美希「はっ！　あやうく睡魔に屈するところだったの」

春香「いや今完全に屈してたからね美希私が全力で肩揺さぶってからの今だから」

美希「またまたご冗談をなの」

春香「うんとりあえずその口元の涎を拭ってから言おうか星井」

美希「あふぅ……じゃあちゃっちゃと宿題やっちゃうの」

春香「頑張れ美希ー」

美希「教えて春香ー」

春香「諦めんの早過ぎィ！」

美希「だってミキ数学はあんまりトクイじゃないの……」

春香「私も得意じゃないよ……ていうかどっちかっていうと苦手科目……」

美希「えーでも中３の数学だよ？　高２の春香が解けないはずないって思うな」

春香「うーん……でも私、高校受験も数学怪しいまま乗り切ったからなあ……」

美希「まあとにかく教えてほしいの！」

春香「分かったよ……でもあんまり期待しないでね」

美希「わくわく」

春香「目を輝かせないの」

春香「えーと何々……立方体の切り口の図形？　あー駄目だこれ」

美希「諦めるの早過ぎなの！」

春香「いやだってそんなの切ってみないとわかんないし」

美希「それはそうだね」

春香「でもだからといって、ここで実際に立方体を自作するほどのガッツは無いよね」

美希「ないの」

春香「じゃあ次の問題ね」

美希「はいなの」

春香「えー何々……ビーカーＡに水を入れてビーカーＢに食塩水を……あー駄目だこれ」

美希「やっぱり春香は諦めるの早過ぎるって思うな」

春香「いやだってこういうのってこう、実験環境とかによって結果変わってきたりするかもしれないでしょ？」

美希「それはそうなの」

春香「つまり答えはそのときどきによって変わる。それが答えだよ」

美希「春香かっこいいの！　ミキも春香みたいな女子高生になりたいな」

春香「えへへぇ。もっと憧れてくれていいよ」

春香「後の問題はもういいかな」

美希「えーでも当たるかもしれないの」

春香「当たったらとりあえず３って言っとけばいいよ」

美希「はいなの」

春香「じゃあこれで宿題終わりだね」

美希「ありがとうなの春香！」

春香「はっはっは」

美希「でもまだ理科があるんだ」

春香「うぇー」

美希「春香ぁ」

春香「もう、しょーがないなあ」

美希「えへへぇ」

春香「えー何々……電流、電圧……あああかんやつやこれ」

美希「まあこれは多分駄目だろうなとは思ってたの」

春香「じゃあ何で聞いたのよー」ｸﾞﾘｸﾞﾘ

美希「いやんなの、いたいの」

春香「うりうりー」ｸﾞﾘｸﾞﾘ

美希「いやんなの、ごめんなさいなの」

春香「可愛いから許すよ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

美希「えへへぇ」

春香「これで理科も終わったね」

美希「春香のおかげなの」

春香「はっはっは」

美希「じゃあやっと眠れるの。あふぅ」ｺﾃｯ

春香「私も眠くなってきちゃった。あふぅ」ｺﾃｯ

美希「むー。ミキのマネしちゃヤなの」

春香「別にマネしてないの」

美希「してるの」

春香「してないの」

美希「…………」

春香「…………」

美希「……Ｚｚｚ」

春香「……Ｚｚｚ］







了