美希「おにぎりの具?」(133)

伊織「そうよ。好きなおにぎりの具。おにぎりが好きって言ったっていろいろあるでしょ?」

美希「ミキはおにぎりならなんでも好きなの」

伊織「なんでもって、チョコレートとかババロア入りでも良いって言うの?」

美希「でこちゃんはそういうのどう思うの?」

伊織「でこちゃん言うな!食べたくないわよ」

美希「ミキも、チョコもババロアも普通に食べたほうがいいと思うの」

伊織「そうじゃなくてぇ…」

美希「あ!でこちゃんが何を言いたいのか、わかった気がする!」

伊織「そんなに難しい話はしてないわよ…」

美希「ミキが、765プロのみんなに、おいしいおにぎりを食べさせてあげればいいってことなんだね!」

伊織「どうしてそうなるのよ!」



☆☆☆☆☆ 後日 765プロ 給湯スペース ☆☆☆☆☆

美希「手を洗ってー…と。あのね、ミキ、おにぎりを作るの得意なんだよ!」ゴシゴシ

伊織「事務所に炊飯器持って来てまで…。あの話まだ続いてたの…?」

美希「でこちゃんが言い出したことなの」フキフキ

伊織「だからでこちゃん言うなってば!それにそんなこと言ってないわよ!好きな具を聞いただけよ!」

美希「ミキね、おにぎりってすごい食べ物だと思うの」ウットリ

伊織「聞きなさいよ…」ハァ…

美希「ほかほかご飯をサンカクに握ってるだけなのに、
温かいおにぎりも冷めたおにぎりも美味しいんだよ!」

伊織「まぁ…そうかもね。コンビニのおにぎりとかも冷たいまま食べたりするし」

美希「まずはでこちゃんにミキ特製のホカホカの美味しいおにぎりを作ってあげるね!」

伊織「いや、別に私はいいわよ…」

美希「熱いご飯だから手を水で冷やしてお塩をすこし馴染ませて…この量も重要なの!」ジャリ

伊織「聞いちゃあいないわね…」

美希「おにぎりにする分のご飯をとぅっ!」パカッ

ホカホカ

伊織「炊きたてね…」

美希「ちゃっちゃっちゃっと握るの!」ギュックルッギュッギュッ

伊織「手馴れてるわね」

美希「今回はすぐ食べるからふんわりと握るの。はいできた!」ホカホカ

伊織「ふむ…綺麗なおにぎりね」

美希「さ、でこちゃん!食べてみて!」ズイッ

伊織「あれ?具は?入れてないじゃない」

美希「具が無くてもおにぎりはおにぎりだよ!」

伊織「えー…?しょうがないわね」パク

美希「どうかな?どうかな!?」

伊織「…ご飯に丁度良く塩味がついてて、具がなくても…美味しい…」モグモグ

美希「ミキ的にはおにぎりは、具があっても無くてもおいしいの!」

伊織「確かに…現場とかで食べるおにぎりは
具が絶対入ってたから具が無いおにぎりは考えなかったわ…」モグモグ

美希「ケータリングは残りにくいように人気のあるメニューになりがちなの」

伊織「なるほど…」

美希「そうこう言ってる間に完食だね!」

伊織「美味しかったわ」

美希「ミキね、好きな具って言われたらいろいろ思いつくけど
おにぎりは具が無いのも、おにぎりはおにぎりだから選べないの」

伊織「それはまぁ、わかったわ」

美希「じゃあ、次は、おかかおにぎりを作ってあげるの!」

伊織「む!具も用意してるのね…ちょっと楽しみになってきたわ!」ワクワク

ガチャ

??「ただいまー!っと、二人とも何してるの?」ヒョコ

伊織「あら真、レッスン終わったの?」

真「うん。春香と響ももうすぐ来るよ。なにそれ?炊飯器?」

美希「真クンにもおいしいおにぎり作ってあげるね!」

真「へぇー!おにぎり作ってるんだ!嬉しいなー!レッスン終わってちょうどお腹空いてたんだ!」

美希「2個分の具だけ作るのは難しいからまとめて何個か作っちゃうの」チョキチョキ

真「かつおぶし?おかかおにぎりかな。おかか美味しいよねー」

美希「ミキがこれから特製おかかおにぎりを作ってあげるの!」ゴソゴソ

伊織「かつおぶし以外にも使うの?」

美希「うん。まずはおかかをお皿にだして少しレンジにかけるの」パタン ピッ

真「どうして?」

美希「熱が入ると香りもするし調味料の味が染み込みやすい気がするの」ガチャ

伊織「へぇー。そうなのね…」

美希「お醤油をすこーしと、あとお砂糖もすこーし、
レンジで温めたからお砂糖もちゃんと混ざってくれるの」マゼマゼ

真「おかかの匂いが…」フワ

美希「仕上げに白ごまを和えておしまいなの!」コト

伊織「ちょっと…それだけでも美味しそうじゃない…」ゴクリ

真「確かに…ふりかけにしたいかも…」

美希「確かにおいしいけど、このご飯でおにぎりにするからちょっと待っててなの」パカッ

真「その炊飯器、美希の?」

美希「うんっ!でこちゃんがおにぎり食べたそうだったからみんなに作ってあげる事にしたの」ギュックルッ

伊織「あー…うん。もうそういうことでいいわ…」

真「あはは…美希のおにぎりかー楽しみだなー」

ガチャ

??「戻りましたー!」
??「戻ったぞー!」

伊織「あら春香に響、お疲れ様」

春香「ただいまー。あれ?何してるの?」

響「おにぎりじゃないか?」

真「美希がおにぎり作ってくれるんだって!」

春香「へー!あ、美味しそう!」

響「レッスン終わってちょうどお腹空いてたぞ!」

美希「もうすぐできるの!最後に海苔をつけてっと…」ピリピリ

伊織「板海苔まで用意して…本当に一式持ってきてるのね…」

真「美希、握るの上手だし早いね!すごいや!」

美希「ミキ的にはおにぎりならアイドルの中じゃ誰にも負けないかなって思うの」ペタ

伊織「早く食べたいわ…」ワクワク

美希「さ、できたの!1個ずつ食べてね!」ホカホカ

真「やーりぃ!いっただっきまーす!」パクッ

春香「大きさも綺麗に揃って…すごい…。いただきまーす!」パク

響「自分ももらうぞー!ハム蔵!はんぶんこだぞー!美味しそう!いただきまーす!」パク

伊織「私、さっき塩おにぎり1個食べたけど…」パクッ

真「おいしーい!ご飯の塩加減とおかかの甘さがすごくちょうどいいよ!」モグモグ

春香「ご飯の湯気で柔らかくなった海苔の歯ごたえとフワフワご飯の食感もすごくいいよ!」モグモグ

響「自分はおかかの甘さ、胡麻とご飯の相性の良さもすごくうれしいぞ!」モグモグ

伊織「塩おにぎりとは違って具のアクセントっていうのかしら…
食べる場所によって違う割合の味が楽しめてこれは…
ケータリングであるような派手な具じゃないけど…すごく美味しい…」モグモグ

美希「ミキも食べるのー。はむっ」モグモグ

ガチャッ

??「コンビニから戻りましたー。あら?あなた達何をしてるの?」

春香「あ、小鳥さん、買い出しだったんですか?」

小鳥「誰かが炊飯器をセットしてて…ってあなた達だったのね」

美希「もぐもぐ」

小鳥「はぁ…まぁいいわ。それで、その炊飯器のご飯が炊ける良い匂いで
お腹すいちゃってコンビニ行ってたのよ」

ガチャ
??「あ、小鳥さん、おかえりなさい。買い出しありがとうございますー。ってあなた達…。何それ」

美希「律子、さん、これはね、ミキがおにぎりを作って振舞ってるの。二人も食べて食べて!」

律子「あぁ、それでご飯炊いてたのね…」

小鳥「美希ちゃん、おにぎり上手なのねぇ」

真「美希のおにぎり、すごく美味しいですよ!」

伊織「正直、おにぎりとは言え、美希がこれだけ作れるとは驚きだわ…」

律子「へぇー。じゃ、私も」モグ

小鳥「私、こういう軽食にはうるさいんですよ。どれどれ…」パクッ

美希「おかかおにぎりなの。どうかな?」

律子「へー、これは意外…おいしー!温かいおにぎりって久しぶりかも…」モグモグ

小鳥「このおかか甘い…美味しい…
私が夜食に作る時はいつもお醤油多すぎちゃって失敗するのよね…」モグモグ

春香「夜食におにぎり…炭水化物ですか…」

小鳥「い、いいでしょ!美希ちゃん!あとで作り方教えて!」

美希「まかせてなの!」

響「うー。もっと食べたいぞー!美希ー!もう無いのか?」

美希「んー。もうさっきのでご飯使っちゃったの」パカッ

真「何合炊いたの?」

美希「ミキの炊飯器は5合までいけるから5合炊いたんだけど…」

真「それだけ炊いても結構使っちゃうんだね」

伊織「もう1回炊けばいいんじゃないの?」

美希「炊けるまでに50分くらいかかっちゃうし、お米は持ってきてないの」

春香「事務所にお米なんてないもんね…」

??「んっふっふっふー」
??「みなの衆、なにやらお米をお探しですかな?」

響「亜美に真美!帰ってたのか?」

亜美「今帰ってきたところだよー」
真美「あずさお姉ちゃんと兄ちゃんも今階段上がってきてるよー」

美希「はっ!そういえば、ハニーの分のご飯、残してなかったの…」

春香「亜美と真美は先に事務所に着いたの?今日、あずささんも同じ現場じゃなかった?」

真美「そうだよはるるん。で、タクシーで下に一緒に着いたけど
兄ちゃん達がすごく時間かかってるだけかな!」
亜美「エレベーターがまだ故障中じゃ、しょうがないけどね!」

ドンドンドンドン!

??「おーい!誰か開けてくれー!」
??「プロデューサーさん、もうすぐですよ!頑張ってくださいね。うふふ」

小鳥「あら?プロデューサーさん?どうしたのかしら?」

ガチャッ

P「はぁっ…!はぁっ!お、音無さん、助かります…」

真美「兄ちゃん、息を荒くして、変態さんっぽいよ」
亜美「きゃー!おまわりさーん!この人ですー!」

P「おまえら…!俺達を置いて自分たちだけ先に戻っておいて…」

あずさ「小鳥さんお疲れ様です。プロデューサーさん、助かりました~」

P「は、はい、とりあえずコレ、奥に持って行きますね…!」

春香「え?プロデューサーさん、それ担いで登ってきたんですか…?」

あずさ「小鳥さん、プロデューサーさんが持ってくれてるお米
よかったら事務所のみんなで食べてもらえたらーって」

響「なんだなんだー?おー!それ、米俵じゃないか!?」

ゾロゾロ

P「待てみんな!ぞろぞろ出てこられても困る!悪いけど道あけてくれ!」

春香「それ、どうしたんですか?」

亜美真美「んっふっふー」

あずさ「それがね、今日は午前中からバラエティ番組の収録だったのだけれど」

真美「ほら、ブーブーエスでやってた!」
亜美「メダルを稼いで最後にダーツで商品もらえるやつ!」クールーマ!クールーマ!
真美「その番組自体は結構前に終わっちゃったけど、今日は特番で呼ばれたんだー!」

P「よいしょっと…」ドサッ

律子「そういえばプロデューサー、今日はその現場に向かってましたね」

P「あぁ、後から向かったから、着いた時は収録のほとんど後半だったけどな」フラフラ

響「じゃあ、そのお米はそれの賞品なのかぁ?」

真美「そうだよ!」
亜美「亜美も真美もゲームソフトの山盛りセットを狙ってたんだけどねー」
真美「二人で同じ物を希望すれば狙う場所も二人分に広くなるっていい作戦だと思ったのにねー」

亜美真美「二人ともコントロール良すぎてド真ん中のタワシをバケツいっぱいに2つもゲットだぜ!」ガチャン

小鳥「たわしがこんなに…事務所で使うにしても多すぎるわね…」

亜美「まーまー、ピヨちゃんそう言わずに」ガチャ
真美「これ、つまらないものですが…」ガチャ

小鳥「持って帰っていいわよ…。やめて持たせないで…」

春香「じゃあ、あずささんがお米を?」

あずさ「そうなのよー。事前アンケート書いた時、ダイエット中で炭水化物抑えてたからかしら…?
【お腹いっぱいのご飯】って希望商品に書いてたのよね、私」

P「希望通りのものを獲得したんですね。すごいじゃないですか」

伊織「んーでも、そういう賞品って後日、郵送されるんじゃないの?」

真美「いおりん、それはね!そこの番組ディレクターさんが」

亜美「『こーのお米はね!うちの実家で作ってるお米でーね!
すっごーく美味し~いから!新鮮なうちに持って帰りなさい!美味し~いから!』」

真美「って言うもんだから、あずさお姉ちゃんも喜んでおっけーしちゃって」

あずさ「貰ったはいいけど持って帰るにも重くてどうしよう
って時にプロデューサーさんがいてくれて助かりました」ペコリ

P「いや、なんとか運べたんでいいですよ…。
タクシーの運転手さんにはトランクに藁が少し散らばって睨まれましたけど」ハハハ

美希「あずささん!そのお米、みんなで食べてもいいかな!?」

あずさ「えぇもちろん!そういえば、みんなで何をしていたのかしら?」

美希「ミキがね!特製おにぎりを作ってみんなに振舞ってたの!」

真美「ぬわんですと!」
亜美「おにぎりソムリエとして名高いミキミキ特製のおにぎり…」

亜美真美「これは是非食べたいですな!」

響「ところが、ちょうどお米が無くなっちゃってどうしようかって話してたんだ」

亜美「わーお!」
真美「じゃあこのお米があればモーマンタイだね!」

あずさ「うふふ。番組ディレクターさんも美味しいお米って言ってたし、私も食べてみたいわねー」

美希「やったやったやったあ!じゃあさっそく炊くの!ミキは炊飯器洗ってるからハニーはそれ開けて!」

P「ちょっと待ってくれ、休ませてくれ…」グッタリ

美希「もー、それくらいでだらしないの」

真「じゃあぼくが開けるよ!って、これ、どこから開ければ…」キョロキョロ

ガチャバターン!

??「まずは米俵の側面を上に!米俵を立てるのです!」

真「(ビクッ)ひっ!たてる!?」

P「お、おう…貴音…?」

貴音「雑誌の取材より只今戻りました。米俵の開け方でお困りのようでしたのでつい叫んでしまいました」

響「貴音は米俵の開け方、知ってるのか?」

貴音「最近はびにぃる包装が多いお米ですが、俵になっているお米は、まこと、上品な外観です」

伊織「そういうもんかしら…?」

真「とにかく立てるんだね…」ヨイショ

貴音「上に来たその縄を結び目からほどいてゆけば蓋がはずれます。私も手伝います」

真「へぇー、こうなってるんだね!」ゴソゴソ

美希「んー、でも炊けてもミキのこの炊飯器じゃ5合までなの。
みんなの分にたくさん炊くには時間もかかるの」

P「ガス炊飯器でもあれば電気炊飯器の半分位の時間で、結構早く炊けるんだけどな」

春香「炊飯器ってガスのもあるんですか?」

P「あぁ、業務用とか、大きな炊飯器は
ガスくらいの火力じゃないとダメだからほとんどそうだろうし、家庭用サイズのでもあるみたいだぞ」

小鳥「業務用…」

響「でもそんな都合の良い物、ここには無いから何回も炊くしかないのか?
んー…どっかで借りられないかー?」

ティーン!

小鳥「あ!ガス炊飯器、ありますよ!」

P「え?あるんですか?」

小鳥「といっても、貸してくれるかわかりませんけど…」

貴音「状況も把握せずにいましたが、これからご飯を炊くというお話なんでしょうか?」

響「そうだぞ。美希がおにぎり作ってくれて、おにぎり大会してたんだ」

貴音「なんと…!そのような心惹かれる催し物が行われていたとは…」

P「音無さん、ガス炊飯器、借りられそうなら、俺、頼みに行ってみますよ。みんなも食べたそうだし」

真美「兄ちゃん、真美達も一緒に行ってあげるよ!」
亜美「兄ちゃん一人じゃ心細いだろうし!」

P「そうだな、二人がいれば俺だけよりずっとお願いを聞いてくれそうだ。
音無さん、心当たりあるんですよね?どこですか?」

小鳥「それは、たるき亭です」

律子「おおっ!なるほど!確かにありそう!でもこの時間、使ってるんじゃないかしら…?」

小鳥「どうでしょう?従業員の人が前に2つあるような話をしてたので、
もしかしたら1つは空いてるかもしれません」

P「ふむ、とにかく聞いてきますよ!」

亜美真美「いってくるねーん!」ガチャコガチャコ

☆☆☆☆☆ 10分後 ☆☆☆☆☆

ガチャ
??「ただいま戻りました、ってみんな、なんで私をみてるの?」

響「なんだ千早かー!」

千早「『なんだ』って…何かあったの?」

春香「千早ちゃんおかえり!今、プロデューサーさん達を待ってたから
千早ちゃんがドア開けた時にプロデューサーさんかと思っちゃったんだよー」

千早「プロデューサー?話が見えないんだけど…」

伊織「たるき亭に亜美達が行ってるはずなんだけど、すれ違わなかったみたいね」

春香「これから、おにぎりをこのお米でみんなの分作るって話だったんだけど、
普通の炊飯器じゃ小さいから、貸してくれないかなーって頼んでみることになったの」

千早「おにぎり…?」

美希「ミキね、おにぎり得意なの!千早さんにも食べて欲しいな!」

千早「そうなの…?帰って新曲の仮歌を聞き直そうかと思ってたんだけど…」

春香「千早ちゃん、今日の晩御飯はおにぎりでいいよね!」

千早「え、と…たまには…いいかな?」

春香「じゃ、決まり!」

ガチャ
亜美真美「たっだいまー!」
??「ただいまですー!」
??「ただいま戻りましたー」
P「おーい!オッケーでたぞー!」

真「あ!プロデューサーほんとですか!雪歩にやよいもおかえりー!」

雪歩「なんか、おにぎり作ってるって聞いたよ…?」

やよい「あの!余ったおにぎりは持って帰ってもいいですか!?」

春香「ふふふ、多分持って帰る分くらいはあると思うよ」

小鳥「さすが、プロデューサーさんは交渉上手ですね!」

亜美「ピヨちゃん、兄ちゃんよりも亜美達が活躍したんだぜ…」
真美「うんうん!」

P「その話はあとでいいから、まずはお米を運ぶぞー。お、千早おつかれ、千早も食べていけるだろ?」

千早「あ、はい。話は聞いてます。せっかくなので…」

真美「えー聞いてよ!これから大スペクタクルな交渉活劇が始まるのに!」
亜美「2時間枠じゃ収まらないよ!これは放送枠の再編成が必要ですな!」

伊織「出てってから10分くらいしか経ってないわよ」

P「亜美と真美が持ってたタワシをあげるかわりに貸してくれることになった。
バケツはからっぽにしてきたからここにお米を入れて運ぼう。
炊く工程はお店の営業のついでにやってくれるらしい」

亜美「いおりんツッコミ厳しいよ!」
真美「兄ちゃんもそんなあっさりばらしちゃうの!?」

真「何回かに分ければ運べそう…でも全部食べきれるのかな…」

P「んー、どうなんだろうか…。バケツ2個あるからこれに入れられるだけでいいんじゃないか?」



☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆



P「よし、これくらい持っていくか、炊けたら大きい保温ジャーも貸してくれるみたいだからそれに入れて持ってくるな」

真「行ってきまーす!」

貴音「私もお供いたします」

バタン

美希「じゃあ、ご飯が炊けるまで、おにぎりの具を作るの!」

伊織「材料はまだあるの?」

美希「さっきのご飯でいろいろ食べてもらうつもりだったから種類はたくさん持ってきてたの!」ガチャ

やよい「わあー!冷蔵庫におかずになりそうなものがたっくさんですー!」

美希「重かったけどハニーに食べてもらうことを考えたらへっちゃらだったの!」フフン

伊織「あの男、まだひとつも食べてないじゃない」

美希「これからたっぷり食べてもらうの!」

やよい「ここにあるものをおにぎりの具にするんですか?」

美希「そうだよ!おかかも美味しいけど、でこちゃんの言う派手な具も美味しいから持ってきてるの」

やよい「うちでおにぎり作るときはお塩だけか、おかか、あと、ツナ缶もマヨネーズと混ぜて入れますー」

美希「ツナ!ミキもツナマヨ好きなの、じゃあ、ツナマヨからさっそく作ろうかな!」

やよい「私も手伝いますね!」

春香「んー、こんなに手伝う人数いてもやることないかなー?」

千早「(じぃー…)」

春香「千早ちゃん、私、あっちで台本チェックしてよっかなって…、?…千早ちゃん?」トントン

千早「えっ?な、なに春香?」

春香「どしたの千早ちゃん?」

千早「おにぎりくらいから練習すればなんとか料理の練習にならないかなって…」チラ

春香「え?」

千早「ううん!なんでもないの!」フルフル

春香「ふふーん♪一緒に作ってみたら?」

千早「でも…、私、邪魔しちゃうかも…」

春香「大丈夫だってっ♪みんなで作れば楽しいよ!」

千早「でも…」

春香「美希!千早ちゃんもなにか作るって!」

千早「ちょ、ちょっとはるかっ!」

春香「いいからいいから♪」

美希「じゃ、千早さん!ツナマヨ一緒に作るの!」

千早「もう…わ、わかったわ…」

ガチャリ
響「冷蔵庫にまだまだ材料入ってるぞ…
鮭フレークにー、たらこと明太子は別々に持ってきてるんだな…
昆布、海苔の佃煮、うぅ…これ見てるだけでお腹空いてくるさー…」グー

ハム蔵「ヂュイヂュヂュイ」グー
響「ハム蔵…食べたいからってそれはおにぎりに入れちゃダメだと思うぞ」
ハム蔵「ヂュー?」
響「いや、それもダメなんじゃないか?」

真美「ひびきんの通訳が無いからわかんない!」
亜美「ハム蔵はどんなものを混入しようとしているというのか!」

亜美真美「謎は深まるばかり!正解はCMのあと!」ビシッ

伊織「CMってなによ…」

雪歩「じゃあ私、お茶の準備しておこうかな?」

春香「あ、そうだね!私も手伝うよ!」

雪歩「ありがとうー。お茶っ葉と急須…あ、お茶っ葉無いかも?」カラッ

春香「あららー、ホントだ…これで終わりだっけ?」ゴソゴソ

雪歩「どうだろう?」

小鳥「あら、そういえばもう無いかもしれないわね…。さっき買ってくればよかったわ」

春香「じゃあ私達、買ってきます!」

雪歩「えっと、銘柄は…」

春香「缶持っていく?無くても売ってるのでいいかも!行こっ」

雪歩「うん、一缶くらいならなんでもいいよね」

春香「いってきまーす!」

雪歩「いってきますー」

小鳥「はーい、気をつけてねー」

バタン

(あわわっ!)ドシーン
(春香ちゃん大丈夫?)
(えへへ、平気平気!)

小鳥「気をつけてって言ったばかりなのに…」

パカッ
美希「ツナ缶を深めのお皿に開けて、味付けには麺つゆが楽チンなの。こんくらいかな?
はい、千早さん混ぜてね」

やよい「うちでも麺つゆはよく使いますよ!
お醤油とは違う味付けになるし、手間もはぶけていいですよね!」

千早「混ぜるだけなら私でも…」マゼッマゼッ…

美希「じゃあ、やよい、ここにマヨネーズを入れてね!」

やよい「うっうー!マヨネーズ入れますね!」スチャ

千早「わ、わかったわ!」ビクビク

美希「構えなくても大丈夫だよ…?」

千早「え、えぇそうね…」

美希「マヨネーズの分量は多すぎないほうがいいかも。酸っぱくなっちゃうし」

やよい「はーい!じゃあ様子見ながら少しずつー」ウニュー

美希「おにぎりの具って調理せずにそのまま使うことが多いし、調理したとしても混ぜるだけの物も多いの」

あずさ「混ぜるだけでもツナの香りがするわねー。なんだか私、お腹すいてきちゃったわ」

響「自分もだぞ…」
ハム蔵「ヂュイーヂュヂュー」

響「留守番してるみんなの夜ご飯分しか用意して出かけなかったから
今日は急いで帰ってもハム蔵の分はウチにはないぞー」

ハム蔵「ヂュー!」
響「そういう予定だって言ったじゃないか、それにさっきのおにぎりも半分食べたじゃないかー!」

亜美「まぁまぁお二人さん、ここは兄ちゃん達がご飯を持ってくるのを待とうじゃないかい」
真美「ホカホカのご飯でおにぎりパーティなんて滅多にありゃーせんぜぃ」

美希「んー、でもご飯ができたとしても
さすがにミキ一人じゃみんなの分のおにぎり作るの大変だから、みんなで作る?」

伊織「まー、そうなるわよね」

美希「じゃ、でこちゃん、これ、そっちのテーブルでお皿に開けておいてね!」

伊織「なんで私が…」

美希「開けて並べておいて、みんなで好きな具をおにぎりにすれば楽しいと思うな!」

伊織「だからぁ…はぁ…、もう、わかったわよ」

響「よーし!伊織!自分も手伝うぞ!」

あずさ「ふふふ!私もお手伝いするわね伊織ちゃん」

伊織「はいはい、じゃあ持って持って、あっち行くわよ」

律子「ふふ、みんな、こういうイベント久しぶりで盛り上がってるわね」

小鳥「楽しそうですねっ」

律子「じゃあ私は出来るまで仕事進めておかないとー!スケジュール確認確認!」

小鳥「そういえば事務仕事の途中でした…。私も楽しみなので頑張って仕事しちゃいますよ!」

亜美「じゃあ亜美もご飯ができるまで素材でも集めますか」
真美「そうだね!真美もまだ出てないクエストがあるし!」

伊織「そこっ!ゲームしてないで手伝いなさい!」

亜美真美「あーい」

☆☆☆☆☆ だいたい30分後 ☆☆☆☆☆

伊織「こうして並べてみると…」

響「壮観だぞ…」
ハム蔵「ヂュー…」
伊織「どんだけ材料持ってきてるのよ…」
あずさ「ちょっとだけなら食べてもいいかしら…」
亜美「あずさお姉ちゃん、我慢しようよ」
真美「我慢した時、ご飯がさらに美味しくなるんだね」

美希「うん!これであとはご飯だけだね!」

春香「お湯もしばらくすれば沸くからお茶もばっちり!」

バターン

貴音「皆様、大変長らくお待たせいたしました!」ズズイ

真「ジャーン!炊きたて、大量のご飯お待ちどうさまー!」ヨイショ

P「大丈夫か?入り口通るかこれ?」ヨイショ

真「プロデューサー、一回向き変えちゃいましょう!」ドタバタ

伊織「さすが業務用ね…」

雪歩「真ちゃん、大丈夫?」

P「よし、通った、どこ置くんだー?」

美希「ハニー!こっちこっちー!」

P「よーし、真、下ろすぞ!」セーノ

真「ふー!みんなお待たせ!あ、コンセント、保温保温っと」

美希「ねぇハニー!開けていい?」ワクワク

P「おうっ!いいぞ!」

美希「それー!」パカッ

ホカホカホカホカホカホカ…

みんな「「「おおおおー!」」」

響「おにぎりじゃなくて、もうこれで食べてもいいくらいだぞ…」キラキラ

雪歩「こんなに大量のご飯、見たことないよ!」キラキラ

春香「プロデューサーさん!メガネ曇ってますよ!メガネ!」

P「あぁ、なんも見えん!」マッシロ

真美「こんなにたくさんの綺麗なご飯…」
亜美「テンション、超あがりますなー!」

小鳥「うーん!良い匂い!」

貴音「たるき亭で、焼き鳥もお土産に頂きました。こちらも具に使ってみてはいかがでしょうか?」

真美「さっすがお姫ちん!抜かり無いですな!」
亜美「それじゃ、それはこっちに並べるよ!」

美希「さあ、ハニーたちも手を洗ってきて!みんなでおにぎり作るよ!
お皿もたくさんあるからじゃんじゃんおにぎりを並べるの!」

貴音「なるほど、自らの手で作るおにぎり…まこと、良き催しですね」

美希「じゃあ、みんなでおにぎり作るのー!好きな具を入れてね!」

みんな「おー!」

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


美希「柔らかい具を入れるときはね、こう包むようにご飯で具をくるんで…」

小鳥「ふむふむ…!」


やよい「形がうまく出来なくて難しい時は
お椀かお茶碗を2つ用意してご飯をいれて用意したお椀2つを合わせていっぱい振ると簡単に形ができるんだよ!」

伊織「へぇー!なるほど…それはアイデアね…」

春香「千早ちゃん、上手上手!」

千早「そ、そう?どうかしら?」

春香「できたできた!」

千早「あ、崩れた…」

春香「あっ…」

P「おにぎりは柔らかく握っても崩れちゃうからな、結構ギューギューやっちゃっていいと思うぞ」

千早「なるほど…。もう一度!」

春香「うんうん!」

亜美「じゃーん!完成!ウメと昆布の合わせ技!」

真美「じゃーん!完成!明太子とマヨネーズの合わせ技!」

亜美「おむすびころりんに出てくるおにぎりくらいネズミが亜美達のおにぎりに喜んじゃうね!」
真美「ゆきぴょんが掘った穴も真美達のおにぎりをバンバン飲み込んじゃうよね!」

雪歩「おむすびころりんのおむすびが落ちた穴は私が掘ったわけじゃ…」


真「おおっ…お皿たくさん用意したのにどんどんおにぎりが並んでいく…」

響「すごいぞハム蔵!ラップに包んだご飯をこんなに綺麗な形にできるハムスターは他にいないぞ!」
ハム蔵「ヂュウッ!」ドヤァ…

貴音「こうして丸く作れば、月のように見えませんか…?」

あずさ「うふふ…確かにそうね~!それにしても、おにぎりの具、たくさんあって迷っちゃいますね」

律子「あずささん、鮭フレークとかどうですか?」

あずさ「あら、それも美味しそうですね!」

ワイワイガヤガヤ

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


P「綺麗に使ったなー。保温ジャーからっぽだぞ」パカッ

美希「でもこれだけあればお腹いっぱい食べられるの!」

春香「みんな、いろんな大きさしてて食べるの楽しみ!」

響「早く食べたいぞー!」

美希「そうだね!じゃあ、みんなで、好きなの食べるのー!」



みんな「「「いっただっきまーす!」」」

パクッ

響「お、これは昆布だぞ!歯ごたえもよくて美味しいなー!」モグモグ

雪歩「私もだ!んー!甘い味付けでおいしー!」モグ

小鳥「焼き鳥が具に…こんなお夜食がうちでも作れたら私、カロリーとか…考えるのも恐ろしいわ…!」

千早「自分で作ったおにぎり…!」モグ

春香「どう?千早ちゃん?」

千早「春香!」キリッ

春香「ど、どうしたの…?」タジッ…

千早「美味しい…!」ウルウル

春香「うふふ!そっか!よかったね千早ちゃん!」

律子「ん!うめ!梅おにぎりもおいしいわ!」モグモグ

あずさ「うふふ…あら、これはキムチね。辛いものってダイエットに効果あるのよねー。うふふ」

真「ツナマヨおにぎりもおいしい!」モグモグ

やよい「うっうー!これは海苔の佃煮が具でした!とってもおいしーですー!」モグモグ

貴音「これは、芽かぶですね…。美味です…。いくつでも食べられます」

P「オーソドックスな塩にぎり…。うまい!」モグモグモグ

亜美「こ、これは!明太マヨ!」ピシャーン!
真美「こ、これは!梅こんぶ!」ピシャーン!
亜美真美「うーまーいーぞぉぉぉぉ!!」ゴゴゴゴゴゴゴ!

美希「これはなにかなー?はむっ。んー!鮭!おいしーの!」

伊織「たらこおにぎり…おいしー!」モグモグ

美希「でこちゃんにおにぎりの美味しさを伝えるためにやったけど」

伊織「もぐもぐ…。そういえばそうだったわね、っていやいや!そもそもそんな話じゃなかったでしょ!」

美希「みんなに喜んでもらえてよかったの!」

伊織「まぁ、それはそうね…」モグ

美希「さ、でこちゃん、もっとたくさん食べて食べて!」ズイ

伊織「言われなくても食べるわよ!それとでこちゃんでこちゃん言うな!」




765プロでのおにぎりパーティはみんなが笑い、お腹いっぱいでとっても幸せになりました。


久しぶりに事務所のみんなが揃っての楽しいひととき…。

彼女たちはこれからさらに団結して活動に熱が入るのでした。

☆☆☆☆☆ その日の深夜 765プロ社長室 ☆☆☆☆☆

ガチャ

高木「ふふ…今夜はアイドルたち、久しぶりにみんなで楽しく過ごせたみたいじゃないか…」

高木「最近忙しかった彼女たちにこういうイベントができて…息抜きができたようでよかったよかった」

高木「ん?これは…。ははは!」

『美希ちゃんが社長にも食べてもらおうって
おにぎりをみんなで1つずつ作りました。
みんなで作ったら結構な量になっちゃいましたけど、
是非食べてくださいね。 美希ちゃん曰く、
「冷めても美味しいからおにぎりはすごいの!」だそうですよ!     音無』

高木「はっはっは!これは!豪華な夜食だ!どれさっそく…」パクッ


おしまい。

ああ、書くの忘れてた
おにぎりのステマな

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