魔王「死にたい…」(131)

魔王「今まで俺は何をしてきたんだろう…」

魔王「一流大学出て…出世街道を歩むはずが…」

魔王「同期の連中はみんな結婚して子供も作ってると言うのに…」

魔王「同窓会とかで今何してるのって聞かれたらどう答えればいいんだよ…」

魔王「死にたい…」

部下「魔王様!今度の侵略する国のことですが」

魔王「黙れ!俺は今一人になりたいんだ!」

部下「そうも言ってられません魔王様。今度の戦いは我々の行く末を決めるものでありますから」

魔王「お前に全部任せるから…」

部下「そういうわけにもいきません。何かお悩みでもあるのですか?」

魔王「別に…」

部下「しっかりしてください。あなたの今までの輝かしい功績を忘れたのですか!」

魔王「鬱だ…」

部下「…しかたありませんね。この話は侵略が終わってからにしようと思ってたのですが」

魔王「何の話だ?」

部下「お見合いの話がきております」

魔王「マジでかっ!相手は!?どんな子だっ!?」

部下「竜族の王女です。こちらが写真になります」

魔王「どれどれ…」

部下「竜族の力は魅力的です。わが軍の戦力強化にも悪い話ではないと思います」

魔王「…おい」

部下「なんですか?」

魔王「なにこの馬鹿でかい爬虫類」

部下「ですから竜族の王女と」

魔王「ふざけんなよ!こんなのにチンコ突っ込めってか!」

部下「魔王様ならイケます」

魔王「こういうのは普通アレだろ!翼を持つ人間の姿した可憐な少女みたいなのが定石だろ!」

部下「別にいいではありませんか」

魔王「ふざけんなよ…どうやってこんなのにチンコ突っ込めっていうんだよ…」

部下「愛は種族の壁を超えるものです」

魔王「この縁談はなしだ!死んでもやらん!」

部下「では侵略に真面目に取り組んでください」

魔王「ぐぬぬ…」

部下「爬虫類とハメハメしたくないのならしっかりしてください。魔王様が本気をだせば竜族の手など必要ないですから」

魔王「分かったよ…やればいいんだろやれば…」

魔王「計画書は作っておいたから」

部下「ありがとうございます」

魔王「それと今後の軍の方針のプレゼンはお前がやれ」

部下「分かりました。ではあとの準備は私がしますので魔王様はお休みください」

魔王「ああ…」

魔王(この先どうなるんだろう…)

魔王(死ぬまで魔王続けるんだろうか…)

魔王(母ちゃんは未だに俺が真面目に会社で働いてるって信じてるし…)

魔王(うう…もうやだ…)

ふざけんなよ魔王
結婚がすべて幸せにいくとはかぎらないんだぞ
ましてや派遣で次が決まらないまま今月いっぱいでクビなんだぞ

部下「大変です!魔王様!」

魔王「…なんだ人が寝ようとしているのに騒々しい」

部下「勇者が攻めてきました!」

魔王「へーそう」

部下「少しは慌ててください!城門を突破されました!」

魔王「めんどいから出迎えてくるわ」

部下「まっ、魔王様自ら行くのですか!?危険です!」

魔王「いや大丈夫だってば」

部下「いいえ!私が出ます!」

魔王「いや、負けんて」

部下「ですが…」

魔王「侵略前の準備運動だと思えばいいだろ」

部下「分かりました…」

魔王「フハハハハ!愚かな人間め!わざわざ我に殺されにくるとはな」

女勇者「現れたな悪の権化め!成敗してくれるわっ!」

魔王「お前如きに何が出来ると言うのだ!我が圧倒的な魔力の前にひれふ…す…ってあれ?」

女勇者「わが剣を受けてみろっ!」

魔王「…ひょっとして女勇者さん?」

女勇者「…へ?」

魔王「覚えてないかな?高三の時一緒だった魔王だよ」

女勇者「まっ、魔王君!?」

魔王「いやー懐かしいな。十年ぶりくらいか」

女勇者「…」

女勇者「…魔王くんってT大に行って官僚になったんじゃなかったの?」

魔王「いやー恥ずかしい話し落ちぶれてしまいまして」

女勇者「そっ、そうなんだ…」

魔王「女勇者さんはなんでこんなことやってるの?」

女勇者「…」

魔王「あっ、ごめん言い辛いよね」

女勇者「…それよりこれからどうするの?魔王君の部下みたいな人たちがすっごく見てるんだけど」

魔王「外野もいるようだし、立ち話もあれだから俺の部屋においで」

女勇者「でっ、でも!」

魔王「あー平気平気。隙を狙って殺すとかそんなんはしないから」

女勇者「う、うん…」


魔王「汚い部屋だけどどうぞ」

女勇者(すっ、凄い広くて綺麗な部屋…)

魔王「いやーしかし縁ってのは変なところでつながってるもんだねえ」

女勇者「そうだね…」

魔王「他の皆はどうしてるか聞いてる?なかなか連絡とれなくてさ」

女勇者「分かんない…私も連絡とってないから」

魔王「そっか、勇者ってのは大変だもんなー」

女勇者「それにこんなことしてるって誰にも言えないし…」

魔王「よく今までバレなかったね。それこそ色んな町を旅するだろうに」

女勇者「ずっと顔を隠してきたから…」

魔王「それは大変だったね…」

魔王「仲間は?ひょっとしてうちの馬鹿どもが殺しちゃったりとか…」

女勇者「ううん…下手に仲間をつくると誰かに知られちゃう可能性があるから」

魔王「そうなんだ。一人でうちに挑むとは凄い度胸だね」

女勇者「この年まで勇者やってることで悩んでちょっと自暴自棄になってたの…」

魔王「…」

女勇者「…私が勇者やってるのってねお父さんのせいなの」

魔王「何かあったの?」

女勇者「私が大学に居る時、お父さんが莫大な借金作って…自己破産を申請したの」

魔王「そうか…」

女勇者「それで負債はゼロになったんだけど…代わりとして一家全員勇者として国のために働くことになってね…」

魔王「…」

女勇者「それで…私以外の皆死んじゃって…グスッ」

魔王「…もういいよ女勇者さん」

女勇者「うわあああああああん」

魔王「よしよし」 ナデナデ゙

女勇者「グスッ…ヒック…」

魔王「落ち着いた?」

女勇者「…うん」

魔王「一人でよくここまで頑張ったね」

女勇者「うん…ヒック…」

魔王「えらいえらい」 ナデナデ

女勇者「…そういや魔王君」

魔王「なに?」

女勇者「同情するなら私の奴隷になれ」ケンシャキーン

魔王「うぬの剣では俺を切ることはできん」ゴーゴゴゴゴ

女勇者「今度…国を侵略するみたいな話聞いたけど本当?」

魔王「あー…それは部下が勝手に…」

女勇者「そうなんだ…」

魔王「えーと、侵略はいけないことだよね。中止にさせるよ」

女勇者「そっ、そんなに簡単に決めて大丈夫なの?」

魔王「多分な。それより女勇者さん。今度食事に誘ってもいいかな?」

女勇者「えっ!わっ、私と?」

魔王「ダメかな?」

女勇者「そっ、そんなことないよ!是非行きたいです!」

魔王「じゃあ今度使者を送るから。今日は遅いしもう送るよ」

女勇者「はっ、はい…///」


部下「…魔王様」

魔王「ん?どーした」

部下「どうして勇者などと馴れなれしくしていたのですか?」

魔王「いやーそれがな、高校ん時の同級生だったのよ」

部下「いくら知り合いであろうと魔王様の命を狙いに来たのですよ!」

魔王「いや全然そんな気なかったし」

部下「いけません!魔王様とあろう方が勇者と馴れあうなどと!」

魔王「そういや次の侵略な、あれやめにするわ」

部下「なっ…」

魔王「そういうことでよろしく」

部下(おのれ勇者め…)

部下(魔王様になにをしたのだ)

部下(まさか売れ残りアピールで魔王様を誘惑したのか…?)

部下(魔王様も婚期を逃してしまうことに焦りを感じていたようだし…)

部下(いかん!早急に手を打たないとマズい)

部下(なるべく人間に近い種族との縁談を持ちかけなければ…!)

部下(それも美人でグラマーでなくてはあの面食いどスケベがYESと言わないだろうな…)

部下(なんとしても勇者に懐柔されるのだけは防がねば)

魔王「ちょっと出かけてくるわ」

部下「魔王様、どこへ行くのですか」

魔王「そんなこともいちいち言わなきゃいけないのか?お前は俺の保護者か」

部下「みたいなものです。今は人間どもが魔王様を殺そうと躍起になっておりますので」

魔王「ちょっと町まで飯食いに行くだけだよ」

部下「…ひょっとしてあの勇者ですか?」

魔王「おお、よく分かったな」

部下「いけませんっ!いくらなんでも不用心すぎます!」

魔王「いいじゃんそんくらい。俺だって思い出話に花を咲かせたいんよ」

部下「私は認めません!絶対に認めませ…って逃げないで下さいっ!魔王様っ!」

部下「くっ…逃げられてしまった…」

部下「場所も分からないし…下手に異形の部下を探しに出したら騒ぎになる…」

部下「人型は私しかいないし…くっ…仕方ない…私一人でなんとかせねば」

魔王「ごめん!待たせたかな」

女勇者「そっ、そんなことないよ!私も今来たとこだから」

魔王「そっか、じゃあ入ろうか」

女勇者「うん…」

魔王「そういやこの前の侵略のはなしさ、ちゃんと中止にしたから」

女勇者「本当!?…その、部下の人には何も言われなかったの?」

魔王「口うるさいのが一人いたけど何ら問題はなかったよ」

女勇者「そうなんだ…良かった…」

魔王「無駄に犠牲を出すだけだもんな…昔はそんなことも考えないでやりすぎた」

女勇者「もう若さで押し切れる年じゃないもんね」

魔王「うん…今はもう無茶はできないし考え方も変わってきた」

女勇者「このお店初めてなんだけど、魔王君はよく来るの?」

魔王「大学の頃にはよくね来てたよ。仲間内でとか女の子誘うときとか」

女勇者「そうなんだ」

魔王「今は職業柄なかなかこれないからね」

女勇者「そうだよね、でも今日は待ちに来ても大丈夫なの?」

魔王「魔王と言っても人間だし、普段の格好と全然違うから大丈夫」

女勇者「ふふっ、だから私服できてるんだ」

魔王「今の流行とか知らないけど変じゃないかな?」

女勇者「凄く似合ってると思う」

魔王「ありがとう、お世辞でも嬉しい」

この魔王蹴りたい

女勇者「ごちそうさま。すっごく美味しかったよ」

魔王「そういってもらえてうれしいよ」

女勇者「魔王君…私もお金だすよ?」

魔王「いいよ、今日は俺が出すから」

女勇者「ええと…次は私が出すから…その…」

魔王「?」

女勇者「まっ、また機会があれば一緒に…」

魔王「ああ、いつでもオッケーだよ」

女勇者「本当!?良かった…」

魔王「家まで送るよ」

女勇者「うん…」

魔王「そういやさ、女勇者さんは今付き合ってる人とか言ないの?」

女勇者「いっ、いないです!勇者って職業だし…なかなか出会いもなくて…」

魔王「そっか、俺もだわ」

女勇者「そっ、そうなんですか?魔王なら色んな女の子はべらせてるか思ってた…」

魔王「それがねえ…女の子といっても大抵触手か鱗か鋏がついててねえ…」

女勇者「ふふっ…そうなんだ」

魔王「手出しをするにもこっちが襲われそうで怖くて怖くて」

女勇者「ふふふ、大変だね」

魔王「まーというわけで一人身です」

部下(やっとみつけたと思ったら何をしているのだあのスケベめ…)

部下(ぬぁーにが「まーというわけで一人身です」だ)

部下(勇者側からではなくうちのアホからアプローチを仕掛けようとしていたとは…)

部下(しかし…どうにかして阻止しなければ…)

部下(どうする…どうする…)

部下(しかたあるまい…私が出て行くしか…!)

この部下らは絶対ドラッガーを読んでいるな

部下「探しましたよ魔王様」

魔王「げっ…」

女勇者「魔王君、この女の人は誰?」

魔王「えーと…」

部下「魔王様の部下です」

女勇者「そっ、そうなんですか…はじめまして」

魔王「女勇者さん、こいつおいて早く帰ろう」

部下「逃がしませんよ魔王様。それに前に話した縁談のことも片付いておりません」

魔王「どうせあの爬虫類だろ?」

部下「いえ、他にも複数あります」

魔王「え…」

女勇者「…」

部下「それと女勇者さんでしたっけ?こんなスケベ男だけはやめておいたほうがいいですよ」

魔王「おい、いつ俺がスケベ扱いされるようなことをした」

部下「私は何度も無理やり犯されそうになりました」

魔王「お前本当の姿はウネウネしてるじゃん。お前だけは絶対にないわ」

部下「愛があればウネウネも可愛く見えます」

魔王「さっき無理やりって言わなかったっけ?」

部下「気のせいです。ともかく魔王様は男としては最低です」

女勇者「ほっ、本当なの?魔王君…?」

魔王「誤解だ!セクハラはともかくこいつにだけはありえん!」

部下「ごちゃごちゃ言ってないでさっさと転移魔法で帰りますよ!」

魔王「待ってくれ!せめて誤解を解いてからあああああああああああああああ」

フォーン

女勇者「行っちゃった…」

女勇者(さっきの話…本当なのかな)

部下「さて魔王様、縁談のことですが」

魔王「…おい」

部下「なんですか?何か問題がありましたか」

魔王「…なんで邪魔しに来た」

部下「魔王様が勇者と仲良くなるなんて前代未聞です。ましてや恋人関係など」

魔王「…チッ、狙ってたのに気付いてやがったか」

部下「そんなことになるくらいなら他の魔族か精霊とくっつけるほうがマシですから」

魔王「やだー!俺は女勇者さんがいいのー!」

部下「ダダをこねないでください。魔王としての自覚を持ってください」

魔王「俺もう魔王やめるわ…」

部下「この不景気の中でそう簡単に転職が出来ると思うんですか?履歴書に魔王とか書けますか?」

魔王「う…」

部下「それに女勇者さんも無職となんか付き合いたくないでしょう」

魔王「うう…」

飯食ってくる

部下「じゃあ縁談の話に移りましょうか」

魔王「…」

部下「まず一人目はアンデッドのアン子さん(22)です」

魔王「…」

部下「ゾンビ界のアイドルなのでプロポーションも抜群です。ただ内臓が出やすいので激しいプレイには応じられないとのことです」

魔王「怖すぎるだろ!なんだよ内臓が飛び出るって!」

部下「魔王様はもつ鍋が好きだとおっしゃられてませんでしたか?」

魔王「食えってか!?嫁になるかもしれない女のもつを食えってか!?」

部下「…では次の候補にいきましょう。なんと予想外にエルフの方からきました」

魔王「俺らと関わり持とうってのは意外だね」

部下「エル子さん2300歳です」

魔王「はいアウトー!」

部下「なぜですか?見た目はボインボインな若い女性ですよ?」

魔王「いや…年上は好きだけどさ…流石に4ケタは…」

部下「…しかたありませんね。なら次に行きましょう」

部下「では次はインキュバスの…」

魔王「男じゃん!それ」

部下「女性に見間違われるほどの美少年ですよ?」

魔王「顔が良ければ何でもいいわけじゃないだろ…」

部下「面食いのくせに細かいですね」

魔王「なんか色々ひどくね?」

部下「なら最後です。こちらは三代続いている由緒正しき東の魔王様の娘さんです」

魔王「魔王に由緒も糞もねーだろ」

部下「縁談の話をしますと東の魔王様は随分乗り気でした」

魔王「いやいや…」

部下「8歳になるうちの娘を是非と」

魔王「なんでだよっ!俺完全に犯罪者じゃねーか!ていうかさっきからなんだよそのチョイスはっ!」

部下「今度の全国魔王組合では楽しみにしているとのことです」

魔王「あう…」

魔王「もういい…寝る」

部下「そうですか。おやすみなさい」

魔王「縁談の話は全部なしだ」

部下「そうですか」

魔王「ああ…」

部下(やれやれ…どうしてもあの勇者のことを諦める気はないですか)

部下(まあ次の全国魔王組合の集会で無理やり縁談を進めるとしますか)

魔王「なあ」

部下「なんですか?」

魔王「お前は俺のこといじめて楽しい」

部下「いえ、むしろ魔王様を愛しているからこその行動です」

魔王「へー…」

部下「私などが魔王様と結婚などあり得ない話ですから、魔王様にはせめて幸せになってほしいと願ってこうしたまでです」

魔王「それで俺をネクロフィリアか熟女好きかショタコンかロリコンにしようとしたのか」

部下「全ては魔王様のためです」

魔王「はあ…まあいいや。おやすみ」

部下「おやすみなさい」

魔王「はあ…あれから女勇者さんと一回もあってないな…」

部下「魔王様」

魔王「なんだ?また縁談か?」

部下「いえ、今日は全国魔王組合の集会ですのでご用意を」

魔王「ああ…忘れてた」

部下「出発の支度が出来たら言ってください」

議長「皆さん集まりましたね。では全国魔王組合会議を始めます」

魔王「なあ…」

部下「なんですか?」

魔王「なんでハゲてる冴えない眼鏡のおっさんが議長やってんだ?前あんな人だったっけ?」

部下「ご存じないのですか?彼は脱サラして魔王を始め、今もっとも勢いのある魔王と名高い人ですよ」

魔王「そんなに凄いおっさんなのかよ…」

部下「勤めていた会社での経験が活かされているようですね」

魔王「すげーな…」

東の魔王「おい、魔王よ」

魔王「こっ、これはこれは東の魔王様。ご無沙汰しております」

東の魔王「うちの娘の話なんだが…」

議長「私語は慎んでもらえますか?」

東の魔王「…チッ、会議が終わったら俺のところに来い」

魔王「…分かりました」

魔王「東の魔王様、縁談の話なのですが…」

東の魔王「おう!その話を今日はしにきたようなもんよ」

魔王「うちの部下が勝手にですね…」

東の魔王「いやあお前みたいな優秀な魔王ならうちの娘も安心して任せられるってもんだ」

魔王「ですから…」

東の魔王「ただうちの後継者は息子に任せるからその辺は勘違いすんなよ」

魔王「あの…」

東の魔王「今度そっちに娘を送るからよろしくな」

魔王「えと…」

東の魔王「どこにだしても大丈夫なように育ててあるから心配すんな」

魔王「あ…」

部下「ヘタレですね」

魔王「黙れ」

部下「上司には頭が上がらないのはどこでも同じですね」

魔王「はあ…」

部下「よかったではありませんか。これでめでたくロリコンになれますよ」

魔王「うるせえっ!」

部下「このおめでたいニュースをあの勇者様にも伝えておきます」

魔王「おいっこらっ!」

部下「もう使者を飛ばしましたので安心してください」

魔王「このあほがっ!」

~1週間後~

魔王「うう…あれから女勇者さんと連絡取れてない…」

部下「喜ばしいことです」

魔王「お前クビだっていったろうがっ!」

部下「残念ながら魔王様にはその権限はありません」

魔王「なんでだよっ!」

部下「そういえば今日は東の魔王の娘が来る日ですね」

魔王「話を聞けよ…」

ピーンポーン

部下「噂をすればなんとやらです」

魔王「もうどうにでもなれ…」

魔娘「はっ、はじめまして」

魔王(本当に8歳の子供じゃねーか…)

魔娘「ふつつかものですがよろしくお願いします!」

部下「ほら甲斐性なし。なに突っ立ってるんですか」

魔王「あ、ああよろしく」

部下「頼りない人ですがどうかよろしくお願いしますね、魔娘さん」

魔王「お前は俺のオカンか」

部下「安心してください。お母様にもちゃんと8歳の子供と結婚するとの連絡をいれておきましたから」

魔王「ちょっとまてええええええええええええええええええええええええええ」

魔娘「あ、あの…」

魔王「ああ、スマン…あんたの部屋と城の案内をするから…」

娘「私はホワイト・ロリータ」

母『あんたねえ…8歳の女の子と結婚するってどういうことなの』

魔王「ごめん母ちゃん。ちょっとうちの知り合いが度の過ぎた悪戯をさ…」

母『冗談でもそんなこといいなさんな…あんたが犯罪に走ったんじゃないかと心臓が止まるかと…』

魔王「ごめん母ちゃん…そいつには注意しておくから」

母『連絡をくれたのは女の人だったけどひょっとしてあんたの彼女?』

魔王「いや、流石に軟体動物には興味ないから」

母『なんて?』

魔王「いやこっちの話。まあ良い人見つかったらちゃんと紹介しに行くから」

母『期待しないでまっとるよ。ああ、あとコメ送っておくから』

魔王「いつもありがとうな母ちゃん。それじゃ」 ピッ

魔王「はあ…」

魔娘「なっ、何かあったんですか?」

魔王「いやきにすることはないよ」


魔王「ここがあんたの部屋だ」

魔娘「はっ、はい」

魔王「夕食の時間になったらまた呼ぶからそれまで待っててくれ」

魔娘「はい」

魔王「何か必要なことがあったらうちの誰かに言ってくれればすぐ対応するから」

魔娘「はい」

魔王「それじゃあまた」

魔王(はあ…これからどうするか)

魔王(いくらなんでもあの年はまずいだろ)

魔王(それに女勇者さんの誤解はどうやってとこうか…)

部下「おかしいですね。幼い子を部屋に連れ込んでそのまま無理やり犯すと思っていましたのに」

魔王「流石にあんな小さい子はまずいだろってかうるせーよ」

魔王(鬱だ…)

部下「そういえば女勇者さんからの伝言です」

魔王「えっ!なっ、なんて言ってた?」

部下「末永くお幸せにこのロリコン野郎、だそうです」

魔王「嘘だっ!そんなこといわないもん」

部下「よかったですね」

魔王「嘘だ…」

部下「これからあの幼女と子作りに励んでください」

魔王「お前…」

部下2「魔王様!大変です!勇者に城門を突破されました!」

魔王「この…糞めんどくさい時に誰だよ…ちゃっちゃと片付けてくる」

部下「いえ、私がいきます」

魔王「いいよもう俺がやるよめんどくさい…」

部下「はあ…ですが身を案じて…」

魔王「いいってばもう…」

部下「では魔娘様をお守りしてきます」

魔王「頼んだ」

魔王「フハハハハハ!愚かな勇者め!命を捨てにきおったか」

女勇者「まっ、魔王君!幼女をさらって妊娠させたって嘘だよねっ!」

魔王「おっ、女勇者さん!?しかもなんだよ幼女を妊娠させたって」

女勇者さん「だってこの前の女の人がそんなこと言ってきたから…」

魔王「誤解だっ!あの野郎殺してやる!」

女勇者「…ってことは魔王君はそんなことしてないの?」

魔王「するわけないじゃないですか…」

女勇者「よかった…」

魔王「ごめんね、俺がもっと早く誤解を解くために君に会いに行くべきだった」

女勇者「そっ、そんなことないよ!早とちりした私が悪いんだから…」

魔娘「魔王様っ!大丈夫ですかっ!」

魔王「あ…」

女勇者「…」

魔娘「まだ式も挙げてないのに死ぬなんて嫌ですっ!」

女勇者「…帰る」

魔王「待ってくれ女勇者さん!これには深い事情があるんだ」

部下「そうです魔王様は幼女との結婚という願望を果たすために東の魔王に土下座して娘さんをくださいって言ったんですよ」

魔娘「そっ、そんなにまで私のことが…///」

魔王「その口を縫いつけてやろうかこのクソ野郎がぁっ!…って女勇者さん!待ってってば!」

女勇者「もう帰るっ!」

魔王「ああ…行っちゃった…」

部下「これは大軍を率いて攻めてくる可能性がでてきましたね」

魔王「誰のせいだと思ってるんだ!」

魔王「もう寝る…」

魔娘「そっ、そんな…!まだ早すぎます…///」

魔王「そっちじゃないよっ!」

部下「そうですよ。もっと過激な方です」

魔王「もう突っ込む気力さえないわ…」

部下「魔王様、食事はとらないでいいのですか?」

魔王「食欲ないからいいわ…二人で食べといて…」

部下「分かりました。ではいきましょう魔娘様」

魔娘「はい。お体に気をつけてくださいね魔王様」

魔王「ああ…」

魔王(…)

魔王(もう終わりだ…)

魔王(女勇者さん…)

魔王(完全に俺がペドフィリアだって思ってた…)

魔王(ああ…)

魔王(どうせ…どうせ嫌われるんだったら…)

魔王(…今から城を抜け出して会いに行こう)


女勇者(…)

女勇者(…ちょっぴり期待してたんだけどな)

女勇者(やっぱり私なんかじゃ駄目か)

女勇者(うん…これからは勇者一筋で生きて行こう)

魔王「女勇者さん!」

女勇者(もう迷いはしない)

魔王「女勇者さん!」

女勇者「…え?魔王君?」

魔王「言いたいことがあってここまで来たんだ」

女勇者「…なんですか?」

魔王「信じてもらえないかもしれないけどさ…」

女勇者「…」

魔王「好きだ」


女勇者「え…?」

魔王「久しぶりに会って凄く綺麗になった女勇者さんをみてそう思ったんだ」

女勇者「…」

魔王「ひたむきに頑張る女勇者さんを見てそう思ったんだ」

女勇者「…でっ、でも」

魔王「女勇者さんの素敵な笑顔を見て思ったんだ」

女勇者「…」

魔王「あの子のことは誤解だ。勝手にきめられた結婚なんだ」

女勇者「本当にそうなの?」

魔王「ああ」

女勇者「…信じていいの?」

魔王「ああ」

女勇者「嬉しい…!」

魔王「結婚を前提にお付き合いしてもらえないかな?」

女勇者「うん…喜ん…」

部下「なーにをやってるんですか」

魔娘「魔王様…!浮気ですか…!?」

魔王「」

終わり?

明日ソロツー行くつもりで早いからもう寝ます
また暇な時にスレたて直せばいいっすか?

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