姉「いとこの」妹「男がくる」その2 (128)

姉「あれから二年経ちました」

妹「ですね!」

姉「私たちはもう立派な大人です」

妹「中二です!病気です!中二病!!」

姉「こらこら、妹ちゃん私たちはもう立派な大人なんですから」

妹「ねーちゃ、言ってることと靴下の左右違うよ!それに言葉遣いも変だよ!」

姉「そんなことはないですわよ?私は冷静です」オロオロ

妹「今日男が来るからねー!楽しみだったんだよねー?」

姉「…えへへ」テレテレ

妹「あ、もどった」

姉「あれから二年経ちました。私たちは小学六年生のおませさんでしたが今では立派な中学生」

妹「うんうん!」

姉「男と出会ってから来てくれたのは初めて会った時と卒業式…」

妹「男が帰るときねーちゃ、すごく泣いてたもんね!卒業式なんて、」

姉「い、いもーと。そう言う事はいわないの!」

妹「えへへ、ねーちゃはそっちのほうがいいよー。きっと男もそっちのほうが好きだよ」

姉「す、すすす、好き…好き…えへへ」

妹「う、うん(変なスイッチ入っちゃったかな?)」

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HTML化依頼しちゃったんですよ。
従妹が六年生でもこんな感じだったので… 可愛かったなぁ

ーーーー双子の部屋。

妹「ねーちゃ?そろそろ男来るんじゃないかな?」

姉「はっ!こうしてはいられません!準備するのです!」オロオロ

妹「普通に迎えないの?」

姉「だめです!男はまだまだ敵なのですよ?」

妹「なんと、いまだに敵だったのですね!敵は敵でも恋敵!」

姉「そんな敵はいません!恋なんてしてないの!」

妹「ふむふむ(ねーちゃはすぐに素が出るなぁー楽しいけど)」ニコニコ

姉「男は高校生になったらしいです!」

妹「だねー、難関校って言われてる高校に受かったらしいよ!」

姉「知ってます!私が敵として認めた男ですよ?!受からなければだめです!」バンバン!

妹「ふむふむ(もう素直に好きって言っちゃえばいいのに)」

姉「言いません!」

妹「なんと!考えることがばれましたか!」

姉「私の大切ないもーとですからね!」

妹「えへへ」

姉「じゃあ準備しますよ!」

妹「はーい!」

ーーーー玄関。

男「…」

ダンボール「…」

ダンボール2「…」

男「…こちらスネーク異常なし」

ダンボール「!」ガタッ!

ダンボール2「!」

男「…(双子母に鍵渡されたと思ったらこういう事か…にしても双子は相変わらずする事がマニアックだ…中学校ではすごい人気だって聞いたのに・・)」

ダンボール「…」ソー

男「誰だ!」

ダンボール「!」ビクッ

男「…気のせいか(気付いてるけど。てかダンボールが前後にあったら移動できないんだが)」

ダンボール2「…」ソー

男「…(何も言ってないのにどいてくれた…きっと妹ちゃんだろうな、大きくなってから気を使うのがうまいというか)」

ーーーー男の部屋。

男「ふぅ…(この状況どうしようか・・近くに布団…これでいいか)」グッ

ダンボール「…」

ダンボール2「…」

男「…(隙を見せ・・)」

ダンボール「今よ!」

ダンボール2「あいさ!」

男「甘い!」バッ

姉「きゃ!」ボフッ!ベタンッ!

妹「よっとー」スー

男「ふっ・・まだまだあま」

妹「えへへ」ギュー

男「…」

姉「ちょ!真っ暗で何も見えない!どこここ!」モガモガ

男「なかなかやるな妹ちゃん」

妹「うん!男の考えることは分かるよー!えへへ」

男「そかそか」ナデナデ

姉「ちょっと!助けなさいよ!何も見えないー!」

妹「はーい」バサッ

姉「ふーふー、暗かった・・怖かった・・・」

妹「ごめんねー」ナデナデ

姉「もう!私のほうがお姉さんなんだよ?」

妹「うん!分かってるよー」ナデナデ

姉「解ってない!」

男「…(二年ぶりだけど逆転してるなぁ)」

姉「ひ、久しぶりですね。男」

男「うん、久しぶり。父さんから聞いてたけど元気そうだね」

妹「私も元気だよー!」

男「はは、妹ちゃんはよくメールしてたでしょ」

姉「えっ!め、メール?どうして?!」

妹「よくメールしてるってつい最近だよー、高校生になるからってやっと携帯持ったんだってー」

男「うんうん、それで父さんが教えたらしくてね。メールが来たときはびっくりしたよ」

姉「な、なんで教えてくれなかったの?!」

男「知ってると思ってた」

妹「たー!」

姉「ばかー!!」

姉「むー」

妹「ごめんねー」ナデナデ

男「相変わらず仲が良いね」ニコニコ

姉「私にも」

男「うん、ちょっと待ってね」

ピッ、ピッ。

男「どうかな?」

姉「き、来ました!」パァ

男「よろしくね」

姉「はい!」

妹「よかったね!」

ーーーー双子の部屋。

姉「えへへ」

妹「ねーちゃ、すごく嬉しそう!というかすごく変な顔!」

姉「め、メール送ったほうがいいかな?!」

妹「聞いてない!それより落ち着いてねーちゃ、男は隣の部屋だよ?」

姉「そ、そうですね!男に聞いてきます!」

妹「落ち着こうね!」

姉「そうと決まればです!」タッタッタ

ガチャ、バタン!

妹「ふむー、行っちゃったー」

ーーーー男の部屋。

男「うーん、ご飯まで勉強するべきか・・・それとも」

バタン!タッタッタ!ガチャ!

男「うん?」

姉「はぁはぁ、お、男!」

男「えーっと、姉ちゃん?(雰囲気で大体分かるようになったけど間違ってたらあれだよなぁ)」

姉「め、メール!しても良いですか?!」

男「・・・(こういうときどんな顔すれば良いんだろう)」

妹「笑えば・・良いと思うよー?」

男「ッ!いつの間に?!(気配ぜんぜん感じなかった!いつの間に後ろにいたんだろう?てか思考が読まれてる??)」

妹「ふふふ、ほらほらねーちゃに答えてあげて」

男「は、はは、メールだよね?いいよ」アセアセ

姉「はい!」パァ

妹「じゃあ私は戻るね」

姉「わ、私も」

バタン。

男「相変わらず面白いなぁ・・・(結局、妹ちゃんはいつの間に来たんだろう?謎だ)」

名前変わっちゃった。

もう一つ書いてるやつと同時に進められたらって思ってます。[ピザ]「…」幼馴染「私は容姿なんて見てない」

ーーーー双子の部屋。

姉「う、うー」

妹「ねーちゃ、どうしたの?」

姉「送る内容が思いつかないです」

妹「うーん、簡単な質問でもいいと思うよー?」

姉「な、なるほど!じゃ、じゃあ」

ーーーー男の部屋。

男(さて何するかな、荷物片付けて少し町を見てこようかな)

ピピピ、ピピピ。

男(ん?なんだ?)

姉ちゃん

用件
好きですか?!

男「・・・なにが?」

ーーーー双子の部屋。

妹「んーこの内容でどう切り返すんだろうねー」

姉「変・・・だった?」ウルウル

妹「ねーちゃ、男ならちゃんと返してくれると思うよー?」ナデナデ

ピピピ、ピピピ。

姉「き、来た!」

妹「なんてー?」



用件
鯖の味噌煮だよ

妹「なるほど、食べ物で返しましたかー」

姉「ふむふむ」

妹「それでいいんだ?」

姉「うんうん」コクコク

妹「よかったね」ニコニコ



姉「味噌煮ってどうやってつくるの!?」

妹「ねーちゃ、いつもお手伝いしてるのに料理はだめなんだよね!」

姉「あうう、でも、いもーとだって料理は・・・出来るんですよね・・・」ションボリ

妹「双子なのにねーでもね!ねーちゃは一生懸命だから大丈夫!なぜならねーちゃだから!」

姉「・・・うん!頑張ってみる!」

ーーーーキッチン。

妹「ひゃーはーここは世紀末だぜー!」

姉「・・・うぅ」

妹「フライパンの中が核爆発だー!ねーちゃ何入れたの?!ウラン?イエローケーキ??」

姉「あうあうあー!」

妹「アッー!ってねーちゃ落ち着いて、戦いはまだ始まったばかりだよ?」

姉「うん、頑張る・・・」

妹「ちゃんと教えるから落ち着こうね!」

ーーーー30分後。

妹「出来た!」

姉「・・・」

ゴゴゴゴゴゴ。

妹「ダークマターが!」

姉「・・・」

フライパン「アァアア、ブチャ、プチャ」ゴゴゴゴ

妹「人類は暗黒物質を作るまでになったのかー!」

姉「いもーと、怒ってる」

妹「怒ってないよ?ママさんにどう言い訳しようか考えてるけど!」

姉「・・・あうぅ」

ーーーーリビング。

男「・・・」

姉「・・・」

妹「・・・」

皿 ゴゴゴゴ アァアアア ピチャッブチャッ

男(なんだろうこれ、皿の上に黒くて黒い中身から泡が出てくるこれは何だろう)

妹「大事なことなので二回考えました」

男「な、何のことかな?」ダラダラ

姉「うぅ・・」ジワッ

男「な、泣かないで!食べるよ?食べないわけないよ?」ダラダラ

妹「ねーちゃを泣かせるとはなかなかやりますね」

男「意味が分からないしわざとじゃないよ・・・」

妹「あは、知ってていってます」ニコニコ

男「・・・(妹ちゃんは将来すごい子になると思う)」

妹「ふふふ、さぁ食べるのです」

姉「む、無理しないで食べなくてもいいんですよ・・・」ポロポロ

男(なにこれ、アウェイ?すごく罪悪感と使命感が自分を襲ってるよ・・・)

ソー、グニュ。

男(何を入れたら弾力のある黒い塊になるんだろう?ゼラチンか・・・いやゴムかな)

妹「少なくともゴムは入ってなかったからねー」ボソッ、ニコニコ

男「僕は何も言ってないからね?考えてもないからね?」ダラダラ

妹「ふふ、さぁ、食べて?」

姉「・・・」ジー

男「・・・(妹ちゃんは楽しんでるように見える。姉ちゃんは涙目で真剣に見てるし、退路はないな・・・)」

男「・・・いただきます」

男「・・・」モグモグ

妹「・・・」ニコニコ

姉「・・・」ソワソワ

男「お、美味しい・・(けど、これは何だろう?)」

姉「・・・」パァァ

妹「よかったね、ねーちゃ」

姉「うん、うんうん。すごく嬉しい・・・」グズッ

男「あはは、そんな大げさな」

妹「今夜、大変だね」ニコニコ

男「な、なにが?!」ビクッ

姉「初めてサバの味噌煮作ってみました・・・」

男「美味しかったよ、ありがと」ニコッ

姉「・・・」カァ コクコク

男(味噌煮だったのか・・・不思議な味だった)

妹「・・・」ニコニコ



ーーーー数時間後、男の部屋、夜。

男「これは、どういうことなのか・・・」ソワソワ

男(体が熱い・・・妙に熱い、妙にドキドキする・・・)

男「・・・?」




ーーーー双子の部屋。

姉「私の手に掛かれば料理なんて簡単なのです」キリッ

妹「さすがねーちゃだね、このままの勢いでお風呂一緒に入れば絶対ゲットできるよ」ニコニコ

姉「そ、それは駄目です!ちゃんと結婚してからその」ゴニョゴニョ

妹「ねーちゃは堅実だねー(今なら誰が行っても同じなんだけどねー)」ニコニコ

姉「そう言えばいもーと?私が料理してるとき何か入れてませんでした?」

妹「うんうん、ママさんがパパさんに料理するときにいつも入れてる隠し味入れてみました」ニコニコ

姉「なるほどね、さすがいもーと」

妹「えへへ、今頃楽しいことになってるよー」

姉「・・・え?」

ーーーー男の部屋。

男「はぁはぁ・・・(妙に落ち着かないしとにかくまずい、いろいろとまずい。隣に姉妹がいるのに自分は・・・)」

男「・・・なぜ股間を押さえてるんだ」

男(何もしてないのにどうしてだろう?妙に気持ちが高ぶってとにかく元気だ、いや、落ち着くんだ)

男(・・・だめだ、冷静に考える事が出来ない)

コンコン

男「!」

ーーーー男の部屋前、廊下。

姉「あ、あの・・・いらっしゃいますか?」

----男の部屋。

男(この喋り方は姉ちゃん、まずい・・・今こんな状態を見られたら間違いなく誤解される・・・朝なら言い訳も出来るけど夜中にテントとか・・・)

男「ど、どうしたのかな?姉ちゃん」

「入ってもいいですか?」

男「だ、だめ!」

「ひぅ!」

男(し、しまった、きっと驚かせちゃった・・・でも、本当に駄目なんだよ今は!冷静じゃないし!!)

「・・・」

男「・・・?(どうしたんだろう・・・うぅ・・・股間を押さえながらでも見るべきか・・・いや、考えてもまとまる訳がない)」

ガチャ

姉「ヒグッ・・・ごめんなさい・・・ヒグッ」ポロポロ







ドアを開けるとメイド服で泣いている美少女でした。









男「・・・(誰の差し金だ・・・自分の精神が崩壊しそうだ・・・もう疲れたよパトラッシュ)」

男「いや、ごめんね。ビックリしちゃったでしょ、違うんだよ」

姉「・・・あうぅ」

男「泣かないでね(精神崩壊してもおかしくないむしろゴールしてもいいのかいや何を言っているんだ僕は)」ニコッ


男「・・・」ナデナデ

姉「・・・えへへ」ニコニコ

男(泣き止んだのはいいとして問題は解決していない、状況から考えるとさっき食べたものの中に何かが入ってた可能性がある)

男(中腰で撫でてる姿を窓から見るとかなりシュールな光景だ)

男(こんなの誰かに見られたら変態だと思う)

妹「じー」ジー

男「・・・いつから?」

妹「押さえながら独り言しゃべってるあたりからだよー」

男「・・・!」

妹「顔真っ赤、男可愛いーねー」

男「はっはっは、ってか料理に何か入れたでしょ?」ボソボソ

妹「ママさんが燃えたい夜に使うやつだよー被害者はパパさん!」

男「そして僕もなのね」

姉「はっ!なでなでが無いと思ったらいもーと!いつの間に!」

妹「ふふふ、私はどこにでもいるし、どこにもいないのさー」

姉「いつも一緒ー」ニコニコ

妹「だねー」ニコニコ

男「はは、ははは・・・平和な光景だけど僕の下半身は平和を欲していない・・・とりあえずここから逃げよう」ボソッ

妹「だめー」ギュー

男「!」

姉「?どうしたのいもーと?」

妹「男が逃げようとしたのです!捕まえるべきですよー」

姉「なんと!それはダメです」ギュー

男「熊さん、僕は耐えられるでしょうか?」

――――会社。

熊「ハッ!?呼ばれた気がする」

女性社員「部長?仕事のし過ぎで幻聴ですか?」

熊「…いや、大丈夫だ」

女性社員「ところで奥様とはいつ別れます?」

熊「…君は何を言っているんだ」

女性社員「ちゃんと聞こえてるんですね、残念です」

熊「バカいってないで、さっさと仕事終わらせて帰るぞー(双子ちゃんに会いに行くんだ!)」

女性社員「はーい」


――――男の部屋。


男「…」

妹「えへへ」ギュー

姉「えへへ」ギュー

男「…ハッ!(意識が飛んでた)」

男「ね、ねぇ二人とも、アイス食べたくない?」

姉「アイス!良いですね」

妹「アイスで釣るの?」ボソボソ

男「釣るとかじゃなくて…はは、あはは」アセアセ

妹「…仕方ないですねー。ねーちゃ、男が好きなアイス奢ってくれるそうですよ」

男「ちょッ!」

姉「嬉しいです!」ニコニコ

男「…まぁ……いいか」





――――コンビニ。


男「んー何にしようかな」

妹「何にします?それとも私にします?」ニコニコ

男「そういうことは言わないようにね」

妹「ノリが悪いですねー落ち着いたからって」

男「あ、あはは、なんのことかな?」アセアセ

姉「男ー!私これにする!」

男「お、新発売のまるごとブドウだねいいよ」ニコッ

妹「えへへ、じゃあー私はこれ!」

男「新発売のまるごとBIGバナナだね」

妹「別の意味はないですよ?」ニコニコ

男「うん。わかってるよ」

?「あれ?双子じゃん」

男の子「き、奇遇だな?」

妹「こんばんは」ニコニコ

姉「こ、こんばんは」サッ

男「…?(妹ちゃんの背中に隠れた?)」

男の子「あ、あはは、双子にここで会えるなんて思ってなかったよ」

妹「そうだねー」

姉「…」ソワソワ

男「…」

男の子「な、なんか買ったの?」

妹「アイスだよー男に買ってもらうー」ニコニコ

男の子「男…」ジィ

男「こんばんは」ニコッ

男の子「それより、明日、暇かな?よかったらだけど――」

男「…(無視かー)」

妹「残念だけど明日は男と遊ぶから無理だよ」ニコニコ

男の子「…」キッ

男「…(今度は睨まれた…妹ちゃんもしかしてわざとやってないか?)」ダラダラ

姉「…」ソワソワ

妹「用事は終わりかなー?」

男の子「あ、う、うん」


ーーーーコンビニ、外。

妹「アイスを早速食べましょう!」

姉「うんうん、早速食べるのです!」

男「食べ歩きはお行儀が悪いよ?」

姉「あうう、ダメ…ですか?」

男「ごめん、僕が悪かったよ」ダラダラ

妹「ねーちゃ、すっかり男にデレ期ですねー」ニコニコ

男「あ、あはは…(最初は敵って言われてたんだったなぁ)」

姉「えへへ」

スー。

男の子「ちょっと待ってくれよ」ハァハァ

姉「…」ビクッ、サッ

男「?(どうして男の子が出てきたら隠れるんだろう?)」

妹「…なんですか?」ニコニコ

男の子「えっと、その、あの…」ソワソワ

男「……はぁ。僕は男って言って今さ、双子ちゃんの家に泊まりに来てるんだよ。双子ちゃん達とは従姉妹だよ」ニコッ

男の子「…俺は双子のクラスメイトです」

男「そっか、よろしくね」

妹「ふむむー予定が狂いましたねー」ボソ

ーーーー帰り道。

姉「…」ギュッ

男「…(すっかり姉ちゃんは無言になっちゃったな、どうしたものか)」

妹「…」

男「…(妹ちゃんも無言だし、なんだか気まずい。あの男の子といったい何があったんだろう?)」

妹「気になっちゃいますかー?」

男「え?」

妹「そんな顔してたのでー」ニコニコ

男「…」チラッ

姉「…」ギュッ

男「ううん、それより、アイス食べよっか?」

姉「!…はい」

妹「なんと!さすが男だねー」

男「褒めるところが違うと思うけど、はい、妹ちゃんにも」

妹「ありがと」ニコッ

男「…ッ」ドキッ

妹「んー?」

男「な、なんでもないよ」

姉「…」

ーーーー家、双子の部屋。

姉「…」

妹「ねーちゃ?どうしたの?」

姉「いもーとが羨ましい」

妹「どうしてー?」

姉「…」

妹「ねーちゃ?」

ーーーーリビング。

男「…って事が」

双子母「んー確かに学校で少し問題はあったのよね」

男「いじめ…ですか?」

双子母「いじめって言うより争奪戦って言えばいいのかしら?」

男「争奪戦?」

双子母「私が言うと親バカになっちゃうけど、あの子達可愛いじゃない?」

男「ええ、確かに」

双子母「ふふ、でね、クラスの男の子達が姉ちゃんが一番とか妹ちゃんが一番とかですごく揉めたらしくてね」

男「なるほど…でもそう言うやつって、クラスの女の子達は反発って言うか…その」

双子母「言いたい事はわかるけど、そのクラスの女の子達も双子ちゃんの事で揉めちゃってねぇ」

男「…はぁ(なんで嬉しそうなんだろう)」

双子母「でも、それが姉ちゃんは怖かったみたいでね、少しトラウマが出来ちゃったみたいなのよ」

男「…」

双子母「そんな時に妹ちゃんがすごく怒ったらしくて、すぐにその件も終わったのよ。でも未だに少し引きずってるみたいね」

男「そう…ですか」

双子母「でも、男君がその頃にも遊びに来てくれたじゃない?」

男「え?いつ頃です?」

双子母「ふふ、内緒」

男「…」

双子母「それがきっかけかなぁ、姉ちゃんが元気になったの」

男「なにか特別な事した覚えはないんですけど」

双子母「本人は覚えてなくても、すごく大切なことをしてるって事は多いと思うわ」ニコニコ

男「…はぁ」

双子母「どっちも選べなかったら、二人とも連れてっていいのよ?」

男「何がですか」

双子母「ふふ、分かってるくせに」タ、タ、タ

男「トラウマか…遊びにって言うか、父さんが行ってこいってうるさいから何回か来たんだけどなぁ、何かしたっけ…んー」





卒業式のあと『…』でもう少し続けて言うところを妹がツッコミをいれて止まってるのでもう少しある予定でした。

はい

ーーーー公園。

男「結局、わからなくて公園に来てしまった」

子供1「あはは、まってよー!」

子供2「やだー」

男「懐かしいな、あんな感じで遊んでたことあったっけ」

子供1「ねぇねぇ」

子供2「なぁにー?」

子供1「あの人さっきからこっち見てる」

子供2「えー」

男「あれ?僕のことかな?」

子供1「ねぇお兄ちゃん」

子供2「ここで何してるのー?」

男「少し考え事かな」ニコッ

子供1「大変なんだねぇー」

子供2「ねー!私達のパパもママに怒られた後はこんな感じだよー」

男「それは…パパさんに頑張ってもらわないとね」

子供2「そうだよねーパパは頼りにならないから頑張って欲しいー」

男「はは、そうだね」

子供1「お兄ちゃんも頑張ってね」

男「ありがと」

子供2「そろそろ帰ろっか?」

子供1「うん!」

男「…帰ろう」


ーーーー双子の家、リビング。

男「…?」

姉「…」

妹「…」

男「ただいま」

姉「…」

妹「…」

男「…(どうしたんだろう?)」

妹「…」チョンチョン

男「…(ここに座ってって?)」

妹「…」コクコク

姉「…!」トントン

男「…(妹ちゃんのとなりに座ろうとしたら姉ちゃんが反応した)」

男「二人共どうしたの?」

双子「…」

男「…な、なんだろうこの雰囲気、あはは」

妹「…」

姉「…」

男「…ふ、二人に挟まれたら消えちゃいそうだね」

妹「…」ギュ

姉「…」ギュー

男「…パズル的な意味でさ(何があったんだ?妹ちゃんなら教えてくれると思ったんだけど)」ボソッ

妹「…」ギュー

男「…(目も合わせてくれない…そのかわりにしがみつかれてる訳だけど、気が済むまでさせてあげるべきなのか)」

姉「…」スリスリ

男「…(姉ちゃんは顔を埋めてスリスリ…と、てかこれクラスの男子に見られたらぶっ飛ばされそうだな)」


「ご飯できたわよー!」


男「ほら二人共、ご飯出来たってさ、行こう?」

妹「…」コクッ

姉「…」コクコク

男「あ、あはは(もしかしてこのまま行くの?)」


双子母「あらあら、仲良くなったと思ったらそこまでなんて思わなかった」

男「…」

姉「…」ギュー

妹「…」ギュー

双子母「二人共、ちゃんと手を洗いなさいね」

姉「…はい」タ、タ、タ

妹「…はーい」タッ、タッ、タッ

男「…やっと解放された」

双子母「ふふ、お疲れ様。なんだか私の小さい頃を思い出すわね」

男「どんな感じだったんですか?」

双子母「そうね、お兄ちゃんにベッタリだったかしら?」

男「あんま聞きたくなさそうです」

双子母「あら、言うわね。でも男君と同じようにしてるあの子達見ると思い出すのよねー」ニコニコ

男「そんな話は一切してないですけどね」

双子母「ふふ、一歩間違えれば大変だったから…」

男「やっぱいいです」

双子母「男君、いい会社に入って二人共養ってあげてね」

男「選択しないんですか」

双子母「あら、私の娘たちよ?とてもじゃないけど耐えられそうにないと思うわね」

男「…」

双子母「盗聴器と録音機買っとかないと」

男「買わなくていいです!」

ーーーー風呂。

男「はぁ、疲れた…なんだろう?結局、挟まれたままで食べづらかったし」

男「ちゃんと言わないとダメなのかな…」ウツラウツラ

男「少し眠い、でもお風呂で寝たら…」スースー

ーーーー数分後。

男「ん、んー寝ちゃってた…早く上がらなきゃ…」

妹「おはようー」

男「oh…」

ーーーー男の部屋。

男「ひどい目にあった、まさか…いや、思い出したら危険だ、今日は早く寝よう」

男「双子母さん布団出してくれたんだ…後でお礼言っとかなきゃな…」バサッモゾモゾ

男「なんか暖かい…」

モゾ・・モゾモゾ

男「!」バサッ

姉「…」ギュッ

男「…」

…ガチャ。

男「!!」

妹「…」タ、タ、タ、ギュ

男「うわっ!引っ張られたら危なっ」バタ、

妹「…おやすみ」ギュッ

男「なにこれ…(結局、理由が分からなかったけど)はぁ、おやすみ双子ちゃん」

双子「…」スースー

男「…(はは、寝るの早い)」

男「………寝れるかな」

男「…」スースー

妹「寝れるかなって言いつつ、すぐに寝ちゃう男君なのでしたー」

姉「ダメでした。もうおしまいです」

妹「どっかの王子みたいに諦めちゃダメだよ?さっきだって私が頑張ったのに」

姉「流石にお風呂は一緒に入れません…というか入っちゃダメです」

妹「えへへ、つい出来心で」

姉「むー!」

妹「ねぇ、ねーちゃ」

姉「?」

妹「このまま、襲っちゃう?」

姉「ダメです」

妹「やっぱり?」

姉「年齢的にアウトなのです」

妹「残念」

姉「でも、どうしたら男は振り向いてくれるのでしょうか?」

妹「んー色仕掛けに反応しないのはある意味男らしい!ってのもあるけど」

姉「うんうん」

妹「もしかして女の子に興味ない?」

姉「ハッ!」

妹「冗談だよー」

姉「…」コクコク



ーーーー朝、リビング。

男「はぁ」

双子母「お疲れね」

男「わかってるなら止めてくださいよ」

双子母「いつかどっちかを選ぶんだからいいんじゃないかしら?」

男「どっちも選びま・・・」

双子母「・・・」ニコニコ

男「・・・(殺気って・・・感じられるんだな)」

双子母「そうねー私的には」

男「両方でもいいとか言うんですよね?」

双子母「うふふ」

男「無理です」

双子母「本当に?健全な男の子としてはもうそろそろ大変なんじゃないかしら?」

男「な、何言ってるんですか」ソワソワ

双子母「いつまで耐えられるか楽しみねぇ」

男「仮にも母親なんですからそうなる前に止めましょうよ。ほら、まだ僕は高校生ですし甲斐性無しなんですから」

双子母「あら、会社ならいつでもいらっしゃいな」

男「・・・(そういえば双子のお父さんって社長だった)」ダラダラ

双子母「私が推薦すれば会社の人達全員納得してくれるわよ?」

男「・・・(そりゃ、元社長が言えばみんな納得するでしょ)」ダラダラ

双子母「楽しみねぇ・・・それまで法律が一夫多妻制になることを祈るわぁ」ニコニコ

男「・・・(本気・・・だ)」ダラダラ

男「そ、そんなことより」

双子母「そんなことより?」

男「は、ははは」

双子母「ふ、ふふふ」

男「なんでもありません」

双子母「パパには話しておくわね」

男「何をですか!?」

双子母「とりあえず高校変えましょうか」キリッ

男「いや!それは無理ですって!頑張って入ったんですから!」

双子母「大丈夫!まかせて!」

男「任せません!無理です!」

双子母「久々に燃えるわ!」タ、タ、タ、

男「待ってください!」

ーーーー男の部屋。

男「・・・どうしてこうなった」

男(双子母ならやりかねないから怖いな・・・)

男「・・・そういえば双子ちゃん達の声が聞こえない」

妹「こちらスネーク、いま男の机の下だ」ジー

姉「こちら雷電、いまクローゼットの中にいます」ジー

男「・・・(なんか視線を感じる・・・気のせいだと嬉しいんだけど)」ソワソワ

妹「・・・(そわそわしてる・・・男は変なところで鋭いからばれちゃうかも?)」

姉「・・・」ジー

妹「・・・(ねーちゃ見すぎだよぉ、もしかしたらねーちゃの視線感じたのかも?)」

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