女騎士「まぁ、待て。・・・いくら欲しいんだ?」 (256)

兵士「女騎士様!我が部隊はそれはもう壊滅的です!」

女騎士「見ればわかる!」

兵士「いかがいたしますか!?」

女騎士「撤退だ!撤退!負傷者は馬に乘せろ!荷物は減らせ!」

女騎士「剣もいらん!ナイフがあれば多分困らん!」

女騎士「とにかく死ぬ気で逃げろ!私に続け!」

兵士「了解!撤退だー!!引け―!!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士「・・・ふぅ。だいぶ離れたとこまで来たな。」

女騎士「ん?・・・・誰もついてきてない・・・・・」


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女騎士の運命や如何にッッ!

敵兵A「おいっ!あそこに誰か居るぞ―!」

敵兵A「こっちだ!こっちだー!」

女騎士「うわっ!追い付いてきてた!なんということだ!」

女騎士(くっ、よりにもよって目の前には川がある。渡れば弓で狙い撃ちされるかも。)

敵兵A「おーい誰か来てくれ―!」

女騎士(身分を隠さなければ…鎧とか紋章があるもの全部、川に隠そう。木こりか何かってことにすればいいのだ!)

敵兵A(ちっ、誰も居ないのか。仕方がない。)

敵兵A「おいっ!そこのお前。動くな!」

女騎士「え?・・・あの、どなたでしょうか?」

敵兵A「あっちの国の兵士だ。お前は?」

女騎士「ここらへんの木こりです。兵士様。」

敵兵A「・・・その馬は誰のだ?」

女騎士(まずい。鞍はそのままだった。)

女騎士「そ、そこに捨てられていたものです。
乗り手がいなかったので、我が家に住まわせようかと。」

敵兵A「家は近いのか?」

女騎士「近くは・・・ないです。はい。」

敵兵A「ではこの山には詳しくないのか。」

女騎士「・・・・・はい。」

敵兵A「この山はな、狼の群れが居るから木こりは近づかないんだよ。
もう一度問う。何者だ?」

女騎士「・・・・・兵士です。金で雇われただけです。勘弁して下さい。」

敵兵A「傭兵なのか?」

女騎士「はい。傭兵です。・・・狼出るんですか?」

敵兵A「いや。だが、戦場のど真ん中に木こりが居るわけ無いだろマヌケめ。」

女騎士「はは、そ、そうですね・・・」

敵兵A「鎧はどうした?支給品か?」

女騎士「支給品です。脱ぎ捨てました。荷物になるかと。」

敵兵「何処に?」

女騎士「えっと・・・それはその・・・」

敵兵A「川か?」

女騎士「・・・はい。」

敵兵A「引き上げてみろ。」

女騎士「え・・・?」


敵兵A「どうした?なにか困ることでも?」

女騎士「い、いえいえ!」

敵兵A「早く引き上げろ。」

女騎士「はっ、はい。」ザブザブ


女騎士「・・・・見つからないです。」

敵兵A「そこに光っているものがあるが?」

女騎士「あっ・・・鎧・・・ですね。でっ、でも、私のものではありません。」

敵兵A「何を言っている。さっきお前が捨てたものじゃないか。」

女騎士「・・・はい。」


敵兵A「その鎧…騎士のようだな。」

女騎士「これはその、支給品が少なかった結果・・・・その・・・」

敵兵A「我が国へご招待しよう。」

女騎士「・・・待て、待ってくれ。」

敵兵A「待たん。」グイッ

女騎士「やっ、やめろ!髪を引っ張るな!痛い痛い!」

敵兵A「城にお前を連れて行く。」

女騎士「い、嫌だ!頼む…見逃してくれ…頼む!」

敵兵A「できない。城に来ていろいろ喋ってもらう。断るなら拷問されるだろう。」

女騎士「や、やめてくれ・・・ほんとに・・・頼むから・・・私は命令されただけなんだ・・・・」

敵兵A「だったら何だ。お前が率いて攻めてきたのには変わりない。」

女騎士「あっ、ある!わ、私はやれって言われただけなんだ!言われただけで・・・」

敵兵A「だったら何だ。」

女騎士「だから・・・その・・・わ、私を拷問にかける権利など無い!!
私は、そう・・・無理やりやらされただけだから、ほとんど一般市民なんだ!」

敵兵A「無茶苦茶言うな。」

女騎士「だから離せ!私は国へ帰る!」

敵兵A「そうは行かない。」グイッ

女騎士「痛ッ、やめて・・・」

女騎士「頼む・・・ほんと、頼むから。見逃してくれ・・・」

敵兵A「暴れたりしなきゃ必要以上に痛い目見ない。」

女騎士「そんなの信用出来ない・・・なぁ、お願いだから・・・助けてくれ。」

敵兵A「・・・」

女騎士「お前さえ見逃してくれれば私は助かるんだ・・・」

敵兵A「お前を助けたとして、俺に何のメリットがある?」

女騎士「それは・・・」

敵兵A「むしろばれたら、俺に危険が及ぶわけなんだが。」

女騎士「うぅ・・・いやだ・・・助けて・・・・・・助けて下さい。」


敵兵A「悪いが俺にも家族がいるんでね。」

女騎士「家族・・・なら、こ、これ。」

敵兵A「なんだその小袋は?」

女騎士「金貨だ・・・30枚はある。さっき鎧と一緒に引き上げた・・・」

敵兵A「30・・・枚・・・!」

女騎士「ぜ、全部だ。これ全部やる!だから・・・だから頼む!」

敵兵A(俺の年収と同じくらいだ)

女騎士「足りないなら・・・鎧とか・・・あと、兜の装飾もやる!売ればそれなりになる。それなら・・・」

敵兵A「駄目だ、来い。」

女騎士「頼む!頼む!!・・・に、二倍払う!これに加えてさらに二倍払う!!」

敵兵A「・・・」

女騎士「い、いまは手元にないが・・・だが、必ず払う!誓う!」

敵兵A「信用できないな。」

女騎士「嘘じゃない!絶対だ!絶対に払う!」

敵兵A「・・・どうやって?」

女騎士「それは・・・その・・・・」

敵兵A「どうやってだ?」

女騎士「うぐっ・・・待って・・・今考えてる・・・」

敵兵A「いや結構。後ろ向いて手を組め。」

女騎士「待って・・・待ってくれ・・・」

敵兵A「ふん!」グイッ

女騎士「痛っ!・・・く、この!!」バタバタ

敵兵A「暴れるな。馬に乗らないなら引きずっていくぞ!」

女騎士「だまれ!嫌だぞ!私は絶対に行かない!」

敵兵A「暴れるなと言ってる。」バキッ

女騎士「がぅっ!・・・女を殴るとは、貴様恥ずかしくないのか・・・」

敵兵A「騎士だろ。」ゲシッ

女騎士「ぐっ!・・・やめろ!」

敵兵A「このまま少し眠ってもらおうか」ガスッガスッ

女騎士「うぁうっ!やめろ!やめて!」

ガスッ ゲスッ ゴスッ

女騎士「待って、わかった!わかったって!おとなしくする!」

女騎士「はぁ・・・はぁ・・・」

敵兵A「・・・・・」

女騎士「いくらだ?いくらならいいんだ?」

敵兵A「懲りないようだな」ガスッ

女騎士「いぎぃっ!・・・うぁ・・・好きな額を言え、言値でいい。
そうだ!私の貯金、全部好きにしていい。」

敵兵A「どうやってその金使えと。」

女騎士「わ、我々の国民として過ごしたらどうだ?悪いようにはしない。」

敵兵A「は?」

女騎士「家族も連れてくるといい。生活もきっと楽になるぞ・・・
なぁ・・・?どうだ・・・?」

敵兵A「・・・断る。」

女騎士「な、なぜだ!?・・・悪い話ではないはずだ!」

敵兵A「そんなところで夜もおちおち眠れねぇよ。」

女騎士「安全は私が保証する・・・・家族がいるんだろう?生活が楽になるぞ?
生活が良くなって悪く思う家族などいない。」

女騎士「最初は・・・まぁ確かにぎこちない生活かもしれないが、慣れればなんてことはない。
むしろお前に感謝するだろう!」

女騎士「それに、お前は一人の人間を救った事にもなるんだ。やましいことなど何もない。」

敵兵A「・・・なるほど、かもしれない。」

女騎士「ならば、ことは急いだほうがいい!」

敵兵A「だが、気に食わないな。」

女騎士「なっ・・・そんなこと言っている場合か!冷静になれ!どっちが得なのかよく考えるんだ・・・」

敵兵A「そうだな・・・一度国を裏切ったという事実は俺を一生引きずるだろうな。」

女騎士「うっ・・・・くぅ・・・」ジリッ

敵兵A「逃げようなんて考えるなよ。逃げたら足首を切る。2度と歩けなくなるかもしれんぞ。」

女騎士「ひっ!」

敵兵A「ほら乗れ。」

女騎士「い、いや!来るな!触るな!」

敵兵A「ふん!」(腹パン)ドスッ

女騎士「かっ・・・は・・・」ガクッ

敵兵A「お話はここまでだ。これ以上抵抗するなら・・・」チャキン

女騎士「あぁ・・・駄目だ、剣は無しだ・・・しまえ・・・」

敵兵A「おとなしくするな?」ツンツン

女騎士「ちょっと!やめて、やめて!やめてって!」ブルブル

ちょっとワロタ

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

(馬)パカラッ パカラッ

女騎士(まずい。このままでは城についてしまう。)

女騎士「・・・なぁ、考えなおせ。ほら、引き返せばまだ金貨はある・・・な?」

敵兵A「黙ってろ。」

女騎士「金じゃないのか?な、なにが欲しいんだ?言ってみろ。私が・・・」

敵兵A「黙ってろと言ってるのが聞こえないのか、この耳は」グイッ!

女騎士「痛い、痛い!!ちょっと!」

敵兵A「このまま引き千切ってやろうか」グッ!

女騎士「うああっ!ひぃ、ひぃ・・・悪かった・・・悪かったよぉ・・・」ガクガク

敵兵A「少し思い知らせてやる」メリメリ

女騎士「うあ!いやあああああああ!!裂ける!裂けちゃう!」

敵兵A「ああ、少し裂けたな。」

女騎士「はぁ・・・・はぁ・・・・こ、こんなことして、ただで済むと思うな・・・」ブルブル

敵兵A「その舌もいらないのか?」

女騎士「ひぇっ!ごめんなさい!ごめんなさいぃ!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士(ああ、まずい・・・城が見えてきた。)

女騎士(どうにかしないと。でも、黙ってろって言われたし・・・)チラッ

敵兵A「・・・変な気起こすなよ?」

女騎士「うぅ・・・・あぅ・・・」

女騎士(このままじゃ・・・拷問されて、暴行されて、用が済んだら・・・・)

女騎士「処分される・・・い、いやだ・・・」

敵兵A「何?」

女騎士「いやだああああああ!!」ボトン ゴロゴロ

敵兵A「おい!こら!!」

女騎士「はっ・・・はっ・・・ひぃ・・・」ダッ

敵兵A「ちっ、意識飛ばせばよかったか・・・」

女騎士「ぜぇ・・・ぜぇ・・・」

女騎士(くそっ、腕は縛られてるし、向こうは馬だし。だが、森に入ればまだチャンスが有るはずだ)

バシュッ ザス

女騎士「ッ!あああっが!矢が・・・足に・・・くそ、弓じゃなくてボウガンとは・・・」バタッ

女騎士(だっ、駄目だ・・・捕まってしまう・・・)ズルズル

敵兵A「まったく、矢は消耗品だというのに。」

バシュッ ズサッ

女騎士「うわぁっ!あ、危ない・・・やめろ!それ以上撃つな!!」

バシュッ ズサッ

女騎士「うああぅ・・・」ガクガク

敵兵A「なら動くな。」

敵兵A「面倒かけさせやがって」スッ

女騎士「あ・・・あぃ・・・待て、ボウガンをこっちに向けるな・・・卑怯者・・・」ビクビク

敵兵A「いいか?黙って、おとなしく、いうことを聞け。それを守れ。返事は?」

女騎士「・・ぃ・・・ひぃ・・」ガタガタ

敵兵A「反対側の足にも穴があったほうが、バランス取れるな。」

女騎士「か、勘弁して・・・・見逃して・・・」

バシュッ ザスッ

女騎士「うああああああ!!」

敵兵A「これでバランスが良くなったな。」

女騎士「痛い・・・もうやだ・・・帰りたい・・・」

敵兵A「返事は?」

女騎士「なんで・・・なんでだ・・・・なんで見逃してくれないんだ・・・・」

敵兵A「もう1発欲しいのか?」

女騎士「1発・・・・そうだ・・・・・身体で払う・・・・・」

敵兵A「・・・は?」

女騎士「足りない分は、私の身体で払う・・・・
自由にしていい・・・だから頼む・・・・・」

敵兵A「ふざけてるのか。」

女騎士「な、なぁ・・・?」


女騎士(なら、こっちから。)

女騎士「はむ・・・れろ・・・れろ・・・・」

敵兵A(!? こいつ、靴を舐め始めやがった)

女騎士「・・・・・・ん・・・れろ・・・」

女騎士(女に靴舐められて悪い気分では無いだろう。)

敵兵A「やめろ、お前には誇りがないのか。」グイッ

女騎士(いじめるの好きそうだもんな。こういうのが好みに違いない。)

女騎士「じゅる・・・れぇ・・・ん・・・ちゅぅ・・・・」

敵兵A「・・・」

女騎士(ふん。私がどれだけ上司に媚びてきたと思ってる。
こんなの屁でもない。さぁ欲情するがいい。返り討ちだ。)

敵兵A「」ドサッ

女騎士(よし、馬から降りた・・・ここであえてちょっと抵抗する。)

女騎士「ひぇ・・・あぁ・・・やっぱり待って。」

敵兵A「待てるか」

女騎士「ひゃうっ!・・・ひっ・・」

女騎士(金より女か。何が家族だ。お前が心配してんのは家内とヤれないことだろ?)

敵兵A「・・・矢が邪魔だな。」ブシュッ

女騎士「あぁああ!!い、痛いぃ!!痛いぃ!!」

敵兵A「もう一本も!」ブシュッ

女騎士「ああうぅうぅ!!」

女騎士(馬鹿め!お前がさっき外した矢を忘れたか。縄はもう切ったんだよ!)

女騎士(今だ!剣を奪って・・・!!)シャキッ

敵兵A「っ!」

女騎士「死ねっ!死ねっ!」グサッ ブシュッ

敵兵A「ぐぇ!!」

女騎士「はぁ・・・はぁ・・・」

女騎士(馬がいる、食料も少しはあるようだ。)

女騎士「やった、帰れる。」

女騎士「と、とりあえず、この足の傷をどうにかしなければ。」

(遠くの馬)パカラッパカラッ

女騎士(・・・むっ?向こうから誰か来てる・・・)

ビビりなのかビビりのフリをしているのかわからないなww

敵兵B「おや?」

女騎士「ま、まずい・・・敵兵だ。」

女騎士(この足では逃げ切れないし、死体もあるから言い訳できない・・・)

敵兵B「おいっ!貴様何をしている!?」

女騎士「ひぃいいいいい!!来るなぁ!こっちに来たらこいつを殺すぞ!!」

女騎士(もう死んでるけど)シャキンッ

敵兵B「!?」

女騎士「動くな!まだこいつは生きている・・・手当をすれば助かるかもしれんぞ!」


敵兵B「お、落ち着け・・・いいだろう。」

女騎士「馬から降りろ!武器も捨てろ!!」

敵兵B「「わかった・・・」ガチャ

女騎士「はっ、早くしろぉ!!私は本気だぞ!!」ガクガク

敵兵B「落ち着くんだ!・・・この通り武器は捨てた。」

女騎士「はぁー・・・はぁー・・・」

女騎士(し、しまった・・・ここからどうすればいい・・・)ブルブル

敵兵B(・・・生きているのであれば早く手当しなければ・・・む?)

敵兵B「足を怪我してるのか?」

女騎士「はぁ・・はぁ・・・・」

敵兵B「だったらこのままお前が自分の国に逃げ切るのは不可能だろう!
血を流したままあの山を抜けるのは無理だ!!」

女騎士「っ・・・・・!」

女騎士「だ、だまれ!・・・・馬に荷物を載せたままそこから離れろ!」

敵兵B「ああ・・・分かった。」トコトコ

女騎士「早くしろぉっ!早くっ!!」

敵兵B(どうやらパニックを起こしているようだ。
同志も血をかなり流しているようだし、時間はかけられない。少し強引に交渉するか。)

敵兵B「落ち着くんだ。そいつをそれ以上傷つけるのなら、交渉の余地はなしだ。」

女騎士「なっ!?そんな・・・ほ、ほ、ほんとに・・・とと、とどめを刺すぞ!」

敵兵B「十分離れたぞ。次はどうすればいい、早くそいつの傷の手当をしたい。」

女騎士(どうする、どうすれば・・・)

敵兵B「早くしてくれないか。」

女騎士「!?」

女騎士(な、なんだよその態度!!人質が居るんだぞ?
ま、まさかこいつが死んでいるのに気づいてるのか?)


女騎士(足からどんどん血が出てる。治療しなきゃ。
ま、まず馬に乗って・・・・ヤツの荷物を漁って・・・・そのあと治療も。
こいつはいつ捨てればいい。アイツが追いかけてくるかもわからない。)

女騎士「っ!・・・・どうすれば・・・」

敵兵B「なぁ。」

女騎士「ひいぃ!!う、動くなぁ!!」

敵兵B「手当してやろうか、その足。」

女騎士「・・・・えっ?」ピクッ

敵兵B「これ、なにかわかるか?清潔な包帯と消毒液だ。
そっちにあるのはせいぜい酒と布切れだろ?」

女騎士「に、荷物は馬と言ったはずだ・・・・・」

敵兵B「ポッケに入っていたんだ。今気づいたよ。」

女騎士「ぐっ・・・何を言い出す。ふざけるな!!」プルプル

敵兵B「いらないのか?分かった、この場で処分しよう。」

女騎士「あっ、あっ、待て!待つんだ!」


女騎士「はぁ・・・はぁ・・・くそっ・・・・」

女騎士(さっきこいつの荷物を見たが、酒も清潔な布もなかった。
消毒液の瓶を投げさせるわけにも行かないし、しかし接近を許したら・・・・・)

敵兵B「・・・」

女騎士「よし、その2つだけだ。それだけ持ってこっちに来い。鎧も脱げ!」

敵兵B「わかった。」ガシャッ ガチャッ

女騎士「へ、へ、変な真似してみろ!その首跳ね飛ばしてやる!!」

敵兵B「わかってる。」

敵兵B(隣にボウガンがあるだろうに・・・)


敵兵B「・・・・消毒する。あたりまえだが、しみるぞ。」

女騎士「っ!!」

敵兵B(剣を離さないな。警戒も全く解かないか。
・・・残念だがアイツは死んでしまったようだ。)

女騎士「おい、消毒はすんだろ・・・・包帯をまけ。」

敵兵B「ああ。・・・なぁ、そいつまだ生きてるだろうな?」

女騎士「・・・・あぁ。」

敵兵B(目をそらしたか・・・今だ、傷口に指を突っ込んで!)グジュッ

女騎士「ッ!!!ぐぁあ!!」

敵兵B「ふん!」バキッ グイッ

女騎士「ぐぅ!き、貴様!」バタバタ

敵兵B「あんだけ血を流したんだ。力が入らないだろう。」

女騎士「離せ・・・!離せぇ・・・!!」

敵兵B(抵抗されては面倒だ。まずは手首を・・・)

ゴキンッ

女騎士「うぁああああ!!」

敵兵B「反対も・・・」

女騎士「やっ、やめてくれ!頼む!!許してくれ!!な、なんでも・・・」

ゴキンッ

女騎士「いひぃいいいいい!!嫌だ!嫌だあああ!!助けてぇ!!」ジタバタ

敵兵B「まだ、治せる。おとなしくしろ。」

女騎士「は、離せ!!い、今なら、今ならまだ許してやる・・!!」

ガスッ

女騎士「いぁぅ!!・・・・ひっ、ひぃい・・・」ガタガタ

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士「こ、この私を・・・・荷物のようにくくりつけるとは・・・
私は騎士だぞ、ほんとだぞ。」

敵兵B「実際荷物だ。」

女騎士「ただで済むと思うな、絶対に、絶対に後悔することになるぞ!」

敵兵B「そんな顔で言われてもな。」

女騎士「うぅ・・・なぁ、やめよう?な?頼むから・・・・・」

敵兵B「耳障りだ。」

女騎士「・・・・済まなかった。謝罪する、私が悪かった。あんな卑怯な真似をしたのが悪かったんだよな?
反省している・・・・なぁ、月にいくらもらってる・・・・?わ、悪く無い話があるんだが・・・・・・」

敵兵B「・・・」

バキッ

女騎士「あぅっ!やめてくれ!!ぼ、暴力はやめよう・・・な?な?」

女騎士「手も足ももう不自由なんだ、丸腰以下だ。それでも暴力を・・・」

バキッ ガスッ

女騎士「ぎぃ!あがぁっ!・・・ひぃい・・・やめてください・・・・」

煮込みスレを思い出すな

やーい、お前の母ちゃん豚煮込み~

煮込みと同じ人じゃないんか?


敵兵B「余計な口叩くな。」

女騎士「待って・・・・じゃっ、じゃあ・・・」

バシッ

女騎士「痛っ・・・・ちょ、ちょっと・・」

バシッ

女騎士「・・・・・・・・・・あの」

バシッ!

女騎士「ッ!・・・・・・・」ガクガク

敵兵B「おしゃべりは拷問部屋でな。」

別人だよ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵兵B「ついたぞ。」

女騎士「あ・・・あぁ・・・」ガタガタガタ

敵兵B「安心しろ。手首は直してやる。足もちゃんと治療してやる。」

女騎士「助けて、助けて・・・」

敵兵B「ま、おとなしく従えばだがな。抵抗すれば即処分だ。」

女騎士「ひっ・・・嫌だ、処分嫌・・・」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

門番A「珍しいな女連れてくるなんて。かみさんに怒られるぜ?」

敵兵B「いねぇよ。開けろ。」

門番A「あいよ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵兵B「とりあえず牢屋に入ってろ。」ポイッ

女騎士「あぅ!」ベシャ

敵兵B「おっと、治療してやらなきゃな。すぐ適当なヤツ連れてきてやる。」

女騎士「うぅ・・・・」

敵兵B「なにか欲しいものは?」

女騎士「な、何もたべてない・・・」

敵兵B「ほれ、ビスケットだ。」

女騎士「・・・手が。」

敵兵B「じゃ、お預けだな。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌日

敵兵B「おはよう。よく眠れたか?」

女騎士「・・・嘘つき・・・・すぐって言ったのに・・・」

敵兵B「悪かったな。まぁ、いろいろあったんだ。さて・・・」

軍医「はい、どうも。」

敵兵B「遅れたが、手当してやる。」

軍医「じゃあ、これで・・・」

敵兵B「おつかれ。」

敵兵B「よし、立て。ついてこい」 グイッ

女騎士「あぅ・・・」フラフラ

敵兵B「寝てないのか?」

女騎士「寝れるわけないでしょ、こんな所で、安心できない。」

敵兵B「協力さえすれば、安眠できるぞ。」

女騎士「嘘つき・・・お前は嘘つきだ・・・・信用しない・・・」

敵兵B「あ?」

女騎士「あ、ごめんなさい・・・許して下さい・・・」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

暗い部屋

女騎士(拘束された・・・やばい、拷問される・・・・・・)

敵兵B「お疲れのようだが、いろいろ聞かせてもらおう。」

女騎士(どうにかして延期させられないものか)

敵兵B「ああ、そうだ。食いもん欲しいんだよな?口開けろ。」

女騎士「・・・?・・・あー。」

敵兵B「これでも食ってろ。」

女騎士「うごぉ!うごっ!」(サルグツワ!?)

ガチャッ

女騎士「うぅーー!!うー!」ブルブル

敵兵B「まだ、元気そうだな。」

女騎士(待てよ!なんで拷問なのに口封じるんだ!?)

敵兵B「よく聞け。お前のことは俺に一任されている。」

女騎士「うぅーー!!うー!」ブンブン

敵兵B「静かにしろ!」

パァン!

女騎士「うぅっ!」

敵兵B「つまり、お前が役に立たないと判断できたら、俺の判断で処分できるということだ。」

女騎士「ぅっ!?」

女騎士(いやだ!いやだ!)ブンブン

敵兵B「協力すれば、開放も考えてやる。協力するか?」

女騎士(どうしよう)

女騎士(処分はされたくない、でも・・・喋ったとなると国には帰れない・・・)ガタガタ

敵兵B「どうなんだ?」

女騎士(どうすればいいんだ、なんで・・・なんでこんな目に。
いやだ・・許して下さい。)フルフル

敵兵B「ほう、断るというのか。なかなか勇気のある決断だ。」

女騎士「!?うぅー!うぅぅーーー!!」バタバタ

敵兵B「どうした?協力しないんだろ?お望み通り首切ってやるよ。」

女騎士「ぅううう!?」ブンブン

敵兵B「何だ、嫌なのか?」

女騎士「うぅっ!うぅっ!」コクコク

敵兵B「じゃあ、協力するか?」

女騎士「・・・・うぅ」ソワソワ

敵兵B「楽に死ねると思うな。剣や斧じゃない。
のこぎりでお前のクビを切るんだ。」

女騎士(いやだ!助けて助けて助けて!!)

敵兵B「・・・どうなんだ!!」

女騎士「うぅ!?」ビクッ

敵兵B「すんのかしないのか聞いてんだよ!」

女騎士「う・・・う・・・ぅ・・」

敵兵B「しないのか?なら・・・」

女騎士「うぅ!」ブンブン

敵兵B「するのか?」

女騎士「う・・・」ピタ

敵兵B「するよな?」

女騎士「うぅう」

敵兵B「次はないぞ。」

女騎士「・・・・」 コク

女騎士「・・・ぷはっ・・ひぃー、ひぃー・・・」

敵兵B「地図だ・・・・それと左手を自由にしてやる。
さて、まずは拠点がどこにあるのか指してもらおうか。」

女騎士(やばい、ここまで来たら答えなきゃやられる・・・)ブルブル

敵兵B「知らないわけないよな。」

女騎士(くそう・・・)チョイチョイ

敵兵B「そこか。」

女騎士「ここもです。いくつかの部隊ごとに分かれてます。」チョン

女騎士「ここも。」チョン



敵兵B「ふむ。これで全部か。」

女騎士「はい」

二重スパイフラグたったかな?

敵兵B「よし、さて利き腕は右だったよな?」

女騎士「?」コク

敵兵B「左手があれば十分だ。いらないよな。」

女騎士「えッ!?何?何で!?」

敵兵B「なに、指折るだけだ。」

女騎士「やだ!そんなの!!」

ベキッ ボキッ

女騎士「ぐあうううう!!!うわあああ!!」バタンバタン


女騎士「ひ、酷い・・・・答えたのに、ちゃんと答えた・・・」

敵兵B「右手の手当は、しなくていいか。二度と剣なんか持てなくていいもんな。」

敵兵B「前科もあるし、用心にこいたことはない。」

女騎士「本当に、本当にもう無理です・・・・許して下さい・・・勘弁して下さい」

敵兵B「まだだ。軍の隊数やら何やらも聞きたいしな。」

女騎士「答えます!答えますから!もう乱暴はしないで下さい!」

敵兵B「約束はできない。」

女騎士「ねぇ、いくらほしいですか?」

敵兵B「は?」

斬らないなんて優しい!

女騎士「わ、私は大臣や上司の騎士にも結構気に入られてます。ですから・・・」

女騎士「ですから、その、私の身柄と交換ならかなりの額を踏んだくれるはずです!」

女騎士「私も一緒に掛け合います、もう一生遊んで暮らせます!!」

敵兵B「・・・・俺がただじゃすまんだろうに。」

女騎士「じゃ、じゃあ亡命者として私の国にいらっしゃればよろしいかと。」

女騎士「そうですよ!奥さんはいないんですよね?あ、でも両親はいたりしますか?
どちらにしても不自由はさせません。」

女騎士「・・・わ、悪く無い話かと・・・」

敵兵B「おまえ、もしかしてそれをさっき殺した奴にも言ったのか?」

女騎士「・・・あの人には断られました。脳に毛でも生えてたんです。
で、ですが貴方様は違いますよね!す、すごいお得な話です!」

敵兵B「怪しさ満点だがな。」

女騎士「嘘じゃないです・・・・・お願いです。助けて下さい・・・うちに来たら何でも用意させます。」

女騎士「美味しい食べ物、温かいベッド、ペットも飼えるし、男だって女だって好きに出来て・・・」

敵兵B「お前の話を聞くと耳から腐りそうだ。」

女騎士「待って!待って下さい・・・・え、じゃあ、えっと、何が足りないんですか?」

敵兵B「喋るな。不快だ。」

女騎士「ほしいもの全部・・・・・全部あげますから・・・
用意させますから・・・・だから・・・」

敵兵B「もう片方の指も折るぞ。」

女騎士「ひぃ・・!」

女騎士「う・・・うぅ・・」

敵兵B「なんだその目は。」

女騎士「なんで・・・」

女騎士「なんでよ・・・こんなに頼んでるのに。お金だって何だって用意するって言ってるのに・・・」

敵兵B「あ?」

女騎士「開放させるために大金払わせたら私だって肩身狭くなるに決まってるのに!それを・・・!」

女騎士「それだって、どうにかして!頭下げて!身体売って!それで貯金削ってでもお前たちには不自由させないって!!」

女騎士「そう言ってるのに!!どれだけ大変なことだと思ってるんだ!」

女騎士「見たことないだろ金貨の山!それを動かすんだぞ?とんでもないことなんだぞ!」

女騎士「ここまで気に入られるのにどれだけ苦労したと思ってる!何年奉仕し続けたと思ってる!!」

敵兵B「お、おう・・・」

Bさんドン引きwwww


女騎士「絶対わかってない!!媚びを売るっていうのはな!24時間拘束されてるようなものだ!」

女騎士「片時も笑顔を絶やさず、相手を褒めて褒めて、自分をへりくだって。」

女騎士「仕事だってちゃんとやってるんだぞ!!優秀なんだぞ私は!!」

女騎士「部下を大切にして、尊敬の念を植え付けて!!」

女騎士「今どき馬鹿な七光り騎士なんて相手にされないから!!勉強して!!」

女騎士「それが!!それなのに!!なんで!!・・・・なんで・・・」

女騎士「なんでこんな目に合わなきゃいけないんだよ・・・答えてよ!!」

敵兵B「・・・苦労してるんだな。」

敵兵B(これがヒステリックってやつか)

>身体売って
>何年奉仕

つまり、中古ビッチで年増な女騎士か…
素晴らしいじゃないか(歓喜)

なんか女騎士が可愛く見えてきた

俺、疲れてるのかな……

女騎士「私が幼かった頃はな・・・我が家はもう没落してたんだ。」

敵兵B「うんうん。」

敵兵B(なんか語りだしたぞ・・・)

女騎士「学校でも馬鹿にされて、いつもいつも笑われるから表通り通らないようにしてて・・・。」

敵兵B「そうかそうか。」

女騎士「それでもどうにか騎士になって・・・いろいろやって、出世して。」

敵兵B(多分そこから道間違えたんだよ。)

女騎士「あの害悪の両親と兄貴を国外追放して、汚職まみれの大臣も暗殺して。」

敵兵B「・・・・」

女騎士「国の政治は良くなって、私の信頼も厚くなって。王様に近づけて」

女騎士「植民地広げたら、やっといい国に変えられるって・・・思ったら。」

敵兵B(お前か、ふっかけてきたの・・・。)

重鎮じゃねぇかww
つうか、国王の妾か?

女騎士「・・・・もういいや、なんか、どうでも良くなってきた。」

敵兵B「お、お前は間違ってない・・・国のために尽くしたよ。」

女騎士「だろ?そうだろ?それなのに部下の信用が変に厚いせいで最前線に立たされたんだ。
士気が上がるからって・・・」

敵兵B「なんてことだ。酷すぎる。」

女騎士「そうだ・・・・なんでこんな仕打ちを・・・許せない。燃やしてしまおう、あんな国。」

敵兵B「・・・・」

女騎士「奥さんはいないんですよね?」

頑張れB負けるなB

この流れは……

情が移る前に奴隷の焼印押そうぜ!

なんでみんなして女騎士を虐めるんだよ?!
女騎士可愛いよ女騎士



敵兵B「・・・」

ビンタァッ

女騎士「痛っ!なんで・・・あ、違うぞ?この国乗っ取ろうとか考えてるわけじゃない!」

女騎士「情報は提供する。・・・ただその、そのあと、戦争が終わったあとは、その、平和に暮らしたいんだ。」

女騎士「もう懲りたんだよ。政治云々は・・・」

敵兵B「いつ寝首掻かれるかわかんねぇな。」

女騎士「気持ちはわかるが・・・・」

敵兵B「だからいい。お前みたいなのが欲しかった。」

女騎士「・・・・は?」

敵兵B(この国を変えるためには、こんな人間が必要だ。)

敵兵B(ずっと待っていた、革命のチャンスが来たんだ。)

敵兵B「お前の要求を飲むと言ってる。」

女騎士「ほ、ほんと?」

女騎士(首の皮一枚つながった!これで、これでやっと平和な暮らしができる!)

敵兵B(もうしばらく、平和はこなさそうだ。
たとえ俺が死んでも、きっと同志たちがこの意志を継いでくれるだろう。)

敵兵B「よろしくな。」


どっちもキチガイEND

え… おわり…?

ねぇ、陵辱は? 拷問は!?

女騎士:平穏な暮らし目指して暴走してしまった人。
敵兵B:自分の国に革命起こそうとしてる変人。
として書いたけど難しいね。くぅ疲。



第一部なんやろ

……ふぅ
第一部完、ですな


女騎士が幸せならそれでいい

おつおつ
拷問痛々し買ったけど面白い

続きはもうかなり待ってね

このスレでやるってことか?

もうかなり待つわ

かなり待つしかないな

かなり待つわ
煮込み騎士ほどは吹っ切れてないせいでなんか余計に見苦しく見えるwww


前回のあらすじ。
平和を求めて日々努力を続けてきた女騎士。
やっと報われて、敵国でだが平穏な暮らしができる事になる、
と思っていたらなんだかんだで革命の手伝いをすることになりました。

が・・・

つづくのか

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

あれから一ヶ月、暗い部屋

ドゴォッ! グシャァ!

敵兵B「がはぁっ!!」

敵騎士A「何処だ!!貴様らのアジトはどこにある!!」

敵兵B「・・・・2番街のパン屋知ってるか?」

敵騎士A「2番街のパン屋?」

拷問官「あのプルーンパイの…?」

敵兵B「ああ……あのパン屋の近くにある廃れた病院…そこに……」

敵兵B「捨て猫が居るんだ、俺の捨てた猫が。飯やっといてくんねぇか?」

敵騎士A「…ッ!!貴様ぁ!!」

ベキベキッ

敵兵B「ぐぅっ!!」


拷問官「騎士様。それ以上いけません……。」

敵騎士A「ちっ……。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵兵B自宅


敵騎士A「では、お前は何も知らなかったと言うんだな?」

女騎士「はい・・・まさか主人がそんなことを・・・」

女騎士「な、何かの間違いではないのでしょうか……?」

敵騎士A「……残念だがお前への疑いも晴れたわけではない。
しばらくは自宅で待機してもらう。いいな?」

女騎士「は、はい…」

女騎士(嘘だろ、この家に住んでまだ一ヶ月と経っていないぞ。)

女騎士(戸籍を用意してくれたのは助かったが、疑いが晴れていないとなると、まずい。
私が逃げ出した騎士だとバレたらただじゃすまない。)


女騎士「逃げなきゃ・・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

深夜


女騎士「・・・・誰も居ないな。よし。」


女騎士(あれ?ここにおいておいた馬がいない。)

敵騎士A「お出かけかな?」

女騎士「ひっ!き、騎士様!どうして。」

敵騎士A「自宅待機といったはずだ。逮捕する。連れていけ。」

(男3人)ぞろぞろ

女騎士「あ、え、ちょっと!」

女騎士「あっ、痛い!!痛いです!やめてください!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

暗い部屋

女騎士「その、だから怖くて言い出せなかったんです・・・・・」

女騎士「怪しい人とよく話をしていました・・・・・そういうところは何度か見ていましたが・・・・」

女騎士「問いただすだなんて私にはとても・・・・・」

敵騎士A「なぜ逃げ出そうとした?」

女騎士「その、ことが事なので恐ろしなって。ほ、本当に申し訳ありません!」

敵騎士A「忠告を破ったのだ。当然、しばらくの間この城にいてもらう。」

女騎士「はい・・・・」

女騎士(落ち着け、まだ身分はバレてない。まだバレていない。)


敵騎士A「とりあえず、この空き部屋にいてもらおう。」

女騎士(よかった。牢屋じゃない。牢屋だったら顔が知られてたかもしれないし。)

敵騎士A「ところで、その足。怪我でもしてるのか。少しふらついているが。」

女騎士「えっ?あ、えっと、これはその・・・・先日段差を踏み外してしまいまして。
日常生活に支障はないのですが、走るのは少し辛いです・・・」

敵騎士A「その手は?」

女騎士「っ!!」サッ

敵騎士A「なぜ隠す。少し曲がっていたな。
指が折れたあと放置すると、そのように曲がったまま骨がくっつく。」

女騎士「・・・・・子供の頃のものです。どうか、あまり見ないで下さい。」

敵騎士A「私は部下にこう教えている。捕虜の利き腕は、剣が持てぬように封じておけと。」

女騎士「こ、これはその、階段から落ちて・・・」

敵騎士A「数年前から、牢屋の捕虜が何人か居なくなっている。
我々は敵兵Bが引き入れていた、と考えて捜査を進めているのだ。」

女騎士「・・・・そ、それが何か・・・」

敵騎士A「いなくなった女が一人。騎士だったな。」

女騎士「は、はぁ・・・」

女騎士(まずい・・・まずいまずいまずいまずいまずい!!!)


敵騎士A「では、詳しい話を明日。」

ギィ・・・   バダムッ


女騎士「あ・・・・あぁ・・・・・感付かれてる・・・・」ガタガタ

女騎士「嫌だ・・・・もう痛いのはゴメンだぞ・・・」

女騎士(どう言い訳すればいいんだ。どうしたって無理に決まってる。
軍医・・・・そういえば軍医には顔が知られている・・・・もし、会わされたら・・・)

女騎士(わ、私がいた国の情報流すか?
い、いや、革命起こそうとしたのだ。何しても間違いなく処刑される・・・・・」

女騎士「なんで・・・・どうしてこんなことに・・・・」

女騎士「う、うぅ・・・うあああああ・・・!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌朝

女騎士「久々の眠れない夜・・・・」クラクラ

女騎士(結局いろいろ考えたけど、うまい言い訳が思いつかなかった。)

女騎士(お金はない、徹夜明けで顔面蒼白、大した情報も持ってるわけではない。
いくらなんでも交渉の材料が少なすぎる。)

(扉) ガチャッ ギィィィ

敵騎士A「おはよう、女騎士どの。」

女騎士「・・・・女騎士ではありません。私は・・私は・・・」

敵騎士A「ついてこい。いろいろと聞くことがある。今、貴様に人権はないと思え。」

女騎士(拷問される拷問される拷問される拷問される嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ)ガタガタガタ

女騎士「あ・・・うぁ・・・ひっ・・・・ひっぐ・・・・嫌・・だ・・・」

敵騎士A「どうした?」

(女騎士の土下座) バッ

女騎士「お、お願いします!騎士様!どうか、どうか命だけは!!命だけは!!」


敵騎士A「・・・女騎士か?」

女騎士「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・・お願いします、命だけは・・・
どんなことでもします・・・・売春婦でも、二重スパイでもなんでもします・・・・」

敵騎士A「やはりな。まぁ、念のため軍医に顔をを見せるか。」

女騎士「許して下さい・・・・知ってることは何でも話します、嘘はつきません・・・
絶対、絶対です・・・・許して下さい・・・ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい・・・・」

敵騎士A「話はあとだ。いいからついてこい。」 ガシッ

女騎士「ひぃいいいいいい!!ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!ごめんなさいっ!!」ガタガタ

敵騎士A「いい加減にしろ。・・・・おい、誰か手伝ってくれ!」

(男) 「おら!立て」 「歩けってんだよ!」 「こっちだ」

女騎士「ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・・ひっぐ、えっぐ・・・・・ごめんなさいぃ・・・」トボトボ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

暗い部屋


女騎士「お願いします・・・・許して下さい・・・・言うこと聞きますから・・・・」ブルブル

敵騎士A「そろそろ、顔上げろ。」

女騎士「ごめんなさい・・・・・痛いの駄目なんです・・・・・怖いの辛いんです・・・」
・・・・い、いやだ・・・殺さないで下さい・・・・・お願いですから・・・・」

敵騎士A「じゃあ、正直に喋ってもらおうか。なめたことを言うと、痛くて辛いのが待ってるぞ。」

女騎士「うぅ・・・話したら・・・・・許してくれますか・・・・?」

敵騎士A「そんなわけないだろ。」

女騎士「そんな・・・・ひぃぃ・・・・」ガタガタ

敵騎士A「自分がどういう状況下、少し教えてやらねばならんな。」

女騎士「えっ・・・いや、やだ!!やめて!!許して下さい!!許して下さい!!」

敵騎士A「駄目だ。」

女騎士「なんでもします・・・・どんな汚いことでもしますから・・・!!」

敵騎士A「おい、お前ら手伝え、台に縛り付けるぞ。」

(男) ぞろぞろ

女騎士「・・・うぅ・・・・あぁぅ・・・助けてぇ、なんでもしますからぁ・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士(うつ伏せに縛られた。)

女騎士(嫌だ、嫌だ・・・。あいつのせいだ、全部あいつの・・・・・)

敵騎士A「おっと、俺としたことが、うかつだった。」

敵騎士A「軍医を連れてくる。罰を与えるのは確認を済ませてからだ。」

女騎士(軍医・・・・頼む、忘れててくれ。私のこと思い出さないでくれ・・・)

拷問官「ああ、左様でございますか。では、こちらも準備をしておきます。」

ギィィィ バダムッ

拷問官「・・・さてと。」

カンッ カンッ カンッ

女騎士(なんだ?何かを叩いてる音?)

拷問官「・・・まぁこんなもんか。」

女騎士(なんだ、何をしたんだ・・・・ここからじゃよく見えない。)

拷問官「どうした、気になるのか?」

女騎士「いっ・・・」ビクッ

女騎士(気になるけど、知りたくない・・・)

拷問官「これだよ。」

女騎士「・・・・・」


女騎士(これ・・・カンナ・・・?)

女騎士(うつ伏せで、まさか・・・それで背中を・・・?嘘でしょ・・・?)


ギィィィ

敵騎士A「連れてきたぞ。あいつだ、覚えてるか?」

軍医「ああ、あの子。」

女騎士(うわ、覚えてる!絶対覚えてる顔だ!)

軍医「顔を見せてくれるかな。」

女騎士「ひ、いやぁ!!」ブンブン

拷問官「こらこら」ガシィッ

女騎士「うぅう!!うぅぅ!」バタバタ

敵騎士A「よく見てくれ。」

軍医「どれどれ」

女騎士「う・・・うぅ・・・」

女騎士(頼む、頼む!!いやだ!助けて!軍医でしょ!?)フルフル

軍医「・・・・う~ん」

敵騎士A「どうだ?」

軍医「微妙だなぁ・・・顔が涙でグショグショだし。似てるとは思うんだけど。」

女騎士(違うって言って・・・違うって言って・・・)フルフル

軍医「自分で認めてはいるんでしょう?」

敵騎士A「革命派の人間で、本物をかばってる可能性も捨てきれん。」

軍医「う~ん。」

女騎士「ぅぅ・・・」

女騎士(違うって言って・・・違うって言って・・・)

軍医「ああ、そうだ。足の傷見ればいいんだ。あれなら直した覚えがある。」

敵騎士A「なるほど。・・・・本人は、なんだっけ?段差を踏み外したとか・・・」

女騎士(終わった・・・・)

軍医「ああ、間違いないね。縫合してある。
穴ははとりあえずこうやって適当に縫うのが僕のやり方だからね。」

敵騎士A「なるほど、走れないわけだ。お前には絶対頼まん。」

軍医「ははは、じゃあそういうことで。」

ギィィィ バダムッ


敵騎士A「さてと。覚悟はいいか?」

拷問官「・・・」スッ

女騎士「まだ!!まだ、待って!!」ガタガタガタ

問官「このカンナ、よく見てご覧。」

女騎士「ひぃ・・・」ビクビク

拷問官「錆びてるんだ、何人も何人もこのカンナを血で汚してきたからな。」

女騎士「違うんです・・・・私はその・・・あの・・・」ブンブン

女騎士(ひっ、冷たい、刃が当たってる・・・)

ガリッ

女騎士「あっがぁああーーーッ!!」ガクン

拷問官「どうだ?削られるというより、千切られる感覚だろう?」

グリッ グリッ

女騎士「とめてっ!とめてぇーーーッ!!」 バッタン バッタン

女騎士「痛い!痛いいい!!」

ブチッ

女騎士「ッーーーー!!!!・・・・・」ピク…ピク… 

女騎士(千切れた!!皮が、痛い、嫌だ!!こんなの嫌だぁ!!)

女騎士「はぁ、はぁ!・・・・やだ、もうやだぁ!!」

敵騎士A「もう一回だ。削れ。」

女騎士「ひぃ!やめてください!!本当は、私は脅されただけなんです!」

敵騎士A「何?」

女騎士「敵兵Bが、仲間にならなければ殺すって・・・
私のことを陵辱して、その後、全身の皮を剥がすって・・・・・」

女騎士「あんな事言われたら誰だって従います!でも、私はそんな気なかったんです!
いつかは逃げ出す気でした!革命の手伝いなんてする気はなかったんです!!」

敵騎士A「本当か?」

女騎士「嘘は言いません!!」

敵騎士A「しかし、罰は受けなければな。」

女騎士「これ以上は・・・・駄目です・・・・もう無理です・・・許して下さい。」

敵騎士A「許さないと言ってるだろう。」

女騎士「お願いします、お願いします・・・・。」

敵騎士A「革命派について知ってることはあるか?」

女騎士「あの、えっと・・・・あっ、そうだ。」

女騎士「敵兵B以外にも、この城に革命派が居るはずです!」

女騎士「私が逃げ出すとき、敵兵Bが仲間がいるふうなこと話してました・・・」

女騎士(嘘だけど・・・食いつけ・・・)

敵騎士A「なんだと?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

門番A「珍しいな女連れてくるなんて。かみさんに怒られるぜ?」

敵兵B「いねぇよ。開けろ。」

門番A「あいよ。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー


女騎士(門番Aは敵兵Bに奥さんがいないことを知ってたから、あのジョークを言った。)

女騎士(つまり、何の確信もないけど・・・門番Aと敵兵Bはかなり親交があったと考えられる。
もしものときは、あいつになすりつけられる!!)

女騎士「聞いた所・・・あの、多分ですけど・・・男だと思います。そんなふうに話してました。」

敵騎士A「なるほどな。」

女騎士「・・・・あの、拘束といてもらえませんか。有力な情報話しましたし・・・今日はこれで。」

敵騎士A「鞭。」

拷問官「はい。」

ビッターンッ

女騎士「いひいいいい!!」

敵騎士A「他には?」

敵騎士A「他には何か知らんのか?」

女騎士「あの、えっと・・・・ごめんなさい・・・」

敵騎士A「怪しいヤツと話していた、と言ったな。それは?」

女騎士(そんなこと言ったな、嘘なんだけど。)

女騎士「それも、男でした・・・・声を聞いたので間違いありません。
で、でも…直接見たわけではないので・・・・女かも・・・・」

二部きたか

なにげに拷問がえぐい…

敵騎士A「どこで話していた?お前はそれをどこで聞いた?」

女騎士「え、それはその・・・・リビングで話を・・・・私は布団の中にいました・・・・」

敵騎士A「内容は?」

女騎士「・・・わ、私のことについてです。私の素性について。」

敵騎士A「革命派のアジトについては知らないのか?」

女騎士「・・・アジトがあった事自体・・・。・この足ですから、外に出てなかったですし。」

女騎士(我ながら理に適った、完璧な解答。)

拷問官「リビングとベッドルーム近いと困るよね。うちもかみさんうるさくて寝れないの。」


敵騎士A「・・・・・・ん?」

敵騎士A「お前の・・・敵兵Bの家はベッドルームとリビングがかなり離れていたな。」

女騎士「・・・ぁ」

女騎士「・・・・・お、音の位置が・・・そっちで・・・」

敵騎士A「声色はともかく、よく内容までわかったな・・・」

女騎士「あの・・・・えっと・・・それは、その・・・・」

女騎士「き、聞こえてしまったものは聞こえてしまったんです・・・」

敵騎士A「革命の話をそんな大きな声で話すわけ無いだろう。」

女騎士「・・・・あぅ・・・違う、それは・・・その・・・」

敵騎士A「何が違うんだ?」

女騎士「ひっ・・・・」

敵騎士A「何が本当で、何が嘘かはっきりしてもらおうか。」

女騎士「あっ・・・いや、その・・・あれ・・・?あ、ちょっと今頭を整理して・・・・」

敵騎士A「やれ。」

拷問官「はい。」

ガリッ ガリガリッ

女騎士「いぎいいいあああああ!!!」

女騎士「ごめんなさいぃい!!ごめんなさいぃいいいっ!!!」

ブチンッ

女騎士「いひぃっ!!・・ひぃ・・・ひぃ・・・」

敵騎士A「もう一回やるか?」

女騎士「ひゃああああ!!ごめんなさい!!ほんとは何も知りません・・・・・
ずっと家にいましたけど、誰も何も見てません!」

敵騎士A「城に革命派がいるのも、男と会っていたというのもか?」

女騎士「ごめんなさい・・・・助かりたくて嘘言いました・・・・
何も知りません、ほんとは何も知らないんです・・・」

女騎士「で、でもなんでもするっていうのは嘘じゃないです!
売春婦も二重スパイもやります!!汚いことも・・・」

敵騎士A「そうか、革命派のことは何も知らないのか。」

女騎士「あ、そうですよ・・・私の国の情報でしたら・・・・」

敵騎士A「お前の言うことは信用ならん。」

女騎士「そんな・・・も、もう嘘つきません・・・もうつきません・・・」

女騎士がなにをしたって言うんだ!!

>>106
普通に反乱罪ですよと


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

空き部屋


敵騎士A「お前をどうするかは明日伝える。」

女騎士「ひっ・・・・ひっぐ・・・・お願いです・・・命だけは、お願いします・・・」

敵騎士A「頭をあげろ。土下座したって駄目だ。」

女騎士「それを・・・・それをどうか・・・・どうか・・・」ガタガタ

敵騎士A「また明日。」

女騎士「待って・・・!待ってぇ!!」ガシッ

敵騎士A「おい、その手を離せ。」

女騎士「いやぁ!助けて下さい!!助けて下さいっ!!」

敵騎士A「離せっ!」ゲシッ

女騎士「あの、靴だって舐めますから・・・!
敵騎士A様の靴でしたらいくらでも舐めますから!」

敵騎士A「触るな!」ゲシッ ゲシッ

女騎士「ひぃっ・・・!」グシャァ

バダムッ

女騎士「やだ、待って・・・ご慈悲を・・・ご慈悲を下さい!!」 ドンドン


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌日


女騎士「・・・・」グースカ



(扉) …ガチャッ

女騎士「っ!!」ガバッ

敵騎士A「おはよう。よく眠れたか?」

女騎士「・・・あ、あの・・・」

敵騎士A「王がお前をよんでいる。」

女騎士「・・・え、それはどういう・・・」

敵騎士A「お前をどうするか、直接目で見てから決めるそうだ。粗相のないようにな。」

女騎士「は・・・はぁ・・・・」

女騎士(ど、どうにかして御機嫌を取らねば・・・・)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

玉座の間

敵騎士A「連れてきました。」

敵王「うむ、もっと近くへ。」

敵騎士A「はっ。」グイ

女騎士「あぅ、痛い・・・」

敵王「・・・」ジー

女騎士(・・・いや、近い。いくら何でも近すぎる。敵王の顔が目と鼻の先なんだけど。)

女騎士(にしても、顔が怖い。ライオンが目の前で口を空けてる気分だ。)

敵王「名は、なんと申す?」

女騎士「あ、あの・・・・・お、おんあ、き、きひです・・・・」ビクビク

敵王「何?」

敵騎士A「女騎士と申しております。」

敵王「そうか。」ジー

女騎士「ひぃ・・・」ヘナァ

女騎士(無理無理。目を合わせてらんない。)

敵王「・・・」

女騎士(すっごい見てるんだけど。)

敵王「・・・・・小物だな。」

敵騎士A「と、仰られますと?」

敵王「このようなものでは見せしめにもならん。
いちいち相手にするな。何も出来んだろう。
勝手に野垂れ死ぬ。捨てておけ。」

敵騎士A「仰せのままに。」


女騎士(・・・あれ?助かったのか?)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

廊下

女騎士「あの、これ私助かったってことでいいんですよね?」

敵騎士A「極刑を免れただけだ。」

女騎士「や、やった・・・・」

女騎士(きっと普段の行いがいいからだ。)


女騎士「あ、あの・・・」

敵騎士A「なんだ。」

女騎士「お金・・・貸してもらえません?
ほら、この手と足じゃ仕事ももらえるかどうか・・・」

敵騎士A「断る。」

女騎士「そ、そこを何とか・・・食べ物も買えませんし・・・」チラチラ

敵騎士A「くどい。」

女騎士「・・・・じゃあ、あの、せめて敵兵Bに会わせていただけませんか?
あいつのせいで私こんなんなんですし。言いたいことが1つ2つあるんですよ。」

女騎士「それくらい、いいですよね?そしたらもう何も言いませんから。」

敵騎士A「・・・。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

独房

敵兵B「・・・・」グッタリ

女騎士「死んでるんじゃない?」

敵騎士A「生きてるよ。」

女騎士「おい、聞こえるか?・・・おーい。」ドンドン

敵兵B「・・・・」

女騎士「ったくもう・・・・ここ開けて下さい。」

敵騎士A「は?」

女騎士「これは見るです。会うではありません。」

敵騎士A「なんだと。」

女騎士「会わせるって言ったでしょう?嘘つくんですか?
私にはさんざん痛い目合わせておいて。」

敵騎士A(こいつ)イラッ

敵騎士A「・・・おい!鍵持ってこい!」

見張り「今すぐ。」

これはwwww
女騎士の本性がみれる

見張り「開けます。」

ガチャッ ガチャッ

女騎士(見張りは一人か、まぁ飯も水もやらないようだし。逃げられるなんて思わないだろうな。)

ギィィィ

女騎士「おい!敵兵B!聞いてるのか!」

敵兵B「・・・・」

女騎士「女騎士だ・・・なんでいるかって?決まってるだろ。
・・・・・お前のせいで私もひどい目にあったんだよ!!」ヨタヨタ


女騎士「背中の皮剥がされたんだぞ!錆びたカンナで!わかるか?
私は何も知らないのにだ!!どれだけ絶望的な気持ちだったと思う!?」

女騎士「いったいんだぞ!ガリガリって!まだ痛む!!」

女騎士「全部お前のせいだ!!どう責任取るんだ!え!?」

女騎士「聞いてるのか!!」ガシッ

敵兵B「・・・・」

女騎士「あ?なんだ指折れてるのか?・・・私もお前に折られたよ!!」


女騎士「・・・・今なら逃げられる、歩けるか?」ボソッ

敵兵B「・・・」ピク

女騎士「なんとか答えたらどうだ!!」ブンブン

敵騎士A「落ち着け。」

敵兵B「・・・自業自得だ。」

女騎士「っ!!起きてるじゃないか!!私が何しに来たと思ってる!
わかってるだろ!!この!この!」ベシベシ

敵騎士A「おい、そこまでだ!」

敵兵B「わからないから、行動で示してくれ・・・」

女騎士「っ~!!・・・ふん!騎士様、もういいです!」

敵騎士A「・・・・ああ。」

ギィィィ

女騎士「痛っ・・・」ドサッ

敵騎士A「どうした?」

女騎士「・・・・すみません、騎士様。手を貸していただけませんか?
興奮したせいか、足が痛んでしまって・・・・・」

敵騎士A「・・・マヌケめ。」スッ

女騎士(マヌケはお前だ。空き部屋にあったペンで喉を・・・)

グサッ

敵騎士A「・・・ぐぇ!!」


ガチャッ ガチャッ

見張り「・・・施錠よしっと・・・では騎士さ」

女騎士「お前もだ!」

グサッ

見張り「いぎっ・・・!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

廊下


敵兵B「・・・なぜ助けた?」

女騎士「それは後だ、こっちだ。」

敵兵B「道が・・・わかるのか・・・?」

女騎士「私は一度通った道は忘れない。」

女騎士「初めてお前と逃げたとき、玉座からここまで来るときで
一階と地下の構造はだいたい分かった。見張りの位置も馬小屋の位置もな。」

敵兵B「・・・この時間に見張りがいないのも知ってたのか?」

女騎士「お前と逃げるとき見張りのシフトもチラッと見た。さっき通った時も確認したが同じだった。
この時間はまだ交代したばかりだ。」

女騎士「・・・さて、ここからはわかるな?お前と逃げた抜け道だ。」

敵兵B「まさか、歩いて脱獄できるとは。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

馬小屋

敵兵B「で、どこに逃げる気だ?」

女騎士「私の国の拠点に決まってる。
まぁ、お前はまたこの国に戻ってくるが。」

敵兵B「どういうことだ?」

女騎士「お前が革命起こすだろ?私の国が支援するだろ?だから革命成功するだろ?
すると戦争の理由はなくなって、友好関係も結べる。」

女騎士「お前との革命を手伝う約束も果たせるし、
舐めたこと言ったあのオーラオブ私は偉いキングも討ち取れる。
あんな奴がする政治するなんてどうかしてる。」

敵兵B「支援してくれるのか、お前の国は?」

女騎士「私は大臣と、騎士長と、あと王子とシた回数も覚えてる。
私の顔見たらすぐ欲しくなるだろうな。」

女騎士「ああ、でも王子にはかわいそうだが、もう足ではシてやれないな。痛いし。」

敵兵B「お、おう・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

(馬) パカラッパカラッ

女騎士「あ、そうだ。何も食ってないだろ?」ポイッ

敵兵B「・・・乾パンか?」

女騎士「ちょっとカビてるがな。なぜか空き部屋にあった。
水は川まで我慢してくれ。あと46分だ。」

敵兵B「・・・その部屋は多分、他の兵士たちが勝手に物置か何かにしていた部屋だ。
騎士共は知らんだろうな。メイドを連れ込んでる奴もいた。」

敵兵B「とにかく助かった。礼はしておく。」

女騎士(ふふふ、今のうちに恩を売りまくってやる。
お前にはあの国の王になってもらうのだからな。
そしたらあんな条約やこんな条約を・・・)ニヤァ

女騎士「・・・・そういやこの一ヶ月私に何もしてこなかったな。
一回二回くらい襲われても、何もする気はなかったんだが。」

敵兵B「女に興味はない。」

女騎士「・・・は?」



脱出END

ホモォ…

やめて!革命派軍団の分裂で、敵兵Bの立場が失われたら、
裏でつながって悪巧みしてる女騎士の精神まで燃え尽きちゃう!
お願い、死なないで敵兵B! あんたが今ここで倒れたら、
女騎士や女騎士との約束はどうなっちゃうの?
お金はまだ残ってる。これを流せば、みんなきっと素直になるんだから!

次回、「敵兵B死す」。デュエルスタンバイ!

酷いネタバレを見た


なんだと…

乙です

敵兵Bくん!!


くそっ、一行目で何のネタか察したせいで逆に笑ってしまった

続きは超待ってね

舞ってますよと

はよはよはよはよ

わたしまつわ

リョナられる女騎士ちゃんうふふ

前回のあらすじ

女騎士「だから優秀なんだって。ちょっと・・・情緒不安定なだけだ。」

女騎士「んぁっ・・・!はぁ・・・はぁ・・・、騎士長様・・・!もっと動いて構いませんよ・・・!」

騎士長「はぁ・・・はぁ・・・」パンパン

騎士長「くぁ・・!!」ビクンッ ビクンッ


騎士長「・・・ふぅ・・・ふぅ・・・」

女騎士・・・ふふふ、騎士長様・・・まだ私は満足しておりま・・・せん!」グリングリン

騎士長「ぬぉおおお・・・ま、待て・・・まだ・・・!」ガクガク

女騎士「さすがです、騎士長様。・・・こちらはお元気のようです、ほらほら・・・!」ユッサユッサ

騎士長「あっがぁあああ・・・・!!!」


騎士長「うっ!」ビクン ビクン

女騎士「っはぁ~・・・ふふふ・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士「それでは、失礼します、騎士長様っ。」

ギィィィ バダムッ

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士「まだ、まだですよ王子。まだ出してはいけません。」サワサワ

王子「あ・・あぁあ・・・」プルプル

女騎士「利き手も、両足も、もう自由ではない私の・・・この左手を自由にしてらっしゃるのですよ?」シコシコ

女騎士「もう、少し耐えて下さい。もう少し。」

王子「無理ぃ・・・でる・・・でる・・・・」

王子「んぁあ・・・」ドピュ ドピュ


女騎士「・・・・一国を統べる王たるもの、一度や二度で終わらせてはなりません。
未来のお妃様に幻滅されてしまいます。続けますよ?」シコシコ

王子「んひぃぃぃ!!女騎士ぃいいい・・・!!」ビクン ビクン

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士「それでは、失礼します、王子様っ。」

ギィィィ バダムッ

豚煮込みある?

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士自宅


女騎士「さて、次は大臣か。」

女騎士「その前にお風呂入るか。」

敵兵B「・・・その入浴ってシステムには驚いたな。」

女騎士「ああ、そっちの国にはお風呂に入る習慣がないからな。」

敵兵B「それ以上に、お前に驚いた。本当に顔が広いんだな。しかもそこそこ慕われている。」

女騎士「まさか、メロメロって言うのだ。あれは。」

敵兵B「何人に手を付けたんだ?」

女騎士「失礼な、実際にヤったのは4人程度だ。ただ、餌食になったのは・・・えーっと。」

敵兵B「言わんでいい、どうせ二桁だろ。ないわー・・・」

女騎士「お前に言われたくない、突き合ってたんだろ?」

敵兵B「・・・。」

女騎士「門番Aか?」

敵兵B「・・・当てると思ったよ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

大臣「はぁ・・ぁああ!・・・・くぅぅ・・・」シコシコ

女騎士「遅いです、大臣様。もっと早く手を動かして下さい。」

女騎士「もっと、もっとです。あと5分我慢できたら・・・すごいこと、してあげます。」

大臣「あぁ・・ぁあああ・・・」シュッシュッ

女騎士「ふふふ・・・大臣様?私、まだなーんにもしてないんですよ?
服も脱いでませんし、大臣様に指一本触れてません。ただ、こうやって見てるだけ・・・。
でも、ご満悦の様子。大臣様はド変態ですね。・・・でも、こういうの、大好きですよね?ふふふ。」

女騎士「・・・あれ?ちょっと手が遅くなってますよ、大臣様。・・・辛いですか?
出したいですか?でも、出したらご褒美もらえませんよ?いいんですか?」

大臣「ひぃ・・・ひぃ・・・」シコシコシコシコ

女騎士「ふふふ、出して、いいですよ。」

大臣「おっ・・・おぉぉぉ・・・!!」ドピュッ ビュルル

女騎士「そのまま!まだ手を動かして!動かしなさい!
私の言うことが聞けないのですか?もう相手してあげませんよ?」

大臣「ひっ・・・ひいいいい!」シコシコ ビクビクビックン

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士「それでは、失礼します、大臣様っ。」

ギィィィ バダムッ

とんだアバズレ女だな この汚れたマゾ女が
お前は豚とでもヤるのがお似合いだ
いや剣の柄をマ○○に突っ込んでやろうか


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

コンコン

女騎士「姫様・・・私です、女騎士です。」

姫「・・・」チラ

女騎士「大丈夫です、誰もおりません。」

姫「・・・入りなさい。」

女騎士「はっ。」

キィィ パタン

女騎士「どういったご用件でしょうか。」

姫「・・・わかってるはずです。女騎士。帰ってきたと聞いてから
ずっと・・・うずいて仕方がありませんの。だから・・・」

女騎士「でしたら、何をするかわかってるでしょう?私のかわいい姫。脱ぎなさい。」

姫「は、はいぃ・・・お姉様ぁ・・・」パサァ

女騎士「ベッドに掛けなさい。たっぷり可愛がってあげるから・・・」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士「それでは、失礼します・・・姫様・・・・」

キィィ パタン


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵兵B「・・・お前にあれこれ言われる筋合いねぇな。」

女騎士「同性に手を出してないとは言ってない。」

女騎士「とりあえずこれで、全員に話を通した。
支援するからお前も革命派に話をつけるんだ。」

敵兵B「あいよ。」


(扉) バァンッ!

姫「・・・お姉様から、離れろ!!」

敵兵B「!?」


女騎士「・・・・!ひ、姫様?い、一体どうなされたのですか?」

姫「・・・あなた、お姉様のなんなの?なんでここに住んでるの!?」プルプル

女騎士「それは・・・ナイフですか・・・?姫様、そのようなものを・・・」

敵兵B「待って下さい、姫様。貴方様は何か勘違いなされてるようです。」

姫「おだまり!・・・・貴方が私のお姉様を奪ったんですね?
その足も、指も、貴方がしたんでしょう?・・・・お姉様は誰にも渡しません。
汚らわしい男なんかにやるもんですか!」

敵兵B(・・・・まて、俺はゲイだ。潔白だ。)

敵兵B「おい、どうすんだこれ。どうにかしろよ、お姉様。」

女騎士「・・・・姫様、それをこちらへ。危険なものです。」

姫「嫌ですわ!お姉様は・・・・お姉様は私が守る、私だけのものです。」

女騎士「・・・・・そうですか、分かりました・・・私はそんなことする姫様は嫌いです。
もう、可愛がってあげません。残念ですが。」

姫「え?・・・そんな、嫌・・・嫌ですわ!」

女騎士「それでは、それを捨ててこっちに来なさい。・・・私のかわいい姫。」

姫「・・・・・・はい・・・お姉様・・・・」

女騎士「ふふふ、よしよし・・・」


敵兵B「逝ったかと思った。」

女騎士「まだ生きてる。」

扉大破不可避


(扉) バァン!

王子「女騎士、その男から離れろ!」シャキン

敵兵B「!?」

女騎士「・・・!王子・・・いけません。さあ、剣をこちらへ・・・」

王子「駄目だ、僕はその男を殺さなきゃいけない。その男は信用出来ない!」

敵兵B「・・・どうにかしろよ」


女騎士「・・・申し訳ありません、王子・・・・私が、私がいけないのです・・・」ウルウル

王子「・・・うっ」

女騎士「・・ひっぐ・・・どうか・・・どうか罰するのであれば・・・・こ、この私を!」

姫「や、やめて!お兄さま、女騎士は潔白です!」

女騎士「ぅぅ・・・ひっぐ、えっぐ・・・申し訳ありません・・・」ドゲザァ

王子「・・・やめてくれ・・・わかった、済まない。取り乱してしまったようだ。」


敵兵B「なぁ。」

女騎士「何も言うな。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

(扉) バァン!!

大臣「・・・女騎士!」

女騎士「何っ!!」バン!

大臣「ひぃ!」


敵兵B「・・・・凶器持っていないぞ、あの人は。」

女騎士「え・・・?・・・あ、も、申し訳ありません、大臣様。彼が敵国の者であったこともあり
周りの目が宜しくないのです。少々気が滅入ってしまいまして・・・。」

大臣「・・・ああ、そういうことなら仕方あるまい。構わん。それより大変なことが起こった。」

女騎士「何でしょう?」

大臣「敵国でクーデターが起きたようだ。一時休戦を申し出てきた。」

女騎士「・・・は?」

敵へいビーの価値は


女騎士「・・・今日はもう遅いです。明日の朝、会議を開きましょう。」

大臣「うむ、皆に知らせておこう。」

ギィィィ バダムッ


女騎士「どういう・・・ことだ・・・?」

敵兵B「そのままだろ、俺のいない間に革命が起きたんだ。」

女騎士「なんでよ!なっ、そ・・・そんなことが、起きるのか!?
国がそんな簡単にクーデターを起こされるのか!?嘘だろ!!」

女騎士「クーデターってのは・・・!!もっと、こう・・・!!大不況とか、不作とか!!
そういう事があって!!国王への不信が高まった頃に・・・・!!」

敵兵B「戦争。度重なるの脱獄。」

女騎士「あっ・・・。」


女騎士「あ・・・あぅ・・・あ・・・」プルプル


女騎士「どおおおおしよおおおお!!!」

女騎士「なぁ!やばいって!!やばい!私が練った計画根本から!!」

女騎士「一時休戦だって!?一時!?・・・二時になったらどうするの?再戦だろ!?」

女騎士「やだ・・・・戦争やだ・・・・!!もうあんなのやだ・・・!!」ガタガタガタ

敵兵B「お前が始めたんだろ。」

女騎士「提案しただけだ!!・・・そうだ、そのためのお前だ・・・!!予定より早いが行ってこい!」

敵兵B「は?」

女騎士「クーデターに成功したんだったら、革命派のお前の馴染みも居るはずだ!
お前が説得してくるんだ!!友好関係を結ぼうって!!」

敵兵B「・・・どうしたものか。」

ふと思った
女騎士は前線にでなきゃ
いいんじゃね?

人選んで手込めにしてやがるし


女騎士「何がどうしたものかだ!行けよ!行け!お前に決定権はない!!
友好関係結ぶまで帰ってくるな!!」

敵兵B「しかしだな・・・」

女騎士「今すぐだ!!ああ、もう!1秒だって待てない!早くしろ!!」ソワソワ

敵兵B「落ち着け、夜遅い。」

女騎士「落ち着けるか!!・・・・・ああああああああ!!」イライラ

敵兵B「うるさい、ひっぱたくぞ。」

ビンタァッ

女騎士「ひぃっ!!・・・・・痛い・・・」

敵兵B「落ち着いたか?」スッ

女騎士「ひゃぅ・・・・落ちついたから・・・暴力はやめろ・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌朝


女騎士「・・・・どうしよ、どうしよ・・」クラクラ

敵兵B「寝てないのか。」

女騎士「平穏を下さい・・・・私が何したって言うんですか・・・?」

敵兵B「色々やったろ。」

女騎士「身を守っただけだ!!」

女騎士「・・・・もうやだ、無理・・・耐えられない・・・隠居する・・・。」

ビンタァッ

女騎士「痛!・・・何!?」

ビンタァッ

女騎士「ひぃ!」


女騎士「痛い、痛い!やめて、許して!!ごめんなさい!」

敵兵B「革命の手伝いをするのを忘れるな。」

女騎士「・・・・まだそんなとを、革命は終わっただろ?」

敵兵B「革命派が1つといつ言った?」

女騎士「・・・嘘だろ?まだ話がややこしくなるのか・・・?」

敵兵B「正確には俺達の中で、2つに分かれてる。」

敵兵B「新たな王を俺の上司が務めるか、もう一人の男になるか。それで揉めてる。」

女騎士(私はお前にしたいんだが・・・・)


敵兵B「残念ながら後者になるだろうな。あっちのほうがバックにいいのがついていた。」

女騎士「なんで先に言わなかった…」

敵兵B「お前が俺の家にいた一ヶ月は、お前から内輪もめしていることが漏れる可能性があった。
こっちに来てからは話す機会がなかっただろう?」

女騎士「なかったら、作れよ!お馬鹿!」

女騎士「・・・と、とにかく会議に出るぞ!!」

敵兵B「ああ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

会議 全略

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

午後 女騎士の家


女騎士「・・・・・うぅ・・・」クラクラ

敵兵B「まさか、またお前が真ん前に出るとはな。信頼が厚いのも困りものだ。
まぁ、交渉は得意じゃないか。性交渉だが。」

女騎士「なんで満場一致で私が行くんだ…足ケガしてんだぞ…右手こんなんだぞ……。」

敵兵B「何人か付き人が来るんだ。この前みたいに捕まりは…」

女騎士「みんな私が一部隊を全滅させたことを忘れてる。」

敵兵B「あぁ~・・・」

女騎士「なぁ頼むよ、敵兵B…お前一人でいってくないか。
帰ってきたらいい男紹介するからさ・・・・な?」

敵兵B「諦めろ。」


敵兵B「さて、行くぞ。ことは急いだほうがいいんじゃないか。」

女騎士「・・・やだ、やっぱり行きたくない。大臣に話してくる。」

敵兵B「あぁ、待て」

女騎士「ん?」

ビンタァッ!

女騎士「ひぃ!痛い!痛いよ!」

敵兵B「来るか?」

女騎士「え・・・え・・・?」

敵兵B「来るよな?」スッ

女騎士「あぅ、あ・・・行く!一緒に行きます、からぶたないで・・・・」

敵兵B(扱いやすい人間だ。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

自国を出てかなり経った頃。


(馬) パカラッパカラッ

女騎士「・・・何でもかんでも暴力に訴えるのは良くない!
お前は私に生かされてるんだぞ!忘れてないか?」

女騎士「この前だって姫と王子から助けてやったろ?私が制したから良かったんだ!」

敵兵B「そうだな。」

女騎士「ほんとうに思ってるのか!」

敵兵B「思ってるよ。」

女騎士「・・・・じゃあ私に二度と暴力はふるうな、約束するな?」

敵兵B「わかったよ。」

女騎士「本当だな?」

敵兵B「ああ。」

女騎士「絶対だぞ?」

敵兵B「わかったよ。」


女騎士「・・・本当の本当だな?」

敵兵B「しつこい。」

女騎士「・・・ひっ!や、約束はしたぞ?したぞ!?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵国 城


女騎士「また、ここに来るとは。」ソワソワ

敵兵B「・・・近い。もっと離れろ。」

女騎士「あ、案外、国民は何事も無く過ごしているな。
あっちこっちに火が上がってると思ったが。」

敵兵B「3歩下がれ。ひっぱたくぞ。」

女騎士「・・・はい。」

女騎士「お、おい!さっきの約束しただろ!」

敵兵B「門が空いてないな。秘密のノックをしてみる。
どっちの派閥でも別に襲われはしないだろ。」

ドンドン ドドン ドン

女騎士「・・・・」

(扉) ゴォォォオオオオオ

女騎士「おお!」

(革命派) ぞろぞろ

敵兵B「おお、良かった。
あれは俺と同じ上司を支持してる奴らだ。」

女騎士(ほっ・・・)


(革命派) ぞろぞろ  シャキン!

女騎士「・・ん?なんで剣が抜き身なんだ?」


グサッ ブシュッ 

味方兵A~C「ぐぇ!」バタッ

味方兵D~G「げへぇっ!!」バタッ

女騎士「ひっ・・・!な、なんだ!?」


敵兵B「おっと、待て、その女は殺すな!」

革命派A「む、となるとこいつが女騎士か。」

敵兵B「ああ。」

女騎士「・・・・え?おい、敵兵B。どういうことだ?」

敵兵B「今のノックはな。『敵がいる』って意味だ。」

女騎士「・・・え?て、敵・・・?」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

暗い部屋


女騎士(拘束された。よくわからんが、これはピンチじゃないのか!?)

敵兵B「懐かしいな。ここも。」

女騎士「・・・じょ、冗談なら、こ、これ解いてくれ・・・・今ならまだ許すから・・・」

敵兵B「冗談に見えるか?」

女騎士「・・・・・なんで、なんでこうなってる?」

敵兵B「一言で言うなら、お前はまんまと俺に騙されたってわけだ。」

敵兵B「まぁ、説明してやるからよく聞け。」


(扉) ギィィィ


女騎士「・・・!!あれは・・・!!」

敵兵B2「よぉ、帰ったんだってな。」

敵兵B「兄さん。」

女騎士(ふ・・・・双子だってぇぇ!?)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵兵B「ああ、またあとで。」

敵兵B2「あいよ。」

敵兵B「さてと。」

女騎士「い・・・いや・・・帰りたい・・・・」

ビンタァッ!

女騎士「ひぃいい!!」

敵兵B「聞けよ。」

敵兵B「脱獄はな、本来は見張りに手伝ってもらうはずだった…
見張りも、拷問官も、門番Aも革命派だったんだ。

本来は革命派である俺が脱獄し、戦争とで国民の不信感を煽ったところで、
革命を起こす手はずだったんだ。

しかし、お前が俺のことを救出してしまった。
しかもお前の国に行くことになってしまった。
どうしようかと思ったが、俺がいなくとも問題なく革命は進んだ。

革命に成功したということで、お前を連れてここに来たんだ。
お前にはやってもらうことがあるからな。
ここに来るようには俺が推薦するつもりだったが、勝手に来ることになってて驚いた。」

また崖っぷちの女騎士
ですね
わかります


女騎士「・・・・つまり、嘘はついてない。私は自分にチェックメイトした。」

敵兵B「あぁ、偶然だ。俺が言ったのも、ほとんど本当のことだ。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵兵B「革命派が1つといつ言った?」

女騎士「・・・嘘だろ?まだ話がややこしくなるのか・・・?」

敵兵B「正確には俺達の中で、2つに分かれてる。」

敵兵B「新たな王を俺の上司が務めるか、もう一人の男になるか。それで揉めてる。」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

敵兵B「俺の上司ってのはお察しの通り、兄だ。」

女騎士「もう一人というのは?」

敵兵B「それも本当にいた。もう始末しただろうがな。うまいこと力だけ利用してやったのさ。」

女騎士「・・・・ちなみに、ゲイなのか?」

敵兵B「ゲイだ。」


敵兵B「ただ、一つだけ嘘をついた。」

女騎士「・・・・・・なんだ?」

敵兵B「2つに分かれているってのは嘘だ。本当は…」



\ 敵兵B2「ぐああああああああ!!!」 /



女騎士「!?」ビクッ

敵兵B「3つだ。俺もリーダー候補なんだ。
別に俺は兄でも良かったんだが、あの人は適材適所という言葉を知らない。」

女騎士「・・・・だいたい分かった。」



女騎士「問題は私のこれからだ。・・・どうしたら助けてくれる?」

敵兵B「革命の前、欲しいものがあった。1つ。お前のような人間だ。」

敵兵B「治世のできる、扱いやすい人間だ。」

女騎士「・・・・政治に自信がなかったな?」

敵兵B「まぁ、ぶっちゃけそうだ。目指すのと実際にやるのは違う。
政治ができる人間をずっと探してたんだ。
お前は政治的に人の上に立つのに慣れている。
身の上話を聞いてまさしくって思った。」

敵兵B「お前を生かすのに苦労したぞ。お前が捕まった時は姫を人質にとったり。」

女騎士「それであっさり私は助かったのか。」

敵兵B「そして、革命の後、もう一つ欲しいものがあった。」

女騎士「・・・・・なるほどな。分かった。」

敵兵B「さて、どうする?答えによっては労働条件が変わるが。」


女騎士「まぁ、待て。・・・いくら欲しいんだ?」



一応無事END



敵兵Bが超ゲスになるかと
思ったら普通だったでこざる


次回予告

皆さん!いよいよお別れです!
己の平穏を守る女騎士は大ピンチ!!
しかも!革命派のリーダーになった敵兵Bが!
女騎士に過労を強いるではありませんか!!
果たして!女騎士の運命や如何に!?
女騎士「まぁ、待て。・・・いくら欲しいんだ?」 !最終回!

「女騎士大勝利!希望の未来へレディィィィ・ゴーッ!!」

続きはすっごい待ってね(何も考えてない)

おつ
気長に待ってる


女騎士ちゃんクズ可愛い
バンッ!

拷問だ 拷問を頼む

ゲイの男を苦しめるために逆レイプする女騎士ちゃん


ビンタァッ!

>>170
ひっ!

なんかちょっとだけシオニーちゃんに似たいぢめたくなる雰囲気はあるな

シオニー思ったの俺だけじゃなかったか

>>172
ペニバンの出番か

相手の不意をついて拘束用具で相手の四肢の自由を奪う
そのまま相手の首筋や耳を愛撫する

そうしながら嫌だけど仕方がなく反応してきた局部を恐怖を感じるが有無を言わさずフェラしてやる そのまま屈辱を感じながら射精させる

そのあとは無理矢理騎士のアソコの中にインサートさせる ついでにエスエム的に責めて怯えぐせをなくすとか

なんて妄想をした

どんな描写だ 残酷すぎるわ


前回のあらすじ

女騎士の計画はうまく行かず、
敵兵B率いる革命派の計画はなんだかんだうまくいったのであった。
シオニーちゃんにミモレドレス着せて、炙りサーモンの手巻き寿司をあーんって食べさせてあげたい。
わさびたっぷりなのに気づかないでがっついて、ほうばって、そしてむせるシオニーちゃんかわいい。
むせて半泣き赤面シオニーちゃんかわいい。涙目で睨んできて3倍かわいい。
あと最終回って言ったな。あれは嘘だ。


敵城内


女騎士「あ、あの・・・それで私は何から始めれば・・・?」

敵兵B「まずはお前の国に手紙を書け。
俺とお前でこの国を治める手伝いをする、しばらくは帰れない、と言う内容でだ。」

女騎士「ゆ、友好関係は・・・」

敵兵B「いい方向に進んでいるってことでいいだろう。
戦争する気はない。助成金の方は何にいくら使うか見積もりを立ててからだ。」

女騎士「そ、そのへんはちゃんとやるんだな。」

敵兵B「当然。王は俺の部下を置いておいた、名前はそっちにしとけよ。」

女騎士「ああ。」


女騎士「・・・」カリカリ

敵兵B「・・・・きったねぇ字だな。」

女騎士「親指と人差し指で挟んでどうにか書いてるって感じだし。」

敵兵B「その指、なんで放置する。」

女騎士「そ、それはほら・・・しっかり治るかわかんないし・・・・
神経傷つくかもしんないし・・・・忙しかったし・・・・」

敵兵B「もう一回折る必要があるからか?」

女騎士「・・・・」カリカリ

敵兵B「おられるのが怖かったのか。
・・・書類を書くのにその字じゃ決まりが悪い。治させるぞ。」

女騎士「ひ、左手で書くから・・・練習するから・・・・」

敵兵B「駄目だ。それ書き終わったら処置させる。」

女騎士「ちょ、や、やだ・・・・折られるのって凄い・・・痛いんだぞ?」

敵兵B「もっと痛いことしてやろうか?」

女騎士「ぃっ・・・・!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー


敵兵B「書き終わったな。」

女騎士「ま、まだチェックがすんでな・・・・」

敵兵B「よし。これでいいだろう。」

女騎士「い、いや・・・やっぱもっと丁寧に書き直す・・・」

敵兵B「これでいいと言っている。」

女騎士「あ、で・・・でも・・・」

(女騎士の耳)グィィッ

女騎士「痛い!痛い!引っ張らないでっ!!ごめんなさい!」

敵兵B「医者連れてくる。」

女騎士「わかりましたぁ!!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガチャッ

軍医「こんにちは。」

敵兵B「消えろ。」

軍医「はい。」

バダムッ


敵兵B「あいつには任せられん。」

女騎士「そ、そうですね・・・・」ブルブル

敵兵B「安心しろ。ちゃんと腕がいいのも居る。」

女騎士「そ、そうですね・・・・」ソワソワ

敵兵B「顔が真っ青だぞ。」

女騎士「そ、そうですね・・・・」ダラダラ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ガチャッ


医師「お待たせしました。」

敵兵B「おう、よくきた。こいつだ。」

女騎士「はぁ・・・はぁ・・・」

医師「瞳孔が開ききっていますね。」

敵兵B「緊張してるんだ。さ、頼んだ。」

医師「では、失礼。」スッ

女騎士「い、いや・・・・さ、触らないで!!」ブンブン

医師「男性恐怖症ですか?」

敵兵B「そんなことはない。すまんが少し待ってくれ、説得する。」

女騎士「あぁ・・・ぁ・・・な、何・・・・?わ、私は嫌だぞ!!」


敵兵B「おい、手間取らせるな。」

女騎士「うぁう・・・ゆ、指折られるの、すっごい痛いのに・・・・」

敵兵B「・・・お前にやってもらうのはデスクワークだ。
足は動かなくなっても問題はないよな。」シャキン

女騎士「な、なんだ・・・?何をする気だ?やめて!!やめて下さい!」

敵兵B「あんまりしつこいと足の古傷をえぐるぞ。」

女騎士「ひぃ!!」

敵兵B「いや、お前はなんだかんだ言ってくすぶるからな。先にえぐろう。」

女騎士「っ!?・・・あ、いや、待って下さい!!」

(ナイフ)  プツッ…

女騎士「ひぃいいい!わかった!治していいから!」

敵兵B「治していいだと・・・?」

ズズズ…

女騎士「いああああ!!治して下さい!お願いします!!お願いします!!」


医師「医者の目の前でやることではありませんよ。」

敵兵B「こいつはこうしないと動かないんだ。」

女騎士「痛くしないで、痛くしないで・・・」

医師「小指から順番に折りますよ。」

女騎士「いやだ、いやだ・・・・」ガタガタ

ベキッ ボキッ

女騎士「ああああ!!!!」

女騎士「やめて!助けて!!ごめんなさい!ごめんなさい!」


医師「もう少しだけ我慢して下さい。」

ベキッ ボキッ

女騎士「うぁああああ!!!・・・・もう無理!限界!限界です!」

女騎士「つ、続きは明日に、明日にしましょう!?ね?ね?」

敵兵B「続けろ。」

女騎士「ひっ・・・ひっぐ・・・お願いします・・・・・うぅ・・・耐えられません・・・」

ボキンッ

女騎士「ひゃああああっ!!」


女騎士「ひっぐ・・・・えっぐ・・・ジンジンする・・・・・酷い・・あんまりだ・・・・・」

医師「あ、あの、処置完了です・・・」

敵兵B「気に病むな、いつもこんなんだ。」

医師「そ、そうですか、ではこれで。」

バダムッ

敵兵B「おい、いつまで泣いてる。」

女騎士「うっ・・・うっ・・・・」

敵兵B「5秒以内に泣きやめ。5・・・4・・・」

女騎士「は、はひぃ!!」ゴシゴシ

女騎士「うぐ・・・・ひっぐ・・・」ゴシゴシ

女騎士「・・・はぁ・・・はぁ・・・」プルプル

敵兵B「よろしい。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

廊下


敵兵B「その指が完治するまで2ヶ月はかかるそうだ。
それまでの間、この国の歴史から行政、文化を学んでもらう。」

女騎士「は、はい・・・」

敵兵B「資料は全部用意する。わからない所は俺に聞け。」

敵兵B「それと、一日のスケジュールも俺が決める。いいな?」

女騎士「はい・・・」

敵兵B「ここがお前の部屋だ。今日の所は休んどけ。また明日。」

女騎士「おやすみなさい・・・」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

それから半年


女騎士「お、お願いです、敵兵B様・・・・2時間、いえ1時間で構いません
寝かせて下さい・・・・もう、限界で・・・す・・・」

敵兵B「この書類、書いたの誰だ?」

女騎士「私です・・・・」

敵兵B「ミスをしたのは?」

女騎士「わ、私です・・・・・」

敵兵B「じゃあ、お前が責任取らないとな?」

女騎士「・・・お、仰る通りです・・・」

敵兵B「寝てる暇なんてないだろ?」

女騎士「がん・・・ばります・・・」

敵兵B「当然だ。」

女騎士(あまり暴力は降らなくなったが、それでも厳しすぎる・・・・)

女騎士の一日


朝7時 起床

~8時 お散歩

女騎士(一日一回だけの、外に出られる時間。
リフレッシュしたいけど、頭は今日やることでいっぱい。)

女騎士(しかも、散歩といっても中庭の一部を何周かするだけ。
そういえばもう3ヶ月も敵兵B以外に誰もあってない・・・)トボトボ

女騎士(あ、8時の朝食の時間までに部屋に戻らないと
敵兵Bに叱られる。)タッタッタッ

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士の部屋

ガチャ

敵兵B「遅刻。」

女騎士「え・・・そ、そんな、ちょうど8時・・・」

敵兵B「32秒遅れてる。」

女騎士「足がその、か、階段をあがるのが辛くて・・・」

敵兵B「そういう事言うなら、もう中庭は禁止だ。」

女騎士「そ、そんな・・・それだけは・・・・」

敵兵B「弁明はなにか。」

女騎士「も、申し訳ありません、ど、どうか、お許し下さい・・・敵兵B様。」

敵兵B「明日の散歩はなしだ。その時間は反省文を書いてもらう。
朝食を済ませたら仕事だ。」

女騎士「は、はい・・・・」


~12時 昼食まで仕事


敵兵B「入浴を推奨したのは成功だな。庶民も清潔に関心を持ち始めたのか
少しずつだが城下も綺麗になっている。疫病もいくらかましになるだろう。よくやった。」

女騎士「ありがとうございます。」

女騎士(普段怖いせいで、ちょっと褒められるだけでホッとする。)

敵兵B「石鹸?とか言うのは普及させないのか?城内の一部の者にだけ使わせているが。」

女騎士「あれはあまり使いすぎると川や海を腐らせてしまいます。
普及させる前に下水システムを整備する必要があるかと。」

敵兵B「そうか。そういうことなら仕方あるまい。そろそろ昼食の時間だな。」

女騎士「はい。」

~0時 仕事

女騎士(しかし辛い・・・途中、少し休憩と夕食、お風呂で休めるけど、
この12時間ぶっ通しがつらすぎる。)

女騎士「なんだよこの仕事の量・・・治世ってのは1人でどうこうするもんじゃないぞ・・・」

ガチャ

敵兵B「入るぞ。おい、今週中にやれっと言っといた関税のとりきめどうした?」

女騎士「も、申し訳ありません。まだ検討中でして・・・それに今週中ですし」

敵兵B「ギリギリに出すな。それとさっき提出したこれは何だ?」

女騎士「え、な、なにか不備が。」

敵兵B「何回言えばわかる。ここらはならず者の縄張りだ。
すぐ近くに施設なんか立てるな。」

女騎士「・・・す、すぐやり直します。」

敵兵B「これと、これもやり直しだ。明日の午前中にはだせ。」

女騎士(今日の睡眠時間がぁ・・・)

女騎士(一応、0時~8時までは自由時間。散歩するから7時間は寝られるはずなのだが
一度ミスがあると、ゴリゴリ睡眠時間が削られていく。今日は3時間寝られる、マシな方だ。)

女騎士(ここに来てから、ほとんど部屋にこもりっぱなしだし、食事も全部敵兵Bが持って来るから、
あいつ以外と話をする機会が全くない。孤独だ。)

女騎士(・・・・誰かとお話したい。だれかと・・・)


女騎士「・・・そうだ、誰かを雇おう。」

女騎士「そうだよ。なにもこれから先も私が全部やる必要はないんだ。」
優秀な人間を何人か雇って、動かせば仕事も軽減できる。」

女騎士(最終的には隠居もできる!)ニヤニヤ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌日 朝


敵兵B「朝食だ。」

女騎士「はい。」

女騎士「・・・・あ、あの敵兵B様。ご相談が」

敵兵B「駄目だ。」

女騎士「え・・・?」

敵兵B「駄目だ。」

女騎士「あの、まだなにも・・・」

敵兵B「じゃあ言ってみろ。」

女騎士「誰かを雇いたいのですが、仕事の効率も上がるかと。」

敵兵B「駄目だ。」


女騎士「な、なんでですか!」

敵兵B「お前を誰かと合わせるのは危険すぎる。
籠絡しかねん。」

女騎士「・・・も、もしかして毎朝散歩してるのに誰にも合わないのって…」

敵兵B「俺が会わないよう指示してる。逃すわけに行かん。」

女騎士「そ、そんな、今更逃げませんって・・・・
私がいた国にもたくさんお金払わせましたから、帰るに帰れませんし。
わざわざ友好関係壊すようなこともしませんよ・・・・」

敵兵B「逃げ住む場所ならあるだろ。」

女騎士「そ、そんなとこ何処にも・・・」

敵兵B「じゃあ、近くの農村をやたら広げてるのは何だ?
食料自給率は200%あるのにもかかわらず、まだ平地を開拓させている。」

女騎士「て、天災があった時のためです!敵兵B様が許可しました!」

敵兵B「そうだ、援助としていくつも農民が住むための小屋を立てているな。
いくつか空き部屋に非常用の食料がおいてあるが、少々建てすぎだ。
本当はお前が逃げた後住むためだな?」

女騎士「あぅ・・・ぐ・・・」

女騎士(バレてる・・・・)


敵兵B「逃げた後のため、働き口も用意しておいたのか。」

女騎士「い、言いがかりです・・・・・この足では・・・・農業なんてとても」

敵兵B「8時に間に合いそうになかったとき、走ってきたの知ってるぞ。
その足、もうほとんど傷んでないな?」

女騎士「・・・ぅ・・・ぁぅ・・・」

敵兵B「その足、いっそのこと切り落としてやろうか?」

女騎士「ひぃい!!お、お許し下さい!!ど、どうかそれだけは!!」

女騎士「ごめんなさい!ごめんなさい!絶対逃げません!!誓いますから!!」

敵兵B「罰を与える。正座しろ。」

女騎士「ひぃいいいい・・・!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー


女騎士「ぜ、絶対ばれないと思ったのに・・・
うぅ・・・・また耳引っ張られた、角材で背中打たれた。痛い・・・」

女騎士「あいつ私の書いたもの全部チェックしてるもんな・・・・
逃げた日には指名手配書とかばら撒くかも・・・」」

女騎士「何かするたびに見張ってるし、窮屈で仕方がない。
どこか隙を見つけないと・・・」


女騎士「隙といえば・・・・あいつ、いつ寝てるんだ?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある深夜


女騎士(今日はそこそこ寝れそうだ・・・)カリカリ

敵兵B「・・・・・」

女騎士「・・・あ、あの敵兵B様。
これは明日の朝渡しますので、お休みになられたら・・・・」

敵兵B「もうすぐ終わるだろ?」

女騎士「は、はい・・・・」

女騎士(私が寝た後はその書類のチェック。
そして、私が散歩する時間にも起きてて、朝食も持って来る。)

女騎士(午後か・・・?もしかして昼夜逆転の生活・・・)

女騎士(いや、15時にはお茶とお菓子を持ってくるし・・・)チラッ

敵兵B「手が止まってる。」

女騎士「す、すいません!」


女騎士(ここは思い切って・・・別にそれくらいでぶたれたりしないだろう・・・)

女騎士「・・・・敵兵B様、あの・・・・・いつ、寝てるんですか?」

敵兵B「は?」

女騎士「いや、その・・・忙しそうになされてますし。」

敵兵B「お前の書類チェックした後だ。」

女騎士「え・・・じゃ、じゃあ、起きるのは・・・」

敵兵B「お前と同じくらい、6、7時だな。」

女騎士(私より寝てないじゃん!!)

女騎士(知ってしまった以上、もう寝かせてとか言えない・・・)


敵兵B「手が止まってる。2回目。」

女騎士「は、はい!」

女騎士(うぅ、敵兵B早く倒れないかなぁ。)

女騎士(せめて何か一ついいことでもあればいいのに。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある朝


女騎士「こ、この手紙は・・・?」

敵兵B「お前の国から届いたものだ。悪いが中身は確認させてもらった。」

女騎士「あっ・・・・誕生日、5日前か。忘れてた。」

敵兵B「仕事も少し落ち着いてきた、今日の午前はそれ読んで休め。
なんか好きな食べ物はあるか?夕食には間に合わせる。」

女騎士「あの、じゃあ・・・・パエリア・・・山羊肉の入ったやつ・・・。」

敵兵B「わかった。」

女騎士(え、ほ、本当に用意してくれるの!?)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

夕食

女騎士「はっふ!はっふ!」バクバク

敵兵B「もっと落ち着いて食えよ。」

女騎士「おいひぃ・・・」ホワ-

女騎士「敵兵B様もいかがですか?」

敵兵B「少しもらおうか。」

女騎士「私がよそいますよ。」

敵兵B「・・・・具がないんだが。」

女騎士「貝もエビもホタテも私のです。」

敵兵B「そうか。」

敵兵B(ふむ、少しはストレス解消になっただろう。)


女騎士「あ、これ。」

敵兵B「書類か。・・・全部終わらせたのか?」

女騎士「はい。敵兵B様もちゃんと休まないと駄目ですよ。
チェックしたらゆっくり寝て下さい。」

敵兵B「問題は・・・・・なさそうだな。」

女騎士「当然です。張り切りましたからね。」

敵兵B「そういうことなら、たまには言うとおりにしてやるか。」

女騎士「おやすみなさい、敵兵B様」

敵兵B「おやすみ。」

ギィィィ バダムッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

深夜


女騎士「・・・・誰も居ないな?」キョロキョロ

女騎士(ふふふ、敵兵Bめ!なんだそうか、普通に夜に寝てたのか。
だったら深夜に動かさせてもらうぞ。今頃ぐっすり寝てるだろうな…)

女騎士(全く、散々こき使いやがって。
たかがパエリアごときで私を飼い慣らせたと思ってたか。
馬鹿め。甘く見られたものだ。)

コツコツ

女騎士「!?・・・誰か来たな・・・・銅像の陰に隠れよう。」



敵兵B「おい、女騎士、居るのはわかってるぞ。逃げられると思ってるのか?」

女騎士(いつ寝てるんだよ!!)



女騎士(いっ、息を潜めなければ・・・・)

コツコツ

女騎士(まっ、真っ直ぐこっち来てる!なんでだ!?)


敵兵B「見つけた。全く、ドアの開く音がすると思ったら。」

女騎士「ひぃぃ・・・・・!」

敵兵B「いい加減、激務に耐えかねてくるだろうと、
少し休みをくれてやったんだが・・・逆効果だったか?」

女騎士「あの、いや・・・そのぉ・・・・少し夜風にあたろうかと」

敵兵B「見苦しいぞ。」

敵兵B「かってに出歩いた罰をあたえる。とりあえずお前の部屋に」

女騎士「ひぃっ!!い、いやぁ!!」

(敵兵Bの両手を掴む音) ガシィ

敵兵B「おい、この手は何だ。」

女騎士「だっ、だってぶつでしょ!?またビンタするでしょ!?」



敵兵B「離せ。」

女騎士「あ、あのっ!えっと・・・す、すぐに部屋に戻ります!直ちに!
その・・・・今回は・・・・今回だけは・・・・・」ガタガタ

敵兵B「なんだ?罰を受けたくないのか?」

女騎士「私が愚かでした。ごめんなさい!許して下さい!」

敵兵B「許すわけ無いだろ。この手を離せ。」

女騎士「や、やだ・・・・絶対離しません・・・」

敵兵B「逃げ出そうとしといて、捕まったら許して下さいってか?」

女騎士「ごめんなさい・・・・ごめんなさい・・・」


(振り払う音)バッ

女騎士「あっ・・・・あぅ・・・」

敵兵B「とりあえず、部屋にもどるぞ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士の部屋


女騎士「あの・・・きょ、今日はもう遅いので・・・」

敵兵B「関係ない。」

女騎士「これは、その・・・違うんです・・・・」

敵兵B「何がどう違うんだ?話してみろ。」」

女騎士「え、あの・・・・その・・・」

敵兵B「どうした、弁明の機会をくれてやってるんだぞ。」

女騎士「あ、頭が混乱していて・・・・も、もう少しだけ」

敵兵B「それなら明日の朝まで待ってやる。
待たせておいて適当な事ぬかしたらただじゃおかないからな。」

女騎士「ひぃっ・・・・!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

翌朝

女騎士「そ、その・・・・えっと・・・あっと・・・その、ほ、本当に申し訳」

敵兵B「いやだ、やめて、許して、ごめんなさい、二度としません」

女騎士「・・・・え?」

敵兵B「弁明を聞くんだ、これらの類の言葉を出すわけないよな。」

女騎士(さ、先に念を押された。)

敵兵B「早くしろよ。」

女騎士「あ、いや・・・あれは・・・・えっと・・・ごめ、あっ違う・・・・」

敵兵B「ないなら。」

女騎士「ちょ、ちょ、ちょっと待ってください!
あの、一言二言では言えないわけが・・・・」

敵兵B「時間はくれてやったろ。罰を与える。」

女騎士「あ、あぁ・・・・あっと・・・ぁ・・」


女騎士「わ、わ、私に危害を加えるつもりですか・・・そ、そんなことしたら・・・
そ、そうだ・・・・もう仕事しませんよ!?」

敵兵B「は?」

女騎士「ふ、ふん!よくよく考えたら私はこの上なく必要な人材なんです!
い、いいですか?こ、こここ、これから私に危害を加えようものなら、
もう私は仕事しません!この国がどうなっても知りませんよ!?私無しで動かせるものですか!!」

女騎士「言っとおきますけど!お、お、脅したって無駄ですよ!
ちょっとでも暴力に訴えたら、許しませんから!絶対に働きませんから!」

女騎士「まあ、私だってこのまま放っぽる気はありません。
労働条件をほんの少し改善していただければ、これまで通り
しっかりお仕事します。」

敵兵B「お前も仕事がなくなったら困るだろうが。」

女騎士「ど、どうしたって私は必要なんですから
この私を捨てられるわけ無いのはわかってます。」

敵兵B「そうだな、たしかにお前に仕事してもらわないと困る。」

女騎士「そ、そうです。」

敵兵B「・・・・・少し甘やかしすぎたか。」

(押さえつけられる女騎士) ガバゥッ!

女騎士「痛い!痛い!」


女騎士「ぼ、暴力振るいましたね!?もう許しませんから!!」

敵兵B「仕事はしてもらう。」

女騎士「い、いくら脅したって無駄です・・・もう遅いですよ!」

女騎士「ま、まぁ謝るんでしたら考えますけど・・・で、でも、ぶったって」

敵兵B「試してやろうか?」

女騎士「・・・・な、何を・・・」

ビンタァッ!

女騎士「ひぃい!!」


ビンタァッ! ビンタァッ! ビンタァッ!

女騎士「いぃっ!・・・や、やめて!!そんなことしたって・・・!」

(腹パン) ドゴゥ!

女騎士「ごふぁっ・・・・!」

女騎士「げほっ・・・!げほっ・・・!ぜぇ・・・・ぜぇ・・・
ま、待って・・・ちょっと・・・」


(女騎士の手首をつかむ音) ギリギリ…

女騎士「ひゃあああああうううう!!痛い痛い!!
やめて!やめて!!」


敵兵B「足はいらないんだ。逃げないようにぶった切っても良かったんだぞ。」

女騎士「・・・・そ、そんなこと出来るはずがありません・・・」ガタガタ

敵兵B「ああ、しなかった。
そこまでするのはさすがに酷だと思ったからな。」

女騎士「当然です。は、離して下さい・・・・」

敵兵B「お前をつなぎとめる方法がある。」

女騎士「え?」

敵兵B「その顔を切り刻み、皮を剥いで二度と人前に出れないようにしてやったら
お前の居場所はここにしかなくなる。」

女騎士「・・・・・そ、そんなこと」

敵兵B「部屋なんか用意しなくとも、独房においてやればよかったんだ。
散歩の時間なんか必要じゃないし、睡眠も食事も最低限でよかった。」

女騎士「・・・・・ゴクリ」

敵兵B「でも、そうしなかった。・・・・俺は少し甘かったな。」

女騎士「甘かったって・・・・え・・・・何・・・?」


女騎士「や、や、やりませんよね?ほ、本当にしたりしませんよね・・・?」

女騎士「顔を切り刻んだり・・・独房になんていれたりなんて・・・・」

女騎士「冗談ですよね!?冗談ですよね・・・?い、嫌・・・」

敵兵B「これからの素行が、あまりにも酷いなら・・・・」

敵兵B「考えたほうが良さそうだな」

女騎士「う、嘘・・・・・・そ、そんなの・・・・!」ガタガタ

敵兵B「今後、散歩の時間はなしだ。
お前が出歩いていいのは、トイレ行くときの数メートルだけだ。」

女騎士「ひ、ひぃぃ・・・・」

敵兵B「いいか、女騎士。もう一度ふざけた真似してみろ。
まずはその耳と鼻を削ぎ落とす。わかったか!!」

女騎士「は、はいぃ!!」ガタガタガタ


敵兵B「正座。」

女騎士「は、はい?」

敵兵B「二回言わなきゃわかんないのか?」

女騎士「ご、ごめんなさい!」スバッ

敵兵B「逃げようとした罰だ。左手で自分の頬を叩け。自分のしたことを反省しろ。」

女騎士「は・・・はい・・・。」

ペチッ

敵兵B「・・・ふざけてるのか?」

女騎士「ご、ごめんなさ」

敵兵B「口はいい、手を動かせ。」

女騎士「はいぃ!」

ベシッ ベシッ

女騎士「うっ・・・うぅ・・・」


ベシッ ベシッ

女騎士「うっぐ・・・・うっ・・・・うぅぅぅぅ・・・・」

敵兵B「それ本気でやってるのか?」

女騎士「ひぃ!」

ベシンッ ベシンッ

女騎士「ひぃ・・・・ひぃ・・・うっ・・・うぅ・・・」

敵兵B「もっと強くだ。手加減してんじゃねぇよ。」

女騎士「はひぃ!」

ベチンッ! ベチンッ!

女騎士「うぅ・・・あぅ・・・えっぐ・・・・」

敵兵B「まぁ、いいだろう。朝食までの30分続けてろ。」

ギィィィ バダムッ

女騎士(うぅ、言うこと聞かないきゃ・・・)

ベチンッ ベチンッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ベチッ  ベチッ 

女騎士「ひっ・・ひっぐ・・・・ひっぐ・・・・」

敵兵B「よし、もういいぞ」

女騎士「はぁ・・・はぁ・・・はい・・・・」

敵兵B「反省したか?」

女騎士「はいぃ・・・・」ブルブル

敵兵B「午前の仕事があるから、これくらいで勘弁してやろう。

敵兵B「もう一度言うぞ。次ふざけた真似したら、
鼻と耳を削ぎ落とす。覚えておけ。
飯食ったら仕事しろ、いいな?」

女騎士「はい・・・」ガクガク


女騎士「・・・・」カリカリ

女騎士(うぅ、まさかこんなことになるなんて・・・・
なんであいつに対して、やることなすこと裏目に出るんだ・・・)

女騎士(余計な火もつけちゃったし・・・・
これはもう、きっと積んでしまった・・・一生ここに・・)


女騎士「・・・待てよ?そ、そうだ・・・」
ふふふ、いい事思いついた・・・大丈夫だ、
次は失敗しない。否、失敗しても大した痛手は追わない・・・はず・・・」


女騎士(とりあえず今は敵兵Bの目が厳しいからおとなしくしておく。
行動は半年後くらいにしておこう・・・・)

女騎士「ふふふふふふ…覚悟しろ、敵兵B!」



決意END


次回予告

その時、一人の騎士が、城の中で、呻いて消えた
その時、1つの国が、終わりを告げた
次回、女騎士「まぁ、待て。・・・いくら欲しいんだ?」

「女騎士、還らず」 SS速報VIPのスレにまた1レス

乙!

続きはすごく待てばいいんだな?

アッハイ

うるさいさっさとかけベシィィィベシィィィ

オツビンタァッ!!


前回のあらすじ

女騎士「気張る。」


女騎士「私の何がいけなかったのか。」

女騎士「それは今まで通りに、すなわち私の国でしていた事と全く同じ方法で・・・
女っぽく敵兵Bに交渉していたことだ。しかし奴はゲイだ。普通の男ではない。」

女騎士「私がいくら泣き叫び、喚こうが
大臣やら王子のように、哀れと思い許してくれはしないのだ。」

女騎士「こんな単純なことに、何故気が付かなかったのだ・・・・・」


女騎士「さて、なら、どうすれば敵兵Bは私を哀れむのか。
それが問題だ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士が散々な目にあってから半年後

昼食中


敵兵B「お前がこの国に来て、もう1年経つのか。」

女騎士「長い一年だった気がします。」モグモグ

敵兵B「同感だ。この一年でほとんど別の国になった。」

女騎士「私のおかげです。」チョイチョイ
敵兵B「まぁ、たしかにそうだな。」

女騎士「・・・」モグモグ

敵兵B「・・・なんで人参避けてんだ?」

女騎士「嫌いなんです。」

敵兵B「は?」


女騎士「これまで我慢してきましたが、
私、人参嫌いなんです。」

敵兵B「今まで食ってたじゃねーか。」

女騎士「我慢して食べてました。人前で人参避けるのは騎士として見っともないですし。
でも、考えてみたらもうそんな必要ないんです。人前でも、もうほとんど騎士でもないです。
とういうことで今後一切、人参はいりませんので。」

敵兵B「わがまま言うな。」

女騎士「嫌です。人参食べたくないです。」

敵兵B「食え。農民が汗を流し育てた作物だ。」

女騎士「嫌ったら嫌・・・です・・・」

敵兵B「怒るぞ。」

女騎士「・・・・ぅ・・・うっぐ・・・ひっぐ・・・」ウルウル

敵兵B「!?」


女騎士「やぁだぁ・・・こんなことまで来て・・・ひっぐ・・・我慢して・・・あ、あたし・・・」ウルウル

女騎士「人参なんて・・・・たべたくない・・・・うぁあああ・・・」ボロボロ

敵兵B(な、なんでそんなことで泣くんだ!?)

敵兵B「わ、わかったよ。いいよ、そんくらい。」

女騎士「うぅ・・・・ひっく・・・・ひっく・・・」フキフキ

敵兵B「泣くなって。」


女騎士(ふふふ、初めて・・・初めて敵兵Bに妥協させたぞ!!!
これぞ、幼児化ヒステリック作戦!)

女騎士(どうしていいかわかんないだろう?ふふふ、慌てふためけ、敵兵B!)


女騎士(突然理不尽に、泣き出し手に負えない状態になる。
そんな子供みたいなやつが相手なのならば
敵兵Bといえども、甘やかして、機嫌をとろうとする!)

女騎士(勝利は我が手中に有り!)


敵兵B「・・・落ち着いたか?」

女騎士「は、はい・・・あの、ご、ごめんなさい。取り乱しました。」

敵兵B「落ち着いたならいい」

女騎士「あ、もうこんな時間。仕事しますね。」

敵兵B「あぁ・・・」

女騎士(ハラハラしてるな?まだまだ序章にすぎんぞ!)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある午後の小休止


女騎士(疲れた時には甘いもの。そういえばなんだかんだこの
おやつの時間だけは抜かれたことないな。
あいつなりに一応、気は使ってるんだなぁ・・・)

女騎士(私の憩いのひとときだから、文句なんて言ったことないけど・・・・
今日はあえて。)

女騎士「あの、敵兵B様。こ、このお菓子、なんと申すのでしょうか?」

敵兵B「パンデピス。」

女騎士「こ、これが・・・・?私のいた国のものとはだいぶ違うのですね。」

敵兵B「そうなのか?」

女騎士「だって、これ・・・その、甘すぎですよ。ハチミツを使っているのですか?
ひどくネチャネチャします。ハチミツが悪いんですね。粗悪品としか思えません。」

女騎士「こんなもの、いくら私が疲れているとしても、流石に酷いですよ。
人に出すものではありません。いいですか?大使などがいらした時、
間違ってもこれを出してはいけません。失礼です。」

敵兵B「・・・・覚えておこう。」

女騎士(おやおや、目元がピクピクしてるぞ、敵兵B~。
しかし、ご享受頂いたからには、怒れんよなぁ?ぬふふ。)


女騎士(しかし、このままにしておくと後に響きそうなのでフォローも入れる。)

女騎士「この前食べた、プルーンパイ。あれがまた食べたいです・・・」

敵兵B「・・・あれか。」

女騎士「初めて食べたのは・・・・ああ、そういえば、敵兵B様の家に
身を潜めていた時ですね。もう、ずーっと昔のことに思えます。」

女騎士「あの、もしよければ・・・・近々用意していただけませんか?
できたら、でいいんですが・・・・・その、気に入りまして・・・・。」

敵兵B「ああ、分かった。」

女騎士「あ、ありがとうございます!」

女騎士(お前の大好きなあれだ。褒めて欲しいだろ?褒めてやるよ!)


女騎士(それに、実際あれはうまい。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ある深夜


女騎士「うぅ・・・・眠い・・・眠いです。敵兵B様ぁ・・・」

敵兵B「0時まであと30分。今日は珍しく、順調に終わりそうなんだぞ。」

女騎士「もう無理です、寝たいです・・・」

敵兵B「駄目だ。起きろ。」ユッサユッサ

女騎士「嫌です・・・寝ます・・・」

敵兵B「・・・」

(げんこつ)ゴンッ

女騎士「きぅっ!!」

敵兵B「働け。」

女騎士「・・・また・・・・またぶったぁ・・・・うぇええええ・・・」ボロボロ

敵兵B「おい!書類を汚すな!」


女騎士「やだぁ!あたし寝る!・・・寝る、寝るったら寝るの!」

敵兵B「忘れてないだろうな。ふざけた真似したら」

女騎士「知らない!寝る!寝るって決めた!」

ビンタァッ!

女騎士「ひゃう!!」

敵兵B「勝手に決めるな。」

女騎士「・・・ひっぐ、うぅ・・・・うぅぅぅ・・・」ウルウル

敵兵B「なんだ?泣いたって許さんぞ。」

女騎士「うああああ・・・・もう嫌い!
敵兵Bなんて・・・・敵兵Bなんて大っ嫌い!」ベシベシ

女騎士(ささやかな反撃)

敵兵B「調子に乗るな。」グイィ

女騎士「痛い痛い痛い痛い!!!」


敵兵B「今ならまだ、軽い罰で許してやる。」

女騎士(普段なら折れるとこだが・・・)

女騎士「やだぁ!もうやだこんな生活!!帰りたい!」
うちに帰りたい!パパに会いたい!」

敵兵B「・・・」メリメリ

女騎士「いぎゃああああ!!折れる!折れちゃいます!」

敵兵B「最近、また少し甘やかし過ぎたと思ってたんだ。」

女騎士(まだだ、まだ折れるのは早い。)

女騎士「やだぁ!帰りたい!帰りたいよぉ!!」

敵兵B「文通させてるだろうが!」

女騎士「そんなんじゃ満足できない!!」

女騎士「帰りたい!帰りたい!帰りたい!帰りたい!帰りたい!帰りたい!帰りたい!」

敵兵B「・・・・」イライラ


(ナイフ)シャキン

女騎士「ひっ!」

女騎士(しまった!少し煽り過ぎた。)

敵兵B「言ったよな、鼻と耳を削ぎ落とすと。」

女騎士「いやああああ!来るなぁ!」

敵兵B「暴れるな。」ガシ

女騎士「ひぃ・・・ひぃ・・・」

敵兵B「・・・・・・」


敵兵B「・・・ん、何の臭いだ?」

女騎士「ひっぐ・・う・・うああああああん!!」

敵兵B(・・・尿!?こいつ漏らしたのか。)

女騎士(最終手段だ。)


女騎士「うぅ・・・うぁあああ・・・・・」

敵兵B「・・・・・」

女騎士「あんまり・・・見ないで下さい・・・ひっぐ・・・」

敵兵B「掃除用具持ってくる。」

ギイィィィ バダムッ


女騎士「・・・危なかった。これはもう二度とできないな。」




女騎士(ん?今逃げるチャンスじゃん。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

ギイィィィ

敵兵B「むっ。どこいった?」

敵兵B(・・・・あの野郎、逃げたな・・・・くそ、油断した。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

城外


(馬) パカラッ パカラッ

女騎士「ひゃっほおおおおおおーーーー!!」

女騎士「深夜だけど気にしない!ひゃっほおおおおおおーーーー!!」



ーーーーーーーーーーーーーーーーー

女騎士の国の前


女騎士「・・・・し、死ぬかと思った。
何の準備もなしに出てきたからな・・・」

女騎士(夜も明けてお昼くらいか。
・・・・おっ、あの門番は知ってる顔だぞ。)

兵士A「ん?あれは・・・?」

女騎士「兵士Aくん!私だ、わかるか?女騎士だ。」

兵士A「女騎士様!?な、何故ここに・・・」

女騎士「すまないが助けてくれないか、いろいろあって。」

兵士A「とにかくこちらへ。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

城内

女騎士「み、水をもらえるか・・・」

兵士A「直ちに。」


女騎士(つ、疲れた。とにかく今は休もう。それから大臣にでもあって・・・)

女騎士「敵兵Bめ、助けてくれた恩はもう返したぞ。
ここからは私への仕打ちの復讐・・・・・だ・・・・」ガクッ

兵士A「女騎士様、水を持って・・・」

女騎士「ぐー・・・ぐー・・・」

兵士A(寝てらっしゃる。)


ーーーーーーーーーーーーーーーーー

数日後

女騎士「・・・というわけなのです。来る日も来る日も敵兵Bは
私を奴隷のように扱い・・・」

大臣「な、なんと、そのようなことが・・・」

女騎士「そ、そんなことより大変なのです!
敵兵Bが新たに軍を率いて、我が国へ攻め込もうとしているのです!」

騎士長「なんと!?」

女騎士「わ、私がその手助けをしたようなものですが・・・
そう・・・私のせいで・・・わ、私が・・・」

大臣「そんなことはありません。仕方がなかったのです。」

女騎士「本当に申し訳ありません・・・・」

騎士長「攻めこんで来るとあらば、
こちらも準備をしなければなりませんな。」

女騎士(ふふふ、さぁ敵兵B!覚悟しろ、戦争の始まりだ!!)


女騎士(と、その前に。)

女騎士「大臣様、騎士長様・・・もう一つ詫びなければなりません・・・・・
次の戦争では・・・わ、私は、とてもお役に立てるとは思えません。
あのようなこともあの、もうこの国から離れることなど・・・とても・・・!」ブルブル

大臣「ええ、もちろんですとも。承知しております。」

騎士長「ただ、敵国の情報を知るのは貴方だけだ。
苦しいことかと思うが、どうか力を振り絞ってもらえないだろうか・・・」

女騎士「も、もちろんです!わ、私にできることならどのようなことでも!」

騎士長「助かる。だが、頼んでおいてなんだが、無理はしないでくれ。」

女騎士「はい、ありがとうございます・・・・」

女騎士(ふふん、負けるわけ無いだろ。敵国の軍はまだまだ統率がとれているとはいえない。
敵兵Bが友好関係を結んだのは、軍事費を減らすためだ。
なんせ、落ち着いたとはいえあの国はまだまだ不安定だからな。)

女騎士(そこを一気に叩かせてもらう!燃やしてやるぞ、あんな国!!)





終わり

おつ

乙でした
女騎士ちゃん大勝利

次回はいつですか?

>>244
すごく待つんじゃないかな

え? 終わりじゃないの?

終わりだよ

えっ

いや……えっ?

は?





おい

あ、はい


え?

またまたぁ

今回のところは終わりか。
乙!



戦が負けるフラグが

もういいでしょ
女騎士ちゃん大勝利のハッピーエンドでいいじゃん!

親の仇!を思い出した

クズ女騎士ちゃん思い出したwwwwww
あっちの敵兵と違ってこっちはできる敵兵wwww

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2016年05月05日 (木) 21:45:05   ID: b8Nj8MjC

タヒね

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