執事「お嬢様に婚約者?」(114)

メイド「はい、旦那様が選んだ相手と婚約するそうです」

執事「相手はどんな方なんです?」

メイド「それがまだ決まってないとかで…」

執事「ほう…」

という夢を見た

構わん、続けろ

お嬢様ものは大好き

執事「しかし婚約者になる方も大変ですね」

メイド「なぜです?」

執事「だってうちのお嬢様はあんなですよ?」

お嬢様「ちょっとそれどーいう意味よ」

執事「おやお嬢様、聞いてたんですか」

お嬢様「ここ私の部屋よ」

執事「これは失礼しました」

お嬢様「あんたに世話されてる私の方が大変だわ」

執事「そんなお嬢様を世話してる僕も大変ですよ」

お嬢様「それがあなたの仕事でしょう?」

執事「まぁ、なんだかんだで楽しく仕事させてもらってます」

お嬢様「そ、そう…」

メイド「…」

執事「お嬢様、なんだか顔が赤いですよ?」

お嬢様「えっ、そ、そんなことないわよ!」

執事「そうですか?熱でもあるんじゃ…」

メイド「執事くん、お嬢様の周りのことは私がやりますので」

執事「そうですね、じゃあ僕はもうさがります」

お嬢様「あ…」

執事「では、おやすみなさいお嬢様」

パタン

昨日の続き?

【お屋敷・AM2:00】

執事「さて、見回り見回りっと」

テクテク

執事「この屋敷は無駄に広すぎる…」

テクテク

執事「…ん?お嬢様の部屋に明かりが…」

お嬢様「ちょっと、そこの貴方」
って感じのスレか

>>10
違うだろ
あれはまだ建ってない

執事「…」

執事「えい」ガチャ

お嬢様「っだれ!?」

執事「こんばんは」

お嬢様「ななな、なにやってんのよ執事…!」

執事「見回りです、お仕事ですよお仕事」

お嬢様「だからっていきなりドアあけるなんて失礼じゃない…!」

執事「たしかに」

執事「で、お嬢様はこんな夜中に一体なにをしてるんです?」

お嬢様「ど、読書よ…」

執事「こんな夜中に本を?」

お嬢様「悪い?」

執事「まあお嬢様がいつ本を読んでいようが構いませんけど」

執事「昨日まではこの時間には寝てたはず」

お嬢様「」ギクッ

お嬢様「きゅ、急に読みたくなったのよ」

執事「へえ…何読んでるんですか?」

お嬢様「え、えーと…」ゴニョゴニョ

執事「どうかしました?」

お嬢様「な、なにを読んでようと私の勝手でしょ!」

執事「僕に言えないようなものなんですね」

お嬢様「違うわよ!」

大好物です

>>11
受け付けの女みいないしな

執事「じゃあ教えてください」ニッコリ

お嬢様「うぅ…」

執事「さ、早く」

お嬢様「…これ」スッ

執事「…『好きな相手を1週間で落とす方法』?」

お嬢様「…」

執事「なんつーもの読んでるんですかwww」

お嬢様「わ、笑わなくてもいいでしょ!?」

執事「し、失礼wwしましたwww」

お嬢様「うぅぅ…」

執事「はー、笑った笑った」

お嬢様「最低だわ…」

執事「お嬢様に好きな人がいたとは驚きです」

お嬢様「私だって…こ、恋くらいするわ…」

執事に恋したお嬢様

メイドかもしれん

執事「相手はどんな方ですか?」

お嬢様「なんでそんなことあんたに言わなきゃいけないのよ」

執事「まぁいいじゃないですか」

お嬢様「言いたくないわ」

執事「僕に言えないような相手なんですね…!」

お嬢様「そ、そういうわけじゃないけど…」

執事「じゃあ教えてください」

お嬢様「いや」

執事「いいじゃないですかー僕だって恋バナしたいですー」

お嬢様「恋バナ…?」

執事「恋の話ですよ」

お嬢様「ふーん…」

執事「さっ、早く吐いちゃってください」

お嬢様「い!や!」

執事「お嬢様のケチー」ブー

執事「にしても急ですね」

お嬢様「なにが?」

執事「その相手、1週間で落とさなきゃなんでしょう?」

お嬢様「ま、まぁ…」

執事「恋ってそんな慌ただしいものでしたっけ」

お嬢様「…よくわからないわ」

執事「まさか初恋ですか?」ニヤニヤ

お嬢様「い、いいじゃない別に!」

執事「いいですねー青春ですねー」

お嬢様「冷やかすのなら出てって頂戴」

執事「そんなつもりじゃないですよ、ただ羨ましいなーと思っただけです」

お嬢様「なんでよ」

執事「僕、恋なんてしたことないので」

お嬢様「え…」

執事「だから、これでも純粋に応援してるんですよ?」

お嬢様「応援…」

執事「僕じゃなんの役にも立たないと思いますけど、よかったら相談とか聞きますよ」

お嬢様「そ、そう…」

ふむ

執事のくせになれなれしいな
離れろ

お嬢様「…じゃあ、聞いてくれる?」

執事「はい、なんですか?」

お嬢様「あなたもさっき言っていたけれど、私、婚約しなきゃいけないの」

執事「はい」

お嬢様「お父様がまだ相手を決めていないからいいけれど、決まってしまったら私は恋なんて出来なくなってしまうのよ」

執事「まあ、たしかに」

お嬢様「そうなる前に、一度だけでも、自分が好きになった相手と結ばれてみたいと思ったの」

執事「なるほど」

執事「けど、それじゃ、相手の方が可哀想じゃないですか?」

お嬢様「…可哀想?」

執事「その本のおかげで、あなたと結ばれたとします」

執事「けどあなたはいずれ婚約者と結婚してしまう」

執事「残された相手の方はどうすればいいんです?」

お嬢様「そ、れは…」

執事「まぁ相手がどんな方かは知らないのでなんとも言えませんが」

お嬢様「…あなたは、いや?」

執事「え?」

お嬢様「あなただったら…どうするの?」

執事「僕とお嬢様がそんな関係になることなんてありませんよ」

執事「僕は"執事"ですから」

お嬢様「…」

お嬢様「……そう、よね」

執事「そうですよー、変な質問しないでください」

お嬢様「そうね…」

執事「…お嬢様?」

お嬢様「もう寝るわ、出ていって」

お嬢様「あと、この本はもう捨てて」

執事「え」

お嬢様「早く出ていきなさい」

執事「あ、はい…おやすみなさい」

お嬢様「…おやすみ」

バタン


執事「……」

執事「…なにかまずいこと言ったかな…」

執事「この本、どうしようか」

執事「…僕が読んで、あとで内容を教えてあげますかね」

さるよけ

【お屋敷・AM7:00】

執事「おはようございます、お嬢様」

お嬢様「…おはよう」

メイド「お嬢様、なんだか顔色が良くないですよ?」

お嬢様「そうかしら」

メイド「大丈夫ですか?」

お嬢様「平気よ、問題ないわ」

メイド「ならいいですけど…」

執事「大丈夫ですよメイドさん、学校でも僕がちゃーんと見てますから」

メイド「そう、ですね、じゃあお願いします」

執事「はい」

お嬢様「……」

期待

【車内】

執事「お嬢様、今日はやけに静かですね」

お嬢様「別にいいでしょう」

執事「張り合いがなくてつまらないです」

お嬢様「あなたの楽しみなんて知らないわ」

執事「…なにかまずいこと言っちゃいました?」

お嬢様「…別に」

執事「やっぱり地雷踏んだか」

お嬢様「学校で、余計なこと言わないでよね」

執事「余計なこととは?」

お嬢様「夜中のこととか、婚約のこと」

執事「わかりました」


運転手「到着しました、いってらっしゃいませ」

【教室】

女「おはよー執事くん」

執事「おはようございます、女さん」

男「おーっす執事」

執事「ああ、おはよう男」

男「お嬢様さんも、おはようございます」

お嬢様「…おはようございます、では」

執事「あ、お嬢様…」

お嬢様「ついてこないで」

執事「…かしこまりました」

「またよあの"お嬢様"…」ヒソヒソ

「"お嬢様"だからって調子に乗りすぎじゃない?」ヒソヒソ

「執事くんも、あんなのに付き合わされててかわいそー…」ヒソヒソ


男「はーあ、またかよ」

執事「まったく飽きない人たちだ…」

男「まぁお嬢様さんもお嬢様さんだけどな」

男「あーんなツンケンしてたらそりゃあ女子から嫌われるよなぁ」

男「男連中にはモテまくりだけどな」

執事「……」

執事「お嬢様はあれでいいんだよ」

男「は?」

執事「あんな女たちなんて放っておけばいい、いざとなったら僕がどうにかする」

男「…相変わらずかっけーなぁ執事」

執事「お嬢様を守るのが僕の仕事なんでね」

男「こりゃあ女子たちもお嬢様さんを叩きたくなるってもんだ」

執事「は?」

男「モテる男はつらいねえ」

執事「なんだよ」

男「なんでもねーよ」

【学校・昼】

執事「お嬢様、今日のお昼はどちらで?」

お嬢様「屋上で食べるわ」

執事「そうですか、では早速準備を」

お嬢様「けっこうよ」

執事「しかし…」

お嬢様「一人で行くわ、ついて来ないで」

執事「…かしこまりました」

執事「やっぱりおかしい」

男「なにが?」

執事「お嬢様の様子がだよ」

男「そうかー?」

執事「これじゃただの"お嬢様"だ」

男「なに言ってるかわかんねえぞ」

お嬢様が伊織で脳内再生されている

眠い

>>41
フォアテリの?

嘘だ
眠くないはずだ!

【学校・放課後】

執事「さ、帰りましょうか」

お嬢様「…車は来ないの?」

執事「はい、なんでもタイヤがパンクしてしまったようで」

お嬢様「…そう」スタスタ

執事「ちょっと待ってくださいよお嬢様」

お嬢様「なによ?」

執事「どうしたんですか?なんだか今日、変ですよ」

お嬢様「いつも通りよ」

執事「違いますよ」

お嬢様「しつこいわね、いつも通りって言ってるでしょ!」

執事「…」

お嬢様「あ…」

執事「…失礼しました」

お嬢様「あの…」

執事「帰りましょう、お嬢様」

お嬢様「…」

執事「……」

>>43
アイマス

>>47
僕もだよw

【屋敷・執事の部屋】

執事「……本、読むか」

パラッ

『はじめに』

『好きってどんなことでしょう?あなたの好きはどんな好きですか?あなたの好きな相手はどんな人ですか?今のその人との距離は?"仲良くなりたい""付き合いたい""少しでも距離を縮めたい"…そんなあなたの願いを1週間で叶えます。さあ、早速読んでみましょう』

執事「…ほう」

執事「なんだかよくわからないけど、とにかく読んでみるか」

『1日目』

『相手の好みを知りましょう』

『相手の好きな食べ物、音楽、テレビ番組、そして異性のタイプ。これらを知らなくては話になりません。とにかく相手に好きなものを聞いてみましょう。人づてでは意味がありません!あなたから直接聞いてみましょう』


執事「…なるほど」

執事「ちょっと実践してみますか」

執事「…『距離を縮めたい』…お嬢様でいくか」

【屋敷・お嬢様の部屋】

執事「お嬢様ー」コンコン

お嬢様「なにか用かしら?」

執事「入ってもいいですか?」

お嬢様「…どうぞ」

執事「失礼します」

お嬢様「なにかしら」

執事「お嬢様の好きな食べ物はなんですか?」

お嬢様「…はあ?」

執事「あと、好きな音楽と好きなテレビ番組も」

眠い、寝るわ

はぁ?

おい





おい折角期待しながら読んでたんだが

     <⌒/ヽ-、__
   /<_/____/


              (゚д゚ )
     <⌒/ヽ-、__ノヽノ |
   /<_/____/ < <



  起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ
 起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ起きろ

.\                             /
.   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
              (゚д゚ )
     <⌒/ヽ-、__ノヽノ |
   /<_/____/ < <


は?

もうちょっと頑張る
が、終わりがみえない

お嬢様「その質問に答える意味があるのかしら」

執事「まあ一応は」

お嬢様「…食べ物は甘いもの、音楽はクラッシック、テレビなんて見ないわ」

執事「なるほど…あ、あともう1つ」

執事「好みの異性のタイプは?」

お嬢様「……」

執事「…えーと」

お嬢様「黙秘」

執事「だめです」

お嬢様「なぜあなたにそんなことを教えなくてはならないのかしら?」

執事「別にいいじゃないですか」

お嬢様「いやよ」

執事「お願いします」

お嬢様「いや」

執事「なぜそんな頑なに嫌がるんですか」

お嬢様「それは…」

執事「いいでしょう、減るものでもありませんし」

お嬢様「…わかったわ」

頑張れ

お嬢様「…私を理解してくれる人よ」

執事「…なるほど」

執事「お嬢様の好きな方は、お嬢様のことをちゃんと理解されている方なんですね」

お嬢様「…どうかしらね」

執事「?」

お嬢様「理解してくれていると思っていたけれど、そうでもなかったみたい」

執事「え?」

お嬢様「…もういいでしょう、出ていって頂戴」


パタン

執事「どういうことだ…?」

メイド「あ、執事くん」

執事「メイドさん」

メイド「ちょうどよかった、頼みたいことがあるんです」

執事「なんですか?」

メイド「明後日旦那様が帰ってこられるそうなので、旦那様の部屋の掃除をしてもらいたいんですけど」

執事「旦那様、帰ってくるんですか」

メイド「ええ、…多分、婚約者が決まったんだと思います」

執事「そう、ですか」

メイド「じゃあ頼みますね」

【屋敷・旦那様の部屋】

執事「やっぱこの部屋は緊張するなあ」

執事「…明後日か」

執事「僕が今日中にあの本を読み終えて、お嬢様に内容を教えて、お嬢様が明日それを実行すれば…間に合うか」

執事「よし…やってやる!」

朝まで残ってるかねぇ…

執事ェ…

【屋敷・執事の部屋】

執事「時間がない…一気に読むか」

『2日目』

『自分のことを知ってもらいましょう』

『昨日相手に質問したことを、今度は自分で話してみましょう。自分のことを知ってもらうことはとても重要です。』

『3日目』

『相手と約束をしましょう』

『どんな約束でも構いませんがデートの約束がベストです。約束は、あなたと相手を繋げる貴重な糸です。』

『4日目』

『素っ気なくしてみましょう』

『突然のことで、相手はきっと驚くでしょう。それでよいのです。相手があなたのことを気にしてくれることが重要です。』

なるほど

ほうほう


『5日目』

『なにか相談してみましょう』

『どんなことでも構いません。恋愛の悩みなんかだと効果的です。』

『6日目』

『ボディタッチしてみましょう』

『さあ、もうすぐです。今回は少しハードルが高いかもしれません。とにかく相手に触りまくりましょう。ただし、大げさではいけません。あくまで自然に!』

『7日目』

『自分の想いを伝えましょう』

『いよいよ最終日です。思い切り相手に告白しましょう。シンプルで構いません。大袈裟でも構いません。とにかく“好きだ”と相手に伝えましょう!』

執事「…これなら1日でいけそうだ…!」

執事「お嬢様に教えてあげなくては」

執事「…の前に、まず実践実践」

>>34
25013
17862

支援

【屋敷・お嬢様の部屋】

執事「お嬢様ー!」バァンッ

お嬢様「!?」

執事「お嬢様!聞いてください!」

お嬢様「か、勝手に入ってこないでよ…!」

執事「すみません!とにかく聞いてください!」

お嬢様「な、なにを?」

執事「僕は、カレーが好きです!あとJAZZ!テレビは見ません!」

お嬢様「…は?」

執事「えーと、あと…お嬢様!今度デートしましょう!」

お嬢様「えぇっ!?」

執事「デートですよ、デート!約束です!」

お嬢様「え、な、なんで…」

執事「次は…そっけなく、か…」

お嬢様「で、でででデートなんて…!」

執事「あ、そんな大袈裟なことじゃないんで」

お嬢様「え?」

執事「全然大したことじゃないんで、お気になさらず」

お嬢様「え?は?」

執事「あ、じゃ、そういうことで」

パタン

ワッフルワッフル

執事不器用だな

執事「次は相談か…」

バァン

執事「お嬢様…」

お嬢様「え、なんでまた…!」

執事「お嬢様、相談に乗ってもらえますか…」

お嬢様「は?相談?」

執事「実は僕、守りたい人がいるんです」

お嬢様「え…」

執事「けど、その人は僕から離れていこうとしていて…どうしたらいいんでしょうか?」

お嬢様「守りたい…人…」

執事「えーと、つぎつぎ…」

執事「お嬢様お嬢様」トントン

お嬢様「な、なによ…」

執事「あれ?なんかちょっと涙目じゃないですか」

お嬢様「そ、そんなわけ…」

執事「どうしたんですか?」ナデナデ

お嬢様「…っ!!」

執事「あ、今度は顔が真っ赤に…まさか熱でも」コツン

お嬢様「っ!!!!!」

執事「ふむ、熱いですね」

お嬢様「だ、大丈夫よ!いいから、離れて…っ」

執事「おっと、失礼しました」パッ

執事「よし、最後…」

執事「お嬢様!僕はあなたを守りたい!」

お嬢様「な…っ!」

執事「僕はお嬢様のことが好きです」

お嬢様「な、なななななな…」

執事「…というのが、あの本に書いてあったことです」

お嬢様「ななな」

お嬢様「なな……は?」

執事「だから、お嬢様が捨てろと言ったあの本ですよ」

お嬢様「は?!」

お嬢様「あんた…私のこと馬鹿にしてるの…!?」

執事「いいえ、純粋に応援しているだけです」

お嬢様「だったら…!」

執事「とにかく、急いでくださいお嬢様」

執事「明後日には旦那様が帰ってこられます」

お嬢様「お父様が…?」

執事「きっと婚約者様が決まったのでしょう」

お嬢様「もう、決まったのね…」

執事「だから明日、私がしたことをお嬢様の好きな方にしてください」

お嬢様「…わかったわ」

お嬢様「1から説明してちょうだい、執事」

執事「はい」

執事「まず、相手の好みを知る」

お嬢様「えぇ」

執事「次に、自分の好みを知ってもらう」

お嬢様「えぇ」

執事「次に、なにか約束をする」

お嬢様「えぇ」

執事「で、素っ気なくする」

お嬢様「で?」

執事「次に、なにか相談をする」

お嬢様「なるほどね」

執事「で、ボディタッチをする」

お嬢様「最後は?」

執事「告白です」

お嬢様「わかったわ、ありがとう」

執事「いえ、頑張ってくださいお嬢様」

お嬢様「えぇ…早速だけど執事、好きなものは?」

執事「え?」

お嬢様「たしか…カレーとJAZZと言ったかしら」

執事「は、はい」

お嬢様「私の好きなものは…もう言ったからいいわね」

お嬢様「さっき言ってたデート、約束よ」

執事「え?はい…」

お嬢様「じゃ、出ていきなさい」

執事「は?」

お嬢様「出ていけって言ってるの」

執事「は、はい」

バタン

清々しいほどに鈍感だな、執事
むしろ執事の方が可愛らしいくらいに

執事「なんだったんだ…」

お嬢様「執事、入ってきて!」

執事「は、はい」ガチャ

お嬢様「相談…してもいいかしら?」

執事「どうぞ…」

お嬢様「私ね、好きな人がいるの」

執事「知ってますが」

お嬢様「すごく性格が悪くて、いつも喧嘩してしまうの」

執事「はぁ」

お嬢様「おまけに鈍感だしデリカシーないし」

執事「はぁ…」

お嬢様「けど…私のために必死になってくれる人なの」

執事「…素敵な方ですね」

お嬢様「えぇ、とっても」スッ

執事「お嬢様…?」

お嬢様「執事…」ギュッ

執事「えっ、お、お嬢様!?」

お嬢様「あなたのことよ、執事」ボソッ

執事「え?な、なにが…」

お嬢様「今言ったこと、全部」

執事「は?…え?」

お嬢様「…」イラッ

お嬢様「だから!私はあんたが好きだって言ってるのよ!」

執事「…え」

お嬢様「ほんっと鈍感ね!いつもは人の嫌なところばかり突いてくるくせに!」

執事「え、えーと…」

お嬢様「本の効果はあったのかしら?」

執事「…!」

お嬢様「私はあなたが好きよ、…あなたは?」

執事「は、はい…」

お嬢様「なに?」

執事「お嬢様のことが、好きです…」

えんだああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

異やああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

キタキタキタクルー!?

最後までかけないならスレたてんなよカス

お嬢様「…ふふっ」

執事「…は、ははは」

お嬢様「素晴らしい本ね、感動したわ」

執事「まったく同感です、お嬢様」

お嬢様「そういえば、お父様が私の婚約者を見つけたみたいよ」

執事「おや…めでたいですね」

お嬢様「そうかしら?」

執事「…残念ですが、その婚約、なかったことにさせていただきます」

お嬢様「あなたにできるのかしら?」

執事「やってみせますよ、必ず」

お嬢様「…頼んだわよ、執事」

執事「かしこまりました」

>>46
4721
12697
25592

【明後日:屋敷・旦那様の部屋】

お嬢様「お帰りなさい、お父様」

執事「お帰りなさいませ、旦那様」

メイド「お帰りなさいませ」

旦那様「うむ」

お嬢様「お父様にお話しがありますの」

旦那様「なんだね」

執事「お嬢様の婚約の件ですが」

旦那様「婚約?」

執事「申し訳ございませんが、婚約は私が認めません」

旦那様「なにを…」

執事「お嬢様は、僕の恋人です」

お嬢様「そういうことなの、お父様」

旦那様「お前たち、なにを言っている」

執事「だから、婚約は…」

旦那様「婚約とは、なんのことだ」

お嬢様「え?」

執事「え?」

旦那様「え?」

え?

あと少しで終わりそうだな…?

お嬢様「だ、だって、今日は私の婚約者が決まったから帰ってきたんでしょう…?」

旦那様「いや、普通に仕事が一段落ついたから帰ってきただけだが…」

お嬢様「え?」

旦那様「え?」

執事「……メイドさん」

メイド「な、なんですか」プルプル

執事「肩が笑ってますよ」

メイド「うふふ、ごめんなさいお嬢様、執事くん」

メイドイン

執事「あんたが黒幕かー!」

メイド「だってー、お嬢様があーんなに悩んでたのに、執事くんたら全然気が付かないんですものー」

お嬢様「なっ」

メイド「お嬢様が可哀想になってきたので、私が一肌脱いだんですよ☆」

メイド「…て、あれ?」

執事「…」

お嬢様「…」

旦那様「…」

メイドぉぉ

お嬢様「なに余計なことしてんのよー!」

旦那様「執事くん!娘を恋人にするとはいい度胸じゃないか!」

執事「い、いや、これはなんというかその」

メイド「え?え?」

旦那様「こうなったら本当に婚約者を連れてくるしか…!」

お嬢様「だ、だめよお父様!」

旦那様「お前がそういうならやめておこう」

執事「軽いな!」

旦那様「なにか言ったか執事くん」

執事「い、いえなにも」ハハハハ

【そんなこんなで】

執事「お嬢様ー朝ですよー」コンコン ガチャ

お嬢様「…」スースー

執事「お嬢様ーいい加減起きやがってくださーい」ユッサユッサ

お嬢様「うぅん……」

お嬢様「って執事!?」

執事「おはようございます、お嬢様」

お嬢様「お、おおおはよう…」

執事「さ、早く支度をしてください、遅刻しますよ」

お嬢様「ま、待って!」

執事「なにか御用ですか?」

お嬢様「そ、その…えっと…」ゴニョゴニョ

執事「早く言ってください」

お嬢様「う、うるさい!…す、好き、って…い、いいなさいよ!」

執事「好きですよ、お嬢様」ニッコリ

お嬢様「っ…!」

執事「さ、早く支度を」

お嬢様「わ、私も好きよ…執事」

執事「はい、お嬢様」



おわり

乙やすみ


ようまとめた

最後まで書けてよかった

付き合ってくれてありがとう
そしておやすみすぐおはよう

ついでに
いおりんかわいいよいおりん
だが美希が好き



みんないい夢みろ

乙乙

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月15日 (火) 13:57:10   ID: y8bXsu3Q

病気持ちだろこの執事

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