まどか「思春期ショタべえ」(599)


どうせ落ちるなら書いたところまで落とす


まどか「キュゥべえ! 願い事が決まったよ!」

QB「突然だね。 暁美ほむらはいいのかい?」

ほむら「どうせ言ったって止めないもん」

QB「君も苦労してるね……まあいいや」

QB「それじゃあまどか、君は一体どんな願いでその魂を輝かせるんだい?」

まどか「その前にキュゥべえ、一つ条件があるの」

QB「条件?」

まどか「うん。 私たちとあるゲームをして、それに私たちが勝ったら言うことを聞いてもらうよ」

QB「なるほどね……で、そのゲームの内容は一体なんだい?」


まどか「ずばり『誘惑されて手を出したらアウトだよ』ゲーム!」

さやか「それではこのフリップをご覧ください」スッ

まどか「ルールは簡単! わたしたち魔法少女がキュゥべえを誘惑するからキュゥべえはその誘惑に負けないこと!」

さやか「もし誘惑に負けてキュゥべえのほうから魔法少女に手を出したら即アウト。 その時点でインキュベーターは我等地球人の奴隷となります」


QB「えらくスケールの大きい話になってるね。 だけどいいのかい?」

まどか「もちろん。 あなたたちに感情がないのは知ってるよ」

QB「それを知ってこんな無駄なことをするなんて、わけがわからないよ」

ほむら(私も参加者なのかしら……)

QB「まあいいや、僕としては君と契約できればそれでいいわけだし」

まどか「それじゃあ、細かいルール説明は後でいい?」

QB「それよりも君の気持ちが変わらないうちに契約したいところだね」

さやか「んじゃ、この誓約書にサインお願い」

QB「用意がいいね……はい、できたよ」キュップイ

QB「じゃあ今度はこちらの番だ。 鹿目まどか、君の願いはなんだい?」

まどか「わたしの願いはキュゥべえに思春期真っ只中の少年になってもらうこと! さあ、叶えてよ!」

QB「そうくるか……まあいいや、契約は成立だ」ピカアァァ


―――
――


キュゥべえ「……」

さやか「叶ったね」

まどか「そうだね」

ほむら「アルビノ美少年というやつね」

まどか「この手の話になるたび、参考画像を作り出す能力がないのが悔やまれるよ」

マミ「そんなことを頼める相手もいないものね……」

さやか「大変だね」

ほむら「思春期真っ只中ということは、同い年くらいね」


キュゥべえ「やれやれ……君達の考えはやはり理解できないよ」

立ち上がり、髪を掻き分ける

キュゥべえ「感情のない僕を誘惑なんて――無駄、の一言に尽きるね」フッ

ほむら(思春期だけじゃなくて他の属性も付加されてないかしら)ヒソヒソ

まどか(そこはほら、中学二年生相当だし)ヒソヒソ



キュゥべえ「さて、始めよう……いや、終わらせようか。 下らないゲームとやらを」キリッ

さやか「思春期……うん、思春期だね」

マミ「かっこいい……///」

ほむら「……まあ、蓼食う虫もなんとやらね」



キュゥべえ「それで、今からどうするんだい?」

まどか「いつもと同じように行動してくれればいいよ」

キュゥべえ「ふぅん……その前に、どうやらお客さんみたいだ」

さやか「なんというタイミングで」

ほむら「使い魔かしら……さっさと片付けましょう」

まどか「ほむらちゃん、ここはマミさんに任せようよ」

マミ「私に?」


―――
――


キュゥべえ「このあたりだね」

まどか「それじゃあマミさん、お願いします」

マミ「ええ、任せて」

左手にはめた指輪からソウルジェムが顕現し、マミが魔法少女姿へと変身する

マミ「さあ、行くわよ!」タッ


ほむら「どうして彼女に任せたの?」

まどか「てぃひひ……見てればわかるよ」

ほむら「見てれば、って……」


マミ「てやー」タユンタユン


さやか「……あー、なるほど」

まどか「ほむらちゃんじゃ、ほら、ね?」

ほむら「お互い様よね」

キュゥべえ「……」


さやか「ん? どったのキュゥべえ」

まどか「早速顔が赤い気がするよ?」

キュゥべえ「気のせいじゃないかな」フイッ

ほむら「駄目よ、ちゃんと彼女の戦いを見ていなさい。 それとも、もうギブアップかしら?」

キュゥべえ「くっ……」

キュゥべえ(大丈夫、落ち着くんだ。 所詮あれは人体の一部だ)

キュゥべえ(そんなものにこの僕が――感情のない“インキュベーター”が踊らされるなど、断じてあり得ない)チラッ


マミ「まてまてー!」タタッ

まどか「あ、パンツ見えたかも」

キュゥべえ「!」バッ

まどか「どうして目を逸らしたの? ねえねえどうして?」

キュゥべえ「……僕なりの気遣いさ」

ほむら「初っ端から危ういわね……」

さやか「思春期だからね」



キュゥべえ「くっ……」

キュゥべえ(気になる)

キュゥべえ(何故かはわからないが、マミの胸がとても気になる)

キュゥべえ(後スカートの中身)

キュゥべえ(とても気になるのに、見てはいけない。 そんな気がする)チラチラ

キュゥべえ(……わけがわからないよ。 これが思春期というやつなのだろうか)


マミ「――よし!」スタッ

ほむら「お疲れ様、さすがね」

さやか「いやあ、相変わらず見惚れるような戦い方ですなあ」

まどか「キュゥべえもそう思うよね?」

キュゥべえ「え? ま、まあ……そうとも言えるね」

マミ「ふふ、あなたにそう言ってもらえる日が来るなんてね」


キュゥべえ「……」チラッ

マミ「?」

キュゥべえ「……」フイッ

キュゥべえ(……宇宙の寿命とかどうでもよくなるほど気になるはずのマミの胸を何故か直視できない)

キュゥべえ(そもそも人間の器官の一種でしかないものに何故ここまで惹かれるのだろうか、一体何がそうさせているというんだ?)

キュゥべえ(もしやこの秘密を解明することで宇宙のエネルギー問題が解決する可能性が――)


マミ「ね、ねえ」

キュゥべえ「な、なんだい?」ビクッ

マミ「どうしてそっぽを向いてるの?」

キュゥべえ「……気のせいじゃないかな」

さやか「そりゃあ言えないよね。 マミさんのおっぱいが気になって直視できませんだなんて」

マミ「えっ……///」

キュゥべえ「い、いや、そういうわけじゃ……」

マミ「……えっち」

キュゥべえ「え、あ、いや……悪かったよ、うん……」

マミ「も、もう……///」


まどか「案外早くに終わりそうだね」

さやか「そうだね」

ほむら「どいつもこいつもおっぱいおっぱい……たかが脂肪の塊じゃない……」ブツブツ

キュゥべえ「……!」

キュゥべえ(そうか、暁美ほむらの言うとおり……あれは脂肪の集合体、そう思えば何も怖くない)

キュゥべえ(“思春期”というものに惑わされはしたけど、もう大丈夫だ)



キュゥべえ「きゅ……ふふ……」

三人「?」

ほむら「あんな余計なものをつけて戦うなんて自殺行為なのよ」ブツブツ

キュゥべえ「暁美ほむら……礼を言うよ」

ほむら「大体被弾面積が大きすぎるのよ……」ブツブツ

キュゥべえ「彼女の言うとおり、胸なんてものは脂肪の塊さ。 マミのも、まどかのも、さやかのも、ほむらは……まあいいや」

キュゥべえ「つまり、それに対して過剰に反応するほうがおかしいんだよ」ヤレヤレ

ほむら「その通りよ!」グッ

キュゥべえ(残念だったね、魔法少女! おっぱいなどにこの僕が負けるわけがない!)


さやか「さすがキュゥべえ、そううまくはいかないね」

まどか「開き直っちゃったか……案外強敵だね……」

ほむら「胸なんかで人の価値は計れないのよ」ファサッ

さやか「そういう話じゃなかったと思うんだけど」


マミ「じゃ、じゃあ……」

キュゥべえ「なんだい?」

マミ「ほ、本当にただの脂肪の塊か……調べてみる?」

キュゥべえ「…………はい?」

マミ「……ね?」

キュゥべえ「えっ、と……」



さやか(な、何と大胆な……まどか、これはどうなの?)ヒソヒソ

まどか(い、いざとなったら……ほむらちゃんに何とかしてもらおう!)ヒソヒソ

ほむら(ま、丸投げね……まあいいわ、何かあれば止めて見せるわ)ヒソヒソ


マミ「ど、どうぞ……」ズイッ

キュゥべえ「ど、どうぞと言われても……」

マミ「その……人前だから、触るだけ、ね?」モジモジ

まどか(人前じゃなかったらどこまでさせるつもりなんだろう……)

キュゥべえ「た、確かにその提案は僕が今抱えている疑問を解決する上でとても魅力的なもののように思えるけれどだからといってそこまで思い切ったことをするのはやはり思慮が浅いと言われても仕方ない可能性が……」

ほむら「さっきまでの威勢はどうしたのよ」

キュゥべえ「……くっ」


マミ「……」

キュゥべえ「マ、マミ? どうしたんだい、僕の腕なんか掴んで――」


むにゅ


さやか「勝ったな」

まどか「うん」

ほむら「わ、私たちの存在を忘れてるんじゃないでしょうね……」

さやか「勝ったな」



まどか「ああ」


形容のし難い感触が、手のひらを通じて伝わり、体が硬直する。
だが、それは嫌悪感を引き起こすようなものでなく、むしろ心地良いといえるものであった。


マミ「ど、どう……?///」モジモジ

キュゥべえ「い、いや、ど、ど、どうと言われても、その……わけがわからないというかなんというか……」

マミ「そう? じゃあ……」


むにゅ、むにゅ


手の動きに合わせ、服の上からでもわかるほどに柔らかい乳房が形を変える。


キュゥべえ(……ブラがなかったら即死だった)

オーバーヒート寸前の脳内にぼんやりとそんな考えが浮かぶ


マミ「……///」

マミが何か言いたげにこちらを上目遣いで見やる

キュゥべえ「……わ、わけがわかったよ、うん、ありがとう」

マミ「ほんと?」

キュゥべえ「こ……この問題に関しては、じっくりと時間をかけて調査する必要があるありそうなので、今日はこのくらいに……」

マミ「わかったわ、じゃあ……」


手がマミの胸から開放され、幾分かの名残惜しさとともにほっとしたのもつかの間

首に彼女の手が絡まり、体と体とが密着する


マミ「ね、キュゥべえ……」ムニュ

キュゥべえ「マ、マミ……?」

マミ「……後で直接、調べさせてあげる」ボソッ

キュゥべえ(直接……? 直接というのは、つまり……)

マミ「ふふっ」ニコッ


ほむら「何か耳打ちしたみたいね」

さやか「わりとノリノリだね。 こういうのは苦手そうだけど」

まどか「わたしたちも負けてられないね……」

ほむら「……私も?」

まどか「もちろん」


キュゥべえ「……」

マミ「さ、帰りましょ? 続き……したいから///」

キュゥべえ「」ブシャッ

まどか「あ」

さやか「死んだ」

マミ「きゃっ、ちょっとキュゥべえ!? キュゥべえー!?」

ほむら「刺激が強すぎたみたいね」

キュゥべえ「きゅぅ……」


―――
――



キュゥべえ「おっぱいには勝てなかったよ……」ダクダク

ほむら「……ティッシュでも詰めときなさい」スッ

キュゥべえ「ありがとう……ほむら……」

さやか「いや、まさか鼻血吹いてぶっ倒れるなんて誰も予想しないよ」

まどか「これは予想外だね……」

マミ「ごめんなさい、ちょっとやりすぎちゃったかな」テヘッ

ほむら「まあ……最初から難易度がMAXだったのは否めないわね」ハァ

キュゥべえ「ほむらの言う通りだ。 反則だよ、あれは」

まどか「もうギブアップなの? もう少し楽しま……頑張ってよっ」プンプン

キュゥべえ「いや、今回のことはまだ思春期というものに慣れていないからこうなったまでのことだ」

さやか「なるほど、もう少し時間があればマミパイにも勝てると」

キュゥべえ「も……もちろんさ……多分、おそらく……きっと……」


ほむら「だとしたら、今からどうするの?」

キュゥべえ「その前に……マミ」

マミ「?」

キュゥべえ「今回のことでいかに君が魅力的な女性であるかということについて学んだよ」

マミ「そ、そういって貰えると……嬉しい、かな。 えへへ///」テレテレ

キュゥべえ「だからこそ、今回のように男にそうやすやすと体を触れさせるというのは……あまりいい結果を生まない、と思う」

さやか(守りに入ったな)


キュゥべえ「そういうわけで、今度からは……」

マミ「大丈夫よ……こんなこと、あなたにしかしないんだから」

キュゥべえ「い、いや、でも……」

マミ「それに……私も、その……少し、気持ちよかったから……///」

キュゥべえ「……」

マミ「や、やだ何言ってるのかしら私ったら……///」カアァァ

キュゥべえ「……」ツツー

ほむら「……替えのティッシュよ」スッ

キュゥべえ「……恩に着るよ」

さやか「あんたの盾は本当になんでも入ってるんだね」


キュゥべえ「とりあえず、マミといるといろいろ持たないので少し距離を置きたいんだけど……」

マミ「そ、そんなぁ……」ガーン

さやか「言いたいことはわかるよ」

まどか「でも勝負は勝負、ルールには従ってもらうよ」

キュゥべえ「一日でいい、クールダウンの時間をだね」

まどか「むむ……確かに、こんなに早くにゲームが終わると楽しくないからね……というわけで、ほむらちゃん」

ほむら「?」

まどか「キュゥべえのこと頼んだよ」ニコッ

ほむら「……は?」


さやか「魔法少女と一夜を共に過ごすというルールがあるんだよね、このゲーム」

キュゥべえ「聞いてないんだけど……」

まどか「聞かれなかったからね。 誓約書には書いてあったんだよ?」

キュゥべえ「くっ……」

ほむら「それでどうして私がこいつと一晩過ごすはめになるのよ!」

マミ「その通りよ、暁美さんも困ってることだし私がキュゥべえと……」

さやか「まあまあ、マミさんはほら、真打ちというか、あたしたちの最終兵器というか」

マミ「……むぅ」



キュゥべえ「……確かに、ほむら相手ならそういう気を起こすことはないだろうね、」

ほむら「……どういう意味よ」ムッ

キュゥべえ「言葉通りの意味さ。 確かに君も美人だが、肉体的な魅力という観点からはマミに太刀打ちできるとは思えない」

ほむら「ほむむ……」

まどか「ほむらちゃん……どんまい」




ほむら「……わかったわ」

キュゥべえ「話が早くて助かるよ」

ほむら「要は私がこいつを落とせばいいわけね」

キュゥべえ「いやいや、どうしてそうなるんだい?」

ほむら「他の魔法少女の手を借りるまでもないわ。 私一人でこのゲームを終わらせてみせる」ファサッ

さやか「おおー、やる気じゃん」

ほむら「バストの差が女子力の差に繋がるわけではないということを思い知らせてあげる」

キュゥべえ「い、いや……そんなことは誰も……」

ほむら「覚悟しなさい! インキュベーター!」ビシッ

キュゥべえ「……わけがわからないよ」


―――
――


―ほむホーム―

ほむら(とは言ったものの……男の誘惑の仕方なんか知ってるはずもないし……)


ソファーの上で膝を抱え、一人考えに耽る。
いや、今は一人じゃない。 向かい合うようにして“彼”が座っているのだから


ほむら(だからと言って、このまま何もしないのも……何だか、悔しいわ)

キュゥべえ「……」チラッ


生まれてこのかた周りに迷惑をかけ続け、特に成し遂げたこともない私らしいかも知れないけど


キュゥべえ「……」ジー

ほむら(相手があれというのも……ね)チラッ

キュゥべえ「!……」サッ

ほむら「……どうして目を逸らすのよ」

キュゥべえ「いや……その……」

ほむら「言いたいことがあるならはっきり言えばいいじゃない。 あんたらしくもないわ」

キュゥべえ「……見えてる」

ほむら「見えてる? 何が?」

キュゥべえ「……下着だよ」

ほむら「えっ……あっ!」バッ


慌てて抱えている膝を離し、スカートを抑える


ほむら(家だから油断してたわ……)


ほむら「最低ね……変態宇宙人」

キュゥべえ「今のは僕のせいになるのかい? 理不尽だよ、それは」

ほむら「……ふん」


やはり、思春期の男子というものはそういうことで頭が一杯なのだろうか

まあ、私も……興味がないわけではないんだけど


キュゥべえ「まあいい……君は明日も早いだろうし、早めの就寝を――」

ほむら「……待って」

キュゥべえ「なんだい? まさかまだ下着を見られたことを怒っているのかい? だとすれば謝ろう。 不可抗力とはいえ、気分を害させたのは事実だしね」

ほむら「ええそうね。 それについては後でゆっくりお返しをさせてもらうわ」

キュゥべえ「やれやれ……まあいい、これでこの話は――」

ほむら「私の体ではそんな気が起きない、そう言ってなかったかしら」

キュゥべえ「……も、もちろんその通りさ……うん……」

ほむら「そ。 だったら私の下着に対してそんな過剰な反応をする必要はないと思うの」

キュゥべえ「……気のせいじゃないかな」

ほむら「さっきからそればっかりね……」


足を組み直すと、一瞬彼の視線が私の太ももあたりを捉える


ほむら(……これは、案外うまくいくかも知れないわね)


ただ、うまく行ったとしてその結果どうなるのだろうか

そもそも入院続きでろくに保健の知識はないし、魔法少女になってからは魔女を相手にするための武器に関する知識ばかり詰め込んできた私にとって、性というものは全く未開拓の分野である


ほむら「手を出す、というのはどういうことなのかしら」

キュゥべえ「それは……おそらく、僕が性欲に負けて……」

ほむら「性行為を強要するようになる?」

キュゥべえ「ま、まあ……そういうことだと思うよ」


珍しく口ごもる彼を見て、私の中に少しばかり優越感が生まれる

これは、少しだけ――


ほむら(楽しいかもしれないわね)

ほむ

ほむほむ編くらいは終わらせるか……


ほむら「……そもそも、お前にそういった知識はあるの?」

キュゥべえ「当然じゃないか」

ほむら「気持ち悪いわ、変態」

キュゥべえ「いや、その反応は理不尽だよ。 大体君だって一応は年頃の女子なんだ」

ほむら「そうね、興味がないわけじゃないし」

キュゥべえ「……まあ、お互い様と言うわけさ」

ほむら「性欲の塊と一緒にしないで」

キュゥべえ「酷い言い草だ。 まるで自分は性欲と無縁であるかのように聞こえるけど」

ほむら「……どうなんだろう。 考えたこともなかったわ」

キュゥべえ「今後嫌でも考えざるを得ない場面に遭遇するだろうね」


ほむら「今後、が私たちにあるのかしら」

キュゥべえ「男あさりでも始めてみればどうだい?」

ほむら「嫌味? そんな暇がないことを知ってるくせに……主にあんたのせいで」

キュゥべえ「そう言われても……まあ、事情はどうあれまどかが契約してくれたんだ。 僕と君が敵対する理由は特にないと思うけどね。 もっとも、僕自身は君と敵対したことはないんだけど」

ほむら「……減らず口、というのはこのことを言うのね」


でも、おそらくこれは事実。
“インキュベーター”が私たちと敵対することは、ほぼないと言っていい

そもそも私たち魔法少女が、彼らの所有物と言っても過言ではないのだから

もちろん、この私も


キュゥべえ「ところで、君が今回まどかの契約を見逃した理由はなんだい?」

ほむら「何となく、よ」

キュゥべえ「ふぅん、そうか」


そう、何となく、奇跡が生まれるさまを見たかった
どれだけ繰り返しても絶望しか見えない一ヶ月に、まどかがどのような光をもたらすのか
その先に破滅しかないとわかっていても

徐々に限界を迎えつつある私の魂が、変化を渇望したのかもしれない


ほむら(その結果がこれなんて、笑えるわね)クスッ

キュゥべえ「……驚いたよ、まさか君が僕の前でそんな表情をするなんてね」

ほむら「……変なこと言わないで、怒るわよ」

キュゥべえ「理不尽だよ、本当に」


何にせよ、今はこの状況でやれることをやろう



ほむら「……誘惑、ね」

キュゥべえ「無理をしないほうがいいんじゃないかな? 君だって初めての相手が僕だと嫌だろう?」

ほむら「……ねえ、知ってる? 魔女って悪魔と交わるんだって」

キュゥべえ「一般に広く知られている魔女という概念は、どうもそうらしいね」

ほむら「なら、こうなるのもある意味では当然なのかもね」


キュゥべえ「まさか。 そもそも君はまだ魔女じゃない」

ほむら「あなたたちから見れば、そうなんでしょうね」

キュゥべえ「……人間的観点からの観測は僕にはできないからね。 ここは大人しく黙ることにするよ」

ほむら「結局、そういう奴なのね」

キュゥべえ「……」


ほむら「……何の力も持たない愚者が、力を与えてくれたはずの悪魔に歯向かい、その罰として体を穢される」

ほむら「筋書きとしては悪くないわね」

キュゥべえ「確かに君の願いを叶えたのは僕だけど、それはこの僕じゃないだろう?」

キュゥべえ「それに、君のその力は君の魂から引き出されるものだ。 少しばかり事情が違うんじゃないかな」

ほむら「久しぶりに腰を落ち着けて話したけれど……本当に耳触りがいいわ、あなたの言葉は」


ほむら「何も知らなければ、私も巴さんのようにあなたに懐いていたのに」

キュゥべえ「それは少し見てみたいね」

ほむら「今のあなたに懐いたら何をされるか――いえ、何かされるのが目的だったわね」

キュゥべえ「……体は大事にしたほうがいいよ」

ほむら「全然気持ちのこもってない気遣いね」クスッ


ほむら「さて、と」


軽く伸びをして、足を彼のほうへと突き出す


ほむら「さっき下着を見た罰よ」

キュゥべえ「……ああ、なるほどね」

ほむら「脱がせて」

キュゥべえ「……は?」

ほむら「……」


キュゥべえ「い、いや……わけがわからないんだけど……」

ほむら「何を考えてるのか知らないけど、私はただタイツを脱がして欲しいと言っただけよ」クスクス

ほむら「私の貧相な体なら、何とも思わないんじゃなかった?」

キュゥべえ「……わかったよ」



私の足元に跪く彼を見て、黒い快感がぞわりと背を撫でる


ほむら(……何だろう、何か……ぞくぞくする、というか……)

キュゥべえ「……いいかな?」

ほむら「え? ええ……」


手がタイツにかかり、ゆっくりと足先へと降ろしていく


ほむら「……」

キュゥべえ「……」スルスル

ほむら「ちゃんと手元を見てやってよ」

キュゥべえ「その必要はないと思うんだけど……」


はあ、とため息をつき作業を続ける。
私の足に視線を固定しながら

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
8. アイドルマスターブレイク高木裕太郎
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって


キュゥべえ(……おかしい、何の変哲もない、傷一つなくて絹のように細やかなだけの白い生足が気になる)

ほむら「……いやらしいわ」ボソッ

キュゥべえ「ぐっ……はい、これでいいかな?」

ほむら「……」スッ


無言でもう片方を差し出す


キュゥべえ「やれやれ……」


さすがに慣れたのか、今度は滞りなく作業が終わり、彼の手に私の使用済みタイツが1セット握られる

幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
パターン1
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって


キュゥべえ「で、君は一体何をしたかったんだい?」

ほむら「……」


巴マミの胸の時ほど取り乱すことはないようだ
何故だか、面白くない


ほむら「……ふん」ムギュ

キュゥべえ「わっ……あの、頭を踏みつけるのはよしてくれないかな……」


抗議の視線を私に向けようして、慌ててまた元に戻す


ほむら(このままこっちを向けば見えるものね……私のパンツが)


ぐりぐりと白い頭部を踏みつけながら、次にとる行動を考える


キュゥべえ「……あの」

ほむら「ついて来なさい」スクッ

キュゥべえ「え? あ、うん……これはどうすればいいんだい?」

ほむら「あげるわ。 好きに使いなさい」

キュゥべえ「そう言われても」

ほむら「冗談よ」

キュゥべえ「……はあ」


―――
――


キュゥべえ「お風呂に入るのかい? まさかとは思うけど……」

ほむら「何を考えてるのかしら、本当に気持ちの悪いヤツね」

キュゥべえ「はあ……それじゃあ、僕は外に出てたほうが……」


ほむら「……」シュルッ

キュゥべえ「っ!」バッ


おもむろに服を脱ぎ出すと、慌てて彼が目を逸らす

何というか、この反応は新鮮で、病みつきになりそうな気がした


ほむら「言い忘れてたけど、こっちを向いたら殺すわ」パサッ

キュゥべえ「だ、だったら……僕は外に出てるから……」

ほむら「それも駄目よ。 それとも、私があなたの横で服を脱ぐことで貴方に何か不具合でもあるのかしら」


キュゥべえ「…………」

キュゥべえ(大ありだよ)

ほむら「……」スルッ

キュゥべえ「……わかった、認めよう。 前言撤回だ、どうやら胸だけで全てが決まるわけじゃないようだ」


一糸纏わぬ姿の私に背を向けたまま、独り言のように呟く


ほむら「……嬉しくないわね、全然。 宇宙人に発情されるなんて」

キュゥべえ「悪かったね」


ほむら「……ねえ、今ここであなたを殺すとどうなるの?」

キュゥべえ「いつもと同じさ、新しい僕がくる」

ほむら「……まあ、当然よね」

キュゥべえ「ただし」

ほむら「?」

キュゥべえ「微細……いや、それなりに大きな違いはおそらく存在するだろうね」

ほむら「……例えば?」

キュゥべえ「性癖に代表される嗜好、味覚などの感覚の違い……だろうね」


ほむら「そんなことがあり得るのね、驚いたわ」

キュゥべえ「まどかの願いの影響さ。 本来ならこの手の願いにはストップがかかるんだけど……相手が相手だからね」

ほむら「そっちもそっちで、色々と事情があるのね」

キュゥべえ「その上あの約束もあるしね。 ここで僕が負けたらインキュベーターに未来はないよ」

ほむら「ふぅん……つまり、あなたたちの未来は私たち次第ということかしら」

キュゥべえ「……否定はしないよ」

ほむら「ふふ、楽しみね。 あなたが誰と最初に結ばれるのか」

キュゥべえ「洒落になってないよ……ただでさえ予想以上に抑えが効かないというのに」

ほむら「あら怖い」

キュゥべえ「わかったらこんな馬鹿なことは止めるんだね」


ほむら「馬鹿、ね……残念だけど、私は馬鹿なのよ。 今までも、これからも」

キュゥべえ「……」

ほむら「……どうして黙るのよ」

キュゥべえ「君が利口にはどうしても見えないからさ」

ほむら「……あなたに言われると、本当にムカつくわ」


脱いだ服を彼に投げつけ、浴室の扉を開く


ほむら「洗濯機に入れといて。 それと、覗いたらわかるわね?」

キュゥべえ「……はいはい」

ほむら「……ふん」ガチャッ


キュゥべえ「やれやれ……結局何がしたかったのやら」スッ

キュゥべえ(脱ぎたての温もりがまだ残ってる……)

キュゥべえ「……」ゴクリ

キュゥべえ「っ……たかだか布に何をやっているんだ、僕は……」ハァ

キュゥべえ「一日目からこれじゃあ、先が思いやられるよ……」

ほむら「ねえ」ガチャッ

キュゥべえ「きゅっ!? っとと、ど、どうしたんだい?」

ほむら「……?」

キュゥべえ「ご、誤解だ。 僕は何もやってない」

ほむら「余計怪しいわよ……」



キュゥべえ「と、ところで……何の用だい?」

ほむら「……」

キュゥべえ「?」

ほむら「……眼鏡」ポツリ

キュゥべえ「眼鏡?」

ほむら「……眼鏡は、好きかしら」

キュゥべえ「いや、そう言われても……わけがわからないよ」

ちょっと……昼飯……

本編よりは最終回、改変後のほむらを意識してるという言い訳
他は言い訳できない

ほむむ

ほむほむほー

ほむんほむん

ほむんむん

ごちそうさま!


―――
――


ほむら「ッ……」


重い痛みが走り、思わず指を秘部から引き抜く


ほむら「……本当に入るのかしら」


浴室で一人呟き、ぼんやりと浮き上がる不安を振り払うように頭を振る


ほむら「そもそも、大きさがわからないんじゃ……」


それ以前に、するかどうかも分からないというのに


ほむら「馬鹿みたい……」ハァ


シャワーを止め、浴室を出る


ほむら(さきにあいつを何とかしてその気にさせないとだめなのよね)

ほむら(その気、と言われても……あいつの好みなんか知らないし……)


鏡に映る自分とにらめっこをする
やはり、巴マミのような女性らしい体つきでないといけないのだろうか


ほむら「むう……」ペタペタ


いや、そもそもあいつらが私たちをそういう目で見るのはおそらくこれが初めてだろう
だとすれば、


ほむら「……既成事実さえ作れば、なんとかなるのかしら」


私に全てを与え、全てを奪った彼という存在をこの体に繋ぎ止められる


ほむら「悪くは……ない、わね」


あいつらの本質を一番理解している私こそが、この役目にふさわしい、ほかの魔法少女には任せておけない


ほむら「……深く考えすぎかしら」


眼鏡をかけ、彼の元へと戻る


―――
――



パンツにYシャツを羽織っただけの格好で、ほむらが隣に座る


キュゥべえ「……」

キュゥべえ(見てはいけない、これは罠だ、間違いない)

ほむら「……」ファサッ

キュゥべえ(……なるほど、性的興奮には嗅覚も大きく作用するんだなーいい香りだなー)

普段なら気にも留めないはずの女性用のシャンプーの香りが、鼻腔をくすぐる


ほむら「……」ススス

キュゥべえ「……」


こちらに近寄る気配を感じ、精一杯体を遠ざけようとする


ほむら「……どうして逃げるの?」


彼女が普段からは考えられないような優しい声で囁く
耳を吐息が撫ぜ、否が応でも身体が反応してしまう


キュゥべえ「……いや、まあ、うん……」


彼女の手が太ももをゆっくりと撫でる


キュゥべえ「……えっ、と」


体が心から熱くなり、思考が徐々に鈍っていく


ほむら「少し、考えたんだけどね」

キュゥべえ「な、何かな?」

ほむら「もし、子供ができたら……それはどうなるのかな?」

キュゥべえ「そ、それは……かなりまずいことになるよ……うん」

ほむら「ふぅん……なるほど」

キュゥべえ(そのことをすっかり忘れてた……もしそんなことになれば僕は――)

ほむら「ふーっ」

キュゥべえ「っ!?」ビクッ


思わず彼女のほうへ目を向ける


ほむら「……」


吐息がかかるほどの距離に、彼女の顔


キュゥべえ「……」

ほむら「……ねえ、どう思う?」

キュゥべえ「……め、眼鏡かい?」

ほむら「そう」

キュゥべえ「いいんじゃない、かな」フイッ


ほむら「……それだけ?」

キュゥべえ「……僕には理解できないよ……君の行動原理が」

ほむら「……」


咎めるような視線に、ため息で返す


キュゥべえ「はあ……やれやれ」

キュゥべえ「……君は普段、難しい顔ばかりしてるから」


視線を戻し、ほむらの顔を見つめる

ほむら「……っ」

彼女の表情が一瞬こわばり、頬の赤みが増す

キュゥべえ「それを和らげるのに、その眼鏡はちょうどいい……そういえるんじゃないかな」

ほむら「……そ、そう……」フイッ


キュゥべえ「もういいかな? そろそろ離れてくれないと、その……」

ほむら「……うん、そうだね」

キュゥべえ「え?」


ほむらが立ち上がり、唇に人差し指をそえる


ほむら「今日はこれくらいで許してあげる」


柔らかく微笑みながら、そう言った


キュゥべえ「……それは、助かるよ」

ほむら「じゃあ、おやすみ。 キュゥべえ」


寝室へと消えて行く彼女の背をぼんやりと眺める


キュゥべえ(…………これが“おあずけ”というやつか)


―――
――


―翌朝―


<prrr prrr


アラームが覚醒を促す


ほむら「……う、ん……」


<prrrr pr....


ほむら「……?」


キュゥべえ「おはよう、ほむら」

ほむら「……あなたが止めたのね」

キュゥべえ「まあね」

ほむら「朝一であなたの顔を見るなんて……最悪」ハァ

キュゥべえ「はいはい」

ほむら「……ねえ」

キュゥべえ「なんだい?」

ほむら「……ううん、何でもない」

キュゥべえ「?」


―――
――


まどか「と、いうわけで」

さやか「一日目終了だね」

マミ「お疲れ様、キュゥべえ」


まどか「ほむらちゃん、様子はどうだった?」

ほむら「そうね、もうお嫁には行けないわ」

三人「!?」

キュゥべえ「いや、いやいやいやいや」

マミ「……キュゥべえ…………」

さやか「マ、マミさんの目からハイライトが消えた……」



ほむら「なんてね、冗談よ」

まどか「な、なんだ冗談か……」

マミ「……」ホッ

ほむら「まあでも、次はおそらくそうなるでしょうね」

さやか「ま、まじで?」

キュゥべえ「……否定はできないね」


マミ「そう、私とのことは遊びだったのね……」

キュゥべえ「わけがわからないよ」

さやか「落ち着いてマミさん。 まだ始まったばっかりだから」

まどか「と、とにかく! 二日目はどうするのかな?」

キュゥべえ「……少し考えたが、二人きりになるのが悪いんじゃないだろうか」

さやか「なるほど……確かに二人きりだと変な雰囲気になりやすいからねえ」

マミ「私は二人っきりのほうがいいわ」


キュゥべえ「そういうわけで、少し織莉子のところへ寄らせてもらうよ」

まどか「なるほど……確かにあそこにはキリカさんもいるしね」

マミ「あの、私の時は……」

さやか「マミさんもう少し待とうねー」

お風呂



―――
――


―美国邸―

織莉子「全く、そんな理由で私のところへ押しかけないで欲しいところね」

キュゥべえ「悪かったよ。 だけど他に選択肢がなかったんだ」

キリカ「おおー、おおーー!」ムニムニ

キュゥべえ「キ、キリカ……ほっへをひっはらないれ……」

キリカ「お、男なのか!?」

キュゥべえ「まあね」

キリカ「そ、そうか! うん!」


キュゥべえ「少しお世話になるよ」

織莉子「まあいいわ……キリカの遊び相手になりそうだし」クスッ

キリカ「わからないことがあればなんでも聞いてくれ。 この屋敷のことはもう知り尽くしてるからな!」

キュゥべえ「遠慮しとくよ」

キリカ「何故!?」

織莉子「はいはい。 キリカ、お客様をお連れするわよ」

キリカ「ああ、任せろ!」

キュゥべえ「のっけからテンション高いなあ」


織莉子「……それにしても、鹿目さんも思い切ったことをやるものね」

キリカ「ゆうわく……かぁ」

キュゥべえ「要は、僕が誘惑に負けなければいい話だけどね」

キリカ「……ゆ、誘惑というのは……その、え、えっちなことをすればいいのか!?」

織莉子「まあ……端的に言えばそうね」

キリカ「そ、そうか……よし!!」ガタッ

キュゥべえ「な、何をするつもりだい?」ビクッ



キリカ「う……あ、えっと……」

キュゥべえ「……」ゴクリ

キリカ「ふ、服を脱ぐ……とか?」

キュゥべえ「小学生じゃないんだから……」ハァ

織莉子「はしたないわよ、キリカ」

キュゥべえ(やはり僕の選択に間違いはなかったようだ。 これなら何とかなる……)


キリカ「だ、だったらパンツを……」

織莉子「落ち着きなさいキリカ、そんな子供だましでは駄目よ」

キリカ「……はい」シュン

キュゥべえ「やれやれ……」

織莉子「まあ、暁美さんの情報によると、それでも落とせそうな感じらしいけど」

キュゥべえ「甘いね……さすがに一日たって慣れてきた現状、その程度では落ちないよ、多分」


キリカ「そうか……だが私は諦めないぞ!」

キュゥべえ「いいのかい? 言ってしまえば僕と性行為をすることを受け入れるということなんだよ?」

キリカ「も、もちろんだ……それくらいの覚悟は、ある」

キュゥべえ「ふぅん。 織莉子はどうなんだい?」

織莉子「あら、今更セックスの一つや二つで大騒ぎすることかしら」クスッ

キュゥべえ「」

キリカ「」



キュゥべえ「……と、とにかく……くれぐれも行きすぎた行動を起こさないようにしてもらいたい」

キリカ「りょ、了解……」

織莉子「ふふ……考えておくわ」ニコニコ

キュゥべえ(……織莉子がこわい)

織莉子「そうそう、貴方をここにおくのはいいけど、ただでとはいかないわ」

キュゥべえ「……?」

織莉子「安心なさい、雑務を少ししてもらうだけよ」


キュゥべえ「雑務というから何かと思えば……」

織莉子「この家、不要な部屋が大量に存在するの。 それで男手が欲しかったところなのよ」

キュゥべえ「君達だけでなんとかなるんじゃないかい?」

キリカ「確かに、私たちは普通の少女じゃないしな」

織莉子「いたいけな少女に肉体労働をこれ以上課する気なの? 男としてどうかと思うわ」

キュゥべえ「そういうものなんだろうか……」


織莉子「それとも、ひ弱で荷物が運べないとでも言うのかしら」

キュゥべえ「馬鹿にしないで欲しいね。 僕らは君達の上位存在だよ? 肉体もウルトラハイスペックに決まってるじゃないか」エッヘン

キリカ「キュゥべえはすごいなぁ」

織莉子「ふふ、だったら夜の方もすごいのかしら?」クスッ

キュゥべえ「えっ? そ、それは……どうだろうね、わからないところだよ」

キリカ(夜? 夜の方とはどっちだ?)

織莉子「あら……だったら私の肉体を使って試してみるというのも一興ね」

キリカ(日が落ちる方向のことだろうか? 確か左……?)




キュゥべえ「そ、それは……遠慮しておくよ」

織莉子「どうして遠慮する必要があるのかしら? 全てを識る白き魔女として、契約主である白き悪魔と交わるのは至極光栄に思えるのだけれど」クスリ

キュゥべえ「ほ、ほむらも似たようなことを言っていたよ……」タジッ

キリカ(いや、肉体の話だった……夜、肉体……)

織莉子「そう……彼女が……」フム


でも、と呟き腕を前で組む
豊満な胸がせり上がり、一層その存在を主張する


織莉子「この肉体は、あなたに最も近しい魔法少女……巴マミにも負けていないと思うのだけれど?」

キュゥべえ「た、確かに……そうだね」

キリカ(夜……寝る……体……)


織莉子「どう……貴方が私を選ぶというのなら、この身体、どのように使って貰っても構わないわ」

キュゥべえ「それは、つまり、どういう……」

織莉子「後ろも前も……口も……好きなのをお使いになって?」

キュゥべえ「……か、考えておくよ」

キュゥべえ(……前言撤回だ。 織莉子が予想以上に攻めてくる)

織莉子(案外初心な反応をするのね。 しばらく遊べそうだわ)

キリカ「そうか、寝相の話か!」ティローン


キュゥべえ「何を言いたいのか理解できないけれど、キリカ、君がいてくれて本当によかったと思うよ」

キリカ「い、いきなりそういうことを言われると照れるぞ」ワタワタ

織莉子「駄目よキリカ。 彼は私達を使い捨ての性奴隷としか考えてないのだから」

キュゥべえ「いやいやいや、理不尽だよ、色々と理不尽だよ」

織莉子「さ、早く片付けてしまいしょう。 今夜は長くなるのだから」

キュゥべえ(……帰りたい)


―――
――


織莉子「……大分片付いたわね」

キリカ「動いていたのは彼だけだったけれどね」

キュゥべえ「……どうして僕が全部やる羽目に……おや」ヒョイッ

キュゥべえ「アルバムか……」パラッ

織莉子「貴方……本当にデリカシーがないわね……まあいいわ」

キリカ「小さい織莉子が写ってるな。 このころからやはり織莉子は織莉子だな」



キュゥべえ「……」パラ

キリカ「あれ、この人は確か……」

織莉子「……いい父親だったわ。 優しくて、真面目で」

キュゥべえ「ファーザーコンプレックスというやつかい?」

織莉子「怒るわよ……」


織莉子「このころは良かったわ、色々と」

キリカ「……」

キュゥべえ「だったらこの頃に戻れるような願いを――」

織莉子「馬鹿にしないで。 過去は過去よ、過ぎ去ったもの。 そんなものに思いを馳せるなどという愚行を犯すほど、私は堕ちてないわ」

キュゥべえ「なるほどね」

キリカ「今の織莉子には私もいるしな」

織莉子「そうね……その通り。 私が識るのは未来のみ、進む方向もまた同じ、というわけよ」

キュゥべえ「……ふぅん」

(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!

(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!

(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!
(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!

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