京子「結衣ってヤンデレだと思われてるよ」 結衣「まじで」 (81)

結衣「それはないだろ」

京子「いや、マジでマジで」

結衣「うーん……ちなみに、その『みんな』って誰を差すの?クラスの子達?」

京子「いや、ごらく部とか生徒会とか」

結衣「えらい身近だな……」

京子「けど、ほんとだよ?」

結衣「はいはい、そういう事にしておくよ」

京子「マジだって」

結衣「はいはい」

京子「むー、信じてないな……よおし」ピッピッ

結衣「何処に電話かけるの?」

~赤座宅~

トゥルルル~


あかり「あ、お電話だっ、誰からだろ……京子ちゃん?」カチャッ

あかり「はい、もしもしあかりだよぉ」


「……」ハァハァ


あかり「京子ちゃん?」


「あ、あかりっ!た、助けてっ!」


あかり「え?」

「い、今トイレ行ってる隙に、電話してるの、助けてっ!」


あかり「きょ、京子ちゃん?どうかしたの?何かあったの?」


「わ、わたし、わたしっ、と、閉じ込められて……ひっく、ら、乱暴されてっ……」


あかり「……!」


「あっ……だ、だめ、見つかっちゃうっ、お願い!あかり!たすけて!たすけにきて!」


あかり「きょ、京子ちゃん!?今どこにいるの!?京子ちゃん!」


ツーツーツー

~結衣宅~


カチャッ


京子「……どや」

結衣「どや……って、お前、何してくれてるの」

京子「いや、ヤンデレに監禁された雰囲気の電話を」

結衣「あかりの身にもなれよ……なにがしたいのさ」

京子「いやあ、心配して駆け付けてきてくれるかなって」

結衣「無理だろ、誰に監禁されてるのか言ってないんだし」


トゥルルルル


結衣「あれ、電話だ」

京子「……」

結衣「もしもし、船見ですが」

「……」

結衣「もしもし?」

「……結衣ちゃん?」

結衣「なんだあかりか……どうしたの?」

「えっと……その……」

結衣「ん?」

「……あのね、京子ちゃんって、今日は結衣ちゃんの家にお泊りしてる?」

結衣「え?なんで?」

「……」

結衣「あかり?」

「え、えへへ、何となく……」

京子「……」

結衣「……泊りに来てるよ、京子」

「そ、そうなんだ……あの、ちょっと代ってくれるかな?」

結衣「いいけど……おーい」

京子「……」

結衣「……京子?」

京子「……」ブンブン

結衣「え、出ないつもり?」

京子「……」コクコク

結衣「んー……」

「結衣ちゃん?」

結衣「京子、電話出たくないって」

「……」

結衣「あかり?」

「ふーん、そっかぁ」

「じゃ、あかり、そろそろ切るね?」

結衣「え、何か用事あったんじゃなかったの?」

「うん、もう判ったから」

結衣「そう?ならいいけど」

「じゃあ、またね、結衣ちゃん」

結衣「またね、あかり」


ツーツー



京子「……ね?」

結衣「何が『ね?』だよ」

京子「あかりは、まっさきに結衣の所に電話してきたでしょ?」

京子「あれはね、結衣=ヤンデレ監禁ってイメージがあったからなんだよ」

結衣「いや、単に私の家に京子が止まってる可能性高いからかけてきたんじゃない?」

結衣「あかりだって、もう京子とは付き合い長いんだから、さっきの電話が京子の冗談だって見抜いてるさ」

京子「もー、結衣さん、現実見つめようよ?」

結衣「私がヤンデレだなんて現実はないからな?」

京子「私の事、好きじゃないの?」

結衣「……」

京子「ん?」

結衣「す、好き……だけどさ///」

京子「好きだったら、私の事一人占めにしたいと思ったりしないの?」

結衣「……しない」

京子「えー……ちょっとショックなんですけど……」

結衣「京子は、私がそう思わなくても、何時も一緒にいてくれてるだろ」

京子「……!」

結衣「だから、一人占めにしたいなんて……思う必要は、ないよ」

京子「う、うん///」

ピー


結衣「あ、お風呂沸いたな、京子、私は食器の片付けがあるから、先に入って?」

京子「えー、一緒に入ろうよ~」

結衣「恥ずかしいから嫌だ」

京子「……何時も一緒にいてくれるだろ」キリッ

結衣「なっ///」

京子「ぷぷぷ、恰好良いこと言ってたのにっ」

結衣「い、いいから早く入って来い!」

京子「はいはいはーいっ♪」

結衣「まったく……」フゥ

ピンポーーン


結衣「あれ、お客さん?こんな時間に?」

結衣「はーい」テコテコ

結衣「どちらさまですか?」


シーーーン


結衣(あれ、インターホン壊れてるのかな)ヒョイ

結衣「んー……覗き窓には誰も映って無いし」

結衣「いたずら?」

結衣「ま、いっか……」

結衣(それにしても、さっきの照れてた京子は可愛かったなあ)

結衣(さっきは私がからかわれたから、今度は私がそれをネタにしてやろっと)

結衣「……それにしても、京子お風呂遅いな」

結衣「まさか、寝ちゃったのかな?」

結衣「おーい、京子~」コンコンッ


シーーーン



結衣「京子?寝ちゃったの?」

結衣「開けるよ?」

カチャッ


結衣「お、お邪魔しまーす……って、うわ」

結衣「湯気が凄い……シャワーのお湯、出しっぱなしじゃないか……」キュッキュッ

結衣「もう、京子、お湯だってタダじゃないんだから気を……つけ……」

結衣「……」

結衣「……」

結衣「……あれ?京子?」



シーーーーーン



結衣(……京子、いない)

結衣(あ、あれ?京子何処行ったんだ?)

結衣(着替えは洗面所にあるし……)

結衣(裸で、部屋に戻ったとか?)

結衣(い、いやいや……部屋には私が居たんだから、気づくはずだよね)

結衣(じゃあ、じゃあ何処に……)

結衣「……あ、もしかして、私を驚かそうと隠れてる……のかな?」

結衣「お、おーい、京子?冗談はそこまでにしてよね?」

結衣(あれ、部屋の電気、いつの間にか消えてる……)

結衣(……やっぱり、京子何か悪戯するつもりだな)

結衣(けど、こんなのスイッチを入れれば……)カチッ

結衣「……あれ」カチッカチッ

結衣「スイッチ押してるのに、つかない?ブレーカ?」


パリンッ


結衣「ひゃっ!な、何かふんだ……」

結衣「って、これ……蛍光灯か……?」

結衣「あ、危な……スリッパ履いてたから怪我しなくて済んだけど……裸足なら大怪我してたかも」

結衣「……京子、わざわざ蛍光灯抜いて床に置いたの?」

結衣「悪戯にしては、ちょっとタチ悪いよ……もう……」

結衣(けど、何とか暗いのにも慣れてきたな……)

結衣(家具とか、輪郭だけは見える……ように……)


ゴソッ



結衣「だ、誰!?」

結衣(うわ、何か今動いた……冷蔵庫の横で)

結衣「きょ、京子?京子だろ?」

結衣「ねえ、もう冗談止めようよ、ね?」



シーーーーン



結衣「……判った、判ったから、実はラムレーズン、買ってきてあるんだよ」

結衣「それ食べていいからさ、ね?」



シーーーーン



結衣(……何だ?京子がラムレーズンに反応しないなんて)

結衣「ね、ねえ、京子?出てきてよ、ねえ」


クスクスクスクスッ


結衣「……!」ゾクッ

結衣(な、なに?今の笑い声……京子じゃない、もっと、もっと幼い感じの……)

結衣「……だれ?」


……ゴメ……ァ……ゴメェ……


結衣「……」ゾクゾクゾクッ

結衣(な、なにこれ、これなに?)

結衣(京子以外の誰かが、いる?)

結衣(どうして、私の部屋に誰かが居るの?)

結衣(それに、さっき聞こえたの……なに?)

結衣(ごめって聞こえた……あ、謝ってるの?)

結衣(何のために?誰に対して?)

結衣(お、落ち着け、まずはこの声が何処から聞こえてくるのかを……)


「……ゴメェ……イツ……ヨ……ウシ……」


結衣(何かを、繰り返し言ってるようだけど……)

結衣(……これ、物置の方からか?)

結衣(物置の中に、誰かが?)

結衣(誰かって、誰がいるんだろ)

結衣(ど、どろぼう?)


「……ゴメェ……ゴメェ……アケノ……トカ……シロノ……」


結衣(泥棒は、こんな幼い声なんて出さないよな……)

結衣(じゃあ、だ、だれ?)

結衣(だれなんだよっ!)



「ゴメェ……ゴメェ……」


結衣「う、うるさいっ!」バンッ

結衣「な、なに謝ってるんだよ!謝りたいのなら、出てきてちゃんと謝りなよ!いい加減にして!」


「……ゴメェ……トリガ……ゴメェ……」


結衣「わ……判った、そっちから出てくるつもりが無いのなら、こっちから行ってやる!」

結衣「か、覚悟しろよ!」


「カゴ……カメガ……ゴメェ……」


結衣「あ、開けるからな……」ドキドキ


「ダレ……ゴメェ……」


結衣「開けるからな!」



ガラッ

京子「……」

結衣「……あ、京子だ」

京子「……」

結衣「……はぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ」ガクッ

結衣「何だよ、結局お前の悪戯ってオチかよ……」

京子「……」ブツブツ

結衣「あのな、本気でびっくりしたんだぞ?」

京子「……」ブツブツ

結衣「あ、言っとくけど、お前のラムレーズンは抜きな?」

京子「……」ブツブツ

結衣「お、おい、京子、壁の方向いてないで、こっち見なよ」

京子「……ゴメェ……ゴメェ……」

結衣「……」ゾクッ

京子「……イツ……アケノ……」

結衣「お、おい、京子?」

京子「……ツ……カメ……」

結衣「お前、声が……?」

京子「シロ……ゴメェ……」

結衣(京子の声、幼くなってる……)

結衣(ど、どうしたんだろう、というか……)

結衣「さ、さっきから、ぶつぶつ、何を言ってるの?」

京子「……ゴメェ……ゴメェ……」

結衣「そ、そんな謝らなくても、もう許すから、ね?」

京子「……ヨアケ……ツ……カメ……」

結衣「京子」

京子「シロノ……メン……」

結衣「京子!」

京子「……ゴメェ……ゴメェ……」

結衣「おい!京子!しっかり!しっかりしろ!」ユサユサ

京子「……カァゴメェ……カァゴメェ……」

結衣「え……?」

京子「……カァゴノナァカノ……トォリィヤァ……」

結衣「きょう……こ……?」

京子「イィツゥ、イィツゥ、デヤァウゥ……」

結衣「あ、謝ってるんじゃない……こ、これ……」

京子「ヨォアァケェノ……バァンニィ……」

結衣「かごめかごめの、歌?ど、どうして……」

京子「ツゥルト、カァメガァ、スゥベッタァー」

結衣「どうして、そんな歌を……きょう……」



「うしろのしょうめん、だあれ」

ガツンッ



結衣「ぐっ!?」

結衣(な、なに?だ、誰かに、殴られた……)

結衣(う、うしろ……?)


ガツンッ、ガツンッ



結衣「ひっ、や、やめっ……!」


ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ


結衣「……!」


ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ、ガツンッ


結衣「……」

「ふう、済んだよ、京子ちゃん、これで、これで京子ちゃんを助けてあげられるよ」


京子「かぁごぉめぇ、かぁごぉめぇ……」

京子「かぁごのなぁかの、とぉりいやぁ……」


「ふふふ、京子ちゃん、良い子だね」

「さっき言った通り、手で目を塞いで、かごめかごめ歌って待っててくれたんだね」


京子「うしろのしょうめん……だぁれぇ……」


「……だれ、でしょう?」


京子「……あかり?」

あかり「うん、あかりだよ、京子ちゃんを助けに来てあげた、あかりだよ」

京子「たすけに……」

あかり「京子ちゃん、結衣ちゃんから酷い事されてたんだよ?忘れちゃった?」

京子「……しらない」

あかり「しょうがないよね、あかりがさっき、お風呂場の窓から入った時も、酷い事されてないって言ってたし」

あかり「きっとね、結衣ちゃんに洗脳されちゃってたんだと思う」

あかり「けどね、あかりがいっぱい、いっぱい説得して、いっぱい首を絞めてあげたら、京子ちゃん判ってくれたんだよ」

京子「……わかった、わたし」

あかり「うんうん、きっと、きっとね」

あかり「きっと京子ちゃんは昔から結衣ちゃんの洗脳を受けてたんだと思う」

あかり「だってあんなに可愛くて弱くてあかりに頼ってくれてた京子ちゃんが」

あかり「あかりの力が必要ないくらい強く元気になるなんてありえないもん」

あかり「きっと洗脳されてたんだよああ良かった洗脳溶けて良かったね京子ちゃん」

あかり「おかげであかりの言う事聞いてくれるようになったもんね昔の京子ちゃんみたいに」

あかり「そういえば昔よく遊んだよねかごめかごめして京子ちゃんったらあかりの事だけは」

あかり「何時も何時も当ててくれてたよねあれね凄く嬉しかったの凄く嬉しかったんだよ」

あかり「うしろのしょうめんだあれ、だれでしょう、あかりちゃん、わあすごい、えへへ」

あかり「これからはまたあんなやり取りが出来るよね大好きな京子ちゃんとまたできるよね」

京子「あかりちゃんと、また?」

あかり「うん、あかりと、だよ」

京子「結衣ちゃんは?」

あかり「結衣ちゃんは……」



結衣「……」



あかり「結衣ちゃんは、お家に帰っちゃったの」

京子「そ、か」

あかり「だから、だからね?これから、あかりのお家に行こう?」

京子「あかりちゃんの家に……」

あかり「うん、あかりのお家で、ずっと一緒に遊ぼう?」

京子「ずっと……」

あかり「そう、ずっと!」

あかり「ずっとね、かごめかごめしたり、お手玉したりして遊ぶの」

京子「たのしそう」

あかり「あはは、きっと楽しいよ!楽しいよ!」

京子「じゃ、行く、あかりちゃんの家に」

あかり「うん!」

あかり「あのね、うちのお母さんとか、お父さんの事は、気にしなくていいの」

京子「おこられない?」

あかり「うん、もうおこられないよ」

京子「ほんと?」

あかり「ほんとだよ、ずっと一緒にいても、おこられないよ、大丈夫だから」

京子「じゃあ、これからもずっとたのしいことがつづくの?」

あかり「そうだよ、あかりと、京子ちゃんで、ずっと、ずっと楽しい事をして暮らすの」

あかり「あかりね、子供の頃から、ずっとそうしたいって思ってたの」

あかり「けど、けどね、お母さんもお父さんも判ってくれなくて、だから、あかりずっと我慢してたの」

京子「あかりちゃん?」

あかり「ふふふ、ずっと、ずっと……」

京子「?」

あかり「たのしいね!京子ちゃん!」

京子「うん」

あかり「じゃあ、唄おうっか!楽しいお唄!」

京子「なんのお唄?」

あかり「さっき、京子ちゃんに歌って貰ったお唄がいいな」

京子「……うん、いいよ」

あかり「えへへ、ありがとう、京子ちゃん!」

その後、あかりん家

あかり「」きゃっきゃ

京子「」うふふ



あかね「あかり、ねぇ……なんでそんな子に夢中になるの? ねぇ?
   なんで私を見てくれないの?」レイプ目


終わり

かごめ、かごめ (ある所に、籠に入れられた女の子が居ました)

かごのなかの、とりや (彼女が籠に入れられた理由は、心が飛んでしまっていたからです)

いついつ、でやう (彼女は、何時、解放されるのでしょうか)



よあけの ばんに (それは、ある夜明けの晩の出来事)

つると かめが (彼女を籠に入れていた、年を経た両親は)

つべった (籠から出た、彼女に ころされて)


うしろのしょうめん だぁれ  (さて、彼女はいま どこにいるのでしょう)

おわり!

ほのぼのと見せかけて、ホラーとかばっかだな

>>1
ぶっちゃけ、つまんねー

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom