P「誕生日」皆「おめでとう!」美希「・・・・・・」 (36)

美希(・・・明日なの・・・)

美希(仕事が終わって事務所に帰ってきたら、みんなが待ってたの)

美希(飾り付けられた事務所・・・『美希お誕生日おめでとう』の横断幕・・・)

美希(皆も忙しいのに合間を縫って用意して、疲れてるのに集まってくれてるの)

美希(ここでもし美希が「今日じゃなくて明日なの」と言おうものなら・・・)

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真「そ・・・そんな・・・今日じゃなかったなんて・・・」

雪歩「うう・・・人の誕生日を間違えるダメダメな私なんて穴掘ってうまってますぅ~!」

律子「馬鹿な・・・私たちの数ヶ月の努力が・・・」

P「くそっ!どうして誰も気付いてやれなかったんだ!俺のバカ野郎!」

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美希(・・・となるに違いないの)

美希(こうなったら今日一日なんとか耐えしのぐしかないの・・・試練なの・・・)

春香「じゃあそろそろ、プレゼントですよプレゼント!」

あずさ「被らないといいのだけど~」

律子「一応それとなくみんな把握してたから大丈夫ですよ」

亜美「亜美たちのとはかぶりようないっしょー!」

真美「チョーレアもんだかんねー」

美希(プレゼント・・・?)

その時美希の脳内に電流走る・・・!

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美希「わーい、プレゼントありがとうなのー!」

P「ん、待てよ?よく考えたら美希の誕生日って明日じゃないか?」

律子「なんですって!?小鳥さん、今すぐググってください!」

小鳥「はいただ今!」カチカチ

小鳥「これはっ・・・23日!正しくは23日です!」

P「やはりか・・・」

P「おいおい美希よぉ・・・まさかお前、俺たちが何も言わないのをいいことに『プレゼント貰っちゃおう』なんて思ってたんじゃねぇだろうなァ・・・?」

P「そんで明日になったら『今日が本当の誕生日なの!改めてプレゼントちょうだい!』とかしようなんて思ってたんだろォ?」

美希「み・・・美希はそんなこと」

「おいおいミキミキィ」「そいつは図々しいYO・・・」「欲張りですぅ」
「ごうよくかなーって」「美希・・・恥を知りなさい」「詐欺ですよ、詐欺!」

かーえーれ!かーえーれ!かーえーれ!

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美希(そんなのイヤなの!)

美希(でもプレゼントを渡す準備は着々と進んでてもう止められない・・・)

美希(自分から言うことも、気づかれることも許されない・・・!)

美希(仕事が終わってハニーの車に乗ってるときの気分はふるふるフューチャーだったのに・・・)

美希(この状況、まさに)

美希(inferno・・・!)

おしえてハーニィーみらいはーおわりーのみちー

美希(酷いコンボなの!!)

春香「じゃあまずは私から!私のプレゼントは・・・」

春香「はい!ケーキですよケーキ!」

美希(さすが春香、美味しそうなケーキなの!)

美希(でももしこれを食べたら・・・)

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美希「いただきまーすなのー!ん、おいしいの!」

春香「えへへ、それほどでも・・・あれ・・・?美希の誕生日って明日・・・?」

春香「・・・なにムシャムシャ食べてるの、美希?誕生日でもないのに」

春香「私が朝いつもよりさらに早く起きて作って、電車で二時間も形が崩れないよう気を使いながら運んできたケーキを」

春香「なぁんでただの美希が一番食べてるのかなぁ・・・?」

春香「そこに跪いて!」ヴァイ!

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美希(た・・・食べられないの・・・!)

春香「美希ー、どれぐらい食べる?切り分けてあげる!」

美希「いや・・・あの・・・えっと・・・」

美希「・・・せっかくだけど、美希ちょっと甘いものが苦手かなー・・・って・・・」

春香「えぇ!?だっていっつもイチゴババロア~って言ってるじゃない!」

美希「そ、それはそれ、これはこれなの」

貴音「ならば私の出番ですね」

貴音「さあ美希、これをどうぞ」

美希「な、なんなのこれ・・・見た目はババロアっぽいけど・・・」

貴音「はい、これこそ私がかの二十郎に特別注文した、『二十郎ばばろあ』です」

美希(いろんな意味でノーサンキューなの!)

美希(これはもう受け取ったら・・・)

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貴音「ふふ、どうですか二十郎ばばろあのお味は・・・」

美希「うーん、ぶっちゃけ美味しくないって思うな♪」

貴音「なんとらぁめんを気に入らないとは・・・しかし本日は美希の生誕祭、少々のことは目を瞑りましょう・・・おや?」

貴音「思い返してみれば、昨年は23日に生誕祭を行ったような気がします・・・ということは今日は誕生日ではない・・・?」

貴音「この無礼者!私たちを謀ったばかりからぁめんまで愚弄するとは!許しがたき所業です!」

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美希(た・・・食べられないの・・・!)

美希(誕生日なら許してもらえても普通の日ではきっと許してもらえないの!それ以前にぶっちゃけいらないの!)

貴音「ほら美希、我々の分は用意してありますから、気兼ねなく・・・」

美希(気兼ねするの!今日美希帰ってきてから気兼ねしかしてないの!)

美希「え、えぇと、明後日のライブのために、お腹に来そうなものはちょっと今は避けておきたいというか・・・」

貴音「ふむ・・・確かにらいぶには体調を万全にして整えておきたいもの・・・」

貴音「ならば残念ですが、ライブの後に頂いてください・・・楽しみがあればまた気合いも乗るでしょう」

美希「あ、あはは・・・楽しみにしておくの・・・」

やよい「じゃあじゃあ、これなら今でも食べられますよねー!」

やよい「家で作ってきた手作りおにぎりです、いっぱいありますよー!」

美希(おにぎりなの・・・!しかもやよい手作り・・・!)

美希(でもこれを受け取ってしまえば・・・)

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美希「あはっ、とってもおいしいの!」

やよい「よろこんでくれてうれしいです、うっうー!・・・あれ?そういえば美希さんって誕生日・・・あし・・・た・・・?」

やよい「・・・・・・うそ、ついてたんですか・・・」

やよい「このおにぎり、私たちの家族が1週間おかわりを我慢して溜めたお米で作ったんです・・・」

やよい「足りなそうになったら精米機の近くに落ちてる米粒まで集めたのに・・・」

やよい「こんな・・・誕生日でもなんでもない人に食べさせるためにあんなに・・・!」

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