パパス「ぬわーー!!」(29)

村人「ぎょえーー!!」

じゃあ乗っとる。

ロザリー「あの」

パパス「いうな」

ロザリー「でも」

パパス「わかっている………わかっているんだ」

モヒカン「そっすよね…」

「………」

モヒカン「……実は」

ロザリー「どうしました?」

モヒカン「本当はひでぶじゃないんす…」

パパス「なんだと!?」

ロザリー「格好いい断末魔なんですか!?」

モヒカン「あ…新記録…っす………」

「………」

パパス「え?断末魔が?」

ロザリー「断末魔と言うか…最後の台詞…のような」

パパス「…なにかスポーツ中に?」

モヒカン「いえ、上司の遊びで………」

ロザリー「…そうなんですか」

モヒカン「はい………」

「………」

パパス「…わしはな、こう見えて実は王なのだ」

モヒカン「立派に見えるっすよ」

ロザリー「ええ」

パパス「最期はな、息子と他国の王子の身代わりになった」

ロザリー「父親の鏡ですね」

モヒカン「男らしいっす」

パパス「そこまでは悔いはない。息子達に夢を託したしな」

村人に気づかんかったwww

ロザリー「夢ですか?」

パパス「連れ去られた妻を探すことだ」

モヒカン「奥さんっすか」

ロザリー「お気の毒です」

パパス「ここに来て妻は生きているのがわかったからそれもいいのだ。息子なら必ずや見つけられるだろう」

モヒカン「優秀な息子さんなんすね」

パパス「自慢の息子だ」

ロザリー「素敵なことです」

パパス「ただ……最期の記憶だけは消してほしい…」

パパス「なんだよぬわーーーーって…なんであんなことを………なんで」

ロザリー「ああ、自ら言ってしまいました…」

モヒカン「悔い残りまくりっすね」

パパス「せめて、ぐふっなら良かった…」

ロザリー「喧嘩売ってますか。買いますよ」

モヒカン「落ち着いてください!」

パパス「だが事実だ。ぬわーーーはないが、ぐふっはありだろう」

ロザリー「………私、エルフなんです」

パパス「だろうな」

モヒカン「えるふってなんすか?」

ロザリー「人間とは違う種です」

モヒカン「へーえ。あんま変わらなそうに見えるっすけどね」

ロザリー「人間に涙を狙われていて、魔族の男性が匿ってくれていました」

パパス「エルフの… ルビーの涙か」

ロザリー「ご存知ですか」

モヒカン「?」

パパス「エルフの涙は宝石になるのだ」

モヒカン「すごいっすね!」

ロザリー「ただ、持つと消える幻の宝石なのです」

モヒカン「摩訶不思議な宝石っすね」

ロザリー「私は匿れるのは不満でしたが、彼を愛していました」

パパス「ほう」

ロザリー「けれども、やはり人間に見つかり……命を落としました」

パパス「……すまぬ」

ロザリー「人間は好きなのです。おきになさらずに」

モヒカン「その間、彼はどこにいたんすか?」

ロザリー「彼は、いまわの時に駆け付けてくれました」

パパス「感動的な話だ」

ロザリー「私は、彼の胸のなかでずっと二人で居たいと伝えて息絶えました……そして…そして…」

ロザリー「ぐふっ…です………」

パパス「ムード台無しだな」

モヒカン「悪役の最期っぽいっすしね」

ロザリー「いわないでーーー!!」

ロザリー「あなたはどうなんですっ」

モヒカン「オレっすか?」

パパス「なんで上司の遊びでこんなことになったんだ?」

モヒカン「オレは…その上司にやられたんすよね」

パパス「…なんだと?」

モヒカン「上司はカッとしやすい人でして勢いで脳天割られましたwww」

ロザリー「酷い…」

モヒカン「仕方ないっすwww」

パパス「なぜそのような職についたのだ?」

モヒカン「上司の上司…一番偉い人に憧れてたんすよ」

ロザリー「あこがれ…ラブですか?」

モヒカン「いや、すんごい強い男でその強さで土地なんかを納めてたっす」

パパス「王か」

モヒカン「ですね。拳王様っすから。でも直属の上司に恵まれなかっただけで拳王様は悪くないんっすよ?」

ロザリー「…そういうことってありますね」

パパス「理不尽だがな」

モヒカン「直属の上司が拳王さまが居ない隙にゲーム大会を開催したんすよ」

ロザリー「さっきいってた遊びですね」

モヒカン「そっす。途中で拳王様に逆らう一派が乱入してきたんす」

パパス「クーデターか」

モヒカン「で、一派のひとりがゲームの新記録出しちゃったんす。で、口が滑って」

モヒカン「あ…新記録……って言っちゃいまして上司の逆鱗に触れて頭パカーンされましたwww」

ロザリー「完全にとバッチリですね」

パパス「クーデターに立ち向かう前だしな」

モヒカン「…拳王様の力にはなれませんした」

「………」

モヒカン「逆にどんな断末魔や最期の台詞が良かったっすか?」

パパス「そうだな…」

ロザリー「悩みますね」

パパス「息子達よ…生きよ………!!とかどうだろうか?」

モヒカン「いっすね!シチュエーションにも合ってるっす!」

ロザリー「でもどこかで聞いたことある気がしますよ」

パパス「確かにな」

ロザリー「私は、少しだけ寝かせてください…すぐ起きますから…とか」

パパス「うむ。余韻はバッチリだ」

モヒカン「でもありきたりっすよ?」

ロザリー「そうね…」

モヒカン「オレは…この眼(まなこ)が希望(ひかり)を失うその一瞬まで…漢(おとこ)としての責務(つとめ)を果たして見せる…!ですかね」

パパス「…オリジナリティはあるが…」

ロザリー「長いしちょっとうっとうしいです」

モヒカン「ですよねー」

ロザリー「結構むずかしいものですね…」

パパス「他の人はどうなんだろうか」

モヒカン「気になるっすね」

ロザリー「ちょっと聞いてみましょうか」

ーーー

「…が…ま…ですよ」

「カエル?」

「いえ、途中で力尽きました…」

「ああ、なるほど……」

「そういうパターンもあるんだな……」

「はい………」

ーーー

「目が~目が~!!」

「目?」

「閃光にやられて落下死だったのでな」

「泣きっ面にハチですね……」

「踏んだり蹴ったりでもいいっすね……」

「そうだな………」

ーーー

「愛してくれて…ありがとう……だったな」

「おおっ理想に近いっす!」

「いや、今思い出すと顔から火が出そうだ。キメすぎた……」

「黒歴史的なパターンなんですね……」

「冷静になったらキツいものがあるな」

「恥ずかしい………」

ーーー

「リフレーシュ!」

「クレンジング!」

「ラブリー!」

「ステージアウト!」

「ビューティフォー!」

「………」

「………」

ーーー

ロザリー「なんか…私たちって…」

モヒカン「意外と恵まれてるっすか?」

パパス「他は無言とかウワーー!みたいなパンチがない感じだったな」

モヒカン「最期は爪痕残したいっす」

ロザリー「そうですよね」

パパス「かといってインパクト重視だと無惨だったな」

ロザリー「…これで、良かったんだと思います」

パパス「そう…だな。ぬわーーーー!!でも愛着沸いてきたしな」

モヒカン「あ…新記録……も自分らしいっす」

ロザリー「ぐふっだってピサロ様は気にしないお方でした!」

ウフフアハハ…

?「む」

モヒカン「!!拳王様!」

ラオウ「うぬを知っているものか」

ロザリー「憧れてた上司ってこの方?」

パパス「屈強だな」

モヒカン「拳王様もしんでしまったんですか……」

ラオウ「うむ、しかし悔いはない」

パパス「…つかぬことを伺うが最期はどの様に?」

ラオウ「この様に拳をあげて我が人生に悔い無し!と叫んで天にエネルギーを放った。我ながらいい最期だったと思うぞ」

「………」

ラオウ「?」

パパス「やはり」

ロザリー「ええ」

モヒカン「そっすよね」

「「「格好よくやりなおしたーい!!!」」」

村人「おわりぎょえーーっっ」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年04月10日 (金) 11:01:01   ID: Q0C7rPIT

こういうの好き

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom