ヒイロ「IS学園。…任務を開始する」 (1000)

ヒイロ「IS学園におけるヒイロ・ユイ資産調査クリア、入学金未納クリア、寄宿舎クリア、入学手続きクリア。」

ヒイロ「ドクターJからの俺専用ISも受け取り済みだ、任務内容再確認、IS学園における訓練生の練度、脅威レベル確認、及び必要と判断された場合当該対象の完全破壊」

ヒイロ「任務了解。任務を遂行する」


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~入学初日~

山田「皆さん入学おめでとう!私は副担任の山田真耶です!今日から皆さんはこのIS学園の生徒です、IS学園は全寮制ですのでみんなで助け合って楽しい3年間にしましょうね!」

山田「じゃあ自己紹介をお願いします!出席番号順で」


一夏「織斑一夏です!宜しくお願いします。……以上です!」

千冬「担任の織斑千冬だ。3年でお前達を使い物にするのが仕事だ。」

教室はざわめきつつも順当に自己紹介は進んでいく。

女子「織斑君て千冬様の弟?」

女子「だから男なのにISを動かせるのかな?」

ヒイロ『…織斑一夏、男でありながらISを動かせた唯一の存在であり特例、俺の様にドクターJが特殊な手段を用いて専用機を作った訳でもなく、普通にISを動かせる要観測対象。』

ヒイロ『…織斑千冬、現在はIS学園の教師で織斑一夏の姉。そして第一世代IS操縦者の日本代表。
ISの産みの親である束博士とも既知の仲。』

山田「じゃあ次はヒイロ君、ヒイロ・ユイ君、自己紹介お願い出来るかな?」

ヒイロ「ヒイロ・ユイです。宜しく。」


千冬「…はぁ。最近の男は自己紹介もまともに出来んのか。」

山田「皆さん知っての通り普通ISは女性にしか扱えません。ただ先日からニュース等でも報じられた通り、ここにいる織斑一夏君は入試会場でいきなりISを機動させ入学ということになりました。」

山田「ただ報道は伏せられていますが、今自己紹介してくれたヒイロ君も同日に自国であるあのサンクキングダムで適正を発見され、今日から急遽入学ということになりました。皆さんたった二人の男子生徒ですけど仲良くしてくださいね!」


一夏「ヒイロ君か。いてくれて本当に助かったよ。同じ男同士仲良くしていこうぜ!」

ヒイロ「あぁ。」

~休憩~

一夏「…代表候補生って何?」

セシリア「信じられませんわ!日本の男性というのはこれ程知識に乏しいものなのかしら!?」

ヒイロ「代表候補生、各国の威信を背負った代表操縦者のことだ。つまりは、その国の最も期待されている操縦者の卵ということだ。」

一夏「なるほど。じゃあヒイロ君もサンクキングダムの代表なのか?」

ヒイロ「あぁ。」

セシリア「あなたは少しは見所がありそうですわね。」

ヒイロ『セシリア・オルコット。イギリスの代表候補生、こいつも要観測対象か。兵士としてメンタルコントロールには問題がありそうだな』

セシリア「私は入試も主席で試験官をも唯一倒したんですのよ?」
一夏「あれ?試験官なら俺も倒したぞ?ヒイロ君は?」

ヒイロ「俺も問題なく撃墜した」
セシリア「なんですって!?私だけと聞きましたが…」

一夏「女子ではって落ちじゃないのか?」


予鈴が鳴る

セシリア「兎に角、この話はまた改めてさせて頂きますわ!!」

一夏「なんなんだ一体…?」

ヒイロ「…。」

~寮室~

一夏「いやぁ、でもヒイロ君が、いてくれて本当に助かったよ。もし男が俺一人なら一体部屋割りとかもどうなっていたことやら。」
ヒイロ「織斑一夏、お前はISに乗るために何か特殊な訓練を積んだりはしていたのか?」

一夏「一夏でいいよ。その代わりヒイロって呼ばせてくれ。訓練?いや、別になにもしてないと思うけどな。小さい頃剣道場に通ってたくらいかな」

ヒイロ『やはり束博士のなんらかの意図の可能性が高いようだな』
一夏「ヒイロは何かしてたのか?」

ヒイロ「軽い運動程度だ。」

~翌日HR~

千冬「来週行われるクラス対抗戦の代表者を決める。この代表者は今後このクラスの委員長も兼任してもらう」

ヒイロ『クラス対抗戦。必要なデータが取れそうだ』

千冬「自薦、他薦は問わない。誰かいないか?」

女子「はい!織斑君を推薦します」

女子「はい!私はヒイロ君を推薦します」

千冬「…他にはいないのか?いないならこの二人から選ぶことになるぞ」

一夏「いや、ちょっと俺はそんなのっ…」

セシリア「納得がいきませんわっ!!男がクラス代表だなんていい恥さらしですわ!」

織斑一夏とセシリア・オルコットの不毛な言い争いが続いている。
一夏「ヒイロ!お前もなんか言ってやれよ!」

ヒイロ「…。」

セシリア「決闘ですわ!!」

一夏「あぁいいぜ。」

セシリア「負けたら私の駒使いにでもして差し上げますわ!」

一夏「ハンデはどれくらいつける?」

セシリア「はぁ?あら早速お願いかしら。」

一夏「いや、俺がどれくらいハンデつけたらいいのかなぁと…。」
教室内に嘲笑が満ちる

女子「織斑君それ本気で言ってるの?(笑)」

女子「男が女より強いとかISが出来る前の話じゃない(笑)」

女子「もし男と女が戦争したら3日持たないって言われてるよ(笑)」

ヒイロ「…。」

一夏『しまった、そうだった…。』

セシリア「むしろ私がハンデをつけないといけないのか迷うくらいですわ(笑)」

女子「織斑君。無理しないでハンデ貰いなよ(笑)」

一夏「ハンデはなくていい。」

千冬「話はまとまったな。では対戦は次の月曜日に第3アリーナで行う」

千冬「対戦はまず一夏とヒイロで行い、勝者がセシリアと対戦、その勝者がクラス代表者だ。文句ないな?」

一夏「ちょっ、千冬ねぇ。なんでまずヒイロとなんだよ!?」

千冬「先生と呼べ!セシリアはイギリスの代表候補生だ。お前は候補生でないしヒイロは代表候補生と言ってもイギリス程IS先進国出身ではない。以上が理由だ」

一夏「なんだよそれ。ヒイロはなんかないのか?」

ヒイロ「あぁ。問題ない」

千冬「セシリアとヒイロは自分のISを持っているが、織斑は持っていない、だが今用意させているからそこは心配するな」

セシリア「それを聞いて安心しましたわ」

ヒイロ『織斑一夏の専用機。データをとり場合によっては破壊する』

一夏「まぁヒイロお手柔らかに頼むよ」

ヒイロ「あぁ。」

睡眠します

~月曜日 第3アリーナ~

千冬「それでは、これよりクラス代表者を決める為の模擬戦を行う。ルールは相手のシールドエネルギーを0にした時点で勝利となる。」

千冬「まずは、織斑とヒイロからだ。」

一夏「ヒイロ、全力でいくぜ?」

ヒイロ「それがお前の専用機か?」

一夏「あぁ、白式って名前だ」

千冬「…。」

~前日夜~

山田「織斑君のISぎりぎり間に合いそうですね」

千冬「そうだな…。」

山田「やっぱり弟さんの事が心配ですか?」

千冬「いや、そんなことはない。」

山田「織斑君もずっと訓練してるみたいですし、きっと大丈夫ですよ。」

千冬「…私は勝ち負けの心配は最初からしてはいない。」

山田「じゃあ一体?」

千冬「ヒイロだ」

山田「確かに彼は代表候補生ですし強敵ですけど、入学試験の成績も確か評価オールC…。あれ?全てがC評価?」

千冬「そうだ。あいつはどの教科も実技も全て平均点数キッチリでクリアしている。」

山田「それなのに試験官との最終模擬戦では試験官に触れさせもせず一撃で倒している。まるで相手の実力を測ってから倒したみたいに…。」

千冬「そうだ。ヒイロ・ユイのデータには実際に謎が多い。しかし手続きは正式なものとして受理されている以上あまり追求も出来ない」

山田「まさかあの完全平和主義を掲げるサンクキングダム出身というのも偽りでスパイの可能性も?」

千冬「わからん。ただサンクキングダムに直接問い合わせた所、身柄は保証されたよ。…しかも国家代表直接に、な。」

山田「国家代表が!?」

千冬「それほど期待されているとも取れるがな」

山田「……彼のISはサンクキングダム製の専用機でしたよね?」

千冬「あぁ。ISの存在に否定的なあの国の、な。」

山田「確かこの資料の中にデータが…。」

千冬「一応目は通してみたが、参考にはならん。訓練機をワンランク上げた性能だと書かれているだけだ。実際どこの国も詳細なデータは渡してはくれないからな。」

山田「確か機体名は…。」

千冬「W-0だ」

山田「主兵装は、サーベルに機関砲にライフル…。本当に平均的な兵装ですね。特徴がないというか良く云えば汎用性が高いってことでしょうか?」

千冬「もしくは、その操縦者の技量がずば抜けているが為の汎用性型としているのかもな」

山田「いずれにしても明日の模擬戦で少しは明らかになりますね。」

千冬「明日の朝一番に織斑を呼んでISとの調整を終わらせてやってくれ。」

山田「分かりました。搬入を急がせます。でも本当に闘わせていいんですか?」

千冬「あくまで模擬戦だ。無茶な自体にはならないだろう。それに最悪の場合は私が割って入る。」

山田「なら安心ですね。」

千冬「だといいがな…。」

山田「…明日はヒイロ君の機体データを正確に取らせます」

千冬「頼む。」

すみません。既に似た感じのが立ってたんですね。

確認して立ててなくて本当に申し訳ありません。
拙い感じですが自己満でのんびりやっていくので先に書かれている方の箸休め程度に流してくれれば幸いです。

~前日 放課後~

箒「…やれるだけのことはやったな」

一夏「付き合わせて悪かったなぁ、箒。」

箒「ふん。ここまで付き合ったんだから絶対に勝つんだぞ!いいな!?」

一夏「いやぁ、まぁ出来るだけのことはするよ」

箒「でも、あんまり無茶はしないでくれ…」

一夏「ありがとうな箒。」

箒「////っ!」

箒「最初はヒイロ・ユイとだったな」

一夏「おう。」

箒「イギリス代表のセシリア・オルコットよりは気楽にやれそうだな。本番は2戦目だな」

一夏「いや、正直セシリアよりヒイロの方がヤバい気がする。」

箒「ん?どういうことだ?明らかにIS先進国のセシリアの方が強敵だと思うのだが…。」

一夏「なんていうか、ハッキリ理由は説明は出来ないんだけどな。あいつからは、その、凄みみたいなものを感じるんだ。」

箒「…一夏。」

一夏「まぁでも心配ないさ。言っても模擬戦なんだし(笑)」

箒「…うん。」

~前日 放課後同時刻 寮室~

ヒイロ「…IS各部正常、兵装確認完了、異常なし」

ヒイロ「…明日はまず織斑一夏、そしてセシリア・オルコットと交戦し可能な限りのデータを収集する」

ヒイロ「任務確認。遂行する」

~当日 第3アリーナ~

千冬「それでは一回戦、織斑一夏vsヒイロ・ユイ始めっ!!」

一夏「さぁヒイロやろうぜ!」

ヒイロ「IS展開する…。」

千冬・山田「!!!!?」

一夏「あれ?ヒイロそれ訓練機じゃ?」

ヒイロ「あぁ、問題ない」

箒「ふざけるなっ!真面目にやれ!」

千冬「どういうつもりだ、ヒイロ?」

ヒイロ「これはあくまで模擬戦なんだろ?なら問題ないはずだ」

千冬「だが、お前は専用機持ちだ。自分の機体を使うのが当然だろう」

ヒイロ「…。いいだろう、だが、今から変更するのにも時間がかかる。次のセシリア・オルコット戦からは自分のを使う。それでいいだろう?」

千冬「ほぅ。それは勝利宣言ということか?」

ヒイロ「…。」

一夏「千冬ねぇ、俺はそれでいい。」

一夏「ただヒイロ、負けた時の言い訳にすんなよ!?」

ヒイロ「あぁ。」

一夏「千冬ねぇ、俺もちょっとさすがに頭にきたし絶対に勝つからさ!」

千冬「…いいだろう。認める。」

千冬「それでは改めて、1回戦始め!」

一夏「ヒイロいくぜ!!!」

ヒイロ「あぁ。」

山田「始まりましたね。まさか打鉄でくるとは、びっくりですね」

千冬「まったく大した自信家だ」

山田「第二世代IS打鉄、確かにバランスの取れた機体ですが、さすがに世代差のある専用機相手にはハンデがありすぎですよ。ハッキリ言って無茶です。兵装も近距離の刀剣のみですし」

千冬「どうやら無茶でもないらしい。見てみろ

山田「…っ!?織斑君の攻撃が全く当たらない!?」

千冬「一定の距離を取りつつ全ての攻撃をいなして避けているな。それも芸術的なレベルで…。」

一夏「はぁっ、はぁっ!!?攻撃が全く当たらない…。」

ヒイロ「どうした織斑一夏?それで全力か?」

一夏「くそっ!!こうなったら一か八か最大加速から一気に攻める!!」

ヒイロ『距離を取ったか。最大戦速からの突撃。悪くない判断だ、だが…』

ヒイロ「攻撃パターンが稚拙すぎる!隙だらけだっ!」

一夏「うわぁっ!!!」

箒「一夏!!!」

千冬「カウンター一閃か…」

一夏「いってぇぇっ、何が起こったんだ?」

ヒイロ『データを取るにしても操縦者の技量が未熟すぎて機体を使いこなせていないのでは十分なデータはまだ取れないか…。』

ヒイロ「織斑一夏、お前の負けだ…。」

一夏「いや、まだ負けてない!!」

一夏『…何かないのか?これは!?雪片弐型の零落白夜?これだ!!』

ヒイロ「新兵装…。」

試合の終了音が鳴り響く。

一夏「えぇっ!?」

千冬「そこまで。勝者ヒイロ・ユイ!」

ヒイロ「…。」

箒「どうして!?」

一夏「千冬ねぇ、どういうことだよ!?」

千冬「バリア無効化攻撃を使ったからだ。残りシールドエネルギーが少ない状態で使用すればこうなるのは当然だ。自分の武器の特性を理解せずに使用するからだ馬鹿者。」

一夏「すみません…」

千冬「2回戦は昼食を挟み、午後から行う。13時に再度第3アリーナに集合とする。では解散!」

女子「ヒイロ君、凄くない?」

女子「ていうか訓練機ってあんなに動けるんだ…」

山田「織斑先生…。今のヒイロ君の動き…。」

千冬「…。」

千冬『正直底が見えない。一夏相手で全て計れるとは思ってはいなかったが、まさかここまでとはな…。』

千冬「織斑、初めての模擬戦はどうだった?」

一夏「ん~、最初は頭にきてて怒り任せで。結局何も出来なかったってのが現実で。それで今はちょっとワクワクしてる!ヒイロ無茶苦茶凄いなって!それでいつか必ず俺もあいつと肩を並べたいって思った!」

箒「一夏…」

千冬「そうか。」

山田「織斑君…」

セシリア「ヒイロ・ユイ…。」

~昼休憩 食堂~

女子「織斑君、残念だったね」

女子「でもカッコ良かったよ!」

一夏「いやぁでも本当に完敗だったよ」

箒「本当だな!この負け犬!せっかくあれだけ付き合ってやったというのに」

一夏「ちょっとさすがに酷くないか?これでも一応ショックは受けてるんだけど」

箒「まぁ兎も角これから放課後は毎日特訓だな」

一夏「あぁ!頼む!次は負けない!」

箒『っ///なんだか一夏がちょっと男らしくなった』

箒「つ、次はセシリアとヒイロだな」

一夏「そうだな。」

箒「どっちが勝つと思う?」

一夏「セシリアの実力は分からないから何ともいえないけど、ただ…」

箒「ただ?」

一夏「アイツが負ける所は想像出来ないな。…というかしたくない(笑)」

~昼休憩 寮室~

ドクターJ『どうやら巧くいっとるようじゃなヒイロ』

ヒイロ「あぁ。任務遂行に問題ない」

ドクターJ『その様子じゃと訓練機の方も巧く動かせたようじゃな』

ヒイロ「あぁ。ただ一度の使用でシステムに修復不可能なエラーが出た。あれはもう使えない」

ドクターJ『それはお前の操作に機体がついていけていないからじゃよ。それよりお前の身体の方は大丈夫か?』

ヒイロ「攻撃も一度も受けていない。まったく問題ない」

ドクターJ『そうか、それならいいが。あの訓練機はお前が扱える様に急遽無理矢理システムをいじったもんじゃから普通ならシステムが和らげてくれるはずのG負荷はダイレクトに伝わってしまっておるはずじゃ。それを何ともないとはお前を鍛えたワシらが言うのも何じゃがさすがじゃな。だがどうしてわざわざ訓練機で戦ったんじゃ?W-0を隠す必要性も特にはないじゃろ?』

ヒイロ「訓練機で戦う必要性があったからだ」

ドクターJ『ほぅ』

ヒイロ「まず第一に織斑一夏を本気にさせるための挑発、そして周りの疑念を取り除くことが目的だった」

ドクターJ『なるほど。そういうことか』

ヒイロ「俺が専用機以外の機体も動かせることを信じこませることが必要だった。だから圧倒的に勝利することも必要だった。」

ドクターJ『まぁおかげて訓練機のデータも取れたし文句はない。あの訓練機ならもういつでも改変出来るようにお前の腕輪に改変データを搭載しておいた。今後は瞬時にシステム改変を行い、あの訓練機なら動かせるはずじゃ』

ドクターJ『これでISに関して云えばコアのオリジナルの生成以外は可能になったといえる。ただお前のW-0のコアのようにオリジナルと同等以上のワシのオリジナルコアの生成は現状はもう不可能じゃ。くれぐれもコアの破壊だけは避けてくれ』

ヒイロ「了解。」

ドクターJ『ではプライベート通信はこれで終了とする。以後もこの回線で通信してくれ』

ヒイロ「…リリーナはどうしている?」

ドクターJ『国を建て直す為に尽力しておるよ。こんな老いぼれの命を拾ってもらったんじゃ、あの子の願いの為にワシはまだ生き恥を晒しておる。あの子の為にもお前も無理はするなよ。命の清算はもう懲り懲りじゃからな。』

ヒイロ「…了解。」

~昼休憩後 第3アリーナ~

山田「ついに始まりますね…」

千冬「これよりクラス代表決定戦を行う。セシリア・オルコット、ヒイロ・ユイ前へ」

セシリア「はい!」

ヒイロ「…。」

千冬「ヒイロ、今回は自分の機体で戦うんだな?」

ヒイロ「あぁ。」

セシリア「当然ですわっ!1回戦の相手は完全に素人!そんなのと私を一緒にされては困りますわ!」

一夏「っ…」

箒「なんだと!!」

千冬「二人とも準備を始めろ」

セシリア「いきますわよ!」

ヒイロ『機体名、ブルー・ティアーズ。データによると遠距離射撃型のIS。距離を詰めれば簡単に撃墜出来る。だが…』

ヒイロ「IS展開する…」

千冬「お披露目だな」

セシリア「て、天使…?」

山田「綺麗…。」

千冬『異常なまでに肥大化したバーニア、そして羽根型バーニアに収納された二砲門のライフルにビーム型サーベル、それに機関砲か、データ通りだがなんだこの違和感は』

女子「すご~い!見て!天使だよ、天使!」

女子「ほんとだ!大天使!」

千冬「…それでは、始め!」

セシリア「いっきますわよぉ!」

ヒイロ「っ…。」

山田「速い!?一瞬であの位置まで距離を取った!」

セシリア「甘いですわっ!遠距離こそ私の独壇場ですわ!蜂の巣にして差し上げますわ!」

女子「凄い数のミサイルとレーザーだよ」

山田「完全にロックされています!これじゃあ!?」

一夏「ヒイロ!!!」

セシリア「なっ!!?」

箒「全てサーベルで切り払った!?」

一夏「う、嘘だろ?」

山田「あの場からまったく動かずに攻撃を全て凌ぐなんて…」

ヒイロ「…。」

セシリア「それならこれならどうです!?」

千冬「全方位攻撃か…。」

ヒイロ「…。」

セシリア「どうして!?」

山田「全て回避してる…」

ヒイロ「…。」

ヒイロ『主力兵装はあのレーザーライフル、副装が6基の第3世代兵器BTによる全方位攻撃。その内4基はレーザーで2基はミサイルか。織斑一夏の機体よりも兵装は多彩、ブースト出力は織斑一夏の機体に劣っているようだな。…悪くない機体だ』

ヒイロ『操縦者の技量は織斑一夏を圧倒している。だが、一々感情の起伏が激しすぎて冷静な判断が下せていない。あれじゃあ戦場ではただの的でしかない…。』

ヒイロ「…。終わらせるか」

千冬「なっ!?あの位置から一瞬で距離を詰めただと?なんて加速だ…。普通なら身体が耐えられないはずだっ。」

一夏『千冬ねぇがあんなに驚くなんて…』

一夏<そこからは、ただ一方的にシールドエネルギーがなくなるまでサーベルで切りつけて終りだった。セシリアもなんとか振り切ろうと頑張ったが実力差は、もはや誰の目にも明らかだった>

千冬「それまで!勝者ヒイロ・ユイ!」

女子「すご~いっ!ヒイロ君、セシリアにまで勝っちゃったよ!」

女子「私ファンになっちゃいそう!」

セシリア「…悔しいですが完敗ですわ。本当にお強いのですね」

ヒイロ「…。お前も悪くはなかった、ただ実戦経験が足りないだけだ。お前はまだまだ強くなれる」

セシリア「///っ!?ひ、ヒイロさんっ!」

ヒイロ「マニュアル通りに動きすぎた。それでは動きが正確すぎる故に読みやすい。あのBT兵器を使用する際に他の兵装が使用出来ない弱点は早く対処方法を考えた方が身の為だ」

セシリア「はいっ!///っ!」

千冬「これによりクラス代表は、ヒイロ・ユイに決定とする」

一夏「ヒイロ!おめでとう!」

ヒイロ「…。あぁ。」

山田「彼本当にクールですね」

千冬「…。」

千冬「ヒイロ、素晴らしい技術だ。おめでとう」

ヒイロ「…。」

千冬「…当然の結果、というような顔だな」

ヒイロ「…紙一重のいい模擬戦だった」

千冬「ハハハっ(笑)お前冗談が言えるんだな。…少し安心したよ」

千冬「ヒイロ、これからクラスを頼む」

ヒイロ「…。」

一夏「千冬ねぇがあんなに笑ってるの初めて見た…」

~代表決定戦後 夜 Bar~

山田「結局、ヒイロ君に決まりましたね」

千冬「あぁ。あそこまでの実力があるとは、ある程度予想はしていたが、正直驚かされた。」

山田「まだまだ全然本気じゃないって感じでしたしね」

千冬「結局、二度の模擬戦でただの一度もダメージすら受けてないんだからな。呆れるよ、まったく」

山田「織斑先生よりも強かったりして♪」

千冬「生徒より弱いなんてことはない。…と言いたいところだがアイツは不安にさせてくれるよ」

山田「ち、ちょっと先生!」

千冬「聞き流してくれ♪」

山田「なんだかご機嫌ですね」

千冬「あの馬鹿者も少しは触発されたみたいだしな。何より有望な生徒が出てくるのは教育者として嬉しいことだ。」

山田「そうですね…。ただ…」

千冬「…あいつの戦闘データのことか?」

山田「…はい。あの反応速度、そしてGに対する耐久性が尋常ではない数値です。まだまだ本気ではなさそうですし、あれが最大出力ではないとすると彼は人間ではない…と。あの専用機も専用機です。設計思想がまるで乗り手を考えていない」

千冬「…。」

山田「…正直私はこのデータを見ていると怖くなります。彼が敵でないことを祈りたいです。」

千冬「あいつは大丈夫だ。」

山田「…どうして分かるんですか?」

千冬「…あいつは私に冗談を言ったんだ。」

山田「理由になってると思ってます?」

千冬「なってないな(微笑)ただ、私の勘があいつは大丈夫だと言ってるんだ。」

山田「ま、まさか織斑先生、こ、恋とかじゃないですよね!?せ、生徒と教師なんて、あぁでもヒイロ君、美形ですし、禁断の恋というのも織斑先生ならアリかも…」

千冬「っ///馬鹿っ!そんなわけあるか!相手はまだ子供だぞ!?それにあんな無愛想なやつタイプでは断じてない!」

山田「はいはい♪」

千冬「あぁもう、この話は終りだ」

山田「そうですね。では話題を変えて、来週中国から転入生がくるみたいですね。しかも代表候補生。」

千冬「2組に転入予定だ。またうるさいのが入る。厄介事が増えそうで頭が痛いよ…」

山田「転入生をご存知なんですか?」

千冬「まぁな…。」

~翌週月曜日 実戦授業~

千冬「ではこれよりISの基本的な飛行操縦を実戦してもらう。織斑、オルコット、それにヒイロ、試しに飛んでみろ」

セシリア「分かりましたわ」

一夏「よし!…んあれ?」

千冬「早くしろ、熟練したIS操縦者なら展開まで1秒とかからないぞ?」

一夏「…集中。っ来い!白式!」

ヒイロ「…。」


千冬「よし、飛べ!」

一夏「よ~し!うわぁっ!」

千冬「遅い!スペック上ならオルコットの機体より出力は上だぞ?」

一夏「そう言われても…。自分の前方に角錐を展開するイメージだっけ?う~ん」

ヒイロ「あまりマニュアルに囚われるな。自分のやり易い様にやればいい」

一夏「大体まだ空を飛ぶ感覚自体があやふやなんだよ。」

ヒイロ「なら訓練を重ねて早く慣れろ。戦場ではそんなこと何の言い訳にもならない」

一夏「分かってるよ…。でもお前戦場って…」

セシリア「ひ、ヒイロさん、あの宜しければ放課後私にも指導して頂けませんかっ!///」

一夏「あっ!それいいな!ヒイロ俺からも頼むよ!」

セシリア「ち、ちょっとあなたイキナリ図々しいですわよ!?」

一夏「なんだよ、いいじゃんか?」

千冬「ヒイロ、織斑、オルコット、急降下と完全停止をやってみせろ」

ヒイロ「…。先に行く。」

セシリア「あっ私もいきますわ」

一夏「二人とも巧いもんだなぁ。よし!俺も!」

一夏「うわぁぁぁっ!?」

ズドン

箒「一夏!!?」

山田「織斑君!?」

一夏「いってぇ!死ぬかと思ったぁ」

千冬「馬鹿者。グランドに穴を空けてどうする?」

一夏「すみません…」

箒「情けないぞ一夏!私が教えてやったことをまだ覚えていないのか!?」

セシリア「あの人大丈夫でしょうか?」

ヒイロ「心配か?なら行ってやれ」

セシリア「いえ、私はそんな!」

ヒイロ「ISのシールドは完璧だ。あの程度では怪我もないだろう」

セシリア「っ///はいっ!そうですわねっ!」

セシリア『なんだか今日はたくさんお喋り出来ている気がしますわ///』

ヒイロ「だがお前の他人を気遣う気持ちは大事にした方がいい。感情のままに行動するのは正しい人間の生き方だと俺は学んだ。」

セシリア「はい!///」

セシリア『やっぱり素敵な方ですわ///』

ヒイロ『戦場以外ではな…』

~放課後~

女子「ヒイロ君、クラス代表おめでとう!」

一夏「ヒイロ・ユイクラス代表就任パーティー?」

パチパチ(沢山の拍手)

ヒイロ「…。」

一夏「こんなに騒がれるのか…。ヒイロも大変だな」

セシリア「当然ですわ!!ヒイロさんはこの私を倒してクラス代表になったんですもの讃えられて当然です!」

一夏「そ、そうか…(苦笑)」

女子「せっかくクラスに男子がいるんだから持ち上げないとねぇ~」

箒「嫉妬しているのか一夏?」

一夏「そう思うかぁ?…まぁでもヒイロは素直に凄いし同じ男として尊敬出来る。俺の当面の目標だしな。ここは素直に祝うべきだよな!」

箒「…。」

カシャッ

新聞部女子「はいは~い、新聞部です!ヒイロ君写真いいかな?」

ヒイロ「…。好きにしろ。」

新聞部女子「セシリアちゃんも一緒にいいかな?」

セシリア「ヒイロさんと二人でですか?///」

新聞部女子「注目の専用機持ちだからねぇ」

新聞部女子「握手とかしてるといいかもね」

ヒイロ『握手か…。南極であいつとして以来だな』

セシリア「あの、撮った写真は当然頂けますわよね?」

新聞部女子「そっりゃもっちろ~ん」

新聞部女子「はい、立って立って♪じゃあ握手して貰えるかな?」

新聞部女子「あぁほらもっと笑顔で身体寄せて!」

新聞部女子「ヒイロ君、無表情すぎだけど絵になってるしまぁいいや♪」

カシャッ

セシリア「なぜ全員入ってますの!?」

女子「まぁまぁまぁ♪」

女子「セシリアだけ抜け駆けはないでしょ♪」

セシリア「うぅ~」

~寮室 夜~

一夏「今日は楽しかっただろヒイロ?」

ヒイロ「…。」

ヒイロ「お前が逆の立場なら嬉しいのか?」

一夏「そうだな、でもまぁみんながお祝いしてくれてるんだ嬉しいんじゃないのかな。」

ヒイロ「そうか…。」

ヒイロ「お前は篠ノ之箒とはずいぶん親しいようだな。」

一夏「まぁ幼なじみだからな」

ヒイロ『織斑一夏、織斑千冬、それに篠ノ之箒。篠ノ之束が唯一親しかったとされる人間が全てISに関係し、集まっている。この状況、やはり作為的なものを感じるな。』

~翌日 朝SHR前~

女子「もうすぐクラス対抗戦だね」

女子「そうだ。2組のクラス代表者が変更になったって聞いてる?」

女子「あぁ、なんとかって転校生に代わったのよね」

一夏「転校生?今の時期に?」

女子「うん。中国から来た子だって。」

セシリア「ふん♪私の存在を危ぶんでの今さらの転入かしら?」

一夏「どんなやつだろう?強いのかな?」

女子「今のところ専用機を持ってるのって1組と4組だけだから余裕だよ~」

鈴「その情報古いよ!」

鈴「2組も専用機持ちがクラス代表になったの!そう簡単に優勝なんか出来ないから!」

一夏「鈴?お前鈴か?」

鈴「そうよ!中国代表候補生、凰鈴音!今日は宣戦布告に来たってわけ!」

一夏「鈴!なにカッコつけてるんだ?全然似合ってないぞ」

鈴「な、なんてこと言うのよアンタは!?」

ドスッ

鈴「い、痛ったぁ…」

鈴「何すんの!?はっ!?」

千冬「もうSHRの時間だぞ?」

鈴「ち、千冬さん…」

千冬「織斑先生と呼べ。さっさと戻れ邪魔だ」

鈴「す、すみません。」

鈴「また後で来るからね!逃げないでよ一夏!」

一夏「あいつが代表候補生…」

ヒイロ「…。」

~昼休憩 食堂~

一夏「びっくりしたぜ。お前が2組の転入生だとはな。連絡くれりゃぁ良かったのに」

鈴「そんなことしたら劇的な再開が台無しになっちゃうでしょ?」

一夏「なぁお前ってまだ千冬ねぇのこと苦手なのか?」

鈴「そ、そんなことないわよ。ちょっとその得意じゃないだけよ」

一夏「相変わらずラーメン好きになんだな。ちょうどまる一年ぶりになるのか。元気にしてたか?」

鈴「元気にしてたわよ。アンタこそたまには怪我病気しなさいよ」

一夏「どういう希望だよそれは」

一夏「で、いつ代表候補生になったんだよ?」

鈴「あんたこそニュースで見た時びっくりしたじゃない。」

一夏「俺だってまさかこんなところに入るとは思わなかったからなぁ。」

鈴「入試の時IS動かしちゃったんだって?なんでそんなことになっちゃったのよ?」

一夏「なんでって言われてもなぁ」

一夏「高校入試の会場が私立の多目的ホールだったんだよ。んで中に入ったら良く解んなくて係員に聞いても解んなくてさぁ。あちこち動き回ってたら、なんかIS触っちゃって、そしたら動くしで。そこからは流れで今に至るって感じだ」

鈴「ふ~ん。変な話ね」

ヒイロ「…。」

ダンッッ

箒「一夏そろそろ説明して欲しいのだが」

一夏「鈴か?ただの幼なじみだよ。」

鈴「むぅ~」

一夏「ん?どうかしたか?」

鈴「なんでもないわよっ!」

箒「幼なじみ?」

一夏「そうか、ちょうどお前とは入れ違いに転校してきたんだっけな?」

一夏「篠ノ之箒、前に話しただろ?箒はファースト幼なじみでお前がセカンド幼なじみってとこだ」

箒「ファースト…。」

鈴「ふ~ん、そうなんだ。初めまして。これからよろしくね」

箒「あぁ、こちらこそ」

セシリア「なんだか向こうは騒がしいですわね?」

ヒイロ「…あぁそうだな。」

鈴「あんた1組の代表になったんでしょ?」

一夏「ん?俺は代表じゃないぞ?」

鈴「え!?だって2組じゃ1組の代表者は男子だって…」

一夏「あぁ、それならそこにいるヒイロだよ。俺はヒイロにボコボコにされたからな(笑)」

鈴「な、なんでもう一人男子がいるのよ!?」

一夏「そういや、ヒイロのことはニュースされなかったんだっけ?まぁ兎に角あいつがクラス代表者だ。無茶苦茶強いぞ」

ヒイロ「…。」

鈴『なんか暗いやつねぇ…。ちょっとカッコいいけど』

鈴「そうかな?なんか大した事なさそうだけど。あんたが弱すぎたんじゃないの?」

セシリア「聞き捨てなりませんわね!!ヒイロさんはこのイギリス代表候補生である私にも勝っていますのよ!侮辱はこのセシリア・オルコットが許しません!」

鈴「はいはい、分かったわよ。外野は黙っててね?」

鈴「ヒイロ君、だっけ?対抗戦楽しみにしてるわ。お互い頑張りましょ。」

ヒイロ「…あぁ。」

セシリア「ヒイロさん完膚なきまでに叩きのめして差し上げて下さいなっ!」

ヒイロ「…。」

~放課後 第3アリーナ~

一夏「ヒイロ、付き合わせてごめんな!でも来てくれて助かるよ。」

ヒイロ「あぁ気にするな。」

ヒイロ『織斑一夏の機体データを少しでも回収するのにはいい機会だ。』

セシリア「ちょっとあなた、私がヒイロさんを誘ったのですわよ!なんであなたがメインみたいになっていますの!?」

箒「そうだぞ一夏!お前は私と訓練するのではなかったのか?ヒイロにも迷惑だ!」

一夏「まぁいいじゃないか?ヒイロだっていいと言ってるんだし。なぁヒイロ?」

ヒイロ「…俺自身の対抗戦の為の訓練にもなる。それに一夏自身の強くなって誰かを守りたいという気持ちも大事にしてやりたい。だから構わない。」

セシリア「ヒイロさんっ///本当にお優しいんですわねっ」

箒「…それなら仕方ないなっ。クラス代表者には従わないといけないしな。ただ私も訓練機で参加させて貰う!」

ヒイロ「…あぁ、構わない。俺も訓練機でやるつもりだしな」

一夏「ヒイロは専用機使わないのか?」

ヒイロ「あぁ、それが訓練に付き合う条件だ…」

一夏「…分かった」

一夏『まずはヒイロの訓練機には勝てるようにならないとな』

セシリア『ヒイロさんの専用機姿見たかったですわ…。残念です。』

しばらく訓練を行なった。形式は3vs1の実践形式

一夏「…嘘だろ?3人がかりでもヒイロに勝てないのかよ!?」

セシリア「…さすがにこれはショックが大きいですわっ」

箒『何も出来なかった…』

ヒイロ『訓練機が限界のようだな…。もうこいつは使えない』

ヒイロ「今日はこれで終りだ。」

ヒイロ「一夏、お前はもう少し機体のエネルギー運用効率を考えて攻撃しろ。それにバリア無効化攻撃に頼りすぎだ。いくら攻撃が強くても当たらなければ意味はない。強力な攻撃を当てるまでの攻撃の組み合わせを自分で考えろ」

一夏「はぁはぁっ!…わかった。ありがとう。」

セシリア「わ、私はどうでした?」

ヒイロ「お前は基本的には悪くない。ただ射撃型の戦闘なら相手の動きだけでなく自分の動きにも目を向けて相対的にベストな動き、さらにはイレギュラーにも対応出来るような動きを考えるべきだ。お前はイレギュラーに弱すぎる、前にも言ったが正確だからこそ読まれやすいんだ。だが、お前の狙撃翌力には目を見張るものがある」

セシリア「あっありがとうございますっ///」

セシリア『ヒイロさんに誉められましたわぁ///この調子でもっと強くなって、ヒイロさんに認められて、いずれは人生のパートナーにっ///』

↑狙撃翌翌翌力× 狙撃能力○

箒「…。」

ヒイロ「お前は近接技術は一番高い。だが感情的になりすぎだ。まずはメンタルコントロールを出来るようになれ。それだけでお前は十分強い」

箒「ヒイロ…。」

ヒイロ「…一夏、先に部屋に戻る」

一夏「…あぁ。」

一夏「俺達3人は息も絶え絶えなのにヒイロは訓練機で息一つ切れずか。やっぱりすげぇな…。憧れる。」

箒「あぁ、一夏の気持ちがちょっと分かった気がする。ヒイロは心も強いんだ。憧れる気持ちが出来て当然だな…。悔しいけど」

セシリア「本当に素晴らしい方ですわぁ///」

一夏・箒「…。」

~更衣室~

鈴「一夏、お疲れ!飲み物はスポーツドリンクでいいよね?」

一夏「なんだ鈴?待っててくれたのか?」

鈴「まぁね。で訓練はどうだった?」

一夏「3人がかりでもヒイロに勝てなかったよ。しかもヒイロは訓練機、ダメージも全く与えられず。途中からは一方的に3人ともやられたよ…」

鈴「3人がかりでノーダメージってどういうことよ!?あんたらどんだけ弱いの!?」

一夏「…勘違いすんなよな。セシリアも箒も強いし、俺だってずっと訓練してるんだ、そこそこはやれてるはずなんだ。ただ本当にヒイロはレベルが違いすぎるんだよ」

鈴「…。」

一夏「でもいつか必ずあいつと肩を並べられるようになってやる!」

鈴「一夏…。」

鈴『みんな強い強い言うからちょっと対抗戦恐くなってきちゃったじゃないのよぉ~…』

また仕事から帰ってきてから寝るまでに自己満ですがボチボチ投下します。

お目汚しですが、読んでくれている方がいるなら幸いです。

それではまた、おやすみなさい。

>>1です。
仕事早く上がれたんで来てみたら、なんかやたらレスついてて驚いたんですけど、何か自分の暇つぶし投下にこんなに見てくれてる人いて正直嬉しかったです。
でも、なんか自分の稚拙な文で揉めさせてしまってるみたいで本当に申し訳ないです。
素直にごめんなさいです。
で、雑談は大歓迎なんですが、揉めるのとかは本当に皆さんに申し訳がないのであれでしたらもうちょっと辞めようかと思います。

あと自分は、地の文とか効果音とかは使わないで軽く書きたいです。
(笑)とかは、多分癖でちょくちょく出てしまうかも知れません。
本当にごめんなさい

鈴「…ところでさぁ、一夏約束覚えてる?」

一夏「約束?」

鈴「そう!小学校の時の」

一夏「え~と…あれか?鈴の料理の腕があがったら毎日酢豚を奢ってくれるってやつか?」

鈴「はい?」

一夏「だから、俺に毎日メシを奢ってくれるって約束だろ?いやぁ、一人暮らしの身には有難い…」
バシッ

一夏「痛ったぁ、えぇ!?」

鈴「最低っ!!」

一夏「あの、だな鈴…」

鈴「女の子との約束を覚えてないなんて男の風上にもおけないやつ!犬に噛まれて[ピーーー]ぇ!!!」

一夏「なんで怒ってんだよ!?ちゃんと覚えてただろぉが!」

鈴「意味が違うのよ!意味が!」

一夏「じゃあどういう意味だよ!?説明してくれよ!」

鈴「せ、説明って…、そんなこと出切る訳ないでしょうが…」

鈴「じゃあこうしましょう!来週のクラス対抗戦で勝った方がなんでも1つ言うことを聞かせられる!!」

一夏「おぉいいぜ?勝ったら意味を説明してもらうからな!?」

鈴「うぅっ!そっちこそ覚悟してなさいよ!」

一夏(戦うの俺じゃなくてヒイロだけどな!!)

~寮室~

一夏「…あのぉヒイロさん?ちょっと宜しいでしょうか?」

ヒイロ「…なんだ?」

一夏「…ちょっとお話したいことが御座いまして」

ヒイロ「…。」

成り行き説明

一夏「…と、いうことなんだ!巻き込んでホントにすまん!」

ヒイロ「…。」

一夏「…怒ってる?」

ヒイロ「…怒ってはいない。ただ少し下らなさすぎて呆れただけだ」

一夏「…いや、ホントに悪かったって!反省してる」

一夏「…もしかしてわざと負けたりとかは…ないよな?」

ヒイロ「…俺は俺の目的の為に戦う。ただそれだけだ。」

一夏「良かったぁ~、怒って出ないとか言われたらどうしようかと思ったよ!これで万事安心だぜ!」

ヒイロ「……。」

~クラス対抗戦 当日~

一夏「…いきなりヒイロvs鈴かよ。これは見物だぜ!」

セシリア「ヒイロさん!私の為にも頑張って下さいね!」

一夏「ヒイロ!俺はなんも心配してないぜ!!」

箒「一夏、お前なんでそんなテンション高いんだ??」

ヒイロ「…。」

アナウンス『それでは両者、既定の位置まで移動してください』

鈴(しまったぁ!!相手一夏じゃなくてこいつだったぁ!)

ヒイロ「…ターゲット確認。」

アナウンス『それでは両者、試合を開始して下さい。』

ヒイロ「…戦闘行動に移行する」

鈴「もうっ!絶対に負けないんだからぁ!」

戦闘が開始され、繰り広げられている

ヒイロ(機体名、甲龍。中国の第3世代型IS。主兵装はあのでかい刀か。副装は肩部、及び腕部に搭載されている衝撃砲か。砲弾及び砲身すら視認出来ないのは脅威だ…。見たところ砲身の稼働限界角度もほぼ無制限か。)

ヒイロ(燃費と安定性も高い水準でクリアされている。…こいつが量産されたら厄介だ。…破壊するか?)

ヒイロ(…シェンロンか。あいつを思い出すな。)

鈴「ちょっとぉ!!なんでどれも当たらないのよぉ!」

鈴「あんたぁ、避けてばっかりじゃなくて戦いなさいよ!男の癖に、この卑怯者!」

ヒイロ(操縦者の技術はまだ練度は低いが、センスは感じる…。)

ヒイロ「…だが、動きが直線的過ぎるっ!!」

ブンッ

鈴「きゃぁっ!」

鈴「…ちょっとなんなのよアイツ、攻撃が速すぎるっ!ていうか強すぎでしょ!?何者なのよアンタっ!?」

ヒイロ「…破壊する。」

箒「…圧倒的だな。」

一夏「よっしゃぁ!ヒイロ、その調子だぜっ!!いっやっほおぅ!!」

箒「一夏お前ちょっとうるさい…。」

セシリア「…品性の欠片もないですわね」

セシリア「それにしてもヒイロさん、私の為に…。あぁ、私幸せですわぁ…」

箒「……うわぁ」

千冬「…山田先生、止めに入る準備を」

山田「え?」


ズドーン

千冬・山田「!?」

一夏「なんだ!?」

セシリア「アリーナ外部からビームが!?」

箒「バリアを貫通してきた!」

鈴「一体なんなのよ!?」

千冬「試合中止!!ヒイロ、凰、ただちに避難しろ!」

ヒイロ「…。」

鈴「ちょっとアンタ!?試合は中止よ!ピットに戻って!」

ヒイロ(所属不明のIS?それに俺をロックしている。狙いは俺か?イレギュラーだがあれのデータも採取しておくか。)

鈴「早くピットに戻って!」

ヒイロ「先にお前が戻れ。全員の避難が終わるまで俺が時間を稼ぐ。」

鈴「そんな!?私だけ逃げろっての!?」

ヒイロ「…お前が傷つくと悲しむやつがいる。」

鈴「えっ?」

ヒイロ「!?」

ビュン

鈴「きゃぁっ!」

ヒイロ「…。」

鈴「…っ!?助けてくれたの?」

ヒイロ「早く逃げろ、どうやらお前もターゲットのようだ。俺が今からやつを叩く、その間に避難しろ」

鈴「うん…。」

ヒイロ(高出力のビーム砲か。出力もセシリア・オルコットのライフルより高いようだな。近接戦闘をしかける)

山田「ヒイロ君、アリーナから避難してください!今から先生達がISで制圧にいきます!」

ヒイロ「全員の退避までの時間稼ぎが必要だ」

山田「それはそうですが、危険です!」

千冬「…ヒイロ、頼む。」

ヒイロ「任務了解。内容敵機の撃墜」

一夏「鈴!大丈夫か!?」

鈴「うん。あいつが逃がしてくれたから…。でもあいつが!」

一夏「鈴!落ち着け!ヒイロなら大丈夫だ!」

鈴「え?」

一夏「あいつなら大丈夫だ。問題ない!」

山田「そんな!?扉が全てロックされています!これじゃあ逃げることも救援にもいけません!」

セシリア「ではヒイロさんは、たった一人であのISを倒さなければなりませんの!?」

千冬(ヒイロっ…)

ヒイロ(近接戦は実装兵器なしの格闘のみか。確かにビーム兵器は強力だが)

ヒイロ(そしてこの攻撃アルゴリズム。こいつはMDか?ISのMD化などあってはならない!)

ヒイロ「完全に破壊する!!お前の存在は許されない!!!」

一夏「…すげぇ。」

鈴「なによアイツ…。あんなに強いの?」

山田「相手にまったく攻撃の機会を与えない連続攻撃、まったく容赦がありません…」

ヒイロ「動きが遅すぎる!装備が重すぎるんだ!!!」

ヒイロ「これで終りだ!!」

山田「…敵IS完全に破壊されました」

千冬「…ヒイロ」

ヒイロ「任務、完了」

セシリア「…素敵ですわぁ///」

~未確認機撃破後 学園ラボ~

山田「やはり無人機のようです。機体自体はヒイロ君に完全に破壊されていて修復は出来ませんし、使われているコアも確認されている467のコアのどれでもありません。あっ!ヒイロ君の機体のサンクキングダム製のを合わせると468ですね。でもこの機体は一体?」

千冬「…。」

~未確認機撃破後 ピット~

一夏「ヒイロ大丈夫か!?」

セシリア「お怪我はありませんか!?」

ヒイロ「…あぁ、問題はない」

セシリア「あぁ、でも一応念のため保健室に!」

ヒイロ「大丈夫だ。問題ない」

セシリア「はい…」

セシリア(せっかく私が手厚く看病してあげられると思いましたのに…)

鈴「あ、あのさ?」

ヒイロ「…。」

鈴「あの時、助けてくれてありがとう。」

ヒイロ「…気にするな。俺は最善の行動をとったまでだ。」

鈴「あんた、ホントに強いんだね…。びっくりしちゃった…」

ヒイロ「…お前も十分に強い。判断力もある、お前なら戦場でも冷静に行動出切るだろう。」

鈴「あ、ありがとう…」

一夏「そういや、結局勝敗はどうなるんだ?ヒイロと鈴の試合」

箒「一夏、空気を読め!」

一夏「えぇ!?」

鈴「…私の負けでいいよ。あのまま続けてても負けてただろうし」

一夏「じゃあ賭けは俺のっ」

ヒイロ「引き分けだ。勝負はついていない。」

一夏「いや、でも鈴も負け認めてるし…」

ヒイロ「戦場では、一瞬で有利不利は変わってしまう。途中で中断された戦いに勝敗など存在しない。不成立だ。」

一夏「わ、分かったよっ」

鈴「ヒイロ…」

セシリア「なんてお優しい…」

箒「…でも、あんなに怒ったヒイロ初めて見たな。」

セシリア「とても雄々しく素敵でしたわ」

一夏「そうだよな、ヒイロも怒ることあるんだな」

箒・鈴「一夏!!」

一夏「な、なんだよ!?」

一夏(なんか最近俺怒られてばっかりだな。なんでだ?)

セシリア「ここまで鈍感だと品位を疑いますわ」

ヒイロ「…。」

ヒイロ(あの機体、目的はやはり俺のW-0か?しかし凰鈴音の機体もターゲットにしていた。単機での破壊工作にしては戦闘力が低すぎる。やはりデータ狙いの突撃機と見るべきか?)

ヒイロ(戦闘中、アリーナ自体のシステムも乗っ取られていた。あんなものを作りこんな芸当を出来る人間、篠ノ之束しか考えられない。)

ヒイロ(…篠ノ之束。もしISのMD化を画策し、量産を考え世界に混乱を招くつもりなら。)

ヒイロ(篠ノ之束、お前を[ピーーー])

箒(…ヒイロ?)

saga入れると伏せ字が解消されるぜ

>>196
そうなんですか?有難う御座います

~翌週 寮室 夜~

コンコンッ

一夏「はい!」

箒「…。」

一夏「どうしたんだ箒?こんな時間に。」

箒「話がある」

一夏「なんだよ?改まって」

箒「来月の学年別個人トーナメントだが…」

一夏「ん?」

箒「わ、私が優勝したら」

箒「つ、付き合って貰う!!!」

一夏「はい?」

女子「聞いた?」

女子「聞いた!」

女子「これは大ニュースだ!!」

ヒイロ「…。」

~翌月 教室~

女子「ねぇ?あの噂聞いた?」

女子「なに?この間のISのこと?」

女子「あれはぁ、実験機が暴走したって話でしょ!」

女子「じゃなくてぇ、今月のトーナメントで勝つとぉ、織斑君と付き合えるんだってぇ」

女子「えぇ!?そうなのぉ?」

女子「ヒイロ君は!?私ヒイロ君派なんだけど」

女子「そ、それは聞いてないなぁ」

女子「えぇ~」

セシリア「皆さん何の話で盛り上がっていらっしゃいますの?」

箒「いや、私にもさっぱり」

女子「何か…話が歪んで広まってる」

女子「あんたまた適当なこと言ったんじゃないの?」

女子「えぇ~、そんなことないと思うけどなぁ。」

一夏「おはよう!」

ヒイロ「…。」

一夏「なに盛り上がってんだ?」

女子一同「な、なんでもないよ」

一夏「ん?」

ヒイロ「…。」

千冬「席につけ。HRを始める」

山田「今日はなんと、転入生を紹介します」

シャル「シャルル・デュノアです。フランスから来ました。皆さん宜しくお願いします。」

女子「お、男?」

シャル「はい。こちらに僕と同じ境遇の方達がいると聞いて、本国から転入を」

女子一同「きゃぁぁぁっ♪」

シャル「え!?」

女子「男子!3人目の!」

女子「しかもうちのクラス!」

女子「美形!守ってあげたい系!」

千冬「騒ぐな!静かにしろ!」

千冬「…今日は2組と合同でIS実習を行う。各人はすぐに着替えて第2グランドに集合、それから織斑、ヒイロ、デュノアの面倒を見てやれ。同じ男子同士だ、解散!」

シャル「君達が織斑君とヒイロ君?初めまして、僕は…」

一夏「あぁ、いいからいいから、兎に角移動が先だ。ってヒイロもういないし。あいついつもながら無駄無さすぎだろ」

一夏「女子が着替え始めるから行くぞ」

シャル「あぁ、うん」

一夏「俺達はアリーナの更衣室で着替えるんだ。実習の度にこの移動だから早めに慣れてくれよな」

シャル「う、うん」

一夏「なんだ?そわそわしてトイレか?」

シャル「ち、違うよ」

女子「噂の転入生発見!」

女子「しかも織斑君と一緒」

シャル「な、なに?」

女子「者共出合え、出合え」

女子「しかも手繋いでる」

女子「織斑君の黒髪もいいけど、金髪もいいわね」

女子「残念、ヒイロ君がいない」

一夏「行くぞ!」

シャル「うん」

女子「あぁ、逃げた!」

女子「追いかけるのよ」

女子「待って、せめて写真を一枚」

シャル「なんでみんな騒いでるの?」

一夏「そりゃあ、ISを操縦出来る男って今のところ俺達3人だけしかいないからだろ」

シャル「あっ!あぁうん、そうだね」

一夏「ん?兎に角走れ!」

~アリーナ 更衣室~

一夏「なんとか振り切ったみたいだな。ヒイロ既にここにもいないし、マジかよ…」

シャル「ごめんね、いきなり迷惑かけちゃって」

一夏「それよりも嬉しいよ。学園にまた一人男子が増えて、これから宜しくな。俺は織斑一夏、一夏って呼んでくれ」

シャル「うん。宜しく一夏!僕のこともシャルルでいいよ。」

一夏「うわぁ、時間ヤバイな。直ぐに着替えちまおうぜ!」

ヌギヌギッ

シャル「うわぁっ」

一夏「…ん?早く着替えないと遅れるぞ?うちの担任はそれは時間に五月蝿い人で…」

シャル「うん、着替えるよ…。だからちょっとあっち向いてて」

一夏「…いやぁ、まぁ着替えをじろじろ見る気はないが…なんでもいいけど急げよ?」

シャル「な、何かな?」

一夏「着替えるの超早いな、なんかコツでもあるのか?」

シャル「いや、別に…。ははは」

一夏「これ着る時に裸ってのが着づらいんだよな、なんか引っかかって。ヒイロなんか制服の下に常に着てるんだぜ?信じられねぇよ」

シャル「ひ、引っかかって?」

一夏「あぁ。」

シャル「///」

一夏「あっ!そのスーツ着やすそうだな」

シャル「デュノア社製のオリジナルだよ。」

一夏「デュノア?お前の名字もデュノアだよな?」

シャル「父が社長をしてるんだ。一応フランスで一番大きなIS関係の企業だと思う。」

一夏「へぇ、社長の息子なのか。道理でな」

シャル「ん?道理でって?」

一夏「いや、なんつうか気品っていうか良いとこの育ちがするじゃん、納得したわ」

シャル「…、うん」

一夏「…ん?」

ヒイロ「何をしている?早くいくぞ」

一夏「ヒイロ!?いたのかよ?」

シャル「君がヒイロ君?」

一夏「兎に角はやく行こう、シャルル!」

シャル「あぁ、うんっ」

ヒイロ「…。」

ヒイロ(シャルル・デュノア…?)

寝ます

~第2グランド~

千冬「本日から実習を開始する。」

一同「はい!」

千冬「まずは、戦闘を実演して貰おう。凰、オルコット、専用機持ちならすぐに始められるだろう。前に出ろ」

鈴・セシリア「はい」

鈴「めんどいなぁ、なんで私が?」

セシリア「なんかこういうのは見せ物みたいで気が進みませんわね…」

千冬「お前ら少しはやる気をだせ。あいつらに良いところを見せるチャンスだぞ」

鈴・セシリア「!」

セシリア「やはりここはイギリス代表候補生セシリア・オルコットの出番ですわね!」

鈴「実力の違いを見せるいい機会よねぇ、専用機持ちの!」

シャル「今、先生なんて言ったの?」

一夏「俺が知るかよ」

ヒイロ「…。」

セシリア「それでお相手は?鈴さんとの勝負でも構いませんが」

鈴「ふっふ~ん♪こっちの台詞、返り討ちよ」

千冬「慌てるな馬鹿ども。対戦相手は」

山田「どいて下さ~い!」

ドーン

山田「あ、あのぉ織斑君///」

一夏「…ん、痛てて、えぇ!?」

山田「そ、そのですね、困ります。こんな、あぁでもこのままいくと織斑先生が義理のお姉さんでそれはそれでとても魅力的な…」

一夏「うわぁっ!」

鈴「い、一夏ぁ!」

ビュン

ズドン

山田「織斑君?怪我はありませんか?」

一夏「…は、はい。ありがとうございます」

ヒイロ「…。」

千冬「山田先生は元代表候補だ。今くらいの射撃は造作もない。」

山田「昔のことですよ。それに候補生止まりでしたし」

千冬「さて小娘どもさっさと始めるぞ」

セシリア「え?あの2対1で?」

鈴「…それはさすがに」

千冬「安心しろ。今のお前達ならすぐに負ける」

鈴・セシリア「っ!!」

ヒイロ「なら俺がやる。それに1対1でいい」

山田「えぇっ!?」

一夏「確かにヒイロなら先生相手でも善戦出来そうだしな!スゲー興味ある!」

女子「確かに見てみたいかも~」

千冬「織斑、お前は黙っていろ!決めるのは私だ!!」

一夏「は、はいっ!」

一夏(そんなに怒らなくても…)

ヒイロ「…。」

千冬「ヒイロ、お前は駄目だ。」

ヒイロ「…なぜだ?」

千冬「口の聞き方に気をつけろ、私はお前の教員だ」

ヒイロ「…。了解。」

千冬「…っ。皆も知っての通りヒイロは強い。だが山田先生も強い。よってこの二人が戦ってもまだヒヨッコのお前達には理解出来ないし。意味がない。それに生徒と教師だ勝敗は見えている、以上が理由だ!文句ないな!?」

女子「まぁいくらなんでも先生相手じゃ無理だよね~」

女子「そうだね」

山田「…あの織斑先生?ありがとうございます。」

千冬「…。」

ヒイロ「…。」

セシリア「あの、ヒイロさん?」
ヒイロ「…。」

セシリア「私のことを心配して下さったんですよね…?」

ヒイロ「…。あぁ、気にするな」

セシリア「っ///!ありがとうございます!でも心配ご無用ですわ!私セシリア・オルコットが見事勝利してみせます!」

ヒイロ「…そうか」

セシリア「はい!では行って参ります!」

シャル「なんかセシリアって凄いね…。尊敬しちゃうな」

一夏「そうだな。あいつもホントに強いからな。」

シャル「…多分一夏は僕の言いたいこと理解してないと思う。」

千冬「それでは改めて、始め!」

ヒイロ(直接教員の戦闘レベルを確認したかったが仕方ないか)

セシリア「手加減しませんわ」

鈴「さっきのは本気じゃなかったしね」

山田「い、いきます!」

戦闘が開始された

千冬「デュノア、山田先生の使っているISの解説をしてみせろ」

シャル「は、はい」

シャル「山田先生のISは、デュノア社製ラファエル・リヴァイヴです。第2世代開発最後機の機体ですが、そのスペックは初期第3世代にも劣らないものです。現在配備されている量産ISの中では、最後発でありながら世界第3位のシェアを持ち、装備によって格闘、射撃、防御といった全タイプに切り替えが可能です。」

ズドーン

鈴・セシリア「きゃあ~」

セシリア「まさかこの私が…」

鈴「あんたねぇ~、何面白い様に回避先読まれてるのよ?」

セシリア「鈴さんこそ無駄にバカスカ撃つからいけないのですわ!」

千冬「これで諸君にも教員の実力が理解出来ただろう。」

山田「えへへ//」

千冬「以後は敬意を持って接する様に」

ヒイロ(確かに悪くない腕だ…。だがそれだけだ。脅威には値しない)

千冬「…。」

千冬「次にグループになって実習を行う。」

千冬「リーダーは専用機持ちがやること。では別れろ!」

女子「織斑君、一緒に頑張ろう!」

女子「分かんないところ、教えて!」

女子「デュノア君の操縦技術見たいなぁ。」

女子「ねぇねぇ、私もいいよね?」

女子「私ヒイロ君がいぃ~」

女子「ヒイロ君、私を冷たく罵ってぇっ///」

グループ分けが進む

鈴「はいは~い、勝手に触っちゃダメよ~。怪我しても知らないからね」

セシリア「まずは、順番に装着してみて下さいな」

セシリア(私もヒイロさんに教わりたかったですわ。こういう時エリートである我が身が恨めしいですわ)

箒「ぬぅ~」

一夏「それじゃ順番に、ISの装着、起動、歩行までやろう」

一夏「ヒイロ、お前んとこは順調か?」

ヒイロ「あぁ、進行に問題ない。マニュアル通り教えている」

一夏「さすがだな。お前って」

ヒイロ「無駄口はいい。任された仕事をしろ」

女子「ヒイロく~ん、私にももっと厳しく言ってぇ~」

一夏「わ、わかった」

ヒイロ「…。」

千冬「意外とまともに教えてるじゃないか?てっきり適当にやるものだと思っていた」

ヒイロ「…ISは兵器だ。十分に注意して扱う必要がある。ましてや、素人に触らせるのなら扱い方を徹底的に覚えさせなければならない。無知な者が許容範囲を超えた力をもつことは最悪の結果を生む」

千冬「その通りだ。だからお前の様な強者が教えてやれば間違いは起こらない。」

ヒイロ「それは違う。強者などいない、人類全てが弱者なんだ。俺もお前も弱者なんだ…」

ヒイロ「…思い上がりは新たな争いの火種を生む」

千冬「…そうだな。すまん」

ヒイロ「あぁ」

箒「なぁ一夏、今日の昼は何か予定があったりするのか?」

一夏「いや、特には」

箒「そうかぁ♪ではたまには一緒に食事を摂るとしよう」

一夏「あぁ、別にいいぜ」

箒「よし♪」

~昼休憩 屋上~

箒「どういうことだ?」

一夏「ん?大勢で食った方が美味いだろう?」

一夏「それにシャルルは、転入してきたばっかりで右も左も分からないだろうし」

箒「そ、それはそうだが…」

シャル「え~と、ホントに僕が同席して良かったのかな?」

一夏「いやいや、男子同士仲良くしようぜ?今日から部屋も一瞬なんだし。なぁヒイロ?」

ヒイロ「部屋へのベッドの搬入は済ませてある。問題はない」

一夏「一人であんな大きなベッド移動させたのか?言ってくれたら手伝ったのに!」

シャル「ごめんね、ヒイロ君。気を使わせちゃったみたいで…」

ヒイロ「気にするな、担任の指示だ。搬入人数は指定されなかった。十分一人で可能な重量だった」

一夏「でもあのベッドかなり大きくなかったか?」

シャル「そうなの?ヒイロ君、ホントにありがとう。力持ちなんだね」

ヒイロ「何度も言わせるな。気にする必要はない。それにお前には運べないだろう?」

シャル「え…?」

一夏「いやいや一人じゃ俺も無理だって」

シャル「…で、でもホントにありがとう。ヒイロ君て優しいね///」

ヒイロ「…。」

一夏「おぉ!酢豚だ!」

鈴「そう!今朝作ったのよ!食べたいって言ってたでしょ?」

セシリア「ヒイロさん?私も今朝ヒイロさんの為にこういう物を用意しましたの。いつも栄養ドリンクしか摂られていない様でしたから…」

一夏「へぇ、超美味そうなサンドイッチじゃん?」

セシリア「イギリスにも美味しいものがあることをご納得して頂かないと」

一夏「ヒイロ、せっかくだし食べてみろよ!」

ヒイロ「…あぁ」

パクっ

一夏「どうだヒイロ?美味いのか?」

ヒイロ「…………あぁ。問題はない」

一夏「ってことは美味いんだな?」

セシリア「///良かったぁ!お口に合わなかったらどうしようかと思いましたわ。安心しました。」

一夏「俺も貰っていいかな?」

セシリア「ダメですわ!これはヒイロさんのっ」

ヒイロ「あぁ。構わない。」

セシリア「ま、まぁヒイロさんがいいと言うのなら仕方ありませんわね…」

一夏「やったぜ!」

パクっ

一夏「…。」

セシリア「さぁ、折角ですしもっとどうぞ」

一夏「いや、えとその後で貰うよ…」

一夏(ヒイロォォォォォっ!なんで無表情なんだよぉぉ!)

パク

ヒイロ「…。」

セシリア「あぁ、ヒイロさんが黙々と食べて下さって私幸せです」

ヒイロ「…一夏、今日の訓練はなしだ」

一夏「…了解した。俺はお前を心から尊敬している」

一夏「…次は箒のを。」

箒「私のはこれだ…」

一夏「頂きます!!超うめぇぇぇっ!箒、お前天才だな!」

箒「そ、そんなにか!?」

一夏「ほらあ~ん?」

箒「えぇっ///あ~ん」

パクっ

箒「これはいいものだなぁ//」

一夏「そうだろ!?マジうめぇよな!」

シャル「あ、今のって日本でカップルがやる、はい、あーんってやつだよね?仲睦まじぃね」

鈴「一夏ぁ!」

セシリア「えと、ヒイロさん?私も今のをって!?もう食べてしまわれましたの!?」

ヒイロ「任務、完了…」

シャル「…ヒイロ君、汗凄いよ?」

ヒイロ「…問題はない」

シャル(辛そうな顔初めて見た)

セシリア(幸せですわぁ///)

~寮室 夜~

一夏「…はぁ。男同士ってのはいいもんだなぁ」

シャル「この緑茶って紅茶とはずいぶん違うんだね。不思議な感じ、でも美味しいよ」

シャル「…一夏とヒイロ君はいつも放課後にISの特訓をしてるってきいたけど、そうなの?」

一夏「あぁ、俺は他のみんなからは遅れているからな。ヒイロにも見て貰ってるんだ」

シャル「…僕も加わっていいかな?専用機もあるから役に立てるとおもうんだ」

一夏「おぉ!是非頼む!いいよな?ヒイロ?」

ヒイロ「…あぁ。歓迎する」

シャル「…あ、ありがとう。」

~翌日 SHR~

ざわざわ

山田「えぇと、今日も嬉しいお知らせがあります…。」

山田「また一人クラスにお友達が増えました。ドイツから来た転校生のラウラ・ボーデヴィッヒさんです」

女子「どういうこと?」

女子「2日連続で転校生だなんて」

女子「いくらなんでも変じゃない?」

山田「み、皆さんお静かに!まだ自己紹介が終わってませんから。」

千冬「挨拶をしろ。ラウラ」

ラウラ「はい!教官!」

一夏(教官?ってことは千冬ねぇがドイツに居た頃の…)

ラウラ「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」

山田「あの、以上…ですか?」

ラウラ「以上だ」

女子「なんかヒイロ君に似てない?」

女子「やめてよ!ヒイロ君は私の王子様なのに」

セシリア「ちょっ!」

ラウラ「貴様かっ!?」

ガシッ

ラウラ「!?」

ヒイロ「…なんの真似だ?」

ラウラ「大した反応速度だ…。さすがは教官の弟といったところか?」

ヒイロ「…。」

ラウラ「だが!私は認めない!貴様があの人の弟であるなどっ」

ヒイロ「…残念だが人違いだ」

一夏「…あのぉ、多分それ俺のことだと思うんだけど?」

ラウラ「なっ!?貴様の様な腑抜け顔が教官の弟だと!?ふざけるなっ!」

一夏(なんか最近落ち込む事多いなぁ…)

~放課後 第3アリーナ~

箒「こう、ズバッ、バキッっていう感じだ」

鈴「なんとなく分かるでしょぉ?感覚よぉ感覚!はぁ!?なんで分かんないのよ!?バカぁ!!」

セシリア「才能がありません!諦めて下さいな!!」

一夏「…率直に言わせて貰う。…全然分からん!てか最後アドバイスじゃなくね?」

箒「なぜ分からん!?」

鈴「ちゃんと聞きなさいよ!ちゃんと!」

セシリア「時間の無駄です!」

一夏「…セシリアだけ俺の心を折りにきてることだけは分かった。」

シャル「一夏、ちょっと相手してくれる?白式と戦ってみたいんだ」

一夏「まぁまだヒイロ来てないしなぁ。いいぜ!」

女子「見て見て!織斑君とデュノア君がやるみたいよ」

女子「デュノア君のIS姿カッコいい!」

シャル「じゃあいくよ、一夏!」

一夏「おう!こい!」

一夏「こっのぉ!何!?」

ドンッ ドンッ ドンッ

一夏(ライフルでシールドエネルギーが削られる…)

そのまま押しきられて負け

シャル「…つまりね。一夏が勝てないのは単純に射撃武器の特性を理解してないからだよ」

一夏「ん~、一応分かってるつもりだったんだが…」

シャル「この白式ってイコライザーがないんだよね?」

一夏「あぁ。バススロットが空いてないらしい」

シャル「多分だけどそれってワンオフアビリティの方に容量を使ってるからだよ」

一夏「…ワンオフ?」

シャル「ISが搭乗者と最高状態になった時に発現する能力。白式の場合は零落白夜がそれかな」

一夏「はは~ん。お前の説明って分かりやすいな」

~同時刻 寮室~

デュオ『…と、いうことだ。まぁデュノア社も第3世代型へ移行できなくて相当焦ってるみたいだぜ。これでデュノア社の調査報告は以上だ!相変わらずいい勘してるな、ヒイロ』

ヒイロ「…状況と本人を直接見れば誰でも疑問に思うことだ。新たに男のIS操縦者が現れる必要性を感じない」

デュオ『まぁ篠ノ之束に関しては俺の方で引き続き調べてやるよ』

ヒイロ「…頼む。」

デュオ『お?なんだか汐らしいじゃないの?さては女の子の園で骨抜きにされたか?リリーナに合わせる顔がねぇな、こりゃぁ♪』

ヒイロ「…最初からお前の力をアテにしている」

デュオ『…嬉しいこと言ってくれんじゃねぇの。じゃあまぁこれにて通信終わり!頑張れよ!ヒイロ!』

ヒイロ「…。」

ヒイロ(シャルロット・デュノア…)

~第3アリーナ~

シャル「じゃあ一回射撃の練習してみる?」

一夏「あれ?他人の武器は使えないんじゃ?」

シャル「普通はね。でも持ち主がアンロックすれば登録してある人は全員使えるんだよ」

一夏「へぇ」

鈴「ねぇ?あの二人ちょっと仲良すぎない?」

箒「ぬぅ~」

セシリア(ヒイロさんまだかしらぁ)

女子「ねぇ?ちょっとあれ!」

女子「嘘、ドイツの第3世代じゃない?」

女子「まだ本国のトライアル段階だって聞いていたけど…」

セシリア「…ラウラ・ボーデヴィッヒ」

鈴「何?あいつなの?一夏と間違えてヒイロをひっぱたこうとしたドイツの代表候補生って」

セシリア「断じて許せませんわ…」

ラウラ「…織斑一夏」

一夏「…なんだよ?」

ラウラ「貴様も専用機持ちだそうだな?ならば話が早い。私と戦え」

一夏「…嫌だ。理由がねぇよ」

ラウラ「貴様に無くても私にはある」

一夏「…今でなくてもいいだろ?もうすぐクラスリーグマッチなんだから、その時で」

ラウラ「ならばっ!」

ズドンッ

ズバッ

ラウラ「なに!?」

一夏「ヒイロ!?」

セシリア「ヒイロさんですわぁ!///」

鈴「…セシリアうるさい」

シャル「ヒイロ君!?ってそれ打鉄!?」

ヒイロ「…いきなり砲撃とは挨拶だな」

ラウラ(レールカノンを訓練機の太刀で弾いただと?)

ラウラ「訓練機ごときで私の前に立ちはだかるとはな。」

ヒイロ「機体の性能差を勝敗と結び付ける程度のやつに俺は倒せない」

ラウラ「くっ!」

教員『そこの生徒!何をやっている!?』

ラウラ「…今日のところは引いてやろう」

ヒイロ「…。」

一夏「…ヒイロ。助かったよ、すまない」

ヒイロ「…気にするな」

ヒイロ(ドイツの代表候補生、ラウラ・ボーデヴィッヒ。機体名はシュヴァルツェア・レーゲン。主兵装の右肩部大型レールカノン確認。引き続き調査する必要がありそうだ)

~アリーナ 更衣室~

シャル「…一夏、大丈夫?」

ヒイロ「…。」

一夏「あぁ。さっきは助かったよ、サンキューなヒイロ、シャルル」

シャル「…じゃあ僕は先に部屋に戻ってるね」

一夏「え?ここでシャワー浴びていかないのか?お前いつもそうだよな?」

シャル「えぇっ?」

一夏「なぁんで俺と着替えるの嫌がるんだよぉ??」

シャル「べ、別にそんなことないと思うけどっ!」

一夏「そんなことあるだろぉ!?たまには一緒に着替えようぜぇ!」

シャル「い、いやぁ…」

一夏「そう連れないこと言うなって!」

ヒイロ「一夏!」

一夏「な、なに!?」

ヒイロ「…本人の意思を尊重してやれ」

一夏「あ、あぁ、分かったよ。何も怒らなくても…」

シャル「…ごめんね。」

ヒイロ「…早く行け。」

シャル「…ありがとう、ヒイロ君」

ヒイロ「…ヒイロでいい」

シャル「…うん。ヒイロ///」

一夏「…なんなんだよ、一体?俺が悪いのか?」

~校庭~

ラウラ「答えて下さい、教官!!なぜこんなところで!?」

一夏「!?」

ヒイロ「…。」

千冬「…何度も言わせるな。私には私の役目がある。それだけだ」

ラウラ「こんな極東の地でなんの役目があると言うのですか!?お願いです教官!我がドイツで再びご指導を!ここではあなたの能力を半分も活かされません!」

千冬「…ほぅ。」

ラウラ「大体、この学園の生徒等教官が教えるに足る人間ではありません!危機感に疎くISをファッションか何かと勘違いしている!その様な者達に教官が時間を割かれるなどっ」

千冬「…そこまでにしておけよ、小娘。」

ラウラ「っ!?」

千冬「…少し見ない間に偉くなったな?15歳でもう選ばれた人間気取りとは、畏れ入る」

ラウラ「わ、私は…」

千冬「…寮に戻れ。私は忙しい。」

ラウラ「っく!」

タタタッ

千冬「…そこの男子!」

一夏「げっ!?」

千冬「盗み聞きか?異常性癖は感心しないぞ。」

一夏「な、なんでそうなるんだよ!?千冬ねぇ!」

千冬「学校では織斑先生と呼べ。」

一夏「…は、はい」

ヒイロ「…。」

千冬「なっ!?ヒイロもいたのか!?」

ヒイロ「あぁ、偶然な」

千冬「そ、そうか」

千冬「…はぁ。下らんことをしてる暇があったら自主訓練でもしろ」

ヒイロ「今がその帰りだ」

千冬「っ!」

千冬「…織斑、このままでは月末のトーナメントで初戦敗退だぞ」

一夏「分かってるって…!」

千冬「…ならいい。」

一夏「…なぁ、待ってくれ。」

千冬「ん?」

一夏「…さっきのラウラってやつが言ってた俺のこと。千冬ねぇの弟とは認めないって、あれってやっぱり俺のせいで千冬ねぇが二度目の優勝を逃したことを…」

千冬「終わったことだ。お前が気に病む必要はない」

千冬「…ではな」

ヒイロ「…。」

千冬「ヒイロ…、一夏を頼む。」

ヒイロ「…。」

ヒイロ(第2回モンド・グロッソ決勝当日。織斑一夏は何者かに誘拐された、目的は不明、拘束され監禁された。その救援に向かった織斑千冬は優勝を逃した…。監禁場所の情報を伝えたのはドイツ軍。)

~寮室~

シャワァ~

一夏「…ただいま。シャルル、戻ってるか?」

一夏「…シャワー浴びてんのか。なんか変な話に付き合わせて悪いな」

ヒイロ「…。」

一夏「…あっそうだ。シャルル?ボディソープ切れてるだろ?換えの…」

ガラッ

シャル「あっ」

ドスッ

一夏「ひ、ヒイロ…な、なにを…」

ドサッ バタッ

ヒイロ「早く服を着ろ」

ズルズル

一夏「…ぐぁっ」

シャル「うわぁっ!///」

ヒイロ「…。」

~数分後~

ヒイロ「…。」

一夏「…。」

スタスタ

シャル「…。」

一夏「…あぁ、そのお茶でも…飲むか」

シャル「…うん。貰おうかな」

一夏「…はい。ヒイロも」

シャル「…あ、ありがとう。」

ヒイロ「…。」

シャル「…一夏のえっち」

一夏「…な、なんでだよ!?」

ヒイロ「…。」

一夏「…ていうかヒイロに気を失わされてほとんど何も記憶にねぇよ」

シャル「…確かに一瞬だったね」

一夏「…で、なんで男のフリなんてしてたんだ?」

シャル「…それは」

事情説明

シャル「…私はね注目を集める為の広告塔なの。男にフリをすればヒイロや一夏に接触しやすいし、データを集めやすいからね」

シャル「…そう、君達のデータを盗んで来いって言われたんだよ父親にね」

一夏「でもヒイロのことは、ニュースにもなってないって…」

シャル「もうさすがに各国共に知ってるよ。あのサンクキングダム出身の男操縦者がいるって…」

一夏「…そうなのか」

ヒイロ「…。」

シャル「…あぁ、でもホントのこと話したら楽になったよ。聞いてくれてありがとう。それと今まで嘘をついていてごめんなさい。」

ヒイロ「…いいのかそれで?」

シャル「…え?」

一夏「いいはずないだろ!親がいなけりゃ子は産まれない。でもだからって何をしてもいい訳じゃないだろ!?」

シャル「…一夏。」

一夏「…俺も千冬ねぇも両親に捨てられた。お前はこれからどうするんだ!?」

シャル「…女だってことがバレたからきっと本国に呼び戻されるだろうね。後の事はわからない…。良くて牢屋いきかな」

ヒイロ「…ならここにいればいい」

一夏「そうだよ!俺とヒイロが黙ってたらバレないんだし!」

ヒイロ「…もし仮にバレてもお前にはすぐには手出し出来ない。IS学園特記事項、本学園にいる生徒は、その在学中においてその国家、組織、団体に帰属しない」

一夏「好都合じゃないか!」

ヒイロ「…相手が強制的手段に出た場合は俺が敵を殲滅する」

一夏「ヒイロがいれば百人力だぜ!」

シャル「…良く覚えてたね。特記事項って55個もあるのに」

ヒイロ「…使える可能性のあるものは全て把握している」

一夏「…さすがだな」

シャル「…ヒイロ。庇ってくれてありがとう。でもどうして?」

ヒイロ「…さぁな。俺は俺の感情に従っただけだ」

シャル「…そっか♪」

コンコンッ

セシリア「ヒイロさん?あのまだ夕食を摂られていないようですが良かったらご一緒に…」

一夏「やばいっ!今入って来られたらセシリアにバレる」

シャル「うわぁっ!どうしようっ」

ヒイロ「…夕食に行ってくる」

ガチャ

セシリア「ヒイロさん///ご一緒して下さるのですか?」

ヒイロ「あぁ、行くぞ」

セシリア「はいっ///」

スタスタ

シャル「…ヒイロは優しいね」

一夏「…俺なんか今落ち込んできたわ」

~ヒイロ 夕食から帰宅~

ヒイロ「…お前達の分の夕食だ。」

シャル「あっありがとう!は、箸だ…」

一夏「サンキューなヒイロ!いっただきまぁす」

ヒイロ「…箸は使えないのか?」

シャル「…練習はしてるんだけどね」

ヒイロ「…フォークをとってくる」

シャル「いいよ、いいよ!」

ヒイロ「…お前はもっと周りに頼ってもいいはずだ」

シャル「…じゃあヒイロに頼ってもいいの?」

ヒイロ「…あぁ。善処する」

一夏「これ美味いなぁ、ヒイロ!」

ヒイロ「…。」

シャル「フフフッ♪」

シャル「…じゃあねヒイロ///」

ヒイロ「?」

シャル「…ヒイロが食べさせて///」

ヒイロ「…。いいだろう」

シャル「…ねぇ、ヒイロ?///」

ヒイロ「…なんだ?」

シャル「…もしかして私が女だって前から気づいてた?」

ヒイロ「…あぁ。外見的特徴ですぐに気付いた。」

シャル「もぅ///ヒイロのいじわるっ♪」

ヒイロ「…。」


寝ます

~翌日 朝~

ガヤガヤ

鈴「嘘ついてないでしょうね?」

セシリア「それはヒイロさんとでもいけますの!?」

女子「本当だってば!この噂学園中で持ちきりなのよ?」

女子「今月の学年別トーナメントで優勝したら織斑君と付き合えることになっているらしいの」

女子「…ヒイロ君はわからないけど。交渉次第ではいけるんじゃない?」

セシリア「!!」

セシリア「でもこのことは殿方も承知していますの?」

女子「それがね、どうも男子は分かってないみたい。」

鈴「どういうこと?」

女子「女の子の中だけの取り決めってことらしいのよ」

一夏「おはよう!」

シャル「なんの話してるの?」

女子一同「わぁぁっ」

スタスタ

鈴「じゃあ私、自分のクラスに戻るからっ」

セシリア「そうですわねっ!私も席に着きませんと」

スタスタ

一夏「なんなんだ?」

シャル「さぁ?」

ヒイロ「…。」

箒(どうしてこうなった…?)

箒「まぁ兎に角私が優勝すれば問題はない!」

箒(今度は私は強さを見誤らずに勝つことが出切るだろうか…)

~アリーナ 放課後~

セシリア「あら?」

鈴「早いわね。」

セシリア「てっきり私が一番かと思っていましたのに」

鈴「私はこれから学年別トーナメント優勝に向けて特訓するんだけど…」

セシリア「私も同じですわぁ!」
鈴「なんだったらどっちが上か先にここで決着着けてもいいのよ?」

セシリア「宜しくてよ。実力の違いをお見せ致しますわ」

ドーンッ

鈴・セシリア「!?」

ラウラ「フッ!」

セシリア「ラウラ・ボーデヴィッヒ…」

鈴「またあんたか、どういうつもり!?」

ラウラ「甲龍にブルー・ティアーズか。データで見る方がまだ強そうではあったな」

鈴「なに?やるの?わざわざドイツからきてボコられたいなんて大したマゾっぷりね。それともジャガイモ農場じゃそういうのも流行ってるの?」

セシリア「あらあら鈴さん、こちらの方はどうやら共通言語をお持ちではないみたいですから、あまり苛めるのは可哀想ですわよ」

ラウラ「貴様達の様な者が私と同じ第3世代の専用機持ちだとはな。数くらいしか能のない国と古いだけが取り柄の国は余程人材不足と見える」

鈴「この人スクラップがお望みみたいよ!」

セシリア「その様ですわね」

ラウラ「二人がかりで来たらどうだ?下らん種馬を取り合うメスにこの私が負けるものか」

鈴「今なんて言った!?私の耳にはどうぞ好きなだけ殴って下さいって聞こえたけど!?」

セシリア「この場にいない者の侮辱までするなんて!その軽口二度と聞けない様にして差し上げますわっ!」

ラウラ「とっとと来い!」

~廊下~

シャル「一夏?今日も特訓するよね?」

一夏「あぁ、トーナメントまで日がないからな」

シャル「…ヒイロも来るかな?」

一夏「多分来るんじゃないか?」

女子「第3アリーナで代表候補生3人が模擬戦やってるって!」

一夏・シャル「え!?」

~アリーナ 客席~

一夏「あっヒイロ!」

ヒイロ「…。」

シャル「もう来てたんだね」

一夏「これはどういう事だよ!?」

ヒイロ「さぁな。俺も騒ぎを聞いてきただけだ」

一夏「…そうなのか。」

ドーンッ

シャル「やばいよ、二人とも一方的になってきたよ…」

一夏「鈴の龍咆を止めやがった!?」

シャル「…AICだ。」

一夏「…AIC?なんだそりゃ?」

シャル「アクティブ・イナーシャル・キャンセラー」

箒「慣性停止能力とも言う」

一夏「箒も来たのか。」

ヒイロ「AIC、6機のワイヤーブレード、両腕プラズマ手刀確認。データ収集完了」

シャル「酷い!!あれじゃあシールドエネルギーが持たないよ!」

箒「もし、ダメージが蓄積しISが強制解除にでもなったら二人の命に関わるぞ!」

一夏「やめろ!ラウラ!」

ビュオッ

一夏IS展開

一夏「うおぉぉっ!」

バリーン

シャル「ヒイロお願い!みんなを助けて!」

ヒイロ「…。」

~アリーナ内~

一夏「その手を離せぇ!」

ブンッ

一夏「なっ!?身体が動かない」

ラウラ「感情的で直線的、絵に書いた様な愚かものだな」

ラウラ「やはり敵ではないな。この私とシュヴァルツェア・レーゲンの前では」

一夏「くっ!」

ラウラ「消えろ!」

ガキーンッ

ヒイロ「安心しろ。お前も十分感情的で直線的だ」

ラウラ「また貴様か!?しかもまた訓練機だと?ふざけているのか!?」

シャル「二人とも大丈夫?」

鈴・セシリア「うぅっ」

セシリア「無様な姿をヒイロさんに…」

シャル「…大丈夫、あの人が助けてくれるから!」

一夏「気をつけろヒイロ!そいつを食らうと身体が動かなくなるぞ!」

ラウラ「はっ!専用機の力見せつけてやる!」

ヒイロ「AICか。既に効果範囲は算定済みだ。弱点も把握している」

ギュンッ

ラウラ「ちぃっ!」

千冬「そこまで!」

ラウラ「き、教官!?」

千冬「やれやれ、これだからガキの相手は疲れる」

一夏「…千冬ねぇ」

ヒイロ「…。」

千冬「…模擬戦をやるのは構わん。だがアリーナのバリアを破壊する事態にまでなられては敵わん。教師として黙認しかねる」

千冬「この戦いの決着は学年別トーナメントで着けて貰おうか。」

ラウラ「教官がそうおっしゃるなら」

千冬「…ヒイロ、すまない。手間をかけた様だ」

ヒイロ「…。」

ラウラ「!?」

千冬「では学年別トーナメントまで私闘の一切を禁止する。解散!」

ラウラ(教官のあの信頼感…ヒイロとか言ったな。何者だ?)

~保健室~

鈴「…別に助けてくれなくて良かったのに」

セシリア「…ヒイロさん、ごめんなさい。私無様な姿を」

シャル「…まぁ無事で何よりだよ。ねぇヒイロ?」

ヒイロ「…あぁ。」

セシリア「ヒイロさん私またあなたに助けられてしまいましたわ。本当にごめんなさい」

ヒイロ「…セシリア、あまり無茶はするな。ISは兵器なんだ、自覚しろ」

セシリア「はい、ごめんなさい///」

シャル「一夏も凄い勢いで飛び込んでいって助けてくれたんだよ?」

鈴「それは、その嬉しいけど///」

一夏「…そもそもなんでラウラとバトルすることになったんだ?」

鈴「そ、それはぁ…」

セシリア「女のプライドを侮辱されたから…、ですわ」

一夏「え?」

シャル「あぁっ!もしかしてヒイロと一夏の事をっ」

ガシッ

シャル「むぅっ…」

鈴「あんたって本当に一言多いわねぇ!」

セシリア「そ、そうですわ!」

一夏「…おい二人ともさっきから怪我人の癖に動きすぎだって!」
ガシッ

鈴「いったぁっ!」

セシリア「つぅぅっ!」

一夏「ほら、やっぱり痛いんじゃん?♪馬鹿だなぁ、ハハハ」

鈴「馬鹿ってなによ馬鹿ってぇ!?馬鹿ぁ!」

セシリア「あなたにだけは言われたくありませんわ!」

一夏「なんなんだよお前ら…」

ヒイロ「…。」

ガタン!

女子一同病室乱入

シャル「…どうしたの?みんなして!?」

女子「これ!」

シャル「…プリント?」

一夏「今月開催する、学年別トーナメントではより実践的な模擬戦を行う為、二人組での参加を必須とする。尚、ペアが決まらなかった者は抽選で決まった相手とのペアとする」

女子「兎に角、私と組もう織斑君!」

女子「私と組んでデュノアく~ん」

女子「ヒイロ君、私を蹂躙してぇ!」

一夏「えと…」

シャル「…ははは」

一夏「…みんな悪い!俺はヒイロと組むから諦めてくれ!」

鈴「一夏、私と組みなさいよ!幼なじみでしょうが!」

セシリア「ヒイロさんは私と!」

山田「駄目ですよ。お二人のISダメージレベルがCを越えています。トーナメント参加は許可出来ません!」

鈴「そんなぁ!私十分戦えます!」

セシリア「私も納得出来ませんわ!」

山田「駄目と言ったら駄目です!当分修復に専念しないと後々重大な欠陥が生じますよ?」

鈴「ぬぅ…」

鈴(優勝したらその子が一夏と付き合うのよね?)

セシリア(ヒイロさんが誰かになんて…それだけは阻止しなければいけませんわ)

鈴(となると実質ヒイロと組んだやつの優勝が濃厚)

セシリア(ならヒイロさんのパートナーを男性にしてしまえば)

鈴「一夏、あんたヒイロと組みなさいよ!」

セシリア「織斑君!くれぐれもヒイロさんの足を引っ張らないようにしてくださいね!」

千冬「…残念だがその組合わせは認められん」

一夏「え?なんで?」

千冬「ヒイロは今回のトーナメントに参加しないからだ」

セシリア「ど、どうして!?」

ヒイロ「…どういうことだ?」

千冬「…なんだ?本国から連絡を受けていないのか?言うまでもなく今回のトーナメントは各国から首脳陣や関係者、スカウトが視察にくる。3年にとっては絶好のアピールの場となるわけだ」

千冬「そして今回ヒイロの母国サンクキングダムからは国家元首自らが視察に来るそうだ!」

ヒイロ「!?リリーナが?」

千冬「そして今回国家元首たっての希望でヒイロはその護衛の任に着くこととなった」

セシリア「国家元首自らが…?あのリリーナ様が…」

鈴「でも自国唯一の操縦者出さないで何を視察するってのよ!?」

千冬「一応進言してみたが、直接必要ないと言われたよ。大した自信だな、ヒイロ?」

ヒイロ「…。」

山田「多分リリーナ様はISその物と在り方を視察に来られるんだと思います。サンクキングダムは完全平和主義、そしてリリーナ様は世界平和のシンボルの様な方ですから」

千冬「…これでヒイロが参加しないことについては納得してくれたか?」

ヒイロ「了解。」

一夏「…じゃあ俺、誰と組めば…」

千冬「…最初からヒイロをアテにしすぎだ馬鹿者。」

鈴・セシリア「そんなのデュノア君にきまってるでしょ!ですわ!」

シャル「…あはは」

一夏「…宜しくお願いします!」

女子一同「そういうことなら仕方ないね」

スタスタ

千冬「やっと静かになったか…」

千冬「…トーナメントに出られなくて残念だったな、ヒイロ」

ヒイロ「これも任務だ」

セシリア「あのぉ、ヒイロさんはリリーナ様と親しいのですか?先程もリリーナ様を呼び捨ててらしたような」

千冬「ヒイロは本国ではリリーナ様の直属のSPをしていたんだ。」

セシリア「そうなんですか!?要するに騎士様と言う訳ですわね!カッコいいですわ///」

一夏「…そうなのか、道理で無茶苦茶強いはずだ」

鈴「確かに納得したわ」

シャル「…ヒイロは実は凄い人だったんだね///」

ヒイロ「…ただの護衛だ。」

千冬「信頼されているから直属なんだ。謙遜しなくてもいいだろうヒイロ」

ヒイロ「…。」

ヒイロ(リリーナが来るのか…)

シャル(リリーナ様かぁ、ライバル多いなぁ…)

~トーナメント当日 校門~

ノイン「リリーナ様到着しました。ここがIS学園です」

リリーナ「ノインさんわがままを聞いて頂きありがとうございます。ですが自分の目で現状を確認したかったのです」

ノイン「心得ています。直に迎えの者も来るはずです、今回はあくまでお忍びでの視察ですので、あまり目立つ真似はお控え下さい。」

ノイン「カトル、トロワ護衛の任宜しく頼む。」

カトル「分かっています。僕が不審者の確認、トロワが周辺の警戒に当たります」

トロワ「…どうやらヒイロが来たようだ」

ヒイロ「…。」

リリーナ「お久しぶりです。ヒイロ」

ヒイロ「あぁ。」

カトル「ヒイロ、お久しぶりです。いきなりですがヒイロにはリリーナさんの側にて直接護衛して貰います。周りは僕とトロワに任せて下さい。」

ヒイロ「了解。」

トロワ「ヒイロ、久しぶりだな。随分活躍しているみたいじゃないか。」

ヒイロ「トロワ、お前がいてくれて助かる」

トロワ「今回はノインから連絡を受けて臨時で来たに過ぎない。あまり期待はしないでくれ」

ヒイロ「あぁ。元々期待はしていない。信用をしている」

トロワ「変わらないな、お前も」

ヒイロ「お互いにな」

カトル「迎えも来た様です。行きましょう。」

千冬「リリーナ様、お目にかかれ光栄です。案内を勤めさせて頂きます、織斑千冬と申します。」

リリーナ「ご迷惑をお掛けします。ヒイロの担任の先生と聞いておりますが、ヒイロは上手くやれていますでしょうか?」

千冬「えぇ、それは問題なく。私もとても信頼しております。」

リリーナ「そうですか。後でゆっくりヒイロの学園でのお話を聞かせて下さい。」

千冬「ご希望とあらばいくらでも。とりあえずは特別観覧席までご案内させて頂きます」

リリーナ「宜しくお願いします」

~トーナメント 男子控室~

一夏「…へぇ、でも凄いなこりゃぁ」

シャル「…3年にはスカウト、2年には1年間の成果の確認にそれぞれ人が来ているからねぇ」

一夏「ふ~ん、ご苦労なことだ」

一夏(箒は誰と組むんだ?ペアが決まらなければ抽選とか言ってたが)

シャル「…一夏はボーデヴィッヒさんとの対戦だけが気になるみたいだね」

一夏「…あぁ、まぁな」

シャル「…感情的にならないでね。ボーデヴィッヒさんは恐らく、ヒイロを除けば一年の中では現時点最強だと思う。」

一夏「…あぁ。分かってる」

シャル「あっ!トーナメント表が出たよ」

一夏・シャル「えっ!?」

~トーナメント 女子控室~

トーナメント表発表

箒(なんという組み合わせだ…。最悪だ)

ラウラ「ふふ」

~アリーナ特別観覧席~

千冬「着きました。こちらです」

リリーナ「わざわざこんな場所まで提供して下さり申し訳ありません。」

千冬「…いえ、リリーナ様の世界から見たお立場を考えれば当然の処置とお考え下さい。」

リリーナ「…。」

千冬「リリーナ様は世界平和のシンボルとも言われています。その方がIS学園の視察に来ていると分かれば各国の関係者が接触を試み混乱を招く恐れがありますので、個室を設けさせて頂いたまでです。」

ノイン「ご配慮の程感謝する」

トロワ「ヒイロ、俺はカトルと周辺の警戒にあたる。お前は引き続きリリーナの護衛を行なってくれ」

ヒイロ「了解。」

リリーナ「ご迷惑なのは、重々承知しております。ですが今回は私のわがままを通させて頂きます」

千冬「…やはりリリーナ様はISに対して否定的なお考えをお持ちなのですか?」

リリーナ「…そうではありません。元々ISはMSに代わる新しい宇宙空間での作業を目的として開発されたパワードスーツですし、それには私も必要なものだと納得はしております。 そして、それをスポーツに転用し各国間の架け橋としているのも良いことだと思います。ただ」

千冬「…ISの仕様が問題だと?」

リリーナ「その通りです。基本的には女性にしか扱えないという所に問題があると思うのです」

ノイン「…近年では女尊男卑な考え方をする者も少なくなく、『男と女が戦争をしても3日ももたない』などという危険な思想まで一般に流布されている次第だ」

リリーナ「…差別はまた新たな争いの火種とも成り得ません。私はISを否定したいのではなく、今のこの危険な状態からの打開策を模索しているのです」

千冬「そうですね。立派なお考えだと思います。」

リリーナ「…操縦者として権威あるあなたの様な方には大変失礼な意見だとは心得ています。本当にごめんなさい」

千冬「…いえ、私の権威などお気になさらないで下さい。私はあくまで競技者で今は指導する立場にいます。リリーナ様のお考えにはむしろ賛同出切るくらいですので」

リリーナ「…ありがとう。我が国としてもISをスポーツとして取り入れたい気持ちはあるのですが何分まだ再建途中の国ですので、正直そこまで資金を回せないのが現状なのです。それが各国の方々からすると否定的ととられてしまっているのでしょう」

千冬「御察しします。ですが貴国の操縦者のヒイロ君はとても優秀です。このままいけば良い国家間の架け橋になれると思います。」

リリーナ「私も彼には全幅の信頼をしております。彼をこの学園に入学していることは私も後で知ったのですが、彼の顔を見て結果的に良かったと思っております」

千冬「彼は直属の護衛と聞いておりましたが?」

リリーナ「直属といっても常に一緒にという訳ではありません。ここにいるノインさんもそうですが、他の方もいますので」

ノイン「報告が事後承諾となったことは申し訳ございません。リリーナ様が他国訪問中だったこともあり、宰相のウィンド様のご指示を頂き、手続きを行いましたので。ヒイロの場合は男でありながらISを動かせるという異例でしたので騒ぎになる前にと。丁度隠れ蓑となる事例も起きていましたので便乗させて頂きました。」

千冬「なるほど。理解出来ました。」

千冬「…ちょうどトーナメントの組み合わせが発表になった様です」

ヒイロ「…。」

ヒイロ(一回戦からあいつらか)


一回戦

一夏、シャルvsラウラ、箒

リリーナ「……ですがいくらスポーツと言っても各国ともに段々と兵器開発競争となって来ていることに対して否定的なのは事実です」

千冬「…。」

ヒイロ「…。」

~アリーナ~

ラウラ「一戦目で当たるとはな。待つ手間が省けたというものだ。」

一夏「…そりゃあ何よりだ。こっちも同じ気持ちだぜ」

ラウラ・一夏「叩きのめす!!」

戦闘開始

一夏「うおぉっ!」

ラウラ「ふんっ!」

ギュンッ

ラウラ「なに!?」

一夏「AIC対策は、ヒイロに叩き込まれてバッチリなんだよ!」

一夏「はぁっ!」

ブンッ ドーンッ

ラウラ「…おのれぇっ」

ラウラ「ならばこいつで!」

一夏「おっとっ!」

ガキーンッ

ラウラ「全て弾いただと!?」

一夏「そいつの対策もヒイロから叩き込まれたぜ!」

一夏「残る武装は、レールカノンとプラズマ手刀だよな?試してみろよ!?ヒイロに嫌ってほどシゴかれたからなぁ、全部返り討ちだ!!」

一夏(まぁおかげで身体中アザだらけで今も悲鳴あげてるけどな)

ラウラ「ふざけるな!」

ズドン

ガキーンッ

一夏「いやっほぅ♪余裕で見切れるぜ!」

箒「ラウラ!」

シャル「行かせないよ。ヒイロにラウラと一夏は1対1でやらせる為に露払いを任されてるんだ!」

箒「ちぃっ」

シャル「…それにっ」

ダンッ ダンッ ダンッ ダンッ

箒「うわぁっ!」

箒シールドエネルギー0

シャル「…これで終わりだよ」

箒「…専用機さえあればっ!!」

一夏「そらそらどうしたラウラ!?動きが止まってるぜぇ?」

ラウラ「くそぉっ!!」

~特別観覧席~

リリーナ「…酷いものですね」

ノイン「…これがスポーツだと言うのか」

千冬「…いえ、これは個人の性格の問題です」

千冬(あの馬鹿者。後で絶対に許さん)

ヒイロ「…。」

~アリーナ~

一夏「ほらほらぁ集中してないとAIC使えないんだろ?集中しないとぉ」

ブンッ ズドン

ラウラ「っくぅ!」

ラウラ(私は負けない!負けるわけにはいかないのに、…力が欲しい)

声(願うか?汝、より強い力を欲するか?)

ラウラ(よこせ。力を、比類なき最強を…)

ラウラ「うわぁぁぁぁぁっっ!!」

シュヴァルツェア・レーゲンが変身していく

~特別観覧席~

千冬「っ!?山田先生!レベルDの警戒体勢を!」

山田『了解です。』

リリーナ「彼女に何が起こっているのですか!?」

千冬「…異常事態の様です、すぐに対処します!」

リリーナ「っ!ヒイロ、お願いです。彼女を助けてあげて下さい!」

ヒイロ「…俺はお前の護衛だ」

カトル「っ!どうやら異常事態みたいですね。リリーナさんには僕とトロワとノインさんが着きます。いってください!」

トロワ「俺を信用しているのだろう?なら問題ないはずだ」

ヒイロ「…了解した。ただちに障害を取り除く」

リリーナ「ヒイロ!」

ヒイロ「…。」

リリーナ「…殺してはなりません。助けるのです」

ヒイロ「…了解。救援に向かう」

リリーナ「お願いします」

スタスタ

~アリーナ~

一夏「な、なんだよあれは?聞いてないぜ…」

アナウンス「非常事態発令。トーナメントの全試合は中止。状態をレベルDと認定、鎮圧部隊を送り込む、来賓、生徒は避難すること」

一夏「…千冬ねぇの雪片?」

ラウラVT「…。」

ブンッ

一夏「ぐわぁっ!」

ズドーン

ラウラVT「…。」

ブンッ

一夏「うわぁっ!!」

シャル「一夏!」

ガキーンッ

ヒイロ「シャルロット、そいつを連れて早く避難しろ」

シャル「ヒイロ!」

シャル(これがヒイロの専用機、天使だ///)

ヒイロ「…早くしろ」

シャル「あっ!うん、行こう、一夏」

一夏「そいつ、千冬ねぇの真似しやがって!許せねぇっ!」

ヒイロ「邪魔だ!早くいけ!!」

一夏「くっ!」

シャル「…行こう、一夏!篠ノ之さんも」

箒「あぁ!」

シャル「…ありがとうヒイロ!」

ヒイロ「…。」

ガキーンッ ビュン

ヒイロ(独立思考で動いている。ラウラ・ボーデヴィッヒの意識は飲み込まれたと見ていいだろう。本来なら跡形もなく消滅させるところだが、今回はラウラ・ボーデヴィッヒの救出が任務だ。」

ヒイロ「一撃で行動不能にさせる!」

ギュン ブンッ

ラウラVT「…。」

ブンッ

ラウラVT「!!!!!!!?」

ズドーン

ヒイロ「終りだ」

シュヴァルツェア・レーゲンの変身解除、ラウラ解放

ラウラ「…ぁぁ」

パサッ ぎゅっ

ヒイロ「…ラウラ・ボーデヴィッヒ回収完了」

~保健室~

ラウラ「…私は」

ラウラ「…何が起きたのですか?」

千冬「…一応重要案件である上に機密事項なのだがな、VTシステムは知っているな?」

ラウラ「…ヴァルキリー・トレースシステム?」

千冬「…そう。IS条約で開発は愚か、研究、使用、その全てが禁止されている。それがお前のISに積まれていた。精神状態、蓄積ダメージ、そして何より操縦者の意思、願望か。それらが揃うと発動するようになっていたらしい」

ラウラ「…私が望んだからですね?」

千冬「…ラウラ・ボーデヴィッヒ!」

ラウラ「はいっ!」

千冬「…お前は誰だ?」

ラウラ「わ、私は…」

千冬「…誰でもないなら丁度いい。お前はこれからラウラ・ボーデヴィッヒだ。」

ラウラ「え?」

スタスタ

千冬「…それからお前は私になれないぞ?」

ラウラ「ふふふふっあっははは」

千冬「…ヒイロに礼を言っておけ。お前を救ったのはあいつだ」

ラウラ「ヒイロ・ユイが?」

千冬「それとこれはあいつからの伝言だ。『気にするな。お前も俺が守ってやる。だからもう背負いすぎるな』だと。あいつにしか言えない台詞だな」

~食堂~

シャル「結局、トーナメントは中止だって。でもデータは採りたいから1回戦は全部やるそうだよ?」

一夏「へぇ~。このラーメンうまいなっ」

女子「交際、無効うわ~ん」

箒「…。」

一夏「あっ!そういえば箒、こないだの約束な、付き合ってもいいぞ。」

箒「なに!?」

一夏「…だから付き合ってもいいって」

箒「ほ、本当だな!?」

一夏「お、おうっ」

箒「なぜだ?理由を聞こうではないか。」

一夏「…幼なじみの頼みだからな。付き合うさ」

箒「そうかぁ///」

一夏「買い物くらい♪」

ドスッ

一夏「うっっ」

箒「そんなことだろうと思ったわ!」

ブンッ

一夏「ぐはぁっ!」

シャル「…一夏ってわざとやってるんじゃないかって思う時あるよね」

寝ます

~IS学園 応接室~

千冬「…折角の視察がこの様な結果となってしまい本当に申し訳ありません!」

ノイン「やはり管理体制に問題があるようですね」

千冬「…如何様な処分でも受ける所存です」

ヒイロ「…お前の責任ではない。特に今回のは」

リリーナ「…そうですね。責任を問うつもりはこちらにはありません。ただやはりISのこれからについては慎重に考えていかなければなりませんね。」

千冬「…はい。」

リリーナ「…MSが世界から姿を消して確かに以前より不自由な時代となりました。それでも世界の人々は平和への想いと努力からMS技術を封印、今日に至っては完全になくなったと言っていいでしょう。ただやはり、一度味わった便利さへの未練からはなかなか脱却は出来ないのです。そして今それが形になったのがIS技術…。以前に『兵士を無くし兵器を無くせばそれが平和という考えは間違っている』とある方から言われたことがあります。確かにその通りだと思いました。真の平和とは誰かに与えられるものではなく自らが掴みとるものであり、一人一人の想いからなるものなのです。」

リリーナ「そして今私達は『無くす』のではなくどう向き合い付き合っていくべきなのかを考える岐路に立っているのかもしれません。今日ここに来て改めて、そう実感させられました。ISをスポーツとして扱うにはもっと改善しなければならない点は多いと私は思います。人間はそこまで愚かではありません。失敗から学びとっていくことが出切るのですから。今までの様に、そしてこれからも」

リリーナ「…千冬さんあなたは教育者という立場におられます。勝手なお願いですが、これからを担う担い手をどうかより良く導いてあげて下さい」

千冬「…はい。ですが私の力などっ…。…いえ、微力ではありますが尽力致します。」

リリーナ「…お互いに、お互いの戦いをこれから始めましょう」

千冬「…はい!」

リリーナ「…ところで。ヒイロのご学友の方達とも会ってみたいのですが…。」

千冬「…ふふっ。分かりました、今日はこの国に滞在されると聞いておりますし、明日にでも機会を設けます」

リリーナ「お願いします」

ヒイロ「…。」

スタスタ

~屋上~

カトル「…いい所だね、トロワ」

トロワ「セキュリティには甚だ疑問を感じるが学校としての施設は充実している様だな」

カトル「そういう意味ではないんですが…。ヒイロがここを守りたい気持ちが分かるような気がします」

カトル「あっ!ヒイロ!」

ヒイロ「すまない、今日は助かった」

カトル「リリーナさんは?」

ヒイロ「まだ話をしている。この状態ならノインに任せても大丈夫だと判断した」

トロワ「…油断は命取りになる。らしくない発言だな」

カトル「いえ、もう戦争は終わったんです。…僕はこうでないといけないと思いますよ。」

トロワ「…そうだったな。働き詰めの五飛に聞かせてやりたいところだ」

カトル「彼は真面目ですからね」

ヒイロ「…五飛は今なにをしている?」

カトル「確かドイツに視察中のサリィさんに同行しているはずです」

カトル「デュオはヒルデさんと引き続き巡回任務と束博士の捜索をしてます。なんだか張り切ってましたよ」

ヒイロ「…そうか」

カトル「それにしてもヒイロ、学園の女の子達に凄く人気があるんですね。さっき少しトロワと学園内をまわっていて話をした子達から色々聞きましたよ。なんでもファンクラブなんてのもあるらしいですね♪」

ヒイロ「…知らん」

トロワ「青春だな。いいことじゃないか」

ヒイロ「…。」

カトル「トロワも女の子達に手品を披露して凄く人気だったんですよ」

トロワ「何事も習得しておくものだな。教えてやろうか?」

ヒイロ「…。機会があれば頼む」

カトル「…彼女達と話をしていて思いました。彼女達はISをやはり兵器としては認識していない様ですね。あんなことが起こった直後なのに普通で…。少し違和感を覚えました」

トロワ「兵器と認識することを本能的に拒んでいるのかもしれんな」

ヒイロ「…ISは兵器だ。それに間違いはない。だが、フォークや箸ですら使い方では凶器にもなる。ここにいる人間は学生なんだ。最終的に正しく認識出来ていればそれでいい」

トロワ「…前言撤回だ。お前は変わったよ、いい意味でな」

カトル「…僕達も変わってもいい時代にはなったのかもしれませんね」

トロワ「…あぁ。そうだな」

ヒイロ「…。」

カトル「僕達は今日はこの学園近くのホテルに1日滞在し、明日リリーナさんの用が終わり次第同行して、サンクキングダムに戻ります」

ヒイロ「…そうか」

カトル「大変な任務だと思いますがヒイロも頑張って下さい」

トロワ「もう自爆だけはするなよ」

ヒイロ「あぁ、死ぬ程痛いからな」

~翌朝 ホテルフロント~

千冬「お早うございます。リリーナ様、お迎えにあがりました」

リリーナ「お早うございます。」

ノイン「出迎えまでさせてしまい、申し訳ない」

千冬「いえ、今から学園に向かいますと丁度朝のSHRに間に合います。そこで少し時間を作りましょう。予定としては、その後順次学園施設をご案内します」

リリーナ「宜しくお願いします」

カトル「ヒイロの学生姿を見れるのはちょっと楽しみだね」

トロワ「笑わない様にしないとな、油断は禁物だ」

千冬「…それでは行きましょう」

~教室 SHR~

山田「え~と、今日は皆さんに転校生を紹介します」

シャル「シャルロット・デュノアです。皆さん改めて、宜しくお願いします♪」

山田「デュノア君は、デュノアさんと、いうことでしたぁ…」

箒「はぁ?」

女子「つまりデュノア君って女?」

女子「おかしいと思った、美少年じゃなくて美少女だったわけね」

女子「織斑君、ヒイロ君、同室だから知らないってことは!?」

チュドーン

壁を破壊して鈴乱入

鈴「い、一夏ぁ!?」

ギュゥーン

一夏「ちょっと待て、死ぬ死ぬ、俺絶対死ぬぅ!!」

ブワンッ

AIC発動

一夏「…あれ?死んでない?え?ラウラ!?助かったよサンキュー♪」

ラウラ「貴様への借りはこれで返した!」

スタスタ

ヒイロ「…?」

Chu♪

ヒイロ「…!?」

セシリア・シャル「!!??」

ラウラ「お、お前は私の嫁にする!決定事項だ!異論は認めん!今のは、そのっ、助けて貰った礼だ!」

ヒイロ「?」

女子一同「えぇぇぇ~っ!?」

リリーナ「…随分と楽しそうですね、ヒイロ?」

ヒイロ「リリーナ!?」

千冬「…お前達、頼むから今日くらいはまともにSHRしてくれ」

ノイン「いつもこんなに荒れるのか!?」

千冬「…はい、本当に私の力不足です」

ノイン「ご苦労御察しする…」

リリーナ「…ヒイロ?これはどういうことですか?」

ヒイロ「…知らん」

カトル「…ほんとに人気者なんですねヒイロ」

トロワ「…変わるわけだ」

女子「きゃあっ//王子様みたいな人きたぁ!」

女子「あの人昨日の手品の人だぁ!」

セシリア「ちょっとラウラさん!?いい加減ヒイロさんから離れて下さいな!」

ラウラ「…教官、これはどういうことですか?」

千冬「…お前がまずどういうことなんだ…。」

ラウラ「はい!決定事項です!」

ヒイロ「…リリーナ何か用があってきたんじゃないのか?」

山田「え~と皆さん静かにして下さい!皆さんにお会いしたいという方が来られてます」

千冬「…それでは、リリーナ様どうぞ。」

リリーナ「…はっ!そうでした。取り乱して申し訳ありません。」

リリーナ「…初めまして皆さん、サンクキングダムから参りました。リリーナ・ピースクラフトと申します。我が国から皆さんのご学友としてヒイロ・ユイをご一緒させて頂き、仲良くして頂いている様で本当にありがとうございます。今日は皆さんに色々とお話を伺いたくお時間を頂きました。」

女子「嘘!?本物!?」

女子「すご~い綺麗!」

色々と会話が続いている

リリーナ「…あなたについてもお聞きして宜しいかしら?」

ラウラ「はい!私はドイツの代表候補生、ラウラ・ボーデヴィッヒです!」

リリーナ「…ヒイロとは仲が良いみたいですが?」

ラウラ「はい!ヒイロは私の嫁です!」

リリーナ「分かりました。憶えておきます」

セシリア「あ、あのっ!リリーナ様宜しいですか!?」

リリーナ「はい、あなたは?」

セシリア「私はイギリスの代表候補生セシリア・オルコットと申します!わ、私、ずっとリリーナ様に憧れておりました!御会いできて本当に光栄です!ヒイロさんとも仲良くさせて頂いておりますっ///」

リリーナ「…そうですか。あなたも忘れません」

シャル「…あのリリーナ様、私はフランス代表候補生のシャルロット・デュノアと言います。リリーナ様はヒイロ君とその、随分親しい様ですが…あのっ!SPとして以外の感情もあったりするんですか!?」

ラウラ・セシリア・千冬「!?」

千冬「おい!デュノア、不敬だぞ!」

シャル「す、すみませんっ!」

リリーナ「構いません。そうですね、ヒイロは私にとってただのSPではなく本当に大切な人です。ですので皆さん仲良くしてあげて下さいね♪」

セシリア・シャル「!!?」

ラウラ「はい!」

千冬「…お前はもう黙っててくれ頼むから」

それからしばらく問答が続き終了した

~IS学園 校門~

リリーナ「今回は突然の来訪にも関わらず対応して頂き、本当にありがとうございます。」

千冬「…いえ、至らない点ばかりか非常事態にまでなってしまい本当に申し訳ありませんでした。」

リリーナ「いいえ、お陰で事態を正確に知ることが出来た様に思います。有意義な時間に出来たと思います。」

千冬「…そう言って頂けると救われます。」

ノイン「…リリーナ様、そろそろお時間です」

リリーナ「分かりました。それでは千冬さん、学園のこと、そしてヒイロのことも宜しくお願いします」

千冬「…私の手に負えれば良いのですが、尽力致します。」

カトル「じゃあヒイロ、僕達は行きます。ヒイロもお元気で」

ヒイロ「あぁ、お前もなカトル」

トロワ「ヒイロ、ドイツのIS研究所が破壊されたらしい。VTシステムを研究していた所だ。五飛から連絡が入った。どうやら動きがありそうだ、ラウラ・ボーデヴィッヒは気にかけてやれ。あいつは少し昔の俺達に似ている。あんな想いをするのはもう俺達が最後でいいはずだ」

ヒイロ「了解した。あいつは俺が守る」

トロワ「…それから、篠ノ之箒だ。そろそろ篠ノ之束が動きそうな気がする、肉親の彼女にも注意が必要だろう」

ヒイロ「あぁ。」

トロワ「…だが、折角の学生生活だ。お前も多少は楽しんだ方がいい」

ヒイロ「…。」

リリーナ「ヒイロ、それでは私は行きます。あなたも無理はしないで下さい」

ヒイロ「…前にも言ったはずだ。無理はしない、無茶はするがな」

リリーナ「…信用しています」

ヒイロ「…あぁ」

寝落ちしてました。寝ます

~???~

着信音がなる

束「こ、この着信音は!?」

束「もしもしひねもす~。はぁい、みんなのアイドル篠ノ之束だよ~♪」

箒「くっ!」イラッ

束「待って、待って待って切らないで箒ちゃ~ん!」

箒「…姉さん。」

束「やぁやぁやぁ我が妹よ!うんうん用件は分かっているよ!欲しいんだよね?君だけの専用機が!」

箒「!?」

束「もちろん、用意してあるよ~♪例外除けば最高性能にして規格外、そして白と並び立ち、0に背を向けるもの!その機体の名前はぁ、紅椿!」

ヒイロ「…。」

スタスタ

~寮室 夜~

ガチャ

一夏「あ、おかえりヒイロ!もう護衛は終わったのか?」

ヒイロ「…あぁ」

一夏「今日は色々あったし疲れただろ?シャワー浴びてこいよ。ゆっくりしようぜ」

ヒイロ「…シャルロットは別室に移った様だな」

一夏「おう、やっぱり女の子ってバレたからなぁ」

ヒイロ「…あいつは覚悟を決めたんだろう。そういう奴は強い」

一夏「…そうだな。そういばベッドを運び出したんだけどあれやっぱり超重いじゃん!運び出すのに5人がかりでやっとだったぜ。」

ヒイロ「…そうか」

一夏「……今日はラウラを助けてくれてありがとう。」

ヒイロ「俺は任務を果たしただけだ」

一夏「……ヒイロは強いよ。今日ほど強さが欲しいと思ったことはないよ。」

ヒイロ「俺は別に強くはない」

一夏「…今日はそれ、嫌味に聞こえるわ♪」

ヒイロ「…。」

~寮室 深夜~

ガチャ

一夏「zzz…」

スタスタ

ラウラ「…。」そ~っ

ラウラの背後から

ヒイロ「…何か用か?」

ラウラ「うわぁっ!?」

一夏「zzz…」

ラウラ「起きていたのか!?」

ヒイロ「…気配で目が覚めた。」

ラウラ「さすがだな…」

ヒイロ「…何の用だ?」

ラウラ「あ、あのっその、夫婦とは互いに包み隠さぬものと聞いた。だからそのお前は私の嫁だから寝る時も一緒に…と」

ヒイロ「…どうして俺がお前の嫁になる?」

ラウラ「…その日本では、気に入った相手を『俺の嫁』とか『自分の嫁』とか言うそうだが?」

ヒイロ「…そうなのか?初めて聞いた話だ」

ラウラ「…??」

ヒイロ「…一人でいるのが怖いのか?」

ラウラ「そ、そんなことは…ない」

ヒイロ「…そうか。なら好きにしろ、俺のベッドは貸してやる」

ラウラ「じゃあお前はどこで寝るのだ?」

ヒイロ「…寝る場所などどうとでもなる。安心しろずっと傍にはいてやる」

ラウラ「っ///」

ヒイロ「…早く寝ろ。朝になったら起こしてやる」

ラウラ「うんっ///」

ラウラ(…ヒイロの匂いがする。…凄く、安心する)

一夏「zzz…、ヒイロ、これ美味いなぁむにゃむにゃ」

ヒイロ「…。」

~寮室 朝~

コンコンッ

ガチャ

箒「起きろ一夏、日曜日だからと言ってタルンで」

ヒイロ「…。」

箒「うわぁっ!…ヒイロか、えとお早う」

ヒイロ「…あぁ。少しここで待っていろ」

箒「あ、あぁ。分かった、朝からすまない一夏に用があって」

スタスタ

ヒイロ「…起きろラウラ、朝だ。」

ラウラ「ん~。もう朝かぁ…むにゃむにゃ」

ヒイロ「…。」

スタスタ

ヒイロ「…起きろ、織斑一夏。篠ノ之箒が迎えにきている」

一夏「むにゃむにゃ、もう食べられないよヒイロ…zzz 」

ヒイロ「…。」

ブンッ ドゴッ

一夏「ぐはぁっ!」

ヒイロ「…起きろ」

一夏「…寝起きにこの一撃は死ぬってぇ…」

ヒイロ「…起きろ」

一夏「…は、はい。おはよう、ございます」

ヒイロ「…廊下に篠ノ之箒を待たせてある、早く行ってやれ」

一夏「…箒?あぁ、買い物だっけか?分かった、ってラウラがなんでヒイロのベッドにいるんだぁ!?」

ヒイロ「うるさい、大きな声を出すな。まだ寝ているのが見えないのか?」

一夏「え、いや、でも」

ヒイロ「…早く行け。」

一夏「はい」

スタスタ

一夏(あれ?なんか俺と扱い違くないか?)

ラウラ「すぅすぅ…zzz 」

ヒイロ「…。」

~日曜日 昼下がり 電車内~

シャル「ごめんね、ヒイロ。日曜日なのに買い物に付き合って貰って」

ヒイロ「…気にするな」

シャル「もうすぐ臨海学校でしょ?私女子用の水着持ってなくてさ」

ヒイロ「…学園指定用の水着では駄目なのか?申請をすれば支給されたはずだが」

シャル「…いや、そういうのじゃなくてさ。やっぱり可愛いのが欲しくて」

ヒイロ「…そうか。よくは分からんが荷物持ちくらいなら出切るだろう」

シャル「…ヒイロは水着買わないの?」

ヒイロ「…特に必要性は感じない」

シャル「…じゃあさぁ私が選んであげようか?指定の物だと逆に外じゃ目立つよ?」

ヒイロ「…そうなのか?なら頼む。」

シャル「…うん♪」

シャル(やったぁ♪これで少しはデートっぽくなったよ)

~駅 到着~

一夏「あれ?ヒイロにシャルじゃん!おーい!」

箒「おい、一夏空気を読め!」

シャル「…最悪だ」

ヒイロ「…。」

一夏「ヒイロも買い物か?」

ヒイロ「あぁ。」

一夏「もしかして水着か?」

ヒイロ「あぁ。」

一夏「やっぱりな!ヒイロ持ってなさそうだもんな♪何なら俺が選んでやろうか?」

シャル「!?」

箒「!?」

シャル(篠ノ之さん、ここはっ)

箒(お互いの為だ、任せろっ)

箒「一夏、私達はこっちだ」

一夏「え?でも折角だし4人で一緒に…」

箒「えぇい、うるさい!今日は私との約束だろうが」

にぎっ

シャル「ヒイロ、向こうの邪魔しちゃ悪いし私達はあっちへ行こう」

にぎっ スタスタ

ヒイロ「あぁ。」

セシリア・鈴「…。」

鈴「…ねぇ?」

セシリア「…なんですの?」

鈴「…あれ手握ってない?」

セシリア「握ってますわね…」

鈴「…そっかぁ。見間違いでも白昼夢でもなく、やっぱりそっか」

シャキーン

IS一部展開

鈴「よし殺そう!」

ラウラ「ほぅ、楽しそうだな」

鈴・セシリア「!?」

セシリア「ラウラさん!」

鈴「!」

ラウラ「…そう警戒するな。今のところお前達と事を構える気はない」

セシリア「信じられるものですか!!」

ラウラ「そうか…。あと、そのこの間はすまなかった、反省している」

鈴「…随分殊勝じゃない、何が狙いよ?」

ラウラ「…そのヒイロに言われたんだ。謝っておけと。…叱られた。…恐かった。」

鈴「…な、なるほど。まぁ私はもういいわ、一夏とも色々あったみたいだしね」

セシリア「…私はそのことよりもその後のことを謝罪して欲しいですわ!」

ラウラ「…?」

セシリア「あ、あなたヒイロさんに無理矢理き、キスをしたじゃありませんか!?」

ラウラ「…あれは謝らない。ヒイロは私の嫁だからな、謝罪はした。それでは」

スタスタ

鈴「ち、ちょっと待ちなさいよ!」

セシリア「どうするつもりですの!?」

ラウラ「…決まっているだろ?ヒイロ達に混ざる。それだけだ」

鈴「…み、未知数の敵と戦うにはまず情報収集が先決でしょ!?」

セシリア「そうですわ!ここは追跡ののち二人の関係がどの様な状態にあるのかを見極めるべきですわ!」

ラウラ「…なるほど。一理あるな」

鈴「…じゃあお互いに頑張りましょう!それじゃあ私はあっちだから」

スタスタッ

~ショッピングモール~

シャル(勢いとはいえ、いきなり手握っちゃたよぉ!変な子と思われなかったかなぁ)

シャル「…ねぇヒイロ?」

ヒイロ「何だ?」

シャル「…私が女の子だってみんな知ってるし、私の名前のシャルロットって長くて呼びにくいからさ、『シャル』って呼んでくれないかな?」

ヒイロ「…。別に構わない」

シャル(やったぁ♪)

シャル「!?」

シャル「ヒイロちょっとこっち来てぇ!」

にぎっ スタスタッ

~店内 試着室~

ヒイロ「…どうした?」

シャル「…え!?えとその選んだ水着を見て欲しくて…」

ヒイロ「…だとしてもこの中に二人で入る必要性はないな。外で待つ」

シャル「…ち、ちょっと待ってお願いヒイロ!」

ヒイロ「…。分かった」

チラッ

シャル(セシリアにラウラ、見つかったら絶対邪魔される!)

ヒイロ「…。二人の尾行なら気にするな、敵意は感じない」

シャル「気付いてたのヒイロ!?」

ヒイロ「あぁ」

シャル「…と、兎に角、すぐに着替えるから後ろ向いてて」

ヒイロ「…。了解。」

シャル(なんでヒイロってこんな時まで冷静なの?まぁそこもカッコいいんだけど///)

シャル「…もう、いいよ」

ヒイロ「…。」

シャル「…変、かな?」

ヒイロ「…分からん」

シャル「…だよね。ありがとう、ヒイロ」

ヒイロ「あぁ」

~店内~

ラウラ「見失ったな。さすがは私の嫁だ」

セシリア「まさか私達の尾行に気付いた?」

店員「今年のお勧めは、胸を寄せて上げる水着なんですよぉ?」

ラウラ(これが全て水着か?この世にはこんなに様々な水着があったのか)

ラウラ「ん?」

女性客「しっかり気合いれて選ばなくっちゃねぇ♪」

女性客「似合わない水着着ていったら彼氏に一発で嫌われちゃうもん」

女性客「他が100点でも水着がカッコ悪かったら致命的だもんね~」

バキューン

ラウラ「!!!!!!?」

~ドイツ 黒兎部隊 基地~

prrrr

クラリッサ「はい」

ラウラ『クラリッサか?私だ。緊急事態発生!』

クラリッサ「ラウラ・ボーデヴィッヒ隊長!何か問題が起きたのですか?」

ラウラ『うむ、れ、例のヒイロ・ユイの事なんだが…。』

クラリッサ「あぁ、サンクキングダムのSPで極めて高い戦闘能力を誇る、隊長が好意を寄せているという彼ですか?」

ラウラ『そ、そうだ。お前が教えてくれたところの私の嫁だ。実は今度臨海学校というものに行くことになったのだが…どの様な水着を選べば良いか選択基準が分からん、そちらの指示を仰ぎたいのだが』

クラリッサ「了解しました。この黒兎部隊は常に隊長と共にあります。ちなみに現在隊長が所有しておられる装備は?」

ラウラ『学園指定の水着が一着のみだ』

クラリッサ「ぐぅっ!?なにを馬鹿なことを!!?」

ラウラ『うっ!?』

クラリッサ「確かIS学園は旧型スクール水着でしたね?それも悪くはないでしょう!だが、しかし、それでは!!?」

ラウラ『それでは!?』

クラリッサ「色物の域を出ない!!!!」

女性隊員一同「おぉぉぉっ!」

女性隊員「流石は黒兎部隊の副隊長!」

女性隊員「伊達に日本の漫画やアニメを愛好してはおられない!」

ラウラ『ならばっ、どうする!?』

クラリッサ「私に秘策があります」

五飛「くだらん…」

~臨海学校 ビーチ~

山田「今11時で~す!夕方までは自由行動、16時には旅館に戻ること!いいですねぇ?」

女子一同「は~い!」

女子「ねぇ~織斑君、私達とビーチバレーしようよ?」

一夏「いいぜ、どこでやる?」

セシリア「ヒイロさん?あの私にサンオイルを塗って頂けません?///」

シャル「あ!それなら私がやってあげるよ!」

ヒイロ「…。」

一夏「あっ!ヒイロ、俺達とビーチバレーやらないか?てか水着買ったんだな?へぇ白に羽根のロゴ入りとかぴったりだな。デザインもシンプルで似合ってんじゃん♪」

ヒイロ「俺にはよくわからん。シャルが選んだ物だ」

セシリア「え!?その話くわしっ」

シャル「はいは~い♪まだ動かないでね!」

セシリア「ちょっとデュノアさん止めてっ」

一夏「みんな楽しんでるな」

一夏「…。」

ヒイロ「…。」

ヒイロ「なんだ?」

一夏「…やっぱりヒイロってすげぇいい体してるなって、感心しちゃったよ、俺ももっと鍛えないとな」

一夏「…そうだな。目標はヒイロに腕相撲で勝つってのはどうだ?♪」

ヒイロ「…好きにしろ」

ヒイロ「…一夏」

一夏「なんだ?」

ヒイロ「お前は強くなりたいと言っているがなぜ強くなりたいんだ?」

一夏「…強くなってみんなを守りたいんだ。もう守られてるだけの自分は嫌なんだ」

ヒイロ「…では具体的には何を何から守りたくて、その為にはどういった手段が必要で、どういった強さが必要なんだ?」

一夏「そ、それは…え~と」

ヒイロ「…それが分からないうちはお前は何も守れない。強くなどなれない」

スタスタ

一夏「…。」

シャル「ヒイロ!ここにいたんだ!」

ヒイロ「…。」

シャル「…ほら、折角水着に着替えたんだからヒイロに見て貰わないと」

ラウラ「あ、いやでも…」

シャル「…ほぅ、じゃあ私だけでヒイロと海で遊んじゃうけどいいのかなぁ?」

ラウラ「そ、それはダメだ!」

ラウラ「…っ!え~いっ!」

全身を隠してたタオルを取る

パラッ

ラウラ「…わ、笑いたければ笑えばいい///」

シャル「おかしな所なんてないよね、ヒイロ?」

ヒイロ「!」

リリーナ(女性を褒める時はかわいいと素直に言えばいいのです)

ヒイロ(前にリリーナに教えられたな。こういう時に使えばいいのかもしれん)

ヒイロ「…かわいいと思う」

シャル「!!!!!!!!!?」

ラウラ「わ、私がか、かわいいのか?///そういうこと言われたのは初めてだ///」

ヒイロ(どうやら効果的な発言だった様だ。当たりか)

シャル「…ヒイロの馬鹿!!!!!」

ヒイロ「!?」

ヒイロ(ハズレなのか?まだまだ実用するには経験が足りないらしいな。今のままではまだ使用は控えた方が良さそうだ)

女子「ヒイロ君、織斑君、さっきの約束、ビーチバレーしようよ♪」

一夏「…おぅ。」

ヒイロ「あぁ」

ビーチバレーが行われた

女子「ふふふ、7月のサマーデビルと言われたこの私の実力を見よ!」

バシッ

シャル「任せて!」

バシッ

ヒイロ「はぁっ!」

ズドンッ

女子「ち、ちょっとヒイロ君、手加減してよ~、ボール砂にめり込んでるし」

女子「てか今の跳躍力半端じゃなかったよね」

女子「ヒイロ君、アタック禁止ね」

女子「じゃあそれ!」

バシッ

シャル「ラウラいったよ!危ないっ!」

ラウラ「私がかわいい///へ?」

ヒイロ「ふんっ!」

バンッ

シャル「ナイス!ヒイロ!」

バシッ

ラウラ「あっ!ありがとう」

ヒイロ「…言ったはずだ、お前は俺が守ってやる」

ラウラ「はぁぁっ///」

パタン

シャル「ちょっとラウラ大丈夫!?」

女子「あれ?ボール当たってないのに結局倒れちゃった、なんで?」

女子「さぁ…」

ヒイロ「…ラウラ、どうした?」

ラウラ「っ///ひゃぁぁぁっ」

スタスタスタッ

ヒイロ「…?」

シャル「…ヒイロ、ちょっと今はそっとしといてあげて」

山田「ビーチバレーですか?楽しそうですね」

シャル「先生も一緒にやりますか?」

山田「えぇ♪」

山田「いかがですか?織斑先生?」

千冬「…ヒイロが相手か、面白い」

一夏「!?///」

女子「織斑先生モデルみた~い」

女子「凄く綺麗!」

シャル「…一夏ってさぁ、もしかして織斑先生みたいなのがタイプなの?」

一夏「!?っな何言ってんだよ!?」

シャル(うわぁ。)

シャル「鈴さんも篠ノ之さんも大変だな…これは強敵だよ」

一夏「…なにブツブツ言ってんだ?」

シャル「…なんでもないよ」

山田「織斑先生サーブお願いします!」

千冬「…はぁっ!」

バンッ

シャル「ヒイロ!お願い!」

ヒイロ「…。」

バシッ

女子「なんか織斑先生とヒイロ君だけレベルが違うね」

女子「ヒイロ君、あれだけボール拾ってるのに息ひとつ乱れてないよ」

女子「なんだか織斑先生楽しそう!」

そこからしばらくビーチバレーが行われた

~ビーチ 夕刻~

千冬「…こんなところにいたのか?何をしている?」

箒「あっ千冬、織斑先生…」

千冬「…気も漫ろという感じだな。何か心配事でもあるのか?」

箒「それは…」

千冬「…束のことか?先日連絡をとってみた。ラウラのVTシステムの一件は無関係だそうだ 」

箒「はい」

千冬「…明日は7月7日だ。姿を見せるかもしれんな、あいつ」

箒「…紅椿」

ヒイロ「……。」

~旅館 夕食~

一夏「…うん、美味い!流石は本わさ!」

シャル「ホンワサ?」

パクッ

シャル「!!!!!?」

一夏「えぇっ!?おい大丈夫か?」

シャル「ヒイロぉ!一夏にだまされたぁ~」

ヒイロ「…。」

パクパクパクッ

ヒイロ「…一夏、食事は迅速に行え」

一夏「いやいや、折角だしゆっくり食べようぜ」

一夏「…セシリア大丈夫か?正座が無理ならテーブル席に移動したらどうだ?」

セシリア「だ、大丈夫ですわっ!」

セシリア(ヒイロさんの隣の席を確保するのにかかった労力に比べればこのくらい。というかヒイロさんは何故テーブルではなくこちらに?)

セシリア「ヒイロさんは正座慣れていらっしゃいますの?」

ヒイロ「…今日初めてだ」

セシリア「ではなぜこちらに?」

ヒイロ「…特に理由はない。」

シャル「…ヒイロは正座辛くない?」

ヒイロ「あぁ」

一夏「…ヒイロ、隣なんだしセシリア辛そうだし食べさせてやれよ。お前もう食べ終わってるしさ」

セシリア「!?」

ヒイロ「…分かった」

セシリア「ほ、本当ですの!?」

ススッ

ヒイロ「…口を開けろ」

セシリア「…それでは、あ~ん」

パクっ

セシリア「…あぁ、これはいいですわぁ///」

女子「あっ!セシリアずる~い、ヒイロ君に食べさせて貰ってる~」

女子「卑怯者~」

ガタッ

ラウラ「っ!!」

わいわい ガヤガヤ

ドンッ

千冬「お前らうるさい!食事も静かに摂れんのか!?」

千冬「…織斑、あまり騒動を起こすな!沈めるのが面倒だ!」

一夏「わ、分かりました」

ドンッ

一夏「…なんで俺が?」

一夏「…という訳でセシリア、自分で…」

セシリア「むぅ~」

一夏(…今の俺が悪いのか?)

一夏「…あ!そうだセシリアお詫びってわけじゃないけど後で俺とヒイロの部屋に来てくれよ!」

セシリア「ヒイロさんの部屋に!?いいんですの?」

ヒイロ「…あぁ」

セシリア(これでこの後もヒイロさんと一緒にいられますわぁ///)

明日早いので寝ます

~旅館 男子部屋 廊下~

セシリア「どうなさいましたの皆さん揃って?」


鈴「シーッ!静かに」

セシリア「ん~?」

部屋の中からの声

一夏「…千冬ねぇ、久しぶりだから緊張してる?」

千冬「…そんなわけあるか馬鹿者。」

千冬「…あっ、ぁん。…少しは加減をしろ。」

一夏「はいはい♪じゃあここは?」

千冬「…ぁっ!んっ…そこはっ…や、やめっ」

一夏「すぐに良くなるって♪だいぶ溜まってたみたいだしね…」

千冬「…んっ」

セシリア「こ、ここ、これはどういうことですの!?///」

シャル「ち、ちょっとあんまり押したら…うわっ」

ドスンッ

~部屋内~

千冬「…まったく!なにをしてる馬鹿者が。」

シャル「…マッサージだったんですか?」

ラウラ「しかし良かった。てっきり」

一夏「何やってると思ったんだよ?」

ラウラ「…それは勿論男女のっ」

バサッ

鈴「べ、別に!」

箒「特に何と言うわけでは!」

一夏「ん??」

千冬「…こうみえてこいつはマッサージが上手い、順番にお前達もやって貰え」

一夏「よし!じゃあ最初はセシリアだ!」

セシリア「…私は結構です。私は、その出来ればヒイロさんにお願いしたいのですが///」

シャル・ラウラ「!?」

千冬「そうか。ヒイロお前マッサージとかは出来るのか?」

ヒイロ「…出来なくはないが、俺にやる義務はない」

千冬「教師としての命令だ。やれ!それにリリーナ様からもお前の事は一任されている」

ヒイロ「…了解。」

セシリア「…っ!///織斑先生、本当にありがとうございます!!!」

シャル「…そ、そんなセシリアだけずるいよ!」

ラウラ「私も断固要求する!」

千冬「うるさいやつらだ。…ヒイロ順番にやってやれ」

ヒイロ「…了解。」

一夏「…じゃあ箒と鈴は俺がやるよ。なんかまた巻き込んで悪いなヒイロ」

ヒイロ「これも任務だ。」

千冬「……おいヒイロ、その、なんだ、私も最後に頼む。」

ヒイロ「…了解。」

マッサージが順次行われた

セシリア「…至福の時間でしたわぁ///」

ラウラ「…っ///」

シャル「…ヒイロってマッサージも上手いんだね?」

千冬(危なかった…)

ヒイロ「…身体の整備は兵士の基本だ」

箒「いいものだなぁマッサージとは///」

鈴「最高っ///」

一夏「喜んで貰えて良かったよ」

千冬「ヒイロ、一夏、何か飲み物を買ってこい」

一夏「え?あ、あぁ。行こうぜヒイロ」

ヒイロ「あぁ。」

スタスタ

千冬「おい!いつものばか騒ぎはどうした?」

箒「いえ、その…」

シャル「…織斑先生とこうして話すのは初めてですし」

千冬「…まぁいい。そろそろ肝心な話をするか」

千冬「で、お前らあいつらのどこがいいんだ?」

一同「え?」

千冬「…まぁ、一夏は確かに役に立つ。家事も料理もなかなかだし、マッサージも上手い。ヒイロは何をやらしても出来るしな。付き合える女は得だな。どうだ?欲しいか?」

一同「くれるんですか!?」

千冬「やるか、ばーか」

一同「えぇ~」

千冬「女ならな、奪うくらいの気持ちでいかなくてどうする?しかもヒイロの場合はあのリリーナ様までライバルだぞ!手強すぎるだろうが!!」

鈴「…あの先生?」

千冬「っ!いや、何でもない気にするな…」

一同「…。」

千冬「ま、まぁ兎に角、自分を磨くしかないということだ!」

一夏「…。」

~翌日 朝 渡り廊下~

一夏「はぁ~あっ!よく寝た」

箒「…」 ジー…

一夏「…箒?…なぁ、これってもしかして…」

箒「知らん。私に聞くな…」

スタスタ

一夏「おい!?ほっといていいのか!?」

セシリア「…こんな朝早くから何してらっしゃいますの?」

一夏「…いやぁ、ちょっとなぁ…」

一夏「…えぇい!」 スポッ

一夏「どわぁっ」 ドスン

ひゅーん

セシリア「へ?」

ドッガァーンッ

一夏「うわぁ!」

セシリア「きゃあ!」

人参型の何かが降ってきて開閉される


束「はははは♪ふふふ♪あはははっ♪」

束「引っ掛かったね♪いっくん!ブイブイ♪」

一夏「…お、お久しぶりです、束さん…」

束「うんうん♪おひさだねぇ~♪本当に久しいねぇ~♪ところでいっくん?箒ちゃんはどこかな?」

一夏「…え、えっと~」

束「まぁ私が開発したこの箒ちゃん探知機ですぐに見つかるよ♪じゃあねいっくん♪また後でね~」
スタスタスタッ

セシリア「…い、今の方は一体?」

一夏「篠ノ之束さん。箒の姉さんだ」

セシリア「えぇ!?

~旅館から少し離れた河原~

千冬「…よし、専用機持ちは全員揃ったな?」

鈴「…ちょっと待って下さい。箒は専用機持ってないでしょ?」

箒「…っそ、それは」

千冬「…私から説明する。実はだな…」

束「や~~~~~~っほぉ~~!ちぃ~~ちゃぁ~んっ!」

ぴょんっ

ガシッ

束「やーやー会いたかったよ、ちーちゃん♪さぁハグハグしよう!愛を確かめ会おう!」

千冬「…うるさいぞ束」

束「相変わらず容赦のないアイアンクローだねぇっ!」

ヒュンッ

束「じゃじゃ~~ん♪やぁ!」

箒「…どうも」

束「久しぶりだね~こうして会うのは何年振りかな?大きくなったね箒ちゃん♪特におっぱいが…」
ブンッ

束「ぐはぁっ!」

箒「…殴りますよ」

束「殴ってから言った!箒ちゃんひど~い。ねぇいっくん酷いよねぇ?」

一夏「…は、はぁ」

千冬「…おい束、自己紹介くらいしろ」

束「えぇ~めんどくさいなぁ」

束「私が天才の束さんだよ、ハロー♪終わりぃ♪」

鈴「…束って?」

シャル「…ISの開発者にして天才科学者の!?」

ラウラ「…篠ノ之束」

ヒイロ「…。」

ヒイロ(目標確認、必要ある場合速やかに拘束する)

束「さぁ!大空をご覧あれ!」

ひゅーん ズドン

束「じゃじゃ~ん♪」

束「これぞ箒ちゃん専用機こと紅椿!全スペックが現行ISを上回る束さんお手製だよ~。なんたって紅椿は束さんが作った第4世代型ISなんだよ~」

ラウラ「…第4世代!?」

セシリア「各国でやっと第3世代型の試験機が出来た段階ですわよ…」

シャル「なのにもう…」

束「そこがほれっ天才束さんだから♪」

束「…まぁ開発構想自体が違う例外もいるみたいだけどね♪」

ヒイロ「…。」

束「さぁ箒ちゃん、今からフィッティングとパーソナライズを始めようか♪」

千冬「…さぁ篠ノ之」

箒「はい」

スタスタ

篠ノ之束によりセッティングが行われた

鈴「…凄い、信じられないスピードだわ」

束「はい。フィッティング終了♪超早いね流石は私♪そんじゃぁ試運転も兼ねて飛んでみてよ、箒ちゃんのイメージ通りに動くはずだよ♪」

箒「…それでは試してみます」

ヒイロ「…。」

束「…良かったね。お仕事のチャンスだよ♪大サービス♪」

ヒイロ「…。」

紅椿の試験運転開始、用意された障害物等を次々と撃破していく

鈴「なにこれ早い!!」

シャル「…これが第4世代の加速」

ヒイロ(現行のISを大きく上回るスピードだ。相手をするには訓練機では厳しいかもしれない)

束「どうどう?箒ちゃんが思った以上に動くでしょ!?」

箒「えぇ、まぁ」

ヒイロ(主兵装は2対の刀剣か、だがまだまだ隠された能力がありそうな機体だ。)

ヒイロ(全世界が未だ第3世代の実用化前にこいつの登場は存在するだけで各国の火種になりかねない、完全に破壊する)

ラウラ「…やるな」

一夏「…すげぇ」

束「うんうん♪いいねいいね♪」

ヒイロ「…。」

千冬「…ヒイロ?」

山田「大変です!織斑先生、これを!」

千冬「…特命レベルA現時刻より対策を始められたし。テスト稼働は中止だ!お前達にやって貰いたいことがある」

ヒイロ「…。」

束「残念だったね…」

ヒイロ「…。」

~旅館内 仮設作戦室~

千冬「…2時間前ハワイ沖で試験稼働にあった、アメリカ・イスラエルの共同開発のISシルバリオ・ゴスペル、通称『福音』が制御化を離れて暴走、監視空域を離脱したとの報告があった。情報によれば無人のISとのことだ。」

一夏「…無人」

ヒイロ「…。」

千冬「…その後、衛星による追跡の結果福音はここから2㎞先の空域を通過することが分かった。時間にして50分後、学園上層部の通達により我々がこの事態に対処することとなった」

千冬「…教員は学園の訓練機を使い空域の封鎖を行う。よって本作戦の要は専用機持ちに担当して貰う。」

一夏「は、はい?」

ラウラ「…つまり暴走したISを我々が止めるということだ」

一夏「ま、マジで!?」

鈴「…一々驚かないの」

千冬「…それでは作戦会議を始める。意見がある者は挙手するように。」

セシリア「はい!目標ISの詳細なスペックデータを要求します」

千冬「うむ。だが決して口外するな。情報が漏洩した場合、諸君には査問委員会の裁判と最低でも2年の監視が付けられる。」

セシリア「了解しました。」

セシリア「広域殲滅を目的とした特殊射撃型…、私のISと同じオールレンジ攻撃を行えるようですわね」

ヒイロ「…。」

鈴「…攻撃と機動の両方を特化した機体ね。厄介だわ」

シャル「…この特殊武装が曲者って気がするね。連続しての防御は難しい気がするよ」

ラウラ「…このデータでは格闘性能が未知数だ。偵察は行えないのですか?」

千冬「…それは無理だな。この機体は現在も超音速飛行を続けている。アプローチは1回が限界だ」

山田「一回きりのチャンス。ということはやはり、一撃必殺の攻撃翌力を持った機体で当たるしかありませんね」

一夏「うんうん、じゃあヒイロだな♪」

ラウラ「貴様いきなりそれか!」

一夏「えぇ!?」

千冬「…ヒイロどうだ?やれるのか?正直我々はお前の専用機の実力が分からない。今までもお前は専用機のビームサーベルしか使用していない。それに速力もいまいち不明だ」

ヒイロ「…問題ない。スペックを見る限り十分に破壊出来る、出力も問題なく対処出来るレベルだ」

千冬「…だがチャンスは1回なんだぞ?」

ヒイロ「1回もあるんだ。まったく問題にもならない、それに学園の学生であるこいつらをいきなり実践で使おうとする学園の上層部の方が問題があるんじゃないのか?」

千冬「…それは、そうだが」

ヒイロ「…心配するな千冬。俺一人で十分だ」

千冬「…。」

一夏「流石はヒイロだな♪」

束「待った待った♪その作戦はちょっと待った!ちーちゃんちーちゃん、もっといい作戦が私の中にナウプリンティング♪」

千冬「…出ていけ」

束「聞いて聞いて♪ここは断然紅椿の出番なんだよ!」

千冬「何?」

束「確かにそこの彼の意見も分かるけどスペックもきっちり明かしていないISを信じるより、白式・紅椿のコンビに組ませる方が信頼性に足るってもんだよ~♪」

ヒイロ「…駄目だ。俺一人でやる」

コソッ

束『なんでなんで?君にとってもチャンスなんじゃないの~?もしかして優しさかな~』

ヒイロ「俺一人で十分だ。足手まといは必要ない」

箒「な、なんだと!?」

一夏「ちょっと今のは言いすぎだろヒイロ!」

千冬「…分かった。ではこうする。ヒイロを先行させ失敗した場合のバックアップに織斑、篠ノ之の両名をつける。作戦は決定だ。文句は受け付けない」

ヒイロ「…任務了解。」

箒「はい!」

一夏「…はい」

束「まぁしょうがないかぁ♪」

束(見せて貰うよ~。0のチカラを♪)

寝ます

~河原 作戦開始前~

箒「紅椿…いくぞ」

IS展開

山田「…織斑先生、ここに篠ノ之博士がいることは上層部は?」

千冬「…連絡はついている。今は暴走したISを止めることが最優先だ」

束「それじゃあ箒ちゃん、展開装甲Open♪」

束「展開装甲はね、第4世代型の装備でぇ、一言で言っちゃうと紅椿は雪片弐型が進化したもんなんだよね~♪」

一同「えぇ!?」

箒「…進化」

束「なんとぉ、全身のアーマーを展開装甲にしちゃいましたぁ♪ブイブイ♪」

束「それにしてもアレだねぇ、海で暴走って言うと前に起こった『白騎士事件』を思いだすね♪」

千冬「なっ!くっ」

一夏「…白騎士事件かぁ」

一夏(束さんがISを発表して直ぐの頃、各国のミサイル2341発、それらが一斉にハッキングされ日本に向けて発射された。防衛手段を失っていた世界が混乱する中現れたのが白銀のISを纏った一人の女性だった。後に白騎士と呼ばれるようになったそのISは、全てのミサイルを撃墜し日没と共に姿を消した。今思えばあれから世界はISに興味を持った様に思う」

束「うふふふ~♪白騎士って誰だったんだろうね?ね、ねちーちゃん♪」

千冬「…知らん」

束「うんうん♪私の予想ではバスト88…」

バシッ

束「きゅぅ~ん、ひど~いちーちゃん!束さんの脳は左右に割れたよ~」

千冬「そうか、良かったなぁ。これからは左右で交互に考え事が出来るぞ」

束「お~う♪そっかぁ♪流石はちーちゃん頭いぃ♪」

ダキッ

千冬「や、やめろっ!束」

グイッ

千冬「…話を戻すぞ!紅椿の調整にはどれくらいの時間がかかる?」

セシリア「織斑先生!」

千冬「なんだ?」

セシリア「私とブルー・ティアーズなら必ず成功してみせますわ。高機動パッケージストライクガンナーが送られてきています」

千冬「…それは量子変換してあるのか?」

セシリア「…そ、それは」

束「ちなみに紅椿の調整時間は7分あれば十分だよ♪」

ヒイロ「…セシリア無理はするな。元々俺一人で十分だ」

セシリア「で、でもやっぱり心配です!」

ヒイロ「気にするなセシリア。命なんて安いものだ、特に俺のは」

セシリア「そ、そんなことありません!私にとっては何物にも代えがたい大切なものです!お願いです!もっとご自分を大切になさって!」

シャル「そうだよヒイロ!!私ヒイロが死んじゃったら、私も生きていけないんだからね!」

ラウラ「…そんなこと言わないでっ。お願い…ヒイロぉ…」

ヒイロ「…。」

千冬「…失言だったなヒイロ。お前はもう少し周りからの自分の認識を改めるべきだ。今のは私も許せない」

ヒイロ「…俺は死なない」

束「愛されてるねぇ♪流石は最後の勝利者、いや反逆の翼?告死天使だったかな?♪」

ヒイロ「…篠ノ之束、お前の好きにはさせない。」

ヒイロ「…障害は取り除く」

束「♪」

一夏「まぁ兎に角ヒイロ頑張ろうぜ!」

ヒイロ「あぁ」

千冬「…本作戦は、ヒイロ・織斑・篠ノ之の3名による目標ISの追跡、及び撃墜とする。作戦開始は30分後、各員準備にかかれ!」

鈴「…一夏、気をつけなさいよ。実践なんだから」

一夏「おう!ありがとな鈴!俺頑張ってくるよ!」

鈴「…うん」

スタスタ

鈴「…ヒイロ?」

ヒイロ「…なんだ?」

鈴「…一夏を守ってあげて」

ヒイロ「…あぁ。だが」

鈴「…えっ?」

ヒイロ「あいつはそんなに弱くはない」

鈴「…うん!そうだね!なんかヒイロが言うと説得力あるよね。ありがとう。」

スタスタ

一夏「ヒイロ?」

ヒイロ「…。」

一夏「…箒のことを守ってやってくれ。あいつなんか気負いすぎてる気がするんだ…。もちろん、俺も守る!ただ、やっぱりヒイロには頼っちまう。まだまだ俺は弱いんだ。だからっ…」

ヒイロ「…。」

ヒイロ「…安心しろ。戦うのは俺だけだ。あくまでお前達はバックアップ、順番は回さない」

一夏「…すまないヒイロ。」

ヒイロ「勘違いするな。お前はお前の守りたいものの為に戦えばいい。俺もそうしている」

一夏「…あぁ、ありがとうヒイロ。」

ヒイロ「…。」

箒「これが紅椿…。私の、専用機か…!!」

~海岸 作戦開始時刻~

一夏「…来い白式!」

箒「いくぞ、紅椿!」

ヒイロ「…。」

ISが展開される

一夏「…じゃあ箒、宜しく頼む。」

箒「本来なら女の上に男が乗るなど私のプライドが許さないが今回は特別だぞ」

一夏「…あぁ」

ヒイロ「…。」

一夏「…いいか箒、これは訓練じゃない!十分に注意して…」

箒「無論わかっているさ!心配するな、お前はちゃんと私が運んでやる!大船に乗ったつもりでいればいいさ」

一夏「…なんだか楽しそうだな?やっと専用機を持てたからか?」

箒「え?私はいつも通りだ、一夏こそ作戦には冷静にあたることだ」

一夏「…あぁ」

ヒイロ「…。」

千冬『ヒイロ・織斑・篠ノ之、聞こえるか?』

ヒイロ「…あぁ。」

一夏「はい!」

箒「よく聞こえます」

千冬『今回の作戦の要はヒイロだ。お前達はあくまでバックアップ、無理はせずヒイロに指揮は委ねろ!…撃つべきはシルバリオ・ゴスペル、以降福音と呼称する。』

束「私は状況によってヒイロのサポートをすれば宜しいですか?」

千冬『…そうだな。だが無理はするな、ヒイロの指示に従え。お前は紅椿での実践経験は皆無だ。突然何かしらの問題が出るとも限らない』

箒「分かりました。ですが、出来る範囲で支援をします」

一夏「…。」

~作戦室~

鈴「…あの子ちょっと声が弾んでない?」

セシリア「えぇ、そう聞こえましたわね…」

シャル「…わからなくもないけど…。」

千冬「…ヒイロへのプライベートチャネルを」

山田「はい」

ピッ

千冬「…ヒイロ?」

ヒイロ『なんだ?』

千冬「…どうも篠ノ之は浮かれている。あんな状態では何かを仕出かすやもしれん。すまないがいざという時は頼む。」

ヒイロ『あぁ。分かっている。』

山田「オープンチャネルに切り替えます。スタンバイどうぞ」

千冬「…では始め!」

~海岸 上空~

箒(ヒイロのIS間近で初めてみるが本当に天使みたいだなぁ。だがカッコ良さなら私の紅椿も負けてはいない!もちろん、性能もな!)

箒「ふふ」

一夏「…箒?」

箒「一夏、いくぞ!」

一夏「…お、おう」

ヒイロ「…俺が先行する。後についてこい」

箒「お前の機体の速力で本当に間に合うのか?間に合わない様なら私が一夏と先にいき目標を撃破するが?」

ヒイロ「…いらん心配だ。俺の機体はお前のより速い、お前は一夏と後方で待機していろ」

箒「何だと!?」

一夏「…おい箒、いい加減にしろ。この作戦は俺達はバックアップなんだ、それに指揮権はヒイロにある」

箒「わかっている!」

ヒイロ「…行動を開始する」

目標地点に向けて移動が開始された

一夏(…なんだこのスピードっ!?すげぇぜ紅椿。でもヒイロの機体もまだ余力十分な感じで飛んでる)

箒(くそっ!一夏を乗せてる分スピードが出ない!これじゃヒイロに負けてるみたいじゃないか!)
ヒイロ(最大速力は計測出来た。予想よりは速いな)

~作戦室~

シャル「…イグニッションブーストの比じゃないよ」

ラウラ「…驚異的な速さだ」

束(さっすがはドクターJ♪凄いねW-0!でもまだまだ見せて貰うよ♪)

束「さぁて天使VS福音の戦いの始まり始まりぃ♪」

千冬「…。」

~移動中 空域~

ヒイロ「…目標確認、破壊する」

寝ます

カトルよりひどいことになりそう
まあその前に殺人的な加速に絶えられないからミンチになる

~戦闘空域~

箒「見えたぞ一夏!」

一夏「…あれが福音か」

ヒイロ「…加速する。目標接触は10秒後だ」

一夏「…あぁ。」

箒「任せろ!」

ヒイロ「攻撃開始!」

戦闘が開始される

福音「…。」

ギュンッ バシュウッ

上空からの直滑降によるビームサーベルの一撃が福音に直撃する

福音「!?」 ズドンッ

ヒイロ「っ!!」

一夏「まだ堕ちてない!ヒイロ!」

箒「私に任せろ!」

ギュンッ

福音「!?」

ヒイロ「よせっ!補足される!」

福音「!!」

ビュッ ビュッ ビュッ ビュッ

一夏「形態が変化した!?やばい!あれは!翼?オールレンジ攻撃だ!逃げろ、箒!」

箒「しまっ」

ズドーンッ

一夏「箒ぃ!!!!!!」

箒「…あれ?私は…。はっ!?ヒイロ!?」

箒(そんな私を庇って盾に!?あれだけの攻撃を)

ヒイロ「…。怪我はないか?」

箒「あ、あの…」

ヒイロ「…ならいい。下がっていろ」

箒「あ、頭から血が…。」

ヒイロ「…各部チェック、左翼スラスターに5%の下降確認。戦闘続行に問題なし。任務を継続する」

一夏「…ヒイロ!!大丈夫なのか!?」

ヒイロ「…問題ない。一夏今すぐこの空域から篠ノ之箒を連れて離脱をしろ」

一夏「どうするつもりだ!?」

ヒイロ「…目標を完全に破壊する。お前達も巻き込みかねない、だから離れていろ」

一夏「…信じていいんだな?」

ヒイロ「…あぁ。」

一夏「…行くぞ箒」

箒「ヒイロ!私は!」

一夏「箒!ヒイロの邪魔になる」

箒「あぁ。…すまない」

一夏が箒を連れて空域から離脱する

福音「!!」

ビュッ ビュッ ビュッ ビュッ

ヒイロ「囲まれたか…。大した数の攻撃だ。だがっ!」

ヒイロ「ターゲット補足、全てを消滅させる」

スッ

ヒイロ「…ツインバスターライフル、廻転射撃。」

ギュゥゥンッ

ズガガガガガガガガガガガガッ

ブンッ

福音「!!!!!!!!!!!?」

ズドーンッ

ヒイロ「…任務、完了」

~戦闘空域外~

一夏「…な、なんだよアレ。威力が高いとかじゃないぞ」

箒「…私は」

~作戦室~

一同「………。」

束(凄いね、破壊力が計測出来ないや。でもあれでもまだ最大出力って感じじゃないね。出力は多分調整が効くようになってるだろうな。でもあれ使われたらISの絶対防御も意味なさないな。それにあの機体、絶対にまだ何かを隠してる)

束「あんなの各国見守る作戦の中あんな出力で使って良かったのかなぁ♪」

千冬「…。」

~戦闘空域~

ピピッ

デュオ『お~い、聞こえるか?ヒイロ!』

ヒイロ「…あぁ。」

デュオ『また派手にやったみたいだなぁ、おい』

ヒイロ「…。」

デュオ『まぁ安心しな。お前のそういう無鉄砲さには慣れてる。各国の無線や衛星による映像データは全てジャミングしておいた。今何が起こったのかは誰も把握出来てないだろうぜ』

ヒイロ「…すまない、助かった」

デュオ『殊勝なのは似合わないぜ?礼ならリリーナに言ってやりな。今回の件が起きた時に俺にお前のサポートに着く様に頼んだのはリリーナだからな」

ヒイロ「…。」

デュオ『ただし、お前の学園の臨時作戦室の映像にだけは映っちまった。流石に間に合わなかったぜ。まぁ記録には残せない様に細工は間に合ったから問題はない、他にデータを転送した形跡もないし、後は口頭伝達の遮断だけだがどうする?』

ヒイロ「…そこからは俺の判断で行う。サポート感謝する」

デュオ『あいよ。まぁ頑張りな』

ヒイロ「…。」

~作戦室~

千冬「…作戦終了。以後この作戦中の内容は口外を厳禁とする、以上だ」

山田「…いいんですか?」

千冬「…責任は私がとる」

山田「分かりました。」

ヒイロ『任務完了、帰投する』

千冬「了解。よくやってくれた」

セシリア「…凄い破壊力でしたわね」

鈴「…凄すぎよ、あいつ今までどれだけ手加減してたのよ」

ラウラ「…流石は私の嫁だな」

シャル「…でもヒイロが無事で良かったよぉ~。」

セシリア「…はい、本当に」

ラウラ「…うん」

鈴「…問題は箒ね」

シャル・ラウラ・セシリア「…。」

デュオは安定していい仕事するなぁ

~作戦後 臨時医務室~

ヒイロ「…。」

セシリア「ヒイロさん大丈夫ですか?」

シャル「…ヒイロ、怪我の具合はどう?」

ラウラ「…。」

ヒイロ「…問題はない」

山田「…ダメですよ。ヒイロ君、一応頭部の精密検査も行いますので今から近くの病院に行って一晩は入院してもらいます」

ヒイロ「必要ない」

千冬「…駄目だヒイロ。入院はして貰う。サンクキングダムには報告済みだ、リリーナ様からも是非にと頼まれてある。諦めろ」

ヒイロ「…。」

ヒイロ「…篠ノ之箒はどうした?」

千冬「…篠ノ之、入っていいぞ」

箒「…。」

セシリア「篠ノ之さん!あなたねぇ、あなたの身勝手な行動でヒイロさんが怪我をしましたのよ!どういうおつもりですの!?」

ラウラ「…下手をすれば死んでいたかもしれない。そうなっていた場合、私はお前を」

シャル「…もうみんな止そうよ、ヒイロが無事だったんだから私はそれでいいよ」

千冬「…篠ノ之箒。お前は作戦中に命令を無視し、独断行動を取り仲間に怪我を負わせた、作戦が失敗する恐れもあった。この意味が分かるな?」

パンッ

箒「っ!?」

鈴「…黙ってたら何も分からないでしょうが」

一夏「…みんなもうそのくらいで」

鈴「…あんたは黙ってて」

箒「…私は」

ヒイロ「…篠ノ之箒に非はない。これは俺のミスだ」

箒「えっ?」

千冬「なに?」

ヒイロ「そいつは俺の命令通りに動いた。」

千冬「…なにを言っている」

ヒイロ「…それだけだ」

千冬「…そうか」

束「…。」

ヒイロ「…篠ノ之箒、大きな力は人を狂わせる。力を持った者には持った力よりも大きな覚悟と責任が課せられる。ISは人を殺せる力を持っている、その気になれば世界すらも壊せるだろう。その事を十分理解しろ。お前が何の為に力を求めたのかをしっかり考えろ」

箒「ヒイロ…、ごめん、なさい」

一夏「…ヒイロ、俺は前に言われた答えが出たよ」

ヒイロ「…。」

一夏「…世の中ってさ、結構色々戦わないといけないだろ?道理のない暴力って結構多いぜ。そういうのから出来るだけ仲間を助けたいと思う。…この世界で一緒に戦う仲間を」

ヒイロ「…それがお前の答えか?」

一夏「…あぁ。だから俺は強くなりたい。お前みたいに」

ヒイロ「…そうか」

一夏「…あぁ、あとこんな時だけど箒これ」

箒「え?なんだ、これは?」

一夏「今日は7月7日だろ?誕生日おめでとう♪」

箒「…一夏」

束「…。」

ヒイロ「ふっ」

ラウラ「…ヒイロが、笑った?」

~作戦後 海岸 夜~

束「あ~ぁ、W-0には驚くなぁ。まさかあの機動性にあんな馬鹿火力とは、まだまだBlackBoxがありそうだし、しかも操縦者があんな強いとは」

千冬「ヒイロを見て驚いたか?」

束「ちーちゃん…」

千冬「例えばの話がしたい。とある天才が一人の男子を高校受験の日にISがある場所に誘導出来るとする。そこにあったISをその時だけ動く様にしておく、すると男が使えないはずのISが動いた様に見える。」

束「う~ん、それだとその時しか動かないよね。…実のところ白式がなんで動くのか私にも分からないんだよね~。あのお爺ちゃんはわかってるっぽいけど。」

千冬「…まぁいい。今度は別の話だ。とある天才が大事な妹を晴れ舞台でデビューさせたいと考える。そこで用意するのは専用機とどこかのISの暴走事件だ。暴走事件に際して妹の乗る高性能機を作戦に加える。妹は華々しくデビューという訳だ。」

束「凄い天才がいたものだね~」

千冬「あぁ、凄い天才がいたものだ。かつて12ヶ国の軍事コンピュータをハッキングした天才がな」

束「ねぇ、ちーちゃん。今の世界は楽しい?」

千冬「そこそこにな」

束「そうなんだ?」

千冬「っ!また逃げられたか…」

~同時刻 ビーチ~

一夏「…。」

箒「一夏。」

一夏「箒?お前も泳ぎにきたのか?」

箒「少し、頭を冷やしたくてな。そうか、お前も来ていたのか」

一夏「…髪大丈夫だったか?ちょっと焼けただろ?」

箒「あぁ、大事ない。それにリボンも、その、新しいの、貰ったしな」

一夏「…なんにしても良かったなぁ。みんな無事に戻れたし、ヒイロの怪我も大したことなかったし」

箒「…本当に大丈夫だろうか…。あれほどの攻撃を受けて大したことないとは思えないが…。」

一夏「…大丈夫だろ。」

箒「え?」

一夏「そこはほら、ヒイロだから♪だからもう気にすんな、ヒイロも言ってたろ。もういいって」

箒「良くない!私のせいでヒイロは怪我をしたんだぞ!一歩間違えれば命を落としたかもしれない!だからっ、簡単に許されると困るのだ…」

一夏「…じゃあ箒、今から罰をやる。」

箒「罰?」

一夏「あぁ、罰だ。…目を閉じろ。」

箒「分かった。望むところだ///」

デコピンッ

箒「あっ!」

一夏「…はい、終わり」

箒「なっ、馬鹿にしているのか!?」

一夏「まぁ落ち着け、興奮するな♪」

箒「黙れ!ヒイロにされるならまだしも!それに私は武士だ!誇りを汚されて落ち着いてなど!」

ズイッ

一夏「ほ、箒、胸が当たってるんだけどっ!」

箒「はっ!その、なんだ意識するのか?///」

一夏「…はい?」

箒「だ、だからだな」

箒「…私を、異性として意識するのか聞いているのだ。」

一夏「…ま、まぁなぁ」

箒「そうか///」

鈴「…あんたら何してんのよ」

一夏「うわぁっ!鈴、なんでIS展開してんだよ!」

鈴「うるさい、一夏こんなときにあんたは…。殺す!」

一夏「ち、ちょっと待て!俺が何したって言うんだよ!」

スタスタッ

鈴「待てぇ!一夏ぁ!」

ギュンッ

箒「…もうすぐ夏休みか」

>>649
しかし安定して貧乏くじを引く
ヒイロ「お前の名前で入学許可を取っておいた」
デュオ「何ぃ!?悪ぃ冗談だぜ!!」

~夏休み 織斑家前~

シャル「…大丈夫、大丈夫。今日は一夏の家にいるって言ってたんだから」

ドキドキッ そ~っ

一夏「あれ?シャルか?」

ヒイロ「…。」

シャル「えぇっ!うわぁっ!一夏、ヒイロ!」

シャル「えと、ほ、本日はお日柄もよく」

一夏「…は?」

シャル「じゃなくて、IS学園のシャルロット・デュノアですが織斑君いらっしゃいますか?」

一夏「…なに言ってんだ?…お前」

ヒイロ「シャル体調でも悪いのか?」

シャル「はぅっ!」

シャル(ヒイロ私服だぁっ///タンクトップにジーンズかぁ。やっぱりお洒落はしないんだなぁ。でもカッコいい///)

ヒイロ「…。」

シャル「き、きちゃったっ///」

シャル(しまった、何か彼女みたいな事言っちゃったよぉ///)

ヒイロ「…そうか」

一夏「…まぁ折角だし上がっていけよ。」

シャル「上がっていいの!?」

一夏「えっ、遊びに来たんだろ?それとも別に予定でもあるのか?」

シャル「全然、全く、微塵もないよ!」

ヒイロ「変なやつだ。一夏入るぞ。」

一夏「あぁ。」

シャル(変なやつって言われたぁ///)

~織斑家 室内~

シャル「…ここが一夏の家かぁ。ねぇ一夏、おうちの事って一夏がやってるんだっけ?」

一夏「あぁ。千冬ねぇは忙しいし、長いこと帰ってこなかったしなぁ。まぁ昨日からはヒイロが泊まりに来てるから、家事とかも助かってるよ。こうみえてヒイロ、料理めちゃくちゃ上手いんだぜ?俺思わず笑っちゃったよ」

ヒイロ「必要最低限のスキルは身につけているだけだ」

一夏「千冬ねぇも昨日はヒイロの料理に嬉しそうだったしな」

ヒイロ「…。」

シャル「ヒイロの料理かぁ、いいなぁ織斑先生…」

シャル(ヒイロって意外といい旦那さんになりそうかもっ///)

一夏「…はい、麦茶。今朝作ったやつだから薄いかもしれないけど」

シャル「…あ、ありがとう。」

シャル(ヒイロとのんびり休日…)

ピンポン~

一夏「ん?誰か来たみたいだな」

スタスタ

一夏「セシリア!」

セシリア「どうも~ご機嫌如何かしら織斑君、ヒイロさん♪ちょっと近くを通りかかったので様子を見に来ましたの」

一夏「…通りかかった?こんなところに?」

セシリア「コレぇっ!美味しいと評判のケーキ店のケーキですわぁ」

一夏「そいつは気が利くなぁ♪まぁ上がれよ」

ガチャ

セシリア「どうも~ヒイロさんご機嫌如何かしら♪えっ!?」

シャル「…うぅ」

ヒイロ「…。」

一夏「へぇ、たくさんあるし全部種類が違うんだなぁ」

シャル(うぅ~折角ヒイロとのんびり出来ると思ったのにぃ)

セシリア(どうしてシャルロットさんが?もしや抜け駆けする気だったとか?)

パクっ

一夏「うん!美味いなぁこのケーキ!なぁヒイロ♪」

ヒイロ「あぁ。」

一夏「でもケーキとヒイロって全然似合わないな♪」

ヒイロ「…サンクキングダムではリリーナによく食べさせられて、慣れては来たんだがな。」

一夏「へぇ、確かにリリーナ様ケーキとか好きそうだもんな」

一夏「てか折角だし、みんなで少しずつ交換しないか?」

セシリア「それはいい考えですわね」

シャル「食べさせあいっこみたいな?」

セシリア・シャル「はっ!?」

一夏「お!いいんじゃないか?あ、でも男が口をつけたやつって嫌かぁ。そんなら俺はヒイロと交換するからそっちも二人だけで…」

ガバッ

セシリア「そんなこと私全然気にしませんわ!!」

シャル「それにほら!どのケーキも味わってみたいしね」

セシリア・シャル「♪」

一夏「そ、そうかっ」

一夏「…じゃあヒイロ、それでいいか?ってお前もう食べ終わってんのかよ!」

ヒイロ「前にも言ったはずだ、食事は迅速に行えと」

一夏「…いやいや、相変わらずぶれないやつだな。まぁ仕方ないかじゃあ3人で…」

セシリア・シャル「この話は無しで」

一夏「えぇ~、何なんだよ一体」

ピンポン~

ガチャ

鈴「…なんであんた達までここにいるのよ」

箒「…。」

ラウラ「…出遅れたか」

セシリア「みんな考えることは同じという訳ですわね」

シャル「むぅ」

一夏「…ははは」

ヒイロ「…。」

一夏「…来るなら来るで誰か一人くらい前もって連絡くれよ」

箒「仕方ないだろ。今朝になって暇になったのだから」

鈴「そうよ、それとも何?いきなり来られると困る訳?エロい物でも隠すとか?」

ラウラ「私は突然やってきて驚かそうと思ったのだ。もちろん、ヒイロにな!どうだ嬉しいだろう!」

女子一同「うぅ…」

鈴「…この自信が羨ましい」

一夏「…これからどうする?外は暑いし、中で遊ぶか?」

女子一同「賛成!」

箒(当たり前だ!わざわざ一夏が家にいる日を狙ってきたのだ!)

鈴(外に出て五反田兄妹にでも会ったら台無しじゃない馬鹿ぁ)

セシリア(何かヒイロさんの新しい情報を1つでも得たいものですわ!)

シャル(チャンスがあればヒイロのプライベートなところも見てみたいしね!)

ラウラ(織斑教官の家というのにも興味がある)

一夏「さて、この人数でやれることっていうと」

ドイツ製の室内ゲームを行った

ガチャ

千冬「…なんだ、賑やかだと思ったらお前達か」

女子一同「織斑先生!」

一夏「おかえり、千冬ねぇ!早かったんだな、食事は?まだなら何か作るけど」

千冬「いや、外で済ませてきた。」

一夏「じゃあお茶でもいれようか?熱いのと冷たいのどっちがいい?」

千冬「…そうだなぁ、外から戻ったばかりだし冷たい物を貰おうか」

一夏「分かった。」

スタスタ

セシリア・シャル(うわぁ)

ラウラ(ふむ。自宅での教官はこういう感じなのか)

千冬「…どうだヒイロ?のんびり出来ているか?」

ヒイロ「…あぁ、問題ない」

千冬「母国にはいつ戻るんだ?」

ヒイロ「…明後日には出る予定だ。」

千冬「…そうか。リリーナ様にはお前のことは頼まれてある。帰るまではゆっくりすればいい」

ヒイロ「…あぁ、世話になる」

千冬「ま、まぁそのなんだ、帰る前にあと1度くらい何か作ってくれ。私はお前の料理が気にいった///」

ヒイロ「…了解。」

セシリア・ラウラ「!?」

千冬「あ、一夏、やはり今からまた出る。茶はいい」

一夏「え?今から?」

千冬「お前らと違って教師は夏休み中でも忙しいんだ。」

千冬「お前達はゆっくりしていけ。泊まりは駄目だがな。それから篠ノ之」

箒「は、はい」

千冬「たまには叔母さんに顔を見せてやれ。長いこと帰ってないんだろ?」

箒「はい」

千冬「…ではな」

スタスタ

一夏「…教師ってのも大変だなぁ」

~夕方~

一夏「そろそろメシの支度をしないとなぁ。買い出しに行こうぜヒイロ!」

ヒイロ「あぁ。」

鈴「それなら私が何か作ってあげる!」

箒「私も作ろう!」

シャル「じゃあ私も手伝おうかな」

ラウラ「無論、私も加勢する」

セシリア「仕方ありませんわねぇ、では私も…」

ヒイロ「セシリアお前はゆっくりしていろ。お前の分は俺が作る。」

セシリア「で、ですがっ」

ヒイロ「俺を信じてくれセシリア!」

シャル(あんなに必死なヒイロ初めて見た)

箒(ヒイロが必死だ)

鈴(さすがセシリア、あのヒイロをあんな必死にさせるなんて)

ラウラ(どういうことだ!?どうしてヒイロがあんな必死に!?)

一夏(ヒイロ頼む、頑張ってくれ!)

セシリア(なんだかヒイロさんの愛を感じますわぁ///)

騒がしくも買い出しを行い、終了した

明日早いので寝ます

~織斑家 キッチン~

鈴「あぁっもう!このジャガイモ切りにくい!あんたの選び方が悪いんじゃない!?」

ラウラ「失敬なことを言うな。ドイツにいた頃はジャガイモ選びにかけて私の右に出るものはいなかったのだぞ?」

一夏「…箒、さっきスーパーで何か言いかけなかったか?」

箒「いやぁ、なんでもないのだっ」

箒「…それより、アレを放っておいていいのか?」

一夏「え?」

セシリア「…まだ赤色が足りませんわね。ふんっ!」

一夏「なんか既に手遅れなような…」

シャル「セ、セシリア、やっぱり君は料理に参加しない方が…」

セシリア「皆さんが働いているのに私が何もしないなんて耐えられませんわ!ご心配なく、私の料理は最後で挽回するのが常ですので!」

シャル「…料理は格闘や勝負じゃないよぉ」

ヒイロ「セシリア、何をしている?お前には食器の配置を任せたはずだ、任務を放棄するつもりか?」

セシリア「い、いえ、そんなつもりはっ」

ヒイロ「なら早く持ち場に戻れ、任務失敗は死を意味する。調理は俺がする。お前はお前にしか出来ないことをやれ」

セシリア「で、ですがそれでは私の手料理をヒイロさんに食べて頂けません!」

ヒイロ「…問題はない。前回はお前が調理した、次は俺の番だ…」
セシリア「…ヒイロさんっ///分かりました!私は今回ヒイロさんの手料理を振舞って頂くことにします。」

セシリア(間違いなく愛を感じますっ///」

ヒイロ「…任務、完了」

一夏「…お前必死だな」

ラウラ「ヒイロ、ヒイロ。」

ヒイロ「ん?」

ラウラ「私の料理を見てくれ」

ヒイロ「…なんだこれは?」

ラウラ「おでんだ」

クンクン

ヒイロ「…これならいけそうだ。」

ラウラ「本当かヒイロ!?」

ヒイロ「あぁ、問題ない。期待している」

ラウラ(やったぁっ///ヒイロに褒められた!」

~同時刻 Bar~

山田「…織斑先生も家では気を使うんですね。子供達だけにして上げるなんて。」

千冬「…私がいたのでは、あいつらも寛げないだろうからな」

山田「…お姉さんとしては気になりません?弟さんがガールフレンド達といるのは」

千冬「それなんだがなぁ…」

山田「ん?」

千冬「こないだの臨海学校があっただろ?あの時余計なことを言ってしまってな…」

山田「…と言いますと?」

千冬「…例の女子5人にヒイロと一夏はやらんぞと言ってしまった…。」

山田「…はい?」

千冬「いや、その何の気なしに言ってしまったんだ。別におかしな意味ではない!しかしどうにも女子連中が私をライバル視しているようでな」

山田「ふふふ♪織斑先生って一夏君とそっくりですね~」

千冬「何?どこがだ?」

山田「…優しさに境界線がないところが」

千冬「…。真耶、お前は男を見る目がないな」

山田「そうですね♪」

山田「…みんな成長していくんですよねぇ。色々やって、色々あって」

千冬「ふふ、年寄り臭いぞ」

山田「酷いですよ!織斑先生の方が年上じゃないですか!」

千冬「ふふ、悪かった悪かった♪」

山田「ふふ♪」

山田「…でも案外ヒイロ君と織斑先生ならお似合いかもしれませんよ?♪」

千冬「ば、馬鹿を言うな!!」

山田「ふふ♪」

千冬「リリーナ様に殺されてしまう…」

山田「…そうですね♪」

~織斑家 リビング 夕食~

出来た物

・肉じゃが〔鈴〕
・カレイの煮付け〔箒〕
・おでん〔ラウラ〕
・からあげ〔シャル〕
・ぎせ焼き〔ヒイロ〕


一夏「…まぁ、なんというかヒイロのが一番美味かった」

ヒイロ「…。」

食事は円満に終わった

~翌日 篠ノ之神社~

篠ノ之神社では祭りが行われている

箒「今年もこの季節が来たかぁ」

叔母さん「箒ちゃん、ここにいたの?」

箒「あ、はい、すみません。勝手に外にでて」

叔母さん「いいのよ~、久しぶりだもの。見て回りたくなるわよね、箒ちゃんが来てくれて助かったわ。神楽舞い、今年は誰に舞って貰おうかと思ってたの」

箒「お役に立てれば私も嬉しいです。」

~浴室~

箒(姉さんがISなんか作らなければずっとこの家で、引越しを繰り返すこともなく、一夏の傍にいられたはずなのに…)

叔母さん「箒ちゃん、湯浴びが終わったらおみくじ売り場お願いね。」

箒「分かりました!」

箒「…一夏、今頃何してるだろう」

~夜 篠ノ之神社~

祭り囃子が鳴り響いている

~おみくじ売り場~

一夏「よっ!」

箒「なぜお前がここにいる!?」

一夏「お前が来てるんじゃないかと思ってさぁ。近い内に顔を出すって言ってたし、今日は夏祭りだしな」

箒「あ、覚えていたのか。」

一夏「…水くさい奴だなぁ。連絡してくれりゃあ良かったのに」

一夏「…巫女姿凄いなぁ。様になってて驚いた」

箒「は?」

一夏「…お前って女らしい格好も似合うんだな。…綺麗でびっくりしたっ///」

一夏「…ん?どうした?」

箒「夢なのか?これは?」

一夏「はい?」

箒「一夏が気の効いたことを言うなんて」

一夏「…お前、俺をなんだと思ってんの」

叔母さん「箒ちゃん、しばらく遊んでらっしゃい。」

箒「し、しかし、仕事が…」

叔母さん「神楽舞いまでに戻って来てくれたらいいわ、今浴衣出して上げるから」

箒「あ、ありがとうございます!」

叔母さん「ふふふ♪」

~出店通り~

千冬「一夏、それに篠ノ之」

ヒイロ「…。」

一夏「千冬ねぇ、やっぱり来たんじゃん♪しかも浴衣…」

千冬「うるさい馬鹿者。」

パシッ

一夏「いてっ!」

箒「ヒイロも来ていたのか」

ヒイロ「…あぁ、今着いたところだ」

千冬「…私は今から篠ノ之の叔母さんに挨拶にいく。ヒイロは虫除けの為に一緒に来て貰った」

箒「虫除け?」

千冬「あぁ、こういう場所に一人でいるとやたらと変なのが声をかけてきて鬱陶しいからな」

箒「あぁ、なるほど。」

一夏「…まぁ千冬ねぇはモテるからなぁ」

千冬「ヒイロが一緒のお陰で、近づいて来てもヒイロに気付くと声もかけずに立ち去っていく、効果覿面だ」

ヒイロ「…意味は分からんが役に立っているならそれでいい。千冬には世話になっているからな」

箒「確かにヒイロって見た目かなりカッコいいからな、声をかけるのを躊躇うのかもな」

一夏「…というか雰囲気が怖いんだよ。さすが要人SP 」

ヒイロ「…なるほど。近づいてくる奴から千冬を守ればいいのか。了解した。」

千冬「っな!///」

箒「…頼むから境内で騒ぎは起こさないでくれよ」

一夏「…まぁ、そういうことならヒイロ、千冬ねぇを頼むな!」

ヒイロ「…あぁ。必ず守ると約束する」

一夏「…それじゃあまた後でな!」

ヒイロ「あぁ。」

一頻り祭りを楽しんだ

一夏「…そろそろ時間か?」

箒「あぁ。」

一夏「神楽舞い頑張ってな」

箒「あぁ、頑張ってくる。」

~舞台~

神楽舞いが始まった

一夏「…。」

観客「綺麗…」

観客「あんな美人この辺りにいたっけ…」

観客(結婚しよっ)

一夏「………。」

~神楽舞い終了後 高台~

箒「…一夏、私の舞い、どうだった?」

一夏「……良かった。…凄く良かったと思うぞ。」

箒「そうかっ。ふふ、ありがとう!」

一夏「…あれ、なんか今俺?」

~篠ノ之神社 帰り道~

千冬「…今日はすまなかったな。助かった」

ヒイロ「いや、気にするな。」

千冬「あぁ。」

ヒイロ「…お前はいつも力が入りすぎだ。たまには力を抜け」

千冬「ふふ、そうもいかん。残念ながら私の周りは馬鹿者ばかりだからな。」

ヒイロ「お前が力を抜いている間は俺がお前を含めて守ってやる、安心しろ」

千冬「っな!///っお前はもう少し発言を考えろ!心臓に悪いわ!」

ヒイロ「…どういう意味だ?」

千冬「…もういい、忘れてくれ」

ヒイロ「あとさっき篠ノ之箒の叔母が言っていた『お赤飯を炊く』とはどういう意味だ?この国の風習か何かか?」

千冬「っ///っあ、あれも忘れてくれ!叔母さんの勘違いだ!」

ヒイロ「…そうか、お前が取り乱しているのを初めて見たから少し気になった。どうやら俺にはまだ学ばないといけない事は多いらしい」

千冬「…ふふっ♪そうだな」

~翌日 空港~

一夏「ヒイロ、また夏休み明けに会おうぜ!」

ヒイロ「…あぁ。」

セシリア「ヒイロさん、戻ってきてくれますわよね?」

シャル「…セシリア、ヒイロは夏休みの間に一時帰国するだけだよ!」

ラウラ「…寂しくなる」

ヒイロ「…20日で戻ってくる。」

鈴「20日間も一夏のお目付け役がいなくなっちゃうのかぁ」

ヒイロ「…一夏を頼む。」

鈴「…あ、うん。任せて!」

千冬「…。ヒイロ時間だ」

シャル「…休み中体調には気をつけてね」

ヒイロ「あぁ。」

スタスタ

一夏「…あいつ別れ際まで変わらないやつだな」

箒「それがヒイロ・ユイなんだろう」

一夏「…よ~し、あいつのいない20日間で滅茶苦茶強くなって驚かせてやるか!」

箒「その意気だ、一夏!」

>>1です。とりあえずアニメ1期分はこれで終わりです。

明日以降グダグダな2期に突入しようと思います。

拙い感じでだらだらやっていますがお目汚し程度に見て頂ければ幸いです。

では、また明日以降に。

おやすみなさい

~IS学園 正門前~

メイド「お嬢様、夏休みの折り本国イギリスでのお勤め大変ご苦労様でした」

セシリア「オルコット家の者として当然ですわ。…それより、やっと戻ってこられましたわ!」

セシリア(ヒイロさんはまだお戻りではないのかしら?やはり想い人とは同じ空の下でいたいものですわ)

~食堂~

ラウラ「…まったく、あいつは嫁てしての自覚が足りん!」

シャル「なにかあったのラウラ?」

ラウラ「…ヒイロがまだ戻ってこない」

シャル「確かに寂しいよね…。20日間って明後日がそうだよね」

シャル「あっ、そうだラウラ!今日時間あるなら洋服買いにいかない?」

ラウラ「何を言う。服ならちゃんと軍支給の」

シャル「いやぁ、それ軍服だから。ね、夏休みももう終わっちゃうし、行こうよ!」

ラウラ「…そう言われればそうだな」。

シャル「じゃあ10時くらいに出るのでいいかな?」

ラウラ「え、分かった。」

~駅 ホーム~

ラウラ「どうだ!外出用に着替えたぞ!」

シャル「結局、制服なんだね…。」

女子「ねぇねぇ臨海公園の幻のクレープの噂知ってる?」

女子「知ってる知ってる!好きな人とミックスベリー味を食べると恋が叶うって!」

女子「そうそう!でもいっつも売り切れなんだって」

シャル(…恋が叶うミックスベリー?)

~洋服店~

店員「いらっしゃいませ」

店員「宜しければ新作の試着など如何でしょうか?」

シャル「へぇ、薄手でインナーが透けて見えるんですね。ラウラはどう?」

ラウラ「ん~、白かぁ。悪くはないが今着ている色だぞ?」

シャル「折角だから試着してみたら?」

ラウラ「…いや、めんど」

シャル「めんどくさいはなしで」

ラウラ「…むぅ」

~試着室~

ラウラ(自分ではよく分からないが、異性にとっては魅力がないのだろうか…ヒイロにとって私は…)

ラウラ「…馬鹿馬鹿しい」

ラウラ(どうせなら可愛いのが良かったのにな。それならまたヒイロが可愛いって褒めてくれるのに)

~試着室 外~

シャル「…どう?ラウラ着替えた?」

シャッ

シャル「あれ?制服のまんま」

ラウラ「…シャルロット」

シャル「…えと、もしかして気にいらなかった?」

ラウラ「いや、そうではないのだが…、も、もう少し可愛いのがぃぃな…」

シャル「…!うん!分かった!可愛いのがいいんだね!?で、どんなのがいい?」

ラウラ「…そうだな、それなりに露出度があるものがいいな」

シャル「分かったよ!任せて♪」

ラウラ試着完了

シャッ

女性客「うわぁ、綺麗…」

女性客「妖精みたい」

シャル「ラウラ!」

スッ

ラウラ「…靴まで用意したのか。驚いたぞ」

シャル「折角だもん♪」

~カフェ 窓際の席~

ラウラ「…疲れたな」

シャル「折角だからそのまま着てれば良かったのに♪」

ラウラ「…いやぁ、そのなんだ、汚れては困る」

シャル「ふーん、もしかして御披露目はヒイロにとっておきたいとか?」

ラウラ「だ、断じて違うぞっ///」

ガタンッ バンッッ

店内に銃声が鳴り響く

強盗1「全員動くんじゃねぇ!」

女性客「きゃあぁぁぁぁっ!」

強盗2「騒ぐなぁっ!」

シャル・ラウラ「!?」

~カフェ 外~

パトカーと警官隊到着

警官「君達は完全に包囲されている!大人しく投降しなさい!」

バリーンッ

強盗2『人質を無事に解放して欲しかったら車を用意しろ!勿論、追跡車や発信器もつけるんじゃねぇぞ!』

ダダダダダダダダッ

ドカンッ

マシンガンの銃撃でパトカー爆発

警官「くっ!」

スタスタ

???「何があった?」

警官「君は?」

???「状況を説明しろ」

???「あれは…」

スタスタスタッ

警官「おい、君!危険だ!戻りなさい!」

~カフェ 店内~

強盗3「はははははっビビってやがるぜ」

強盗1「ちょろいもんよ!」

シャル「…ラウラ」

ラウラ「…私とお前で殲滅するか?」

シャル「…でももし他のお客さんに被害が出たら」

ラウラ「しかしこのままではっ」

強盗3「おい!そこなにごちゃごちゃやってんだ!?」

スタスタ チャキッ

シャル・ラウラ「!?」

バリーンッ ドスッ

強盗3「ぐはっ」 バサッ

強盗2「おい、どうした!?」

強盗1「何かあったのか!?」

チャキッ

バンッ バンッ

強盗1・2「うわぁっ!」 バタバタッ

???「完全制圧完了…」

強盗1「くっそ、あいつ一体どこから?」

強盗3「…窓からいきなり現れやがった」

強盗2「窓からだとっ!?ここは3階だぞ!」

強盗1「まさか隣のビルから!?いやだが10m以上離れてるはず」

???「あまり喋るな、まだ抵抗するなら殺すことになる」

チャキッ

強盗2「わ、分かった。殺さないでくれ」

強盗3「お、おい!」

強盗1「逆らうな!あいつは間違いなくプロだ。俺達の負けだ…」

強盗2「な、なんでこんなところにこんなやつがっ!くそっ!」

バンッ

???「黙って、伏せていろ」

強盗一味「は、はい」

スタスタ

???「怪我はないか?」

シャル・ラウラ「ひ、ヒイロっ////」

ヒイロ「…間に合って良かった」

強盗一味は警官隊によって逮捕された

~カフェ外~

警官「君は何者だい?名前を聞いていいかな?」

ヒイロ「…名前はデュオ・マックスウェルだ。出身はサンクキングダム、話はサンクキングダムにでも聞いてくれ」

警官「え?サンクキングダム!?」

スタスタスタスタッ

シャル「聴取はもうすんだの?」

ヒイロ「あぁ、代理を立てた。問題ない」

シャル「代理??」

ラウラ「ヒイロ、帰ってきてたのか…」

ヒイロ「…あぁ、さっき着いたところだ。予定より早く戻ることになった」

シャル「あ、そのありがとう。助けてくれて」

ラウラ「やはりヒイロは、ISを使わなくても強いんだな。動きで自分とのレベルの違いを痛感させられてしまった。兵士として情けない」

ヒイロ「気にするな。言ったはずだ、お前達は俺が守ってやる」

ラウラ「っ///っあ、ありがとう」

シャル「やっぱりヒイロはカッコいいや///でも久しぶりにあっていきなりあんなのってちょっとズルいかも、ふふっ♪」

シャル「…でも、まずは」

シャル・ラウラ「おかえりなさい!!」

ヒイロ「…あぁ」

シャル「あっそうだヒイロ、時間あるならこの後で私とラウラに付き合ってよ♪」

ラウラ「?」

~臨海公園 夕方~

シャル「すみませ~ん、クレープ3つ下さい。ミックスベリーで」

ヒイロ「…。」

クレープ屋「あぁ、ごめんなさい。今日ミックスベリーは終わっちゃったんですよ」

シャル「…あぁ、そうなんですかぁ」

ヒイロ「…ならストロベリーとブルーベリーを2つと味噌田楽味を1つ頼む。」

クレープ屋「…兄さん、やるねぇ」

シャル「え?」

ラウラ「味噌田楽だと!?」

ヒイロ「…。」

~ベンチ~

パクっ

シャル「ん~♪これ美味しいね」

ラウラ「…そうだな、クレープは初めて食べたが美味しいと思うぞ。」

パクパクっ

ヒイロ「…。」

シャル「…相変わらず食べるの早いね、一口貰う間もなかったよ、味噌田楽クレープ。」

ラウラ「…味噌田楽」

シャル「でも、どうして私とラウラはストロベリーとブルーベリーなの?」

ヒイロ「…ミックスベリーが良かったんだろう?」

シャル「え?」

ラウラ「…味噌」

ヒイロ「…あのクレープ屋にミックスベリーという味は元々ない。メニューにもない上に、店内にもそれらしき物も見当たらなかった。」

シャル「ホントに?よく見てるねヒイロ」

ヒイロ「…だがミックスベリーは食べられる。お前とラウラのを両方食べればいい」

シャル・ラウラ「!?」

シャル「…ホントだ」

ラウラ「…流石はヒイロだ。私は味噌田楽に意識を奪われて気づかなかった」

ヒイロ「…。」

シャル「…ヒイロはやっぱり優しいね」

ラウラ「…じゃあ」

シャル「うん」

シャル・ラウラ「まずはヒイロが一口ずつ食べて///」

ヒイロ「…了解した。」

パクっパクっ

ヒイロ「…。」

シャル・ラウラ「///♪♪」

寝ます

夏休みが終了し、2学期が開始

~第3アリーナ~

鈴と一夏vsヒイロ(内鉄)の模擬戦が行われている

鈴「…くっ」

バンッ バンッ バンッ

ギュンッ

一夏「うおぉぉぉっ!」

ブンッ

スッ

ヒイロ「…。」

鈴「…どんなに突き放してもいつの間にか懐に入ってくるっ」

ギュンッ

ブンッ

鈴「きゃあぁぁぁぁっ!」

ズドンッ

一夏「鈴!畜生、こうなったら弾幕で一度ペースを変える!」

バンッ バンッ バンッ バンッ

ギュンッ

一夏「どうだヒイロ!お前がいない間に俺も強くなったんだぜ?雪羅って言うんだ!」

ヒイロ(白式の新しい兵装か、外観の変化から予想はしていたが、荷電粒子砲とはな。だが)

ヒイロ「はぁっ!」

ギュンッ ギュンッ

ブンッ

一夏「ぐわぁぁぁっ!」

鈴「一夏!」

一夏「…いってぇ。」

鈴「…大丈夫?一夏!」

一夏「…あぁ。鈴、シールドエネルギーはどうだ?」

鈴「斬られすぎてもうあんまないわよ!」

一夏「俺もだ」

鈴「相変わらず化物じみた強さねヒイロは」

一夏「…あぁ。自分が強くなる度に差がはっきり分かるよ。」

鈴「…一夏」

一夏「…でもだからこそ面白い!行こうぜ鈴!ヒイロに今の俺達の全部を見せに!」

鈴「…そうね。やってやろうじゃん!」

~アリーナ監視室~

山田「2学期発の実践訓練、気合入ってますね二人とも」

千冬「…あぁ」

山田「でもやっぱりまだまだヒイロ君には及びませんね」

千冬「当然だ。だが、ヒイロもそろそろ苦しいはずだ…」

山田「…え?でもまだノーダメージですよ?」

千冬「…。」

~第3アリーナ~

ヒイロ「…。」

ヒイロ(2機での同時攻撃か、悪くない選択だ。だが、今は逆に有難い話だ)

ブンッ ブンッ

ズドンッ ズドンッ

一夏「うわぁっ!」

鈴「くぅっ!」

アナウンス『試合終了、勝者ヒイロ・ユイ』

ガコンッッ

ヒイロ「…。」

打鉄が強制解除される

ヒイロ「…ギリギリだったな」

一夏「クソ~負けた!やっぱり強いなヒイロ…」

鈴「…自信なくすわよ」

ヒイロ「…いやお前達は確実に成長している。俺も限界だった」

一夏「…限界ってノーダメージじゃん」

ヒイロ「機体が活動限界だった。あれ以上長引けば俺は負けていただろう」

鈴「…ホントだ。打鉄が修復不能になってる」

一夏「…でもダメージないのになんで?」

スタスタ

千冬「…スペックの問題だ。」

一夏「…千冬ねぇ」

バシッ

一夏「痛っ!」

千冬「…織斑先生と呼べと何度言えば理解出来る?」

一夏「…すみません」

千冬「…要するに、訓練機である打鉄ではヒイロの操縦に長時間耐えられないんだ。ヒイロが打鉄の性能を限界以上に引き出して運用している為にこういうことが起きてしまう」

鈴「…結局、ヒイロはとんでもないってことね」

千冬「…まぁそうだが。今までのお前達では二人ではヒイロを活動限界まで追い込むことも出来なかっただろう。成長したと言っていい。…そうだなヒイロ?」

ヒイロ「…あぁ。」

一夏「…でもやっぱりまだまだだな。せめて1対1で訓練機には勝てるようにならないとなぁ」

鈴「…ホントそうだよね」

~アリーナ 更衣室~

一夏「…はぁ。また負けかぁ、やっぱり燃費を何とかしないと」

パスッ

一夏の目が塞がれる

???「だ~れだ?」

一夏「え!?誰だ?」

???「はい時間切れ♪」

一夏「…。」

パシッ

一夏「うっ!」

???「ふふふ♪引っ掛かったな♪」

一夏「…あの、あなたは?」

???「それじゃあね♪君も急がないと織斑先生に怒られるよ?」

一夏「え?8時40分…うわぁっ!」

~教室~

千冬「…ほぅ、遅刻の言い訳は以上か?」

一夏「いや、あの、あのですね。見知らぬ女子生徒が…」

千冬「そうか、お前は初対面の女子との会話を優先して授業に遅れたのか」

一夏「ち、違います。」

千冬「…ヒイロ、スリングブレイドを実践してみせろ」

ヒイロ「…。」

一夏「…ヒイロ?マジで?無言とかマジで怖いってぇ!」

スタスタスタッ

ヒュンッ

ズダーンッ

一夏「ぐはぁっ!…マジで死ぬって…」

寝ます

~体育館 全校集会~

進行役女子「それでは生徒会長から説明をさせて頂きます」

スタスタ

???「…。」

一夏「…ん?」

???「さてさて、今年は色々と立て込んでいてちゃんとした挨拶がまだだったね。私の名前は更識楯無。君達生徒の長よ!以後宜しく!」

一夏「マジかよ…」

ヒイロ(更識楯無。本名、更識刀奈。IS学園2年にして生徒会長。裏工作を実行する暗部に対する対暗部用暗部『更識家』の当主であり、17代目『楯無』を襲名。自由国籍権によりロシア国籍を取得。学園の生徒でありながら現役のロシア代表操縦者。自他共に認めるIS学園最強。)

ヒイロ(…デュオの報告にあった要警戒対象人物であり要観測対象。俺の存在に対しても気づいていて放置していると考えて行動した方がよさそうだ。いずれにせよ必要ならは排除するまでだ)

楯無(ヒイロ・ユイか。入学からのデータを見る限りは行動に問題はないし、むしろ学園を守ってくれてる感まである。戦闘力は正直桁違いに高いわね。私や織斑先生でもかなり厳しいかも。出来れば戦闘は避けたいわ。でもまぁとりあえずお互いにまだ様子見かしらね♪)

楯無「では、今月の学園祭だけどクラスの出し物をみんなで頑張って決めるように」

パサッ 扇子『締切間近』

~教室~

一夏「…てか何で俺が進行役なんですか!?」

千冬「役割分担だ。…正直ヒイロにさせては事務的に処理されかねん。お前もヒイロには訓練で世話になってるんだ。これくらい手伝っても罰は当たらんだろ」

ヒイロ「…。」

一夏「…それを言われたら。仕方ない、分かりました!やりますよ!」

千冬「…まぁあくまで副委員長と考えればいい」

一夏「…はい」

一夏「…では、うちのクラスの出し物の案ですが、全部却下!!」

女子一同「えぇぇぇ~」

一夏「アホか!!誰が嬉しいんだこんなもん!」

提出された案

1・織斑一夏とポッキーゲーム

2・織斑一夏と王さまゲーム

3・ヒイロ・ユイとホストクラブ

4・ヒイロ・ユイとツイスターゲーム

5・ヒイロ・ユイに罵られる

女子「私は嬉しいわね。断言する」

女子「そうだそうだ女子を喜ばせる義務を全うせよ」

一夏「はぁ!?」

女子「ヒイロ・ユイ、織斑一夏は共有財産である!」

女子一同「そうだそうだ~!」

一夏「山田先生、駄目ですよね?こういうおかしな企画は…」

山田「え?そうですね~、私は1番なんかいいと思いますよ♪」

一夏「…え?」

山田「織斑先生はどうですか?」

千冬「私か?私は3かな…。って私は別になんでもいいっ///」

一夏「…千冬ねぇ」

一夏「…と、兎に角、もっと普通な意見をだな!」

ラウラ「…メイド喫茶はどうだ?」

女子一同「おぉぉぉ!」

一夏「…ラウラ?」

ラウラ「客受けはいいだろう。それに飲食店は経費の回収が行える」

シャル「…いいんじゃないかな。ヒイロと一夏には執事か厨房を担当して貰えば良いわけだしね」

女子「…織斑君、執事、良い!」

ヒイロ「…意見が纏まったようだな。ではそれでいく」

ヒイロ「ラウラ、的確な判断と意見だ。助かる」

ラウラ(褒められた!)

ヒイロ「では各自準備を行え。ミーティングは以上だ」

一夏「…ヒイロ嫌じゃないのか?」

ヒイロ「任務なら実行するだけだ。」

一夏「割り切りすぎだろ…」

ヒイロ「…それに、ラウラがやりたいと言っている。なら俺はそれに応えてやるだけだ」

ラウラ「!?ヒイロ、えと、そのっ///」

女子「ラウラずる~い」

女子「えこひいきだ」

ラウラ「ぅう~///」

セシリア「…ラウラさん、負けませんわよ」

シャル「…ヒイロのバカ」

一夏「…まぁ、変わった衣装の喫茶店だと思えばいいか」

ヒイロ「…。」

なんか目覚めたので投下です。再度寝ます

~職員室前廊下~

一夏「…16時2分、そろそろ特訓の時間か」

楯無「やぁ!」

一夏「…生徒会長さん?」

楯無「水臭いなぁ。楯無でいいよ?」

一夏「…何の用ですか?」

楯無「当面君のISコーチをしてあげる。」

一夏「えぇ!?何でですか突然。コーチはいっぱいいるんで間に合ってます」

楯無「でも未だに君は弱いままだよね」

一夏「っ!それなりには弱くないつもりですが」

楯無「弱いよ。無茶苦茶弱いよ」

一夏「っ!!」

パシッ

楯無「だからちょっとでもマシになるように私が鍛えてあげようというお話」

一夏「…そこまでいいますか!じゃあ勝負です!俺が負けたら何でも従います!」

楯無「うん♪いいよ」

ヒイロ「ならば俺も立ち会おう」

一夏「ヒイロ!いたのかよ」

楯無(ヒイロ・ユイ、全く気配を感じなかった。流石ね)

楯無「…私は構わないわよ。ヒイロ・ユイ君♪」

ヒイロ「…。」

~道場~

楯無「いい?一度でも私を床に倒せたら君の勝ち」

一夏「え?」

楯無「逆に君が続行不能になったら私の勝ちね。それでいいかな?」

一夏「…随分と舐められたものですね」

楯無「私が勝つから大丈夫」

一夏「…それじゃあ本気でいきますよ」

楯無「いつでも来なさい♪」

スタスタスタッ

スッ

クルンッ

一夏「ぐわぁっ!」

バタンッ

ヒイロ「…。」

楯無「IS学園において生徒会長の肩書きはあるひとつの事実を証明しているんだよね」

一夏「うおぉぉ!」

スッ

クルンッ

ズドンッ

一夏「~っ!」

楯無「生徒会長、即ち全ての生徒の長たる存在は、最強であれ」

一夏「っ…!」

スタスタスタスタッ

スッ

クルンッ

ズドーンッ

一夏「くはぁ…」

楯無「これで3回まだやる?」

ヒイロ「…諦めろ一夏。お前ではまだ勝てない」

一夏「…でもっ」

ヒイロ「お前の負けだ!認めろ、今のお前なら相手との力量の差くらいは分かるだろう」

一夏「くっそぉっ!」

ヒイロ「…。」

楯無「あなたの言うことは聞くのね」

ヒイロ「…。」

楯無「私の強さはどうだったかしらヒイロ・ユイ君♪」

ヒイロ「強いな。他の生徒とは格が違う」

楯無「あらぁ♪褒められちゃったぁ♪」

ヒイロ「その強さを妹の前でも発揮出来れば悩みもなくなるんじゃないのか?」

楯無「!?…随分なこと言ってくれるわね」

ヒイロ「気に障ったなら謝ろう。どうもこの学園の女は一人で色々抱え込む癖があるらしい。」

楯無「…。」

ヒイロ「あまり一人で色々抱え込むな。」

楯無「あら?じゃああなたが助けてくれるのかしら?告死天使さん♪」

ヒイロ「…お前が望むなら、力くらいは貸してやる。」

楯無「っ!!」

ヒイロ「一夏が気を失っているようだ。保健室に運ばせてもらう」

ヒイロ「…それとも俺とも一戦やってみるか?今なら誰も見ていないぞ?」

楯無「…遠慮しておくわ。それに保健室までも付き合うわ。ちょっとやり過ぎちゃったし」

ヒイロ「…そうか」

~校庭~

スタスタスタ

ラウラ「まったくヒイロはどこにいったんだ?嫁失格だぞ」

ラウラ「…もしや、避けられているのではないだろうな?…まさかな」

女子「ふふふ、あ、後ろに凄い寝癖ついてるよ?」

女子「え?どこどこ?今日寝坊して髪の毛セットしてこれなかったんだよ~」

女子「だめだよ~、身だしなみはきちんとしないとヒイロ君に嫌われちゃうぞ~?」

ラウラ「…み、身だしなみ」

窓に映った自分を見る

ピョコンッ カミハネ

ラウラ「うわぁっ」

くしゃくしゃ

ラウラ「…よし!」

千冬「…ほぅ、お前もそんなことを気にするようになったか。年頃だな」

ラウラ「ち、違うのです教官っ、決してそういう浮わついた気持ちなどでは」

パシッ

ラウラ「あぅっ」

千冬「織斑先生と呼べ。」

ラウラ「…はい」

千冬「…そういえばヒイロだったら部活棟の保健室前で見たぞ」

ラウラ「…保健室?」

~保健室~

一夏「…ん」

楯無「お目覚め?」

一夏「うわぁ!」

楯無「ヒイロ君、一夏君目ぇ覚ましたみたいよ♪」

ダキッ

ヒイロ「…。」

一夏「…何してるんですか?」

楯無「見てわからない?ヒイロ君とスキンシップとってるの♪」

ヒイロ「…一夏目覚めたなら訓練にいくぞ」

一夏「…え?今から?マジで?」

楯無「ふふふ♪流石ねヒイロ君はいいこと言うわ♪」

ダキッ ダキッ

ヒイロ「…おい、いい加減に」

ガラガラ

ラウラ「!?」

ヒイロ「…。」

楯無「ウフッ♪」

ラウラ「…目標を撃破する」

シュンッ 右アームのみ展開

ラウラ「はぁぁぁっ!」

ブンッ

カキンッ

楯無「ふふ♪」

スッ

カキンッ

ヒイロ「やめろ」

楯無(ピンセットで私の扇子を…)

ラウラ「…」

楯無「は~い♪」

ラウラ「…くぅ」

楯無「素直で宜しい♪」

ヒイロ「…楯無。ラウラには手を出すな。」

楯無「あれ?ヒイロ君にとってこの子は特別なのかな?それならちょっと考えちゃうなぁ♪」

ヒイロ「…そうだな。お前にとっての妹と同じ位には特別かもな」

ヒイロ(トロワとの約束でもあるからな)

楯無「…。」

ヒイロ「怪我はないかラウラ?」

ラウラ「ヒイロぉ…」

楯無「…まぁいっか。じゃあ一夏君、早速訓練いきましょうか」

一夏「…はい。」

寝ます

~アリーナ 放課後~

シャル「あれ一夏?」

セシリア「…今日は第4アリーナでヒイロさんと特訓と聞いていましたけど?」

楯無「あぁ、私がこれから一夏君の専属コーチをするから宜しくね♪」

シャル「…生徒会長がコーチ?」

セシリア「…あなたこれはどういうことですの?」

一夏「…これはその、勝負の結果なんだ。」

楯無「まぁまぁ、これも一夏君の為と思って♪」

楯無「そう、みんなにも協力して欲しいことがあるの」

シャル「…協力ですか?」

セシリア「私はお断りします」

楯無「あれ?」

セシリア「どうして私が協力しなくてはなりませんの?」

シャル「…私達もヒイロから貰った自分の特訓メニューがあって忙しいんです」

楯無「あれ?一夏君ってあんま好かれてないの?」

セシリア「…私はあま」

シャル「そういう訳じゃないですけど、一夏は大事な友達ですし。でもやっぱり自分達の事も大事なので…。」

一夏「いやいや当然の意見ですよ」

楯無「…ちょっと誤算だな。なんかもっと盲目的に好かれてると思ってたわ」

シャル「一夏はいい友達です!」

一夏「…シャル、ありがとう!!」

シャル「いや、別にお礼を言われることじゃぁ…」

ヒイロ「…今日くらい手伝ってやれ。」

シャル「ヒイロ!」

セシリア「ヒイロさん!」

ヒイロ「…俺は今日ラウラと訓練することになっている。一夏を任せたい」

ラウラ「っ///」

シャル「ヒイロがそう言うなら私はいいよ♪」

セシリア「私も異論ありませんわ♪でも明日は私に個人レッスンしていただけるんですわよね??」

ヒイロ「…了解した。」

セシリア「…そうと決まれば、さっさとやりますわよ!」

シャル「そうだね!じゃ始めよっか!」

一夏「…みんな、ホント助かる!ありがとな!」

楯無「な、なるほど…。色々分かったわ…」

楯無「じゃあ、まぁシャルロットちゃん、セシリアちゃん、シューターフローでサークルロンドやって見せてよ」

セシリア「…射撃型のバトルスタンスが役に立ちますの?」

ヒイロ「…白式には追加された荷電粒子砲がある。一夏は射撃能力が低すぎて全く使えていない。その為には必要だろう。それにその訓練なら近距離でそれを叩き込む事が出来る。…的確な判断だ。」

シャル「…なるほど。」

セシリア「納得ですわ」

楯無「ヒイロ君のお陰で円滑に進んで有り難いわ、ホントに♪」

一夏「…なんかみんな意見が辛辣すぎない?」

ヒイロ「事実だ。嫌なら技能を向上させろ」

一夏「はい…」

楯無「…なんかちょっと可哀想になってきたかも」

シャル、セシリアによるサークルロンドが行われた

一夏「…これは」

楯無「射撃と高度な機体制御を同時に行なっているんだよ。しかも回避と照準同時に意識を割きながら、だからね」

楯無「ヒイロ君♪」

ダキッ

ヒイロ「…。」

一夏「いきなり何を!?」

シャル「ヒイロ!」

セシリア「ちょ、ちょっと何してますの!?」

ギュウーン

シャル「!?」

セシリア「!?」

ズドンッ

一夏「あ」

シャル・セシリア「きゃあぁぁぁぁ」

ズドーンッ

一夏「大丈夫かぁ!?」

楯無「ふふふ♪」

楯無「次は一夏君の番よ♪」

ラウラ「…その前にヒイロから離れろ」

楯無「はいはい♪」

ラウラ「むぅ」

ヒイロ「…もういいか?」

楯無「えぇ、ありがとう♪」

ヒイロ「…ラウラ、俺達も訓練を始めよう。まずは近接戦闘強化からだ」

ラウラ「うん///」

ヒイロ「…その前に1つだけ忠告がある。」

ラウラ「え?」

ヒイロ「…ISは兵器だ。簡単に人を殺すことが出来る力がある。感情的になり軽い気持ちで使用していいものじゃない。保健室でのようなことは二度とするな」

ラウラ「!?」

ヒイロ「感情で行動することに異論はい。そう俺は学んだ。だが手段は他にもあるはずだ」

ラウラ「…はぃ。ヒイロ、ごめんなさい」

ヒイロ「…始めるぞ。終わったら食事を行う」

ラウラ「…ヒイロ。うん♪」

隣では一夏とセシリアのサークルロンドが幾度も繰り返されていた

~自室前 廊下~

一夏「…はぁ。疲れたぁ」

ヒイロ「そうか。」

ガチャ

楯無「おかえりなさ~い♪」

一夏「…ん?」

ヒイロ「…。」

裸エプロンの楯無がいた

楯無「ご飯にします?お風呂にします?それともわ・た・し?」

一夏「あ、ぁぁ…」

ヒイロ「食事はラウラと済ませた」

スタスタ

楯無(スルーされた…、ちょっとショックかも。でも)

一夏「え、あれ?なんで?」

楯無「おかえりなさい♪私にします?わ・た・し?♪」

一夏「うわぁっ!」

ガチャン

~自室内~

一夏「何を考えているんですか!?」

楯無「ぇ!?」うるうる

一夏「ぁっ…」

楯無「…特別コーチだから寝食を共にして波長を合わせていくの」

ヒイロ「…先にシャワーを使わせて貰うぞ一夏」

スタスタ

一夏「あ、あの…///」

楯無「ふふ♪じゃーん、水着でしたぁ♪」

一夏「あ、あ…。くふっ」

楯無「一夏君は反応が可愛いねぇ♪ヒイロ君なんか完全スルーだし、お姉さん嬉しい♪」

~一夏・ヒイロ部屋前 廊下~

スタスタ

箒「うふ♪」

コンコンッ

一夏『うぅ、はいっどなたですか!?』

箒「わ、私だ!差し入れを持ってきてやったぞ。入ってもいいか?」

一夏『箒!?すまん、だめだ!』

楯無『一夏く~ん、なにしてるの?♪あっ分かった、浮気がバレるから必死なんだぁ♪』

箒「!?」

箒「くぅっ!」

右アームと武器展開

箒「はぁっ!」

ブンッ

スパンッ 扉破壊

スタスタッ

~室内~

一夏「…ぅぁぁ」

箒「一夏…、貴様ぁ」

楯無「ふふふ♪」

一夏「…ははは」

箒「女子を連れ込み、破廉恥極まりない行為をしようとは、恥を知れぇ!!」

スタスタッ

一夏「待て!待て!誤解だぁ!」

ブンッ

カキンッ

楯無「ごめんね、今一夏君を亡き者にされたらお姉さんちょっとだけ困っちゃうなぁ♪」

ガキンッ

ズボッ 箒の刀が天井に弾かれる

箒「な!?」

楯無「勝負あり、ね♪」

ガキンッ

楯無「!?」

ヒュン ズボッ

楯無の槍が廊下に弾かれる

ヒイロ「いい加減にしろ」

一夏「ヒイロ!」

楯無(私の槍がスプーンで!?なんて腕力してんのよ!?)

ヒイロ「更識楯無、篠ノ之箒。ISは子供の玩具じゃない。」

ヒイロ「篠ノ之箒、お前は一夏を殺すつもりなのか?」

箒「わ、私は、そんなつもりはっ!」

ヒイロ「ならばどうしてISを使用した?お前の行動は少し目に余る…。いい加減にしろ」

箒「…ぁぁっ私は」

スタスタスタッ

一夏「…箒」

楯無「…あらら」

ヒイロ「…更識刀奈、お前も出ていけ」

楯無「ちょっと、その名前で」

ヒイロ「…。」

楯無「…おあいにく様、今日から私もこの部屋に同室よ♪ヨロシクね♪」

一夏「本気なんですか!?」

楯無「えぇ♪」

ヒイロ「…駄目だ。出ていけ」

楯無「…なぜ?」

ヒイロ「……リリーナに女子生徒との同室は命令で禁止されている。学園にも通達されているはずだ。お前が強行するなら排除の対象になる」

楯無「え?」

楯無「あはははははっ!なにそれ!さいっこぅ♪」

楯無「いや~、久しぶりに本気で笑ったわ♪」

楯無「…まぁリリーナ様の名前出されたら納得するしかないわね♪でも、ヒイロ君にも弱点あったんだ?意外と尻に敷かれるタイプなのかもね♪」

楯無「分かったわ。諦める。それじゃあまぁ今日は色々ごめんなさいね、ヒイロ君に一夏君♪それじゃあね、オヤスミ♪」

ヒイロ「…。」

一夏「…ヒイロ色々ありがとう。」

ヒイロ「…笑いたければ笑え」

~同時刻 シャル・ラウラ部屋~

ラウラ「~♪」

シャル「なんだかラウラご機嫌だね~」

ラウラ「今日はヒイロが色々優しかったのだ♪」

シャル「…へぇ、そうなんだ」

ラウラ「…でも怒られもした。あれは凄く怖かった」

シャル「え!?なんで?」

ラウラ「…実は」

事情説明

ラウラ「…ということがあった。本気で怖かった。」

シャル「…な、なるほど。」

シャル(私も気をつけよう!!ヒイロに怒られたら私間違いなく泣いちゃうし)

ラウラ「…でもその後のヒイロは優しかった。訓練は厳しかったけど終わったら夕食も一緒に食べてくれたし、色々褒めてもくれたんだっ///」

シャル「…それは素直に嫉妬かも。でも私もISの使用は十分気をつけよう!」

ラウラ「私もだ!」


~同時刻 シャル・ラウラ部屋扉前 廊下~

セシリア「…私も気をつけませんと」

~翌日 アリーナ 放課後~

一夏が簡易的を中心にサークルロンドの訓練を行なっている

楯無「中心の座標がすれてるわ、すぐ整えて」

一夏「っはい!くそぉ」

楯無「スピードが落ちてるわよ!もっと集中しなさい!」

一夏「分かりました!」

楯無「OK!速度上がってきてるね。それじゃあそこでイグニッションブーストしてみようか」

一夏「えぇ!?」

楯無「イグニッションブースト。シューターフローの円軌道から直線軌道にシフト、相手の弾幕を一気に突破して零距離で荷電粒子砲!」

一夏「ち、ちょっと待って下さい。いきなりそんなっ」

楯無「急ぐ!!」

一夏「わ、分かりました!っぇい」

グワンッ

一夏「!?」

一夏「うわぁっ!」

ズドーンッ

スタスタッ

楯無「あ、…。」

一夏「…いってぇ」

楯無「こらこら♪チャージしながらシューターフローも途切れさせないの!」

一夏「…難しいですね」

楯無「ダメよ!ちゃんと覚えて、はい、起きてもう一回!」

一夏「はい!」

~訓練後 食堂~

一夏「あぁ、限界だ…」

箒「…。」

鈴「…まぁ下らない挑発に乗っちゃった一夏も悪いんだけどさぁ、何もここまで痛めつけなくてもねぇ」

ヒイロ「…あいつは必要だと思ったからやっているんだろう」

鈴「…まぁそうなんだけどね」

シャル「…一夏、ご飯食べられないならお茶くらい飲む?」

一夏「…ぁぁさんきゅーしゃる」

ラウラ「…で、あの女はどうしている?」

一夏「…せいとかいのしごとだってさぁ」

一夏「…まぁでも自業自得かなって。楯無さんの言う通りほんと弱いなぁって、早くマスターしてヒイロに少しでも近づかなくちゃな…」

シャル「…まぁでも頑張ってる男子ってカッコいいと思うよ」

セシリア「…そうですわね」

箒「…。」

ヒイロ「…寝たようだ。俺はこいつを部屋へ連れていく」

シャル「…じゃあ今日は解散にしようか」

セシリア「そうですわね」

ラウラ「うむ」

箒「…。」

鈴「…そうね。ヒイロ、一夏をお願いね」

ヒイロ「あぁ」

スタスタスタ

箒「ヒイロ、待ってくれ!」

ヒイロ「…。」

箒「…昨日はすまない!!本当に反省している!もう二度と軽はずみにISは使用しない!約束だ!」

ヒイロ「…そうか」

箒「今までの私は確かに言われた通り目に余る行動が多かった様に思う!だから」

箒「もう一度これからの私を見て欲しい!」

ヒイロ「…了解した。」

箒「ヒイロ、本当にありがとう。」

ヒイロ「気にするな」

箒「ふふ♪謝ったらなんかすっきりした!今度何か礼をしなくてはな♪」

ヒイロ「…なら礼の代わりにこいつを部屋まで運んで貰おうか。面倒になってきた」

箒「え!?うん、分かった♪任せろ!」

ヒイロ「…。」

楯無「ふふふ♪随分優しいのね」

ヒイロ「お前もな」

楯無「え!?」

ヒイロ「…。」

スタスタスタ

楯無「…。」

寝ます

~学園祭 当日 教室~

シャル「いらっしゃいませ♪」

一夏「こちらへどうぞお嬢様」

女子「うっそー、あの織斑君の接客が受けられるの?」

女子「しかも執事服!」

女子「写真も撮ってくれるんだって!ツーショットよツーショット♪」

鈴「ちょっとそこの執事?テーブルに案内しなさいよ」

一夏「え?何してるんだ?お前」

鈴「う、うるさいっ///2組は中華喫茶やってんのよ」

一夏「ん?お前いつもの髪型じゃないな」

鈴「…これ?シニョンよ」

一夏「おう、それそれ相変わらず似合うなぁ♪スゲー可愛いよ」

鈴「っ///それはまぁたしなみっていうか、なんていうか、そのっ///兎に角、案内しなさいよ!」

一夏「はいはい♪それではお嬢様こちらへどうぞ♪」

鈴「お、お嬢っ///」

~教室内~

一夏「ご注文は何になさいますか?」

鈴「う~ん、そうね。この『執事にご褒美セット』って何よ?」

一夏「…お嬢様、そちらより当店お勧めの『ヒイロ・ユイ特製鯔饅頭』と『ヒイロ・ユイ特製どじょう豆腐』は如何ですか?皆さん大変満足されている、どちらも幻の至高の料理となっております」

鈴「ん?おいこら、何か誤魔化そうとしたでしょ?てかヒイロが作る料理って何でいつもこんなんばっかなのよ…」

一夏「…いや、実際マジで美味いんだって。どっちも一体どんだけ技術いるんだって位に造りも凄いし。あれはもう職人技だよ」

鈴「…かなり気にはなるわね。いやでも誤魔化されないわよ!」

一夏「…誤魔化すなどとんでもございません」

鈴「じゃあこの『執事にご褒美セット』を1つね」

一夏「……お待たせしました、お嬢様」

鈴「…うん。で、なんで一緒に座ってんのよ?」

一夏「…。」

鈴「…いや、まぁ別にいいけど///」

鈴「…で、これはどういうセットなの?」

一夏「…た、食べさせられる」

鈴「はい?」

一夏「だぁかぁらぁ、執事に食べさせられるセットだよ…」

鈴「な、何よそのセット///客がお菓子を食べさせるって…」

一夏「…だから嫌だったんだよ。別にやりたくなかったらいいんだぞ…」

鈴「い、いやでも折角だし///ついでだし、ご褒美あげようかしらね///じゃあ、はいアーンしなさいよ」

一夏「…アーン」

パクっ

鈴「…食べさせてあげたんだから、私も…」

ズンッ

鈴「!?」

箒「お嬢様、当店ではそういうサービスは行なっておりません」

スタスタッ

鈴「ぅぅっ」

パクパク

一夏「…鈴」

鈴「ん?」

一夏「なんか可愛いなお前」

鈴「!?」

一夏「そうやって食べてるのがさ」

鈴「か、か、可愛いってわけ?///」

一夏「おう!リスみたいで!」

ズンッ

一夏「くはっ!」

ズドンッ

鈴「っっっ///」

スタスタスタッ

一夏「…何なんだよ」

スッ

見知らぬ女性客から名刺を渡された

一夏「ん?」

???「ちょっといいですか?」

一夏「はい…」

一夏「…えと巻紙礼子さん?」

巻紙「はい。織斑さんの白式にわが社の装備を使って頂けないかなと思いまして」

一夏「…あぁ、えと、こういうのはちょっと…」

巻紙「まぁそう言わずに♪」

巻紙「こちらの追加装甲や補助スラスターなど如何でしょう?さらに今ならもう1つ、脚部ブレードも付いてきます」

一夏「…いやぁ、あの本当いいんで…」

女子「すみませんお客様、次のお嬢様に呼ばれてまして」

巻紙「くっ」

一夏「…すみません、失礼します」

スタスタッ

巻紙「…。」

一夏「…さっきはありがとう。助かったよ。最近、白式に装備をって話が滅茶苦茶多くて」

女子「いいよ♪ヒイロ君の指示だし」

一夏「…ヒイロが?」

女子「うん!」

一夏「ヒイロはまだ厨房にいるの?」

女子「今ならほらあそこの席の接客中、相手は織斑先生だね」

一夏「…千冬ねぇ?」

~千冬席~

千冬「…あ、そのなんだ、お前そういう格好も似合うな」

ヒイロ「…そうか」

千冬「…あ、料理美味かったぞ。私は特に『鯔饅頭』が好きだ。」

ヒイロ「…そうか」

千冬「…いつも思うんだがお前が作る料理は珍しい物が多い気がするんだが料理が好きなのか?」

ヒイロ「…好き嫌いじゃない。サンクキングダムでリリーナと宰相のワガママで作らされて覚えただけだ」

千冬「…なるほど。リリーナ様か…。」

ヒイロ「…あぁ」

千冬「…まぁ、でもなんだ、私は、お前の料理の味は、す、好きだっ、だからまたウチに来て作ってくれないかっ?///」

ヒイロ「…お前には世話になっている。その機会があれば構わない。」

千冬「そ、そうか、ならまた頼む。」

ヒイロ「あぁ。俺はそろそろ厨房に戻る、料理のストックが切れる頃だ」

千冬「…あぁ、分かった。」

ヒイロ「…千冬、客に混じって妙な奴が混じっている。警戒を怠るな」

千冬「…あぁ。分かっている」

ヒイロ「…。」

スタスタ

千冬「……リリーナ様かぁ」

寝ます

>>1です

次スレ立てました。

一杯になりましたらそちらに移りますので、遠慮なく雑談してください。

スレ数を気にしてくれ、注意勧告を促してくれている方々には感謝の気持ちで一杯です。

本当にありがとうございます。

今後とも楽しくやっていければと思いますので皆さん宜しくお願い致します。

次スレ

ヒイロ「IS学園。…任務を開始する」 Part II

ヒイロ「IS学園。…任務を開始する」 Part II - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1386692122/l50)


~厨房~

ヒイロ「…一夏はどうした?」

女子「織斑君ならさっき生徒会長に連れられてどっかいったよ?なんか生徒会主催のイベントがどうとか言ってたような…」

ヒイロ(更識楯無が動いたか…。だが少し浅はか過ぎる選択だ)

女子「ヒイロ君どうしたの?」

ヒイロ「…済まないが少し休憩を貰う」

女子「えぇ!?でも料理がもう残り少ないよ!?」

ヒイロ「冷蔵庫に緊急用として昨日用意しておいた『じーまみプリン』が相当数ある。それで対応出来るはずだ」

女子「ヒイロ君、プリンまで作れるんだ!?」

ヒイロ「…あぁ、一通りはパーガンに叩き込まれたからな。」

女子「パーガン??」

ヒイロ「…後は頼む。」

スタスタッ

女子「あ、はい…。作り置きって、ヒイロ君って女子力まで高いな…。」

~舞台~

箒、鈴、そして一般生徒に織斑一夏が追われている。

箒「一夏逃がさん!」

鈴「待ちなさいよ、一夏!」

女子「待ってよ、織斑く~ん!」

一夏「いやいや追いかけられたら普通逃げるだろ!」

クイッ

ガシッ

一夏「おわぁぁぁっ!」

ズドンッ

~舞台地下~

一夏「痛ってぇ…」

???「ここなら見つかりませんよ?」

一夏「…どうも、え、あれ?どうして巻紙さんが??」

巻紙「はい、この機会に白式を戴こうかと思いまして」

一夏「はぁ?」

巻紙「いいから、とっとと寄越しやがれよっ!!」

ブンッ

ズドッ

一夏「ぐはっ!?」

ズドン

一夏「かはっ…、あ、あなたは…一体?」

巻紙「私かい?企業の人間に成り済ました…、謎の美女だよっ!!」

巻紙IS一部展開

巻紙「ほら、嬉しいか?」

一夏「…っ!白式っ!」

一夏IS展開

巻紙「待ってたぜぇ?そいつを使うのをよぉぉっ!!」

一夏「…っ」

巻紙「喰らえっ!」

バンッ

ヒュンッ

巻紙「ほぅ、やるじゃねぇかっ」

一夏「確かみつるぎの巻紙さんって言ったっけ。なんでっ?」

巻紙「仕方なく『巻紙』なんて名乗っていたけどな、これ見てビビんなガキがっ!!」

巻紙IS全展開

一夏「…IS?」

巻紙「そうさ、アラクネだよ。こいつの毒はキツいぜぇ?そらよっ!」

ビュン ビュン ビュン ビュン

一夏「ビーム乱射かよっ!」

ヒュンッ

巻紙「なかなかうまく避けるじゃねぇか!」

一夏「毎日しごかれてるからな!ていうか何なんだよアンタは!?」

巻紙「知らねぇのかよ!?…悪の組織の一人ってやつかもなぁ」

一夏「ふざけんな!」

ブンッ

ヒュンッ

巻紙「ふざけてねぇよ!秘密結社ファントムタスクの一人、オータム様って言えば分かるか?」

一夏「…ファントムタスク?」

オータム「知らないのかい?じゃあ冥土の土産に教えてやらぁ!」

ブンッ

ヒュンッ

一夏「今だ!貰ったぁっ!!」

ブンッ

ガキンッ

オータム「甘ぇよっ!」

一夏「ちっ!うおぉぉぉっ!」

~監視室~

山田「地下ロッカールームに未確認のIS反応です!」

千冬「…やはり学園祭を狙ってきたか。しかし単機とは、山田先生、敵の増援に警戒。一般生徒には避難命令を」

山田「了解しました」

千冬「…。」

~舞台~

鈴「一夏ったらどこに行ったのよ?」

箒「逃げ足の速いやつだ」

~教室~

セシリア「…さっきからヒイロさんを見掛けませんけど、どこにいるのかしら?」

ラウラ「少し前までは厨房にいたんだがな」

シャル「私たちも接客で忙しかったけどヒイロも料理忙しかったみたいだし休憩でもしてるのかな」

サイレンが鳴り響く

山田『ロッカールームに未確認のISが出現!白式と交戦中、専用機持ちはISを展開。状況に備えて下さい。』

千冬『オルコットと凰は哨戒に着け、篠ノ之、デュノア、ボーデヴィッヒは白式の援…』

ヒイロ『必要ない』

千冬『何?』

ヒイロ『一夏の援護には俺が向かう。地下ロッカールームの様な限定的空間戦闘において味方の大量投入は邪魔にしかならない。残りの3人も哨戒に向かわせろ。そして増援を発見次第俺に状況を報告しろ。適時指示は俺が出す』

ヒイロ『千冬、少し冷静になれ。守るべき生徒を前線に出す作戦は愚策としかいえない。』

ヒイロ『千冬、前にも言ったはずだ。お前は俺に頼っていい。』

千冬『…わかった。各員今の通りだ。この作戦の指示はヒイロが出す。ヒイロへの随時報告、命令に従うように』

一同「了解です。」

プライベート回線

千冬『…ヒイロ、すまない。…お前も私の生徒なのにな』

ヒイロ『気にするな、千冬』

~監視室~

山田「…悔しいですね」

千冬「…そうだな。今の自分の無力さに腹が立つ」

~地下ロッカー~

戦闘は続いている

オータム「あぁ、鬱陶しいな!逃げてばっかりかよっ!」

一夏「…見える!相手の間合いが掴める!間違いなく楯無さんやヒイロより、こいつは弱い!そしてっ」

ビュンッ

ブンッ

ズドンッ

オータム「くはっ!てめぇっ!」
ブンッ

スッ

一夏「…見える!」

ブンッ

ズドンッ

オータム「ぐはっ!」

一夏「俺はこいつに勝てる!」

一夏「今だ!イグニッションブースト!はぁっ!」

オータム「ふっ」

ビュオッ

一夏「糸!?ぐわぁっ!」

ズドンッ

一夏「…う、動けない」

オータム「やっぱガキだなぁ!真正面から突っ込んで来やがってよぉ!」

一夏「くっ!畜生ぉ!」

オータム「ハハハ、楽勝だぜ全くよぉ!蜘蛛の糸に見事に絡まってやがる!」

一夏「っ!」

オータム「じゃあお楽しみタイムと行こうぜ。」

一夏「え?」

オータム「さて白式とやらを戴くとするか」

ビュワッ うねうね

ビチャッ

バリバリバリバリッ

一夏「うわぁぁぁぁぁぁぁっ!」

オータム「ハハハハハハハ!何が勝てるだよ、笑わせやがるっ!そんな程度でよく言えたもんだ」

オータム「…そうそう、ついでに教えてやるよ。第2回モンド・グロッソでお前を拉致したのは、我々ファントムタスクだ!感動のご対面だなぁ!」

オータム「まぁお前にはもう用はないから殺してやるよ!」

ヒイロ「…よく喋るやつだ」

ブンッ

オータム「ぐわぁぁぁっ!」

ズドーンッ

オータム「日本の量産型IS!?なんだ貴様は!?」

ヒイロ「ファントムタスクのオータム。アメリカの第2世代アラクネ、兵装全て確認済み。」

ヒイロ「…アラクネ、破壊する」

オータム「き、貴様まさか『告死天使』か!?何処から入ってきた!?今ここは全システムをロックしてんだぞ!」

ヒイロ「…ロックなら外せばいいだけだ。やるならロック後システムそのものを破壊すべきだったな。甘いやつだ」

オータム「おのれ、過去の亡霊の分際でっ!」

ヒイロ「攻撃開始」

~学園上空~

鈴「右舷前方クリア」

セシリア「こちらも異常ありません」

シャル「高速で移動中のISを捕捉」

箒「了解。ラウラ、ヒイロに連絡を」

ラウラ「了解。ヒイロ、こちらラウラ・ボーデヴィッヒ。敵の増援と思われる機体を1機確認、指示を頼む。」

ヒイロ『了解。こちらは既に片付いた、今からそちらに向かう。5人で俺が到着するまでの間、足止めを頼む。ただし、積極的戦闘は避けろ。深追いも不要だ。自分の命を優先しろ、危険だと判断したなら即刻退避しろ』

ラウラ「了解。皆、聞いた通りだ。作戦開始!」

セシリア「…あれはまさか、BT2号機サイレント・ゼフィルス!?」

鈴「どうしたのセシリア!撃って!」

セシリア「は、はい!」

バヒュッ バヒュッ

ズドンッ

セシリア「ミサイルが!?あれはBT兵器フレキシブル!」

???「…。」

ヒュン ヒュン ヒュン ヒュン

ラウラ「っ!こいつ強い!」

シャル「ラウラ!危ない!」

ヒュン

バシンッ

ラウラ「シャルロット!すまない!」

シャル「みんな全包囲攻撃には気を付けて!」

???「…。」

ヒュンッ

箒「速い!?このままじゃ押しきられるっ」

~地下ロッカー~

オータム「ば、馬鹿な。私が量産型相手に敗北だと!?」

アラクネ中破

ヒイロ「…更識楯無、いるのは分かっている。」

楯無「やっぱバレてたか♪」

ヒイロ「…今から俺はラウラ達と合流し敵を排除する。気を失っている織斑一夏とこいつを頼む。」

楯無「仕方ない、了解しました♪」

楯無「でも、ヒイロ君が活躍しすぎちゃうとお姉さんの出番がなくなってちょっと寂しいな♪」

ヒイロ「ふざけるな」

楯無「!?」

ヒイロ「…訓練機は限界か。W-0起動する」

楯無「…本当に天使みたい」

ヒイロ「!?楯無伏せろ!

楯無「え!?」

ビュオッ ズド―ンッ

楯無「上空からのビーム攻撃!?」

オータム「ちぃっ」

シュタンッ

舞台上に逃走

~舞台~

???「迎えにきたぞ、オータム」

オータム「てめえ!私を呼び捨てにするんじゃねぇっ!!」

~地下ロッカー~

鈴『ごめんヒイロ、押しきられて中に入られちゃった!今から私達も中へ向かうわ!』

ヒイロ「いや、後は俺が処理する。お前達はそこで待機していろ」

鈴『で、でも!』

ヒイロ「…鈴、俺を信じろ」

鈴『…了解。ヒイロ、信じてるから!』

ヒイロ「ターゲットを1機追加。破壊する」

楯無「…。」

ヒイロ「…一夏を頼む。」

楯無「分かったわ。気をつけて」

シュタンッ

~舞台~

シュタンッ

ヒイロ「…。」

オータム「告死天使!?」

???「下がっていろ、オータム。こいつの相手は私がする」

ヒュンッ

ヒイロ「…。」

戦闘が開始される

~学園上空~

セシリア「…凄いですわ」

シャル「…うん。あれだけの数のBT兵器を全部打ち落としちゃったよ」

箒「実践になるとヒイロは、訓練の時とは比べられないくらい強くなるな」

鈴「というか私達どんだけいつも手加減されてんのよ…。正直あいつの強さは異常よ…、心底敵じゃなくて良かったわ」

シャル「…確かにもしヒイロが敵だったらって考えたらゾッとするね」

セシリア「お二人共、口が過ぎましてよ」キッ

シャル「あぁ、そうだよね。ごめんなさい」

鈴「そうね、ごめんごめんっ」

ラウラ「…そろそろ決着が着きそうだぞ」

~舞台~

???「っく!」

オータム「っくしょうっ!二人がかりでこの様かよ!」

ヒイロ「…終りだ。大人しく投降しろ。まだ抵抗するのなら容赦はしない」

ピピッ

???「スコールか。了解。」

???「相手の戦力が予想以上だ。帰投するぞ、オータム。」

オータム「ちぃっ」

ヒイロ「…逃がすと思うのか?」

???「告死天使、やはりお前は脅威となるか。だが決着は次にさせて貰う、オータムっ」

オータム「イチイチうるせぇっ!」

カチャ ISのコアを外した

オータム「アハハハハッ!じゃぁな告死天使!こいつはお前へのプレゼントだ!」

ガチャ ガチャ ガチャ ガチャ

操縦者が離脱したアラクネが前進する

ヒイロ「自爆か!?」

チュドーーーーンッ!

~学園上空~

シャル「ヒイロ!!!!」

セシリア「そんなヒイロさん!」

ラウラ「あ、ぁぁぁぁぁぁぁっ」

鈴「…そんな」

ビュンッ

オータムを連れたサイレント・ゼフィルスが高速で離脱していく

???「…。」

オータム「じゃぁな!」

箒「逃がすか!」

ヒイロ『深追いはするな』

セシリア「ヒイロさん!無事なんですか!?」

シャル「ヒイロ!良かったっ」

ラウラ「ヒイロ、ヒイロ、ヒイロぉっ」

鈴「え?ノーダメージ?」

箒「羽根を閉じて防いだのか?でもなんて装甲なんだ、シールドエネルギーすら発動させないなんて。おまけに傷1つない」

ビュンッ

ヒイロ「誰も怪我はないか?」

鈴「…いやいや私達のセリフだっての」

箒「流石すぎて、言葉もないよ」

ダキッ

ラウラ「…ヒイロぉ、死んじゃったかと思った。怖かった」

ヒイロ「…俺は死なない。大丈夫だラウラ」

ラウラ「うん。ぐすっ」

ヒイロ「…だから泣くな。」

セシリア「ち、ちょっとラウラさん早く離れなさいな!」

シャル「そうだよラウラ!離れて!」

ラウラ「…嫌だ」

セシリア「離れなさい!」

グイグイッ

ラウラ「うわぁっ」

シャル「…抜け駆けは駄目だよ」

ラウラ「ぬぅ」

ピピ

プライベート回線

ヒイロ「デュオ、どうだ?」

デュオ『バッチリに決まってんだろ。俺を舐めてんのか?サイレント・ゼフィルスは完全に捕捉済みだ。奴らのセンサーじゃ俺のハイパージャマーを見破れねぇよ。相棒の忘れ形見様々だぜ。』

ヒイロ「だが、油断はするな。もし戦闘になったらいくらお前でも戦闘機ではIS相手は厳しいだろう」

デュオ『お、優しいじゃねぇか、トロワが言ってた通りお前学園に入って変わったなぁ』

ヒイロ「…お前の無駄口は相変わらずだな」

デュオ『褒めた矢先にこれだよ。まぁ奴らの方は俺に任せな、その為にわざと逃がしたんだろ?俺が監視していたのはゼロに聞いたのか?』

ヒイロ「いや、お前を信用していただけだ」

デュオ『マジかよ、、そりゃあしくじれないな。OK、こっちは任せな。んじゃ通信終わりだ、お前も気をつけろよヒイロ!』

ヒイロ「…あぁ」

~監視室~

山田「…ISアラクネはコアを抜き出して破壊、もう一機はイギリスで強奪されたブルー・ティアーズ2号機 サイレント・ゼフィルスのようです」

千冬「…ファントムタスクという輩か」

山田「はい、次のターゲットが白式だった様です。まだ白式には分からないことが沢山ありますからね」

千冬「…更識には織斑の特訓と警護をして貰ったが、結局、また最後はアイツに頼ってしまった」

山田「…ヒイロ君無事で良かったですね」

千冬「…全くだ!アイツは本当に心臓に悪い!」

山田「そうですね♪織斑先生、ヒイロ君がいるといっつもドキドキしてますもんね♪」

千冬「ば、馬鹿を言うな!私はいつも平静だ!」

山田「さっきもヒイロ君に『頼れ』って言われた時、顔が完全に乙女でしたよ♪」

千冬「…山田先生、いい加減に」

山田「はいはい♪この話はまたBarででも、ですね♪」

千冬「っ…///」

>>1です

次スレいきます

ヒイロ「IS学園。…任務を開始する」 Part II

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