QB「おめでとう!美樹さやか!」 さやか「嘘!?だって・・・」(185)

数えるのも馬鹿らしくなるほどのループの末に辿り着いた世界

全ての事がうまく運び、ループの先の未来へ歩き出すことができた


鹿目まどかの契約を阻止することができた

美樹さやかは失恋しても立ち直ることができた

巴マミは死なず、共に戦うことができた

佐倉杏子と理想的な信頼関係を築くことができた


全てが最高の形でワルプルギスの夜を倒すことができた

私はこの先の未来を知らない

新しい未来で思い出を作っていける

しかし魔法少女である私たちは魔女と戦い続けなければならない

それでも5人で未来へ進めるのならきっと何とかなる、そう思いたい


でもいつだって現実は非情な答を私に突きつける

私の知らない魔女が私達の平和を、命を脅かす

これはその中の一つの物語・・・

※まどポをお持ちの方は、ほむらシナリオのお茶会EDを迎えた時間軸だと思ってください
※このSSは別のSSの続きですが、前作と関連性はあまりないので読んでいなくても問題ありません
むしろ同一時間軸というだけで話はあんまり関連していません
続き扱いなのは設定をそのまま使いたい為です
(セリフとかに多少前作の続きがあります)
前作:マミ「大丈夫よ」まどか「嘘!だってマミさん・・・」
(URLは申し訳ありませんが割愛致します)

※簡単に設定の説明
・ほむらは時間を止められないのでエアガンを強化して戦います
・まどほむは出来上がったばかりです
・QBはみんなに対して協力的です

※前回と違って突然コメディにはなりません、シリアルです

~~朝・あたしの部屋~~

ピピッピピッ

さやか「うーん・・・」

ピピッピピッ カチャ

さやか「ふわぁ・・・ねむーい・・・遅くまでテレビ見るんじゃなかったなぁ・・・」

さやか「ん・・・っ!?あれ?ソウルジェムがない!」ガバッ

さやか「そんな!いつも指輪にして、寝る時だって外した事がないのに」

さやか「ベッドの周りに落とした!?」ガタッ

さやか「ない!ない!どうしよう!どこにいっちゃったの!?」ガタッガタッ

QB「やあ、どうしたんだい?さやか。凄く焦っているみたいだけど」

さやか「QB!ソウルジェムをどこかに落としちゃったみたいでさ」

さやか「QBなら狭い隙間とかも見られるでしょ?探すの手伝ってよ!」

QB「あぁ、そのことか。それについて君に説明をしにきたんだよ」

さやか「説明?」

QB「おめでとう!美樹さやか!君は魔法少女を卒業した!」

さやか「嘘!?だって前に聞いたときは魔法少女から人間に戻ることは出来ないって・・・」

QB「確かに言ったね」

QB「しかしそれは聞かれた時点での話さ」

さやか「どういうこと?」

QB「先日僕らの間で会議が行われてね」

QB「エネルギー問題にある程度の解決の目処が立ったから、順次魔法少女を人間に戻すことになったんだ」

さやか「え・・・」

QB「ちなみに元に戻す基準は、魔女を倒した数が一定数を超えた者からということになっているよ」

さやか「あたし・・・人間に戻ったの・・・?」

QB「そうさ。資質が消えてしまったわけじゃないから、僕や魔女は見ることができるけどね」

QB「起こした奇跡が反故になるということもない。一度は魔法少女になった訳だからね」

QB「ちなみに契約システムがなくなったから、再契約は出来ないよ」

さやか「あ・・・たし・・・人間なの・・・?」

QB「さっきからそう言っているはずだよ。君はもう魔法少女じゃない」

さやか「あたし・・・人のために魔女を倒すって言ってても・・・やっぱり辛くて・・・」ポロポロ

さやか「ずっと・・・悩んでたの・・・でも、戻れたんだね・・・」ポロポロ

QB「そうさ、君は使命から開放された。君の魂は君の体の中にある」

さやか「うっ・・・・ううううぅ・・・・」

さやか「うぐっ・・・ひっく・・・うわあああああああああん」

十数分後

さやか「っく・・・ぐすっ・・・」

QB「落ち着いたかい?」

さやか「うん・・・なんだろう・・・ずっと抑えてた物が出てきたのかな・・・」

QB「僕らは君達に途轍もない物を負わせてしまっていたね」

QB「許してくれとは言わないよ。でも、君のこれからの人生を応援させてくれないかな?」

さやか「QB・・・あんたいい奴だったんだね」

QB「そうなのかな?君達を騙して契約していたんだけどね」

さやか「でも戻してくれるんでしょ?だったら今のQBはいい奴だよ」

QB「そうなのかな?」

さやか「うん。さてと、泣いてスッキリしたところで学校に行きますか!」

~~マンションの入り口~~

さやか「うーん、いい天気!」

さやか「新しい一歩を踏み出すにはいい感じじゃない」

恭介「新しい一歩ってなんだい?」

さやか「きょ、恭介!?なんでここに?」

恭介「え?なんで、ってここが待ち合わせ場所じゃないか」

さやか「へっ?」

恭介「僕達付き合っているんだからさ、別に普通だと思うよ?現に昨日だって一緒に登校したじゃないか」

さやか「つき・・・えぇ!?」

恭介「さやか?」

さやか「え?だって恭介は仁美と・・・」

恭介「志筑さんがどうかしたのかい?」

さやか「あ、あぁ。そうだった、あたしたち付き合ってるんだった・・・」

恭介「ははっ、もしかしてさやかはまだ眠いのかい?」

さやか「あっ、ひどーい。そういうこと言うかなぁ・・・」

恭介「ごめんごめん。さやかは可愛いから、つい からかいたくなっちゃうんだよ」

さやか「お世辞を言っても誤魔化されないんだからね」

恭介「ほら、それよりも早く行かないと遅刻するよ」ギュッ

さやか(あ・・・手を握って・・・)

恭介「ほら。行こう?」

さやか「うんっ!」

~~教室~~

さやか「おっはよー!」

まどか「さやかちゃん。おはよう!」

ほむら「おはよう、さやか。相変わらず熱いのね」

仁美「おはようございますわ、さやかさん。本当に・・・妬けてしまいますわ」

さやか「ちょっとー、冷やかすのはやめてよ」

ほむら「冷やかされるのが嫌なら、もう少し節度を持ちなさい」

仁美「でも、想いを寄せるお二人の仲が良いというのは素晴らしいことですわ」

恭介「ありがとう、志筑さん。でも暁美さんの言う通りだね」

さやか「もう、恭介は気にしすぎだよ」

まどか「羨ましいなぁ。私もほむらちゃんともっと仲良くしたいな」

ほむら「あら、まどかがそう言うのなら。今からでも・・・」ガタッ

さやか「節度をどうとか言ってたのは誰よ!」

仁美「まぁ!お二人はそういう関係ですの?先日のキマシタの波動はお二人のものだったのですね!」

恭介「志筑さん?」

仁美「素晴らしいですわ!不肖、志筑仁美。全力でお二人を応援させていただきますわ!」

まどか「ひ、仁美ちゃん・・・」

ほむら「ありがとう、必要なときは遠慮なくお願いするわ」ファサァ

恭介「みんな仲が良くて羨ましいよ」

さやか「ほんとだねー」

~~放課後・マミさんの家~~

マミ「美樹さん、魔法少女卒業おめでとう!」

さやか「マミさん、ありがとうございます」

ほむら「それにしてもさやかが一番乗りとはね・・・」

杏子「いつも頑張ってたじゃん。あたしは当然の結果だと思うよ」

さやか「いやぁ・・・ははははっ・・・」

まどか「さやかちゃん凄い!」

ほむら「流石さやかね」

マミ「ちなみにQB、私達は後どのぐらいだか分かるのかしら?」

QB「マミと杏子は比較的早く戻れるね。ほむらはこの時間軸での倒した数が少ないから、まだ掛かりそうだ」

杏子「通産で倒した数だけならほむらが圧倒的なんだろうけどな」

マミ「それなら、これから余裕のあるときは暁美さんに締めをお願いして数を調節しない?」

ほむら「巴さん・・・」

マミ「どうせなら3人一緒に卒業しましょうよ」

杏子「お、いいアイデアだな。それじゃこれからはそうしよう」

さやか「なんかすみません、私だけ先に卒業しちゃって・・・」

マミ「いいのよ。さやかさん、頑張っていたもの」

杏子「ところで、しばらく会ってないけど恭介は元気かい?」

さやか「元気元気。って杏子、あんた恭介に会ったことあるんだっけ?」

杏子「何言ってんださやか。あたしはさやかの彼女なんだから、さやかの彼氏に会ったことないわけないだろ」

さやか「へっ?彼女って・・・杏子があたしの・・・?」

杏子「前からそうじゃんか。もしかして、あたしに飽きちまったのか・・・?」

さやか「ち、違う違う!ちょっと何かが変な気がして戸惑っちゃっただけ」

さやか「そうそう!杏子はあたしの嫁になるのだー!」

まどか「あははっ!さやかちゃん、幸せすぎておかしくなっちゃったんじゃない?」

ほむら「目を覚まさせてあげましょうか」スッ

さやか「ほむら・・・それ何・・・?」

ほむら「特製のハリセンよ。大丈夫、痛いだけだから」

スパーン

さやか「痛っったぁぁぁぁ!何すんのよ!」

ほむら「目は覚めたかしら?」

さやか「覚めた覚めた!覚めました!」

さやか「もう魔法少女じゃないんだからあんまり無茶しないでよ・・・」ヒリヒリ

ほむら「そうね、善処するわ」

さやか「さて、あたしは恭介と約束があるからお先に失礼しますね」

マミ「また遊びに来てね」

杏子「来週はあたしとデートだぞ。忘れんなよ!」

さやか「分かってるって、それじゃまたー」

まどか「うん、また明日学校でね!」

ほむら「いつも以上に騒がしかったわね」

まどか「ふふっ、さやかちゃんが幸せそうだと私も嬉しいよ」

----マミホーム・リビング----

マミ「美樹さんの様子はどう?」

杏子「ダメだ、何も変わらない・・・」

マミ「どうしたらいいのかしら・・・」

ほむら「・・・」

まどか「さやかちゃん・・・」

ほむら「やっぱり私が・・・」

マミ「暁美さん、それは危険よ!」

ほむら「くっ・・・」

ほむら「せめてもう一人・・・」

~~次の日の朝・通学路~~

さやか「恭介、手の調子はどう?」

恭介「凄く快調だよ。以前より良くなっている感じがするぐらいさ」

さやか「そっか・・・よかった・・・」

恭介「それもこれも、みんな君が・・・」

杏子「よう、お二人さん」

さやか「杏子!?」

恭介「やあ杏子。おはよう、今日はどうしたんだい?」

杏子「いや、たまには恭介に会いに来てもいいかと思ってさ」

さやか「ちょっと、あんたもしかして恭介に気があるんじゃないの?」

杏子「まさか。あたしはさやか一筋だからな」

さやか「いや・・・そうストレートに言われると恥ずかしいというか・・・」

恭介「今日はこれから魔女退治かい?」

さやか「へっ!?」

杏子「あぁ、終わりが見てきたから精が出るよ」

恭介「終わり?魔女がいなくなるということかな?」

杏子「あれ?さやか、まだ恭介に元に戻ったこと言ってないのか?」

さやか「え?あ、あぁ、言うタイミングがなくてさ、まだ言ってないんだった」

杏子「そういう事は早いうちに言わないとダメだろ」

杏子「ま、そんじゃあたしはそろそろ行くわ。また今度な」

恭介「あぁ、またね。今度3人で遊園地にでも行こうよ」

杏子「ん、楽しみにしてるよ」

恭介「それでさやか・・・終わりっていうのは何なのかな?」

さやか「あ、それなんだけどさ。あたし魔法少女卒業できたんだ」

恭介「本当かい!?すごいやさやか」

さやか「うん・・・これで堂々と恭介と一緒にいられるよ・・・」

恭介「僕はそんなこと気にしたことはないのに・・・。でも本当に良かったよ」

さやか「みんなもいずれ卒業できるんだ、だから今頑張ってる」

さやか「あたしだけ先に卒業しちゃったのは、なんだか申し訳ないんだけどね」

恭介「そんなことないよ。さやかはいつも頑張っていたから、そのご褒美みたいなものだよ」

さやか「うん・・・」

恭介「さやかは僕のために魔法少女になって、そして頑張り続けてくれた」

恭介「僕は君にどうやって恩を返したらいいのか、見当もつかないよ・・・」

さやか「いいの、あたしが勝手にやったことだから」

さやか「また恭介のバイオリンが聞きたい、それだけのために頑張ったんだ」

さやか「だから今、恭介とこうしていられるだけでいいの・・・」

恭介「さやか・・・僕はきっと君の事を一生離さないよ・・・」ギュッ

さやか「恭介ぇ・・・」

~~放課後・マミさんの家~~

さやか「ふへ・・・ふへへへ・・・・」ニタァ

まどか「さやかちゃん・・・?」

ほむら「随分と上機嫌ね」

さやか「いやぁ・・・みんなの前で悪いと思ってるんだけど、でも笑いが出ちゃって・・・」

マミ「いいのよ、幸せなことはみんなで分け合わないといけないわ」

杏子「あたしもそう思うよ、そうすりゃ世界中の人がきっと幸せになれるはずさ」

ほむら「その様子だと、上条君とはうまくいっているようね」

さやか「まぁねー」

マミ「ところでみんな、紅茶のお代わりいるかしら?」

サールティー ロイヤーリー タマリーエ

マミ「あら?ごめんなさい、電話みたい」ピッ

マミ「はい、もしもし・・・あ、うん・・・」

まどか「携帯の着信音あれなんだ・・・」

ほむら「あら、私はあの曲好きよ」

さやか「なんか優しい感じの曲で、マミさんにピッタリだよね」

マミ「お待たせ。紅茶、新しいの淹れるわね」

杏子「誰からだったんだ?」

マミ「クラスの友達から。数学の宿題の範囲が分からないって」

さやか(!?)

まどか「あ、もしかして最近マミさんと一緒にお弁当食べてる人ですか?」

ほむら「あぁ、あのMOBっぽい人」

マミ「えぇ、最近良く話しかけてきてくれて。それが縁でお友達になれたの」

杏子「マミって学校に友達いたんだな」

マミ「ちょっと佐倉さん、それどういう意味よ!」

さやか(同じ事思っていたなんて言えない・・・)

杏子「そういやあたし、仕事決まったんだよ」

まどか「え?本当、杏子ちゃん」

杏子「親父の昔の知り合いの人が雇ってくれたんだ。家もアパートを格安で貸してくれるって」

マミ「ついに根無し草の生活から脱却ね」

杏子「魔法少女卒業したらちゃんと生きていかないといけないからな、丁度良かったよ」

ほむら「でも仕事って、魔女狩りの方は大丈夫なのかしら?」

杏子「一応そのあたりもなんとなく伝えてあるからさ。理解してはもらえてるよ」

ほむら「そう、それなら大丈夫ね」

さやか「凄いじゃん杏子!これであたしの心配事が1つ消えたよ!」

杏子「うん、さやかにも心配ばっかり掛けてられないからな。あたし頑張るよ!」

さやか「応援するよ!でも辛いことがあったら遠慮しないで言ってよ?」

杏子「あぁ、さやかが支えてくれるならきっと何とかなるよ」

マミ「なんだか最近いいこと続きね」

杏子「幸せや不幸ってのは、纏めてやって来るんだ。だから幸せになろうって努力が大切なのさ」

まどか「ほむらちゃんも最近いいことあったもんね?」フフッ

ほむら「ちょっ、まどか・・・!」

さやか「ん?ほむらはどうしたの?」

ほむら「その・・・笑わないで聞いてもらえるかしら・・・?」テレッ

マミ(どうして顔が真っ赤になってるのかしら・・・)

さやか「うんうん、約束しよう」

ほむら「胸が・・・最近少しだけど大きくなってきたの・・・」

さやか「なっ!?まさか前の魔女の影響・・・・」

マミ「あら、それはいいことじゃない。成長しているのね」

まどか「ほむらちゃん、沢山努力してたもんね」

ほむら「でも一番はやっぱりまどかのおかげよ」

まどか「そう言ってもらえると嬉しいな」

ほむら「まどかぁー!」ギュッ

まどか「ほむらちゃーん!」ギュッ

さやか「前方に不可視のエネルギーフィールドが形成されてる・・・」

マミ「さしずめアモーレ・スパッツィオ【恋人達の愛の揺り籠】と言ったところね」

さやか「というか人目をはばからずに抱き合うまで進展してるのか・・・」

杏子「ま、幸せはみんなで分け合おうぜ」

杏子「そうするとまどかにも何かいいことがなかったのか気になるな」

ほむら「私はまどかと一緒に居られるだけで幸せよ」

まどか「私もほむらちゃんと気持ちが通じ合うようになったのが一番嬉しいよ!!」

さやか「聞いてないから・・・」

まどか「えー?うーん・・・、それ以外だとないかなぁ・・・」

まどか「あっ、でも昨日の夕ご飯はクリームシチューだったよ!」

さやか「あっはは!そりゃ凄い幸せだね」

まどか「もう、さやかちゃん!何で笑うの!」

杏子「食いもんが旨いってのは幸せなことだぜ」

さやか「そうなんだけどさ、なんかほのぼの~ってしちゃって」

マミ「そういうことの積み重ねこそがきっと幸せなのよ」

ほむら(私はクリームシチューと同レベルなのかしら・・・)

まどか「違うよ!ほむらちゃんは私の中で一番だよ!」

さやか「え?まどか、どうしたの突然?」

まどか「一番の中でもいちばんで、さらに凄く大切で、その、あれ?」

ほむら「まどか、落ち着いて。貴女の気持ちはちゃんと伝わったわ」

まどか「ほむらちゃーん!」ギュッ

ほむら「まどかぁー!」ギュッ

さやか「アモーレはいりまーす」

QB「やあ、楽しそうな話をしているね」

マミ「あらQB、いらっしゃい。何か食べる?」

QB「そうだね、マミの家で食べるものは何でもおいしいから。何かもらおうか」

まどか「QBは最近何かいいことあった?」

QB「魔法少女を元に戻せるようになったことかな」

さやか「QB自身はいいことなかったの?」

QB「うーん、最近は落語にハマっているんだけど。先週、いいDVDを手に入れたことかな」

ほむら「また渋いわね・・・というかあなた感情なかったんじゃないの?」

QB「最近になって僕らにも感情が芽生え始めたのさ。この星に来て相当な年月が経つけど、初めてのことだ」

QB「きっと君達に感化されたのかもしれないね」

杏子「へぇ、じゃあ旨いもん食って幸せってのも分かるようになったのか?」ゴソゴソ

杏子「食うかい?」

QB「ロッキーか。一つもらうよ」ポリポリ

QB「うん、スナックとチョコレートのバランスが芸術的だね。実においしいよ」キュップィ

さやか「そういう風にしてれば普通に可愛い動物なのに・・・」

マミ「あら?」 杏子「お?」 ほむら「あっ」

さやか「ん?どうしたの?」

マミ「魔女の気配ね」

ほむら「少し離れてるけど、強い気配ね。誰かが巻き込まれる前に行きましょうか」

杏子「そうだな、じゃあ行くか」

さやか「よしきた!」

ほむら「さやかは来なくていいのよ」

さやか「ひどいっ!・・・・ってあぁ、そうだったね」

杏子「あたしらに任せなって」

マミ「ごめんなさい。あとはお願いね」ガタッ

まどか「はいっ、鍵はポストに入れておきますね」

さやか「?」

バタバタバタ

まどか「じゃあ私は洗い物しちゃうから、さやかちゃんは戸締り確認してね」

さやか「あ、そっか。そういうことね」

さやか「戸締りよーし!」

まどか「こっちも洗い物終わったよ」

さやか「まどかってさ、もしかしていつも一人でこういう事してたの?」

まどか「うん、私に出来る事ってこれだけだし。少しでも手伝えたらな、って思って」

さやか「そっかぁ・・・なんとなくは知ってたけど。やっぱりそうだったんだね」

さやか「まどか、いつもありがとう」

まどか「みんなの方が大変なんだから、このぐらいなんてことないよ」フフッ

さやか「それでもありがと・・・」

まどか「うん、どういたしまして」

----マミホーム・リビング----

杏子「さやか・・・」

マミ「どうにかならないの、QB?」

QB「僕に出来ることは既に説明してある。あとは君達がどうするかだ」

ほむら「・・・」ギリッ

まどか「ほむらちゃん・・・」

~~次の日 お昼休み・学校の屋上~~

さやか「それで?昨日の魔女はどうだったの?」モグモグ

ほむら「気配は強かったけれど、3人がかりなら大したことはなかったわ」ホムホム

杏子「ほむらも、大分新しい戦い方に慣れてきたな」モグモグ

マミ「そうね。最初は危なっかしかったけど、もう大分安心できるわ」

マミ「あ、佐倉さん。こっちの卵焼きは自信作なの、食べて」

杏子「お、うめー」モグモグ

まどか「あ、マミさん私もー」

マミ「はい、どうぞ鹿目さん」

さやか「あ、そういえば一ついいかな?」

杏子「なんだ?」

さやか「あー、食べた食べた。やっぱりマミさんの料理はおいしいなぁ」

マミ「ふふっ、ありがとう美樹さん」

杏子「なあ、さやか。あたし、マミに料理を習うことになったんだ」

さやか「え?ほんとに?」

杏子「ああ、だから上手くなったらさやかに弁当を作ってやるよ」

さやか「うん、楽しみに待ってるよ」

まどか「杏子ちゃん、がんばって!」

ほむら「消し炭弁当の未来が見えるわ」

杏子「ほむら、屋上」クイッ

ほむら「ここが屋上よ」ガタッ

まどか「ケンカはダメだよ!」

~~放課後・教室~~

さやか「やっと学校が終わったー」

恭介「さやか、今日はバイオリンのレッスンが休みなんだ。どこか遊びに行かないかい?」

さやか「あ、うんうん。行くよ!」

ほむら「相変わらず仲がいいわね」

まどか「ほんとだねー」

さやか「あれ?まどか達もどっかに遊びに行くの?」

まどか「うーん、そんなところだね」

ほむら『一応これからパトロールよ』

さやか『あ、なるほど』

さやか『あたしも行ったほうがいいかな?』

まどか『さやかちゃんは上条君と約束があるんでしょ?』

さやか『でも・・・』

ほむら『気にすることはないわ。二人で楽しんでらっしゃい』

さやか『うん・・分かった・・・・』

~~ショッピングモール・CDショップ~~

恭介「ここがいつもお見舞いに来てくれたときにくれたCDを買ったお店なんだね」

さやか「うん、意外と珍しいCDがあるんだよね」

恭介「僕はあまりここには来てなかったから知らなかった。さやかに感謝しないと」

さやか「いいってば。そんな大したことじゃないし・・・」

恭介「そういえばお見舞いのお礼もしていなかったね」

さやか「いや、本当にいって。あたしが好きでやってたんだから・・・」

恭介「そういうわけにはいかないよ。今日は僕が何かさやかにプレゼントするよ」

さやか「プレゼントは嬉しいけど・・・でもお礼をされる程の事じゃないよ」

恭介「じゃあ僕がさやかにプレゼントをしたいんだ。だから受け取ってもらえるかな?」

さやか「そういうことなら・・・」

恭介「うん、じゃあさやかが気に入る物を探そうか」

~~ショッピングモール・洋服のお店~~

恭介「あんまりこういう場所には来ないから、なんだか気恥ずかしいね」

さやか「あ、あたしも恭介に服を選んでもらうのは、まだちょっと恥ずかしいな・・・」

恭介「別のところで探そうか・・・」

さやか「うん・・・」

~~ショッピングモール・帽子が売ってるお店~~

さやか「あ、これ可愛い」

恭介「うん、よく似合ってるよ」

さやか「へへっ、これにしようかなー?」

タグ『Made in InCuBator』

さやか「やっぱりやめる」

恭介「え?さやかに似合ってると思ったんだけどな」

~~ショッピングモール・スポーツショップ~~

さやか「おぉ!これはいいバッグだ」

恭介「さやか・・・」

さやか「容量十分、ポケット多目、肩に提げやすい」

恭介「さやかが欲しいなら構わないけど・・・」

恭介「それスポーツバッグだよね・・・?」

さやか「あ、あはははは・・・・」

~~ショッピングモール・靴屋~~

さやか「あ、これ可愛い」

恭介「うん、よく似合うと思うよ」

さやか「へへっ、これにしようかなー?」

靴の箱『Made in InCuBator』

さやか「やっぱりやめる」

恭介「え?凄くいいと思うけど」

さやか(あいつら何作ってるのよ・・・)

~~ショッピングモール・まどかのお気に入りの雑貨屋~~

さやか「あ・・・」

さやか(この指輪、あたしのソウルジェムの指輪にそっくり・・・)

恭介「指輪か、さやかは大胆だね」

さやか「へぇ!?ち、違うよそういうのじゃないって」

さやか「これさ、あたしのソウルジェムの指輪に似てるんだ」

恭介「さやか・・・」

さやか「魔法少女を卒業して、ソウルジェムは消えちゃったけど」

さやか「あれは私が恭介を助けたって証だったんだ」

さやか「だから、あたしの気持ちがいつまでも色褪せないように持っておきたい・・・かな・・・」

恭介「うん、分かったよさやか。そしてありがとう」

さやか「恭介ぇ・・・」

~~いつものファーストフード店~~

さやか「えへへ・・・」

指輪「」キラッ

恭介「そんなに喜んで貰えるなんて、プレゼントした甲斐があるよ」

さやか「うん、ありがとう恭介。あたし、この指輪を一生大事にするよ!」

恭介「さやか・・・」ジッ

さやか「あ・・・恭介・・・」

さやか(恭介がこっちを見つめて・・・)

まどか『さやかちゃん!』

さやか「うひゃあ!?」ビクッ

恭介「さ、さやか!?」ビクッ

さやか『な、まどか!今いいところだったのに!邪魔しないでよ!』

まどか『杏子ちゃんが!杏子ちゃんが!!』

さやか『え・・・?』

~~マミさんの家~~

タッタッタッタッ

ガチャ バタン

さやか「っはぁ・・・はぁ・・・杏子!」

マミ「・・・」

まどか「ぐすっ・・・ひっく・・・」

ほむら「まどか・・・」ギュッ

まどか「・・・」ギュッ

さやか「ねえ・・・杏子はどこに居るの・・・?」

マミ「美樹さん・・・」

さやか「何でここに居ないの・・・?ねぇ・・・杏子は・・・?」

まどか「・・・」

さやか「どこにいるの!」バンッ

まどか「ひっ!」ビクッ

ほむら「杏子は死んだわ・・・」

さやか「嘘でしょ・・・?」

ほむら「嘘じゃないわ・・・」

マミ「凄く強力な魔女が出たの・・・」

マミ「3人でも歯が立たなくて・・・佐倉さん・・・魔女を倒すためにソウルジェムの魔力を開放して・・・」

さやか「ねぇ・・・マミさんが何言ってるのか分からないよ・・・」

さやか「うそ・・・なんでしょ・・・?お願い・・・嘘だって言って・・・」

マミ「ごめんなさい・・・私がもっと強ければ・・・」グスッ

ほむら「いいえ、巴さんのせいではないわ・・・私の力不足よ・・・ぐっ・・・」グスッ

まどか「ほむらちゃん・・・」ギュッ

さやか「杏子・・・きょうこぉ・・・ううっ・・・」

さやか「うぐっ・・・ひっく・・・うわあああああああああん」

----マミホーム・ベッドルーム----

まどか「さやかちゃん・・・」

ほむら「落ち着いたようね・・・」

マミ「でもまた何かあったら・・・」

ガチャ

「なあ、ここはあたしが代わるから。3人とも少し休みなよ」

まどか「でも・・・」

QB「適度に休息を取らないと、君達が参ってしまうよ」

QB「まどかは当然として、魔法少女だって無理は良くない」

「そういうこと。簡単に食べられるものを買ってきてあるから」

マミ「お金払ったの?」

「あたしだってちょっとは持ってるよ!」

~~翌朝・あたしの部屋~~

さやか(朝・・・か・・・)

さやか(なんだろう、昨日まではあんなに空が綺麗だったのに)

さやか(同じ晴れなのに、なんだか色褪せて見える・・・)

さやか(学校・・・行きたくないな・・・)

さやか(休んじゃえ・・・)


コンコン

『さやか?』

さやか「恭介・・・?」

恭介『体調が悪いんだってね。僕は学校に行くから、ゆっくり休んで早く良くなるんだよ』

さやか「うん・・・」


~~午後・あたしの部屋~~

さやか(なんか部屋に居るのも辛い・・・)

さやか(気晴らしにもならないだろうけど、ちょっと外歩いてこようかな)

~~公園~~

さやか「杏子・・・」

さやか「お弁当作ってくれるって・・・約束したのに・・・」グスッ

さやか(あたしが魔法少女のままだったら杏子は死ななかったのかな・・・?)

さやか(なんであたしだけ先に卒業しちゃったんだろう・・・)

さやか(あたし・・・ほんとバカだ・・・)

さやか(自分だけ解放されて喜んで・・・みんなはまだ命がけで戦ってるっていうのに・・・)

さやか(杏子・・・杏子・・・)

さやか「嫌だぁ・・・誰かが居なくなることが怖いよぉ・・・」

さやか「うぅ・・・ひっく・・・」グスッ

10分後くらい


さやか(ちょっと落ち着いた・・・かも・・・)

さやか「一旦家に帰ろうかな・・・」

さやか「あれ?あそこに居るのは恭介と・・・仁美?」

さやか「何話してるんだろ?」

~~~~~~~~

恭介「・・・・!・・・・・・!」

仁美「・・・」

恭介「・・・・・!」

仁美「・・・」コクリ

恭介「・・・」ギュッ

チュッ

~~~~~~~~

さやか「・・・・・・・・・・・・え?」

さやか「え?どういうこと・・・?」

さやか「何で・・・・恭介と仁美が・・・」

さやか「恭介が・・・仁美を抱きしめて・・・」

さやか「キス・・・して・・・」

さやか「あ・・・嘘・・・どうなってるの?」

さやか「え・・・なんで、恭介・・・」

さやか「やだ・・怖いよ・・・なんで・・・?」

さやか「あ・・・また・・・恭介が仁美に・・・」

さやか「やめて・・・見たくないよそんなの・・・」ダッ

~~公園から離れた場所~~

さやか「はぁ・・・はぁ・・・」

さやか(思わず逃げてきちゃった・・・)

さやか(でもあれ・・・恭介が浮気・・・?)

さやか(嫌だ・・・恭介も私の傍から居なくなっちゃうの?)

さやか「怖い・・・怖いよ・・・」ガクガク

まどか「さやかちゃん?」

さやか「あ・・・」

ほむら「さやか・・・もう大丈夫なの?」

まどか「どうしたの?こんなところで?」

さやか「ごめん・・・なんでもないから・・・」

まどか「さやかちゃん。杏子ちゃんのことでさやかちゃんが辛いの、分かってるつもりだから」

まどか「だから辛かったら私たちのことを頼ってね?」

さやか「うん・・・大丈夫だから・・・」

ほむら「でも顔色がかなり悪いわよ?」

さやか「心配要らないよ・・・」

さやか「二人はここで何してんの?」

ほむら「パトロールよ。昨日の今日だけれど・・・魔女は待ってはくれないから・・・」

さやか「そっか・・・」

マミ『魔女の結界を見つけたわ!暁美さん、こっちへ!』

ほむら『分かったわ、すぐ行く』

ほむら「魔女が出たわ、行かないと」

まどか「うん、分かった。私も行くよ」

さやか「あたしも一緒に行っていい?」

ほむら「構わないけれど、体調は大丈夫なの?」

さやか「うん・・・」

さやか(今はなんだか、まどか達と離れたくない気分だし・・・)

~~お菓子と医療器具が舞ってる結界の中~~

マミ「この結界は・・・!」

ほむら「見覚えがあるわ。おそらくお菓子の魔女ね」

まどか「え?でもその魔女って前にほむらちゃんが倒したような」

マミ「別の使い魔が成長したのかも知れないわね」

さやか「マミさん・・・」

マミ「大丈夫よ。油断しないわ。相手の出方も分かってるし、何より今は一人じゃないもの」

さやか「はい・・・」

ほむら「大丈夫、そんなに心配しないで」

まどか「ほむらちゃん、マミさん。がんばって!」

~~結界の中~~

シャルロッテ「・・・」

マミ「居たわ、やっぱり前と同じ魔女ね」

ほむら「ぬいぐるみの形態ね。口から出てくる奴に気をつけましょう」

マミ「えぇ、油断せず。一気に決めましょう!」ダッ

マミ「ティロ・ボレー!」ダダダダン

シャルロッテ「・・・・」ガガガガ

ほむら「行くわよ!改造+魔力強化エアガンの威力、思い知りなさい!」ガガガガガン

シャルロッテ「・・・・」ガスガスガスガス

シャルロッテ「・・・・」ドサッ

マミ「これで終わりね」

ほむら「口から出てきた瞬間に仕留めましょう」

マミ「えぇ、そうね」

シャルロッテ「・・・・」シーン

ほむら「・・・?」

マミ「出てこない・・・?」

まどか「ほむらちゃん!マミさん!後ろだよ!」

マミ「えっ!?」

ほむら「しまっ!?」

シャルロッテ「♪」アーン


さやか「マミさんっ!ほむらぁっ!」

マミ「暁美さん、危ない!」ドンッ

ほむら「きゃっ!?」ドサッ

グシャァ

ほむら「あ・・・」

マミだったもの「」プラーン

まどか「そんな・・・」

さやか「あ・・・・あぁぁ・・・・」

さやか(マミさん・・・・マミさんまで・・・)ガクガク

ほむら「くっ!巴さん・・・!」

シャルロッテ「♪」ブンッ

バシッ

ほむら「ぐっ!がはっ・・・」ドガッ

さやか「あ・・・ほむらが・・・」ガクガク

まどか「あぁ、ほむらちゃんが壁に叩き付けられて・・・!」

シャルロッテ「♪」

ほむら「ゴホッ・・・強烈ね、でも既に終わっているわ」

ズドーン

シャルロッテ「!?」

まどか「魔女が爆発した!?」

ほむら「はぁ・・・はぁ・・・貴重な実弾を使ってしまったわね・・・」

~~夜・街の路上~~

まどか「あ・・・結界が消えた・・・」

さやか「」ガクガク

ほむら「う・・・ごほごほっ・・・」

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「ごほごほっ・・・巴さん・・・」

まどか「ほむらちゃん、大丈夫!?」

ほむら「えぇ、なんとか・・・」

ほむら「でも杏子に続いて巴さんまで・・・」

まどか「うん・・・マミさん・・・」グスッ

ほむら「ごほっ・・・」

まどか「ほむらちゃん、肩を貸すから・・・お家に帰って休まないと!」

ほむら「ごめんなさい、助かるわ・・・」

さやか「マミさんが・・・杏子も・・・」ガクガク

まどか「さやかちゃん・・・」

さやか「あ・・・まどか・・・」

ほむら「さやか、貴女も家に帰って休みなさい・・・」

さやか「うん・・・」

さやか「ごめんね、さやかちゃん。一人で大丈夫?」

さやか「大丈夫・・・でもゴメン、明日も学校休むと思う・・・」

ほむら「分かったわ。明日私が学校に行けたら先生にそう伝えておくわ」

まどか「さ、ほむらちゃん。私につかまって」

~~街の路上~~

さやか「杏子に続いてマミさんまで・・・」

さやか「なんで・・・なんでなんだよ・・・」

さやか「折角みんな魔法少女を卒業できるからって頑張ってたのに・・・」

さやか「それに恭介・・・なんであんな・・・」

さやか「いろいろな事が起きすぎて訳わかんないよ・・・」

さやか「お願いだから、もうこれ以上何も起きないで」

さやか「まどか・・・ほむら・・・」

さやか「でもほむらもあんなにダメージを受けて・・・」

さやか「どうしよう、ほむらが居なくなっちゃったら・・・」

さやか「ダメだ、家に帰ってなんか居られない。ほむらの家に行こう・・・!」

~~ほむホーム~~

まどか「ほむらちゃん、ベッドだよ」

ほむら「ありがとう、まどか」

まどか「大丈夫?」

ほむら「えぇ、魔力で怪我だけは治せたから。後は落ち着くまで安静にするだけ」

まどか「よかった・・・」

ほむら「ごめんなさい、少し休ませて・・・」

まどか「うん」

ほむら「すぅ・・・」

まどか「・・・・・・」

まどか「・・・ははっ」

ほむら「」ガバッ

まどか「ほむらちゃん!?寝てないとダメだよ!」

ほむら「」キョロキョロ

まどか「ど、どうしたの?」

ほむら「ここは・・・私の家ね・・・」

ほむら「まどか」

まどか「何かな?」

ほむら「さやかはどこかしら?」

まどか「え?さやかちゃんだったら、家に帰ったよ?」

ほむら「そう、ならテレパシーでここに呼ばないと・・・」

ほむら『さ

まどか「ダメだよほむらちゃん!さやかちゃんは家で休ませないと!」

ほむら「・・・・・・まどか、やっぱりそうなのね」

まどか「?」







ほむら「魔女は貴女ね?」






まどか「え?ほむらちゃん、何言ってるの?」

ほむら「本物のまどかはどこ?」

まどか「え?え??」

ほむら「ここはさやかの夢の中、そして貴女はさやかに同化している魔女」

ほむら「違うかしら?」

まどか「ごめんね、何のことだか本当に分からない・・・」

ほむら「そう。まぁいいわ」グッ

まどか「ほむらちゃん、あんな大怪我してたのに起きたらダメだよ!」ギュッ

ほむら「離しなさい。私は・・・」

ドスッ

ほむら「ぐっ・・あ・・・しまった・・・」

まどか「あははっ、ダメだよほむらちゃん。さやかちゃんは幸せにしてあげないと」

ほむら「サバイバルナイフ・・・しかもそんな大きなものをどこから・・・」

まどか「別にどこだっていいでしょ、貴女には関係ないわ」

まどか「とはいえ、失敗してしまったわね」

まどか「どこがいけなかったのかしら?やはり佐倉杏子が死んでしまったのが切っ掛けのようね」

まどか「意外と思い通りにはならないものね、私が作り出しているのに。ワンミス即バッドエンドなんてね」

まどか「あぁ、そうそう。『本物』の鹿目まどかだけれど、今はこの夢の中に居ないわ」

まどか「だって、私が鹿目まどかなんですもの。あはははっ」

まどか「まぁ、さやかちゃんと今のほむらちゃん以外は全部私が創ったイメージに過ぎないけれどね」

ほむら「さやかを・・・開放しなさい・・・」

まどか「仕方ないわ、一旦全てを終わらせて最初からやり直しましょう」

ほむら「何を・・・言っているの?」

まどか「そういうわけだから、貴女も邪魔をするのをやめてもらえないかしら?」

まどか「どうやったかは分からないけれど、こんなところまで邪魔しに来るなんてね」

まどか「まぁ、これを私が持って帰れば貴女は動けなくなる」

ほむら「っ、私のソウルジェムを・・・ごほっ・・・返しなさい!」

まどか「安心して。現実世界に戻されるだけで死にはしないわ」

まどか「それじゃ、失礼するわね」

ほむら「待ちなさい!う・・・ごほっ・・・」

まどか「魔法少女といえど、歩ける傷じゃないわ。無理はしないことね」

~~ほむらの家・玄関~~

さやか「ほむら、大丈夫かな・・・?」

ガチャ

まどか「あれ?さやかちゃん?」

さやか「あ、まどか。ほむらの様子はどう?」

まどか「今は寝てるよ」

さやか「そっか、それなら邪魔しない方がいいかな」

まどか「うん。行こ、さやかちゃん」

さやか「ん・・・でもなんか不安だからちょっと顔だけ見ていこうかな」

まどか「じゃあ私は先に帰るね」



まどか「バイバイ、さやかちゃん」



さやか「うん、まどかも気をつけて帰って」

まどか「あははっ、分かってるって」タッタッタ

~~ほむらの家・ベッドルーム~~

ガチャ

さやか(寝てるから静かに・・・)

「・・・・ごほっ・・・」

さやか「ほむら!?」

ほむら「さやか・・・?」

さやか「大丈夫?傷が痛むの?」

ほむら「さやか・・・まどかを・・・追いかけて・・・」

さやか「え?まどかは帰ったけど・・・」

ほむら「早く・・・まどかは・・・まj――――――」パタリ

さやか「ほむら・・・?」

さやか「ほむら!ほむら!!」

さやか「そんな、ほむらまで・・・」

さやか「違う・・・!」

さやか「こんな傷じゃ魔法少女は死なない!」

さやか「ほむらのソウルジェムがなくなってる・・・」

さやか「まどかを追いかけてって、そういうこと?まどかがソウルジェムを・・・?」

さやか「何でそんなことを・・・」

さやか「もしかしてまどかが何かしたの・・・?」

さやか「追いかけないと!」

~~まどかの家・玄関~~

ピンポーン

詢子「はーい、ってさやかちゃんか」

さやか「まどか居ますか?」

詢子「あぁ、さっき帰ってきて今は部屋に居るよ。上がってきな」

さやか「はい、お邪魔します」

~~まどかの家・まどかの部屋の前~~

コンコン

さやか「まどか、開けて」

コンコン

さやか「ちょっと話したいことがあるんだけど」

コンコン

さやか「まどか?」

ガチャ

さやか「あれ、開いてる?」

さやか「まど・・・!」

さやか「―――――――――――――――――――!!」

さやか「な、なんで・・・」


まどか「」プラーン


さやか「なんでまどかが首なんて吊ってるんだよおおおおおおおおおお!!!!!!」

さやか「まどかぁああああああああああああああ!」

ドタドタドタ

詢子「さやかちゃん!?どうしたんだ?今の叫び声は!」

知久「なんだ、何があったんだい!?」

さやか「あ・・・あぁ・・・・」ガクガク

詢子「なっ、まどか!?」

知久「大変だ!すぐに救急車を!」

~~数日後・あたしの部屋~~

あの後、まどかのパパがすぐに救急車を呼んだ

でも首を吊ってから時間が経ちすぎていたから、まどかは助からなかった

まどかのパソコンには遺書が残っていた

それには

『ほむらちゃんを殺してしまいました、私の命で償います』

そう、書いてあった

まどかの部屋には砕けたほむらのソウルジェムがあった

なんでまどかがそんなことをしたのか、あたしには分からない

あたしが居ない間に、ほむらの家で二人に何があったんだろう

ともあれ、あたしは全てを失ってしまった

さやか「なんでこんな事になっちゃったんだろ・・・」

さやか「あたし・・・ひとりぼっちになっちゃったよ・・・」

さやか「もう嫌だ・・・あたしには何も残ってない・・・」

さやか「そうだ、あたしも死のう・・・そうすればきっとみんなに会える・・・」




おわり







・・・・・ピピッ


ピピッピピッ

ピピッピピッ




~~朝・あたしの部屋~~

ピピッピピッ

さやか「っ!はっ!?」

ピピッピピッ

さやか「あれ・・・・朝・・・?」

ピピッピピッ カチャ

さやか「なんだろう・・・凄く嫌な夢を見ていた気がする・・・」

QB「やあ、どうしたんだい?さやか。凄く疲れているように見えるけど」

QB「今起きたんじゃないのかい?」

さやか「そう・・・だと思う、なんだか夢見が悪くてさ」

QB「夢と言うのは記憶の整理に過ぎない、いくら夢が悪くても気にすることじゃないよ」

さやか「あぁ、うん。そうだよね。どんな夢だったか覚えてないんだけどさ」

QB「それなら尚の事、気にする意味はないね」

さやか「そうだね。ところでQB、こんな朝っぱらから何か用?」

QB「いきなりソウルジェムが消えたら驚くと思ってね、説明しに来たんだ」

さやか「説明?って、本当だ。ソウルジェムがないよ!どういうこと!?」

QB「おめでとう!美樹さやか!君は魔法少女を卒業した!」

~~放課後・マミさんの家~~

マミ「美樹さん、魔法少女卒業おめでとう!」

さやか「はぁ・・・ありがとうございます・・・」

ほむら「それにしても美樹さんが一番乗りとはね・・・」

杏子「いつも頑張ってたじゃん。あたしは当然の結果だと思うよ」

さやか「うん・・・」

まどか「さやかちゃん凄い!」

ほむら「流石美樹さんね」

マミ「ちなみにQB、私達は後どのぐらいだか分かるのかしら?」

QB「マミと杏子は比較的早く戻れるね。ほむらはこの時間軸での倒した数が少ないから、まだ掛かりそうだ」

杏子「通産で倒した数だけならほむらが圧倒的なんだろうけどな」

マミ「それなら、これから余裕のあるときは暁美さんに締めをお願いして数を調節しない?」

ほむら「巴さん・・・」

マミ「どうせなら3人一緒に卒業しましょうよ」

杏子「お、いいアイデアだな。それじゃこれからはそうしよう」

さやか「・・・」

まどか「どうしたの、さやかちゃん。今日は朝からずっと元気がないよ?」

さやか「なんか、夢みたいだなって・・・」

まどか「ウェヒヒ。さやかちゃん、幸せすぎて変な気分なんだ?」

さやか「なんか、実感がないんだ。それに今朝、変な夢を見た・・・気がしちゃって」

ほむら「変な夢?」

さやか「内容は覚えてないんだけど、凄く嫌な夢だった気がするんだ」

マミ「でも夢は夢よ?気にすることじゃないわ」

杏子「夢なんか気にしてても仕方ないだろ、現実を見て生きないとさ」

ほむら「美樹さん、実感がないのならこれで目を覚まさせてあげるわ」ゴソゴソ

さやか「うわっ、そのハリセンはやめて!」

ほむら「あら?何でハリセンが出てくると分かったのかしら・・・」

さやか「あれ・・・?なんでだろう・・・?」

まどか「ウェヒヒ。ほむらちゃんとさやかちゃんは仲がいいね」

さやか(何だろう・・・何かがおかしい気がする。でもそれが何だか分からない・・・)

----マミホーム・ベッドルーム(現実)----

ほむら「くっ、どうしたらいいの」ギリッ

QB「ダメだ、魔女の結界が強固過ぎて入れなくなっている」

まどか「そんな・・・」

杏子「くそっ、どうしたらさやかを救えるんだ・・・」

マミ「美樹さんが眠ってしまってからもう3日も経っているわ・・・」

杏子「そろそろあたしの魔法でさやかの家や学校を誤魔化すのがきつくなってくるぞ」

ほむら「グリーフシードはまだ余裕があるけれど」

ほむら「定期的にさやかのソウルジェムが濁るから悠長なことは言っていられないわね・・・」

マミ「魔女退治と美樹さんの面倒、両立はきついわね・・・」

QB「さやかが自分で魔女を倒して出てくるのを待つしかないね」

QB「正直、このまま死んだり魔女になられたら困るんだ」

杏子「そういや珍しく協力してくれると思ってたが、どういうことなんだ?」

QB「この魔女の結界は普通のものと違うみたいだ。仮にさやかが魔女化してもエネルギーが回収できない」

マミ「そうなの・・・」

ほむら「ごめんなさい・・・私が失敗したばっかりに・・・」

マミ「暁美さんは悪くないわ。私達だって何も出来ないのだもの・・・」

杏子「しかし、ほむらだけさやかの夢の中入れたのは何でなんだろうな?」

ほむら「私にも分からないわ。なんにせよ、私達は呼びかけることしか出来ない・・・」

まどか「さやかちゃん、負けないで・・・!」

~~次の日の放課後・ほむらの家~~

ほむら「それで、相談って何かしら?」

ほむら「私だけに相談したいってことは、みんなには言いにくいこと?」

さやか「言いにくいと言うか・・・なんかほむらが一番的確に答えてくれそうな気がして」

ほむら「美樹さんがそんなに頼りにしてくれるとはね。最初は目の敵にしていたというのに」

さやか「まぁ、昔の話じゃん。今は信用してるんだから」

ほむら「そうね、それじゃ話を聞きましょうか」

さやか「ほむらはさ、今ここが夢だったらって考えたりする?」

ほむら「昨日も言っていたわね。そんなに実感がないのかしら?」

さやか「なんていうか、自分がここに居ないような気がして」

さやか「でも、確かにあたしはここにいる。そんな感じかな」

ほむら「人ってあまりにも幸せだと、実感が沸かなくなるものよ」

さやか「ほむらも、ワルプルギスを倒したときはそうだったの?」

ほむら「えぇ、そうよ」

さやか「うーん、そういうもんか・・・」

ほむら「さっきの質問の答えにもなるけれど、今はそんなことないわ。ちゃんと現実だって実感がある」

さやか「今は急に手に入れた幸せのせいで頭が追いついてないけど、いずれ理解するってことかな?」

ほむら「そうね、時間が経つにつれて落ち着いてくると思うわ」

さやか「むむむ・・・」

ほむら「あんまり思い詰めると、幸せが逃げていくわよ?」

さやか「それも困るなぁ。むぅ・・・」

ほむら「まぁ、いずれ慣れるわよ。それよりお茶でもどうかしら?」

さやか「お、悪いね」

ほむら「美樹さんが来るっていうから、取って置きのお茶を淹れたの」

さやか「・・・」

ほむら「やっぱり熱いお茶はいいわね、癒されるわ」ズズッ

さやか「・・・ほむらってさ」

ほむら「なにかしら?」

さやか「猫舌じゃなかったっけ?」

ほむら「そうだったかしら?」

さやか「あたしも忘れてたけど、最初の頃はマミさんの紅茶を冷まして飲んでたよね?」

さやか「マミさんが気を使ってくれるようになってからはしなくなったけど」

ほむら「気のせいじゃないかしら」

さやか「それにさ、いつからあたしのこと『美樹さん』って呼ぶようになったんだっけ?」

ほむら「勘違いじゃないかしら?ちゃんと『さやか』って呼んでるじゃない」

さやか「いいや、さっきまで『美樹さん』だった」

ほむら「・・・」

さやか「あんた誰?」

ほむら「私は暁美ほむら、魔法少女で貴女の友人よ」

ほむら「変な夢を見て、疲れてるんじゃないかしら?今日はもう帰って休んだら?」

さやか「・・・」

さやか「・・・分かった、今日は帰るよ」

さやか「変なこと言ってゴメン」

ほむら「いいのよ、気にしてないわ」

さやか「それじゃ、また明日学校で」

ほむら「えぇ、また明日」

バタン

ほむら「チッ」

~~夜・あたしの部屋~~

QB「どうしたんだい、さやか?突然テレパシーで呼び出したりして」

さやか「ちょっとあんたに聞きたいことがあってさ」

QB「なんだい?出来る限り協力するよ」

さやか「あんたさ、最近私達の中で違和感とか感じてない?」

QB「君達、というのはいつもの5人のことかい?」

さやか「そう。私、まどか、杏子、ほむら、マミさんの5人ね」

QB「僕の目には取り立てて何かが変わっているように見えないけれどね」

さやか「何でもいいんだけど」

QB「強いて言えば君が変に考え込んでいることかな」

さやか「・・・」

さやか「じゃあ違う質問」

QB「今度は何かな?」

さやか「あたしのソウルジェムはどこ?」

QB「君のソウルジェムは消失して、魂は君の体の中に戻ったと言ったはずだけれど」

さやか「本当にそうなの?」

QB「僕は嘘はつかない、聞かれればありのままを君に話すよ」

さやか「じゃあさ、あんたは私のソウルジェムが消える瞬間を見た?」

QB「見たもなにも、ソウルジェムは・・・」

QB「変だな・・・」

さやか「?」

QB「今おかしなことに気づいたんだ」

さやか「おかしなこと?」

QB「一定数の魔女を倒した魔法少女から人間に戻ると説明したけれど」

QB「今更なんだけど。改めて考えると、君が最も魔女を倒してると言うのはおかしい」

さやか「あぁ、やっぱりそうだよね」

QB「マミや杏子は年単位のキャリアがある。対して君は契約して未だ日が浅い」

QB「この時間の差で起こる魔女の退治数の違いは、簡単に埋まるものじゃない」

さやか「杏子なんかは魔女を狙って倒してた時期があるしね」

QB「その通りだ。杏子の魔女退治数はかなりのものだ」

さやか「つまりあたしが最初に魔法少女を卒業したってのは矛盾してるってことだよね」

QB「そうなるね」

QB「しかしなぜこんな事が起こったのかは分からないね」

さやか「夢・・・」

さやか「ここがあたしの夢の世界だったらどうかな?」

QB「つまり本来の君は寝ている状態で、僕達は夢の登場人物に過ぎないと?」

さやか「うん」

QB「大胆な仮定だね」

QB「しかし仮にそうだとしたら、解決するのは簡単だ」

さやか「え?」

QB「君が目を覚ませばいい。君の夢の世界ならそれ位簡単に出来るんじゃないかな」

さやか「目を覚ませ・・・目を覚ませ・・・メイクアップ・・・」

QB「ウェイクアップだよね?」

さやか「うーん、目が覚めないな」

QB「考えられるケースで可能性が高いのは2つ」

QB「仮定が間違っている、もしくは君に夢を見させている奴が居て、そいつが邪魔をしている」

さやか「うーん・・・」

QB「後者の場合はかなり危険だよ。魔法少女や魔女である可能性が高い」

さやか「ソウルジェムがないと対抗すら出来ないじゃん・・・」

QB「人間に戻ったときに説明したと思うけど、再契約は出来ないよ」

さやか「ぬぬぬぬ・・・」

QB「そもそも、夢の世界だったとして君にとって幸せな現状を放棄する意味はあるのかな?」

さやか「いや、夢だったら幸せでも何の意味もないじゃん」

QB「まぁ、そうだけれどね。月並みだけれど、覚めない夢なら現実と変わらないんじゃないかな」

さやか「うーん・・・」

QB「目が覚めたら悲しい現実が待ってるかもしれないよ?」

さやか「それでも、あたしは夢なら覚めたい。どんな現実が待っていてもね」

QB「・・・」

QB「やはり君は君だね、さやか」

QB「君の契約した場所、そこに行ってみるといい」

さやか「QB・・・」

QB「あるとしたら多分そこだ。イマイチ確証は持てないけれどね」

QB「ただ、ソウルジェムがあっても今の君は基本的に人間だ」

QB「今こうやって活動できていることが何よりの証拠さ」

QB「普通の人間には魔女を倒すことは出来ない」

さやか「ソウルジェムを取り戻してから考えるよ・・・」

~~次の日・恭介が入院していた病院~~

さやか(契約したのは屋上だった)

さやか(つまり屋上にあたしのソウルジェムはある)

さやか(でも魔女の仕業だとしたら、ただの人間のあたしには対抗できない)

さやか(誰かに助けを求める・・・?)

さやか(いや、ここは魔女の結界の中だと思うし、みんなも魔女が作り出してるのかもしれない・・・)

さやか(あたしの夢だ、あたしが何とかするしかない・・・)

~~病院の屋上~~

さやか「やっぱりあんただったんだ?」

「学校サボってこんな場所に来るなんて不良ね」

さやか「それはあんたも一緒でしょ」

「別に私は学校に行く必要なんてないもの、魔女だから」

さやか「ところで、それあたしのソウルジェムなんだけど?」

「これはもう貴女には必要のない物よ」

ほむら「そうでしょ?『美樹さん』」

さやか「あぁ、もう隠さないんだ?」

ほむら「インキュベーターが私について喋ったみたいね、隠しても無駄だと思って」

ほむら「それにしても、これほど厄介だとはね。あいつらは何故か人格に干渉し切れなかったわ」

さやか「というか、その呼び方も古いね。今は『QB』って呼んでるよ」

ほむら「貴女の記憶から再生してるはずなんだけど、私が成り代わってる人物には不都合が出るの」

ほむら「前週のまどかのようにね」

さやか「やっぱり嫌な夢を見たって感覚は本物だったんだね」

ほむら「前回は失敗してしまったわ。でも大丈夫、今回は上手くやるから安心して」

さやか「別にいいよ、それよりあたしの目を覚ましてよ」

ほむら「それは出来ないわ。あなたは幸せにならなくてはならない」

さやか「どうしてよ?」

ほむら「さぁ?どうしてかしらね?私にも分からないわ」

ほむら「魔女って自我がないの。こうしているのは暁美ほむらの人格を借りているだけ」

ほむら「だからなぜ私が貴女の幸せを求めているのかは分からないわ」

さやか「幸せをサービスしてくれるのは気前がいいけど、夢だけならお断りだよ」

ほむら「覚めない夢は現実と同じよ?」

さやか「そんな夢なんてないよ」

ほむら「どうやらこうして話していてもどうにもならないようね」

さやか「へぇ?じゃあどうするの?」

ほむら「」フッ

さやか「!?」

ほむら「実力行使でやらせてもらうわ」カチャ

さやか「なっ、いつの間に後ろに!?」

ほむら「時間を止めただけよ。貴女も知っているでしょう?」

さやか「今は使えないはず・・・!」

ほむら「貴女の記憶から再生していると言ったわよね?つまりはそういうことよ」

さやか「あたしを殺しちゃっていいの?幸せにしてくれるんじゃないの?」

ほむら「大丈夫、すぐに次の週で目が覚めるから。今度は記憶もきちんと綺麗にしてあげる」

さやか「いやぁ、お断りですわ」

ほむら「あなたの意思は関係ないわ。この引き金を引けばあなたは死ぬ」

ほむら「そして次の周回が始まるの。ねぇ、今度はどういう設定がいいかしら?」

ほむら「まどかと恋人関係になりたい?それとも巴さん?私でもいいかしら?」

ほむら「上条君と杏子の同時はちょっと戸惑っていたわね。やはり一人に絞るのが妥当よね」

ほむら「いっそ、次は最初から全員人間に戻しておきましょうか?それだと話が早いわ」

ほむら「ねぇ、貴女はどういう風に幸せになりたい?」

さやか「そうだね、魔女は倒されてて現実に戻ってるのがいいね」

ほむら「あらそう、じゃあそういう設定にするわね」

ほむら「次は誰に成り代わろうかしら?私はすぐに気づかれちゃったから、やっぱりまどかかしら?」

ほむら「よし、決めたわ。誰になるかはお楽しみよ?と言っても貴女はこの話を忘れちゃうんだけどね」

ほむら「それじゃあ次の周回で会いましょう?さようなら、『美樹さん』」

ターン

ほむら「がっ・・・まさか私の手を蹴り飛ばして銃弾を逸らすなんて・・・!」

さやか「あんた油断しすぎ。あたしの事舐めてるの?」

さやか「とはいえ、結構ドキドキだったけどね。体は魔法少女の経験を覚えてるみたい」

ほむら「1回凌いだぐらいで!貴女が窮地なのは変わらないわ!」カチャ

さやか「あぁ、やっぱり偽者なんだね。ほむらはそのぐらいで取り乱したりしないよ」

ほむら「何を言うかと思えば!」

ほむら「私は『暁美ほむら』よ!他の誰でもない!」

さやか「ふーん・・・」

ほむら「さぁ、私が幸せにしてあげる!おとなしく死になさい!」

さやか「何回やり直すつもりなの?」

ほむら「そんなの、貴女が幸せになるまでよ!」

さやか「じゃあ、あたしの幸せって何?」

ほむら「なっ・・・!?」

さやか「答えられないよね?だってあたしにも分からないもん」

ほむら「・・・」

さやか「最初は魔法少女を卒業できたって聞いて嬉しかった」

さやか「でもさ、それは幸せかって聞かれたらやっぱり何だか違うんだよね」

さやか「幸せってさ、ふとした瞬間に気づく事なんだと思う」

さやか「幸せな時間に居る間は気づかないで、後になってそれが幸せだって気づくんだよ」

ほむら「それなら、貴女がその瞬間を迎えるまでやり直し続けるだけよ」

さやか「・・・」

さやか「遠慮しておくよ」

ほむら「大丈夫、貴女は流れに身を任すだけだから」

さやか「いや、さっきは分からないって言ったけど、実は今話してる時に分かっちゃったからさ」

さやか「あたしはまどか、ほむら、マミさん、杏子と一緒に居る時間が幸せだったんだって」

さやか「まどかは大切な幼馴染、あたしが護ってあげたい子」

さやか「ほむらは大切な友達、ぶつかり合う事もあるけどお互いを信頼できる存在」

さやか「マミさんは大切な先輩、いつも優しく見守ってくれるけどちょっと可愛い面もある人」

さやか「杏子は大切な戦友、っていってもこれから変わるかもしれないけれど」

さやか「恭介や仁美だってちょっと気まずかったときはあるけど、かけがえのない存在」

さやか「あたしの幸せはそこにある」

ほむら「そういった関係を望むなら、私が叶えてあげる」

さやか「無理だよ、だってそしたら一人はあんたじゃん」

ほむら「・・・」

さやか「あたしの記憶から再生されてるなら、あたしの知らない人にはなれない」

さやか「でもあたしはあたしの出会った人全てを大切にしたい、護りたい」

さやか「あんたに叶えてもらうまでもないんだよ」

ほむら「じゃあ私はどうしたらいいの・・・?」

さやか「あたしの幸せを考えなくていい、あたしを解放して」

ほむら「嫌よ、私は・・・誰かを幸せにしなくてはならないの・・・」

さやか「もう一度聞くけど、それはどうしてかな?」

ほむら「分からない・・・分からないわよ・・・」

さやか「あたしが教えてあげようか?」

ほむら「貴女が知っているとは思えないわ・・・」

さやか「まぁ、予想だけどさ。多分当たってると思うよ」

ほむら「・・・話だけは聞くわ」ファサ

さやか「あんたはさ、自分が幸せになりたいんだよ」

さやか「魔法少女だったときに叶わなかった夢を、誰かを通して叶えたい」

さやか「そしてそれを叶えることで自分が幸せになれると思ってる」

さやか「きっとそうなんだと思う」

ほむら「まるで名探偵ね」

さやか「ふふっ、さやかちゃんは時としてシャーロット・ホームズを超えるんだよ」

ほむら「シャーロック・ホームズね」

さやか「あれ?」

さやか「と言うわけで、あたしはあんたに叶えてもらうまでもなく、幸せなの」

ほむら「そう、困ったわね。私はどうしたら幸せになれると思う?」

さやか「あんたはもう幸せを掴んでるよ」

ほむら「そうなのかしら?実感はないのだけれど?」

さやか「あたしは幸せそうなあんたの顔を見てるからね。保障するよ」

ほむら「そうすると、私が存在してる意味もなくなってしまったわね」

さやか「もうゆっくり休んでいいんだよ・・・」

ほむら「そうなのかしら?」

さやか「あんたはずっとずっと頑張ってたと思うよ?」

さやか「それにさ、やっぱりずっと悩んでたんじゃない?」

さやか「あたしの説得を割と素直に聞いたよね?」

ほむら「そうかもしれないわね」

ほむら「魔女として随分長いこと生きてきた気がするけれど、ずっと悩んでいたのかもしれないわ」

さやか「だからそういうのからもう開放されてもいいと思うんだ」

さやか「幸せを掴むために頑張って、でも絶望して・・・」

さやか「それでも諦められずに幸せを求めて、長い間ずっと・・・」

ほむら「・・・」

さやか「もう一度言うよ。あんたはずっと頑張った。悩んだ。だからもう休んでいいんだよ?」

ほむら「貴女がそう言うのならそういうことにしておきましょうか」

ほむら「確かに。もう数えるのも馬鹿らしくなるほどの時が過ぎて、疲れてしまったわね」

ほむら「そろそろ休むことにしましょう」

ヒュッ パシッ

さやか「あたしのソウルジェム・・・」

ほむら「介錯してもらえるかしら?」

さやか「うん、分かった。苦しくないようにするから・・・」

ほむら「ソウルジェムじゃなくてこっちの体をお願いね。私の本体はこっちだから」

さやか「うん・・・」

シュン

さやか「じゃあ行くよ・・・」

ほむら「えぇ、おやすみなさい。さやか・・・」

さやか「スパーク・・・」チャキッ




さやか「エッジ!!」

ズバッ ドサッ








さやか「おやすみ、ほむら・・・」



----マミホーム・ベッドルーム(現実)----

さやか「あ・・・」

ほむら「さやか!」

まどか「さやかちゃん!」

さやか「あれ?ここどこ?」

杏子「マミの家だ、さやか・・・ずっと寝てて・・・」

さやか「ごめんね、魔女にやられたんだね。迷惑かけちゃった・・・」

ほむら「迷惑だなんてことないわ・・・さやかが目を覚ましてくれて良かった・・・」グスッ

さやか「ほむらの様子がおかしい・・・しまった!まだ夢の中か!」

まどか「さやかちゃん・・・」

----マミホーム・リビング----

マミ「良かったわ、美樹さんの目が覚めて」

さやか「すみません、ベッドをずっと占領してたみたいで・・・」

マミ「いいのよ、そのぐらい」

杏子「魔女を倒した・・・ってことでいいんだよな?」

さやか「うん。ほら、起きたときにグリーフシード持ってた」

QB「やっぱり奇妙なグリーフシードだね」

まどか「そうなの?」

QB「普通のグリーフシードとは違う何かを感じるよ、早いうちに処分したほうがいい」

さやか「そうだね、休ませてあげるって言ったし。孵ったら約束が違うからね」

ほむら「何の話かしら?」

さやか「内緒」

シュウウウウ

さやか「これでよし、っと。ほいQB!」

ポイッ パクン

QB「キュップぃ」

ほむら「さて、今回でストックのグリーフシードを結構使ってしまったわ」

杏子「あぁ、さやかに頑張ってもらわねーとな」ケラケラ

さやか「あー、ほんとゴメン。魔女退治頑張るよ」

マミ「いいのよ、またみんなで頑張ればいいのだから」

まどか「私もお手伝いできることがあるならなんでもします、言ってください」

QB「それならまどか!僕とけいy」

ほむら「」チャキッ

QB「いえ、なんでもないです」

さやか(変わらない日常・・・)

さやか(あたしの幸せはここにある)

さやか(これを護るためにあたしは頑張り続ける)

さやか(誰も居なくならないように)

さやか(誰も不幸にならないように)

さやか(あたしの力で出来ることは何だってやってみせる)

さやか(それがあんたの幸せにも続いてると思うから)

さやか(だってほら、やっぱりあんたは幸せそうな顔をしているよ)

さやか(それじゃあ、おやすみ。ほむら)

夢の魔女
その性質は永遠

ここではない、違う場所からやってきた魔女
幸せを夢見て何度も世界を繰り返す
魔女は幸せを求めて永遠に彷徨う
己の望んだ未来を掴むまで、それは終わらない
ただし、魔女は己の幸せが何なのか、もう思い出せない

----帰り道----

まどか「さやかちゃんの目が覚めてよかったね」

ほむら「そうね・・・本当に良かったわ・・・」

まどか「どうしたの、ほむらちゃん?元気ないよ?」

ほむら「さやかが居なくなってしまったらと、考えていたの・・・」

まどか「・・・」

ほむら「私はもう時間を戻すことは出来ない、誰かが居なくなったらそれを受け入れるしかない」

ほむら「だから怖いの・・・誰かが居なくなってしまうことが・・・」

まどか「ほむらちゃん・・・」ギュッ

ほむら「ま、まどか!?」

まどか「大丈夫だよ。私達はいなくなったりしない」

まどか「みんなで力を合わせればどんな困難だって切り抜けていけると思うの」

まどか「私はそんなに何かが出来るわけじゃないけれど」

まどか「これからもずっとずっと、ほむらちゃんの傍に居続けるよ」

ほむら「まどか・・・」

まどか「ね?だから元気出して?」

ほむら「まどか、やっぱり貴女は強いのね」

まどか「そうかな?自分だと分かんないや」

ほむら「ずっと私のことを支えてくれるのだから・・・」

まどか「ウェヒヒ。だって私はほむらちゃんのパートナーだからね」

ほむら「そうだったわね・・・」

まどか「さ、ほむらちゃん。遅くならないうちに帰ろう?」

ほむら「えぇ、そうね」

ほむら「ねぇ、まどか」

まどか「何かな、ほむらちゃん?」

ほむら「改めて、これからもよろしくね」

まどか「うん、もちろんだよ」

数えるのも馬鹿らしくなるほどのループの末に辿り着いた世界

がんばって、がんばって、ループの先の未来へ歩き出すことができた


それでも戦い続ける運命は変わらない

時には非情な現実と向き合わなければいけない


それでも、みんなが一緒に居てくれるのなら

まどかが隣に居てくれるなら

もう何があっても挫けない



おわり

乙ありがとうございます。
支援して頂いた方もありがとうございます。

魔女は別時間軸から来たホムリリィという前提で書いてます
ちょいちょい匂わせてましたが、言われたときはどうしようかと思ったw
書き始めはそんな設定じゃなくて、ただの魔女だったのにどうしてこうなった・・・

まどかになってたのはまだ此岸の魔女って確定してない段階か

一応次の話も考えているのですが、
シリーズになってしまうので、そろそろSS速報に移動します

1:マミ、ほむら編(コメディ)
2:さやか編(シリアル)
3:杏子編(コメディ、あんさや)
4:まどか編(シリアル)
5:QB編(コメディ)

って感じで脳内妄想しているので、
もしお目にかかることがあったら、目を通して頂ければと思います

>>181
そうですね
というか彼岸の魔女って名前を失念していました・・・

途中で路線変更したので
ほむらを刺したあとのまどかの口調を無理やりほむらっぽく変えました

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