P「まぁ俺には縁のない話ですがね」

小鳥「そんなことはないですよ」

小鳥「頼りがいのある、いい旦那さんになれると思いますよ」

P「そうでしょうかねぇ」

小鳥「はい」

小鳥「私のほうこそ、縁がないですよ」

P「いやいや、それこそありえないですって」

P「仕事も家事も完璧にこなせるんですから、きっといい奥さんになれますって」

小鳥「肝心の手料理も、食べさせてあげられるような仲に進展しそうな人もいませんし」

P「あんなに美味しいのに、もったいないですね」

小鳥「ふふ、ありがとうございます」

P「いかん、食べたくなってきた」

小鳥「じゃあ、今夜あたり食べにきますか？」

P「いいんですか？」

小鳥「もちろん」




P「どこかに素敵な出会いってないですかねぇ」

小鳥「出会いたいですねぇ」

小鳥「ん～」ﾎﾟｷﾎﾟｷ

P「結構こってますね、ちょっと後ろ向いてください」

小鳥「いつもすいません」


ｷﾞｭｯｷﾞｭｯ


小鳥「あぁ、生き返る」

P「それは良かった」

小鳥「よし、あともうひと踏ん張り」

P「ええ、頑張りましょう」

P「……」ｶﾀｶﾀ

小鳥「……」ｶﾀｶﾀ




P「あれ？」

小鳥「ああ、アレはあそこにありますよ」

P「どうも」




小鳥「えーっと」

P「それは確かそっちに……」

小鳥「あ、あったあった」



…

……

……

…


P「……よし、終わった」

小鳥「お疲れ様です」

P「すいません、お待たせしてしまって」

小鳥「いえいえ、じゃあ行きましょうか」

P「はい」

小鳥「戸締りも…よし、と」



ﾊﾞﾀﾝ

小鳥「うう、夜は冷えますね」


ｷﾞｭｯ


P「本当だ、手が冷たくなってますよ」

小鳥「ふふ、あたたかいです」

P「それは良かった」

小鳥「はいっ」

P「お邪魔します」

小鳥「はい、どうぞ～」

小鳥「すぐに夕飯の支度しちゃいますね」

P「手伝いますよ」

小鳥「いえ、気にせずにくつろいでいて下さい」



ﾄﾝﾄﾝ

ｶﾁｬｶﾁｬ



P「ん～、いい匂い」

小鳥「はい、お待たせしました～」

P「おお、美味しそう」


小鳥・P「「いただきます」」




P「んー、いつ食べても美味しいです」

小鳥「そう言ってもらえると、作った甲斐があります」

P「毎日でも食べたいくらいですよ」

小鳥「こんなに喜んでくれるなら、毎日作ってあげたくなりますね」

P「ご馳走様でした」

小鳥「はい、お粗末さまでした」

P「あー明日からまた頑張れそう」

小鳥「頑張りましょう」


小鳥「今日は泊まっていきますか？」

P「そうしたいのは山々なんですが、家に書類を取りに帰らないといけないので」

小鳥「あら、残念です」

P「また今度、ゆったりしに来ますから」

小鳥「お待ちしてますね」

小鳥「では、また明日」

P「はい、また明日」



～～



P「はぁ……」

P「出会いがほしい」





小鳥「はぁ……」

小鳥「出会いがほしい」



おしまい