士郎「え、藤ねえがお見合い?」(130)

大河「そーなのよ、そろそろ結婚しろーって無理やりね」

士郎「なんか似合わないな」

大河「でしょ?……ってどういう意味よー!」

士郎「ははっ、ごめんごめん」

大河「もうっ、とにかく明日はお見合い行ってくるから
    ご飯には遅れるかも」

士郎「はいはい、了解」

大河「それじゃ、そろそろ帰るわね。おやすみー」ガラガラ

士郎「ああ、おやすみ藤ねえ」

-翌日・夜-

セイバー「なるほど、だからタイガが居ないのですね」サクラ、オカワリヲ

桜「藤村先生のお見合いってなんだか想像できませんね」ハイドウゾ

士郎「だろ、あの藤ねえだもんな」

ライダー「……ですが、タイガも妙齢の女性です。
      そろそろ結婚を考える時期でもあるので良い機会ですね」

士郎「…………!」

士郎「い、いやライダー。藤ねえが結婚なんてまだまだ―――」

セイバー「そうでしょうか、タイガはもう20半ばです。
       結婚をしてもおかしくない年齢でしょう」

桜「それに藤村先生って外だと器量良しで美人ですからね。
   お見合いみたいな状況になると男の人は放っておかないんじゃないかなあ」

士郎「え、そ、そうなのか……?」

セイバー「ええ」ライダー「そうですよ」桜「はい」

ジリリリリ

士郎「あっ、で、電話だ。ちょっと出てくる」

士郎「はい、衛宮です」

大河『あ、士郎?私私ー!』

士郎「藤ねえ?なんで電話なんか」

大河『うん、実はね、今日はちょっとご飯食べに行けそうにありません!』

士郎「…………えっ」

大河『ごめんねー!私の分はセイバーちゃんにでもあげておいて!じゃ!』ガチャン

士郎「ちょっと待って藤……」ツーツー

士郎「…………」

-翌日-

士郎「結局、気になって眠れなかった」

士郎「だからって夜通し鍛錬なんてするもんじゃないな、疲れた……」

一成「どうした衛宮、えらく疲れているようだが」

士郎「ああ、ちょっとな。励み過ぎたというか」

一成「はっ、励み……!な、なっ……喝!」

士郎「?」

ガララッ

大河「皆おはよー!」

「「「おはようございまーす」」」

士郎(! 来たか藤ねえ)

後藤「藤村先生、なんかえらくご機嫌ですけどなんかあったんですかー?」

大河「ん?まあちょっと良い事があったのよ!」

慎二「タイガーがニヤニヤ笑ってると気味が悪いな」ボソッ

大河「はいドーン!」ドガァ

慎二「ゴフゥ!」

後藤「間桐が逝ったああああああぁぁ!!!」

一成「まったく、いつにも増して騒々しい……」

士郎(昨日はお見合いの後は特に何もなかったはず)

士郎「……まさか、な」

-下校-

士郎「あ、藤ねえ」

大河「士郎、ちょうどよかった」

士郎「ん、何か用事か?」

大河「いやね、今日もご飯は大丈夫って言い忘れてて」

士郎「え、今日もか?」

大河「うん、用事があるからねー」

士郎「……そうか、わかった」

大河「そいじゃ、また明日~」スタタッ

士郎「ま、待った藤ねえ!」

大河「どうしたの?」ピタッ

士郎「昨日のお見合い、どうだった?」

大河「そうねえ、悪くなかったかなー。相手の人がとっても良い人だったのよ」フフッ

士郎「……そうか、引き止めてごめん」

大河「気にしない気にしないー。んじゃねー」タタッ

セイバー「なるほど、だから今日も居ないと」ライダー、オカワリヲ

ライダー「自分で注いでくださいよ」ハイ、ドウゾ

凛「良い人だった、か。これは臭いわね」

桜「何か臭いますか?」

凛「そっちじゃないわよ、もう!」

ライダー「その様子だと、タイガはお見合いが満更でもなかったようですね」

凛「そうよ、もしかしたらもしかするかもしれないわねー」

士郎「…………」

桜「先輩? お箸が止まってますけど……」

士郎「え? あ、ああ……」パクッ

セイバー「おかわりを」

飯食うわ

-翌日-

一成「どうした衛宮、昨日に続いて今日も調子が悪そうじゃないか」

士郎「ああ、そうだな……」

一成「そうだなってお前、何を他人事のように」

慎二「ふん、どうせ自分から厄介事にでも突っ込んでるんだろう」

一成「慎二貴様ッ!」

慎二「普段から鈍いお前がそんなんじゃ見てるこっちが疲れるよ
    ほれっ、これでも飲んどけ」

士郎「これは、ユンケロ?……ありがとう、慎二」

慎二「勘違いするなよ、これは僕の快適な学校生活のためなんだからな」スタスタ

一成「ふむ、なんとも。しかし負けてはおれんな」

一成「おい衛宮、明日は休日だろう? ひとつ遊びにでも行かないか?」

衛宮「遊びに?」

一成「ああ、気分転換にどうだ?」

衛宮「ありがとう一成、行くよ」

後藤「あ、拙者も一緒に行くでござるよ。ようござんすか?ようござんすね?」

-夜-

士郎「今日も藤ねえは来なかったか……」

士郎(今までも、藤ねえがしばらく来られなかった日が無かったわけじゃない)

士郎(その時はなんでもなかったのに)

士郎「今は、どうしてしまったんだろうか」

-休日-

一成「やはり休日となると人が多いな」

士郎「うん、たしかに」

後藤「こういう時って変な人も増えるよなー。
    ほら例えばあそこのマッチョ青髪のお兄さんとか」

士郎「…………」

士郎「ランサー、何やってんだ」

ランサー「お、アンタか。ちょっと来い」グイッ

士郎「うわっ、何を!」

ランサー「あれ見ろ、あれ」

士郎「あれって……藤ねえ?」

ランサー「おうよ、あの姉ちゃんが居たから話しかけようとしたら男と待ち合わせてやがったんだ」

一成「それで野次馬根性丸出しで後をつけたわけか」

ランサー「まあそう言うなよ、男っ気が無さそうな姉ちゃんだから気になってな」

士郎「」

ランサー「おい、どうした顔が真っ青に――」

セイバー「シロウ、おかわりを」スッ

士郎「…………ほい」

士郎(あれからどうやって帰ったのかわからない)

士郎(どうしてあそこまでショックを受けたのか、なんで……)

凛「…………」モグモグ

桜「…………」パクパク

ライダー「それにしても、タイガが居ないとやはり静かですね」

凛「まあ、そうね」

桜「ここ数日居ないだけでもやっぱり寂しいね」

士郎「……そろそろ、来てほしいな」

セイバー「ええ、タイガの嵐のような騒がしさが少し恋しいです」ア、オカワリヲ

迷走してきたよー
藤ねえがかわいいのを書きたいのに藤ねえの出番が少ないよー

桜「あ、そういえば」

凛「どうしたのよ?」

桜「明日、藤村先生の誕生日ですよ!」

一同「!!!」

士郎(誕生日、こういう時なら藤ねえもきっと)

士郎「よし、明日は盛大に祝おう!」

桜「いいですね、プレゼントも何か買っておかなきゃ」

士郎「さて、明日の準備だ忙しくなるぞ」

士郎(今は藤ねえが男と会ってたとか、そういうのは忘れよう)

士郎(藤ねえのためだから、藤ねえのためだからこそ)

士郎「明日は気合入れていかないと」

-翌日-

士郎「藤ねえ、今日はご飯食べに来られるか?」

大河「今日は大丈夫よー。士郎のご飯は久々だから待ち遠しい!」

士郎「久々って言っても数日だろ、まったく」

士郎(たった数日、藤ねえが来てなかっただけなんだよな……)

士郎「とりあえず、今日は来てくれよな」

大河「ん、はいはい了解~!」

その頃

ライダー「ただいま帰りました」

セイバー「おかえりなさい、ライダー」

ライダー「ん、セイバー何をしているのです?」

セイバー「飾り付けです、折り紙を切って輪にして繋げていくだけでいいと聞いて」

セイバー「……お金がないので、これが私のプレゼントということで」

ライダー「…………」

ライダー「手伝ってあげましょう」

セイバー「! ら、ライダー……」ウルウル

士郎「よし、大体準備はできたな」

桜「あとは藤村先生を待つだけですねー」

凛「士郎、ちゃんと今日は帰ってきてって伝えた?」

士郎「ああ、抜かりないよ」

セイバー「……お腹が空きました」ダラッ

ライダー「ほらセイバー、もう少し待たないと」ホラ、ヨダレフイテ

凛「なんか朝より仲良くなってるわね」

桜「そうですねえ……」

ジリリリリ

士郎「ん、電話か」

士郎「もしもし、衛宮です」

大河『あ、士郎? あのね、その、ごめん!』

士郎「え?」

大河『実は今日も急に用事が出来ちゃって……』

士郎「そ、んな……」

大河『だからね士郎――士郎「なんだよ、それ」

士郎「どうせ、用事って言うのも嘘なんだろ」

大河『へ? 何言ってるのよ士郎?』

士郎「実は男と会ってたりするんだろ、藤ねえ」

大河『ちょっと士郎話をk』

士郎「もういい、もういいよ!」

ガチャン

士郎「…………なんで泣いてるんだ、俺」

士郎「みんな、パーティは中止だ」

これを言うだけで精一杯

凛「……そう」

桜「残念、ですね」

何かしら事情があると悟った二人は、そう言うだけ

士郎「食事だけでも食べておこう」

セイバー「おかわり」

ライダー「空気を読みなさい」

気合を入れて作った料理は食べきれず

士郎「後片付けは俺がやっとくよ」

士郎を残して、皆は方々へ帰っていった

士郎「…………」

士郎「……藤ねえ」

ポッカリと胸に穴が空いたような気分

どうしようもなく情けなくて、惨めな気持ち

士郎「…………」

士郎は現実から逃げるかのように、目を瞑った

「ただいまー」

「あれ、みんな居ないの?」

「士郎ただいまー!ってあれ……」

「『藤村先生お誕生日おめでとう』」

「…………あれ、やっちゃった?」テヘッ

「そっか、だから士郎はあんな……」

「あら、料理も片付けずに寝てる」

「もぐもぐ~、やっぱり士郎のご飯が一番美味しい!」

「さてと、おーい士郎ー。起きなさーい」

「むむっ、この藤村先生の言葉が聞けないと言うのか!」

「しからばこれを食らえ!必殺!」

「ひざ枕~」

士郎「ん、なんか柔らかい……」フニフニ

大河「どこ触っとんじゃー!!!」スコーン

士郎「あ痛っでえ!」

士郎「え、え? あれ、藤ねえなんで?」

大河「もう、士郎ったら」ナデナデ

士郎「あっ、ちょっ、やめろよ藤ねえ!」

大河「あー、赤くなってかわいい~」

士郎「あんまりからかうなよ……」

大河「さてと、悩める貴方の特効薬、タイガー道場で~す!」

大河「士郎はちょっと突っ走りすぎ!人の話はちゃんと聞きなさい!」

士郎「え、は、はい……」

大河「うむ、じゃあしっかり反省するように!」

大河「まずはっきりさせとかないといけないけど、
    私がお見合いの男の人と会ったのはお見合いを含めて2回だけよ」

士郎「え、じゃあ今までの用事って言うのは……」

大河「それはね、クラスに不登校の子が居るでしょ?」

大河「このところずっとお話してたのよ」

士郎「そうだったのか」

大河「ん、この前で目処が付いたと思ったんだけど
    やっぱり、学校へ行くのが怖いって、今日ね」

士郎「……それなのに、藤ねえに俺!」

大河「まあいいのよ。士郎の嫉妬なんて珍しいもの見れたからね~♪」

士郎「さすがのポジティブだな……」

士郎「でも藤ねえ、一応2回男と会ったんだろ?」

士郎「良い人だって言ってたし、もしかして」

大河「うっ……じ、実はね。ちょーっと良いかなーとか思ったのはたしかなのよね」

大河「2度目の時、プロポーズまでされちゃったし」テレッ

士郎「ぷ、プロポーズ!?」

大河「『大河さんを幸せにしてみせます!』だって、
    お爺ちゃんが連れてきた人だから人柄には心配ないし」

士郎「それで、受けたのか……?」

大河「そりゃあもちろん、言ってやったわ!」

「少し待ってください」

士郎「えっ」

大河「悪くない、とは思ったのよ。でも結婚と言われると時間を置いて考えたかったから」

士郎「……そっか」

大河「でもね、今ならはっきりと言えるわ」

大河「答えはNO!」

士郎「なんでさ?」

大河「こーんな可愛い士郎を放って、誰かのお嫁さんになんかなれないでしょ?」

士郎「…………」

大河「でもね、士郎にばっかり構ってたら私行き遅れちゃう気がするのよねー」

大河「誰か私を貰ってくれる人いないかなあって」

大河「私が士郎を甲斐甲斐しくお世話しても、文句も言わない旦那様が!」

士郎「……ぴったりの人を知ってるよ、俺」

大河「そう、それは誰かな、お姉ちゃんに教えて」

士郎「言っていいのかな、藤ねえ?」

大河「いいの、こういうのは女の子から言わせちゃ駄目よ?」

士郎「……ありがとう、藤ねえ」

士郎「藤ねえ、藤村大河にぴったりな男は……」

おわり

なんとか終わった
藤ねえかわいい分が最後のほうしか無かったからいかんな

1時間半くらい出掛けるからさすがに落ちるだろ

誰か続き書いてー

しかし続きって言ってもネタがなあ

士郎「と、いうわけで」

士郎・大河「「付き合うことになりましたー」」

セイバー「」ポロッ

凛「」クラッ

桜「」ガシャーン

ライダー「」グシャ

イリヤ「えーなにそれー!?」

カレン「これだから雌に見境のない駄犬は」

バゼット「おめでとうございます。あ、あれ……?」

アーチャー「おい、衛宮士郎」

士郎「なんだよ」

アーチャー「したのか?」

士郎「は?」

アーチャー「ごほんっ、藤村大河とセックスはしたのか?」

士郎「なっ!?お前 大河「なななななな何言ってるのアーチャーさん!?」

アーチャー「別に何を聞いてもかまわんだろう?」

士郎「いやそりゃ悪いってわけではないけどなあ……」

大河「せ、せっ、セックスなんて……」

大河「そんな付き合ってすぐするわけないでしょ!?順を追ってするものよ普通ー!」

セイバー「」凛「」桜「」ライダー「」

バゼット「そうなのですか?」

カレン「さあ?」ズズー

続きの話で書くとアレだから1レス完結な感じでいく

一成「藤村先生、衛宮と付き合うことになったらしいですね」

大河「あ、やだ士郎に聞いたの? もうっ、自慢したくなったのかなかわいいわあ」テレテレ

一成「……藤村先生!!!」

大河「はははい!?」

一成「衛宮を……っく……ひっ……衛宮をよろしく……お願いします……」ポロポロ

大河「あ、うん任せなさい」

一成「よがっだ……あぁ、衛宮……」トボトボ

大河「……そういうあれ?」

士郎「藤ねえ、ご飯出来たから手伝ってくれ」

大河「はーい」

凛「藤村先生、前よりはぐうたらじゃなくなったわね」

桜「勝手にご飯が出てくるーなんて言ってた頃とは大違いですねえ」

セイバー「ハムッ ハフハフ、ハフッ!!」オカワリオネガイシマス

士郎「あっ藤ねえ、何を……」

大河「当ててんのよ、なーんて!」

凛「…………」

桜「…………」

大河「ほら士郎、あーん♥」

士郎「あんまり遊ぶなよ、あーん」パクッ

凛「」ベキッ

桜「」ゴゴゴゴ

セイバー「! 邪悪な気配が!?」

大河「来たか我が愛しのマイ・ダーリン!タイガー道場始まるよ!」

ロリブルマ「始まるぞー!」

大河「ん、なになにいーや話を聞かんでもわかる!」

大河「ズバリ!私藤村大河がかわいすぎて悶死したんだろう!そうに違いない!エキセントリック!!!」

ロリブルマ「ししょー自意識過剰すぎッス」

スパーン

ロリブルマ「あ痛っ!」

大河「冗談はさておき、あんまり私にばかり構うのは危ないと思うわ」

大河「だってあの家は魔窟!ゾーマ城より危険なエリア51なの!」

大河「命が惜しくなかったら周りにも目を向けてみることね」

大河「それじゃ」

大河・ロリブルマ「またね~」

もうゴールしてもいいよね?

このスレで藤ねえ人気を改めて実感できて嬉しかったわ

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