P「俺もトップアイドルを目指そうと思うんだ」 春香「はい?」(327)

P「春香たちが活躍してる姿を見てると刺激されたようでな」

春香「はぁ……」

P「俺も歌って踊れるトップアイドルになりたいんだ」

春香「はぁ……(???)」

P「ということで律子、俺をプロデュースしてくれ」

律子「いや、無理ですよそんなの」

P「どうして」

律子「そりゃもう色々と、修羅の道とかじゃないですよそれ」

P

高木「話は聞かせてもらったよ」

春香「あ、社長」

律子「社長からも言ってやってくださいよ」

律子「スーツの似合う冴えないリーマンがアイドルになれるわけないって」

高木「律子くん、それは間違っている」

高木「社畜奴隷のメガネくんがトップアイドルになる」

高木「確かに前例はないが、そこに可能性がないとは言い切れない」

高木「非常に面白いではないか」

高木「そして、そんな可能性を応援するのが765プロではないのか?」

  l;;;三ミミ゛     ゛        '三ミ',
.  lニ=-‐ミ           ...:   ミミ::l        ___
  !三二';    ..     ....:::    "';::l      /      \
  l-=ニ彡   ::        _.-‐=、 i/ヽ     |  |  十  |
   !三彡'  _,=-;;_-..、   :::',,..ニ-‐-、 ',~il    .|  レ (」ヽ  |
    'i,;'彡  '" __,,...二.,_::  i .ィ''t_テ` li"レ|     |.  l  、  |
   ,''-彡‐,_,'"、‐''t_ア> )‐=ヽ.__..,, ‐' .::iノ     |   レ . ヽ  |
   ',ヽ~;"  ` ..__,,.. '   :::..   ...:: l'    _ノ    (⌒)  .|
    ヽ`、!、          ;;::';:.    |      ̄ヽ   「   /
     \`、     .'゛ '‐- .:''^  '、  !       \  ・ ./
      `-、    '    .:: __.、 i ,.'ヽ_          ̄ ̄
.        ' 、   ;-‐‐ ~_ ' ' /  .〉\
          \     ''~   ,. '  /   '、.,,
       _,,...-''iト、ヽ、.., ___ _,,.. '   , '    i ゛' .、._
    _,,. -r゛   |!. \  ;::/    /     |     ‐- ..,_

律子「そんな話、初めて聞きましたが」

高木「ゴェッホン」

高木「……律子くん、彼をプロデュースしてくれたまえ」

律子「えーーー……」

P「ということで律子、よろしく頼む」

P「春香もこれからは同僚だと思ってくれ」

春香「はい……(なにこれ)」

翌日

律子「では今日からアイドルとしてレッスンを受けてもらいますよ、プロデューサー」

P「俺はもうプロデューサーではない、プーコちゃんだ」

律子「……芸名はプーコちゃんなんですか?」

P「ああ、社長にも話は通してある」

P「なかなか可愛いだろ、プーコちゃん」

律子「はい……」

律子「一応聞いておきますけど、男性アイドルとして売り出すんですよね?」

P「当たり前だ、何を言っている」

律子「……はい」

律子「では昨日言ったとおり、今朝は真や響とダンスレッスンです」

律子「そこで、アイドルとして改めて挨拶もしてもらいます」

律子「事務所のみんなを集めて挨拶してもらおうかとも思ったんですけど」

律子「話が急でしたし、皆忙しくて集まれなかったので」

律子「挨拶は事務所のみんなに会い次第、ということで」

P「ああ、それで構わんぞ」

律子「……(なんでちょっと偉そうなんだろう)」

ガチャ

律子「みんなおはよう」

響「おはようだぞー!」

真「おはようございます、プロデューサーと律――」

P「ちょっと待ってくれ」

真「――子さ……ん?」

P「真、響」

P「俺はもうプロデューサーではない」

真「……え?」

響「それってどういうことだ……?」

真「……プロデューサー?」

律子「あのね、みんな――」

響「じ、自分たちを見捨てるってことなのか!?」

律子「プロデューサーは――」

真「そうなんですか!?」

律子「だから聞いてみんな――」

響「自分そんなの嫌だぞ!!」

真「プロデューサー!!!!」


律子「ゴァェッホン!!!!!!!!!!!!!!」

真・響き「ヒッ!」

律子「……みんな、今日は新しく事務所で活動することになったアイドルを紹介するわ」

真「え、そ、それよりも……」

響「新しい仲間が増えるのはワクワクするけど……プロデューサーが……」

律子「……新しく765プロのアイドルになった、プーコちゃんよ」

P「よろしく」

真「……はい?」

響「……自分よくわからないぞ」

律子「簡単に説明するわ」

律子「今日からプロデューサーが765プロ所属のアイドルになりました」

真「……あー! なるほど!」

響「そういうことかー! なんだ、自分てっきり……」


真・響「って、エェェエエエエエエーーーーーーーー!!!!!」ドンガラガッシャーーーン

レッスンの先生「1・2・3・4・1・2・3・4」

真「ジャッ、ハッ、テァッ、ソリャッ」

響「ノゴァッ、ドァッ、ゼッ、ダリャッ」

P「ハッ、ハッ、フッ、ハッ」


律子「驚いたわ……真や響に劣るどころか、それ以上のダンス……」

律子「まさかピーコちゃんにこんなポテンシャルがあったなんて……」

P「プーコちゃんだ」

律子「ヒッ! いつの間に後ろに!」

P「律子さん、隙だらけですよ」

P「私のプロデューサーなんですからもっとしっかりしてください」

律子「は、はい……」

レッスンの先生「休憩終わりよー」

P「では、俺はレッスンがあるんで」

律子「プーコちゃん……末恐ろしい子……」

続きが浮かばへん……すべての神よ……そしてすべての生命よ……私にネタを……ネタをください……

はい……! 私はそのネタ帳が欲しくて……欲しくて……

私も神だ

また騙されたな

神々の

春香「まさかプロデューサーさんがアイドルに転身するなんて……」

千早「しかも、私たちをおいてあっさりAランクアイドルにまで上り詰めたわね」

P「すまない。だが今は俺もお前たちと同じアイドルなんだ。ライバルであるお前たちに負けるわけにはいかないんだよ」

千早「そう…ですか。それにしてもぷろ…プーコさんは」

春香「どうして女装アイドルなんて目指そうと思ったんですか?」

千早「女の私から見ても、その格好は確かに美人に見えますけど」

P「俺は……お前たちと同じ土俵で戦いたかったんだよ!」

春香「でもぷろ…プーコさんは、私たちの仕事もとってきてくれますよね」

千早「しかも、有名番組のレギュラーとか歌番組の司会とか、かなりいい仕事ですよね」

P「ふっ。トップアイドルを目指す俺と張り合うならば、それぐらいの仕事をしてもらわないと困る」

律子「プーコさーん。もうそろそろラジオの収録にいきますよ。準備してください」

P「あ、はーい。今行きまーす(裏声)」

P「そういうわけで、言ってくる。土産にお前たちの仕事もとってきてやろう」キリッ

春香・千早「ありがとうございます」

ガチャッ  バタン

小鳥「………プーコちゃん……悪くない…!」

車内

律子「……なんか変な感じですね。プーコさんが自分で運転して現場まで向かうなんて」

P「そうか?俺は特に違和感ないが」

律子「担当アイドルに運転させた経験なんてないですから」

P「まあ、律子は竜宮小町も抱えているからな。これぐらいは自分でするよ」

律子「なら……いいんですけど」

律子(しかし、女装スタイルでこのイケメンボイスで話されると、すごい違和感あるのよね)

律子(しかも、裏声にしてはつやのある女性ボイスまで出せるとは。このポテンシャルはなんなの?)

P「よし、着いたぞ」

P「すぅー………」キリッ

P「プーコ、今日もがんばります!(裏声)」

収録ブース

司会「さぁ今日も始まりましたラジオ『アイドル最前線!』今日のゲストは、今人気急上昇中のアイドル、プーコちゃんです!」

P「はじめましてー!今日も元気に頑張ります!みんなのアイドルプーコです!(裏声)」

ブース外

律子「………プフッ」

律子(こうして毎回仕事について行くたびに思うんだけど、本当に周りの人って女装に気付いてないのかしら)

律子(一応、プーコの中身がPだってことは伏せてはいるんだけど)

ブース内

司会「……さて、盛り上がってきたところで、皆さんからのお手紙、メールの紹介をしたいと思いまーす」

P「わぁ!こんなにたくさん!みんな、ほんとにありがとう!!(裏声)」

司会「ではまず一通目、ラジオネームあまとうさんからのお便りです」

司会「『はじめまして、プーコさん。いつもあなたの活躍を楽しみにしています。もちろんCD、番組、ライブ情報も欠かさずチェックしています』」

P「ふふふ。応援してくれてありがとう(裏声)」

司会「『ところで話は変わるのですが、プーコさんは今付き合っている方は居るんですか。気になって夜も眠れません』」

P「ブフゥ!(地声)」

司会「プーコちゃん?大丈夫」

P「ぅおっほん!だ、大丈夫ですよ!(裏声)」

P(あまとうってあれだよな?間違いなく961プロの鬼が島だよな?いきなり交際確認とか、マジで童貞くせぇ)

P「特定の付き合ってる人は居ませんよ!私はみんなのアイドルですから、みんなが彼氏です(裏声)」

司会「よかったねぇあまとう君!これで夜も安心して眠れるね!」

司会「あ、追伸で『僕はフィギュア制作が趣味なんですが、あなたのフィギュアを制作してもよろしいですか?完成したら事務所までお送りします』だってさ」

P「私なんかのフィギュアでよければ、いくらでもいいですよ!(裏声)」

ブース外

律子(あ、やばい。来週あまとうと一緒の番組収録あるんだった)

車内

P「ふぁー収録疲れたー!」

律子「なんだったら、運転変わりますよ」

P「いやいや、これぐらい大丈夫だから。765プロのトップアイドルは、これぐらいのことでへこたれたりしない」

律子「そうですか。それにしてもアレですね。ちゃっかり来週からのゲストに765プロ全員ぶちこむなんて、どうやったんですか」

P「とっぷしーくれっとです(裏声)」

律子「もういいですよそれ。しっくりきすぎて怖いぐらいです」

P「さて、事務所に戻ったら今度は普通の営業周りだな。あ、スーツ持ってきてたかな」

律子(ほんと、この人なんなのよ………)

事務所

P「あー超おなか減ったし☆」

律子「ただいま戻りましたー」

美希「あ!ハニー!おはようなのー☆」ダキッ

P「ちょっと離れなさい。今の俺はアイドルプーコちゃんモードのままなんだから」

美希「むぅー。アイドルでもプロデューサーでも、ハニーはハニーなんだからね」

P「わかったわかった。とにかく着替えてくるよ」

小鳥(隠しカメラ、チェックオッケー…!)

P「ふう………」

P「今日も営業、がんばります!」キリッ

小鳥「………」

小鳥(またPフォルダが充実してしまった…。P×プーコで新刊作れそうね)

社長「いやぁP君、いつも御苦労さま」

P「あ、お疲れ様です社長」

社長「最近君の二重の活躍のおかげで、我が765プロの業績もうなぎ昇りだよ。はっはっは!」

P「ありがとうございます。これも、社長がプーコとしての活動にゴーサインを出してくれたおかげですよ」

社長「いや、これこそ君自身の功績だよ。………ところでだな、P君。少し話があるのだが、いいかね?」

P「あ、はい。構いませんが」

社長「じゃあ、社長室に来たまえ」ガチャッ

社長室

社長「よし、まあ掛けたまえ。あ、音無く~んお茶を持ってきてくれ」

P「それで社長、話とは一体………?」

社長「うむ。君のプーコとしての活躍ぶりは、この事務所内だけではなく、業界にも知れ渡っていることだが」

P「………」

社長「961プロ」ボソッ

P「………!!」

社長「つまり黒井が、なにやら妨害工作を始めようとしているらしいのだよ」

P「あの黒井社長…。また俺たちの邪魔をしようというのか!」ガタッ

社長「まあ落ち着きたまえ。まだ私も、細かいところまではわかっていないのだから」

P「すみません。つい、熱くなってしまって」

社長「はっは、君の熱血漢なところは、素晴らしいと思うよ」

P「それで、これから一体どうすれば…」

社長「まぁ、残念ながらこれといって具体策はないのだが、とにかく、周囲には気を配ってほしい。週刊誌にあらぬスキャンダルなどをすっぱ抜かれては困る」

社長「プーコや、ほかのアイドルたちは、この765プロにとってかけがえのない、特別な存在だからね」

P「はい、わかりました、社長」

社長「理解してくれてうれしいよ。私のほうからも、上手いこと根回しをしておこう。君が、アイドルたちが、もっと活躍できるようにね」

P「ありがとうございます!社長!」

社長室の外

小鳥「………」プルプル

少し前、社長室の外

小鳥「ピヨピヨ。事務員は雑用も抱えて大変です」

小鳥「失礼します、お茶をお持ちしまし……」

P『また俺たちの邪魔をしようというのか!』

小鳥「ピッ!」ビクン

小鳥(え?え?私?なんか邪魔しました?)

社長『君の……素晴らしい……』

小鳥(!)コソコソ

P『……これから一体…どうすれば……』

社長『……周囲には気を配ってほしい…週刊誌に…スキャンダルなどをすっぱ抜かれては……』

社長『プーコは………かけがえのない、特別な存在だからね』

P『わかりました…社長……』

社長『理解してくれて…うれしいよ』

小鳥(ピヨー!これはもしかして、密会!?)

社長『……上手いこと…根回しをしておこう……君が……もっと活躍できるようにね』

P『ありがとうございます…』

小鳥(もしかして、社長とプロデューサーさんって、そういう関係なのかしら?)

小鳥(つまり今のは…枕営業の確約…?)

小鳥「………」プルプル

社長室

社長「さて、話はこれぐらいだが、音無君はまだ来ないのかね」

P「ええ、そうですね」

\ピヨー/

P「小鳥さん……?」

ガチャッ

社長「音無君、お茶はまだかn……彼女、どうしたんだい?」

P「鼻血出してぶっ倒れてますね、これ」

小鳥(また妄想エンジンが暴走しちゃったピヨ)

P「よし、それじゃあ営業周りに行こうか。美希、準備はいいか?」

美希「zzz…」

P「あの短時間で寝るなよ。ほら、美希起きろ。営業行くぞ」

美希「あふぅ。もうちょっとだけ寝てたいの……zzz」

P「営業終わったら、おにぎり店で好きなだけ奢ってやるから。デートだぞデート」

美希「さっさと営業終わらすの」ムクリ

P(ちょろい。この切り替えの良さを活かしてくれれば、もっと活躍できるのに……)

事務所前

美希「ほら!ハニー!さっさと営業いって終わらせるの!おにぎりおにぎり☆」

P「ちょっと、外でハニーはやめろと言ってるだろう!」

P(さっき社長に忠告を受けたばかりだというのに、これじゃ先が思いやられる……)

ジーッ

渋沢「へへへ。こいつぁスクープだぜ…へへへ」

その日の夜、961プロにて

渋沢「どうです、黒井さん。今日一日ねばった甲斐がありましたぜ…へへ」

黒井「ふむ…どれも駄作だな。これでは大したスクープにはできない」

渋沢「し、しかし黒井さん。この765プロのプロデューサーと星井美希のツーショットなど、私が記事にすればそれなりに使えると思いますが……へへ」

黒井「星井美希など、そこいらの3流アイドル程度の知名度しかない!もっと765プロの根幹を揺るがすようなスクープが欲しいのだよ!」

渋沢「え、はぁ。そ、それで、今回のギャラは…へへ」

黒井「……すべて、一枚当たり3000円で買い取ろう」

渋沢「へへ…まいどありぃ」

黒井(こいつめ…。ギャラの心配ばかりしおってからに、肝心のネタが足りない。一応、すべての写真に目を通しておくか)

黒井「ん………!」

渋沢「へ?どうしたんですか黒井さん」

黒井「貴様、今日一日中ねばったと言ったな?」

渋沢「ええ。事務員が出社してから、最後に事務所が閉まるまで、ずっと張り付いてましたぜ…へへ」

黒井「なら、これはどういうことだ」

渋沢「どういうこととは…?」

黒井「写真をよく見ろ」バサッ

渋沢「……?よく、わからないんですが…。なにかおかしな所でも?」

黒井「お前はそれなりに丁寧な仕事をしているからな。きっちり、各アイドルの出社から退社までを抑えているな?」

渋沢「お褒めにあずかり、光栄ですぜ……へへ」

黒井「ああ、だがしかし!だがしかしだ!」

黒井「なぜ、プーコの退社時の写真が、一枚もないのだ!!」

渋沢「!!」

渋沢「そんなっ!この俺が…そんなミスをするわけ…いや、もしかしたら、裏口から出たという可能性も…」

黒井「765プロに、裏口などあるものか!そもそも玄関自体が裏口のようなものだぞ!」

渋沢「……認めたくはないですが…俺はもしかしたら、撮り逃しを…」

黒井「そんなことは構わん!今後は、プーコを重点的に見張るんだ。ほかのアイドルなど、どうでもいい」

渋沢「へ、へぇ。わかりましたぜ黒井さん…へへ」

黒井(におうぞ…これは…格好のネタの匂いがするぞ……!)

黒井「ふはははは!今に見ていろ765プロ!そして高木!!貴様の3流プロダクションなど!この黒井崇男がひねりつぶしてくれるわ!!!」

ちょっと飯食う

後日

P「さて、午前の営業周りも終わったし、これから収録だな」

律子「プロデューサー。そんなに無理して大丈夫なんですか?」

P「何を言う。ほかのみんなも過酷なスケジュールをこなしてるんだ。これぐらいどうってことないさ」キリッ

律子(このひとほんとポテンシャル高杉。私がいなくてもやっていけるんじゃないかしら?)

P「千早、これから一緒に音楽番組の収録だ。気合い入れていくぞ!」

千早「はい、プロデューサー」

P「違う!今はもうプロデューサーではない!765プロのアイドル、プーコちゃんだ!」

P「すぅー………」

P「今日もアイドル、がんばります!(裏声)」

千早(正直、スイッチがよくわからない……)

律子(千早、ファイト!……)

スタジオにて

千早「あおいぃぃぃとりぃいいいいぃぃ!!」

スタッフ「いやぁ、千早ちゃんの蒼い鳥、人気急上昇ですね!」

律子「ええ、日産のなんとかって車のCMのタイアップが決まってからというもの、売上も好調でして」

律子(それも、プロデューサーがとってきた仕事なのよね。ほんと、どうなってるのかしら?)

千早「ありがとうございました!」

律子「千早、今日もばっちりだったわ!」

千早「ありがとう律子。感謝してるわ」

律子「やめてよ。私と千早の仲じゃない。それに、この番組の仕事をとってきたのはぷろ…プーコさんなのよ」

千早「そうだったわね。……次はぷろ…プーコさんの出番のはずだけど…」

P「はっ!はっ!うをおおおおぉああああ!!(デス声)」

P「よし、ウォーミングアップもばっちり!張り切っていきますよ!!(裏声)」

律子・千早(この人どうにかしてほしいわ……)

ジャジャジャジャジャジャ!

P「♪うぉい!ひさしぶりぃいい!!(デス声)」

スタッフ「プーコちゃん、今日もヘドバン決まってるねー!」

P「♪エンジェオブデッ!!(デス声)」フサァ

千早「プーコさん……くっ」

律子「どうしてアイドルがスレイヤーのカバーするのよ……」

律子(しかも不思議と売り上げも好調。パフォーマンスも最高だし、千早が気押されるのもわかるわ)

スタッフ「あのルックスとそれに反するあのデス声のアンバランスさがまた魅力なんですよね!!」

律子(もう、何でもありじゃない)

P「ありがとうございました!(裏声)」

律子「プーコさん、今日も絶好調でしたよ。千早にもいい刺激になったみたいです」

P「そうか、今日はちょっと不調っぽかったけど、うれしい評価をもらえたな」

律子「プーコさん、地声地声」

P「あら!私ったら…なんてはしたない真似を!(裏声)」

律子(もう慣れてしまった私も大概なのかしら)

?「も、もしかして……765プロのプーコさんですか!?」

P「あ?はい?(地声)」

律子(しまった!まだ伝えてなかったんだ!今日の収録は……)

冬馬「俺!961プロでジュピターってアイドルグループやってます、天ヶ瀬冬馬って言います!あなたの大ファンです!!」

P「げっ(裏声)」

P(おい律子、あまとうがいるなんて聞いてないぞ!)ボソッ

律子(仕方ないじゃないですか!プロデューサーいつも仕事入ってて伝える暇がなかったんです!)ボソッ

P(むう、それもそうか)ボソッ

P(しかし参ったな。先日、社長から961プロには気をつけろと忠告をうけたし…。かといって、ここで適当にあしらってしまえば、評判が…)

P(!!)

P「これはいける、いけるぞ(地声)」

冬馬「あの……プーコさん…?」

P「あ、なんでもないなんでもない!(裏声)」

P「はじめまして、だよね?冬馬君。私も、ジュピターのことはよく知ってるよ!大ファンだもんげ!(裏声)」

冬馬「!!ほんとですか!!ありがとうございます!!こうして生で見れると思うと、昨日から興奮して眠れなかったんですよ!!」パアァ

P「え、ええ、私もずっと楽しみにしてたの(裏声)」

P(う…この笑顔がまぶしい…。これがアイドル天ヶ瀬冬馬の実力か…)

冬馬「あの!もしよかったらサインいただけませんか!家宝にしますんで!!」

律子(あの様子、尻尾が生えてたらもうブンブン振り回してるところね)

律子「あの、こういうのは事務所を通してから……」

P「構わないわ。宛名は冬馬君でよかった?(裏声)」

冬馬「はい!それでお願いします!」ハッハッハッ ブンブン

P(ちょろい。これなら………!)

サラサラ キュッ

P「はい、冬馬君。どうぞ!(裏声)」チュッ

冬馬「」ズキューン

P「ふふ、冬馬君ってかわいいのね(裏声)」

冬馬「そ、そんな…」テレテレ

P「でもね、私は765、冬馬君は961プロのアイドルでしょう?(裏声)」

冬馬「そ、それはそうですけど」

P「やっぱり、お互いがライバル事務所の所属だし、あまりこうして接していると、よくない噂がたつと思うの(裏声)」

冬馬「………」

P「それに、ここだけの話ね。私たち、黒井社長からよく思われていないらしくて、たまに妨害工作なんかも行われているみたいなの(裏声)」

冬馬「そんな!おっさんがそんなことする訳……!」

P「うん、私もはっきりしたことはわからないんだけど、冬馬君も、大好きな社長がそんなことしているなんて思いたくないでしょう?(裏声)」

冬馬「………」

P「だから、私たちがこうしてかかわってるとよくないから……(裏声)」

P「これからメールで交流しましょうよ。連絡先、教えてほしいなぁ(裏声)」

冬馬「!!はい!もちろん!!」

P(ほくほく顔のまま、あまとうは収録に向かっていった)

P「じつにちょろい。しかし、これで完璧だ」

律子「さっきの話、本当なんですか?」

P「ん?なんの話だ?メアドのこと?」

律子「そうじゃなくて、961プロからの妨害工作の話ですよ」

P「ああ、それは本当だろう。この前社長から忠告を受けたんだよ」

律子「なら!これ以上かかわりを持つのは危険じゃないですか!」

P「だからだよ。危険な以上、逆に961プロとのつながりが欲しい。だから、このプーコちゃんを利用したんだ」

律子「!!」

P「あの様子だと、あまとうはプーコちゃんにメロメロだろう?そこを逆手にとって、内通者に仕立て上げるんだ」ニヤリ

律子「ほんと、私にはついていけませんよ」

P「何を言う、これからはもっと頑張ってもらわなきゃな!」

律子「どういうことですか?」

P「来週、この番組に竜宮小町が出演できるようにねじこんどいたから、スケジュール調整よろしく!」

律子「」

千早(律子、ファイト……)

数日後、961プロにて

黒井「渋沢!まだネタはつかめんのか!」バンッ

渋沢「ひっ!あの、黒井さん…。こうして連日プーコちゃんに張り付いては居るんですが…」

黒井「張り付いていながら、どうして成果を上げられないのだと聞いている!!」

渋沢「すみません…へへ……」

黒井「まったく、格好の餌がありながら、手も足も出せないとは…情けない!!」

渋沢「それじゃ、私はこの辺で…」

黒井「早くネタをあげてこい。それまでは二度と顔を見せるな!!」

黒井「まったく…あの目障りな3流事務所が…」

冬馬(おっさん……。3流事務所ってもしかして765プロのことか?)

冬馬(もしかして、プーコさんが言ってたこと、本当なのかよ……?いや、違うね。きっと勘違いに決まってる)

ピロリロリン

冬馬(お、プーコさんからメールだ)

冬馬「にへへ」

翔太「最近、冬馬くんってにやけること多いよね」

北斗「ああ、あの収録のとき、765のプーコさんだかにあって以来だな」

翔太「冬馬君、プーコさんにぞっこんだもんねー!」

バタン

黒井「プーコだと?」

冬馬「あ……」

黒井「お前たち!765プロのアイドルに現を抜かすぐらいなら、もっと自分を磨かんか!!」

P「ふう。あまとうも、いまいち重要な情報は流してくれないな。一応は961プロの看板アイドルだもんな」

P(そう簡単にはいかなかったか。まああせっても仕方がない。ここはゆっくり攻めていくとしよう)

P「さて、明日も朝が早い。もうそろそろ寝るとするか」

765プロ事務所

P「おはようございあ……何してるんですか小鳥さん」

小鳥「ピヨ!」ビックゥ!!

P「それ、プーコの衣装じゃないですか。あんまりめちゃくちゃにしないで下さいよ」

小鳥「はい、すみません」

P「ってああ!言ってるそばから衣装が破けてる!!どうやったらこんなに腹周りが破けるんですか!」

小鳥「いや、プロデューサーさんって男性じゃないですか、だから、これなら私でもアイドルの格好できるかな…と」

P「まあいいです。幸い車に予備の衣装を積んでありますから」

小鳥「ごめんなさい」ピヨ

P「もう過ぎたことですから。それに、アイドルの格好をしたいならいつでも言ってください。プロデュースしてあげますから」

小鳥「はい、ありがt………ってピヨォォォォ!!!」

Pの車

P「まったく、小鳥さんは年甲斐もなく無茶をするから困る」

P(まあそれがかわいいと言えばそうなんだが)

P「さてと、衣装は持ったし、後は……おっと、ウィッグを忘れるところだった。危ない危ない」

P「しかしあれだな。大の大人の男が女性用の服とウィッグ持ってるとなんか変態みたいだな」

P「変態……そうではない、これは変身なのだ!大人の男が、可憐なアイドルへと変身する、いわば、青虫が美しいてふてふへと進化するように!!」

P「とか言ってる場合じゃないや。さっさと戻って仕事しよ」バタン

ジーッ

渋沢「Pェ…………マジかよ」

861プロ

バタバタバタ

渋沢「黒井さん!ビッグニュースですぜ!!」

黒井「おお、渋沢。やっと満足なネタを持ってきたか」

渋沢「へへ、きっとビックリしますよ。まずはこの画像とボイスレコーダーを……」

黒井「これは……一体どういうことだ!」

渋沢「つまり、765のPこそが、あのトップアイドルプーコちゃんの正体だったんですよ」

黒井「信じられん。あのプロデューサーが……」

渋沢「これを記事にすりゃあ、765プロは大惨事ですぜ……へへ」

黒井「まて。これだけではまだ確信は持てない。せっかくのネタだ。万全を期して挑みたい」

渋沢「なら、どうしましょう?」

黒井「次にプーコが収録を行うのは…明後日か。私が直接乗り込む」

バン!!

黒井『プーコがうんたらかんたら……』

冬馬「ん?あれは、黒井のおっさんと……確か、渋沢とかいうゴシップ専門の記者だな」

黒井『これは一体どういうことだ!』

冬馬(なんか白熱してるな)

翔太「冬馬君どうしたの?」

北斗「盗み聞きは、あまりほめられたものじゃないね」

冬馬「そ、そんなんじゃねえよ」

冬馬(ただ、プーコさんの名前が聞こえてきたから、ちょっと気になっただけなんだ)

渋沢『765のPこそが、あのトップアイドルプーコちゃんの正体だったんですよ』

ジュピター一同「な、なんだってー!」

翔太「今の…聞いた?」

北斗「ああ、確かに」

冬馬「………」

冬馬(そんなふざけた話があるかよ。あのふぬけた765のプロデューサーとプーコさんが同一人物!?)

冬馬「そんなことあってたまるかよ!!」

バン!!

渋沢「ビクッ!!」

黒井「なんだ冬馬!いきなり飛び出してきて」

冬馬「今の話…聞かせてもらった。いや、聞いちまった」

黒井「ふん、盗み聞きとは、いい趣味をしてるじゃないか」

冬馬「今はそんなことはどうでもいい!おっさん!明後日俺も連れて行ってくれないか!!」

翔太「冬馬君…どうしちゃったの?」

北斗「きっと冬馬は、プーコさんに恋をしてしまっている。だから、さっきの話を誰よりも信じられないんだ」

冬馬「ばっ!そんなんじゃねぇよ!」

黒井「ふははは!冬馬!お前を連れてってやろう。ついでに仕事も無理やりねじ込んでおく」

冬馬「ああ、構わねえよ。むしろ望むところだ」

黒井「お前たちも、これから765プロの薄汚さを目の当たりにすることになるだろう。せいぜい期待しておくことだな」

冬馬(つい勢いで言ってしまったが、一体俺はどうしたらいいんだ)

冬馬(そうだ!メールで……)

冬馬「………」ピタッ

冬馬(いったいなんて伝えりゃいいんだ?)

冬馬(お前の正体は見破った?いいや、こんなふざけた文章じゃだめだ。じゃあ逆に警告するか?明後日の収録には気をつけろって…)

冬馬「それじゃ意味ねえだろうが!!」ガンッ

冬馬「俺は……俺は一体…どうすりゃいいんだよ…」

北斗「………冬馬」スッ

冬馬「!北斗……」ビクッ

北斗「自分に、素直になれよ。恋ってそういうもんだろ?」

冬馬「…自分に…素直に…か?」

北斗「ああ、一人で抱え込んで、考え込んだって、結果が変わるわけじゃない」

冬馬「………」

北斗「だったら、お前の思い、持ってるものを相手にぶつけてさ、はっきりさせてやろう」

冬馬「そうだよな……ウジウジ悩んでるなんて、俺らしくもねぇ!」

北斗「その意気だよ。じゃあがんばってね。応援してるよ」

冬馬「ああ」

冬馬(そうと決まれば………)ポチポチポチ

ピロリロリン

P「ボエェェェェエエエ!!!ファッキューアスホーマザファッカー!!!(デス声)」

律子「なんかもう慣れてしまったわ。慣れって怖いわ」

貴音「なんと…面妖な曲でしょうか…」

律子「貴音は、ぷろプーコさんの収録についてくるのは初めてだったわね」

貴音「ええ、あの方が女装アイドルとして売り出すと聞いた時は、はっきり言って驚きましたが。こうしてみると……」

貴音・律子「しっくりくるのよねぇ(ますね)」

P「ホォォオウリィィィイイイ!シット!!(デス声シャウト)」

P「ありがとうございましたー!(裏声)」

P「ふう、今日の出来はまずまずだったかな」フキフキ

律子「また、仕事をとってきたとか言いませんよね?さすがにこれ以上仕事が増えると…」

P「ああ、大丈夫だよ」

律子「ほっ」

P「アイドルの仕事はとってないけど、小鳥さんが司会進行役に就任できるように根回ししておいた」

律子「」

貴音「あなた様。これを」

P「おおありがとう貴音。ってなんだこれ」

貴音「わたくし特製の、すたみならぁめんすぅぷです。あなた様は、少し働きづめの様子でしたので」

P「はは…あ、ありがたく頂くよ」

P(しかし、最近確かに無茶をしすぎたのも事実。律子にも相当負担がかかっている)

P(トップアイドルに上り詰め、ほかのアイドルたちも順調にランクが上がっている)

P「あとはもう、なるようになるしかない。楽しんでいこう」

控室にて

P「ああ、メイク落としってなんでこうもめんどくさいんだろう」バシャア

律子「顔はプロデューサーで格好がプーコさん。戦慄ね。目まいがするわ」

P「仕方ないだろう。最近は出待ちのファンが多いからな。こうしてここでプーコモードからプロデューサーモードに切り替えたほうが安全だよ」

律子「まあ、それはそうですね。ははは」

律子(デビューしたての頃は、こんな人気になるだなんて誰が想像できたことか)

P「よし、俺はプロデューサーだぞ!」キリッ

律子(あんなに有能なのに、どうしてこうも変人なのかしら)

P「よし、準備オッケイ!もうそろそろ出ようか、律子。貴音も呼んでおいてくれ」

律子「わかりました」バタン

P「忘れ物はないかな……っと、携帯忘れるところだった。ん?新着メールが…2件」

P「まあいい、後で確認しよう。よし」



765プロ事務所

P・律子・貴音「ただ今戻りました」

小鳥「お帰りなさい」

春香「お帰りなさい、プロデューサーさん!」

真「あれ?今日はプロデューサー、プーコちゃんモードじゃないんですね」

P「ああ、最近はあの恰好で出歩かないようにしてる」

真「残念だなぁ。プロデューサーの女装姿、ボク結構好きなんだけどなぁ」

P「そうか?」

真「そうですよ!だってあの恰好のプロデューサーは、女のボクから見ても美人ですからね」

小鳥「真ちゃんってばさっきから、『帰ったらプロデューサーに女の子らしさを教えてもらうんだ』って意気込んでましたからね」

真「もう!小鳥さんなんで言っちゃうんですか!!」プンスカ

春香「真は、そんなことしなくても十分かわいいよ」

真「そんなこと言っても、春香みたいに女子力高くないし」

P「いや、春香の言うとおりだよ。真はかわいい」

真「ふぇっ!プロデューサーまで何を!」

P「俺もね、あのルックスと歌声のギャップでトップアイドルにまで上り詰めた。つまりギャップが大切なんだよ」

真「?」

P「普段は凛々しいって言われてる真でも、かわいくあろうとして努力する真は素敵ってことさ」

真「!!」

真「えへへ…そうですかね!?」テレテレ

P「そうだぞ!自信持て真!」

小鳥「よかったわね、真ちゃん」

P「あ、小鳥さん。今度音楽番組の司会任せるようにしてあるんで」

小鳥「はい、わかりmピヨォォォオオ!!」ボンッ!

P「いつでも芸能界復帰可能ですから、気が向いたら教えてくださいね。俺が小鳥さんもトップアイドルにしてみせますから」

小鳥「」プスプス

社長「うおっほん」

P「あ、社長、お疲れ様です」

社長「うん。君も御苦労。ところで大事な話があるんだが、いいかね?」

P「また…ですか?」キリッ

社長「まあそう硬くなるな。今回は悪いニュースじゃない。むしろいいニュースだ」

一同「?」

春香「プロデューサーさん、最優秀ですよ、最優秀!」

P「まさか…この俺がな…ちょっとビックリしたよ」


少し前

社長『このたび、我が765プロのアイドルであるプーコ君が、今年度最優秀アイドル賞を受賞することになった』

一同『………』

一同『ええええええええええええええええ!!!!!!』

社長『来週にはその授賞式が予定されているから、張り切ってきたまえ。以上!』


P「トップアイドルを目指すと言ったが、ただがむしゃらに頑張ってきただけで実感はわかなかったけど」

P「こんなところまで上り詰めてしまった」

P「もうそろそろ、引き際なのかな」ボソッ

春香「え?プロデューサーさん?なにか言いました?」

P「い、いや、何でもないよ。そうだ!メールチェックしないと!」アセアセ

ピッ

P「フム、一件目はクーポンメールか。二件目は……」


From あまとう

件名:明日、もし用事がなければ、一度会いたい。会って直接話がしたい。場所は駅前の公園で。

本文
このメールに本文はありません。



P「このあまとう、何慌ててやがるんだ……?」

P「って!それどころじゃない!一体何の用事なんだ!しかも明日は俺オフの日だぞ!どうする!?」

律子(どうしたのかしら?急に慌てだして…)

P「と、言うわけなんだが」

律子「行ってくればいいじゃないですか」

P「なんかつめたいなー。それに俺、オフの日にまで女装したことないんだけど」

律子「え?そっち系の人じゃなかったんですか?私はてっきり……」

P「違う!俺はオンとオフがはっきりしてるだけなの!」

P「だから律子、明日代わりにあまとうにあってきてやってくれないか?」

律子「それは無理ですよ。明日は竜宮小町で収録があるんですから」

P「竜宮のほうは俺がなんとかしとくからさ、頼む!」

律子「……いくらプロデューサーでも、これは譲れません。この収録は私がとってきた仕事なんですから」

P「……そうか。無理言って済まなかった。どうしたんだろう俺は」

律子「まあ、それ以外のことについては、極力協力しますから」

その日の夜、P自宅

P(結局、まだあまとうには返信出来ずにいるわけだが、はたしてどうしたものか)

P「とりあえず、煙草でも吸おうか」シュボッ

P「あまとうはいったい何を考えてるんだ?直接会うのはあれだけ避けようと伝えたのに」

P(まさか、告白でもしようってんじゃないんだろうな?)

P「……ありえないとも言い切れないのが怖いな。恋する童貞は盲目だからな」

P「あ、結局ほとんど吸えなかったな」グシュッ

P「………よし」

ポチポチポチポチ

ピロリロリーン

同日、あまとう自宅

冬馬「………」

冬馬(じれったい…。もう何時間も返信がない…)

冬馬「…いや、ここでメールを送りなおしたところで、あんまりせっかちなところは見せたくないしな」

冬馬「よし、どうせならジョギングでもしyピロリロリン

冬馬「!!」ガバッ

冬馬「宛名が…プーコさんだ!内容は………」ゴクリ

冬馬「!!!!!」

翌日、駅前の公園

冬馬「……ふぅ」

冬馬(結局、昨日のメールはOKを知らせる返事だった)

冬馬「柄にもなく、緊張しちまってる。こんなに震えてるのは、初ライブのとき以来だ……」

冬馬(ちょっと早く来すぎたな。暇だし、メールのチェックでもしようか)

ピッ


From プーコさん

件名:慌ててたのかな?

本文
私も、明日はオフだからいいよ。実はね、私も冬馬君に伝えたいことがあるの。
直接会って、伝えるね。明日、楽しみにしてます。


冬馬(やべえ。ニヤニヤがとまんねぇよ……!)

冬馬「ん?慌ててたのかなって何だ?俺、変なことでも書いたかな」

ピッ ポチポチ

冬馬「!!」

冬馬(やっちまった!!件名に文章書いて、本文がからのまんまだった!)

冬馬「はあ、死にてぇ」

ポン

冬馬「!」クルッ

P「………」

冬馬「プーコさん!」パァア

P「………」

冬馬「プーコさん?どうしたんですか一体?…もしかしてそのマスクは…かぜをひいたんですか!?」

P「………」コクリ

冬馬(畜生!俺はなんてことを!プーコさんのことも考えずに、こんなときに呼びだしちまって!)

P(調子にのって煙草吹かしてたら喉やられた…裏声出せねぇよ……)

P「………」ポチポチポチ

ピロリロリン

冬馬「ん、メールが」

P『ごめんなさい。風邪をひいてしまって、今は上手く声を出せないの。メールでやりとりしても、いいかな?』

冬馬(プーコさん…こんな状態でも、俺の相手を…なんて優しいんだ)

P(やばい。そんなうれしそうな顔するなよ。俺はお前を重ね重ねだましてるだけなんだから)

冬馬「ええ、構いませんよ。せっかくですから、もっと静かな場所に移りましょうか」

P「………」コクリ

某喫茶店

冬馬「どうです?ここ、個室みたいになってて落ち着いた雰囲気なんですよね」

P「………」ポチポチポチ

ピロリロリン

P『うん、私もこういう雰囲気のほうが好きだな。芸能界って、何かと騒がしいから、たまには静かに過ごしたいよね』

冬馬「気に入ってくれたみたいで、よかったです」ポッ

冬馬「………」

P「………」

冬馬(やっべえ。このあとどうしたらいいんだよ?)

P(あまとうめ……。一体なにをたくらんでやがる)

P(へたに動かれる前に、先手を打つか……?)

ポチポチ ピロリロリン

P『大事な話って、なに?今日はそのことで呼んでくれたんでしょう?』

冬馬「!!」

冬馬(そうだよな。今日は、ただ彼女とお茶したかったわけじゃない。大事な話があるんだ…)

冬馬「えっと……その…ですね。先に言っておきますけど、気を悪くしたらすみません」モジモジ

P(もじもじしやがった…だと…?まさか本気で、告白くるのか?)

冬馬「実は、961プロ社長、黒井は、あなたに対して妨害工作を行おうとしています」

P「!!!」

P(まさか、あまとうが本当に思惑通りに動いてくれるとは思わなかった…。こりゃ貴重な情報だぞ)

P『そうなんだ…。冬馬君は、どうしてそのことを私に教えてくれるの?私は765プロのアイドルなんだよ?』

冬馬「どうしても……確認したかったんです。黒井のおっさんが、あなたに対して持っている疑惑を、晴らしたかったんです」

冬馬「あなたが、本当の女性ではなく、765プロのプロデューサーが女装した、架空のアイドルであるという疑惑を」

P「!!」ガタッ

P(まずいまずいまずい。どうしてこうなった。どこでばれた。どうして…!)

冬馬「教えてください。その答えを、聞きたいんです」

P「」ダラダラダラ

P(くっ。ここでばれるわけにはいかない。なんとかしてしのがなければ!)

ポチポチポチ ピロリロリン

P『冬馬君は、私のこと、信じてくれないんだね』

冬馬「!そんなつもりじゃ…ただ俺は」

ピロリロリン

P『なんだったら、今ここで裸になって見せようか。冬馬君が満足するまで、じっくり見てもらおうかしら?』

冬馬(まずい……完璧に怒らせちまった…!そりゃそうだよな。いきなり、お前は女じゃないだなんて言い出したんだから)

P(ふふふ。どうせ童貞のあまとうのことだ。こちらから積極的に攻めていけば、身動きがとれまい)

P『どうするの?冬馬君。はっきりしない男の人は、私あんまり好きじゃないの』

冬馬「………」

P(にょほほ。悩んどるねぇ。さて、この辺でいじめるのやめとこう。でないと流石にかわいs)

冬馬「脱いで…くれますか」

P「はぁ!?」

冬馬「!!?」

P「!」

P(しまった!つい地声で……)

P「うぇっほんげふんげふん!」

冬馬「………」ゴクリ

P(畜生、普段はへたれのくせに、変なところだけは肝が据わってやがる。これだから童貞は)

P(しかし、自ら窮地に追いやってしまった手前、何かいい解決策はないものか…)

P(そうだ!いい方法があるぞ)

P「」プルプル

冬馬「プーコさん…あの…」

P「グスン」ホロリ

冬馬(泣きだした!?)

Pwwww

亜美「ねえ、あれ。あそこにいるのあまとうじゃん?」

真美「え!!どれどれ!?」

亜美「あの向かいの喫茶店の窓際にいるじゃん」

真美「あ、ほんとだ…って、しかも、プーやんもいっしょじゃん!」

亜美「あ、ほんとだ…って、なにこれデート?デートなの!?」

亜美・真美「……………」チラッ

亜美・真美「これは、やるっきゃありませんねぇ」

P(これでどうだ!?必殺女の涙だ!これには流石のあまとうも)

冬馬「俺は…あなたの全てが見たいんです」

P「!!」

冬馬「あなたの全てを、受け入れて、そして、信じていたいんです!」

P(ばかじゃねえのこいつ!!何考えてんだよ!!)

冬馬「なんでしたら、僕も脱ぎます。あなたも脱がせて見せます」

P(ちょっと!え!?なに!?何この展開は!?)

甘党

冬馬(やっべえ。何言ってんだよ俺!女性に対して脱がすとか!!)

冬馬(でも、それでも、俺は男なんだ!!男になるんだ!!)

P(♪飾りになったよ涙が、はっはぁーん)

P(じゃなくて!現実逃避してる場合じゃなくて!ほんとにこれだから童貞は嫌いなんだよ!)

P「………」スルリ

冬馬「!!」ゴクリ

P(下手に脱がされるくらいなら、自分から脱ぎに行ったほうがまだましだ!)

P(そのあとにメールで『私の胸…小さくてつまらないでしょう…くっ』とでも送ってなんとかごまかさなければ!)

P(てかあまとうなんで血眼になってんだよ。こちとら嘘泣きとはいえ泣いてるんだぞ!?)

冬馬「……っはぁ…」ハァハァ

P(鼻息荒くしてんじゃねえ!!)

公共の場で女?に脱げというあまとうさんかっけーっす

冬馬「き、きれいです。とっても……」

冬馬(胸は小さいけど…ていうかまっ平らだけど、綺麗なピンク色の乳輪が…肝心の乳首が見えそうで見えない!!)

P(まだ止めてくれないの!?)

ポチポチポチ

P『私の胸、小さくてつまらないでしょう…?』

冬馬「そんなことないです!俺は小さいほうが好きです!」

P(何言ってんだよたわけが!前に竜宮小町と共演した時、あずささんのおっぱいガン見してたじゃねえかよ)

冬馬「プーコさん……!俺!もう我慢が!!」スクッ

P(やられる!?)

胸見て男か女分からんのかあまとうwwww

コンコン

P・冬馬「!!?」

亜美・真美「いえーい」カシャッ

P(亜美真美か!よし、この隙に!!)

冬馬「しまった!!畜生!!」

冬馬(あと一歩…じゃなかった。やばいこんな現場をよりにもよって765の双子に抑えられるなんて!!)

亜美「あれ?なんかプーやん泣いてない?」

真美「しかも心なしか…てか明らかに脱がされてんじゃん!」

P『あまとう君、逃げて!早くしないと大変なことになるわ!』

冬馬「チィッ……!わかりました!すみません逃げます!」ダッ

P「ふぅ…助かったぜ、亜美、真美………」

>P『あまとう君、逃げて!早くしないと大変なことになるわ!』
>P「ふぅ…助かったぜ、亜美、真美………」

女ってこわい

亜美「プーやん大丈夫!?」

真美「あまとう取り逃がしちゃったよ…」

P「いやあ、お前たちのおかげで助かったよ。危うくいろいろなものを失うところだった……」ゾクッ

真美「でもプーやん、なんであまとうに押し切られそうになってたの?」

亜美「そうだよ!普段なら上手いこと言ってごまかせたのに」

P「ごまかすって…そんなに普段から適当言ってないぞ!」

P「とにかく、俺はいったん事務所に向かう。お前らはどうするんだ」

亜美「そりゃもちろん」

真美「プーやんの護衛のために付いて行くよ!」

765プロ事務所

P「社長!社長は居ますか!?」

亜美「緊急事態だよ!」

真美「プーやんがあまとうにレイプされそうになったよ!」

社長「!」

小鳥「!」

伊織「!」

春香「!」

あずさ「?」

P「ちょっと!お前ら何言ってるんだ」ゴツン

このあずささん、処女とかそういうレベルじゃねぇ・・・

社長「どういうことかね!?」

小鳥「どういうことですか!?」

伊織「ちょっとどういうことよそれ!?」

春香「強姦ですよ!強姦!」

あずさ「どういう意味かしら?」

P「みんな落ち着け!!俺が一番混乱している!!」

社長室

P「と…言うわけでして…」

社長「何を考えているのかね君は……」

P「すみません………」

事務所内

小鳥(これは…まさかあまとう×Pが現実のものに…いやそれともP×あまとうかしら)モンモンモン

亜美「なになに?どうなってんの」

真美「よく聞こえないよー」

伊織「あんたたちが一番うるさいのよ!静かにしなさい!」

春香(プロデューサーさん、目元が真っ赤になってた。大丈夫かな…?)

あずさ「冬馬君は、男になんて興味ないのにねぇ?」ポカン

社長室

社長「いくらその場をしのぐためとはいえ、それは少し調子に乗りすぎたんじゃないのかい?」

P「おっしゃる通りです。返す言葉もございません」

社長「君のその姿と涙の組み合わせはとても扇情的なんだよ。気を付けたまえ」

P「……はい」

P(あれ?今社長おかしなこと言わなかったか?)

ホモはお帰りください

ガチャ

亜美真美「大丈夫だった?」

P「ああ、大丈夫だよ」

伊織「ふん、これで私たち女の気持がわかったかしら」

P「ああ、よくわかったよ」

春香「プロデューサーさん、コーヒーどうぞ」コトン

P「ああ、いただくよ」

P「ふぅ……今日は…ほんとにやばかったなぁ」



あずさ「でも、どうして冬馬君がプロデューサーさんを?」

P「いや、実はこの正体がばれそうになって上手いことはぐらかしてやろうかと思ってたんですが」

伊織「男なんて、所詮狼なのよ。あんたが私たちを守ってくれなきゃ困るんだからね」

P「うん、今後はそういう方向にも気を配ることにするよ」

P「今日はほんとに疲れた……。帰って眠りたい」

春香「プロデューサーさん、明日も収録でしたもんね。ゆっくり休んでください」

P「そうするよ」

P自宅

P「そういや、今日メールでうっかりあまとうくんって送信しちゃったけど、大丈夫かな?」

P「まあ、いいや。今は泥のように眠るだけ…zzz」

冬馬自宅

冬馬「くそっ………!!!」

冬馬(俺はなんてことを…泣かせて…脱がせて…逃げ出して…)

冬馬「俺って…最低だな……」

翌日

律子「プロデューサー、早くしないと送れますよ」

P「ちょっと待って!それに今はプーコなんです!(裏声)」

律子「もうどっちでもいいですから!」

P「よし、プーコ、今日もがんばります!(地声)」

P「あれ?げふんげふん。がんばります!(裏声)」

スタジオ

P「今日はスタジオでトーク番組か。トークメインの番組はあんまり経験ないからなぁ」

律子「もしかして、緊張してるんですか?珍しいですね」

P「俺だって緊張もするさ。今まではがむしゃらにやってきたから気付かなかっただけで」

春香「でも大丈夫ですよ、プーコさん!私たちが付いてますから」

響「そうだぞ!何かあったとしても、自分たちがきちんとフォローするからな!」

律子「調子に乗らないの!知名度的にはプーコさんのほうがずっと上なんだから」

響「わかってるよ!」

P「よし、それじゃあ行こうか!」

春香「765プロー!」

一同「ファイトー!」

司会「本日のゲストは、765プロのみなさんでーす!」

パチパチパチ

司会「それじゃあ、自己紹介してくれるかな?」

P「はい!私は…(地声)」

P(あ、あれ?どうしちゃったんだろう)

P「げふんげふん。765プロ所属のアイドルプーコです!今日も元気に頑張ります!(裏声)」

P(もしかして……)

収録終了後、控室

P「畜生……!」

律子「……」

春香「……」

響「プーコ…どうしちゃったんだ…?」

P(まったくしゃべれなかった…。裏声が…思うように出せなかった…どうして…)

律子「きっと、疲れがたまってたせいですよ」

春香「そ、そうですよ!プーコさんの実力は、こんなもんじゃないってみんな知ってますから!」

響「うん、自分も完璧だけど、たまに調子悪い時あるぞ」

P「みんな、心配をかけてすまないな」

P(まったく、今の俺は、自分で自分を制御することすらできないのか…なんて…)

バンッ

黒井「なんて情けない姿なのだろうか!765プロの3流アイドルどもが!」

一同「!」

P「ど、どうしたんですか!いきなり!(裏声)」

律子「ちょっと!いきなり飛び込んでくるなんて失礼じゃないんですか」

黒井「黙れヘッポコプロデューサー!わたしはそこのプーコに用があるのだ」

P「!!」

黒井「なぜ、私が貴様を呼びだすのかわかっているな?」

P「………」

黒井「フン!あくまでだんまりか。ならばこれでどうだ?」

スッ ポチッ

P『さてと、衣装は持ったし、後は……おっと、ウィッグを忘れるところだった。危ない危ない』

P『しかしあれだな。大の大人の男が女性用の服とウィッグ持ってるとなんか変態みたいだな』

P『変態……そうではない、これは変身なのだ!大人の男が、可憐なアイドルへと変身する、いわば、青虫が美しいてふてふへと進化するように!!』

P『とか言ってる場合じゃないや。さっさと戻って仕事しよ』バタン

渋沢『Pェ…………マジか』ブツッ

P「!!」

黒井「このように、写真にも納めてある」バサァ

一同「!!」

P(俺は…なんて迂闊なまねを…!!)

黒井「だがしかし……これだけではいかんせん証拠は足りないのだよ。貴様をトップアイドルの座から引きずり下ろすためにはなぁ!!」

P「ど…どうするつもりなんですか…(ギリ裏声)」

黒井「ふはは、その化けの皮を剥がすまで!!」ガバッ

P「や、やめ…」

律子「」ダッ

春香「プーコさんを話してください」ガシッ

響「そうだ!プーコから手を離せ!」ガッ

黒井「ええい邪魔だこの小娘どもが!!」ブンッ

春香・響「うわあぁっ!」ドサッ

P「くっ…や、やめ」

?「やめろ!プーコさんから手を離せ!!」

黒井「貴様は…!」

黒井「何を考えている、天ヶ瀬冬馬!!」

冬馬「うるせぇ!おっさん!これ以上プーコさんに手を出すようなら、俺だってただじゃおかねぇ」

春香(何言ってんだろうこの人)

響(これは……なんくるなくないのか…?)

黒井「そうか…貴様は…このプーコとやらに熱をあげているんだったなぁ!」

黒井「貴様に、765プロという腐った事務所の正体を見せてやる」

P「よ…よせ…」

冬馬「うおぉおおおおお!!」ガッ

黒井「ぐっ!」ゴロン

冬馬「やめろって、いってんだろうがぁあああ!」ボコッ

黒井「ぐっなんのこれしきぃ!」ゴッ

冬馬「うはぁあっ!」ドサッ

P「ふた…二人とも…やめるんだ…(裏声)」

律子「もうそこまでよ!」

警備員「どうしました!?」

絶好調である!

その後

黒井「フン!今日のところはこの程度にしといてやる」

冬馬「………」

警備員「ほら、行きますよ」

バタン

P「……はぁ………」ドサリ

律子「まったく…どうなる事かと思いましたよ」

春香「律子さん、助けを呼びに行ってたんですね」

響「自分、てっきり逃げ出したのかと思ったぞ」

律子「一大事なのよ!?逃げ出すわけないじゃない」

響「はは…そうだよな…」

P「みんな…済まない…俺のせいで」

律子「大丈夫ですよ。悪いのは黒井社長なんですから」

765プロ事務所 社長室

社長「そうか…そんなことが…」

P「ええ…もう、俺は。俺はアイドルをやめるべきなのかもしれません」

社長「やめる…?休止するにしても…引退のほうがいいというのかね」

P「ええ、もう、限界なんですよ。こういう事態になってなくても」

社長「どういうことかね…?」

P「それは……」

社長「裏声を、維持できない?」

P「ええ、今日のトーク番組など、ろくにしゃべることができませんでした」

P「正直、無理をしているのはわかっていたんです。自分のことですから…」

社長「そうか、私もゴーサインを出した手前、君が無理を感じたなら、無理に引き止めることはできないな」

P「すみません…」

社長「なぁに、君はもともとプロデューサーとしても優秀な人間だったんだ。それが、アイドル業までこなしていただけの話」

社長「もう、君は無理をしなくていい。ゆっくり休んでくれたまえ」

P「はい、ありがとうございます………」

P(それから、俺はしばらくアイドルプーコとしての活動を休止した)

P(最優秀アイドル賞も辞退し、次点で控えていた美希が代わりに受賞することが決まった)

P(俺はプロデュース業に専念し、また平穏な日々を過ごしている。近々、プーコの電撃引退を演出する予定もある)

P「これでよかったんだよな…安易にアイドルなんか目指すから、こんな目に会うんだよ」

P(ただひとつ心残りなのは…)

スタジオ

P「今日もよかったぞ、雪歩」ナデナデ

雪歩「はい、ありがとうございますぅ!」

P「男嫌いもかなり落ち着いたなぁ」

雪歩「プロデューサーのおかげですよ。私、プロデューサーがアイドルやってた頃のイメージのおかげで男の人も、怖くなくなりました」

P「おい、あの頃の話はよしてくれよ。今となっては黒歴史いりなんだから」

P「じゃあ、少し待っていてくれ。番組Pに挨拶してくるよ」

雪歩「はい、わかりました」

?「………」

スタジオ内 通路

P「よし、これでよし。ふぅ…」

?「おい、ヘッポコプロデューサー」

P「!?」クルッ

P「ピピン板橋…か?」

?「ちげーよ!てかピピン板橋って俺とまったく関係ねーだろうが!」

P「ははは、そうだったな」

?「ピピン板橋なら、第2スタジオでお笑い番組の収録中だよ」

P「!!」

P(ピピン板橋ってホントに居たんだ…逆にびっくりしたよ……)

ピピン板橋www

P「それで、一体なんの用かな」

P「天ヶ瀬冬馬君」

冬馬「何だよ、俺の名前、わかってるじゃねぇかよ」

P「あの超有名アイドルグループ、ジュピターの天ヶ瀬冬馬。忘れるわけないよ」

冬馬「…そうかよ」

P「天ヶ瀬冬馬」

冬馬「何度も名前呼ぶんじゃねぇよ!……照れるじゃねぇか」

P(まったく…こいつは…)

アッー!

冬馬「ちょっと…頼みがあるんだよ」

P「?」

冬馬「お前…あのプーコってアイドル、知ってるよな?」

P「(!)ああ、知ってるよ。それで?」

冬馬「もし、もしもだ。あんたが、プーコと連絡とか取れるんだったら、これを渡してくれないか」ゴソゴソ

P「これは…」

冬馬「俺が作った、プーコのオリジナルフィギュアだよ…///」

P「お、おう…」

P(それにしても、よく出来てる…これは、愛だ。愛がこの傑作を生みだしたんだ…)

P「………」ジー

冬馬「あ…あんまりじろじろ見んなよ!さっさとしまえ!」

P「お前は、プーコのこと、愛してたんだな…」

冬馬「ぅ……くぁっ……///」

P「そうか、ありがとう。きっと、プーコも喜んでくれるよ」

冬馬「…本当か…?喜んでくれるのか…な?」

P「ああ、俺が保証するよ」

P(なにせ、プーコは俺なんだからな。だが男だ)

冬馬「くっ」ウエヲムク

P「おい、大丈夫か?」

冬馬「な、なんでもねえよ!このへっぽこ!」クルッ

P「………」

冬馬「あとひとつ、頼みがある」

P「……なんだ?」

冬馬「以前、プーコにひどいことしちまってな…。そのことをずっと謝れずにいるんだよ」

P(ああ…あれか……。俺にとっては、もう笑い話のレベルだが)

冬馬「それを、俺の代わりに、謝っておいてほしい。いや、伝えてくれるだけでいい」

P「わかったよ…俺が、伝えておく」

P(あまとう…お前の気持は…もうしっかり伝わってるよ)

冬馬「じゃあな。次に会うときは、また敵同士だからな」

トコトコトコ

P「………」

P「おい!あまとう!」

冬馬「!」ピタッ

P「頑張れよ!童貞少年!!応援してるからな」

冬馬「うるせぇな!俺は童貞じゃねぇよ!!」

P「ははは、そうだったな。それじゃあまた」

トコトコトコ

冬馬「……ばかやろうが」ボソッ

P(済まない…結局俺は、あまとうに真実を伝えることができなかった)

P(あまとうを童貞といじったが、やつのほうがよっぽど男らしい、男の中の男だよ)

P(俺も…あんなふうにまっすぐに生きてみたかったよ)

亜美「兄ちゃん、誰にメールしてんのー?」

真美「教えてよーねぇってばー」

P「だめだめ、これは大事なメールなんだから。ほら、お前らもあっちに行った行った」

真美「ちぇー」

亜美「もう一緒にゲームしてやんないんだからね!」

P「………」ウーン

亜美(…あっちにいこうか、真美)

真美(そうだね、なんかほんとに大事そうな感じだし)

P「……」ポチポチ

From プーコ

件名:ありがとう

本文
フィギュア、プロデューサーさんから受け取ったよ。すごく精巧にできてて、私もびっくりしちゃった(でも、私はこんなに可愛くないよ)
冬馬君の気持、私も本当にうれしかった。でも、私は臆病だったんだよね。
冬馬君の気持に気付いていながら、どう答えていいか、わからなかった。だって私はアイドルだったから。

でもね、今ならわかるよ。その冬馬君の、まっすぐな気持ち。あのまっすぐさで、みんなに夢と希望を与える、冬馬君の魅力も。

本当にありがとう。こんなに臆病な私を愛してくれて。今も私の中には、冬馬君の気持、ちゃんと残ってるからね!

追伸:あの時のこと、もう怒ってないからね。気にせずに、冬馬君はまっすぐに、生きていってほしい。それが、私の願いだから………。

P「ふう……」パタン

春香「プロデューサーさん、営業ですよ、営業!」

千早「プロデューサー、また、私に歌を歌わせてください」

美希「ハニー!もっと、美希をキラキラさせてくれるんだよね!」

真「プロデューサー、もっと僕を可愛くプロデュースしてくださいね!」

雪歩「プロデューサー、私、頑張ってトップアイドルになります!」

伊織「ふん!あんた、この私をプロデュースできるなんて、光栄に思いなさいよ!」

あずさ「プロデューサーさん、わたし、運命の人を見つけました」

やよい「うっうー!プロデューサーさん、頑張っていきましょう!」

亜美「兄ちゃん兄ちゃん!」

真美「もっと、もっと一緒に遊ぼうね!」

貴音「あなた様…わたくしとともに、高みを目指しましょう」

響「そうだぞ!プロデューサー。自分、完璧だからな」

律子「また、私がプロデュースしてもいいんですよ、プロデューサー殿?」

小鳥「ピヨ。またプロデューサーさんと飲みに行きたいなぁ、なんて///」

社長「君、また、この765プロを盛り上げてくれたまえ!はっはっは」

P「みんな………」

P「よし、みんなまとめて、トップアイドルにしてやるぞ」

一同「おぉぉー!!」


おわり

はあ、人生初ssで即興ってすげぇ疲れるな。乗っ取ってごめん。書き始めの頃はこんなに時間かかるとは思わんかった。

読んでくれた人、支援してくれた人、ありがとう。読み返してくる。

>>309
このSSの物語気に入ったのでパソコンに保存してもいいですか?

>>316
こんな駄作でよかったらいいよ。あ、冬馬とのイチャラブ書きたかったら誰か乗っ取っちゃえばいいよ

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