ほむら「本日は曇りのち雨、所により晴れ間が覗くでしょう」(111)

ゴロゴロゴロ……

ほむら「なんだか雲行きが怪しいわね…」

まどか「せっかく一緒にお買い物に行こうと思ってたのにね」

ほむら「仕方ないわね、今日のところは延期しましょう」

まどか「えぇー…残念だね」

ほむら「本当…雨なんてろくなことがないわ」

まどか「あっじゃあさ、ほむらちゃんの家に行ってもいい?」

ほむら「私の家?別に構わないけれど…?」

まどか「やった!一回家に帰ったらすぐに行くからね!」

ほむら「ええ、待ってるわ」

ほむほーむ

ザアアァァァァァァァ…

ほむら「雨…降りだしたわね…」

ほむら(嫌な天気…まどかは大丈夫かしら…)

ピンポーン

ほむら「あ、来た」

ほむら「開いてるわよ、入って」

まどか「いや、このままじゃちょっと…」

ほむら「?」

ほむらちゃん!

ほむら「どうしたのかしら…?」

スタスタ ガチャ

まどか「えへへ、ちょっと濡れちゃって…」

ほむら「びしょびしょじゃない!?傘はどうしたの!?」

ほむら(いや…それよりも…)

ほむら(ブラウスが透けて…下着が…///)

まどか「来る途中で降り出しちゃって…持ってくればよかったなぁ」

ほむら(可愛い下着……てっきり私と同じスポブラ派かと思ってたのに……///)ジィー

まどか「…ほむらちゃん……あ、あんまり見ないで…///」

ほむら「え!?あっいやっごめんなさいまどか!すぐに拭くものを持ってくるから!」

まどか「…うん///」

ほむら(どうしようついウッカリ…)

ほむらちゃん!!

ほむらちゃん!!!

ほむら「はい、タオル」

まどか「ごめんね、さすがにこのままだと部屋まで濡らしちゃいそうだったから」

ほむら「気にしなくていいのよ、だけどそんなにびしょ濡れじゃ…」

まどか「うーん…あはは、困ったねぇ」

ほむら「わ、私の服でよければ貸すけれど…///」

まどか「ホント!?ありがとうほむらちゃん」ニコッ

ほむら(ままままどかがわたたしのふくをををををを)

まどか「あ、もうひとつお願いしてもいいかな?」

ほむら「ぇ?」

まどか「ちょっと冷えちゃって…お風呂、借りてもいいかな…?」

ほむら「おおおおお風呂っ!!?」

まどか「だっだめ?///」

ほむら「いっいえ、いいわよそれくらい」

まどか「ありがとう!ゴメンね我が侭言っちゃって」

ほむら「きっきき気にしないでいいのよっ」

ほむら(なにこの展開夢じゃないわよね)ギュゥッ

ほむら(…痛い。夢じゃない!)

ほむらちゃん!!!!

ほむら「おっお風呂は溜めてないからシャワーだけだけど」

まどか「いいよシャワーで」

ほむら「そっそこの部屋がバスルームだから」

まどか「うん、わかった」ガチャ

ほむら「ふっ服は入ってる間に用意しておくわね」

まどか「ありがとっ、それじゃ借りるね」バタン

ほむら(このドアの向こうでまままどかがが今まさにににに///)

ほむら(わわわ私の家でははははだかにななななってて///)

ガチャ

ほむら「!?」ビクッ

まどか「ほむらちゃん…」ヒョコッ

ほむら「なっなに、まどか」

まどか「い…一緒に入る…?///」

ほほほむむむらららちゃああん、

ほむら「ええぇ!?」

まどか「…///」

ほむら(まままどかとおおおおおおふろろろろろろ!?)

ほむら(いやでも女の子同士だし別におかしくは無いのだけどそれでもまだ心の準備がががが)



ほむら「…いや、私は遠慮しておくわ」

まどか「…そっか、わかった」

バタン

ほむら(ああああああああ…私って、ほんとバカ…)

ほむら「…服の用意をしましょう……」

ほむら「えーっと…これとこれならまどかに着せても問題ない…」

ほむら「よくよく考えてみたらあまり服なんて持ってなかったわね…」

ほむら「とりあえずこれを…」

ほむら「まどかー、入るわよー」コンコンッ

まどか「どうぞー」

ガチャ

ほむら「ここに替えの服を置いておくから…!?」

ほむら(ガラス越しにまどかのシルエットがっ…!)

まどか「ありがとー…どうしたのほむらちゃん、固まっちゃってるよ?」

ほむら「いっいえ、なんでもないわ///」

ほむら(ダメよガラスの方ばかりを見ていては怪しまれっ…!?)






ほむら(ふぉおおおおおお!!まどかの濡れ下着いいいいい!!!)

ほむらちゃああああああん

ほむら(ななななまで見られる日が来るなんて…)ゴクッ

まどか「ほむら…ちゃん…?」

ほむら(はっ!いけない!またまどかに誤解される!)

ほむら「なななななんでもないのよまどかっ!それじゃっ!!」

バタンッ!

ほむら「はーはーはーはー…」

ほむら(ものすごい後悔が…だけど私には…あれに手を出す勇気なんて…)

ほむら(…カメラでも持って入ればよかったのかしら……?)


数十分後

ほむら(結局何もできなかった…まさか雨のせいでここまで四苦八苦するとはね…)

ほむら(いやむしろ苦しいどころか嬉しいイベントばかりだけど…)

ほむら(ダメよ!色欲なんかに負けてはダメ!せっかく望んだ世界を手に入れられたのに…)

まどか「ほむらちゃん上がったよー」

ほむら「はっはい!」ビクッ

まどか「えーっと…バスタオルってどこにあるの?」

ほむら「む…向かって左の棚の中に入っているわ!」

まどか「棚の中、棚の中…」ゴソゴソ

まどか「…やっぱりわからないや、ほむらちゃんちょっと来てくれない?」

ほむら「うぇひっ!?」

ほむらちゃんwwwwwww

ほむら「で、でもまどかは今…」

まどか「女の子同士だよ?気にしないよそんなの」

ほむら「でっでもでも…」

まどか「冷えちゃうからお願い、早く来て」

ほむら「…し、失礼します///」

ガチャ

まどか「えっと、棚ってこれのことだよね?どこに入ってるのか…」

ほむら(手ブラあんど腰巻タオルきたあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!)

ほむら(これは直視できない!見てはいけない!!)

まどか「もうっ恥ずかしがらないでよほむらちゃん」

ほむら「え、あ、いや、でも…///」

まどか「そんな顔されたら…私まで恥ずかしくなっちゃうよ///」

ほむら「ごっごめんなさい!」

まどか「謝らなくていいから///普通にこっちを向いてよ///」

ほむら「そっそれは…///」

まどか「それとも…見たくなんてないってこと?」

ほむら「ちっ違う!!」バッ

――あ、しまった。

ほむらちゃん!

まどか「えへへ…やっとこっち向いてくれたね」

そのときほむらの目に映ったのは。
柔らかそうな肌と、濡れそぼった髪と、隠す手に押されて少し歪んだ胸と――

ほむら「まままっままままままどか///」

まどか「慌てすぎだよっほむらちゃん///」

ほむら「あわわわわわわわ……///」

まどか「そんなに見つめられても恥ずかしいって///」ニコッ

ほむら「はぅっ!」クラッ

まどか「ほっほむらちゃん!?」

バタッ

まどか「ちょっとほむらちゃん!?しっかりして!!」

ほむら「………」

まどか「ほむらちゃーーーん!!」

ーーー
ーー


ほむら「ん……」

まどか「あ、目が覚めた?」

ほむら「ベッド…?…私は何を…」

まどか「ほむらちゃん、脱衣所で倒れちゃって…運ぶの大変だったんだよ?」

ほむら「あっ!」ガバッ

まどか「うぇひひ、思い出した?」

ほむら「あ、あれはその///」

まどか「へえぇ、ほむらちゃんって私のこと…そういう目で見てたんだ」

ほむら「えっええと、その…///」

まどか「私のこと見て、ヘンな気分になっちゃったんだね?」

ほむら「うっ…うう…」

ほむら「ごめんなさい、まどか…気持ち悪いよね…私…」

まどか「全然」

ほむら「でも私…貴女が……へ?」

まどか「むしろ嬉しかったっていうか…」

ほむら「え…え?」

まどか「えへへ…口に出して言うのは恥ずかしいね///」

ほむら「ま…まどか…」

まどか「実はね、私もその…少しヘンな気分になってて///」

まどか「慌てるほむらちゃんが可愛いもんだからつい///」

ほむら「………///」

まどか「ほむらちゃんって私のことすごく大事に思ってくれてるし…だからってこんな気持ちでいるのは変かなって思ってたんだけど」

まどか「気持ちは一緒だってわかって嬉しかったよ///」

ほむら「うん…ありがとう、まどか」

まどか「やだなあお礼なんて…もっとイタズラしてほしいってことかな?」

ほむら「いっいやそれはまた別の話であって」アセアセッ

まどか「うぇひひっほむらちゃんはホント可愛いね」

ほむら「…もう私の立つ瀬はないわ……」

まどか「そんなことないよ、私はほむらちゃんの色んな所を知りたいの」

まどか「そのためにイタズラしたようなもんだよ?」

ほむら「もっと他に方法があったんじゃないの…?」

まどか「まあ雨で濡れちゃったってたのもあるし…それにほむらちゃんの弱い所ってこうでもしないと見れそうも無いなぁって思って」

ほむら「ぐぅ…」

ほむらちゅわん!

ミス

×まどか「まあ雨で濡れちゃったってたのもあるし…それに~

○まどか「まあ雨で濡れちゃってたってのもあるし…それに~

ほーむーらーちゃんっ(^^)v

まどか「私が知ってるのは、私のために頑張ってくれた強くてカッコイイほむらちゃん」

まどか「だけど、もっと弱いとこもダメなとこも全部知りたいよ」

ほむら「…うん、まどか……ちょっと怖いけど…私も貴女に知ってほしい…」

まどか「へへ、よかった。じゃあこれから頑張っちゃうからね!」

ほむら「だっだけど方法は別のやつだよ!今回みたいなのはダメだからね!?」

まどか「えぇーそんなぁー」

ほむら「もっ物事には順序があって…その…///」

まどか「順序と私、どっちが大事?」

ほむら「えぇっ!?なにその質問!!?」

まどか「ねぇ、どっち?」

ほむら「えっとえっと…まどかが大事だから、順序を守りたい……かな」

まどか「…うまくかわしたね」

ほむら「まどかぁ…からかうのはやめてよ、もう…」

まどか「そういえばほむらちゃん…なんだか喋り方が可愛くなってるね」

ほむら「えぇっ!?」

まどか「それがいつか言ってた弱い頃のほむらちゃんなのかな」

ほむら「う…うん…」

まどか「まだまだ知らないことはいっぱいありそうだねぇ…うぇひひひひっ」

ほむら「あぅ…」

まどか「これからだね、ほむらちゃん!」

ほむら「お…お手柔らかにお願いします…」

まどか「どーしよっかなー♪」

ほむら(まずい…完全にまどかのペースになってる…どうにかしないと…)

ほむらちゃん!

まどか「ほむらちゃんの弱点は掴んじゃったもんねっ」ウェヒヒヒッ

ほむら(…やるわ、やってみせる!)

ほむら「…あら強気ね、それじゃその強気がどこまで持つか試してみる?」

まどか「え?ほむらちゃ―――」

まどかの返答を聞き終える前に、ほむらは行動に移っていた。
すぐ横に座っていたまどかの肩を掴み、ベッドへと押し倒す。
呆気に取られているうちにすぐさま覆いかぶさると、顔をすぐ目の前に近づけた。

まどか「……ほ…ほむらちゃ…」

ほむら「ふふふっ、いつまでも弱い私のままだと思ったかしら?」

ほむらの息が、まどかの顔に届く。
それを受けてやっとまどかは自分の置かれている状況を理解する。

ほむら「形勢逆転ね、今の状態なら貴女の唇を奪うことも容易いわ」

まどか「ほむらちゃん…///」

ほむらちゃん!!

ほむら「貴女は私が可愛いなんて言ったけれど、貴女のほうが数倍可愛いわよ」

ほむらの吐息が肌を撫でる。ほむらの匂いが鼻腔をくすぐる。
それらがまどかの興奮を引き立てた。

まどか「…いいよ」

ほむら「え?」

まどか「…しても……いいよ…///」

恥らうように顔を背けながら放たれた一言。
言葉の意味を理解するのに、ほむらは数秒を要した。



ほむら(してもいいって……いったいどこまで!?)

ほむら(きっキスとか!?いやもっと先も!?)ムフームフーッ

まどか(あれ?ほむらちゃんの鼻息が荒くなってる…?)

まどか「…なにを考えてるの?ほむらちゃん」

ほむら「え!?」ビクッ

まどか「キス…してもいいって言ったんだけど…」

ほむら「いいいいえ、別のことを考えてたわけじゃなくて!」

まどか「……ほむらちゃんのエッチ」

ほむら「はぅ!!」

まどか「やっぱりそういうこと考えてたんだぁ」

ほむら「ううう…///」

まどか「『物事には順序が』なんて言ったのはどこの誰だったかな?」

ほむら「……ごめんなさい」

まどか「…えっち」

ほむら「…//////」

まどか「…で、してくれるの?」

ほむら「ふぇ!?」

まどか「……キスだよ」

ほむら「え…えっと…」

まどか「押し倒しといて何もしないの?」

ほむら「……くぅ…///」

ほむら(恥ずかしすぎてもう死にたい…)

ほむらちゃん!

まどか「ほむらちゃん、顔真っ赤だよ?可愛いなぁ」

ほむら「うぐぅ……///」

ほむらが視線を逸らすために目を伏せた瞬間を狙って、まどかの腕が伸びる。
それらをほむらのうなじ辺りで交差させると、ゆっくりとまどかの方に引き寄せた。

ほむら「えっあっまどか!?///」

まどか「目、閉じて?ほむらちゃん…」

ほむら「でっでも///」

まどか「…お願い」

ほむら「……うん///」






チュッ

まどか「えへへ///私の初めて、だよ」

ほむら「わ…私も初めてだよこんなことするの///」

まどか「初めて同士かぁ、嬉しいっ」ギュッ

ほむら「まっまどか///」

まどか「ほむらちゃんの髪…いい匂いがするね…」スンスン

ほむら「あっその…まどかもっいい匂いがするよ///」

まどか「そっかぁ…私、今ほむらちゃんとおんなじ匂いがするんだね」

まどか「ほむらちゃんとこうしてると…なんだかすごく落ち着くね…///」

ほむら「うんっ…私も……」

まどか「ふふっ、ほむらちゃん口下手になってるよ?」

ほむら「うんっ……うんっ……」

まどか「…?」

まどか「あはは、どうしたの?ほむらちゃん」

ほむら「なんでも…なんでもないよ……」

まどか「さっき少しだけカッコイイほむらちゃんに戻ってたじゃない」

ほむら「ううん…私は弱いよ……弱いんだよまどか……」

まどか「ほんとにもうっ…どうしちゃったの?」

ほむら「ごめんね……ごめんね………」





まどか「もしかしてほむらちゃん……泣いてるの?」

ほむら「うっ…うぅっ……」

まどか「ほむらちゃん…?」

ほむら「ごめんね…まどか…私…わたしっ……」

ほむら「いますごく…しあわせなの……ひっぐ……しあわせすぎて………」

まどか「…うん」ギュウ

ほむら「ずっと…こうしたいって…おもってた……あなたのそばにいたいって……」

ほむら「それがかなって……ひっぐ…わたしっ………しあわせなの……」

まどか「うん、私も…今とっても幸せだよ…ほむらちゃん…」

ほむら「まどかぁ……まどがぁ………」

まどか「本当に…言葉じゃ足りないくらいほむらちゃんには感謝してるよ」

まどか「私にはそれをどうやって伝えたらいいかわからないけど…」

まどか「ずっと…こうしていようね?ほむらちゃん……」

ほむら「うっぐ…ひっぐ……うん……」

まどか「大好きだよ…ほむらちゃん」

ほむら「…うんっ……わたしも…すきっ……だいすきよ…まどかぁ……」

ほむらちゃん(;o;)

ーーー
ーー


まどか「どう?少しは落ち着いたかな」

ほむら「ごめんなさい…思いっきり取り乱してしまって…」

まどか「いいってば気にしなくて」

まどか「泣いてるほむらちゃんも可愛かったしね」

ほむら「そっそんなこと…///」

まどか「うぇひひっなんか私の中で目覚めちゃいそうだよ」

ほむら「…困ったわねそれは」

まどか「でももちろん、ほむらちゃんにだけだからね?」

ほむら「喜んでいいのかしら…」

ほむらちゃん?

まどか「カッコよくて可愛いなんて、ほむらちゃんはすごいよ」

ほむら「そんなことはないわ、まどかのほうが可愛いわよ」

まどか「いやいや、さっきのほむらちゃんの照れた顔のほうが…」

ほむら「いいえ、さっきのまどかが誘ってきたときの顔のほうが…」

まどか「…ぷっ」

ほむら「…ふふっ」

まどか「これじゃあ決着はつかないね」

ほむら「そうね…貴女って意外と頑固だから」

まどか「いつかほむらちゃんのほうが可愛いって証明して見せるんだからっ」

ほむら「出来ないわよ、そんなこと絶対に」

まどか「今日は私の知らないほむらちゃんにいっぱい会えた気がするよ」

ほむら「恥ずかしいところばかりを見せてしまったわ…」

まどか「うぇひひひひ…これも雨のおかげかな?」

ほむら「…そうね。この雨の所為よ」


外で降り続く雨は止む気配すら見せず。
雨粒のはじける音だけが世界を満たしていて。

まどか「静かだね…」ギュッ

ほむら「ええ…」ギュッ

あの戦いの終わりには、いつだって雨が降っていた。
雨はほむらにとってその記憶を呼び起こす引き金でもあったのだが。
大切な人の手を取って眺める雨は、どこか優しげに見えた。

ほむら「少しだけ…雨を好きになれた気がするわ」

まどか「…これから、もっと好きになろうね」

ほむら「……うん」




おわり

お、密かにワルプル戦後に時間設定しているのかな?

乙でした

短くてすまない、付き合ってくれてありがとう

>>95
QB「その辺は君の解釈に任せるよ」

乙っちほむほむ

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