P「目が覚めたら体が縮んでしまっていた…」(213)

P「なんぞこれ…なんぞこれ…なんぞこれ…」

P「何で俺…縮んでるんだよ…もう年か」

P「ってバカ!どう見てもこれ、5~7歳児!」

P「背が縮んでも顔や体型、声がここまで変わるはずない」

P「なんだか頭も痛いし…」

P「……とりあえず事務所行くか………って服どうすんだよ!」

P(とりあえずダボダボってレベルじゃ無い服を着て外に出たが…パンツはけないし…)

P(注目されまくりだな……そりゃそうか…こんな子どもがスーツを着て急いでるんだもんな)

P(……動きにくい…全然進まない…駅まで遠い……あぁ完全に遅刻だ…)グスッ

P(ってなんで俺泣いてるんだ!?まさか全て小学生レベルに!?)

P(あぁ!どうせ遅刻するなら子ども用の服を1着買って着替えちまおう!)




P(駅に着いたは良いものの…券売機に届かない…切符が買えない…)

P(クソッ…駅員に頼むか…)

P(はぁ…こんな姿じゃすぐに追い返されるだろうな…)

P(…イヤ、俺がプロデューサーだという証明さえすればどうにかなる!)

ガチャッ

P「………」

小鳥「プロデューサーさん!遅刻ですよ!」

P「み、みんな!遅くなってすまない!今日も1日頑張っていこう!」

律子「…小鳥さんどう見ても違います……坊や迷子なの?お母さんとお父さんはどうしたのかな?」

小鳥「あっ…そうですね。時間からそろそろかと思って反射的に…」

P「違うって!俺はプロデューサーなんだって!」

小鳥「お家はどこかな?お姉さんが送ってあげようか?」

あずさ(…この子どことなく雰囲気がプロデューサーさんに似てるような)

P「だ!か!ら!俺は本物のプロデューサーなんです!理由は分からないですけど、目が覚めたらこうなってたんです!」

P「ほら!免許証に保険証!」

しえん

小鳥「これは…プロデューサーさんの…もしかして本当に?」

律子「でも…こんなことが現実に起こり得るのかしら…」

P「だから言ってるだろ!俺もよく分からんがこうなってしまったんだよ!」

P「まだ信用できないなら今までのアイドルプロデュースの話全部聞かせるから!」

P「あと俺に何でも質問してくれ!全部答えるから!」

律子「にわかには信じ難いけれど…話を聞く限りどうやら冗談では無さそうね」

P「やっと分かってくれたか…」グスッ

あずさ「ちょ、ちょっとプロデューサーさん…泣かないでください」

P「うぅ…俺も泣くつもりはないんですが…何故か涙が出てくるんです…すいません」

小鳥「………」ハァハァ

あずさ(な、何…この母性本能を擽られるような…)キュン

律子(お、落ち着きなさい律子。あの子はプロデューサーよ…KOOLになるのよ)

春香「ほ、本当にこの子がプロデューサーさんなんですか…」

千早(優と同じぐらいの年かしら…守ってあげたい…!)

雪歩(可愛いお洋服を着せてあげたいなぁ…絶対似合う)

やよい「プロデューサー安心して下さい!お姉ちゃんがしっかり面倒を見てあげます!」

伊織「や、やよいだけじゃ負担が大きいでしょうから私も手伝ってあげるわ」

亜美「これはこれは…兄ちゃんがちっちゃくなったんだし」

真美「これからはちびちゃんとでも呼ぼうか!それとも弟くんかな?」

真(可愛いなぁ…持ち帰りたいなぁ……ダメダメ!何考えてるんだボクは!)

美希「大丈夫!これからミキがずっとお世話してあげるから!全部ミキに任せて!」

響「美希だけじゃ無理だよ!それぞれ仕事があるんだから、やっぱり皆で面倒見ないと!」

貴音「日頃あなた様から受けている恩を、僅かばかりですがこの機会に返せるというものです」

P「あ、あのー。俺は縮んだだけだから何も全部面倒見なくていいぞ」

P「交渉や現場の仕事は律子や小鳥さんに任せてしまう事になるが…」

P「俺だけで出来そうな仕事は今まで通りするし、なるべくお前たちにも迷惑をかけたくない」

P「脳味噌まで小学生に戻ったんじゃないんだから、大抵のことはまあなんとかなる」

美希「でもでもそんな小さな体じゃ日常生活も色々大変だよ!ずっとミキが見ててあげるから!」

P「…そりゃ不便だがずっと見てたらお前も大変だろ。そっちも仕事とかレッスンあるだろうし」

美希「全然大変じゃないの!むしろ大歓迎ってカンジ!」

P「…んな無茶な」

千早「わ、私も時間が許す限り、プロデューサーを見ていきます!」

P「へ?ち、千早まで何言ってるんだ…」

ワタシモ!ジブンモ!ワタクシモ。ボクモ!アミモ!マミモ!ピヨ!

P「なにこの展開」

P(…落ち着いて考えると、俺って美味しい立場にいるような)

P(頭脳はそのままで身体が小学生なんてやりたい放題じゃないか)

P(間違いなくデメリットよりメリットの方が大きい!)

P(流石に765プロのみんなにどうこうしようなんて全く思わないが)

P(これは神様がくれたチャンスではないか!)

P(…でも妙なことしたら…後が怖そうだな)

P(ぐぬぬぬぬ…ボードに届かない!こういうのが最大のデメリット!)

やよい「うっうー!プロデューサー届かないんですか?」

P「…恥ずかしながら」

やよい「それじゃあお姉ちゃんがダッコしてあげますー!」ヒョイッ

P「や、やよい…」

やよい「うわぁ!とっても軽いですー!ほぉら高い高いー!」ポーンポーン

P「ちょっ…やよい…動かさないでくれ…字書けない…」

やよい「あっ、ごめんなさい…」

キュッキュッ

P「書き終わった。ありがとうやよい」

やよい「またいつでもだっこしてあげますから困ったら呼んで下さい!」ストッ

P(…何だかこっ恥ずかしいな…まさかやよいにだっこされるなんて…)

P(こういう仕事も誰かに頼もう…はぁ…)

春香「プロデューサーさん!ケーキあるんですけど食べませんか?」

P「おっ、良いな!ありがたく頂くよ」



春香「………」ジー

P(見つめられるとすごく食べ辛い…なんか緊張する)パクパク

春香「もう、プロデューサーさんいっぱいこぼしてますよ!」

P「あぅ…本当だ」

春香「それに口の周りもクリームだらけで…もうP君はしょうがないな~」

P(P君!?)

春香「お口フキフキしてあげますからね~。キレイキレイしましょうね~」フキフキ

P(この年になってこれは……嬉しいような悲しいような)

春香「はい!綺麗になったよ!P君はこぼしちゃうから食べさせてあげるね。はい、あ~んして」

P「えっ!?…あ、あ~ん…」

春香「良く出来ました!P君は偉いね~」ナデナデ

P(もはや俺のことプロデューサーじゃなくてただの子どもだと思ってるな…)モグモグ

カタカタ

P(…休憩しよう)

あずさ「あらPちゃんも休憩?」

P「……はい。何だかすぐに疲労が溜まって…」

あずさ「うふふ。Pちゃんは小学生だから仕方ないわよ」

P「…小学生なのは身体だけですけど…結構不便です」

あずさ「それじゃあ、すぐに疲れが取れるとっておきの方法教えましょうか?」

P「えっ…そんなのあるんですか?」

あずさ「そうよ…こうやって抱きしめてあげれば…」ギュッ

P「あ、あずささん!ちょっと!俺、Pなんですよ!」

あずさ「?それがどうかしましたか?」

P「いやいや…」

あずさ「こんなに小さいのに一生懸命ガンバルPちゃんから私もこうやって元気をわけてもらうの」ギュ~

P(あっ、俺ヤバイ。死んでもいいかも)

亜美「お・と・う・と・く・ん!」

P(やはり来たか…要注意姉妹…)

真美「お姉ちゃん達が遊んであ・げ・よ・う・か?」

P「…仕事中だから遠慮する。お前らも休憩しとけ」

亜美「小学生なのに仕事とな!?亜美ビックリ!」

P「俺はプロデューサーなんだから当たり前だろう…」

真美「そして年上に対する口の利き方にビックリ!」

P「な、何だと…」

亜美「全く近頃の若い者は敬語も使えんのか」ヤレヤレ

真美「これはしっかりお仕置きしないとね→」

P「こら!亜美放せ!」バタバタ

亜美「お→っと!大人しくせんか!さっさとやっちまいな真美!」ガシッ

真美「…じゃじゃ~ん!完成!亜美とお揃いのヘアスタイルだよ→ん」

P「やめろォ!俺は男だぞ!いい大人だ!」

真美「写真撮るよ→。はいっ笑って笑って!」カシャッ

亜美「後で皆に送ってあげようね!」

P「ち、ちくしょお…」

亜美「それにしても口の悪さが治りませんな…これは強引にでも治療をしなければ」

真美「その通りです、ドクター。ここはわたくしがしっかり抑えておきますから治療を!」ガシッ

P「ま、まだ何かするつもりか!?」

亜美「この手術は死の危険が伴う…覚悟したまえ」

P「………」

コチョコチョ

P「ウヒャハヒヒヘハオ!ヤ、ヤメ、アヒイイィ!!」

真美「さあ、早く言うのだ。亜美お姉ちゃん、真美お姉ちゃんごめんなさい と!」

亜美「んっふっふ~!この地獄から解放されたいだろぉ!!」コチョコチョ

P「ワ、ワカッタイウカラ…!イウカラ!オネガイデスカラ!!ヒィィィ!イイマスカラァァァァ!アヘヘェ」



P「……亜美お姉ちゃん、真美お姉ちゃんごめんなさい」ウルウル

亜美・真美「………」ズキューン

亜美「ま、まぁ分かれば良いんだ!特別に許してあげよう!」

真美「ま、全くこれからは気をつけるんだよ!」

P(……もうあいつらには逆らわないでおこう)

P「ふぃ~…そろそろ帰るとするか」

小鳥「でもこんな時間に小学生が1人で出歩くのも危険ですよ」

律子「警察に見つかると色々面倒そうですし」

P「ぐっ…そりゃそうだ…しばらくは事務所で暮らすしかないか…」

美希「そんなことしなくて大丈夫!ミキの家に泊まれば良いだけだもん!」

響「いや、自分の家に来るんだ!いぬ美達も歓迎してくれるぞ!」

P「お前たちの気持ちは有難いが迷惑だろ」

真「全くそんなことありません!プロデューサーが来て何で迷惑になるんですか!」

ジャーンケン アーイコデ アーイコデ アーイコデ

P(…じゃんけん大会になってしまった。事務所に全員いることがまず驚きだが)

律子「全く…アイドルが男の人を家にあげるなんて…」

P「ですよねー。律子からも何とか言ってくれよ」

律子「……まぁ、この姿なら誰かに見られても大丈夫ね」チラッ

P「おいっ」

千早「よしっ!勝った!勝ったわよ!」

雪歩「そ、そんなぁ」

美希「ちくしょおおおおおおおおおなの」

千早「悪いわね、みんな。でもこれは勝負だから恨みっこなしよ」

グヌヌヌヌ

P「……あのさ千早、何も手を繋いで歩く必要も無いかと」

千早「家族なんですからそのぐらい普通ですよ」

P「……あー、周りからはそう見えるかもしれんが…俺はPだぞ」

千早「…そんなことより何か食べたいものありませんか?」

P「えっ…別に何でもいいよ。わざわざそんな」

千早「良いから言ってください。私のこと料理も出来ない女だと思ってるんですか?」

P「いやっ、そういうわけじゃ……それならハンバーグでも食べたいな」

千早「ふふっ、分かりました。それじゃあ食材を買いに行きましょう」

千早「ひき肉と玉ねぎ持ってきてもらえますか?私は他のもの見てきますから」

P「分かった」トテテテテ

千早(…懐かしいわね。この感じ)



P「はい、取ってきたぞ!」トテテテテ

千早「ありがとうございます。これで食材は大体揃っ……何でビールが入ってるんですか」

P「酒でも飲めば元の体に戻れるかなぁと」

千早「何言ってるんですか…それに私もプロデューサーも未成年ですよ。買えませんから返してきて下さい」

P「え~っ、でも」

千早「ダメなものはダ・メ!!」

P「はい…」

千早「着きました。入って下さい」

カチャカチャガチャッ

P「お邪魔します。片付いてるな…俺の部屋とは大違いだ」

千早「余計なものを置いてないだけです。殺風景でしょう」

P「いや、千早らしくて良いと思うよ」

千早「…それは褒め言葉として受け取っておきますね。食事の準備しますので、その間くつろいでいてください」

P「それは悪いよ。何か手伝う事は…」

千早「大丈夫です。プロデューサーはお客さんなんですから」

千早「それにその体では出来ることも限られてます。私に任せてください」

P「それもそうか、じゃあ頼むよ」

千早「思ったより時間が掛ってしまいました、すみません」

P「全然気にしてないよ!ありがとう!それじゃ早速…いただきます!」モグモグ

千早「………」ドキドキ

P「……うまい…うーまいぞー!!千早って料理も出来るんだな!」

千早「本当ですか!?嬉しいです!普段は自炊なんてしないものですから少し不安でした」ホッ

P「…慣れないことさせてしまったな。申し訳ない」

千早「良いんです。こういう機会がないと全く料理しないでしょうし」

P「それにしてもうまいな!タマネギの食感がまた良い!」モグモグ

千早「プロデューサー、口元にケチャップついてますよ」

P「ゲッ…またやっちまった…」

千早「拭き取るので動かないでくださいね」フキフキ

P「ありがとう。普段通り食べてるつもりなんだが…」モグモグ

千早「………」

P「ふぅ~ごちそうさまでした」

千早「お粗末さまでした。お風呂にでも浸かってきてください」

P「片づけ…って言っても手伝わせてくれないだろうな」

P「大人しく入ってくるよ」

千早「そうですね。のんびりしてください」




P(ふぅ…俺はPなのに部屋にあげた上に風呂まで使わせるなんて…本当に大丈夫なのか?)

P(見た目は小学生だが中身は俺ってこと分かってるのか?)

P(……とはいうものの俺も全く妙な気は起きない…あずささんに抱きつかれた時もそうだったが…嬉し恥ずかしって感じで)

P(普段の俺なら大変なことになってただろうが…子どもってこんなものなのか)

ガチャッ

千早「失礼します」

P「な、な、な、な、何で入ってきてるんだ!?」

千早「大丈夫です。背中流すだけですし」

P「そういう問題じゃないだろう…何度も言うが俺はPだぞ」

千早「今のプロデューサーは可愛い弟にしか見えません」

P「…風呂ぐらい一人で入れるって」

千早「まぁまぁ、そんなに遠慮しないでください」

P(…お前は服を着てるが俺は素っ裸なんだぞ…)

千早「プロデューサー頭にコブ出来てますね」ワシャワシャ

P「あぁ…それのせいで頭が痛いんだ」

千早「しばらく治りそうもないですね…」ワシャワシャ

P「まぁ、1週間もあれば元通りだろ」



P「…千早身体洗うの手慣れてるな」

千早「はい、弟とよく一緒に入っていたので…意外と覚えているものですね」ゴシゴシ

P(…なんだか本当に姉が出来たみたいだ…こういうのも悪くないな)

P「ようし俺も背中を流してやろう」

P「乳…だと……」

千早「はい。終わりです!」フキフキ

P(…身体を拭くところまでやるとは…千早恐ろしい子!)

P「あっ、そういえば服が無い…」

千早「…すっかり忘れていました」

P「どうしよう……さっきまで着てた服を着るしかないかぁ…」

千早「……!大丈夫です。私の家に子ども用の服一通りありますから」

P「へっ…何でそんなものが?」

千早「そこは気にしないでください。きちんと洗濯してますから清潔ですよ」

千早「はい手を伸ばしてー、そうそうそのままそのまま」

P「んー」

P(…服を着せて貰う俺って…もう突っ込むのも面倒になってきた)

P「奇跡的にジャストサイズだな…」

千早「…それじゃあ私も入ってきますね」

P「あぁ。いってらっしゃい」

千早「もう一回お姉ちゃんと一緒に入る?」

P「ブハッ!!」

千早「あはは、冗談ですよ冗談」

P(何て挑戦的ななんだ千早は…!)ドキドキ


P(まだこんな時間なのに…もう眠くなるなんて…)ウトウト

千早「…大丈夫ですか?もう横になりますか?」

P「うん…そうする。俺はこのソファで寝るよ。今の体なら十分ソファでも広いし」

千早「いえ、ベッドで寝て下さい。そんな場所じゃ体に悪いです」

P「えぇ…それじゃ千早が寝る場所が…」

千早「私もベッドで寝ますから心配しないでください」

P「えっ」

P(……眠れない…緊張する!!近い!!近すぎる!!香りが!!)

P(こんなことになるなんて…羊!?羊数えればいいのか!?いや眠るなら美希を数えるべきか!?)

千早「眠れないんですか?」

P「えっ…いや、あはは」

P(そりゃ興奮して眠れないよ…俺だって、健全な男の子だもん)

千早「……眠れない弟によく子守唄歌ってたんですよ。どうですか?」

P「…なら、お願いしようかな」

千早「はい!」

~♪ ~♪
 ~♪

P(………そうか…千早は…弟さんのことを思い出してるのか)

P(今の俺の…姿を…見て……)

P(…良い歌だ……本当に……よく眠れそう…だ…)

P「………zzz」

千早「……おやすみなさい」ナデナデ

千早「私の我儘に付き合って頂いてありがとうございます」

千早(………)ギュッ

美希「ハニー、千早さん昨日どうだったの!?」

P「はぁ?何がだ?」

美希「とぼけないで!!一緒に寝泊まりしたんだから絶対何かあるはずなの!」

千早「残念ながら何も無いわ。プロデューサーは小学生なのよ」

美希「むむむ…千早さんが…そう言うのなら…」

千早「まぁ一緒にお風呂に入ったりはしたわね」

美希「!?」

P「おっ、おい千早!!あれは一緒に入ったとは言えないだろ!!」

千早「ふふっ、そうかもしれませんね」

P「おわっ!!」ズテン

伊織「何も無いところで転ぶなんてどれだけ間抜けなのよ…」

P「いっ、痛い…」グスッ

伊織「ちょ、ちょっと!こけたぐらいで泣かないでよ!あんた大人でしょ!」

P「そりゃそうなんだが……近頃涙腺が弱くて」グスッ

伊織「それって感動した時とかに使う言葉じゃないの…?」

P「………」グスッ

伊織「うっ…あぁ、もう分かったわよ!ちょっと待ってなさい!」

伊織「どこが痛いの?」

P「左足の皿の辺りが…」グスグス

伊織「ここね!」バシッ

P「いってぇぇえ!!」

伊織「シップ貼ったんだからもう大丈夫よ。全くこの伊織ちゃんに感謝しな…さ……ぃ」

P「………」ポロポロ

伊織(ちょっとマジ泣きじゃないの…何で何で!?…そんなに強かった!?)

P(あー涙止まらん)ポロポロ

伊織「……い、痛いの痛いの飛んで行けー!!痛いの痛いの飛んで行けー!!」

P「!?」

伊織「ほぉら!もう悪い痛い痛い虫はどこかに行っちゃったわよー!!」カァー

P「…………い、伊織なんか…その…すまん」

伊織「ああああ!!急に素にならないでよ!バカバカバカ!!!」

雪歩「………」

P「………」

雪歩「………」

P「………何故俺に女児用の服を見せて無言で立っているんだ」

雪歩「つまり…そういうことなんですよ」

P「全力で断ると言ったら?」

雪歩「御想像通り全力で着せるまでですぅ」

P「ということは素直に着た方がお互い楽というわけだな?」

雪歩「そうなりますね。今のプロデューサーでは私には敵わないですし」

P「…これで満足か?」

雪歩「………」ワナワナ

P「………」

雪歩「……キャーッ!!Pちゃん可愛い!!カメラ班カメラ班!!」

P「おい、雪歩…少し落ち着」

雪歩「それに…このネコミミを加えて…うひゃぁ!!くぅ~!!」

P(あっ…もう話通じない…)

雪歩「永久保存!永久保存!動画も!持ってて良かったNEWカメラ!」カシャシャシャシャシャシャ

P(雪歩さーん…あなたが嬉々として取っている小学生は…)

P(あなたの弱点である大人の男なんですよー。分かってますかー。気付いてますかー)

雪歩「次はこれ着て下さい!このゴスロリ!!絶対似合います!!まだまだありますからね!!」

P「」

美希「…ハニー」ゴゴゴゴゴ

P「なんでしょうか美希さん」

美希「ミキというものがありながら…女の人とお風呂に入るなんて」

P「あのですね…それは誤解です」

美希「ミキのアプローチは総スルーなのに酷いよ!もう我慢しないんだから!」

P「えっ…ちょっ…おまっ、まって」

美希「あぁハニー可愛いよぉ!大きいハニーはカッコよくて小さいハニーは可愛いの!」ダキッ

P「モガモガ」

美希「どんな姿でもハニーは最高なの!絶対誰にも渡さないからね!」ギュー

P「ちょ、ちょっと離せ…話し合おう!」

美希「そうやってまた逃げる気なの!離さないよ!」

P(ちくしょお!負けっぱなしだ!胸で苦しい…幸せだけど!)

美希「ハニー、ミキのおっぱい飲みたい?」ナデナデ

P「唐突に何言ってるんだ!?」

美希「え~。だって小さい子にはおっぱい飲ませるってよく言うの!」スリスリ

P「小学生にそんなことせんわ!大体何も出ないだろうが!」

美希「ミキの愛がいっぱい出てくるよ!」サワサワ

P「………とにかくダメだダメだダメだ!」

美希「千早さんとは一緒にお風呂にまで入ったのに…」

P「だから違うって…」

美希「…それならいいもん!別のやり方でミキは頑張るから」

チュッ

P「!?何しとるんだお前はー!?」ドキドキ

美希「これで千早さんとイーブンだよ!ミキは負けてないの!」

P「どこの事務所にプロデューサーにキスするアイドルがいるんだ!?」

美希「ここにいるよー!それにファンの皆も子どもにキスしたぐらい何とも思わないよ」

P「俺はPだっつーの!そこらの子どもじゃないんだよ!」

美希「ミキ、ハニーだからキスしたんだよ?子どもなら誰でもキスをする軽い女じゃないよ…?」

P「…そうっすか。」

P(全然話が噛み合わねぇや…)

美希「昨日は千早さんが勝ったんだから今日は抜けてもらうの!」

千早「ちょ、ちょっとなんでそうなるのよ!チャンスは毎回平等にすべきよ!」

春香「それで今日も千早ちゃんが勝っちゃったら2日連続じゃない!」

貴音「勝負は時の運…結果は神のみぞ知る…時の流れに身を委ねるまでです」

ギャーギャーワーワー

律子「モテモテですね」

P「これって喜んでいいんでしょうか」

律子「喜んでいいと思いますよ。事務所的には勘弁してほしいですけど」

アイコデアイコデアイコデアイコデ

小鳥「勝ちましたよー!プロデューサーさん!やったー!」

P「そ、そうですか…」

やよい「お泊まりしてほしかったです…」

真「…ダークホース」

貴音「鳥でありながら馬とは面妖な」

小鳥「今日は私とPちゃんで楽しい夜にしましょうね!」

グヌヌヌ

P「いえっ、普通の夜で良いですよ。普通で」

小鳥「そんなつれないこと言わないでくださいよ~、悲しくて私も頭痛が痛くなるじゃないですか!」

P「つまらないです」

P(この体になってもう一か月か…)

P(買い物について行ったり、遊びに行ったり、食事をしたり、お泊まりしたり…色々やったな)

P(日常生活でも一々面倒見てくるし…子どもになったからってみんな俺のこと可愛がりすぎだ)

P(こんな日々が続くとなると流石にやれやれだぜ…いつになったら戻れるんだか…)

P(仕事は律子と小鳥さんでなんとかしてるみたいだが危ういな…負担が大きすぎる…いつ崩れるか分からん)

P(…どうにかして戻れないか…今の状態で俺は幸せっちゃ幸せなんだけど)

小鳥「というわけでやって来ました!青い海!白い砂浜!照りつける太陽!」

P「どういうわけなんですか」

小鳥「奇跡的に全員数日間予定が無かったので久しぶりに旅行でもと」

P「事務所的に仕事が無い状態ってまずいんじゃぁ…」

真「細かいこと気にしないでください!今日は楽しみましょう!」

響「そうだぞー!いぬ美達も今日を楽しみにしてたんだ!」

律子「いつの間に連れて来たのよ…それに動物が泊まる場所は無いわよ」

響「そんなのなんくるないさー!」

P「何で俺まで水着なんですか…」

小鳥「良いじゃないですか!今日はハネを伸ばすんです!小鳥だけに!」カシャッカシャッ

P「いえっ、まあ水着は良いんですけど…どう見ても女児用なんですが…」

小鳥「………」グッ

雪歩「………」コクリ

P「ちょっとアイコンタクトやめてくださいよ。これじゃ俺変態じゃないですか!」

雪歩「そんなことないです!皆可愛いって言ってますよぉ!」

P「えぇぇぇぇ…ウソだろ…」

響「プロデューサー、こっちに来るんだ!一緒に遊ぼう!」ガシッ

P「うぉぉ!?響!?」

美希「抜け駆けは許さないの!」

春香「響ちゃんだけで1人占めしようたってそうは問屋が卸さないよ!」

響「ふふん!いぬ美!」ストッ

バウッ

P「おおお!生まれて初めて犬に乗ってる!」

ダダダダダ

やよい「プロデューサー行っちゃいましたー…一緒に遊びたかったなー」

あずさ「あれには追いつけないわねー…」

伊織「犬と同じスピードで走れるあいつって何なの…」

P「実はこれ結構憧れてたんだ」

響「いぬ美は大きいからちっちゃな子どもぐらいなら軽いもんさー」

P「ありがとう、響!楽しいよ」

響「あ、ああ!どういたしまして!」

響「…こ、今度は自分がおぶってあげても良いぞ!ずっといぬ美任せじゃいぬ美も疲れるからな!」

P「えっ、別に大丈夫だよ。赤ん坊じゃないんだから」

響「ち、小さい子には優しくして楽しませなきゃ駄目なんだ!遠慮しなくていいぞ!」

P「う~ん、そうだな。響が良いなら」

響「……!!任せるさー!」

響(プロデューサーが…こんなに近くに……嬉しい)

響(それに…肌が直に触れて…鼓動が聞こえそうだ…)

P(やばいな、最近慣れたとは言えこれだけ近いとやっぱりドキドキする…水着だし)

響「………」

P「…響、大丈夫か?顔が赤いぞ」

響「な、なんともないぞ!日焼けしただけだ!」

響「そ、そうだ!次は一緒に泳ごうよ!ずっと砂浜走りまわってたし!」

P「そうだな…海だし泳がないと勿体ないな」

バシャバシャ

P「ふぅー、やっぱり海は気持ち良いな!モガッ」

ザバァ

響「……ふぅ…結構潜ったなー!プロデューサーナマコだぞ!…あれ?プロデューサーは?」ポツーン



真(響、油断したね!目を離すなんて甘いよ!)バシャバシャ

P「真いきなりどうしたんだ!?というよりお前よく俺を乗っけて泳げるな」

真「鍛えてますから!結構沖まで来ましたね」

P「…俺こんな場所じゃ降りれないぞ」

真「良いですよ。ずっとこのままで…」

P「…トゥッ」 ボシャッ

真「あ」

P「アババババ、マコ…タス…ブクブク」バシャバシャ

真「ちょっと!言わんこっちゃないですよ!全く!」ガシッ

P(抱きかかえられると…胸が…)

真「何で飛び込むんですか!?」

P「すいません。迷惑かと思ったので」

真「溺れられる方が迷惑ですよ!まぁここまで連れてきたボクが悪いんですけど…」

P「お前よくずっと平気で浮いてられるな…」

真「鍛えてますから!さてと…皆も心配するだろうしそろそろ戻りましょうか」

真「帰りは本気で泳ぎますからしっかりつかまってて下さい!」

P「えっ…あれで本気じゃなかったのか?」

真「行っきますよー!」



P(な、何だこの速度…人間とは思えない……しがみついた俺を乗せて泳いでる時点で人間離れしてるか)

P(そして真の肌の温もりが…)

真(プロデューサーの…体温が伝わる…すごく温かい)バシャバシャ

真(小さくなった王子様…ずっと離れずにこうしてたいな)バシャバシャ

ブラコン発動のやよいが強すぎた

P「ただいま。いやぁ、面白かった」

春香「あーっ、やっと戻ってきた!」

亜美「心配したんだよー!」

真「ごめんごめん、ちょっと沖に何かないかなーって思ってさ」

律子「あんまり無茶しないでね…海は危ないんだから」

千早(優みたいに…もう戻ってこないかと…本当に良かった…)

真美「中々帰ってこないからリヴァイアサンにでも食べられちゃったんじゃないかって!」

美希「響とどこかに行っちゃったと思ったら今度は真クンと…」

あずさ「まぁまぁ、無事でよかったわ~」

貴音「心配で心配で…焼きそばが喉を通りませんでした…」

伊織「3杯食べて喉が通らなかったって言うの…」

雪歩(真ちゃんとPちゃんの写真…ゲット!)

小鳥(後で焼き増ししてね)

P(ふぅ…疲れたなぁ…温泉でゆっくり疲れを…)

美希「え?ハニーどこ行くの?」

P「へ?温泉に決まってるだろ?」

あずさ「そっちは男湯よ?」

P「そりゃ男ですから」

貴音「何を言ってるのですか。今宵は私たちと同じ湯船に浸かるのですよ」

P「えっ、嬉しいけど…色々アウトだろ」

小鳥「というわけで混浴場にレッツゴー!」

P「冗談でしょお!?」ズルズル

P(あぁ水着借りて着用できるのね…)

伊織「な~に?がっかりした?本当に変態なんだから…」

P「べ、別にがっかりなんかしてないんだからね!!」

美希「ミキはこんなの無くても全然良いのに…」ブー

律子「ダ・メ・で・す!プロデューサーと入りたいのなら最低限これを守りなさい!」

春香「でも結構恥ずかしいね…プロデューサーさんかと思うと」

あずさ「うふふ、洗ってる時にこっちを見ないでくださいね」

P「み、見ませんよ!!」カァー

亜美「赤くなっちゃってやんの→!」

真美「キミ、かわうぃ~ね~」

P(…俺たちの他に誰もいないな……これは幸運なのか…)

P(体洗う前に湯船に浸かれないし…かと言って体洗おうにも皆で埋まってるから空いてないし)ボー

P(……見ようと思えば見れるが…罪悪感がすごいことになりそうだ…)モヤモヤ

美希「ハニー!ミキの体洗ってよ!洗いっこしよ!」

P「……!!」

律子「美希ちゃ~ん…?」

美希「ごめんなさい律子…さん」

P(よくやった律子!…と思うべき場面なのだが……うん)

P「やっと全員洗い終わったか…そんじゃ俺も洗うとするか」

真「ちょっと待ったぁ!!」

P「んあ?」

響「水くさいぞ!自分が洗ってあげるから!」

千早「そういうのは慣れっこだから私に任せなさい!」

美希「千早さんはハニーと一緒にお風呂入ったんだからもういいでしょ!」

春香「え~!?なにそれ!?私流石にダメかなと思ってそんなことしなかったよ!?」

雪歩「千早ちゃん意外と大胆なんだ…」

ギャーギャー

律子「…どうにかしてくださいよ」

P「俺に言われましても」

ジャーンケン

小鳥「勝った!勝ったわよ!!ピヨオオオオ!!」

グヌヌヌ

P「あー、そうなんですか」

小鳥「ちょっと!喜んで下さいよ!私が体の隅々まで丁寧に洗ってあげますからね!」

P「あっ、ある程度は自分でやるんで大丈夫です」

小鳥「そうはさせません」

P「………」

小鳥「まずはシャンプーしましょうね~。はい目をギュッとしてね~」

P「………」ギュッ

小鳥「よ~し流すわよ~。目はギュッとしたままね」

小鳥「よく出来ました~!Pちゃんは良い子ね~!」

小鳥「次は体を洗いましゅよー。はいバンジャーイ」

P「……バンザーイ」

小鳥「おっと手が滑った!」サッ

P「…!!はぅぅ…」

小鳥「ごめんね~!わざとじゃないのよ!」ハァハァ

P「そ、そうなんですかぁ?」ウルウル

小鳥「それじゃ今度はこっち向いてね~!前も洗うから!」ハァハァ

ゴシゴシ

P「…ぅぁあ」ビクン

小鳥「………」ハァハァ

P(うぅ…俺の息子をおもちゃにされたうえに舐めまわすように見られた…もうお婿に行けない…)

P(その上俺たちに皆も注目してるし…どんな羞恥プレイだ…)

小鳥(小学生のPちゃん!可愛い!可愛すぎ!色々なところが!)ハァハァ

小鳥(餅のように柔らかくて白い肌!私で全て覆えそうな小さな体!サラサラで柔らかい髪!そしてPちゃんの香り!)クンカクンカハァハァ

千早「洗い方がダメね…もっと優しく擦らないと…」

真「…それより律子、あれそろそろ危険だと思うんだけど」

律子「確かにほぼ赤信号ね…もう止めましょうか」

小鳥(ふふふ…最終兵器ポロリ!)

小鳥(あえて水着を簡単に外れるようにしていや~ん!まいっちんぐ!)

ダキッ

P(胸が密着してるんですけど…ドキがムネムネなんですけど…)

小鳥(よし!いざ羽ばたかん!)

美希「小鳥、水着が外れかかってるよ。きつぅ~く縛ってあげるね」ニコッ

ギュ~

小鳥「アイタタタタタ!!痛いピヨ!痛いピヨ!」

伊織「もう体は十分洗ったわよね?何してるのかしら」

春香「あまりやりすぎない方が良いですよ」

律子「まあ…自業自得ね」

P「何だかよく分からないけど助かったのか…?」

P(やっと温泉に入れたと思ったら)

P(…何で俺を取り囲む形になってるんだ…ハーレムっちゃハーレムなんだが怖い)

春香「みんなまだ出ないの?もう十分入ったよね?」

貴音「私いつも長く浸かっております故、ご心配なさらずに」

千早「優とよく我慢比べをしてたから…このぐらい何ともないわ」

やよい「私も弟たちといつも勝負してますから大丈夫です!」

雪歩「それにお風呂は時間かけて入った方が良いからね」

P(……俺、そろそろ限界なんだが…出よう)バシャッ

P(うっ…浸かりすぎたせいで…)フラフラ ボイン

あずさ「あらあら~。大丈夫Pちゃん?」

P(……これは…あずささんのむ、胸に…!?)

千早「くっ…」

P「あっあっ!!すいません!!ごめんなさい!!」

美希「ちょっと何でミキのところに倒れないのハニー!!」

あずさ「うふふ、もうそろそろ出ましょうか~。Pちゃんも辛そうよ」ザバァ

伊織「何で抱きかかえたまま出るのよ!下ろしなさいよ!」

P(体拭き、服着せじゃんけんまであるとは…おかげで湯冷めした)

P「そういえば律子、部屋はどうなってるんだ?」

律子「…皆の要望で全員同じ部屋ですよ…もちろんプロデューサーも」

P「やはりそうか……何百回でも言うけど俺はPなのに…」

律子「…私も頭が痛いですよ。見た目は子どもで中身は大人なんて…どうしてこうなったんですか?」

P「だから俺が聞きたいぐらいなんだってば…マジで分からん」

P・律子「はぁ…」

P(温泉後も散々皆に構ってもらった……嬉しいよ…嬉しいんだが…子どもって大変だな…)

P(…疲れで眠気がマッハだ)

律子「そろそろ就寝するわよ」

亜美「えー!夜はこれからっしょ!」

真美「やっと大人の時間帯になってきたって時に!」

貴音「我儘を言うものではありません。プロデューサーはもう限界です」

伊織「中身は変態でもまだ小さな小学生なんだから」

P「変態言うな」

美希「ハニーはミキのふとんで寝るの!」

真「何言ってるんだい!美希は散々べたべたしたじゃないか!」

ギャーギャー

P(どうでもいいから…とにかく眠らせてくれ…)

ジャーンケン

美希「ついにミキの時代がきたの!やったよハニー!!」

P「そうかぁ…良かったなぁ…」コックリ

美希「ハニー眠たそうだね。ミキも急に眠たくなっちゃった…あふぅ」

P「んー……おやすみ…zzz」

美希「ハニー可愛いの…ミキがついてるからね…」ギュゥ

美希「安心して眠ってねハニー…」ナデナデ

美希「………zzz」

響「はやっ!」

雪歩「まだ消灯してないのにすごいね」

春香「悔しいけど…この2人の寝顔を見ると流石に邪魔出来ないなー」

律子「あんたたちも早く寝る準備しなさい。お喋りしたい人は外で迷惑にならないように」

ムクッ

P(……便所行きたいな。皆寝ているみたいだし、起こさないように…)ソロソロ

貴音「…どこへ行かれるのですか?」ヒソヒソ

P「ヒッ…た、貴音か…起きてたのか。ちょっとトイレに」ヒソヒソ

貴音「それでは私もお供します。その体では万が一の事に対処出来ません」ヒソヒソ

P「…万が一って…まあいいや…ありがとう」ヒソヒソ




P「ふぅ~…スッキリした。何だか目が冴えちゃったな」

貴音「私も中々寝付けません。如何でしょう、ご一緒に月を眺めるというのは」

貴音「私の見立てでは今宵は見事な満月が見えるかと」

P「…そうだな、ゆっくり月を拝むことなんて滅多に無いし」

貴音「………」

P(そして当然のように膝の上に乗る俺であった)

貴音「月が綺麗ですね」

P「…あぁ、そうだな」

貴音「………あなた様はいけずです」

P「………」



貴音「……月は…それ自体、決して形を変えません」

貴音「しかし私たちの目には様々な月が姿を見せます」

貴音「今宵のような満月、鎌のような三日月、雲の切れ間から僅かに覗く月」

貴音「鏡の如き水面に映り込む月、それぞれ異なった趣があります」

貴音「このような姿になられましたが……あなた様はあなた様です」

貴音「それをお忘れ無きよう……くれぐれも御自分を見失わないで下さい」

P「zzz」

貴音「…長い独り言になってしまいました。恐らくあなた様にこのような心配は杞憂でしょうね」ナデナデ

美希「ああああああああああああ!!!」

律子「っるさいわね~!!朝っぱらから何なのよ?」

美希「ミキのところで寝てたはずのハニーがいないの!」

響「ん~…あっ、プロデューサー貴音のところで寝てるぞ」

美希「どうしてなの~!?いつの間にハニーを盗んだの!?」

真「さぁ?てか気付かない美希も相当だね」

あずさ「しばらくそっとしておきましょう。」

美希「むむむ…仕方ないの」

P(そんなこんなで今日も朝から夜まで海で温泉で宿で弄ばれてしまったのであった)

P(…それに加えて大人たちの集いであずささんの暴走に巻き込まれてるが…)

あずさ「ちょっと音無さ~ん聞いてるんですかー」

小鳥「ピヨ…ワタシハフェニックス…」

律子「エビフリャー……」

P(また犠牲者が出てしまった)

あずさ「Pちゃんも飲むわよね~?中身は大人なんだから~」

P「ちょ、流石にテキーラストレートは勘弁して下さい…」

あずさ「大丈夫よ~ちょっとだけだから!はい!グイッと!」トクトク

P「……じゃ、じゃあちょっとだけですよ…」ゴクリ

あずさ「どう~、おいしいでしょ~?」

P「…ウゲェ…喉が…焼ける……グギィッ!?」

ダダッ

あずさ「ちょっとPちゃんどこに行くの~!?」




P(骨が…溶けてるみたいだ…!体が熱い…どうなってしまったんだ俺の体は!?)ハァハァ

ズキッ

P(く、苦しい…呼吸が……心臓が…痛い……俺…死ぬのか…!)ハァハァ

ズキッ

P(こ、こんなところで…冗談じゃない…)ハァハァ

ドクン

P「…!!!!!」

春香「プロデューサーさんどこ行っちゃったのかな…朝になったら影も形も…」

真「あの体じゃそう遠くには行けないだろうけど…」

雪歩「小鳥さんもあずささんも律子さんも何も覚えてないなんて…」

響「もしかして…誘拐されちゃったとか…」

美希「そ、そんなこと言うのやめてよ!」

貴音「しかし…その可能性は無きにしも非ず…」

千早(そんな…また私は大切な人を…守れなかった…?)

伊織「とにかくもう一度手分けして探すわよ!」

P「その必要は無い…」




やよい「はわっ……プ、プロデューサー!?」

亜美「兄ちゃん無事だったんだ!!」

真美「それより…その体…元に戻って…」

P「俺は…ずっと分からなかった…何故自分の体が縮んでいたのか…」

P「だが全て思いだした。体が縮んだ日の前日…俺は961プロの怪しげな取引現場を目撃した」

P「見るのに夢中になってた俺は背後から近付いて来るもう一人に気付かなかった」

P「そして…俺は毒薬を飲まされ…目が覚めたら…」

貴音「体が縮んでいた…というのですか」

P「あぁ、多分殴られた時のショックでその時の記憶が吹っ飛んだんだと思う」

美希「ピンポイントでその記憶だけ飛ぶんだ…何でその後自宅に戻ってたの?」

P「…多分誰かに運ばれたんだと思うが…よく分からない」

やよい「どうやって元に戻ったんですかー?」

P「どうやらあの薬は強いアルコール成分を体内に摂取すると効果が無くなるらしい」

P(やっつけ理論って素晴らしい)

真「そんなアホな…」

春香「でも、元に戻れたんですから…とにかく良かった!」

雪歩「それはそうと服来てくださいよぉ…」

伊織「それにしても961プロの連中許せないわね!」

響「そんなことをしたなら警察に突き出せば一発だぞ!」

P「いや…やめよう。俺も見ただけで証拠を握っているわけじゃない」

P「俺たちは…正々堂々とトップアイドルになって961プロを見返すんだ!」

千早「はい!必ずプロデューサーの仇を取ります!」

亜美「兄ちゃんの弔い合戦だ!」

真美「兄ちゃんの仇を討て!」

P「俺はまだ死んでないって」

雪歩(…小さいプロデューサーも可愛かったのになぁ…データはたくさん残ってるけど)

貴音(怪しげな取引を目撃し襲われ、薬を飲まされ…そして、自宅まで届けられた…)

貴音(口封じならなぜ殺さずに体を小さくする薬を…ましてや自宅に送る必要が…)

貴音(…ということは…まさか、あの方を小さくするために全て仕組まれて…)

P(あの後俺は特に体調に異常も無く以前のように仕事をしている)

P(あずささんの酒乱ぶりに感謝する日が来るなんて思わなかったな)

P(元と少し変わったのは事務所の皆の俺に対する扱い)

はい、あ~ん

P「………」モグモグ

膝枕するよー

P「おっ、ありがとう」ゴロン

仕事をたくさん取ってきて偉いねー

P「それほどでも…」ナデラレ

ギュッってしてあげます!

P「…落ち着く」

P(流石に縮んでた頃のように…とまではいかないが、毎日ほどほどに甘えてる…少し幸せ)

小鳥(まさかお酒を飲むだけで元に戻っちゃうなんて…とんだ駄作ね…)

小鳥(……新しい薬を調合しないと…プロデューサーさんには悪いけどもう1度モルモットになってもらおうかしら)

小鳥(Pちゃんにも会いたいし、次はどうやって飲ませよう……今度も961プロに…)

小鳥(それとも飲み物なんかに混ぜても大丈夫なように改良を…)

小鳥(いずれ完全に若返る薬を作ってみせる…その時こそ私は不死鳥になるのよっ!)




P「目が覚めたらまた体が縮んでしまっていた」

fin

お泊まりとか省略した一カ月書きたかったけど流石に全員分書く気力がなかった スマソ
スレの残りで誰か代わりに書いてほしいなぁ チラッ

保守してくれるのはありがたいけど、明日ってか今日は朝から晩まで予定あるから書けぬ スマヌ…スマヌ…
だから誰か代わりに書いて(懇願) それかいっそ落として

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