春香「え、えっちなゲームのアフレコですか……?」(120)

P「すまない、こんな仕事をさせて」

春香「い、いいんですよ!売れない私が悪いんです!」

P「声優をやるにしてもせめて普通のアニメやゲームなら……」

春香「大丈夫です!仕事は仕事なんですから、ちゃんと頑張りますよ!」

P(これも全て俺の力不足だ……すまない春香、許してくれ)

春香「でも私、そんな演技が出来るかどうか」

P「サンプルロムをもらってある、練習してみよう」

春香「『アイドルウィッチーズ~パンツじゃなくても恥ずかしいもん!~』」

春香「男の人ってこういうのが好きなんですか?」

P「俺もこの手のゲームはあんまりやらないから、よくわからん」

春香「そうですか……うわっ!パンツ丸出しじゃないですか!」

P「そういう世界なんだろうな」

春香「変態ですよ!変態!」

P「俺に言われても」

P「ま、その辺を深く考えても仕方ない、とにかくやってみよう」

春香「はぁ」

P「春香が担当するキャラはこれだな」

春香「可愛い子ですね!」

P「憧れの上官に付き従う素直で健気なドジっ子らしい」

春香「へぇー、良い子なんですね」

P「ただし男嫌いで主人公に激しい敵意を向けている」

春香「ダメじゃないですか」

P「嫌がる子を無理矢理にってのがいいんじゃないか」

春香「…………」

P「いや俺の趣味じゃないぞ」

春香「ところで」

P「どうした?」

春香「練習はいいですけど、その、あんまり聴かれたくないんですけど」

P「分かってる分かってる、とりあえず日常シーンの練習をしてみよう。圧倒的に日常シーンのが多いからな」

P「そこで如何にプレイヤーをヒロインに感情移入させられるかが大事だ」

春香「プロデューサーさん、詳しくないって言ってましたよね?」

P「一般論だよ、普通の映画だってクライマックスまでの過程が大事だろ?」

春香「はぁ……」

春香「ん、ん、あーテステス。よし、いきますよ」

P「うむ」

春香「少佐!私も一緒に戦います!」

春香「お、男の人は嫌いです!触らないでください!」

春香「キス……くらい、なら……」

P「ふむふむ」

春香「ど、どうですか?」

P「いいんじゃないか、俺としてはもっと恥じらってほしいけどな」

春香「……」

P「さぁさぁ早く次のシーンだぞ」

春香「キ、キスの音なんて出せませんよ!したこと……無いのに……」

P「手の甲にでもしたらいいだろ、早くするんだ!」

春香「手の甲……」

P「うむ!」

春香「わかりました!やってみます!」

春香(どうやったらいいんだろ?こうかな?)

春香「んっ……ちゅっ……んちゅう」

P「ダメだダメだ!それじゃただ唇をぶつけているだけだ!」

P「もっと艶かしく!艶やかに!それでいて恥じらいを込めて!」

春香「わ、わかりませんよそんなの!」

P「バカヤロー!そんなんで下半身にビリビリ来ると思ってるのか!」

春香「……」

P「あっ、すまんつい熱が」

春香「……ちょっと練習してきます」

別室

春香「はぁー、経験も無いのにこんなの無理だよ」

春香「でもこれも仕事だもんね、ちゃんとやらなきゃ」

春香「せめてお手本があればなぁ」

千早「あら春香、休憩中?」

春香「うん、そんなとこ」

千早「その台本、新しい仕事?」

春香「あ、これは……そんだ!」

春香「千早ちゃん!お願いがあるの!」

千早「なに?」

春香「キスのお手本見せて!」

千早「はぁ!?」

春香「えっと、キスシーンがあるんだけど、私上手く出来なくて。千早ちゃんなら出来るかなと」

千早「わ、私だってそんなの無理よ」

春香「そっかー、残念」

千早「お手本ならドラマでも映画でも幾らでもあるでしょう。大体どんな台本なのよ」パッ

春香「あっ」

千早「……」ペラペラ

春香「あ、あのね千早ちゃん、これにはわけが」

千早「……プロデューサァァァァァァ!!」

P「よしやよい、次はこの台詞だ」

やよい「しゅ、主人公さんの大きくて、熱いのが、中でビクってしてます……」

P「いいぞいいぞ」

千早「よくないわよ!!」バーン!

P「げっ」

千早「なんですかこれは!」

P「し、仕方ないんだ!今は裏の仕事だって選り好み出来ないご時世なんだよ!」

やよい「あのー、次は」

千早「高槻さん、少し席を外してもらえるかしら」

やよい「は、はい」

P「あぁ……次は触手産卵シーンだったのに」

千早「確かに仕事を選ぶ余裕が無いのは分かっています」

千早「ですが幾らなんでも限度があります」

千早「グラビアや深夜バラエティならまだしも、こんなゲームの声優なんて」

P「バッキャロー!!なにがこんなゲームの声優だ!謝れ!声優さんに謝れ!」

P「ちゃんと需要があっての仕事じゃないか!犯罪を犯しているわけでもないのに、職業差別をするんじゃない!」

千早「くっ……そ、それは失言でした」

千早「ですがアイドルがする仕事でもありません!春香が良いと言っても私が許しません!」

千早「もちろん高槻さんも他の皆もです!」

P(こうなるから春香にこっそり頼んだのに)

P(なんとかして千早を引き込むしかない)

千早「とにかく、この仕事は断ってください!」

P「……それは無理だ」

千早「どうしてですか?」

P「765プロから最低一人は出す契約になってるからな、破棄したら違約金が発生する」

千早「なっ」

P「そうなったらますます仕事を選んでる場合じゃないな、ゲームどころか本当に」

千早「そんな!」

P「あー、誰か出てくれたらなー全部解決するのになー」チラッ

千早「……わ、わかりました」

P「んん?」

千早「私が出ます、だから他の皆には秘密にしておいてください」

P(ちょろいもんだぜ)

別室

春香「千早ちゃん凄い剣幕だったけど、プロデューサーさん大丈夫かな」

やよい「春香さーん」

雪歩「おはよう」

真「プロデューサーは?」

春香「多分千早ちゃんとお話中」

真「ふーん」

春香「ねぇねぇ三人とも、キスしたことある?」

雪歩「えっ!?」

真「きゅ、急になに!?」

やよい「ありますよー」

雪歩「ええっ!?」

やよい「弟とかー妹とかー」

雪歩「な、なんだ」ホッ

春香「誰も無いかーもう小鳥さんに頼るしかないかな」

真「いったい何の話?」

春香「かくかくしかじか」

雪歩「そ、そうなんだ、キスシーンのダメ出しを」

春香「うん」

真「ボクらじゃ力にはなれないかな」

雪歩「ごめんね春香ちゃん」

春香「気にしないで」

やよい「だったら練習です!」

春香「だから練習しようにもお手本が」

やよい「実際にしてみたらいいかなーって」

春香「じ、実際にって」

やよい「春香さんと誰かがしてみたらいいんですよ!」

春香「誰かって」

雪歩「……」チラッ

やよい「……」チラッ

真「……えっ!?ボク!?」

春香「真かぁ……」

真「な、なに仕方ないなって顔してるんだよ!?女の子同士だよ!?おかしいよ!!」

春香「そ、そうだよね!私も危なく納得しそうになっちゃった」

春香「結局手の甲で練習するしかないかぁ」

雪歩「アドバイスくらいなら出来るかも」

真「一回やってみてよ」

春香「は、恥ずかしいな……いくよ」

やよい「はい」

春香「うちゅっ、ぶちゅ……んぶっ」

春香「どう?」

真「あ、いや、その」

雪歩「ちょ、ちょっとおかしい、かな?」

やよい「ひょっとこの真似かと思いましたー」

春香「ひょっとこって……」

雪歩「え、えっと、あんまり力一杯吸うものじゃない……と思う」

真「もっと優しい感じだよね」

雪歩「最初はゆっくりなのかなぁ」

真「こう、する直前に目が合ってみたいな」

春香「むぅ」

雪歩「音もそんなに激しくしなくても」

真「うんうん」

春香「じゃあお手本見せてよ」

真「いやだからボクらは」

春香「真と雪歩がすればいいじゃん!」

真(春香が拗ねた……)

雪歩「真ちゃんとキス……」

真「し、しないよ!?しないからね!?」

雪歩「……」

真「何故残念そうな顔を」

春香「どーせ私は色っぽい演技の一つも出来ないし、キスも下手くそですよーだ」プイ

やよい「春香さん、機嫌直してください」

春香「別に本気で怒ってなんか」

チュッ

春香「んっ!?」

やよい「ちゅ……ぷはっ」

真「な、な、な」

雪歩「あわわわわ」

春香「や、やよい」

やよい「えへへ、春香さんの練習になるならいいかなーって」

春香「あ……」

やよい「私がいーっぱいチューしてあげますー!」

春香「あ、ありがと……」

雪歩(顔真っ赤な春香ちゃん可愛い)

真(うひゃあ)

P「……真面目に頼む」

千早「やってますよ!」

P「そりゃあ初挑戦だし上手さは求めないが……もう一回」

千早「んあーイクー」

P「……」

千早「んあー」

P(俺がやった方がマシなレベル)

>>64
これやりたかっただけだろwww

>>68
あとお姫ちんにエロ演技させたり真くんに春香と雪歩の唇比べさせたかったけど寝る

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