ほむほむ「お茶が飲みたいのだけれど」 (32)

俺「ほむほむがお茶? 珍しいね」

ほむほむ「別に……あなたの前では飲まなかっただけ。気分転換したい時は、よく飲むわ」

俺「へぇ、ほむほむは紅茶を飲むイメージが強かったなぁ、なんとなくだけど」

ほむほむ「それはきっと巴マミのところでよく紅茶を飲んでたから、私の服に匂いがついたんじゃないかしら」

俺「その匂いで、俺の中にほむほむは紅茶が好きってイメージがついたってこと?」

ほむほむ「そう、人間の記憶なんて曖昧なものだもの」

俺「そっか。。。言われてみるとそんな気もするなぁ。でもほむほむ、先輩を呼び捨てにしたらダメだぜ」チュッ

ほむほむ「どうしていきなりキスするの……///」

俺「ほむほむがマミさんのこと呼び捨てにしないようにするためのおまじない」

ほむほむ「もう、、、あなたはどこまで愚かなの。。。///」

俺「へへっ」

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ほむほむ「ねぇ、リア充って聞いたこと、ある?」

俺「あ~あるよ。なんかもう定着しちゃった感があるな」

ほむほむ「そう、、、あなたも意外と世間ずれしてるのね。。。」

俺「そりゃ俺だって外ぐらい出るからわかるよ。。。というかほむほむは知らなかったの?」

ほむほむ「ええ。あまり、そういうことに興味がなかったから」

俺「そういえばずっと入院してたんだっけ。。。それだと無理もないかなぁ」

ほむほむ「それで、あなたは意味は知ってるの? リア充という言葉の」

俺「そりゃ知ってるよ、リアルが充実してるってことだろ、それかそういう人のこと」

ほむほむ「そう、やっぱりあなたでも知ってるのね。。。」

俺「なんでそんなにがっかりするんだよ、ちょっと傷ついちゃうよ」

ほむほむ「ごめんなさい、あなたが私の知らないことを知っているとは思わなくて……」

俺「ほむほむ……それは謝っているの?」

ほむほむ「ええ、どうして?」

俺「いや、別にいいけど……」

ほむほむ「それで私はリアジュウってリアルな獣を省略したものだと思ったの」

俺「ああ、獣をジュウって読んだのか、そういう勘違いは初めて聞いたな」

ほむほむ「昨日の放課後、まどかのところへ黒い猫が近づいてきて『かわいいね』ってあの子が言ったから、私は使ってみたのよ」

俺「『ええ、リア獣ね』とかいったの?」

ほむほむ「……そう、それでまどかに困惑した顔で相槌を打たれたの」

俺「へぇ、面白いね」

ほむほむ「面白くはないわ」

俺「ごめん、ほむほむからそういう失敗談みたいなの聞くの初めてだったから」

ほむほむ「……そういえばそうかもしれないわね」

俺「まぁなんでもいいんだけど。。。お茶飲む?」

ほむほむ「ええ、お願い」

俺「ほむほむー、お風呂湧いたよ」

ほむほむ「少し待って。今終わらせてしまうから」

俺「あー宿題やってたのか。俺先に入っていい?」

ほむほむ「ダメ。お湯が汚れてしまうじゃない」

俺「だってお湯冷めちゃうし……。まあほむほむの入ったあとのお湯に疲れるんだからいいんだけどね」

ほむほむ「……そう、あなたはそういう人なのね」

俺「そんな目で見られましても……。ほむほむだってまどっちが入ったあとのお風呂に入るの、嬉しいでしょ?」

ほむほむ「それは……まあ、そうかもしれないけれど」

俺「じゃあ俺と一緒じゃない。俺がほむほむのこと好きなのと、ほむほむがまどっちを好きなのは、同じ気持ちだよ」

ほむほむ「あなたと一緒にされるとなんだか穢れてしまったような気分になるわね」

俺「ひどい……。俺はただ純粋にほむほむのことが好きなだけなのに。。。」

ほむほむ「わかったから、課題に集中させてもらえる? 私がやっていかなかったら、まどかに示しがつかないから」

俺「わかったよ、じゃあね、ほむほむ」チュッ

ほむほむ「な、なにをするの……/// 集中したいって言ったのに……」

俺「集中できるようにおまじないのつもりだったんだけど、ダメだったかな?」

ほむほむ「ダメじゃないけれど……///  う、ううん! やっぱりダメよ! 今まで何をやっていたかわからなくなってしまったわ……」

俺「ごめん、ほむほむ……。気分転換にお風呂にでも入れば?」

ほむほむ「ええ、そうさせてもらうわ。。。……今度からこういうことは謹んで」

俺「へへっ」

まどっち「King Of Comedy?」

俺「うわっ、まどっち思い切りジャパニーズイングリッシュじゃん。。。」

まどっち「一応帰国子女なんだけどなぁ……あんまり英語喋らなかったからダメみたいです」

俺「King Of Comedy」

まどっち「俺さんすごいなめらかな発音ですね。。。どこか外国に住んでたんですか?」

俺「んにゃ受験英語だけ」

まどっち「すごいなぁ……それでこの映画はなんの映画なんですか?」

俺「まどっち、話題転換が唐突だね。。。」

まどっち「す、すいません。もっと俺さんのこと、褒めたほうが良かったですか?」

俺「そういうわけじゃないけれど……まあいいや」

まどっち「お笑い芸人の人にキングオブコメディって人がいましたけど、、、あの人たちの映画なんですか?」

俺「いや、あの人たちはこの映画から名前を取ったんだよ。この映画が元ネタってこと」

まどっち「へぇ、ポロロッカ現象ですね。。。」

俺「何それ?」

まどっち「え~っと……知りませんか? 絶望先生っていう漫画に載ってたんですけど。。。」

俺「アニメとかマンガとかあんま見ないからなぁ……まどっちはよく見るの?」

まどっち「シャフトっていう会社のアニメが好きです。絶望先生もそこから知って。。。」

俺「うわぁ……まどっち完璧にアニヲタじゃないか。……引くわぁ」

まどっち「ひどいなぁ……俺さんならわかってくれると思ったんですけど。。。」

俺「それは心が広そうだから?」

まどっち「いえ……いや、いえじゃなくて。。。そうです、俺さん、優しそうだから、なんでも受け入れてくれるかなぁって。。。」

俺「なんだか含みのある言い方だけど、、、まあいいや。何の話だっけ?」

まどっち「映画の話ですよ、King Of Comedy」

俺「うわぁ、まどっち思い切りジャパニーズイングリッシュじゃないか……」

まどっち「それはもういいですってば! もう、、、俺さん以外にはそんなにいわれないんだけどなぁ……それでどんな映画なんですか?」

俺「う~ん。簡単に言うと、売れないお笑い芸人が有名タレントを誘拐して、その人の代わりにテレビに無理やり出ちゃうって話」

まどっち「そんなお話で。。。面白いんですか?」

俺「まぁね。その主人公の底辺コメディアンがいろいろと悲惨でね。。。その哀愁に感情移入する感じかなぁ……」

まどっち「うわぁ……つまらなそぉ」ボソッ

俺「まどっちww 聞こえてるよww」

まどっち「あ、、、ごめんなさいww」

俺「まぁ別にいいんだけどね。。。人を選ぶ映画なのは事実だから……」

まどっち「俺さんはこの映画のどのあたりに感動したんですか?」

俺「そうだね……さっきも言ったけどこの主人公は有名タレントを誘拐して無理やりテレビに出るんだけど、そこで『一夜限りでいいから王になりたかった』みたいなこと言うんだよ」

俺「やっぱりね。。。そういう望みを叶えたいんだ~みたいな姿を見ると泣いちゃうよね。。。」

まどっち「……」ポロポロ

俺「え、まどっち、泣いてんの? なんで?」

まどっち「ごめんなさい、私もなんで涙がでるのかわからないんです。でもなんだかそんな友達がいたような気がして……」

俺「コメディアンの友達?」

まどっち「……」ポカ

俺「ご、ごめん。……まどっちにも何かに一生懸命になってる友達がいたってこと?」

まどっち「はい、でもなんだか記憶がおぼろげで。。。夢の中であったような、そんな子なんです」

俺「ふぅん……とりあえずお茶入れてくるね」

……
俺「落ち着いた?」

まどっち「はい……ありがとうございます、俺さん」

俺「いや、お礼はいいって。勉強ならまた付き合うからさ、いつでもおいでよ」

まどっち「今日はあまり勉強できなかった気がしますけど。。。」

俺「うっ……それを言われると俺も弱るなぁ。。。」

まどっち「えへへ。でもまた来ちゃいます。俺さんも見てみてくださいね、絶望先生」

俺「あー、うん、まあ。。。気が向いたらね」

まどっち「その反応、見ないじゃないですか。。。俺さんは嘘が下手だなぁ……」

俺「正直にしか生きてこなかったからね。嘘つけないんだよなあ」

まどっち「……それじゃあ失礼します、俺さん」

俺「今の『いや、それが嘘じゃないですか』っていうツッコミどころだったんだけど……」

まどっち「わかりましたけど、、、早く家に帰りたくて、ごめんなさい」

俺「まどっちは辛辣だなぁ。。。そこがいいんだけどね。。。」

まどっち「私も俺さんのそういうところ好きですよ、それじゃあ」タタッ

俺「……へへっ」

たかし「デュフフ…」グー

カーチャン「たかし、ホモホモ行ってないで起きて」

カーチャン「ワタミに遅れちゃうわよ」

たかし「夢か…」


 終わり

ほむほむ「ねぇ」

俺「なに?」

ほむほむ「この部屋、少し寒いわ」

俺「エアコン壊れちゃったからね。。。今日は我慢するしかないよ」

ほむほむ「ほかの暖房器具はないの?」

俺「去年はストーブを使ってたんだけどね。スペースがないから捨てちゃった」

ほむほむ「もう、あなたはどこまで愚かなの?」

俺「ひ、ひどいな……俺だってとっておこうとは思ったけど。。。」

ほむほむ「……」イスカタカタ……ピトッ

俺「ほ、ほむほむ?」

ほむほむ「こうしていれば少しは暖かいわ」

俺「そうだね。。。やっぱり人のぬくもりが一番だね」

ほむほむ「……私はエアコンの方が優秀だと思うけれど」

俺「ほむほむ……空気読んでよ。。。」

ほむほむ「こんな寒い空気なんて読む必要、ある?」

俺「……はぁ、まどっちより辛辣だなぁ、ほむほむは。。。」

ほむほむ「ふふ」

俺「どうしたの? ほむほむ」

ほむほむ「あなたの息が白いのが、可笑しくて。部屋の中なのに」

俺「はぁ……ホントだ。こんなに寒いんだね」

ほむほむ「ええ、こんなに寒いのよ」

俺「……ほむほむの手、冷たい。辛くない?」キュッ

ほむほむ「末端が冷えやすい体質なの。昔からこうだから、慣れてるわ」

俺「ねえ、手が冷たい人って、心が暖かいんだって、ほむほむは知ってる?」

ほむほむ「そうかしら、どちらかというと心が冷たい人の方が、多い気がするけれど」

俺「そんなことないよ、ほむほむは優しいじゃないか」

ほむほむ「……どうして優しい人の手が冷たいの?」

俺「それはね、優しい人が誰かに手を、握ってもらいやすくするためさ」ギュッ

ほむほむ「もう。。。ただでさえ寒いのに、あなたのせいでもっと寒くなってきたわ……///」

俺「そのわりにほむほむの顔、赤いけど」

ほむほむ「……寒いからそうみえるだけ」

俺「そっか、それならいいんだけどね」

俺「サイゼリアのティラミス美味しい」パクパク

美樹さやか「あっ、俺さんじゃないですかー。ひとりですか?」

俺「美樹さやかこそ一人でなにやってんの?」

美樹さやか「私はツタヤに寄った帰りですよ」

俺「ふぅん」

美樹さやか「なんだかイラッとくるんですけど……なんなんですか、その反応」

俺「いや、友達いないのかなぁって思って」

美樹さやか「いますよ! この間、転校してきた子とも友達になりましたし。私、結構上手なんですよ」

俺「上手って、何が?」

美樹さやか「友達作るのです。その子、帰国子女なんですよ」

俺「まどっちのこと?」

美樹さやか「俺さん、知ってるんですか?」

俺「ちょっとね」

美樹さやか「俺さんの方が私よりまどかと深い仲だったなんて……ショックです」

俺「まぁ、そう気を落とすなよ。しょうがないじゃないか、美樹さやかは美樹さやかなんだからさ」

美樹さやか「深い仲っていうのは否定しないんですか? 俺さんがまどかに手を出したらフツウに犯罪ですよ?」

俺「そういう生々しい意味だとは思ってなかったから……美樹さやかは耳年増なんだね。。。」

美樹さやか「そんな言い方はやめてくださいよっ! はーぁ……俺さんと話してると調子狂うなぁ。。。」

俺「先に話しかけてきたのは美樹さやかの方じゃないか。俺はただ、ティラミス食ってただけだし」

美樹さやか「だいたい、俺さんこそ一人で何やってるんですか? ファミレスで」

俺「だからティラミス食ってたんだよ。ダメなのか?」

美樹さやか「俺さんの年でサイゼリアで一人っていうのは……ちょっと。。。」

俺「これだからお嬢様学校に通ってる美樹さやかは嫌なんだよなぁ……だいたい美樹さやかだって一人でファミレス入ってるじゃないか」

美樹さやか「私はまだ花の女子中学生ですから。使えるお金にも制限がありますし」

俺「俺だって使う金に制限くらいあるぞ」

美樹さやか「それって稼いでないってことなんじゃないんですか?」

俺「うっ……そういうことは、たとえ本当だとしても言っちゃいけないんだぞ」

美樹さやか「そうですか、すいませーん。私もティラミスとコーヒーくださーい」

店員「はーい。ほかにご注文はございますか?」

美樹さやか「大丈夫でーす。……あ、しまった、さっきCDに使っちゃったんだっけ。。。」

俺「……」パクパク

美樹さやか「俺さん」

俺「……何」

美樹さやか「お金貸してください。もう今月のお金なくて……」

俺「美樹さやかよ」

美樹さやか「はい、なんでしょうか、俺さん」

俺「君は欲望よりも秩序を大切にしている? 自分より他人を尊いと思う?」

美樹さやか「……どちらかというと自分の欲望に従って動いちゃうなぁ、私は」

俺「そっか、じゃあ奢ってやるよ」

美樹さやか「なんだったんですか? 今の質問」

俺「別に、この間見たアニメのセリフの真似」

美樹さやか「俺さん……アニメなんてその年になって見てるんですか。。。しかも恥ずかしげもなく言うなんて……」

俺「いや、まどっちがお勧めしてくれたアニメを見ただけで俺は別に……」

美樹さやか「そして、まどかのせいにするんですか……うわあ。。。さすがの私も引くわぁ……」

俺「美樹さやかがいつ流石と思われることをしたんだよ」

美樹さやか「……俺さんは辛辣だなぁ。辛辣な言葉は決して無くならない」

俺「美樹さやかの方が辛辣だと思うけど。。。まあいいや、早く食えよ、ティラミス」

美樹さやか「はぁい……じゃあ俺さんのお金で食べるティラミスを頂くとしますか」……パクパク

俺「一言余計なんだよ。まったく。。。」パクパク

美樹さやか「……俺さん」

俺「なに?」

美樹さやか「……美味しいです、ティラミス」

俺「……そうだな」

美樹さやか「はい、ありがとうございました」

俺「……ふん」

美樹さやか「あー、なんですかその反応。素直にさやかちゃんがお礼をいったというのに!」

俺「そのオタクみたいな喋り方は何なんだよ。。。」

美樹さやか「……照れ隠しですよ、決まってるじゃないですか」

俺「照れ隠し?」

美樹さやか「俺さんに私がお礼言うなんて、恥ずかしいですし」

俺「……別に恥ずかしがることはないさ。日常的にお礼を言ってくれても構わないぞ」

美樹さやか「もう……俺さんはすぐそうやって茶化すんだから……///」

俺「へへっ」

俺「ただいま~」フラフラ

ほむほむ「……大丈夫?」

俺「ダイジョーブダイジョーブ、ヘーキヘーキ」ヒック

ほむほむ「……お酒臭い。。。お風呂、入れるの?」

俺「う~ん、多分。。。」

ほむほむ「ダメそうね……肩、貸してあげるからこっち来て?」

俺「手間かけさせて悪いね。。。」

ほむほむ「あの子みたいなこと言わないで」

俺「あの子? ああ、美樹さやかか。。。」

ほむほむ「ほら、歩ける?」

俺「う~ん、なんとか……」

ほむほむ「もう。。。お酒弱いのに飲み過ぎるんだから。。。」

……
俺「ふぃ~、やっとベッドか。。。」バタンッ

ほむほむ「お水、飲むなら持ってくるわ」

俺「あ~、、、じゃあ、お願い。。。」
……
ほむほむ「はい、お水」トン

俺「ありがとう、、、ほむほむは優しいね」

ほむほむ「別に優しくなんて。。。これくらい、誰でもすることだと思うけれど」

俺「そんなことないよ。ほむほむみたいな女の子、今時めずらしいんじゃないかな」

ほむほむ「……私なんて、人の顔色をうかがっているだけ。……優しいわけじゃないわ」

俺「ほむほむ。。。そんなに自分を責めたらダメだよ。。。」

ほむほむ「ごめんなさい。こんなこと、あなたにする話じゃなかったわね」

俺「ううん、ほむほむがそういうこと話してくれて、うれしいよ」

ほむほむ「……」

俺「ほむほむさえよかったら、いつでも話してくれていいよ。俺、ほむほむのいろんなこと知りたいから」

ほむほむ「……ありがとう」

俺「うん、ほむほむがどんな柄のパンツを履いているのか、とかね」

ほむほむ「……ばか」

俺「はは、そういう風に罵ってくれるほむほむの方が、俺は好きだな」

ほむほむ「もう……あなたはやっぱりそういう人なのね。。。」

俺「へへっ」

あんこちゃん「へぇ、あんたもこんなとこに来るんだ」

俺「うん、たまにね」

あんこちゃん「なにやってんだ? 手ぶらで」

俺「リンゴを食べようと思ってね」ポケットゴソゴソ……サッ!

あんこちゃん「いい趣味してるじゃん。。。私も食べよっかな」サッ

俺「リンゴは丸かじりするのが一番だからね……」ガブガブ

あんこちゃん「その通り。私に言わせれば、これ以外の食べ方は邪道だね」

俺「……」パクパク

あんこちゃん「…で、なんであんたはこんなとこでリンゴ食ってんだ?」

俺「ちょっとね、、、家じゃリンゴを食べられない事情があって。。。」

~回想~
ほむほむ「リンゴを丸かじりしないと食べられない…? あなたはどこまで愚かなの?」

俺「そんなことを言われましても。。。子供の頃からこうやって食べてたからなぁ…今更変えられないよ」

ほむほむ「皮を剥かないなんて不潔だと思うけれど」

俺「ううん。。。俺は皮の近くに栄養が一番詰まってると思うけどなぁ」

ほむほむ「じゃあ、このウサギさんリンゴは食べられないというの?」

俺「うん。ごめんね、ほむほむ」

ほむほむ「じゃあ、私は一人で食べるから…あなたはどこかに行って」

俺「どこかに行ってって…一緒に食べればいいじゃないか」

ほむほむ「一人にして欲しいの…お願い」

俺「…ほむほむ」
……
あんこちゃん「へぇ、なんだかよく知らないけど、リンゴも自由に食えないなんて、あんたも大変だね」

俺「でもそんなのあんこちゃんだって一緒だろう? いつも外でリンゴを食べてるじゃないか」

あんこちゃん「帰る家がある奴が外でリンゴを食うのと、あたしが外でりんごを食うのとじゃ、ワケが違うのさ」

俺「そうなの? …リンゴ食べ終わっちゃったな。。。」

あんなこちゃん「そんなもんだよ、食うかい?」ゴソゴソ…スッ

俺「……いや、いいよ。俺には待ってる人がいるから」

あんこちゃん「そうかい、それは残念」ガブッ

俺「あんこちゃん」

あんこちゃん「ん?」

俺「あちがとう」

あんこちゃん「礼を言われる筋合いはないけどね」

俺「でも…あんこちゃんのおかげで大切なことに気づけたから…だからありがとう」

あんこちゃん「まぁ、なんでもいいさ。早く家に帰ってやんなよ。待ってる奴がいるんだろう?」

俺「うん。。。じゃあ、またね、あんこちゃん」

あんこちゃん「ああ、また。そうだ、あんたに言っておきたいことがあったんだけどさ」

俺「何?」

あんこちゃん「私の名前はキョウコだよ、あんこじゃない」

俺「うん、知ってる」

あんこちゃん「知っててわざと間違えてたのかよ。。。」

俺「へへっ」

ほむほむ「……」

俺「ねぇ、ほむほむ。。。まだ怒ってるの?」

ほむほむ「別に怒っていないわ。私、お風呂入ってくる……」

俺「ま、待ってよ」ガシッ

ほむほむ「離して……なんでもないって言ってるじゃない」

俺「そんな顔したほむほむ、、、見てられないよ。。。」

ほむほむ「あなたより変な顔をした覚えはないのだけど」

俺「ふふっ、ちょっといつものほむほむっぽくなったね」

ほむほむ「……/// 顔を罵られて怒らないなんて……どうしてあなたはいつもそうなの……?」

俺「ほむほむに罵られて怒る人の方が少ないんじゃないかな。。。」

ほむほむ「……そんな愚かな人、あなたくらいしかいないわよ」

俺「それならそれでいいけど。。。」

ほむほむ「もう……怒っているの私がおかしいみたい」

俺「そんなことないよ、ほむほむはいつも正しいよ」チュッ

ほむほむ「……都合が悪くなるといつもそれなんだから……///」

俺「へへっ」






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