ほむら「杏子、遊びに行きましょう」(196)

杏子「はぁ?」

ほむら「さぁ、人の家でだらだらしていないで準備しなさい」

杏子「遊びに行くってどこにさ?」

ほむら「どこって……それはあなたに任せるわ」

杏子「任せるって……じゃあ家で遊ぼうぜ」

ほむら「ダメよ、外で普通の女の子らしく遊ぶのよ」

杏子「なんだよ突然……明日の休日にまどかと二人で遊ぶ予定でもできたのか?」

杏子「それで一般的な女の子が遊ぶ場所とか知らないからとか……」

ほむら「……」

杏子「図星かよ……」

ほむら「理由はなんでもいいでしょう?ここは誰の家かわかっていて拒否権があると思っているの?」

杏子「あーわかったわかったって」

―外―

杏子「遊ぶ前に聞きたいんだけどさ」

ほむら「何よ」

杏子「その明日のまどかとの約束ってのは場所は指定されてないのか?」

杏子「誘ってきたってことは何かしら一緒に行こうってあっちは思ってるんだろ?」

ほむら「お互いの好きな場所を一緒にまわろうって約束しているのよ」

杏子「それで今日好きな場所を私の意見を聞いて考えようってことか」

杏子「見滝原の方なんてあんまりおぼえてないんだけどねぇ」

ほむら「一日中ぶらぶらしてたりするんだから私よりは詳しいでしょう?」

杏子「つーかさやかに聞いたほうが早いんじゃねぇの?」

ほむら「馬鹿ね、さやかに聞いたらまどかに筒抜けよ、間違いなく」

杏子「はぁ……んじゃまずはあそこでいいか」

―ゲームセンター―

杏子「暇つぶしといえばここだろ」

ほむら「ゲームセンターってまどかは好きなのかしら」

ほむら「騒がしい場所ってあの子はあんまり好きじゃない気がするけど……」

杏子「でもよくカップルでクレーンゲームで盛り上がってるのはみかけるけどねぇ」

杏子「あとはそこのシールつくるやつとか」

ほむら「なるほど、一応覚えておいたほうがいいかしら……」

杏子「んで、もしものために練習するわけだ」

ほむら「何よ、クレーンゲームが上手だといいんでしょう?」

杏子「それでぬいぐるみをとって渡すっていうのはよく見かけるしな」

ほむら「こんなの要はいい位置をとってつかむだけでしょう?簡単じゃない」

杏子「いや、まぁそうなんだけどさ」

杏子(アームの力とかは体験したらわかるか……)

ほむら「……取れる気がしないわ」

杏子「これは正攻法じゃ無理だな」

ほむら「他に方法があるの?」

杏子「ん?んじゃ1回やってみるか」

ウイーン

ほむら「行きすぎてない?」

杏子「これでいいんだよ」

ウイーン

ほむら「あ、紐に引っ掛けて取るのね……」

ポト

杏子「こんな感じかな、これは私はいらねぇしやるよ」ポイ

ほむら「……カップルがぬいぐるみをプレゼントするんだったわよね?」

杏子「ん?そういうのをよく見かけるってだけだけどな」

ほむら「……悪いけどあなたのその気持ちは受け取れないわ」

杏子「ば!ちげぇよ!」

ほむら「冗談はさておき、クレーンゲームについて杏子のおかげで少しは分かったわ」

杏子「ま、無理だと思ったら素直に諦めたほうがいいぞ」

杏子「必死すぎると引かれるしな」

ほむら「それはそうね……」

ほむら「さてと、次はあのプリクラというものね」

杏子「あれは別に練習は必要ないんじゃないかい?」

ほむら「操作がわかってないと不安じゃない」

杏子「まぁ止めはしないけどさ」

幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
パターン1
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
8. アイドルマスターブレイク高木裕太郎
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

杏子「初めて見たよ、こんな証明写真取る人みたいな表情のシール」

ほむら「放っておいて……」

杏子「あれの機能で遊ぶ以前にまずは笑顔ぐらい作ったらどうだ?」

ほむら「作り笑顔って……こ、こう?」ニコォ

杏子「ぷはっげほっごほっ」

ほむら「わ、笑わないでよ!」

杏子「い、いやだってお前……ククッ……その顔は反則だろ」

ほむら「そういえばあなたはダンスゲームをしていたわね」

杏子「あれか?今はやってる奴なんてあんまりいないしまどかがしたがるってこともないと思うけど」

ほむら「まどかとのお出かけ成功のためって言ってもそこまで徹底することはないわよ」

ほむら「せっかくあなたと出かけているのだし、興味はあるからやってみましょう」

杏子「へぇ、あたしにあのゲームで挑もうってのかい」

ほむら「初心者なんだから手加減しなさいよ」

杏子「気が向いたらな」

ほむら「ケチねぇ……」

ほむら「タイミングよくこの床を踏めばいいのね」

杏子「簡単だろ」

ほむら「えぇ、わかったわ」

杏子「んじゃ早速、難易度は最大だな」

ほむら「え?わ、私は初心者っていってるじゃない!」

杏子「負けたほうがジュースおごりな」

ほむら「ちょ、ちょっと!」

―――――
―――

杏子「まさか途中から慣れて追い上げてくるとは思わなかったよ」

ほむら「初心者をいたぶって楽しい?」

杏子「普段悔しがったりした表情を見せないお前相手だからな」

杏子「さて、約束だしジュースを買ってきてくれよ」

ほむら「まったく……」

ほむら「はい、買ってきたわよ」

杏子「……それって……」

ほむら「えぇ、ブラックコーヒーよ」

杏子「……」

ほむら「まさかお子様みたいに飲めないなんて言わないわよね?」

ほむら「ましてや人に買ってきてもらったのもなんだから」

杏子「あーいや……」

ほむら「食物は粗末にしちゃいけないのよね?」

杏子「うぐ……」

杏子「飲むよ!飲めばいいんだろ!」グイッ

ほむら「えぇ、残さず飲んでね」

杏子(にが!なんだよこれ、なんでこんなもんが売ってるんだよ…)

ゴクゴク

杏子「ぷはっ……これで文句ないだろ!」

ほむら「そうねぇ……」ヒョイ

ほむら「まだ少し残ってるけど」クイッ

コクコク

杏子「んなもんよく飲めるな……」

ほむら「ふぅ、別に美味しいわけじゃないけどまずいってこともないわよ」

ほむら「そろそろ次の場所に行きましょう」

―外―

杏子「次はどうすっかな」

ほむら「あなたまさか1日じゅうゲームセンターですごしたりしていたの?」

杏子「いや、んなわけじゃねぇけど」

杏子「屋台の食い歩きとか、おかしの調達とか」

ほむら「食べ物ばかりね……」

杏子「そう言われてもなぁ、ブランドとかわかんねぇし」

杏子「食い物を腹いっぱい食えるってのはいいじゃねぇか」

ほむら「まぁいいわ、その杏子の回るコースを歩いてみましょう」

ほむら「まどかも食いしん坊さんだし知っておいて損はないわ」

杏子「んじゃまずはあっちからだな」

―クレープ屋―

ほむら「クレープの屋台ね」

杏子「オススメはチョコバナナかな」

ほむら「あなたは何を頼むの?」

杏子「ん?あたしはオススメした通りだよ、一番うめぇチョコバナナにする」

ほむら「じゃあストロベリーにするわ」

杏子「なんだよ、人のオススメぐらい聞きゃいいのに」

ほむら「どんな味か知りたいのだからあなたが頼んだのなら一口貰えばいい話じゃない」

杏子「あたしのクレープをタダで1口奪おうってのか!」

ほむら「別に私のクレープもあげるわよ、馬鹿なこと言ってないで買いに行きましょう」

杏子「料金をおまけしてくれるなんて思わなかったよ」

ほむら「サービスのいい店ね、まどかときた時も安心だわ」

杏子「ん?どこ行くんだよほむら」

ほむら「どこって……そこのベンチで座って食べないと」

杏子「はぁ?クレープなんて食いながら歩けるだろ?ほら次行くぞ次」

ほむら「ちょ、ちょっと杏子待ちなさい!」

ほむら「歩きながらって食べにくいわね……」

杏子「慣れるとどうってこともないよ」

ほむら「なんだか早いうちにもらっておかないとぺろりと食べそうだし一口もらえるかしら?」

杏子「ほれ」

ほむら「ありがと」パク

ほむら「確かに言うだけあるわね」ホムホム

杏子「じゃ、あたしもそっちをもらうかな」

ほむら「はい、どうぞ」

杏子「いただき」ガブッ

ほむら「な!何大口で大きく取ってるのよ!」

杏子「へっ一口は一口だろ?」ペロリ

ほむら「まったく……」

―たこ焼き屋―

杏子「次はここだ、甘いものの後は辛いものってね」

ほむら「待って杏子」

杏子「なんだよ」

ほむら「私まだクレープ食べ終わってない……」

杏子「食うの遅いなお前」

ほむら「あなたが早すぎるのよ、だいたい歩きながら食べるって慣れてない身には難しいのよ?」

杏子「まぁ食い終わるまで待つのはいいけどさ、早く食わないと溶けはじめてるぞ?」

ほむら「わ、あーもう!」

杏子「その気になれば早く食えるじゃん」

ほむら「早く食べるんじゃなくて味わいたいんだけど……」

杏子「歩きながらでも味覚はあるだろ?」

ほむら「はぁ……それで、たこ焼きだっけ?」

杏子「あぁ、熱いんだけど香ばしくて美味いんだよね」

ほむら「なんだか食べ物巡りに変わってきている気がするわ……」

杏子「いいじゃねぇか、まどかに美味いものでも食わせてやれば喜ぶって」

ほむら「はぁ……」

杏子「またおまけしてもらえるなんてラッキーだな」

ほむら「そうね、しかも出来立てだなんて」

杏子「さて、次に行くか」

ほむら「ってまたなの!?」

杏子「なんだよ、たこ焼きも食いながら歩けるだろ?」

ほむら「ああもう!」

杏子「次はあっちだな」

ほむら「……」

杏子「あつつ、でもうめぇ」ホムホム

ほむら「……」

杏子「どうしたんだよ、さっきから口押さえて黙って」

ほむら「……」

杏子「あぁ、お前舌やけどしたのか……」

ほむら「……」コクン

杏子「自販機はっと……水でも買うか?」

ほむら「……」コクコク

ほむら「はぁ……」

杏子「せっかく出来立てなのに熱くて食えないなんて損だな」

ほむら「元病院暮らしがそんなに頑丈にできてると思わないことね」フゥーフゥー

杏子「必死にたこ焼きを冷ましながら言われてもかっこよさのかけらもないね」

ほむら「うるさい」フゥーフゥー

杏子「それで、味は悪くないだろ?」

ほむら「そうね、たしかに美味しいわ」

杏子「おかわりしたくなるんだよね」

ほむら「あぁ、だからすぐに移動して店から遠ざかるのねあなた……」

杏子「案外万引きのしてた頃の癖かもな、盗んだから逃げないとって」

ほむら「笑えないし冗談に聞こえないからたちが悪いわ」

―ラーメン屋―

ほむら「冷めてしまえば食べ終わるのにさほど時間はかからないわね」

杏子「ついたついた、ここの屋台もうめぇんだ」

ほむら(私の胃はもつのかしら……)

ほむら「……」ズルズル

杏子「……」ズルズル

ほむら「ごちそうさまでした……」

ほむら(もうお腹いっぱいよ……)

杏子「なんだよ、スープがうめぇのに残すのかよったく」ゴクゴク

ほむら(どんな胃袋してるのよ!)

杏子「あー食った食った」

ほむら「そうね」

杏子「よーし次だ次」

ほむら「ちょっと待って!」

杏子「ん?」

ほむら「まだ食べ歩きって続くの?」

杏子「あと2件ぐらいかな」

ほむら「悪いけど、私はもうお腹いっぱいよ……」

杏子「なんだよ、少食だなお前」

ほむら「あなたが大食いすぎるだけでしょう……」

杏子「となると次は……あっちだな」

ほむら「次はどこに行くの?」

杏子「腹も膨れたならあとはやることは一つだろ」

ほむら「?」

―土手―

ほむら「あぁ、ここは知ってる場所ね」

杏子「腹も膨れて日も出てて暖かいんだ」

ほむら「えぇ、そうね」

杏子「あとはこういう日当たりのいい場所で寝るだけだ」

ほむら「服が汚れるのとか気にしないの?」

杏子「そのためにここにダンボールがかくしてある」

ほむら「寝るのなら家で寝たほうがいいんじゃないかしら……」

杏子「外で日にあたってるのが重要なんだよ、文句言わないで寝てみろって」ゴロン

ほむら「まぁいいわ、今日はあなたに任せたのだから」ゴロン

杏子「こうやって静かに時間を過ごすのもいいもんだろ?」

ほむら「そうね、そんな余裕は今までなかったからか新鮮だわ」

杏子「ま、これに関してはあたしも最近気がついたんだけどな」

ほむら「あら、心に余裕でも生まれたの?」

杏子「どっかのお節介なボンクラとかのせいでね」

ほむら「暖かいわね」

杏子「夏になったら暑くてこんな事してられないだろうけどな」

ほむら「ふふっそうね」

ユサユサ

ほむら「ん……」

ユサユサ

ほむら「んん……何よ杏子……」

杏子「すぅ……すぅ……」

ほむら「あれ?杏子が寝てる?」

マミ「あ、起きた?」

ほむら「……マミ?」

マミ「こんなところで寝ていると風邪をひくわよ?」

ほむら「日が暖かくて……」

マミ「確かに暖かいけどだからって外で無防備に寝ていたら危ないわよ?」

ほむら「私や杏子を襲った一般人が?」

マミ「……否定出来ないわね」

杏子「すぅ……すぅ……」

マミ「倒れているあなた達を見た時は魔女にやられたのかと思ってびっくりしたわよ……」

ほむら「ちょっと杏子といろいろと遊んでいただけよ」グシグシ

マミ「みたいね、ふたりとも普段見せてくれないような無邪気な寝顔だったし」クスクス

ほむら「ちょ、ちょっと携帯なんて見て何笑ってるのよ!もしかして写真を撮ったの!?」

マミ「暁美さんと佐倉さんの無邪気な寝顔を撮らないなんてもったいないじゃない」

ほむら「け、消しなさい!」

マミ「じゃあ美樹さんと鹿目さんに送ってから消すのとそのまま私が保存しているのとどっちがいい?」

ほむら「何よその選択肢……」

杏子「すぅ……すぅ……」

マミ「あ、一応私が来た時にはあなた達は寝ていたから鞄の中とか確認しておきなさいよ」

ほむら「盗るほど何かが入っているわけではないはずだけど……そうね」ゴソゴソ

マミ「あら、それはプリクラ?」

ほむら「いえ、これは証明写真よ」

マミ「証明写真なんてあなたは何に使うつもりだったの?というか佐倉さんも写ってたしプリクラよね?」

ほむら「なんでもいいでしょう?」

マミ「えい」ヒョイ

ほむら「あ!ちょっと返しなさい!」

マミ「ふふっなるほどね、証明写真っていうのも納得だわ」クスクス

ほむら「か、返して!」

マミ「ふふっごめんなさい、寝起きのおかげか珍しくあなたが隙だらけだから反応が面白くて」

ほむら「もう……」

杏子「ん、んーよく寝た―」

マミ「おはよう佐倉さん」

杏子「ん?な、なんでマミがいるんだ!?」

ほむら「寝込みを襲いに来たのよ」

マミ「何いってるのよ……」

マミ「まぁ何事もないみたいでよかったわ」

ほむら「えぇ、気が付かない間に杏子が襲われた以外は」

杏子「へ?」

マミ「暁美さん、あんまりおいたが過ぎると美樹さんと鹿目さんにあの写真を送るわよ?」

ほむら「うぐ……」

ほむら「ねぇマミ」

マミ「何?」

ほむら「友だちと遊ぶ時ってどんな場所に行くものなのかしら」

マミ「え?」

ほむら「私、ずっと病院だったし教えて欲しいんだけど」

マミ「そうねぇ……お手軽に遊ぶならウィンドウショッピングとか」

ほむら「普通ね」

杏子「んで、これからどうするんだよほむら」

ほむら「もう予定は?」

杏子「だいたいここで寝て起きてお前の家に転がり込んで終わりだ」

ほむら「ふむ……」

ほむら「マミ、あなた今から予定は?」

マミ「用事は済ませたから帰るところよ?」

ほむら「マミ、私達と遊びに行きましょう!」

マミ「え?」

杏子「なんかこいつ明日まどかと遊ぶからその予行練習みたいなことをしたいんだとさ」

マミ「あぁ、いいところを見せるために」

杏子「そんなところだ」

ほむら「理由はなんでもいいでしょう!行くの?行かないの?」

マミ「いいわよ、付き合ってあげるわ」

ほむら「じゃあ早速遊ぶ場所を教えてもらえるかしら」

マミ「わかったわ」

杏子「腹八分だったからちょっと小腹が空いてきたなぁ」

ほむら「食べ過ぎよあなた……」

―商店街―

ほむら「ねぇマミ」

マミ「なにかしら?」

ほむら「なんというか、中学生が友だちと行く場所というよりは……・主婦が行く場所にきてない?」

マミ「あっ……ごめんなさい、そういう方面にはあんまりいかなくなっちゃったから」

ほむら「ま、こういう野菜が安い店を知れるのは杏子の食費を考えるとありがたいんだけどね」

杏子「この八百屋のりんごうまそうだな」

ほむら「我慢しなさい、今食べると夕飯が入らないわよ」

杏子「あたしなら大丈夫だって」

ほむら「本当に大丈夫そうだから笑えないわ」

マミ「この雑貨屋さんなんて大きいし楽しめるんじゃないかしら」

杏子「お、食器が並んでやがる」

ほむら「そういえばこの前お皿を杏子が割ったんだったわ……一枚買おうかしら」

マミ「暁美さん、あなたも人のことを言えないぐらいに主婦みたいになってるわね……」

ほむら「服屋の場所も知っておいたほうがいいかしら」

マミ「そうね、女の子どうしのお出かけなら服屋さんは楽しめると思うわ」

マミ「あっちの方にあるお店は可愛い服が多くてサイズも色々取り揃えているわよ」

ほむら「それは暗に私のサイがふつうじゃないと言いたいのね?」

マミ「え?あ、そうじゃなくて私がけっこう大きいサイズだから……ね?」

ほむら「羨ましい悩みね」

マミ(どうしたらいいっていうのよ……)

杏子「お、あれってなんだ?」

ほむら「あ、ちょっと杏子勝手に移動しないで」

マミ「あ、ふたりとも待ちなさい」

―数時間前―

さやか「お、きたきた」

まどか「ごめんねさやかちゃん、おまたせ」

さやか「んで、ほむらが好きそうな場所だっけ?」

まどか「うん、ほむらちゃんが好きな場所ってどこだろう」

さやか「うーん、おしゃれなカフェでコーヒー飲んだりしてそうだよね」

まどか「あ、確かにほむらちゃんだと絵になるよね」

さやか「他にも図書館とかで小難しい本とか読んでるイメージもあるかも」

まどか「読書してるほむらちゃんも絵になりそうだもんね」

さやか「後は本屋とかで小説のコーナーに行ったりとか」

さやか「静かで落ち着ける場所に行ってそうじゃない?」

さやか「あたしはそんなところは苦手だけどね」

まどか「あはは、私もあんまり得意じゃないかも」

まどか「でもね、今はほむらちゃんのピリピリした感じがなくなって」

まどか「そういうイメージが最近はなんだか薄れてきちゃったんだ」

さやか「奇遇だね、あたしもそれは思ってたよ」

まどか「だからね、本当のほむらちゃんが好きな場所を知りたいなって思ったの」

さやか「でもあいつのことだからまどかには絶対格好つけるだろうね」

さやか「って、あぁ、それであいつの好きそうな場所を自分の好きな場所みたいに連れて行こうってわけね」

さやか「まったく熱いねぇこのこの」ワシャワシャ

まどか「わわ、やめてよさやかちゃん」

さやか「まぁでも、静かにのんびりするのは好きかもしれないね」

まどか「そうかな?」

さやか「だっていままでずっと動きまわってたんだし」

さやか「なんといっても静かにのんびりしている時に隣にまどかがいればイチコロでしょ」

まどか「い、いちころって///」

さやか「とにかく、余裕がなかったあいつとしては綺麗な景色とかにも弱いんじゃない?」

まどか「綺麗な景色かぁ……どこだろう」

―――――
―――

さやか「景色がよさそうな場所はざっとこんなところかな」

まどか「結構疲れたねー」

さやか「いい景色の場所なんて坂を登るのは定番だしね」

まどか「でも参考になったよ、ありがとうさやかちゃん」

さやか「んじゃあとはファンシー系のお店だね」

まどか「え?」

さやか「なんか大人ぶってるけど本当はファンシー系に弱そうじゃんほむらって」

まどか「うーん……確かにそんな気がしてきたよ」

さやか「部屋を見る限りそんなものはなかったけどさ、今更あんなものって買ってないだけな気がするんだよね」

まどか「あ、そこで私がプレゼントしたらってことだね!」

さやか「そういうこと、ってことであっちの方にある大きい雑貨屋さんへ下見にGO」

まどか「おー」

マミ「あら、これなんて可愛いリボンね」

ほむら「そうね、でもこっちのほうが似合うんじゃない?」

杏子「リボンなんて付けれたらなんでもいいじゃねぇか」

ほむら「これなんてどうかしら?」

マミ「あら、いいわね」

ほむら「杏子、これをつけてみて」

杏子「またかよ……人を着せ替え人形みたいにしやがって……」

ほむら「この服とか杏子に似合うんじゃないかしら」

マミ「ふふっそうね」

杏子「もういいだろー帰ろうぜ―」

マミ「暁美さんが選んだものをみていると可愛いものが好きみたいね」

ほむら「え?あ、べ、別にいいでしょ」

マミ「自分が可愛い服を着たりはしないの?」

ほむら「似合わないわよ……」

マミ「そんなことないわ、この服を着てみてもらえるかしら?」

ほむら「私がこれを?」

マミ「いいじゃない、騙されたと思って着てみて?」

ほむら「はぁ、わかったわよ」

杏子(マミのターゲットがほむらにうつった、今が逃げるチャンス!)

さやか「まどかはちょっとここで待っててくれる?」

まどか「どうかしたの?」

さやか「まぁまぁ、すぐ戻るから」

まどか(お手洗いかな?)


さやか(さっきマミさんみたいな人があっちの方に一人でいるのを見かけたんだよね)

さやか(マミさんだったらもっとアドバイスくれそうだし一応マミさんかどうかだけ確認しておこうかな)

さやか「あ、やっぱりマミさんだ!」

マミ(美樹さん!?)

マミ『美樹さん、静かに』

さやか『え?ご、ごめんなさい』

マミ『突然静かにしろって言ってごめんなさいね、多分あなたがいるってわかったらあの子がでてこないから』

さやか(あの子?)

マミ『あ、そうだわ!美樹さんも見ていく?』

さやか『よくわからないですけど……それじゃあせっかくなんで』

杏子「さてと、ほとぼりが覚めるまで適当な場所で遊んでるかな」

まどか「あ、杏子ちゃん!」

杏子「ん?まどかじゃねぇか」

まどか「何かお買い物?」

杏子「あーいや、今は逃げてるところだから何も聞かないでくれ」

まどか「?」

マミ「そろそろ着替えは終わった?」

ほむら「え、えぇ……」

さやか(あれ?ほむらの声?)

マミ「じゃあ開けるわよ?」

ほむら「ま、待って!まだ心の準備が」

シャァ

マミ「あら、とっても似合っててかわいいじゃない」

ほむら「な、なんでさやかがいるの!?」

さやか「あーなんていうかマミさんをみかけたもんで」

さやか「可愛いし似合ってるじゃんほむら」

ほむら「うぅ///」モジモジ

マミ「明日大切な用事のためにも可愛い服を着ないとね」クスクス

さやか(あ、明日のために出かけてたんだ)

さやか「ほむらってさ、意外と可愛い系が好きなの?」

ほむら「え?えっと……き、嫌いじゃないけど///」

ほむら「に、似合わないってわかってるから」

さやか「え?いや似合ってるって、うん、これならまどかも悩殺だね!」

ほむら「な、何を言ってるの///」

杏子(逃げ出したことでなんか言われるのも嫌だしちょっと探っとくか……)

杏子「まどかってさ、好きな場所とかってないのか?」

まどか「え?好きな場所?」

杏子「なんかこう毎日でも出かけたい場所とかそういう場所」

まどか「学校の帰りには森とか小川とかに寄り道したりしてるかなぁ」

まどか「あ、でもこうやってお出かけするのも楽しいし」

杏子「楽しければいいって感じか」

まどか「そうだね、楽しいと時間がすぎるのもわすれちゃうもん」

マミ「あ、ところで美樹さん、突然で用事も聞いてなかったけど何か用事だった?」

さやか「あ、いやマミさんがいたような気がしてちょっと見に来てみただけです」

さやか「まぁほむらのこんな姿が見られる何て思わなかったんですけど」

ほむら「も、もう着替えるわ」

マミ「あ、こら待ちなさい、このままお会計を済ませてしまいましょう」

ほむら「え?何を言ってるのよ」

マミ「ちょっと高いけど、あなたにはお世話にもなってるし先輩としてこれぐらいはたまにはね」ニコニコ

さやか(可愛い服を着たまま会計されて照れてるほむらって新鮮かも)

マミ「あ、美樹さんも一緒にどう?」

さやか「あーいや、一応他に用事があるんでこの辺で」

さやか(ほむらがいるんじゃ手伝ってもらうわけにはいかないし)

マミ「あら、残念ね」

マミ「ところで佐倉さんはしらない?」

さやか「杏子ですか?見てませんね」

マミ「そう、知らないならしょうがないわね」

さやか「迷子なら見かけたら探してたって伝えときますよ」

マミ「そう?じゃあお願いするわね」

さやか「それじゃあまた」

杏子「でさーあいつがさー」

まどか「うぇひひ、ほむらちゃんらしいね」

杏子「いやそりゃあ居候みたいなことしてるんだからしょうがないけどさ」

まどか「でもそれは杏子ちゃんを想って言ってるんだと思うな」

杏子「こっちとしては口うるさいほうがいやなんだけどな」

杏子「ってやべ、結構時間とらせちまったな」

まどか「あ、ううん、私もさやかちゃんが戻ってきてないし杏子ちゃんがきてくれてよかったよ」

杏子「なんだ?さやかは迷子か?」

杏子「まぁ見つけたら探してたって伝えといてやるよ」

まどか「うん、ありがとう!」

さやか(やっばー結構時間たってるしまどかに謝らないと)

杏子(逃げ過ぎると後でグチグチ言われるだろうし早く戻らないとな)

さやか「って杏子?」

杏子「ん?さやかじゃねぇか」

さやか「マミさんが探してたよ」

杏子「まどかがお前を探してたぞ」

まどか「あ、さやかちゃん」

さやか「ごめんごめん、時間かかっちゃった」

まどか「何してたの?」

さやか「ん?んー敵情視察」

まどか「敵?」

さやか「うむ、そしてほむらは可愛いものがおそらく好きという情報を手に入れたよ」

まどか「え、えと……さやかちゃんが何言ってるか全然わからないよ」

マミ「あ、戻ってきたわね」

杏子「で、服選びは終わったか?」

マミ「えぇ、さっきから通る人皆が暁美さんが注目されているわ」

ほむら「早く帰りたい……」

マミ「今日帰っても明日その服を着るのよ?」

ほむら「えぇ!?」

杏子「ふーん、似合ってるしいいんじゃねぇか」

ほむら「杏子まで……」

―――――
―――

ほむら「疲れたわね」

杏子「そうだなー」

ほむら「あなたは途中で逃げたじゃない」

杏子「まぁそういうなって」

ほむら「だいたいあなたはいつもそうやって」

杏子「あーストップストップ!あたしが手に入れたまどかの情報を言うから勘弁してくれ」

ほむら「その情報は本物なの?」

杏子「あぁ、本物だ」

ほむら「随分な自信ね、一体どうやって手に入れた情報っていうのよ」

杏子「え?そりゃあ……」

杏子(会って喋ってたっていうと変なこと喋ってないか追求されそうだな……)

杏子「さやか、そう!さやかに会って聞いたんだ!」

ほむら「なるほどね、それなら確かに信憑性がありそうね」

杏子(うっし助かった)

ほむら「楽しい場所ならどこでもいいってある意味一番困る解答なのだけど」

杏子「それはあたしに言われてもどうしようもないよ」

ほむら「それもそうね」

ほむら「さてと、一度家に戻って着替えたらご飯を食べに出かけましょうか」

杏子「ん?突然どうしたんだよ」

ほむら「今日は杏子と遊ぶって言ったのに食べ歩きにあと2件ほど行けてないんでしょう?」

杏子「別に無理して行く必要はないぞ?」

ほむら「そのお店、美味しいんでしょう?なら食べてみたいわ」

杏子「そうか、味はあたしが保証するから安心しな」

杏子「それじゃあほむらがデート用の服を汚さないうちにさっさと帰るとするか」

ほむら「で、デートじゃなくてまどかと遊ぶだけで///」

杏子「ははっ赤くなってやんの」

ほむら「きょ、杏子!」



終われ

杏子ちゃんとほむらちゃんが仲良く遊ぶのを妄想しようとしたら他の子混ぜたくなって
混ぜたらどうやって終わらせればいいかわからなくなった結果がこれだよ!
まどっちとのデートに杏子ちゃんが隠れてついていってサポートとかも考えたけど
もはやスレタイから離れるし眠たいしってことで付き合ってくれてありがとう

暇つぶしにでもなれば幸いってことでおやすみなさい

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