ほむら「まどかに危機が!」(227)

まどか「ウェヘヘ……ほむらちゃんとのお出かけ、楽しいなー」ホムラチャーン!

ほむら「私も、とっても楽しいわまどか」マドカァー

まどか「ね、ほむらちゃん、手、繋いでもいい?」ホムラチャーン…?

ほむら「もちろんよまどか」マドカァー

まどか「……ほむらちゃんの手、温かい」…ホムラチャーン///

ほむら「熱すぎないかしら、まどか」マドカァー

まどか「ううん、ちょうどいい温度だよ、ほむらちゃん」ホムラチャーン!

ほむら「それは良かったわまどか」マドカァー

まどか「ほむらちゃんこそ、わたしの手、小さすぎない?」ホムラチャーン?

ほむら「ベストサイズよ、まどか」マドカァー



ほむら(……むっ!?これはまどかに危機が訪れる予感がするわ!!!)ピカーン

そっとじ

ほむら(この命に代えても、まどかは絶対に私が守り抜く!)

ほむら(さあ全神経を集中させるのよ、暁美ほむら……)

ほむら(まどかを脅かす存在の正体は…………)



ほむら(視えた!!)キーン

ほむら(……あのバイクね!!!)ブロロロロロ

ほむら「まどか、危ないわ!!!」グイッ

まどか「わぁっ!?」グキィッ

ブロロロロロロロロロロ……

ほむら(もう少しで轢かれるとこだったわね)フゥ…

ほむら「怪我はないかしら、まどか」

まどか「ぃ……痛いよぉ…ほむらちゃぁん」ズキズキ

ほむら「あっ」

ほむら(手を強くひねりすぎたのね……私は、なんてことを…)

ほむら「ご、ごめんなさいまどか」

まどか「ぅ……ど、どうしてこんなこと…」ジンジン

ほむら(私が強くひねったせいか、まどかはバイクに気が付かなかったようね…)

ほむら「…今のはあなたを助けるためにしたことなの」

ほむら「決して悪意なんて無いわ」

まどか「…」

まどか「ご、ごめんね」

まどか「せっかくのお出かけだったのに、わたし、怪我しちゃって」

まどか「今、いろいろ混乱してるから……わたし帰るね…」トボトボ

ほむら「…」

ほむら「そんな……」

ほむら「ま、まどかぁ……」グスグス

―まどかの家


まどか(ほむらちゃん、あの時どうしてあんな事を……)

まどか(もしかしてほむらちゃんってドS………?そんなはず、ないよ)

まどか(詳しく聞けばきっと訳を教えてくれたと思うけど)

まどか(なんだかそのことは聞いちゃいけない気がして……聞けなかったよ)

まどか(…)

まどか(あのときのほむらちゃんすごく必死なように見えた)

まどか(きっと、いつもみたいにわたしを護ろうとしてたんだよね)

まどか(どんな理由があってあんなことしたのかは分からないけど)

まどか(早く、仲直りしないと…)

まどか(…)

まどか(でも、しばらくはほむらちゃんと手を繋ぐの怖いな…)ジンジン

―ほむらの家


ほむら「うぅぅ………まどかに、まどかに嫌われた…」ポロポロ

ほむら「私が、まどかを傷付けてしまったせいで……」グスッグスッ

ほむら(…)

ほむら(バイクの事、話せば分かってもらえたかもしれないけど)

ほむら(なんだかその事は言ってはいけない気がして……言えなかった)

ほむら「…」

ほむら「はぁ……これから私はどうすれば…」グスッ

ピンポーン

ほむら「!」

ほむら「…」ゴシゴシ

ほむら「…誰かしら、こんな時に」

ほむら「はい・・・」ガチャ

まどか「ほむらちゃん」

ほむら「ま、まどか、怪我、手は大丈夫なの!?」

まどか「うん、だいぶ痛みも収まって、今は大丈夫」

ほむら「そう、良かった…」

ほむら「本当にごめんなさい、まどか……」

まどか「…ううん、もう気にしてないよ」

まどか「あの時、ほむらちゃんはわたしを護ろうとしてくれたんだよね?」

ほむら「え、ええ…そうだけど」

まどか「そっか、じゃあちゃんとお礼言わないとね…」

まどか「さっきは助けてくれてありがとう、そして…急に帰ったりしてごめんなさい」

ほむら「うっ……」ブワッ

ほむら「まどかぁああああぁああ!!!」マドカァーーーーー

まどか「それで、もしほむらちゃんさえ良ければ、だけど」

まどか「さっきのお出かけの続きがしたいな…って」

ほむら「ええ、行く、行くわ、行かせてほしい」

まどか「…よかったぁ、さ、行こう!」

まどか「…」

ほむら「…」

ほむら(仲直りしたとはいえ、なんだか空気が重いわ…)

ほむら(そうだわ、さっきのノリを取り戻せばきっとまた、いつもみたいに…!)

ほむら「ふふ、あなたの手はいつ握っても最高よまどか」ギュッ

まどか「…!」ゾクッ

まどか「…」パチン

ほむら「え…」

ほむら(手を払いのけられた…)

まどか「あっ、ご、ごめんね、ほむらちゃん!」

ほむら「い、いえ、気にして……ない…わ…」

まどか(つ、つい怖くて、わたし、ほむらちゃんにひどい事しちゃった…)

まどか「ほ、ほむらちゃん、わたしは、大丈夫だから、手、繋ごう…」ブルブル

ほむら「……いえ、ごめんなさい、今日は、やっぱりいいわ…」

ほむら(まどか……怯えきっているわ……怖がらせてしまってごめんなさい)

ほむら(まどかは優しいからさっきのこと、とりあえず許してくれたけど)

ほむら(やっぱり深く傷跡が刻み込まれているみたいね…)

ほむら(このままじゃ、まどかは私と二度と手を繋いでくれない)

ほむら(もうまどかと私は…今までのようなイチャイチャベタベタラブラブチュッチュッ百合百合状態には)

ほむら(二度と、なれないというの…?)

杏子「そんなことはないさ」

ほむら「杏子……」

杏子「ほら、金玉でも食って元気出せよ」ズボッ

ほむら「もがぁっ!?」モゴッ

まどか(……さっきのほむらちゃんの言葉…)

まどか(「あなたの手はいつ握っても最高よ」だなんて……)

まどか(まるで…本当に……)ブルッ…

まどか(…)

まどか(ほむらちゃん……前はすっごく優しかったのに…)

まどか(いっぱい頭を撫でてくれたりしてたのに…)

まどか(どうして………?どうして……Sなんかに目覚めちゃったの……?)

まどか(わたしほむらちゃんのこと大好きだけど……暴力には、耐えられそうも、ないよ……)

まどか(わたしじゃ、もうほむらちゃんの思いに応えられないのかな………)

まどか(もうほむらちゃんのそばにいられなくなっちゃうのかな……)

まどか(嫌だよぉ……そんなの……)ポロポロ

まどか「…」ポロポロ

ほむら「ま、まどか…」

ほむら(まどか、泣くほど私を怖れているというの…?)

まどか「…うぅ……」グスン

ほむら「ままま、まどか、今日は無理しないでもう帰」

まどか「ほむらちゃああああぁぁぁああぁあん」ガバッ

ほむら(え?)

ほむら「きゅ、急にどうしたのいい匂いだわまどか」

まどか「うあぁぁぁあああぁ………」ポロポロ

ほむら「まどか……よしよし」ナデナデ

まどか「……グスッ…わたし…ヒック………決めたよ」

まどか「わたし、ほむらちゃんの為なら、どんなに痛いことでも我慢するから…」

まどか「これからも、ほむらちゃんとずっと一緒にいさせてほしいの…!」

ほむら(そ、それはどういう意味なのかしら…)

ほむら(痛いことを私の為に我慢??)

ほむら(…まさか、痛い思いをするようなアブナイ仕事に就いて)

ほむら(生涯私を養っていくからずっと一緒にいてほしい、なんて意味じゃないでしょうね!?)

ほむら「ダッダメよ、まどか。あなたは自分のために生きるべきよ」

ほむら「私のために自分を粗末にするなんて間違っているわ」

まどか「!…そんなぁ…グスッ…お願いだよ……ほむらちゃん……」

まどか「わたしはさっきみたいに手首折られそうになっても、手を握りつぶされそうになっても」

まどか「ほむらちゃんと一緒にいたいの………」

まどか「どんな目に合わされてもほむらちゃんの為なら耐えて見せるから……」

ほむら「……まどか…そんなにも私のことを想ってくれていたのね」

ほむら「その気持ちは嬉しいわ」

ほむら「でもあなたはもっと自分を大事にするべきだと思う」

ほむら「大切な相手の為なら、自分がどうなってもいいとか考えないで…」

まどか「ほむらちゃんが言うんだ……」

まどか「…うん、ごめんね…ほむらちゃん」

ほむら「…それに、勘違いしてるみたいだけど、私には可愛いまどかをいたぶるような趣味は無いわ」

ほむら「あなたはいままで通り、そしてこれからも、誰にも傷付けさせたりはしない……!」

ほむら「なんたって、まどかは私が護る!って決めたんですもの!!!」

まどか「きゃーかっこいいよほむらちゃん!!」

まどか「っていうことは、ほむらちゃんはドSに目覚めたわけじゃないんだ…」

まどか「じゃ、じゃあ痛い思いをしなくてもずっとほむらちゃんのそばに居られるんだねっ」

ほむら「もちろんよ……とんでもない事を誤解されていたのね、私」

まどか「ご、ごめんね。ほむらちゃんはどっちかっていうとM寄りだってこと知ってたはずなのに」

ほむら「全くよ……でも、ドSになってまどかにひどいことをしていじめるのも悪くないって」

ほむら「今日のまどかを見て思ったわ…」

まどか「え、そ…そんな」ビク

ほむら(ふふ、本当に私がそんなことするわけないじゃない)

ほむら(怯えちゃって可愛いんだから)

まどか「でも、ほむらちゃんがいつそんな趣味に目覚めてもいいようにわたし、覚悟してるから…」

ほむら「ごめんなさい今のは嘘よ」

ブロロロロロ

ほむら「!」

ほむら(また、バイク………さっきのとは別のだけど)ギロギロギロ…

まどか(ほむらちゃんが充血した目で、走ってるバイクを睨んでる…)

まどか「どうしたの、ほむらちゃん?」

ほむら(行ったか……)ペッ

ほむら「いえ、あなたは気にしなくていいのよ、まどか」

まどか(バイク…?)

まどか(………あ…!)

まどか「…ほむらちゃん、さっきのは、そういうことだったんだね」

ほむら「!…まどか、気付いてくれたのね……」

まどか「助けてくれてありがとう。ほむらちゃんはわたしの、命の恩人さんだったんだね」

ほむら「うっ……」ブワッ

ほむら「まどかぁああああぁぁあぁぁあ!!!」マドカァーーーーーーーーーーーーーー!!

まどか「わ、は、恥ずかしいよぅ………」

ほむら「まどかあぉあぉあおあぁぉぁおあぉ………」ポロポロ

まどか「ウェヒヒ……よしよし」ナデナデ

まどか「………本当に、ありがとう……ほむらちゃん」ナデナデ

まどか「あ、もうこんな時間になっちゃったね」

ほむら「あら、本当ね、暗くなっているのに全然気が付かなかったわ」

まどか「ほむらちゃんといると時間が過ぎていくのが早くてしょうがないねっ」

ほむら「ふふ、私は時を操る魔法少女ですもの」

まどか「じゃあわたしはいつもほむらちゃんの魔法にかかっていたんだね」

ほむら「私だって、まどかに会うたびにまどかの事が好きになる魔法をかけられているんだから、お互い様よ」

まどか「その魔法ならわたしにだってかけられてるよ!ほむらちゃんはわたしに二つも魔法をかけてズルいよ!」

ほむら「安心して、まどか。あなたの魔法の大きさは、私の魔法なんかとは比較にならないから」

まどか「もーほむらちゃんったらー」

ほむら「うふふふふふふ」

―ほむらの家


ほむら(今日もいつも通り、楽しかった。)カキカキ

ほむら(まどかのおかげで毎日が楽しくてしょうがない。)カキカキ

ほむら(朝は喧嘩みたいになっちゃったりもしたけど、)カキカキ

ほむら(最後には誤解も解けて仲直りできた。)カキカキ

ほむら(きっと明日も、手、繋いでくれるよね。)カキカキ

―通学路


まどか「おはよう、ほむらちゃん!」ホムラチャーン!

ほむら「おはよう、まどか」マドカァー

まどか「ほむらちゃんと学校に行くの、楽しいなー」ホムラチャーン

ほむら「ええ、私もとっても楽しいわまどか」マドカァー

まどか「ね、ほむらちゃん、手、繋いでもいい?」ホムラチャーン…?

ほむら「いいの?まどか……」マドカァー…

まどか「もちろんだよっ、いつものことでしょ、ほむらちゃん!」ホムラチャーン!!

ほむら「…そうだったわね。柔らかくて、可愛い手よ、まどか」マドカァー!

まどか「そ、そうかな……柔らかすぎないかな?ほむらちゃん」ホムラチャーン?

ほむら「ベストソフトネスよ、まどか」マドカァー



ほむら(……むっ!?これはまたしてもまどかに危機が訪れる予感がするわ!!!)ピカーン

ほむら(この魂に代えても、まどかは絶対に私が守り抜く!)

ほむら(さあ全細胞を集中させるのよ、暁美ほむら……)

ほむら(まどかを脅かす存在の正体は…………)



ほむら(視えた!!)キーン

ほむら(……あのカラスね!!!)カァーカァー

ほむら「まどか、危ないわ!!!」ドン

まどか「わぁっ!?」ドサッ

ペチャッ  カァーカァー

ほむら(もう少しでカラスのフンがかかるところだったわね)フゥ…

ほむら「怪我はないかしら、まどか」

まどか「う、うん……大丈夫」

ほむら「そう、良かったわ」

ほむら(…急に突き飛ばしたりしてごめんなさい、まどか)

ほむら(あなたを護るためだった、なんていい訳はしないわ)

まどか「ご、ごめんね」

まどか「わたし、ちょっと気分が悪いから、保健室行くね……」

ほむら「大丈夫?まどか…私も付いていくわ」

まどか「いや、いいの……一人で大丈夫だから……」トボトボ

ほむら「あ…」

ほむら「…」ポツーン

ほむら(…まどかだって年頃の女の子)

ほむら(一人になりたい時ぐらい、あるわよね)

ほむら(…あるわよね……)

ほむら(よね…)

ほむら(…)

―保健室


まどか(あの時、どうしてあんなことを……)

まどか(もしかしてほむらちゃん、わたしのこと嫌いになっちゃったの…?)

まどか(わたしを突き飛ばしたの、手を繋いだ直後だったし…)

まどか(手を繋ぐとき、ためらったのだって本当は繋ぎたくなかったからだったんじゃ…)

まどか(そんな……どうしよう……)

まどか(ほむらちゃんがSに目覚めたときは、わたしが覚悟すればいいって思ってたけど…)

まどか(ほむらちゃんがわたしのこと嫌いになったら、わたしにはどうすることも、出来ないよ)

まどか(今度こそ、もうほむらちゃんと一緒にはいられないの………?)

まどか「うぅ……」グスン

―帰り道


ほむら「まどか、大丈夫?」

まどか「うん……平気だよ、ほむらちゃん」

ほむら(まどか、今日はずっと元気が無かったわ…)

ほむら(なんとか励ましてあげないと)

ほむら「今日、ペットショップに行くんだけど良かったら一緒にどうかしら、まどか」

まどか(ペットショップ……わたしがよくほむらちゃんを誘って学校帰りに寄ってたところだ)

まどか(ほむらちゃん、わたしのこと気遣ってくれてるんだ……)

まどか「うん、わたしも行きたい」

ほむら「そう、良かったわ」

まどか「ね、ねぇ、ほむらちゃん……その、手、繋いでもいいかな…」

ほむら「もちろんよまどか。いつものことじゃない」ギュ…

まどか「ウェヒヒ……ありがとう」

まどか(まだ、ほむらちゃんは完全にわたしのこと嫌いになったわけじゃないんだよね……)

まどか(なら、ほむらちゃんにもう突き飛ばされたりしないように、わたし、頑張るよ…!)

まどか(なんたって、わたしは何があってもずっと、ほむらちゃんのそばに居る!って、決めたんだから!!!)

ほむら(きゃーかっこいいわまどか!!)

―ペットショップ


まどか「いつ来ても、かわいい猫がいっぱいだね」

ほむら「ええ、本当ね」

ほむら(ちょっとは元気になってくれたみたいね、良かった)

ほむら(ここでまどかのことを褒めて、いつもみたいなノリに戻るのよ!)ホムッ

ほむら「でもあなたなら、ここの猫達と一緒に並んでいても違和感は無いわ」

ほむら(つまり、あなたはそれだけ小動物みたいに可愛いということよっ!)

まどか(……?)

まどか(そ、それはつまり、わたしをペットみたいに扱いたいってこと…?)

まどか「うん…ほむらちゃんがそれで喜んでくれるのなら、いいよ」

まどか「じゃあ首輪とか、買わないとね……」

まどか「あっでも、まだ何のペットがいいか聞いてなかったよね、何がいいかな……?」

ほむら「ええと…?何の話かしら、まどか」

ほむら「何かペットを飼いたいの?」

まどか「え、えっと…?」

まどか(あれ?…ほむらちゃん…?)

まどか(…そうだよね、それぐらいペットであるわたしが考えなくちゃいけないことだよね)

まどか「じゃあ猫に、しよっか…」

まどか「でも、ごめん……ほむらちゃん、ここじゃ、は、恥ずかしいから……」

まどか「ほむらちゃんの家に行ってもいい…?」

ほむら「え?…まどか、大丈夫…?少し変よ」

ほむら(さっきから顔もずっと赤いし……それはそれで可愛いけど、心配だわ)

まどか(あれ?…また会話がかみ合わないよ…)

まどか「…だって、ほむらちゃん、わたしをペットにしたいって思ったんでしょ?」

まどか「わたしは、大丈夫だから…ほむらちゃんのしたいようにしてくれて、いいんだよ……」

ほむら「…何を言っているの、まどか」

ほむら「私はいつものような、手を繋いで、名前を呼び合うような関係が一番よ」

ほむら「さっきのはただ、あなたはそれだけ小動物みたいに可愛い、ということが言いたかっただけ……」

ほむら「それに、ペットだなんて…………………それはまた今度にしましょう」

まどか「ほ、ほむらちゃん……」ジワッ

まどか「ほむらちゃぁぁああぁぁん」ホムラチャーーーーーーーン

ほむら「ふふ、よしよし……」ナデナデ

まどか「ううぅ………」グスグス

ほむら「…」ナデナデ

ほむら(まどかがペットなら、やっぱり猫かしら…いや、うさぎも捨てがたい)ホムホムホムホム

ほむら「それにしても、私はよく変な趣味に目覚めたとまどかに誤解されるわね……」

ほむら「そんなに私は危ない人に見えるのかしら……」

まどか「ごめんね、すぐこういうこと考えるわたしがいけないの……」

ほむら「いいえあなたは何も悪くない」キリッ

ほむら「悪いのは、誤解されるようなことを言った私。変態と間違えられても、仕方のないことだわ」

ほむら「だからあなたは何も悪くない」キリッ

まどか「うん……気をつけてね、ほむらちゃん」

ほむら「ええ、肝に銘じておくわ」

まどか「そろそろ帰ろっか……あ…」

まどか(インコだ……かわいい)

まどか(インコ……)

まどか(………あ…!)

まどか「…ほむらちゃん、わたし分かったよ。朝、わたしを突き飛ばした理由」

まどか「あれはカラスのフンから、わたしを守るためだったんだね……」

ほむら「あ、あら、気付いてなかったの……」

ほむら「訳を説明すればよかったわね…ごめんなさい」

まどか「ううん、ほむらちゃんは謝ることなんてないよ」

まどか「助けてくれてありがとう。ほむらちゃんはわたしの、クリーニング代の恩人さんだったんだね」

ほむら「ふふっ…これからも、どんなものからでもまどかを護り続ける…安心して」

まどか「うんっ、ありがとうほむらちゃん!…でも、一つ頼んでいいかな?」

ほむら「何かしら?」

まどか「今度からはもう少し優しく護ってくれたら嬉しいなって……」

まどか「例えば、魔法で時間を止める、とか…」

ほむら「…」

ほむら(…………思いつかなかったわ)

まどか「あっでも魔法の無駄遣いはダメだよね……ごめんね、偉そうなこと言っちゃって」

ほむら「いいえ、まどかを護るために使う魔法が、無駄遣いなはず無いわ」

ほむら「今まで使わなかったのは、ただ思いつかなかっただけよ。これからは気をつける」

まどか「ありがとう、ほむらちゃん……」

ほむら「気にしなくていいのよ、まどか……」

まどか「こんなわたしで良かったら、ずっとほむらちゃんのそばに居るねっ!」

ほむら「こんなわたし、なんて言わないで。私は、そんなあなたが良いの」

まどか「あはは、そうだったね、ほむらちゃん」

ほむら「もうまどかったら」

まどか「うぇひひひひひひ」

―まどかの家


まどか(今日もいつもみたいに、楽しかった。)カキカキ

まどか(ほむらちゃんのおかげで、わたしは自分に自信が持てるようになって)カキカキ

まどか(今は毎日がすごく充実してる。)カキカキ

まどか(朝はほむらちゃんに嫌われたかも、って思ったけど…)カキカキ

まどか(ほむらちゃんはいつもみたいに、ただ私を護ろうとしてくれていただけで、)カキカキ

まどか(帰りに寄ったペットショップで、そのことをちゃんと分かってあげられて良かった。)カキカキ

まどか(明日も、いっぱい仲良くしようね、ほむらちゃん。)カキカキ

―ほむらの家


<ウェヒヒ オッキロー☆ ウェヒヒ オッキロー☆

ほむら「う……ん……」

ほむら「朝ね……」

ほむら(今日は祝日で学校は休み…)

ほむら(せっかくだし、まどかと一緒にお出かけしたいところ…)

ほむら(まどかに電話しましょう……ええと……)

ピンポーン

ほむら「む、誰かしら……こんな時に」



ほむら「はい」ガチャ

まどか「ほむらちゃん!よかったら、一緒にどこか行かない?」

ほむら「まどか…ちょうどよかったわ、今からあなたを誘うところだったの」

まどか「ウェヒヒ!じゃあ行こっ」

まどか「ほむらちゃんとのお出かけ、楽しいなー」ホムラチャーン!

ほむら「私も、とっても楽しいわまどか」マドカァー

まどか「ね、ほむらちゃん、手、繋いでもいい?」ホムラチャーン…?

ほむら「もちろんよまどか、今日はどこへ行こうかしら」マドカァー

まどか「ほむらちゃんとだったらどこだっていいよ!」ホムラチャーン!

ほむら「そう、なら遊園地なんてどうかしら、まどか」マドカァー

まどか「いいよっ、ほむらちゃん!」ホムラチャーン!

ほむら「良かったわ、まどか」マドカァー

まどか「遊園地かぁ……わたしは久しぶりだなぁ、ほむらちゃんは?」ホムラチャーン?

ほむら「私も久しぶりよ……あなたとならナイスデーになりそうだわ、まどか」マドカァー



ほむら(……むっ!?これはまたもやまどかに危機が訪れる予感がするわ!!!)ピカーン

ほむら(神に誓って、まどかは絶対に私が守り抜く!)

ほむら(さあ全霊力を集中させるのよ、暁美ほむら……)

ほむら(まどかを脅かす存在の正体は…………)



ほむら(……)

ほむら(……?)

ほむら(あれ……?)

ほむら(……視えない…?)

ほむら(今すぐではない、ということかしら…)

ほむら(はっきりしないなんて厄介ね)

ほむら(今後も警戒しておかなくては……)

ほむら「!」ズル

まどか「わぁっ!?」ドテーン

ほむら「くっ…」

ほむら(考え事をしていたせいでこけてしまった…)

ほむら(それもまどかを巻き込んで……私は、なんてこと……)

まどか「だ、大丈夫!?ほむらちゃん!」

ほむら「少し擦りむいたけど、私は平気よ、これぐらい魔法でどうにでもなる…」

ほむら「あなたこそ、怪我はないかしら?」

まどか「わたしは大丈夫だけど…」

ほむら「そう、良かったわ…」

まどか「…ごめんね、ほむらちゃん…」

ほむら「えっ…?何がかしら…」

まどか「またいつもみたいにわたしを護ろうとしてくれて…」

まどか「今度はほむらちゃんにまで怪我させちゃうなんて…」

ほむら「そ、それは違うわまどか」

ほむら「今のは私が考え事をしていたせいで転んでしまっただけ」

まどか「な、なんだぁ……そうだったんだ」

ほむら「怪我をしたのも、ただの自業自得よ」

ほむら「それに、謝るのは巻き込んでしまった私の方よ……ごめんなさい、まどか」

まどか「謝らなくていいの、わたしは何とも無いから」

まどか「ほむらちゃんが無事でさえいてくれたら、わたしは、それで十分だから…」

ほむら「まどか…………」

まどか「ほむらちゃん…………」



ほむら「マドカァ!」

まどか「ホムラチャン!」

―遊園地


まどか「人でいっぱいだね…」

ほむら「そうね、休みの日はやっぱり混むわね」

まどか「でも、ずっとほむらちゃんの手を握っていれば、はぐれたりしないから安心だねっ」

ほむら「ええ、今度こそ、絶対に離したりはしないわ」

ほむら(…何事もなく無事に遊園地まで着いたけど……まぁこけたけど…)

ほむら(さっきの危機の予感が気になる…)

ほむら(事故につながりそうなアトラクションは避けた方が賢明ね)

まどか「ねぇ、ほむらちゃん、まずはジェットコースターに乗らない?」

まどか「わたし、遊園地に来たときはいつも初めにあれに乗ることにしてるんだ」

ほむら(いきなり最も危険そうなアトラクションを……)

ほむら「ご、ごめんなさい…私、ジェットコースターは苦手で……」メガホム-

まどか「え~、怖がらなくて大丈夫だよっ、ほむらちゃん!」

まどか「わたしがついてるから!」

ほむら「で、でも……」メガホム-

まどか「……なんて、わたしじゃ頼りないよね……」

ほむら「!」

ほむら「そんなことはないわ!」キリリッ

ほむら「私はあなたのためなら……どんなものにだって立ち向かえる…!」

まどか「そ、そう?…なら!」

ほむら「あ、えっと」

ほむら(い、勢いでまどかを励ましたら、もはや断れない流れに…)

ほむら(ここで、乗らないと言ったら……残念に思うでしょうね)

ほむら(…でも、あなたを護る為に、ここは……)

ほむら「分かったわ…乗る。でも、他のアトラクションを楽しんでからでいいかしら?」

ほむら「こういうのは、自分のタイミングで乗りたい、というか……」

ほむら「とにかく、まだ勇気が出ないの……駄目かしら…?」

まどか「ううん、ほむらちゃんに合わせるよ!」

まどか「それじゃあ、勇気が出たら言ってね」

ほむら「は…はいっ、鹿目さん…」

まどか「たくさん遊んだねっ、ほむらちゃん」

ほむら「は、はい…とても…楽しいです…!」

ほむら(万一事故が起こっても危険が少なそうなアトラクションに絞って、いくつか遊んでみたけど)

ほむら(特に何も起きなかった……)

ほむら(いったいあの危機の予感は何が原因なの……?)

まどか「ほむらちゃん、次は観覧車とかどうかなぁ」

ほむら「あ…えっと……」

まどか「大丈夫だよ、観覧車なら、怖くないよ?」

ほむら「…そ、その、私、高所恐怖症なんです……」

まどか「そ……そうだったんだ」

ほむら「ごめんなさい…」

ほむら(…さっきからまどかの誘いを断ってばかりで、心が痛むわ…)

まどか「いいの、誰だって怖いものとか、苦手なものくらいあるから…」

まどか「無理しないで、一緒に楽しめるやつを探そう?」

ほむら「鹿目さん……」ジーン

まどか「じゃあえっと、次は…」キョロキョロ

ほむら(たまには私から誘わないと……!)

ほむら「あ、あれなんて、どうでしょうか…」

まどか「あれは……お化け屋敷?」

まどか「でも、ほむらちゃん平気?無理、しちゃってない?」

ほむら「あ、あれくらいなら……平気です」

まどか「そっか、じゃあ行こっ」

ほむら「はいっ」

―お化け屋敷


まどか「うぅ……」

ほむら「だ、大丈夫ですか…鹿目さん」

まどか「わたし、こういうのはどうも慣れなくて…」

ほむら「ふ、二人なら…きっと、乗り越えられると思います」

まどか「う、うんっ、ありがとう、ほむらちゃん」



ほむら(……むっ!?またさっきの予感を感じるわ!!!)ピカーン

ほむら(今なら、視える……!)

ほむら(さあ今度こそ全霊力を集中させるのよ、暁美ほむら……)

ほむら(まどかを脅かす存在の正体は…………)



ほむら(視えた!!)キーン

ほむら「そこに隠れている中年、出てきなさい!」

まどか「!?」

まどか「だ、ダメだよほむらちゃん!」ヒソヒソ

ほむら「まどか…!あいつは、不意打ちをして、私たちを驚かせようとしている敵よ…!」

まどか「そ、そういう仕事をする人なんだよ………だってここ、お化け屋敷だよ?」ヒソヒソ

ほむら「!!!!!」

ほむら「…………………………」

ほむら「……………」

ほむら「…」

ほむら「…そ、そうでした……いきなり大声出してごめんなさい、鹿目さん…」

まどか「う、ううん……今のほむらちゃんのおかげで、わたしもちょっとは楽な気分になれたから…」

まどか「はぁー、怖かったぁ」

ほむら「…」

ほむら(……さっきまでのモヤモヤ感が消えた……)

ほむら(もしかして、私が今までずっと気にかけていた危機の予感って)

ほむら(あんなものだったの……?)

ほむら(神経を張りつめて損したわ……)

ほむら「まど……鹿目さん、今ならジェットコースターに乗っても大丈夫です」

まどか「本当!?ほむらちゃん」

ほむら「はいっ、行きましょう!」

まどか「うんっ!」

まどか「本当に、楽しかったねっ、ほむらちゃん!」

ほむら「ええ、楽しかったわ」

まどか「ほむらちゃんが途中で勇気を出してくれたおかげだよ」

ほむら「…私が勇気を出せたのは、まどかがお化け屋敷に付き合ってくれたおかげよ」

まどか「そうだったんだ……それにしてもほむらちゃん、意外と怖がりだったんだね」ウェヒヒヒ

ほむら「…ごめんなさい、幻滅したかしら…」

まどか「ううん、そんなところもかわいいなって思っただけだよ」

ほむら「まどか……」ジーン

ほむら「…ふふ、何を言っているの?可愛いのはまどか、あなたの方よ」

まどか「違うよ、かわいいのはほむらちゃんの方だよ。ギャップ萌えだって、さやかちゃん言ってたもん」

ほむら「いいえ、まどかよ」

まどか「ううん、ほむらちゃんだってば」

ほむら「まどかよ!」

まどか「ほむらちゃんだよ!」

ほむら「まどかなの!!」バンッ

ほむら「まどかと言ったらまどかなの!!!!」バンッバンッバンッ

まどか「もーほむらちゃんったらー」

ほむら「うふふふふふふ」

―ほむらの家


ほむら(今日はまどかと一緒に遊園地へ遊びに行った。)カキカキ

ほむら(危機の予感が気になって最初のうちは、いろいろとまどかに気を遣わせてしまったけど、)カキカキ

ほむら(危機の予感の正体は大したものじゃないって分かった後は、)カキカキ

ほむら(まどかに気を遣わせることも無く思う存分に楽しめた。)カキカキ

ほむら(それにしても、遊園地なんて久しぶりだったけど…)カキカキ

ほむら(それ以上に、まどかが私の手を引っ張ってくれたのが本当に久しぶりだった。)カキカキ

ほむら(私の憧れた、鹿目さん。)カキカキ

ほむら(あの子はやっぱり、まどか、なんだね。)カキカキ

ネタ切れ

いらんわって言われそうだけどもう1エピソード書き溜めて
投下してから終わらせることにするわ

だから夜まで保守しててくださいお願いします

>>120の続き

―通学路


まどか「おはよう、ほむらちゃん!」ホムラチャーン!

ほむら「おはよう、まどか」マドカァー

まどか「ほむらちゃんと学校に行くの、楽しいなー」ホムラチャーン

ほむら「ええ、私もとっても楽しいわまどか」マドカァー

まどか「ね、ほむらちゃん、手、繋いでもいい?」ホムラチャーン…?

ほむら「もちろんよ、まどか」マドカァー

まどか「…ほむらちゃんと手を繋いでると安心するよ…」…ホムラチャーン///

ほむら「それは良かったわまどか」マドカァー

まどか「ね、ほむらちゃん、今日は何の日か分かる?」ホムラチャーン?

ほむら「今日…?少しシンキングタイムをちょうだい、まどか」マドカァー



ほむら(……むっ!?しつこい事にまたまたまどかに危機が訪れる予感がするわ!!!)ピカーン

ほむら(仏に誓って、まどかは絶対に私が守り抜く!)

ほむら(さあ全精力を集中させるのよ、暁美ほむら……)

ほむら(まどかを脅かす存在の正体は…………)



ほむら(視えた!!)キーン

ほむら(ズバリ今日はテストの日ね!!!)

ほむら「まどか、危ないわ!!!」ガシッ

まどか「え…な、何、ほむらちゃん……」ドキッ…

ほむら「…」

ほむら「驚かないで聞いて」

ほむら「…今日はテストの日なのよ」

まどか「あ、うん」

まどか「それぐらい知ってるよ」

ほむら(くっ……時間停止を使えば大抵の危機は避けられると思っていたけれど…)

ほむら(相手がテストでは、私に出来ること限りなく無いに等しい…)

ほむら(もちろんテレパシーや、時間停止を使って手助けすることは出来るけど)

ほむら(まどかがそんな不正行為を認めるはずが無い)

ほむら(私に出来ることと言ったら、せいぜい時間停止を使うことで)

ほむら(テストが始まるまで時間を稼ぎ、まどかの勉強時間を確保することぐらいかしら)

ほむら「まどか、私に出来ることがあったら何でも言って、力になるわ」

まどか(き、気付いてくれたのかな?ほむらちゃん)

まどか「そうだなぁ…ほむらちゃんにしてもらいたいこと、いっぱいあるけど」

まどか「まず、わたしとずーっと一緒にいるって約束してほしいなって」

ほむら「?……ええ、もちろん、ずっと一緒よ、まどか」

まどか「ウェヒヒ!やったぁ!」

まどか「ほむらちゃんは?何かわたしにしたいこととか、ある?」

ほむら「そうね…私としては、テレパシーや時間停止を使ってでも、まどかの手助けがしたいところだけど」

ほむら「きっとそんな不正行為はまどかが嫌がるわよね」

まどか「…?」

まどか「あ…あれ…?」

まどか「もしかして…ほむらちゃん、わたしのテストの事、心配してくれてるの?」

ほむら「ええ、そうよ、何か私に出来ることが無いかと思って」

まどか「…」

まどか「……わたしは自分の力でやるから大丈夫だよ」

まどか「昨日だって帰ってから、ちゃんと勉強したから」

ほむら「そう、なら大丈夫そうね」

ほむら(思ったより、大ごとではないみたい)

ほむら(これなら私の助けも必要なさそうね)

ほむら(…)

ほむら(あら…?なにかしら、このモヤモヤした感じ…)

―教室


ほむら(ふう、もう終わった……30分も余ったわ)

ほむら(暇ね…まどかの様子を見たいけど…後ろを向く訳にはいかないわね)

ほむら(どうしたものかしら……)

ほむら(そうだ…耳に魔力を集中させて、まどかのシャーペンの音を聞けば調子が分かるかもしれない……)ポワァ…

カリ…カリカリカリカリ………ゴシゴシ…カリカリカリカリカリカリカリカリ

ほむら(まあまあってとこかしら…)

ほむら(…)

ほむら(…)

ほむら(…)

キーンコーン カーンコーン

ほむら(終わった………何が危機よ…なんとも無かったじゃない)

ほむら(…)モヤモヤ

―帰り道


ほむら「まどか、テストの調子はどうだったかしら」

まどか「今回は割と出来た方かな……心配してくれて、ありがとう」

ほむら「そう、安心したわ」

まどか「ほむらちゃんは、いつも通り?」

ほむら「ええ、どの教科のテストもすぐに終わって退屈だったわ」

まどか「ヘぇ…すごいなぁ、ほむらちゃんは」

まどか「わたしも、ほむらちゃんみたいになりたいなぁ」

ほむら「あなたは、あなたのままで良いのよ、まどか……」

まどか「ウェヒヒ……」

ほむら「さて、今日はこれで失礼するわ」

まどか「……あ…うん、また明日ね、ほむらちゃん」

ほむら「ええ、また明日…」スタスタ

まどか「…」

まどか「…ほむらちゃん……」

―ほむらの家


ほむら(なんだか朝から本当にモヤモヤする……)

ほむら(何をしようとしたのか忘れて、そのまま思い出せない感覚にそっくりだわ……)

ほむら(そういうときは無理に思い出そうとせず)

ほむら(普段通りに過ごしていればふと思い出せたりするものよね)

ほむら(それじゃあ、まずカバンの中身を明日の時間割に変えておかないと)ガサゴソ

ほむら(ん?何か落ちたわ……)ポトッ

ほむら(リコーダー………)

ほむら(!)

ほむら(そうだわ……どうして忘れていたの、私……)

ほむら(今日はまどかの誕生日じゃない……)

ほむら(そういえば朝、まどかは私に…)


まどか「ね、ほむらちゃん、今日は何の日か分かる?」ウェヒヒヒホムラチャーンダイスキダヨ///


ほむら(…まどかは私に、誕生日のこと、ずっと気付いてほしがっていたのね)

ほむら(…)

ほむら(今、分かったわ……)

ほむら(まどかを脅かす存在の正体は…………テストなんかじゃない)

ほむら(無神経で、無愛想で…まどかを悲しませてしまった他ならぬ、私……)

ほむら(…)

ほむら「うっ………」ポロポロ

ほむら「…」グスッ

ほむら「こうしては、いられないわね……」

―まどかの家


ピンポーン

まどか『はい…』

ほむら「まどか、渡したいものがあるの」

まどか『ほむらちゃん!?待ってて、すぐに行くね!』プツ

ガチャ

まどか「ほむらちゃん、渡したいものって…?」

ほむら「…」

ほむら「まどか、ハッピーニューイヤーよ」サッ

まどか「え?」

ほむら「…ごめんなさい、間違えたわ」

ほむら「お誕生日、おめでとうまどか」

まどか「ほ、ほむらちゃん……今度こそ、気付いてくれたんだね…」ウルウル

ほむら「ええ、遅くなってしまったけど……あなたに寂しい思いをさせてごめ」

まどか「ほむらちゃぁあああぁぁぁああん!!」ホムラチャーーーーーーーン!!

ほむら「まどか……ごめんなさい、もっと早くに気付くべきだったのに…」

まどか「ぅ…ううん………ヒック…」ポロポロ

まどか「ぁ…………あり…がとう…」ポロポロ

ほむら「…」ナデナデ

ほむら「…朝約束したとおり、ずっと一緒にいるから、安心して、まどか」

まどか「…うん……うん……!」グスッ

ほむら「…まどか、もう落ち着いたかしら」

まどか「うん、もう大丈夫だよ、ほむらちゃん」ギューッ

ほむら「そう、良かったわ」

まどか「…ほむらちゃんの心臓の音聞いてると、安心するよ…」ギューッ

ほむら「私の心臓で良かったらいつでも聴かせてあげるわ…」

まどか「え、えっとそうじゃなくて」ギューッ

まどか「わたし、今ほむらちゃんのそばにいるんだな…って実感できるから」ギューッ

ほむら(そういえば、朝も、私と手を繋いでいると安心するって言っていたわね……)

ほむら「…安心して、まどか…私はあなたを絶対に独りにしたりはしない」

ほむら「ずっとあなたのそばで、あなたのことを護り続ける……約束するわ」

まどか「うんっ!約束だよ、ほむらちゃん!」

ほむら「ええ、まどか」

まどか「ほむらちゃんのプレゼント、開けてもいい?」

ほむら「ええ、どうぞ。…気に入ってくれるか分からないけど」

まどか「ウェヒヒ、何かなぁ……」ガサガサ

まどか「わぁ……かわいい手袋…」

ほむら「これから、寒くなるし……その手袋、リボンがついててまどかに似合いそうだったから」

まどか「うんっ、ありがとう、大事に使うね」

ほむら「ふふ、気に入ってもらえて何よりだわ」

まどか「本当に、ありがとう…ほむらちゃん」

ほむら「いいの。…そうだわ、まどかさえ良ければ、今からでも私の家でパーティをしない?」

まどか「え、い、いいの?」

ほむら「もちろんよ」

ほむら「ケーキ、買わないとね……一緒に選びましょう、まどか」

まどか「うんっ!」

まどか「ウェヒヒ……何だかわたしばっかり、ほむらちゃんにいろいろしてもらっちゃって」

ほむら「何言ってるの、まどか」

ほむら「今日はあなたの誕生日なんだから当たり前じゃない。気にしなくていいのよ」

まどか「う、うん。…あっ、それじゃあほむらちゃんの誕生日には」

まどか「わたしがほむらちゃんの為に、もっといっぱいお祝いしてあげるね!」

ほむら「ふふ………ええ、期待しているわ」

ほむら「…じゃあ、来年のまどかの誕生日にはもっとたくさんお返ししないといけないわね」

まどか「それなら、その次のほむらちゃんの誕生日にはもっともっといっぱいお祝いしてあげるねっ!」

ほむら「もうまどかったら」

まどか「うぇひひひひひひ」

―まどかの家


まどか(今日は、わたしの誕生日。)カキカキ

まどか(初めはほむらちゃんに気付いてもらえなくて、寂しかったけど、)カキカキ

まどか(ほむらちゃんはちゃんと自分で気付いてくれて、プレゼントを渡しに来てくれた。)カキカキ

まどか(あの時は、本当に嬉しかったよ。)カキカキ

まどか(これからも、ずっとずっと、よろしくね、ほむらちゃん。)カキカキ

―通学路


まどか「おはよう、ほむらちゃん!」ホムラチャーン!

ほむら「おはよう、まどか」マドカァー

まどか「ほむらちゃんと学校に行くの、楽しいなー」ホムラチャーン

ほむら「ええ、私もとっても楽しいわまどか」マドカァー

まどか「ね、ほむらちゃん、手、繋いでもいい?」ホムラチャーン…?

ほむら「もちろんよ、まどか」マドカァー

まどか「…わたし、ほむらちゃんと出逢えて良かった…」…ホムラチャーン///

ほむら「私も、あなたと出逢えて良かったわまどか」マドカァー

まどか「あ、そうだ、ほむらちゃん……はい、交換日記」ホムラチャーン

ほむら「ありがとう、毎日のフェイバリットなの、まどか」マドカァー



ほむら(……むっ!?これは性懲りも無くまたまどかに危機が訪れる予感がするわ!!!)ピカーン

ほむら(例え何があろうと、まどかは絶対に私が守り抜く!)

ほむら(もう、まどかの手を離したりはしない…!)

ほむら(さあ全魔力を集中させるのよ、暁美ほむら……)

ほむら(まどかを脅かす存在の正体は…………)



ほむら(視えたわ!!)キーン



終わり

これで終わりとなります
期待はずれだったら申し訳ない

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom