京子「黒髪のあの人が」(71)

~結衣宅~


ピンポーン


京子「お、綾乃かな?はーい」トテトテ

結衣「……京子、綾乃呼んだの?」

京子「うん、ちょっと宿題のプリント忘れちゃっててコピー届けてもらう約束してたの」

結衣「そっか」


ピンポーン


京子「ちょっと待っててね~」トテトテ

京子「お、やっぱり綾乃だ」カチャッ

京子「綾乃、いらっしゃーい!」キイッ

綾乃「と、歳納京子、プリントドドけに来てあげたわよっ!」

京子「えへへ、何時もありがとうね、綾乃!」

綾乃「も、もう、本当にしょうがないわね、歳納京子……」

京子「感謝してますって……!」

京子「……あれ?」

綾乃「どうしたの?」

京子(綾乃の後ろの方に、誰かいるや……)

京子(誰だろ、長い黒髪の女の人?顔は見えないけど……)

京子(何だか不気味だな)

貞子?

京子「綾乃、あのひと、知り合い……?」

綾乃「え?」

京子「ほ、ほら、向こうに居るあの人……」


カッ


京子「……!」ビクッ


カッ

カッ

カッ


京子(う、うわ、あの人、こっちに来た……)

京子(な、なにか怖い……)

綾乃「歳納京子?」

KOEEEE

アクロバットサラサラ……?

京子「あ、あやの、取りあえず部屋に入って?ね?」

綾乃「え?けど私もう帰らないと……」


カッ

カッ

カッ


京子「い、いいから、いいから部屋に入って!」グイッ

綾乃「ちょ、歳納京子っ!?」


カッ

カッ

カッ

カッカッ

カッカッカッ


京子「う、うわあっ!」バタンッ

結衣の20年後だといいな

京子(と、取りあえず扉閉めちゃったけど……あの人、扉の目の前まで近づいてた……)

京子(な、なんなんだろ、凄く怖い……)

綾乃「も、もう、歳納京子、乱暴なんだから……」

京子「あ、ご、ごめ……」


ドンッ


京子「ひっ!」


ドンッ

ドンッ


綾乃「な、なに?誰か扉叩いてる……?」


ドンッ

ドンッ

ドンッ


結衣「どうしたの?二人とも」

京子「ゆ、ゆいっ……」ウルッ

結衣「え、ちょ、京子?泣いてるの?」

綾乃「ふ、船見さん、誰かが扉を叩いてるのよ」

結衣「え?」

京子「ほ、ほんとだよ!ほら聞いてよ!」

結衣「う、うん……」


シーン


結衣「別に、何も聞こえないけど」

京子「ほ、ほんとだよ!扉の前に髪の長い女の人が来てて!扉を!」

結衣「綾乃、ほんとなの?」

綾乃「女の人って言うのは見てないけど……扉を誰かが叩いてたのは聞いたわ」

結衣「ただのお客さんじゃない?」

京子「す、凄く不気味だったんだよ!」

結衣「うーん、そんな事言われてもなあ……」

京子「ううう、こ、こわかった……」

結衣「……そんなに怖かったなら、ちょっと外出てみて来ようか?」

京子「……え」

結衣「ほら、本当にお客さんだったら困るしさ、私も近所づきあいってものもあるし」

京子「だ、だめだよ、結衣、外に出ちゃ駄目……」

結衣「大丈夫、ちょっと扉から顔出して周り見るだけだから」

京子「駄目!」

結衣「へいきへいき……」カチャッ

京子「結衣!」ガバッ

結衣「え、きょ、京子?」

京子「お、お願い、やめて、本当にやめて」

結衣「京子……」

京子「本当に、嫌な予感するの、お願い、外には出ないで」

昔の京子ちゃんが現れてて可愛い

京子「あ、綾乃も、駄目だよ、外に出ちゃ」

綾乃「え、け、けど私は帰らなきゃいけないし……」

京子「きょ、今日は泊って行けばいいじゃん、ね?ね?」

結衣「……綾乃、どうする?私は別に構わないけど……」

綾乃「そ、そうね、あの、歳納京子がどうしてもっさて言うなら……」

京子「ほんと!?」

綾乃「え、ええ、家には電話させてもらうけど……べ、別にいいかなって」

京子「よ、よかったぁ……」ホッ

結衣「もう、京子は大げさだなあ……」

京子「だ、だって、本当に不気味だったんだよ!ほんとに!」

結衣「はいはい……」

京子「も、もう!本気で聞いてよ!」

綾乃「じゃあ、私は電話してくるわね」

京子「こう、長い髪が顔を覆っててさ!」

黒髪「……」

結衣「今日の晩御飯はオムライスなんだけど、3人分足りるかなあ?」

いやああ

ホラーか、期待

京子「……え?」

結衣「元々二人分しかお米焚いてないからね、追加で炊いた方がいいかなって」

京子「……え、ちょ、え?」

綾乃「ご、ごめんなさいね、船見さん」

結衣「いいよ、別に……それより、家に連絡出来た?」

綾乃「ええ、そっちの方はオッケーよ」

京子「……結衣、綾乃」

結衣「ん?なに?」

綾乃「どうしたの?」

京子「……いま、そこに誰かいなかった?」

結衣「は?」

綾乃「誰も居ないわよ?」キョロキョロ

京子「そ、そうだよね、あはは、わたし、何言ってるんだろ……」

結衣「それより、京子、暇ならお風呂入れてきてよ」

京子「う、うん……」

綾乃「船見さん、じゃあ私も料理手伝うわ」

結衣「うん、ありがと」

京子(さっきのは……気のせい、だよね?)

京子(この部屋に居るのは私達3人だけ、だよね……)

俺「……」

~浴室~

京子「……栓をして、水を出して……」

京子「あとは温度の設定を……」

京子「設定、を……」

京子「……」

京子(う、後ろに誰かいる気がする……)

京子(あ、あの長い髪の女の人が……)

京子「……」プルプル

京子「き、気のせい、だよ、気のせいだって……」

京子「う、後ろ振り返っても誰も居ないよ……そんなの当たり前」

京子「肩の後ろまで誰かが近付いてるなんて事ないから……無いから……」

京子「……」

京子「ふ、振り向くよ」

京子「振り向くからね」

京子「だ、誰も居ないでね……」

京子「……」

京子「……っ!」クルッ

うるうる京子かわいい


シーーン


京子「……ふー」

京子(やっぱり誰も居ない)

京子(き、気にし過ぎだよね)

京子「あ、あははは……さ、さて、そろそろご飯出来てるかなあ?」

京子「……ん?」

京子(なんだろ、洗面台に……)

京子(……黒髪が、1本)

京子(誰の髪だろ、結衣の髪の長さじゃないし……)

京子(私の髪とは色が違うし……)

京子(綾乃は、浴室になんか入ってないし)


京子ー


京子「あ、う、うん、今行くよ、結衣」


京子ー


京子「い、今行くって……」


京子ー


京子「し、しつこ……い?」

京子(あ、あれ、今の声)

京子(浴室にある窓の方から……)


きょうこーー


京子「……!」ビクッ

京子(よ、浴室の窓の外は、3階なのに……)

京子(というか、結衣は台所に居るはずなのに……)

京子(ど、どうしよう、窓を開けてたしかめて……)


きょうこ


京子「ひっ……!」


きょうこ

きょうこ

きょうこ


京子「や、いや、やだ……」

京子「やだっ……!」タッ

京子「……」タタタッ

結衣「あ、京子、遅かったね、もう晩御飯出来てるよ」

京子「……ゆ、結衣、あの、私を呼んだ?」

結衣「え?呼びに行こうとは思ってたけど……別に呼んではいないよ?」

京子「……そっか」

綾乃「歳納京子のお箸、これでいいの?」

結衣「うん、その赤いヤツね」

京子(……さっきの声、何だったんだろ)

京子(あれも、やっぱり気のせいなのかな……)

ゆるゆりのほらーSSは珍しい

結衣「じゃあ、いただきまーす」

綾乃「いただきます」

京子「いただきます」

黒髪「……」

結衣「はい、綾乃、ケチャップ」

綾乃「ありがとう、船見さん」

京子「……」ガタガタガタ

結衣「京子?どうしたの?」

京子「……だ、だれ?」

結衣「え?」

京子「……結衣の隣に居た人、だれ?」ブルブルブル

結衣「え?誰も居ないよ?」キョロキョロ

綾乃「も、もう、歳納京子、私達を脅かそうとしてるんでしょ?」

京子「ち、違うよ、さっきそこに……そこに……」ブルブル

結衣「京子?ほんとに大丈夫?」

京子「だ、大丈夫じゃないよ!誰なのあの人!」

結衣「お、落ち着いて、綾乃、ちょっとお水取ってきてあげて」

綾乃「え、ええ……」

黒髪「……」

綾乃「はい、歳納京子、おみず」

京子「ひっ!」ドンッ

綾乃「え、と、歳納京子?」

結衣「ああ、もう、お水零れちゃった……」

京子「……」ガクガクガクガク

京子「ゆ、ゆい、あやの、お願いがあるの……」

結衣「ほんとにどうしちゃったの京子?」

京子「い、いいから聞いて」

綾乃「な、なによ」

京子「ふ、布団持ってきて、私と一緒に部屋の隅に居て」

京子「し、死角を作らないように……」

結衣「は、はあ?」

綾乃「歳納京子、何を……」

京子「い、いいから!おねがい!」

結衣「……!」ビクッ

綾乃「……!」ビクッ

支援

京子「お、おねがい、何でもするから、何でもするからお願い聞いて、ね?」プルプル

結衣「……はあ、しょうがないなあ、京子は……」

綾乃「ほ、ほんと何でもしてくれるの?歳納京子何でもしてくれるの?」

京子「う、うん、なんでもするから、何でもするからお願いっ」ウルッ

結衣「じゃ、布団持ってくるよ、綾乃は京子を見てあげてて」

綾乃「え、ええ」

京子「……ぜったい、みのがさないから」

京子「ちかづかせないから」

京子「ぜったい」

京子「ぜったい」

綾乃「歳納京子……」

結衣「はい、布団」

綾乃「あ、ありがと、船見さん」

京子「きょ、今日は3人で包まって、お話してようよ、ね?」

結衣「別にいいけど……」

京子「ずっと寝ないでおこう、そうすれば、近づかれないから」

京子「黒髪のあの人に」

京子「近づかせないから、みのがさないから」

綾乃「……どうしちゃったの、歳納京子……」

これは実際あったら普通に怖いな


フッ


京子「!?」

結衣「あ、停電だ」

綾乃「まっくらね」

京子「ひっ、や、やだ……」

結衣「京子?」

京子「やだやだやだやだやだ!」

綾乃「歳納京子、落ち着いて、ただの停電だから、ね?」

京子「や、やだ、来る、来るよ!」

京子「黒髪のあの人が!」

京子「来るよ!やだぁっ!」

他にゆるゆりでホラーSSない?

結衣「京子っ!」ギュッ

京子「ゆ、ゆいっ……わたし、こわい、こわくておかしくなっちゃうっ」

綾乃「歳納京子っ……」ギュッ

京子「あ、あやの、たすけて、たすけてっ……」

結衣「大丈夫、京子が何に怖がってるのか判んないけど……」ギュー

綾乃「私達が、守ってあげるから、悪い物には近づかせないから、ね?」ギュー

京子「ゆ、ゆい、あやのぉ……」ポロポロ

あーもうかわいいなこいつ

破ぁ!



パッ

パッパッ

結衣「あ、ほら、照明に電気が戻り始めた」ギュッ

綾乃「ね?歳納京子、もう大丈夫だから」ギュッ

京子「う、うん……」グスン

結衣「もう、京子は子供の頃から泣き虫だなあ……」ナデナデ

綾乃「そんなに歳納京子も嫌いじゃないけどね……」ギュ

京子「う、ううっ///」


パッパッ

パッ

>>43
Tさん(14) 寺生まれ

京子「あ、で、電気ついた///」

京子「ゆ、結衣、綾乃、二人とも、本当にあり」

黒髪「……」ナデナデ

京子「が」

黒髪「……」ギュ

京子「と」

京子「う」

京子「ね」

Oh...

うおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!

あああああああああああ

ピンポーン


あかり「あ、櫻子ちゃん達かな?」

ちなつ「私が出るよ、あかりちゃん」トテトテ

ちなつ「はーい」ガチャッ

向日葵「こんばんわ、吉川さん」

櫻子「ちなつちゃん、お泊りに来たよー!」

ちなつ「うん、もう晩御飯の準備も出来てるから……あれ?」

向日葵「どうしたんですの?吉川さん」

ちなつ(櫻子ちゃん達の後ろの方に、誰かいるや)

ちなつ(誰だろ、長い金髪の女の人?顔は見えないけど……)

ちなつ(あれ、ひょっとして京子先輩?)

ちなつ「あの、京子先輩、ですか?」


カッ


ちなつ「……!」ビクッ


カッ

カッ

カッカッ

カッカッカッ


ちなつ「ひっ……」

ちなつ(ち、違う、あれは京子先輩じゃない、何か別の……)

ちなつ「さ、櫻子ちゃん、向日葵ちゃん、早く家に入って!」

櫻子「え、ちなつちゃん、どうしたの?」

無限ループって怖くね?

>>19
テメーが荒らしてるから勢いが減らないんだよボケが

会長と先生かと思ったのに怖すぎ

ちなつ「い、いいから、早く!」バタンッ

櫻子「も、もう、乱暴だなあ……」

ちなつ「ご、ごめんね、櫻子ちゃん、向日葵ちゃん」

向日葵「吉川さん、何かありましたの?顔が真っ青ですわよ?」

ちなつ「う、うん、ちょっとね……家の外に変な人がいたから」

櫻子「変な人?」

向日葵「あ、もしかして、その変な人って……」

ちなつ「う、うん、京子先輩みたいな感じだったけど、ちょっと」

黒髪「こんなひと、でした?」

ちなつ「……え?」

黒髪「ちなつちゃん」

黒髪「吉川さん」

ちなつ「……え?」


ちなつちゃん

吉川さん

ちなつちゃん

吉川さん

ちなつちゃん

吉川さん

そういやさっきから電球がチカチカしてるなぁ…
昨日取り替えたのになぁ

>>57後ろ!!!

>>57
志村ァ!

               ::...::         .:                  ::..::::::::::::::::::...
                   ..:        .::  .::          ::..     ::..::::...:.: ::.::
                .:     .:.....: .: .:               ::     ::..::.:: ..::.:  
             .:::     : .:   :. :    .::   .:::.      ::    ::..........::::::  
       ....        ::.: . : : :: :..:  :  :  ::..:   .:  ::....:.: ::..::::     ::.: : : :  : 
       :.   :...    :...:: : : : :.:.:   .:::..:::.  :: ::..:::   :: :.:::...: ::     :: : : : : : :
.        ::...   ::...  ..::.. ::: :::: .: ::. :...:::.:.::. ::...::       ::.:   ::.:     ...:::...:..:.:.:::
          :...  :.:.   .:.::..::..: :.. ::..:..::.: ::     ...........   .:     ..: : : : : ::      
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         ::.   .:  .:  :: : :.          ..     :::::::: : :     .: : :   ::
         :    .::::.: .: :.: : : :...    ::    ::   ...:::..::: ::   .:: : : :   ::
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                 .: ::......:::::..:::::::.....  ..........   .:: :...::::: .:.::::...:..::..: :.:
            ...:::.:   ..::.. ...:::::::::::::::::::::::::::: ..::..    .:...:: .: :.::::::::::::::...:.:
       ...::  .:   .: .:: ..: :.::::::::::::::::::::..:.......     ...::::::::::::::::::::::...::::::....

あかり「ちなつちゃん、遅いなあ……」

あかり「ご飯が冷めちゃうよ」

あかり「……お外でお話してるのかな?」

あかり「ちょっと様子を見て来ようっと」トテトテ

あかり「ちなつちゃーん?」ガチャッ


ちなつ「……」


あかり「あれちなつちゃん、どうしたの?櫻子ちゃん達は?」

ちなつ「……」

あかり「……ちなつちゃん?」

ちなつ「……」

あかり「あの、ちなつちゃんの後ろの方に居る黒髪の子、だあれ?」

ちなつ「……」


カッ

カッ

カッカッ

カッカッカッ


つまり・・・どういうことだってばよ

oh...

おつ

どういうことなの……

hm…

よくわからなかった

くろかみお化けにおそわれたひとは

くろかみお化けになっちゃうんですー


説明はよ

>>68
はい

それでもTさんなら…Tさんならなんとかしてくれる…っ!

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