【まどマギ】QB「僕と契約して、冒険者になってよ!」【FF11】 (15)

このお話は魔法少女まどか☆マギカとFF11のクロス作品となっております。
まどマギキャラ達が、ヴァナ・ディールの住人として世界狭しと駆け巡る
そんな感じのお話になる予定です。

今回のお話では、オンラインゲームであるFF11としてではなく
そのゲームの世界である、ヴァナ・ディールを舞台にしてお話が進んでいきます。
そのため、元々のゲームとは色々と異なる点がありますのでご注意ください。

それでもぽつぽつと原作ネタは拾っていくつもりなので、楽しんでいただけたら幸いです。

では、始めていきましょう。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1385566796

===Area:???===


??「キュゥべえ……キュゥべえ……私の声が聞こえますね……」

QB「もちろん聞こえているよ。でも、今時DQ3はちょっと古すぎるんじゃないかな」

??「あはは、やっぱりちょっと古かったかな……こほん。それでキュゥべえ。何をすればいいかは分かってるよね?」

QB「ああ、彼女達を冒険者にしてあげればいいんだよね」

??「そうだよ、しっかりお願いね」

QB「それについては任せて欲しいな。でも、一体どうして彼女達なんだい、冒険者なら、他にいくらだっているじゃないか」

QB「なのに、こんな風に肩入れまでするなんて、珍しい事をするものだね」

??「どうしても、そうしなくちゃいけないんだよ。いずれ、彼女達の力が必要になる時が来るから」

QB「訳がわからないけど、君が言うのなら、そう言うことなんだろうね。わかったよ、それじゃあ上手くいく事を祈っていてくれ」

??「祈る、なんて言って。私は誰に祈ったらいいの?」

QB「そういえばそうだったね。……行ってくるよ、女神様」

              ・ ・ ・
??「……頼んだよ。ヌーイ」






??「これで、全てが動き出す。とても長くて、とても辛い旅路になるだろうけど……どうか、頑張って」

伝説は、こうはじまる。

すべての起こりは「石」だったのだ、と。



遠い遠いむかし、

おおきな美しき生ける石は

七色の輝きにて闇をはらい、



世界を生命でみたし、

偉大なる神々を生んだ。



光に包まれた幸福な時代がつづき、

やがて神々は眠りについた……。




世界の名は、ヴァナ・ディール。

===Area:ウィンダス水の区===


QB「"ウィンダス連邦"。僕達を育む母なる大地、ヴァナ・ディールの中央部に位置する、ミンダルシア大陸の南端にある連邦国家だ」

QB「この国では、小柄だが強大な魔力を秘めた種族であるタルタル族と、猫のような特徴を持ち、俊敏で器用なミスラ族が共存している」

QB「連邦の首都であるウィンダスは、かつての戦災によって見る影もなく荒れ果ててしまった」

QB「けれど今では街全体が魔法研究機関として機能する学術都市として、見事な復興を遂げている」

QB「そんなウィンダスの一角、水の国存在する国立魔法学校"耳の院"。そこに、彼女はいたんだ」



??「はぁぁ……今日もお勉強、大変だったなあ」

??「必死に頑張って魔法学校に入ったけど……まさかこんなにレベルが高いなんて思わなかったよ」

??「私よりずっと小さい子が、私よりずっとすごい魔法を使いこなしてるんだもんなあ」

??「ミドルクラスでこれなんて、自信なくしちゃうよ……」

QB(彼女はタルタル族の少女、Madokaka。僕の使命は、彼女と契約して彼女を冒険者にする事だ)

??「はぁ……」

QB「なにやら困っているようだね、Madokaka。いや、まどかと呼んだほうがいいかな?」

まどか「わっ!?だ、誰なの?」

QB「やあ、こんにちは、まどか。僕の名前はQuubee。キュゥべえって呼んでくれ。よろしくね」

まどか「こんな生き物初めて見たよ……それに喋ってる。もしかして、鼻の院から逃げ出してきた実験動物……なのかな」



QB(鼻の院。耳の院と並ぶウィンダスの主要機関だ。生物化学研究機関である鼻の院では、日夜様々な研究が行われている)

QB(まどかがそう思うのも、無理のない事だね)



QB「違うよ、まどか。僕は君に会いに来たんだ」

まどか「私に?……でも、どうして?」

QB「それはね、君にお願いしたい事があるんだ」





QB「――僕と契約して、冒険者になって欲しいんだ」

まどか「冒険者……って、最近街中で見るようになった人達の事、だよね?」

まどか「色んな依頼を受けたり、あっちこっちを冒険したりしてる人」

QB「そうでもあるし、そうでないとも言える。僕と契約すれば、君はただの冒険者とは違う、特別な冒険者になる事が出来るんだ」

まどか「特別な冒険者かあ。ちょっといいかもって思っちゃうけど、私はまだまだ勉強しなくちゃいけない事が沢山あるし」

まどか「……やっぱり、冒険なんて私には無理だよ」


QB「それはどうかな、まどか。君は魔法が上手く使えない事に悩んでいたんだろう?」

まどか「え、ど、どうしてそんな事を知ってるの、えっと、キュゥべえは」

QB「そんな事はどうだっていいんだ、重要な事じゃないんだ」

QB「大事な事は、冒険者になれば君のそんな悩みも解消するかもしれないって事なんだ」


まどか「【えっ!?】それって、どういう事?」

QB「簡単な事だよ、まどか。僕と契約して冒険者になれば、いやでも君は色んな経験をする事になるだろう」

QB「その中には、座学では決して得ることの出来ないものもあるはずだ」

QB「そうやって経験を積んでいけば、今の君には扱えないような大魔法や」

QB「それこそ過去に失われてしまった魔法なんかも手に入れる事が出来るかもしれないよ」

まどか「私がそんなすごい魔法使いに……ちょっといいかも」

QB「興味を持ってくれたかい?」

まどか「うん、ちょっとやってみたいかも、冒険者」

QB「それはよかった。ただし、冒険者になるという事は、君のそれまでの人生と決別する事を意味する」

QB「それだけは覚悟しておいて欲しい」

まどか「人生と決別、って……どういう事なの?なんだかちょっと怖そうだな」

QB「大した事じゃないよ。1から新たに冒険者としての人生を送る事になるってだけのことさ」

まどか「なんだかよくわからないけど、キュゥべえと契約したら、冒険者として1から経験を積む事になる、って事でいいのかな?」

QB「そう言う考え方で問題はないと思うよ。さあまどか、僕と契約して、冒険者になってくれるかい?」



まどか「……うん、決めたよ。私、冒険者になるよ!」

QB「これで契約は成立だ。【おめでとう!】これで今日から君は冒険者だ」

まどか「………」

QB「まどか、どうかしたのかい?」

まどか「これだけ?」

QB「え?」

まどか「契約って言うくらいなんだから、こう、もうちょっと派手な光が出るとか、何かが私の中に入ってくるとか」

まどか「冒険者の証、みたいな綺麗な宝石が生み出されるとか、そう言うのってないの?」

QB「そんなもの、あるわけないじゃないか。でも、君が冒険者になったことは事実だよ」


まどか「なんだかちょっとがっかり……でも、これで私も冒険者!すっごい魔法を使えちゃうんだよね」

QB「いや、今すぐそうなるわけじゃあ……」

まどか「よーっし、早速試してみるよ。えーいっ!メテオ(※1)っ!」

まどか「………」

QB「………」

まどか「………」

QB「………」



QB「言ったはずだよ、経験を積めば、って」

まどか「そ、そうだったね。じゃあ、基本の魔法から練習しなくちゃいけないんだね。じゃあ……ケアル(※2)っ!」

まどか「………」

QB「………」

まどか「………」

QB「………」



まどか「【えっ!?】」

QB「ケアルは白魔法の初歩の初歩だ、それが使えないなんて、こんなの普通じゃ考えられないんだけどな」

まどか「どういう事なの……キュゥべえ」

QB「なるほど、ね……そういう事になっていたのか。まどか、今の自分のジョブを確認してみるといい」

まどか「え、ジョブ……って。ああああぁぁぁっ?!!」




Madokaka
Lv1 “モンク”

QB「モンクは鍛え上げられた屈強な肉体を持つ、格闘のエキスパートだ。当然魔法は使えない」

QB「まどか、どうやら君はモンクとして冒険者になってしまったようだね」

まどか「酷いよ……こんなのあんまりだよ」

QB「そう悲観する事はないさ、まどか。これから冒険者として生きていく上では、身体を鍛えるに越した事はない」

まどか「鍛えるって……でも私、タルタルなんだよ?他の種族と比べたら、どうしても勝てないんだよ」

QB「そうとも言い切れないな、世の中には、タルタルでありながらモンクとして大成した人物もいる」



まどか「……本当に?」

QB「ああ、本当さ。なんでもその人物は、武神と呼ばれるほどの偉大なモンクらしい。

QB「だからまどか、君がタルタルだからと言って、タル前衛ダメ、ゼッタイ。と諦める必要はないんだ」

まどか「……わかったよ、キュゥべえ。私頑張ってみる」

QB「その意気だよ、まどか」

まどか「でも、冒険者ってまずは何をしたらいいのかな」

QB「とりあえず、街の人達に話を聞いてみたらいいんじゃないかな」

QB「君が冒険者になったことで、人々の反応も変わったはずだ。色々と頼まれごとをする事もあるかもしれないよ」

まどか「そっか、それじゃあ行ってくるね!」

QB「なんだか急に元気になったね。まどか」

まどか「なんだかさっきから身体が軽いんだ、これも冒険者になったからなのかな」

QB「かも知れないね、とにかく行っておいでよ、まどか」

まどか「うん!それじゃあまたね、キュゥべえっ」


QB「随分呆気なかったね。まどかの頭が残ね……とても素直だったから、説得も楽でよかったよ。

QB「彼女がモンクになったのは、そういうところに寄るのかもしれないね」

QB「とにかく、しばらくは彼女の経過を見守る事にしよう。これも、僕達の仕事だからね」

なぜかトリップが安定しない不具合が生じたりしましたが、本日はここまでです。

最後のスペースでは、色々用語解説なんかも入れていこうかなと思っています。
とりあえず今日は、出てきた魔法の解説を。



※1 メテオ
巨大な隕石を落とす魔法。歴代FFでもかなりの常連魔法で、FF11においても主に敵の使う魔法として猛威を揮っていた。
PC側に解放されたのは割と最近の事である。

※2 ケアル
言わずと知れた回復魔法。従来の作品ではケアルラ、ダ、ガ、ジャなどといった上位魔法が存在するが
FF11においてはケアルは単体回復、ケアルガは範囲回復という区別のされかたになっており
上位魔法については、末尾にI、II、IIIなどをつけて表記するようになっている。

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