アニ「ここは…」スコール「どこだ…」(22)

アニ「水晶体になったはず…ここはどこ?」

スコール「時間圧縮で戻るべき世界に戻れない…」

アニ「…真っ白…寒い」

スコール「リノア…」

スコール・アニ「帰りたい…」

アニ「ところでさ」

スコール「…」

アニ「あんたダレ?」

スコール(こっちの台詞だ…)

スコール「…」

アニ「…」

アニ「…無愛想だね」

スコール「まずはそっちの自己紹介からしたらどうだ」

アニ「…そうだね、悪かったよ。私は…」

アニ「憲兵団所属のアニ・レオンハート」

スコール「…」(レオンハート…?)

アニ「さあ、今度はそっちの番だよ」

スコール「スコール・レオンハート。バラムガーデンのSeedだ」

アニ(レオンハート…)

スコール(とか思ってるんだろうな…)

アニ「Seedってなに?」

スコール「見なれない服装とは思ったが、やはりお前は俺とは別の世界から来たらしいな」

アニ「そういうあんたこそ…私の世界ではあんまり見ない格好だね」

スコール(ほっといてくれ…)

スコール「Seedは魔女を倒す。その為に訓練された兵士だ。」

アニ「魔女?なんだい、おとぎ話かい?」

スコール(…バカにしてるな、まあ無理もないか…)

アニ「ま、私は巨人を倒すために訓練された兵士なんだけどさ」

スコール「巨人…?」(それこそおとぎ話だ…)

スコール「巨人から住民を守ってるのか?」(こいつも兵士か…)

アニ「…本来は…そうなんだろうね」

スコール「…」(訳ありか…)

アニ「なんで…だろうね…」

スコール(なにがだ…)

アニ「私は戦士になりそこねた…」

スコール(…兵士ではなく…戦士といったか、こいつ)

アニ「私は…もうもとの世界に戻れないのさ」

スコール「…なぜだ」

アニ「私は…大罪をおかした…兵士としても戦士としても、大きすぎる罪だよ…」

スコール「…人でも殺したか?」

アニ「…」

スコール「…」(図星か…)

スコール(少しはちゃんと聞いてやるか…)

スコール「話が断片的過ぎてわからない、話すならちゃんと話せ」

アニ「…ありがとう」

アニ「…でも悪いけど、全部話すわけにはいかない」

スコール「…」

アニ「でも私は…守りたいものをなに一つ守れなかった…それだけなんだ」

スコール「…」(なにがなにやらだ…)

アニ「…所詮は私も、か弱い乙女なのさ」

スコール「…」(ああ、知ってる。女は守られたい生き物…だっけ?女性扱いされるのが好きなんだったな…)

スコール(壁にでも話してろ…とは言えないな)

スコール「アニ…といったか」

アニ「…え?」

スコールとか胸熱
続きはよ

スコール「その大罪とやらは…何かを守ろうと思ってしたことじゃないのか?」

アニ「…え?」

スコール「俺にもある…何を犠牲にしても…この世の全てを敵にまわしても構わない…」

スコール「…そんな時もあった…からな」(よくしゃべるな…俺)

アニ(父さん…)

スコール「それはきっと間違っていない。罪の大きさは覚悟の大きさ…」

スコール「お前にもその権利があるはずだ」

前似たスレあったよな
同じ人?

Ω

スコール「そう…この世はぜんあく」

スコール「そう…この世は善悪じゃない」

スコール「敵と…敵じゃない奴がいるだけだ」

アニ(敵と…敵じゃない奴)

アニ「確かにそうかもね…」フッ

スコール「そう、笑えばいい。笑えるなら…そうするべきだ」

アニ「あんたは…?笑ってるところなんて想像もできないけど…」

スコール「俺は…笑えないんだ…」

同じです。
前は中途半端だったんで書き直させていただきました

スコール「俺は…」(よくしゃべるな…今日の俺…)

スコール「人にどう思われているか、凄く気になって仕方がなかった…」(何を言ってるんだ)

アニ「…」

スコール「でもそんな事を考えてる自分も嫌で…」(楽になりたいのか?)

スコール「あんたならわかるだろ?」(喋りすぎか…)

スコール「仲良くなっても、いずれ別れる運命だ…」(悪くない…かもな)

スコール「それはとても悲しくて…辛くて…」

スコール「…立ち直るの…大変なんだぞ」

アニ「…」

スコール「…そんな思いをするくらいなら…俺は…」

スコール「ひとりでいい」

アニ「…」(なんだか自分と話してる気分だ…)

スコール「…一人で生きていけるようになってやる…」

アニ「…」

スコール「そうだ…俺は…」

アニ「孤高の獅子?」

スコール「…」

アニ「確信した。あんたは…私と同じだよ」

スコール「…」(お前にわかるほど…単純じゃない)

アニ「私はあんたにここで出会えてよかったと思ってるよ。嘘じゃない」

スコール「…いい迷惑だ」

アニ「孤高とは無縁なのかい?」

スコール「…そうみたいだな、いつも周りはうるさくて…独りにはなれない」

スコール「…でもそれも…悪くはなかった…かもな」

アニ「後悔してるかい?」

スコール「…しないさ」

スコール「大切なものは…失ってみなくちゃわからない…」

スコール「俺は気付いたんだ」

スコール「もう失いたくない。…なにも失いたくない」(…リノア)

アニ「…」

スコール「みんなの元へ…帰りたい」

スコール「俺は独りじゃなんにもできないんだ…」

アニ「…そうかい」

スコール「…すまない、話しすぎた」

アニ「いいや、私もそう思うよ」

アニ「…独りで生きていくなんて…誰にもできないのかもしれないね…」

スコール「…」

アニ「あんたさ…」

アニ「私と兄妹なんじゃないの?」

スコール「…可愛いげのない妹だな」

アニ「…ふふ」

スコール「…まて」ギロ

アニ「…」

スコール「なにか…くる」

ズシン…ズシン…ズシン…


アニ「あ…あれは…」

スコール「女…でかい…」

アニ「女型の巨人!?」(…わたし!?)

スコール「アニ!後ろに跳べ!」

ドッカーーーーン…ッ!!!!!!!!!

アニ「ぐぅぅぅ…ッ!!!!!」ズザァァ

スコール「体勢を直せ!アニ!」スチャ

女型「…」ズシン…ズシン…

スコール「体長はおよそ1450cm前後、動きを観るに…恐らく知性を持っているようだな…」

アニ「…っく」(冷静で的確な観察力と判断力…やるね…)

アニ「…どうする気だい?」

スコール「こんな何もない空間では逃げようがない。ここで狩る…!」

アニ「スコール!あんた立体起動装置なしでどうやって…!」

スコール「はぁぁ…ぁぁぁああああッ!!!!」シュンッ

アニ「足首を直接!?」

ダンッ

アニ「跳んだ…!」(まずい!踏み潰されて終いだ!)

スコール「ふッ…!!!!」

ドッカーーーーン



アニ「…!?」(爆発!?足首を爆破させた…一体…どうやって!?)

スコール「…ちっ」タタンッ

スコール(再生している…恐らく1~2分ほどで元に戻るな…)

アニ「前屈みになってる…スコール!うなじだ!うなじに深い損傷を!」

スコール「うなじ?」

女型の巨人「…」スッ

アニ「…やっぱり、うなじを守ってる!」

スコール「関係ない!」シュン

ドッカーーーーン


アニ「…!」(また爆破!?あの銃みたいな剣か…)

スコール「…どうだ」タタンッ

女型の巨人「…」パリン…パリン


アニ「硬化させた…」(敵にまわすとこんなに厄介とは…!)

スコール「…仕方がないか」スチャ

アニ「な…なにを…」

アニ「まずい!スコール!」(…私に気を引かせる)バシュ

アニ「こっちを向きな!」

スコール「はぁぁ…」

次の瞬間、私は凄惨な光景を観た。ガンブレードと呼ばれるものが青く美しく輝き、無数の斬撃を女型に食らわせた。
巨人があれほどまでに長時間宙を舞う光景を観たのは、恐らく私が初めてだろう。

女型の巨人は無惨な姿で寝転がっていた。うなじは背中の肉ごと滅多うちになっており、そのまま蒸気と化して姿を消した。

まるで囚われている私を葬ってくれたかのように…

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月25日 (土) 02:28:12   ID: NRM4TcZr

凄い良いな

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom