男「死にたい…」貞子「そんなこと言っちゃダメです!」 (43)

貞子「自殺したいけど勇気無いからって幽霊に頼るなんてダメです!元気出して生きていきましょう!」

男「そうは言ってもさあ…学校じゃ友達もいないし僕に生きる価値なんて…」

口裂け女「そんなこと言ってたら一生友達出来ねーよ!どうせ声かけたりもしてねえんだろ!?」

男「だってウザがられたら怖いし…」

メリー「幽霊は怖くないのに人は怖いの…?変な人ね…」

八尺「ぽぽぽぽぽwwwwwwww」

男「うう…だって…」

かんかんだら「だっても何もありません!まずは声かけの努力から始めましょう!」グッ

禍具魂「そうじゃ。帥の為なら妾とて協力は惜しまぬよ」ニコッ

男「みんな…」

口裂け女「つーかお前どんだけ呪われてんの!?」

僕「えっそれは…まあ死ぬ為の努力は惜しまなかったというか…」

かんかんだら「なんでそんなとこだけ積極的なんですかー!」

僕「あっでもいつの間にかいた人たちもいるよ…?」

メリー「ギクッ ま、まあいいじゃないの…」

八尺「ぽぽぽぽwwwwwwwwww」

貞子「ただでさえ狭いのにこんな大きい人いたらね…」

口裂け女「うっぜえからヤっちまっていい?このショタコンデカ女」ジャキッ

禍具魂「それは其方も変わらんのではないか?」

かんかんだら「みんな人のこと言えませんよね…」

男が僕になっちまってる
眠いからダメだわ。寝る

男「僕だって友達は欲しいし何回か話しかけてるよ…でも、何故か皆怖がって僕に近付かないんだもん…」ウルウル

貞子「な、なんででしょうねえ…不思議ですねえ…」

口裂け女「…おい貞子。てめえ何か知ってるだろ」

貞子「そ、そんなことないじゃないですか!!適当なこと言わないで下さい!!」アセアセ

メリー「あなたこの中じゃ一番の古参よね…?少なくとも私がきた時点では男がそんな話しをしたことは無かったわ…」

貞子「気のせいですって!皆さんの知らない所で男さんも頑張ってるんです!」

禍具魂「まさか貞子帥、男に人が寄り付かないように…」

貞子「そ、そんなことしてるわけないでしょう!!」

口裂け女「八尺、ちょっとこいつ羽交い締めにしろ」ジャキンッ

八尺「ぽぽぽぽ~wwwwww」ガシッ

貞子「あっちょっと!離して、離してください!」ジタバタ

数時間後

口裂け女「言い残すことは?」ジャギジャギ

貞子「誤解!ごーかーいーでーす!私はただ男さんに悪い虫がつかないようにしてただけです!!」

かんかんだら「でも仲良くなれそうな人全てに夜中脅しにいくなんてやりすぎですよーっ!酷いですーっ!」ブンブン

男「そうだよ…酷いよ貞子さん…ううっ」グズグズ

貞子「で、でも私がそうしないと男さんは呪いを実行しなかったわけで、皆さんと男さんが巡り合うことは無かったんですよ!?」

かんかんだら「!? た、確かに…」

八尺「一理ある」

メリー「!? 八尺、あ、あなた今…」

禍具魂「だからといってそれが男を傷付けて良かった理由にはならんであろう?」

男「そ、そうだよ!皆に会えたのは良かったけど、友達を脅すなんて最低だよ!」

貞子「う、うう…」

メリー(あ、あれ…?皆スルーする流れなのかしら…)

貞子「こ、これから!これから私たちが男さんの友達作りのお手伝いをすればいいんです!これでチャラにしましょう!」

口裂け女「なーんであたしらもあんたのケツ拭わなきゃならないんだァ?」イラッ

男「え!? て、手伝ってくれるの?」キラキラ

貞子「はい!バッチリ手伝いますよ!!もう百人でも二百人でも手伝っちゃいますよー!」

男「ひゃくにん…にひゃくにん…」キラキラ

メリー「どうやら決まっちゃったみたいね…」

かんかんだら「私は最初から手伝う気でしたよ!男さんの為に!」

口裂け女「あ、あたしもだよ!!」

禍具魂「おや?先ほど嫌がっていたのは誰だったかのう?」

口裂け女「うるせーよ!やるったらやるんだよ!」

八尺「ぽぽぽぽぽwwwwww」

貞子「皆さんこう言ってますし!早速友達作り作戦、開始といきましょう!!」

男「み、みんな…ありがとーっ!!」

口裂け女「あ、お前に対する処分は保留だけどあとでキッチリしてもらうかんな」ギロッ

貞子「そ、そんなあ……」

貞子「それでは作戦会議です!」パッパラパーン

メリー「作戦と言っても何をするのよ…?男が適当に話しかけてしまえばいいのではないの…?」

貞子「シャイな男さんにそんなことできるわけありません!そこで!!」

口裂け女「そこで?」

貞子「私たちのチカラで事前に男さんの友達になれそうな人を予め見つけておくんです!」ババーン

男「おおーっ!!…で、それはどうやるの?」

貞子「それは男さんには秘密です☆皆さんちょっとこっちへ来て下さーい!」

口裂け女「なんか嫌な予感しかしねえな…」

貞子「作戦はですねーっかくかくしかじか……」

禍具魂「そ、そんなのが本当にうまくいくのかえ?」

貞子「やってみなきゃわかりません…!ただ、やらなきゃ何も始まりません!」

八尺「一理ある」

口裂け女「ふーん…まあ、いっぺんやってみるか…」

かんかんだら「何だか楽しそうだね~っ!」

貞子「それでは明日、早速結構です!」

メリー(あれ…また皆スルーしてる…)

翌日

男「いってきまーす!」

貞子「いってらっしゃーい!……さて、男さんが学校へ出発しました!いよいよミッションスタートですよ!」

メリー「ドキドキするわね…最初に動くのは…」

八尺「ぽぽぽ!!」バッ

かんかんだら「最初が肝心ですー!頼みましたよ~っ!」

八尺「ぽぽぽーっ!」ダッシュ

貞子「行きましたね…!八尺さんにはトランシーバーを持たせてあります!丁度良い人を見つけたら連絡してもらい…」

メリー「呪いのマーキングを施すのよね…!」

口裂け女「八尺が男に合う友達を見繕えるかが不安だが…今はあいつの能力を頼るしかねえな…」

八尺『ぽぽ!ぽぽぽぽぽぽ!!』ジジーッ

貞子「さ、早速見つけたみたいです!」

口裂け女「流石生粋のショタハンターなだけはあるな…」

かんかんだら「マーキングが済み次第、私たちも準備ですーっ!」

A「それでさーwwwwwwww」

B「えーっマジでwwwwwwww」

A「そうなんだよあいつwwwwww…ん?」ブルルッ

B「お?どうしたA?なんかあったか?」

A「いや、今なんか、やけに背が高い女の人とすれ違ったじゃん?」

B「え?女の人?お前何言ってんだ?」

A「えっちょっやめろよー!怖いだろうが!」

B「お前こそ何言ってんだよwwwwwwwんなのに引っかかるかっつーの!wwwwwww」

A「いや、マジなんだけど…うーん…気のせいだったのか…?」

八尺「ぽぽぽぽぽ~♪」ニヤリ

貞子「どうやらミッション1、クリアみたいですね!」グッ

貞子「次はミッション2です!かんかんだらさん!お願いします!」

かんかんだら「は~い!それでは学校帰りのA君の尾行開始しますっ!」

口裂け女「この人が多い時間帯に誰にも気付かれずに尾行できるのはかんかんがたらぐらいだならな…」

メリー「私では少し確実性が薄いものね…」

かんかんだら「A君、現在自転車に乗って学校から東へ移動中で~す!」ススススッ

禍具魂「音も無く誰にも気付かれず尾行する…恐ろしい技術よ…」

A「なーんか視線感じるんだよなあ…さっさと帰っちまおう…」スーッ

かんかんだら「Aくん、到着したようです!どうやらマンションで一人暮らしみたいですーっ!」

貞子「部屋番号は覚えた!?」

かんかんだら「もちろんですーっ!今からマーキングを施して帰りますねーっ!」

貞子「ミッション2もクリアです!ここからがヤマですよーっ!」

A「ふぅ…なんか今日は変な一日だったなあ…変な視線感じたし…朝は変な人見ちゃったし…」

A「さっさと飯食って寝るかぁ…」

貞子(来ましたね…ここからが私たちの仕事ですよ…)ヒソヒソ

口裂け女(本当にこれ上手くいくのか…?)ヒソヒソ

貞子(私を信じてて下さい!)ヒソヒソ

A「さーて、テレビテレビ…あれ…?テレビがつかない?」

貞子(私が入ってますからね…つけさせませんよそりゃあ!)フフン

A「あれー壊れちまった?やべえよ…明日修理の人呼ばないと…先風呂に入るか…」

貞子(禍具魂さん…!いきました!)

禍具魂 (心得ておるよ…!)

A「さーて風呂風呂っと…」窓ガンガンガンガン!!!!

A「!? ひ、ひぃ!?な、何だ!? は、鳩が窓にぶつかってる!?」

禍具魂(すまぬな鳩たちよ…)

鳩(良いってことよ!)

A「な、なんだこれ…や、やめろよ…誰かのいたずらだろ…!?」

貞子(次!メリーさん!)

メリー(はいはい…ブチッとな)チョキン

A「!?て、停電か!? ブレーカーが落ちたのか!?」ガタガタン!

貞子(ここで私が!)ジジッジジジジ…

A「て、テレビがいきなり点いた…!な、なんだよ…なんなんだよ!?」

貞子「…なれ…男と友達になれ…」

A「何を言ってるのか分からないよ!ひ、ひいいい!!!」ダッシュ

貞子「逃げました!口裂け女さん!スタンバイお願いします!」

A「なんだってんだよおおおお!!とりあえずに、逃げないと…!電話、携帯電話は…誰かに連絡を…!!」

携帯「この電話は現在、圏外に…」

A「な、なんで!?街のど真ん中だぞ!?」

メリー「やれやれ、やっと仕事した…って感じね…」

A「う、うわああああああ!!!」バタン

貞子「Aくん!外に出ました!シメですよー!!」

A「ひ、そ、外に出たけど…あっちょっとそこの女の人!た、たすけ…」

口裂け女「男 の 友 達 に な っ や っ て く れ な い か ?」ニタァ

A「ひ、ひいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!」

A「」

貞子「どーですかー!?」

口裂け女「うん。こんなのうまくいくわけねええええだろおおおおお!?!?」ボコッ

貞子「あ痛っ!痛い痛い痛いですよー!!」ジタバタ

メリー「乗った私たちも悪かったけれど…こんな杜撰な作戦少しでもうまくいくと思ったのが間違いだったわ…」

禍具魂「ほっほっほっ。まあ妾はなかなか楽しめたぞ」

貞子「そんなー!うまくいくと思ったのにー!!」

口裂け女「で、こいつどうするんだよ。間違い無く心に一生消えない傷残ったぞ」

メリー「いいじゃないの…一人でも絶命するレベルの呪いの恐怖を一気に四人分味わえたんだから…」

禍具魂「お金とってもいいレベルじゃな」

貞子「ううう…恐怖の吊り橋効果で男さんの友達作り大作戦…失敗です…」

口裂け女「チッ、こいつ家に戻してあたしらも家に帰るぞ!男が待ってる!」

貞子「男さんになんて説明したらいいんでしょう…」

口裂け女「あたしがしるかー!!」

翌日

学生「聞いたかー?Aの奴、昨日幽霊に襲われたって!」ヒソヒソ

学生「しかもその幽霊、男の名前でなんか言ってたらしいぜー?やっぱあいつが幽霊に憑かれてるってマジなの?」ヒソヒソ

学生「んなわけねーだろwww幽霊なんていねーよwwww強いて言うなら男が幽霊なんじゃねww影薄いしwww」ヒソヒソ

学生「シッ!聞かれてAみたいに呪われても知らねーぞ?」ヒソヒソ

男「うう…」

男宅

男「一体これはどう言うことなの!?変な噂また広がってるし!!」ビエエエン

貞子「こ、これには深い理由が…」

口裂け女「全部こいつが悪い」ビシッ

かんかんだら「貞子さん…今回はさすがに…」

貞子「わ、私だって頑張ったんですもん!男さんの為に頑張ったんですもん!!」ウルウル

メリー「あなたが泣いて解決できるならそれでいいの…でもそうじゃない…今回のは致命的…」

八尺「ぽぽぽぽぽwwwwwwwwwwww」

男「貞子のせいで、また僕が、今度は虐められるかもしれないんだよ!?前みたいに一人ぼっちになるだけじゃなくて!!」

貞子「そ、その時は虐めた奴を徹底的に呪い殺します!」

男「そういう問題じゃないのおお!!!」ビエエエン

口裂け女「あーあー泣かせた泣かせた」

貞子「わ、私だって泣きたいですよう!!」

禍具魂「アホウが頭を使うと碌なことにならんのう…やれやれ…」

貞子「お、男さん…機嫌直してください…」

男「…」ブスッ

禍具魂「やれやれ…完全に拗ねておるな…」

かんかんだら「でも仕方ないですー…」

男「ほとんど貞子のせいじゃん…頑張って話しかけてもダメだったのも…今回のも…」

貞子「うう…私いなくなった方がいいんでしょうか…」

メリー「今更気付いたの…?」

八尺「ぽぽぽぽwwwwww」

禍具魂「…しかしのう男よ。過ぎ去ったことを言っても仕方ないのじゃ。それを克服して超えて行かなきゃならんのじゃ」

口裂け女「そうだ。今がマイナスでも、ゼロに戻る努力をやめちゃお終いだぜ?」

かんかんだら「私たちも、その為の努力ならなんだって手伝いますよーっ!」

男「みんな…」

貞子「私もいますよ!!」

口裂け女「おめーは今は大人しくしてろって!!」

八尺「ぽぽぽぽぽぽぽwwww」

男「うん…わかった…!また勇気出して友達作ってみるよ!」

口裂け女「その心意気だぜ!男!!」

男「うん!…貞子も、ほんとは僕の為に頑張ってくれたんだよね….?」

貞子「お、男さん……」

男「失敗続きだったとしても、その気持ちは凄く嬉しかったよ…照れるけど…ありがとうね…」

貞子「男さん…男さああああん!!」ガバッ

口裂け女「ちょ!!何どさくさで男に抱きついてんだ!!離れろ!!」

かんかんだら「離れてくださいーっ!貞子さんだけ狡いですーっ!!」グイグイ

貞子「離れません!離れませんもん!!」ギュウウ

禍具魂「まあ、今回のことで男が一歩前進出来たと考えれば…良かったのかものう」

男「はははっ苦しいよ貞子ー!離れてー!」

貞子「ずっと離しませんよ!!ずっとです!!みんなみんな、ずっと一緒にいますよ!」



この翌日、Aが助けを求めた寺生まれのTさんによって男にまとわりついていた悪霊は全て祓われたという

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