか言えるよなオカリン」

紅莉栖「もしかしてSERNの陰謀を知ったせいで脳にショックを与えてしまったのかしら」

ダル「それはありえる」

まゆり「えぇっ! オカリン病気なの……?」

紅莉栖「海外にいい病院があるんだけど……紹介しましょうか?」

岡部「いいだろう……そこまで言うのなら実際に会ってやろうではないか、ジョン・タイターに」

岡部「ジョン・タイターにメールをしてみる、直接会えないかと」

紅莉栖「どうやって? かなりガード硬いと思うんだけど」

紅莉栖「SERNにとっては消しておきたい相手かもしれない」

ダル「どうだろ。もし本当に邪魔だと思うなら……掲示板に書き込みさせない、ぐらいやるんじゃねSERN」

紅莉栖「うーん、確かに……」

岡部「直接会わないと渡せない情報がある、とでも言えばいいだろう」

岡部「メール送信……と。あとは返信を待つだけだ、首を洗って待っているがいいぞ貴様ら」

数時間後――

ダカライマー イチビョウゴトニー

岡部「きたか! どれどれ……」

岡部「馬鹿なっ!? なぜだ、なぜ会ってくれないのだ……ジョン・タイターよ!」

紅莉栖「ま、こうなるわよね」

ダル「ですよねー」

まゆり「オカリン……」

岡部「ちくしょう、ちくしょおおおおおっ!」

紅莉栖「ちょ、ちょっと岡部……そんな本気で泣かなくても」

ダル「オカリン涙ふけよ」

まゆり「きっと何か理由があったんだよ、会えない理由が」

岡部「同情なんてやめてくれ! うわあああああああああっ!」ダッ

ダル「おいオカリン、どこ行くん?」

紅莉栖「待ちなさい岡部!

岡部「俺のことは放っておいてくれ!」

岡部「ジョン・タイターも実は俺に好意を抱いてるんだと思ってた」

岡部「だが、それは俺の一方的な思い込みだった」

岡部「当然だな。冷静に考えてみれば分かるじゃないか」

岡部「…………」

岡部「一人で舞い上がって、バカみたいだな……俺」

岡部「こんな日は……こんな日は、走ってすべてを忘れよう! うおおおおおおおおっ!」

岡部「フゥーハハハッ! 俺は、風になったぞぉおおお……ってまずい、曲がり角から人が出てきた! 避けてくれぇええ!」

「えっ、ええええっ!?」

岡部「ダメだ、ぶつかる……!」

どーん

岡部「す、すまない……って鈴羽!?」

鈴羽「岡部倫太郎!?」

岡部「怪我はないか?」

鈴羽「平気、鍛えてるからね。君こそ大丈夫?」

岡部「あぁ……む、このケータイはあーうー製か。ん? お前のケータイはあーうーじゃなくてsocomoだろ?」

鈴羽「そうだっけ? そういえば岡部倫太郎、こんな所で何してるの?」

岡部「あぁ、実はな……」

鈴羽「ジョン・タイターにフラれた?」

岡部「そうなんだ」

鈴羽「しかし走って忘れようだなんて……ちょっとカッコイイかも」

岡部「そうか?」

鈴羽「よーし、それじゃあ私と走ろう! 一人で走るより、二人で走った方が楽しいよ」

岡部「ふ……ならば我がスピードを見せてくれる!」

数分後――

岡部「はぁっ、はぁっ……ま、待ってくれ鈴羽!」

鈴羽「ちょっと、もう限界なの? 情けないなぁ」

岡部「どう考えてもお前の体力がおかしい、ゴリラか」

鈴羽「女の子に向かってゴリラはないでしょ……そんなんだからフラれちゃったんじゃない?」

岡部「ぐ」

鈴羽「あ、ゴメン……」

岡部「いいさ、もう気にしてない。ジョン・タイターのことは忘れる」

鈴羽「えぇっ!?」

岡部「なぜそんな反応をする?」

鈴羽「だって、君とジョン・タイターが協力しないと……世界がヤバいんじゃないの?」

岡部「あぁ、協力は続けるさ。恋愛うんぬんを忘れるというだけだよ」

鈴羽「そっか……安心したような、悲しいような」

岡部「??? 変なヤツだな……」

鈴羽「岡部倫太郎、ジョン・タイターに直接会わないと話せないことって何だったの?」

岡部「気になるのか?」

鈴羽「まぁねー、何だか面白そうだし」

岡部「そんなものはない」

鈴羽「えっ」

岡部「直接会うための口実だよ」

鈴羽「なんだー、残念……おっと、そろそろ帰らないとね」

岡部「もうこんな時間か」

鈴羽「今日は疲れただろうし、私のMTBの後ろにのせてあげるよ」

岡部「助かる。もう一歩も動けん……」

岡部(あれ、タイターに直接会わないと話せないことがあるなんて話……鈴羽にしたか?)

数日後――

岡部「お邪魔するぞ」

鈴羽「いらっしゃーい……ってなんだ、岡部倫太郎じゃん」

岡部「なんだとはひどい言い草だな」

鈴羽「あはは。で、今日はどうしたの? 店長は綯と一緒にお出かけしてるんだけど」

岡部「それは好都合だ。今日はお前に話があるんだ」

鈴羽「ん? もしかしてデートのお誘いかな?」

岡部「な、何を言っているのだっ!」

鈴羽「おやぁ、顔が真っ赤だよ岡部倫太郎」

岡部「そんなことはないっ!」

鈴羽「にやにや」

岡部「えぇいっ、話を進めるぞ!」

岡部「おっと……その前に、店を閉めておくか」

鈴羽「えっ?」

岡部「これからする話は、誰にも聞かれるわけにはいかないのでな」

岡部「どうせ客なんて来ないんだ。ミスターブラウンも帰りが遅くなるんだろう?」

鈴羽「そりゃそうだけどさ……」

岡部「よし、閉めたぞ」

鈴羽「どうなってもしらないからねー」

岡部「ふ、何も問題はないさ。なぜなら俺は狂気の――」

鈴羽「いいから話を進めてよ」

岡部「鈴羽……いや、ジョン・タイターと呼んだほうがいいのか?」

鈴羽「!」

鈴羽「何の話かと思えば……なにその冗談。そんな冗談を言うために店を閉めたのかな?」

岡部「冗談ではない。証拠もある」

鈴羽「証拠? それなら見せてもらおうかな」

岡部「覚えているか? お前は俺に『ジョン・タイターに直接会わないと話せないことって何だったの?』と聞いたな」

鈴羽「言ったかもね。で、それがどうかしたのかな?」

岡部「俺はお前に、タイターと直接会わないと話せないだの何だの……言った覚えはないんだが」

鈴羽「あー、それはね……聞いたんだよ、椎名まゆりに」

岡部「まゆりはお前にそんな話をしてないと言っている」

鈴羽「あれ、橋田至だったかな?」

岡部「ダルも同様だ、残念ながらラボメン全員に確認済みだよ」

鈴羽「っ……」

岡部「まぁ決定的な証拠は別にあるがな」

鈴羽「…………」

岡部「ジョン・タイターのメールアドレスはjohn-titor@ezweb.ne.jp」

岡部「ezwebと言えば、あーうーのケータイだな。鈴羽は持ってたよな、あーうーのケータイ」

岡部「そのケータイを見せてもらえば全てが分かる」

鈴羽「……やれやれ、さすがは岡部倫太郎だね」

岡部「認めるのか、ジョン・タイターだと」

鈴羽「まさかこんなことになるなんて思ってなかったけど、まぁいいか……」

鈴羽「そうだよ、私がジョン・タイターだ」

岡部「それなら、教えてくれないか?」

鈴羽「教える? 私が持ってる情報を知りたいだなんて……まさか、君はラウンダーなの?」

岡部「ラウンダー? 何だそれは」

鈴羽「その様子だと違うみたいだね。今の台詞は忘れて」

岡部「? あぁ……では教えてくれ」

鈴羽「…………」

岡部「なぜ俺と直接会ってくれなかったのだ!」

鈴羽「へ?」

岡部「どれだけ俺がショックを受けたと思っているのだ!」

鈴羽「いや、それには理由があってさ……」

岡部「分かっている、SERNに狙われる可能性があるからだろう」

鈴羽「まぁね……って分かってるじゃん岡部倫太郎」

岡部「だが俺はお前のことが好きで、好きで仕方がなかったんだ……」

鈴羽「はぁ……@ちゃんねるやメールでのやり取りで人を好きになるなんて、君って変だねぇ」

岡部「男のふりして未来からやってきたとか言う奴に言われたくないな」

鈴羽「でもそういう所が好きなんでしょ?」

岡部「まぁ、な……」

数年後――

岡部「Zzz……」

鈴羽「ねぇ、起きて。起きてってば、遅刻するよー!」

岡部「Zzzzz……」

鈴羽「もう、起きない人には……こうだー!」バキバキバキッ

岡部「ぐわあああああああっ! 朝から関節技とか勘弁してくれ……」

鈴羽「目は覚めた? 朝ごはんできてるから、早く顔洗って着替えてきなよー」

岡部「あぁ……」

岡部「いただきます」

鈴羽「はい、召し上がれ」

岡部「あれからもう何年も経ったんだな……」

鈴羽「ん? いきなりどうしたの?」

岡部「ふと、思い出してな」

鈴羽「まさか君が私を孕ませるとはねぇ。あの頃の君ってば、毎晩激しかったよホント……」

岡部「う……思い出すだけで恥ずかしくなってくるな」

岡部「しかし、鈴羽を孕ませることで世界線が大きく変わるだなんて……何が起こるか分からないものだな」

鈴羽「まったく……私が消えてもおかしくなかったんだよ? 未来から来た人間を孕ませるだなんてさ」

岡部「鈴羽が可愛すぎて押し倒してしまった。反省はしている」

鈴羽「ま、それで未来も変わったんだからいいけど……」

岡部「終わり良ければなんとやら、だな」

おわり
ぶっちゃけ眠くなったんだ、うん
あんだーりん2巻が出たらしいから早く読まないとな・・・

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