杏子「あんたは今からあたしの性奴隷だ」 さやか「は?」 (46)

杏子「それじゃあまず・・・
ハグしてもらおうか」

さやか(え? そんなんでいいの?)ギュッ

杏子(ひゃあ///わたし今さやかと抱き合ってっる・・・すっごい幸せだよぉ///)

後は任せる

杏子「さやかあったけぇ……」ギュー

さやか「ふははーそうだろー、おーよしよし」ナデナデ

杏子「な!?」

さやか「ん? あ、ごめん、嫌だった?」

杏子「は!? ち、ちげーよ!! いいから続けろ性奴隷!」

さやか「はいはい」ナデナデ

杏子(ナデナデしてもらって……ふあぁ、あたまがぽーっとする……)

さやか(なんだ、こいつ案外かわいいとこあるじゃん)

続けろ

続けろ

さやか「性奴隷なんて言うから、もっとすんごいこと要求されるのかと思ったわー」

杏子「す、すんごいこと!?」

さやか「そ。口では言えないあーんなことやこーんなこと……」

杏子「ばっ……、そん、なこと、いきなりさせるわけねーだろっ///」

さやか「ほう? じゃあいつかさせられちゃうわけだ」

杏子「せ、性奴隷だからな!」

さやか「やだー、さやかちゃんこーわーいー」ナデナデ

杏子(うぐ……さやかに頭撫でられると……だめだきもちいぃ……)

杏子「……さやかぁ」トローン

さやか(うわ……すごい蕩けた顔)ゴクリ

素晴らしい

はよ

はよ

たまらず指先で頬に触れる
杏子はそれに一瞬身体を強張らせて、でもあたしの方へ擦り寄ってきた

杏子「もっと……ちゃんと、さわ……れよ」

ジリジリと理性の灼かれていく音を聞きながら、言われた通りに触れる
頬を撫で、顎をなぞって喉へ
身じろぐ度に赤髪が揺れる

さやか「杏子」

くすぐると猫みたいに喉を鳴らして、気持ち良さそうに目を細めた
密着した部分が熱くて触れ合った胸から鼓動が伝わってきて、あぁこいつもあたしとおんなじ気持ちかもしれないなんて

さやか「もっとさわっていいの?」

杏子「……はずかしーから2度も言わすんじゃねーよ」

ちょっと笑って、それからもう一回杏子を抱きしめ直してベッドに倒れこんだ

ぎしりと大きく軋んだスプリングを残して他に音は何もない
ただ熱といつもよりちょっと早い心音が響いてくる
腕の力を強めて脚を絡めて、これ以上ないくらいくっていて
すごく満たされた気分になった

杏子「なんか」

さやか「うん」

杏子「ずっとこうしたかったような気がする」

近すぎる距離にある杏子の顔
まっすぐにあたしを映してくれる瞳はあの時といっしょで

さやか「そっか」

いつだってどこだって、杏子は変わらずあたしを見ていてくれてたんだよね

さやか「ごめんね」

杏子「あ?」

さやか「ありがと」

杏子「なんだよ……」

さやか「んーん、なんでもない」

杏子には何を言ってるんだかわからないだろうけど

なんだこれ性奴隷どっかいった
今日映画見てきたからだと言い訳させてくれ

杏子「意味わかんねー」

そう言って首元に顔を寄せてくる
撫でろってことかな

杏子「あんまり不安になるようなこと言うなよバカ」

さやか「お? どーしたの、杏子にしては弱気」

杏子「うるせぇ」

ずりりと頬を擦り付けてくる
撫でろってことらしい

杏子「夢を見たんだ」

さやか「あたしが出てきた?」

こくりと頷く頭を撫でながら
大丈夫あたしはここにいるよって

杏子「奴隷にでもしてつないどかねーと、どっかに行っちまう気がして」

襟首が濡れるのは勘弁してあげるから
ねぇほら、あんたらしくないよ

杏子「さやか」

不意に杏子は顔を上げて
触れた唇はちょっとしょっぱかった

杏子「なんてな」

一瞬見えた寂しそうな顔が嘘みたいに杏子は笑っていた

杏子「びびった? 今の全部演技。さやかひっかかっただろー」

馬鹿だなぁ
目元赤くして何言ってんだか

杏子「はー、さやかも騙せたことだしあたし寝るわーおやすみー」

体温が離れてく
なんか一瞬でいろいろなことが頭をフラッシュバックした気がする
気付けばあたしは無意識に杏子の腕をとっていた

さやか「行かないでよ」

杏子「お? さやかがめずらしーじゃん」

さやか「うっさい。今日は一緒に寝て、よっ」

杏子「おわっ!?」

ベッドの上に引き戻す
割と素直にあたしの腕に収まったってことは、ちょっとは自惚れていいんだよね?

杏子「……よし、命令だ」

さやか「聞くだけ聞いてやろうじゃないの」

杏子「あ? ご主人様の命令は絶対だろ」

さやか「だーれがご主人様よ」

お互いを深く抱え込む
さやかって呼ばれて背中に回された腕がきつくなって

杏子「朝までずっと離すなよ」

応えるようにあたしもそうした

さやか「やだ」

もうずっと離してなんてやんないわよ




さやかちゃんの性奴隷生活はこれからだ!

完!

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