ちひろ「Go-Doレッスン!」 (50)

ルーキートレーナー(19)
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トレーナー(23)
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ベテラントレーナー(26)
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マスタートレーナー(28)
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ルキトレ「え、合同レッスン計画?」

マストレ「そうだ。いくつかの事務所が合同ライブに向けてアイドル同士の交流も深めてほしいとな」

ベテトレ「ふむ……ならレッスンスケジュールを立て直した方がいいか……」

トレーナー「私たちの受け持つ子たちはレベルもわかれてるけど、大丈夫なの?」

マストレ「そのあたりをどうにかするのが我々の仕事だろう」

ベテトレ「レベルの高い子には未熟な子をフォローしてもらえるように、か。コミュニケーションがうまくいけばいいが……」

ルキトレ「だ、大丈夫だよ! みんないい子だから!」

トレーナー「ふふっ……そうね。じゃあ、がんばりましょうっ!」

「「「おー!」」」

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工藤忍(16)
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楊菲菲(15)
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ルキトレ「というわけなの。だから今度からはすごくレベルの高い人も見れるようになる……かな?」

忍「そうなんだ! えへへ、楽しみだねフェイフェイちゃん!」

菲菲「そうだネー! アイドルさんたちが見れるなんておトクだヨー!」

忍「フェイフェイちゃん、アタシたちもアイドルだから! まだ見習いだけど!」

菲菲「あっ! エヘヘー、間違えちゃっタダネー」

忍「そうそう。だけどいっしょにやるからには仲良くなれたらいいよねっ」

菲菲「ナカヨシさんになれるようガンバルヨー!」

ルキトレ「ふふっ、よーし! 私も姉さんたちに負けないよう頑張るから! 気合い入れていきましょうっ!」

菲菲「ふぇい、ふぇい、おーっ!」

忍「なんか違うよフェイフェイちゃん!?」

相葉夕美(18)
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白菊ほたる(13)
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トレーナー「はい、休憩です!」

夕美「ふぅ……おつかれさまっ」

ほたる「おつかれさまです……やっぱり、大変ですね」

夕美「だけど楽しいよねっ、今はきっと水やりの時期だもん♪」

ほたる「水やり……ですか?」

夕美「うん。すこしずつお仕事も増えてきて……芽が出たところかな? ここからスクスク大きくなって、おっきなおっきな花を咲かせるの!」

ほたる「大きな、花……咲かせられるでしょうか、私に……」

夕美「大丈夫だよ。だってこの前植えた花も順調なんだよね?」

ほたる「はい、だいぶ大きくなりました」

夕美「だから、大丈夫っ。花は育てる人の心がわかるんだから♪」

トレーナー「素敵ですね……そんな2人にお知らせです。実は合同レッスンの企画がたっているんです! しかも相手は――」

夕美「……ほら、幸せが来た♪」

ほたる「し、失礼のないように頑張らないと……」

スレ立ててから気がつく迂闊っぷりなんですが
8人だと思ったら6人でした。あと2人登場アイドルリクエストください

↓2まで

服部瞳子(25)
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佐々木千枝(11)
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瞳子「合同レッスン……?」

ベテトレ「そうだ。妹たちの担当する新人に胸を貸してやることにもなるかな」

千枝「胸を……千枝の胸で大丈夫かな……?」ジッ…

瞳子「……千枝ちゃん、そういう意味じゃないから平気よ」

千枝「そ、そうですよねっ。でも……まだまだ千枝は子供で……」

瞳子「子供である前にアイドルだもの。そういう意味では私よりも千枝ちゃんの方がずっと上よ?」

千枝「そうですか? えへへ……」

ベテトレ「それから、なんだが」

千枝「は、はいっ!」

ベテトレ「さらに、姉の受け持つアイドル――トップアイドル、といっても過言ではない子たちも来ることになる。勉強にもなるだろう」

瞳子「……勉強か。確かにそれも魅力的ね」

ベテトレ「我々としても、いい機会だと思う。事務所同士の提携にもつながるわけだ……頼りにしているよ」

千枝「千枝、たよられるようにお姉さんになっちゃいますっ!」

ベテトレ「あぁ、頑張ってくれ。それから瞳子さんは………」


瞳子「胸、ね………」ペタペタ…

ベテトレ「………今度姉さんからドリンクをもらおうか?」

瞳子「ハッ!?」

速水奏(17)
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岡崎泰葉(16)
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奏「はぁっ……あぁ、疲れた……」

マストレ「うむ、休憩だ。ドリンクを飲んで楽にしてくれ」

奏「楽になる、の意味が違う気もするのよね……コレ……」

泰葉「ふふっ、確かに強烈ですからね」

奏「泰葉は慣れたものって感じなの? ……相当、味覚ヤられちゃってるんじゃない?」

マストレ「いいや、これでも味は改善されているんだ。なぁ泰葉?」

泰葉「確かに、前よりはだいぶマシになりましたね……あぁ、いまだに美味しいってわけでもないですけれど……」

マストレ「がっ……」

泰葉「だけど。これは前に進めた証かもって思えるから……嫌いじゃないの」

奏「……M気質だったりしない?」

泰葉「か、からかわないで」

奏「ふふっ、冗談♪ そっか、前にね……ポジティブなんだ」

泰葉「ここまで来れたっていう事実が、私を肯定してくれるから。前を向いてあるかなきゃ」

マストレ「……いい心がけだ、泰葉。そこでなんだが、少しばかり振り返ってみる気はないか?」

泰葉「振り返る?」

マストレ「あぁ、妹たちが受け持つアイドルたちに――お前たちを、教えてやってほしい」

― レッスン当日 ―


ルキトレ「というわけでっ!」

トレーナー「本日は第一合同レッスンですよ!」

忍「ほ、本物の岡崎さんだぁ! 速水さんも、あぁっ、どうしよう! サインもらえるかな!?」

菲菲「ふぇいふぇい目がマワっちゃうヨー……」

瞳子「あら……共演することになるなんてね。久しぶり……泰葉ちゃん? それとも、さんのほうがいいのかしら」

泰葉「お久しぶりです、瞳子さん。呼びやすい方でいいですよ」

瞳子「なら、昔みたいに泰葉ちゃんって呼ばせてもらうわね♪」

泰葉「はい……みなさん、今日はよろしくお願いします」ペコッ

忍「え、あぁいや! こちらこそよろしくお願いします!」

      ワー    ワー
    ワー   ワー

トレーナー「ちゅーもーくっ! いいですかー!」

  シーン…

ルキトレ「んんっ! はい! えーっと、今日は全体のレベルを見るためのレッスンですのであまり動きは激しくありません!」

トレーナー「でも、基礎にこそ学ぶ点は多いですから。参考にしてみましょうね!」

ルキトレ「逆に、教えること、見ることで学ぶことも多い……はずです。余裕がある方は他の子のことを気にしてあげてみてください」

トレーナー「それではまずはアップ、発声からです――」



ほたる(す、すごいオーラ……私、大丈夫かな……)

奏「……ねぇ、アナタ?」

ほたる「す、すみませんっ!」

奏「いえ、いきなり謝られても……大丈夫?」

ほたる「え、いえ……その、ご迷惑をおかけしたんじゃ……」

奏「そんなわけないじゃない……ふふっ、面白い子ね」

ほたる「面白い、なんて……そんな……」

奏「よかったらペアを組まない? 合同レッスンではいろいろやるみたいだし……あなたのこと、気になっちゃった」

ほたる「でも、私……」

奏「………なぁに?」

ほたる(……きれいな、瞳。すごい……吸い込まれそう。わたし、私は――)チラッ

夕美(頑張れほたるちゃんっ!)グッ

ほたる(夕美さん……そうだ、私は……!)

ほたる「……おねがい、しますっ!」

奏「ふふっ♪ じゃあ、いっしょに柔軟でもしましょうか? カチカチのままじゃ、ケガしちゃうわよ?」

ほたる「はいっ!」


夕美(……やったね、ほたるちゃん!)ニパー

瞳子(あの子の笑顔……素敵ね……ペアを申し込もうかしら)

千枝「えっと……ニーハオっ!」

菲菲「……說著我? 你好!」

千枝「わ、えっと、あの、千枝は……わ、わー」

菲菲「日本語以外、ニガテですカ? ふぇいふぇい日本語わかるヨー?」

千枝「えぇっ!? ご、ごめんなさいっ!」

菲菲「ダイジョブダヨー! ふぇいふぇい、チエちゃんサンのファンですヨ?」

千枝「千枝の……ファン、ですか?」

菲菲「そうダヨー! カワイーでステキだから、ファンなのデス♪」

千枝「わぁ……! 嬉しいです! ありがとうございますっ!」

菲菲「だってスゴくスゴい……アイヤー! そういうハナシじゃなかったデスヨ!」

千枝「え? あ、そうだ……あのね、千枝……」

菲菲「ふぇいふぇいのペアになってくだサイ!」

千枝「千枝のペア……あれ?」

菲菲「……オンナジコトかんがえてたカナ?」

千枝「えへっ……そうみたいですね♪ じゃあ、よろしくお願いしますっ」

菲菲「ヨロシクデスヨー!」

  菲菲「ふぇい、ふぇい、おーっ!」

  千枝「ち、ちえちえおーっ!」


    瞳子「そうなの? 忙しい中でも育てられるかしら……」

    夕美「はいっ、じょうぶな子だったら大丈夫だと思います! オススメだと――」
 

        奏「ほら、こんなにかたくして……もう少し、力を抜いて?」

        ほたる「う、うぅ……痛いです……」

        トレーナー「そこっ、なんだか絵面が卑猥です!」

        奏「ふふっ、ごめんなさい♪」

        ほたる「え、えぇっ……? あ、あのっ」 



忍(あ、あれ!? 他のみんなのペア決まってない!?)

忍(あ、アタシ……余った……!?)

忍「そ、そんなぁ……」

ルキトレ「ペアで柔軟を終えたら、次は基礎のステップからです! えぇっと……」


忍「……トレーナーさん。アタシ――」

泰葉「忍ちゃん、でしたっけ?」

忍「はぇっ、はいっ! なんでしょう!」

泰葉「よければ、私とペアを組みませんか? 余っちゃったみたいなんです」

忍「よ、よろこんでっ! ……え、いいんですか!? アタシ、まだまだひよっこなのに」

泰葉「いっしょにレッスンをする仲間、でしょう? そこにひよっこも、何もないですよ」

忍「……うん! じゃあ、よろしくお願いしますっ!」

泰葉「はい。よろしくね?」

トレーナー「わんっつーすりーわんっつーすりー!」

 タン タン タァン♪  タン タン タァン♪ 

夕美「いち、にっさん いち、にっさん……」

瞳子(若い子とのレッスンって、やっぱり得るものが多いわね……あら)

夕美「あれ? いちに……あれれー?」

瞳子「ステップとフリがあってないわね。ひとつひとつの繋がりを意識してみて?」

夕美「はいっ! 繋がりですね……根っこから、葉っぱまで……」

瞳子(……夕美ちゃん、か。元気な子ね……ふふ、昔の私とは違うけど……きらめいていて綺麗)

夕美「繋がり……繋がり……」

瞳子(育てやすい花も教えてもらっちゃったし、お礼も考えておかないと……)

夕美「手のフリに合わせて、踏み込む。踏み込みの前には体重を移動して――」

瞳子(育ててる花みたいに、見たら笑顔に……なれる気がするわね)

夕美「お花……お花……」

瞳子(さて、私も――)


夕美「咲き誇る花のポーズ!」ビシー

瞳子「!?」

夕美「見てください瞳子さん! 私何かを掴めました!」

瞳子「それはたぶん掴んじゃいけないものよ」

夕美「そうなんですかー……」

瞳子(……今、関節があらぬ方向に……若さなのかしら。私の忘れかけた情熱の正体は、アレ……?)

瞳子「さ、さきほこる……はな……くっ」

夕美「瞳子さん、もっとお花のことを考えて!」

瞳子「花のこと……そう、花のことを……!」

夕美「なれますよ、お花みたいに! 光合成だって、できるんですから!」



ほたる(夕美さん……何してるんだろう……?)

奏「……あれは、強烈ね」

ほたる「あ、はい……そうですね……」

奏「柔軟性が高いのかしら……? あそこまで動かせると便利そう……」

ほたる「え?」

奏「だって、それこそ……あのポーズの意味はともかく、複雑なポーズを維持できる体幹が備わってるってことじゃない?」

ほたる「な、なるほど……そうですよね……」

奏「……私たちもやってみる?」

ほたる「は、花の気持ち……ですか?」

奏「そう。手折られる可憐な花――なんて、少しロマンチックすぎるかしら?」

ほたる「手折られる……花……」

奏「花を摘んで持ち帰るのって……独占したいって欲のことじゃない? なら、アイドルとしての実力にもつながるんじゃないかしら?」

ほたる「………独占、ですか?」

奏「えぇ、だから……やってみない?」

ほたる「つ、摘まれる花の気持ち……摘まれる花……」

奏「……」

ほたる「……や、やぁー……」ググッ…

奏(精一杯背伸びしてる……可愛いわね、本当……♪)

ほたる「あ、あの……」

奏「えぇ、よくできてると思うわ」

ほたる「本当ですか……!?」パァァ…

奏(素直な子ね……もうちょっとからかっても……)


    トントン…

奏「なにかしら?」クルッ

マストレ「やぁ、ドリンクはいかがかな?」

奏「」

奏「」チーン

ほたる「あ、あの……」

マストレ「今日はレッスン参加予定ではなかったのだがな。少し妹に忘れ物を届けに来たんだ」

ルキトレ「家を出る前に確認したはずなのに……ありがとう、お姉ちゃん……」

マストレ「どうあれ、奏は少しばかり調子に乗りやすいきらいがある……キミも気を付けるように」

ほたる「わかりました……でも、真剣に相談に乗ってくれましたよ?」

マストレ「そうか? なら、これからも頼るといい……アイドルとしては、真剣なはずだからな」

ほたる「はいっ!」

マストレ(……この子は真面目なんだな。奏としては冗談交じりだっただろうに……いい解釈をしてもらえて幸運だったというべきか)

マストレ(それとも、これから先もいい先輩として見られ続ける……期待の目に答え続けないといけないという、不運かもしれないな……)

奏「さすがに濃縮還元ドリンクはダメよ……あれは人が飲むものじゃないわ……」ガタガタ…

ほたる「そうなんですか? そこまで匂いは悪くないような……」

奏「ダメよ。これは、ダメなの……」

ほたる「は、はい……でも……」

奏「一口飲むたびにファンが100人増えるとしても、普通に働いてそれだけのファンを獲得することの数十倍の水分を失うことになるわ」

ほたる「えっ……!?」

奏「女の涙なんて、垂れ流すものじゃないのよ……」グスッ…

ほたる(目に涙が……!?)



忍「えぇっ……な、泣いてますよ? 大丈夫なんですか、あれ」

泰葉「あぁ、スペシャルドリンク……あれはね……」

忍「あれは……?」

泰葉「………レッスンに戻りましょうか」ニコッ

忍「すごい綺麗な笑顔!」

忍(でも、本物の泰葉ちゃん……綺麗だなぁ……)

忍(アイドルって感じで、すごい……アタシも、あんなふうに……)


泰葉「……大丈夫?」

忍「あ、はいっ! 今、みんなすごいなぁって思ってて……とくに岡崎さんは昔から芸能界で活躍してたし!」

泰葉「すごい、か……そんなこと、ないの。私は……ただのお人形さんだったから」

忍「え?」

泰葉「……だから、憧れることなんてない。って言ったらどう思う? ステージの上の私は全部、演技だって言ったら」

忍「そ、そんなの……」

泰葉「……」

忍「そんなの嘘だ! だって、この前のライブ! すっごくキラキラしてて――アタシ、感動して泣いちゃったもん!」

泰葉「感動、したの?」

忍「そうだよ! あれが演技だなんて信じられない! 泰葉ちゃんはサイッコーのアイドルなの!」

泰葉「……そっか。最高のアイドル、か」

忍「あっ……ご、ごめんなさい! 生意気なこと言っちゃいました!」

泰葉「ううん。ごめんね、ちょっとからかいすぎちゃった……ふふっ、ありがとう」

忍「ごめんなさいっ、岡崎さん! 本当に、すごいなって思ってたから、つい」

泰葉「もう、いいから。私こそごめんね」

忍「……うぅ、ありがとうございます」

泰葉「でも、昔の私がお人形さんだったのは本当――芸能界は、綺麗な色だけじゃない」

忍「そ、それは……」

泰葉「……ねぇ、あなたはその覚悟はある?」

忍「その覚悟は……なかった、かも」

泰葉「じゃあ、どうするの?」

忍「えっと……それは……」

泰葉「………」

忍「今する! ここで、カクゴをキメちゃうっ!」

泰葉「……?」ポカン…

忍「アタシだって、何にも考えないでいたわけじゃないもん! だから、決めた! だいじょーぶっ」

泰葉「……ふふっ、すごいんだ」

忍「む、昔からアイドルに憧れてたんだもん……ちょっとぐらい、大丈夫。プロデューサーだっているから、信じてる!」

泰葉「プロデューサー……か」

忍「何にもわかんなかったアタシを、誰も賛成してくれなかった夢を……『大丈夫』って言ってくれた人。だから、アタシも頑張るって決めたんだ」

泰葉「そう……ふふっ、ならきっと、大丈夫」

忍「そう、かな……?」

泰葉「人の縁って、不思議だから……きっと、運命の人っているんだと思う。私にも、忍ちゃんにも」

忍「え、アタシの運命の人がプロッ……そ、そんなの! あは、あははは……」

泰葉「ふふっ。だけど、まっすぐ導いてくれるパートナーがいるなら大丈夫。私が……もう、人形じゃないって思えるのといっしょだから」

忍「……岡崎さん、かっこいいなぁ」

泰葉「先輩、だからね。ごめんね、ちょっと強く言いすぎちゃった」

忍「ううん。勉強になりました! ありがとうございますっ」

泰葉「あぁ、それからもうひとつだけ」

忍「はい、なんですか?」

泰葉「……岡崎さん、よりも。泰葉ちゃんって呼んでほしいな?」

忍「……うんっ、泰葉ちゃん!」

千枝「フェイフェイさん、身体が柔らかいんですね……!」

菲菲「ふぇいふぇい、ダンスは得意だからデスヨー。でも、ポーズがカワイくないって言われチャウネ……」

千枝「可愛い、ポーズですか?」

菲菲「チエちゃんみたいにカワイくなりたいデスヨ……」

千枝「じゃ、じゃあ。いっしょに可愛いの特訓をしましょうっ!」

菲菲「特訓デスカ?」

千枝「はい。まずチョキを作って……」

菲菲「ピースだネー♪」

千枝「ウサちゃんピース♪」ニコッ

菲菲「ウサちゃんピースダヨー♪」ニコッ

千枝「わぁっ、可愛いです!」

菲菲「そうカナー? でも、チエちゃんはもっとカワイかったヨー?」

千枝「えへへ……じゃあ、二人でピースしたらもっとカワイく、なれるかな……?」

菲菲「ワァ! やってみたいデス!」

千枝「それじゃあこっちで、こうやって……」

トレーナー(だいぶお互いに打ち解けたみたい。よかった、レッスン自体もやっぱり姉さんたちの担当するアイドルの子たちはレベルが高い)

トレーナー(いい刺激になってくれそう……ふふっ、ライブもうまくいってくれるといいけど……)



千枝「あ、あのっ。トレーナーさん」

トレーナー「はいはい、どうしました?」

千枝「……えっと………いきますっ!」

トレーナー「?」

千枝「らいおんぴーす!」ガオー

トレーナー「……!?」

トレーナー(これは……何? 手をパーにしたウサちゃんピースに加え、後ろから菲菲ちゃんがライオンのたてがみを表現すべく手を千枝ちゃんのほっぺ側へ繰り出している)

トレーナー(何よりも特筆すべきは一生懸命ライオン感を出そうとしたのであろう、大きく開いた口! 噛みついちゃうぞと自己主張をしつつもどこか幼さが消えきらない……絶妙なバランス感覚!)

トレーナー(まさにライオン……! ピースじゃなくなっているなんて、細かいことでしかない……!)

千枝「ら、らいおん……」

トレーナー「……ハッ!? なるほど、ライオンピースですか」

千枝「あの、トレーナーさん……ライオンさんは……」

トレーナー「見事です、千枝ちゃん。菲菲ちゃん……素晴らしいとしか言えません」

千枝「わっ、本当ですか? 千枝、嬉しいです……!」

菲菲「やったデスネー♪ これでふぇいふぇいたちも一歩先、カナ?」

トレーナー「えぇ……もう、私にできるビジュアルレッスンはありませんね……」ガクッ

千枝「えっ」

ルキトレ「お姉ちゃん!? お姉ちゃぁあああああん!!」

菲菲「……ロリコンはビョーキですカ?」

瞳子(やはり千枝ちゃんは魔性ね……本当、末恐ろしい子……)

今日はここまで
キャラ指定ありがとう、可愛く書けるよう頑張ります!

トレーナー「本日はここまで。お疲れ様でした!」

忍「ふぅ……疲れたぁ……」

泰葉「お疲れ様でした」

奏「うふふ、大丈夫?」

ほたる「はいっ……まだ……」

夕美「大丈夫ですか、瞳子さん……?」

瞳子「えぇ、私の中に新しい何かが目覚めた気がするわ」

菲菲「アイヤー……千枝ちゃん、スゴいネ……」

千枝「えへへっ、おつかれさまです!」

ルキトレ(やっぱりお姉ちゃんが担当してるアイドルの子たちはレベルが高い……勉強になるなぁ)

千枝「今日のレッスン、楽しかったです♪」

瞳子「私も楽しかったわ……いろいろと」

千枝「いろいろ、ですか?」

瞳子「えぇ、花のことを聞いたり、花のことを考えたり、花のポーズをしたりね……」

千枝「花?」

夕美「うん。瞳子さんにいそがしくても、枯らさなくてすむ綺麗なお花を聞かれちゃったのっ!」

千枝「あ……夕美さん?」

夕美「うんっ! 千枝ちゃんも、お花好き?」

千枝「千枝も、好きです。でも……」

夕美「でも?」

千枝「……子供っぽいって、言われないか心配で……」

夕美「子供っぽいって……お花が好きなのは子供なんかじゃないよっ!」

千枝「ほ、本当ですか?」

夕美「うん! 本当だよっ」

夕美「大人のコーディネートとして使われるお花もあるけど、そうだなぁ……」

千枝「花の髪飾り……素敵ですっ!」




ほたる(夕美さん……あんなに年下の子とも、年上の人とも仲良くなって……)

ほたる(2人とも先輩なのに、打ち解けちゃってる……やっぱり、すごい……)

ほたる(……私も、仲良くなれたら……)

奏「ねぇ、ほたるちゃん」

ほたる「えっ、はい」

奏「……あなた、趣味とかある?」

ほたる「趣味……レッスンを、頑張ったり、笑顔の、練習をしたり……」

奏「笑顔の練習? へぇ……」

ほたる「あ……ごめんなさい……」

奏「ふふっ、なんで謝るの? いいじゃない、見せてほしいな……あなたの笑顔」

ほたる(え、笑顔……笑顔……)

ほたる「こ、こう……?」ニ…

奏「うーん……少し、硬くないかしら? ほっぺも、こんなに……」ツン…

ほたる「ふに……す、すみません……」

奏(……柔らかいわね、思ってたよりずっと。ふふっ、本当に可愛い……♪)

 ツンツン…

ほたる「……あの、奏さん……手は……」

奏「あぁ、少し夢中になっちゃた。ごめんね?」

ほたる「いえ、大丈夫ですから……」

奏「……今日、ずっとガチガチのままだったでしょう? ケガのもとよ?」

ほたる「でも、頑張らないと……私、今度こそ……」

奏「今度こそって……?」

ほたる「あ、いえ。なんでもないんです……すみません、失礼します」

  タタタタ…


奏(……ふぅん? 何か理由でもあるのかしら)

泰葉「ずいぶん気にしているみたいですね」

奏「あら、泰葉。そうねぇ……そうかもね?」

泰葉「気まぐれですか?」

奏「さぁ? ふふっ、でも……気にならない? あぁいう子のこと」

泰葉「………さぁ、どうでしょう」

奏「ふふっ、素直じゃないんだから♪」


忍「(やっぱりあの2人は並んで立つと絵になるなぁ……)」

菲菲「(……ふぇいふぇいたちもあんな風になりたいデスネー)」

忍「……でも、勉強になるよね」

菲菲「そうダネー……千枝ちゃん、キレイでステキだったヨー……」

忍「泰葉ちゃんなんて息も切らさないんだよ? 同い年なのに、すごいなぁ……」

菲菲「ふぇいふぇいたちも負けられないデスヨ!」

忍「うんっ、そうだね! アタシもアイドルとして……頑張るって決めたんだもん」

菲菲「オォッ! シノブちゃんも燃えてるデスカ?」

忍「うん。発破かけられちゃったからね♪」

菲菲「ハッパ……爆発デスカ?」

忍「うんっ、爆発だー!」

菲菲「爆発ダー♪」


奏「(……泰葉こそ、じゃない?)」

泰葉「(さぁ、なんのことでしょう?)」

瞳子「千枝ちゃん、そろそろ私たちも帰りましょうか」

千枝「あっ、こんな時間……また、お花のこと教えてくれますか?」

夕美「うん、喜んでっ! 楽しみにしてるね?」

瞳子「ふふっ、じゃあね。夕美ちゃん」

夕美「はい、また!」

   

夕美「ふふっ、よかったぁ、仲良くなれたよほたるちゃ……あれ? ほたるちゃんは?」

奏「ごめんなさい、からかいすぎたみたいで帰っちゃった」

夕美「なるほど……そっか、大丈夫ですから」

奏「……いいの?」

夕美「はい。すみませんっ……私も帰りますね」

奏「わかった、お疲れ様……」

夕美「はい、お疲れ様でしたっ!」

休憩

忍「みんな帰っちゃったね」

菲菲「そうダネー……」

忍「アタシたちも帰ろっか」

菲菲「ウン!」

ルキトレ「あ、2人とも」

忍「トレーナーさん。どうしたの?」

ルキトレ「明日からはお姉ちゃんが来るから、レベルも高くなると思うの。負けないでねって、応援したくて」

菲菲「ワー! 応援、アリガト、うれしいデスヨー♪」

忍「そんなにすごいの……?」

ルキトレ「はい。だって泰葉ちゃんなんて息も切らさないし……」

忍「つまり、あのレッスンでヘトヘトになってたら……明日からのレッスンじゃ死んじゃうんじゃ……!?」

菲菲「えー!? ふぇいふぇい死にたくないデスヨー!?」

ルキトレ「そ、そこまで厳しくはしないはずだから! 大丈夫……大丈夫だよ、たぶん……」

忍「うぅ、がんばろうねフェイフェイちゃん……」

菲菲「ふぇいふぇいふぁいとダヨー……」

― 2日目 ―

トレーナー「今日は昨日に引き続いて私と、下の姉の2人が担当します!」

ベテトレ「レッスンメニューに関しては、それぞれの体力に合わせたものを組み立ててある。少々キツいかもしれないが、頑張ってほしい」


忍「キリっとしたお姉さんだね……」

菲菲「ふぇいふぇい、がんばらなきゃダネ……」

千枝「大丈夫です。トレーナーさん、優しいから……」

菲菲「そうナノ? 謝謝! ならだいじょうぶカナー?」

瞳子「……千枝ちゃんはあれで結構体力があるから、どうかしら?」

奏「ペアはまた組み換えなのね……ふぅん、じゃあ――」

奏「よろしくね?」

菲菲「がんばるヨー!」


忍「お願いしますっ!」

千枝「千枝も、がんばっちゃいますっ」


夕美「頑張ります!」

泰葉「はい、よろしくお願いします」


ほたる「………」

瞳子「大丈夫?」

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