やよい「うっうー!お金くれるおじさん大好きですーっ!」(693)

P「大学の奨学金と、あとは生活費を多少ですね」

小鳥「あしながおじさん、ってやつですか?」

P「ええ。育英会に仲介してもらって、個人的に援助してるんです」

P「もうすぐ3年くらいになるかな?手紙のやり取りもしてるんですよ」

小鳥「へぇ…やよいちゃんもいつの間にか成人したんですよね。兄弟多いみたいだし、学費とか大変そう」

P「アイドルを始める前よりはマシみたいですが、引退した今はやっぱり生活もちょっと苦しいみたいですよ」

──────

あしながおじさんへ

お元気ですか?いつもありがとうございます
私はこの春から大学3年生になります
弟が大学受験で、大変な一年になりそうですが
元気でやっていきたいと思います

お返事待ってますね
              高槻やよい

──────

P「そうか、長介もそんな歳か」

P「文体から、大人な雰囲気が伝わってくるな。立派に成長してくれて嬉しいよ」

P「何年も顔を合わせてないけど、元気でやってるようでよかった」

小鳥「あら?それ…」

P「あ」

小鳥「お手紙…やよいちゃんから?」

小鳥「うわっ、こんなにいっぱい…全部とってあるんですか」

P「あはは、お恥ずかしい」

小鳥「いいことじゃありませんか。あー、久しぶりにやよいちゃんに会いたくなっちゃったなー」

P「俺も、あいつがここを辞めて以来会ってないです」

小鳥「20歳のやよいちゃんか……どんな感じなんだろう」

P「あれからずいぶん経ちましたもんね。俺ももうすぐ30ですよ。アラサーですよ」



P「…あれ、小鳥さん?いつの間にかいなくなってる」

──────

やよいちゃんへ

お手紙ありがとう。僕はいつもどおり、元気でやってます。
弟さんが大学受験ということで、いろいろ大変になるかと思いますが
一緒にがんばっていきましょうね

ところで、やよいちゃんが受験生だったころはどんな感じだったんでしょうか?
よかったらおじさんに教えてくれると嬉しいな

お返事待ってます
            おしながおじさんより

──────

P「よし」

ガチャリ

春香「プロデューサーさん、こんにちは!」


P「おお春香、今日も元気だな」

春香「はい!今から新宿のEDAYAでCD発売イベントがあるんで、行って来ますね!」

P「頑張ってな」

P「春香って、ここじゃ今は相当の古株だったな」

P「…やよいのいたころとはずいぶん変わったもんだ」

律子「久しぶりですね、その名前を聞くの」

P「律子…」

律子「やよいがどうかしました?」

P「いや、もう長いこと顔を見てないなーと思って」

律子「引退したの、もう4年もまえですよ」

P「そんなになったのか…まだまだ若かったのに、もったいなかったな」

律子「いまさら何を言ってるんですか。今も他に現役アイドルがいっぱいいるでしょ」

P「悪い悪い。つい」

律子「…年をとると感傷的になるってのは、本当なんですね」

P「おい。お前だって人のこといえないだろ、何歳差だよ」

律子「今や私にそんなこといえるのも、事務所じゃ貴方くらいですよ」

P「………」

律子「…もう、だからこういう空気やめてっていってるでしょう!」

P「ははは」

律子「まぁ、気持ちは分かりますよ?プロデューサー殿がここにきたときのアイドルで、今も残ってるのは春香だけ」

律子「アイドルの数自体は増えたけれども、なんだかんだ寂しいもんですから」

P「そうだなぁ」

律子「で、どうしてやよいの話が?」

P「なんでもないんだ。ただなんとなく思い出してな」

律子「ふーん」

律子「…元気にやってると良いですけどね」

P「うん」

──────

春香「お疲れ様でしたー!」

D「おつかれさまです、天海さん」

春香「あ、これ差し入れ作ってきたんで、後でスタッフの皆さんでどうぞ」

D「うわぁ、おいしそう!いただきますね」

春香「それじゃ、失礼します!」



春香「お客さんいっぱいでイベントも大成功!うふふ」

春香「事務所に寄って帰ろーっと……あれ」

春香「あそこにいるのは…まさか」

春香「やよい!」

やよい「……ふぇ?」

春香「やよい、私だよ!覚えてる?765プロの」

やよい「はわっ、春香さん!お久しぶりです!すっごく大人っぽくなってるから分かりませんでしたー!」

春香「久しぶりだよーっ!やよいもこんなに美人になっちゃって……!」ギュゥゥ

やよい「あう、く、苦しいれふ…」

春香「あ、ごめん」

やよい「今日はお仕事だったんですか?」

春香「そうだよ。近所のEDAYAでイベントやってたの」

やよい「えぇっ!?すぐ近くじゃないですか!言ってくれれば見に行ったのに」

春香「あら、ごめんごめん」

やよい「次はちゃんと教えてくださいね?…今から帰りですか?」

春香「うん、その前に事務所に寄ってから…そうだ!やよいもおいでよ、久しぶりに!」

やよい「い、いいんでしょうか?」

春香「もちろんだよ!プロデューサーさんもいるよ」

やよい「プロデューサーも?」

春香「きっとみんな歓迎してくれるよ!ささ、こっち!」

──────

ガチャリ

春香「ただいまー!」

小鳥「春香ちゃん、おかえりなさ………あーっ!!!」

やよい「えへへ、小鳥さん…お久しぶりです」

小鳥「キャ─────ッ!!やよいちゃんじゃないのよーっ!!」

春香「小鳥さん、喜びすぎですよ」

小鳥「だって!だって!もう何年も会ってなかったのに……うわー、背も伸びてすっかり美人になっちゃったわね!」

やよい「あ、ありがとうございます」

春香「ですよね?すっごく美人になりましたよね、やよい!やよい美人!」

やよい「そんな、平安美人みたいに…えへへ」

小鳥「ちょっと、他の人も呼ばないと!律子さん!律子さーん!」

律子「何なんですか小鳥さん、としがいも……」

やよい「律子さん、お久しぶりです!」

律子「キャ──────ッ!!やよいじゃないのよーっ!!」

春香「律子さん、喜びすぎですよ」

律子「だって!だって!もう何年も会ってなかったのに……うわー背も伸びてすっかり美人になったわね!」

やよい「あ、ありがとうございます」

春香「(デジャヴだ)」

小鳥「待っててね、今お茶入れるわ」スタスタ

春香「プロデューサーさんはいないんですか?」

律子「残念だったわね、ついさっき別の子の営業の迎えにいったところよ」

やよい「あ、そうだったんですか…」

春香「残念だね」

律子「しばらくしたら戻ってくると思うけど。待ってる?」

やよい「……いえ、ご飯作りに帰らないとダメなんで今日は帰ります!」

春香「えー?ゆっくりしていきなよせっかくなんだし」

やよい「そうしたいんですけど、みんな待ってるから…また遊びに来ても良いですか」

律子「もちろんよ、いつでもいらっしゃい。プロデューサーにも、来てたこと伝えておくわ」

やよい「はい!では失礼します」

春香「やよい、またね!」

バタン


小鳥「お茶どうぞー…あら」

律子「あ、ごめんなさい…もう帰っちゃった」

小鳥「えー?もっと話したかったんだけどなぁ…残念」

──────

おじさんへ

今日、とってもいいことがありました!
私が昔アイドルをやってたときの(このことはもう話しましたっけ?)
事務所の先輩の春香さんと、町で偶然あったんです!
春香さんは昔も優しくて美人な人だったんですけど、それよりもずーっと大人っぽくなってて…
思わず見とれちゃいました
そのあと春香さんにつれられて久しぶりに事務所に遊びにいったんですけど、
律子さんや小鳥さんとも会えてとっても嬉しかったです!
律子さんも春香さんと同じくらい、大人っぽく美人になってました!
小鳥さんは変わらず若いままでした

おじさんは最近嬉しかったことありましたか?
お返事待ってます
           高槻やよい

──────

P「なるほど、この前遊びに来たっていう話のときのか」

P「俺も会いたかったなぁ」

律子「行けば良いじゃないですか、家に会いに」

P「おまえ、それじゃなんか俺がやよいにすっげー執着持ってるみたいじゃないか」

律子「ボランティアで奨学金援助してるくせにいまさら何を」

P「ぐぬぬ」

律子「まあいいことなんで咎めはしないですけど。でもなぜこんなことを?」

P「………いろいろあるんだよ」

律子「……そうですか」

律子「私、営業に行ってきますね」

P「行ってらっしゃい」

──────

ガラガラ

やよい「ただいまー」

長介「お帰り。飯作っといたよ」

やよい「え?ありがとう…でも、今日は私が作るって言ってたのに」

長介「姉ちゃんはバイトで忙しいんだから、このくらい任せろよ。俺らだってたいていの家事はこなせるんだから」

やよい「でも、長介は受験なんだから勉強しないと」

長介「飯作ったくらいで受からなくなる大学なんて、始めから受からねぇよ。もうすぐ部活も引退だし、そしたら正式に飯係を引き継いでやるよ」

やよい「…ありがとう。助かる」

ガラガラ

かすみ「ただいまー」

やよい「おかえり、かすみ」

かすみ「あれ?お姉ちゃん、今日はバイト終わるの早いんだね」

やよい「ご飯作るつもりで帰ってきたから。でも長介が作ってくれてた」

かすみ「長介が作ったの?お姉ちゃんのほうがおいしいから好きなんだけどなー」

長介「うっせ」

やよい「じゃ、洗濯物取り込まないと…」

かすみ「あ、私がやるよ」

やよい「そ、そう?」

かすみ「お姉ちゃんバイトで疲れてるんだから、休んでていいよ」

やよい「あ、ありがとう…」

長介「飯出来たぞー。今日はもやしチャーハン祭だ!」

ガチャリ

P「おはようー……なんだ、俺が一番のりかよ」

P「まあいい。メールチェックと……あ、やよいに返事書いてやらんとな」

──────

やよいちゃんへ

君がアイドルだった話は昔聞いたと思うよ
僕はテレビには詳しくないけど、大人気だったんだろう?
やよいちゃんは元気いっぱいだから、きっとファンもたくさんいたんだろうね
事務所の先輩も、いい人そうでとってもうらやましいよ
僕の最近のいいことといえば、いつも散歩するかわらで綺麗なタンポポが咲いていたことかな
もうすぐ春なんだって思うと、心がうきうきして来るんだ
やよいちゃんはどの季節が一番好きなのかな?
お返事待ってます
        あしながおじさん

──────

P「…まやよいはAランクで引退したし、トップアイドルの一人と考えて差し支えないだろう」

P「タンポポのくだりは完全にフィクションだがな」

P「…こうやってやよいと文通してるときが一番嬉しい」

P「なんて恥ずかしいしキモい。30手前のおっさんが何言ってるんだよ」

P「あしながおじさんは、多少ファンシーな路線で無いとダメなんだ」

P「……早く出しに行こう」

ガチャリ

春香「おはようございまーす!」

P「うぉっ!?」

春香「わっ、プロデューサーさん。早いですね」

P「お、おう。おはよう」

春香「それ、手紙ですか?」

P「(そういえば、春香にはやよいとのこと何も言ってなかったっけな)」

P「(変な態度をとっても怪しまれるだけだしな。普通に行くか)」

P「ああ、ちょっと昔の友達にな」

春香「へぇ。メールとかじゃないんですね」

P「メールを簡単に送れる時代だからこそ、手紙のよさが引き立つんだよ」

春香「なるほどー…どんなお友達なんですか?」

P「う、うーんと…元気な奴だよ。ちょっと年下だけど、昔はよく一緒にいた」

春香「そうなんですかー。私も久しぶりに高校の友達とお話してみよっかな」

P「いいんじゃないか?積もる話もあるだろう」

春香「ですね、今度遊びに誘ってみます。私今日はレッスンなんで、早めに行ってきます」

P「おう、頑張れよ」

バタン

P「………ふぅ」

P「いや、まあバレても問題は無いんだけどな…多分」

P「……出しに行こう」

──────

やよい「ふーっ、バイト終わりっ」

やよい「まだ夕方か…ちょっと早いけど、帰ってゆっくりしようかな…」


『またいつでもいらっしゃい』


やよい「………」

やよい「いきなり行ったら、迷惑かな?」

響「だーかーらー、あの子はそういうんじゃ伸びないんだって!もっと厳しく行かないとダメさー!」

真「違うよ、あの子はほめて伸ばすタイプ!今日の見た?響に怒られて萎縮してたじゃないか!」

響「あの程度でやる気なくされても困るんだけどなー」

真「ちょっと、そんな言い方は無いだろ!?」


やよい「あれ?あの二人…」

響「あるよ!あのぐらい厳しいのに耐えてもらわないと意味無いぞ!」


真「…はぁ、難しいなぁ………って」

響「…ん?」

やよい「真さん?響さん?」


真「やよいーっ!!」

響「うそっ!?ホントにやよいかっ!?」

やよい「はいっ!お久しぶりです!」

真「うわー……やよい、メチャクチャ美人じゃないか…」

響「自分の身長抜かしたんだな、やよい……」

やよい「えへへ」

真「懐かしいなー…やよいが事務所を辞めたのが4年前だから」

響「もしかして、今20歳?」

やよい「はい、大学3年生です!」

真「若いなー」

やよい「真さんもまだまだ若いですよー」

響「気にしなくていいぞ。真はこういうことよく言う年頃だから」

真「ちょっと!」

やよい「二人は今も仲良いんですね」

真「あぁ、そうなんだよ。ボクたちも去年そろってアイドル引退してさ」

響「今はダンススクールのコーチやってるんだ!」

やよい「そうだったんですかー」

真「今のところは、話題性でなんとか人気出してるって感じなんだけどね」

響「そうそう。『元トップアイドルの二人が一生懸命指導します!』ってさ」

真「よかったらやよいも今度遊びにおいでよ!」

やよい「行きたいけど、ダンスなんてもう何年もやってないですよ?」

響「そんなの気にしなくていいさー!体動かすと楽しいよ!」

やよい「…じゃ、時間が出来たら」

真「いつでも歓迎だよ!」

響「それで、やよいはこれから帰るところか?」

やよい「はい!あ、でも事務所に寄ってみようかなーって」

真「765プロに?」

響「ホントか!?自分も久しぶりに遊びに行きたいぞ!」

──────

真「うわー、この階段も懐かしいなー」

響「なんかちょっと緊張してきたぞ…」

やよい「プロデューサー、いるかな?」

ガチャリ

やよい「こんばんはー…」

小鳥「あら、やよいちゃん。また来てくれたの?いらっしゃい」

やよい「小鳥さんこんばんは!あの、それとあと二人」

響「ピーヨちゃん!」

真「お久しぶりです!」



小鳥「キャ───────ッ」

響「ちょっ…ぴよ子うるさい」

小鳥「だって、だって!」

真「まあ久しぶりだし、いいじゃないか」

やよい「さっき偶然会ったんで、一緒に行きませんか?って」

小鳥「やよいちゃんGJよ!!」

やよい「じーじぇい?」

小鳥「律子さん!律子さん!」


律子「なんですか小鳥さん、騒々し…」

響「久しぶり!」

真「元気だった?」


律子「キャ──────ッ」

響「律子もかよ」

真「これは予想外」

律子「あんたたち久しぶりじゃない!元気だった!?」

やよい「さっき偶然会ったから」

律子「グッジョブよやよい!」

やよい「ぐっじょぶ?」

小鳥「今お茶入れるわね」スタスタ

やよい「春香さんやプロデューサーはいますか?」

律子「春香ならもうすぐ帰ってくると思うけど…プロデューサーはどうかしら」

律子「電話してみるわ」prrrrrr

真「いやー、懐かしいなー。ここは全然変わらないね」

響「真の奴、さっきから懐かしいばっかりだぞ」

やよい「久しぶりですもんねー」

響「違うぞやよい。真は歳をとったんだ」

真「や、やめろよ響…別にいいじゃないか」

やよい「真さんはまだまだ若くて綺麗ですよー」

律子「小鳥さん、お茶こぼしてますよ」

真「やよいぃ」ギュゥゥ

やよい「あうっ、苦しいれふ」


ガチャリ

春香「ただいまー!」

響「あ、お帰り春香」

真「お帰りー」

春香「ただいまー」

やよい「春香さん、お疲れ様です!」

春香「お疲れー、やよい」



春香「キャ───────ッ」

春香「真!響ちゃん!いったいどうしたの!?」

真「いやー、さっきやよいと偶然」

響「町で会っちゃって」

やよい「一緒に遊びに来ようってなったんです」

春香「よくやったわやよいっ!」

やよい「はい!」


律子「はい……はい。そうですか…ところで今、事務所に誰が来てると思います?」

律子「響と真もですよ!早く帰ってきてください。きっと喜びます」

律子「……え?どのくらいですか?」

律子「………わかりました…仕方ないですよ。では後ほど」ピッ

真「プロデューサーはいつ帰ってくるの?」

律子「渋滞に引っかかったそうよ。かなり時間かかるって」

響「そっかー、残念」

律子「時間大丈夫なら、来るまで待っててくれてもいいのよ」

真「いや、長居しちゃ悪いし早めに帰るよ」

小鳥「遠慮なんて要らないのに」

響「また遊びに来るさー」

やよい「私も、帰ってやらなきゃいけないことが」

律子「…そう。やよい、何度もごめんなさいね」

やよい「いいんです。また遊びに来てもいいですか?」

小鳥「もちろんよ」

真「じゃ、また!」

響「元気でなー!」

やよい「失礼しまーす」

バタン

春香「…いやー、久しぶりに会うと嬉しいですねっ!」

律子「元気にやってるようで何よりだわ」

小鳥「プロデューサーさんにも会わせてあげたかったわねー」

──────

おじさんへ

今日、また事務所の先輩と偶然会いました!
真さんと響きさんって言うんですけど、アイドルを引退したあとはダンススクールをやってるそうです
私はアイドル時代もダンスはあんまり得意じゃなかったから、二人はすごいなーっていつも尊敬してました
その後事務所へ行って、またみんなでおしゃべりしたんです
とっても楽しかったんですけど、プロデューサーは忙しくて会えませんでした
次はお話できたらいいなって思います

そろそろ花粉の季節ですね
おじさんも体調には気をつけてください
            高槻やよい

──────

P「そうそう、この間真たちのダンススクール見に行ってきたんだ」

律子「え、そんな暇あったんですか?」

P「30分ほどな。すごい大盛況だったよ」

律子「そりゃ、元トップアイドルが二人もコーチしてるんですから話題にならないわけありません」

P「元気そうで何よりだよ」

晩飯食ってくる

──────

やよいちゃんへ

ダンスが得意で、スクールを開いたっていう先輩、かっこいいね
僕は運動神経はあまり無いから、学校で昔やったダンスもあんまり上手に出来なかった記憶があるよ
プロデューサーっていうのは、君がアイドルだったころにお世話になった人なのかな?
会えなくて残念だったね、きっと次はお話できるよ

僕は花粉症にはならない体質だから平気だよ
やよいちゃんも体に気をつけて
              あしながおじさん

──────

ガラガラ

やよい「ただいまー」

長介「お、お帰り…姉ちゃん」

やよい「今日も長介がご飯作ってくれたの?ありがとう」

長介「あ、ああ、それはいいんだけどさ、実は……」


父「あ?やよい帰ってきたのか?」

やよい「!」

──────

P「春香、お前に演劇の話が出てる」

春香「えっ、ホントですか!?」

P「決して大きな規模ではないけどな。有名な俳優さんが何人か出るらしいし、お前も学べることがあるだろう」

春香「で、私はどんな役で?」

P「まだ詳しくは決まってないみたいだが…あ、ヒロイン役はすでに決まってるから助演に限られるそうだ…どうする?」

春香「やります!いい経験が出来そうですし」

P「そうか。ならディレクターに電話しよう…そうだ」

P「ヒロインの女優、誰か聞きたいか?びっくりするぞ」

春香「え…だれです」

P「星井美希だよ」

美希「はるかーっ!」

春香「美希!元気だった?」

美希「すっごく久しぶりなの。春香、美人になったね」

春香「いやいや、美希こそ……すごいスタイル良いんだね」

美希「そう?ありがと」

P「よう、美希」

美希「ハニー!」

P「バカ、その呼び方はやめろって…」

美希「もうずっと会いたくて会いたくて震えてたの」

P「先週会ったばっかりだろ…まったく」

春香「はは…変わらないね、美希。……ん?」

春香「あの…プロデューサーさん、今『先週も会った』って」

P「あ…いや、別に」

美希「教えてあげる。ハニーはね」

春香「まさか……!」

P「違う違う!そういうのじゃない!」

P「コイツが毎週毎週メールよこしてきて…先週ってのはたまたまだ!」

美希「えー、そんな言い方ないの」

P「お前も876に移籍して何年になるんだ?いい加減俺から離れろ」

美希「それは無理なよーきゅーだって思うな」

春香「…プロデューサーさん……それはちょっと…」

P「だからちょっとあって話しただけだ。何もしてないって」

P「はぁ……せっかく移籍したのにこれだ。社長の思惑も見事に外れたみたいだな」

美希「だって、ミキにはハニーしか考えられないの。ねえ、もうミキ21だよ?」

美希「結婚できる歳になってもう5年だよ?待たせすぎなの」

P「……とにかく、今はそういう話をしに来たんじゃない」

P「俺は春香のサポートをしに来た。美希は自分のプロデューサーのところに戻れ」

美希「プロデューサーもミキのこういうトコは黙認してるよ?」

P「元Pにここまで執着もたれてちゃ、プロデューサーさん泣くぞ」

美希「女のプロデューサーだから大丈夫」

P「…春香、楽屋行くぞ」

春香「はい…美希、またね」

美希「ハニー!今日の夜もちゃんとメールしてよね!」

P「こらっ!」

──────

やよい「ふーっ、今日のバイトも終わり…っと」

やよい「………」

やよい「……だいじょうぶかな…」

真「……おーい…おーい!やよい!」

やよい「あれっ?真さん、こんばんは」

真「バイト?お疲れ!ねえねぇ、さっきあっちで雪歩に会ったんだ!」

やよい「雪歩さんですか?」

真「響が今捕まえてる。良かったら一緒に会いに行こうよ!」

やよい「…はい!」



響「おっ、やよいが来たぞ!」

雪歩「やよいちゃん、お久しぶりだね」

やよい「雪歩さん、お久しぶりです!」

真「ね?言っただろ雪歩!やよい、すっごく美人になってるって!」

雪歩「ホントだね。大人っぽくなったよ」

やよい「ありがとうございます」

響「ね、ね。せっかくだし今度は雪歩も連れて事務所に遊びに行こうよ!」


真「良いね!雪歩は大丈夫?」

雪歩「う、うん。私は平気だよ」

響「やよいは?」

やよい「…ごめんなさい。今日はちょっと早く帰らないとダメなんで」

真「…そっかぁ。残念」

響「また今度一緒に行くさー!」

雪歩「やよいちゃん、またね」

やよい「はい!」


やよい「雪歩さんも、とっても綺麗だったなー」

──────

ガチャリ

真「こんばんはー!」

響「また遊びに来たぞ!」

雪歩「おじゃましますぅ」

小鳥「あら、いらっしゃ……まぁ!」

小鳥「雪歩ちゃんじゃない!久しぶりね!」

雪歩「はい、お久しぶりです…えへへ」

小鳥「律子さん!律子さーん!」

律子「何ですか小鳥さん……まぁ!」

律子「雪歩じゃない!久しぶりね!」

雪歩「はい、お久しぶりです…えへへ」

律子「雪歩はいま何をやってるの?」

雪歩「あの、会社の受付嬢を…」

真「いいなー、かわいらしい仕事で。雪歩にぴったりじゃないか」

雪歩「そ、そんなことないよ」

小鳥「男の人は大丈夫なの?」

雪歩「なんとか、普通に話せるくらいには…でないと仕事になりませんから」

響「ここにいたころには『プロデューサー以外の男の人には触れられたくない』見たいなこと言ってたのにな!」

雪歩「ちょっ、響ちゃん…昔の話だよぅ」

律子「確かに、昔の雪歩からは想像つかない職業かもね。成長したじゃない」

雪歩「あ、ありがとうございます」


ガチャリ

P「ただいまー」

真「あっ、プロデューサー!」

響「帰ってくるの遅いぞ!」

P「お前ら!また来てたのか」

律子「お帰りなさい。雪歩もいますよ」

P「えっ、雪歩?」

雪歩「あ、どうも…ご無沙汰してますぅ」

P「雪歩!ひさしぶりだなぁ!元気だったか!?」

雪歩「は、はい…プロデューサーもお元気でしたか?」

P「元気だよ元気だよ!いやぁわざわざ来てくれるなんて嬉しいなぁ」

春香「ただいまー」

美希「遊びに来たの!」

真「美希!?」

美希「…あ!?真クンなのー!!」

響「なんで美希が!?876に移籍したんだろ!?」

美希「響、知ってたの?プロデューサーが今日だけ遊びに行ってもいいって言ってくれたの」

美希「その今日に限ってみんなと会えるなんて、運がいいの!」

雪歩「美希ちゃん、大人っぽくなったね」

美希「雪歩も綺麗になったって思うな!」

春香「…こうやってみんなでお喋りするのって、なんだか懐かしくてワクワクしちゃうね」

P「…今日はやよいは来てないのか」

響「誘ったけど、忙しかったみたいだぞ」

真「次も一緒に遊びに来ますよ!」

律子「そんなことばっか言ってられないでしょ。みんな仕事や学校があるんだから」

響「うぅー、そうだぞ…例のあの子の教育方針で、まだ真と揉めてるんだった」

真「そうなんだよなぁ…なかなか響と折り合いがつかなくて」

雪歩「仕事で対立してる割には、二人とも仲良いんだね」

真「まあ、それはそれ」

響「これはこれだからな」

美希「さすが真クンは男らしいの」

真「えっ」

──────
長介「かすみ…姉ちゃんとお父さん、どんな感じ?」

かすみ「…あんまりいい雰囲気じゃないみたい。たぶんお金の話してる」

長介「……姉ちゃん……」




やよい「……いままでどこ行ってたの?お母さんは」

父「あーいや、帰ってきたわけじゃないんだ。母さんは実家に帰ってる」

やよい「………じゃあ何しにきたの」

父「ひどい言い方だなぁ父親に向かって。なに、たまたま近くを通ったからお前らが元気にやってるか見に来たんだよ」

父「ついでに1泊させてもらっただけじゃねえか」

やよい「……もう用事は済んだ?」

父「歓迎されてないなぁ…しゃあねぇか」

父「帰る前に、ひとつだけ頼みごとがあるんだ。ちょっとサインしてほしい書類があってな」

やよい「……これって」

やよい「……これって」

父「あ?大丈夫大丈夫、心配するな。ただの形式上のもんだよ」

やよい「連帯保証人なんて、私ならないよ」

父「だから、心配いらねぇって。お前らに迷惑はかけねぇよ、父親を信じられねぇのか?」

やよい「………」

父「な。ちゃんと返せば何もない。お前たちには何の害も無い。ただサインだけしてくれればいい」

やよい「…………」

父「さっさと書けよ」

やよい「……………」

父「お前が書かないんなら、長介に頼むしかないなぁ…それがダメならかすみだな」

やよい「やめてっ!長介は受験なの…そんな心配させられない!」

父「なら分かってるな?」

やよい「……………」

父「ほら」

やよい「………………」







父「さっすが、おれの自慢の娘だぜ」

書き溜めなくなったから煮詰めてくる

一応言っておくとタイトルは目を引くかなと思っただけ
他意はない

──────

P「ふぅ………」

P「ひまだ」

P「(春香は演劇の稽古、律子は営業、小鳥さんと社長は出張…)」

P「(他のアイドルも余り手がかからなくなったし)」

P「(なにより…最近、やよいからの返事が来ない)」

P「…ま、ずっと続くわけは無いんだが…分かっててもちょっと寂しいなぁ」

P「…おっさんがなに感傷に浸ってるんだよ…」

P「事務所は空けといていいって言われたし…どっか出かけるかな」グゥー

P「そういや飯食ってなかったな…」

P「ラーメンでも食いに行くか」

P「二十郎じゃないか。こんな所に出来てたんだな」

ガラガラ

 「いらっしゃいまし」

P「ども」

P「(客俺しかいねぇじゃん)」

 「かうんたぁ席へどうぞ」

P「はいよ、かうんたぁね」

 「ご注文は?」

P「うーん、どれにしようかな…」

 「迷ったときは、当店オリジナルメニュー『麺妖な』がおすすめですよ」

P「…なるほど、んじゃそれで……」

 「承知いたしました」

 「お待たせいたしました」

P「いただきます」ズズズズズ

P「……うん。上手い」

 「それはまこと善き事」

P「うん、とくにこの細長ーい白ネギ…まるで髪の毛みたいに細いな」

P「いい食感だ」

 「ありがとうございます」

P「…………それで」

P「なんでこんなところで働いてるんだ?」

貴音「何故と申されましても……ここで働いているのは、いわゆるあるばいとというものですよ」

P「店長は?」

貴音「私です」

P「」

貴音「というよりも、最早ここで働いておりますのは私一人のみ」

P「バイトが店の命運背負いすぎじゃないか?……替え玉を頼む」

貴音「ええ。ですが、むしろこれで都合がよいのです」ユガキユガキ

貴音「私の夢…それは至高のらぁめんを追求すること」ユガキユガキ

貴音「そのためには、自ら店を持ち提供する側に立つことが近道だと気づかされました」ユガキユガキ

P「…そうか。忙しいんだな」

貴音「このくらい、安いものです」スチャッ

P「…でも、たまには事務所に遊びに来てもいいんだぞ。こんなに近くでやってるんだし」

貴音「お心遣い感謝いたします」スチャッ

P「(…キレのある湯切りだ。ダンス経験が活かされてるな)」

貴音「ですが、私は偶像という肩書きをすでに捨てた身」スチャッ

貴音「私のようなものが邪魔してしまうと、後進の方々に迷惑がかかるやも」スチャッ

P「そんなことはないさ。事実、最近はみんないろいろ遊びに来てるぞ」

P「やよい、真、響、雪歩…美希も」

貴音「私が居て、皆がかまわないとおっしゃるのでしたら…」

P「当たり前じゃないか。で、事務所で上手いラーメンを作ってくれ」

貴音「では、いずれ是非」

P「おう」

貴音「替え玉です」チャポン

P「ありがとう」

P「それにしても、何でここはこんなに客が少ないんだ?」

P「こんなに旨いのに、しかも元アイドルがやってるラーメン屋だぞ」

貴音「それには訳があるのです」

P「どんな?」

貴音「この店に来てくださった方だけが知る、とっぷしぃくれっとです」

P「?」

貴音「それに、お客様が多すぎても、自らのらぁめんを追及する時間が少なくなってゆくばかりです」

貴音「ですから、これでちょうど良いということですよ」

P「…ふぅん」

貴音「ここに来ることの出来たあなた様であれば、いつでもご友人方とご一緒にいらしてください」

P「なんだかよく分からんが…ごちそうさま」

貴音「ありがとうございました」

ガラガラ



P「貴音のやつ…相変わらずよく分からんな」

律子「どうしました?」

P「帰ってたのか。いやなに、すぐそこに新しく二十郎が出来てるだろう?」

律子「はい?何言ってるんですか。二十郎は隣町の商店街にしかないですけど」

P「は?だって駅前の角のあの店の向かいに…」

律子「駅前の角の…その場所はずっと空き家ですよ?何年も前から」

P「……………」

律子「何言ってるんですか、まったく」

P「」

──────

やよい「(……書類にサインしたら、お父さんは逃げるように家を出て行った)」

やよい「どうすればいいんだろう…」

やよい「おじさんに相談してみようかな……」

やよい「!…だ、ダメだよ…!」ブンブン

やよい「ただでさえ、たくさん助けてもらってるのに…頼ってばかりじゃダメ……」

やよい「……そういえば、お手紙…返事まだ書いてなかったな」

やよい「………」

やよい「…また今度にしよう」


ピンポーン


やよい「?誰だろう」


業者「ども。高槻やよいさんのお宅でしょうかネェ?」

業者「あんたの親御さんがネ、うちから借りたお金返さずに消えちまったんですわ」

業者「んで、保証人になってるあんたのとこへ来たってわけです」

業者「利息分含めて961万と427円。今すぐにとは言いませんが」

業者「ご準備のほど、お願いしますぜ」

業者「今日はそれだけでさぁ。では」

ガラガラ
ピシャン


やよい「………………」

頭疲れる
風呂入ってくる

──────

P「やよいから返事が来ない…」

小鳥「おじさん宛のですか?」

P「そうなんです。もう一月も…何かあったのかな」

小鳥「そんなに心配なら、直接会えばいいじゃないですか」

小鳥「実際に何回か事務所に遊びに来てるんですから」

P「いや、それは…」

小鳥「どうして嫌がるんです?」

P「別に嫌がってるわけじゃないんですが…」

小鳥「じゃあどうして?」

小鳥「やよいちゃんも会いたがってましたよ」

小鳥「他の皆は顔を合わせられるのに、自分だけ間が悪いなって言ってました」

P「………やよいがアイドルを辞めた理由、知ってますか?」

小鳥「え?確か、家族を優先させたいとかって」

P「それは表向きの理由です」

小鳥「?」

P「………俺のせいでもあるんです」

P「今じゃ相当昔ですね…やよいのラストコンサートの後の話なんですが」

やよい『じゃじゃーん!車です!』

P『え?車?俺に?』

やよい『今までお世話になったプロデューサーに、感謝の印です!』



P「あの車、400万もしたそうです。俺が喜びそうなのを選んだら、どうしても高いのになっちゃったって」

小鳥「それは聞きましたよ」


P「その直後ですよ。やよいの父親が400万の借金を残して消えました」

小鳥「……えっ?」

P「これは事務所じゃ、俺とやよい以外知らないんですが……全部話します」

P「当然、やよいの家には取立てが来る」

P「そして家族は、やよいの収入から充てようと考えた。考えればひどい話ですが、それしか頼る当てが無かったんです」

P「でも、やよいが1年間で稼いだギャラは500万」

P「そのほとんどを……俺へのお礼なんて馬鹿なことに使うのを、俺は止められなかった」

P「好意は受け取らなきゃという建前で、おいしい思いをしたのは俺なんです………」

P「当然、新車同様のその車を売ってやよいに返そうと俺は提案しました」

P「……拒否されましたよ。せっかくお礼が出来たのに無駄になっちゃ、俺に悪いだなんて」

P「でも、どう考えても優先させるべきはやよいの方でした。400万全部は取り返せませんでしたが、なんとか売り手を見つけて200万」

P「残りの100万は俺の貯金から」

P「それで何とか返しきったってワケです」

小鳥「それで…解決じゃないですか」

P「俺が借金を肩代わりしたこと…俺へのお礼が最悪の形で消えてなくなったこと」

P「その2つにひどいショックを受けて、『必ず返します』と言い残してやよいは引退を表明しました」

小鳥「そんなことが……」

P「結果的に、俺はその金すらもやよいに返してしまってるんですよ」

P「そのことが本当に正しいことなのか、分からなくて」

小鳥「それで合わせる顔がないと」

P「何があしながおじさんですか」

小鳥「でも、プロデューサーさんがこれないって聞いたときのやよいちゃん、すごく寂しそうでした」

小鳥「嫌なことはおいておいて、久しぶりにお話するだけでも何か変わると思いますよ」

P「……もう少し気持ちの整理がついてからにしたいんです」

ガチャリ

春香「プロデューサーさん!うわっ」dngr

P「ちょっ、春香!?大丈夫か」

春香「いててて…聞きましたか!?やよいの弟の長介が…」

春香「暴行を受けて入院したって」

P「……長介が?」

春香「さっきやよいから連絡があって…昨晩病院に運ばれたそうです」

小鳥「暴行って…一体何があったの?」

春香「それが…やよい、話してくれなくて。何か知ってるみたいでしたけど」

P「……………」

春香「プロデューサーさん。私この後暇ですから、お見舞い行きましょう」

P「…………」

春香「……プロデューサーさん?」

小鳥「春香ちゃん。プロデューサーさんはちょっと今忙しいみたいだから、私と行きましょう」

春香「?…はい」

──────

長介「…………ん、ぁぃてて…………」

  「あれ、目覚めたっぽい?」

  「ほらほら!動いちゃダメだYO→」

長介「………ここは…」

  「病院だよ」

  「ずいぶんとひどい怪我して運ばれてきたもんね、キミ」

長介「………姉ちゃんは……?」

亜美「やよいっちのことかい?」

真美「心配しなさんな、さっき帰ってったけど怪我ひとつしてないからさ」

亜美「悪者から勇敢に姉を守る弟…んっふっふ~」

真美「長介、やるじゃん。かっこいいNE!」

長介「………なんで俺の名前、知ってるの……?」

真美「え~!?真美たちのこと忘れたの!?」

亜美「こりゃまたひどいですな真美君、もしかすると頭を打ってるのかも」

真美「なるほど……亜美君!CTの準備を」

長介「……え?…え?もしかして姉ちゃんの友達の……」

亜美「よーやく思い出した?」

真美「元美少女アイドルの双海姉妹だよーん」

長介「………なんで看護師さんなんかやってるの?」

真美「真美たち、大学の実習中だよ」

亜美「親が医者やってると、どーしてもこういう道に進まなくちゃいけないんだよね→」

長介「………」

真美「そういうわけで、今日は大事な友達のやよいっちを守ってくれたお礼として…」

亜美「亜美たちがつきっきりでや・さ・し・く看病してあげるかんね!」

亜真美「「んっふっふ~」」

長介「いや…いいよ。痛いけどもう平気だし」

亜美「おやおや?長介殿~」

真美「照れる必要は無いのだよ~?」

長介「いや、へんな注射とか打たれそう」

真美「何っ!?失礼な!」

亜美「こー見えてもまじめにナースやってるんだYO!」

先生「こら、双海姉妹!まじめに実習せんかっ!!」

亜美「うげっ」

真美「ごめんなさーい」

長介「………ははっ」


春香「失礼しまーす…長介?」

小鳥「高槻長介君いますか?」

亜美「あ、はい。こちらに………」

春香「………」

真美「………はるるん?」

春香「亜美?真美?」

小鳥「……なんてこと」ブバッ

春香「!?」

亜美「うぎゃっ!?ピヨちゃんが鼻血出してぶっ倒れたっ!!」

真美「亜美、ティッシュティッシュ!あとナースコール!」

亜美「どうしよう!?亜美たちナースだよ!?」

真美「えぇっ!?どうすりゃいいの!?」

長介「………ははははっ!!はははっ!」

春香「………長介、怪我は平気?」

亜美「はるるん!はるるんではないか!」

真美「CHO→久しぶりじゃん!!」

春香「あはは、二人とも久しぶり。でも、今は長介の看病を」

亜美「あぁ、そうだった」

先生「双海ィ!!」

真美「ヒェッ!?」

亜美「やってますよぅ!!」

長介「……春香、さん?」

春香「覚えててくれたんだね!久しぶり」

小鳥「」ドクドク

長介「わざわざありがとうございます。まだ痛いけど、平気ですよ」

春香「そう。良かった」

亜美「長介~、うらやましいねぇ」

真美「いまや押しも押されぬトップアイドルが、じきじきに見舞いに来てくれたんだから!」

亜美「それに美人双子ナースもね☆」

長介「…自分で言うなよ」

真美「それとそれと→、超絶……」

真美「………美熟女」ボソッ

真美「のピヨちゃんも!!」

亜美「亜美が男だったら、もうビンビンだね!」

春香「ちょっと亜美///」

長介「下ネタかよ……」

小鳥「ウーン、ビン…ビン…デスッテ…?」

春香「あ、小鳥さんが起きそう」

小鳥「誰がビンビンですって!?」

長介「ちょっ…///」

春香「!」
亜美「!」
真美「!」

小鳥「あれ?私は何を…きゃぁっ!?」

小鳥「亜美ちゃん!真美ちゃん!なんてかわいいコスプレなのっ!?」

真美「コスプレじゃないYO」

春香「小鳥さん、大丈夫ですか?」

小鳥「うーん、平気……あ、そうだ」

小鳥「長介君、怪我の具合はどう?」

長介「は、はい…大丈夫です」

小鳥「そう、良かったわ」

長介「…わ、わざわざありがとうございます…」

小鳥「いいのよ。こんなおばさんに見舞われても嬉しくないと思うけど。…はぁ」

長介「い、いぇ、そんなこと…」

春香「」
亜美「」
真美「」

小鳥「ん?皆どうしたの?」


小鳥「亜美ちゃんたち、ナース服とっても似合ってたわ~」

春香「実習ってやっぱり忙しいんでしょうか?」

小鳥「頑張ってるわね」

長介「相変わらずですよね。良くも悪くも」

春香「…それで、あのね長介…」

春香「やよいは、長介がどうしてこんな怪我をしたのか、理由を知ってるみたいだったんだけど」

春香「…なにかあったの?」

長介「……別に、喧嘩しただけ」

春香「うそだよ。長介はそんなことする子じゃないはずだよ」

長介「何が分かるんですか…」

小鳥「長介君、これはもしかするとやよいちゃんのためになることかもしれないの」

小鳥「言いづらいのは分かるけど、黙ってちゃ何の解決にもならないわ」

長介「…………」


長介「借金取りが」

小鳥「!」
春香「!」


長介「金を払えないなら、別のやり方しかないって言って…姉ちゃんをさらおうとしたんだ」

長介「だから止めようとしたら、逆にボコボコにされた」

長介「………かっこ悪いから言いたくなかっただけだよ………」

春香「別のやり方って……」

小鳥「それで、やよいちゃんは?」

長介「騒ぎが大きくなってきたから、近所の人が様子を見に来たんだ」

長介「そしたら……急いで帰っていった」

長介「だから姉ちゃんは無事」

春香「ひどい……」

小鳥「その人たちが来たのは、初めて?」

長介「2回目です…」

小鳥「……これはただ事じゃないわ」

小鳥「長介君、いつ退院出来るか分かる?」

長介「先生は明後日って…骨折ったりはしてないから、しばらく安静にすればいいらしいです」

小鳥「退院したら、家族みんなで事務所にいらっしゃい」

春香「えっ?」

長介「…何言ってるんですか?」

小鳥「このままじゃ危険よ。やよいちゃんだけじゃなく、他のみんなも」

小鳥「プロデューサーさんや社長たちも、事情を話せば受け入れてくれるわ」

春香「匿うってことですか…?」

長介「ダメですよ…!取立てが事務所にも来ますよ!?」

小鳥「なんとかするわ」

長介「…迷惑かけられません。姉ちゃんはもう、アイドルじゃないのに」

春香「……関係ないよ、長介」

長介「…?」

春香「今はもうアイドルじゃないとしても」

春香「やよいは私にとって、ずっと765プロの仲間だもん」

春香「困ってるときは助け合わなくちゃ!」

長介「………」


長介「ありがとう…ございます…………」

小鳥「決まりね」

小鳥「春香ちゃん、もう少しここに居てあげて。私は事務所に電話してくるわ」

亜美「なんだかとんでもないこと聞いちゃったね……」

真美「やよいっち、そんなことがあったんだ…」

亜美「…………どうする?」

真美「……………どうするかって?」

真美「………決まってんじゃん」

先生「双海姉妹!お前たちはまたサボって…」

亜美「先生、ごめんなさい」

真美「真美たち急用が出来たんで抜けます!」

先生「はぁ!?おい、何言ってる!!」

亜真美「「補修はちゃんと受けま~すっ!!」」

先生「おいっ!!!」

──────

律子「やよい…そんなことになってたなんて」

春香「長介が頑張って助けてくれたおかげで、今は無事だそうです」

小鳥「他の兄弟も、みんなここに連れてくるつもりなんですが」

律子「このままじゃやよいや家族の身が危ないのは確かね。すぐに連絡してください」

小鳥「了解です!」

律子「よし。それはそうとして…」

律子「どうして亜美と真美がここに居るの?」

亜美「律っちゃ~ん、ひさしぶりだNE!」

真美「まぁまぁお堅いことは言いっこなしですYO」

律子「……それにその格好」

春香「あはは…実習の途中だったらしいんですけど…止められなくて」

律子「実習って…もしかして病院の実習?」

亜美「やよいっちの一大事とあれば」

真美「実習なんて二の次だよっ!」

律子「バカ言ってんじゃないの!!」

亜美「うわっ!?」

真美「おそろしあ~…」

律子「…まったく……ま、私も同じ立場ならそうしただろうし」

律子「この話はあとでするわ」

春香「…………」

律子「春香。誰にメールしてるの?」

春香「……みんな、ですよ」

律子「みんな?」

もうウルウルきてる俺は歳かな…

>>234
禿同

──────
※緊急事態※
やよいとその家族が大変なことになっています!
このままではやよいがとんでもない目にあっちゃうかも…(><)
そんなの絶対許さない!
765プロ各員、至急事務所に来られたし!
繰り返す、至急事務所に来られたし!
(どうしても無理な人は電話してね)
──────

真「響、これ見た!?メール」

響「見たぞ……皆、ごめん!今日のレッスンはここで中止!」

真「ボクたち急用が出来たから、戸締りよろしく!!」

響「真、急ぐぞ!」

真「うん!」

──────

雪歩「…これ……!」

雪歩「やよいちゃんに何があったの……!?」

上司「萩原君、そろそろ休憩時間終わっちゃうよー」

雪歩「…すみません。急用が出来たんで帰ります!」

上司「えぇっ!?困るよ急に!何があったの!?」

雪歩「お願いします!友達が……グスッ、大変なんです…!」

上司「………」



上司「わかった。後でちゃんと事情を話してくれよ」

雪歩「ありがとうございますっ!」ダッ


上司「………まずいことしたかなぁ」

──────

美希「なに、これ……?」

愛「美希さん!!!自主トレ一緒に行きましょう!!!」

美希「…ごめんね愛。ちょっと無理そうなの」

愛「えぇっ!!!どうしてですかっ!!!」

女P「美希、何かあったの?」

美希「ミキのお友達が大変っぽいの!」

女P「ぽい?」

美希「とにかく行かなきゃなの!また明日!」ダッ

女P「ちょっと…!」

愛「美希さんどうしたんでしょう!!?あんなに急いで!!?」

ゆきぽは只のOL?

>>244

>>87

──────

貴音「なんと…やよいが…!」

貴音「これはなりません、すぐに事務所へ向かわねば」

黒井「おィおィ貴音ちゃん。一体どうしたというのかね?」

貴音「申し訳ありません黒井殿。本日は閉店です」

黒井「おィ、待ちたまえ!まだ替え玉を頼んでいないんだぞ!」

ガラガラ

黒井「…………」

黒井「おやァ?いつの間にか事務所の自室に戻ってしまっているではないか」

黒井「これは一体どういうことだ」

怖いよ・・・

───────

あずさ「あらー?何かしら、このメール」

あずさ「まぁ!やよいちゃんが!?」

あずさ「早く事務所に行かないと……」

あずさ「すみません~、事務所はどちらか分かりますか~?」

白人「huh? what's tha problem lady?」

あずさ「困ったわ~」

千早「あずささん!何やってるんですかこんな所で」

あずさ「あら?千早ちゃんじゃない~」

白人「what tha fuck are you?」

千早「I'm sorry, she's just a friend of mine」

白人「ain't no problem then don' let her go away again」

千早「なんでこんな所にいるんですか…ここシカゴですよ?」

ごめん

素で英語がわからない

あずさ「それが、いつもどおり幼稚園に行こうとしたら、いつの間にかこんな所に~」

千早「……あずささん、幼稚園の先生やってるんですか」

あずさ「えぇ、でもいつも遅刻しちゃって迷惑かけちゃってるの~」

あずさ「千早ちゃんはこんな所で何をしてるの?」

千早「私はアメリカで歌の修行を…といっても小さなステージでしか歌えてませんけど」

あずさ「立派に頑張ってるのね~」

千早「…それほどでも」

あずさ「ところで、このめーる見たかしら?さっき届いたんだけど」

千早「…高槻さんが?」

あずさ「千早ちゃんのところには、まだきてないのかしら?」

千早「アメリカにいるのに、どうして日本からのメールが届くんですか?」

あずさ「よく分からないわ~」

???

アメリカって日本のメール届かないんか
初耳

千早「(そういえば…こっちに来てから、春香たちと連絡取り合って無かったわね)」

あずさ「なんだか、やよいちゃんが大変らしいから事務所に行きたいんだけど~」

あずさ「千早ちゃん、事務所はどっちか分かるかしら~?」

千早「………」

千早「空港へ行きましょう」

千早「国際電話って、1分いくらだったかしら」

あずさ「早く行かなくちゃ~」

>>264
白人「どうしたんだい、お嬢さん?」
白人「なんだてめぇ?」
千早「ごめんなさい、彼女は私の友達なんです」
白人「なら問題ねぇ。また彼女をどっかにいかせるなよ」

てきとーな訳だけど参考に

──────

春香「うん、うん、……あずささんもいっしょなの?どうして……」

春香「…わかった。その間にこっちで何とかしておくね」ガチャン

美希「誰から?」

春香「千早ちゃん。シカゴにいるらしいから、こっちに来るのに半日はかかるって」

真「へぇー、千早すごいなー」

美希「さすがなの」

雪歩「あとは…伊織ちゃん?」

響「何か返事あったのか?」

春香「それが…連絡がつかないの」


春香「それに…肝心のやよいも連絡が取れない」

>>278
軽くナンパしてるのに突然壁が現れたから

>>271
あっちは「メール」ではなくて「テキスト」。電話番号がアドレスの役割もしている。(Mail=E-Mailの事・Text=日本のメールに相当する)
だから日本からメール届くのはありえない。スマフォなら出来るかも

>>279
ワロタ

かすみ「お姉ちゃん、私の携帯にも出ないんです…」

浩太郎「もしかしたら家に帰ってるかも…」

律子「…そうね、電話に出ないって事はいつも通りにしてるかもしれないわ

真「…どこ行ってるんだよ…」

P「……おれがやよいを迎えに行こう」

小鳥「プロデューサーさん…!」

かすみ「私も…」

P「君はダメだ。危険だから」

真「ボクも行きます!」

響「自分も…!」

美希「ミキも一緒に行くの」

貴音「私も…」

律子「ちょっと、待ちなさい。皆で行ったってしょうがないでしょ」

>>280
いや、単純に
千早は機械音痴なイメージがあるし
あずささんは一応スマホ持ってるけどさっぱり分かってないみたいなイメージなんだ

あと白人の二言目は
よく分からんおっぱいが意味不明な言語で突っ立ってるからだと解釈してくれ

P「俺が一人で行く。お前らを危険な目に合わせられない」

律子「プロデューサーが一人で行っても…向こうは取り立て屋でしょ?」

律子「その場で追い払っても、お金を返さないとどの道引き下がらないわ」

P「そのときはまた俺が肩代わりすればいい」

律子「そんなお金どこに……また?」

P「……ないが…何とかする」

律子「……何とかって」

春香「……お金ならあります。一応、貯金はそれなりにたまってるし」

真「ボ、ボクも…ちょっとだけなら」

響「あんまり足しにはなりそうに無いけど…」

美希「ミキもお金ならあるよ」

雪歩「わ…私も、ちょっとなら…」

貴音「………少しだけなら……」

P「何言ってるんだ、お前らから借りられるわけ無いだろう」

亜美「亜美たちは…」

真美「まだまだビンボーな学生だもんね」

亜美「ごめんねにーちゃん」

P「だから良いんだって」

P「…俺一人で行く」

小鳥「プロデューサーさん!」

P「…嬉しいんだ」

P「やよい一人のために…お前らが自分たちの都合を無視してここの集まってきてくれたことが」

P「やよいの唯一のプロデューサーである俺は、あいつがアイドルをやってるときも…」

P「やめた後も、たくさん悲しませてしまった」

P「……おれがやよいを守ってやらないといけない」

P「…今度こそ……本当の意味で」

伊織居たらチートになっちゃうだろ

──────

やよい「ただいまー」ガラガラ

やよい「……あれ?かすみ?浩太郎?」

やよい「浩司?浩三?」

やよい「………みんなどこ行ったの……?」

ドンドンドン

やよい「!!!」

ドンドン…ドンドンドンドン…

やよい「………うぅっ……怖い…」

ドンドンドンドンドンドンドンドンドン

やよい「助けて………長介…」

ドンドンドンドンドンドンドンドンドン

やよい「助けて………おじさん…………」

ドンドンドンドンドンドンドンドン

やよい「……助けて………プロデューサー…………」

セクロスマダー?(・∀・)っ/凵⌒☆

ドンドンドンドンドンドン

ヤヨイ!アケテ!ワタシヨ!

ドンドンドンドン

ワタシ!ミナセイオリヨ!

ドンドンドンドン

やよい「……え?」

やよい「伊織…ちゃん?」

ヤヨイ!アケテ!

ドンドンドンドン

やよい「………………」

ガラッ

伊織「………………」

やよい「伊織ちゃん………よかったっ…!」

伊織「やよい。久しぶりね…」

やよい「うん…!うん…!」

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!

やよい「元気だった?伊織ちゃんは……いま、何してるの?」

伊織「…………」

やよい「私ね、今年から大学3年生なんだ!伊織ちゃんは大学行ってるの?」

伊織「…………」

やよい「伊織ちゃん、頭いいからきっと賢い大学に行ってるんだろうなー………」

伊織「……………」

やよい「…あのね、兄弟たちがみんな家にいなくて…最近、怖い人が家に来てたからどっかに逃げたのかなって…」

伊織「……………」

やよい「………伊織ちゃん………?」

伊織「……………囲みなさい……」

黒服A「高槻やよいさんですね」

黒服B「…………一緒に来てもらいます」

黒服C「ご抵抗なさらないよう」

黒服D「…………」

やよい「……ひっ……!や、やめて…!」

伊織「やよい………ごめんなさい」

伊織「貴方のお父様の借金を回収するのは客観的に見て不可能と判断したわ」

やよい「…………」

伊織「……………あなた自身が、担保になったの」

伊織「………遊びに来たんじゃない」

伊織「……これは取り立てよ」

伊織「…………連れて行って」

伊織「くれぐれも危害を加えないこと。いいわね」

黒服「はっ」

やよい「やめて!離して!伊織ちゃん!助けてっ!」

やよい「伊織ちゃんっ!いやぁっ……………!!」

バタン

ブロロロロロロロ……




伊織「………………やよい……」ポタ

伊織「……ごめんなさい…!ごめんなさい…!ごめんなさい……!」ポタポタ

伊織「ごめんなさい…!ごめんなさい…!ごめんなさい…!ごめんなさい…!」ポタポタ

──────

律子「水瀬財閥が吸収合併されたですって?」

雪歩「はい…うちのお父さんは、そういう情報に詳しいから…」

春香「伊織のうち、何かあったの?」

雪歩「よく分からないけど、家同士で争いがあったらしくて……」

雪歩「より勢力のある組織が小さな組織を飲み込む、っていうのは良くあることらしいです」

律子「それで…吸収先は?」

雪歩「確か、井録財閥…?私もぜんぜん聞いたこと無い家ですぅ」

律子「井録……」

春香「いろく……」

真「いろく…」

響「変な名前だなぁ」

美希「ミキもそう思うの」

ちょっと休憩

さっすが黒井社長でさぁ!

>>321
らぁめん食ってる様子見るあたり、毒気は抜けてる感じだもんな

裏にさらにでかい敵がいそう。

今回の黒井のポジションはコメディ路線で
このあとお姫ちんらぁめんをダシにおびき出されて捕縛されて
いろく財閥ってなんやねんって詰め寄られて
いろいろゲロして情報提供するコメディ半敵半味方ポジとみた

>>326
おいおいそんな事言ったら>>1が書けなくなるだろ?

いいよ別に
大体あってるし

しばらくしたらまた書くけど
寝るときはちゃんと宣言するから

──────

P「はぁ、はぁ、はぁ……着いた」

P「やよい!いるか!?返事をしろ!」ドンドンドン

P「……いないのか…?どこに居るんだ…」

ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…

P「…ん?何だこの声」

ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…

P「おいおい、なんなんだよ…シャレになんねぇぞ、ただでさえこのあたりは夜暗いのに」

P「…こっちから聞こえてくる…」

ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…

P「……そこにいるのは誰だ!?」

ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…ゴメンナサイ…

P「あんた、ここで何やって……ちょっと待て」

P「お前もしかして………伊織…?」

伊織「ごめんなさい…ごめんなさい…」

P「おい、どうしたんだよ…大丈夫か?ここで何があった?」

伊織「………グスッ、あんた…プロデューサー……?」

P「よかった、立てるか?」

伊織「……やよいぃ、ごべんなざい………!」ウワァァァアァン

P「おい!おい!?やよいがどうした!?何があったんだ!?」

伊織「やよいぃ……ごべんなさい………!!」ウワァァァアン

P「……何なんだよこれ……やよいはいないし」

P「伊織、しっかりしてくれ……!」

伊織「うわぁぁぁああぁん………」

P「……事務所に連れて行くしかなさそうだ…」

──────

P「…伊織の様子は?」

律子「はじめよりは落ち着きましたが…すすり泣くばっかりで」

律子「何か話してくれるまでは、相当かかりそうね」

春香「伊織…やよいに何をしたの…?」

響「!もしかして…さっき雪歩が言ってた、水瀬財閥の合併が関係してるんじゃないか?」

雪歩「え…そうなのかなぁ…」

美希「雪歩。パパさんにそのこともっと聞けないの?」

雪歩「う、うん…話してみるね」

小鳥「伊織ちゃんも心配だけど…」

P「結局やよいは見つからずじまいでした……」

真「どこにいるんだよ……」

響「もしかして、もう誰かに…」

伊織「!!!」

春香「やめてよ響ちゃん…!そんなこと…」

伊織「……ごめんなさいっ…!やよいぃ…ごめんなさい……!!」ウワァァァアアン

律子「ちょ、ちょっと伊織!?どうしたの急に」

亜美「…いま、ひびきんが『もう誰かに』って言ったから」

真美「いおりんが反応したんじゃないの……?」

真「………ちょっと、やめろよ二人とも……」

P「……いや」

P「伊織は何か知っているはずだ」

律子「ええ……考えたくなかったけど……どうやら、覚悟しないといけないようね…」

律子「やよいは…きっと、私たちの知らない誰かと一緒にいる」

伊織「やよいっ……ごめんなさい………!!ごめんなさい………!!」


春香「…………」

美希「…………」

真「…………」

亜美「…………」

真美「…………」

響「……プロデューサー…どうするんさー…」

P「…………」

小鳥「け、警察に…」

P「ダメです」

小鳥「!」

P「下手に刺激すると、それこそ相手が何をするか分からないし…相手の正体が分からない限り、警察も何も出来ないでしょう」

P「それに……この伊織の様子と、さっきの合併の話…やよいのこととあわせて考えると」

P「おそらく…………」

雪歩「うん……うん、わかった、ありがとうお父さん」

雪歩「た、助け……?うん、あ、あの、最後の手段ってことで……うん。またね」ピッ

真「雪歩!どうだった!?」

雪歩「うん…お父さんから聞いたこと、全部話すね」


井録財閥の歴史は浅く、財界に名が知れ渡るようになったのはほんの15年ほど前。
水瀬財閥の成立が大正時代だけど、古いものや江戸や明治からすでに存在していました。
ところが井録財閥はそうした古参の財閥を尻目に、通常では考えられないスピードで成長していったんです。
それは他の財閥が苦手とする違法取引を、各界で積極的に受け入れたため。
そのせいか世間の表舞台に立つことは決して無いそうです。お父さんが断言していました。

雪歩「そして水瀬財閥がその傘下に入ってしまった…ということは」

律子「……ちょとまって。そのことと、この伊織の様子を考えると…」

P「やよいをさらったのは水瀬グループの誰かだ。もしくは伊織の指示で…そう考えて差し支えない」

春香「うそ…」

律子「…まって。もしかしたらこれは、ラッキーなのかもしれない」

真「律子、何言って…」

律子「だって、その水瀬財閥の令嬢が味方としてここにいるのよ?」

律子「いくら親会社による命令だとしても、伊織の顔を使えば少なくとも水瀬の人間は引き止められるはず」

律子「こっちも、無理やりやよいを奪い返そうってわけじゃないの。やよいの安全を確保してから、お金を返す」

律子「…そういう団体だから、利息なんかも倍以上に膨れ上がってるかもしれないけど」

律子「……って、そんな簡単に行くかは不安だけど…望みは捨てちゃダメ」

P「律子の言うとおりだ。今はやよいの無事を祈ろう」

雪歩「最後にもうひとつ……」

P「何だ?」

雪歩「井録という名前は、財閥の人間の本名じゃないそうです」

律子「どういうこと?」

雪歩「こ、これは極秘中の極秘なんですが…喋って大丈夫かな……うぅ…」

P「雪歩、頼む。やよいのために…」

雪歩「………はぃ」

雪歩「井録のトップに立つ人間の名前は…その………」


雪歩「クロイ、だそうです」



春香「」

真「」

美希「」

響「」

亜美「」

真美「」

律子「」

小鳥「」

P「」

雪歩「」

貴音「何と…」

伊織「やよい…ごめんなさい……」

あーだめだ寝る

風呂敷広げすぎたなー

出来れば9時から10時に復帰する

>>358
んもぅ
しょうがないな~

豊作ですね
これと学園モノといい味出してる

一応貼っておきますね

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内
新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

おはよう

──────

やよい「…………ん………」

やよい「………ここは………どこ……?」

黒服A「お目覚めですか」

やよい「………ひっ…助け……!」

黒服B「馬鹿、怖がらせるな」

黒服C「高槻様。大変失礼なまねをして申し訳ありませんでした」

黒服D「私たちは水瀬様に雇われたSPでございます」

やよい「水瀬……伊織ちゃんの…」

黒服A「さようでございます」

やよい「……伊織ちゃん……あ、あの」

やよい「伊織ちゃんは…どうしたんですか」

黒服B「……どうか」

黒服B「どうかご理解ください。お嬢様にとっても辛いご決断だったのです」

やよい「…………」

黒服C「私たちはあなたを決して悪いように扱うつもりはございません」

黒服D「……ですが、あなたがお父様の借金を肩代わりし、また現時点で返済不可能であることは事実」

やよい「…………」

黒服A「これから、何らかの対策を考えなければなりません。…それと」

黒服B「私たちの役目は、あなたの回収と保護。いずれ金融業者がここを訪れます」

黒服C「そこであなた様を引き渡すことになってしまえば…」

やよい「………」

黒服D「……私たちは、あなたをこれ以上お守りすることが出来ません」

黒服A「…約束の時間まで、6時間…といったところでしょうか」

やよい「……伊織ちゃん………」

やよい「……どうして…」グスッ

──────

黒井「なぜ私がこんな薄汚い事務所にいるのかね!?朝から貴音ちゃん特製の麺妖なを味わっていたところなのに」

貴音「黒井殿……申し訳ありません」

黒井「あァいいんだいいんだ、貴音ちゃんが気にすることではない」

P「黒井社長、時間がありません。単刀直入にお話しします」

黒井「貴様らと話すことなど何もない!卑劣な765プロめが」

P「井録財閥について、何か知っていることはありますか」

黒井「いろくゥ…?」

黒井「ふん、その名を聞くのは何年ぶりだろうな。今でも反吐が出る」

律子「何かご存知なんですか?」

黒井「多少はな。……しかし、貴様らに話してやる義理など無い」

黒井「大体知ったところで何になる。あれは裏の勢力だ、貴様らには関係の無い話だろう」

P「そういうわけにも行かないんです」

春香「お願いします!じゃないとやよいが……」

黒井「やよいィ?……あァ、そういえば昔いたなそんな名前のちんちくりんなアイドル風情が」

P「……正直に言いましょう」

P「うちの元アイドルである高槻やよいが、親の借金の保証人を押し付けられて」

P「返済不可能と判断され、何者かに連れ去られました」

P「そこに、どうも井録財閥というのが一枚噛んでいるそうなんです」

P「……そして、その財閥を牛耳る人物の名がクロイだということも知っています」

黒井「…なぜそのことを……」

貴音「黒井殿、私からもお願いいたします」

黒井「…………」

真「お願いします」

響「お…お願いします!」

雪歩「お願いします…」

P「……お願いします」


黒井「…………はァ」

黒井「………あれは…私の息子が立ち上げた組織だ」

P「息子さんが?」

黒井「とうの昔に縁など切っているがな。あれを生んだのは私の人生最大の過ちだ」

黒井「もともとは961プロダクションの子会社としてそばに置いておいたんだが…」

黒井「あやつ、私への恩を忘れて勝手に会社を切り離してさまざまな業界へ手を伸ばすようになった」

黒井「特に麻薬と人身取引は金になるからな。金汚いあいつはそういった仕事も喜んで受け入れた」

黒井「財閥と名乗ってはいるが、実際はその体を成しておらん…中身は暴力団とさして変わらんのだ」

黒井「財界では鼻つまみ者だが…金だけは有り余っているらしい」

黒井「稼ぎすぎたせいで、自らが天下を取ったと勘違いしている…哀れな奴らの集まりに過ぎん」

P「……………」

春香「そうだったんだ………」

律子「恐ろしい……」

伊織「…………みんな………」

真「い、伊織!」

美希「でこちゃん、大丈夫なの?」

伊織「…その呼び方も久しぶりね……ごめんなさい、取り乱してしまっていたわ」

律子「伊織…もう落ち着いたの?」

伊織「……正直、ストレスで死にそうよ」

雪歩「伊織ちゃん…」

伊織「雪歩…いろいろ調べてくれて、ありがとう」

伊織「黒井社長。貴重な情報……ありがとうございました」

黒井「ふん。あの愚か者が気に入らんだけだ」

黒井「貴様、水瀬財閥の娘だったな。井録が吸収合併したという話を耳に挟んだが?」

伊織「………そうよ」


伊織「もともと私たちはあいつらを嫌っていたの。財界が汚されてるってね」

伊織「でも、向こうは有り余る大金と裏社会とのコネのせいで、うかつに手を出せない状況だったの」

伊織「でも…お父様は何とかしようと、他の財閥の人たちに打倒を呼びかけた」

伊織「……それで目をつけられるようになったってわけ」

雪歩「そんなことが………」

伊織「そのあとは、もうなし崩しよ。奴らは合併を受け入れない私たちに性質の悪い脅しをかけてきたわ」

伊織「何が悔しいって…………そんな下衆なやつらに、水瀬が屈したことよっ…………!」

小鳥「伊織ちゃん…」

伊織「私たちは井録の数ある業務の中で、金融業の末端を任されることになった…当然、闇よ。法外な利息をふっかけて…」

伊織「返済できない人間は売り飛ばす……最低の仕事」

律子「それで、やよいを………?」

伊織「…………」

伊織「そうよ。今回はやよいがターゲットだった………」


黒井「事情は分かったが…水瀬の娘よ」

黒井「それならば、貴様の部下が人身取引業者にその小娘を引き渡す前に」

黒井「助けに行くことが出来るのではないか?」

黒井「今のところ、まだ水瀬の保護下にあるのだろう」

伊織「……それはそうだけど…」

黒井「なら行けばいいではないか。差し当たっては小娘の安全を確保する必要がある」

律子「伊織……やよいの居場所、知ってるの?」

伊織「…ええ。でも」

春香「なら、助けに行こう!」

真「そうだよ!」

伊織「だめよ、危険すぎる!もし井録の人間に出くわしたら…」

伊織「あんたたちまで、何されるか分かったもんじゃないわ!」

P「お前たちはダメだ。さすがに危険すぎる……俺が行くよ」

響「まさか一人で行くつもりか!?」

美希「絶対ダメなの!ハニーに何かあったら…」

雪歩「……プロデューサー、本気なんですか?」

P「……ああ」

雪歩「………なら、行ってきてあげてください」

春香「雪歩!」

真「何言ってるのさ!?」

雪歩「…伊織ちゃん…」

伊織「な、何よ…ちょっ」ギュゥ

雪歩「伊織ちゃん、ありがとう。辛かったでしょ?やよいちゃんを裏切るようなことを、しなくちゃいけなかったんだよね」

伊織「…ゆきほ……やめてよ……」

雪歩「私…今まで人に頼ってばかりの生き方で……いつも、家のことを気にせずアイドルがんばってた伊織ちゃんのこと、尊敬してたの」

春香「雪歩……」

真「いったい何を…」

雪歩「……あの、プロデューサー。ああいう輩は、ただお金を返しても難癖つけてまた利息を吹っかける場合が多いんです」

P「は?」

雪歩「もはや金を返してもらうことが目的じゃなくなって…金づるから絞れるだけ絞る」

雪歩「それが無理なら、売り飛ばす。闇金の常套手段ですぅ」

雪歩「だから、汚れは根元から洗わないといけない。そうですよね、黒井社長?」

黒井「何を言ってるんだ」

雪歩「………アイドル辞めて、これからは下手に頼らずにがんばって生きていくって約束してたけど…やっぱり今日で最後ってことにするね」

雪歩「最後の手段ってやつ、用意させてもらったよ」

──────

┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……

P「な…なんだ、これ……」

春香「プロデューサーさん!地震ですよ、地震!」

真「かなり大きいね…!」

響「いや……これは、地震なんかじゃないぞ」

┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……

雪歩「皆さーん、来てくれてありがとうございますぅ!」

┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……

         .∧_∧
       .__.( ・∀・).. 。___    お嬢、おはようございます!!!
      /  (ヽ  _ ⊃¶/   /`0 、   _
    /  /lヽ⊃¶.=/   / /)\_>)_//
∠∠ | ̄ ̄|__(_二./ ̄ ̄ ̄.\0\/||/´''|_
    |__________\/|/    /

   ∠∠∠∠∠∠∠∠∠∠/)]]//    /
   (◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎)/(三| |   /  
∠∠\◎ ◎ ◎ ◎ ◎/  ̄ ,,ヽゞ/  ズゴゴゴゴ……


                        ○ ∧_∧ ウリィィ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      []                /⌒ ( ´∀`)  < お嬢!お久しぶりです!!
      ||__________ (_)∪ ∪ ̄    \_________

    / ̄:l:  .―:l:――――:l:/___ヽ,―、_(_)
    |  :|:./ E:|: EEEEl  :|:|:   :  ̄ ̄||`l
   / ̄ ̄ヽ ̄ヽ EEEEl  :|:|:__:___||._|
  /  ,●、  |  |777777|:|   l, ―┴、┴――、   ドグオォォォン!!
  | ●|  |.● |  |/////// .:|:| /     ヽ    ヽ
  ヽ  `●'  .|  |====:|:| |==㊥==l===|
   ヽ    / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~'ヽ     /    /




雪歩「はい!お元気でしたかぁ?」


P「」


             /◎)))
            / / :
            / /  :        
           / /   :      加勢に来やしたぜ!!!

           / /     :,     
          / /      :,  
          / /       :, 
         / /         :, 
    .∧_∧ / /          :,  
   .( ・∀・) /          、  ∩__
   |/ つ¶__/    ヽヽ     /;;;;   ヽ 
   L ヽ /. |     ヽ ニ三 |:;;;;   |

   _∪ |___|            \;;;;_ノ
   [____]_               
 /______ヽ_ヽ               
 |______|_|             
/◎。◎。◎。◎ヽ= / ̄/

ヽ_◎_◎_◎_◎ノ=ノヽニヽ


雪歩「頼もしいですぅ!」

春香「」

真「」

響「」

黒井「」

組長「雪歩ォ!」

雪歩「お父さん、本当にありがとう!」

組長「お前ェのためなら組の人間総出でカチコミいったるわい!!」

P「雪歩、これはどういう……」

組長「あんたがプロデューサーの兄ちゃんかい!?」

P「え、えぇ…」

組長「雪歩の父でさぁ。昔は娘が世話になったのォ」

P「…いえいえ……」

亜美「」

真美「」

雪歩「お父さん、わかってる?あくまでどうしようもなくなったときの最終手段なんだから、始めから飛ばしちゃだめだよ」

組長「分かってらァ。おめェら!!出発だ!!!」

「「「「「ウス!!!!!」」」」」

雪歩「プロデューサー、行きましょう」

P「こ…このブルドーザーに乗るのか?」

雪歩「大丈夫ですよ、私免許持ってますから」

P「マジで」

春香「http://beebee2see.appspot.com/i/azuYkfaYBgw.jpg

クソワロタ
まあやよいが売られるくらいなら多少超展開でもいいにきまってる

黒井「私も乗せたまえ」

P「黒井社長!?」

黒井「勘違いしてくれるなよ。もとより私の目的は馬鹿息子を懲らしめることだ」

黒井「貴様らのお仲間の小娘などどうでもいい。利害が一致したから協力するまでだ」

雪歩「では黒井社長は後ろのトラックに乗ってください」

黒井「よかろう」


真「響」

響「分かってるさ」

亜美「真美」

真美「了解」


春香「プロデューサーさん、気をつけてくださいね…」

P「任せろ」

律子「絶対の絶対に、無事に帰ってきてくださいね」

P「問題ない」

伊織「私もいいかしら」

雪歩「いいよ」

P「雪歩」

P「その代わり、最低限自分の身は守ってほしいんだ」

伊織「……覚悟は出来てるわ。このままやよいを見捨てるくらいなら死んだほうがマシ」

雪歩「出発してくださーい!」

┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……


春香「行っちゃいましたね」

美希「ミキ、ついていけないの」

小鳥「びっくりしたわね……って、あら?」

小鳥「なんか、人少なくない?」

律子「!」

ミス
P「その代わり、最低限自分のみは守ってほしいんだ」

雪歩の台詞ってことで



──────

やよい「」スゥー…スゥー…

黒服C「…疲れて寝てしまったようだな」

黒服B「…無理も無い」

黒服A「……どうにかして助けてやりたいが……」

黒服D「……心が痛むな」

   「ご苦労様でした」

黒服「「「!」」」

黒井息「彼女は無事ですか?」

黒服A「そんな…約束の時間より早い…」

黒服B「そもそも、何故あなたがここに」


黒井息「商売は先手が基本です。そして、よりよい取引を行うには自ら出向いて確かめることも必要というわけですよ」

黒井息「で、彼女はどこに?」

黒服B「……」

黒服C「……」

黒服D「……」

黒井息「……ほほう」

黒井息「どうやら、情でもわいてしまったようですね」

黒井息「…下らん」

黒井息「どうやら水瀬の人間にはまだまだ教育が必要みたいだなぁ?」

黒井息「我々に手も足も出なかった癖に、プライドだけは一丁前だ」

黒井息「女を渡せ!」

黒服A「………なりません」

黒服B「…我々はまだ水瀬の誇りを捨ててはおりませんので」

黒服D「あの女性はお嬢様のご友人……お守りいたします」

黒井息「言うではないか………おまえら」

893A「へい」

黒井息「殺しまではしなくていいぞ」

893B「うーぃ」ポキポキ

黒服C「くっ……」

黒井息「…………やれ」




P「待ってください!」

黒井息「…誰だ?」

P「…高槻やよいの、代理です」

P「お金を返しに来ました」

黒服A「……!」

893C「ぁん?にいちゃん、こんなトコに一人で来るたぁいい度胸だ」

黒井息「待て。…いくら持ってきたんだ?」

P「やよいの借金…合計で961万427円」

黒井息「…………」

黒服B「……これは……」

やよい「……んぁ?」パチ

黒井息「……ふっ……ははっ……はははっ……」

黒井息「ふわっっはっはっはっ!!!!!足りねえなぁ!全然足りねえよぉ!!!」

黒井息「知ってるか!?この女が借りた金の利息を!!」

黒井息「トイチだよトイチ!あんたが言ったそれは1月前の額だ」

黒井息「当然複利計算だ、だから現時点での返済額は……」

黒井息「1279万1478円だよ!全然足りねぇんだよぉ!!!!」

P「くっ…なんてひどい」

黒井息「ひどい!?これは契約だ!返せない時点でひどいのはお前らなんだよ!!」

黒井息「オラっ!分かったらさっさと女を渡せ!さもないとそこの兄ちゃんも容赦しないぜ!?はっははははっ!!!!」

やよい「(……だ、誰だろう…私の借金の話してる……)」



黒井「やはりこういうことか」

P「!」

黒井息「!?」

黒井息「……これはこれは。父上ではありませんか?」

黒井息「あい変わらずアイドル事務所なんていうくだらないお仕事を?」

黒井「下らんとはご挨拶だな。貴様には全うな仕事の尊さが分かるまい」

P「……」

P「(こんなタイミングでなんだけど、あんたには全うと言われたくない)」

黒井「貴様がうちの子会社を離れてから、ずいぶんと経ったが」

黒井「相変わらずこんな汚れ仕事をやっているのだな」

黒井息「なんとでも。現に私は力をつけた」

黒井息「父上が足元に及ばないほど、私は金と権力を手にしたのだ!!」

黒井「……口の利き方がなっとらんな。やはりお前を生み育てたのは間違いだったようだ」

黒井息「…はははっ、傷つくことをおっしゃるお方だ」

黒井息「私の仕事の邪魔をするようでしたら、父上といえども許しませんよ」

黒井「…………一度だけ言っておく」

黒井「お前はまだやり直すことが出来る。しばらく貴様のいるべき場所で反省するんだ」

黒井息「この期に及んで説教ですか?……父親面すんじゃねぇよ!!!!」

黒井息「あんたは俺のことを息子扱いしたことがあるのかよ!!??」

黒井「………仕事にかまけて、お前を大事にしてやれなかったことが」

黒井「私の人生最大の過ちだ」

黒井息「殺せェ!!!!!!!」

P「今です!!!!!!!」

黒井息「!?」

┣¨┣¨┣¨┣¨ ┣¨┣¨ ┣¨┣¨……


ズガァァァアアアン


雪歩「突入──!!!」

ウワァァァアア

黒井息「な……なんなんだ一体!?」

組長「ゴルァおめェら!!!気合いれねえとやられちまうぜ!!!」

ウワァァァアア

真「いっけぇーっ!」

響「突撃さー!」

亜真美「「お→っ!!」」

やよい「えっ……えぇーっ!!??」

やよい「ど、ど、どうなってるんですかこれっ!」



P「真!?響!?亜美真美!?お前らなんでここに」

真「プロデューサー!僕たちならたいていの奴らとは渡り合えます!!」

響「いいから見ててよ!!」

亜美「にーちゃん、亜美たちなめちゃいかんYO!」

真美「レッツゴ→!!」

893D「なんだぁ!?女が相手だぁふざけんじゃねえよ!!」

真「女といってくれたことは感謝するよ」ドゴッ

893D「ふぐっ…」ドサッ

響「沖縄拳法をマスターした自分に敵なんて居ないさー」

893E「なんだこいつ!?」

響「ハぁっ!!!」ドカバキボコ


響「やのつく人ってあんまり強くないんだな。にぃにのが喧嘩しがいあるよ」フゥ

893F「ガキが調子乗ってると○すぞコラァ!!!」

亜美「……」シュッ

893F「うわっ!?」ステーン

プスッ

893F「おぃ、なんだよ首に…注射!?」

真美「ねぇねぇにいちゃん、今から何を注射すると思う?」



真美「ただの空気だよ」

893F「!!??」

亜美「知ってるかなー?血ってさ」

亜美「酸素に触れると固まっちゃうんだよNE→」

893F「な…何言ってんだよ……!?」

真美「んでもって首のところにはぶっとい血管が通ってるんだー」


真美「意味、分かるかな?」ボソッ

893「や……やめてくれぇぇぇ!!!!!」



亜美「あー。にいちゃん漏らしちゃった」

真美「こりゃオシメ換えてあげないといけませんな」

亜真美「「な→んてね!んっふっふ~」」

893G「……くそっ、どうなってやがる……」

893G「…そうだ、あそこの弱っちそうなアマを人質に…」

893G「おい!お前こっちこい!」

雪歩「えぇっ!?私ですかっ!?」

893G「いいから来いっつってんだよっ!!!」

雪歩「いやっ…やめてくださいぃ!!!」

P「雪歩っ!!!」


パカァン


893G「」ドサッ

雪歩「…あ、あれ?どうしました?」

雪歩「……あぁ、やっちゃった…スコップに鼻血がついちゃったよ」

P「……」

しえん

真「うぉらっ!!」ドコォ

真「せぇいっ!!」バキィ

真「とぉっ!!」ブン

893H「」

893I「」

893J「」

真「……ふぅ…数が多いから大変だよ」

893K「……なめやがって…!この鉄パイプで……!」

響「真!後ろ!!」

真「!?」

ゴッ

起きたら・・・
何この超展開

洗濯物干してくる

>>482
同意

P「くらえ!自前のトカレフだ!」ドンドン

ドサッ

893K「」

真「………え?」

千早「真、大丈夫?」

真「千早!!」

千早「遅くなってごめんなさい。加勢するわ」

響「だ、ダメだぞ!千早には危険すぎる!」

893L「ボディーががら空きだぜ姉ちゃんよォ!」

ドンッ

千早「くっ…」

真「千早!」





千早「…これだけ?日本のやくざって所詮この程度なのね」

893L「!?」

千早「一つ教えてあげるわ」スッ

893L「う、うわ」

千早「喧嘩を生業としてる人がこんなんじゃ…」スゥー

893L「お、おいなにをするやめ」

千早「シカゴのスラム街では5分と持たないわよ」ゴリュ

893「あぁああああぁぁあ腕がああああぁぁあああ」



真「千早、すごいね…」

千早「…歌声に幅をつけるには、もっと全身の筋力が必要かと思って」

千早「半年ほど陸軍士官訓練をね」

響「マジかよ」

千早「護身術も身についたし、一石二鳥だわ」

俺「マジかよ」

・・・

やよい「」

伊織「やよい…やよい!どこ!?」

やよい「え、この声…伊織ちゃん!?」

やよい「伊織ちゃん、こっちだよ!!」


伊織「良かった!無事だったのね!!」

伊織「安心して。助けに来たわ」

やよい「伊織ちゃん…ありがとう…!」



あずさ「あらあら~ここはどこかしら?」

伊織「あずさ!?」

やよい「あずささん!?」

実はやよいが一番強いというオチ

あずさ「やよいちゃんが大変みたいだから、急いで事務所に行きたいんだけど」

あずさ「どうやら千早ちゃんも道に迷っちゃったみたいで…気づいたらこんな所に」

あずさ「やよいちゃん、事務所はどっちか分かるかしら~?」

やよい「…いぇ、分からないれふ」

あずさ「そう~、困ったわね~」

伊織「…とにかく、やよいをここから逃がさないと!プロデューサー!」

P「伊織…やよいを見つけたか、ってあずささん!?」

あずさ「あらプロデューサーさん、お久しぶりです~」

P「え、ええ…お久しぶりです」

P「さっき律子に電話して車を出してもらってる。お前らは外に逃げろ!」

伊織「わかった、行くわよ二人とも!」ダッ

黒井「何をボケッとしてる。貴様も一緒に行ってやれ」

P「え…ですが」

黒井「女4人でどうやって身を守るというんだ?ここは私たちに任せろ」

P「………」

P「分かりました。ありがとうございます」ダッ

黒井「………」

黒井「さて」

黒井「話をしようじゃないか。息子よ」

黒井息「……………」

ドキドキ

あずさ「あら、大変。どうしましょう~」

伊織「何!?どうしたの」

あずさ「さっきの場所に、忘れ物してきちゃったわ~」

やよい「何を忘れたんですか?」

伊織「言ってる場合!?そんなのほっときなさい!」

あずさ「通りすがりの人にもらったんだけど…何なのか良くわからなくて~」

あずさ「赤い棒がたくさんくっついて、何本か線があったと思うの」

伊織「何それ!?そんなんどうでもいいわよ!」

キキーッ

律子「乗って!早く!」

P「待て!俺も行くぞ!」

ダイナマイト?

鈴木爆発

>>516
クッソマイナーなゲームじゃねーか

黒井息「……俺を息子なんて呼ぶな」

黒井「……」

黒井息「いい加減にしろ………俺は、俺は…」

黒井「………」

黒井息「お前なんか……大っ嫌いなんだよ…っ…!」

黒井「…………」

黒井「………………すまなかったな」

黒井息「………うるせぇよ…………!!」

893B「……っ、あいて…」

893B「ったく、何だよあのアマ……ありえねぇ……ん?」

チッ チッ チッ チッ

893B「」



893B「おめぇら逃げろ!爆弾だ!吹っ飛ぶぞぉぉっっ!!!!」

真「なんでそんなのがあるんだよ!?」

亜美「YABE→!」

響「雪歩!逃げるぞ!」

真美「うわぁぁぁっ!!!!」

組長「おめぇら退散だ!!」

                               ヽ`
                              ´
                               ´.

                           __,,:::========:::,,__
                        ...‐''゙ .  ` ´ ´、 ゝ   ''‐...
                      ..‐´      ゙          `‐..
                    /                    \
        .................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´                       ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
   .......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙       .'                             ヽ      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
  ;;;;;;゙゙゙゙゙            /                           ゙:                ゙゙゙゙゙;;;;;;
  ゙゙゙゙゙;;;;;;;;............        ;゙                              ゙;       .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
      ゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;.............................              ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
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              ノi|lli; i . .;, 、    .,,            ` ; 、  .; ´ ;,il||iγ
                 /゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li   ' ;   .` .;    il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
                `;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `,  ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
                 ゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
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                         ´゙゙´`゙``´゙`゙´``´゙`゙゙´´

古典的すぎワロタ

千早「危なかった…わたしも巻き込まれるところだったわ」

真「皆大丈夫?」

雪歩「お父さん!」

組長「あぁ…組のモンは心配ねぇ」

響「亜美!真美!大丈夫!?」

亜美「うーん…なんとか」

真美「CHO→怖かったよ」

真「………待って」

真「黒井社長が居ない」

だがそれがいい

響「ホントだぞ……まさか」

雪歩「探しに行かないと…」

真「だめだよっ!あそこはもう火の海だよ!?」

組長「………おめぇら。騒ぎになる前に帰れ」

組長「あとは俺たちで何とかする」

雪歩「でも、お父さん……」

組長「行け!パンダが来たらおめぇらも厄介なことになる」

真「…おじさん、ありがとうございます」

響「……いこう」

雪歩「……うん」

ウーーーウーーーー

ピーポーピーポー

黒井「……うっ、なんなんだ一体……」

黒井息「……………」

黒井「……おい、どこにいる!?返事をしろ」

黒井息「……ぉ、ゃじ……」

黒井「大丈夫かっ!?」

黒井息「………」

黒井「しっかりしろっ!!」

黒井息「………死、にゃぁしねぇよ…馬鹿……」

黒井「……………」

黒井息「…………」

  「ここに誰か居るぞっ!」

  「大丈夫ですかっ!?」

──────

P「『砂糖工場で爆発、原因調査中』…か」

小鳥「びっくりしましたよ。生中継でニュースやってましたもん」

P「俺だってまさか、あんな大騒ぎになるとは思いもしなかったんですから」

律子「それにしても、みんな無事でよかったですよ。あんな危ない目に首を突っ込んで…」

P「帰ってきたときの律子のキレっぷりったらなかったな」

律子「当たり前です!」

   『次のニュースです。井録財閥と騙る大型暴力団の代表である黒井氏が、今朝未明麻薬取締法違反の疑いで書類送検され……』
   『警察は今日にも家宅捜索を行う予定です……』

P「え…マジでか」

律子「…捕まったんですね」

小鳥「よかった。これで一安心ですね」

コンコン
ガチャリ

黒井「相変わらずしけた事務所だ」

P「黒井社長!」

黒井「そろいもそろって辛気臭い顔をしおって。移されてはたまらんな」

律子「……息子さん、逮捕されたんですか」

黒井「あれだけのことをしていたのだから当然だ。しばらくは外の空気も吸えないだろう」

小鳥「…今日は、どんなご用件で」

黒井「高木の奴が愚かにも私に話したいことがあるらしいのでな。自ら出向いて来いという話だ、全く」

小鳥「それでしたら、社長室へどうぞ。こちらです」

P「あ、黒井社長!」

黒井「なんだ?」

P「……ありがとうございました。やよいを助けていただいて」

黒井「別に貴様らのためにやったのではない、勘違いするな」

黒井「そして貴様ら765プロの味方になってやった覚えもない」

黒井「お前たちはいつか必ず業界から追放してやる!せいぜい再就職の準備をしておくことだな!」

バタン

律子「………ベタですね」

P「あれがジャイアン現象という奴か」

──────

あしながおじさんへ

しばらくお手紙のお返事をかけなくて、本当にごめんなさい
ここで話すにはあまりにたくさんの出来事が起こりすぎて、書ききることができません
怖い思いもしたけど、今はもう平気です
心配事もなくなったし、何より…
765プロのみんなともう一度集まることが出来て、本当に嬉しかったです

ところで、最近大学である男の人から告白されちゃいました
とってもいい人なんですけど、私が貧乏なお家の子だってばれたらと思うと
なかなかお話できません
どうしたらいいでしょうか?
お返事待ってます
          高槻やよい
──────

P「」ガタッ

P「はわわわわわ、どうしよう」

P「やややややよいに春がきそうかもーっ」

P「どうしたらいいかなーって」

律子「……どうかしたんですか?」

P「……………そういえば」

P「あの時も、結局ほとんど話せてなかったな」

P「……………」

P「…なんて返事をしよう」

──────

千早「それじゃ、行ってくるわね」

春香「千早ちゃん、ホントにもう行っちゃうの?せっかくまた会えたのに」

千早「ごめんなさいね。向こうのボスに何も言わずこっちへ来てしまったから、急いで謝らないと」

やよい「千早さん、ホントにありがとうございましたっ」

千早「いいのよ。…高槻さん、とっても大人っぽくなっていて驚いたわ」

やよい「そうですか?えへへー」

P「俺からもお礼を言うよ。ありがとう」

千早「いえ。プロデューサー、よかったらシカゴに遊びに来てください。昔よりも、歌に自信がつきました」

P「そうか。いずれ是非な」

亜美「千早お姉ちゃん、あの時めっちゃかっこよかったよー」

真美「やよいっちが見てなかったのが残念だったねー」

亜美「『シカゴのスラム街じゃ5分と持たないわよ』」キリッ

千早「ちょっと、やめてちょうだい…あの時は気持ちが高ぶってて」

律子「千早…たまには連絡ちょうだいね。パソコンのメールなら、日本からでも届くと思うから」

千早「機械には自信ないんだけど…がんばるわ。ありがとう律子」

  『16時30分シカゴ行き、搭乗時間となりました。ご搭乗の方は21番ゲートまで……』

千早「あら、もう行かなくちゃ」

美希「千早さん、たまには日本に帰ってきてね!」

千早「ええ。今度の夏に長い休みが取れそうだから、そのときには」

真「千早…元気でねっ」

千早「真もね」

キョン「真実の地獄少女...?」

で誰かスレタテお願いしゃす!
がんばりますんでよろしくです!

キョン「真実の地獄少女...?」

で誰かスレタテお願いしゃす!
がんばりますんでよろしくです!

響「千早ー!バイバイ!」

千早「さよなら、我那覇さん」

小鳥「さみしいわー…」

伊織「千早…ありがとう。またね」

千早「水瀬さんも、元気でね」

千早「…また連絡しますから、泣かないでください音無さん」

あずさ「千早ちゃん。またどこかで会ったときはよろしくね~」

千早「…ええ。出来ればその形では会いたくないですけれど」

貴音「からだにはくれぐれも気をつけてください」

千早「ありがとう。四条さんもね」




春香「……なんだか寂しいですね」

P「すぐ会えるよ」

お前いいこと言った
結婚はよ

──────

P「お疲れ、二人とも。初日はどうだった?」

春香「すっごく緊張しましたけど、なんとか上手くいきました!」

やよい「美希さん、とってもかわいかったです!」

美希「ありがと!ハニー、ミキキラキラしてた?」

P「…あぁ。文句なしだ」

あずさ「感動したわ~」

伊織「やるじゃない」

亜美「CHO→よかったよ!」

真美「さいこーだったよ!」

貴音「まこと善き舞台でした」


真「いいなぁ美希、ボクもああいう役をやりたかったなー…」

響「真には主役のほうが似合うと思うぞ」

真「えぇっ!?」

律子「こらこらやめなさい」

小鳥「千秋楽までがんばってね、二人とも」

春香「はい!」

美希「はいなの!」

──────

貴音「『麺妖な』、お待ちどうさまです」

春香「うわーっ、おいしそう!」

やよい「いただきますー!」

亜美「うわっ、お姫ちんこれ…」

真美「ベリウマだよー!」

貴音「ありがとうございます」

真「すごい…」

響「こんなの初めて食べたぞ!貴音すごい!」

伊織「ホント、うちのシェフに負けてないわ」

貴音「それは善きこと」

黒井「なんだ、貴様らも来ていたのか」

P「あ、黒井社長」

高木「おや、君たち…」

律子「社長?」

貴音「ごきげんよう、黒井殿に高木殿」

律子「…お二人は仲直りしたんですね」

小鳥「よかったですねー」

黒井「誰がこんなやつと仲直りなどするか!貴様らほとんど765プロを引退した身だからといって、あまり私になれなれしくするんじゃない!」

黒井「貴音ちゃん、『麺妖な』大盛りで頼むよ」

貴音「かしこまりました」

ツンデレかわゆす

──────

春香「長介、調子はどう?」

長介「どうもこうも、すっかり直って跡も残ってないのに…どうして通院する必要があるんですか?」

亜美「まあまあ長介~」

真美「病院来なくなったら、真美たちに会えなくなっちゃうじゃん?」

長介「別にしょうがないよ」

亜美「亜美たちには冷たいですなー長介殿は」

真美「泣いちゃうかも~」

先生「双海姉妹…勝手に抜けたと思ったらのこのこ戻ってきおって……!!」

亜美「げっ」

真美「先生、これにはふかーいいふかーいい訳が……」

先生「単位はやらんぞっ!!!」

亜美「ちょっ!勘弁してくださいよ~」

真美「お願いしますよ~」


律子「だから言わんこっちゃ無い」

小鳥「二人とも、大人になっても元気ね」

やよい「そうですね!」

伊織「ナースにしちゃ騒がしいくらいよ」

真「亜美も真美もかわいいなぁ」

あずさ「とっても似合ってるわね~」

響「真には似合わないよ」

真「そんなことないよ!」

P「おまえら静かにしろー」

貴音はなんだったんだろう

──────

春香「大盛況だねー」

やよい「真さんと響さんがダンス教えてくれるなんて、きっとすぐ上達するなーって!」

伊織「まあ、あの二人ダンス得意だったものね」

真「みんな、いらっしゃい!」

響「一緒にレッスン受けていくか!?」

あずさ「楽しそう~」

律子「当然、春香はちゃんとついていけるわよね?」

のヮの「えっ、ど、どうかなー…あはは」

小鳥「真ちゃんも響ちゃんも、きちんと先生やっていて立派だわ」

P「これからもコーチがんばれよ」

真「もちろんです!」

響「だぞ!」

──────

春香「かーわいぃ~…!!」

あずさ「みんなー、そろそろお昼寝の時間よ~」

園児「「「はーい!」」」

伊織「確かに、あずさのおっとりした空気は幼稚園の先生にぴったりね」

やよい「あずささん、とってもすてきですー!」

律子「でも…心配なのが」

小鳥「ちゃんと毎日出勤できてるのかしらね…」

P「……どうでしょうね」


──────

伊織「やよい……わたし、ずっと言えなくて…」

伊織「本当に…本当に、ごめんなさいっ…!」

やよい「伊織ちゃん……いいんだよ。仕方なかったんだよね。律子さんから聞いたよ」

やよい「それに、伊織ちゃんが助けてくれて、私すっごくうれしかったもん!」

伊織「……やよぃっ…」

やよい「伊織ちゃん。これからもお友達でいてくれますか?」

伊織「……当たり前じゃないっ………!グスッ」

やよい「……よかった…グスッ」

春香「うぅっ…」ズビッ

律子「……私、こういうの弱いのよ…」ズビビッ

小鳥「~~~~っ」ボロボロ

小鳥「がんどうずるわっ……」ボロボロ

P「………小鳥さん、ハンカチ」

小鳥「…どうぼ」チーン

──────

律子「………」

P「どうした律子、ボーっとして」

律子「あ、プロデューサー…」

律子「いや、久しぶりに昔の仲間と会って」

律子「みんな、いろんな道に進んでるんだなーって考えると、ちょっと感慨深いというか」

P「…そうだな」

小鳥「みんな、元気にやってますかね」

春香「当然ですよ!それに、どんなに離れてても…」

春香「私たちみんな、765プロの仲間です!」

春香「いつかきっとまた会えます!」

律子「ええ」

春香「だから、ここに残ってる私たちのすることは」

春香「みんなが帰ってこられる居場所をこれからも守ることです!」

P「いいこと言うじゃないか」

だって

「独立」じゃあないかなァ

──────

やよいちゃんへ

お返事ありがとう
たくさんの出来事があったんだね
僕も最近はいろいろな出来事が起こって、ちょっと大変だったかもしれない
でも、やよいちゃんがもう大丈夫といってくれたから、僕も安心だよ
君の事務所の仲間たちは本当にいい子達ばかりだね

きみのことを好きな男の子がいるんだね
やよいちゃんは優しくて元気な子だから、無理も無いよ
この話は手紙でするには難しすぎるから、よかったら直接あってお話しないかい?

3日後、君のいた765プロの事務所で待ってるよ
                     あしながおじさん
──────


やよい「緊張するなー…おじさんと会うのはじめてだもん」

やよい「どんな人なんだろう…」

やよい「それにしても……どうして765プロで待ち合わせするんだろう?」

ガチャリ

ゴク・・・

小鳥「あら、やよいちゃん。いらっしゃい」

やよい「小鳥さん、こんにちは」

小鳥「今日はどうかしたの?」

やよい「あの、ここで待ち合わせしてる人がいて……」

小鳥「…あぁ、『おじさん』のこと?」

やよい「知ってるんですか?」

小鳥「面会室で待ってるわよ。早く顔を見せてあげて」

やよい「は、はい…」



やよい「うぅ~、ドキドキする……」

やよい「…………」

やよい「………よし!」



コンコン
ガチャ

やよい「失礼します……」

P「こんにちは」

やよい「……えっ?プロデューサー……?」

P「元気か?」

やよい「はい、元気です…けど…」

やよい「…あの、私を待ってる人がいるって、小鳥さんが」

P「そうだ。ここで待ち合わせしたよな」

やよい「……………」




やよい「おじさんは……プロデューサー…だったんですか………!?」

嘘だろ・・・

P「全て私の手のひらの上で踊っていたにすぎなかったのだよ・・・」

やよい「タンポポってwwwwwwwキャラじゃないだろwwwwwwwwwwww」

P「」

P「今まで黙ってて悪かったな」

やよい「………っ……!」


ダキッ

やよい「プロデューサーっ!」

P「うわっ」

やよい「どうして今まで内緒にしてたんですかっ!!ひどいですっ!!」

P「…ごめんな。言い出す勇気が無くて」ナデナデ

やよい「……いつも、私のこと見守ってくれて」

やよい「やさしいお返事、いっぱい書いてくれて」

やよい「ずっと、私と家族のことを支えててくれた…………」

やよい「私の大好きな………」



やよい「大好きなあしながおじさんは、プロデューサーだったんですねっ………!」グスッ

。・゜・(ノД`)・゜・。

バンバンバンバンバンバンバンバンバンバン
バン       バンバンバン゙ン バンバン
バン(∩`・ω・)  バンバンバンバン゙ン
 _/_ミつ/ ̄ ̄ ̄/
    \/___/ ̄
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
    ドゴォォォォン!!
        ; '     ;
     \,,(' ⌒`;;)
   !!,' (;; (´・:;⌒)/
  ∧_∧(;. (´⌒` ,;) ) ’
Σ(* ・ω・)((´:,(’ ,; ;'),`
 ⊂ヽ ⊂ ) / ̄ ̄ ̄/
   ̄ ̄ ̄\/___/ ̄ ̄ ̄

          /\
     . ∵ ./  ./|
     _, ,_゚ ∴\//
   (ノ゚Д゚)ノ   |/
  /  /

 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ポチポチポチポチポチポチポチポチポチポチ
ポチ     ポチポチポチポチポチポチ
ポチ(∩`・ω・) ポチポチポチポチポチ
 _/_ミつ/ ̄/_
      /_/

            ノヘ,_
    ,へ_ _, ,-==し/:. 入
  ノ"ミメ/".::::::::::::::::. ゙ヮ-‐ミ

  // ̄ソ .::::::::::: lヾlヽ::ヽ:::::¦
  |.:./:7(.:::::|:::|ヽ」lLH:_::::i::::: ゙l
 ノ:::|:::l{::.|」ム‐ ゛ ,,-、|::|:|:::: ノ   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
 ヽ::::::人::l. f´i  _l :i |:|リ:ζ  _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
 ,ゝ:冫 |:ハ.i. |<´ノ| :l ソ:::丿    |    |  /    |   丿 _/  /     丿
 ヽ(_  lt|゙'ゝ┬ イ (τ"

       ,、ヘ__>}ト、
      .'::l1>===<l|:::::l

      |::::i|      l|Y:::|
      |::::.|!     ! |::::|
       |:::::| `h__n´ |:::::|
       |:::::| /ーョヘ |:::::|
       |:::::| ミ  丿 |:::::|

思わず抜いた

>>613
何故wwwwwww

            ノヘ,_
    ,へ_ _, ,-==し/:. 入
  ノ"ミメ/".::::::::::::::::. ゙ヮ-‐ミ

  // ̄ソ .::::::::::: lヾlヽ::ヽ:::::¦
  |.:./:7(.:::::|:::|ヽ」lLH:_::::i::::: ゙l
 ノ:::|:::l{::.|」ム‐ ゛ ,,-、|::|:|:::: ノ   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
 ヽ::::::人::l. f´i  _l :i |:|リ:ζ  _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
 ,ゝ:冫 |:ハ.i. |<´ノ| :l ソ:::丿    |    |  /    |   丿 _/  /     丿
 ヽ(_  lt|゙'ゝ┬ イ (τ"

       ,、ヘ__>}ト、
      .'::l1>===<l|:::::l

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       |:::::| ミ  丿 |:::::|

──────
P「落ち着いたか?」

やよい「何がですか?」ギュゥー

P「いや…そろそろ離れてもらわないと」

やよい「いやです」ギュゥー

P「えぇ…?」

やよい「今までお手紙でしか甘えられなかった分、いっぱい甘えます」ギュゥー

P「………」

P「……で、本題なんだが」

P「例の男の子はどうするんだ……」

やよい「…プロデューサーは、こんなときにそういうこと聞いちゃうんですね」

P「ごめん」

やよい「お返事なら決めました」

P「そ、そうか」

やよい「でも、私は直接言うのなんだか恥ずかしいんで、お手紙で渡そうと思います」

P「そ、そうなのか?」

やよい「はい」

P「そうか、それは良かった」

やよい「じゃ、かえって早速お返事書きます!」

P「お、おう…もう帰るのか?もう少しゆっくりしていっても」

やよい「だって……これ以上一緒にいると、帰りたくなくなっちゃうんですもん」

P「お…おうふ…」

やよい「失礼します!」

バタン

P「………」

P「…………話しても、良かったんだな」

。・゜・(ノД`)・゜・。

親父を海に沈めた後はやよいと会っていなかった月日の分のいちゃいちゃを書くべきだと思うの

──────
あしながおじさんへ

この前言ってた男の子への返事、やっぱりやめました
代わりに、お返事の手紙をおじさんに送るんで、読んでもらえますか?
あと、これがきっと最後のお手紙になると思います

いつも素敵なお返事を書いてくれたおじさんが、大好きです
私のことをずっと助けてくれていたおじさんが、大好きです
たまに空気が読めないけど、いつもやさしいおじさんが、大好きです
私をトップアイドルにしてくれたおじさんが、大好きです
大変な目にあった私を何度も助けてくれたおじさんが、大好きです
ずっとだまっていた意地悪なおじさんが、大好きです

それと、よかったら…これからもずっと守ってもらえますか?
私を一番近くにおいて、ずっと離れないでくださいね、プロデューサー!
──────

。・°°・(>_<)・°°・。

終わりです

途中ハチャメチャなノリになっちゃったけど
やよいを幸せにしたかっただけなので
終わりよければすべてよい

>>633
乙!!

やよ父がどうなったか知りたい

>>635
ホントは更正させたかったけど
そのくだり書くの面めんどいんで蒸発したってことで

>>639
分かった

乙!


素晴らしい
ぅゎゃょぃヵヮィィ
今度は滅多に報われない美希で書いてくれ

宣伝になっちゃうけど
過去に書いたのがいくつかあるから良かったら読んでね

春香「安価でプロデューサーさんと」
小鳥「春香ちゃん、一日入れ替わってみない?」
やよい「最近事務所のみんながよそよそしいかなーって」

乙、あとついでに

                                               ,-‐''''""''''ヽ、
                                              /:::::::::::::::::::::::::::゙ヽ
                                            / |:::::::::::::::::::::::::::::::::::゙,

                                           /  |:::::::::::::::::::::::::::::::::::_|
                                            |  \:::::::::::::::::::::,-'""/
                                      _  /||\  ‐---‐''"/,  /
                                    /:::::::::::::ヽ、lヽo | /,/─ /ヘl /

                                ,-── ̄\:::::::::::::::| /ヽ'/レoニ=‐/ ヽ

                 | /          _,,,,,/、,,-‐─'''ヽ、 ヽ--- || /ヽ-、 / /, //、
                | /  /     /   \\     \,,,,,,  \l二/ ,/ / ̄ ヽ:::::\
             \  | /  /    //   ̄   |l     /    ̄  ̄二ニ/ =| \:;ノ
              \,,|丿‐''"ニ,,-‐''''''""'ヽヽ    /、,,,,,-‐l" \             |ヽ/
            \丿   / / /,-''''" ̄ /ノl   /    \   \____/__    ./ ||
           \ノ    __,ゝ‐'",--、-、  /'''""'''"      / \__/::::::::::::::::::::::/'''‐/   | |
           ,,,,ノ   ヽ‐‐'''"""二"_/           /、    |::::::::::::::::::/、 /|   / /_
       ,,-‐'''"~  ,,,      ゝ             /ヽヽ   |::::::::::::/,,/   ヽ /,‐'''\
  ,,,-‐'''''"~  ,,,-‐'''"// /、,,,、ヽ‐\           /   |    >‐"/      |  |
やよ父  ,,,,-‐''"     ///  ヽ|ヽ \       ,,,-‐''"~          /       ヽ_ |
  ,,,,-‐'"         /      |        ,.‐'''""~          ,-'"ゝ、         ─''''"
''~            /      ヽ     /   /      _,,,,/-‐、   \
                        /   /    /  /'''"''ヽ、   ヽ    \──--,,,,,,
                        /  /     /  /\,,, ,,,ノヽ、  \    |    l  ゙''ヽ
                    ,,,-‐‐/ ''ヽ _,,,,,/ /   \‐''"  \  \    |  /      |
                  / ヽ ヽ  / ,-─'''"~       ゙''ヽ 、 "''''   ゙゙'''/)



>>653
真ん中は読んだことある

バラライカ「萩原組?」
というのを思いついた

>>663
やれ

最後に頼みがある

例のやよい画像をはよ


やよいはかわいいなぁ

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