【安価】苗木「今日から2年生か・・・」【ダンロン1+2】 (1000)

■このSSはダンガンロンパ1+2の安価SSです
■なんとか1年間希望ヶ峰学園で過ごし、2年生に進級したという設定です
■このスレでは苗木こまるは苗木誠の1歳年下で今年から希望ヶ峰本学科に入学しました
■第77期生が3年生、第78期生が2年生、そして新たに入ってくる第79期生が1年生です(1年生はこまるを除きモブです)
■スクールモード・アイランドモードみたく第77・78期生&こまるとらーぶらーぶして希望のカケラを集めるのが一応の目的です
■全体的にペル○ナ4みたいな感じになっていますが予めご了承下さい
■苗木誠が主人公であり第77期生ともらーぶらーぶするのでご注意下さい

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1384696833

モノクマ「うぷぷぷぷ、このSSについての補足説明をさせてもらうよ」

モノクマ「一応>>1にも書いてあるけど、このSSは男女と交流してらーぶらーぶ度を溜めて希望のカケラを集めるのが目的さ」

モノクマ「ペル○ナ4みたいな感じというのはまあ色々あるんだけど、1つ挙げれば「ステータス」というものがあるんだよね」

モノクマ「知識・勇気・受容・運動の4つがあって、らーぶらーぶするには必要となってくるんだ、うぷぷ」

モノクマ「まあ詳しくは実際にやっていくうちになれるんじゃないかな?」

モノクマ「さて、ここで難易度を決めようか。易しくするもよし、難しくするのもよしだよ!」

1.シンセツ(らーぶらーぶ度・希望のカケラ・ステータスともに高い)
2.ユルヤカ(上記が普通ぐらい)
3.ムズカシイ(上記が最低)
下1

モノクマ「*おおっと* やっぱりおまえらは簡単な方を求めてくるんですね、うぷぷぷ」

モノクマ「ちなみにシンセツにするとこんな感じになるけど、これでもいいのかい?」

らーぶらーぶ度
全員5/10
希望のカケラ
全員3/6
ステータス
知識:■■■□□(賢い)
勇気:■■■□□(強い)
受容:■■■□□(深い)
運動:■■■□□(凄い)

1:これでいい
2:ユルヤカにする
3:ムズカシイにする
下1

モノクマ「一気に難しくなりましたね、これは絶望的だね!」

モノクマ「ちなみにこんな風になるよ!」

らーぶらーぶ度
全員1/10
希望のカケラ
全員0/6
ステータス
知識:■□□□□(アポ)
勇気:■□□□□(意気地なし)
受容:■□□□□(あまりない)
運動:■□□□□(下手)

モノクマ「うぷぷぷぷ、これは酷いね! そろそろ飽きてきたから最終決定をしてよ!」

1:シンセツにする
2:ユルヤカにする
3;ムズカシイにする

モノクマ「おっと、安価は下1だね」

モノクマ「うぷぷぷぷ、真ん中ですか。平凡な苗木君にピッタリだね!」

モノクマ「それじゃあそろそろ本編を始めようか」

モノクマ「あ! 僕は物語中あまり出てこないよ! コロシアイがないなんて暇だからね!」

らーぶらーぶ度
全員3/10
希望のカケラ
全員2/6
ステータス
知識:■■□□□(平均的)
勇気:■■□□□(平凡)
受容:■■□□□(普通)
運動:■■□□□(一般的)

それでは物語を開始します

4月9日(火) 自宅

苗木(今日から始業式か……)

苗木(休暇中は外出出来るから実家に戻っていたけど、荷物も向こうの方に戻したし、そろそろ戻ろうかな)

苗木(そういえばこまるはどこの高校に行ったんだろう? 結局知らせてくれなかったんだよなぁ……)

苗木(まあいいや、それじゃ出るか)

苗木「行ってきまーす!」

―――
――


自宅 → 寄宿舎個室

苗木(戻って来た、って感じかな)

苗木(相変わらず殺風景だけど)

苗木(始業式まで時間あるし、誰かと会話して時間でも潰そうか……)

誰と会話しますか?
下1

苗木(そういえば今年も隣なんだよな、舞園さん)

苗木(そもそも部屋替えあるか知らないけど)

苗木(もう来てるかなぁ?)

―――
――


寄宿舎個室 → 寄宿舎廊下

コンコン

舞園「はい、あれ? 苗木君来てたんですか?」

苗木「ついさっきね」

苗木(何について話そうかな?)

1:最近のアイドル活動について
2:最近の政治について
3:最近の行動について

下1

苗木「そういえば最近CD出したんだってね?」

舞園「はい、そうなんですよ! 聞いてくれました?」♪♪<ピロリロリン

苗木「もちろん。凄くよかったよ!」

苗木(どうやら話題振りは間違っていなかったみたいだ!)

しばらくCDについて話し合った……

―――
――


ピンポンパンポーン

学園長「在学生のみなさん、体育館に集合してください」

苗木「そろそろ時間みたいだね」

舞園「はい、行きましょうか」

―――
――


寄宿舎廊下 → 体育館

苗木(まだ学園長……霧切さんのお父さんは来て無いみたいだ)

苗木(時間もあるし、少し話でもしようかな?)

誰と会話しますか?
下1

苗木(戦刃さんにしようか。何故か一人ポツンと突っ立ってるし)

苗木「舞園さん、僕は戦刃さんと話してくるね」

舞園「はい、それではまた」

苗木(舞園さんは他の女子の所に行ったみたいだ)

苗木「戦刃さん!」

戦刃「! な、苗木君?」

苗木「江ノ島さんはどうしたの?」

戦刃「分からない……」

苗木(ええぇぇぇ……と、とにかく話をしよう。何がいいかな?)

1:最近のギャルについて
2:休暇中に誰と会ったか
3:そう言えばこの前街中で君を見たよ

モノクマ「また安価省いちゃったよ。絶望的だなぁ! 下1だね」

苗木「そうだ、最近のギャルについてどう思う?」

戦刃「ギャ、ギャル? 盾子ちゃんなら詳しいだろうけど……」

苗木(……どうやらネタふりを間違えたみたいだ)

苗木「なんだったら江ノ島さんのことについてでいいからさ!」

戦刃「うん、それだったら話せるよ!」

なんとか気まずい空気を回避して江ノ島さんのことについて語りあった……

―――
――


学園長が来たので元の定位置に戻った。名簿順だから前が見づらい……

学園長「おまたせ、それでは始業式を始めよう」

学園長「無事に落第者や退学者を出さずして1年が過ぎたけど、気を緩ませないように」

学園長「特に3年生は受験があるからね」

苗木(予備学科はともかく本学科の生徒は果たして大学に行くのだろうか?)

学園長「私からは以上だ。続いて今年君たちを担当する教員の紹介に移る」

苗木(モノクマやモノミも教員なんだよなぁ……モノクマは倫理、モノミは体育だけど大丈夫なのかな? 特に倫理)

学園長「最後に今年入った1年生の紹介に移ろう。入ってきてくれ!」

苗木(そう言えば入学式は昨日だっけ。こまるも昨日が入学式で全寮制のところに行ったみたいだけど……)

―――
――

苗木(おっ、入ってきたな……ってあれ? あの姿はもしかして……)

学園長「それでは一人ずつ自己紹介をしてくれ」

苗木(うん、もしかしたな)

こまる「はい、『超高校級の幸運』の苗木こまるです。苗木誠さんは兄に当たります。宜しくお願いします」

苗木(こまる、ここに入っていたのか……!)

葉隠「おいおい、あれが苗木っちの妹か? 滅茶苦茶可愛いべ! 紹介して欲しいべ!」

苗木(僕の真後ろにいる葉隠クンが話しかけてきた。そして紹介はしない)

その後一通り紹介が終わって始業式は終了した……

―――
――


朝 → 昼
体育館 → 2年教室

学園長「今日はこのあとからレクリエーションを行うからグラウンドに出てほしい」

どうやら仁さんが僕らの担任みたいだ。霧切さん見たさにこの地位を奪ったのだろうか?

しかしレクリエーションか……まだ時間に余裕はあるみたいだけど、どうしようか?

1:誰かに話しかける(名前も入れて下さい)
2:さっさとグラウンドに行く

下1

苗木(十神クンに話しかけるか)

苗木「十神クン、久しぶりだね」

十神「……ふん、そのような御託はいらん。要件を話せ」

苗木(相変わらずだなぁ……)

1:こまるについて話す
2:新入生に気になる人がいるか話す
3:世間話をする

下1

苗木「新入生に気になる人はいた?」

十神「どの才能も俺には及ばない者ばかりだったな。……強いて言うなら、お前の妹か」♪♪<ピロリロリン

苗木「こまるのこと?」

苗木(どうやら十神クンの眼鏡に叶う話題だったようだ)

十神「お前の妹ということは、将来的に俺の下につく可能性がある。その程度だ」

苗木「僕も十神クンの下につくことは確定なんだね……」

十神「当然だ」

十神クンと色々話し合った……

―――
――


2年教室 → グラウンド

学園長「全員そろったようだね。それではレクリエーションを始める。まず最初に二人組をつくってくれ」

山田「いきなりトラウマキターーー!」

苗木(山田クン、二人組で何かあったのだろうか……?)

苗木(ともかく二人組を作らないとな。皆同学年で組んでるし僕もそうしよう。誰がいいかな?)

同学年の中で組みたい人の名前を挙げて下さい
下1

苗木(よし、霧切さんと組もう! 彼女は……うわっ、舞園さんともう組んでいるのか……)

苗木(どうしよう、早くペアを探さないと!!)

苗木(……ってよく考えれば偶数だから余らないよね、うん)

苗木(ともかく、今余っているのは不二咲さん、腐川さん、山田クン、葉隠クン、桑田クンか……誰と組もうか?)

1:不二咲千尋
2:腐川冬子
3:山田一二三
4:葉隠康比呂
5:桑田怜恩

モノクマ「安価指定忘れが酷いね! うぷぷぷぷぷ!」

モノクマ「書き忘れてあったら『下1』だと思って欲しいね!」

―――――

苗木(ん? 今なんか意識が……)

苗木(まあいいや、腐川さんと組むか。てっきり十神クンと組むかと思ってたけど……)

苗木「腐川さん」

腐川「な、苗木!? あんたも白夜様と組めない私を笑いに来たんでしょう……?」

苗木「いや、違うけどさ」

腐川「……ふん、白夜様と組めないから、仕方なく組んであげるわ」

苗木「ありがとう」

苗木(どうやらいつも通りみたいだ……)

学園長「全員組めたね? それじゃあ互いに自己紹介をしてほしい」

苗木(新入生はともかく、今更だよなぁ……でもそういえばあまり腐川さんとは話せなかったからいい機会かも)

1:普通に自己紹介する
2:十神クンが誰と組んだか聞く
3:趣味を聞く

苗木「そう言えば十神クンは誰と組んだの?」

腐川「! やっぱり【笑い者にする気でしょう!?】」

苗木「それは違うよ!」論破!

苗木「ただ単に気になっただけだよ」

腐川「……あそこよ」

苗木(……あ、セレスさんか。ギャンブルのことについてでも話しているのかな?)

苗木「ともかく、自己紹介しようか」

腐川「必要ないと思うけど」

苗木「まあまあ」

なんとか腐川さんを宥めながら自己紹介をした……

―――
――


学園長「よし、次は他学年同士で組もう。三人一組で1年・2年・3年の組み合わせにしてくれ」

苗木(また無茶なことを言うなぁ……1年はこまるで決まりだとして、3年生は誰にしようか?)

3年生の中から名前を挙げて下さい
下1

モノクマ「ちなみにこのSSでは2年と3年の壁がなくて普通に友達みたいな関係だよ!」

モノクマ「決して上下関係が面倒くさいとかそういうのじゃないからね? 追及したらオシオキだよ!」

―――――

苗木(ん? モノクマの声が……?)

苗木(まあいいや。ここは同じ『超高校級の幸運』の狛枝クンと組もうか)

苗木「こまる、いいかな?」

こまる「いいよお兄ちゃん! 3年生の先輩はどうするの?」

苗木「それは……おーい、狛枝クン!」

狛枝「誰かと思ったら本物の幸運の苗木クンじゃないか! しかも妹さんまで! まさに希望だね!!」

こまる「えっと、この人は?」

苗木「ボクたちと同じ才能の先輩だよ」

狛枝「別にそんな畏まらなくていいんだよ? ボクみたいな何の役に立たない才能に比べて、君たちは本物じゃないか! 希望に満ち溢れているよ!!」

苗木「若干希望に陶酔してるけどね」

こまる「あはは……」

学園長「集まったね? それじゃあ去年のことについて話し合ってもらおう」

苗木(去年って……どうしようか?)

1:ボクらの学年で殺人未遂があったこと
2:狛枝クンたちが一時期ジャバウォック島に行ってたこと
3:特に何も起こらなかったこと
下2

※一応過去にどんな出来事が起きたのか決まります。選択肢によって一部人物のコミュニティ内容が変化します

モノクマ「うぷぷぷぷ! このルートは『1の出来事は起きていないし未来機関もないけど、江ノ島盾子により絶望病に皆かかったのでジャバウォック島に行った(コロシアイは起きていない・78期生は江ノ島が『超高校級の絶望』であることを知っている)』だね!」

モノクマ「罪木さんや七海さん、日向クンとか変わるかもね!」

―――――

苗木(……)

苗木「そういえば狛枝クンたちジャバウォック島に行ってたよね?」

狛枝「そうだね。あの忌々しい絶望のせいでね……」

こまる「絶望?」

苗木「江ノ島さんのことだよ」

こまる「あの『超高校級のギャル』の江ノ島先輩? 絶望とか関係なさそうだけど……」

狛枝「気を付けたほうがいい。キミたち本物の才能溢れる人なら心配ないと思うけど、あいつはなにをしでかすか分かったものじゃないよ……」

苗木「でも本人飽きたみたいだし大丈夫じゃないかな?」

狛枝「さすが『超高校級の希望』だね! あんな反吐の出る絶望を庇い救おうとするなんて!」

苗木「あはは……」

その後も色々話し合い、会話が弾んだ……

―――
――


グラウンド → 2年教室

レクリエーションが無事終わり、教室に戻って来た……

学園長「じゃあ、今日はもう終わりだね。明日からは授業があるから忘れずに。特に5/14~17は中間考査があるからね。しっかり勉強するように」

苗木(今のボクの知識だと……『平均より上』になるかな? もっと勉強して知識が上がれば上にいけるはずだ)

苗木(さて、昼ごはんを食べていないから食堂に行くとして……誰か誘おうかな?)

誘う人の名前を挙げて下さい
下2

苗木(不二咲さんでも誘おうかな?)

苗木「不二咲さん、良ければ一緒にお昼食べない?」

不二咲「うん、いいよぉ!」

苗木「それじゃ食堂に……大和田クンと石丸クン? どうしたの?」

大和田「苗木に不二咲か。俺らも一緒にいいか?」

石丸「もし都合が悪ければ断ってくれても構わないぞ!」

苗木(どうしようかな?)

1:構わない
2:断る
3:もっと人を誘う

下2

苗木(悪いけど断らせてもらおう)

苗木「ごめんね、ちょっと……」

石丸「むっ、そうか。邪魔してすまなかったな! 行くぞ兄弟!」

大和田「ちっ……今度こそ誘えよな」

苗木(二人は先に食堂に行ったようだ)

不二咲「あれ? どうしたのぉ?」

苗木「ごめんね、不二咲さん。不二咲さんとだけ話したいことがあって……」

不二咲「えぇ!? そ、そんな……///」♪<ピロリン

苗木「と、とにかく、食堂へ行こうか」

不二咲「う、うん……」

食堂に行って多少気まずくなりながらも一緒に昼食を食べた……

―――
――


食堂 → 廊下

こまる「お兄ちゃん!」

苗木「どうかしたの?」

こまる「学園を案内して欲しいんだけど……」

苗木「昨日一通り見て回ったんじゃ?」

こまる「そうなんだけど……」

モノクマ「うぷぷぷぷ、それならボクが案内してあげましょう!」

苗木「相変わらず神出鬼没だな……」

苗木(どうしようか?)

1:案内してもらう(メタ的な説明が入ります)
2:自分で案内する(メタ的ではない説明になります)

下2

苗木「じゃあ案内してもらおうかな。なんか改修工事してたみたいだし」

苗木(前は5階建てだったけどいつの間にか1階減ってるんだよな……)

モノクマ「任されましょう! それじゃカカッっと案内するからおまえらついてきて下さい!」

こまる「あはは……」

―――
――


モノクマ「まずは1階。おまえらの教室と保健室とプールと購買部があるよ!」

モノクマ「保健室とプールはどうでもいいとして、教室はおまえらが授業を受けたりする所ですね。本学科は1年から3年まで全員1階!」

モノクマ「購買部には『モノモノマシーン』があって、オートで拾ってるメダルを入れてプレゼントが貰えるという素晴らしい機械ですね!」

モノクマ「原作みたいにメダルの量を決定して意図的にLUCKYを出すことは出来ないから注意ね!」

モノクマ「1行動につき3回回せるけど、後述する『スキル』で回す回数を増やしたりLUCKYが出やすくなったりするからね、うぷぷ」

苗木「スキル?」

モノクマ「後でね。出てくるアイテムは原作に出てきたものだったり>>1が考えたオリジナルだったりの全50種類! これも『スキル』があれば誰が何を喜ぶか分かっちゃうね」

モノクマ「こんなところでここの説明は終えていい?」

苗木(うーん……)

1:質問がある(内容も書いて下さい)
2:次に行く

下1~3多数決

苗木「別にいいよ。こまるは?」

こまる「私も特にないかな」

モノクマ「それでは2階に行きましょう!」

―――
――


モノクマ「2階には予備学科1年の教室と図書室と職員室があります!」

苗木「職員室が近くにあるとか可哀想だなぁ」

モノクマ「やましい心があるからそう言えるんだよ、うぷぷぷ。まあこのSSも恋人同士になればやましい事しますけどね! 肝心のシーンはカットですけど!」

モノクマ「まあ職員室はどうでもいいとして、図書室は重要です! 本が借りられます!」

こまる「それは当り前なんじゃ……」

モノクマ「うぷぷぷ、絶望的な甘さだね苗木さん! 原作と違ってスキルは本を読破しないと覚えられないのです!」

モノクマ「さらに本は借りて自室で読むことも出来ますが、図書室で読めば何と普段の2倍読めちゃいます!」

苗木「それがいいことなの?」

モノクマ「ペル○ナ4Gをプレイすれば分かるけど本は2~4章あるからね。1回につき1章だから本によっては図書室で読めば即読破可能!」

モノクマ「一応ペル○ナ4Gみたく読む速度が上がるスキルもありますけどね」

モノクマ「途中で送信しちゃった、うぷぷぷぷぷ!」

モノクマ「ともかく、スキル以外にもステータスをがっつり上げられる本とかもあるし便利なことこの上なし!」

モノクマ「そうそう、ステータスと言えば、雨の日に読むと読書に集中出来てステータスがよりアップするよ」

モノクマ「書き忘れたけど今日は晴れ時々曇りだね」

苗木「へぇ、よく分からないけど重要なんだね」

こまる「図書室か……私も通ってみようかな?」

モノクマ「キミが読んでも何も変わらないけど……まあいいんじゃないんですか!」

モノクマ「本は隔週水曜日に新しいのが入荷してくるからね! 本数はこのSSをやる期間によって調整します」

モノクマ「最初はスキルを習得する本を集中的に読めばいいんじゃないんでしょうか。ボクには関係ないけどね!」

モノクマ「あとここで勉強も出来るよ! 他人を誘うのもよし! 一人でするのもよし!」

モノクマ「テスト期間前は誘われたりするかもね? 逆に誘ったりも! うぷぷぷぷ」

モノクマ「それじゃあこれぐらいで2階は終わりにして3階に行きますよおまえら!」

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
見て分かる通りタイピングが遅いので更新速度が他のスレに比べると遅いですがご容赦ください。
次回は本日20:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞ投稿して下さい。余裕があれば朝の8:30頃、遅くとも投下前には返信致します。



>>70 >>1はプレゼントの正解(誰に何を送るとどういう反応になるのか)は把握している?

乙乙
コミュみたいに複数人とらーぶらーぶ度はあげれるのかな
ハーレムか恋愛は本格的にはやらないかかなあと思うけど

>>71
5~6時間ぐらいかけてエクセルで表をつくってあります。
評価は1と同じで4段階になっています。2は5段階ですが△=×、●=△としていただければ結構です。
つまり、2キャラは原作では一応受け取ってくれた物もここでは受け取らない場合があります。
表については希望があればある条件を満たした時にでも斧にうpしようかと考えています。
当初はキャラ安価ではなく場所安価にしようと思って全員の曜日・時間ごとの居場所を途中まで作ったのですが、正直言って皆様にとっても面倒でしかないと思うので没にしました。
補足ですが、物によっては恋人同士になった後だと評価があがる場合があります。(原作でもある品物だと「子猫のヘアピン」「動くこけし」などです)

>>72
上げられます。と言うか個人個人でやっていると日付が期限によっては足りなくなります。(期限については未だ考え中です。もしかしたらアンケートをするかもしれません)
ただし希望のカケラが上がるイベント(ペル○ナで言うとRANKが上がる時の会話)は複数人の時だと発生しません。
リーチがかかった場合はペル○ナみたいに「そろそろ○○との仲がもっと深まりそうだ……」な感じのメッセージを出します。
複数人を誘うのはらーぶらーぶ度が低いと失敗するキャラもいるのでそこら辺はご注意下さい。(らーぶらーぶ度を上げたりスキルを習得すれば成功しやすくなります)
向こうからお呼びがかかることもありますが私がネタを思いついた時ぐらいなので積極的に誘って頂ければと思っています。
ハーレム・恋愛に関してはペル○ナでも複数股が出来し、正直言ってらーぶらーぶ度9のイベントで女性キャラ+他1名は恋人同士になりますので本格的にやりたくないのであれば貴方様のご期待には少し添えないと思います。
私としては男同士でワイワイやるのも楽しいと思っているので男同士で集まるような安価を取ってみてはいかがでしょうか?

20:00になりましたのでそろそろ投稿を始めたいと思います。
途中風呂に入るために休憩を取らせて頂きますが、予めご了承ください。

モノクマ「3階についたけど、一つ訂正があるよ!」

モノクマ「プールが何もないって言ったけど、あれは嘘です! 言い方を変えると言及し忘れました!」

モノクマ「プールに行くと泳ぐことができるよ! 泳げば『運動』がそこそこ上昇するよ! あと『勇気』がちょっぴり上がるね!」

苗木「なんで勇気が?」

モノクマ「溺死するかもしれないじゃん! うぷぷぷぷ」

モノクマ「保健室はないよ。今のところはね。罪木さんがいるぐらいかな!」

モノクマ「さて3階は予備学科2年の教室と実験室と情報技術室があるね!」

苗木「移動したんだ」

モノクマ「その通り! 2年も3クラスあるね。実験室は『受容』が上がるね! あと少し『知識』も上がるよ」

こまる「受容?」

モノクマ「実験に失敗はつきものだよ! 情報技術室は『知識』が上がっておまけに『受容』だね」

苗木「図書室とダブってない?」

モノクマ「あっちは本も読めるし『知識』のみガッツリ上がるよ! まあ確かに情報技術室はあまり使われなさそうだね。せいぜい不二咲……さんのコミュの場所ぐらいかな!」

モノクマ「それじゃあ4階は……いいか。予備学科3年3クラス分と空き教室! 以上!」

苗木(日向クンはそこにいるのか……)

モノクマ「外とかの案内はどうする?」

苗木(どうしようか……?)

1:お願いする
2:口頭の説明で構わない

下1

苗木「引き続きお願いしてもらってもいい?」

モノクマ「面倒だなぁ……まあいいでしょう! それでは1階に戻るよ!」

―――
――


モノクマ「分かると思うけどこっちに行くと下駄箱、あっちに行くと寄宿舎ね。食堂はそっちにあるから」

こまる「お弁当でないとそっちに行かなければならないんだね」

モノクマ「うぷぷぷぷ、その通り!」

苗木(弁当か……余裕があれば作ってみようかな?)

モノクマ「夜になると雇ってるコックが帰るからおまえらで作るんだよ! もう分かってると思うけどね!」

苗木(メインは『超高校級のシェフ』である花村クンが作ってるけど、彼一人だけじゃ大変だから変則的なローテーションを回している。いつか僕の番がくるだろう)

モノクマ「それじゃあ移動ね!」

―――
――

昼 → 夕
校内廊下 → グラウンド

モノクマ「おっと、もう夕方ですか。うぷぷぷ! まあ今立ってるのがグラウンド。冬以外の体育の授業場所だね!」

モノクマ「そのほかに温室、弓道場、体育館、射撃場があるけど……射撃場ぐらいかなぁ? ゲーム的に安価で行けるところは」

モノクマ「射撃場は『勇気』が上がるよ! ペル○ナ4では勇気は本と選択肢だよりだからこれはありがたいよね! おまけで『受容』も上がるね!」

こまる「受容って……なにかあるんですか?」

モノクマ「もしかしたら殺人をするかもしれないじゃないか、うぷぷ」

モノクマ「上手くなるたびに末恐ろしくなっていく自分を受け入れないとね!」

モノクマ「さて、これくらいかな。もうボクの出番はここまで多いのはないだろうし、学園生活を楽しんじゃって下さい!!」

苗木「ありがとう、モノクマ」

こまる「ありがとうございます!」

モノクマはジャンプしながら去って行った……

そろそろ暗くなってきたし、夕食の時間となるので食堂の方へ向かった……

―――
――


夕 → 夜
グラウンド → 寄宿舎食堂

苗木(今日の当番は花村クンか。これは期待できそうだ!)

苗木(さて、誰と食べようかな。こまるが隣にいるけど……)

1:こまると食べる
2:別の人と食べる(名前を挙げて下さい。人数が多くなるほど誘うのに失敗する確率が上がります)
3:別の人を誘ってこまると一緒に食べる(同上)

下2

セレス

あ、2のつもりで書いたけど
番号も書いてないなら無効になるのかどうかは>>1に任せる

>>82
2と3どちらでしょうか?
20:40までに返答がなければ申し訳ございませんが1個下にずらさせていただきます。

>>85
了解です

―――――

苗木(こまるには悪いがセレスさんと食べよう)

苗木「こまる、同じ学年同士交流を深めてきたら?」

こまる「……別の人と食べたいんでしょう?」

苗木「あはは……」

こまる「まあ私もまだ全員と話したわけではないしね。それじゃあまたね」

こまるは本学科1年と思しき女子たちの輪へと入って行った

苗木「さて……セレスさん!」

セレス「あら苗木君、お久しぶりですわ」

苗木「一緒に夕飯どうかな?」

セレス「構いませんわ」

苗木「ありがとう!」

セレス「しかし餃子とロイヤルミルクティーがないとは、あのシェフ使えませんわね」

苗木「和食にそれは合わないと思うけど……」

セレス「ところで、春期休暇はどうしてましたか?」

苗木(うーんと……)

1:家にずっといたよ
2:外に出ずっぱだったかな
3:そういうセレスさんは?

下2

苗木「結構色々なところに行ってたよ」

セレス「たとえば?」

苗木「スカ○ツリーとか、横○中華街とか、鉄道博○館とかだね」

セレス「ありきたりですわね」

苗木「あはは……ボクは皆と違って抽選だから」

セレス「別にそういうつもりで言ったわけでは……まあいいでしょう」♪<ピロリン

苗木(これでよかったのかな?)

セレスさんと談笑しながら夕ご飯を食べ終わった……。

―――
――


寄宿舎食堂 → 寄宿舎自室

苗木(自分の部屋に戻ってきたけど……今日はもう寝ようかな)

苗木(明日から授業があるから準備して……)

苗木(あとはお風呂に入るか)

―――
――


苗木(やることもやったし寝るか)

苗木「お休みなさい……」

―――
――

4月9日(火) → 4月10日(水)

苗木(目が覚めたぞ)

苗木(時間は……食堂に行ったほうがいいかな)

苗木(ちゃっちゃと着替えて食堂に行くか)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日はどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げてください。人数が多いと(略)
2:一人で食べる

モノクマ「早速安価指定忘れですね、うぷぷぷぷぷ! お約束通り『下1』になるよ!」

―――――

苗木(舞園さんと戦刃さんと一緒に食べよう)

苗木「舞園さん! 一緒に朝食どうかな?」

舞園「もちろん構いませんよ!」♪♪<ピロリロリン

苗木「あとは……戦刃さんも一緒にどうかな?」

戦刃「えっ!? えっと……」

江ノ島「いーよいーよ。アタシは他のヤツと食べるからさ」

苗木「ごめんね江ノ島さん」

江ノ島「私様を誘わないとは中々絶望的ですね! 残姉に免じて許して差し上げよう!」

戦刃「免じられちゃった」♪♪<ピロリロリン

苗木(喜ぶところなのそれ?)

二人と一緒に朝食を食べた……。

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

朝のホームルームとなった。席は名簿順となっている。

学園長「さて、今日から授業が始まるからしっかりとやってくれ。以上だ」

授業のほうを頑張ろう!

―――
――

数学教師「あー、まだ離婚出来ないのかしら? もうイラつくわね」

数学の授業だ。教師は女性で、いつも夫と喧嘩が絶えないらしい。事あるごとに「離婚」の単語を発している。

数学教師「はぁ、今日は恒常式ね。方程式と違って、その等式にどんな数字を代入しても両辺が常に成り立つ式のことを言うわ」

数学教師「特に恒常式の両辺がxだと、①a^2+bx+c=a'x^2+b'x+c'がxについての恒常式の時、a=a', b=b', c=c' ②ax^2+bx+c=0がxの恒常式の時、a=b=c=0という性質を持つわ」

数学教師「例としては、等式3x^2-2x-1=a(x+1)^2+b(x+1)+cが、xについての恒常式であるとき、まずは右辺を展開するわ」

数学教師「すなわち、3x^2-2x-1=ax^2+(2a+b)x+a+b+cとなるわね。この等式がxについての恒常式であるとき、3=a, -2=2a+b, -1=a+b+cとなるから、これを解いて、a=3, b=-8, c=4となるわ」

数学教師「それじゃあ……苗木君! 等式(k+1)x-(3k+2)y+2k+7=0が全てのkに対して成り立つとき、定数x, yの値は?」

ガタっ!

苗木(ええ!? えっと、いくつになるんだろうか?)

1:x=5, y=17
2:x=-17, y=-5
3:x=17, y=-5

下2

これ>>1の宿題の一問だったりしてwww

モノクマ「うぷぷぷぷ、恒常式じゃなくて恒等式だね! こんなことするから間違えるんだよ!」

―――――

苗木「えっと、x=-17, y=-5です」

数学教師「その通り! 正解です!」

数学教師「全てのkについて成り立つということは、kについての恒等式であるということね。あとはxのときと同じようにすればいいわ」

苗木(よかった、合ってたみたいだ!)

クラスメートからの好感度が少し上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


朝 → 昼

苗木(お昼になったぞ。今日も食堂だな……どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前も挙げて下さい。複数人は確率が下がります)
2:食堂に直行する

下2

今更ながらですが、ペル○ナ4みたく「○○について何て言う?」とか最早数学と関係がない質問にすればよかったですかね?
一応知識ランクが上がれば上がるほど苗木君が頭の中で式を解くようになるのですが……
安価のついでに答えて頂けると幸いです

>>98
モノクマ「うぷぷぷぷ! これは高校の頃に使ってた問題集からの出題だよ! 他の教科も概ねそんな感じかな!」

―――――

苗木(戦刃さんを誘おう。昨日の今日だけど……まあいいか)

苗木「戦刃さん!」

戦刃「あ……苗木君?」

苗木「あれ? 江ノ島さんは?」

戦刃「ついさっき保健室に行ったみたい」

苗木「ふーん……お昼一緒にどうかな?」

戦刃「いいよ! 一緒に食べよ!」♪♪<ピロリロリン

戦刃さんと楽しくお昼を食べた……。

―――
――


世界史教師「今日から一年間よろしくね」

今年赴任してきた男性教師だ。恰好が体育教師にしか見えないけど……職間違えたのかな?

世界史教師「そういえば午前に数学があったそうだね? 数学でよく使われるある概念が前2世紀ごろにインドで見つかったんだけど……桑田君、分かるかな?」

桑田「えぇ! っと……」

桑田「苗木、分かるか?」コソコソ

苗木(なんだっけな……)

1:イチの概念
2:クロの概念
3:ゼロの概念

下2

風呂に入ってきます。

投下を再開したいと思います。

苗木「多分ゼロの概念だと思うよ」ヒソヒソ

桑田「そっか! サンキューな!」ヒソヒソ

ガタっ

桑田「ゼロの概念です」キリッ

世界史教師「正解だけど自力で答えられるようにしような」

桑田「くっ……!」

世界史教師「今まで数字は1から始まっていたんだが、この概念により数学は大きく発展したと言えるな」

桑田「ともかくサンキューな」♪<ピロリン

苗木(間違えていなかったようだ!)

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


昼 → 夕

苗木(放課後になったぞ。今日から色々なところに行けるけど……どうしようか?)

1:誰かと会話する(名前も挙げて下さい。人数が多ければ多いほどお察しの通りです)
2:購買部に行く
3:プールに行く
4:図書室に行く
5:実験室に行く
6:情報技術室に行く
7:射撃場に行く
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る

下2

訂正

× 桑田「ともかくサンキューな」♪<ピロリン
○ 桑田「ともかくサンキューな」♪♪<ピロリロリン

―――――

苗木(今日は狛枝クンと過ごそうかな)

苗木(どこにいるんだろう……あ、階段登ろうとしてる)

苗木「狛枝クン!」

狛枝「誰かと思ったら苗木クンか! やっぱりボクは最後の最期で幸運なんだね!」

苗木(まだ授業始まって初日なんだけど……)

苗木「どうかしたの?」

狛枝「これから予備学科である日向クンのところに行こうと思うんだけど、一緒にどうだい? ボクみたいなゴミクズに誘われるのは嫌だと思うけど」

苗木「いや、思わないけどさ……何しに行くの?」

狛枝「行けば分かるよ」

苗木(どうしようかな?)

1:ついていく
2:他を当たる
 a:誰かと会話する(名前も挙げて下さい)
 b:購買部に行く
 c:プールに行く
 d:図書室に行く
 e:実験室に行く
 f:情報技術室に行く
 g:射撃場に行く
 h:辺りをうろつく
 i:自室に帰る

安価は下1です

苗木(まあ他にすることもないしついて行くか)

苗木「分かったよ。それじゃあ行こうか」

狛枝「さすがは希望だね! ボクなんかにも慈悲深くて感動するよ!」

苗木(この性格はどうにかならないのかなぁ?)

―――
――


日向「さて、今日はプールにでも……苗木と狛枝? どうしてここに?」

狛枝「やあ予備学科の日向クン! 予備学科も授業が終わってこれから予備学科のプールに行くのかい!?」

日向「プールに予備学科も本学科もないだろ……つかそれを言いに来たのか?」

狛枝「もちろんさ! このボクよりも劣る予備学科が何をするかによって絶望か希望かに分かれるからね!」

日向「そりゃねーだろ。苗木は?」

苗木「付き添いだけど……」

苗木(狛枝クンは何しに来たんだ……?)

日向「そうか。なんなら少し話するか?」

苗木「いいよ」

狛枝「超高校級の希望である苗木クンがそう言うならボクも及ばずながらキミの踏み台になってあげるよ! もっと希望に満ち溢れるためにさ!」

苗木「あはは……」

その後も脱線しながらもなんとか会話が続いた……

日向と狛枝の好感度が大きく上がった!

もっと深い仲になるにはまだまだだろう……

―――
――


夕 → 夜
廊下 → 寄宿舎食堂

苗木(今日は朝日奈さんと大神さんの手料理か)

苗木(それはともかく、今日はどうしようか?)

1:誰か誘う(名前必須。複数人可)
2:一人で食べる

下2

苗木(セレスさんにしよう。そう言えば結局セレスさんは春期休暇中何やってたか聞きそびれたしね)

苗木「セレスさん、今日もいいかな?」

セレス「構いませんわ」

苗木「ありがとう」

セレス「ドーナツが浮いている気がしますわね……」

苗木「今日も和食だからね。そう言えばセレスさんの方は春期休暇どうしてたの?」

セレス「希望の船に乗って稼いでいましたわ」

苗木「へぇ、すごいなあ!」

セレスさんの対戦相手について色々と聞いて過ごした……

セレスの好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


寄宿舎食堂 → 寄宿舎個室

苗木(昨日は寝てしまったが今日はなにかしよう!)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する
×:本を読む
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:寝る

下1

苗木(霧切さんと話そうかな。まだ話してなかったしね)

苗木(霧切さんならこの時間帯は辺りをうろついていそうだけど……)

苗木(おっ、噂をすればなんとやら、ってやつかな)

苗木「霧切さん!」

霧切「苗木君? 何かようかしら?」

苗木「うーん、春期休暇はなにやってた?」

霧切「……いつも通り依頼を解決していたわ」

苗木「何か変わったことは?」

霧切「犬の葬儀について頼まれたことね。何でも屋と勘違いしてるんじゃないかしら?」

苗木「あはは」

霧切「笑うなんて、苗木君のくせに生意気よ」

苗木「ええっ!?」

その後も仕事について聞いた……

霧切の好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

今日はもう遅い。明日に備えて寝よう……

―――
――


4月10日(水)晴れ/曇り → 4月11日(木)曇り

苗木(今日も昨日と同じ時間に起きたな)

苗木(食堂に行くか)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日はどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げてください。複数人可能です)
2:一人で食べる

モノクマ「もう>>1は超高校級のド忘れでいいんじゃないかな! うぷぷぷぷ!!」

―――――

苗木(昨日の話も聞き足りなかったし、霧切さんと食べるか)

苗木「霧切さん、朝食一緒にいいかな?」

霧切「断る理由はないわね」

苗木「ありがとう」

霧切「朝からフライドポテトは少し重いのではないのかしら?」

苗木「コックさんの気まぐれだからなぁ……」

霧切「気まぐれといえば偽装表」

苗木「うん、そこまでにしようか」

霧切「やっぱり、苗木君のくせに生意気よ」

苗木「また!?」

何故か危ないことを言いそうになる霧切さんに付き合った……

霧切の好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

モノクマ「うぷぷ、倫理の時間だね! 本来ならコロシアイの素晴らしさについて教えたいけど仕方ないから教科書通りに進めるよ!」

ついに来たか、モノクマの倫理……なんだか心配だ

モノクマ「おまえらはソクラテスって聞いたことあるよね? 無知の知で有名だから知らないとは言わせないよ、うぷぷ」

モノクマ「彼は思想的課題として、人間としての普遍的な生き方を挙げたんですよ」

モノクマ「その人間としても普遍的な生き方と言うのは、1つは普遍的真理の探究、自然哲学と呼ばれるものなんですが……」

モノクマ「もう1つとはなんでしょうか!? 苗木クン、いってみようか。うぷぷぷ!」

ガタっ!

苗木(それって……)

1:イデアの知
2:人間の探究
3:福徳一致

下1

モノクマ「もう>>1は超高校級のド忘れでいいんじゃないかな! うぷぷぷぷ!!」

―――――

苗木(昨日の話も聞き足りなかったし、霧切さんと食べるか)

苗木「霧切さん、朝食一緒にいいかな?」

霧切「断る理由はないわね」

苗木「ありがとう」

霧切「朝からフライドポテトは少し重いのではないのかしら?」

苗木「コックさんの気まぐれだからなぁ……」

霧切「気まぐれといえば偽装表」

苗木「うん、そこまでにしようか」

霧切「やっぱり、苗木君のくせに生意気よ」

苗木「また!?」

何故か危ないことを言いそうになる霧切さんに付き合った……

霧切の好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

モノクマ「うぷぷ、倫理の時間だね! 本来ならコロシアイの素晴らしさについて教えたいけど仕方ないから教科書通りに進めるよ!」

ついに来たか、モノクマの倫理……なんだか心配だ

モノクマ「おまえらはソクラテスって聞いたことあるよね? 無知の知で有名だから知らないとは言わせないよ、うぷぷ」

モノクマ「彼は思想的課題として、人間としての普遍的な生き方を挙げたんですよ」

モノクマ「その人間としても普遍的な生き方と言うのは、1つは普遍的真理の探究、自然哲学と呼ばれるものなんですが……」

モノクマ「もう1つとはなんでしょうか!? 苗木クン、いってみようか。うぷぷぷ!」

ガタっ!

苗木(それって……)

1:イデアの知
2:人間の探究
3:福徳一致

下1

どうやらエラーが起こったようですが書きこめていたようです
>>122は無視して下さい

安価なら下

苗木「福徳一致……かな?」

モノクマ「確かにそれも彼の考えだけど違うね! こたえは人間の探究だ。当時はアテナ市民に弁論術や処世術を教えていたのをソフィストと言ってたけど、彼はそれを批判したんですね」

モノクマ「福徳一致は問答法、別の言葉で言うと助産法から来た言葉です! 知徳合一と知行合一が合わさって知=行=徳、徳が幸福となるから福徳一致となるんだね、うぷぷ」

モノクマ「ちなみに徳を持つことを幸福と彼は定義したんだよね」

モノクマ「苗木クン、残念でした! オシオキしたいけど体罰になるからなしです!」

苗木(間違えてしまったようだ……)

授業を聞いたことにより知識が少し上昇した!

―――
――


朝 → 昼

苗木(お昼になった。今日も食堂に行くとして、誰か誘おうかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:食堂に直行する

下1

苗木(今日は不二咲さんと食べようかな)

苗木「不二咲さん」

不二咲「苗木君! どうかしたのぉ?」

苗木「昼食一緒にいいかな?」

不二咲「うぅん、千秋ちゃんと一緒に食べる予定なんだけど……」

苗木(七海さんとか……どうしようか?)

1:混ぜてもらう
2:他を当たる(不二咲・七海以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です)

下1

苗木(なんか悪いな……邪魔しちゃいけないよね)

苗木「ごめん、先約があったならそっちを優先してよ」

不二咲「ごめんねぇ? せっかく誘ってくれたのに……」

苗木「いいよ、気にしないで」

不二咲「ありがとう。それじゃあまた午後にねぇ!」

不二咲さんは食堂に向かっていった。ボクは……腐川さんと食べようか。

苗木「腐川さん」

腐川「な、なによ苗木!」

苗木「昼食、一緒にどうかな?」

腐川「……ふん、白夜様はお忙しいみたいだし、あんたで妥協しといてあげるわ……」

苗木「そりゃどうも……」

食べている最中に十神クンの素晴らしさについて沢山聞かされた……

腐川の好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


昼 → 夕

苗木(午後の授業は特に何事もなく放課後になったな。どうしようか?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く●
7:射撃場に行く
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です

下2

苗木(石丸クンと話でもしようかな?)

苗木「石丸クン」

石丸「苗木くんじゃないか! 今日の授業では惜しかったな! 何か用かい?」

苗木「この前昼食を一緒にすると断ったのを改めて謝ろうかと思って」

石丸「ははは、僕はもう気にしてないぞ! どちらかというと兄弟に謝ったほうがいいんじゃないか?」

苗木「そうだね」

大和田クンについて話し合った……

石丸の好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


夕 → 夜
本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日は花村クンの番だったね。ボクはどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう

下1

苗木(ボクから誘うのもアレだし、どこかに混ぜてもらおうかな……)

苗木(パッと見渡して、入れそうなのは大和田クン・石丸クン・不二咲さん・七海さんのところと、田中クン・左右田クン・ソニアさんのところと、山田クン・セレスさん・西園寺さん・小泉さんのところだな)

苗木(どこに混ぜてもらおうか?)

1:大和田クン・石丸クン・不二咲さん・七海さんグループ
2:田中クン・左右田クン・ソニアさんグループ
3:山田クン・セレスさん・西園寺さん・小泉さんグループ

下1

苗木(よし、田中クン・左右田クン・ソニアさんグループに入れてもらおう)

苗木(偶数になるし、ちょうどいいよね)

苗木「ちょっといいかな?」

田中「……ほう、特異点が顕在したか」

苗木(特異点ってボクのことかな?)

苗木「晩飯を一緒に食べたいんだけど、いいかな?」

ソニア「はい! モチのロンです! 同じ釜飯を食べましょう!」

苗木(色々と何かが違うよ!)

左右田「まあ、ソニアさんがいいって言うなら、断る理由もないな……」

田中「よいだろう。この俺様の安息なる右方の席、お前こそふさわしい!」

苗木(田中クンの隣に座っていい、ということだよね?)

左右田「多分今考えてることで合ってるから、さっさと座っとけ」

苗木「そうだね、お邪魔するよ」

ソニア「苗木さんは何か好きはものはありますか?」

苗木「うーん……」

1:カレー
2:パンプキンパイ
3:塩辛

下1

苗木「パンプキンパイとか好きかな」

田中「ほう、悪魔の顔を持つ橙色の瓜が好物だとは、貴様も分かっているではないか」♪♪♪<ピロリロリローン!

苗木「田中クンも好きなの?」

田中「その通りだ。俺様としては隠されし業火により顔崩れしものの方が良いがな」

苗木(えーっと、なんだろう?)

左右田「お前、カボチャの蒸かしが好きなのか? 今初めて知ったぞ」

ソニア「わたくしもです!」

田中「そう易々と貴様ら一般人にこの俺様の深き闇をそう暴かせはするものか」

苗木「ちなみに左右田クンとソニアさんは?」

左右田「俺はしょっぱいのが好きだな。塩辛とか」

ソニア「わたくしはマカンゴです!」

苗木(マカンゴって何!? 食べられるものなの!?)

左右田「この前倒すものだとか言ってませんでしたっけ?」

ソニア「はい、ノヴォセリックでは恋人同士が互いに育てたマカンゴを見せ合うまでは結ばれてはならない、というしきたりがあるんです!」

苗木(物凄く話題が飛んでいるんですけど!?)

なんだか会話に応酬が付かないまま食事を共にした……

田中・左右田・ソニアの好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


寄宿舎食堂 → 寄宿舎個室

苗木(なんだかどっと疲れたよ……これからどうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
×:本を読む ●
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です

下2

×:本を読む

上は舞園の文字化けです

>>144
残念ながら本は図書室から借りてこないと読めません

>>145
1を選んだということで進めます
次回からは番号も書いて下さると助かります

―――――

苗木(舞園さんと話でもしようかな)

苗木(部屋の中にいるだろうか)

苗木「舞園さん、ちょっといいかな?」

ガチャッ

舞園「はい、どうかしましたか?」

苗木「いや、何か話をしようと思って」

舞園「いいですよ、何を話しましょうか?」

苗木「そうだね……」

話す内容
下1

※試験的な自由安価です
 内容によっては下に移させてもらいます

苗木「そういえば、僕舞園さんのことが好きなんだよね」

舞園「ええっ!? い、いきなりそんなことを言われても……///」

苗木「いや、こんな一般人のボクにもこうやってキチンと向き合ってくれるし」

舞園「あの……ですから……///」

苗木「だから一番の友達だと思ってるんだ」

舞園「その……え? ……………ああ、なぁんだ! はい、私も苗木君のこと一番の友達だと思っていますよ♪」♪♪<ピロリロリーン

苗木「そっか、なんだか嬉しいな」

舞園「はい……」

その後も何とも言えない空気が流れていた……

舞園の好感度が大きく上昇した!

そろそろもっと深い仲になれそうだ……

―――
――


4月11日(木)曇り → 4月12日(金)曇り

苗木(ちょっと遅れてしまったな……早く食堂に行こうか)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎食堂

苗木(もう人が結構いるなぁ……どうしよう?)

1:まだいない人を来た時に誘ってみる
 a:葉隠康比呂
 b:田中一二三
 c:九頭竜冬彦
 d:辺古山ペコ
2:グループに混ぜてもらう
 a:十神・腐川・日向・豚神グループ
 b:石丸・大和田・不二咲・七海グループ
3:一人で食べる

下1

言い忘れてましたが、前回の質問に返信した内容通りらーぶらーぶ度が9になればその後のイベントで自動的に告白しますので、告白紛いの安価は大体こんな感じになります
また、このSSではらーぶらーぶ度が低ければ普通の友達ぐらいの認識となっています(SSでは苗木君に惚れている設定が多い四天王(仮名)の皆さまも例外ではありません)

―――――

苗木(葉隠クンを待ってみるかな……いつも遅いみたいだけど)

葉隠「くそっ、占いが外れちまったべ!」

苗木「葉隠クン、ボクも今朝は遅く起きたんだ。一緒に朝食どうかな?」

葉隠「苗木っちが寝坊とは珍しいべ! たまには一緒に食うべ!」

苗木「そうだね」

苗木(うーん、あまり話す時間もなさそうだけど、何か話題を振ろうか)
話す内容
下1

※試験的な自由安価です
  内容によっては下に移させてもらいます

苗木「そういえば占いが外れたって言ってたけど、どうしたの?」

葉隠「おお、いい質問だべ! 実は明日早起き出来るか水晶玉占いをしたら、早起きできるという結果になったんだべ!」

苗木(だから寝坊が絶えないのか……)

苗木「ボクのことも占ってくれないかな?」

葉隠「もちろんだべ! 俺の占いは3割当たる!」♪♪♪<ピロリロリローン!

葉隠「でも時間がないから巻きでいくべ! 料金も今回は取らないでおく!」

苗木(普段なら取るのか……)

葉隠「……………」

1D100 → ??

葉隠「結果が出たべ!」

苗木「何々?」

葉隠「今日モノモノマシーンかモノモノヤシーンを回すとLUCKYが出るべ!」

苗木(モノモノマシーンは購買部に、モノモノヤシーンは娯楽室にあったっけ……)

苗木「どうもありがとう」

葉隠「どう致しましてだべ! 苗木っちなら10万円のところを9万円で占ってやるべ!」

苗木(高いよ)

葉隠クンと急いで教室へ向かった……

葉隠の好感度が大きく上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日21:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞ投稿して下さい。余裕があれば朝の9:00頃、遅くとも投下前には返信致します。

このss面白いな

21:00になりましたのでそろそろ投稿を始めたいと思います。
途中風呂に入るために休憩を取らせて頂きますが、予めご了承ください。

おっと、名前とsagaを書き忘れたようです、すいません

朝 → 昼
寄宿舎食堂 → 教室

苗木(午前の授業も終わってお昼になった)

苗木(誰か誘っていくか、先にいってしまうか……どうしようか?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:食堂に直行する

下1

闊槫恍

モノクマ「相変わらず舞園さんが文字化けしているね! うぷぷぷぷ!」

―――――

苗木(舞園さんを誘って行こうか)

苗木「舞園さん、昼食一緒にどうかな?」

舞園「はい! 一緒に行きましょうか♪」

苗木(無事に誘えたようだ)

二人で食堂へと向かった……

―――
――


本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

空いている席を2つ見つけ、それぞれ腰を下ろした

苗木「今日はB定食なんだね」

舞園「ふふ、種類がたくさんあるのでローテーションしているんです」

苗木(なぜかZまであるもんな……)

苗木(さて、何を話そうか?)

話す内容
下1

※まだ試験期間中な自由安価です
  内容によっては下に移させてもらいます
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは平日は夕・夜に、休日なら昼も含みます。

20分待っても安価がこないので、自動的に世間話をすることにします。
まあ、舞園さんの場合はイベントを控えているのでここで自由安価を取る意味はあまりないのかもしれません。
それはこちらのミスですね、すみません。

>>161
遅まきながら、ありがとうございます! 励みになります!

―――――

苗木「そういえば、この前さ……」

舞園「へぇ、そうなんですか。私のほうでは……」

世間話をして盛り上がった。

舞園の好感度が大きく上昇した!

そろそろもっと深い仲になれそうだ……

食器を片付けて、教室に向かった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

国語教師「……えー、それでは授業を始めるぞい」

この学園に赴任してから結構経つと言われるベテランの男性教師だ。

ただ、お年を召されているので歩くスピードが遅く、15分は遅れてくることが常だ。

国語教師「今回は文章でよく出てくるような単語をやっていくぞい」

国語教師「例えば、概念と観念は何か同じように思えるが、意味はまったく違うんじゃ」

国語教師「前者が言葉や対象の意味内容のこと、後者が人間の心の中の考えのことじゃ」

国語教師「また、概念は抽象と関連性があり、そして観念は……葉隠、何と関連性がある?」

葉隠「苗木っち、教えてほしいべ!」ヒソヒソ

苗木(少しは考えようよ)

苗木(観念か……何と関連するだろう?)

1:表象
2:想像
3:恣意

下1

1.表象だべッ!

苗木「表象だね。抽象と似ているというメタ的視点からも考えられるけど」ヒソヒソ

葉隠「恩に着るべ、苗木っち!」ヒソヒソ

ガタッ!

葉隠「答えは表象だべ! 俺の答えは3割当たる!」

国語教師「……それじゃ落第じゃな。まあ合ってるぞい」

国語教師「表象には2つの意味があって、①意識の中に現れる像 ②記号の意味内容 の2つじゃな」

国語教師「聞きなれないと思ったときはイメージという言葉で置き換えるといいぞい」

葉隠「苗木っち、サンキューだべ!」♪♪<ピロリロリン

苗木(間違えていなかったようだ!)

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


昼 → 夕

苗木(無事に放課後になったな。どうしようか?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です

下2

―――――

風呂に入ってきます。

【悲報】葉隠の水晶玉占い、不信の声すら挙がらず

……それはともかく、投下を再開したいと思います。

苗木(そういえば前に不二咲さんを食事に誘ったとき七海さんがいたから断ったんだよね)

苗木(一言謝ったほうがいいかな?)

苗木(今ならおそらく情報技術室にいるはずだ、行ってみよう)

―――
――


本学科2年教室 → 情報技術室

ガラガラッ

苗木「失礼します」

不二咲「あれ、苗木君? ここに来るなんて珍しいねぇ」

七海「……苗木くん、久しぶり」

苗木「うん、久しぶり。この前はごめんね?」

七海「この前?」

苗木「食事の件だよ。却っていらぬ気遣いをしてしまったかな、と」

不二咲「そうだねぇ、次は苗木君も加わって欲しいなぁ」

七海「うん」

苗木「わかったよ」

苗木(話はひと段落したけど、何を話そうかな?)

話す内容
下1

※まだ試験期間中な自由安価です。
  内容によっては下に移させてもらいます。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは平日は夕・夜に、休日なら昼も含みます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

何をしていたのかと好きなものと好きなこと

>>177
出来れば1つに絞って欲しかったけど今回は特別だべ!

―――――

苗木「それで、今は何をしているの?」

不二咲「千秋ちゃんのメンテナンスだよぉ」

不二咲「十神君の協力のおかげで千秋ちゃんを現実世界でも存在させることができるようになったけど、もしかしたら何らかの不具合が出るかもしれないからねぇ」

苗木(その実験にはボクも微力ながら協力させてもらった)

苗木(今七海さんが着てるパーカーはボクが中学の時のお気に入りだったやつだ)

七海「さっき終わったよ」

苗木「お疲れ様。どうだった?」

不二咲「異常なしだね」

七海「……ブイ」

苗木(無表情でVサインされてもなぁ……)

苗木「そういえばいつか聞こう聞こうと思ってたけど、二人の好きなものと好きなことは?」

不二咲「僕は……香水とかかなぁ。それとパソコンでプログラミングすることだねぇ」

七海「……私はおと……お母さんと同じかな。超技林とかでもいいけど。それと何かを学ぶこと、かな」

苗木「なるほど……」

二人のことについて色々と聞いた……

不二咲と七海の好感度が上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


夕 → 夜
情報技術室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日は西園寺さんと小泉さんの番か)

苗木(最初はちょっとアレだったなぁ……)

苗木(さて、ボクはどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(日向クンを誘おうか)

苗木「日向クン」

日向「苗木か、今日の料理は大丈夫なんだろうな?」

苗木「彼女たちの頑張り次第だね。一緒に夕飯を食べない?」

日向「いいぞ。他のやつらも誘うか?」

苗木(どうしようか?)

1:誰か更に誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:日向クンと二人で食べる

下1

(田中とソニアの口調が苦手なんて口が裂けても言えない)

これからは自由安価は自由行動時のみ出します。

―――――

苗木「それなら、罪木さん、田中クン、ソニアさんを誘おうよ」

日向「どうしてその人選なんだ?」

苗木「なんとなく……かな?」

日向「左右田が文句言いそうな気がするが……試しに誘ってみるか」

苗木「まずは……罪木さん! 一緒に夕飯どうかな?」

1D100 → 83(失敗)

罪木「ご、ごめんなさぁい……その、西園寺さんに誘われているので……【私みたいなゲロ豚】に声をかけてくれたのは嬉しかったんですけど……」

苗木「それは違うよ!」論破!

日向「そうだぞ、自分を大事にしろ」

罪木「あ、ありがとうございます!」

罪木さんは去って行った……

苗木「気を取り戻して……田中クン! 夕飯一緒にどうかな?」

1D100 → 45(失敗)

田中「ふん、悪いが今日は結界が暴走している。お前ら一般人は離れとけ」

苗木「そ、そう……」

日向「相変わらずだな」

田中クンは去って行った……

苗木「全滅は避けたい……ソニアさん! 一緒に夕飯どう?」

1D100 → 44(失敗)

ソニア「髭ソーリーです! 左右田さんから誘われているので無理なんです」

苗木「それは仕方ないね。ボクたちに気にせず行ってきなよ」

ソニア「はい、すいませんね苗木さん」

ソニアさんは去って行った……

日向「……全滅だな」

苗木「まさかこんなことになるとは……」

苗木(モノクマの言ってた『スキル』を習得すれば違ってたのかな?)

日向クンと一緒に夕飯を食べた……

日向の好感度が上昇した!

まだもっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


寄宿舎食堂 → 寄宿舎個室

苗木(なんだか悔しいな……これからどうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
×:本を読む ●
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です

下1

>>134
1ということでしょうか?
出来れば番号も書いていただければと思います。

―――――

苗木(よし、霧切さん、舞園さん、戦刃さんと話して過ごすか)

苗木(……さっきみたいなことにはならないよね?)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎廊下

苗木「霧切さん」

霧切「何かしら?」

苗木「今時間大丈夫?」

霧切「ええ、平気だけど」

苗木「よかった、霧切さんたちと話したくて」

霧切「……たち?」

苗木「あとは舞園さんと戦刃さんかな」

1D100 → 19(成功)
1D100 → 00(ファンブル)

霧切「舞園さんなら部屋にいるはずよ。戦刃さんは……苗木くん、ここまで言えば分かるわね?」

苗木(わけがわからないよ!)

苗木「と、とにかく舞園さんの部屋の前に行こうか」

―――
――


苗木「舞園さん」

舞園「苗木君と霧切さん? 何か用ですか?」

霧切「苗木君が貴女とも話したいことがあるそうよ」

舞園「そうなんですか! いいですよ♪」

苗木「ありがとう」

苗木(さて、何を話したものか……)

※まだ試験期間中な自由安価です。
  内容によっては下に移させてもらいます。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは平日は夕・夜に、休日なら昼も含みます。(単独でないと発生しません)
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

おっと、安価は下1です

苗木(そう言えばボクってどう思われているんだろう?)

苗木「二人とも、ボクのことどう思う?」

霧切:らーぶらーぶ度3
舞園:らーぶらーぶ度3

霧切「……そうね、ごく普通のお友達、と言った所かしら?」♪<ピロリン

霧切「人より前向きであるところ、誰に対しても平等に接するところは評価できるわ」

舞園「私は前に話したとおり、一番の友達だと思っていますよ♪」♪<ピロリン

舞園「後は霧切さんと一緒ですね」

苗木「そっか、ありがとう」

互いの印象について話し合った……

霧切と舞園の好感度が大きく上昇した!

そろそろ霧切・舞園ともっと深い仲になれそうだ……

お休みを告げて各自部屋に戻っていった……

―――
――


4月11日(金)曇り → 4月12日(土)晴れ
寄宿舎廊下 → 寄宿舎自室

苗木(今日はいつも通りか)

苗木(食堂に行こう)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎食堂

苗木(昨日よりは人が少ないな。当たり前か)

苗木(どうしよっかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(そうだな、江ノ島さんには悪いこと?をしたし、戦刃さんも誘って三人で食べるか)

苗木「江ノ島さん、戦刃さん」

江ノ島「おっす苗木! また残姉借りるの? うぷぷ」

戦刃「盾子ちゃん、そういう言い方は……」

苗木「いや、出来ればこの3人で一緒に朝食どうかな?」

江ノ島「落として上げる作戦ですか……ディストピアです……」

江ノ島「ま、苗木がそう言うんならいいぜ」

戦刃「うん、3人で食べよ!」

江ノ島「ほんっとーに残念だなうちの姉さんは」

苗木「あはは……」

江ノ島さんが戦刃さんをからかいながらも食事を共にした……

江ノ島と戦刃の好感度が上昇した!

まだ江ノ島・戦刃ともっと深い仲にはなれないだろう……

―――
――


朝 → 昼
寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(土曜日はいわゆる半ドンだ)

苗木(授業も普通に終わったし、昼食にしよう)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:食堂に直行する

下1

苗木(今度こそ不二咲さんと七海さんの3人で食事をとろう)

苗木「不二咲さん、七海さんと一緒にお昼どう?」

不二咲「うん! いいと思うよぉ!」

苗木「よし、それじゃあ七海さんを誘って行こう」

―――
――


本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

七海「苗木くんはC定食とG定食、どっちがいいと思う?」

苗木「Gかなぁ」

七海「……了解」

苗木「え? 僕の?」

不二咲「あはは、僕はDにしようかな」

七海「私はA派」

苗木(どうやら最初からボクに押しつける気だったらしい)

なんとか食べながら2人と会話をした……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

まだ七海ともっと深い仲にはなれないだろう……

そろそろ不二咲ともっと深い仲になれそうだ……

―――
――


苗木(今日はもう授業ないから昼も自由に行動出来るんだな)

苗木(しかも校舎と寄宿舎、両方行けるみたいだ)

苗木(有効に活用しないとな……)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:購買部に行く
4:娯楽室に行く
5:プールに行く ●
6:図書室に行く
7:実験室に行く ●
8:情報技術室に行く ●
9:射撃場に行く
10:自室で勉強する ●
×:自室で本を読む ●
12:校舎辺りをうろつく
13:寄宿舎辺りをうろつく
14:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら昼も含みます。

下2

ようやっと……ようやっと1以外の安価が取られた……!

……あっ、射撃場に●つけるの忘れた……

―――――

苗木(射撃場に行ってみよう、まだ見たことないし)

苗木(モノクマの説明だけじゃよく分からないしね)

―――
――


寄宿舎食堂 → 射撃場

パァン! パァン!

苗木(あ、先客がいるようだ)

苗木(あれは……戦刃さんか)

苗木(今撃ち終わったみたいだし、話しかけるか)

苗木「戦刃さん!」

戦刃「苗木くん!? どうしてここに?」

苗木「ちょっと興味があってね」

戦刃「そうなんだ!」

苗木(心なしか期待した目でこっちを見ているな……)

1:射撃を体験してみる
2:戦刃さんと話をする
3:他の場所に移動する
 a:購買部に行く
 b:娯楽室に行く
 c:プールに行く ●
 d:図書室に行く
 e:実験室に行く ●
 f:情報技術室に行く ●
 g:自室で勉強する ●
 ×:自室で本を読む ●
 i:校舎辺りをうろつく
 j:寄宿舎辺りをうろつく
 k:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

苗木(射撃はちょっと怖いし、戦刃さんと話でもしようか)

苗木「戦刃さん、時間あるかな?」

戦刃「夕方になるまではここにいる予定だけど……」

苗木「そっか、それならよかった」

苗木(何について話そうかな?)

話す内容
下1
※まだ試験期間中な自由安価です。
  内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

苗木(とりあえず射撃のことについて聞いてみよう)

苗木「ボク今までこういうのやったことないんだけど、何かコツとかあるのかな?」

戦刃「うーん……口で説明するのが難しい、けど……」

戦刃「まずは銃を両手でしっかり持つこと。意外と反動はすごいんだよ? 抑えられているカスタムもあるけど」

戦刃「あとは、自身の射撃姿勢や照準動作、そして要点を正しく実践できているか逐一チェックすることかな」

苗木「要点?」

戦刃「それをこれから教えるには時間を取るけど、大丈夫?」

苗木「うーん……」

1:射撃のコツを戦刃さんに教えてもらう
2:戦刃さんと他の話をする
3:他の場所に移動する
 a:購買部に行く
 b:娯楽室に行く
 c:プールに行く ●
 d:図書室に行く
 e:実験室に行く ●
 f:情報技術室に行く ●
 g:自室で勉強する ●
 ×:自室で本を読む ●
 i:校舎辺りをうろつく
 j:寄宿舎辺りをうろつく
 k:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

苗木「うん、大丈夫だよ。よろしくね」

戦刃「やった! それじゃあまず射撃姿勢からね?」♪♪<ピロリロリン

射撃について戦刃さんに手取り足取り教えてもらった……

戦刃の好感度が上昇した!

そろそろ戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

―――
――


昼 → 夕

苗木「時間経つの早かったね」

戦刃「苗木くんが上手だったからだよ!」

戦刃「私はもうここから出るけど……苗木くんはどうするの?」

苗木(そうだな……)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:購買部に行く
4:娯楽室に行く
5:プールに行く ●
6:図書室に行く
7:実験室に行く ●
8:情報技術室に行く ●
9:射撃場に留まる ●
10:自室で勉強する ●
×:自室で本を読む ●
12:校舎辺りをうろつく
13:寄宿舎辺りをうろつく
14:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら昼も含みます。

下2

苗木(こまると話でもするか)

苗木「ボクも出るよ」

戦刃「そっか! じゃあ一緒に出よ?」

苗木「それに賛成だよ!」

一緒に出たあと、戦刃さんに別れを告げた……

―――
――


射撃場 → 校舎廊下

苗木「あっ、こまる」

こまる「お兄ちゃん! どうしたの?」

苗木「話でもしようかと思って」

こまる「いいよ。何について話す?」

苗木(そうだね……)

話す内容
下1
※まだ試験期間中な自由安価です。
  内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

苗木「同級生とは仲良くしてる?」

こまる「うん! あれから全員に話しかけたけど、一部を除いて良い感じかな」♪♪<ピロリロリン

苗木「一部?」

こまる「ちょっと言い方がアレだけど……協調性がなかったり、高圧的だったりする人がいて……」

苗木「あはは、ボクらと一緒だ」

こまる「お兄ちゃんの代もそうなの?」

苗木「うん。例えば、十神クンなんかは……」

自分のクラスメイトについて話してみせた……

こまるの好感度が上昇した!

まだこまるともっと深い仲にはなれないだろう……

別れを告げてこまるは去って行った……

―――
――


夕 → 夜
校舎廊下 → 寄宿舎食堂

苗木(今日は花村クンの番だね。明日は僕の番になるから料理を失敗しないようにしなければ……)

苗木(さて、どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

凄い面白い!
期待

苗木(山田クンを誘ってみるか。そういえば新学期になってから声かけてなかったなぁ)

苗木「山田クン」

山田「おお! これは苗木誠殿。どうされました?」

苗木「いや、夕食でも一緒にどうかなーって」

山田「ふふふ、僕を誘うなんて変わってますな!」

山田「苗木誠殿ならセレスティア・ルーデンベルク殿もお喜びになりますし、一緒にどうですかな?」

苗木(うーん……)

1:ご相伴に与る
2:誰か他を誘う(山田・セレス以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です)
3:一人で食べる

下1

>>215
ありがとうございます! 今日の投稿はもうそろそろ終わりですが楽しんでいって下さい!

――――

苗木「ならご一緒させてもらおうかな」

山田「畏まりましたぞ! こちらですな」♪<ピロリン

セレスさんの元へと案内してもらった……

セレス「豚、遅いですわよ……あら、苗木君? どうしました?」

苗木「一緒に夕食を食べてもいいかな?」

セレス「ええ、いいですわ」♪<ピロリン

セレス「山田君、よくやりました。お礼として9分間だけモデルになってさしあげますわよ」

山田「ふぅぉぉぉおおお! ありがたき幸せですぞ!!」

苗木(凄い盛り上がりようだ……)

山田・セレスと一緒に時々盛り上がりながら食事をした……

山田・セレスの好感度が上昇した!

まだ山田ともっと深い仲にはなれないだろう……

そろそろセレスともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて別れを告げた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 寄宿舎自室

苗木(夜は校舎に入れないぞ。さて、どうしようか?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
×:本を読む ●
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは平日単独では夕・夜に、休日なら昼も含みます。

下1

苗木(罪木さんと話しでもしようか。この前食事に誘ったら断られてしまったけど……)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎廊下

苗木(えーっと、罪木さんはっと……)

苗木(あっ、いたいた)

苗木「罪木さん」

罪木「あっ、苗木さん……どうされました? 【先日の無礼による恨みを晴らしに来た】んですかぁ?」

苗木「それは違うよ!」論破!

苗木「ただちょっと話しをしようと思ってね。ボクら学年が違うからさ」

罪木「はい、こんなドブみたいな先輩ですみません!」

苗木「いやいやいや、罪木さんは立派な先輩でありここの生徒だよ」

罪木「苗木さん……」

苗木(なんとかなったみたいだ。日向クンも苦労してたのかな?)

苗木(さて、何について話そうか?)

話す内容
※まだ試験期間中な自由安価です。
  内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下1

苗木「応急処置について教えてくれないかな?」

罪木「えっ!? ど、どうしてですか?」

苗木「いや、こまるが怪我したときに応急処置が出来ればと思って」

罪木「確か妹さんでしたっけ? 今年入ったという……」

苗木「うん、そうだよ。もう会話を交わしたのかな?」

罪木「い、いえっ、その、ごめんなさぁーい!」

苗木「ええ!? どうしたの罪木さん!」

罪木「だってこまるさんとお話ししてませんから、お詫びとして脱ごうかと……」

苗木「いいよ別に! とにかく、口じゃ説明し辛いことかな?」

罪木「いえ、簡単なものでしたら口頭でも大丈夫かと……でも私なんかの説明じゃ……」

苗木「大丈夫だよ。教えてもらっていいかな?」

罪木「は、はいぃ!」♪♪♪<ピロリロリローン!

罪木に簡単な応急処置について教えてもらった……

罪木の好感度が大きく上昇した!

まだ罪木ともっと深い仲にはなれないだろう……

罪木にお礼を言って別れを告げた……

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日20:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞご投稿下さい。余裕があれば朝の8:30頃、遅くとも投下前には返信致します。

すいません、>>207の3行目と4行目の間にこの2文を追加致します。

―――――

勇気が上昇した!

運動が少し上昇した!

―――――

>>80では「『受容』が少し上昇する」とモノクマが言っていましたが、『運動』に変更致しました。

20:00になりましたのでそろそろ投稿を始めたいと思います。
途中風呂に入るために休憩を取らせて頂きますが、予めご了承ください。

4月12日(土)晴れ  → 4月13日(日)雨

苗木(昨日は晴れていたのに雨か……)

苗木(勉強や読書をしたらいつも以上に集中できそうだな)

苗木(それじゃあ食堂に行くか)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎食堂

苗木(人が多いな……今日はどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(うーん、いくつか纏まって食べているところがあるみたいだし、入れてもらおうかな?)

苗木(見渡した感じ入れてもらえそうなのは、桑田クン・山田クン・葉隠クンのところと、朝日奈さん・大神さんのところと、豚神クン・花村クン・終里さん・澪田さんのところかな?)

苗木(どこに入れてもらおう?)

1:桑田怜恩・山田一二三・葉隠康比呂グループ
2:朝日奈葵・大神さくらグループ
3:豚神極夜・花村輝々・終里赤音・澪田唯吹グループ
※澪田の十神に対する呼称が77期・78期で混同するため、偽物のほうは名前を変えてあります

下1

苗木(たまには第77期生とも交流しないとね)

苗木(……昨日の夜したばっかじゃないか! ボケにもならないよ!)

苗木(……ゴホン)

苗木「豚神クン・花村クン・終里さん・澪田さん、ちょっといいかな?」

豚神「ほう、誰かと思ったら苗木ではないか」

澪田「ひゃっはー! 誠ちゃんお久しぶりっすー!」

苗木「うん、久しぶりだね。朝食をご一緒させてもらってもいいかな?」

花村「もちろん構わないよ! 朝食だけじゃなくてその後にぼくの部屋にきてデザートを」

終里「なに口走ってんだよ、まったく! オレも構わないぜ」

苗木「ありがとう!」

豚神「本日の夕食担当はお前だったな。期待しているぞ」

苗木「あはは、最善をつくすよ」

終里「何だかんだ言って苗木の料理上手いからなー、楽しみだぜ」

澪田「唯吹はフカヒレを希望するっす!」

苗木(無理だよ)

花村「苗木くんとは一度共同で料理を作ってみたいんだよね! もちろん共同でするのは料理だけじゃないけど!」

苗木「料理は歓迎するけど、そっちはご遠慮願いたいなぁ……」

第77期生の4人と楽しく朝食をとった!

豚神・花村・終里・澪田の好感度が上昇した!

まだ豚神・花村・終里・澪田ともっと深い仲にはなれないだろう……

食器を片づけて4人に別れを告げた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 寄宿舎自室

苗木(自分の部屋に戻ってきたぞ)

苗木(休日だから自由に行動できるけど……何しようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:購買部に行く
4:娯楽室に行く
5:プールに行く ●
6:図書室に行く
7:実験室に行く ●
8:情報技術室に行く ●
9:射撃場に行く ●
10:自室で勉強する ●
×:自室で本を読む ●
12:校舎辺りをうろつく
13:寄宿舎辺りをうろつく
14:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら朝・昼も含みます。

下1

苗木(そういえば霧切さんはどうしているのかな?)

苗木(多分部屋にいると思うんだけど……)

―――
――


寄宿舎自室 → 寄宿舎廊下

苗木「霧切さん、いる?」

ガチャッ

霧切「苗木君、どうしたの?」

苗木「ちょっと話しがしたくて」

霧切「そう。私もあるのだけれど、部屋に入って話さない?」

苗木「うん、霧切さんがいいのなら」

―――
――


寄宿舎廊下 → 霧切響子の部屋

苗木「そっちが話しがあるなんて珍しいね。どうしたの?」

霧切「ええ……前に犬の葬儀をしてくれって依頼がきたことを話したじゃない?」

苗木「うん」

霧切「あの依頼がまたきてね……苗木君ならどうする?」

苗木「ボクなら、か……」

1:断る
2:承諾する
3:ボクに言われても困る

下1

判定
勇気:■■□□□(平凡)

そこまで言える『勇気』がない……

苗木(と、とにかく肯定か否定をしよう!)

1:断る
2:承諾する
×:ボクに言われても困る

下1

苗木「ボクなら断るかな」

霧切「理由は?」

苗木「だって霧切さんは探偵でしょ? 死体埋葬は職業外なはずだよ」

苗木「ちゃんとした人がやらないと死体遺棄で刑法190条に当たるからね」

霧切「ふふ……」♪♪<ピロリロリン

苗木「ど、どうかした?」

霧切「いえ、ちゃんと断ったわよ」

苗木「そうなんだ……じゃあなんで聞いたの?」

霧切「そんなことを聞くなんて、苗木君のくせに生意気ね」

苗木(ええぇぇぇ……)

霧切からの確かな信頼を感じる……

霧切とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK3 → 4

その後は他愛のない話しをして自室に戻っていった……

―――
――


朝 → 昼
霧切響子の部屋 → 自室

苗木(お昼になったな。食堂へ行こう)

苗木(……直行すればよかったんじゃないかな?)

何やら深く考えてはいけない気がする……早く行こう

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(さてどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(腐川さんと食べるか……大丈夫かなぁ?)

苗木「腐川さん」

腐川「! 苗木……何しに来たのよ?」

苗木「昼食一緒にどうかなと思ってさ」

腐川「な、何考えているのよ!?」

苗木「いや、別に深い考えがあったわけじゃ……」

腐川「苗木にとっては所詮その程度なのね……」

苗木「そういうわけじゃないけど……」

腐川「ふん、白夜様は相変わらず忙しいみたいだし、好きにすれば?」

苗木(まだ避けられているのか……)

言葉少なく昼食を食べた……

腐川の好感度が上昇した!

そろそろ腐川ともっと深い仲になれそうだ……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(どうしようかな? せっかくの休日だし、色々してみたいことがあるけど……)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:購買部に行く
4:娯楽室に行く
5:プールに行く ●
6:図書室に行く
7:実験室に行く ●
8:情報技術室に行く ●
9:射撃場に行く ●
10:自室で勉強する ●
×:自室で本を読む ●
12:校舎辺りをうろつく
13:寄宿舎辺りをうろつく
14:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら朝・昼も含みます。

下1

苗木(戦刃さんと話そうかな。昨日はお世話になったし)

苗木(自室か射撃場か……あとはわからないな。とりあえず戦刃さんの部屋の前に行ってみよう)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木(確かここだよね)

苗木「戦刃さん、いる?」

ガチャッ

戦刃「苗木君、どうしたの?」

苗木「話しがしたくてさ」

戦刃「そうなんだ……じゃあ部屋の中で話そう?」

苗木「いいの?」

戦刃「うん!」

苗木「じゃあお邪魔します」

―――
――


寄宿舎廊下 → 戦刃むくろの部屋

戦刃「それで話しって?」

苗木「昨日はありがとうね。おかげで射撃について色々知れたよ」

戦刃「そんなこと……、……」

苗木「えっと、どうかした?」

戦刃「苗木君は、銃を扱う女の子ってどう思う?」

苗木「え?」

苗木(どういう意味だろう……?)

苗木(ともかく答えないと!)

1:凄いと思う
2:カッコいいよ
3:正直ひく

下1

苗木「凄いと思うよ」

戦刃「凄い?」

苗木「だって、銃を扱っているんだよ? そこには並々ならぬ覚悟があったはずだ」

苗木「実際はどうだか知らないけど、そういう世界って男社会だと思うし、そんな中で『超高校級の軍人』という才能がある戦刃さんは凄い人物だと思うよ」

苗木「ボクなんか足元にも及ばないほどのね」

戦刃「えへへ……///」♪♪<ピロリロリン

戦刃「でも、苗木君も、凄いと思う」

苗木「いや、ボクは抽選枠だし……」

戦刃「技量は練習でどうにかなるけど、運はどうにもならないから」

戦刃「だから私は苗木君も凄いと思う」

苗木「そっか……ありがとう」

戦刃「どういたしまして!」

戦刃からの確かな信頼を感じる……

戦刃とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK3 → 4

話しが盛り上がったのち、別れを告げて自室に戻った……

―――
――


昼 → 夕
戦刃むくろの部屋 → 自室

苗木(夕方になった。校舎に入れるのはこの時間までだな……)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:購買部に行く
4:娯楽室に行く
5:プールに行く ●
6:図書室に行く
7:実験室に行く ●
8:情報技術室に行く ●
9:射撃場に行く ●
10:自室で勉強する ●
×:自室で本を読む ●
12:校舎辺りをうろつく
13:寄宿舎辺りをうろつく
14:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら朝・昼も含みます。

下3

―――――

風呂に入ってきます。

すいません、風呂に出たあとから急用が入ってしまい時間がかかってしまいました。

引き続き、投下を開始したいと思います。

モノクマ「やっと図書室が選ばれたね! うぷぷぷぷ!!」

―――――

苗木(そう言えば図書室には行ってなかったな……今から行ってみるかな)

―――
――


自室 → 図書室

ガラガラッ

十神「……ん? 苗木か。何しに来た?」

苗木「図書室ですることなんて決まってると思うけど……」

苗木(離れた場所に腐川さんもいるな)

十神「ふん、ならば勝手に借りていくといい」

苗木(確か図書委員に借りたい本を5冊まで選んで持っていけばいいんだよね……)

苗木(期限は2週間。新刊が入ってくるのが隔週だから、返すついでに新しい本を借りるというのがちょうどいいかも)

苗木(一応ここに直接返しにくる以外にも、寄宿舎のところにも返却口があるから期限直前まで借りる場合はここに返しにいかないとね)

苗木(さて、どうしようかな?)

1:本を借りる(5冊まで指定できます)
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)
 b:『風を切る男・推参!』(全2章・運動+5)
 c:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)
 d:『意識は本当にここにあるのか?』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)
2:会話する(十神・腐川のうちどちらかを指定して下さい) ●
3:一人で勉強する ●
4:複数人で勉強する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
×:本を読む ●
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

苗木(せっかくだし舞園さんと勉強しようかな?)

苗木(メールしてっと……)

苗木(『これから一緒に図書室で勉強しない? 苗木』、これでいいかな?)

苗木(送信っと……)

―――
――


苗木(返事がきた!)

『すいません、今レッスンが忙しくて……ごめんなさい、また今度誘って下さい 舞園』

苗木(頑張っているんだな……)

苗木(さて、予定がつぶれちゃったけどどうしよう?)

1:本を借りる(5冊まで指定できます)
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)
 b:『風を切る男・推参!』(全2章・運動+5)
 c:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)
 d:『意識は本当にここにあるのか?』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)
2:会話する(十神・腐川のうちどちらかを指定して下さい) ●
3:一人で勉強する ●
4:複数人で勉強する(舞園以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
×:本を読む ●
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

↑+dを読むも追加で

>>264
合体はいけないんだけど今回だけだべ!

あと日付がミスってたべ! 今日は4月14日だべ!

―――――

苗木(とりあえず目についた本を全冊借りてみるかな)

『クトレフ神話―グローフォトの遺産』・『風を切る男・推参!』・『枕格子』・『意識は本当にここにあるのか?』を借りた!

返却期限は4月28日(日)までだ。それまでに頑張って読み切ろう……

―――
――


苗木(さて、せっかく借りたことだし、読んでみよっかな)

苗木(今回は……『意識は本当にここにあるのか?』を読んでみよう)

『意識は本当にここにあるのか?』を読んだ

実は我々の意識は別世界にあり、我々が認識している「この世界」は想像上の世界にすぎないということを様々な切り口から書いている……

図書館で読んでいるせいか、いつもより内容が理解出来る気がする……

知識が上昇した!

さらに雨の静けさの中なので、読書に集中出来てかなり内容が理解出来るように思える……

知識が少し上昇した!

図書館で読んでいるせいか、いつもよりページをめくるのが早くなっている気がする……

2章まで読み終わった! あと1章で読破できる。頑張ろう!

本を読み終わったあと、寄宿舎に帰っていった……

―――
――


夕 → 夜
図書室 → 自室

苗木(今日はボクの番だね。頑張って美味しいものを作らないと!)

苗木(早速食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(さて、今日は肉じゃがにしようかな)

苗木(冒険するよりはましなはずだしね)

―――
――


苗木(鍋にサラダ油を熱し、牛肉・玉葱・水気を切ったジャガイモ・ニンジンを炒めるところまでは出来たぞ)

苗木(この後はどうするんだっけ?)

1:蓋をせずに中火で煮る
2:強火で煮る
3:落とし蓋をして中火で煮る

下2

苗木(アルミホイルをくしゃくしゃにして落とし蓋代わりに利用しよう)

苗木(灰汁取りも苦労しなくてすむし、一石二鳥だね)

―――
――


苗木(味見をして……よし! これはいい出来だぞ!)

ほくほく肉じゃがが完成した!

早速皆に振る舞おう……

―――
――


朝日奈「美味しい! これ美味しいよさくらちゃん!」

大神「うむ、味が染みているな。作り手の心が現れている」

西園寺「さっすが『超高校級の女子力』だね苗木おにぃ!」

小泉「なんとなくその才能はマズそうだからやめときなよ……でも美味しい」

苗木(どうやら皆満足してくれたみたいだ!)

全員の好感度が上昇した!

まだ石丸・十神・大和田・桑田・山田・霧切・朝日奈・大神・江ノ島・豚神・左右田・花村・弐大・九頭龍・終里・ソニア・西園寺・小泉・澪田・辺古山ともっと深い仲にはなれないだろう……
そろそろ葉隠・舞園・腐川・セレス・戦刃・不二咲・日向・田中・狛枝・七海・罪木・こまるともっと深い仲になれそうだ……

皆食器を返し、食堂から出て行った……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(ふぅ、疲れたなぁ。なにしよっかなぁ)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)
 b:『風を切る男・推参!』(全2章・運動+5)
 c:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)
 d:『意識は本当にここにあるのか?』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは平日単独では夕・夜に、休日なら朝・昼も含みます。

下2

すいません、戦刃さんはまだ深い仲にはなれません。
安価なら下
(いっぱいいたから一人ぐらいミスっても仕方がないよね)

1ちーたん七海

>>272
らーぶらーぶ度上昇イベントは起きませんがそれで構いませんか?

とりあえず沈黙は肯定の証としておきます。
なお、らーぶらーぶ度上昇イベントが起きない場合は自由安価がなく、普通に世間話をします。

―――――

苗木(不二咲さんと七海さんと話そうかな?)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木(とりあえず部屋まで……おっ、不二咲さん発見!)

苗木「不二咲さん」

不二咲「苗木君! こんばんわぁ」

苗木「うんこんばんわ。七海さん知らない? 3人で話しでもしようかと思って……」

判定
1D100 → 43-10(仲良し補正) → 33(成功)

不二咲「うん! さっき娯楽室にいたからそっちに行こうよ」

苗木「そうだね」

―――
――


寄宿舎廊下 → 娯楽室

苗木「七海さん」

苗木(セレスさんと山田クンもいるな)

七海「……あれ、苗木くんにお……母さん、どうしたの?」

苗木「話しでもしようかと思ったけど、大丈夫?」

七海「……セーブするからちょっと待ってて……すー」

苗木「寝ないでよ!」

ツッコミに回りながらも世間話をした……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

別れを告げて自室に戻った……

―――
――

4月14日(日)雨 → 4月15日(月)曇り→晴れ
娯楽室 → 自室

苗木(雨は降ってないみたいだ……午後からは晴れるらしい)

苗木(それはともかく食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日も今日とて生徒たちが食べているな)

苗木(ボクはどうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(今日もどこかに混ぜてもらおう。……主体性がないなぁ)

苗木(……お、今日は珍しいな。桑田クン・江ノ島さん・弐大クン・澪田さんグループと、朝日奈さん・大神さん・西園寺さん・小泉さんグループと、十神クン・豚神クン・こまるグループが出来てる)

苗木(……最後のは大丈夫なんだろうか?)

苗木(さて、どこに入れてもらおうかな?)

1:桑田怜恩・江ノ島盾子・弐大猫丸・澪田唯吹グループ
2:朝日奈葵・大神さくら・西園寺日寄子・小泉真昼グループ
3:十神白夜・豚神極夜・苗木こまるグループ

下1

苗木(なんでこまるが彼らと一緒に卓を囲んでいるのか気になるし、一緒に食べていいか聞いてみよう)

苗木「十神クン、豚神クン、こまる」

こまる「あ、お兄ちゃん!」

苗木「朝食ここで食べていいかな?」

十神「いいぞ」
豚神「いいぞ」

十神「貴様……俺の声に被せやがって」

豚神「ふん、貴様のせいだろう」

こまる「まあまあ」

苗木「……とにかく座るよ」

苗木「なんでこまるは2人と一緒に食べてるの?」

こまる「ちょうど2人から声をかけられて……」

十神「俺の将来の右腕の妹だからな。見定めてやらなければならん」

豚神「ふん、この学園生活を導くには彼女も必要不可欠だと判断したからだ」

苗木「な、なるほど……」

何度か十神クンと豚神クンが険悪になったものの朝食を共にした……

十神・豚神・こまるの好感度が上昇した!

そろそろ十神・豚神・こまるともっと深い仲になれそうだ……

食事を片づけてから自室に戻り、教室へ向かった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

生物教師「……今年はイケメンが少ないわね」

生物の時間だ。何と言うか……とてもふくよか(オブラート)な女性教師だ。

面食いみたいで歳もそれなりに達していると思うが、いつも出会いを求めているらしい。

生物教師「今日は減数分裂についてやっていくわ。細胞は間期、第一分裂の前期、中期、後期、終期、そして第二分裂も同様なわけだけどぉ」

生物教師「間期の細胞数をnとした場合にぃ、第二分裂終期までいって減数分裂が終わったときの細胞はどう表わされる?」

生物教師「えっと……微妙な苗木」

苗木(酷いな……)

ガタッ!

苗木(nで表すんだよね……)

1:2n
2:4n
3:8n

下1

苗木「えっと……2n」

生物教師「ふん、2回分裂してるのにそれじゃ可笑しいに決まってるでしょぉ?」

生物教師「答えは4nよ4n。第一分裂終期に細胞質分裂が起きて染色体数は半減し、第二分裂終期にまた細胞質分裂が起きるのよ」

生物教師「ちなみに、DNA量に関してはまた違ってくるから注意するのよぉ」

生物教師「間期はG1期、S期、G2期に分けられるけどぉ、DNA量を2nと仮定して、S期にDNA複製が行われて2nから4nになるわ」

生物教師「その後第一分裂終期終了後に2nに戻り、第二分裂終期終了にnになるわ。要は半減してるのねぇ」

苗木(間違えてしまったようだ……)

授業を聞いたことにより知識が少し上昇した!

―――
――


朝 → 昼

苗木(お昼になった。今日も食堂に行くとして、誰か誘おうかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:食堂に直行する

下1

苗木(腐川さんを誘ってみるかな)

苗木「腐川さん」

腐川「何よ、これから食堂に行くつもりなんだけど?」

苗木「いや、その食堂で一緒に昼食でもどうかなと」

腐川「はぁ?」

苗木「だめ……かな?」

腐川「……………わよ」ボソッ

苗木「え?」

腐川「行くわよ! ほら早く!」

苗木「わわっ、押さないでよ!」

無理矢理食堂に連れていかれて食事をとった……

腐川の好感度が上昇した!

そろそろ腐川ともっと深い仲になれそうだ……

―――
――


モノミ「はい、みなさん集合してくだしゃい!」

体育の授業になった。担当はモノクマの妹であるモノミ。

本人は否定しており、本当はウサミという名前の魔法少女だとか言っているが、誰も信じていないみたいだ。

モノミ「今日はハードル走をしましゅ! 実際にやる前に、ルールを確認しておきましゅ!」

モノミ「ハードル走は各レーンにある10台のハードルを走り越える競技でしゅ!」

モノミ「スタートはクラウチングスタートに固定されましゅが、ハードル間は何歩で走ってもいいでしゅ!」

モノミ「そのハードルについてなんでしゅが……」

モノミ「苗木くん! 次のうち失格となるとはどれでしゅか!」

苗木(えっと……)

1:ハードルを不意に倒す
2:ハードルを跨いで越す
3:足や脚が外側に出る

下1

苗木「足や脚がハードルの外側に出ることです」

モノミ「正解でしゅ! 今回は直線だからそのようなことはまず起こらないと思いますが、コーナーでこの失格が起こりやすいでしゅ!」

モノミ「そのほか、故意にハードルを倒すこともダメでしゅ! 注意してくだしゃい!」

モノミ「当然、フライングや相手選手への妨害も禁止でしゅよ! らーぶらーぶしてくだしゃいね」

クラスメートからの好感度が少し上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

授業に取り組んだことにより運動が上昇した!

―――
――


昼 → 夕

苗木(放課後になったな。運動し終わったあとだからなんか気分がいいな……)

苗木(さて、どうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら朝・昼も含みます。

下1

でちゅじゃなかったけ?
モノミの語尾

苗木(そう言えば購買部にも行ってなかったな……行ってみるとするかな)

―――
――


本学科2年教室 → 購買部

苗木(あれ、モノモノマシーンの前に九頭龍クンと辺古山さんがいるぞ)

苗木(あ、景品が出てきたみたいだ)

苗木「九頭龍クン、辺古山さん」

九頭龍「あ? ……苗木か。何の用だ?」

苗木「今学期入ってまだここに来て無かったからこようと思って。何かいいの出た?」

九頭龍「別に出てねぇよ」

辺古山「坊っちゃん……嘘はいかがなものかと」

九頭龍「おいペコォ!」

辺古山「……すいません、失言でした」

苗木(出てきたのは……ロマンツェ・リキュールか)

苗木(山田クン曰く、元がアダルトゲームなアニメとコラボして人気となった商品であり、少女たちが立派な騎士になる様を描いている良作アニメだとかなんとか)

苗木(後半はアニメの感想になったなぁ)

苗木(さて、ボクのほうはどうしようかな? モノモノマシーンは今のボクだと3回回せるけど……)

1:モノモノマシーンを回す ●
2:会話する(十神・腐川のうちどちらかを指定して下さい) ●
3:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

>>290
Oh...2択を外すとは……すいません許して下さいなんでもしますから!

―――――

苗木「せっかくだし、ボクも回してみようかな」

九頭龍「てめぇの幸運ならいい物が出るかもな。俺たちはもう行くからな」

辺古山「……これにて失礼します」

苗木「うん、それじゃあまた」

苗木(さて、回してみるか)

1回目
判定
1D100 → 11 / 1D100 → 07(成功)

景品:希望ヶ峰の指輪

LUCKY! 当たりが出たのでもう1回!

苗木(いきなり当たりが出たぞ……ボクの才能も捨てたもんじゃないな)

苗木(希望ヶ峰の指輪……スクールリングと言われるもので友情の証だとか)

2回目
判定
1D100 → 33 / 1D100 → 85(失敗)

景品:オーラカメラ

苗木(さすがに連続は無理か……)

苗木(オーラカメラ……オーラ写真と言われるものが取れるカメラだ。ボクのオーラは何色だろう?)

3回目
判定
1D100 → 89 / 1D100 → 10(成功)

景品:マコト写本

LUCKY! 当たりが出たのでもう1回!

苗木(また当たり……いい感じだ)

苗木(マコト写本……非常に冒涜的な真実が書かれている本の写しだ。ミスカトリック大学に保管されているはずなんだけど)

4回目
判定
1D100 → 94 / 1D100 → 15(失敗)

景品:2.5Dイヤホン

苗木(2.5Dイヤホン……2.5Dヘッドホンに引き続きリリースされたイヤホンだ)

5回目
判定
1D100 → 31 / 1D100 → 73(失敗)

景品:花咲きアロハ

苗木(花咲きアロハ……これもアニメとコラボした商品だ。決翆荘と呼ばれる旅館での朝ドラ風アニメだとか)

苗木(これで終わりか……なんだか幸先がいいな)

購買部をあとにした……

―――
――

頭痛が痛いので本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日20:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞご投稿下さい。投下前に返信致します。

20:00になりましたのでそろそろ投下を始めたいと思います。
途中風呂に入るために休憩を取らせて頂きますが、予めご了承ください。

補足ですが、花咲きアロハはアロハシャツです。

4月15日(月)曇り後晴れ → 4月16日(火)晴れ
購買部 → 自室

苗木(昨日はなんか色々なアイテムが出たな)

苗木(自分で持っててもしょうがないし、誰かと会話したあとに渡すかな)

苗木(それじゃあ、食堂に行きますか)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日も人がいっぱいいるな。どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(不二咲さんと七海さんを誘うかな)

苗木「不二咲さん、七海さん」

七海「……すー、すー」

不二咲「ほら千秋ちゃん、起きてよぉ。苗木君、どうしたのぉ?」

苗木「朝食一緒にどうかな」

不二咲「構わないよぉ。そうそう、昨日の肉じゃが美味しかったなぁ」

七海「おふくろの味と言える……と思うよ?」

苗木「ボクは男だけどね……妹に身長負けてるけど」

三人で色々な料理について話し合った……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて教室に向かった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

英語教師「今年も一年間よ・ろ・し・く・ねぇ~☆」

英語の授業だ。こんな話し方をしているが男性で、いわゆる「そっちのケ」がある人だ。

見た目は普通のおじさんなのだが……噂によるとバーも勤めているらしい。

英語教師「まずは去年の復習からいくわよ! とぉっても重要な文型ね」

英語教師「英語には5つの文型があってぇ、①SV(主語+動詞) ②SVC(主語+動詞+補語) ③SVO(主語+動詞+目的語) ④SVOO(主語+動詞+目的語+目的語) ⑤SVOC(主語+動詞+目的語+補語)となっているわ」

英語教師「特に目的語と補語の区別がつきにくいと思うから、そこを説明するわよぉ」

英語教師「意外と簡単よ! 動詞の後ろの名詞が主語とイコールになるかどうか考えればいいの!」

英語教師「例えば、①She kept her promise.(彼女は約束を守った。) ②She become a teacher.(彼女は先生になった。)の2つの文があったとするわよ」

英語教師「この時、Sheがher promiseとイコールか、a teacherとイコールか考えればい・い・の・よ☆」

英語教師「①は彼女と約束は違うものだから目的語となるわ。つまりSVOね」

英語教師「一方、②は彼女と先生は同一人物ね。だから補語となるわ。SVCのことよ」

英語教師「見分け方が分かったところで……『I got a letter from him.』が第何文型か答えてもらうわ」

英語教師「そ・れ・じゃ・あ……山田ちゃ~ん!」

山田「わわわ、は、はい!」

山田「苗木誠殿、僕は英語が苦手なので答えを教えてほしいですぞ!」ヒソヒソ

苗木「えぇ!?」ヒソヒソ

苗木(どの文型なんだろう……)

1:第3文型(SVO)
2:第4文型(SVOO)
3:第5文型(SVOC)

下1

たぶん2。はずれたらめんご。

>>302
好感度が下がることはありませんし、間違いを恐れずにどんどん答えちゃって下さい!

―――――

苗木「多分第4文型……かな?」ヒソヒソ

山田「おお! 感謝ですぞ!」ヒソヒソ

ガタッ

山田「答えは第4文型ですぞ!」

英語教師「ち・が・う・わ・よ☆ 出来れば自分で答えてほしかったわぁ」

英語教師「答えは第3文型ね。SVOよ。この問題の場合、I(私)とa letter(手紙)がイコールになるかが重要ねぇ」

英語教師「もちろん私は手紙ではないから目的語になるわよ。from himはただ単に誰から貰ったか分からないからくっついてるだけで補語でも目的語でもないわよぉ」

英語教師「第2文型で似たようなものを言えば、She kept calm during the earthquake.(彼女は地震の間、ずっと落ち着いていた。)ね。」

英語教師「She(彼女)がS、kept(~のままであった)がV、calm(落ち着く)がCとなるわ。彼女は落ち着いていたわけだから、イコール関係になるわぁ」

英語教師「during以下は別になくても通じるから、文型の見分け方のコツとして省いても意味が通るかというのも考えてみ・て・ね☆」

山田「くっ……苗木誠殿、酷いですぞ」ヒソヒソ

苗木「ごめん、ボクも分からなかったんだ」ヒソヒソ

苗木(どうやら答えは違っていたようだ……)

授業を聞いたことにより知識が少し上昇した!

―――
――


朝 → 昼

苗木(お昼になった。今日も食堂に行くとして、誰か誘おうかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:食堂に直行する

下1

苗木(よし、江ノ島さんと戦刃さんを誘おう)

苗木「江ノ島さん、戦刃さん」

江ノ島「あれー、間違いを教えた苗木じゃん! うぷぷぷぷ!」

戦刃「盾子ちゃん、そう言う事は言っちゃダメだよ……」

苗木「あはは……お昼一緒にどうかな?」

江ノ島「ほうほう、私様を誘うとは……」ゴゴゴゴゴ

江ノ島「もちOK!」

戦刃「盾子ちゃんがいいなら私も一緒に食べようかな」

江ノ島「アタシをダシに使うなんて、残念すぎます……絶望的です……」

戦刃「盾子ちゃぁん……」

苗木(なんだか見てて飽きないな)

2人のやり取りを楽しみながら昼食をとった……

江ノ島・戦刃の好感度が上昇した!

そろそろ江ノ島・戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

―――
――


昼 → 夕

苗木(今日も授業が無事おわったよ。どうしようかな?)

平日夕方
1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら朝・昼も含みます。

下1

苗木(図書室に行ってみよう。誰かいるかもしれないな)

―――
――


本学科2年教室 → 図書室

ガラッ

十神「苗木か。新刊はまだ出ていないぞ」

苗木「うん、わかってるよ」

苗木(腐川さんは相変わらず遠くにいるな)

苗木(さて、何をしようかな?)

×:本を借りる(5冊まで指定できます)
2:会話する(十神・腐川のうちどちらかを指定して下さい) ●
3:一人で勉強する ●
4:複数人で勉強する(舞園以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
5:本を読む ●
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)0/2
 b:『風を切る男・推参!』(全2章・運動+5)0/2
 c:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)0/4
 d:『意識は本当にここにあるのか?』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)2/3
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

苗木(この前読んでいた『意識は本当にここにあるのか?』の続きを読もうかな?)

『意識は本当にここにあるのか?』を読んでみた……

実は我々の意識は別世界にあり、我々が認識している「この世界」は想像上の世界にすぎないということを様々な切り口から書いている……

図書館で読んでいるせいか、いつもより内容が理解出来る気がする……

知識が上昇した!

図書館で読んでいるせいか、いつもよりページをめくるのが早くなっている気がする……

『意識は本当にここにあるのか?』を読破した!

知識が上昇した!

勇気が上昇した!

≪トランス≫を習得した!

効果:複数人との会話の時、大人数でも会話が成立しやすくなる。

本を読み終わったあと、寄宿舎に帰っていった……

―――
――


夕 → 夜
図書室 → 自室

苗木(今日は花村クンの当番だね)

苗木(食堂に行くとするか)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(混んでるなぁ……どうしよっかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下3

―――――

風呂に入ってきます。

質問
読み終わった本は勝手に返却されるのですか?
それとも本を返すために安価を取らないといけないのでしょうか?

>>318
自動的に返却されます。
期限が過ぎても勝手に返却されます。(今回は4/28ですが、その日の夕方に行動を終えたあと「そういえば今日が返却期限日だ。図書室に本を返却しに行った……」というような文章が追加されます。)

―――――

苗木(舞園さんと霧切さんを誘おうかな?)

苗木「舞園さん、霧切さん」

舞園「はい! どうしました、苗木君?」

苗木「夕飯一緒に食べてもらっていいかな?」

霧切「構わないわ。そういえば、この間の肉じゃがはとても美味しかったわよ」

舞園「私もお箸が止まりませんでした♪」

苗木「喜んでくれて何よりだよ」

霧切「私は当番に入っていないから残念ながら手料理を振る舞えないけどね」

苗木(カップ麺だもんなぁ……そう言えば舞園さんも除外されてたな)

料理について楽しく会話しながら食事をとった……

舞園・霧切の好感度が上昇した!

まだ霧切ともっと深い仲にはなれないだろう……

そろそろ舞園ともっと深い仲になれそうだ……

互いに食器を返却して部屋に帰っていった……

―――
――

寄宿舎食堂 → 自室

苗木(ふぅ、落ち着くなぁ)

苗木(今日は何をしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は夕・夜に、休日なら朝・昼も含みます。

下2

苗木(とりあえず廊下に出てぶらつこうかな?)

苗木(誰かと会えるかもしれないし……)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木(しばらく歩いて姿が見えたのは舞園さん・腐川さん・戦刃さん・不二咲さんの4人かな?)

苗木(誰に声をかけようかな……)

1:舞園さやか
2:腐川冬子
3:戦刃むくろ
4:不二咲千尋
5:もう少しぶらつく

下1

あ、戦刃さんはらーぶらーぶ度4だった。……まあいいか。

―――――

苗木(戦刃さんに声をかけてみよう)

苗木「戦刃さん」

戦刃「苗木君!」

苗木「どうしたのこんなところで?」

戦刃「ええっと……その……」

苗木「ん?」

戦刃「……トイレの帰り///」

苗木「わあぁ!? その、ごめんね?」

戦刃「ううん、気にしてないよ」

苗木(とにかく話題を変えなくちゃ!)

話す内容
※まだ試験期間中な自由安価です。
  内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下1

苗木「そうだ、護身術を教えてよ」

戦刃「護身術? なんで?」

苗木「もしかしたらもしかするかもしれないしね」

戦刃「うーん、ここじゃ邪魔になるし、私の部屋で教えるね?」

苗木「ありがとう」

戦刃「うん!」♪♪<ピロリロリン

戦刃さんから簡単な護身術を手ほどきしてもらった……

戦刃の好感度が上昇した!

そろそろ戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

戦刃さんに別れを告げて部屋に戻っていった……

―――
――


4月16日(火)晴れ → 4月17日(水)晴れ
寄宿舎廊下 → 自室

苗木(今日は早起きできた)

苗木(少し時間に余裕があるけど……どうしよう?)

1:弁当を作りに食堂に行く ●
2:勉強する ●
3:本を読む ●
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)0/2
 b:『風を切る男・推参!』(全2章・運動+5)0/2
 c:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)0/4
4:娯楽室に行く
5:辺りをうろつく
6:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。

下2

霧切

この時間帯って結構人がいるんですね……
(内心凄く喜んでるとは口が裂けても言えない)

あと>>331は番号指定がなく且つ人物を指定する安価がないということで下に移動します。(すいません)

――――

苗木(朝早くに起きている人はいるかな?)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木(この時間帯は十神クン・葉隠クン・日向クン・狛枝クン・豚神クン・田中クンを見かけた)

苗木(誰に声をかけようかな?)

1:十神白夜
2:葉隠康比呂
3:日向創
4:狛枝凪斗
5:豚神極夜
6:田中眼蛇夢
7:もう少しぶらつく

下2

苗木(狛枝クンがこの時間に起きているとは思わなかったなぁ)

苗木「狛枝クン」

狛枝「苗木クンか! 今日は珍しく朝早く起きたからどうなるかと思っていたけどこんな幸運があったなんてね!」

苗木「普段はこの時間帯じゃないの?」

狛枝「もう少し遅いよ」

苗木「そっか、実はボクもなんだ」

狛枝「へぇ! ボクはなんて幸運なんだ! これから先どんな絶望が待ちうけようと乗り越えられそうだよ!」

苗木「そうなんだ……」

狛枝と世間話をした……

狛枝の好感度が上昇した!

そろそろ狛枝ともっと深い仲になれそうだ……

狛枝に別れを告げて自室に戻っていった……

―――
――

寄宿舎廊下 → 自室

苗木(そろそろ皆が食事をしに集まる時間帯かな?)

苗木(ボクも行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(よかった、間に合ったみたいだ)

苗木(どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2

苗木(大体はもう食事をとっているみたいだしどこかに混ぜてもらおう)

苗木(うーん……石丸クン・大和田クングループ、朝日奈さん・大神さんグループ、日向クン・豚神クングループと、西園寺さん・小泉さんグループぐらいかな……ボクが混ざれそうなのは)

苗木(どこにしようかな?)

1:石丸清多夏・大和田紋土グループ
2:朝日奈葵・大神さくらグループ
3:日向創・豚神極夜グループ
4:西園寺日寄子・小泉真昼グループ

下2

苗木(朝日奈さんと大神さんのところに混ぜてもらおう)

苗木「朝日奈さん、大神さん」

朝日奈「苗木ー、中々声かけてくれないから心配したよ」

苗木「ご、ごめんね! 大神さんもごめん!」

大神「いや、我は気にしていない」

苗木「そっか。お詫びと言ってはなんだけど朝食一緒に食べない?」

朝日奈「苗木ならいーよ! ほらここに座りなよ!」

大神「ふふ……」

3人で色々な話に花を咲かせた……

朝日奈・大神の好感度が上昇した!

まだ朝日奈・大神ともっと深い仲にはなれないだろう……

食器を片づけてから2人に別れを告げた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室
朝 → 昼

苗木(授業が終わってお昼休みだ。お昼はどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です)
2:食堂に直行する

下3

苗木(早めに食堂に行こう)

―――
――


本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

苗木(いつもより空いているね。まあそりゃそうか)

桑田「おう、苗木じゃねぇか!」

苗木「桑田クン!」

桑田「いやー、お前がいてよかった。ブーデーと2人で食うとかマジ勘弁だからな……」

苗木「山田クンに失礼だよ」

桑田「わりーわりー。それでさ、女子誘ってくんない? 出来れば舞園ちゃん!」

苗木(うーん……)

1:誘ってみる(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:3人で食べる
3:1人で食べる

下3

苗木(舞園さんとセレスさんを誘ってみようかな?)

苗木「じゃあ……舞園さんとセレスさんで」

桑田「おお……もっと大人数誘うかと思ったぜ」

苗木「どんな風に見られてるのさ……」

苗木(とにかくこの2人を誘ってみよう)

苗木「舞園さん、セレスさん!」

舞園「あら、苗木君。どうされました?」

苗木「桑田クンと山田クンとボクの3人と一緒に昼食を食べない?」

苗木(特に舞園さんは桑田クンが希望してるしね……)

セレス「……まあ苗木君に免じていいでしょう」

舞園「桑田君が、ですか。まあいいですよ」

苗木「あれ? 声出してた?」

舞園「エスパーですから♪」

苗木「あはは……」

―――
――


山田「おお、これはこれはセレスティア・ルーデンベルク殿に舞園さやか殿に苗木誠殿! まさかこんな大人数が来るとは……」

桑田「へへっ、どんなもんよブーデー」

舞園「ほとんど苗木君のおかげですけどね」

セレス「その通りですわ」

桑田「……アポ?」

苗木「あはは……」

5人で卓を囲みながら食事をとった……

桑田・山田・舞園・セレスの好感度が上昇した!

そろそろ桑田・山田・舞園・セレスともっと深い仲になれそうだ……

全員で食器を片づけて教室に戻った……

―――
――


寄宿舎食堂 → 教室

モノクマ「そういえば昼は食事するだけだったよね! 今日から昼も自由行動解禁です! 色々しちゃって下さい!」

モノクマ「まあ出来ることは少ないんですけどね! うぷぷぷぷぷ」

苗木(何の話なんだろう……?)

苗木(とにかく、何をするか決めよう)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(図書室に行ってみよう。最近よく行くなぁ)

―――
――


本学科2年教室 → 図書室

ガラッ

十神「苗木か。新刊はまだ出ていないぞ」

苗木「うん、わかってるよ」

苗木(……前にもしたな、この会話)

苗木(腐川さんは今はいないみたいだ)

苗木(さて、何をしようかな?)

×:本を借りる(5冊まで指定できます)
2:会話する ●
3:一人で勉強する ●
×:複数人で勉強する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
5:本を読む ●
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)0/2
 b:『風を切る男・推参!』(全2章・運動+5)0/2
 c:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)0/4
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下2

苗木(『風を切る男・推参!』でも読んでみようかな?)

『風を切る男・推参!』を読んでみた……

誰よりも早く走れる男がとある学園に転校してきて、お騒がせグループとの絡み合いがテンポよく書かれている……

図書館で読んでいるせいか、いつもより内容が理解出来る気がする……

知識が上昇した!

図書館で読んでいるせいか、いつもよりページをめくるのが早くなっている気がする……

『風を切る男・推参!』を読破した!

運動が大きく上昇した!

『風を切る男・推参!』を返却した……

そろそろ授業時間だ……教室に戻ろう

―――
――


図書室 → 本学科2年教室

古文教師「それじゃあ、授業を始めまーす!」

古文の授業だ。西園寺さんと同じ身長ぐらいの女性教師で、何度も職質にあったらしい。

黒板の半分から上が届かないので、どうしても板書は下になってしまうが、彼女の小動物的オーラのせいか誰も文句は言えない。

古文教師「今学期は竹取物語をやっていきます。頑張りましょう!」

古文教師「竹取物語と言えば、『今は昔、竹取の翁といふものありけり。野山にまじりて竹を取りつつ、よろづのことに使ひけり。』という文から始まりますが……」

古文教師「どうして『今は昔』と言う言葉から始まっているのでしょうか?」

古文教師「竹取物語の内容を考えるとすこーし分かってくると思うのですが……苗木君、どうでしょうか?」

ガタッ!

苗木(結構難しい質問だな……)

1:作者が「これは古代の作品で、私のものではない」という意思を表すため
2:作者が「これは当時の流行り文句で、私が考えたものではない」という意思を表すため
3:作者が「これは批判的な内容で、私は弾圧に屈しない」という意思を表すため

下1

授業で間違っても上昇する知識が少し下がったり、好感度が上がらなかったりとリカバーは余裕なぐらいのペナルティしかないので、どんどん答えてみて下さい!
ちなみに、試験でミスっても好感度が上がらなかったり上昇量が少ないだけで、やっぱりそこまで厳しいものではありません。

―――――

苗木「多分、『これはずっと昔のお話で、私が考えたものではありません』という作者の意思表示なんじゃないでしょうか?」

古文教師「さすが苗木君です! その通りなんです!」

古文教師「竹取物語の序盤と終盤を思い浮かべてみて下さい」

古文教師「月世界の住民であるかぐや姫が罰により人間として地上界に生まれ、やがて月からの使者が迎えに来て月世界に帰って行った……」

古文教師「想像するだにふぁんたじーな世界観なんですよ」

古文教師「これは伝承説話の一形態と見ることが出来て、ある意味で口誦文芸の伝統を継承したと考えることが出来ます」

古文教師「一方で、五人の貴公子と時の帝からの求婚と、かなり現実的な要素も含まれています」

古文教師「これは作者の作家的な批判精神の表れともとれるんですが、作者はこれに生々しい現実味を与えることを避け、どこまでも昔話の形態をとろうとしていると読みとれます」

古文教師「だから冒頭に注意書きで『今は昔』と書いたんですね」

古文教師「あ、ちなみに通訳すると『今ではもう昔の話ではあるが、竹取の翁と言う者がいた。野や山に入って(毎日)竹を切っては、(それを)色々なことに使った。』となります」

古文教師「苗木君、お手柄ですね!」

苗木(どうやら解答は正しかったみたいだ!)

クラスメートからの好感度が少し上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


昼 → 夕

苗木(ひと段落して放課後だ。どうしようか?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(射撃場に行ってみよう)

―――
――


本学科2年教室 → 射撃場

苗木(あれ、誰もいないみたいだ)

苗木(戦刃さんから教わったことを思い出してやってみるかな)

射撃の腕を磨いた……

勇気が上昇した!

運動が少し上昇した!

射撃場をあとにした……

―――
――


夕 → 夜
射撃場 → 自室

苗木(今日は腐川さん・戦刃さん・江ノ島さんの番だ)

苗木(腐川さん嫌がりそうだな……)

苗木(ともかく行ってみるとしようか)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(美味しそうな匂いが漂っているね。どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2

苗木(戦刃さんと江ノ島さんを誘おう。腐川さんは……十神クンがなんとかするだろう)

苗木「戦刃さん、江ノ島さん」

戦刃「あ、苗木君! 私頑張ったよ!」

江ノ島「材料切ったぐらいじゃねーか! 捏造もいいところなんですけど!」

戦刃「うう……盾子ちゃん……」

苗木「まあまあ。戦刃さん、頑張ったね。江ノ島さんも御苦労さま」

江ノ島「うぷぷぷ、苗木に言われると悪い気がしないわよねー」

苗木「とにかく、夕食一緒にどうかな?」

戦刃「うん! 一緒に食べよう!」

江ノ島「私様まだ返事してないんですけどー? ……まあ承諾するけどね!」

3人で料理の感想を言い合いながら夕食をとった……

戦刃・江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ戦刃・江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて別れを告げた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(美味しかったな、3人の料理)

苗木(さて、どうしたものかな)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)0/2
 b:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)0/4
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下3

4b

自室なら1章しか読めず、図書室なら2章読める。
雨の日は+1章読めるでいいんだよね?

>>381
いえ、雨の日は追加でステータスが上昇するだけです。(基本知識ですが、例えば知識以外のみのステータスが上昇する本ならそのステータスが上昇します。複数上がる場合は一番最初に書かれている能力が上昇します)
1行目は仰る通りです。

―――――

苗木(不二咲さんと話そうかな)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木(部屋にいるのかな?)

苗木「不二咲さん」

ガチャッ

不二咲「あ、苗木君。どうしたのぉ?」

苗木「不二咲さんと話したくて」

不二咲「そうなんだぁ……実は僕もあるんだ。中に入って」

苗木「お邪魔します」

―――
――


寄宿舎廊下 → 不二咲千尋の部屋

苗木「不二咲さんから先どうぞ」

不二咲「じゃあお言葉に甘えて……苗木君って千秋ちゃんのことどう思ってる?」

苗木「七海さんのこと? どういう意味?」

不二咲「彼女は僕が考えうる『強いAI』なんだ。そんな彼女のことを、苗木君にはどう映っているのかなぁって」

苗木「なるほど……」

1:可愛いと思うよ
2:嬉しいかな
3:所詮AIだよね

下2

意外と皆さん通信簿のこと覚えているんですね

―――――

苗木「嬉しいかな」

不二咲「う、嬉しい?」

苗木「だって、AIを顕在化させるなんて素晴らしい技術じゃないか!」

苗木「きっと、多くの人々が喜んでくれるはずだよ」

苗木「ボクもその内の1人かな」

不二咲「苗木君……」♪♪♪<ピロリロリロリーン!

苗木「あれ、可笑しかったかな?」

不二咲「ううん、ちょっと昔を思い出してただけ。この道に進んだのはお父さんに褒められたからなんだ」

苗木「へぇ、そうなんだ」

不二咲「もっと『強いAI』を作って沢山の人々を喜ばせたいなぁ……」

不二咲の思いが伝わってくる……

不二咲とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK3 → 4

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

不二咲に渡しますか?
1:渡す
 a:希望ヶ峰の指輪
 b:花咲きアロハ
 c:オーラカメラ
 d:マコト写本
 e:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1

苗木(希望ヶ峰の指輪を渡そうかな)

苗木「不二咲さん、これあげるよ」

不二咲「わぁ、この学園の指輪かぁ。ありがとうねぇ!」♪♪<ピロリロリン

苗木(喜んでもらえたようだ)

そろそろ不二咲ともっと深い仲になれそうだ……

不二咲に別れを告げて自室に戻っていった……

―――
――


4月17日(水)晴れ → 4月18日(木)晴れ/曇り
不二咲千尋の部屋 → 自室

苗木(いい朝だ。食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(にぎやかだなぁ。どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(不二咲さんを誘おう。昨日でまだ話し足りないこともあるし)

苗木「不二咲さん」

不二咲「あ、苗木君! 昨日はありがとうねぇ」

苗木「いえいえ。朝食一緒に食べてもいいかな?」

不二咲「もちろん! どうぞどうぞ」

苗木「ありがとう」

とりとめのない話しで盛り上がった……

不二咲の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて教室へと向かった……

―――
――


朝 → 昼
寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(授業を聞き流して昼になった。今日はどうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下1

苗木(ちゃっちゃと食堂に行こう)

―――
――


本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

苗木(昨日よりはいるかな?)

日向「おう、苗木」

苗木「日向クン! どうしたの?」

日向「いや、一緒に飯食わないか? なんなら他のメンバーも誘って」

苗木「この前のリベンジということだね?」

日向「ああー……まあ頑張れよ。誘うならなるべく男女差が均等になるようにしてくれよ?」

苗木(どうしようかな?)

1:誘ってみる(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:2人で食べる
3:1人で食べる

下2

戦刃さんの好感度が次のらーぶらーぶ度の必要好感度に達しており余剰分がなくなっています。事実上このイベントで戦刃さんの好感度は上昇しておりません。

―――――

苗木(江ノ島さんと戦刃さんを誘ってみるか)

苗木「江ノ島さん、戦刃さん」

江ノ島「昨日ぶりだね苗木、どうしたん?」

苗木「日向クンが他の子誘って食べようって言ってて」

戦刃「日向君が……」

江ノ島「うぷぷ、これも何かの運命ですね。行くしかないでしょ!」

―――
――


日向「よりにもよってお前らか……」

江ノ島「なーに日向、文句あんの?」

戦刃「盾子ちゃん……」

日向「……いや、早く食おうぜ」

苗木(なんか空気がそこはかとなく重いな……)

4人で食事を共にした……

戦刃・江ノ島・日向の好感度が上昇した!

そろそろ戦刃・江ノ島・日向ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけたあと食堂をあとにした……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(教室に戻ってきたよ。どうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下1

すいません、間違えました。勘違いだったみたいです。

安価なら下

苗木(図書室にレッツ・ゴー!)

―――
――


本学科2年教室 → 図書室

ガラッ

苗木(あれ、誰もいないみたいだ)

苗木(……図書委員はいたか)

苗木(どうしようかな)

×:本を借りる(5冊まで指定できます)
×:会話する ●
3:一人で勉強する ●
×:複数人で勉強する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
5:本を読む ●
 a:『クトレフ神話―グローフォトの遺産』(全2章・受容+5)0/2
 b:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)0/4
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

苗木(『クトレフ神話―グローフォトの遺産』を読んでみよう)

『クトレフ神話―グローフォトの遺産』を読んでみた……

依頼を受けてインマウスへ向かった探偵が、のちに冒涜的生物と対面する様をおどろおどろしげに書いている……

図書館で読んでいるせいか、いつもより内容が理解出来る気がする……

受容が上昇した!

図書館で読んでいるせいか、いつもよりページをめくるのが早くなっている気がする……

『クトレフ神話―グローフォトの遺産』を読破した!

受容が大きく上昇した!

『クトレフ神話―グローフォトの遺産』を返却した……

そろそろ昼休みが終わる。教室へと戻って行った……

―――
――


昼 → 夕
図書室 → 本学科2年教室

苗木(今日も今日とて放課後だ。どうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下1

1 ヒナナミ

>>409
一応個別に書いてくれるとありがたいです。(分からないわけではないのですが……)

―――――

苗木(射撃場に行ってみるか。今日は戦刃さんはいるかな?)

―――
――


本学科2年教室 → 射撃場

パァン! パァン!

苗木(あっ、いたいた)

苗木「戦刃さん!」

戦刃「苗木君、撃ちに来たの?」

苗木「うん、教えてくれるかな?」

戦刃「いいよ!」

射撃の腕を磨いた……

勇気が上昇した!

運動が少し上昇した!

戦刃の好感度が少し上昇した!

そろそろ戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

戦刃さんと別れて自室に戻っていった……

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日20:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞご投稿下さい。投下前に返信致します。

補足ですが、≪トラン≫は今現在のらーぶらーぶ度具合なら人選によりますが5・6人ぐらいまでは無判定で成功します。(それ以上は判定となりますが≪トランス≫なしの場合より緩めになっています)

>>411
×≪トラン≫
○≪トランス≫
です。すいません。

申し訳ございませんが、夕食が予定より大幅に遅れてしまっているので、開始時間を30分ほど遅らせたいと思います。
正直20:30でも厳しいですが、その時間帯ぐらいには開始できるよう早めに食事を切り上げますので、今しばらくお待ち下さい。

20:30になりましたので投下を開始したいと思います。

夕 → 夜
射撃場 → 自室

苗木(花村クンが料理を作る日だ)

苗木(食堂に直行しよう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(相変わらず美味しそうだな。さて、今日はどうしようか?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2

苗木(朝日奈さんと大神さんと一緒に食べようか)

苗木「朝日奈さん、大神さん」

大神「苗木か。一緒に飯でもどうか?」

苗木「いいの?」

朝日奈「そのつもりで話しかけてきたんでしょ?」

苗木「バレバレだったか……」

朝日奈「苗木、隠しごと下手だからねー」

大神「朝日奈も人のことを言えないと思うが……美徳だと思うぞ」

人々の秘密で盛り上がった……

朝日奈・大神の好感度が上昇した!

そろそろ朝日奈・大神ともっと深い仲になれそうだ……

大神さんが食器を片づけてくれた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(大神さん優しいなぁ。さて、何しよっかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
 a:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)0/4
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(『枕格子』を読んでみよう……)

『枕格子』を読んでみた……

作者が思うがままに感じたことを、日記という形式をとりつつ情緒豊かに書かれている……

1章まで読み終わった! あと3章で読破できる。頑張ろう!

本を読み終えたあと、眠りについた……

―――
――


4月18日(木)晴れ/曇り → 4月19日(金)晴れ/曇り

苗木(今日も昨日と同じ天気か)

苗木(……食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(昨日と変わらず、かな)

苗木(朝一番は誰と一緒に過ごそうかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(澪田さん、小泉さん、西園寺さんと食べよう)

苗木(第77期生女子生徒と食べるのは久しぶりだな)

苗木「澪田さん、小泉さん、西園寺さん」

澪田「誠ちゃん、おはようっすー!」

苗木「うん、おはよう。朝食ご一緒してもいいかな」

小泉「アタシはいいけど」

西園寺「どうせ断っても食い下がるんじゃないの苗木おにぃは?」

苗木「いや、その時は他を当たるよ」

西園寺「まあここはご主人さまとしての懐の深さも見せてあげないとね」

澪田「唯吹も大歓迎っすよ!」

苗木「あはは、ありがとう」

小泉「好き嫌いせずに食べるのよ。そうすれば背も伸びるかもしれないし」

苗木(それは怪しいな)

4人で話に花を咲かせながら朝食を食べた……

西園寺・小泉・澪田の好感度が上昇した!

まだ西園寺・小泉ともっと深い仲にはなれないだろう……

そろそろ澪田ともっと深い仲になれそうだ……

4人の食器の片付けを引き受けた……

―――
――


朝 → 昼
寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(あっという間にお昼休みになったぞ。どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下1

1
縺薙∪縺医□

>>433
こまえだってこんな文字化け起こすんですね……

―――――

苗木(大和田クンと不二咲さんを誘ってみよう)

苗木「大和田クン、不二咲さん」

不二咲「あ、苗木君!」

大和田「おう、どうした?」

苗木「一緒に食事でもどう?」

大和田「あぁ、この前は無理だったもんだ。そうだ! 兄弟も誘ったらどうだ?」

不二咲「いいねぇそれ!」

苗木(どうしようかな?)

1:誘う
2:誘わない

下1

苗木「うん、誘おうか!」

大和田「よっし! 俺が誘っとくから2人は先に場所取っといてくれよ」

不二咲「任せてよぉ! 苗木君、行こうよ」

苗木「うん」

―――
――


本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

苗木「ここでいいかな」

不二咲「うん」

石丸「苗木君! 誘ってくれて感謝する!」

苗木「あはは、そんな畏まらないでよ」

石丸「むぅ、それもそうか。兄弟、座ろうか」

大和田「俺はこっちな」

4人で男について語り合った……

石丸・大和田・不二咲の好感度が上昇した!

まだ大和田ともっと深い仲にはなれないだろう……

そろそろ石丸・大和田ともっと深い仲になれそうだ……

石丸クンと大和田クンが食器を片づけてくれた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(食器片付けで競争するとは……)

苗木(まあ小泉さんに叱られていたし、これで懲りるだろう)

苗木(まだ時間はあるけど、どうしよう?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(購買部に行ってみるか……)

―――
――


本学科2年教室 → 購買部

苗木(あ、弐大クンがモノモノマシーンをやっているみたい)

苗木「弐大クン」

弐大「おぉ、苗木ぃぃ! 快便かぁぁぁああ!?」

苗木「そうだけどそれを大声で言うのはどうかと思うよ」

弐大「むぅ、すまんぜよ」

苗木「いいのは手に入った?」

弐大「微妙じゃあ!」

苗木(ミネラルウォーター……腹を下しやすい弐大クンにとってはそこまでありがたくないアイテムだね)

苗木(ボクはどうしようかな?)

1:モノモノマシーンを回す ●
2:会話する ●
3:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

苗木(モノモノマシーンを回してみるか……今日は何が出るかな?)

苗木「ボクも回してみるよ」

弐大「頑張るんじゃあ! ワシはこれで失礼するぞ。さらばじゃぁぁあ!」

苗木(熱いな)

苗木(……さて、回してみるかな)

1回目
判定
1D100 → 76 / 1D100 → 66(失敗)

景品:ロマンツェリキュール

苗木(ロマンツェリキュール……この前九頭龍クンがゲットしたやつだね。未成年がほとんどなのにいいのかなぁ)

2回目
判定
1D100 → 80 / 1D100 → 29(失敗)

景品:千年ポプリ

苗木(専念ポプリ……花や葉・香草・香辛料などを混ぜ合わせて1000年寝かせたと言われる室内香だ)

3回目
判定
1D100 → 41 / 1D100 → 34(失敗)

景品:アンティークドール

苗木(アンティークドール……頭部などが磁器で作られている陶器の人形だ。隠れファンが多いのだとか)

苗木(今回はLUCKY出なかったな……そんな時もあるか)

そろそろ授業が始まる……急いで教室に戻って行った……

―――
――


昼 → 夕
購買部 → 本学科2年教室

苗木(アイテムをいくつかゲットしたけど……誰に渡せばいいんだろ?)

苗木(とりあえず、今どうするかを決めよう)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

>>443
× 専念ポプリ
○ 千年ポプリ
申し訳ないです。何に専念するんだ……。
安価なら下

苗木(舞園さんと話でもしようかな)

苗木「舞園さん」

舞園「あ、苗木君♪ ちょっとお話があるのですけれど……いいですか?」

苗木「あ、うん。大丈夫だよ」

苗木(また心を読まれたのかと思った)

舞園「今回は偶然ですよ」

苗木「……今読んだよね?」

舞園「エスパーですから♪」

―――
――


本学科2年教室 → 校舎廊下

人目のつきにくい端っこのほうにきた……

舞園「……なんだかドキドキしますね」

苗木「う、うん」

苗木(何の話だろ?)

舞園「……苗木君、最近アイドルが恋愛騒動で色々と話題になっているのは知ってますか?」

苗木「うん、ATB84のメンバーのこととかだよね?」

舞園「ええ、そうです。それについて苗木君はどう思っていますか?」

苗木(どう、か……)

1:素晴らしいものだと思う
2:幻滅ものだと思う
3:ボクには関係ないと思う

下4

―――――

風呂に入ってくるのでいつもよりロングパスをします。多分22:20ごろには再開出来ると思います。

体育祭とか大きなイベントとかはないの?

22:20となりましたので投下を再開したいと思います。

>>453
あるにはあるんですが体育祭は2学期になりそうです……。最近は6月にやる学校も増えているみたいですが5/31~6/2に修学旅行、6/24~27に期末試験があるので……。

質問
第77期生が3年生、第78期生が2年生、第79期生が1年生って>>1ではなってたけど、
希望ヶ峰学園の最高学年は第77期生なの?

苗木「ボクは素晴らしいものだと思っているよ」

舞園「素晴らしい……ですか?」

苗木「確かに、アイドルは不可侵みたいな存在で、昔はトイレにすらいかないとか言われていたけど……」

苗木「人である以上、恋をするのは自然なことだよ。あまり大っぴらにならないようにはしなければならないかもしれないけどね」

苗木「でも、恋愛をするとなるとシンガーという道に進まざるを得ないんじゃないかなぁ……」

舞園「……そうですか、苗木君の貴重な意見、ありがとうございます♪」♪♪♪<ピロリロリローン!

苗木「役に立ってよかったよ」

苗木(……この質問をしたってことは、舞園さんにも気になる人がいるのかな?)

舞園「ふふ……それは秘密です」

苗木(また読まれたみたいだ)

舞園「エスパーですから♪」

舞園は楽しそうに微笑んでいる……

舞園とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK3 → 4

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)
舞園に渡しますか?
1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:花咲きアロハ
 d:オーラカメラ
 e:アンティークドール
 f:マコト写本
 g:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下2

>>455
そうなってます。このSS内での設定ですのであまり深くは気にしないで下さい。(彼らが受験勉強するかどうか想像もつきませんし。日向はするでしょうけど)

―――――

苗木(アンティークドールを渡すか……)

苗木「舞園さん、これあげるよ」

舞園「わぁ、人形さんですか。ありがとうございます♪」♪♪<ピロリロリン

苗木(喜んでもらえたようだ!)

そろそろ舞園ともっと深い仲になれそうだ……

舞園に別れを告げて自室に戻っていった……

―――
――


夕 → 夜
寄宿舎廊下 → 自室

苗木(今日は九頭龍クンと辺古山さんの番だな。意外にも料理が美味しいので楽しみだ)

苗木(それじゃあ食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(今晩はどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(江ノ島さんを誘うか)

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「なに苗木?」

苗木「晩御飯を一緒に食べてもらってもいいかな?」

江ノ島「ふっふーん、アタシに話しかけるとか、さては何か企んでるでしょ?」

苗木「何も企んでないよ!」

江ノ島「じょーだん冗談! うぷぷ、苗木クンは引っ掛かりやすいですね!」

苗木「うう……」

江ノ島「ほら、そこ空いてるから座ろ座ろ」

終始江ノ島さんのペースに乱されながらも食事を共にした……

江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて別れを告げた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(江ノ島さんに色々とからかわれたな……)

苗木(それは置いといて、どうしたものかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
 a:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)1/4
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下1

苗木(日向クンと狛枝クンの2人と話そう)

苗木「日向クン、狛枝クン」

日向「おう苗木。どうかしたか?」

狛枝「希望の登場だね! 予備学科が霞んで見えるよ!」

苗木「あはは……少し話でもしない?」

日向「……まあいいぜ」チラッ

狛枝「君みたいな才能溢れる人間と会話だなんて光栄だよ!」チラッ

苗木(なんか互いに一瞬互いを見たな……)

世間話で盛り上がった……

日向・狛枝の好感度が上昇した!

そろそろ日向・狛枝ともっと深い仲になれそうだ……

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)
日向・狛枝に渡しますか?(個別に選んで下さい)
1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:花咲きアロハ
 d:オーラカメラ
 e:マコト写本
 f:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下2

思ったのだが、ゼロのキャラも77期生なんだが
ありなの?

>>465
ゼロ? 知らない子ですね……
という冗談は置いといて、仮に彼らが生きているとすると色々と変わると思うので、彼らは残念ながら退場したということにでもしておいて下さい。(ゼロのメンバーも入れるならスレタイを【1+2+ゼロ】にしますし)

―――――

苗木(渡さないでおこう……)

彼らに別れを告げた……

―――
――

4月19日(金)晴れ/曇り → 4月20日(土)雨

苗木(今日は雨か……食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(気のせいかしっとりとしてるな……どうしようか?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2

苗木(今日の朝は江ノ島さんと食べるか。昨日のリベンジだ!)

苗木「江ノ島さん!」

江ノ島「朝からハイテンションだねー、苗木ィ! もしかしてこの朝食も?」

苗木「うん、いいかな」

江ノ島「うぷぷぷ、自ら火に入っていくなんてむくろ姉さんの次くらいに残念ですね!」

苗木「そ、そうはいかないよ!」

結局ボクじゃ江ノ島さんには叶わなかった……

江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

2人分の食器を片付けて、教室へと向かっていった……

―――
――


朝 → 昼
寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(お昼になった。教室から出ていく人たちもいるけどボクはどうしようか?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下1

苗木(不二咲さんと七海さんを誘ってみよう)

苗木「不二咲さん」

不二咲「苗木君、どうかしたのぉ?」

苗木「一緒にお昼どうかな?」

不二咲「うん、いいよぉ!」

苗木「七海さんとも一緒に食べたいから、悪いけど呼んで来てくれないかな? 場所とっておくから」

不二咲「わかったよぉ」

―――
――


本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

七海「……誘ってくれてありがとう、苗木くん」

苗木「いや、礼には及ばないよ!」

七海「ありがとう」

3人でゲームについて話し合った……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

食器をそれぞれ片付けて教室に戻っていった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(教室に戻って来たけど……どうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下1

苗木(図書館にいってみよう。雨だからかなり静かかもね)

―――
――


本学科2年教室 → 図書室

ガラッ

十神「苗木か。雨の日にここに読書しにくるとは……分かっているじゃないか」

苗木「えへへ、ありがとう」

苗木(まだここで本を読むと決めたわけじゃないけどね)

苗木(腐川さんは相変わらず離れている。ボクはどうしようか?)

×:本を借りる(5冊まで指定できます)
2:会話する(十神・腐川のうちどちらかを指定して下さい) ●
3:一人で勉強する ●
×:複数人で勉強する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
5:本を読む ●
 a:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)1/4
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下1

苗木(『枕格子』を続きから読もう)

『枕格子』を読んでみた……

作者が思うがままに感じたことを、日記という形式をとりつつ情緒豊かに書かれている……

図書館で読んでいるせいか、いつもより内容が理解出来る気がする……

知識が上昇した!

さらに雨の静けさの中なので、読書に集中出来てかなり内容が理解出来るように思える……

知識が少し上昇した!

図書館で読んでいるせいか、いつもよりページをめくるのが早くなっている気がする……

3章まで読み終わった! あと1章で読破できる。頑張ろう!

もうそろそろチャイムが鳴る。教室に戻っていった……

―――
――


昼 → 夕
図書室 → 本学科2年教室

苗木(モノクマのやる気がなさげだったな……さて、どうしよう?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(江ノ島さんと話でもしてみるかな)

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「あ、苗木! ちょうどよかったんだけど!」

苗木「え、何か用?」

江ノ島「うぷぷ、苗木クンにはこれを差し上げましょう!」

机の上に置かれたのはあんぁんぁあんの今月号みたいだ。表紙には挑発的な表情で胸元をいつもより肌蹴させた江ノ島さんが映っている……

苗木「えぇえぇえ、ちょ、困るよ!」

江ノ島「この私様が表紙に映っている雑誌を直接貰えるなんて、幸運だと思わない?」

苗木「思わないよ!」

江ノ島「答えが絶望的ィ! でさ、その表紙のアタシ、どう思う?」

苗木「どう思うって言われても……」

江ノ島「ガン見しちゃえばぁ? うぷぷぷぷ」

苗木「しないよ!」

苗木(表紙の江ノ島さん、ね)

1:魅力的だよ
2:違和感を感じる
3:もっと過激なのはないの?

下2

苗木(なんだろう、確かに表紙の江ノ島さんはさも楽しげに、こちらを誘惑していると思わされる目をしている)

苗木(だけど、違和感を感じる。彼女は……この写真を撮った時の撮影を、楽しんでいなかった?)

苗木(分からない。これだけじゃ何が違和感の正体でその理由が何なのかは断言出来ない)

苗木(でも、感じる。違和感を―――!)

苗木「正直、江ノ島さんの内心は窺い知れないけどさ」

江ノ島「ん? なになに真面目な話ィ?」

苗木「多分、作ってるよね。……この表情」

江ノ島「……うぷぷぷぷ! なになにいきなり真面目な顔しちゃってさぁー!」

江ノ島「そりゃ表情作るに決まってんじゃーん!」

江ノ島「『笑って下さい』って言われて真顔になる人間がどこにいんのよ?」

苗木「いや、そういう意味じゃないんだ。よく分からないけど、この写真の江ノ島さんはいつもの江ノ島さんとは違う」

江ノ島「……ふーん」♪♪♪<ピロリロリローン!

江ノ島「いつもってことは、ずっとアタシの顔見てるわけ? いやー、苗木が【そんなに私様のことが好き】だなんて!」

苗木「それは違うよ!」論破!

江ノ島「ってことは顔見てることは認めるんだ、うぷぷ」

苗木「しまった! システムの限界がここで仇になるなんて!」

江ノ島「あんたも大概モノクマの影響受けてるよねん」

江ノ島「ま、わたしの変化を見抜けたってことで、プレゼントはその雑誌ね!」

苗木「だからいらないってば!」

江ノ島はからかう事に喜びを見出しているようだ……

江ノ島とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK3 → 4

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)
江ノ島に渡しますか?
1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:花咲きアロハ
 d:オーラカメラ
 e:マコト写本
 f:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1

苗木(まぁ、別にいっか……)

そろそろ江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

江ノ島に雑誌を押しつけられて対処に困った……

―――
――


夕 → 夜
本学科2年教室 → 自室

苗木(花村クンの料理がボクの生きがいだよ……)

苗木(食堂に行くかな)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(江ノ島さんと顔合わせづらいな……どうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(戦刃さんを誘おうか。彼女となら……うん)

苗木「戦刃さん」

戦刃「苗木君!」

苗木「夕飯、一緒に食べない?」

戦刃「うん! いいよ!」

戦刃「そういえば盾子ちゃんが楽しそうにしてたけど、苗木君なにか知らない?」

苗木「……………いや、わからないや」

苗木(十中八九さっきのやり取りのせいだな……)

戦刃さんから江ノ島さんについて聞かれた……

戦刃の好感度が上昇した!

そろそろ戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて自室に戻って行った……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(なんだか疲れたなぁ……今日はどうしよう?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
 a:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)3/4
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(不二咲さんと過ごして疲れを癒そう……)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木「不二咲さん」

不二咲「苗木君! お話でもあるのかなぁ?」

苗木「うん、時間いいかな?」

不二咲「僕もちょうど話したいと思ってたんだぁ」

苗木「そっか。偶然だね」

不二咲「そうだねぇ。部屋にどうぞ入って」

―――
――


寄宿舎廊下 → 不二咲千尋の部屋

不二咲「僕から先に話していいかなぁ?」

苗木「うん、いいよいいよ」

不二咲「前に、プログラマーになったのは父親に褒められたからだって言ったよねぇ?」

苗木「うん」

不二咲「それから色々な物をプログラムしていったんだけど……」

不二咲「こんな言い方をするのはあれだけど、千秋ちゃんも父親に褒めてほしいから創ったと言えなくもないんだ」

苗木「ど、どういうこと?」

不二咲「僕の自己満足のために、千秋ちゃんは『生』を受けてしまった」

不二咲「そう、言えなくもないと思うんだぁ……」

苗木(自己満足のために、生命を創造した?)

苗木(不二咲さんは、そう思っているみたいだけど……)

1:その通りだと思うよ
2:打算的でもいいと思うよ
3:七海さんは喜んでるよ

下2

苗木「打算的でもいいと思うんだ」

不二咲「ふぇ?」

苗木「誰だって心の中には何かを秘めているものなんだ」

苗木「善意それだけで事を成し得るというのはそうないはずだよ」

苗木「だから、不二咲さんはそれで気に病むことはないよ」

不二咲「……苗木君」♪♪<ピロリロリーン

苗木「それに、ほら! 七海さんだってきっと喜んでいるはずだよ!」

不二咲「千秋ちゃんが?」

苗木「うん。不二咲さんが七海さんを―――アルターエゴを創った時、お父さんに褒められたい一心それだけで創ったの?」

苗木「他にはなにも思わなかったの?」

不二咲「違うよぉ! アルターエゴを創った時は、これで皆喜んでくれればいいと思ったし、僕自身も彼女を創れたことに誇り持っているよぉ!」

苗木「ほらね。きっとこのことを聞けば彼女、不二咲さんに感謝するよ」

不二咲「そう……かなぁ?」

苗木「うん、もっと自信を持ってよ!」

不二咲「自身……」ポツリ

苗木「ん?」

不二咲「いや、なんでもないよぉ! 気にしないでほしいなぁ」

不二咲の心が変化したのが伝わってくる……

不二咲とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK4 → 5

心の奥底から確かな希望を感じる……

不二咲との希望のカケラが1個集まった!

RANK2 → 3

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)
○○に渡しますか?
1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:花咲きアロハ
 d:オーラカメラ
 e:マコト写本
 f:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1

安価だから好きなキャラばっか選んじゃうんだよな。他のキャラみたいなら>>1がたまに制限しなきゃ無理だろ

祝・ちーたん好感度100突破
あと土曜は昼食後から休日でしたね、すいません。

―――――

苗木(オーラカメラを渡そうかな)

苗木「不二咲さん、これあげるよ」

不二咲「……これはオーラカメラ!? いいの苗木君!? ありがとう、とっても嬉しいよぉ!!」♪♪♪<ピロリロリローン!

苗木(どうやら物凄く喜んでくれたようだ!!)

そろそろ不二咲ともっと深い仲になれそうだ……

不二咲さんに別れを告げて自室に戻った……

―――
――


4月20日(土)雨 → 4月21日(日)晴れ/曇り
不二咲千尋の部屋 → 自室

苗木(雨は昨日だけだったみたいだ)

苗木(今日は休日だけど、とりあえずまずは朝食をとろう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(休みだからか人がまばらだなぁ)

苗木(ボクはどうする?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

>>505
あー、ペル○ナで言えば携帯呼び出しによる休日イベントですね。
確かにまだ1度も会話していない人がいますし、考えておきます。
でも、キャラクターによっては次のらーぶらーぶ度に達するためには特定のステータスが条件を満たさないとイベントが起きない、というものがありますので、結果的にこれで制限できるかもしれません。

―――――

苗木(江ノ島さんを誘う……か。希望は前に進むんだ!)

苗木「え、江ノ島さん」

江ノ島「おっす苗木! アレはもう使った?」

苗木「なんのことだかよく分からないよ!」

江ノ島「とっぽけちゃってー、うぷぷ!」

苗木「まったく……朝食、一緒にどう?」

江ノ島「55点! もっとひねってよねー」

苗木(何を!?)

江ノ島「ま、いっか。オレがお供してやるぜ!」

苗木(相変わらずぶれてるなぁ)

江ノ島と朝食を共にした……

江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

食器片付けを押しつけられた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(今日はなにをしようか?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:購買部に行く
4:娯楽室に行く
5:プールに行く ●
6:図書室に行く
7:実験室に行く ●
8:情報技術室に行く ●
9:射撃場に行く ●
10:自室で勉強する ●
11:自室で本を読む ●
  a:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)3/4
12:校舎辺りをうろつく
13:寄宿舎辺りをうろつく
14:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら昼も含みます。

下2

>>15の時のステータスは↓だったが今現在のステータスはどんな感じですか?
知識:■■□□□(平均的)
勇気:■■□□□(平凡)
受容:■■□□□(普通)
運動:■■□□□(一般的)

苗木(実験室に行ってみようか。まだ行ったことないしね)

―――
――


自室 → 実験室

ガラッ

苗木(誰もいないみたいだ。誰かいたなら教わろうかと思ったのに)

苗木(……ん? なにか実験方法が書いてある紙があるな)

苗木(この通りにやってみるか……)

様々な実験を行った……

受容が上昇した!

知識が少し上昇した!

実験室をあとにした……

―――
――


朝 → 昼
実験室 → 自室

苗木(そろそろ昼食の時間かな。食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(意外と人がいるな。校外へ出てる人は少ないみたいだ)

苗木(それはいいとして、ボクはどうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

>>511
変化していません。変化すればメッセージを出します。

―――――

苗木(不二咲さんと七海さんを誘ってみよう)

苗木「不二咲さん、七海さん」

不二咲「苗木君だぁ。どうしたのぉ?」

苗木「昼食、一緒に食べてもいい?」

七海「どうぞ」

苗木「どうもありがとう」

不二咲「この前は色々とありがとうねぇ」

七海「……この前ってなんですかな? 気になりますぞ」

苗木「いや、不二咲さんの話を聞いただけだよ」

苗木(オーラカメラもあげたけど)

七海「ふーん……」

不二咲「苗木君と一緒に食べると美味しいなぁ」

取り留めのない話をして食べた……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて自室に戻った……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(ふぅ、戻ってきたぞ)

PiPiPi……

苗木(ん? メールだ。誰からだろう?)

苗木(『至急お前の力を借りたい。繁華街まで来てくれ。 辺古山』……辺古山さんから来るなんて珍しいなぁ)

苗木(どうしようかな?)

1:繁華街に行く
2:断りのメールを入れる

下1

苗木(困っているみたいだし行くか)

苗木(『了解。今から行くので待ってて 苗木』っと……)

―――
――


自室 → 繁華街

苗木(話によるとここらへん……あっ、いた!)

苗木「九頭龍クン! 辺古山さん!」

九頭龍「……」

辺古山「急に呼び出してすまなかったな」

苗木「いや、別に……どうしたの?」

辺古山「実は、周りを見て分かる通り今日は人手が多い。もしかしたら場所によっては並ぶ必要性があるやもしれん」

辺古山「そこでお前の才能だ」

苗木「才能って……『幸運』のこと?」

辺古山「そうだ。お前の能力ならば、運よく空きが見つかったとかそういうことになるかもしれない」

九頭龍「本当かァ? 噂によると狛枝の方が幸運みてーじゃねェか」

苗木(確かにそれは一理あるかも)

辺古山「ともかく、これから坊っちゃんと行くのに何かいい場所はないか?」

九頭龍「別に俺はいいんだがな」

苗木(いい場所……か)

1:映画館
2:水族館
3:遊園地

下1

苗木「遊園地はどうかな?」

九頭龍「遊園地だぁ!? おま、極道が遊園地行くとか聞いたことねぇぞ!」

辺古山「とはいえ坊っちゃん、ここで迷っていると結局何も出来ずに一日が終わってしまいます」

九頭龍「……ちッ、さっさと行くぞ」

―――
――


繁華街 → 遊園地

苗木「普段は休日なら30分以上並ばなければ入場券買えないのに、今日は5分ほどで買えたね」

辺古山「お前のおかげだ」♪♪<ピロリロリン

九頭龍「ファストパスっつーのもあっさりゲットできたしよ。噂は噂だったな」♪♪<ピロリロリン

苗木「どうだろう? 狛枝クンは悪運も強いけど幸運だと思うし」

九頭龍「この前も江ノ島と一触触発だったしな」

苗木「へぇ……」

苗木(会話が途切れてしまった。何か話題を!)

話す内容
※まだ試験期間中な自由安価です。
  内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下1

苗木(ん? あしこにいるのは……)

苗木「あれ、あそこにいるのってこの遊園地のマスコットキャラじゃない?」

辺古山「ん? ……なんだかもふもふっとしているな」

九頭龍「なんだ、興味あんのか? 俺はねーけど苗木があるっつーなら着いて行ってやってもいいぜ」チラッ

苗木(あくまでボクが強要した体でいたいようだ)

苗木「せっかくだし、握手とか写真撮影とかしてみようよ!」

九頭龍「仕方ねぇな。極道が逃げるなんてチンケなことはできねぇからな」♪♪♪<ピロリロリローン!

辺古山「坊っちゃんが行くと言うのなら私も行きます」♪♪♪<ピロリロリローン!

苗木(二人とも素直じゃないなぁ)

この遊園地のマスコットキャラと触れあった……

九頭龍・辺古山の好感度が物凄く上昇した!

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

九頭龍・辺古山に渡しますか?(個別に指定して下さい)

1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:花咲きアロハ
 d:オーラカメラ
 e:マコト写本
 f:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1

1c

>>522
誰に渡すのですか?(1つしかないので)
15分返答がなかったら>>522を九頭龍に、>>523を辺古山に適用します。

九頭龍に

ところでまだ選択肢にオーラカメラがあるんだけど・・・

>>526
消し忘れです、すいません。

―――――

苗木(九頭龍クンに『花咲きアロハ』を渡そうかな)

苗木「九頭龍クン、これあげるよ」

九頭龍「んだよ、アロハシャツ、しかもなんかキャラクター入りって……っ!」

辺古山「坊っちゃん?」

九頭龍「ま、まぁ貰っとくぜ」♪♪<ピロリロリーン

辺古山「……なるほど、似てますね」

九頭龍「黙っとけ!」

苗木(何かあるのだろうか?)

苗木(とにかく、喜んでもらえたみたいだ!)

そろそろ九頭龍・辺古山ともっと深い仲になれそうだ……

互いに話しに華を咲かせながら学園に戻って行った……

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日20:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞご投稿下さい。投下前に返信致します。

“ちょっと、殺し合いをしてもらうから”

やっぱり、そう来たか。

周りのクラスメイトたちが息を呑むのが空気で伝わってくる中、城ヶ崎麗(男子十番)は小さく溜息を吐いた。
修学旅行に行く途中に睡眠ガスで眠らされ、謎の首輪を付けられて見知らぬ教室に閉じ込められた現状――麗は1つの大きな可能性としてプログラムを予見していた。
その考えをクラス全員の前で披露するわけにはいかなかったので(プログラムかも、だなんて死刑宣告のようなものだ、言えるはずがないだろう?)、真壁瑠衣斗(男子十六番)や芳野利央(男子十九番)に話したところ2人は大きく動揺していたが(瑠衣斗の驚いた顔や、利央の慌てた声――あまりにレアなものを目にしたので、こんな状況じゃなければ笑っていただろう)、2人共心のどこかに「もしかしたらそうではないか」という考えを持っていたらしかった。

戦闘実験、通称“プログラム”。
小学4年生の社会の教科書に登場するし、国語辞典の“プログラム”という項目にも載っているし、ローカルニュースでも年に数回その話題が出るので、大東亜共和国に住む者なら知らない人などいない。
全国の中学校から任意に選出した3年生の学級内で生徒同士を戦わせ、生き残った1人のみが、家に帰ることができる、わが大東亜共和国専守防衛陸軍が防衛上の必要から行っている戦闘シミュレーション。
それが、戦闘実験第六十八番プログラムだ。

しかし、教壇に立つ男は、“戦闘実験第七十二番”と告げた。
麗が知っているプログラムとは違うものなのだろうか。
例えば戦闘実験だからさすがに戦闘はするだろうが命懸けではないとか――いや、あの男は『殺し合いをしてもらう』と言っていたのでそれはないか。

「あ、そういえば自己紹介してなかったっけなぁ。
 俺、今日からみんなの担任の先生になったんよ。
 気軽に、“ライド先生”って呼んでくれてええからな?」

男はライドと名乗り、妖艶という言葉が似合いそうな笑みを浮かべた。
中性的でどこか大東亜人離れした目鼻立ちとそれに似合う肩よりも下まで伸ばされた髪は、こんな状況でなければ女子は見惚れてしまうのではないだろうか。
ややのんびりとした関西弁は、中等部に入るまでは関西の小学校にいたというクラスで唯一関西弁を話す荻野千世(女子三番)にどこか似ていた。

「それから、右からシンちゃん、エッちゃん、アッキー。
 みんな俺の仲間やねん、まあ立場的には俺の助手みたいな?」

「ライド、紹介の時はあだ名で呼ばんといて、空気台無しやん。
 俺はエツヤ、あっちがシンでこっちがアキヒロ」

“エッちゃん”と呼ばれたライドの隣にいたエツヤが改めて紹介した。
こちらも整った顔立ちをしているが、髪には羽根を模したようなアクセサリーを付けていたり厚底の靴を履いていたり、何より他の3人が黒を基調とした服装だというのに1人だけ赤を基調とした派手な服を着ているので最も目立っている。
ライドにツッコミを入れたあたり、根は真面目なのかもしれない。

その隣にいるシンと紹介された男は4人の中では最も背が高い(とは言っても、目算で瑠衣斗と同じくらいなのではないだろうか。身長170cmの瑠衣斗はこのクラス内では平均的な身長なので、シンも周りが低いから高く見えるだけのようだ)。
猫のような口許と目は幼さを感じさせるが、薄く髭を生やしているので他の面々と同年代だろうということは見て取れる。
咥え煙草をしているのだが、今は火を点けていない。

麗から見て真ん前に立つアキヒロと呼ばれた男はライド程ではないが小柄で線も細く、一見掴み掛かれば勝てるのではないかと思わせる。
しかし、眉ひとつ動かさずに吊り上がり気味の目で教室を見回すその様子から、他の3人同様に只者ではないというオーラを感じる。

「すみません、“担任”というのはどういう意味ですか?
 私たちの担任は塚村先生のはずですが」

麗の2つ右隣の席の如月梨杏(女子四番)が手を挙げつつ質問をした。
銀縁の眼鏡と赤いカチューシャで飾っただけの漆黒のストレートヘアにきっちりと着こなされた制服からその几帳面さが見て取れる梨杏は、非常に成績優秀であるがそれ故に周りの人間を見下した態度を取っており、梨杏に一歩届かない麗もその対象であるために梨杏のことはあまり好きではない。
もっとも、このような状況で普段の授業中に教師に質問するのと変わらない様子で発言をする度胸は、感服せざるを得ない。

「あー、塚村先生?
 先生は話したら快諾してくれて、みんなを見送って家に帰ったと思うけど?
 『生徒たちをよろしくお願いします』ってお願いされたなぁ。
 いやー、生徒思いの良い先生やね」

塚村景子教諭を思い浮かべ、麗は再び溜息を吐いた。
生徒同士が殺し合わなければならないというプログラムに自分の担当する生徒が選ばれて、そんな薄情なことが言えるものなのか。
もちろん、彼女には彼女の家族がいて生活があるのだから国に逆らってでも反対しろとは言えないが(この大東亜共和国という国は、逆らう者は一般市民であろうが射[ピーーー]ることも珍しくないのだ。所詮赤の他人である生徒のために命を落とせ、などとは流石に言えない)、もう少し何か言ってくれてもいいのではないだろうか。

僕たちは、天使を見たんだ――

 

 

年の瀬も差し迫った12月末。
年始に向けての準備と、クリスマス商戦のピーク時ということもあり、街中は大変な賑わいを見せている。
クリスマス・イブという救世主イエス・キリストが生まれた前の日とされている日に、そんなことなど念頭にもなさそうな若者たちや家族連れが、笑顔を輝かせて、至る所に人ごみを作っている。
同じく神の御子の生誕などよりも、いかに商品を売るかに情熱を注ぐ、様々な店の店員たちが、人の呼び込みをしている。
その店から様々な定番のクリスマスソングが流れ、人々の心は自然と高翌揚していく。

 

そんな日に、起こったのだ。
今年最後の、反政府組織によるクーデターが。

 

街中に比べればやや静かな、国会議事堂前の通り。
無駄に広い道路に、思い思いの武器を取った者たちが、ずらっと並んだ。
その数、およそ100人。
物々しい雰囲気に、野次馬たちを息を呑んだ。

そして、僕らも。

親には、ついて来るなと言われた。
だけど、気にならずにはいられない。
こっそりと移動車両に乗り込んで同行し、野次馬たちの中に紛れて様子を窺う。

「もうすぐ、父さんたち攻め込むのかな?」

僕と一緒について来た友だちが、緊張した面持ちで呟いた。
僕は、頷いた。

僕たちの両親は、あの100人の中にいる。
国を変えるために、戦っている。

だから、僕たちも、反政府の思想に染まっている。
だけど、間違ってなんかいない。
間違っているのは、この国、大東亜共和国なのだから。

大東亜共和国は、強者に優しく、弱者に厳しい。
半鎖国体制を取っており、海外に自由に出入りすることはできない。
そして何よりも許し難いのは、権力者は何をしても許され、一般人が歯向かえば撃ち殺されることだってあることだ。
国民の命は、権力者共に握られている。
これは、ある種のファシズムであると言えるらしい。

だから、大東亜の各地で、その体制に不満を持つ者が、反政府組織を作り、クーデターなどの手段を取っている。

そして今、僕たちの親は、武器を取った。

 

「総統を出せ!!」

「政権を渡せ!!」

 

様々な声が上がる。
僕らは、その様子をじっと見守る。

間もなく、大東亜の誇る専守防衛軍が到着した。
場は一層緊迫した。
僕らは、たくさんの野次馬と共に、軍人たちに押し下げられた。
それでも僕らはことの行く末を見守るべく、できるだけ前へ出た。

2001年もあと2ヶ月弱となり、ついこの間までは薄着でいたのに、もう長袖でないと肌寒く感じる季節となった。

群馬県桐生市立巴ヶ丘中学校の金曜日6時間目は、HRの時間と決まっている。
それは、3年2組でも同じことだ。
しかし、その騒がしさは群を抜いている。

相模夕姫(群馬県桐生市立巴ヶ丘中学校3年2組女子七番)は、窓側から2列目の最後尾から、教室の様子を眺めていた。
この40人が同じクラスになってからというもの、落ち着いている様子を見たことがない。
休み時間はどこにも負けないほど騒がしいのは仕方がないとしても、授業も授業中に喋るわ遊ぶわ歩き回るわ、挙句の果てに放棄して教室から消えるわ――それでも健気に授業をしようとする教師たちが憐れになる状況だ。

担任の芝崎務は既に担任としての職務を放棄し、この場にはいない。
だが、そんなことはいつものことで、気にする者はいない。
ジャンケンで負けたのか、ハズレくじを引いたのか、もしくは逆境に燃えやすい体質なのか、よくもまあこんなクラスの担任を引き受けたものだ。
歳は40歳前後、既に白髪の混じった髪をオールバックにした中肉中背の数学教師で、いつも生徒たちに冷淡な態度を見せることから、このクラスでの評判はすこぶる悪く、数学の授業になると抜け出す人数がぐっと増える(夕姫自身もそんな生徒の1人だ)。

さあ、今日の議題は何だったか。
黒板には、女子評議委員(評議委員という名ではあるが、要はクラスの委員長だ)の堀内尚子(女子十五番)が足りない背で精一杯上に書いた“クラスレクについて”という文字が、小さく見えた。
中学生活もあと僅かということで、親睦を深めなさい、ということらしい。

はっ、親睦ね。
このクラスで?

その意見は、夕姫だけのものではないらしい。
クラスメイトの大半は、それぞれの話に花を咲かせている。

「夕姫、夕姫!」

隣の席に座る三枝妃(女子六番)が、顔を夕姫に近づけ、耳打ちした。
“妃”というなんとも大仰な名前だが、彼女は決して名前負けしていない。
額を出したセミロングの金髪、大きな瞳、中学生らしからぬ美しく施された化粧、校則を完全無視したピンクのブラウスとルーズソックス――クラスの誰よりも派手な容姿をした妃は、その姿と名前に恥じない、クラスの支配者だ。
だからといって、決して高飛車なわけではない。
見かけによらず正義感に溢れており、“強気を挫き、弱きを助ける”を座右の銘とした、大衆から見れば理想的な支配者だ。

夕姫は妃とは小学生からの仲で、傍から見ればその右腕的存在とされている。
妃の斜め前で退屈そうに頬杖をついている磯田匡子(女子一番)とあわせて、“妃グループ”と周りから呼ばれている。

夕姫は妃に顔を寄せた。
妃はくつくつと笑いながら、前を指差した。

「来るよね、そろそろ…」

「来るな、間違いなく」

楽しそうな妃とは反対に、夕姫は溜め息を吐いた。
毎度のことなのだから、そろそろみんな学習すればいいのに。

 

「静かにしてくれるかな」

 

冷静な声と、激しい雑音が同時に聞こえた。
ほら、来た。
男子評議委員、つまり男子委員長でありHRの進行役でもある酒井真澄(男子六番)が、教卓の横に備え付けられている予備の机を激しく蹴り倒した。
眼鏡の奥の瞳(右側は前髪でよく見えない)には少しも揺るぎがないが、その胸の内では激しい怒りが燃え上がっているのだろう。
彼は、自分に従わない者を何よりも嫌うのだから。

「うっせー、テメェが黙れメガネ!!」

「委員長だからって調子乗るなっつーの!!」

夕姫の前方、不機嫌そうな紫垣靖隆(男子八番)の席付近に集まっていた池埜多丞(男子二番)と政井威光(男子十六番)が、真澄に罵声を浴びせた。
靖隆の前の席の林一紀(男子十五番)も愉快気にケケッと笑い、その隣の八尋幸太郎(男子十八番)も楽しげに「メガネメガネッ」と囃し立てていた。
ちなみに、この5人はお気楽そうな幸太郎をリーダーに据えた“八尋グループ”と呼ばれる面々であり、授業の大半はサボるわ、喧嘩はするわ、警察には何度も補導されるわと、問題児のレベルでは学年トップクラスだろう。

「…黙れよ、ゲスが」

真澄が持っていたシャーペンを床に叩きつけた。
そして、大きな足音を立てて八尋グループの方へ向かい、最初に罵声を浴びせてきた、5人の中で最も粗暴な威光の胸倉を掴んだ。

「馬鹿が俺に歯向かう気?」

「るせーよメガネがっ!!
 ブッ[ピーーー]ぞ、コラッ!!」

 

「もーやめろよ、うぜーよバーカ。
 テメェらがいつもグダグダグダグダ揉めるから、帰るの遅くなるんだっつーの」

 

真澄を殴ろうとしていた威光の手が止まった。
そして、吊り上がった鋭い瞳で、声の主――橋川新(男子十四番)を睨んだ。
新は挑戦的な笑みを浮かべ、親指を出した拳をぐっと下に動かした。

「テメェ…今喧嘩売っただろ…ッ!!」

威光が真澄の手を振り解き、立ち上がった。
威光の視線を受ける新の奥で、白皙の田村光貴(男子十二番)が不敵で艶麗な微笑を浮かべた。

「へぇ、野蛮な動物にでも、言葉は理解できるもんなんですね」

不機嫌さを顕わにして机を蹴り倒したのは、幸太郎の参謀的存在である靖隆だった。
外見は小柄ながらも迫力のある眼力で、光貴を睨んだ。

「そっちこそ、“軍の子犬”が人間様の言葉喋れるなんて驚きだな」

靖隆の言葉に、光貴と新は立ち上がった。

「その言葉は使うなと、何度言えばわかるんですかね、この馬鹿たちは」

「馬鹿には何言っても通じねぇよ、救えねぇなぁ、一遍死んで来いッ!!」

あーあ、またこの展開。

夕姫は溜め息を吐き、避難の為に机を後ろに下げた。
教室の窓際で、殴り合いの喧嘩が始まった。

新と光貴は、八尋グループの面々と相性が悪い。
何かといがみ合っては、しょっちゅう殴り合いの喧嘩へと発展する。
普段は冷静そうな靖隆も、無邪気そうな幸太郎も、優美な容姿の光貴も、喧嘩に混じってしまえば他と大差ない。
むしろ、手に負えないのはあの3人だ(他もそうだけれど)。

ちなみに、光貴と新が怒るキーワードとなった“軍の子犬”というのは、彼らが生活する国立児童養護施設“大東亜塾”が関連している。
国立の児童養護施設が、軍の養成施設と化しているということは割と有名な噂で、そこに生活している光貴や新、そして少女のように可憐な顔立ちをした道下未来(男子十七番)や、春にこの学校に入ってきた大柄の城龍慶(男子九番)を揶揄する言葉として、“軍の子犬”という言葉が使われているのだ。
その噂が本当かどうかは定かではないが、4人が揃って運動能力に優れていること、それなのにどこの部活にも所属しなかったことなどから、信憑性は高いのではないかと言われている。

 

「あーもう、またこのパターン?
 マジムカつく、終わんないじゃーん!!」

 

尚子は持っていたチョークを床に叩きつけ、廊下側の最前列に座る辻莉津子(女子九番)と水無瀬繭子(女子十七番)、莉津子の後ろに座る時岡千波(女子十一番)に泣きついていた。
クラス1小柄な体格の尚子に、男子たちの乱闘を止める術などあるはずもなく、いつもこの騒ぎが収まるまでふてくされているのだ。夕姫は何度目かの溜め息を吐くと、妃の向こうにいる中性的な顔立ちが特徴の幼馴染、来栖生馬(男子五番)の名前を呼んだ。生馬と、生馬と喋っていた秋庭俊人(男子一番)が顔を向けてきた。

「生馬、トシもさぁ、真澄だけでも回収しなよ。アンタらのダチでしょうが」

夕姫の言葉に、生馬は困惑の表情を浮かべ、俊人は唇を尖らせた。

「いや…そんなこと言われても……」
「ヤだよー、今入ったら、俺らとばっちり喰らうじゃん!それに、俺らが行かなくてもサトちゃんとハルが止めに…あ、無理だった」

俊人の視線の先では、一紀と掴み合いになっていた真澄を止めに入っていた佐藤史季(男子七番)と関本春海(男子十一番)が、あっけなく真澄に突き飛ばされ、2人の前の席にいる浦原舞(女子二番)と柳田裕華(女子十九番)に突っ込んでいた。生馬、俊人、史季、春海、そして真澄の5人は、男子生徒の中ではクラスの中心となる主流派グループのメンバーである。リーダーの真澄の下に、お気楽な俊人と春海、穏やかな生馬と史季がくっついている“真澄と仲間たち”と言った方が正確かもしれないが。

「いったいなぁ…この伊達メガネッ!!三枝、もうこれ止めてよッ!!」

金切り声を上げたのは、“伊達メガネ”と称された春海に激突された舞だった。史季に激突された裕華は髪のセットが崩れたらしく、鏡を出して直していた。

「嫌ならアンタが止めればー?」
「何その言い方、ムカつくんですけどっ!!」

妃に言い返され、舞は再び金切り声で叫んだ。妃と舞も仲が悪い。馬が合わないらしい。馬が合わないくせに好きな人が一致しているそうで、そのせいでさらに悪化した。その影響で、妃グループと舞・裕華・喧嘩の中から逃げ損ねた中垣芽衣子(女子十二番)のいわゆる“ギャルグループ”との関係も劣悪である。

田村光貴(男子十二番)はメリケンサックをはめた右手を閉じたり開いたりを繰り返しながら、大袈裟に溜め息を吐いた。

「ふぅ…そもそも新君が気を付けていれば、こんなことにはならなかったのに」

「ネチネチネチネチとうるっせぇなぁ、悪かったってば」

橋川新(男子十四番)は唇を尖らせた。
他の人であれば光貴の悪態を本気で受け取って怒るなり悲しむなりするのだろうが、長い付き合いの新にとってはそれも光貴の個性だと受け止めることができるので、険悪なムードになることはない。
光貴の毒舌はいつものことだ。

新はデイパックから出して以来ずっと手に握ったままだった合成皮の袋を開けた。
中から出てきたのは、金属製の筒が5本と刃が1つで、全ては筒の中を通った細い鎖で繋がっていた。

「なんだこりゃ」

新が全てを袋から出したのを、光貴が手に取った。

「…これ、全部繋がるんじゃないですか?」

光貴が筒の端同士を合わせると、カチッという音がして筒が繋がった。
全てを繋げると、組み立て式の薙刀が現れた。
少々重いが、振り回すのに支障はない。

「おー…携帯薙刀…」

新が物珍しげに薙刀を眺めた。
光貴も、普通の薙刀であれば施設内での訓練で見慣れているが、このような物を見るのは初めてだったので、しげしげと見た。

「光貴光貴、これやるからさ、その手にはめてんのちょうだい?
 その方が俺らっぽくて良くない?」

「…そうですね」

光貴は頷くと、メリケンサックを指から外し、新に渡した。

“俺らっぽい”というのは、お互いの得意分野を考慮してのことである。
光貴たちの生活する施設“大東亜塾”では、将来専守防衛軍に所属してお国のために働くために、日々様々な訓練や教育を受けている。
訓練は、空手や柔道といった素手のものから、剣道や薙刀術のような武器を使った近距離戦、更に銃器の扱いまで多岐に渡る。
それぞれに得手不得手があるわけだが、新の得意分野は素手での格闘、光貴の得意分野は武器を持った近距離戦である(剣道については、新しく入所してきた城龍慶(男子九番)には及ばないが)。
そのことを考えれば、お互いに支給されたものは、真に自分の力を発揮できる物ではないのだ。

2人が武器の交換を終わった時、目の前に二階堂哉多(男子十三番)と二階堂悠(女子十三番)が姿を現した。
それぞれに僅かながらダメージを与えたこと、光貴たちは俊足であることから、追いかけるのを諦めないがその差を縮めるのには時間が掛かったようだ。

しかし、それはそれ、油断はできない。
何しろ悠・哉多は、防衛庁長官である二階堂一成の子どもたちだ。
二階堂は強硬派・実力主義者としても有名で、特に専守防衛軍にはご執心であり、お金と権力を注いで完全実力主義に基づき内部改革を進めているという。
その裏付けとして、自分の愛息子・愛娘にも様々な教育を行っているということは、ニュースでも報道されたことがあるので有名である。

「城くんがいないわ、兄様」

「逃がしてしまったようだよ、姉様」

本当に気味の悪い話し方をする。
どのような育て方をしたら、このように成長してしまうのか。
まあ、今は人の育ちなんてどうでもいいことだけれど。

「ねえ兄様、知ってる?
 この2人、大東亜の恩恵を受けながら、感謝の心がないのよ」

「知っているよ、姉様。
 前、偉大なる総統様の悪口を言っていたんだ、許し難いね」

「前、お父様の悪口も言っていたのよ?」

「へぇ、それは初耳だ」

「総統様とお父様に代わって、仕置きが必要と思うの」

「同感だよ、姉様」

4つの瞳が、じろっと光貴たちを捉えた。
生気も感情も感じ取れない濁ったガラスのような瞳に、光貴は背筋を冷や汗が伝うのを感じた。

確かに、双子の言うことは真実だ。
光貴と新は、好きで“大東亜塾”にいるわけではない。
親を亡くし、行き場を無くし、その結果不本意ながら入所させられたのだ。
無理に入所させられ将来を決定付けられたのだ、感謝の思いなどあるはずがない。
もう少し成長して、経済的にも自立できるような年になれば、今の環境から抜け出そうということを2人で何度も語り合った。

そんな自由を手に入れるためには、ここで死ぬわけにはいかない。
今、初めてあの忌まわしい施設に感謝ができる気がする。
叩き込まれた様々な戦闘術が、こんなにも早く役立つなんて思わなかった。

「光貴、悠相手になっても情けかけんなよ、殺られるぜ?」

「…ふぅん、僕、フェミニストに見えますか?」

「ま、見た目だけならね」

光貴は薙刀を構え、新は右拳にメリケンサックを装着して空手の構えを取った。
一方、哉多は太刀を手に剣道の構えを取り、悠は鎌を右手に持って突き出した。
まるで、武道の試合開始の合図を待つような静けさが、辺りを覆った。
互いが互いを只者ではないと判断しているからこその静寂だ。

最初に動いたのは、新だった。
哉多相手では間合いに差がありすぎると判断したのか、悠に突っ込んでいった。
同じく間合いの差から光貴との戦闘を避けた哉多が立ち塞がった。

「新君ッ!!」

光貴が叫ぶと、新は素早く身を屈めた。
屈めた上を、薙刀の刃が走り、哉多を襲う。
しかし、哉多は太刀でその刃を受け止めた。
光貴は顔をしかめた。
動きの止まった光貴に、悠は鎌を振り上げて飛び掛ったが、新が体当たりを食らわせてそれを防いだ。
一方、鍔競り合いは哉多の方に軍配が上がり、光貴はバランスを崩しかけたが、何とか踏み止まり、哉多が太刀を振る前に間合いを確保した。

「俺、たとえプログラムとかに選ばれても、有利だと思ってたんだけどなぁ」

舌打ちをして、新がぼやいた。
何も答えなかったが、光貴も同感だ。
いつも敵対している八尋グループだって、所詮は素人。
本気を出せば、訓練を受けている自分たちの方が圧倒的に有利のはずだ。

「そんなこと言っても仕方がないでしょう。
 まあ、向こうもそう思ってますよ、きっと」

「…だろうなぁ…ってうわあっとぉっ!!」

話している途中の新を、哉多の刃が襲った。
新は反応して飛び退いたが、その切っ先は新の右脇腹を捉え、肉をこそぎ取った。
新はその場に蹲った。

「新君…ッ!!」

哉多の第二撃は光貴が防いだ。
刃を受け止めた金属製の柄が、高い音で鳴った。
光貴はすぐに薙いだが、哉多は飛び退いた。
すかさず今度は両手で構えて突き出し、哉多の肩を抉った。
いくら教育を受けているとはいえ、痛覚のある人間であれば、思わず怯む。
その隙に哉多を蹴り飛ばし、後ろから迫っていた悠の喉元を薙刀の柄で突いた。
双子はシンクロしたかのような同じ姿勢で蹲り、咳き込んでいた。

「逃げますよッ!!」

「オッケー!!」

新も既に立ち上がっており、2人分の荷物を肩に掛けていた。
2人は全速力で、戦線を離脱した。

さすがは二階堂の子どもたち…
できるなら、二度と会わずに済みますように…


田村光貴(男子十二番)と橋川新(男子十四番)が、二階堂哉多(男子十三番)と二階堂悠(女子十三番)と対峙していた頃。

教室内では、前川染香(女子十六番)の名が呼ばれていた。
染香は黒縁のメガネのツルを指でつまんで位置を直すと、鞄を肩に掛けながら立ち上がり、周りを見回した。
既に半分以上のクラスメイトたちが戦場へと赴いており、染香の周りはほぼ無人となり、残るは前に腰掛ける政井威光(男子十六番)と後ろに腰掛ける謎の転校生・木下亘(特別参加者)のみだ。
触らぬ神に祟りなし、染香は威光にも亘にも見向きもせず、前に出た。

滝川哀(担当教官)は、染香に笑みを向けた。
何か言いたげな含みのあるそれは、染香を酷く不快にさせた。

「何よ、言わなあかんあれ?
 うちらは殺し合いをする、殺らな殺られる…これでええ?」

「結構よ、まあ、わかってることとは思うけれど…」

「お喋りは嫌われんで、若作りなおばちゃん」

染香はフンと鼻を鳴らすと、勢いよく体の向きを変えた。
しっかりと編まれた2本の三つ編みがしなり、滝川に当たった。

「貴様…ッ!!」

最も厳つい顔をした野田浩毅(軍人)が顔色を変えたが、滝川に止められていた。
たまたま当たっただけだから、と滝川は言っていたが、当然わざとだ。
ちょっとした腹いせだ。

メガネを掛けた木下亨(軍人)からデイパックを受け取ると、それを肩に掛けて教室を後にした。
そういえば、あの軍人も男の転校生も、同じ“木下”性だ。
何か関係のある2人なのだろうか。
それとも、“木下”なんて珍しい苗字でもないので、唯の偶然だろうか。
まあ、わかったところで関係のない話だけれど。

 

外に出ると、誰かが倒れているのが見えた。
最初に部屋を出て行った、植本邦幸(男子三番)だ。
小柄で大人しい、あまり目立たない少年。
染香も数えるほどしか会話を交わした記憶がない。
そんな邦幸が、動かなくなっている。
体の下には赤黒い水溜りが出来上がっている。

…恐らく、最初の声……出てあっという間に殺られたんやね……

「…天国に行きや。
 こんなにも早く逝けたアンタは、きっと幸せやで……」

クラスメイトたちが殺し合いをしなければならないプログラムが、楽しいお祭りになるはずがない。
見知った友だちを疑い、傷つけ、命を奪う――そんなことをもう経験しなくて済む邦幸や久瀬ゆかり(女子五番)は、きっと幸せだ。

染香は邦幸から目を逸らすと、校外へ出た。
素早く辺りを見回すと、左側に学校名が刻まれた石碑を見つけ、その裏に入った。
右側には宗和歩(女子八番)が潜んでいたが、染香の知るところではない。

染香はデイパックと鞄を肩から下ろした。
デイパックが異様に重く、肩が痛んだ。
デイパックのファスナーは閉まりきっておらず、そこから布製の袋に入った何かが突き出していた。
重さの原因はこれだろう。
染香はそれを抜き出し(本当に重い、米の袋くらいの重さはあるだろう)、袋を開け――絶句した。

これ……こんなの配ってえぇの……?

中に入っていたのは、巨大な銃だった。
説明書によれば、この銃の名前はCIS ウルティマックス100、軽機関銃だ。
恐らく、本来の使い方は、中学生同士の殺し合いとは程遠い、もっと規模の大きな、例えば戦争だとかそういうものに使われるものだろう。
殺傷能力は、支給武器の中でナンバー1だと思われた。
ただし、これほど重い物を使いこなせるかはわからず、使えなければただの荷物にしかならない、ある意味アタリである意味ハズレの武器だ。

「こんなの…使えるわけないやん……うち、ただの中学生やのに…」

溜め息混じりに呟くと、染香はウルティマックス100を布の袋に収めた。
こんな物はとても扱えない。
そうなると、代わりに身を護る物を探さなければならない。
徒手での活動は危険であることは明らかだ。

そう思い、腰を浮かしたところで染香は動きを止めた。
もうすぐ次の出発者、威光が出てくる。
威光はクラス1粗暴な男だ、鉢合わせたくはない。
そして、その次に出てくるのは、芝崎務(担任)を銃殺した道下未来(男子十七番)。要注意人物である未来の動向は、見ておきたい。未来の行った方向と逆に行けば、少なくとも暫くは会うことはない。

…道下が行ってから、とっととここから消えればえぇか……

そう思い、染香は再び腰を下ろした。
鞄とデイパックは肩に掛け、膝の上に置いた。
じっと息を潜めた。

間もなく、威光が出てきた。
既に武器を確認したようで、右手には銃が握られていた。
染香が持っているような巨大な物ではなく、映画などでよく見るような、片手にすっぽりと収まる物だ。
威光は周りには見向きもせず、染香がいるのと反対側へ駆けて行った。

威光は――というよりも、八尋グループはどこかで待ち合わせをしているようだった。
だからこそ、威光も迷うことなく走って行ったのだろう。

数人が教室を去った頃、染香の斜め前に座っていた紫垣靖隆(男子八番)の手が、腿の上で動いていた。
左手には紙が置かれ、その上にペンを走らせていた。
そして、何か文字を書いたらしい何枚かの紙を、1つは染香の前の威光へ指で弾き飛ばし、1つは靖隆の右斜め後ろの池埜多丞(男子二番)へ同じように飛ばし、1つは滝川たちに見えないように靖隆の前にいた林一紀(男子十五番)に手渡し、最後の1つは自分が出発する時にさりげなく八尋幸太郎(男子十八番)の机に手を付いて置いていた。
恐らく、出発してからの待ち合わせ場所を靖隆が仲間に指示したのだろう。
さすがはグループの参謀、といったところか。

染香には、合流しようと思う人はいない。
仲の良い友達はいるけれども、信用しきれないのだ。
何しろ転校生である染香にとっては、全員1年にも満たない付き合いしかない他人であり、命懸けの状態で心を預けられるほど相手を知らない。
それなら、1人でいる方が気が休まるというものだ。

ただ、話を聞いてみたい人はいる。
城龍慶(男子九番)には、一度会ってみたい。

芝崎は、『このクラスは、プログラムのために集められた』と言った。
つまり、染香がこの学校に転入し2組に配属されたのも、偶然ではないということだ。
龍慶もまた然り。
あの無愛想な面の下に、何かを隠しているのかもしれない。
染香が、陽気な関西人の面の皮を被っているのと同じように。

 

「龍ちゃん……ミッちゃん……シンちゃん……?」

 

染香は息を呑んだ。
威光が出てから約2分。
要注意人物の道下未来が、戦場へと降り立ったのだ。

「みんな…いないの……ねぇ……ッ」

この歳の男子にしては、柔らかく高い声。
消え入りそうなその声が、染香の耳に入ってきた。
語尾は震えている。

未来が名前を呼んでいる龍慶・光貴・新は、姿を現す気配は無い。
ここにはいないということなのだろうか。
可能性はある。
未来の一連の行動に3人も驚いていたようだったので、命の奪い合いをしなければならない状況でフライングをした未来が怖くなったのかもしれない。

でも、あんな桁外れの動きができる子が、1人になったからって何をそんな不安になることがあるんや…?
まさか、演技……?
誰かをおびき出す、とか…?

染香はそっと石碑の影から顔を覗かせた。
立ち尽くす未来の姿が確認できた。
未来は辺りを何度も見回し、泣きじゃくりながら膝から崩れ落ちた。
そして、予想外の行動に出た。

未来は手にしていた短い刀、脇差の鞘を抜くと、刃を首元に付けたのだ。

え、え、何で…!?
意味がわからん…ッ!!

「ちょい待ちやぁっ!!」

何か考えがあったというわけではない。
こんな計画ではなかった。
だけど、気が付いたら叫んでいた。
石碑の裏から飛び出し、茂みを飛び越え、未来に突っ込んでいた。
未来が涙に潤んだ大きい目を更に丸く大きくして、染香を見つめた。

「そ…染香ちゃ……ッ」

「物騒なことすんな、没収やボケェッ!!」

染香は肩に掛けていた鞄とデイパックを落とし、両手で未来の右腕を掴んだ。
脇差を握る指を必死に剥がそうとした。

「何で、何で邪魔するのぉ!?」

未来が泣き喚く。
知るか、そんなこと、こっちが聞きたい。
当初の予定では、未来には関わらないようにするために動向を見ておこうと思っていたのに、予定とは真逆のことをしている。
そんなことも頭から消え、気が付いたら体が動いていたのだ。

「じゃあ、何で、アンタ何してんの、今死のうとしてたやろっ!!」

「だって…だってみんないなかったんだもんッ!!
 僕は拒絶されたんだもん…ッ!!
 離してよ、染香ちゃんには関係ないじゃないッ!!」

染香は歯を食いしばった。
右手を振り上げ、勢いよく未来の頬を引っ叩いた。

「このドアホッ!!
 命は大切にせんかい、親から貰った大事なモンやろッ!!」

「いらない…いらないいらないいらないいらないッ!!
 僕、今まで、自分の命が大事なんて思えたことないもんッ!!」

「……ッ!!」

言葉に詰まった。
不覚にも、鼻の奥がツンと痛んだ。
目の前で大泣きしている、小柄で幼いクラスメイトに、何があったというのか。
自分の命を簡単に切り捨てるなんて、“いらない”と言い張るなんて、普通の生活を送っていればできないはずだ。

…放っておけへんやん、こんなの……

「とーにーかーくっ!
 とにかくどっか行こ、繭子が出てきたらややこしいことになるし」

誰かと合流する気は元々なかったが、仕方がない。
このまま放っておくことはできないし、この様子を誰かに見られてややこしいことになるのはごめんだ。

信じていた者に裏切られることほど辛いことはない。
この身をもって体験したから、痛いほどわかる。

だからなのかもしれない。
泣きじゃくるアンタを放っておけなかったのは。

 

 

前川染香(女子十六番)は、右肩に荷物を担ぎ、左手で道下未来(男子十七番)の手を引いて、会場を西に向けて歩いていた。
後ろではまだ未来が鼻を啜っている。
何故、殺し合いをしなければならないこの状況で、自分は子守りをしているのだろうか――染香は溜息を吐いた。
まあ、誰かを傷つけるよりはよっぽどマシだが。

染香は辺りを見回し、隠れられそうな場所を見つけると、そこに未来を誘導した。
未来も同じように辺りを見回すと、染香の向かいに腰を下ろした。
泣きじゃくっていても警戒を怠らない辺りは、さすがは“軍の子犬”というところか。

「染香ちゃん…僕が、怖くないの…?」

未来は膝を抱え、上目遣いでおずおずと訊いてきた。
同い年の男子とは思えない可愛らしさに、思わず目を逸らした。
しかし、今目を逸らすのは未来を不安にさせるだけかもしれない――そう思い、視線を未来に戻した。

「…まあ、これで怖ない言うたら…嘘やろね。
 でも、目の前であんなことされたら、放っておかれへんやろ。
 うち、命を粗末にする子は嫌いやで」

「……ごめん……なさい……」

未来はしゅんとして縮こまった。本当にこの弱そうな子が、人を殺したのだろうか。そう思わずにはいられなかった。だけど、見間違いでも気のせいでもなく、未来は芝崎務(担任)を殺害した。周りが止めるのも聞かずに、やってのけたのだ。

「とりあえず、聞かせてくれへん?何で、その…芝崎…を?やっぱ、田村と橋川を助けるためなん?」

未来はじっと染香を見つめた。瞳が泳いでいたけれど、できるだけ目を逸らさないように努力しているようだった。

「…そう、なるのかな……僕は、ミッちゃんとシンちゃんを護らなきゃいけないから…」
「護らなあかんて…義務かいな」
「義務…というか……義務だけど…僕が僕に誓ったこと…になるのかな。それに……」

未来は袖をぎゅっと握った。左手の爪の中は黒みがかった赤色に染まっていた――芝崎の、血だ。橋川新(男子十四番)の背中に遮られていて見えなかったが、目を抉られた後の芝崎の姿を思い出し、背筋を小さな虫が這うような感覚に襲われた。

「“それに”…何?」
「誰かが、先生に、“[ピーーー]ばいい”って言った…から…そんなこと…考えたら駄目…なのに…人の命を奪うって…軽いことじゃ…ないのに…」

染香は眉をひそめた。

「確かに聞こえた、けど…だから、何で道下がせなあかんの?軽いことちゃうなら、自分やってせんかったらよかったやん」

未来は話し始めて初めて視線を逸らした。何度か何かを言おうと口を開けては閉めを繰り返した後、右手の人差し指をそっと唇の前に当てた。

「ごめんね、それは…まだ、言いたくないの。ただ――」

大きな瞳を染香に向けた。今度は、揺らぎがない。

「信じて。僕は、自分のために誰かを傷つけるなんてしない。染香ちゃんに、何かするとか、絶対にしない」

言葉もしっかりとしていた。これは心の底からの本音なんだ――そう思えた。

「“何かする”…何かって何よ、まさかやらしいことかっ!?」
「ちちちち違う違うよ…っ!!」

冗談で言ってみたのだが、未来は予想以上に頬を紅潮させ、予想以上に慌てふためいて両手を自分の前で激しく振っていた。先程までとは違う意味で目を潤ませている。染香は吹き出した。

「ごめんごめん、冗談やって!そうやなぁ、道下はまだお子様やもんなぁ」
「お子様…って、同い年だもん、誕生日まだだから14歳だけど…」
「年下年下、だって、うちこの前誕生日来て、16になったし」
「じゅう…ろく…?」

未来はきょとんとして、染香を不思議そうな瞳で見つめた。染香は先に未来がしたように口許に人差し指を当て、悪戯っぽく笑んで見せた。

「詳しくは内緒♪ほら、これで隠し事1つずつ、お互い様、やろ?」


男子1番 相葉優人
(あいば・ゆうと) 女子1番 朝比奈紗羅
(あさひな・さら)
男子2番 芥川雅哉
(あくたがわ・まさや) 女子2番 上野原咲良
(うえのはら・さくら)
男子3番 雨宮悠希
(あまみや・ゆうき) 女子3番 荻野千世
(おぎの・ちせ)
男子4番 池ノ坊奨
(いけのぼう・しょう) 女子4番 如月梨杏
(きさらぎ・りあん)
男子5番 川原龍輝
(かわはら・りゅうき) 女子5番 小石川葉瑠
(こいしかわ・はる)
男子6番 木戸健太
(きど・けんた) 女子6番 財前永佳
(ざいぜん・ひさか)
男子7番 榊原賢吾
(さかきばら・けんご) 女子7番 佐伯華那
(さえき・かな)
男子8番 宍貝雄大
(ししがい・ゆうた) 女子8番 阪本遼子
(さかもと・りょうこ)
男子9番 松栄錬
(しょうえい・れん) 女子9番 鷹城雪美
(たかしろ・ゆきみ)
男子10番 城ヶ崎麗
(じょうがさき・れい) 女子10番 高須撫子
(たかす・なでしこ)
男子11番 田中顕昌
(たなか・あきまさ) 女子11番 奈良橋智子
(ならはし・ともこ)
男子12番 内藤恒祐
(ないとう・こうゆう) 女子12番 鳴神もみじ
(なるかみ・もみじ)
男子13番 原裕一郎
(はら・ゆういちろう) 女子13番 蓮井未久
(はすい・みく)
男子14番 春川英隆
(はるかわ・ひでたか) 女子14番 平野南海
(ひらの・みなみ)
男子15番 日比野迅
(ひびの・じん) 女子15番 広瀬邑子
(ひろせ・ゆうこ)
男子16番 真壁瑠衣斗
(まかべ・るいと) 女子16番 星崎かれん
(ほしざき・かれん)
男子17番 望月卓也
(もちづき・たくや) 女子17番 水田早稀
(みずた・さき)
男子18番 横山圭
(よこやま・けい) 女子18番 室町古都美
(むろまち・ことみ)
男子19番 芳野利央
(よしの・りお) 女子19番 山本真子
(やまもと・まこ)
男子20番 林崎洋海
(りんざき・ひろみ) 女子20番 湯浅季莉
(ゆあさ・きり)

 
戦闘実験第七十二番プログラムのルール


●対象クラス
  東京都私立帝東学院中等部3年A組(男子20名・女子20名、計40名)



●会場
  東京都沖御神島



●基本ルール
  4人1組のチーム戦
  原則チーム同士で戦い、最後の1チームのみが生きて帰ることができる



●チームリーダー
  チームの中の1名がリーダーに任命されている(左腕に印がある)
  リーダーが殺害された場合、チームメイト全員の首輪が爆発し、チームは敗北となる



●下剋上ルール
  リーダーを、同じチームのメンバーが殺害した場合はメンバーの首輪は爆発しない
  リーダーを殺害したメンバーが、新しいリーダーとなる



●優勝条件
  1)生き残りが1チームのみになった場合
  2)生き残りがチームリーダーのみになった場合
  3)最後の退場者が出てから24時間以内に新しい退場者が出なかった場合



●定時放送
  0時、6時、12時、18時の、1日計4回



●禁止エリア
  放送時に発表
  2時間に1つずつ禁止エリアが指定されていく
  指定後に侵入すると、警告音の後首輪が爆発する
  尚、プログラム本部は最後のチームが出発した20分後に禁止エリアに指定される

生きるため、右手に銃を持つのなら、左手には何を持てばいいのだろう――




「右手が武器なら左手には盾が欲しいね。
 絶対狙いを外さない銃と、絶対に貫けない巨大な盾、これで完璧だ。
 これなら、俺の後ろのヤツらを護れるだろ?」

“超”が付く自信家のコイツは、これ以上正しい答えはないって風に答えた。
なるほどね、仲間想いのお前らしい答えだよ。




「そもそも銃だなんて、使いこなせるわけがないじゃない。
 あたしは何も持たないわ、その必要がないもの。
 だって、みんながあたしの分も頑張ってくれるから…そうでしょう?」

ちょっと特殊な家柄の子は、そう答えてやんわりと微笑んだ。
ちょっとちょっと、その根拠はどこにあるの。




「武器も大事だが、最初に持つべきは銃ではない。
 情報を手に入れる術を、両手に持つべきだ。
 情報こそが、最大の武器だからだ」

必要なこと以外はほとんど口にしないヤツは、表情を変えずにそう答えた。それも確かに。優等生の考えることは違うなぁ。




「もしも銃を使う能力があるなら、私は両手に銃を持つわ。生きるためなんでしょう? だったら誰にだって容赦はしない。攻撃こそが、最大の防御よ」

ちょっととっつきにくい頭脳派の子は、そう答えてどこかに行ってしまった。恐ろしい答えったらないなぁ、まあ仮の話だからいいんだけどさ。




「誰かの命を奪ってまで生きる意味があるのかわからないの。だから、何も持ちたくない。綺麗事なのかもしれないけど」

とても大人しいこの子は、俯いてそう答えた。好きな答えだけど、もっと自分に自信を持ってよ。




「右手が銃なら、左手は空けておくよ。
 そうすれば、何かあった時に使うことができるだろ?余裕を持っておくことは大切だよ」

お兄ちゃん気質のコイツは、そう答えて笑顔を見せた。まあ両手がふさがると色々不便だよな。




「そんなん使ったことないからわからんわぁ。あ、こういうのはどうやろう、栄養満点で美味しいパンとか。言うやんかぁ、腹が減っては戦はできんって」

おっとりしたこの子は、そう答えると飴玉をくれた。確かに正論、平和で良いね。




「銃なんかいらないから、身を守る術が欲しいの。怪我なんかして誰かの足を引っ張ることのないように。攻撃なんて二の次よ」

そう答えたこの子の目は、ひどく真剣だった。そんなに背負いこむことないんじゃないかな。




「そんな怖いもの持ちたくないよ。そんなの持つよりも、両手に抱えきれないくらいのぬいぐるみを持ちたいな。きっとふかふかで気持ち良いよ」

元気で少し照れ屋なこの子は、そう言ってはにかんだ笑顔を見せた。確かにね、でも“生きるため”っていう話、完全無視?




「右手に銃を持つのなら、左手は添える。少しでも確実に狙い撃つためには、片手では不十分だろう。試してみるか?」

仲間内にしか感情を見せないコイツは、答えてから立てた人差し指を向けてきた。おっと勘弁してよ、仮の話なんだから。なるほど。みんなそれぞれだね。じゃあ、こういうのはどうだろう。この左手で、君を護り支えるよ、だなんて。ちょっとクサいかな。

橋川新(男子十四番)は身一つで木の陰から飛び出した。
対峙する反政府組織の面々が銃器を持っているのだから、一見無謀に見えるかもしれないが、そうではない。
もちろん、支給された薙刀は田村光貴(男子十二番)に渡してしまったので、代わりのメリケンサックしか武器がないので仕方がない部分もあるが、新が得意とするところは相手に接近しての肉弾戦である。
それは大東亜塾の教官にも認められているし、新の誇りでもあるのだ。

対するニット帽の男と金髪の女(アンリという名前らしい)はアサルトライフルAK47“カラシニコフ”で攻撃を仕掛けてきた。
ナルミという仲間を殺された今、遠慮する気はないらしい。

新と光貴は狙いを定めさせないために斜めに駆けた。
弾の1発が新の額を掠め、じりっという痛みが走った。
額から鼻、口へと生温い液体が伝う。
後で鏡を見るのが怖い。
そう思いながらも新は踏み込んだ足にぐっと力を込めて方向転換した。

新が突っ込む先にいる茶髪の若い男は、咄嗟に持っていた自動拳銃(ベレッタM92)の銃口を新に向けた。

遅いぜ、動きがよ…っ!!

新はにやりと不敵な笑みを浮かべてみせると、男の懐に潜り込んだ。

「潮…っ!!」

近くで呆然としていたショートヘアーの女が叫んだ。
ウシオと呼ばれた男は後ずさったが、逃がしはしない。
ウシオの両肩を掴んで動きを封じると、鳩尾に膝蹴りを喰らわせた。
硬い。
新は舌打ちをし、ウシオを見上げた。

「防弾チョッキっつーやつ?
 俺も欲しいもんだな、ウシオ兄さんっ!!」

メリケンサックを嵌めた拳で、ウシオの側頭部を殴った。

「ってぇ…ッ!!」

ウシオは頭を押さえて足をふらつかせた。
新はすかさずその手からベレッタをもぎ取り、腹に蹴りを入れて吹っ飛ばした。

一方、光貴はニット帽の男に向けて薙刀を突き出した。
ニット帽の男はそれをかわしてカラシニコフを構えようとするが、光貴はすぐに薙刀を横に振り、隙を与えない。

「公洋から離れな、ガキがっ!!」

アンリが後ろから手を伸ばしてくる。
なるほど、篠宮未琴(女子特別参加者)が『間合いを詰めればいい』と言ったのは確かに正しい提案だった。
接近戦に持ち込めば、味方に当たってしまうかもしれない銃は使えなくなるので、武器に関するハンデは消える。

光貴は身を翻すと同時に薙刀をくるっと回転させ、柄の先でアンリの喉の下を突いた。
アンリは咳込んでその場にうずくまった。
その首元に薙刀の先を向け、キミヒロに向き直った。

「杏里…っ!!」

「卑怯な真似をして、申し訳ありません。
 まずは、その武器を捨てていただけますか?」

キミヒロの眉間に皺が寄ったが、数秒してカラシニコフを投げ捨てた。
素晴らしい仲間意識だ。

まるで、僕らは悪役ですね…

光貴は自嘲の笑みを浮かべた。
教室で芝崎務(担任)にされたことを、今度は自分がしている。
皮肉なものだ。

「公洋、この馬鹿、何してんのよ…!!」

アンリが叫んだ。

「だって…杏里が…」

キミヒロは顔の大部分を隠しているので、何となく感情がなさそうなイメージがあったが、それはただの先入観だったようだ。
アンリの身を案ずるその声には、しっかりと感情が表れていた。
いや、もしかしたら、アンリに対してだけなのかもしれないけれど。

 

「うあああぁぁぁぁあっ!!」

 

不意に叫び声が聞こえ、光貴はぎょっとして声の主を見た。
未琴に殺されたナルミの亡骸を抱えていた目つきの悪い男が、空を仰いで絶叫していた。

「清原……?」

光貴の足元で、アンリが声に驚きの感情を混ぜて呟いた。
反政府組織側にとってもキヨハラの叫ぶ姿は予想の範囲外だったようだ。

「っざけんなよ、クソガキがぁぁぁッ!!」

呆けている場合ではなかった。
叫んだキヨハラの目線の先は、光貴。
キヨハラの目に滾るのは、激しい憎しみ。

ぞっとした。

光貴は咄嗟に距離を取ろうと後ずさった。
刹那、キヨハラが持っていた自動拳銃、ベレッタM92の銃口が光貴を捉え、間髪入れず銃声が響いた。
銃弾は光貴の左肩を撃ち抜いた。
激痛が脳天を突き上げた。

「ぅあぁ…ッ!!」

光貴は薙刀を落とし、肩を押さえて膝をついた。ばっと顔を上げた先、キヨハラのベレッタが、光貴に向いていた。

殺られる…ッ!!

光貴はぎゅっと目を瞑った。
死を、覚悟した。

親の仇だけれど命の恩人だった、道下未来(男子十七番)を助けたかった。
もう一度会っておきたかった。
まだ言葉がまとまらないけれど、言いたいことがあった。
それなのに――

 

「だぁめだめ♪怒りは周りを見えなくするんだから…ねぇ?」

※お知らせ※
水金の名前で2ちゃんねるの創作発表板・デスゲーム系スレなどが荒らされているそうです。
水金は2ちゃんねるには出入りしておりません。
悪意のある何者かのなりすましであり、当サイト・管理人共に全くの無関係ですのでご理解ください。



「月に叢雲、花に風」人気投票
期間は10月末までとさせていただきました。ご参加ありがとうございました。

CHECK!CHECK!
Star☆Dust10周年&N.enu.6周年記念合同企画「六道輪廻」
水金翔とユウキナオによる、リレー形式オリバトです。



↑↑速水恋乃さん連載SS↑↑


携帯日記→■

 

オリバト生徒に30の質問?相模晶?

 

「質問?ふー・・・ん、あたし、そういうのあまり好きじゃないのよね」

そ、そんな事言わないでくださいよぅ!

1・名前は?

 相模晶(さがみ・あきら)。船海二中の3年5組の女子6番。

2・あだ名は?

 特にないわね。人付き合いあまりしてなかったし?

3・生年月日、血液型は?

 11月14日、さそり座のA型。

4・家族構成は?

 お父さんとお母さんだけよ。

5・趣味は?

 別にないんだけど・・・

6・身長は?

 167cm。

7・あなたの入っている部活は?

 バスケットボール部よ。

8・委員会は?

 特に何も・・・

9・得意な科目は?

 そうね、あえて言うなら数学かしらね?

10・苦手な科目は?

 特にないわ。

11・特技は?

 バスケのフリースローは得意よ。

12・あなたはあなた自身の性格についてどう思いますか?

 ・・・もう少し人付き合いできるような性格になれたら・・・

13・支給武器は?

 ワルサーPPKSっていう銃よ。

14・あなたはやる気ですか?

 別に・・・でも、襲ってくるなら容赦はしない。

15・誰を殺しましたか?

 上総さん(上総真央・女子4番)と中森(中森正樹・男子12番)。
 正当防衛じゃない?中森は微妙だけど・・・

16・誰に殺されましたか?

 滝川(滝川渉・男子8番)よ。不覚だわ、返り討ちにあうなんて・・・17・現在あなたは何をしている?向こうで因幡君(因幡彰人・男子2番)に会えたわ。一緒にいるの。18・あなたと一番仲の良い人は誰?幼馴染の北斗(瀬戸口北斗・男子6番)ね。19・仲の悪い人は誰ですか?中森、アイツは嫌い。20・仲良くしたいなぁ…と思っている人は誰ですか?天道さん(天道千夏・女子10番)とは仲良く出来たかも・・・21・この人は好きになれないなぁ…(もしくは嫌い)な人は?19番と同じよ。あと、滝川は無理かしらね。22・親友と言えるような人はいますか?18番と同じよ。23・好きな異性はいますか?・・・因幡君・・・(///)24・もしあなたが一日だけクラスの誰かになれるとしたら、誰になりたいですか?別にいいです、ならなくて・・・25・もし願いがひとつだけ叶うのなら、何を願いますか?あのプログラムをなかった事にしてほしいわ。26・クラスと出席番号を教えて下さい。3年5組、女子6番・・・って最初に言ったわよね?27・あなたのいるクラスについてあなたはどう思いますか?さぁ・・・比較的いい子の集まりだったんじゃないかしら?一部除いて・・・28・担任の先生についてどう思いますか?最低よ、生徒を置いて逃げるなんて・・・29・作者さんの事をどう思っていますか?・・・別に。30・最後に、作者さんに対して一言。よくここまで飽きずに書き続けてるわね、まぁ頑張りなさい。









[3175] 最新話まで拝読しました 春日 真澄 MAIL URL










水金さん、こんばんは。

春日です(*^^*)

驚きすぎて、自分のなかで考えがまとまらないのですが、まずは古都美ちゃん…。
彼女は可哀想すぎて、もう…。
いえ、もし雪美ちゃんに会ったら救いのない話になることは分かっていましたが、予想以上に救いのない話に…。

雪美ちゃん、なにも華那ちゃんを退場させたことまで言わなくても…。
何も命だけではなく信じていたものすべてを奪わなくても…。

古都美ちゃんも私個人としては気持ちはわかるのですが、客観的にみれば身勝手な理由でクラスメイトを殺めていることに変わりはないんですよね。

なので、自業自得な部分はもちろん否定できないのですが、それにしてもこの仕打ちはあんまりですね…。古都美ちゃんを想い退場した裕一郎くんのことがあるので、余計に胸が痛かったです…。
そんな気持ちがあったので、もみじちゃんが雪美ちゃんを殴った時は、正直に言って少しすっとしました(爆)。


そして麗くん…。まさか彼がこんなに早く退場するなんて…!

心のどこかで嘘か冗談じゃないかと思ってます。
だってあの麗くんですよ。
でも、彼も死ぬかもしれないと思って行動したわけではなく、友達を守ろうとした結果なので仕方がないのかもしれませんね。
彼も超人ではなく普通の人間なので、全てが上手くいくわけではないということですよね。
それに友達をすごく大切にしている麗くんらしい行動だなとも思います。

彼には天性の才能はなかったのかもしれませんが、それでもすごく努力して理想の自分にあれだけ近づけることは、普通はできないと思います。

なので麗くんはすごい子だという私の認識は変わらないです。

あの、彼はもう本当に出てこないんですよね?(しつこい)
未だにどこかで半信半疑なんですよね。

まだ普通に出てくるような気がして…。
実感がわくのにもう少し時間がかかりそうです。

長文なうえに、まとまりがなくてすみません(><)

返信 2013年11月20日 (水) 22時24分


D'ont enter, if you can't understand Japanese.


以下のことを守ってください。

★荒らし禁止
 当然のことです。人としてどうかと思います。

★誹謗中傷禁止
 生徒に対する好き嫌いはあると思いますし、多少書かれるのは良いですが。
 度を過ぎれば私も人間ですので、嫌なものは嫌です。
 また、他の方が不快になる書き込みはご遠慮願います。
 画面の向こうにも感情を持った人間がいることをお忘れなく。

★宣伝のみ・日記のみ・意味不明書き込み禁止
 それだけの書き込みはご遠慮願います。
 反応に困ります。
 意味不明なのは一番困ります。

★タメ口遠慮
 はじめまして、でいきなりタメ口はマナー違反です。
 日常生活においてやりますか?やらないでしょう、クラスメイトならともかく。
 付き合いで互いの距離が縮まり、初めてタメ口になるのです。
 ネット上は書き文字の世界、リアル生活よりも気を配るべきだと思います。

★はじめまして大歓迎
 管理人、とっても喜びますので遠慮なくお気軽にどうぞ!
 かたいように見える注意書きかもしれませんが、どれも当たり前のこと。
 つらつら書いてますが、管理人基本ちゃらんぽらんなので緊張はいりません(笑)

以上のことを守っていないと判断した場合は、勝手ながら書き込みを削除させていただく場合がありますが、あしからず。

紫垣靖隆(男子八番)と八尋幸太郎(男子十八番)が屋上で聞いた銃声を響かせた戦闘はまだ続いていた。

ぽつぽつと点いたライトに薄っすらと照らされた木々の中、落ち葉を踏み拉く音と荒い息遣いが大きく聞こえる。
背後から襲ってくる銃声。
隣にあった木の幹に弾がめり込んだ。
その木の陰に隠れ、二度撃ち返すと、衝撃がびりびりと腕に響いた。

「クソ、忌々しい…
 馬鹿のくせに俺を撃つなんて…ッ」

酒井真澄(男子六番)は右目を隠している前髪を苛立たしげにかき上げ、汗でずれた眼鏡を指で押し上げた。
真澄はコルト・ガバメントを両手でしっかりと構え、再び引き金を引いた。
二度撃ったところで弾切れを起こし、がちんという金属音が響いた。
舌打ちをすると、木の陰に隠れ、ポケットに入れていた予備のマガジンを出し、急いでマガジンを詰め替えた。

「コソコソ隠れてんじゃねぇよ、メガネがッ!!」

襲撃者、政井威光(男子十六番)の罵声に、真澄はまたも舌打ちをした。

「ふん、そっくりそのまま返してやるよ、柔道馬鹿」

「んだとテメェ、投げ殺してやろうか、あぁっ!?」

威光はそう怒鳴ると、身を隠していた木の陰から飛び出し、大柄な威光の大きな手にすっぽりと納まる自動拳銃、USSR マカロフの引き金を引きながら真澄との距離を詰めてきた。
落ち葉を踏みしめる音に混じり、威光が身に付けたごつい装飾品がぶつかり合うじゃらじゃらと不快な音が耳に障った。
真澄はぎりっと歯を食いしばると、コルト・ガバメントの銃口を威光に向けた。
しかし、襲い掛かる銃弾の中、狙いを定めることはできない。
弾は外れ、闇へと消えた。

「ハッ、ノーコンだなぁ、クソメガネッ!!」

「不愉快極まりないけど、お互い様だろ、お馬鹿さん。
 お前の弾も、俺には1つも当たってないよ」

…とは言え、馬鹿みたいに突っ込んでくるのを正面から受けるのは利口とは言えないか…

真澄と威光との体格差は大きい。
10cm弱の身長差があるだけではなく、柔道で鍛え上げられた威光の大柄な体はそれだけで大きな武器になる。
身長では城龍慶(男子九番)には及ばないが、総合して見れば、このクラスで最も体格に恵まれているのは威光だろう。

真澄は地面に置いていた荷物を掴むと、横に跳んだ。
真澄を狙っていた威光の拳は空を切った。

「…この…ちょこまかと…ッ!!」

「そうそう…柔道馬鹿だけじゃなくて喧嘩馬鹿だったんだっけね、政井は」

「テメェ…さっきから聞いてりゃ、人のこと馬鹿にしやがって…ッ!!」

 

2人が出会ったのは、つい数分前の出来事だ。
何の因果か、周りの様子を探ろうと隠れていた場所からそっと2人が顔を出したのは、同時だった。
互いが互いの存在を認識した。

「酒井……か?」

「その声…政井だね」

互いの正体を確認した。
片やクラスを従わせるために頂点に立つ独裁者。

戦闘記録

1 ○ 三枝妃(女子6番) v.s.  浦原舞(女子2番) ×
(11/10 7:17p.m. 浦原舞 死亡)

2 △ 城龍慶(男子9番) v.s.  篠宮未琴(特別参加者) △
(決着つかず)

3 ○ 篠宮未琴(特別参加者) v.s.  道下未来(男子17番) ×
(篠宮未琴、撤退)

4 △ 政井威光(男子16番) v.s.  酒井真澄(男子6番) △
(酒井真澄、撤退)

5 ○ 二階堂哉多(男子13番)
  二階堂悠(女子13番) v.s.  柳田裕華(女子19番) ×
(11/10 11:01p.m. 柳田裕華 死亡)

意味がわからない。
何で、こんなことになっているのか。

 

相模夕姫(女子七番)は、少し離れた所に辻莉津子(女子九番)の存在を認めた。
佐藤史季(男子七番)が探している相手ということで、すぐに史季に教えた。
史季はとても嬉しそうな笑顔を浮かべ、莉津子を迎えようとした。
感動的な再会、のはずだった。

 

 

莉津子は、包丁を握り締めて走ってきた。
なぜか幼馴染の史季の名ではなく、夕姫の名を叫びながら。
その表情は、不敵な夕姫をもぞっとさせた。
怒りが全身から噴き出していた。
しかし、夕姫には莉津子に恨まれるような憶えがなかった。
危険を感じ、回避するために腰を浮かせた。

しかし、夕姫の目の前、史季が立ちはだかった。

「りーちゃん、何を…」

「史季、避けろッ!!」

夕姫は叫んだ。
莉津子も、動こうとしない史季に驚愕の表情を浮かべた。
恐らく、止まろうとしたのだろう。

しかし、遅かった。

包丁は、史季の胸板の中心に、深々と突き刺さった。

 

 

「りー…ちゃん……?」

史季の、とても不思議そうな声。

「ふ…みき……」

莉津子の、消え入りそうな声。

「りーちゃん……どう…して……?」

史季は自分の体から生えている包丁の柄を見下ろし、ゆっくりと顔を上げて、柄を握り締めている莉津子を見つめた。
小さく開かれた口から、気管に留めきれない血液が溢れた。

「ふ…史季…こそ……何で……」

莉津子は包丁を刺しっ放しにしてはいけないと考えたのか慌ててそれを抜き取ると、よろよろと後退し、後ろに生えていた木の幹にどんと背中をつけ、呆然と史季を見つめていた。

顔を上げた史季は、頭部の重さに耐えかねて後ろに倒れかけた。
夕姫はそれを支えた。

「史季、史季…ッ!!
 しっかりしろ、大丈夫かッ!!?」

なんと馬鹿馬鹿しい質問だ。
包丁が刺さったのに、口から血を吐いているのに、大丈夫であるはずがない。
ボタンを留めていない詰襟の中から覗くトレーナーには、じわじわと紅い染みが広がり始めていた。

「姫サマ……僕……どうして…こう…なってるの……?」

史季は震える手で傷を触った。
白い手とグレーの袖口が、あっという間に紅く染まった。

「なん…で……こんなの……」

史季は虚ろな瞳で夕姫を見ていた。
元々白い史季の顔が、更に血の気を失って青ざめている。それに対して口許は自らの血液で真っ赤に汚れ、不気味なコントラストをなしていた。夕姫は史季から視線を逸らした。言葉が出てこない。“幼馴染に刺されたからだよ”――そんな、本人にもわかりきっている答えを口になどできないし、史季もそんな答えは望んでいない。どうして莉津子に刺されたのか、そう訊いているのだから。

「史季、喋るな…手当て…手当てしなきゃ…」

しかし、ここに医者はいない。当然、ただの中学生である夕姫には治療をする技術などない。ただわかるのは、このままでは確実に、史季の命が危ないということだ。どうしよう…どうすれば……どうすれば助かるんだよ……


(左上から)
女子三番・荻野千世
男子八番・宍貝雄大
男子一番・相葉優人
女子五番・小石川葉瑠 第一班

テーマは「必殺技」
本編では戦闘らしい戦闘をできないまま全滅した一班。
せめてここだけでも必殺技とかみんなあればなあ、と。
というかぶっちゃけこの班をラストに描いたのですが、
構図がネタ切れしてたので、こんな感じになりました。
本編で苦しみ続けた優人の笑顔が描きたかったのです。
(左上から時計回り)
女子十一番・奈良橋智子
男子二番・芥川雅哉
女子十七番・水田早稀
男子十五番・日比野迅 第二班

テーマは「元気」
迅の腕に抱きつく早稀が描きたかっただけです←
迅早稀カップルと、マサトモペア、2組の距離感が描けて
楽しかったです。
(左上から時計回り)
女子十九番・山本真子
男子五番・川原龍輝
男子三番・雨宮悠希
女子七番・佐伯華那 第三班

テーマは「Go Forward!」
走る一行を描きたくて、白羽の矢が立ったのがこの班。
悠希がカメラ目線で、華那が「何?」ってなってます。
自称モテメン、けど周りにはわかってもらえていないの悠希を
アピールできました(笑)
(左上から時計回り)
男子十六番・真壁瑠衣斗
男子四番・池ノ坊奨
女子二番・上野原咲良
女子十番・高須撫子 第四班

テーマは…特にないです←
構図に一番悩んだのがこの4人でした。
全員文化系で動きのある絵は合わないし、リーダーを据える
構図は似たものをTOPに置いたばかりだし…
ということでシンプルにしました。
撫子と咲良が一歩間違うと百合になりそうですどうしましょう←
(左から)
男子六番・木戸健太
男子十番・城ヶ崎麗
女子一番・朝比奈紗羅
女子十二番・鳴神もみじ 第五班

テーマは「王と仲間たち」
班ごとのイラストを描こうと思って最初に構図が浮かびました。
椅子、多分高級なんです私の画力が無いだけで←
迸っているらしいカリスマオーラが行方不明…
こうして描くと健太が大きく見えますが、周りが小さいだけ。
(上から時計回り)
女子九番・鷹城雪美
男子九番・松栄錬
男子七番・榊原健吾
女子二十番・湯浅季莉 第六班

テーマは「雪美さまと従者たち」←
バトロワらしく武器を持たせたのは、この4人が仲睦まじい絵を
描けそうになかったからです主に上の人のせいで(笑)
健吾がどう頑張ってもおっさんですありがとうございます←
ちなみに五・六班を描いた時点で私は力尽きました←
(左から)
男子十九番・芳野利央
女子十三番・蓮井未久
女子八番・阪本遼子
男子十一番・田中顕昌 第七班

テーマは「リーダーと仲間たち」
未久の髪色思いっきり間違えましたすみません←某読者さんにかなり前に言われたのですが、私もそうです…利央の髪型がよくわかりません。あと、顕昌を再び描く日が来ようとは…と思ってました。 (左から時計回り)女子十六番・星崎かれん男子二十番・林崎洋海女子四番・如月梨杏男子十二番・内藤恒祐 第八班テーマは「なんかかっこよく描きたい」(笑)この班も仲良しの光景はとても描けないので武器所持。洋海は最初少しだけこちらを見てたのですが、なんか変だったのでやめました…が、正面向けさせればよかったなぁ。唯一顔描いてないですごめんよ洋海。 (左から)男子十三番・原裕一郎男子十八番・横山圭女子十八番・室町古都美女子十四番・平野南海 第九班テーマは「体育祭」学校行事してるところを描きたくて、体育祭が似合いそうなこの班で描きましたが体育祭感があまりないというオチ。解説すると、南海は近くにいた古都美を誘ってスマホで自撮。ユウと圭は二人三脚で足を結んでいるけど行きたい方向が逆なので口論中。 (左上から時計回り)女子十五番・広瀬邑子男子十四番・春川英隆男子十七番・望月卓也女子六番・財前永佳 第十班テーマは「記念撮影」最初カラオケでもさせようかと思ったけど結局こうなりました。画質悪いので見えにくいですが、卓也は永佳の腕を掴んでピースさせようとしてます。なんか家族みたいになっちゃいました。

外から聞こえた悲鳴は、教室に残る者たちの不安をかき立てた。
当然だ、まだ3人しか出発していない。
それなのに、まだ幼い植本邦幸(男子三番)の声も、高く大きな浦原舞(女子二番)の声も、ややハスキーな江南佳菜彩(女子三番)の声も、全て聞こえた。

外で、もう戦いが始まっているということか。
相模夕姫(女子七番)は自分の手がじんわりと汗ばんでいるのに気付き、スカートを握り締めて拭った。

教室の中では、久瀬ゆかり(女子五番)が死んでいる。
道下未来(男子十七番)は芝崎務(担任)を殺害した。
あの後から未来はずっと手をだらんと下げ、俯いている。

プログラムは、既に始まっているのだ。

「女子四番・川西亜由子さん」

滝川哀(担当教官)に呼ばれた川西亜由子(女子四番)は、弾かれたように勢いよく立ち上がった。
荷物を引っつかんで前まで出ると、早口で「あたしたちは殺し合いをする、殺らなきゃ殺られる」という宣言をし、野田浩毅(軍人)からデイパックを分捕ると、足早に教室を出て行った。
恐らく、前に出た佳菜彩と一刻も早く合流したいのだろう。

その次の北修司(男子四番)も同様だった。
前に出る前に、しばらく出発順が回ってこない東海林至(男子十番)の肩を叩き、頭をぐしゃぐしゃと撫で、宣言をすると出て行った。殺し合いをしなければならないという状況になっても、軽音楽部内のバンド“NEWS”の結束力は揺るがないらしい。それにしても。夕姫は改めて隣に座る木下亘(特別参加者)を見た。端正な横顔。だけど、その右頬には大きな刀傷がある。この刀傷には、見覚えがある。これほど大きな傷痕を付けた人間が、そうごろごろといるはずがない。低くないその声も、どこかで聞いた記憶がある。どこかで、会っている。それも、割と最近。だけど、思い出せない。

「男子五番・来栖生馬君」

滝川の声に、夕姫は亘から目を離した。
名前を呼ばれた来栖生馬(男子五番)が、ちょうど出て行くところだった。
生馬とは、家が近所だということもあり、昔からずっと一緒にいた。いつも優しくしてくれた、兄のような弟のような幼馴染だ。生馬は、一度もこちらを見なかった。何度か見えた横顔には、恐怖が張り付いていた。教室内での惨劇が、外での悲鳴が、生馬を恐怖で縛り付けているのだろう。

「生馬…」

小さく名前を呼んだが、最後列からの声が届くはずもなく、生馬はデイパックを抱きかかえて出て行った。暫くして、生馬の悲鳴が聞こえた。何かを喚いているようだったが、言葉は聞き取れなかった。誰かに襲われた?ううん、きっと大丈夫、そんなことはない。もしそうだったとしても、きっと逃げられる。生馬は足が速いから。夕姫は無理矢理自分を納得させた。そうでもしないと、不安に押し潰されそうだった。

「女子六番・三枝妃さん」

隣の席、三枝妃(女子六番)の名前が呼ばれた。妃とは、小学生の頃からずっと一緒にいる、気心の知れた親友だ。夕姫が妃に目を向けると、妃もじっと夕姫を見ていた。

「夕姫……外で……」

“外で待ってる”――妃がそう言いかけたが、夕姫は首を横に振った。こんな状況で待つなんて、危険だ。最初の三連続の悲鳴、生馬の悲鳴――外は既に戦場なのだ。そんな危険な場所に妃を留めておくわけにはいかない。それに――

「駄目だ、次は真澄だから危ない」

そう、妃と夕姫の間には、酒井真澄(男子六番)がいる。あの自己中心的な男は、きっと、容赦無く襲い掛かってくる。そして、剣道部元主将という肩書きは、お飾りではないはずだ。

「早くしろ!!」

野田が怒鳴った。妃は立ち上がって鞄を肩に掛けると、夕姫を抱きしめた。

「…無茶しちゃ駄目よ」
「妃も、元気で」

妃は手を離すと、今度はもう1人の仲間である磯田匡子(女子一番)も同じように抱きしめて何かを呟き、前に出た。

「あたしたちは殺し合いをする、殺らなきゃ殺られる……ってことみたいだけど、あたしはそんなことしないからね、絶対!」

決められた宣言をした後、妃はクラスメイトたちに向き直り、明るい笑顔を浮かべ、手を振って部屋を出て行った。上に立つ者が動揺を見せるべきではない――芝崎に反論する時は情動的に涙が溢れたのだろうけれども、今の妃は少なくとも上辺は落ち着いていた。その姿に安堵する者もいただろう。夕姫もその1人だ。…妃はいつもと変わらない。あたしも、落ち着かなきゃ。冷静に、冷静に。きっと、あの人もそうだっただろうから。夕姫は、3年前にプログラムに参加させられ戦死した従姉、相模晶のことを思い起こした。あの、穏やかな死に顔。極限状況の中、最期まで自分らしくあり続けたに違いない。ずっと憧れてきたんだ。だから、あたしも、あの人のようにあろう。あたしらしく、い続けよう。

「女子七番・相模夕姫さん」

名前を呼ばれ、夕姫は立ち上がった。真澄が出発して2分後、ついに自分の番が来た。鞄を肩に掛け、深く息を吐くと、前に出て行った。

「あたしらは殺し合いをする、殺らなきゃ殺られる…こんなこと言わせて、何になるってんだよ」

夕姫は滝川を睨んだ。しかし、滝川はそれには全く怯まず優美な笑みを浮かべ、言った。

「ふぅん…随分と口が荒いのね、意外だわ」
「うるさいな、アンタには関係ないだろ」

夕姫は滝川にそっぽを向くと、木下亨(軍人)からデイパックを奪い取り、出口へと向かった。これ以上こんなヤツらと話してたら、口が腐る。

「相模さん、注目してるから、頑張ってちょうだい」
「いらないっつーの、死んどけ」

夕姫は悪態を吐くと、部屋を出た。廊下には数人の武装した軍人がおり、出口へと導かれた。なるほど、仮に武器を持った生徒が襲い掛かってきても、あっという間に蜂の巣にできるからやめておけ、という無言の牽制をしているのだ。

外に出ると、日の出はまだだが徐々に夜が明けてきているのか、外の様子は大よそ確認できた。
夕姫はそこで初めて、今が朝の5時なのだということを知った。
ということは、半日程寝ていたということか。

さあ、どうするべきか。

夕姫はこれからのことを考えようとし――ふと目の前に視線を止めた。
誰かがこちらに背を向けてしゃがんでおり、その奥で誰かが倒れていた。

誰だ…?

「相模…そうか、2分経ったのか」

しゃがんでいた誰かが立ち上がった。
右目を隠すほどに伸びた前髪、銀縁が光るメガネ、いつも変わらない不機嫌そうな面――振り返ったのは、夕姫の前に出発した真澄だった。

「真澄…それ、誰…?まさか、アンタ…」

夕姫は真澄の奥で倒れている誰かを顎で指した。真澄はふんっと鼻を鳴らした。

「心外だな、俺じゃない。コイツ…植本は、俺が来た時にはもう死んでたんだよ。胸を一突き、それだけみたいだよ」
「ユキ……」

最初に教室を出た邦幸。だけど、まだ出発してから15分ほどしか経っていない。それなのに、もう、誰かに殺されてしまったのか。邦幸の声が聞こえたのは、総合出席順で邦幸の次にあたる舞が出た後だった。その次の佳菜彩の声が聞こえた時も、舞の声は聞こえた。その時には、邦幸の声は聞こえなかった。つまり、佳菜彩が出た時には、すでに死んでいたのか。そうなると、邦幸を殺害したのは――

「舞が…殺った……?」
「へぇ、やっぱり相模もそう思う?まあ、あの女はやると思ってたけどね」

真澄は肩をすくめてみせた。“胸を一突き”、つまり、真澄は邦幸の亡骸をじっくりと見たということ。それなのに、動揺が見られない。やっぱり、コイツは、ヤバい…

「ものは相談なんだけど」

珍しい、あの自己中心的男の真澄が人に相談とは。気味が悪い。

「何だよ」
「そう邪険にしないでよ。あの転校生たちのこと、どう思う?」

真澄の魂胆が見えない。とりあえず、会話を続けてみるか。

「さあ…ただ、あの2人を倒せば生き残ることができる…そういう条件を付けるってことは、それなりにできるってことじゃない?」

真澄はククッと笑った。真澄が夕姫に笑顔を向けたのは、これが初めてではないだろうか。笑顔は人を幸せにするというが、真澄のそれはそんなものではない。背筋が凍る思いすらする。

「さすが、相模は利口だね。ある程度はそうだろうと思っていたけど、生馬が絶賛するだけのことはある」
「生馬…そうだ、生馬は…ッ!?」
「いないよ。こんな植本見て、びっくりして逃げたんじゃない?」

確かに、真澄の言う通りかもしれない。
外に出て最初に目に入ったのがクラスメイトの亡骸なんて、冗談じゃない。中にいるときに聞こえた生馬の悲鳴は、恐らく邦幸を見たからだ。そして、恐怖で逃げ出した――そう考えるのが妥当であり、生馬が生きていることを望む夕姫の希望でもある。

「話を戻すけど、いい?」
「…戻せば?」
「…本当に、強気で利口だね、相模は。さすがは“姫”というところか。言っとくけど、俺、相模のそういうところは認めてるんだ」
「ふぅん、それはどうも」

夕姫はそっけなく返した。ただ、その視線はじっと真澄を捕らえていた。真澄が妙な素振りを見せないか、じっと観察していた。真澄は続けた。

「このプログラムの生き残りは、最大3人。でも、転校生を1人で相手をする程、俺は無謀じゃない」
「へぇ…だから、何?まさかとは思うけど、アンタと組めって?」

真澄が、笑みを浮かべ――視線を夕姫から逸らした。思わず、夕姫も真澄の視線を追った。

「あれ、姫サマと…真澄ちゃん?」

既に、夕姫が教室を出てから、2分が経過していた。次の出発者、佐藤史季(男子七番)もここに辿り着き、夕姫と真澄という奇妙な組み合わせを不思議そうに見ていた。普段と変わらない、ぼーっとした表情で。

「史季…そっか、ここで喋ってたから2分経ったの――」

嫌な予感がした。夕姫はばっと振り返った。笑顔を浮かべた真澄が、両腕をこちらに出していた。その先、あまり焼けていない白い手に握られていたのは、芝崎が持っていたのと似た物、それよりも一回り大きい――銃だった。それはコルト・ガバメントという名の大型自動拳銃だったが、そんなことを夕姫が知っているはずがないし、そんなことを考える余裕もない。

「史季…ッ!!」

叫ぶと同時に夕姫は史季に飛び掛り、右手で頭を思いっきり押して体を倒させ、自らもその上に覆い被さった。史季は後頭部を強打するかと思ったが、肩から掛けていた学校指定鞄とデイパックがクッションの役割を果たし、打たずに済んだようだ。

相模夕姫(女子七番)は跳ね起きた。
ゆっくりと寝ていたら狙い撃ちされる。
自分の下敷きになっていた佐藤史季(男子七番)の腕を引っ掴むと、史季が起き上がるのも待たず柱の影に引きずり込んだ。

「史季、怪我は?」

「あいたた…押し倒すなら押し倒すって言ってよぉ…」

史季は後頭部を摩りながら言った。
鞄が史季の下敷きになっていたので後頭部殴打で死亡、というような事態にはならなかったが、確かに打ち所が悪ければ危なかった。
夕姫は「ごめん」と謝ると、柱の陰からそっと顔を覗かせた。

大型自動拳銃コルト・ガバメントでプログラム開始以降最初の銃声を鳴らした酒井真澄(男子六番)は、発砲したことで両腕を襲った反動のダメージを軽減させるためか、腕をぶらぶらと振っていた。
その目は、じっと夕姫たちのいる柱を見据えていた。

「組む? 俺が? お前と?
 馬鹿言うなよ、何で俺がお前らなんかと手を取り合わなきゃいけないの。
 俺はお前らとは違うんだ、手助けなんかいらないね」

吐き捨てるように言うと、真澄は鼻で笑った。

違う?
一体何が。
アイツだってあたしだって、同じ中学3年生じゃん。
…気に入らないな。

真澄が再びコルト・ガバメントを構えるのを見て、夕姫は顔を引っ込めた。
直後、二度目の銃声が響き、柱の白い塗装が剥がれた。
夕姫は舌打ちをすると、デイパックを開け、中を漁った。

「じゃあさ、真澄!
 アンタは、アンタが認めるあたしをどうしたいわけ!?」

叫びながら、デイパックの中をまさぐった。
金属らしきものに指先が触れ、それを取り出した。

「姫サマ、それ…」

不安げに呟いた史季と目を見合わせ、ごくりと唾を呑んだ。
銀色に光るそれは、真澄が持っている物よりは小さいが、銃だった。
しかし、装弾はされていないようで、試しに何もない所に向けて引き金を引いたものの、何も発射されなかった。

「俺が、君をどうしたいかって?
 頭の切れる君は、きっと、俺の障害になる。
 だから…今、ここで、死んでもらいたいんだッ!!」

真澄の足音。

ヤバい、このままだと…ッ!!

弾を込めている時間などない。
そもそも、生まれてこの方見たことなど無かった道具を、取扱説明書すら見ずに使いこなすなんてできっこない。
夕姫は銃をデイパックにしまうと、ファスナーを閉めた。
柱の陰から飛び出し、攻撃は最大の防御とばかりに真澄に飛び掛った。
真澄が発砲するが、弾は幸運にも夕姫の艶やかな黒髪の先を掠めただけだ。
夕姫は力任せにデイパックを振り回す。
それなりに物が詰め込まれたそれは、真澄の側頭部を直撃した。

「ぐ…ッ!!」

真澄は体のバランスを崩し、その場に膝を付いた。

「真澄ちゃん…!!」

柱の陰にいた史季が飛び出してきたが、その腕を夕姫は掴んだ。

「逃げるよ、真澄はやる気だッ!!」

「う、うん…あ、待って待って、姫サマ!
 にんにん忍法、煙玉ーっ!」

史季は呑気な声でそう叫ぶと、右手に持ったライターを、左手に握った野球ボールほどの大きさの球の先から伸びる紐に近づけた。
そして、それをその場に置いた。
紐を燃やした火が、球に点いた。
途端に、球から大量の煙が噴き出した。

「な…何だこれはッ!!」

煙の向こうで、真澄がそう叫び、むせていた。夕姫は煙だらけの光景を唖然として眺めていたが、史季に手を握られたことで我に返り、外へ向けて駆け出した。のんびり屋の史季を引っ張り、夕姫は走った。走りながら、ふと先程の出来事を思い返し、肩越しに史季を見た。

「忍法煙玉って…あれ、忍法でも何でもないじゃん!!」



「く、来るな……来るなですっ!!」
「わぁああぁっっ!!」

「は、初音! 危ないです、止めて下さいっ!」
「来るな! 来るな! 
来るな来るな来るなぁああっっ!!」

「っ……!」

ナイフを振り回しながら
近付いてくる初音に、玲が息を呑む。
初音が錯乱するという予想外の事態に、
為す術なく後ずさる。

「お……落ち着いて下さい! 初音っ!」
「うわぁああぁああぁぁっっ!!!」
「来るな、[ピーーー]、死んじゃえぇええぇっっ!!!」

「初音っ……!」
もはや玲の声すら届いていないのか、
初音が泣き叫びながらナイフを振るう。

玲からすれば、それを回避すること自体は容易い。
ナイフで襲われることよりも、むしろあの
大人しかった初音がここまで変わったことの方が驚きだった。

一瞬驚愕に身をすくませたところに、初音の刃が迫る。
「あぁあああぁぁっっ!!! [ピーーー]ぇええええ!!!」

そう叫んで飛び掛る初音を、玲は思わず突き飛ばした。
「や、やめてください!」
「あっ!?」
日々鍛え上げられた玲の膂力が、初音の小さな体を弾き飛ばす。

初音がたたらを踏み、よろめいたその先には、崖が――

「初音! 危ない!」
玲が刀を投げ出し、初音を捕まえようと手を伸ばす。
しかし、その手は空しく空を切り――

「きゃあああああ!」

「初音ぇええぇぇぇっっ!!!」
初音は崖下へと真っ逆さまに落ちていった。




※注意書き※
当サイトにはENシリーズとFCシリーズがあります。
同じ人物が複数作に出ているので、前を読まないとわからないことがでてきます。
流れとしては、FCシリーズ→ENシリーズになります。
(FC4は繋がりが薄いので、単独で読んでも大丈夫かと)

 

 

FATED CHILDREN

 

1*1995年度(完結済)
?はじまりの唄?
(神奈川県平沢市立菊谷中学校3年A組 男子20名・女子20名 計40名)

 

2*2002年度(完結済)
?トモダチ?
(茨城県北浦市立桜崎中学校3年1組 男子22名・女子18名 計40名)

 

3*2000年度(完結済)
?護るべきヒト?
(神奈川県四宮市立篠山中学校3年4組 男子19名・女子20名 計39名+??)

 

4*1996年度(完結済)
?誰が為に生きる?
(静岡県清水市春日宮中学校3年C組 男子20名・女子20名 計40名)





ENDLESS NIGHTMARE

 

1改*1998年度(完結済)
?悪夢の始まり?
(千葉県船海市立船海第二中学校3年5組 男子19名・女子21名 計40名)

 

2*2001年度(完結済)
?醒めない夢?
(千葉県船海市立船海第一中学校3年3組 男子18名・女子22名 計40名)

 

3*2001年度(完結済)
  ?悪夢の終わり?
(群馬県桐生市立巴ヶ丘中学校3年2組 男子20名・女子20名 計40名+2名)





OTHER

 

2012年度(中盤戦終了)
?月に叢雲、花に風?
(東京都私立帝東学院中等部3年A組 男子20名・女子20名 計40名)

 


FOOD BATTLE ROYALE
?喰わなきゃ喰われる?
(EN1・EN2・FC1・FC2選抜 男子20名・女子20名 計40名)


男子2番 柏谷天馬(かしたに・てんま)
支給武器 ???
被害者 ???
加害者 ???
●可愛い系の容姿とは裏腹に、ツンツンした性格。クールっぽく振舞っているが基本子供っぽい。
●かっこつけているのに「可愛い」と言われてしまう。
●中條晶子(女子2番)に好意を寄せている。自分が晶子より背が高くなったら告白する予定。

外見特徴 ・身長160cm
・ブルーのピンで髪を留めている。
・大きくなる予定で入学当初に大き目の制服を買ったが、今でもだぼだぼ。
部活動 バスケ部

女子2番 中條晶子(ちゅうじょう・あきこ)
支給武器 ???
被害者 ???
加害者 ???
●クールでしっかり者。世話焼きの、お姐さんタイプ。
●口数は少ないが、根は優しい。危なっかしい子を放っておけない。
●神尾龍之介(男子3番)とは幼馴染で恋人同士。だが恥ずかしいので誰にも話していない。
●成瀬萌(女子3番)とは折り合いが悪い。

外見特徴 ・身長165cm
・黒髪をいつもお団子ヘアにしている
部活動 陸上部

>>165
発見されなければ裁判すら起きない
だから>>164に繋がる

167 :枯れた名無しの水平思考:2013/11/23(土) 15:43:17.19 ID:fs82gkrC0
1のラストで苗木たちは外の世界にでた後、江ノ島の死体は散々凌辱された上に切断され手首部分だけ
狛枝が戴いて自分の手にしたり、その他、目をくりぬいたりいろいろグロい扱いされていたが、
死んだ舞園たちの死体は腐る一方だったんだろうか。こっちも凌辱されたのか

数多くの絶望達がカリスマである江ノ島の遺体目当てにいっぱい乗りこんで凌辱してるぐらいだから
苗木たちが死んだ生徒たちの遺体持ち出して火葬や土葬する余裕はないだろうし。で、安置所で未だに
安置されてるってのもなさそう。外から絶望たちが大挙して乗り込んだならそれは考えにくい。

168 :枯れた名無しの水平思考:2013/11/23(土) 15:44:37.37 ID:oOYE0FB70
うっかり殺しちゃったけどアリバイ無いし俺アホだから皆を欺ける自信ないし
もういい、オシオキされたくないから
学園(or島)で一生を送る! って奴の方が
死体隠滅のメリットがあるか

169 :枯れた名無しの水平思考:2013/11/23(土) 16:06:06.15 ID:zbCFdeE40
いっそ平和的だったり可愛い手段で相手を絶望させてほしいな

お化け苦手な奴を全員同じ部屋に閉じ込めてホラー映画や心霊現象見せたり

170 :枯れた名無しの水平思考:2013/11/23(土) 16:13:09.48 ID:N3ParWNm0
>>167
とにかく凌辱と言いたいのはわかった

171 :枯れた名無しの水平思考:2013/11/23(土) 16:15:04.05 ID:NN7rdqmp0
お化け苦手な奴ってそんなにいないような?

172 :枯れた名無しの水平思考:2013/11/23(土) 16:19:31.72 ID:fs82gkrC0
>>170
しょうがないじゃないか 原作側がそういう行為を強調したんだし、下の後始末の話題でそれを避けて通れない。


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603 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:39:31.81 ID:wGHczJTn0
SS編の白哉とか恋次の超えられない壁で一護のボスで決着は引き分け臭い相打ちで負けた後も妹助けたりする優遇されまくりキャラだったじゃん
今更取り戻せる訳がない

604 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:42:28.06 ID:5J1GBr9H0
もうあの時間は終わって、済まぬも人生と向き合う時なんだ

605 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:48:23.98 ID:qr4l5hoY0
オレはむしろSS編の白哉より月島戦や能登戦の白哉の方が好きだな
月島戦は勿論カッコ良かったけど
能登戦もネタ扱いされてるけど普通に良かった
ま、まぁ・・・生きちゃったけどな・・・

606 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:48:42.61 ID:N1O/1ThRi
零番隊強すぎ設定のせいでなんかいまいち緊張感の無い話になっちまったよな
ユバーハも何故か小者っぽい印象だし

607 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:51:21.35 ID:zNXUb7vH0
わんわん勝ったのか意外

608 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:52:42.27 ID:ykmmdxtc0
零番隊が敵になるなら済まぬも敵になるよね
湯上り直後で今回の戦いに参加できるとは思えないしそんな気がするわ
平子も今回は出番ないみたいだし

609 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:53:32.70 ID:pFQMFsTV0
千本にぎりっ屁で勝利はオサレだったね

610 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:53:53.01 ID:UQrCikGx0
マユリに凄い恨みを持ったクインシーとか出てくれば燃える展開になりそうだけどな


石田てめえはもういい

611 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:58:21.41 ID:5WeX0Ogo0
そんなやつがいるなら真っ先にマユリのとこ行きそうだし
そもそもあいつらに仲間意識あるのかも怪しい

612 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:59:25.26 ID:wGHczJTn0
>>606
零番隊が出た辺りでは十三隊vs零番隊と一護vs霊王が終着点かなと思ったんだが
どうにも敵にならなさそうなのがな

613 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 15:59:34.30 ID:eXF46Mrt0
剣八って卍解無しスタイルを最後まで貫き通すのかな

614 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 16:00:15.91 ID:5J1GBr9H0
冬眠してたクインシーってマユリ恨んでるの?

615 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 16:01:09.42 ID:Z3RwsPtH0
銀城は一護の力を奪った
月島は一護の過去を奪った

浦原「親が子供の将来を奪うかもしれない」の意味はなんなのか

616 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 16:03:30.25 ID:YZHlr7AD0
一護が霊王を敵にしても、白哉は敵にならなそう
一護対白哉の再戦焼き直しは胸熱だから師匠ならやるかもしれないけど

617 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 16:09:36.49 ID:6iWIvpVji
あれだけ済まぬ…とか頼む…しといて今更敵に回られても失笑もんでそ
戦線復帰して活躍する以外は何をやってもネタにしかならないレベル

618 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 16:10:04.79 ID:qr4l5hoY0
白哉「悍ましき無様を許してくれ・・・頼む・・・」
   ↓復活
白哉「永らえたからには上せるに足る力を身につけねばなるまい」
   ↓
零番隊に洗脳され敵対

とか流石に可哀想だろww

619 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 16:12:32.66 ID:UQrCikGx0
>>612 と見せかけて裏切る展開が大好きな師匠だぞ 訣別譚も裏切り展開が二つ、三つあると思ってる ガチで

620 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土) 16:12:40.43 ID:ykmmdxtc0見えざる帝国のクインシーは瀞霊廷の貴族死神みたく 影の中で生まれ育ったんだろう ロイドが生まれたのも影の中の医療施設じゃね 過去に直接死神と戦ったり恨みがあるのは陛下以外いないんだと思う 621 :名無しさんの次レスにご期待下さい:2013/11/23(土)16:19:48.95ID:NTFv/VMZ0月島さん味方ならみんな超修行した過去かなんかを挟み込んでもらえばいいのにな 123 KB [ 2ちゃんねる 3億PV/日をささえる レンタルサー\877/2TB/100Mbps]新着レスの表示掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50名前: E-mail (省略可) : read.cgi ver 05.2.2.0 2013/10/11 あっク ★FOX ★DSO(Dynamic Shared Object)

2013.11.20
月に叢雲、花に風
62)貴方のためなら
63)誇りがある限り
中盤戦、終了
2013.11.10
月に叢雲、花に風
61)たった一人の友達
2013.11.04
月に叢雲、花に風
60)虫の知らせ
2013.10.01
月に叢雲、花に風
59)貴方がいてくれるなら
2013.08.13
月に叢雲、花に風
58)届かぬ言葉
2013.08.02
月に叢雲、花に風
57)一番の望み
2013.07.07
月に叢雲、花に風
55)傍にいるよ
56)傍にいて
2013.06.09
月に叢雲、花に風
54)罪滅ぼし
2013.06.06
月に叢雲、花に風
53)一番怖いこと
人気投票設置
お気軽に投票お願いします!
2013.04.22
月に叢雲、花に風
52)もう一度、立ち上がれ
2013.04.13
月に叢雲、花に風
51)王の御許へ集う者達(5)
2013.03.28
頂き物1点UP
さいさん、ありがとうございます!
2013.03.24
13周年ありがとうございます!!
TOP絵変更
2013.03.13
月に叢雲、花に風
49)一握の勇気
50)バイバイ
2013.02.10
月に叢雲、花に風
48)君に幸あれ
2013.02.03
月に叢雲、花に風
47)リーダーの命の重さ
2013.01.2446)傷心の王2013.01.18月に叢雲、花に風44)王の御許へ集う者達(3)45)王の御許へ集う者達(4)2013.01.07月に叢雲、花に風43)君と雪の道を進む2012.12.28月に叢雲、花に風42)願いのために2012.11.14月に叢雲、花に風41)人を殺した罪2012.11.10月に叢雲、花に風40)せめて笑顔で2012.10.18TOP絵変更2012.10.12月に叢雲、花に風38)耳を塞ぎたい言葉39)雪と桜2012.09.2137)護るはずだったのに2012.09.1936)大切な貴女2012.09.1435)王の御許へ集う者達(2)
2012.08.1934)君は僕の光2012.08.1633)元気の源2012.07.3132)秘めた想い2012.07.1831)友との別れ2012.07.0630)誇り2012.06.2929)王の御許へ集う者達(1)2012.06.2428)賽は投げられた2012.06.1426)送る言葉27)絶対王政2012.06.1125)偽りの友情2012.06.0824)束の間の平和2012.05.2523)生きるための覚悟TOP絵変更前TOPを絵へ2012.05.2322)世界を敵に回しても2012.05.20月に叢雲、花に風21)生への執着中盤戦開始2012.05.04月に叢雲、花に風20)護るための力試合開始、終了2012.05.01月に叢雲、花に風19)ただ一人の親友2012.04.28月に叢雲、花に風18)護る決意2012.04.26月に叢雲、花に風17)どうして2012.04.22月に叢雲、花に風16)愛しい君の為2012.04.20月に叢雲、花に風15)友への想い2012.04.16月に叢雲、花に風14)上辺の繋がり2012.04.13月に叢雲、花に風13)好敵手2012.04.11月に叢雲に風11)我が道を行く12)最初の銃声2012.04.04月に叢雲、花に風10)別離2012.03.30月に叢雲、花に風9)チームバトル2012.03.28月に叢雲、花に風8)籠の中の鳥達2012.03.23月に叢雲、花に風7)最後の憩い2012.02.24月に叢雲、花に風3)導く手4)掴めぬ手5)届かぬ手6)繋ぐ手プロローグ終了2012.02.20オリバト『月に叢雲、花に風』開始1)右手に銃を2)他己紹介生徒詳細絵に前TOP絵を収納2012.01.27ENDLESS NIGHTMARE ?番外編頂き物3点UP2012.01.15ENDLESS NIGHTMARE ?126)後悔なんてない127)希望の兆し128)貴方の存在が全て完結。お付き合い頂きありがとうございました2012.01.11ENDLESS NIGHTMARE ?123)全ては貴女の為に124)追及125)怒りと疑問フィニッシュ、終了2011.12.23ENDLESS NIGHTMARE ?
121)合流と別れ122)赦さない2011.12.15ENDLESS NIGHTMARE ?119)護るための戦い120)女王の誇り
2011.12.06ENDLESS NIGHTMARE ?
118)戻ってきて2011.12.01ENDLESS NIGHTMARE ?
117)存在理由2011.11.23ENDLESS NIGHTMARE ?
116)ゆさぶり2011.11.18ENDLESS NIGHTMARE ?115)さよなら大好きな人絵に贈り物1点カイさん完結おめ!2011.11.16ENDLESS NIGHTMARE ?114)あきらめのいろ2011.11.09ENDLESS NIGHTMARE ?
113)戦場へフィニッシュ突入2011.11.02ENDLESS NIGHTMARE ?112)知らぬは罪終盤戦、終了次回作「空に叢雲、花に風」名簿公開2011.10.27ENDLESS NIGHTMARE ?111)大切な君の為なら
2011.10.24ENDLESS NIGHTMARE ?
110)人間兵器の力2011.10.20
ENDLESS NIGHTMARE ?109)政府の掌の上で2011.10.14ENDLESS NIGHTMARE ?108)心よ壊れないで2011.10.05ENDLESS NIGHTMARE ?107)3年越しの理解2011.09.23ENDLESS NIGHTMARE ?106)俺の優しい友達2011.09.16ENDLESS NIGHTMARE ?104)護るということ105)世界一大切な君リンク1件追加2011.09.14ENDLESS NIGHTMARE ?103)本当の笑顔2011.09.02ENDLESS NIGHTMARE ?
102)似て非なる君と私2011.08.29
ENDLESS NIGHTMARE ?101)優しい友人2011.08.22ENDLESS NIGHTMARE ?100)君が好き
頂き物1点UP2011.08.16ENDLESS NIGHTMARE ?99)揺れる思い2011.08.12ENDLESS NIGHTMARE ?
98)因果応報2011.08.08ENDLESS NIGHTMARE ?97)助っ人登場
2011.08.05ENDLESS NIGHTMARE ?
96)諦めない2011.08.02
ENDLESS NIGHTMARE ?
95)帰りたい2011.07.26ENDLESS NIGHTMARE ?94)こんな自分が大嫌い2011.07.14ENDLESS NIGHTMARE ?93)僕の正体リンク1件追加2011.07.03ENDLESS NIGHTMARE ?92)傷痕の謎2007.05.27サイトリニューアル

2003年 山梨県住岡中学校3年5組
番号 男子 番号 男子 番号 女子 番号 女子
01
愛川優希(あいかわ ゆうき) 02
今村遥斗(いまむら はると) 01
赤松啓菜(あかまつ けいな) 02
東月姫(あずま るな)
03
内田真琴(うちだ まこと) 04
大前克(おおさき まさる) 03
域原祈星(いきはら きらり) 04
乾楓(いぬい かえで)
05
風間太一(かざま たいち) 06
柏原蓮(かしわら れん) 05
宇美英奈(うみ えいな) 06
江碕栞(えざき しおり)
07
菊本大輝(きくもと たいき) 08
蔵本春季(くらもと しゅんき) 07
大谷汐(おおたに しお) 08
神南凛(かみな りん)
09
品川勇介(しながわ ゆうすけ) 10
鈴木涼磨(すずき りょうま) 09
近衛志麻(このえ しま) 10
榊原玲那(さかきばら れいな)
11
瀬田隼人(せた はやと) 12
高橋遊里(たかはし ゆうり) 11
白井海愛(しらい まりあ) 12
杉村美陽子(すぎむら みよこ)
13
手塚湊馬(てづか そうま) 14
中岡歩(なかおか あゆむ) 13
束原瑚々(つかはら ここ) 14
樋田冴江(とよだ さえ)
15
西岡大輔(にしおか だいすけ) 16
野原羽(のはら つばさ) 15
中本月愛(なかもと しあ) 16
野坂夕映(のさか ゆえ)
17
星野空(ほしの そら) 18
牧野瑠羽(まきの るう) 17
花田唯音(はなだ いおん) 18
本城七瀬(ほんじょう ななせ)
19
本江冬樹(もとえ ふゆき) 20
桃瀬葉月(ももせ はづき) 19
山上愛華(やまうえ あいか) 20
雪本未宇(ゆきもと みう)
21
矢口正悟(やぐち しょうご) 22
片瀬ツバサ(かたせ つばさ) 21
米倉柚菜(よねくら ゆな) 22
木之本冬実(きのもと ふゆみ)

女子八番 神南凛(かみな・りん)

支給武器 煙幕弾
被害者 なし
加害者 なし(爆死)
死因 首輪爆発による爆死

最終行動 教会にて、木之本冬実(転入生)と接触。品川勇介(男子9番)、域原祈星(女子3番)、束原瑚々(女子13番)とも接触。その後、花田唯音(女子17番)の死を伝えられ、動揺を隠せなかった。唯音にライバル心を持っていた。樋田冴江(女子14番)の死によって首輪が作動する。
友人関係 --
所属部 ダンス部
備考 気が強く怖いもの知らずで何でも挑戦する。


私立青奉中学校について

 

 福岡県内では中くらいの偏差値を持つ私立の中学校。一学年五クラス、一クラス四十人前後。三学年合わせて六百人前後の規模の中学校。その中で、一組は“特進クラス”として、成績優秀な生徒が集められて構成されるクラスとなっている。
 また系列で私立青奉小学校もあり、それは一クラス約三十人、三クラスで計九十人の構成となる。大体の生徒は、そのまま青奉中学校へと進学する。(中学校から公立に行くことも可能ではある)

 

 授業料が他校に比べて安く、制服も中々可愛い上に、駅の近くに学校があることから、毎年結構人気がある。その人気の背景には、”プログラムに選ばれないために”という理由で、私立に入れる親も少なからず存在するためということもある。

 

 その中でも、特に入学時の成績が優秀な生徒は“特待生”として授業料を免除される。毎年約十人ほど選ばれる。
(今作では、有馬孝太郎、加藤龍一郎、澤部淳一、 須田雅人、冨澤学、江藤渚、久住梨華、曽根みなみ、橘亜美、細谷理香子)
 しかし、成績がある一定を保てないと、特待生としての資格がなくなり、免除もなくなる。また、特待生は辞退することも可能。(佐伯希美は入学時にこれを辞退)

 

 制服は、男子は紺のブレザーに白のカッターシャツ、青地に黒のチェックのズボン。ネクタイは青一色。胸ポケットには校章の刺繍が施されている。
 女子は紺のブレザーに、白の丸襟のシャツ。スカートは男子と同じ柄。また女子は青地のネクタイとリボンがあり、どちらをつけてもよいが、付けないのは校則違反となる。同じく、胸ポケットには校章の刺繍が施されている。

 

 また、アルバイトは原則禁止。家庭事情などで財政的に困難な場合、学校側に申請すれば、早朝の新聞配達のアルバイトのみすることが可能。

 

?部活?
 運動部…野球部(男子)、サッカー部(男子)、バスケ部(男女)、バレー部(男女)、テニス部(男女)、バドミントン部(女子)、陸上部(男女)、剣道部(男女)、空手部(男子)、柔道部(男子)、卓球部(男女)、水泳部(男女)
 文化部…吹奏楽部、パソコン部、華道部、茶道部、美術部、演劇部、書道部、放送部(全て男女)

1班 男子一番・相葉優人 男子八番・宍貝雄大 女子三番・荻野千世 女子五番・小石川葉瑠
2班 男子二番・芥川雅哉 男子十五番・日比野迅 女子十一番・奈良橋智子 女子十七番・水田早稀
3班 男子三番・雨宮悠希 男子五番・川原龍輝 女子七番・佐伯華那 女子十九番・山本真子
4班 男子四番・池ノ坊奨 男子十六番・真壁瑠衣斗 女子二番・上野原咲良 女子十番・高須撫子
5班 男子六番・木戸健太 男子十番・城ヶ崎麗 女子一番・朝比奈紗羅 女子十二番・鳴神もみじ
6班 男子七番・榊原賢吾 男子九番・松栄錬 女子九番・鷹城雪美 女子二十番・湯浅季莉
7班 男子十一番・田中顕昌 男子十九番・芳野利央 女子八番・阪本遼子 女子十三番・蓮井未久
8班 男子十二番・内藤恒祐 男子二十番・林崎洋海 女子四番・如月梨杏 女子十六番・星崎かれん
9班 男子十三番・原裕一郎 男子十八番・横山圭 女子十四番・平野南海 女子十八番・室町古都美
10班 男子十四番・春川英隆 男子十七番・望月卓也 女子六番・財前永佳 女子十五番・広瀬邑子
1班リーダー変更 : 荻野千世→相葉優人
10班リーダー変更 : 春川英隆→財前永佳
5班リーダー変更 : 城ヶ崎麗→鳴神もみじ

とある県のとある中学校で入学して間もないが、初々しい制服を着こなした少女が小学校からの友達と一緒に下校していた。変わりなく楽しい雑談を少女は進めていたが、相手が暗い雰囲気でぽつりと口に出す。

「ねえ、あんた心配でしょ?輝丹君のこと」

葵輝丹(男子3番)の名前を出され、少女は表情を曇らせた。みんな知っているのだ。ニュースで流れていた青空学園の5年A組がプログラムに選ばれて、現在それも進行中であると。別のクラスだけれど、男子生徒が落ち込んでいたり、同じクラスの男子が誰とも口を開かなくなったり。確かなことではないが、青空学園の生徒と関わりのある人達が自分を含めてこの学校に何人かいるということだった。少女は呻くように言った。

「……輝丹、今頃何しているのかな」

信じたくなかった。ずっと記憶に残っている名前が、ニュースのプログラム参加者名簿に載っているなんて。最初見たときは何かの間違いかと思った。何度も友達に確認したり、新聞を買ってまで何度も。
だが、確かにあった。

葵輝丹、と。


何しているのかなんて考えなくてもわかる。きっと誰かを殺して回っている。[ピーーー]ことがどんなに重いかわかっての上で。でも言われた。友達にあんたが信じてあげなきゃって叫ばれて。ただ、受け止めたくなかった。


どうか無事でいて。
私のこと、覚えていて。
会って、そして言ってほしい。
生きている意味を。

「行こう行こう、カラオケ!考えてもしょうがないでしょ、ね?」
「……そうだね」

全てが終わったら、彼のところへ行かなくちゃ。

少女はこっそりと心の中で決めていた。どっちにしようとも。


【残り:20人】

 人間2本の足で大地を踏むのが1番だなっ!!」

「…何を大袈裟な」

大きく息を吸い込み肺を新鮮な空気で満たしながら大きく伸びをした望月卓也(男子十七番)は、感動の言葉と共に両足で何度もジャンプをした。
その隣では親友の1人である春川英隆(男子十四番)が苦笑しながらも、同じように大きく伸びをしてから軽く身体を捻ってストレッチをしていた。

卓也たちが今いる場所は、高速道路のサービスエリアだ。
私立帝東学院は大東亜共和国有数の名門校だが、その評判を定着させた所以は富裕層の親が金を積めば入ることのできる学校というわけではなく、頭脳や才能がある者には積極的に奨学金を出したりその他にも支援制度が充実していることにより、たとえ家がそこまで裕福でなくとも入学することができる門の広さにあるだろう。
一般家庭で子どもを通学させている親が金銭面でできるだけ苦労しないようにという配慮がなされているので、学校行事でも有名私立だからといって高級感があるわけではなく、内容は一般の公立中学と大差ない。
修学旅行も、普通の4列シートのバスにクラス毎に分かれて乗車して京都を目指し、普通の旅館に宿泊しながら観光や学習を行うという予定になっている。
今朝は早い時間に学校に集合してバスに乗車し、ひたすら西に向けて走ってきたが、時計が午後0時を回ったところで昼休憩のためにサービスエリアに入ったのだ。

「昼飯何にしよっかなー、ラーメンとかないかな!」

明るい茶色に染めた髪と間から覗く耳に開けられた両耳計4個のピアス、ロザリオと左中指のごつごつとしたシルバーリング、カッターシャツの前は全て開けて中に着込んだ赤いTシャツを見せ、学校指定のブラウン系のチェック柄のズボンは膝下まで捲り上げるという、お坊ちゃんからは程遠い出で立ちをした内藤恒祐(男子十二番)が卓也と英隆を追ってバスから降りてきて、辺りを見回した。

「フードコートがあるって先生言ってたから、中にあるんじゃない?
 俺うどんとか食べたいな、あるかな」

恒祐の後ろを追ってきたのは、田中顕昌(男子十一番)。
派手な恒祐といつも一緒にいるとは信じがたい程に大人しい容姿と控えめな性格で、細く垂れた小さな目はとても優しく見る者をほっとさせる。

「あるんじゃないの、定番だしさ。
 俺も天ぷらうどんとか食べたいなぁ」

「なあ恒ちゃんよ、あそこにご当地ラーメンって書いてね?
 せっかくだしアレ食おうぜ!」

更に雨宮悠希(男子三番)と川原龍輝(男子五番)が降りてきた。
悠希は非常に爽やかで声や表情だけでなく性格も優しい上に文武両道なのだが、少々ナルシストな面がある。
しかし、それが憎めないどころか好感が持ててしまうのは、悠希のナルシスト発言をいつも龍輝が面白おかしく茶化すからかもしれない。
龍輝は学年トップクラスの運動能力と太陽のような明るさを持つムードメーカーの1人で、特に落ち着きのない恒祐の手綱を持ちコントロールしたり控えめな顕昌をリードするなど、皆の先頭に立つタイプの兄貴肌だ。

「元気だなお前ら…ラーメンとかマジ無理、勘弁してよもー…」

弱々しい声を吐いているのは、相葉優人(男子一番)。
いつもはへらへらとした笑顔を浮かべている優人だが、今はその顔は青ざめている。
青縁眼鏡に青白い顔だなんて青々しているな――などと卓也は一瞬思ったのだが、本人はバス酔いでふらふらしているので笑うのは失礼だろう。

そんな優人を気遣っている日比野迅(男子十五番)も顔色が悪い。
優人は元々乗り物酔いしやすい体質なのだが、迅はバスの中でずっと観光用の雑誌を見ていたせいで酔ったのだろう。

ちなみに卓也に英隆、恒祐に顕昌に悠希に龍輝、そして優人と迅。
この8人はいつも行動を共にし、クラスの中心で騒いでいることの多い、名前を付けるなら男子主流派グループだ。

「迅も大丈夫かー?
 下見て本ばっか見てたら、まあ酔うよなぁ」

「あぁ?
 大体お前らが『あそこ行きたい、こっち行きたい』とか思いつきで言うからだろうが。
 効率良く回るためにちゃんと調べないと、せっかくの自由時間損するだろ」

卓也の言葉にだるそうな声で迅は返した。
その内容には迅らしさが現れていて、卓也は思わずぷっと笑った。
迅は茶髪に両耳に3つずつ開けられたピアスと、外見は恒祐と卓也に次いで派手で一見軽そうに見えるのだが(しかも身長180cmと大きな体をしているので悪目立ちもしてしまう)、非常に面倒見が良いお陰で周りに振り回されやすい苦労性だ。
さっきまでも、京都に着いて最初のイベントである観光で皆が行きたいと挙げた場所をいかに効率よく回るかということを調べてくれていた。
文句を言いながら眉間に皺を寄せて呆れた表情を浮かべて、最終的にはいつも迅が動いてまとめるのだ。

「ま、優人と迅はあそこにあるベンチで風に当たってなよ。
 なんか軽く胃にモノ入れて、保健の先生に酔い止め貰ったから飲みなさい」

周りが騒いでいる間に自動販売機で清涼飲料水を買ってきていた英隆は、ペットボトルを2人に手渡した。
龍輝が引っ張るタイプの兄貴肌で迅が周りの面倒をつい見てしまうタイプの兄貴肌なら、英隆は世話を焼く母親のようなタイプの人間だ。
中性的で綺麗な顔立ちや、後ろ髪を肩甲骨の辺りまで伸ばして1つに結っていることとは無関係だと思うが、気の遣い方が女の子のそれに近いと卓也は思う。

結局ラーメンやうどんを食べたがった悠希・龍輝・顕昌・恒祐は建物内のフードコートに行き、英隆と卓也はバス酔いしている優人と迅のためにおにぎりのような少量で食べやすいものを探すために売店の方へ向かった。

大東亜共和国の中ではトップクラスの歴史と偏差値を誇る、大東亜国民であるなら知らないものはいない有名な学校であり、初等部から大学部までの一貫教育を行っている共学校である。
初等部から大学部までをずっと帝東学院で過ごす生徒もいるが、中等部・高等部・大学部から推薦入試や一般入試を経て入学する者も少なくない。
初等部からの生徒には、政治家の子息息女や経営する会社の跡取や社長令嬢などの比較的裕福な家の子どもや、“帝東学院出身”という肩書を与えたいと願う親にわけがわからないままお受験をさせられた子どもが多い。
一方中等部からの生徒は、難関と言われる通常入試を勝ち抜いての入学を果たすため学力が総じて高い。
同時に部活動が盛んなため、通常入試で合格するには学力が及ばなくとも、何らかの特技を活かして一芸入試で合格して入学する者も多い。
つまり帝東学院とは、家柄、学力、スポーツなど、何か1つは秀でているものを持つ者たちが集う場所である。

そのような学校ではあるが、朝登校して授業を受け、授業の後に部活動を行う――このサイクルは他の学校と大差ない。
財前永佳(帝東学院中等部三年A組女子六番)も6時間の授業を終えた後は部活動のために美術室へ向かい、キャンパスと油絵用の画材を用意し、前方に置いた果物たちを描くことに没頭していた。
美術が好きかと言われれば、普通、としか言えない。
中等部に上がった時、あまり人と関わらずに時間を忘れて取り組めることがしたいと思い、それが叶うだろうと最初に思いついたのが美術部だった、というだけだ。
人と関わることが嫌いというわけではないのだが、初等部の後半から中学1年生の頃にかけてはとある事情で女子の中で浮いた存在になっており、そんな中で例えばバレーボールやバスケットボールのようなチームプレイができるとは思えなかった。
もっとも、ほとんどが全国クラスである帝東学院の運動部で活躍できるような能力が自分にはないことは自覚しているのだが。

どれくらい時間が経っただろうか。
一応満足できる絵が完成して我に返ると、いつの間にか日は傾き、赤い日差しが永佳を背中から照らしていた。
時計に目を遣ると、長針と短針が真反対を指して午後6時を示そうとしていた。

今日も、あと6時間…か。

ちらり、と美術室の端に置いている鞄に目を遣った。
教科書類はほとんど教室に備え付けられた個人ロッカーに置きっ放しにしているので1,2冊程しか入っておらず、いつもはぺちゃんこに近いのだが、今日はいつもより少し膨らんでいる。
いつもは入れていない“ある物”が入っているのだ。

…多分、無駄になるんだろうな。
しょうがないか、タイミング逃しまくったし、もうすぐ下校時刻だし…
…大体、キャラじゃないよね、そんなの。

小さく溜息を吐く。
“しょうがない”という言葉で色々な理由を作ってやるべきことから逃げる悪い癖。
治るどころか年々捻くれて助長されていくこの癖を持つ自分が、永佳は嫌いだった。

「ひーさかちゃんっ」

心の中に渦巻き始めていた黒い靄を優しく包み消していくような柔らかく温かい声が永佳の名前を呼び、永佳は顔を上げた。
きっちりと着こなした制服、胸元まで伸びた艶やかな黒髪、小さな口とすっと通った鼻筋、大きく優しい瞳――クラスメイトでもあり部活仲間でもある上野原咲良(同・女子二番)がにっこりと笑みを浮かべて永佳を見下ろしていた。
初等部の頃から類い稀なる愛らしい容姿をしていた咲良は、今や中等部どころか高等部にまでファンクラブができている程異性からの人気が高く、帝東学院のマドンナと称されているのだが、当人は自分の人気の高さを自覚していない。

「ねえ永佳ちゃん、テニスコート行かない?
 さっき家庭科部にちょっとお邪魔して、マドレーヌ作ったの。
 帰りがてら、差し入れに行こうと思うんだけど」

「…行かない。
 咲良が1人で行ったらいいじゃない」

「そんなこと言わないで、お願い、ね?
 みんなで外で食べようよ。
 さっき華那ちゃんも食べてくれて、美味しいって言ってくれたから味は大丈夫!」

“華那ちゃん”――クラスメイトの佐伯華那(女子七番)は確か家庭科部に所属していたと記憶しているので、華那に頼んでお邪魔させてもらったのだろう。
のんびり屋でぼーっとしている印象しかない華那のことだ、何も深く考えることなしに咲良のお願いを受け入れたのだろう。

「…わかった、片付けるから待ってて」

永佳は諦めて画材を片付け始めた。
クラス内で一緒にいることはあまりないのだが、部活で付き合いを始めてから丸2年を超えたので、咲良のお願い事はやんわりとしているようで有無を言わせないところがあるためにどうせ断ることはできないことがわかっている。
それなら、早々に折れた方が時間を浪費せずに済むという話だ。
それに、咲良が永佳を誘う理由はわかっている。
ストレートに言えば永佳が意地になって拒否することを咲良もこれまでの付き合いで知っているから、わざわざお菓子を焼いて自分の用事を作りそれに永佳を連れて行く、という状況を作ったのだ。
そういう気遣いの出来る子なのだ、咲良は。

片付けを終えると、永佳と咲良は美術室を出た。
美術室のある校舎からテニスコートまでは少し離れているし、様々な部活動が終わる時間帯なので、歩いていると多くの人と出会う。
男子生徒の半分以上は、すれ違い様に咲良に声をかける。
さすがは男子生徒憧れの的。
愛らしい容姿に穏やかな性格で気配り上手、更に頭も良ければ運動もできるという、欠点らしい欠点のない神様に愛された子。
そんな咲良の隣を歩くのは、少し辛い。
襟足を長く伸ばしたツンツンとした漆黒の硬めの髪も、決して大きくないやや鋭い目も、中性的と言われる顔立ちも、全てを隠してしまいたくなるし、両耳に開けた沢山のピアスは馬鹿にしか見えないのではないかと思う。
強い光に当たれば当たる程濃い影ができるのと同様で、咲良の隣にいると自分の悪い面がより一層強調されてしまいそうで、自分のことが嫌になる。
もちろん、咲良が悪いわけではないし、永佳も咲良が好きだ。
そんな暗いことを考えてしまう自分こそが、憎むべき対象なのだ。

テニスコートに着いた。
女子テニス部はもう部活を終え、友達とのお喋りを楽しんでいる数人が残っているだけだったが、男子テニス部はミーティング中らしく、全員が一ヶ所に集まり顧問の話を聞いていた。

「あ、咲良ちゃんと永佳ちゃんだぁ」

「やっほー! 2人も部活終わったんだぁ!
 あれあれ、咲良、それ何ー?」

永佳たちに気付いた2人の小柄な女子が声を上げて寄ってきた。
女子テニス部に所属する鳴神もみじ(女子十二番)と広瀬邑子(女子十五番)で、もみじは普段咲良と仲が良く一緒に行動しており、邑子は永佳とは物心ついた頃からの幼馴染で妹のような存在だ。
もみじは少し眠たそうにしているが、これはいつものことだ。
咲良の手にある袋に興味を示した邑子が跳ねると、桃色の飾りのついたヘアゴムで留めたツインテールが一緒にぴょんぴょんと上下に揺れる。

「ふふっ、マドレーヌ焼いたの。
 一杯あるから、もみじちゃんと邑ちゃんも一緒に食べようね」

部活後のお菓子の登場にはしゃぐ邑子ともみじの声に、男子テニス部数人が驚いてこちらを見てきた。
その内の1人の視線が永佳とかち合う。
彼は永佳に満面の笑みを向けてきたが、永佳はふいっと視線を逸らしてしまった。

ああ、せっかく気付いてくれたのに。
ホントに可愛くないな、あたしは。

ミーティングが終わったらしく、気合の入った挨拶の後部員たちは散っていった。
その中の数人が、永佳たちの方へ近付いてくる。

「麗さま、お疲れ様ー!!」

先程まで眠たそうにしていたもみじが、ぱあっと顔を輝かせた。
駆け寄ってきたもみじの頭を優しく撫でた“麗さま”こと城ヶ崎麗(男子十番)は、後から近付いてきた永佳たちに赤みの強い瞳を向け、咲良で視線を止めた。

「なんだ咲良、この俺様に差し入れか?」

「やだなぁ、麗くんにじゃないよ、みんなに差し入れ」

「ま、わかってるけど」

テニス部にいながら色白の肌に茶髪と赤みの強い切れ長の瞳(聞いた話では、これらは全て母親からの遺伝らしく自然の色だという)、口許にあるほくろ、低すぎない甘い声、自信に満ちた言動――麗は帝東学院中等部の生徒会長とテニス部部長を兼任しており、その知名度は中等部に留まらない。
女子人気は異常に高く、今も麗の姿を見ようとあちらこちらで女子生徒が様子を窺っており、一緒にいる永佳の背中にもちくちくと視線が刺さる。
咲良とは幼馴染でありお似合いのカップルに見えるのだが、この2人は付き合っていないどころか、咲良が言うには一度も恋愛の相手として麗を見たことがないのだという(麗は永佳のタイプではないが、こんな幼馴染がいながら一度も恋愛対象として見ることがなかったというのは聞いた時には驚きだった)。

「あ、健太くんっ」

咲良の視線が麗の後ろへと向けられた。

「咲良、それに財前も。
 美術部ももう終わりか?」

「うん、それでね、マドレーヌ焼いたから差し入れに」

咲良の声が先程までより弾んでいるのは誰が聞いてもわかるだろう。
麗には全く靡くことのなかった咲良は、麗と同じテニス部に所属する木戸健太(男子六番)と付き合っている。
努力家で熱くなりやすい典型的な体育会系の健太と、お淑やかな咲良とはとても合わないように見えるのだが、中学1年生の頃からの仲だ。

永佳はこの健太に対して、少しだけ尊敬の念を抱いている。
咲良と付き合うにあたり、健太は辛い思いを沢山していた。
咲良の家は時代が時代なら一生お目に掛かることすら許されないようなレベルの家柄であり(ちなみに、上野原家は代々城ヶ崎家に仕えていたというのだから、城ヶ崎家の子息の麗が今永佳の目の前にいるということも、時代によってはあり得ないことだったのだろう)、対して健太は中等部から帝東学院に入学した所謂“庶民”なので、初等部時代から咲良に憧れていた男子生徒たちにとっては、自分たちの憧れの存在の人がぽっと出の“庶民”(しかも、健太は男子の中ではかなり身長が低い方で、女子にしては背の高い咲良より6cmも低い)に取られたことになる。
恵まれた環境で何でも与えられて育った場合が多い初等部出身者にはプライドの高い者が非常に多く、彼らにしてみれば憧れの存在をいとも簡単に自分のものにした健太は、自分たちのプライドを酷く傷付けた存在ということになるのだろう。
そのため、健太に対する風当たりはかなりきつく、1年生の時から同じクラスだった永佳はその時の健太の様子をよく見ていた。
罵声を浴びせられることや物を隠されることは日常茶飯事で、時には血の気の多い連中に呼び出されては全身傷だらけにして教室に戻ってくることもあった。
それでも、健太はめげなかったし諦めなかった。
自分がそのような目に遭っていることを咲良には一言も告げず(それでも咲良は気付いていたと思うが)、身分違いの恋を貫いてみせたのだ。
永佳が健太の立場であれば、身分違いも甚だしかったのだ、と諦めていただろう。
そのため、諦めなかった健太には一目置いているのだ。

「あーっ、咲良ちゃんのおやつ?
 え、俺の分もあるの?」

健太の後ろからひょこっと顔を出したのは、望月卓也(男子十七番)。
整った顔立ちに茶髪とその間から覗く赤いピアス――明るい容姿がとてもよく似合う、いつどこにいても目立つ、誰とでも親しくなれる才能がある元気なお調子者。
ミーティング中に永佳と目が合い、笑いかけてきてくれた人。
永佳の、恋人。

「もちろんあるけど、後で、ね?」

咲良は卓也ににっこりと愛らしい笑顔を向けてから、永佳をちらりと見た。
反射的に、自分の鞄に手を触れる。
この鞄が膨らんでいる理由を、咲良はわかっているのだ。

「…永佳? その鞄に、何かあんの?」

卓也が鞄に触れようとすると、永佳はついその手を払ってしまう。
はっとして卓也の顔を見上げるが、卓也はさして気にした様子もなく、きょとんとした後ににいっと意地悪い笑みを浮かべた。

「成程成程、何かあるんだ」

「は? 何その顔、気持ち悪い」

違う、そういうことを言いたいんじゃない。
だけど、つい悪態をついてしまう。
ホントに、なんて可愛くない女なんだろう。

目を逸らした先には、咲良がいた。
様子を窺っていた咲良は苦笑いを浮かべていたが、ふと思いついたようにぽんっと両手を合わせた。

生まれて初めて目の当たりにする、見知った人間が殺される瞬間。

田中顕昌(男子十一番)の突然すぎる死に、教室内にはいくつもの悲鳴が重なり合って響き、黒板の前に並ぶ政府の人間たちから少しでも離れようと自分の席を放棄して教室の後ろ側にクラスメイトの大半は逃げて恐怖に顔を引き攣らせている。
木戸健太(男子六番)も自分の後ろの席に座る幼馴染の鳴神もみじ(女子十二番)の手を引きながら後方に下がり、同じように朝比奈紗羅(女子一番)を連れてきた真壁瑠衣斗(男子十六番)と共にもみじと紗羅を隠すように立ち、ライド(担当教官)たちを睨みつけた。

中には、動かないまたは動けない者たちもいた。
友人が射殺される瞬間を間近で見てしまった平野南海(女子十四番)や雨宮悠希(男子三番)は腰を抜かしてしまい、その場にへたり込んでしまっていた。
アキヒロ(軍人)が放った銃弾のうちの1つが自らの机に着弾した鷹城雪美(女子九番)は座ったままじっと穴の開いた机を見つめており、隣の席の榊原賢吾(男子七番)の声にも無反応だった。

そして、健太たちをいつも引っ張っているリーダーの城ヶ崎麗(男子十番)。
麗の幼馴染であり、健太の彼女である上野原咲良(女子二番)を護るように抱き締めながら、ライドたちの動きをじっと見て警戒心を露わにしている。
近くの席の池ノ坊奨(男子四番)と高須撫子(女子十番)も2人の傍に寄り添い、やはりライドたちの動きを警戒しているようだった。

「さ…咲良…怪我してるよね…大丈夫かな…」

紗羅が後ろで不安げに呟いた。

そう、咲良は怪我をした。
アキヒロが銃を構えた瞬間、咲良は躊躇なく麗を護るために動いたのだ。
一歩間違えれば、今頃顕昌と同じ運命を辿っていたかもしれないというのに。

『上野原家の代々の家訓でね、“城ヶ崎家を守る”っていうのがあって。
 奨くんの家のも同じような家訓があるの。
 まあ、平和な今の時代に言われても、あまりピンとは来ないんだけど』

いつだったか、咲良はそう言って笑っていた。
しかし、咲良は動いた。
それは家訓が身に染みついていたのか、代々城ヶ崎家に仕えてきた上野原家の血がそうさせたのか――いや、咲良のことだから、そんな建前など関係なく、友人を護るために気が付いたら身体が動いていたのだろう。
それが、健太が心惹かれる上野原咲良という人間だ。

そんな咲良を護るのは自分であるべきなのに、今咲良を抱き締めているのは、麗。
健太よりもずっと長い間咲良を傍に置いていて。
健太が生まれるずっと昔から血で結ばれた関係があって。
2人の関係には、健太も立ち入ることはできなくて。
しかも誰がどう見ても、咲良と麗はお似合いで。
麗は健太より頭が良くて、運動ができて、テニスも上手くて、容姿も良くて、家柄も良くて――何一つ敵うことがない大きな壁だ。

何で、あそこにいるのが麗なんだ…何で、俺じゃないんだ…

嫉妬している場合ではないというのに健太の中ではぐるぐると黒い感情が渦巻き、教室内に漂い始めていた血の臭いと相まって、うっと呻き声を上げて口を押さえた。
健太の異変に気付いたもみじが「健ちゃん…?」と名前を呼びながら健太のブレザーの袖を掴んだが、健太はそれを振り払った。

俺が咲良を護る。
麗じゃない、俺が、咲良を、護るんだ。
あんなヤツらに、傷付けさせてたまるか。

一歩を踏み出そうとしたところで、健太は腕を掴まれた。
振り返ると、そこには瑠衣斗の端正な顔があった。
いつもと変わらない無表情で健太を見下ろし(それでも眼鏡の奥にある双眸には、明らかに怒りの色が現れていた)、低く囁いた。

「木戸、下手に動くな」

「瑠衣斗…でも、咲良が…っ」

「城ヶ崎がついてるんだ、上野原は大丈夫だよ。
 …木戸が考えてることはわからないわけじゃないけど、今は耐えろ。
 お前に何かあれば一番悲しむのは上野原だ、そうだろ?」

咲良の悲しげな表情が脳裏を過り、健太は俯いた。
咲良の悲しむ顔なんて見たくない、彼女には笑顔が何よりも似合うのだから。
咲良を悲しませることなんて、してはいけない。

ぐるぐると渦巻く感情を吐き出すように、健太は大きく深呼吸をした。
少しだけ気持ちの昂りが治まり、小さく瑠衣斗に礼を言った。

向こう見ずな行動を起こそうとした自分を止めたのが、幼馴染の紗羅やもみじではなく瑠衣斗だったことを、場違いだが少し嬉しく感じた。
瑠衣斗との付き合いは中等部に入って間もない頃からだったのだが(中等部の入学式で代表挨拶をした“学年首席”の瑠衣斗に興味を持った麗が、無理矢理グループに引っ張り込んできたのだ)、瑠衣斗はいつも何を考えているのかわからず、健太や麗が可笑しいことを言って他のメンバーが笑っていてもクスリともしなかったので、もしかすると瑠衣斗には仲間意識はなくただ引き摺られてきたから一緒にいるだけなのではないか、と思っていた。

しかし、瑠衣斗は瑠衣斗なりに健太たちを見てくれていたのだ。
麗を信頼し、健太や咲良のことを気遣ってくれるその気持ちが嬉しかった。

「はいはい静かにー!
 みんな、着席してえな、話が前に進まへんやんかー!
 大丈夫大丈夫、アッキーもう撃たへんから安心して着席してなー!」

ライドがぱんぱんと手を叩き着席を促した。
“もう撃たない”なんてとても信用できるものではなかったが、皆がどうするべきかと互いの顔を見合わせて着席を渋っていると、アキヒロのみならずエツヤ(軍人)までもが銃を手にし、それを見たシン(軍人)が2人を宥めながら再度着席を促したので、1人また1人と席に戻って行った。
腰を抜かしていた悠希と南海は席の近い相葉優人(男子一番)や蓮井未久(女子十三番)に助けられながらどうにか着席し、麗たちもそれぞれの席に戻った。
麗と撫子に助けられながら席に着いた咲良は顕昌の亡骸をそこでようやく視認したようで、大きな瞳に涙を浮かべた後両手で顔を覆った。
その姿に、健太は心臓を何かで突き刺されるような痛みを憶えた。

全員が着席したのを確認し、ライドは咳払いをした。

「まあ、これで冗談やないってことはわかってくれたやろか?」

ざけんな、冗談じゃないことを証明するために顕昌は殺されたというのか――健太の中には憤りが込み上げてきたが、先程の瑠衣斗の言葉を思い出して何とか耐えた。

「どこまで話したっけ…あ、ここの場所のこと言ってなかったな!
 シンちゃんエッちゃん、地図よろしくー」

ライドの指示を受けたシンとエツヤが、カゴ車に積まれたデイパックの1番上に乗せられていた丸めた模造紙のようなものを広げ、マグネットで黒板に貼り付けた。
その紙には左を向いた太ったひよこのような形が描かれており、その至る所に地図記号や細かな線が表記されていることから、地図だということがわかった。

「今俺たちがいるのは、御神島っていう小さな有人島やねん。
 あ、今は島の人たちには出て行ってもらってるから誰もおらんねんけどな。
 ここは、島の中に唯一ある学校、この“御神小中学校”な。
 で、この地図は縦10×横10のマスで区切られてんねん。
 例えば御神小中学校はE=04エリア、ってな感じで呼ぶ。
 エリアに分けられてる理由は、みんなが一ヶ所でじっと動かんのを防ぐために、
 禁止エリアっていうのを設けるからやねん。
 この禁止エリアは、1日4回行う定時放送でみんなには知らせるからな。
 で、禁止エリアに指定された場所には、指定時間以降は入ることができんから。
 もし入ると…首輪が爆発するから、くれぐれも気を付けるようにしてな」

「つまりこの首輪は、
 無理に外そうとした時。
 チームリーダーが他のチームの誰かに殺されてしまった時。
 最後に死者が出てから24時間以内に誰も死ななかった時。
 この会場から逃げ出そうとしたり、不穏な動きを見せた時。
 禁止エリアに入った時。
 爆発するのはこんな時々ってことかな、まとめると。
 まあ、一応頑丈な作りになってるから、うっかり海に落ちたり攻撃が首に当たったり
 したくらいでは爆発したり壊れたりせえへんから、そこは安心して戦ってな。
 あと、一応爆発までには時間が少しあるから、間違えて禁止エリアに入った時とか
 警告音が聞こえたら来た道を戻って爆発を回避することも十分できるから、そこも
 安心してくれてええよ」

ライドの解説にエツヤが補足説明を入れた。
エツヤはすらすらと説明書を読み上げるように述べたけれど、改めて健太は自分の首に巻き着いている物の恐ろしさに息を呑んだ。
常に爆弾を抱えながら行動をするだなんて、恐ろしいにも程がある。

「説明はこれくらいやな。じゃ、何か質問があれば挙手して…あ、はい、如月さん」

ライドが言い終わらないうちに、如月梨杏(女子四番)がぴしっと手を挙げた。
梨杏は先程も発言していた。物怖じしない度胸には感服するが、あまり良い印象は受けない。まるで、やる気満々ということをアピールしているかのようにも見受けられたので。

「生き残ることができれば、家に帰れるんですね?」

梨杏の質問に、幾人かが顔を上げてライドを見た。健太自身、父母の顔が思い浮かび、心配しているだろうなと考えると不覚にも涙が込み上げてきそうになった。ライドは手をぱんっと叩いた。

「あー、言い忘れてたな、ごめんごめん。はい、生き残るとちゃんと生きて家に帰ることができるよ。まあ、県外に引っ越してもらわんといけなくなるけどな。できるだけ帝東のレベルに見合う学校に編入できるようにするから安心してな。あと、優勝者には副賞として、一生分の生活保護を受給できるから。ま、お金持ちが多いと思うねんけど、貰えるモンは貰っといたらええんちゃう?それから総統様のサイン色紙も貰えるから、張り切ってな!」

いるか、そんなもん。貰ったその場で焼き払ってやる。心の中で健太は悪態付いた。

「あ、あの…」

次に挙手をしたのは、副委員長の奈良橋智子(女子十一番)だ。普段から大人しい智子は、梨杏とは違い、恐怖を隠しきれずに震えながらそれでも勇気を振り絞って声を上げているようだった。

「私物は…持っていったら…駄目、ですか…?」
「大丈夫やで、持って行ってくれてオーケイやから。いらんもんはここに置いていってもらってもええし」

智子はほっと息を吐いた。ちらりと左側に目を遣ったようだったが、すぐに視線を前に戻し、そして俯いた。最初は左にいる水田早稀(女子十六番)を見たのかとも思ったが、どうやらその隣にいる芥川雅哉(男子二番)を見ていたようだった。というのも、発言している智子の様子を頬杖を付きながら見ていた雅哉が智子の視線を感じたらしく、僅かに口角を上げたのが健太からは見えたので。優等生の智子と、サボリ魔の雅哉――あまりにも不釣り合いな組み合わせなのだが、健太が知らないだけで何か関係があるのだろうか。

「どうしても…やらないといけないんですね…?」

右側から聞こえてきた春川英隆(男子十四番)の声に、健太は我に返った。いつの間にか挙手をして当てられていた英隆の絞り出すような声に胸が傷んだ。しかし、ライドは特に感銘を受けた様子はなく、むしろ眉を僅かに顰めた。

「ライドくん、あと2,3人撃とうか?
 そしたらわかるんじゃないの、やらなきゃいけないって」

発言したのはアキヒロだった(何故かアキヒロだけは関西弁ではないのだが、淡々としたその口調は、標準語とはこんなにも冷たいものなのかと感じさせた)。
その内容に、教室内に一気に緊張が走る。

「アッキーどないしたん、なんかご機嫌斜め?
 そんなんせんでも、田中君のこともあったし、春川君やってわかってるんやろ?
 やらなあかん…って」

「…念のため、確認しただけです、すみません」

英隆は沈んだ声で答え、項垂れていた。
健太からは確認できないが、中性的で綺麗な英隆の顔は今悲愴な面持ちになっているのだろう。

「…ライドくん、ちょっといい?」

アキヒロが小さな声でライドを呼んだ。
アキヒロが少し身じろぎするだけでも、その近くにいる南海や悠希や奨、佐伯華那(女子七番)や広瀬邑子(女子十五番)などの身体がびくっと震える。
また誰かを撃つのではないか、と。

「おー、珍しく饒舌やん、アッキー。
 ええで、何?」

ライドの許可を貰ったアキヒロは生徒たちを見渡し、淡々と述べた。

「もしかして“まさかこのクラスで殺し合いなんて出来るはずない”って思ってる?
 まあ、思って当然だと思うけど。
 でも、考えてみなよ。
 毎年50クラスがプログラム対象クラスに選ばれてるんだ。
 その中に、“殺し合いなんて…”って考える人がいないわけないよね。
 でも、蓋を開けてみると、実際時間切れで優勝者なしなんてケースはほぼない。
 ちゃんと優勝者が決まるんだ。
 …わかるよね、この意味。
 殺らなきゃ、殺られるよ」

アキヒロの冷え切った言葉は、確実に生徒たちの心に植え付けられた。
周りの友人に視線をやっては、その視線が誰かとかち合うと慌てて逸らす――アキヒロの目的が生徒たちを疑心暗鬼にさせることだったとすれば、それは見事に成功したと言っていいだろう。
健太も左隣の優人や、右隣の日比野迅(男子十五番)と視線が合った時、相手を見続けることに恐怖を感じて視線を外してしまった。
もしもやる気だったら――このクラスには良いヤツが凄く多いと思っていたはずなのに(迅なんか、良いヤツ代表だと思ってきた。あんな出来たヤツ、早々いない)、今は疑う気持ちがどうしても先立ってしまう。

「…他に質問がないなら、そろそろ出発してもらうわ。
 うずもれーたしんじーつ、この掌で掴み取ろうっ♪
 錬成…!って別に錬金術とかできんけども」

ライドは突如歌いだしたかと思うと、ぱんっと両手を合わせて掌を健太たちに見せて止まり、何事もなかったかのように懐から封筒を取り出した。
動作に特に意味はなかったようだ。

「この封筒には、出発する順が入ってんねん、俺も中身知らんからドキドキやわ。
 チーム毎にここを出て行ってもらうな。
 名前を読み上げるけど、これは出席番号順で呼ぶから、最初に呼ばれた人が
 チームリーダーとかいうわけではないから。
 5分のインターバルを置いて、順々に出て行く…って感じで。
 最後のチームが出てから20分後には、この小中学校があるE=05エリアは
 禁止エリアになるから、あんまこの近くでうろうろしてると危険やで。
 ここで立ち止まるような時間はないで」

 じゃあ、名前読み上げるなー。
 男子六番・木戸健太君」

健太はびくりと肩を震わせた――おいおい、まさかの俺かよ。
周りの視線が自分に向けられるのを感じた。

誰と同じチームになるのだろう。
咲良とは?
麗とは?
紗羅やもみじ、奨や撫子や瑠衣斗とは?
全員とは同じチームにはなり得ないのだけれど。
つまり、いつも一緒にいるメンバーの少なくとも半分とは、ここで別れなければならず、次に出会った時には敵となるのだ。

ライドは続けた。

「男子十番・城ヶ崎麗君。
 女子一番・朝比奈紗羅さん。
 女子十二番・鳴神もみじさん」

咲良の名前が、呼ばれなかった。

健太はばっと立ち上がり、窓際に座る咲良を見遣った。
健太の方を見ていた咲良の表情は悲しげに歪み、大きな瞳から涙が零れ落ちるとそれを隠すかのように両手で顔を覆って前に向き直ってしまった。
肩を震わせているのだが、その肩を抱いてやることはできない。
チームが離れてしまった――つまり、敵同士となってしまうのだ、自分と咲良とは。

「な…んで…何でだよ…っ」

無意識のうちに言葉が溢れ出した。
「馬鹿、やめろ」、と言いたげな瑠衣斗の視線を感じたが、止まらなかった。

「何で…何で何で何でっ!!
 ふざけんな、何もかもふざけ過ぎだ、こんなの…!!
 何で…何で、俺と咲良はチームが違うんだよっ、何でッ!!」

一緒にいたいのに。
護りたいのに。
どうして、わけのわからない奴らに、俺たちの仲を引き裂かれなきゃならないんだ。

腹立たしくて悲しくて悔しくて、どうしたらいいのかわからなくて、涙が滲んだ。
泣きたいわけではないのに、感情が高ぶってコントロールができない。
ブレザーの袖で乱暴に目を擦っても、後から後から涙が込み上げてきた。

「何でって言われても、そんなん仕方ないやん」

ライドは心底困ったといったような声色で言葉を発し、男にしては長く伸ばした髪を手櫛で掻き上げながら溜息を吐いた。

「じゃあ逆に聞くけどさ、木戸君。
 上野原さんと一緒が良かったんなら、朝比奈さんと鳴神さんはどうでもええの?
 幼馴染より恋人取る派?
 朝比奈さんと鳴神さんやったら、自分殺せるん?」

健太は目を見開いた。
今の言い方は、ライドの指摘通り、まるで紗羅やもみじのことがどうでもいいみたいではないか。
物心ついた頃からずっと一緒にいて、小学4年生の時のとある出来事がきっかけで共に帝東学院に入学することを誓い互いに励まし合い、念願の帝東学院入りを果たしてからもずっと一緒に過ごしてきた大切な幼馴染――健太は後ろにいるもみじと前方にいる紗羅に順番に目を遣り項垂れた。

『夢を見てたよ濃い恋する夢 何でも上がってく Yeah?♪
 おはよー、ライドやでー。
 みんな、夢見たりしてへん? はよ起きなあかんでー?』

何やら明るく激しい音楽が鳴ったかと思うと20秒程でぷっつりと途切れ、自分に酔っているように歌っていたライド(担当教官)は我に返ったかのようにテンションを落として喋り始めた。
ルール説明の時に言っていた定時放送というものらしい。
時計を見ると、6時を30秒以上過ぎていた。

望月卓也(男子十七番)はデイパックの中から地図の入れられたファイルを取り出し、中に同梱されているペンを握った。
地図の脇にはご丁寧に名簿が印刷されていた。
これは亡くなったクラスメイトをチェックするために使えと、そういうことなのだろうか。
いらぬ親切心に心底腹が立つ。
クラスメイト同士で殺し合うだなんて、絶対におかしいのに。


卓也が所属するテニス部の部長であり生徒会長でもある城ヶ崎麗(男子十番)は、殺し合いなんてやらない、と高らかに宣言していた。
その様子はさすが麗サマだな、と感心したし、田中顕昌(男子十一番)のように『殺し合いだなんておかしい』と考えていたのが自分だけではないということに安心した。
アキヒロ(軍人)は『実際時間切れで優勝者なしなんてケースはほぼない。ちゃんと優勝者が決まるんだ』と言っていたけれど、優勝者が決まらない稀なケースに自分たちならなれるのではないか、しかも親が力を持っているという子が多いのだから何らかの力が働いてプログラム自体中止になるのではないか、そんな希望さえ抱いた。

しかし、現実はそんなに甘いものではなかった。
プログラムが開始してから僅か3時間の間に何度も銃声は響いていた。
恋人の財前永佳(女子六番)は宍貝雄大(男子八番)を射殺したし、親友の春川英隆(男子十四番)も親しかったはずの日比野迅(男子十五番)のチームを襲ったし、面倒見の良い迅さえも銃を手にしてか弱い広瀬邑子(女子十五番)を盾にした。
誰も彼も、共に机を並べて勉強したクラスメイトに牙を剥いていた。
信じられなかった。


どうしてこんなものに巻き込まれなければならなかったのか。
今更考えてもどうしようもないのだけれど、卓也はずっと頭を抱えそればかりを考え、英隆が何事かを話しかけてきても気付きもしなかった。

『えー、ほんなら、これから第一回定時放送を始めまーす。
 …あら、なんかこうさ、ライブみたいにさ、『イエーイ!』みたいな反応ないん?
 …冗談やって、あったらビックリするわ。
 …あ、はよしろって? もーエッちゃんのせっかちー』

ライドのマイペースな放送内容に苛立ちを憶えた。
卓也たちには命懸けの戦いを強要しておきながらこれは何だ。
ふざけているにも程がある。

『じゃ、まずは儚く散ったお友達の名前、時系列順に呼んでくからな。
 両手にあふれそうな想い出たちを枯れないように抱き締めてな!
 男子十一番・田中顕昌君…は知っての通りやな。
 男子十八番・横山圭君。
 男子八番・宍貝雄大君。
 女子四番・如月梨杏さん。
 男子十二番・内藤恒祐君。
 男子二十番・林崎洋海君。
 女子十六番・星崎かれんさん…以上7人。
 ちなみに如月さん・内藤君・林崎君・星崎さんの8班は、リーダーの如月さんの
 死亡によって残りのメンバーの首輪が爆発したから、皆は気ぃつけなー。
 リーダーの皆も、自分の命大切にせなあかんで?
 くれぐれも自分から命を絶つとか、そんな馬鹿げた真似はせんように。
 リーダーの自殺でもメンバーの首輪は連動して爆発するからな』

続々と呼ばれるクラスメイトの名前――愕然とした。
たった3時間の間に、こんなにもクラスメイトが減るだなんて信じられなかった。

恒祐…

いつも一緒にはしゃいでいた恒祐の名前が呼ばれた。
クラスの誰よりも派手な格好をしているが、友達のことを大切にしていた恒祐。
名前を呼ばれ教室を出る時には、ずっと顕昌の方を涙目で見つめており、ライドに急かされアキヒロに銃を向けられたためにかれんに腕を引っ張られて教室の外に消えるまで、ずっと顕昌の死を悼んでいた。
一見真逆の顕昌と恒祐だったが、恒祐がいかに顕昌を大切に思っていたかということが痛々しい程に伝わり、その光景に卓也の頬を涙が伝った。

恒祐は、あの凸凹にしか見えないチームで何を思い、どう行動していたのだろう。
クラスメイトを見下しているイメージの強い梨杏、何を考えているかわからないどころか声すらろくに聞いたことがない洋海、永佳の友人たちの中では1番擦れていてとっつきにくかったかれん――繋がりも何も感じないあのチームに放り込まれたので、いくら場を盛り上げることが好きな恒祐でもお手上げだったのではないだろうか。
そして、リーダーの梨杏が命を落とした時、どれほど恐ろしい思いをしたのだろう。
首輪が爆発する時、それは瞬間的なものなのか、それとも少し時間が空くものなのかはわからないが、後者であるならばその恐怖は計り知れない。

『それから、禁止エリアを発表するから、ちゃんとメモとりや?
 今から1時間後の午前7時、E=08エリア。
 午前9時、C=04エリア。
 午前11時、I=01エリア…はこれ海やから関係ないか。
 コンピューターがランダムで決めてるから、海だけのエリアが出ることもあんねん。
 言った時間以降にそのエリアに入ると、首輪が爆発するから気ぃつけてな』

卓也はライドの言った禁止エリアを地図に走り書きした。
ライドの言う通り、I=01エリアは全てが海なので関係ない。E=08エリアも島の東側の端が少しかすっているが殆ど海で、陸地の部分も島の外周を囲む道路にはギリギリ被っていないので、道路より西側にいれば安全だ。問題はC=04エリアで、丸々陸地であり北側の集落の一部が重なっているので、北の集落に行く場合には十分に位置に気を付けなければならない。

『友達が死んで辛いと思うけど、みんな元気出して頑張って戦ってなー。次は昼の0時に放送するから、それまで戦い抜いて、また俺の美声に…あっ、エッちゃん何その冷たい目!!あーなんか恥ずかしなってきたわー…じゃあ、放送終わりー』

何とも締まらない終わり方で、放送はぶつっと切れた。卓也は横目でちらりと永佳を見遣った。滅多なことでは表情を変えないけれどその心の内では様々な感情を抱えている彼女は、親友の水田早稀(女子十七番)と戦闘を行い、かれんを失った。今も表情は普段と変わりないが、思うことはあるのだと思う。

御神島の東側、島内で最も標高が高い御蔵山の北側の麓には墓地が広がっている。
敷地はそこまで広いわけではなく、周りは鬱蒼とした森に囲まれて墓地独特の気味悪さが漂っており、夕暮れ時ともなれば尚更である。
ましてや今はプログラムという命の奪い合いの最中だ、たとえ幽霊など信じていなくても誰かが化けて出てくるのではないかと思ってしまう。

そんな不気味な雰囲気の中で不意に頭上からガガッというノイズが聞こえてきたので、湯浅季莉(女子二十番)はびくっと体を震わせてから空を仰いだ。
木の幹にクリーム色のスピーカーが括り付けられているのが見えた。
今まで、政府の定時放送はどこから聞こえているのだろうと思っていたが、島中のあちらこちらにこのようにスピーカーが備え付けられているのだろう。
流れてきた音楽は今までのものとは違い、どこか儚げなギターの音色をパーカッションが飾っていた。

『ばらばらにちらばる花びら雫は紅 欠けた月よ廻れ永遠の恋をうつし…
 どーも、毎度お馴染みライド先生やでー』

まるで飛び散った血痕のようだ――歌詞の状況をイメージし、季莉はぶるっと体を震わせた。
ライド(担当教官)は男の人とは思えない高い音域を歌っていたかと思うと、低く囁くように挨拶をしてきた。
囁く声にも歌声にも大人の男性の色気を感じてしまう辺りが非常に腹が立つ。
しかし腹を立てていても仕方がないので、名簿が添付された会場地図を取り出した。
ふと、地図を持つ左手親指の爪の先がいつの間にか欠けていたことに気付いた。
爪の手入れには日頃から気を遣い、修学旅行だからとラメの入ったピンクの新しいマニキュアを買って塗ってきたというのに、マニキュアも既にあちこちが剥がれてしまっており、代わりに赤黒い色がこびりついてしまっている。
これは恐らく雨宮悠希(男子三番)を鎌で刺殺して返り血を浴びた時に付着したものだろう。
普段教室で見かけていた悠希の爽やかな笑顔、襲い掛かった時に浮かべていた必死の形相、そして事切れた時の真っ赤に汚れた顔と光を失った瞳――全てが一気にフラッシュバックし、季莉はうっと呻いた。

「季莉…大丈夫?」

季莉は口元を押さえながら、隣に腰を下ろしていた松栄錬(男子九番)へと目を向けた。
先の戦闘で真壁瑠衣斗(男子十六番)にボウガンで左足を貫かれ、更に高須撫子(女子十番)に短刀で右肩を刺された錬は、失血のためか顔色が優れない。
持参していたタオルを裂いた物と民家で調達した救急箱の中の消毒液と包帯で応急処置を施した左足はだらしなく投げ出されている。
放送の内容を記録するために地図は出しているものの、右肩の傷がたった数時間で癒えるはずがなく、ペンを持つ手には力が入っていない。
体の傷だけではなく山本真子(女子十九番)を金槌で撲殺したことで加害者とはいえ精神的にもショックを受けているというのに、季莉を気遣ってくれる錬の優しさが心に沁みるようでありがたかった。

「大丈夫、ありがと。
 ちょっと…思い出しただけだから」

「そっか」

錬は眉をハの字に下げて小さく笑むと、視線を季莉から地図へと落とし、「忘れたら、絶対いけないもんね」と消えてしまいそうな小さな声で呟いた。
地図を持つ左手が、小刻みに震えていた。

風はない。
しかし、葉の擦れる音がした。
これは、明らかに人為的なものだ。
つまり、誰かが近くにいるということだ。

「うわっ、何!?」

相方が叫び声を上げた。
その横で、慌てて武器を構えた。
小型だがかなりのアタリ武器、ウージーピストルだ。

「誰だっ!!」

音がしたであろう方向に、ウージーの銃口を向けた。
できることなら撃ちたくはない。
足元もよく見ることができない状況では満足に動き回ることはできないし、逃げるにしても慣れない舗装されていない地面の何かに足を取られる可能性が高い。

「出てきやがれ!!
 別に、俺らはこんなもんに乗ってるわけじゃねぇ!!
 そっちが戦う気がないなら、俺らだって戦わねぇし!!
 そりゃ、武器は持ってるけど…俺らだって死にたくないんだから当然だろ!?」

「そうだよ、俺らは戦いたくないんだって!!」

自分に倣って、相方も叫んだ。
支給された救急箱を掲げている。

「そう…それは良かった」

音を出した誰かがそう言い、木の陰から姿を現した。
声でまさかと思い、姿を見て正体を確信した。
反射的に、トリガーを引きそうになった。

「…元気そう、だね。
 コウちゃんも、靖隆君も」

このクラスで、自分――紫垣靖隆(男子八番)を名前に“君”を付けて呼ぶ人間は、たった1人。
その呼び方はなめられているようにしか思えず、何度もやめろと言ったが、聞き入れてはもらえなかった。

「未来…未来じゃん!!」

相方――八尋幸太郎(男子十八番)はぱあっと顔を輝かせた。
10m程先にいる相手、道下未来(男子十七番)に駆け寄ろうとした幸太郎の詰襟の背中の布をぐっと掴んで止め、幸太郎の一歩前に出た。
抜けている幸太郎を護るのは、自分の役目だ。

「…2人共、相変わらずだ」

未来は、苦笑交じりの声で言った。

「当たり前だ、どんな時だって俺は俺だし、コウはコウだ」

靖隆のウージーの銃口は、依然として未来を捉えていた。
未来は、“どう”なのか。

普段の未来とは、“八尋グループ”と“軍の子犬”としてグループ同士が敵対していたが、その中では最も温厚で確執は少なかった。
池埜多丞(男子二番)や政井威光(男子十六番)の揶揄をやんわりと受け流す様については一目置いていたし、天然な幸太郎とは敵対しているとは思えないような穏やかな関係を築いていた。

しかし、今の未来は人を殺している。それも、両目を潰して銃で頭を撃ち抜くという、普通の中学生には到底できない惨く確実なやり方で。将来は軍に入るために訓練をしている、という噂があるので(これは噂ではないと確信している。“軍の子犬”4人共が、人並み外れた運動能力を有していることを、日々ぶつかり合い喧嘩をしてきた靖隆はその身で感じていた)、国の制度であるプログラムを受け入れて優勝を目指していてもおかしくはない。
そして何より、今、目の前にいる未来は、大きな“何か”を抱えている。
状況から鑑みるに、それが武器である可能性は高い。

結論。
未来は敵である――ということを念頭に置き、様子を見るべきである。

「道下…テメェが持ってるソレ、武器だろ?
 まずはそれを置け」

未来は抱えている“何か”を一瞥し、意外にあっさりとそれを地面に置いた。
敵意が無いのか、それともそれが無くてもどうにかなるという自信の表れなのか、今の時点ではわからない。
訊いてみることにした。

「随分あっさりと置いたな?
 やる気が無い…と取っていいのか?
 それとも、俺ら相手にはソレはいらないって…ナメてんのか?」
「ちょっとヤス、意味わかんないよ!ヤスが置けって言ったから、未来は置いてくれたんじゃん!」
「…コウ頼む、ちょっとの間黙っててくれ」

幸太郎の批難を、靖隆は制した。
いつもなら慣れているはずの幸太郎のお気楽さと素直さに、苛立ちを感じた。
自分では元気なつもりだが、精神的に疲れてきているのかもしれない。能天気な幸太郎の分も気を張り、周りの全てに疑いを向けてきたことに。


男子1番・秋庭俊人
(あきば・としひと) 女子1番・磯田匡子
(いそだ・きょうこ)
男子2番・池埜多丞
(いけの・たすけ) 女子2番・浦原舞
(うらはら・まい)
男子3番・植本邦幸
(うえもと・くにゆき) 女子3番・江南佳菜彩
(えなみ・かなせ)
男子4番・北修司
(きた・しゅうじ) 女子4番・川西亜由子
(かわにし・あゆこ)
男子5番・来栖生馬
(くるす・いくま) 女子5番・久瀬ゆかり
(くぜ・ゆかり)
男子6番・酒井真澄
(さかい・ますみ) 女子6番・三枝妃
(さえぐさ・きさき)
男子7番・佐藤史季
(さとう・ふみき) 女子7番・相模夕姫
(さがみ・ゆうき)
男子8番・紫垣靖隆
(しがき・やすたか) 女子8番・宗和歩
(そうわ・あゆみ)
男子9番・城龍慶
(じょう・りゅうけい) 女子9番・辻莉津子
(つじ・りつこ)
男子10番・東海林至
(しょうじ・いたる) 女子10番・寺内紅緒
(てらうち・べにお)
男子11番・関本春海
(せきもと・はるみ) 女子11番・時岡千波
(ときおか・ちなみ)
男子12番・田村光貴
(たむら・みつたか) 女子12番・中垣芽衣子
(なかがき・めいこ)
男子13番・二階堂哉多
(にかいどう・かなた) 女子13番・二階堂悠
(にかいどう・はるか)
男子14番・橋川新
(はしかわ・あらた) 女子14番・藤原奈央
(ふじわら・なお)
男子15番・林一紀
(はやし・かずのり) 女子15番・堀内尚子
(ほりうち・なおこ)
男子16番・政井威光
(まさい・たけみつ) 女子16番・前川染香
(まえかわ・そめか)
男子17番・道下未来
(みちした・みらい) 女子17番・水無瀬繭子
(みなせ・まゆこ)
男子18番・八尋幸太郎
(やひろ・こうたろう) 女子18番・宮嵜八千代
(みやざき・やちよ)
男子19番・楪静眞
(ゆずりは・しずま) 女子19番・柳田裕華
(やなぎだ・ひろか)
男子20番・米村直
(よねむら・すなお) 女子20番・山崎雛子
(やまさき・ひなこ)
特別参加者・木下亘
(きのした・わたる) 特別参加者・篠宮未琴
(しのみや・みこと)
 

 

戦闘記録

1 ○ 篠宮未琴(特別参加者) v.s.  木下亘(特別参加者) ×
 相模夕姫(女子7番)
(木下亘・相模夕姫 敗走)
2 △ 堀内尚子(女子15番) v.s.  寺内紅緒(女子10番)  ×
 水無瀬繭子(女子17番)
(11/12 03:28p.m. 寺内紅緒 退場)
(11/12 03:34p.m. 水無瀬繭子 退場)
3 ○ 酒井真澄(男子6番) v.s.  堀内尚子(女子15番)  ×
(11/12 03:48p.m. 堀内尚子 退場)
4 ○ 篠宮未琴(特別参加者) v.s.  道下未来(男子17番)  ×
(11/12 05:24p.m. 道下未来 退場)

男子1番  因幡彰人 女子1番  麻生咲
男子2番  井上稔 女子2番  今村草子
男子3番  江原清二 女子3番  加賀光留
男子4番  神田輪 女子4番  上総真央
男子5番  坂出慎 女子5番  金坂葵
男子6番  瀬戸口北斗 女子6番  幸田真菜
男子7番  滝川渉 女子7番  近藤楓
男子8番  堤良樹 女子8番  相模晶
男子9番  手塚直樹 女子9番  佐々川多希
男子10番 仲山行人 女子10番 瀬川小夜
男子11番 浜本謙太 女子11番 天条野恵
男子12番 浜本卓朗 女子12番 天道千夏
男子13番 土方涼太 女子13番 土井雫
男子14番 真木頼和 女子14番 鳥江葉月
男子15番 水城蓮 女子15番 中野尋代
男子16番 水原翔 女子16番 能勢杏奈
男子17番 皆川玉樹 女子17番 福島里奈
男子18番 良元礼 女子18番 水城凛
男子19番 李星弥 女子19番 緑沢風美
男子20番 藁路文雄 女子20番 依羅ゆた
 

試合経過

 

1回戦
第一試合(コーヒーゼリー)
○ 因幡彰人(M1)・相模晶(F8) VS 江原清二(M3)・今村草子(F2) ×

第二試合(わんこそうめん)
○ 土方涼太(M13)・水城凛(F18) VS 水原翔(M16)・鳥江葉月(F14) ×

第三試合(プリン)
○ 藁路文雄(M20)・依羅ゆた(F20) VS 瀬戸口北斗(M6)・天道千夏(F12) ×

第四試合(カキ氷宇治金時)
○ 浜本卓朗(M12)・天条野恵(F11) VS 浜本謙太(M11)・幸田真菜(F6) ×

第五試合(特製ミックスジュース)
○ 良元礼(M18)・瀬川小夜(F10) VS 李星弥(M19)・近藤楓(F7) ×

第六試合(いちご大福)
○ 滝川渉(M7)・上総真央(F4) VS 堤良樹(M8)・緑沢風美(F18) ×

20:00になりましたのでそろそろ投下を始めたいと思います。
途中風呂に入るために休憩を取らせて頂きますが、予めご了承ください。

荒らしに関しましては、焼きまたはあぼーん依頼スレッドに依頼を出しましたのでいずれ管理人氏が対処してくれるであろうと思います。
なかなか対処されず荒らしもまた投稿をやめない場合は、一旦このスレをHTML化させて新スレッドで再開するという形になるかと思われます。

昼 → 夕
遊園地 → 自室

苗木(遊園地久々だったけど楽しかったなぁ)

苗木(もう夕方になっているけど、どうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:購買部に行く
4:娯楽室に行く
5:プールに行く ●
6:図書室に行く
7:実験室に行く ●
8:情報技術室に行く ●
9:射撃場に行く ●
10:自室で勉強する ●
11:自室で本を読む ●
  a:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)3/4
12:校舎辺りをうろつく
13:寄宿舎辺りをうろつく
14:自室で仮眠をとる ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら昼も含みます。

下1

苗木(霧切さんに会いにいこう)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木「あ、霧切さん」

霧切「苗木君、何か用?」

苗木「時間があるなら何か話さない?」

霧切「構わないわ。それで、話題は何?」

苗木「えーっと」

話す内容
※内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下1

苗木「霧切さんってさ、探偵だからっていうのもあると思うけど、洞察力高いよね?」

霧切「そうかしら?」♪<ピロリン

苗木「そうだよ。それで、どうやったら洞察力ってよくなるのかな?」

霧切「私自身、他人と比較したわけではないし、そういう訓練をしたことがないから、ご期待には応えられないと思うわ」

苗木「そこをなんとか!」

霧切「……そうね、事件とかではまず物事を客観的に考えるわね」

苗木「物事を?」

霧切「特に自分の行動を客観的にみるといいわ」

霧切「例えば、さっきの苗木君はどこか周囲をキョロキョロとしていた。ここから『人を探しているのでは?』と分析することが出来るわ」

苗木「なるほど……参考になったよ」

霧切さんから洞察力についての話を聞いた……

霧切の好感度が上昇した!

まだ霧切ともっと深い仲にはなれないだろう……

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

霧切に渡しますか?

1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:マコト写本
 d:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1

苗木(今回は渡さないでいいかな)

霧切に別れを告げて自室に戻った……

―――
――


寄宿舎廊下 → 自室

苗木(夕食の時間だ)

苗木(今日は……不二咲さんの番か)

苗木(当番で1人なのは花村クン・不二咲さん・ボクだ)

苗木(楽しみだな、不二咲さんの料理)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(こころなしかソワソワしているのが若干名いるな……)

苗木(ボクはどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(たまには1人で食べるか……)

1人席に座って黙々と食べた……

勇気が上昇した!

食器を片づけて自室に戻った……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(なんか見られている気がしたなぁ)

PiPiPi……

苗木(ん? メールだ)

苗木(『今アレをしているんだが、よければ看護室に来てくれほしいんじゃあ! 弐大』)

苗木(……アレってなんなんだろう?)

1:行ってみる
2:断りのメールをいれる

下1

苗木(試しに行ってみよう……)

苗木(『よく分からないけど、今向かうよ 苗木』っと……)

―――
――


夕 → 夜(表記忘れ)
自室 → 看護室

ガラッ

終里「んあぁ! ……相変わらずいい腕してるぜ、弐大のオッサン」

弐大「マネーシャーとは、マッサージに始まり、マッサージに終わるんじゃあ!」

苗木(なんだ、マッサージか)

苗木「弐大クン、来たよ」

弐大「おぉ、苗木! 早速アレをするぜよ!」

終里「オレはもう行くな」

苗木(終里さんはもう出ていくようだ)

1:呼びとめる
2:別れを告げる

下1

苗木「まって、終里さん」

終里「お? どうした?」

苗木「せっかくだから、ボクがマッサージしている間に、何か話しない?」

終里「……腹減ったら食堂にいくから、それまでは構わないぜ」

苗木「ありがとう」

ガラッ

罪木「遅くなってごめんなさぁーい! そ、その、マッサージに必要なもの持ってきましたぁ!」

左右田「結構量あるな……」

花村「むふふ、お礼は今晩一緒に」

左右田「それ以上はやめとけ」ドカッ

苗木「あ、左右田クン、花村クン、罪木さん」

罪木「次に苗木さんがマッサージをされると聞いて、色々持ってきたんです……」

左右田「俺らは荷物持ちだ」

花村「苗木くんの次にシてもらう代わりにね!」

弐大「ではいくんじゃぁぁあああ!!」

苗木(大所帯になったな。何について話そうかな?)

話す内容
※内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下1

視線を感じるとかがあったけど何か伏線になることとかあるの?

苗木「皆、身体の鍛え方についてなにか独自でやっている方法とかない?」

終里「よく食って、体を動かせばいいんだよ。我武者羅にな」♪<ピロリン

弐大「本格的にやるなら、ワシがマネージメントするんじゃあああ!」♪♪♪<ピロリロリローン!

苗木「別にそういうわけじゃないけど……あっ、そこ気持ちいいよ」

花村「感じている苗木くんの顔……隅から隅まで舐めまわしてみたくなるね!」

左右田「気持ち悪いこと言うな。……俺らには答えられない質問だな」

罪木「ご、ごめんなさぁーい! 罰として娯楽室でダーツの的になりますぅ!」

苗木「いやいや、別にいいよ!」

弐大「しかし、こうしてやってみると苗木、結構こっておるな」

苗木「そうかな? うっ……別にそこまででもないと思うけど」

弐大「痛がったり気持ち良かったりするのが証拠じゃあ!」

苗木「なるほど……」

苗木(知らない間に疲れでも溜まっていたのだろうか)

弐大クンたちと話をしてマッサージをしてもらった……

左右田・花村・弐大・終里・罪木の好感度が上昇した!

そろそろ左右田・花村・弐大・終里・罪木ともっと深い仲になれそうだ……

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(特にマッサージをしてもらった弐大クンと、話をするために引きとめた終里さんに何かプレゼントしようかな?)

弐大・終里に渡しますか?

1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:マコト写本
 d:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1(弐大に対して)・下2(終里に対して)

めずらしく一人でご飯を食べてたからじゃない?
1人で食べると勇気が上昇したのには驚いたけど

何で誰も苗木をさそわないんですかね・・・あっ・・・(察し)

>>602 >>606
誰かと一緒に食べるのが普通なのでボッチは浮いちゃうんです><
勇気が上昇したのはそういう周りからの奇異な視線に耐えながら食べていたからです。

―――――

苗木(弐大クンは向こうから依頼してきたし別にいいかな? 終里さんにはこっちが呼びとめたから千年ポプリをあげよう)

苗木「終里さん、呼びとめてごめんね。これあげるよ」

終里「ん? ……千年ポプリ!? いいのかこれ!? 別に気にしてねーよ! ありがとな!!」♪♪♪<ピロリロリロリーン!

苗木(どうやら物凄く喜んでくれたようだ!!)

弐大クンにお礼を言って自室に戻っていった……

―――
――


4月21日(日)晴れ/曇り → 4月22日(月)晴れ/曇り
看護室 → 自室

苗木(今日から学校だ。頑張るぞ!)

苗木(まずは英気を養いに食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(体が軽く感じるぞ。すごいな、弐大クンのアレ)

苗木(さて、どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2

1
霧切、舞園、セレス、朝日奈、大神

>>607
らーぶらーぶ度が上がれば向こうから誘いがくるから(震え声)

―――――

苗木(今朝も江ノ島さんと一緒に食べるかな。飽きっぽい彼女ならもうからかってこないはず!)

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「苗木じゃん! 昨日こそアレ使ったんだよね?」

苗木(飽きてなかった!)

苗木「と、とにかく今朝も一緒に食べようよ」

江ノ島「写真より本物がいいなんて苗木ったら【鬼畜】ゥー!」

苗木「それは違うよ!」論破!

江ノ島「すぐ苗木ったら【突っ込んでくる】んだからー! そんなに【私様がイイ】んですかね、うぷぷ!」

苗木「またシステムの限界が……!」ガクッ

江ノ島「あーはいはい、早く食べないと遅刻するぜ?」

苗木「江ノ島さんのせいだよ!」

またもや江ノ島さんにからかわれながら朝食を共に食べた……

江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

食器片付けを押しつけられ苦労した……

―――
――


朝 → 昼
寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(月曜は疲れるな)

苗木(お昼になったけどどうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下4

―――――

風呂に入ってきますので昨日と同じくロングパスします。

風呂から出ましたので投下を再開したいと思います。

苗木(霧切さん、舞園さん、セレスさん、戦刃さんの4人を誘おう)

苗木「霧切さん、舞園さん、セレスさん、戦刃さん」

セレス「あら、苗木君。どうかしました?」

戦刃「苗木君、こんにちわ」

苗木「こんにちは。お昼皆でどうかな?」

霧切「いいんじゃない?」

舞園「苗木君の誘いは断りませんよ♪」

苗木「ありがとう」

霧切「しかし何故この人選なのかしら?」

舞園「せっかく苗木君が誘ってくれたんですから、あまりそういうのは言わないほうがいいと思いますよ」

苗木「なんとなくなんだけど……ごめん」

セレス「別にいいのでは? 今日はそういう気分だった、これで済むことです」

戦刃「同じ定食を食べよう、苗木君!」

苗木「その意見に賛成だよ!」

4人と賑やかに卓を囲んだ……

舞園・霧切・セレス・戦刃の好感度が上昇した!

そろそろ舞園・霧切・セレス・戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて教室に戻った……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(食後なのにすっきりしているなぁ。マッサージのおかげかな?)

苗木(時間があるけどどうしようか?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下1

苗木(購買部に行ってみよう!)

―――
――


本学科2年教室 → 購買部

苗木(あれ、モノクマがいる)

モノクマ「おや苗木クン、モノモノマシーンをしに来たんですか? うぷぷ」

苗木「いや、まだ考え中だけど……なんでここにいるの?」

モノクマ「実はちょーっとモノモノマシーンとモノモノヤシーンがグレードアップしました!」

モノクマ「なんと回し方を調整することにより出る物が変わってきます!」

モノクマ「読者の皆様にも分かるように言うと、コンマを使って景品や当たりかどうか決めれる、ってわけです!」

苗木「はぁ……」

モノクマ「まあとにかくやってみてよ!」ピヨーン

モノクマは消えていった……

苗木(ど、どうしよう?)

1:モノモノマシーンを回す ●
 a:慎重に回す(景品がコンマ判定になります)
 b:大胆に回す(当たりがコンマ判定になります)
 c:慎重かつ大胆に回す(景品・当たりともにダイスで決定します)
×:会話する ●
3:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下2

苗木(なんか回す気になれないや……)

苗木(教室に戻るか)

―――
――


購買部 → 本学科2年教室

苗木(戻って来たけど……どうしよう?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下1

苗木(江ノ島さんと会話しよっかな)

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「おっ、苗木ィ! ちょうどよかった、こっちに来なさい」

苗木「えっ!?」

江ノ島さんに無理矢理引っ張られた……

―――
――


本学科2年教室 → 校舎廊下

苗木「ど、どうしたの?」

江ノ島「特に意味はないよん」

苗木「えぇー」

江ノ島「それよりさ、今度の撮影小泉がカメラ訳なんだよね」

苗木「へぇー! 小泉さんがかぁ、それはすごいね!」

苗木(『超高校級のギャル』と『超高校級の写真家』の作品……きっと素晴らしいものになりそうだ)

江ノ島「あいつ笑顔の写真に拘ってるけどさー、私様としては失望顔もいいと思う!」

苗木「それは江ノ島さんだけだよ」

江ノ島「ふっふーん。……苗木はさ、何か『これだけは譲れないッ!』ってもんある?」

苗木「譲れないもの?」

1:あるよ
2:ないよ
3:分からないよ

下2

苗木「それはボクにだってあるよ」

江ノ島「へぇー! どんなどんな?」♪♪♪<ピロリロリロリーン!

苗木「それは秘密」

江ノ島「ふーん……うぷぷぷ!」

苗木「どうかしたの?」

江ノ島「その譲れないものが根底から崩れ去った時、どんな絶望を与えてくれるのかと思うとたまらないのよねー!」

苗木(ここはぶれないなぁ)

苗木「江ノ島さんはそういうものないの?」

江ノ島「ないよ」キッパリ

苗木「ないの?」

江ノ島「ほら、アタシって飽きっぽいしー、ギャルだしー」

苗木「後半は関係ないと思うよ……」

江ノ島「とにかく、苗木にもこだわりがあると知って江ノ島盾子ちゃんは満足なのでした」

江ノ島はいたずらっぽくこちらを見ている……

江ノ島とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK4 → 5

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(江ノ島さんに何かプレゼントしようかな?)

江ノ島に渡しますか?

1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:マコト写本
 d:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1

苗木(渡さないでいいか)

まだ江ノ島ともっと深い仲にはなれないだろう……

江ノ島から解放され教室に戻った……

―――
――


昼 → 夕
校舎廊下 → 本学科2年教室

苗木(いつもどおりに放課後だ。どうしよう?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(不二咲さんと七海さんの2人と時間を過ごそうか)

―――
――


本学科2年教室 → 情報技術室

ガラッ

不二咲「あっ、苗木君!」

七海「ここは 情報技術室 です」

苗木「不二咲さん、七海さん、少し話しでもしない?」

七海「オッケー……だと思うよ?」

不二咲「うん、構わないよぉ」

2人と話をして過ごした……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(不二咲さん、七海さんに何かプレゼントしようかな?)

不二咲・七海に渡しますか?

1:渡す
 a:ロマンツェリキュール
 b:千年ポプリ
 c:マコト写本
 d:2.5Dイヤホン
2:渡さない

下1(不二咲に対して)・下2(七海に対して)

苗木(別に渡さなくてもいいかな)

2人に別れを告げた……

―――
――


夕 → 夜
情報技術室 → 自室

苗木(花村クンの当番か。食べにいこう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(この前は一人で食べたけど……どうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(江ノ島さんと一緒に食べるか)

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「【シスコン】の苗木じゃん! 何か用?」

苗木「それは違うよ!」論破!

苗木「どうしたらそうなるのさ!」

江ノ島「いや、アンタがこだわるものって言ったら妹じゃん」

苗木「違うからね」

シスコン疑惑を晴らしながら夕食を食べた……

江ノ島の好感度が上昇した!

まだ江ノ島ともっと深い仲にはなれないだろう……

食器を2人分片づけた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(夜も更けてきたな。どうしよう?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
 a:『枕格子』(全4章・知識+5・運動+5)3/4
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(『枕格子』の続きから読むか……)

『枕格子』を読んでみた……

作者が思うがままに感じたことを、日記という形式をとりつつ情緒豊かに書かれている……

『枕格子』を読破した!

知識が大きく上昇した!

運動が大きく上昇した!

『枕格子』を返却した……

―――
――


4月22日(月)晴れ/曇り → 4月23日(火)曇り

苗木(なんだか早く起きたぞ)

苗木(どうしようかな?)

1:弁当を作りに食堂に行く ●
2:勉強する ●
×:本を読む ●
4:娯楽室に行く
5:辺りをうろつく
6:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。

下2

書き込めてた、連投失礼

>>656
いえ、構いませんよ。
結果的に>>654が間に入って連投にはなっていませんし。
人がいなくて安価が遠ければやむなしと思っています。(人がいないのに遠くに安価を出す私がそもそもいけないんですけどね)

―――――

苗木(せっかく早起きしたし弁当を作ろう)

―――
――


苗木(よし、弁当が出来たぞ!)

苗木(そろそろ人も集まってくるだろうし、ボクも食堂に行こうか)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(ふぁぁ……ちょっと眠いや)

苗木(どうしよっかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

ほのぼのやっていこう
ちゃんとイベントとか安価に頼らず準備してて感心してしまう

苗木(不二咲さん、七海さんと食べようか)

苗木「不二咲さん、七海さん」

七海「一緒に食べる?」

苗木「え?」

不二咲「苗木君が話しかけてくるってことはそうなんじゃないのかなぁ?」

苗木「あはは……その通りだよ。いいかな?」

七海「いいともー」

不二咲「一緒に食べようねぇ!」

3人で朝食を食べた……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

それぞれ食器を片づけて自室に戻っていった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

モノクマ「うぷぷ、倫理の時間ですよおまえら!」

モノクマの倫理がきたようだ。何をしでかすか窺い知れない……

モノクマ「今日は古代ヒンドゥー教ともいえるバラモン教についてやっていくよ!」

モノクマ「バラモンとは身分制度(カースト)の一番上にいるやつだね。司祭階級のこと!」

モノクマ「バラモン教はヴェーダの宗教とも置き換えられます! ヴェーダとは知識のことです!」

モノクマ「そのヴェーダの宗教は哲学的思想の始まりと言えて、その思想から輪廻と解脱が生まれたんですね!」

モノクマ「さらに発展していって、ウパニシャッドと呼ばれる文献群が出来ます」

モノクマ「そこには輪廻転生や生死の問題も書かれていますが……」

モノクマ「梵我一如という考え方について書かれているのがポイントです!」

モノクマ「さて、この梵我一如の『梵』と『我』ってなんだか分かる、苗木クン?」

ガタッ!

苗木(そんなこと言われても……)

1:ブラフマン・アートマン
2:カルマ・ブラフマン
3:アートマン・サンサーラ

下1

>>660
ありがとうございます! ほのぼのやっていきたいですね。

―――――

苗木「梵がブラフマン、我がアートマンです」

モノクマ「はい大正解です!」

モノクマ「梵我一如とは、ウパニシャッドにおいて宇宙の根源原理のブラフマンと個人存在の本体であるアートマンは同一人物だという考え方です!」

モノクマ「ウパニシャッドではしきりに『汝はそれである。』、訳すと『アートマンはブラフマンに他ならない』という聖句が述べられてるからね!」

モノクマ「ちなみに、カルマは業のこと、サンサーラは輪廻のことです!」

モノクマ「苗木君、今回はシロになりましたね、うぷぷ」

苗木(どうやら解答は正しかったようだ!)

クラスメートからの好感度が少し上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


朝 → 昼

苗木(そういえば弁当を作ってきたんだよね)

苗木(どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下1

苗木(舞園さんと一緒に弁当を食べよう)

苗木「舞園さん」

舞園「苗木君! 何か御用ですか?」

苗木「実はお弁当作って来たんだ。一緒に食べない?」

舞園「もちろん、苗木君の誘いなら喜んで♪」

―――
――


舞園「相変わらず苗木君の料理は美味しいです!」♪♪<ピロリロリーン!

苗木「はは、よろこんでもらえてよかった」

舞園「これは私も負けていられませんね」

苗木「あれ、舞園さんって料理得意じゃないの?」

舞園「アイドルの練習があるのであまりする時間がないんですよ」

苗木「なるほど……」

料理について話し合った……

舞園の好感度が大きく上昇した!

そろそろ舞園ともっと深い仲になれそうだ……

食事を終えて舞園と別れた……

―――
――


苗木(昼休みが中盤に差し掛かったけれど、どうしようかな?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(購買部に行ってみるかな)

―――
――


本学科2年教室 → 購買部

苗木「あれ、こまる」

こまる「お兄ちゃん! お兄ちゃんもこれやりにきたの?」

苗木「考え中。こまるは?」

こまる「やってみたらこれが出てきたの」

苗木(草笛……また懐かしいものを。というかハズレだろう、これ……)

こまる「ふふ、昔お兄ちゃんと一緒に吹いたよね」

苗木「そうだね」

苗木(案外、こまるにとってはハズレじゃなさそうだな)

苗木(さて、やっていこうかな?)

1:モノモノマシーンを回す ●
 a:慎重に回す(景品がコンマ判定になります)
 b:大胆に回す(当たりがコンマ判定になります)
 c:慎重かつ大胆に回す(景品・当たりともにダイスで決定します)
2:会話する(○○・××のうちどちらかを指定して下さい) ●
3:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下2

苗木「よし、ボクもやってみよう」

こまる「お兄ちゃん頑張って!」

1回目
判定
1D100 → 37 / 1D100 → 32(失敗)
景品
オモプラッタの極意

苗木(オモプラッタの極意……肩関節を極めるブラジリアン柔術の関節技の極意書だ)

2回目
判定
1D100 → 48 / 1D100 → 52(失敗)
景品
家族計画

苗木(家族計画……ゴムやポリウエタンの薄膜で作られた円形の道具だ。子供のおもちゃらしいけど……なんだろう、これ?)

3回目
判定
1D100 → 79 / 1D100 → 01(クリティカル)
景品
薔薇の花束

VERY LUCKY! 大当たりが出たので豪華景品プレゼント! もう1回回せるドン!

豪華景品
エンゲージリング

苗木(大当たり!? ついてるなぁ、ボク)

苗木(薔薇の花束……バラの花をまとめた花束だ。バラの花言葉は……忘れてしまった)

苗木(エンゲージリング……結婚相手に送るプラチナ製の指輪だ。ご丁寧に箱までついている)

4回目
判定
1D100 → 35 / 1D100 → 08(成功)
景品
ドクロマスク

LUCKY! 当たりが出たのでもう1回!

苗木(ドクロマスク……「タイムトラベラーズ」に登場する不気味なドクロの仮面だ)

5回目
判定
1D100 → 34 / 1D100 → 01(クリティカル)
景品
水晶のドクロ

VERY LUCKY! 大当たりが出たので豪華景品プレゼント! もう1回回せるドン!

豪華景品
エンゲージリング

苗木(また大当たり……一生分の運を使い果たしそうだな)

苗木(水晶のドクロ……ひとつの水晶から削り出されたドクロだ。オーパーツと呼ばれているらしい)

苗木(そしてまたエンゲージリング……相手の分ということかな?)

6回目
判定
1D100 → 25 / 1D100 → 34(失敗)
景品
ハーバー土台学

苗木(ハーバー土台学……ブリッツ・ハーバー氏が考案した土台学の入門書だ)

こまる「すごいねお兄ちゃん! いっぱい当たるなんて!」

苗木「うん、驚いたよ」

こまるに別れを告げて教室に戻った……

なんかダイス神が荒ぶっておられますね……。

―――――

購買部 → 本学科2年教室

英語教師「んふふ、英語の時間よ!」

英語の時間だ。何故か背筋から汗が出てきている……

英語教師「今日は助動詞の need と used to を教えるわ。ちょっと駆け足になるけどついてきてちょうだいねぇ」

英語教師「まず、助動詞の基本的な性質は5つあるわ。①後に動詞の原型が続く ②時制が現在かつ主語が3人称単数でも s はつけない ③否定語は直後に not をつける ④疑問文は助動詞+主語+動詞の原型の語順になる ⑤2つの助動詞を続けて使うことはできない の5つね」

英語教師「そして肝心の助動詞ね。need からいくわ。need は『~する必要があある』という意味で、主に疑問文と否定文で用いるわよぉ」

英語教師「肯定文では一般動詞として、 need to do という形で使われるわ」

英語教師「また、need には過去形がないから、過去のことを述べる時も一般動詞として使うのよぉ」

英語教師「used to は『過去の習慣』や『過去の状態』を表すわ。『以前はよく~したものだ』とか『以前は~であった』という風にねぇ」

英語教師「また、used to が動作を表す動詞・状態を表す動詞のいずれとも結びつくのに対し、『意思』『習慣』『依頼』を表す助動詞 will の過去形 would は前者とだけ結びつくわ」

英語教師「それと過去の習慣を表すのは used to も would も同じだけれど、used toは過去と現在を対比して、今では成り立たなくなった過去の事実を述べるわ」

英語教師「逆に would は過去の回想のイメージが強く、特に過去と現在の対比は意識されないわ」

英語教師「さて、急ぎとなってしまったけれど理解できたかしら?」

英語教師「それでは……苗木ちゃ~ん! I (  ) often visit museums when I lived in Spain.(スペインに住んでいたころはよく美術館に行ったものだ。)の括弧に当てはまる助動詞をこ・た・え・て・み・て☆」

ガタッ

苗木(えっと……)

1:used to
2:would
3:needn't

下1

苗木「used to です」

英語教師「正解よぉ! 答えはused to になるわ」

英語教師「『以前はよく~したものだ』とか『以前は~であった』という意味を持つのよね」

英語教師「スペインに住んでいたころは when 節以下で表しているのでぇ、以前ということになるわね」

英語教師「苗木ちゃん、ハ・ナ・マ・ル・よ☆」

苗木(どうやら解答は正しかったようだ!)

クラスメートからの好感度が少し上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


昼 → 夕

苗木(今日はよく当たったなぁ、2つの意味で)

苗木(さて、心機一転! 何かするかな!)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

質問
図書室に新刊が入るのはいつだっけ?

ようやっと≪トランス≫が発揮される機会がきた……!
なお、大人数の場合だと本来自由安価がない時でも自由安価が出ます。
せっかくの大人数なので何かして楽しみたいですしね。

―――――

苗木(江ノ島さん、戦刃さん、霧切さん、舞園さん、セレスさん、不二咲さん、七海さんと過ごすか)

苗木(……人数多くて全員女の子というのは我ながらどうなんだろう……)

苗木(とりあえず教室にいる人たちに声をかけるか)

苗木「江ノ島さん、戦刃さん、霧切さん、舞園さん、セレスさん」

江ノ島「いっぱい女に声かけてるねー、何? 【新手のナンパ】?」

戦刃「盾子ちゃん、それは違うよ!」論破!

霧切「なに苗木君の真似しているのよ」

苗木「いや、何か話しでもしないかなー、と」

舞園「私はいいですよ!」

セレス「……まあ、いいんじゃないでしょうか」

苗木「あと不二咲さんと七海さんも一緒に話そうと思うから今から情報技術室に行こうと思ってるんだけど、構わない?」

全員肯定してくれたので情報技術室へと移動した……

―――
――


本学科2年教室 → 情報技術室

ガラッ

苗木「不二咲さん、七海さん、いいかな?」

不二咲「苗木君……わ、いっぱいいるねぇ」

七海「どうした……の?」

苗木「ここで何か話しでもして楽しもう、というつもりだったんだけど」

判定
1D100 → 49(成功)
1D100 → 36(成功)

不二咲「ちょっとびっくりしちゃったけど、僕は構わないよぉ!」

七海「いいと思う……よ?」

苗木「よかった」

苗木(しかしこの人数だと話しをするのもいいけど何かしたほうがいいんじゃないかな?)

1:何か話す(内容も挙げて下さい)
2:何かする(内容も挙げて下さい)
※内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下2

>>686
明日(4/24)です。

安価なら下

こういう苗木クンに関することはらーぶらーぶ度が上がると内容も変わるのでちょくちょく聞いてみて下さい。

―――――

苗木(皆の好きなタイプってなんだろう?)

苗木「えーっと、皆の好きな人のタイプって何かな?」

判定
舞園:らーぶらーぶ度4
霧切:らーぶらーぶ度4
セレス:らーぶらーぶ度3
戦刃:らーぶらーぶ度4
江ノ島:らーぶらーぶ度5
不二咲:らーぶらーぶ度5
七海:らーぶらーぶ度3

舞園「えーっと……優しい人、それから努力を怠らない人ですね」♪♪<ピロリロリーン

霧切「……特にないわ。強いて言うなら私の眼鏡に叶う人、かしら」♪♪<ピロリロリーン

セレス「当然Sランクのナイトですわ。ちなみに苗木君はDランクですわね」♪♪<ピロリロリーン

戦刃「……優しい人、とかかな?」♪♪<ピロリロリーン

江ノ島「他人とダブるとか残姉さま残念すぎます……アタシはもち絶望させてくれる人!」♪♪<ピロリロリーン

不二咲「えぇっと……元気を与えてくれる人、かな?」♪♪<ピロリロリーン

七海「……ゲーム好きな人、だと思うよ?」♪♪<ピロリロリーン

苗木(若干突っ込みどころがあるけど、皆の好みのタイプを知ることができたぞ)

その後はボクのタイプについて根掘り葉掘り聞かれた……

舞園・霧切・セレス・戦刃・江ノ島・不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ舞園・霧切・セレス・戦刃・江ノ島・不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(場所を提供してくれた不二咲さんと七海さんに何かプレゼントしようかな?)

不二咲・七海に渡しますか?

1:渡す
 a:ハーバー土台学×1
 b:ロマンツェリキュール×1
 c:薔薇の花束×1
 d:千年ポプリ×1
 e:水晶のドクロ×1
 f:ドクロマスク×1
 g:オモプラッタの極意×1
 h:マコト写本×1
 i:2.5Dイヤホン×1
 j:家族計画×1
 k:エンゲージリング×2
2:渡さない

下1(不二咲に対して)・下2(七海に対して)

マッサージの時終里に千年ポプリあげてたような?

苗木(……申し訳ないけど渡すのはやめよう)

下校時間近くまで盛り上がった……

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日20:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞご投稿下さい。投下前に返信致します。

>>695
見返してみたら確かにあげてましたね。
申し訳ございません。
次のプレゼント時には修正されていますのでご容赦下さい。

関本春海(男子十一番)・米村直(男子二十番)・山崎雛子(女子二十番)を襲っていた酒井真澄を発見、撃退。春海の最期を看取り、仇討ちに向かう直と雛子を見送った。

放送で匡子の死を知りショックを受け、涙する。気遣ってくれる亘のことを、もっと知りたいと思う。

B=02エリアにて休息を取る。亘に対して仄かな恋心を持ち始めていることに気付く。真澄に襲われ戦闘になる。真澄を道連れにして崖から転落。

D=02エリアの倉庫で覚醒。寺内紅緒(女子十番)・時岡千波(女子十一番)・藤原奈央(女子十四番)・水無瀬繭子(女子十七番)に助けられていた。その後、倉庫に亘が訪れ再会を果たす。紅緒たちを説得し、亘のことを信じてもらう。その際、初めて亘に名前を呼ばれる。真澄の襲撃を受け窮地に陥るが、直・雛子に救われてその場を去る。

D=05エリアにて放送を聞く。直・雛子の死にショックを受ける。篠宮未琴(特別参加者)と遭遇。亘が3年前のプログラムで従姉の相模晶を殺害したことを告げられる。大きなショックを受けるが、放心状態の亘を連れて逃げ出す。亘に、自分を殺して仇を討つように言われたが、憎さ以上に好きという気持ちが上回っていることに気付き拒否。

都心にある防衛庁庁舎の最上階。
観葉植物が飾られ、アイボリーカラーの壁とグレーのカーペットという清潔感漂うフロアで、人の出入りは少ない。
それもそのはず、そこにあるのは、防衛庁長官の部屋と秘書室のみなのだから。

碓氷京介は長官室のドアをノックした。
中からの「入れ」という声に従い、碓氷は重い扉を開けた。

「失礼します」

「…ああ、碓氷君か」

長官――二階堂一成(にかいどう・かずしげ)は、どろんとした瞳で碓氷を睨んだ。
碓氷はこの瞳が苦手だった。
いや、恐らく側近の中でも、恐れを抱かないものなどいないだろう。
感情が何一つ読み取れないのだから。

「で、何だ?」

「あ、いえ、その…
 “硝煙の天使”が動いたそうですね。
 何でも、相手は反政府組織のリーダー格だとか」

木下愛の前では無口だった碓氷も、二階堂の前では口が回る。
極度の緊張感から、勝手に動いてしまうのだ。

二階堂は表情を少しも変えず、息を吐いた。

「証拠不十分だった、本拠地も不明だ。
 恐らく、奴の仲間が一足先に来て、証拠を隠滅したのだろう」

「…“硝煙の天使”が手引きした…と?」

「…いや。
 昨日報告を受けてから半日ほど取調べたが、吐かなかった。
 そこまで周りとコンタクトを取れるほど顔が利くわけでもあるまい。
 まあ、『遺書らしきものは放置した』とは言っていたから仕置きをしたが。
 ヤツは、白だ」

「取調べ…仕置き…ですか」

碓氷は息を呑んだ。二階堂による取調べとは身体に聞くということであり、拷問に等しく、仕置きも名目が違うだけでやることは同じだ。半日続けても吐かないのであれば、恐らくそれは真実だろう。体中を痛めつけられてまで黙秘をしても、本人には何の利益もない。

「話はそれだけか?私はこの後客人に会わねばならんのだが」

言葉の裏で“とっとと出て行け”と言われ、碓氷は背筋を伸ばして一礼した後、そそくさと部屋を出た。碓氷が知りたかったのは、反政府組織についての新しい情報が入ったかどうかということだけであり、こちらとしても用事もないのに二階堂のような無表情な男と同じ空間にいたくはなかったので、何も言われなくても喜んででて言っていたと思うが。碓氷はそのまま外に出て、車を飛ばした。向かった先は、専守防衛軍養成学校――未来の専守防衛軍たちが日々様々なスキルを得るために切磋琢磨している施設である。その横に建てられた集合住宅は、自宅から通うことのできない者が下宿する寮のようなものだ。と言っても、ごく一部の例外を除けば、全員がここに住んでいる。夜の訓練などもあるので、滅多なことでは家に帰ることが許されないのだ。その4階の一室の扉を叩き、開けた。中は短い廊下を抜けると、部屋があるだけのワンルームとなっており、そこに置かれた黒いソファーの上に、1人の少女が腰掛けていた。赤基調のタータンチェックのスカート、レースが付き大きな髑髏が描かれた黒のカットソー、黒いニーハイソックス、黒いリボンが結ばれたツインテール――ゴスパン風の出で立ちをしており、その手には全長40cm程のうさぎのぬいぐるみが掴まれている。そのぬいぐるみは、至る所に包帯が巻かれ、血糊が付けられ、右目には眼帯と、少女の趣向が見て取れる物となっている。少女は碓氷に目を遣り、笑みを浮かべた。

「やっだぁ、碓氷さん。 女の子の部屋に無断で入るなんて、失礼ですよぉ?」
「…ノックはしたが?」
「でも返事してないんですけどぉ?」

大きな瞳、小さな鼻と口――年齢は確か今年で16歳だったと思うが、その年齢とは不相応な幼い顔立ちである。それなのに、その笑顔に、背筋が凍る。

「そうそう、碓氷さん。今朝、指導室から“あの子”が出てくるの見たんですよ。全身血まみれ傷だらけ…そう、まるで、この子みたい」

少女は持っていたぬいぐるみを掲げた。

「反政府組織とのつながりがあるのでは、という嫌疑が掛けられた。 …一応白だと、二階堂先生は仰っていた」
「ふぅん、その言い方だと、碓氷さんはまだ疑ってるんだ?」
「疑わしきは罰するべきだ」
「ふふっ、こっわぁい!」

少女は笑うと、ぬいぐるみをソファーの上に置き、テーブルの上に置かれていたナイフで、胴体を一突きした。

碓氷の背筋に冷たいものが走る。しかし、平静を装い、書類を差し出した。

「11月の例のプログラムの生徒詳細資料だ。読み込んでおけ」

少女は受け取ると、ぱらぱらと資料を流し見た。碓氷はさらに1枚の書類を掲げた。

「これが、お前の任務だ」
「…ふぅん…同士討ちかぁ……やっだなぁ!」

少女はそれを睥睨し、笑った。『嫌だ』という言葉に反して、面白いおもちゃを手に入れた子どものような笑み。プログラムという、自分の命も危険に晒される状況下に置かれるのにもかかわらず、そのことに対する恐怖は微塵も感じられない。ぞっとした。

「…成功率は……?」
「何それ、そんなの訊くの?」

少女はにぃっと笑みを浮かべた。

「あたしを誰だと思ってるの?あたしは“爆炎の天使”…政府の最終兵器…失敗なんてしない。“硝煙”の子みたく甘くもないし。それに、あたしは“ミコト”…命を司る、それが“ミコト”なの」

“爆炎の天使”はそう言うと、ソファーに置かれていた別のぬいぐるみを手に取り、時計に目を遣ると、ぽいっと放り投げた。
刹那、クラッカーを鳴らしたような破裂音と共に、ぬいぐるみは四散した。

「ふふっ、絶好調!」

床に散らばるぬいぐるみの破片たちを、碓氷は見つめた。
“爆炎の天使”の言う通り、“天使”たちは政府の最終兵器――味方なら頼もしく、敵には絶対に回したくない存在である。
碓氷も全ての“天使”と面識があるわけではないが、最も敵に回したくないのは、目の前にいる“爆炎の天使”という小柄な少女である。
だからこそ、連絡係として、近い場所にいる。
少しの変化も見逃さないように。

「…それから、もう1つ、任務だ」

“爆炎の天使”の眉が、ぴくっと動いた。
碓氷は生唾を飲み込み、続けた。

「武器の密輸入・販売をしている、反政府組織の店を発見した。
 それを爆破しろとのお達しだ。
 明後日の午後…行けるか?」

“爆炎の天使”は、じろっと碓氷を睨んだ。
しかし、その視線はすぐに和らいだ。

「碓氷さん、あのね。
 新作のブーツが出るんだぁ。
 黒くて、髑髏と血糊の付いた、めちゃくちゃ可愛いの。
 ちょーっと高いんだけど…欲しいなぁ…」

「…経費で落とす」

「やったぁっ!!
 じゃあ、その任務やりますよっ!
 建物の資料は?」

碓氷は鞄から出した書類を手渡した。
“爆炎の天使”はすっかりご機嫌になったのか、鼻歌混じりでその資料を見ていた。

全く…このガキは……
何をどうやったら、こんなひん曲がった子どもができあがるってんだ…

「ねぇ、碓氷さん」

少しトーンの下がった“爆炎の天使”の声に、碓氷はびくっと体を震わせた。
碓氷の表情から何かを読み取ったらしい“爆炎の天使”は、笑った。

「“天使”はみんな性格が歪んでる…ま、重症はあたしだけど。
 でも、こうなったのは、碓氷さんたち大人のせいなんだからね…?」

“爆炎の天使”は、先程ぬいぐるみを突き刺したナイフの柄を掴んだ。
そして、それを手裏剣を投げるかのように、前方に投げた。
それは、ドッという音を立てて、壁に突き刺さった。

「…大丈夫、あたしは政府を裏切ったりしませんよ。
 だって、“あの子”みたいに拷問される趣味、あたしにはありませんから。
 苛める趣味ならありますけど」

そう言って、“爆炎の天使”は唇を舐めた。
これ以上ここにいるべきではない――そう察した碓氷は、後ずさった。

「用件は、以上だ。
 明後日、迎えに来るから、そのつもりでいろ」

「…はーいっ」

返事を受けると、碓氷は逃げるように部屋を後にした。

大東亜共和国首都・東京都の某所にある、古びた低層マンションの一室。
そこが、反政府組織ADGI東京支部の活動拠点の1つである。

前髪を短めに切り揃えたショートヘアの廣幡颯花(ひろはた・そうか)は、キッチンにあるコンロの前に立ち、やかんが湯の沸騰の合図を高音で知らせると同時に火を切った。
用意していたインスタントコーヒーの粉を入れたマグカップ7つそれぞれに、沸いたばかりの湯を注ぎ込むと、まずは2つを持ってキッチンを出た。

テーブルを肘置き場にして昼前の情報番組をぼーっと眺めている板垣潮(いたがき・うしお)の目の前に、マグカップを差し出した。
21歳らしからぬ童顔の潮は(颯花も人のことは言えない童顔なのだが)、テレビの世界から現実の世界へと帰ってきたようで、マグカップを両手で取った。

「サンキュー、颯花。
 天気はいいらしいぜ、しばらく」

「ふぅん、ま、雨よりはいいのかもね、雨は嫌い」

「俺もそう、こけやすくなるし」

そう言うと、潮はまたテレビに目を向けたので、颯花も潮の明るい茶髪から目を離し、その斜め向かいに座っている梅田公洋(うめだ・きみひろ)の前にもう1つのマグカップを置いた。
公洋は感情のあまり感じられない瞳で颯花を一瞥すると、いつも口許まで隠しているネックウォーマーを指で下げて、コーヒーを飲んだ。
その左頬には、火傷の跡がある――颯花は詳しく聞いていないが、昔家が火災に遭った時についた傷らしい。

「あ、ねぇチョコレートあるんだけど、食べる?」

颯花の後ろから声がし、颯花は振り返った。
専用のマグカップを既に手に取っていた上月杏梨(こうづき・あんり)が、一口チョコの袋を反対の手に持っていた。
金髪のウェーブヘアーにキツめの目に咥えた煙草―― 一見近寄り難い外見をしている杏梨だが、話してみると意外とさっぱりとした性格のお姉さんだ。

「…俺はいらない」

「公洋はチョコ嫌いじゃん、アンタには聞いてないよ。
 アンタには柿ピーをあげよう!」

「合わない…」

「腹に入れば一緒だって」

杏梨は一口チョコの袋をテーブルに置き、ポケットに入れていた柿ピーの小袋を公洋の前に置いた。
合わないと言っていた公洋だが、袋を開けて、ピーナッツを食べていた。

見た目も性格も正反対の公洋と杏梨だが、半年前に当時東京支部のリーダーだった渡瀬伸幸が政府によって暗殺された際には迅速に行動して、当時使っていた活動拠点から全ての証拠を消して撤退した。
そのコンビネーションはなかなかのものだ。
お互いを信頼しているようで、特に公洋は杏梨以外とはほとんど口を利かない。

「颯花、颯花っ!」

杏梨は棚からお盆を取り出し、コーヒーカップを3つ乗せて、颯花に差し出した。
そして、強気に見える笑顔を浮かべた。

「ほら、これ持って向こう行ってきな!
 ついでに様子見てきてよ!」

「…やっぱりあたしですか……?」

颯花は返答を予想しながら訊いた。
杏梨は口ではなく動作で、颯花の予想通りの答えを見せた。
首を縦に振り、お盆を颯花に押し付けた。

「…杏梨、お前が行けばいいだろ、最年長なんだから」

「嫌だ、空気が凍り付いてそうだし!
 ここは、颯花の最年少パワーで空気を和ませてもらうって寸法よ!」

杏梨は公洋の意見を一蹴した。
年功序列というものはないのだが、杏梨にはあまり逆らいたくない。
颯花は溜息を吐き、お盆を受け取った。
そして、会話に全く参加していなかった潮を睨んだ。

「んもう、くだらないテレビ見てないで何とか言ってよね!」

「んー…グットラック、颯花さま!
 俺は清原さんが怖いので遠慮します!」

「薄情モン!!」

颯花は潮に向けてあっかんべぇをすると、仕方がないので、応接間代わりにしている部屋へと向かった。
ドアノブに手を掛けた時、中から怒号が響いた。

「ざっけんな、テメェ脳みそに蛆虫でも湧いてんのかよっ!!」

「ふざけてんのはテメェだろ、大体それが年上に対する態度かよ、えぇっ!?」

どうやら、来訪者と現在のリーダーである清原凌が口論をしているようだ。
確かに、杏梨たちがここに入るのを拒む理由はわかる。
しかし、仕方がないのでノックをして入った。

「ああ、颯花ちゃん、ありがとう」

迎えてくれたのは、サブリーダーである凌の右腕的存在の筒井成美だった。
成美にお盆を渡し、颯花は2人の客人を見た。

1人は颯花と同い年か年下かわからないが、とにかく童顔の男だ。
童顔の割には外見は派手で、パーマのかかった茶髪とピアスと指輪はとても彼に似合っている。
眉間に皺が寄っているのを見ると、先程怒鳴っていたのはこっちだ。

もう1人は成美と同い年くらいだろうか、大人びた男だ。
こちらは顔立ちも外見も落ち着いており、童顔の男とは正反対に見える。

「すみません、どうも血気盛んで…
 稔、落ち着いて、リーダーとも約束しただろ?」

「で、でも高谷サン…!!」

高谷と呼ばれた大人びた男は、凌に喰いつかんばかりの敵意を顕わにしている稔と呼ばれた童顔の男を後ろから抑え、無理矢理ソファーに腰を下ろさせた。
そして、高谷は稔に代わり話を始めた。

「非礼は詫びますよ、清原さん。
 でも…稔の言い分もわかってください。
 落ち着いてください、まだ、突入の時ではありません」

凌は舌打ちをし、双方の間にあるテーブルを蹴った。
成美がカップを置かないのは、零れる危険性があるからだと、颯花は理解した。

「うるせぇ、そんなのテメェらの都合だろ、俺らを巻き込むなッ!!
 大体、そっちのリーダーはどうしたよ!?
 リーダー連れて来んのが筋っつーもんだろうが!!」

「リーダーは今は不在です。
 先程も言いましたが、こちらの戦闘員の1人が急病なんです。
 そこで、米帝から呼び寄せた替わりの戦闘員を迎えに行ってるんです。
 だから、その助っ人が来るまで待ってくれと、そう言ってるんです」

高谷は口調は落ち着いているものの、言葉の端々はきつい。凌の口の悪さに、内心苛立っているのかもしれない。

「そんなもん待てるかよ、チャンスは巡ってきたんだ!!渡瀬サンの復讐の機会は、今回をおいて他にないッ!!」

そう、颯花たちADGI東京支部は、もうじき現在行われているプログラムへの介入を決行する。最大の理由は、渡瀬を殺害した“硝煙の天使”がそこにいるからだ。その正体は既にわかっているので何度か復讐を目論んだが、全て失敗に終わっている――それは本人に気付かれていたのもあるが、それ以上に周りには常に友人たちがおり、“硝煙の天使”のみを狙うことができなかったのだ。そして、プログラムが始まってしまった。政府の最終兵器が勝ち残るかはわからない。自分たちの手で復讐しなければ気が治まらない――それが東京支部の意見。
颯花も、戦うことを決めている。

「だから――」
「わっかんねぇヤツだなぁおい!!テメェらだけだと返り討ちに遭うかもだから、待てっつってんだよ!!」

高谷を遮って、稔が怒鳴った。それを聞き、凌は鼻で笑った。

「前に介入して4人も死なせたヤツらの援護を待てって? ざけんな、足手まといだろうが!!」

稔がテーブルを蹴った。客人なのに他所の家の家具を蹴るとは、足癖の悪い男だ。

「大体、約束が違う!! あの滝川って女との約束は、プログラム妨害と特別参加者を助けることだ!! テメェら、それをそっちのけで…ッ」
「政府との約束? おめでたいなぁ神奈川は…だから死ぬんだよ!!それだから、本部からも他の支部からも援軍が来ないんだろッ!?プログラム妨害はやってやるけど、政府の人間のことは知るかよ!!準備の邪魔だ、帰れッ!!」
「うるせぇテメェ――」

更に言い返そうとした稔の口を、高谷が塞いだ。先程に比べて穏やかさが消えた瞳で、凌を見据えた。

「…わかりました、出直してきます。ただ…急がば回れって言葉を、貴方に送りますよ」
「ふん、善は急げ、だよ。 俺たちは、命を懸けて、誇りを護る…それだけだ」

命を懸けて誇りを護る――颯花は自分の手の震えをもう片方の手で必死に抑えた。そう、命を懸ける。話し合って決めたことだ。渡瀬の無念を晴らす、と。反政府派の人間を殺戮してきた“硝煙の天使”を討つことは、無念を晴らすだけではなく、国のためになるのだ、と。

稔と高谷は席を立った。
高谷は小さく会釈をし、部屋を出て行った。
稔は、颯花の前に止まった。

「…アンタも、そうなわけ?
 “命を懸けて誇りを護る”って…そう思ってるわけ?」

稔はじっと颯花を見つめた。
颯花は思わず目を逸らした。

「…みんなで決めたことだから……」

「…馬鹿ばっかだな、東京は」

稔は舌打ちをし、高谷の後を追った。

成美は客人の背を見送った後、深い溜息を吐いた。
口調の荒れていた凌を諭した後、颯花に苦笑いを向けた。

「コーヒー、無駄になっちゃったね、ごめんね、颯花ちゃん」

「あ、いえ…」

そういえば、キッチンに置きっ放しの自分のコーヒーも冷めてしまっただろう。
別に、アイスコーヒーも嫌いではないけれど。

『“命を懸けて誇りを護る”って…そう思ってるわけ?』

そう言った、自分と歳の変わらない男の声が、妙に頭に残った。

 

 

「馬鹿ばっかだよ、ホント…」

井上稔は車の助手席に乗り込み、出てきたマンションを見上げた。
運転席に乗り込んだ高谷祐樹も頷いた。

「…とにかく、リーダーを待とう。
 清原サンは、リーダーの言うことにしか耳を傾けないよ、きっと」

そう言うと、アクセルを踏み、神奈川へ向けて車を走らせた。

やることのない稔は、溜息を吐き、目を閉じた。
思い浮かぶのは、かつてのクラスメイトたちの顔と、去年亡くした戦友たちの顔。

「命って…そんなに軽いモンじゃないのに…」

「同感だよ」

大事な人を失い続けてきたからこそ、わかることがある。

プログラムという名の史上最悪のゲームが始まってから6時間以上経った。
銃声らしきものは朝方のものを最後に聞こえておらず、鳥たちの囀りや風によって葉の擦れ合う平和的な音に囲まれて、気がつけば太陽がほぼ真上に昇っている。
プログラムなんて夢だったと錯覚してしまいそうだ。

だけど、これは現実。
首には息苦しさを感じる枷を嵌められ、戦うためにと武器を支給され、見慣れぬ土地に放り出されている。
担任が死に、2人のクラスメイトの死を目の当たりにした。
クラスメイトに襲われて、必死に逃げた。
これは、紛れも無い現実なのだ。
改めてそう考えを巡らせ、相模夕姫(女子七番)は溜息を吐いた。

「なんかさぁ…誰にも会わないもんだね」

夕姫は立ち止まり、足の筋肉を揉み解しながら後ろに声を掛けた。
夕姫の視線の先にいた佐藤史季(男子七番)は、詰襟の袖から出ているグレーのパーカーのゆるゆるに伸びた袖で額の汗を拭いながら、夕姫に追いついてきた。

「そりゃあ、こんな広い場所に40人くらいしかいないんだもんねぇ」

「狙ったヤツを探し当てるのは、更に大変だよなぁ…わかっちゃいたけどさ」

「そうだよねぇ、居場所の見当もつかないもん」

2人は特定の人を探している。
夕姫は来栖生馬(男子五番)を、史季は辻莉津子(女子九番)――それぞれにとっての幼馴染である。

夕姫と史季は、命の奪い合いをしなければならない状況になっても信頼し合えるような深い仲というわけではない。
生馬を間に挟んだ、“友だちの友だち”というような関係だ。
しかし、クラスの代表である評議委員の酒井真澄(男子六番)に襲われたので、成り行きで一緒に逃げた。
そんな縁と、お互いがやる気ではないという確認ができたこと、それぞれ人探しをしようとしていることから、行動を共にしている。

2人は一度会場の北の端まで向かった。
大よその会場の広さを測ることと、端がどのようになっているのか見ておきたかったということ、2つの目的のために。
会場の端は、高い柵が設けられ、有刺鉄線が張り巡らされていた。
外には見張りらしき軍人もおり、この会場から抜け出すのは容易ではない。
夕姫は会場を100に分けたエリアの1つ分の長さが200m程度だという大よその値を出し、この会場の一辺の長さは2?3kmあると見積もった。
人探しをするには少々広すぎる会場だが、逆に危険人物に会うこともそうないであろう広さだということがわかった。

そして、また南下し、今はB=07エリアにいる。
会場内を流れる松山川が北側を流れ、眼前にはさほど大きくない畑がある。

夕姫は腕時計に目を遣った。
もうすぐ12時、1日に4回あるという定時放送の時間が近づいている。

「史季、休もうか。
 なんか放送とかあるらしいし」

史季は細い目を更に細めて頷き、その場に腰を下ろした。
デイパックの中に手を突っ込んで、名簿や地図の入ったファイルを取り出した。

「地図はいいけど、名簿って何のためにあるのか――」

「誰がいなくなったかチェックしろってことじゃないの?
 政府の連中の趣味の悪さが出てるよな、ムカつくったらないね」

おっとりとした史季の疑問に被せて夕姫は言い放った。
前髪を留めていたピンを外し、櫛で髪を整えてピンを付け直しながら、ふと視線を史季の膝に留めた。

史季のズボンの右膝部分は裂けており、ピンでそれを繋ぎとめていた。
寝癖も直さないような史季だが、ファッションは気にするのだろうか。

「…なぁなぁ、史季。そのズボンのピンは…おしゃれの一環?」

夕姫の疑問に史季は膝に目を向け、ほんわかと笑った。

「違うよぉ、これ、転んで破けちゃっただけだよぉ」

ぼんやりとした史季らしい理由に、夕姫は思わず吹き出した。

「んでね、破けてたらね、ヒガシ君がピンをくれたの。アキちゃんもズボンにピンしてるでしょ?あれもヒガシ君がしたんだって」

なるほど、そういえばヒガシこと東海林至(男子十番)も制服のあちこちにピンを付けていたような気がする。アキちゃんこと秋庭俊人(男子一番)もズボンの裾を捲り上げてピンで留めているが、至の入れ知恵だったのか。天真爛漫な至、人懐こい俊人、のんびり屋の史季――そのトリオを思い浮かべると、自然と心が和んだ。きっと、それが彼らの魅力であり、それは尊いもののはずだ。それなのに、退廃音楽を好んだから、授業中に椅子に座り続ける集中力が無かったから、授業について行けず学業で成績を残せないから――そんな理由で生きることを否定され、プログラムで戦うために2組に放り込まれたのだ。

「…あぁもうムカつく、胸糞悪いんだよっ!!プログラムなんて、誰がやってやるかってんだ…ッ!!」

夕姫は、このクラスを編成した教師たちや、そもそもプログラムなどという茶番を開催する政府に対する憤りを吐き出した。先程までクラスメイトの話をしていたのに突然夕姫が叫んだことに驚いたらしい史季は、しばし呆然としていたが、やんわりと笑みを浮かべた。

「僕らはそう思っておこうよねぇ。みんながそう思えば、こんなものはうまくいかなくなるんだもんねぇ」

それは、祈りの込められた言葉だった。
だけど、皆がそう思っていないことはわかっている。
だからこそ植本邦幸(男子三番)が殺害され、酒井真澄は襲ってきて、どこかで銃声が響いたのだから。

もしかして、他にも誰か、いなくなったヤツがいるのかな…
生馬…無事だといいけど……

夕姫が幼馴染へと思いを馳せた時、空から声が降ってきた。

『こんにちは、こちらは滝川哀です。
 午後0時になりましたので、定時放送をお送りします』

この会場内のあちこちに、スピーカーでも設置してあるのだろうか。
聞こえてくる声は、想像していたよりもはっきりと聞き取れた。

『それでは、亡くなった順番に、戦死した生徒の名前を発表します。
 女子五番・久瀬ゆかりさん…は知っていますね。
 男子二番・植本邦幸君…も知っているのではないでしょうか。
 男子十五番・林一紀君。
 女子十二番・中垣芽衣子さん。
 男子五番・来栖生馬君…以上5名です』

…え、今……誰が呼ばれたって……?

夕姫は持っていたペンを落とした。
八尋グループ内では割と常識人だった一紀や、ギャルグループ内では最も大人しかった芽衣子の名前が呼ばれたこともショックだった。
だけど、夕姫にとって、問題はそこではなかった。
耳慣れた名前が、呼ばれたような気がした。

「姫…サマ……」

消えてしまいそうな、気遣った史季の声が遠く聞こえた。
返事は、できなかった。

『続いて、禁止エリアを言いますので、メモを取っておいてください。
 指定された時間を超えてもそこに滞在している場合、首輪が爆発しますので』

体が、動かなかった。
横で史季が動いたのは目の端で見た、ような気がした。

『今から1時間後にJ=05。
 15時からB=06、17時からH=10エリアです。
 お友達が亡くなって悲しいと思います。
 ですが、めげずに頑張ってくださいね。
 次の放送は18時になります、忘れないでくださいね』

放送は淡々と進み、あっさりと切れた。
茫然自失となっていた夕姫の手から史季がそっと地図を抜き取り、禁止エリアのメモをしてくれていた。
20秒ほど経ってようやくそれに反応した夕姫と、メモを終えた史季の視線が合った。

「姫サ――」

「ねぇ…生馬……ホントに…もう……いない…のか?」

史季の視線が泳いだ。それは、暗に肯定を意味していた。だけど、実感が湧かない。いないって、どういうことだ。

「だって……生馬…さっきまで元気で……パニクってたあたしを…励ましてくれて…その手が温かくて……」

放送で名前を呼ばれたということは、“死んだ”ということ。それは、今まで当たり前のように感じていたその温かさが消失したということ。わかっている、だけど、受け入れたくない。

「生馬…めちゃくちゃ良いヤツで……誰かに恨まれるとか…そんなこと、あるはずなくて……死んでいいはずなんて、絶対なくて…なのに…なのにぃ…ッ!!」

受け入れたくないけれど、これは事実。
思いを口にすればするほど、実感が湧いてきた。自然と、涙が込み上げた。大切な幼馴染だった。昔からお人よしで、いまいち男らしくない見た目からからかわれることも多くて、そんな生馬をずっと護ってきたのだ。きっと、誰よりも夕姫のことを理解してくれていた1人だった。いなくなってしまうなんて、考えたこともなかった。

「泣かないで…泣かないで、姫サマ…」

史季が、袖でそっと夕姫の涙を拭った。

「クルちゃんは…姫サマの笑った顔が好きって言ってたよ…姫サマが悲しいと、クルちゃんも悲しいから…クルちゃんは、きっと、姫サマに泣いてほしくないから…ね…?」

夕姫は顔を上げた。史季の表情を見て、手を伸ばして史季を抱きしめた。

「バーカ…アンタだって泣いてんじゃん……人のこと慰めてる状態じゃないじゃん……ッ!!」
「だって…だって……クルちゃんが……ッ」

幼馴染の、親友の死を悼み、2人は暫くの間泣いた。

20:00になりましたのでそろそろ投下を始めたいと思います。
途中風呂に入るために休憩を取らせて頂きますが、予めご了承ください。

一刻も早く荒巻氏が動くことを願っています。

夕 → 夜
情報技術室 → 自室

苗木(今日は七海さんとソニアさんの番だ。美味しくなるまでに何ヶ月かかったっけな……)

苗木(ともかく食堂へ行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(左右田クンが挙動不審だな……)

苗木(ボクはどうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(江ノ島と食べるか)

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「シスコン(仮)の苗木じゃん! よっす!」

苗木「よっすじゃないよ! 仮ってなにさ!?」

江ノ島「アンタが必死になって否定したから(仮)に格下げしておいてあげたのだ!」

苗木「あげたのだ! じゃないよ!」

江ノ島「うぷぷぷぷ」

苗木「はぁ……夕ご飯、一緒に食べていいよね?」

江ノ島「勝手に決めるなんて絶望的ィ! まーいいんじゃね?」

江ノ島さんに疑惑を晴らしながら夕食を共にした……

江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

食器片付けを押しつけられた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 自室

苗木(これで誤解が解けただろう……)

PiPiPi……

苗木(メールだ)

苗木(『苗木君、お時間よろしいでしょうか? 話したいことがあります。部屋まで来て下さい。 舞園』)

苗木(この前の勉強を誘った時とは別件かな?)

苗木(時間はあるけど……どうしようか?)

1:誘いにのる
2:断りのメールをいれる

下1

苗木(別にやることもないし舞園さんの頼みを受け入れよう)

苗木(『了解です。すぐ行くので待ってて下さい。 苗木』っと……)

苗木(と言っても隣だからあまり意味ない気がするけどね)

―――
――


自室 → 舞園さやかの部屋

舞園「苗木君、わざわざありがとうございます」

苗木「いやいや……それで、話って何かな?」

苗木「舞園さんの方からなんて珍しいと思うけど」

舞園「珍しいだなんてそんな……」

舞園「……苗木君は何か今までに『これは頑張った!』と言えるものはありますか?」

苗木「どうだろう? しいて言えば勉強かな。本来ならここじゃなくて別の高校に行ってたはずだし」

舞園「そうですか……。……………」

苗木「舞園さん?」

舞園「その、苗木君の中学のころのクラスに頭がいい男の子がいましたよね」

苗木「あぁー、いたね! それがどうかしたの?」

舞園「苗木君は、努力は時に才能より勝ると思いますか?」

苗木「努力が才能に……」

1:いつしか努力が勝つ時がくる
2:いつだって才能には勝てない
3:そんなの無駄な考えだ

下2

苗木「いつか勝る時が来るんじゃないかな。ひたむきに努力していれば、さ」

舞園「苗木君……」♪♪<ピロリロリン

苗木「というよりは、舞園さんには酷だと思うけど、考えるだけ無駄だと思うな」

舞園「え?」

苗木「そうやって評価を気にしていたらいけないと思うよ」

苗木「思いっきり突っ走ってみればいいんだよ。結果や評価なんて後付けみたいなものだし」

苗木(ボクが言うのもおこがましいけどさ)

舞園「そんなことないですよ」

苗木「口にしてた?」

舞園「エスパーですから♪」

舞園からの確かな信頼を感じる……

舞園とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK4 → 5

心の奥底から確かな希望を感じる……

舞園との希望のカケラが1個集まった!

RANK2 → 3

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(舞園さんに何かプレゼントしようかな?)

舞園に渡しますか?

1:渡す
 a:ハーバー土台学×1
 b:ロマンツェリキュール×1
 c:薔薇の花束×1
 d:水晶のドクロ×1
 e:ドクロマスク×1
 f:オモプラッタの極意×1
 g:マコト写本×1
 h:2.5Dイヤホン×1
 i:家族計画×1
 j:エンゲージリング×2
2:渡さない

下2

苗木(別にいいかな。迷惑だろうし)

そろそろ舞園ともっと深い仲になれそうだ……

舞園に別れを告げて自室に戻っていった……

―――
――


4月23日(火)曇り → 4月24日(水)曇り
舞園さやかの部屋 → 自室

苗木(今日は図書室に新刊が入荷する日か……)

苗木(よし、食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日はどうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

苗木(今日も江ノ島さんと食べるかな……)

苗木(……あれ、江ノ島さんがいない)

苗木(寝坊かな? ちょくちょく遅刻してくるし)

苗木(弱ったなぁ、人が集まり始めてきた)

苗木(どうしよう?)

1:誰か誘う(江ノ島以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1

安価取れる気がしねぇ

苗木(不二咲さん、七海さんと食べるか。江ノ島さんはまた今度にしよう)

苗木「不二咲さん、七海さん」

不二咲「苗木君、きょろきょろしてどうしたのぉ?」

七海「ウォー○ーを探せ?」

苗木「まあそんなところかな。ところで、朝食ご一緒させてもらっていいかな?」

不二咲「当然だよぉ!」

七海「……フラグが建った、と思うよ?」

苗木(旗? なんのことだろう?)

不二咲・七海と会話しながら食事を共にした……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて授業の用意をした……

―――
――


朝 → 昼
寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(授業が終わった。お昼に入ったけどどうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下2

>>728
もう少しロングパスにしたほうがいいですかね?

―――――

苗木(遅刻してきた江ノ島さんを誘おう)

苗木「江ノ島さん」

江ノ島「おっす苗木! 今日はまじ『重い日』なんだよねー」

苗木「そ、そうなんだ……」

苗木(あまり深入りするのはよそう……)

苗木「うーん、お昼一緒に食べたかったんだけど、それじゃあ無理かな?」

江ノ島「別にダメとは言っていないんですけどね! うぷぷぷ」

江ノ島の話に深入りしないようにしながら聞き入った……

江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

食器片付けを案の定押しつけられた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(隙あらば江ノ島さんはボクをからかおうとするな……)

苗木(それはいいとして、食後の時間だ。なにをしよう?)

1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下3

人多いかどうかで良いと思うよ、取れないなら取れないで黙って展開を楽しむし

苗木(不二咲さん、七海さんと過ごすか……)

―――
――


本学科2年教室 → 校舎廊下

苗木(あれ、情報技術室の扉に張り紙が貼ってある)

苗木(『関係者以外立ち入り禁止』……ボクも一応関係者ではあると思うけど、何も役に立たないだろうから別を当たろうか)

1:誰かと会話する(不二咲・七海以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下3

>>737
人が多いかどうかの見極めが難しいんですよね……何かあるんでしょうかね?

―――――

苗木(日向クン、小泉さん、西園寺さんと過ごすか)

苗木(なんだか久しぶりだな)

苗木(まずは近い日向クンから誘おうかな)

苗木「日向クン」

日向「苗木か。こんなところまでどうしたんだ?」

苗木「いや、キミと小泉さんと西園寺さんで何か話でもと思ってね」

日向「俺と小泉と西園寺……いいと思うが会話ではなく何かするのもいいんじゃないか?」

日向「俺らは学生だしな。盛り上がるかもしれん」

苗木「なるほど……」

『誰かと会話する』が『誰かと過ごす』になった!

以降、会話以外にも何か『する』ことも出来るようになった!

ゲーム、バトル、スキンシップ……何をするかは安価しだいだ……

苗木(それじゃあ、小泉さんと西園寺さんも誘おうかな)

―――
――


小泉「苗木がアタシに用って珍しいわね?」

西園寺「きっとわたしの奴隷1号としての自覚が出てきたんだよ。ね、2号?」

日向「はいはい言ってろ」

苗木(どうしようかな?)

1:何か話す(内容も挙げて下さい)
2:何かする(内容も挙げて下さい)
※内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下2

まあその辺りは安価指定直後のレスのつきかたで判断するしかないよね
安価下

苗木「その……小泉さん、言いづらいんだけど……ボクと、デ、デート……してくれないかな?///」

判定
小泉:らーぶらーぶ度3

小泉「何があったか知らないけど、そういうのはむやみやたらに言っちゃダメなんだから。ね?」

苗木「う、うん……ごめんなさい」

西園寺「あっひゃっひゃっ、振られてやんのー!」♪<ピロリン

日向「西園寺、そういうことも言うんじゃない」

苗木(上手いこと言ったつもりなのかな)

空気が重くなったがその後は世間話をして過ごした……

日向・西園寺・小泉の好感度が上昇した!

そろそろ日向・西園寺・小泉ともっと深い仲になれそうだ……

それぞれ別れを告げて帰っていった……

―――
――


夕 → 夜
校舎廊下 → 自室

苗木(なんであんなこと言おうとしたんだろう……)

苗木(花村クンの料理で心を入れ替えようかな)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(ふぅ……どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下3

やっぱり好感度によって安価が成功しないのがあるんだね

>>751
なるほど……経験則からの判断が有効そうですね。今の時間は結構いるみたいですが、日付が変わるぐらいになると少なくなる気がしますね。

―――――

苗木(小泉さんに弁明しよう!)

苗木「小泉さん!」

小泉「な、苗木……アンタ今日は一体どうしたのよ?」

苗木「そこらへんについても話すから、夕食一緒にどうかな?」

小泉「ならいいわ。そこで食べましょ」

苗木「うん」

―――
――


小泉「なるほどね。大体わかったわ」

小泉「とりあえず他の娘には言ってないようで安心したよ」

苗木「あはは……」

小泉「もう、しっかりしなさいよね。いつもみたいにしていれば、きっとデートしてくれる娘がいるはずよ!」

苗木「ありがとう、小泉さん」

小泉「どういたしまして」

小泉「……ねぇ、せっかくだから今度はアタシの話を聞いてくれないかな?」

小泉「ここじゃなんだから夜に部屋で話したいんだけど……さ」

苗木(どうしようか?)

1:約束する
2:先約がある

下2

>>757
この前の投下でも言いましたが、苗木クンが関係することについてや、下ネタとかそういうのは判定が入ってきます。(終里は例外ではありませんが、花村は例外です)

ちなみにキャラクターによって部屋の内装がらーぶらーぶ度により変化します。

―――――

苗木(お世話になったし、話を聞いてあげよう)

苗木「うん、構わないよ。食べ終わった後に直行していいかな?」

小泉「それでいいかもね。一緒に行きましょう」

小泉に励まされながら食事を共にした……

小泉の好感度が上昇した!

そろそろ小泉ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて小泉の部屋に向かった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 小泉真昼の部屋

小泉「写真で散らかっちゃってるけど、気にしないで!」

苗木「大丈夫だよ、お構いなく」

苗木(笑顔の写真がたくさん貼られているな……皆のことを撮っているみたいだ)

苗木(あ、ボクのもあった。ちょっと探すのに苦労したな)

苗木「それで、話って何かな?」

小泉「うん……苗木ってさ、写真を撮ったりはする?」

苗木「うーん……綺麗な景色があったら撮るぐらいかなぁ。あとは他人に頼まれた時かな」

小泉「そっか。じゃあさ、苗木にとって、写真ってなに?」

苗木(写真を何と思うか? か……)

1:思い出
2:記録
3:人生

下2

苗木「思い出……かな?」

小泉「随分とありきたりな答えね」♪♪<ピロリロリン

苗木「あはは……でも、写真を見たときに過去を回想し懐かしむことができるから、思い出だと思うな」

小泉「なるほどね。アタシは記録だと思っているの」

苗木「記録?」

小泉「そう。アンタだって、アタシだって、皆生きている。だからそれを証明する『記録』として、アタシは写真を撮っているの」

苗木「なるほど。日記は文による記録とすると、写真は絵による記録、ということかな?」

小泉「そういうことね。というより、そういうのを最初から言ってくれれば尚良かったんだけれどねえ」

苗木「精進いたします……」

小泉はどこか母性の籠った瞳でこちらを見ている……

小泉の好感度が大きく上昇した!

小泉とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK3 → 4

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(小泉さんに何かプレゼントしようかな?)

小泉に渡しますか?

1:渡す
 a:ハーバー土台学×1
 b:ロマンツェリキュール×1
 c:薔薇の花束×1
 d:水晶のドクロ×1
 e:ドクロマスク×1
 f:オモプラッタの極意×1
 g:マコト写本×1
 h:2.5Dイヤホン×1
 i:家族計画×1
 j:エンゲージリング×2
2:渡さない

下3

苗木(渡すのはやめようか)

まだ小泉ともっと深い仲にはなれないだろう……

別れを告げて自室に戻っていった……

―――
――


4月24日(水)曇り → 4月25日(木)曇り
小泉真昼の部屋 → 自室

苗木(ここのところ曇りばっかだなぁ。なんだか不安になるぞ)

苗木(……とにかく食堂へいこうか)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(今日も遅刻すると思われる人が来ていないな……ボクは遅刻しないようにしよう)

苗木(遅刻しないためにも、どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2

苗木(舞園さんと食べよう)

苗木「舞園さん」

舞園「苗木君! 昨日は小泉さんをデートに誘ったそうですね?」

苗木「えっ!? なんで知っているの!?」

舞園「エスパーですから♪」

苗木(今回ばかりは心にすら思ってなかったんだけどな……誰から聞いたんだろう?)

舞園「たまたまあの場所の近くにいただけですよ」

苗木「そうなんだ……」

苗木(いつも通りだなぁ)

舞園「……苗木君、私なら別に構いませんよ、デート」

苗木「えぇ!? じょ、冗談だよね?」

舞園「このようなことで嘘は言いませんよ」

苗木(それ以外だったら嘘つく可能性もあるのか)

苗木(ど……どうしたらいいんだ?)

1:約束する
2:断る

下5

―――――

風呂に入ってくるため、恒例のロングパスです。この後には授業が控えているので、解答に奮ってご参加下さい。

プレゼントわたすの渋らんほうがいいとおもうんだけどなー、消費はしておかないともったいない

風呂を出ましたので投下を再開したいと思います。

>>785
私もそう思いますが、おそらく「渡さなくても即次のイベントが発生するだろう」という認識があるのではないかと思います。

苗木(もしかしたらデートというのは話の綾なのかもしれない。うんきっとそうだ)

舞園「違いますよ?」

苗木(……)

苗木「ボクでいいの? この学校にはもっと……」

舞園「いいんです」

苗木「……わかったよ。いつにする?」

舞園「土曜の放課後でいいですか?」

苗木「昼食食べ終わったあとからだね。構わないよ」

舞園「ありがとうございます♪」

舞園とデートの約束をした……

舞園の好感度が上昇した!

そろそろ舞園ともっと深い仲になれそうだ……

食器片付けを申し出たが断られた……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

生物教師「本学科ってほんのちょぴっとアリの触角の長さぐらいあたしより顔が勝っているのが多いからむかつくのよね……」

生物の時間だ。彼女は美人に対しては憎悪ともとれる感情を抱いているみたいだ。

生物教師「今日は遺伝についてやるわぁ。メンデルの法則のやつね」

生物教師「基本的にぃ、1つの形質が2つの遺伝子の相互作用によって決まらない場合、表現型の分離比は9:3:3:1となるわぁ」

生物教師「つまりぃ、優性遺伝子の親AABBと劣性遺伝子の親aabbを交配するとぉ、子は全てAaBbになるわ」

生物教師「この子を自家受精すると、A-B-が9、A-bbが3、aaB-が3、aabbが1の割合で生まれてくるのねぇ」

生物教師「ちなみに、-は優勢・劣性のどちらも当てはまることを示しているわぁ」

生物教師「それじゃぁ、この応用で抑制遺伝子について学んでいくわよ」

生物教師「抑制遺伝子はカイコガが有名だからそれを例にするわね」

生物教師「Yを黄色遺伝子、yを白色遺伝子、Iを抑制遺伝子とするわぁ。Yは色素を形成するけどぉ、Iはそれを抑制してしまうのね」

生物教師「なのでぇ、[IY][iy][Iy]は色素が作られず黄色になるわ」

生物教師「ここで質問だけど、白色のマユと黄色のマユの分離比はどうなるぅ?」

生物教師「そうね……不二咲ぃぃぃ!!」

不二咲「すぅ、すぅ……は、はい!」

ガタッ

苗木(不二咲さんが困っているなぁ。ここは十神クン経由で答えを教えてあげよう!)

1:[15:1]
2:[9:7]
3:[13:3]

下2

すいません、肝心な親の設定について書いていませんでした。
白色のマユの親IIyyと、黄色のマユの親iiYYです。子は白色のマユのIiYyになり、この子を自家受精した場合の表現型の分離比です。

安価なら下

苗木(結果は[I-Y-:I-yy:iiyy:iiY- = 9:3:1:3]、つまりiiY-以外は白色になるから13:3になるな)

苗木(よし、紙に書いて送るぞ!)

苗木「十神クン、これ不二咲さんに渡してくれないかな」ヒソヒソ

十神「……本来ならこんな下らない茶番には付き合わんが、暇だから乗ってやろう。感謝するといい」ヒソヒソ

苗木「ありがとう、十神クン」ヒソヒソ

不二咲「……ええっと……あれ? 何だろう、これ……っ!」

不二咲「13:3になります!」

生物教師「チッ……正解よ。白色のマユは9+3+1で13、黄色のマユは3になるわぁ」

生物教師「他にはぁ、補足遺伝子の9:7、15:1の同義遺伝子、9:3:4の条件遺伝子なんかが分離比でみて判断できる遺伝子ねぇ」

苗木(どうやら解答は正しかったみたいだ!)

苗木(……あれ、紙が回ってきたぞ)

苗木(『苗木君、ありがとうねぇ! 不二咲』)♪♪<ピロリロリン

苗木(……こっちまで嬉しくなってきた)

不二咲の好感度が上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

知識が『一般的』から『賢い』となった!

―――
――


朝 → 昼

苗木(昼がきた。どうしよっかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下2

>>791
× 一般的
○ 平均的
申し訳ないです。

―――――

苗木(不二咲さんと七海さんを誘おう)

苗木「不二咲さん」

不二咲「苗木君! 生物の時は助かったよ!」

苗木「どういたしまして。七海さんと3人で食べない?」

不二咲「うん、いいよぉ!」

苗木「先いって場所とっておくね」

―――
――


本学科2年教室 → 寄宿舎食堂

七海「……苗木くんっていつもお母さんの前に座ってるよね。なんで?」

苗木「なんでって……別に意識したわけじゃないけど」

七海「ふーん……」

苗木(どうしたんだろう?)

3人で食卓を囲んだ……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて教室に戻った……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

苗木(昼休みが半分を過ぎた。なにをしよう?)
1:誰かと会話する(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(不二咲さんと七海さんはさっき別れたばかりだし、会うのは遠慮しておこう)

苗木(改めて、どうしようかな?)

1:誰かと会話する(不二咲・七海以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下3

続けて同じ人取るのはダメってことね

苗木(新刊が気になるし、図書室に行こう)

―――
――


本学科2年教室 → 図書室

ガラッ

十神「おそかったな、苗木」

苗木「どういうこと、十神クン?」

十神「新刊は昨日入荷されたんだ、そんなこともわからないのか?」

苗木「いや、知ってるけど……」

十神「……ふん」

苗木(読書に戻ったみたいだ。腐川さんの姿は見えない)

苗木(どうしようかな?)

1:本を借りる(5冊まで指定できます)
 a:『ケンポウソウロン』(全2章・知識+5)
 b:『猿でもわかる伝授法』(全3章・知識+3・受容+3・≪?????≫習得)
 c:『ナンジャストレイヤー』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)
 d:『崎―ZAKI―』(全3章・知識+3・勇気+3・≪???≫習得)
2:会話する ●
3:一人で勉強する ●
×:複数人で勉強する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
×:本を読む ●
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下2

>>808
いえ、ちーたんの好感度が一時的な上限に達していた&2人じゃイベントは起きない、この理由から再安価としました。

―――――

苗木(よし、全部借りるか!)

『ケンポウソウロン』・『猿でもわかる伝授法』・『ナンジャストレイヤー』・『崎―ZAKI―』を借りた!

返却期限は5月9日(木)までだ。それまでに頑張って読み切ろう……

苗木(さて、どうするかな?)

×:本を借りる(5冊まで指定できます)
2:会話する ●
3:一人で勉強する ●
×:複数人で勉強する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
5:本を読む ●
 a:『ケンポウソウロン』(全2章・知識+5)
 b:『猿でもわかる伝授法』(全3章・知識+3・受容+3・≪?????≫習得)
 c:『ナンジャストレイヤー』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)
 d:『崎―ZAKI―』(全3章・知識+3・勇気+3・≪???≫習得)
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下3

苗木(『猿でもわかる伝授法』を読んでみよう)

『猿でもわかる伝授法』を読んでみた……

物事を伝えるコツを、猿を例にしての実戦形式で事細かに記されており、猿が次第に人間より知識が豊富となったことで信憑性を持たせている……

図書館で読んでいるせいか、いつもより内容が理解出来る気がする……

知識が上昇した!

図書館で読んでいるせいか、いつもよりページをめくるのが早くなっている気がする……

2章まで読み終わった! あと1章で読破できる。頑張ろう!

もうそろそろチャイムが鳴る。教室に戻っていった……

―――
――


図書室 → 体育館

モノミ「体育の時間でちゅよ! 整列してくだちゃい!」

モノミの体育だ。何かステッキらしきものを持っている……

モノミ「今日はバレーボールをしまちゅ! バレーは6人でフォーメーションを作り、サービスと呼ばれるネット越しに相手のコートへボールを入れるプレーをし……」

モノミ「そしてトスをしてからスパイクするんでちゅ! コート内では1度に3回までしかボールに振られれまちぇん! ブロックはこれに含みまちぇんので注意してくだちゃい!」

モノミ「ちなみに、トスはボールをあげること、スパイクはボールを相手コートに撃ちこむこと、ブロックはアタックを防ぐことでちゅ!」

モノミ「最初のサービスは、ある規定の秒数以内に撃たなければならないのでちゅが……」

モノミ「苗木クン! その秒数とは何秒でちゅか?」

苗木(秒数……そこまで長くはないはずだ)

1:3秒
2:8秒
3:24秒

下2

苗木「8秒です」

モノミ「その通りでちゅ! 主審がサービス許可を笛を鳴らしたら、そこから8秒以内に撃たないといけないんでちゅ! これをディレイインフォールトといいまちゅ!」

モノミ「ちなみに、似たような言葉でサービスフォールトというのがありまちゅが、こっちはサーブが相手コート外に出たり、ネットを越えないことも含んでいまちゅ!」

モノミ「苗木クン、さすがでちゅね! その調子でらーぶらーぶしてくだちゃい!」

苗木(どうやら解答は正しかったみたいだ!)

クラスメートの好感度が少し上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

授業に取り組んだことにより運動が上昇した!

―――
――


昼 → 夕
体育館 → 本学科2年教室

苗木(ボクにブロックなんて不可能だよ……)

苗木(……放課後、どうしようか?)

1:誰かと過ごす(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下3

苗木(不二咲さんと一緒に過ごそうかな)

―――
――


本学科2年教室 → 情報技術室

ガラッ

苗木「不二咲さん、いる?」

不二咲「苗木君、ようこそここへ。どうしたのぉ?」

苗木「不二咲さんと一緒に過ごそうかと思ってね」

不二咲「そうなんだぁ……ねぇ、苗木君」

苗木「なにかな?」

不二咲「あのあと、千秋ちゃんにも聞いたんだぁ。そしたら苗木君の答え通りだった!」

苗木「やっぱり。七海さんならそう答えると思ってたよ」

不二咲「えへへ……でも……」

苗木「でも?」

不二咲「お父さんからは認められなかったんだぁ……こんなの初めてだよぉ」

不二咲「苗木君、なんでかなぁ? なんてお父さんは認めてくれなかったんだろう?」

苗木「それは……」

1:キミに嫉妬していたからだよ
2:キミの迷いを見抜いたからだよ
3:キミが天使だからだよ

下2

苗木「きっと、キミの迷いをお父さんは見抜いていたんだと思う」

不二咲「迷い?」

苗木「おそらく、今までは純粋に父親を、他人を喜ばせたい一心で作っていたんだ。良し悪しは別にして、ここに『迷い』はない」

苗木「でも、キミはアルターエゴを創ろうとしたときに初めて心に『迷い』が生じた。そういうのって、作品には出てしまうものなんだよ」

苗木「だから、キミのお父さんはアルターエゴを今までとは違うと感じだ。その感じたものが『迷い』だったんだ」

不二咲「そっか……迷いかぁ……」

不二咲「そうだねぇ。僕は今、迷っている。だけど、その迷いを晴らしてもっと『強いAI』を創ってみせるよぉ!」♪♪♪<ピロリロリロリーン!

苗木「うん、自分に自信を持ってよ!」

不二咲「自信……」ボソリ

苗木「え?」

不二咲「なんでもないよぉ!」

苗木(デジャ・ヴュ―――既視感を感じるな。不二咲さんの迷いと関係がありそうだけど……)

不二咲は何かに迷っているようだ……

不二咲の好感度が大きく上昇した!

不二咲とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK5 → 6

心の奥底から確かな希望を感じる……

不二咲との希望のカケラが1個集まった!

RANK3 → 4

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(不二咲さんに何かプレゼントしようかな?)

不二咲に渡しますか?

1:渡す
 a:ハーバー土台学×1
 b:ロマンツェリキュール×1
 c:薔薇の花束×1
 d:水晶のドクロ×1
 e:ドクロマスク×1
 f:オモプラッタの極意×1
 g:マコト写本×1
 h:2.5Dイヤホン×1
 i:家族計画×1
 j:エンゲージリング×2
2:渡さない

下2

苗木(2.5Dイヤホンをプレゼントしようかな)

苗木「不二咲さん、これあげるよ」

不二咲「これは2.5Dイヤホンかな? ありがとうねぇ!」♪♪<ピロリロリン

苗木(どうやら喜んでくれたようだ!)

そろそろ不二咲ともっと深い仲になれそうだ……

不二咲に別れを告げて情報技術室をあとにした……

―――
――


夕 → 夜
情報技術室 → 自室

苗木(今日は罪木さんと澪田さんの番か。罪木さん遠慮しがちなんだよなぁ……)

苗木(ともかく食堂に行こうか)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2

苗木(舞園さん、江ノ島さん、戦刃さんと食べるか)

苗木「舞園さん、江ノ島さん、戦刃さん、ご飯一緒に食べない?」

舞園「……別にいいですよ」ニッコリ

江ノ島「うわー、さっすがアイドルだわー」

戦刃「盾子ちゃん、茶化しちゃダメだよ」

舞園「結局、お二人はどうするんですか?」

江ノ島「そこまで苗木が私様を求めるなら、答えないわけにはいかないじゃん!」

戦刃「苗木君、正面に座っていい?」

苗木「構わないよ」

4人で談笑しながら夕食を共にした……

舞園・戦刃・江ノ島の好感度が上昇した!

そろそろ舞園・戦刃・江ノ島ともっと深い仲になれそうだ……

4人分の食器を片づけるのをじゃんけんで決め、ボクが負けた……

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日20:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞご投稿下さい。投下前に返信致します。

20:00を少し過ぎてしまいましたがそろそろ投下を始めたいと思います。
途中風呂に入るために休憩を取らせて頂きますが、予めご了承ください。

寄宿舎食堂 → 自室

苗木(やっぱりボクの幸運って紛いものなんじゃ……)

苗木(と、とにかく夜時間だ。影時間じゃないぞ! なにかしよう!)

1:誰かと過ごす(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:誰かにメールする(名前と要件を挙げて下さい。複数人に送る場合は納得出来る理由がないと断られます)
3:勉強する ●
4:本を読む ●
 a:『ケンポウソウロン』(全2章・知識+5)0/2
 b:『猿でもわかる伝授法』(全3章・知識+3・受容+3・≪?????≫習得)2/3
 c:『ナンジャストレイヤー』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)0/3
 d:『崎―ZAKI―』(全3章・知識+3・勇気+3・≪???≫習得)0/3
5:娯楽室に行く
6:食堂に行く
7:辺りをうろつく
8:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(江ノ島さんと過ごそうか)

苗木(多分部屋にいるよね?)

―――
――


自室 → 寄宿舎廊下

苗木「江ノ島さん、いる?」

江ノ島「苗木、なんのよう?」

苗木「せっかくだし江ノ島さんと過ごそうかと思ってね」

江ノ島「うぷぷ、何がせっかくなのか分からないので絶望的ですが、構わぬぞ!」

江ノ島「ここじゃなんだし、江ノ島盾子ちゃんの部屋にごしょうたーい!」

―――
――


寄宿舎廊下 → 江ノ島盾子の部屋

江ノ島「そーいや苗木がアタシの部屋に入るのって初めて?」

苗木「そうだね、こんな部屋になってたんだ」

苗木(なんというか、一貫性がないなぁ。赤と黒のホラーっぽいカラーリングから、ピンクや白、青に緑……目がちかちかする)

苗木(さすがモデルというべきか、服がクローゼットに収まりきってないなぁ)

江ノ島「それで、私様と過ごすって具体的に何するつもり? まさか【ナニ】?」

苗木「それは違うよ!」論破!

苗木「……と言ってもあまり考えてなかったんだけどさ」

江ノ島「ふーん……。……ねぇ、苗木」

苗木「うん?」

江ノ島「苗木クンは超高校級の希望、今は候補というべきですが……そんな苗木からみて、絶望ってどう思うわけ?」

苗木「えーっと、『希望』から見た『絶望』?」

江ノ島「そーそー」

苗木(うーん……)

1:根絶すべきもの
2:紙一重で同一と言える存在
3:希望の行きつく先

下3

苗木(絶望、か……そうだな……)

苗木「一見相容れないように見えるけど、実は紙一重で同一と言える存在、じゃないかな?」

江ノ島「はぁあああ!? 絶望と希望が同じ存在!?」

苗木「うん、とあるゲームであった言葉だけどさ、『光あればまた闇もある』ということだと思うんだよ」

苗木「希望が存在し続ける限り、絶望もまた存在し続ける。逆もまた然りだね」

苗木「希望と絶望は線路みたいに決して交わることはないかもしれないけど……」

苗木「でも、決して離れることもない。常に隣同士にいる。きっとそんなものなんじゃないのかな?」

江ノ島「……それってつまり私様に対するプロポーズと受け取ってもいいんでしょうかね、うぷぷぷぷ!」

苗木「なんでそうなるのさ!」

江ノ島「ともかく、苗木の考えはよく分かったよ」♪♪♪<ピロリロリロリーン!

江ノ島「まあ及第点と言ったところかな!」

苗木「厳しいね……」

江ノ島「うぷぷぷ、私と関わるにはまだまだ物足りないわ。もっと精進するべきっしょ!」

江ノ島「常に隣同士でいたいならね、うぷぷぷぷ!」

江ノ島から得体の知れない恐怖を感じる……

江ノ島が言う事が確かならば、彼女を『受容』し、またそれをする『勇気』が必要になるだろう……

江ノ島はどこか品定めするようにこちらを見ている……

江ノ島の好感度が大きく上昇した!

江ノ島とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK5 → 6

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(江ノ島さんに何かプレゼントしようかな?)

江ノ島に渡しますか?

1:渡す
 a:ハーバー土台学×1
 b:ロマンツェリキュール×1
 c:薔薇の花束×1
 d:水晶のドクロ×1
 e:ドクロマスク×1
 f:オモプラッタの極意×1
 g:マコト写本×1
 h:家族計画×1
 i:エンゲージリング×2
2:渡さない

下4

あのメッセージは次のイベント発生時の条件設定みたいなものですので、プレゼントを渡す時には関係ありません。

―――――

苗木(別にいいかな。もしかしたら断られるかもしれないし)

まだ江ノ島ともっと深い仲にはなれないだろう……

江ノ島に別れを告げて自室に戻った……

―――
――


4月25日(木)曇り → 4月26日(金)曇り
江ノ島盾子の部屋 → 自室

苗木(早起きできたけど……天気が悪いなぁ……)

苗木(どうしよっかな……)

1:弁当を作りに食堂に行く ●
2:勉強する ●
3:本を読む ●
 a:『ケンポウソウロン』(全2章・知識+5)0/2
 b:『猿でもわかる伝授法』(全3章・知識+3・受容+3・≪?????≫習得)2/3
 c:『ナンジャストレイヤー』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)0/3
 d:『崎―ZAKI―』(全3章・知識+3・勇気+3・≪???≫習得)0/3
4:娯楽室に行く
5:辺りをうろつく
6:寝る ●
※●は時間が経過する選択肢です。

下3

面倒でなければ持ってるプレゼントの簡易的な説明を渡すかの選択の時に表記してほしい。

苗木(『猿でもわかる伝授法』でも読んで時間を潰そう……)

『猿でもわかる伝授法』を読んでみた……

物事を伝えるコツを、猿を例にしての実戦形式で事細かに記されており、猿が次第に人間より知識が豊富となったことで信憑性を持たせている……

『猿でもわかる伝授法』を読破した!

知識が上昇した!

受容が上昇した!

≪コーチング≫を習得した!

効果:他人と勉強をしている時に追加で好感度と知識が更に少し上昇する。

『猿でもわかる伝授法』を返却した……

―――
――


苗木(もうこんな時間か。食堂へいこう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(なんだか皆の気分も曇り空みたいだな……どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下2・3(試験的に挙がった人物の平均好感度が低い方を採用します)

>>864
説明文はメモとってないんですよね……スキルを習得すれば誰に渡せばいいというのが分かるので、それまではお手数ですがログを参照して下さい。
原作に出ているもの(千年ポプリとか)や、名前だけちょっと変えたやつ(2.5Dイヤホンとか)は原作と同じ反応になります。(ただし、4段階評価なので、2のキャラは△=×、●=△になります)

―――――

苗木(ソニアさんと田中クンと食べるか……)

苗木「ソニアさん、田中クン」

ソニア「苗木さん! どうしました?」

田中「久しいな、苗木よ……今日も結界が働いているゆえ、気をつけよ」

苗木「う、うん……朝食、一緒にどうかなって」

ソニア「よきにはからえ! 隣が開いていますしそこに座って下さい!」

田中「特異点と食べるのもまた一向。構わん」

苗木「ありがとう」

2人の話に反応しながら朝食を共にした……

田中・ソニアの好感度が上昇した!

そろそろ田中・ソニアともっと深い仲になれそうだ……

食器を片づけて教室に向かった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 本学科2年教室

国語教師「牡丹鍋はいいのう……牡丹鍋と言えば、この前この街から少し離れたところにある……」

国語の時間だ。牡丹鍋が大の好物みたいで、語りだすと止まらない。眠気も止まらないので既に何人か寝ている……。

国語教師「……話はここまでにするかのう。今日はこの前の続きからじゃ」

国語教師「よく間違って覚えられる単語として、『帰納』と『演繹』がある」

国語教師「『帰納』は個々の具体的な事実から一般的な知識や法則を導き出すことであり……」

国語教師「『演繹』は一般的な理論から個々の具体的な事例に説明を与えることじゃ」

国語教師「イメージがつきにくいかもしれんが、要は『理論→事実』が『帰納』であり、『理論←事実』が『演繹』じゃわい」

国語教師「それでは問題じゃ。わしは牡丹鍋が大好きじゃが……」

国語教師「『牡丹鍋は牡丹が入っているからそう呼ぶ』、これは『帰納』かの? それとも『演繹』かの?」

国語教師「それでは……桑田」

桑田「ずずず……ん? あ、ふぁい!」

ガタッ

桑田「苗木、すまんが答えを! 頼む!」ヒソヒソ

苗木「えぇ!?」ヒソヒソ

苗木(とりあえず、『帰納』か『演繹』かのどっちかを考えればいいんだよね……)

1:帰納
2:演繹
3:どちらでもない

久しぶりに安価位置忘れました。ここから下2でお願いします。

苗木「多分『演繹』だと思うよ」ヒソヒソ

桑田「恩に着るぜ!」ヒソヒソ

桑田「演繹だと思います!」

国語教師「ふむう、正解じゃわい」

国語教師「『牡丹鍋』は皆が周知していることじゃ。さっきの例で置き換えると『理論』となる。その『理論』は『牡丹が入っている』という具体的な事例を挙げており、これが『事実』に当たるのう」

国語教師「他の例を挙げると、猿が木から落ちることは『帰納』、三角形の内角の和が180°であることは『演繹』じゃ」

桑田「助かったぜ、苗木」♪♪<ピロリロリン

苗木(どうやら解答は正しかったみたいだ!)

桑田の好感度が上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


朝 → 昼

苗木(お昼だ。今日はどうしよう?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:食堂に直行する

下4・5(両方とも1の場合、試験的に挙がった人物の平均好感度が低い方を採用します。数字が違うなら先にレスした方を優先します)

―――――

お風呂へ入るためいつものロングパスです。

1 78期男子全員
こんな風に安価だすのはありですか?

風呂を出ましたので投下を再開したいと思います。

>>877
ありです。
ただしらーぶらーぶ度により断られる場合があります。(断られる場合がありますというか現状は断られます。もっと仲良くなれば全員集まりますが、現状はイベントが発生しない限り全員一同に会するのは無理です)

苗木(朝日奈さん、大神さんと一緒に食べるか)

苗木「朝日奈さん、大神さん」

朝日奈「苗木! どうしたの?」

大神「うむぅ、恐らくは昼食の誘いではないか?」

苗木「さすがだね大神さん。その通りだよ」

朝日奈「オッケーだよねさくらちゃん?」

大神「うむ、構わないぞ」

苗木「ありがとう二人とも!」

3人でドーナツについて話の華を咲かせた……

朝日奈・大神の好感度が上昇した!

そろそろ朝日奈・大神ともっと深い仲になれそうだ……

食器の片付けを大神さんが申し出てくれたのでまかせた……

―――
――


苗木(頼りになるなぁ、大神さん)

苗木(昼休みの残り時間、何をしよう?)

1:誰かと過ごす(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:図書室に行く
4:辺りをうろつく
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下3

安価は下1~3の中から>>1が選ぶって形式でも良いかもね

苗木(不二咲さん、七海さんと過ごすか)

―――
――


本学科2年教室 → 情報技術室

ガラッ

苗木「こんにちは、不二咲さん、七海さん」

不二咲「あ、苗木君!」

七海「……ねみー」

苗木(寝不足なのかな?)

苗木(ともかく、ここに来て何もしなければ不振がられるなぁ……どうしよう?)

1:何か話す(内容も挙げて下さい)
2:何かする(内容も挙げて下さい)
※内容によっては下に移させてもらいます。
※15分安価がなかった場合は世間話をします。

下2

二つの端末持ってるのがいるね
>>1がなにかしらの調整をしてほしいな

月曜のこの時間帯は人が少ないみたいですね。

>>887
考慮しておきます。現状はイベントが起こせる時間帯は単体指定でいこうかと思います。

―――――

苗木「七海さん、一緒にお昼寝でもする?」

判定
七海:らーぶらーぶ度3

七海「……ううん、気持ちは嬉しいけど口癖みたいなものだから」

苗木(それはどうかと思うよ……というより今日初めて聞いた気がする)

不二咲「苗木君?」

苗木「いや、なんでもないよ。それよりさ……」

その後は世間話で盛り上がった……

不二咲・七海の好感度が上昇した!

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(不二咲さん、七海さんに何かプレゼントしようかな?)

不二咲・七海に渡しますか?

1:渡す
 a:ハーバー土台学×1
 b:ロマンツェリキュール×1
 c:薔薇の花束×1
 d:水晶のドクロ×1
 e:ドクロマスク×1
 f:オモプラッタの極意×1
 g:マコト写本×1
 h:家族計画×1
 i:エンゲージリング×2
2:渡さない

下1(不二咲に対して)・下2(七海に対して)

>>892
うーん、おそらくID末尾がSOのレスのことを指しているんですよね?
一応同じキャラが何度も取られれば再安価はしますし、なにより早めに攻略したら後の出番がお察しになると思うんですけどね。
ちょっと具体的な調整案については思いつかないです。「こうすればいい」という提案があったらどうぞ申し出て下さい。

―――――

苗木(不二咲さんに『薔薇の花束』をプレゼントしようかな?)

苗木「不二咲さん、これあげるよ」

不二咲「わぁ、綺麗な薔薇の花束だぁ。ありがとうねぇ!」♪♪<ピロリロリン

苗木(どうやら喜んでくれたようだ!)

そろそろ不二咲・七海ともっと深い仲になれそうだ……

授業が始まりそうなので情報技術室をあとにした……

―――
――


情報技術室 → 本学科2年教室

古文教師「はーぁ、プリン食べたいなぁー」

古文の授業だ。彼女はプリンが好きみたいで、バケツサイズでも平らげてしまう。見た目は西園寺さんレベルなんだけどなぁ……。

古文教師「いけないいけない、授業しないと!」

古文教師「今日も竹取物語についてやっていきますよ!」

古文教師「今日は5人の貴公子たちがかぐや姫に求婚をしに来たところからです」

古文教師「日が暮れたころに5人の貴公子たちが集まり、笛を吹いたり、歌を歌ったり、楽器の譜を口ずさんだりしているところに、翁が来ました」

古文教師「『かたじけなく、きたなげなる所に、年月をへて物し給ふ事、極まりたるかしこまり』と翁は貴公子たちに申し上げます」

古文教師「『かたじけなし』は形容詞ク活用の連用形で『もったいなくも』の意味で、『きたなげなり』は形容動詞のナリ活用の連体形で『むさくるしいところ』の意味です」

古文教師「この次の『年月をへて物し給ふ事』が悩みどころですね」

古文教師「『へ』は終止形『ふ(経)』の下二段活用で連用形になっています」

古文教師「『物す』は『物+す(サ行変格活用)』で、この文の物はある特定の内容を指し示しているわけではないので、様々な動詞に代用されます」

古文教師「ここでは何を代用しているでしょうか? 前の文章の『もったいなくも、こんなむさくるしいところに』というのがポイントです!」

古文教師「では……大和田クン!」

ガタッ!

大和田「んーと……くそっ、わかんねぇな……」ボソッ

苗木(大和田クンが解答に苦戦している。助けてあげよう!)

苗木(今の場面は翁の家だ。貴公子たちが集まっているということは……)

1:する
2:行く
3:来る

下2

俺分からんから早く誰か答えて
安価下

>>900
分からなくても適当に答えていただいて結構です。
失敗したから積むとかそういうものではないので……。
しかし、問題をもっと平易にするか、あるいはヒントをもっと出すか、そうでもしないといけない気がしますね……。

―――――

苗木(貴公子たちは翁の家に「来た」んだ! 紙にかいて大和田クンのところまで回してもらおう!)

大和田「あー、……ん? ……っ!」

大和田「答えは『来る』だ」

古文教師「すごいですね! その通りなんです!」

古文教師「ここは詳しく解説していきますね。まず場面は翁の家で、貴公子たちが集まって色々としている所に翁が現れたところからです」

古文教師「『もったいなくも、こんなむさくるしいところに』というのは翁が謙って言っている台詞であることはわかりますか?」

古文教師「確かに竹から出た金で翁は富豪の地位を手に入れてはいるんですが、相手は上の身分の貴公子です」

古文教師「貴公子たちはもっといい場所にすんでいるので、自分の家を『こんなむさくるしいところ』と言っているのです」

古文教師「このあとに、『貴公子様たちが』という言葉を補ってあげましょう。すると、入れるべき言葉が見えてくるのではないかと思います!」

古文教師「翁の家に貴公子たちが集まっているのですが、貴公子から見ると彼らは翁の家に『(かぐや姫を求婚しに)来て』いるわけなんです」

古文教師「だから、このあとの通訳は『(あなたさまたちが)長い月日のあいだ(私の家に)おいで下さいますことは、この上なく恐れ入った次第でございます。』となり、『物す』は『来る』をぼかして言っていると考えられるんです!」

古文教師「大和田君、よく出来ましたね!」

大和田「へへっ」

苗木(どうやら解答は正しかったみたいだ!)

苗木(あ、紙が帰って来たぞ)

苗木(『答え、助かったぜ 大和田』)♪♪<ピロリロリーン

苗木(合っててよかったよかった)

大和田の好感度が上昇した!

授業を聞いたことにより知識が上昇した!

―――
――


昼 → 夕

苗木(やっと放課後だね。どうしようかな?)

1:誰かと過ごす(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです) ●
2:購買部に行く
3:プールに行く ●
4:図書室に行く
5:実験室に行く ●
6:情報技術室に行く ●
7:射撃場に行く ●
8:辺りをうろつく
9:自室に帰る ●
※●は時間が経過する選択肢です。
※らーぶらーぶ度上昇のイベントは単独で平日は昼・夕・夜に、休日なら朝も含みます。

下2

苗木(図書室に行ってみようかな)

―――
――


本学科2年教室 → 図書室

ガラッ

十神「苗木、新刊を借りたばかりじゃないか?」

苗木「そうだけど、ここ静かだから落ち着くんだ」

十神「ほう、わかっているじゃないか」

苗木(腐川さんは遠くからこっちをにらんでいるな……どうしようかな?)

×:本を借りる(5冊まで指定できます)
2:会話する(十神・腐川のうちどちらかを指定して下さい) ●
3:一人で勉強する ●
4:複数人で勉強する(名前を挙げて下さい。複数人可能です) ●
5:本を読む ●
 a:『ケンポウソウロン』(全2章・知識+5)0/2
 b::『ナンジャストレイヤー』(全3章・知識+3・勇気+3・≪????≫習得)0/3
 c:『崎―ZAKI―』(全3章・知識+3・勇気+3・≪???≫習得)0/3
6:退出する
※●は時間が経過する選択肢です。

下2

苗木(『崎―ZAKI―』を読んでみようか……)

『崎―ZAKI―』を読んでみた……

部活動として麻雀をやっている部に入った主人公ザキが、部のメンバー相手に実力を発揮して全国で優勝を目指す様子を一話一話盛り上げながら書かれている……

図書館で読んでいるせいか、いつもより内容が理解出来る気がする……

知識が上昇した!

図書館で読んでいるせいか、いつもよりページをめくるのが早くなっている気がする……

2章まで読み終わった! あと1章で読破できる。頑張ろう!

そろそろ下校時間となるので、自室に戻っていった……

―――
――


夕 → 夜
図書室 → 自室

苗木(今日でループして花村クンに戻ったぞ)

苗木(食堂に行こう)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(どうしようかな?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1・3(両方とも1の場合、試験的に挙がった人物の平均好感度が低い方を採用します。数字が違うなら先にレスした方を優先します)

苗木(戦刃さんを誘ってみるか……)

苗木「戦刃さん」

戦刃「苗木君! 何か困ってるの?」

苗木「うん、食事を一緒に食べてくれる相手がいなくてね」

戦刃「それなら私が引き受けるよ!」

苗木「ありがとう!」

戦刃と一緒に夕食を共にした……

戦刃の好感度が上昇した!

そろそろ戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

戦刃「あの、苗木君?」

苗木「どうかしたの?」

戦刃「うん、この後時間取れないかな? 話があるんだけど……」

苗木(この後、か……)

1:約束する
2:断る

下2

苗木「うん、構わないよ」

戦刃「やた! 場所は私の部屋でいい?」

苗木「うん。ならこのまま一緒に行こうか」

戦刃「えっ!? ……な、苗木君がそう言うなら///」

食器を片づけて2人で戦刃の部屋に向かった……

―――
――


寄宿舎食堂 → 戦刃むくろの部屋

苗木「お邪魔します」

戦刃「なにもないところだけど座って」

苗木「わかったよ。それで話って?」

戦刃「うん……私は『超高校級の軍人』だから銃を携帯できるけど……日本は銃刀法によって普通は持てないでしょ?」

苗木「そうだね」

戦刃「でも、例えば海の向こうのアメリカでは市民が護衛用として持っている」

戦刃「でも、時々銃の乱射事件とか起きて銃社会の在り方について議論される……」

戦刃「苗木君は、銃を持つことについてどう思う?」

苗木「なかなか深い領域だね」

戦刃「ごめんなさい」

苗木「いや、いいよ」

苗木(銃を持つこと、ボクはそんな経験がないけど……)

1:日本も是非そうするべきだ
2:可及的速やかに武器は根絶すべきだ
3:皆戦刃さんみたいな人になるべきだ

下2

苗木「武器を持つ人が、皆戦刃さんみたいな人になればいいのにね」

戦刃「えっと……それってどういう意味?」

苗木「いや、戦刃さんみたいに、思慮分別ができて相手のことを思いやれる素晴らしい人物なら、持ってたとしてもキチンと正しく使うだろうからね」

戦刃「苗木君……/////」♪♪♪<ピロリロリロリーン!

苗木(……っは! ボク今そうとう恥ずかしいことを口走ったんじゃ―――!)

苗木(ううう、もっと別の言い方があったよなぁ)

勇気が上昇した!

苗木「と、とにかく。持つ人によって物は変わってくると思うんだ」

苗木「例えばさっき持ってた食器のトレーだって場合により武器にもなるからね」

苗木「包丁みたいに持つだけなら別に凶器でもなんでもないんだよ。それを殺人目的で使おうとするからいけないんだ」

苗木「だから、銃を持つ場合はあくまで必要最低限の自衛に留めるべきだと思うよ」

戦刃「……うん。ありがとう、話を聞いてくれて!」

苗木「いや、これで役に立ったのなら僥倖だよ」

戦刃はどこか恥ずかしそうにしている……

戦刃の好感度が上昇した!

戦刃とのらーぶらーぶ度が上昇した!

RANK4 → 5

心の奥底から確かな希望を感じる……

戦刃との希望のカケラが1個集まった!

RANK2 → 3

苗木(そう言えばアイテムを持っているな……)

苗木(戦刃さんに何かプレゼントしようかな?)

戦刃に渡しますか?

1:渡す
 a:ハーバー土台学×1
 b:ロマンツェリキュール×1
 c:水晶のドクロ×1
 d:ドクロマスク×1
 e:オモプラッタの極意×1
 f:マコト写本×1
 g:家族計画×1
 h:エンゲージリング×2
2:渡さない

下2

苗木(迷惑だろうし、やめておこう)

そろそろ戦刃ともっと深い仲になれそうだ……

戦刃の部屋を出て自室に戻っていった……

―――
――


4月26日(金)曇り → 4月27日(土)雨
戦刃むくろの部屋 → 自室

苗木(ついに雨が降ったなぁ)

苗木(早めに食堂へ行こうかな)

―――
――


自室 → 寄宿舎食堂

苗木(しんみりとしているな……どうしよっか?)

1:誰か誘う(名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1・3(両方とも1の場合、試験的に挙がった人物の平均好感度が低い方を採用します。数字が違うなら先にレスした方を優先します)

今気づいたけど苗木は今のところ幸運の授業受けてないな。

>>930
か、影で受けているんやで(目逸らし)
まあ、受けたとしても問題の出しようがないのでこのSSでは出てきません

―――――

苗木(不二咲さん、七海さんと食べようかな)

苗木(……あれ、いないな。珍しい、いつもならこの時間帯だと食べている最中なのに)

苗木(もしかしてもう食べ終わったとか? あるいは徹夜で何か開発したとかかな)

苗木(ともかく、どうしようか。あまり悩んでいると時間がなくなっちゃう!)

1:誰か誘う(不二咲・七海以外の名前を挙げて下さい。複数人可能です。≪トランス≫により大人数でも成功しやすいです)
2:どこかのグループに混ぜてもらう
3:一人で食べる

下1・3(両方とも1の場合、試験的に挙がった人物の平均好感度が低い方を採用します。数字が違うなら先にレスした方を優先します)

苗木(桑田クン、葉隠クン、山田クンと食べよう)

苗木(……なんだかすごいメンバーだな)

苗木(おっ、桑田クンと葉隠クンがいた)

苗木「桑田クン、葉隠クン」

桑田「この時間に苗木と会うなんて珍しいな」

葉隠「俺の占いでは今朝苗木っちと話せると出たんだべ! 俺の占いは3割当たる!」

苗木「あはは……せっかくだし、朝食一緒にどうかな?」

桑田「どうする? 俺は別にいいけどよ」

葉隠「一緒に食べるべ!」

苗木「あとは山田クンも誘いたいんだけど……あっ、山田クン」

山田「これは苗木誠殿……に桑田怜恩殿と葉隠康比呂殿ですか。珍しい組み合わせですな。どうされました?」

苗木「一緒に朝食どうかな?」

判定
1D100 → 84(失敗)

山田「申し訳ございませんが、所用があるのでご遠慮出来ませんかな?」

苗木「あっ、それならしょうがないね……また今度ね」

山田「埋め合わせは必ず致しますぞ! それでは……」

山田は去っていった……

葉隠「しかたないべ! 俺ら3人でトライアングル組むべ!」

桑田「なんか間違ってないか、それ?」

3人でフォーメーションを決めて朝食を食べた……

桑田・葉隠の好感度が上昇した!

そろそろ桑田・葉隠ともっと深い仲になれそうだ……

食べ終わるのに時間がかかり3人とも遅刻しそうになった……

―――
――

本日はこれで終了します。
安価して下さった方、ありがとうございました。
次回は本日21:00頃より投稿する予定です。
ここまでお付き合いいただき誠にありがとうございます。

質問がありましたらどうぞご投稿下さい。投下前に返信致します。

オリバト生徒に30の質問?不破千尋?

 

「オレについて知りたいって? じゃあ教えてあげようじゃないか♪」

自信家だなぁ…とにかくちーちゃんです!

1・名前は?

 不破千尋(ふわ・ちひろ)、決して女じゃないよ、オレは。

2・あだ名は?

 千尋だね、一部はちーちゃんだけど。

3・生年月日、血液型は?

 3月29日生まれのAB型さ♪

4・家族構成は?

 とりあえず父親と母親ってことで。

5・趣味は?

 佑クン(栗原佑・男子7番)と遊ぶ事かな♪ え? 違うよ、いじめてないって!

6・身長は?

 173cm、まだ伸びてるよん☆

7・あなたの入っている部活は?

 入ってないね、そういうの好きじゃないんだ。

8・委員会は?

 あっはっは、オレにやれって? このオレに?

9・得意な科目は?

 何でも出来るよ、オレ天才だし?

10・苦手な科目は?

 特にないけどね、あえて挙げるなら理科かな?

11・特技は?

 わからないね、オレなんでも出来るから♪

12・あなたはあなた自身の性格についてどう思いますか?

 頭脳明晰運動神経抜群完全無欠☆
 佑「見ての通り、性格は最悪だ!」
 ・・・佑クン、何か言ったかな?

13・支給武器は?

 ワルサーPPKっていう銃さ♪

14・あなたはやる気ですか?

 いや、こんなものには乗りたくないね。

15・誰を殺しましたか?

 やる気に見えるって? 失敬な、オレは誰も殺してないよ。

16・誰に殺されましたか?

 生憎生きてるよん♪

17・現在あなたは何をしている?

 藤馬クン(稲田藤馬・男子4番)と穂高クン(斎藤穂高・男子8番)と薫チャン(濱中薫・女子14番)と一緒に
 プログラムを潰す準備中さ☆

18・あなたと一番仲の良い人は誰?佑クンと海斗クン(設楽海斗・男子10番)と凪紗チャン(曽根崎凪紗・女子10番)、皆仲良しだね♪19・仲の悪い人は誰ですか?さぁ…でも誠クン(浅原誠・男子2番)には嫌われてるみたいだね。20・仲良くしたいなぁ…と思っている人は誰ですか?いいよ、今のままで満足してるしね。21・この人は好きになれないなぁ…(もしくは嫌い)な人は?オレは博愛主義者、ということにしておこうかな?22・親友と言えるような人はいますか?佑クンと海斗クンと凪紗チャンだね☆23・好きな異性はいますか? 凪紗チャン、凪紗チャン一筋だからv24・もしあなたが一日だけクラスの誰かになれるとしたら、誰になりたいですか?海斗クンになってベラベラ喋ってみたら、傍から見たら面白いだろうなぁ!25・もし願いがひとつだけ叶うのなら、何を願いますか?今の作戦が成功しますように。26・クラスと出席番号を教えて下さい。篠中(四宮市立篠山中学)3年4組男子17番。27・あなたのいるクラスについてあなたはどう思いますか?大好きだよ、からかい甲斐がある子が多くて…佑クンとか佑クンとか佑クンとか♪ 佑「おい!!」28・担任の先生についてどう思いますか?美香チャン先生? 好きかな、なかなか面白い人だよ♪29・作者さんの事をどう思っていますか?今何をすべきかわかってないよね。30・最後に、作者さんに対して一言。読者さんたちをがっかりさせるような真似だけはしちゃあ駄目だよ♪

千尋「ハロー☆ やあ海斗クン、元気にサッカーしてるかい?」
海斗「あぁ、今は休憩時間で…って何でいるんだお前が!!」
千尋「天才に不可能はないからねっ♪」
海斗「…あのな、今日はクラブチームの大事な試合がだな…」
千尋「えっと、今日はお仕事をしに来たんだよね?」
海斗「人の話を聞け」
千尋「海斗クンに突撃インタビュー!!インタビュアはこのオレ、不破千尋でお送りします☆」
海斗「人の話を聞けっての」
千尋「じゃ、はじめようか♪」
海斗「おい!!」
1)貴方のお名前とその由来は?

千尋「うだうだ言ってないで、じゃあ最初に、名前とその由来をどうぞ☆」
海斗「…神奈川県四宮市立四宮中学校3年4組出席番号男子10番、設楽海斗。由来は…」
千尋「苗字は管理人の好きなサッカーマンガに出てきた人から、下の名前は思いつき、だってさ。それくらい覚えときなよ」
海斗「何でお前がそんな事知ってるんだ」
千尋「天才だからねっ☆つーか何気に答える気あるじゃないか」
海斗「お前の事だ、やらなきゃ帰らないと思っただけだ」

2)性別、生年月日、年齢、血液型は?

千尋「はいはい、じゃあ次ね☆性別、生年月日、年齢、血液型をどうぞ!」
海斗「性別は見ての通り男、4月3日生まれ、15歳、A型だ」
千尋「実はオレとほぼ1年違いなんだよね、オレ3月29日だから。オレから見れば海斗クンは…オヤジだねっ☆」
海斗「年下だと自覚するならそれなりの態度を取ってみろ」
千尋「あらいやだ、冷たい言い方」

3)出身、家族構成は? ご職業などあればそれもどうぞ。

海斗「千尋、お前、その喋り方オカマっぽいぞ」
千尋「そう?ま、いっか。じゃあ次、出身と家族構成ね。職業は…学生だね」
海斗「いいのか…出身は神奈川、家族は父さんと母さんと兄貴が2人」
千尋「お兄さん2人いたんだ、オレ1人しか見たことないなぁ」
海斗「ああ、それは2番目の兄貴だ、今高2の。1番上は今東京の大学に行ってる」
千尋「へぇ、もしかして東大とか?」
海斗「違う、確か…工業系だった気がする」
千尋「酷い弟だねぇ、覚えててあげなよ」
海斗「…多分2番目の兄貴も覚えてないだろう」

4)身長、身体的特徴、服装は? 写真などがあればそれもどうぞ。

千尋「無関心にも程があるね、設楽ブラザーズは。次、身長、身体的特徴、服装は?」
海斗「身長は179cmだった、確か。身体的特徴は…何だ?」
千尋「オレに聞くんだ…えっと、特徴はっと…短めで多分整えたりしない黒髪、無愛想な顔、怖い目、滅多に笑わない口、クラス1という無駄にでかい図体…」
海斗「おい」
千尋「何?」
海斗「オレの事、嫌いか?」
千尋「あらいやだ、愛の確認?」

ドカッ

海斗「…殴るぞ」
千尋「痛っ…殴ってるって、既に。まあ、愛とかじゃなくて、海斗クンは好きよ?でもそんな感じでしょ?あとは…あれだよね、無駄な肉がついてないよね、さすがサッカーに燃えてるだけあるね。あと…あぁ、左手小指に指輪してるね、これって貰い物なんだっけ?」
海斗「…な、凪紗が…」
千尋「はーい、誕生日に貰ったそうでーす☆服装は今はユニフォームだね、黒いやつ、かっこいいね、背番号1!普段制服は…ネクタイしない派?」
海斗「そうだな、面倒だ」
千尋「オレはネクタイ好きだけどねー…あぁ、写真とか今持ってる?」
海斗「持ってるわけないだろ」
千尋「…確かに、後生大事に自分の写真持ってたらキモいよねぇ」
海斗「どうしても見たいなら、名簿の方を見てくれれば良い」

5)長所・短所は?

千尋「長所・短所だってさ。そうだなぁ…長所は…真面目なところかな、あと何気に人に気遣ってくれるところだね、オレが海斗クンの事を好きな1番の理由だよ☆短所は…無愛想すぎなところ、むっつりしてるところ、口数多くないしぃ…」
海斗「何でお前が言ってるんだ?」
千尋「どーせ海斗クンの事だもの、『わからない』で終わりそうだからさっ」
海斗「…確かに」

6)趣味・特技などは?

千尋「じゃあ続いて、趣味とか特技とか。まず趣味は?」
海斗「趣味…サッカーはどっちに入る?」
千尋「んー…趣味であり特技でもあり、って感じだよねぇ」
海斗「特技はPKだな」
千尋「化け物並の反射神経の発揮のしどころだもんねぇ♪」
海斗「ああ、並のGKよりは止める割合は高い…って化け物だと?」
千尋「だって凄いじゃない、反射神経。あと試合の流れを読むのは凄いよ、天性の才能を感じるね。…あ、喧嘩は趣味?」
海斗「別に好きじゃないぞ。巻き込まれるから相手をするだけだ」
千尋「その割には、相手はボッコボコだよねぇ」
海斗「…そうか?」
千尋「うん、3/4殺しくらい?」
海斗「でも、千尋も半殺しにしてるだろ?」
千尋「手加減してるからねぇ」
海斗「……」
千尋「……」
海斗「…手加減、してたのか?」
千尋「当然でしょ♪」
海斗「…お前の本気って一体…」

7)好き・嫌いな食べ物は?

千尋「続いて、好きな食べ物・嫌いな食べ物ね。まず好きな食べ物は?」
海斗「好き…あ、カレーが好きだな」
千尋「そういえば、海斗クンの家のカレーって辛いよね、1回食べたけど…」
海斗「そうか?あれでも足りないぞ」
千尋「…マジ?口がヒリヒリしたけど…まあいいか、次は嫌いな方ね♪」
海斗「甘い物」
千尋「…即答だね、そんなに嫌いなんだ?」
海斗「吐きそうになるんだ」
千尋「へぇ…じゃあさぁ、凪紗チャンがもし甘ったるいケーキとか持ってきたら食べる?」
海斗「…………」

8)好きな人のタイプは? 恋人や気になる相手がいる方はそれもどうぞ。

千尋「物凄い考え込んでるところで次行ってみよう!好きな人のタイプは?」
海斗「…………」
千尋「あらら、考え込んじゃって…はっきり言えばいいじゃん、凪紗チャンって――」
海斗「わあぁぁぁぁっ!!!」

チームメイトA「設楽、何騒いでんだよ、珍しい…」
チームメイトB「そろそろ試合だぞ!!」

海斗「千尋、オレ行くからっ」
千尋「うっわぁ…すっごい慌てよう…だから楽しいんだよねぇ、海斗クンをからかうのって♪」

9)自由問題(1)

千尋「コレはオレが考えていいんだよねぇ…何を聞くか…フフフッ」

45分後

千尋「やあ海斗クン、お疲れ♪さあ、タオルで汗を拭きつつ、質問に答えてね☆」
海斗「ま、まだやってたのか!?」
千尋「だってまだ半分もいってないし。じゃあ海斗君ハーフタイム中にどんどん行こう!じゃあ、彼女にしたいクラスメイトベスト3をどうぞっ☆」
海斗「かっ…かの…っ…………」
千尋「あれまぁ、真っ赤になってフリーズしちゃった…じゃあ、3位は薫チャン、2位は梨紗チャン、1位は凪紗チャンって事にしとこうかな?」
海斗「…………何で!?」
千尋「ちょっとぉ、GKさん、反応遅いよぉ?あ、ちなみにメンバーは小さい子で揃えてみました♪元気な子、おとなしい子、強い子、取り揃えてますよお客さん!」
海斗「揃えるな、誰が客だ、勝手に決めるなっ!!」

チームメイトA「また叫んでる…」
チームメイトB「設楽ってダチといると元気なんだなぁ、普段は無口なのに…」

10)自分が癒しを感じる時や、至福を感じる時は?

千尋「ロリコンの海斗君、次の質問ね」
海斗「誰がロリコンだ」
千尋「癒しを感じる時や、至福を感じる時は?」
海斗「無視か…癒しや至福、な。それはお前たちと一緒にいる時だな。1番楽しい時間だ」
千尋「珍しく即答じゃないか」
海斗「はっきりとわかっているからな。凪紗といるととても落ち着くし、佑といると元気をもらえるし、お前といると楽しいんだ。最高の仲間だよ」
千尋「…………」海斗「…………」千尋「…………ふぅん」海斗「プッ…顔が赤いぞ?」千尋「…別に」海斗「そうか。じゃあ、後半行ってくるよ」

11)何かこだわりは?

試合終了

千尋「お疲れ様☆疲れてるところでアレだけど、気にせず次行くよん♪何かこだわりは?」
海斗「少しは気にしてくれ。こだわり…働かざる者食うべからず」
千尋「…え?」
海斗「家の方針だ。手伝いをしないと小遣いナシなんだ」
千尋「へぇ…ちなみによくやっているお手伝いは?」
海斗「何でもやるぞ、買い物、洗濯、掃除…料理以外なら大体。今日も帰りに買い物だ」

12)自由問題(2)

千尋「やってきました、自由質問2!そうだなぁ…あ、運動神経抜群な海斗クン、好きなスポーツベスト3を挙げてみましょう☆」
海斗「ベスト3…サッカー、野球、バレー…だな」
千尋「そういえば、2年の3学期の球技大会の野球の時、凄かったよねぇ♪ホームランで逆転優勝したんだよね、確か」
海斗「そういえば…そうだったな」
千尋「体育のバレーもすごいアタックだったしねぇ」
海斗「お前はフェイントが上手かったな、1人時間差とか」
千尋「騙し、ひっかけはオレの十八番ですから☆」
海斗「性格の歪みが出てるな」

13)今一番欲しいものは?

千尋「歪みって…海斗クンが直線だから、少し曲がるだけでも凄い歪んで見えるんだよ♪」
海斗「それは違う」
千尋「はぁい、次は1番欲しい物を聞くよん☆」
海斗「無視か…1番欲しい物…新しいキーパーグローブが欲しい」
千尋「はい、凪紗チャンが欲しいそうでぇす!でもダメ、オレと佑クンが許さないよん♪」
海斗「勝手に決めるな!!」
千尋「あら、いらないの?」
海斗「…いらなくは、ない」

14)悩み事はありますか?

千尋「ほら、やっぱいるんじゃないか。じゃあ次、悩み事とかある?相談乗るよ?」
海斗「ある」
千尋「マジ?ほら何でも言ってごらん?この天才的頭脳でスパッと解決さっ☆」
海斗「どっかの誰かがオレの回答をねじ曲げる事だ」
千尋「それは酷いねぇ、誰なのかなぁ?」
海斗「…………」

15)自由問題(3)

千尋「はぁい、次行ってみよー!自由問題3!黙秘・わからないはナシでね。ズバリ、もし海斗クンが女の子だったら、付き合うなら誰!?ベスト3で答えてねん♪」
海斗「な…どんな質問だそれは!!」
千尋「ほらほら答えて、海斗子チャンv」
海斗「…お前は嫌だ」
千尋「…あれ?容姿端麗完全無欠なオレが嫌?」
海斗「その性格が嫌だ。真田の方がマシだ」
千尋「…勝クンご指名3番テーブルー!!じゃあ上から順に勝クン、彰臣クン、誠クンでいっか☆静かな人を選んでみました、海斗子姫♪」
海斗「また勝手に選ぶな!!つーかその呼び方やめろ!!」
千尋「でもムッツリカップルじゃつまんないよねぇ…逆に咲也クン、久尚クン、佑クンなんていかが?元気なのを集めてみましたよん、海斗子姫☆」
海斗「人の話を聞け!!」

16)過去「失敗した!」というエピソードと、逆に「嬉しかった!」というエピソードは?

千尋「海斗クンのテンションも上がってきたところで、次の質問!過去に失敗したな、逆に嬉しかった、っていうエピソードを聞かせてほしいんだ。まずは失敗から」
海斗「別に上がってなんか… 失敗な…特に思い浮かばない」
千尋「つまんないの。あ、ちょっと話が変わるかもしれないけど、何で海斗クンは部活のサッカーには入らなかったの?うち、結構強いんじゃなかった?咲也クンとか久尚クンもいるしね。入ればサッカーを楽しめたんじゃないのかな?失敗したって思ってない?」
海斗「…それも考えたけどな、でもああいう雰囲気は苦手だ。失敗とは思ってない」
千尋「へぇ…じゃあ逆に嬉しかった事は?」
海斗「お前たちと友達になれたことだな。お前もだろ?」
千尋「……そりゃあ、まぁ…」
海斗「それを考えると、部活に入らなかったのも正解だな。お前たちと遊ぶ時間が減る」

プログラム本部である中学校から見て東の方にあるE=08エリアの茂みの中を、1人の少女がおぼつかない足取りで進んでいた。
どうしよう… 死にたくないよ…
殺されちゃう… 皆あたしを殺しに来るんだ…っ

青ざめながら歩いているのは、肩まで伸びた髪を明るい茶色に染め、童顔を誤魔化す為に化粧を施している中原朝子(女子13番)。
普段はギャルグループの1人で明るい朝子だが、今はその面影はない。
全身をガタガタと震わせ、少しふっくらとした両手には中型自動拳銃(ベレッタM92FS)が握られている。

もう嫌… どうにかなっちゃいそう…
こんな所、逃げちゃいたい…

 

朝子がここまで怯えているのには理由があった。

教室を出た時から恐怖に怯えていた朝子は、誰を待つ事も無く校舎を離れた。
しかし怯えてはいたものの、まさかやる気のない自分を[ピーーー]人はいないだろう、と考えていた。

しかし、朝子の目の前で、その希望は打ち砕かれた。

それは、最初の放送が終わった後だった。
比較的仲の良かった金城玲奈(女子3番)が呼ばれたことに衝撃を受けた。
玲奈の人の性格からして自殺は有り得ない。
玲奈には少し高飛車な部分があったので(本当は少しどころではないが)、皆を犠牲にしてでも生き残ろうとし、正当防衛か何かで殺されてしまったのだろうか(その想像は大方当たっている)。

でも、あたしはやる気じゃないから大丈夫だよね…

そう思っていた時だった。

『皆ぁ!! 戦っちゃ駄目ー!!』

声が聞こえた。
直接話した事はあまりなかったが、クラスでいつも騒いでいるので、真中那緒美(女子16番)の声だという事はすぐにわかった。
これによると、那緒美はやる気ではないらしい。
小学校の屋上で呼びかけているらしい。
偶然にも、朝子がいる場所は、小学校。

朝子はずっといた教室を飛び出した。
仲間として迎え入れてくれるだろう。
誰も[ピーーー]ことなく生きて帰る希望も出てきた。

しかし。

屋上のドアを開けようとした時、外で銃声が聞こえた。
朝子は慌ててドアを開けた。
そこで見たものは、ゆっくりと倒れていく那緒美の姿。

「ま…真中さん!? ……ひぃっ!!」

朝子は那緒美の下へ駆け寄った。
声にならない声を上げた。
額にぽつんと穴が開いていた。

何で!?
真中さん全然やる気なんかじゃなかったのに!!
何で死んでるの!?
だ…誰が殺したの!?

朝子はそっと下を覗き込んだ。
校庭を出ようとしていたのは、恐らく結城緋鶴(女子19番)だ。
その姿を確認した時、朝子の目からぼろぼろと涙が溢れた。

ウソ…何で!?
結城さんって普段はあんなに大人しそうな子だったのに…
平気で人を殺しちゃうの!?
皆やっぱりやる気なの!?

ヤダ…怖い…怖い!!

 

それから急いで小学校を後にし、あてもないまま歩き続けた。
小学校にいれば誰かが来るかもしれない。
誰にも会いたくなかった。

あの緋鶴ですらやる気になっている。
誰も信用できない。
特に同じグループの桐島伊吹(女子4番)や三河睦(女子17番)など、絶対に信用できない。
伊吹は干渉を嫌っていたために上辺だけの付き合いだったので、心の底では何を考えているのか想像もつかない。
睦はしょっちゅう喧嘩をするような人間だ、今も誰かを襲っているかもしれない。絶対伊吹も睦もあたしを殺しに来るんだ…!皆皆会いたくない…絶対嫌!!吹雪も、睦も、他の人たちも、皆…もちろん、ツネ君も…朝子には付き合っている人がいる。不良グループの1人、新島恒彰(男子15番)だ。朝子が思うに、クラス1の問題児だ。グループのリーダーの真田勝(男子9番)や女好きの脇連太郎(男子20番)や下っ端の池田圭祐(男子3番)のように何もなければあまり害がないわけでもなく(圭祐は元々そこまで害があるわけではないが)、元々粗暴な性格をしている恒彰は、警察にお世話になった数なら学校内でもベスト3に入るだろう。少しでも気に喰わない事があれば、何よりも先に拳が出る。時には教師も殴り、学校の備品を壊す事も多い。煙草も吸えば万引きもする。それでも、朝子は恒彰の事が大好きだ。

好きな言葉は“下剋上”。
戦国時代のように上の人間を切り捨ててしまいそうである意味恐ろしいが、見方を変えれば向上心が強いという事だ。

『オレ、絶対上に立って有名になってやる』

恒彰の口癖だ。
他の人がどう見ていようが、朝子にはとても光り輝いて見えた。
勝のように無気力でなく、連太郎のようにふらふらと生きているわけでなく、圭祐のようにへこへこしているわけでもない。
自我の強さが、大好きだ。

でも、会いたくない。

普段が普段だけに、とても怖い。
伊吹や睦よりも怖い。
信じる事なんて、とてもできない。

こんな弱い自分が、とても嫌だ。

 

 

しばらくして、何かの臭いが鼻についた。
残り香のような僅かなものだったが。

これは…煙草?

朝子は少し離れた所に誰かが歩いているのを見つけた。
あまり高くない木のお陰で、顔は体しか見えないが。
一気に汗が噴き出す。
ベレッタを持つ手がガタガタと震える。

どうしよう…どうしよう…誰だろう…怖い…木が途切れ、顔が確認できた。

「あ!!」

思わず叫び声を上げ、慌てて口を塞いだ。

「誰だ!?」

その人物が振り返る。その表情は、とても険しく恐ろしかった。しかし、朝子の姿を確認すると、それが緩んだ。

「朝子…だよな?」
「ツネ君……」

その人物、誰よりも愛しいけれども誰よりも会いたくなかった新島恒彰は、持っていた煙草を捨てて朝子のもとへ駆け寄ってきた。

「無事か? 怪我はないか?」

心配そうに訊く恒彰の声を聞き、朝子はその場に力無く座り込んだ。その目からぼろぼろと涙が溢れた。あぁ…なんてあたしは弱いんだろう…何でツネ君に怯えていたんだろう…こんなに心配してくれてたのに…よく考えてみれば、あれほど粗暴な恒彰だが、朝子にはとても優しくいつも気に掛けてくれていた。2人で一緒にいる時に喧嘩に巻き込まれた時も、自分がボロボロになっても朝子を守ってくれていた。お陰で朝子は喧嘩に巻き込まれて怪我をした事は一度もない。朝子の体調が良くない時は、家まで送ってくれた。他にもあるが、言い出せばきりがない。バカだな、あたし…ツネ君があたしを傷つける事なんて、あるはずないのに…

「…朝子?」

恒彰が朝子の顔を覗き込んだ。ちょっとやめてよね、今あたし涙でぐしゃぐしゃで化粧流れてるんだよ?朝子はとにかく、笑顔を作った。

「えへへ…何か…腰抜けちゃったかも…」

恒彰がははっと笑った。普段はいかつい顔をしているが、この時だけは可愛らしい――朝子の1番好きな表情だ。恒彰は自分のデイパックからペットボトルを出した。

「ほら、水飲んで落ち着けよ。こんなトコで座ってたら危ないだろ」
「あ、大丈夫、自分のが…」

自分のデイパックからペットボトルを出そうとした朝子の広めの額を、恒彰がペットボトルでこつんと叩いた。

「バーカ、オレらカレカノじゃん、気ィ使うなっての。オレの物は朝子の物だ」

朝子は少し頬を赤く染め、恒彰のペットボトルを受け取った。あぁ、優しいな…やっぱりツネ君の事、大好き…朝子はそれを口に含んだ。

「…ありがと…… ――っ!!」

朝子は突然咳き込み、ペットボトルを手放した。飲んだばかりの水を吐き出し、続いて血を吐き始めた。何で…どうして……!?朝子は恒彰を見た。大好きな笑顔とは違う歪んだ恒彰の笑顔、それが最期に見た物だった。苦しそうに咳き込みながら、朝子は倒れた。それが止まった時には、既に事切れていた。

濱中薫(女子14番)は溢れてくる涙を拭う事もせず、ただひたすら走り続けていた。
何処に行けばいいのかはわからない、しかしじっとしていられなかった。
幼馴染である姫川奈都希(女子15番)の亡骸が、どこかに転がっている。
それを放っておくことなどできない。
せめて、お別れを言いたい。
今までありがとう。
お疲れ様。
それから――
「ナッちゃぁん…っ 何処にいるの…?」

薫は泣きじゃくりながら、奈都希の名を呼び続けた。
決して返事が返ってくることはない、それはわかっている。
しかし、呼ばずにはいられなかった。
奈都希に言わなければならないことがたくさんあるので。

薫は小さな頃からずっと奈都希と一緒にいた。
何処に行くにも一緒で、薫はいつも奈都希に手を引っ張られ、色々な場所に遊びに行った。

薫が蝶を追いかけたせいで2人で変な場所に行ってしまい、迷って家に帰れなくなった事があった。
薫が悪ふざけをして、奈都希が川に落ちてしまった事もあった。
奈都希が気に入っていたぬいぐるみをなくしてしまい、奈都希を泣かせた事もあった。

いっぱいいっぱい、迷惑をかけてきた。

それでも、奈都希はずっと一緒にいてくれた。
「気にしないで」、「あたしは薫のそういうところも大好きだよ」、そう言ってくれた。本当に、ありがとう。いっぱい迷惑かけて、ごめんね。薫も、ナッちゃんが、大好きだよ。家族を抜けば、1番だよ。佑ちゃんよりも、ナッちゃんが好き。だから、今、とても会いたいよ――

「ナッちゃぁん…」
「誰だ!?」

不意に声が聞こえた。薫はビクッと体を震わせ、涙を拭い、目を凝らした。よくは見えなかったが、そのおおよその影と声から判断した。薫よりおよそ頭1つ分ほど高い身長、あまり高くない声。

「…委員、長?」
「…濱中さん…か」

声の主、このクラスを束ねてきた男子委員長である浅原誠(男子2番)の落ち着いた声が聞こえた。薫は誠が苦手だ。最初に“誠ちゃん”と呼んだ時、「馬鹿にしているのか」と怒られた。大人数で騒いでいても、「静かにしてくれないか」とやはり怒られた。丸縁の眼鏡の奥にある冷たい目が、特に苦手だ。誠が何かを手に持っているようだった。その構え方からして、長めの銃か何かだろうか。それを、薫に向けているのがわかった。

「か、薫…武器…持ってないよ…?荷物ごと全部置いてきちゃった…」

そうだ、あの時はナッちゃんの事で頭がいっぱいで、何も持ってこなかった…

「悪いけど、僕はそんな言葉は信じない」

誠は持っている物を薫からそらさない。
薫はごくりと唾を飲み込んだ。

「…委員長、薫ね、ナッちゃん…姫川さんを探してるの…」
「姫川さん? あの人、死んだんじゃないの?」

誠の言葉が1つ1つ薫に突き刺さる気がした。冷淡な厳しい口調も、薫が誠を苦手にしている理由の1つだ。

「そ、そうなんだけど…でも…」

銃らしき物を前にして、薫は震えが止まらなかった。それに気付いているのかはわからないが、誠は溜息を吐いた。

「まあいい、生憎僕は見ていないよ。じゃあ次は僕の番、荷物を置いてきたって、どこで?」

薫は悩んだ。言ってもいいのだろうか。

『皆さんを信じていたいんでしょう?
 だったら、その気持ちを貫き通しなさい』

プログラムが始まった直後、長門悟也(男子14番)に言われた言葉が蘇った。そうだ、何を疑ってるんだろう。大丈夫、言ったところで委員長は何もしない!

「…あのね、あっちのデパートなんだけど…藤馬ちゃ…稲田君と、斎藤君と、不破君がいて…」
「不破!?」

誠が勢いよく聞き返した。薫は思わずビクッと体を震わせ、何度か首を縦に振った。それを見た誠は、高笑いを響かせた。

「フフフ…アハハハハハッ!!そうか、そんな所に隠れていたのか、不破!!」
「い、委員長…ちーちゃんを…探してたの…?」

薫はおずおずと訊いた。震えが止まらなかった――嫌な予感がした。

「ああ、探していたさ!!絶対に見つけ出して、この手で、殺してやるためにな!!オレは、あいつが、憎くて憎くてたまらないんだ!!」

しまった…薫は後悔した。言ってはいけない事を言ってしまった。

栗原佑「よっ!ここまで読んでくれてサンキュ!初っ端に死んじまった栗原佑だ!」

濱中薫「どうもー!終盤戦に入るまでに退場しちゃった濱中薫だよぉ!」

佑「なんだ、濱中が座談会メンバーの中の犠牲者第2号か!」

薫「うん…でも佑ちゃんと番号が並んで嬉しいっ!」

佑「そういうもんじゃないだろ!」

薫「まあそうなんだけどねぇ…」

 

佑「さて、今回は座談会じゃなくて今までのおさらいと、これからのポイントを押さえていくぜ!」

薫「書いてる途中で何度も更新停止したりしたもんねぇ…わかんなくなってる人とかぜったいいるもん!」

佑「というわけで、進行状況とポイントを順に追っていくぜ!」

薫「了解です、佑先生っ!」

佑「仲良しグループごとにまとめてみたからな!」

薫「ちなみにグループ名の横の数字は(生きてる人/メンバー構成員)だよぉ!」

佑「絵は微妙に終盤のネタバレっぽいから、それも含めて予想なんかしてみたりしてくれよな!!」

『グッモーニン!! 元気に殺し合ってくれてるかな!?早速、戦場に散ったお友達を言っていくぞ!!準備はいいかい!?』相変わらず耳障りな声。だけど、聞かなくては。設楽海斗(男子10番)は、祈るような気持ちで放送に耳を傾けている。1時間半ほど前まで一緒にいた、曽根崎凪紗(女子10番)の安否を確認しなくてはいけない。怪我をした自分を逃がす為に囮になった凪紗。大丈夫だろうか?怪我でもしていたら…もしも、万が一、命を落としていたら…ペンを持つ手に力が入る。栗原佑(男子7番)と不破千尋(男子17番)、2人に凪紗の事を任されていたのに、足を引っ張ってしまい、さらに凪紗を危険な目に合わせてしまった。どうか、どうか無事で――『それでは、いざ!!女子14番、濱中薫さん!!女子4番、桐島伊吹さん!!女子7番、坂本陽子さん!!女子9番、駿河透子さん!!男子15番、新島恒彰君!!ちょーっと元気がないぞ、女の子諸君!!』よかった…生きてる…放送で呼ばれた5人には悪いが、安心した。凪紗は無事だ。あの“戦闘実験体”だとかいう結城緋鶴(女子19番)に負けなかった、流石だ。『続いて禁止エリアの発表だ!!7時からG=07エリア、あー…住宅地だぞっ!!9時からE=06エリア、小学校がある所なっ!!11時からJ=01エリア、商店街の端だぞ、わかったかい諸君!!残りも半分を切ったし、頑張ろうなぁ!!』ブツッと放送が切れた。海斗は大きく息を吐き、ペンの蓋を閉じた。海斗は自分の左手小指にはめられているシルバーの指輪に手を触れた。去年の誕生日に凪紗がくれた。本人は『安物でごめんね』と言っていたけれど、海斗にとってこれ以上価値のある物はない。肌身離さず身に付けている(サッカーをしている時は壊れると困るので外していたが)。凪紗、無理してないだろうか…時々突拍子もない事をしでかすからな、アイツは――海斗が凪紗や佑と交流を持ち始めたのは、中学1年生の頃だ。その頃の海斗は今と変わらず無愛想で寡黙だったが、素行は全く悪くなかった。授業や学校行事などには真面目に取り組んでいたし、かなり高い割合を占める素行の悪い不良たちとの関わりなど全くなかった。凪紗や佑とは同じクラスだったが(千尋もだが、その頃の千尋は普通の優等生だった)、関わりなどなかったし、関係など持ちたくもなかった。
大好きなサッカーをし続けて、将来はサッカーで飯を食っていきたいと思っていた。
地域のクラブサッカーに所属していた海斗は、言葉を交わす事は少ないながらも、頼れるゴールキーパーとして、監督やチームメイトからは厚い信頼を得ていた。

それが崩れたのが、中学1年生になって間もない頃。

事の発端は、クラブに所属する控えのゴールキーパー、中島幸弘との些細な揉め事だった。
と言っても、相手が勝手に揉め事に発展させただけだが。

怒った中島が文句を言い始めた。
『お前がいる限りレギュラーになれない』、『まともにコミュニケーションもできないヤツにレギュラーになる資格はない』、『やめてしまえ』、など。
海斗は無視した。
元々そういう人を相手にするのは嫌いなので。

それが気に入らなかったのだろう、今度は中島は嘘をでっち上げてチームメイトに訴えていた。
『設楽がお前のプレーに文句言ってたぜ』、『設楽がお前の事下手だってさ』、『お前のディフェンスはザルだから邪魔だって言ってたぜ、設楽が』など、海斗には全く身に覚えのないことばかりだ。

しかし、徐々に海斗は孤立していった。
普段喋る事をしない海斗にとって、弁解はとても難しい事だった。
何を言えばいいのか、わからなかった。
海斗の孤立に気付いた監督は、サッカーはチームプレーだ、と言い、海斗をレギュラーから外し、中島が代わりに入った。

全く身に覚えがないのに。
そんな事、微塵も思っていないのに。

その思いが言葉にならない。
海斗に対する不信感は晴れない。
クラブの練習に行くのが次第に億劫になり、サボり始めた。
何もやる気が起きなくなり、授業も出ない回数が増えていった。
屋上でぼーっとしていると、上級生に絡まれたが、全て撃退した。
意外と自分は喧嘩が強い、と感じた。
喧嘩の回数が増え、親が学校に呼ばれる時もあった。
幼馴染の黒川梨紗(女子5番)が心配げに声を掛けてきたが、鬱陶しいだけだった。

そんな日が暫く続いた後だった。その日も屋上で寝ていた時に、上級生に絡まれた。相手は3人だったが、余裕で倒す事ができた。3人を追い払い、海斗は再び寝ようとした、その時だった。

「うわ、すっげぇ!!」
「瞬殺って感じっ!!」

上から2人の声と拍手が聞こえ、海斗は目を開けた。屋上へのドアがあるここで1番高い場所、そこに2人がいた。佑と凪紗だ。

「さっきの佐竹たちだろ、弱いのに威勢だけは良いよな、ヤツら。…あぁ、じゃああんま凄くないか」
「でも意外だね、アンタ、喧嘩とかするんだ」

凪紗が飛び降りてきた。2m以上あるはずだが、まるで重力にあまり影響されていないかのように軽々と降りてきたので、驚いた。凪紗が不敵な笑みを浮かべる。

千尋の足は速く、薫は引きずられるようにして走った。

ちーちゃん…息、切れてる…
薫を追っかけて来てくれたんだ…あんなに酷い事言ったのに…
今も、1人で逃げればより確実なのに…

薫の目から涙が溢れた。
何で千尋の事を疑ってしまったのだろう。
あんなに一生懸命作業していたのに。
転校生の周防悠哉(男子11番)が来た時には、皆を守ってくれたのに。
政府を恨むあの表情は、気持ちは、嘘であるはずがないのに。

どうして――

 

ドンッ

 

銃声が響いた。
薫の腹に、穴が開いた。
薫は咳き込み、血の霧を舞わせ、重力に従って、倒れこんだ。

近くにいるはずの千尋の声が、遠くに聞こえた。
千尋のここまで感情を露わにした声は、初めて聞いた。

声がもう出せない…
でも、最期に…言わなきゃ…言わなきゃ…

「…ぃちゃ……ごめ……
 あ…り……と……

 がん…ば…て……」

絶対、計画を成功させて。
佑ちゃんの、ナッちゃんの、皆の、仇を、討って――

 

 

千尋は持っていた薫の左腕を地面に置き、肩に掛けていたウージー9ミリサブマシンガンを手に取った。
誠のいるであろう方向に向けて、弾切れになるまで、引き金を引き続けた。

誠のものであろう呻き声が聞こえた。
生死、怪我の具合は全くわからなかったが。
足音が聞こえた。
遠ざかっていく、誠が逃げたようだった。
しかし、千尋には追いかける気はなかった。

ウージーを地面に置き、薫の動かなくなった体を抱き上げた。
見た目からして軽そうだと思っていたが、血が抜けたからだろうか、その軽さは予想以上のものだった。

 

銃声を聞いて心配したのだろう、斎藤穂高(男子8番)がその場に駆けつけるまで、千尋は薫を抱いたまま、動くことなく、誠の去ったであろう方角を見つめていた。

B=08エリアの北東に位置する農協の建物の中の1階。事務室らしき部屋の中に、稲田藤馬(男子4番)は持っていたポリタンクを置いた。「これで、全部だよな、穂高」「そーだな…」斎藤穂高(男子8番)は浮かない顔をして、溜息を吐いた。藤馬も無理に作った笑みを引っ込めた。2人の間に重苦しい空気が流れる。「…不破は?」そう尋ねるまでに、かなりの時間がかかった。穂高はちらっと扉の方に目を遣った。「薫の、ところ」「…そっか…」場所の移動には理由があった。藤馬は1人でデパートの留守を預かっていた。最初は穂高もいたが、銃声が聞こえたので、穂高が様子を見てくると出て行った。帰ってきた3人の姿に、言葉を失った。穂高が入り口の扉を開き、そこに不破千尋(男子17番)と濱中薫(女子14番)が入ってきた。正確には、片腕がなくなった薫を、千尋が負ぶっていた。薫は腹に穴を開けて事切れていて、千尋は放心状態だった。教室で仲間の栗原佑(男子7番)が殺された時の状態に似ていた。薫が、死んでる――藤馬はその場にへたり込んだ。溢れてきた涙を拭うことなく、千尋が床にそっと置いた薫の変わり果てた姿を凝視した。あの人懐こい笑顔はもう見る事ができないし、あの可愛らしい声も聞く事ができない。千尋を信じたあの真剣な眼差しも、姫川奈都希(女子15番)を失った時に見せた涙も、もう見る事ができない。ほんの30分ほど前には、目の前で動いていたのに…『薫、やめろっ!!』、あんな怒ったのが、オレと薫の最後の会話かよ…藤馬は頭を抱えた。最悪な別れだ、仲間だったのに。「…藤馬」穂高に肩を叩かれ、藤馬は涙を手の甲で乱暴に拭った。「移動しよう、B=08エリアの農協。荷物全部運ぶから、手伝って」地図を見せられ、藤馬は首を傾げた。「何でまた…」穂高は薫の方を一瞥し、地図を折りたたんだ。
「薫は、委員長…浅原に殺られたんだ。
 不破が言うには、委員長は多分傷を負って逃げたんだ。でも、もしかしたら薫からこの場所がバレたかもしれない。何か知らないけど委員長は不破を憎んでるんだと。ここが襲われる可能性が高いから、移動するんだ」委員長――浅原誠(男子2番)は、苦手だ。真面目で冷淡、バンドを組んでる穂高たちを、いつも白い目で見ていた。『学生の本分は勉強なのに、うるさい音楽なんてやってたら将来不安だよ』とか言われた記憶がある。うるせぇよ、オレらの将来なんか心配してくれなくたって結構だっての。…いや、そんな事は今は置いといて。「不破、委員長に何かしたのか?」「別に何も」千尋は顔をこちらに向けず、弾の切れたウージー9ミリサブマシンガンのマガジンを詰め替えてそれを肩に掛け、薫の身体を再び背負った。「むしろオレがされた側だ。オレだって憎んでるよ、あの時から、ずっと」妙に抑揚のない声に、少しぞっとした。『オレがされた側』である事、それは第三者だった藤馬には詳しくはわからない事だったが、あの時の事は少しは憶えている。千尋が見せた悔しげな顔と、それを見た誠の歪んだ笑顔。あと知っている事といえば、千尋の親が呼び出しされていた事と、その事件をきっかけに千尋の身なりと交友関係が変わった事くらいだろうか。「…薫、連れて行くのか?」全員分の荷物を肩に掛けてややふらふらしながら立っていた穂高が訊いた。千尋は無言のまま、先にデパートを出て行った。薫を独りにしたくなかったのか。作戦の行く末を見ていてほしかったのか。生憎読心術など身に付けていないので、千尋の考えはわからなかった。そして数回の往復の末、全ての必要な物は移動し終えた。藤馬は穂高と共に、千尋がいる部屋をそっと覗いた。仮眠室に置いてあった布団を敷き、その上に薫の亡骸が横たわっている。千尋はその布団から少し離れた椅子に腰掛け、どこかをぼーっと見ていた。穂高が言うには、穂高が千尋たちのもとに着いた時からずっとこんな調子だという。冷たくなった薫を抱き、呆然としていたらしい。声を掛けてもしばらく気付いてくれず、やっと気付いた時にはゆっくりと穂高の方を見て、一言だけ言葉を発した。「助けられなかった」、と。穂高は何も言うことができず、しばらく沈黙の時間が続いた後に、ぽつりぽつりとその場で起こった出来事を話したらしい。「普段の不破とあまりに違ってて、言葉が出なかった」穂高がそう言ったが、それは藤馬にもとてもよくわかる。
今、千尋に掛ける言葉が見つからない。
「……け、……つけ……」千尋が何か言葉を発しているようだった。目を閉じ、口を小さく動かしていた。藤馬は穂高と顔を見合わせ、その言葉を聞き取った。

「落ち着け…落ち着くんだ… やらなきゃいけないんだ…政府を潰すんだ…
 誠クンを恨んでる時じゃないんだ…
 穂高クンも…藤馬クンも…海斗クンも…凪紗チャンも…
 皆助けるんだ…皆で帰るんだ…
 耐えるんだ…今は…」

自分自身に言い聞かせているようだった。
数回深呼吸し、両頬をパンパンと叩いき、立ち上がった。

「薫チャン、オレ頑張るよ、絶対」

千尋の顔に、数時間ぶりに笑顔が浮かんだ。
それがたとえ無理に浮かべた物であるとわかっていても、少し心が安らいだ。

「不破…って押すな穂高…わあぁぁっ!!」

少し開けていたドアがギィッと完全に開き、2人はその場に重なって倒れた。
千尋は驚いた表情を浮かべたが、すぐにそれは呆れ顔に変わった。

「なぁにやってんの、2人共」

藤馬は苦笑いを浮かべ、穂高と顔を見合わせた後、千尋を見上げた。

「オレら、絶対不破の仲間でい続けるからな、頑張ろうな!!
 薫の為にも、奈都希の為にも、皆の為にも、絶対成功させような!!」

千尋は髪をかき上げ、笑顔を浮かべた。

「そうだね、じゃあ寝てないでちゃっちゃか働いてね?」

その後に千尋がぽそっと呟いた。小さな声だったけれど、それは今千尋が願う何よりも大きな願いだろう。もちろん、それは藤馬たちにとっても何よりも願う事だが。

「くそ…ッ」

E=06エリアの小学校では、薫を殺害した委員長――浅原誠が苦痛に顔を歪めながら、保健室で治療道具を漁っていた。

千尋が乱射したマシンガンの弾丸の嵐は、確実に誠にダメージを与えていた。
急所に当たりはしなかったものの、腕や足や脇腹など、数箇所を弾が貫いていた。

不破め…せっかく勝てると思ったのに…
でも、まだ負けてない…
だって、僕は敵前逃亡したけど、お前だってしようとしたんだ…
痛み分け、ってヤツさ…
待ってろ、少し休んだらすぐにデパートに行ってやるからな…
この手で殺してやる、濱中さんみたいに一思いには殺らないよ?
刃物で、痛めつけて傷つけて殺してやるからな?

消毒液と包帯を見つけた誠は、ベッドに腰掛けて治療を始めた。

…そういえば、濱中さんの言い様から察するに、不破は何かを企んでいるな…?
どうせ脱出とかそういうのだろ、くだらない考えだな…
…くだらないけど、そう上手くやらせてなんかやらないよ?
邪魔してやるからな、覚悟しろ…

「世の中お前中心には回ってないんだ…
 それを身をもって教えてやるよ、不破…!!」

プログラム本部である中学校の東側にあたるD=05エリアを、桐島伊吹(女子4番)は歩いていた。
…あそこに、あの政府の犬たちがいるってわけね…

伊吹は冷ややかな目で、木々から僅かに覗く中学校を見た。
そこから目をそらし、左手で後ろで1つに束ねられたパーマを当てた栗色の髪を、無意識のうちに触れた。

手を下ろす時、両耳についているピアスに手が触れた。
金色の小さなプレートが釣り下がっているそれは、数ヶ月前に知り合った男から貰った物だ。
別に、特別な存在ではない。
何となく興味を持った出会い系サイトで知り合い、ただ2,3度一緒に出かけたくらいの、本当に『知り合い』レベルの男。
はっきり言って、もう顔も覚えていない。
そんな男から貰ったピアスをつけ続けているのは、単にデザインが気に入ったから、という理由からだ。
だからといってそんなに大切にしているわけではなく、別になくなったらそれはそれで良い、という程度の物だ。

伊吹には人や物に対する関心・執着心がない。
整った顔立ちの伊吹は、今までに何人もの男に声を掛けられた。
その相手に付き合うかどうかは、伊吹の気分次第。
どんなに周りから見れば魅力的な相手でも、伊吹の気分が乗らなければ完全に無視する。
人から貰った物も、気に入らなければ捨てるし、気に入っていても『宝物』にはなりはしない。

それは友達にも言えることだ。
同じグループの金城玲奈(女子3番)を殺害した時も、友達を失ったとは考えなかったし、悲しくも何ともなかった。
ただ、『ああ、あたしは人を殺したんだ』と冷静に感じただけだ。
放送で中原朝子(女子13番)と三河睦(女子17番)の死を知った時も、『あ、そう、死んだの』と考えただけだ。
グループの自分以外のメンバーが死んでいても、悲しくも何ともない。
そもそも仲間というよりは、ただ一緒にいただけの他人。
他人に関心を持たない伊吹にとっては、他人が死んでも関係無い事だ。

しかし、今回珍しく伊吹は物事に関心を持った。
“プログラム”だ。

人殺しには興味が無くはない。
だからといって、やる気マンマン、というわけでもない。
人を見つけた時に気が向けば相手をするし、気が向かなければ素通りする、という程度のものだ(それでもキルスコア現在2位はなかなかのものだろう、もちろん本人は知らないが)。

例えば、伊吹は前日の昼過ぎにアスレチック公園内を移動していた時に、長門悟也(男子14番)と羽山柾人(男子16番)を目撃した。
何かもめているように見えた。
銃声も聞こえた。
運動神経が人並み以下に見える2人を襲う事は簡単だったかもしれないが、その時は日が真上に昇って暑かったので、気が乗らずにやめた。
逆に、4時間ほど前に津田彰臣(男子13番)と高山淳(女子11番)に見つけられた時は、気が乗らない理由も無かったので殺害した。

伊吹の殺害方法は騙まし討ちだ。
玲奈も彰臣も淳も、皆相手を油断させて殺害する方法を取った。
別にその方法に執着しているわけではないが、最初に玲奈を殺害した時に、あまりにも上手くいってしまったため、少し楽しくて気に入った。

次も誰かに会ったら演技をしようか…
でも、真っ向勝負も良いかもしれないわね、たまには…

…まあ、その時の場合によるけど。

 

視界が少し開けた。
伊吹は足を止めた。

「…誰…?」

伊吹は自分の目線の先、うつ伏せになって倒れている男子に声を掛けた。
返事はない。

…死んでるのか…

伊吹はその男子生徒の傍に膝をつき、身体を起こした(硬直していたので大変だったが、珍しく興味が湧いたので作業を止めなかった)。
うつ伏せだった為に循環しなくなった血液が重力に従って溜まったのだろう、顔が変色していた。

確か、出席番号1番の…誰だったっけ…

男子生徒――青山豪(男子1番)を仰向けに寝かせた。
その亡骸には興味が湧いた。
外傷らしい外傷が、ほとんど見当たらなかった。
首の後ろに開いていた穴1つしか、見つけられなかった。

伊吹は顔をしかめ、舌打ちをした。
人体に関する知識などほとんどないが、少なくともこの首の穴が致命傷になっている事はわかる。
そして、それを開けた人物が只者ではない事も。
そうでなければ、こんな鮮やかに一撃で人を倒せるはずがない。
しかも、衣服が全く乱れていないので、豪は抵抗していないのだろう。
忍び寄って背後から一撃、というところだろうか。

こんな事ができるのは…あの転校生…?
あと可能性として、やたら何でもできる不破あたりかしら…?
でも、いくらなんでも…ねぇ?
転校生の確率が高いわね、用心しなきゃ…
コイツも運が悪かったわね…

 

……?

伊吹は眉間にしわを寄せた。
木の枝が折れる音がした、気がした。

気のせい…?

伊吹は顔をあまり動かさないようにして、横目で見た。
見えなかったが、間違いない。

誰かが、いる。

伊吹は支給されたFN ブローニング・ベビーを気付かれないように手に取った。

お芝居は今からじゃ通用しないわね…
こんなに死体をまじまじと見てるんだもの、怪しまれる…

…真っ向勝負ね。
分が悪そうなら、隙を見て逃げる、殺れそうなら[ピーーー]…

「誰!?」

伊吹はばっと振り返り、ブローニング・ベビーを相手に向けた。
木の際、伊吹をじっと見つめている少女の影に、伊吹は安堵の息を洩らした。

ぼんやりとしたシルエットしか見えなかったが、小柄な身体に風になびく肩に届くくらいの髪の毛。
今生きているであろう女子の中では、2人しかいないはずだ。
そして、どちらであっても、負ける気はしない。

大丈夫、逃げなくても殺れるわ、この子なら…

「誰?
 暗くて見えないのよ。
 黒川さん? それとも結城さん?」

まあいいわ、どっちでも。
死ぬ人に興味は無いし。

伊吹は影に向けて発砲した。
初めてにしてはなかなかの腕前だった伊吹、今回も狙い通りに撃てた。

あくまで目標物が静止していればの話だが。

影は素早く動き、恐らく弾をかわしただろう。

伊吹は目を見開いた。
そんなバカな。
どちらであってもこんな素早く動けるなんて、ただの中学生が。

何で……
どっちなのよ、どっちがこんな動きを…

次の瞬間には銃声が響いていた。

伊吹は弾かれたようにのけぞり、そのまま仰向けに倒れた。
豪の亡骸を枕にして。
驚愕の表情を浮かべた伊吹の額には、ぽつんと穴が開けられていた。

「…5人目…」

結城緋鶴(女子19番)はCz75の銃口を、伊吹の頭のあった部分から逸らした。
地面に折り重なって倒れる2人を交互に見た。
今殺したばかりの伊吹と、今回のプログラムで初めて殺した豪。

周防悠哉(男子11番)から逃げるように移動しているうちに、戻ってきてしまった。
戻ってくるつもりなど無かったのに。
自分が手を下したクラスメイトのところへなど。

…行かな。
あのアホが近くにおるかもしれん…

うちのことなんかほっとけばえぇのに…
こんな血にまみれた女なんか…

緋鶴はブローニング・ベビーと、伊吹のデイパックに入っていた予備マガジンと詰め替え用の弾丸の入った箱を自分のデイパックに詰め、闇の中に消えた。

 

珍しく他人に興味を抱いた伊吹。
彼女の失策は、緋鶴の能力を見かけで判断した事だろう。
戦闘技術を持つ緋鶴を、『ただの中学生』が易々と殺せはしない。その事を伊吹が理解する日は、永遠に、来ない。


女子4番・桐島伊吹(きりしま・いぶき)

部活は無所属。女子ギャルグループリーダー的存在。
他人に興味は持たない。
知識は人並みだが、知恵はある。



支給武器:FN ブローニング・ベビー
kill:金城玲奈(女子3番)
津田彰臣(男子13番)
高山淳(女子11番)
killed:結城緋鶴(女子19番)
凶器:Cz75
 

玲奈に襲われるが、隠し持っていた銃で殺害。すべて計画通りだった。サバイバルナイフ入手。
B=02エリアで恐がっているふりをして彰臣・淳に近づき、2人を殺害。グロック17を入手。
D=05エリアで緋鶴と遭遇。倒そうとするが返り討ちにあう。頭部被弾。

 

女子ジェノ最強決定戦敗者(何だそれは
中盤戦でこの子の出番は終わりです、緋鶴には正攻法は通用しません。
まあ、騙まし討ちでも通用しないと思われますが。
この子、実は理論派タイプを目指しました、演劇才能溢れる才女・・・

「ねぇねぇ、4組ってプログラム対象に選ばれたらしいよ?」
「だよね、だって修学旅行の帰りに4組のバスだけ消えちゃったもんね」

「あのクラスってかっこいい人多かったからショックぅ」

「アハハハッ、面食い!!」

神奈川県四宮市立篠山中学校、今プログラム開催中のクラスが所属している中学校では、プログラムの噂で持ちきりだった。
空っぽになった教室。
休み時間には周りに人が集り、話で盛り上がっている。

屋上も縄張りにしていた面々は誰もいないので、他のクラスの連中が溜まっている。

「なぁなぁ、誰が帰って来るんだろな?」

「オレはなぁ…不破に500円だな、アイツは悪魔だからな。
 殺し回ってんじゃないの?」

「それだったら真田だろ、アイツ強いぜ?」

「曽根崎もチビだけど強いからな、アイツじゃねぇの?」

「新島はどうよ、乱暴さなら1番だろ?」

「誰でもいいや、どうせこの屋上はもうオレらのモンだし?」

「案外あっけないかもだぜ、ギャハハハハハッ!!」

無神経な会話。
あくまで他人事、自分に火の粉が降りかからなければ良い。

もちろん、そんな人ばかりではない。
今回の事でショックを受けている人も少なくない。

塚元小雪(同校3年1組)もその1人である。
小柄な体に肩までのストレートヘア、人形のような容姿をしている少女は、考え事をする度に涙を流しながら、思いを馳せる。
愛しい人に。
人殺しになんてなってほしくない。
だけど、生きて帰ってほしい。

お願い…どうか無事で…

藤馬――

 

 

舞台はプログラム会場に戻る。

西にプログラム本部を臨むD=06エリアを、稲田藤馬(男子4番)と斎藤穂高(男子8番)は西に向かって進んでいた。
昼前に見えた火災、その原因を探る為に。
中学を炎上させる為に用意してきた物が原因でない事を、信じたい。

その足取りは、非常に重い。
というのも、穂高がまだ椎名貴音(女子8番)の死によるショックから抜け出せていない為だ。
すぐに元気になれ、という方が無理な話だと思うが。

穂高が貴音の事を好きだった事は、直接聞いた事はないが、知っていた。
バンドの練習中も、いつも貴音が所属する陸上部のほうを見ていた。
教室でも貴音と話をしている時の穂高は、小学生かと思うほど無邪気だった。

好きだった人が突然いなくなった。
この気持ちはどんなものだろうか。
わからないけれど、胸が張り裂けそうなほど辛いものに決まっている。

多分、お前は今こんな思いをしてんのかな…
してなかったらちょっとヘコむぞ?
でも泣いてたりしたら…あ、それも辛いな…

小雪とは小学生の頃からの仲。
その頃から趣味で弾いていたギターを、最初に聴いてくれた人。
「下手くそぉ」と笑いながら、それでもずっと聴き続けてくれた。
言いたい事ははっきり言う、それでいて周りに気を遣うことができる優しい人。

もう会えないかもしれない。
ここから脱出できても、そうすればお尋ね者だ。
会いに行って小雪に迷惑がかかるかもしれない。

辛いな…穂高とオレ、どっちが辛いんだろうな……バカだな、オレ、そんなん比べるモンじゃないよな…藤馬と穂高。2人の付き合いも長い。小学生の頃、初めて同じクラスになった時からの親友だ。一度カラオケに行った時に、穂高の歌声に惚れた。音が正確で、それでいて何かを訴えられるような澄んだ声。穂高の声に見合うギターを弾けるようになりたい、という新しい目標ができた瞬間だった。「藤馬…」久々に聞いた穂高の声。当然の事だが、沈みきっている「ん?」「…ごめんな、貴音探しに連れ回して…おまけに何かもう…話し相手もできなくて…」声と共に考えまで沈んでいる気がする。藤馬は精一杯の笑顔を浮かべた。

「良いって、オレは別に、穂高がいたらそれで充分だし。オレはずっと一緒にいるよ、相棒だもんな」
「藤馬…やっぱオレお前が1番大好きかもしんない…っ」
「オレも大好きだぞ、もちろん親友として、だけどな」

当然だって、と穂高が笑みを浮かべた。
少しは元気になってくれただろうか?
貴音の抜けた穴を埋めきる事はできないだろうけど(というか無理だろ、できたら怖いよ)、少しだけでも埋める事ができれば良い。15分ほど歩いただろうか。穂高が突然声を上げた。

「…あ、あれ…っ!!」

藤馬と穂高の目の先、黒っぽい物体があった。
2人はそれに近づいた。

「車…」

雨で濡れて、黒焦げになっているそれは、明らかに車だった。
しかも、見覚えがある。
確か、今朝見送った――

「おい、藤馬、あっち!!」

穂高が藤馬の腕を掴み、走った。
止まったところで、藤馬は少し視線を下に向け――目を見開いた。

「不破!?」

藤馬の声に、座って木にもたれかかって頭を垂れていた不破千尋(男子17番)が、ゆっくりと頭を上げた。
僅かに笑みを浮かべる。
それはもう、別れる前に見た強気さの面影もない。
これがあの自信家の千尋か、と疑うほどの、弱々しい笑顔。

「…やぁ」

掠れた声。
2人は互いに顔を見合わせた。
不安げな表情を浮かべる。

「ごめん、失敗しちゃったんだ…」

「あ、いや…」

言葉が上手く出てこない。
傍には矢田美晴(女子18番)の亡骸、そして少し離れた所には浅原誠(男子2番)の亡骸。
今までの事から考えると、ここで誠と何かがあったのだろう。
お互いに恨みあっている仲らしいので。
藤馬の横で、穂高が頭部が欠けた美晴を凝視しているのに気付いた千尋が、俯いて美晴の頬に白い指で触れた。

「…また、護れなかったんだ……」

また、というのは先に起こった濱中薫(女子14番)の一件だろう。
そして、もしかしたら、最初の犠牲者となってしまった栗原佑(男子7番)の存在も、千尋の脳裏にはあるのかもしれない。

「不破…元気出せ…ってのもおかしい気がするけど…
 まだ終わりじゃない、もう1回頑張ろうぜ?
 オレたちもまた手伝うから、な、穂高!!」

「あ、うん、手伝う、だから頑張ろう、不破!!」

千尋は顔を上げた。
とても、虚ろな目。

「…なんか…頭真っ白で……何も考えられないんだよね……」

藤馬はギリッと歯を喰いしばった。千尋の胸倉を掴み、叫んだ。

「お前、それでも不破か!?お前不破じゃないだろ!?オレの知ってる不破は、自信家で、いっつも余裕で笑顔で、えっと…とにかく、そんな弱音吐いたりしないんだっ!!」

「やめろ、藤馬、不破怪我してるんだから」

穂高が藤馬を千尋から引き剥がした。不破の正面に立ち、手を差し伸べた。

「頑張れ、不破。
 お前にはさ、まだ護りたい人、いるだろ?
 曽根崎とか設楽とか…今度こそ護ろうぜ、な?」

曽根崎凪紗(女子10番)と設楽海斗(男子10番)、2人の名前が出た時、千尋の目が生き返ったように見えた。千尋が肩を震わせていた。藤馬が顔を覗き込むと、笑っていた。


男子8番・斎藤穂高(さいとう・ほだか)

軽音楽部。クラスのバンドコンビの片割れ。ボーカル担当。
稲田藤馬(男子4番)らと一緒にバンドを組んでいる。
容姿と性格の良さから、女子からの人気がとても高い。



支給武器:ヌンチャク
kill:なし
killed:結城緋鶴(女子19番)
凶器:ファイブセブン
 

藤馬と共に不破千尋(男子17番)に誘われ手伝いをする。
C=07エリアで濱中薫(女子14番)・姫川奈都希(女子15番)に会う。千尋の誘いに乗り、プログラム破壊作戦を手伝う事を決める。想い人を探す為に出て行く奈都希を見送った。
放送で奈都希の死を知り探しに行った薫の死にショックを受ける。B=08エリアに移動し、作戦準備再開。
放送で矢田美晴(女子18番)の危機を知り、作戦決行へ。「自分のやりたい事をやれ」と千尋に言われ、別れる。
E=07エリアで吉原遼(女子20番)に襲われる遠江敬子(女子12番)を救い、遼を追い払った。刀入手。
D=06エリアで放心状態の千尋と再会、励ます。突然緋鶴に肩・頭部を撃たれ即死。

 

藤馬と同じく千尋のサポート役でした。こちらも退場があっさりしてしまいました。
藤馬と比べて、思慮深いというか・・・千尋にとっては1番扱いやすい人だったんじゃないかと。

中原朝子(F13) 坂本陽子(F7) 駿河透子(F9) 池田圭祐(M3) 青山豪(M1) 工藤久尚(M6)
美作由樹(M18) 脇連太郎(M20) 設楽海斗(M10) 栗原佑(M7) 吉原遼(F20) 姫川奈都希(F15)
三河睦(F17) 不破千尋(M17) 曽根崎凪紗(F10) 濱中薫(F14) 津田彰臣(M13) 真中那緒美(F16)
斎藤穂高(M8) 矢田美晴(F18) 高山淳(F11) 伊達功一(M12) 金城玲奈(F3) 桐島伊吹(F4)
結城緋鶴(F19) 笠井咲也(M5) 今岡梢(F1) 稲田藤馬(M4) 真田勝(M9) 柚木康介(M19)
岩見智子(F2) 椎名貴音(F8) 黒川梨紗(F5) 小南香澄(F6) 新島恒彰(M15) 長門悟也(M14)遠江敬子(F12) 羽山柾人(M16) 浅原誠(M2) 周防悠哉(M11)

最初のチームが呼ばれた。
木戸健太(男子六番)、城ヶ崎麗(男子十番)、朝比奈紗羅(女子一番)、鳴神もみじ(女子十二番)――この面子に、皆は何を思っただろうか。
全員が普段行動を共にしているメンバーなので、仲の良いクラスメイトと一緒のチームになれる可能性がかなり高いのではないか、と、僅かな救いを見出した者もいるかもしれない。
しかし、このチームは、幼い頃から付き合いのある幼馴染3人と、付き合いの短い1人が組まされたバランスの悪いチームとも取れ、つまり1人だけがはみ出し者になるというチーム構成も大いにあり得るかもしれず、自分がそのはみ出し者になってしまった場合にチームメイトと上手くやっていけるのか不安に思うかもしれない。
そして、麗は幼い頃からの付き合いである池ノ坊奨(男子四番)・上野原咲良(女子二番)とはチームを離され、健太も恋人である咲良と別々のチームになり、紗羅も元彼であり現親友の真壁瑠衣斗(男子十六番)と離れることとなったことから、最も懇意である者とは離されてしまっているかもしれないと気が気ではないかもしれない。

そのような分析を脳内でしながら、麗は足元に置かれた自らのスポーツバッグを引っ張り立ち上がった(引っ張り出そうと屈んだ時、視界には田中顕昌(男子十一番)の亡骸が入った。勇気があると認めたのに思わず顔をしかめてしまった)。
教室の左側では健太が怒りを政府の連中にぶつけていたが、紗羅ともみじの言動によって落ち着いたらしく、震えて足元が覚束ないもみじの手を引いて教室の前方に出ようとしているところだった。
最前列にいる紗羅は名残惜しそうにクラスメイトたちを見渡しており、きつめの瞳に涙はないものの、精一杯強がって泣き叫びたいのを堪えていることは誰の目にも明らかで、見ていて胸がずきりと痛んだのは麗だけではないはずだ。

「城ヶ崎君もはよしいやー」

ライド(担当教官)に急かされたことに麗は不機嫌さを表情に表わした。
訳のわからない出会ったばかりの人間に指図されるなんて、不快にしか感じない。
しかし、反抗しようものならあの短気そうなアキヒロ(軍人)や見かけによらず生真面目そうなエツヤ(軍人)が発砲しかねないので、しぶしぶ席を離れることにした。

「城ヶ崎さん…」

消え入りそうな小さな声で名前を呼ばれ、麗は左斜め後方を見た。
高須撫子(女子十番)がじっと麗を見つめていたのだ。
強気でプライドが高く他人とぶつかることも多いので彼女を煙たがる声を聞いたことは一度や二度ではないが、麗や幼馴染の咲良に対しては懐いており、麗から見れば撫子は人付き合いが下手だが仲間想いの良い子だ。
目が吊り上がり気味であるが端正で美しい撫子の表情は今は曇り、その目は涙で潤んでいた。
麗はふっと笑みを浮かべると、撫子の頭にぽんっと手を乗せた。

「撫子…生きろよ」

「城ヶ崎さんも…どうか…ご無事で…ッ」

語尾が震えていた。
撫子とは初等部の頃からの付き合いだが、思えばこれまで撫子が泣くところなど一度も見たことがなかった。
どんなに強気な態度をとっていても、撫子もただの中学3年生の女の子なのだ。
震えて泣いている仲間を置いていかなければならないことに胸が痛む。

「城ヶ崎くーん、はよー。
 お気に入りの服にさあ着がえたなら駆け出して!
 いや、着がえんでええけども、とにかくはよしてー」

ライドに再び急かされ、麗は名残惜しかったが撫子の頭から手を離した。
前に少しだけ歩き、咲良の隣で足を止めた。
自分を庇って怪我をしてしまった咲良も置いていかなければならないなんて。
麗は咲良の頭を優しく撫でた。

「無茶はするなよ、咲良。
 …護ってくれて、ありがとうな」

咲良は小さく首を横に振った。
いつもにこにことした愛らしい笑顔を浮かべて隣にいてくれた咲良。
可愛くて優しくて周りを気遣うことができる欠点らしい欠点のない女の子――そんな子が傍にいて、友情以上の感情を抱かないはずがない。
気が付いた時には、誰よりも特別な、愛しい存在となっていた。
手に入れることはできなかったけれど。
手に入れられなかったどころか、もう、その笑顔が隣にあることも許されない。
最も愛しい女の子は、敵となってしまうのだから。

「麗…くん……
 健太くんのこと……」

ああ、やっぱり。
麗が咲良を特別に想うように、咲良は健太を特別に想っている。
そのことをよくわかっているはずなのに、咲良と健太の仲を認めて応援しているはずなのに(何を隠そう、お互い片想いをしていた咲良と健太をくっつけるための最後のひと押しをしたのは、他の誰でもない麗だった)、どうして咲良の想いは自分へ向けられていないのだろうと健太に嫉妬してしまっている。
だけど、この想いに蓋をする。
咲良の心が少しでも軽くなるのなら、自分の気持ちを偽ることだって容易い。

「任せろ、何しろこの俺がついてるんだからな」

咲良の顔がようやく上がった。
涙で濡れているけれど、麗の大好きな笑顔を咲良は浮かべた。
無理していることはすぐにわかったけれど。

「…麗くん、ありがとう…気を付けて…」

「咲良こそ」

もう、触れることは二度とないかもしれない。
この笑顔を見ることも、二度とないかもしれない。
このまま時間が止まってしまえばいいのにとさえ思えたけれど、アキヒロが痺れを切らしかけているのが目の端で確認できたので、麗は咲良から手を離した。

「…奨」

ライドやアキヒロが苛立っているのはわかったが、もしかしたら二度と会えなくなるかもしれない仲間たちに声を掛けるくらい勘弁してもらいたいものだし、気に入らない奴らの命令を聞くなんて御免だったし、ささやかな反抗を示したかったのかもしれないが、麗は咲良の2つ前に座る奨の隣でまたも足を止めた。

奨は顔を上げ、じっと麗を見つめた。
咲良と同じく、幼い頃からずっと傍にいた奨。
大きな体といかつい顔立ちで威圧感が漂っている奨だが、実際には心優しくて大人しくて礼儀正しくて争いごとを苦手としている。
それでも麗が周りのクラスメイトたちと衝突しそうになった時には前に出て麗を護らんとする、いざという時の度胸がある。
麗にとって、誰よりも信頼できる存在は奨なのかもしれない。

「奨、咲良を頼む」

「…はい、麗さん」

静かに、だがはっきりと奨は答えた。
奨と咲良が同じチームになれば、お互いきっとそれが支えになるだろう。
無口な奨にとって咲良は麗同様に数少ない理解者だし、咲良も幼い頃から付き合いのある奨がいれば安心できるだろうから。

麗はようやく教卓の前まで出た。
既にデイパックをエツヤから受け取っていた健太らに倣い、麗もデイパックを受け取ると、座っているクラスメイトたちを眺めた。
誰も彼もが不安げな表情を浮かべ、一部の女子は泣きじゃくっている。
グループ間の壁が低く和気藹藹としていたA組は見る影もない。

「じゃ、時間押してるし、元気にいってらっしゃい!
 最高のフィナーレを、Yeah!」

ライドが急かす。
麗たちがこの教室を出た瞬間に、このプログラムは始まる(いや、もう既に顕昌が還らぬ人となった時点で始まっているのか)。
もう時間を引き延ばすのも限界だろう。
アキヒロやエツヤがピリピリしているのが空気で伝わってくる。

しかし、最後に麗は瑠衣斗に目を止めた。
中等部の入学式の挨拶、誰もが進級試験でトップの成績を修めた芳野利央(男子十九番)がすると思っていたのだが、壇上にいたのは見たことのない少年だった。
利央の頭の良さは当時から麗も認めるところだったのだが、その利央を押し退けてその後の新学期最初の実力試験でも学年首席の座を利央から奪ったその少年、真壁瑠衣斗に、麗は興味をそそられた。
ぜひ友達になりたい、と、麗は無理矢理瑠衣斗を仲間に引っ張り込んだ。
何故か人との関わりを避けたかったらしく最初は嫌な顔をしていた瑠衣斗だったが、いつしか麗が無理に引っ張らなくても一緒にいるようになった。

「石に躓いてこけんじゃねぇぞ、瑠衣斗」

麗は瑠衣斗に向けて拳を突き出した。
瑠衣斗はぴくりと眉を上げ、麗の拳に自分の拳を合わせた。

「城ヶ崎こそ、いいかい?
 隠れる時は、いつもみたいに目立つことばかりしてたらいけないよ」

「あーそりゃ難しいな、俺様は常に輝いているから何もしなくても目立つ」

「何だそれは」

たまにだが、瑠衣斗ともこのような冗談の言い合いができるようになったのは、瑠衣斗も瑠衣斗なりに心を開いてくれていたからだと思う。

麗は瑠衣斗に背を向けた。
心なしか、健太たちの表情が緩んだように見えた。
麗と瑠衣斗がいつもと変わらないやりとりをしたことに、心が落ち着いたのだろうか。
それなら良い。
せめて傍にいてくれる仲間たちくらいは、引っ張っていかなければ。

「…行くぞ、健太、もみじ、紗羅。
 俺様に、ついてきな」

「…ま、そりゃついて行くっての、チームなんだから」

もっともすぎる健太のツッコミに、紗羅ともみじが小さく笑った。
それは控えめではあるが、いつもと変わらない光景だった。
麗が皆を引っ張り、健太はそれにぶつぶつと文句を言いながらも従い、そのやり取りを見て紗羅やもみじは楽しそうに笑う――奨と咲良に見守られ、瑠衣斗と撫子に呆れられる、いつもの麗たちの姿。

ああ、そうか。
俺は悲観し過ぎていたのかもしれない。
俺が悲観すればする程、周りのヤツらは絶望する。
逆に、俺がいつも通りでいれば、皆もいつも通りでいられるのかもしれない。

麗は自分の言動が周りにいかに影響を与えているかということを自覚していた(当たり前だろう、俺様のカリスマ性は留まることを知らない)。
他のチームになったクラスメイトは敵になるというのはライドたちが押し付けてきていることであり、麗にその気はない。
クラスメイトと殺し合うだなんて、馬鹿みたいな話ではないか。

「聞け、お前ら!」

麗は声を上げた。
俯いていたクラスメイトたちが顔を上げた。
麗はできるだけいつもと変わらないような自信に満ちた笑みを作った。

「俺は政府の連中の言うことなんか絶対聞いてやらねぇ。
 テメェらも、馬鹿げた真似はするなよ?
 じゃあな!」

麗は颯爽と教室を出た。
目の端で、あのポーカーフェイスな利央の口許が僅かに上がったのが見えた。
「ああ、いつもの城ヶ崎だな」とでも思ったのだろうか。
それならいい。
どんなことがあっても流されてなどやるものか。

「れ…麗さま…かっこよかった…!」

廊下に出た所に待ち構えていた軍人から指差された方向へと歩き出して少しした頃、後ろからもみじが声を上げた。
麗はふっと鼻で笑った。

プログラムとか、マジ意味わかんない。
チーム戦で仲間がいるだけ、ほんのほんの少しはマシなのかもしれないけど。

朝比奈紗羅(女子一番)は、不機嫌さを表情に出して歩いていた。
修学旅行に行くはずだったのに、連れて来られたのは観光地ではなく小さな島で、しかも殺し合いをしろと強要された。
どうしてこんな目に遭わなければいけないのか。

プログラム本部である小中学校を出ると、木々が覆い茂りその枝に括りつけられている電球が申し訳程度に足元を照らしていた。
一応人が通れるように木々の間は開いているのだが、長い年月をかけて幾人もの人がそこを踏むことによっていつしかできた道のようで舗装は全くされておらず、都会育ちの紗羅は歩きにくさに眉を顰めた。
これだけ鬱蒼としているということは、昼間には虫が多く出そうだ、そんなの絶対に耐えられない、気色悪いったらない。

「とりあえず腰を下ろすか」

前を歩いていた城ヶ崎麗(男子十番)の声が耳に入り、紗羅は視線を地面から前に向けた。
麗の強気な笑みを見ると、心が少し落ち着く。
麗ならこの状況を何とかしてくれるのではないか、そんな気にさせるのだ。

人が踏み慣らして出来た道を外れて木々の間に入っていくと、少しだけ広いスペース(といっても、5・6人が円になって座るのがやっとくらいの広さだけれど)があった。
麗は自分のスポーツバッグを地面に置いてその上に腰を下ろした。
地べたに座るのは、彼の育ちの良さが許さなかったのだろう。

その隣に鳴神もみじ(女子十二番)がちょこんと座り、麗の向かいには木戸健太(男子六番)がどさっと腰を下ろし片膝を立てた座り方をした。
紗羅も2人に倣って荷物を置いて座った。

「とりあえず…だ。
 誰がリーダーなのか確認しとかねーとな」

麗は紗羅たちの顔を順番に見た。
確かに、リーダーが誰なのかということは非常に重要な問題だ。
リーダーが殺されると他のメンバーの首輪は自動的に爆発するというルールがあるのだから、誰が全員の命を握っているかということを知っておかなければ動くに動けない――ハッ、誰かに殺される?馬鹿みたい、ありえないでしょ。
しかし、紗羅の耳にはアキヒロ(軍人)の放った言葉がしっかりと残っている。
“殺らなきゃ、殺られるよ?”
実際、これまで何年も行われてきたプログラムの中で、誰も殺し合わずにタイムオーバーになった例はほとんどなかったという――つまり、ありえないと思っていても、誰かに殺されそうになることがあるかもしれないし、逆に誰かを死に至らしめるかもしれないということなのだ。
ぞっとする。
離れていたものの、ルール説明中に反抗した田中顕昌(男子十一番)が撃たれる様を紗羅は見てしまった。
弾かれるように頭を仰け反らせ、そのまま後ろの席の広瀬邑子(女子十五番)の机に一度倒れ込むような形でぶつかり、そして床へと体を沈めていった。
あんな風になるかもしれない。
あんな風にしてしまうかもしれない。
考えただけで吐きそうになる。

「…紗羅…おい、紗羅、大丈夫か?」

健太に肩を揺すられ、紗羅ははっと我に返った。

「あ、うん…大丈夫、ごめん」

大丈夫であるはずがない。
それを健太もわかっているのだろう、それ以上は何も言わなかった。

「ああ、麗ごめん、話逸れちゃったね。
 リーダーが誰かって確認するんだよね?
 ま、このメンツなら普通は麗以外あり得ないと思うんだけどね」

ハハッと紗羅は笑ってみせた。
かなり表情筋が引きつっていたような気がするけれども。
その無理に気付いたのか、麗は紗羅の頭をくしゃくしゃに撫で回した。

「わかってんじゃねーの、紗羅。
 当然だろ、俺は前に立つために生まれてきたんだからな!」

ああ、麗はいつもと変わらないな。

強烈なリーダーシップとカリスマ性。
麗に初めて会った小学生の頃のとある出来事(これが、紗羅や健太やもみじが帝東学院に入学しようと受験勉強を始めるきっかけだ)、視線を麗から外すことはいけないことではないのかと思わせられてしまう程の存在感があり、ずっと麗ばかりを目で追っていた。
その出来事の後は帝東学院に入学するまで一度も会うことはなかったのだが、忘れることができないくらいに強烈な印象を残していた。
恋愛感情なんてものは全く無い、身分違いも甚だしい。
紗羅にとって麗は絶対無敵完全無欠のヒーローであり、この人に従っていれば間違いはないと思える主君なのだ。

「確か…左腕、だったな」

麗はカッターシャツの袖のボタンを外してブレザーの袖と一緒に押し上げ、テニス部とは思えない白い腕を露出させた。
シンプルだが高級感漂うシルバーの腕時計と内肘の丁度中間部分に、直径3cm程度の黒い印があり、よくよく見るとそれは王冠を模していることがわかった。

「…刺青? 王冠とか、お前の趣味っぽいじゃねーか」

「バーカ、刺青自体が趣味じゃねーよ。
 俺は馬鹿みたいな模様刻まなくても十分すぎる程にイケてるからな」

「言ってろ、アホ」

「…ってことは、麗さまが、もみじたちのリーダーなんだね?」

麗と健太の冗談のようなやりとり(いや、これは普段と変わらない冗談の応酬か。麗の大きすぎる発言に「アホ」と返す健太、あまりにも見慣れた光景だ)の間も、もみじはじっと麗の腕の印を凝視していたが、顔を上げてじっと麗の顔を見つめた。
いつもは眠たそうに目をとろんとさせていることの多いもみじだが、麗を見つめるその瞳はしっかりと開かれ、強い目力すら感じさせた。
それは、麗に対する厚く揺るがない信頼。
紗羅以上に、いや、誰よりももみじは麗を崇めている。
プログラムという状況下であってもそれは変わらないだろうし、仮にチームが別れていたとしてもその崇拝は揺るがなかったはずだ。

「やっぱり、麗さまがもみじたちのリーダー…うん、当たり前だよね!
 麗さまはいつだってもみじたちの前に立ってなきゃいけないもん。
 麗さまは、何があっても、どんな時でも、麗さまなんだもんね」

「ああその通りだ、よくわかってるじゃねーか、もみじ」

麗はもみじのふわふわの猫っ毛を撫でた。
その手を止めると、麗は身動ぎしてスポーツバッグの上に座り直すと、紗羅たちの顔を順に見ていきしっかりと視線を合わせ、一呼吸置いてから口を開いた。

「ルールによれば、俺はお前らの命も背負ってることになる。
 だから、最初に俺の意見を言っておく」

先程までとは違う真剣な表情に、紗羅はごくりと息を呑んだ。
麗の発言に横槍を入れることが多い健太も沈黙し、じっと麗を見ていた。

「ま、教室出る時にも言ったけどな。
 俺は、こんなモンには乗らない。
 俺は俺のやりたいようにやる」

「やりたい…ように?」

もみじが言葉を反芻し、じっと麗を見つめて返事を待つ。

「ああ、やりたいようにしてやるよ。
 チームが違うから敵だとか、そんなの馬鹿馬鹿しいったらないだろ。
 だから、咲良たちと合流する。
 咲良と奨と瑠衣斗と撫子は同じチームだと俺は見てる。
 こっちがこの4人だしな。
 ま、アイツらがチームだろうがバラバラだろうが、そんなことも関係ないけど。
 とにかく、アイツらが出てくるのをここで待ちたい。
 お前らは、どうだ?」

「そんなの、反対する理由ないじゃん、あたしは麗に賛成」

紗羅は即返事をした。
そう、それでこそ紗羅のヒーローだ。
麗はプライドが高くゴーイングマイウェイで自己中心的で傲慢で超俺様な性格で――麗と深く付き合っていない者ならそう思っているかもしれない。
それは間違ってはいないのだが、麗はそれだけの男ではない。
それだけの男なら、これ程までに惹かれはしない。
紗羅が麗に惹かれるのも、もみじが異常なまでに麗を崇拝するのも、健太が文句を言いながらもずっと麗と一緒にいるのも、全ては麗が仲間を大切にする人だと知っているからだ。
仲間を認め、信頼し、自分の誇りとする――麗はそういう人なのだ。

「俺も賛成。
 『今頃どうしてるだろう』ってやきもきするより、傍にいてくれた方が安心できる」

健太も同調した。
まあ健太のことだから、頭の中は彼女の上野原咲良(女子二番)のことで一杯で、とにかく咲良に会いたくて仕方がないのだろうけれど。

…それは、麗も同じ、か。

紗羅は麗にちらりと視線を向けた。
麗は、幼馴染の咲良に長い片想いをし、健太に取られてしまった。
取られた、という言い方は正確ではないが。
麗は咲良を想い、健太を認め、身を引いたのだ。
このことを知っているのは紗羅と高須撫子(女子十番)だけなので、麗が自分の気持ちを胸に秘め続けるのなら、墓の下までこの秘密は持って行くつもりだ。

「もみじも賛成、麗さまは正しいもん」

「…ありがとな。
 ま、無茶はするつもりはねえよ。
 お前ら巻き添えにするとかは、絶対にしない」

どくんっ、と紗羅の心臓が大きく脈打った。
麗の真剣な表情に、胸騒ぎがした。
その胸騒ぎの正体が何なのかは、わからないけれど。

「なあ、麗。
 武器くらいは確認しといた方が良くないか?」

健太の声に、紗羅は顔を上げた。
どうやら健太は何も感じていないようだ――紗羅の中に渦巻いた不安も、ただの気のせいであれば良いのだけれど。

「健ちゃん…みんなを疑うの…?」

もみじが悲痛な面持ちで健太を見つめた。
健太は眉間に皺を寄せた。

「疑いたくない…けど正直怖い…ってのが俺の意見。
 こんなモンに乗りそうなヤツとかいるはずないって思いたい…
 けど、あのアキヒロってヤツの言葉が頭から離れない。
 “殺らなきゃ殺られる”…って。
 だから万が一の時には身を護る準備は必要だと思うんだ」

「…まあ、健太の言うことが正しいな。
 備えあれば憂いなし、だ」

麗は頷くとデイパックのジッパーを引き、中に手を突っ込んだ。
暫くデイパックの中を弄った後、何かを見つけたらしく、それを高々と掲げた。
麗は自信たっぷりに掲げてから自らの手にスプレー缶が握られているのを目で確認し、眉間に皺を寄せた。

「…何だ?」

「いや、『何だ?』じゃねーよ、アホか。
 確認してから自信満々に披露しろよテメェ」

呆れた表情を浮かべた健太が腰を浮かせ、麗の手から何かをもぎ取った。
頼りない電球の灯りを頼りに、健太はスプレー缶に書かれた文字を読んだ。

「さい…るい……ああ、催涙スプレーだってよ」

麗に支給されていたのは、痴漢撃退にも使えそうな催涙スプレーだった。
自信満々で掲げるような代物ではない気がするが、誰かに攻撃する意思のない麗にとっては決して外れの武器ではないだろう。

「ふーん…ま、悪くはないな。
 お前らは?」

「…あっれ、ねえねえ麗さまー。
 もみじの武器って…これかなぁ?」

もみじの両手に乗せられているのは、紙製だが高級感のある箱。
怪訝な表情を浮かべた麗がその箱を取り蓋を開け――舌打ちをした。

「政府の連中、ふざけてんのか、あぁん?
 これで戦えって、笑えねぇよ」

「まあ…投げたら痛いだろうけど」

箱に納められていたのは、計12個のゴルフボールだった。
ゴルフボールはスポーツで使用する球であって、武器ではない。
当たり外れがあるとは聞いていたが、これは無しだろう。

催涙スプレーにゴルフボール、幸先の悪い武器の出に辟易しつつ、紗羅は自分のデイパックを引き寄せて開けると、中に手を突っ込んだ。
すぐに、それに手が当たった。
片手で持ち上げることはできず、両手で掬うように持ち上げた。
木製の箱で上には十字マークが描かれており、蓋を開けるとアルコール消毒液や包帯や絆創膏などの救急道具が詰め込まれていた――救急箱だ。
武器ではないが、これはある意味かなりの当たり武器だ(武器ではないのに“当たり武器”と呼ぶのはおかしいことだが今はその矛盾は置いておこう)。

「催涙スプレーにゴルフボールに救急箱か…健太、お前は?」

麗をはじめとして6つの瞳が見つめた先で、健太はデイパックに手を突っこんだまま硬直していた。

「健太…?」

紗羅が声を掛けると、健太は錆びたブリキ人形のようにぎこちなく首を回して更に視線を向け、ゆっくりと手を鞄から出した。
その手に握られていた物に、全員が息を呑んだ。
健太の決して大きくはないがやや骨ばった日に焼けた手に握られているのは全長20cm程の黒い物体――自動拳銃ワルサーP99だった。

「は…ははっ…マジかよ…」

健太が引きつった笑みを浮かべ、震える手でワルサーを皆に見せるように前に出した。
紗羅ともみじは反射的に仰け反り少しでもワルサーから距離を取ろうとしたが、麗は真剣な面持ちでワルサーをじっと見つめ、健太を見据えた。

紗羅ともみじは反射的に仰け反り少しでもワルサーから距離を取ろうとしたが、麗は真剣な面持ちでワルサーをじっと見つめ、健太を見据えた。

「健太…わかってんな?
 それは、人の命を一瞬で奪うかもしれない代物だぞ。
 持つ時も、万が一撃つ時になっても、それを絶対忘れるなよ。
 田中もそれで…死んだんだ」

アキヒロに射殺された顕昌の名前が出た瞬間、健太はびくっと身体を大きく震わせ、手からワルサーを落としそうになった。
顕昌の撃たれた瞬間の光景がまたもフラッシュバックし、紗羅はうっと呻いた。
健太の持つそれは、他のクラスメイトをも顕昌と同じ状態に変えてしまうかもしれない凶器――そう考えると、決して大きくない黒いそれが、とても邪悪な物に見える。

「はは…っ…これ、俺が持つのかよ…こんな恐ろしい物…――ッ!!」

乾いた笑いを交えながら健太はワルサーから麗へと視線を向け――目を見開いた。

「麗、後ろッ!!」

健太の声に、麗が振り返る。
健太が声を上げる前に異常を察知した紗羅は、麗の腕を自分の方へ引っ張った。
麗が体勢を崩す。
そのすぐ脇を何か銀色の物が上から下へと煌き、麗が腰掛けていたスポーツバッグに吸い込まれた。

「何、誰、何なのッ!?」

訳がわからず叫ぶ紗羅の首に、何かが触れた。
温かみを感じる布――人の腕だ。
首を圧迫され、紗羅はそれから逃れようと必死にもがく。
もがく紗羅の頬に、今度は冷たい何かが触れた。
それが頬を撫でると、ピリッとした痛みが電流のように走る。

「紗羅ちゃん、紗羅ちゃん…ッ!!」

涙声でもみじが紗羅を呼ぶ。

まさか、これ…斬られたのッ!?
うそ、やばい、怖い、これまずいよ、あたし、あたし…ッ!!

「紗羅を離せッ!!」

麗が紗羅の背後にいる何者かに向けて手を伸ばした。
紗羅の首を絞めつけていた腕の力が弱まる。
紗羅はその腕を掴むと服で隠れていない手の甲を探り当て、思いっきり噛み付いた。
背中で呻き声を聞きながら、紗羅は束縛から逃れた。

ばんっ

耳を劈くような轟音が鳴り響いた。
健太が右手を掲げているのを見て、それが銃声だと知った。
健太が空に向けて発砲したのだ。

「麗馬鹿かテメェ、無茶しないってさっき言ったばかりだろうがッ!!」

そうだ、麗は紗羅を助けようと襲撃者に掴み掛ろうとした。
しかし、メンバー全員の命を背負う麗は、本来そのような行動に出るべきではない。
麗に万一のことがあれば、紗羅たちの首輪は爆発するのだ。
麗も十分に承知していたはずなのだが勝手に体が動いてしまったのだろう、「ああ」と思い出したかのような声を洩らした。

遠くに響くその音は、教室内にいる4人の政府関係者と31人の中学3年生(本当なら32人なのだが、田中顕昌(男子十一番)だけはもう音を聞くことができなくなってしまった)の耳にも届いた。

「おー、早速やなぁ」

ライド(担当教官)が楽しそうに声を上げた。
これが笑いごとか、人の命が掛かっているというのに――芳野利央(男子十九番)は眉間に皺を寄せてライドをじっと見ていたが、視線がかち合ってしまい反射的に顔をふいっと背けた。
後ろでは室町古都美(女子十八番)が堪え切れなくなった嗚咽を洩らしていた。
普段から非常に大人しく引っ込み思案な印象のある古都美のことだ、胸の内は恐怖で一杯でどうすればいいのかわからないのだろう。
かく言う利央自身も、どうすればいいのかわからないのだが。

…城ヶ崎。
このタイミングでの銃声は、まずいぞ。

利央は十数分前に城ヶ崎麗(男子十番)が颯爽と出て行った扉を見つめた。

『俺は政府の連中の言うことなんか絶対聞いてやらねぇ』

プログラムのルールに則っての殺し合いをを拒否すると、高らかに宣言した麗。
いつもと変わらない自信に満ちた姿に安心した者も少なくないはずだ。

しかし、この教室を出発したチームは現在僅か2チームのみ。
つまり、先程の銃声に麗たちのチームはほぼ確実に関与していることになる(もう1つのチームが下剋上ルールやリーダーのみが生き残ることができるルールの下仲間割れをしたのなら話は別だが)。

これは、教室に残るクラスメイトたちに不安や疑心植え付ける事態だ。
やる気ではないと宣言した麗たちが襲われるとなると、やはりアキヒロ(軍人)の言う通り“殺らなきゃ殺られる”のかと、せっかく麗がいつも通り振る舞うことでクラスメイトたちの不安を僅かでも払拭したというのに水の泡となってしまう。
逆にこれが麗のチームの発した音であると推測するなら、麗のあの宣言は演技だったのか、ということになり、より一層疑心暗鬼に陥るだろう。
皆の不安を軽減させようと取った行動があの銃声により逆効果になってしまったことに、麗は気付くだろうか。

「なんや、やればできるやん、城ヶ崎も」

エツヤ(軍人)が感心したというような口調でライドに話し掛け(このエツヤの発言は、皆が“麗が戦闘に参加した”と思うように誘導するためのものではないだろうか。そう考えると、エツヤは中々の切れ者なのかもしれない)、麗が出発を遅らせる行為を取り続けたことに対して苛立っていたアキヒロも、口の端が僅かに上がったところを見ると、麗の行動と先程の銃声がもたらした影響に気付いたのだろう。
麗の望まぬ展開に進もうとする現実に、利央は唇を噛みしめた。



「おい、お前!
 お前だよお前、芳野っ!」

あれは初等部3年生の頃。
利央を呼び止めたのは、今でこそ色気を感じさせる端正な顔立ちをしているが、この当時はその色素の薄さから教会で賛美歌でも歌っていそうな天使のような見た目の麗だった(まあ、偉そうな口調は当時から変わっていないのだが)。
今と同じく、その両脇の一歩下がった位置には、当時からずば抜けて大柄な体をしていた池ノ坊奨(男子四番)と、当時からその愛らしさで麗に負けないくらいに有名人だった上野原咲良(女子二番)が控えていた。

「麗くん、人を呼び止める時にその言い方は失礼じゃないかなぁ」

「ん?あ、そうなのか、そっか、悪かったな芳野!
 芳野ってさ、この前のテストで全部満点だったんだって?
 凄いなー、頭良いんだな!」

麗は大して悪びれた様子もなく咲良の忠告を軽く流した後、赤みを帯びた瞳に利央を映して笑顔を輝かせながら、利央の手を取って無理やり握手をしてきた。
何が何だかわからないという表情で麗を見ると、麗はにっと笑みを浮かべた。

「俺決めたんだ、これから俺と芳野はライバルな!
 好敵手って書いてライバルって読んで、さらにともって読むんだって!
 …ってこの前クラスのヤツらが読んでた漫画に書いてあった!」

更に何を言わんとしているのか理解できない利央の様子に気付いた咲良が、麗の後ろから補足の説明を入れてきた。

「あ、えっと、あのね。
 麗くん、置いてあった漫画を見てね、自分にもライバルが欲しいって思ったの。
 でね、芳野くんって何でもできる凄い人でしょ?
 だからね、麗くん、お友達になりたいんだって」

「違うぞ咲良、“お友達”じゃなくて、好敵手って書いて“とも”だ!」

麗はキラキラと目を輝かせ、じっと利央を見ていた。

…なんか変なヤツだな、城ヶ崎って。

利央は初等部に入学した頃から周りよりも勉強ができた。
帝東学院では初等部から様々な試験の度に成績上位者一覧が貼り出されているのだが、利央の名前は常にその先頭にあった。

周りから一目置かれたが、それは周りから見えない壁を作られていたと言うこともでき、コミュニケーション能力が低い利央はこの当時から友人がほとんどいなかった。
運動もできたので体育祭では活躍したけれど、周りからは「凄い」と声を掛けられることはあってもすぐ離れていくので、いつも独りのような気がしていた。

麗のことはもちろん知っていた。
学年の誰よりも目立っており、人だかりの中心に常に麗はいた。
いつでも自信に満ちていて、周りに騒がれて――別世界の人間だと思っていた。

その麗が、自分のことをライバルだと言って手を握ってきた。
利央を囲う壁をぶち破るようなテンションで近付き、友達になりたいと言ってくれた。
それは、利央にとって初めての経験だった。
『ライバルはいつも少し離れた所にいて、バチッと視線をかわすもんらしいぞ!』という麗の付け焼刃の漫画知識に従ったため普段からつるむようなことはなかったけれど、麗は何かあるごとに視線を合わしてはにっと笑みを浮かべてきた。
それは2人の暗号のようで、とても嬉しかった。



教室では部活仲間の榊原賢吾(男子七番)や、大人しい松栄錬(男子九番)と一緒におり、会話は少ないが2人共大切な友人だと思っている。
それとは別のベクトルで大切な友人である麗。
あの麗が早々に命を落とす姿など想像できないしもちろんしたくもないが、もしかしたらあの銃声によって怪我をしたかもしれない――心配でならなかった。

クラスメイト同士の戦いなんて、間違っている。
これは麗と同意見だ。
麗が戦いを放棄するのなら、自分もそれに倣いたい。
たとえあの銃声によって周りのクラスメイトたちが疑心暗鬼に陥っていたとしても、利央は麗の言葉が揺らがないことを信じる。
慣れ合うことはなくとも相手を認め強さを信じる――好敵手とはそういうものだ。

「お、10分経ったなぁ、じゃあ次7班!
 えー、男子十一番・田中顕昌君!…はアッキーが殺してもたから飛ばして…と。
 男子十九番・芳野利央君!
 女子八番・阪本遼子さん!
 女子十三番・蓮井未久さん!
 Are you ready?」

名前を呼ばれ、利央はライドに視線を向け、更に左に顔を向けて同じく名前を呼ばれた遼子と未久に視線を向けた。
先に動いたのは、身長は145cmと控えめだけれども強気な性格をしている遼子で、舌打ちで明らかに不機嫌であることを表現しながら乱暴な音を立てて立ち上がると、持参していた大きめのボストンバッグを引っ掴んだ。
左後方に座る小石川葉瑠(女子五番)や後ろの横山圭(男子十八番)といった親しくしている友人たちには見向きもせず、大きな足音を立てて前に出て来た。
遼子が自分の脇を通るのを見てから、未久もブラウンに染められたセミロングヘアーを揺らしながら立ち上がった。
穏やかな未久は遼子とは対照的にとても静かで、いつも浮かべている微笑はさすがに影を顰めており、それどころか感情を何一つ持っていないような無表情だった。数回言葉を交わしたことはあるがあまり知らない2人とのチーム(と言うものの、クラスの女子で親しくしている人は一人もいないので、話したことがあるだけマシなのかもしれない)は不安で仕方がないけれど、文句を言っても何が変わるわけでもないのは木戸健太(男子六番)の言動によって証明済みなのでどうしようもない。

「1人足りないけど、まあそれも運ってことで、頑張りや」

「全然“運”じゃないじゃん、田中が死んだのはアンタらのせいでしょ」

ライドの言葉に、遼子がすぐさま反論した。

「ほんっとムカつくね、アンタら。
 ねえ、アンタらも4人チームで参加しなよ。
 あたし、アンタらなら遠慮せず殺せる気がする」

遼子のあまりにも歯に衣着せない物言いに教室内がざわついた。
遼子の言うことは尤もなのだが、顕昌の死を目の当たりにして外で銃声が響いたのを聞いた上で「殺せる」という言葉をさらりと吐いた遼子に、利央も衝撃を受けた。
遼子は、このプログラムに乗るのか。
そういう疑念を抱いた者は少なくないはずだ。

「…口は災いのもとって言葉、身を以て教えてあげようか、おチビさん」

エツヤとアキヒロが銃を構え、遼子に照準を合わせた。
遼子の小さな体がびくっと震えたが、鋭い目はしっかりと2人を睨んでいた。
「遼子!!」と、遼子より更に身長が低いチビッ子仲間の広瀬邑子(女子十五番)が叫び立ち上がったが、斜め後ろにいた邑子の幼馴染である財前永佳(女子六番)が腰を浮かせて精一杯手を伸ばして邑子の服を掴み、無理矢理座らせていた。

「ふーん、上等、教えてもらおうじゃ――」

「ごめんなさい、遼子ってば血気盛んで…っ!」

喧嘩腰の遼子の口を未久が手で塞いだ。
もがく遼子をしっかりと抑えながら、未久はアキヒロたちに何度も頭を下げていた。

「まあまあ、エツヤもアッキーも銃下ろしなって。
 蓮井さんも頭上げて、な?」

シン(軍人)がアキヒロたちと遼子たちの間に割って入った。
正直、シンがいなければここまでの犠牲は顕昌1人で済まなかったのではないだろうか――政府に感謝の心を抱くなんてまっぴらごめんなのだが、シンの存在に関してだけ、利央は小指の甘皮のほんの先っちょ分程感謝した。
とにかく、遼子が今この場で顕昌の二の舞になることは避けたい。
利央は遼子と未久の前に立ち、ライドに頭を下げた。

「申し訳ありませんでした。

「遼子、お願いだから今は抑えて…ッ」

「まーまー、頭上げぇや、芳野くん。
 血気盛んなのはええことやから怒らへんよ。
 ほらエッちゃんもアッキーも、荷物渡したらな」

ライドにぽんぽんと肩を叩かれ、利央は頭を上げた。
エツヤに投げつけられるようにデイパックを渡された後、全身から不機嫌オーラが迸る遼子とそれを宥める未久を先に教室から出し、利央もその後を追った。

廊下を進む時も、外に出てからも、遼子の機嫌は一向に治らなかった。
こういう時に掛ける言葉が、利央には見つけられない。
しかしこのまま放置するわけにもいかず、何とかしてくれと視線で未久に訴えると、未久はずんずんと先を行く遼子の腕を掴んだ。

「待って、遼子。
 ねえ、落ち着いて…わかってるでしょ、ここ危ないのよ?
 ピストルの音だってしてたでしょ?」

未久もやはり先程の銃声でクラスメイトを疑っているらしい。
もちろん、銃声がしたのだから危ないという考え方は正しいのだが。
未久の言葉を聞いてか、遼子は突然立ち止ったかと思うと、デイパックのジッパーを開けて中を探り始めた。
どうやら1つずつ配られているという支給武器を探しているようだ。
暫くして遼子は鞄から手を出し――掴んでいた物を投げ捨てた。

「あり得ない、ふざけ過ぎでしょ、こんなの!!」

遼子が怒鳴るのも仕方のないことだ。
遼子に配られた物は、ルール説明の時にデイパックに入っている物を予め教えられていなければそれが武器だとすらわからないであろう大学ノートだったので。
更に遼子は乱暴に自分の左腕の袖を捲り上げた。
白い細腕が露わになる。
遼子はふんっと鼻を鳴らした後、利央と未久を睨むように見た。

「ねえ、2人は何貰ったの?
 てか、リーダーってどっちなの、あたしじゃないんだけど」

確かに武器とリーダーの確認は必須事項だ。利央と未久は互いの顔を見合って頷くと、同時に左腕の袖を捲り上げた。

プログラム本部となっている御神島小中学校の敷地を出ると鬱蒼とした森が広がっているが、皆が長年踏み締めて出来た道を暫く歩いていくと、アスファルトで舗装された道路に出る。
御神島に設置された道路は、御神島をぐるりと一周できるように巡らされているのに加え、島のほぼ中央に位置する小中学校を起点として南北それぞれの端にある港と西にある灯台を結ぶものと、南北の港を結ぶ道路の東側に大凡平行になる形で商店や診療所といった主要な施設の脇を通るように作られたものがある。
それ程大きくはない島だが、主要な場所には車で行きやすいように整備が施されているのだ。

小中学校の真東にあたる南北をつなぐ2本の道路に挟まれたE=05エリアには、4番目に呼ばれたチーム4人が隠れていた。
このメンバーの名が呼ばれた時、残る誰もが思っただろう。
この4人に一体何の共通点があるのか、と。
それは、4人中3番目に名前を呼ばれた如月梨杏(女子四番)も同意見だ。
どうして自分がこんな連中と行動を共にしなければならないのか、理解に苦しむ。

そもそも梨杏は3年A組に対して思い入れもなければ親しくする者もいない。
いや、親しくする価値のある人間なんて、このクラスにはほとんどいないのだ。
誰も彼も馬鹿ばかり。
せいぜい認めてやっても良いのは、成績で梨杏の上を行く学年首席の真壁瑠衣斗(男子十六番)・委員長の芳野利央(男子十九番)・副委員長の奈良橋智子(女子十一番)くらいのものだ。
それ以外の人間とは、同じ空間にいるだけでも嫌になる。
梨杏は、馬鹿で愚かな人間が嫌いなのだ。

梨杏は黒いストレートヘアーを指先で弄びながら溜息を吐いた。

「…あのさ如月さん。
 ムカつくからさ、溜息とかやめてくれない?」

「私が何をしようが勝手でしょ。
 …じゃあ言わせてもらうけど、ムカつくので喋らないでくれる?」

「…マジムカつく、一回死んで」

梨杏に文句を言ってきた星崎かれん(女子十六番)は大袈裟な舌打ちをし、不機嫌な表情を浮かべて梨杏から視線を逸らした。

そう、まずこの女。
大東亜人には似合わない金髪と、中学生らしからぬケバいメイクとチャラチャラとしたアクセサリー類、男を誘っているとしか思えない短すぎるスカート――どんなに頑張って見ようとしても馬鹿以外の何者にも見えない(事実勉強もできない馬鹿だ、この女は)、梨杏が最も忌み嫌う下品なギャルだ。
伝統ある帝東学院において頭の湧いたような、街中で自分は頭が軽い馬鹿だという看板を掲げながら闊歩しているギャルはそれ程数が多くないのだけれど(ギャルがニュース番組などのインタビューを受けているのをたまに見るが、発言も喋り方も態度も全てが馬鹿みたいだ、あんなのと同じ生き物だと思うだけで吐き気がする)、このクラスにはそれが4人も存在している。
派手さはかれんを凌ぐ、金髪を巻いたツインテールに赤いピアス、赤いブーツに紫のセーターと、色合いからして馬鹿みたいで、耳に入ってくる声は腹立たしい程騒がしく甲高い湯浅季莉(女子二十番)。
髪色はかれんや季莉よりは落ち着いているがそれでも明るい赤みがかった茶色に染め、鼓膜を破りかねないような大声で季莉と騒いでいる、昔は喧嘩ばかりしていたという荒っぽい女、水田早稀(女子十七番)。
そして騒がしくないだけまだマシだが、両耳には頭がイカれているのかと思えるほどに多くのピアスをしており、昔は万引きの常習犯だったという噂もある財前永佳(女子六番)。
かれんは彼女らと行動を共にしているだけでなく、クラス内にいる彼氏と仲良くやっている3人とは異なり、援助交際という淫行に手を染めていると聞いたことがある。
そんな女が仲間だなんて、ありえない。

その隣で膝を抱えているのは内藤恒祐(男子十二番)。
A組男子の中で最も派手で馬鹿丸出しの出で立ちをしている恒祐も、梨杏の嫌う愚かな人間の1人だ。

あーあ、プログラム、だってさ。
そんなに俺普段悪い行いしてたか?
こんなんナシだろ、おーい、神様、聞いてるー?

なんて。
神様なんていないよな、だっていたらクラスメイトと殺し合うなんていうありえない法律、許すはずないもんなぁ。
何だよ、“殺し合う”って。
映画かゲームならともかくさ。

マジ、ないわこんなの。

横山圭(男子十八番)は何度目になるかわからない溜息を吐いた。
既に半数近くのクラスメイトがこの教室を後にした。
銃声らしきものも二度聞こえている。
外では、既に殺し合いは始まっているのだ。

『俺は政府の連中の言うことなんか絶対聞いてやらねぇ』

最初に出発した城ヶ崎麗(男子十番)はそう言い殺し合いなどしないということを宣言していたが(あの自信に満ちた感じがあまりにもいつも通りなので、こんな状況だというのに圭は思わず笑ってしまった。ほんっと麗サマ面白過ぎ)、恐らく2番目に出て行ったチームと戦闘を行った。
2チーム目の構成は、ほぼ大人しいイメージのある人間ばかりだったので、銃声が聞こえた時には非常に驚いた。
麗のあの宣言は嘘だったのだろうか。
そう思いもしたが、麗は周りを陥れる嘘を吐くような小さな人間ではないはずだ――深い付き合いがあるわけではないが、圭は麗をそう評価しているので、麗の言葉に嘘はないと確信していた。
しかし、それでも戦闘に巻き込まれたとすれば2番目に出発したチームが要注意ということになるのだが、それもメンバーを考えるととても信じられない。

…あーやだやだ、ダチを疑うとか、ほんっとやだ。

圭は溜息を吐き、1つ前の空席をぼんやりと眺めた。
この席の主は、2つ前に名前を呼ばれて出て行った阪本遼子(女子八番)。
初等部1年生で初めて同じクラスになって以来中等部3年生になるまで、ずっと同じクラスに配属されてきた腐れ縁の女の子。
強気で生意気で愛想があまり良くないけれど、9年間一緒にいたので何でも話すことのできる友人。
何でも言い合えるからこそぶつかることも多かったが、それだけ本音でぶつかれる相手はそうはいないし、自然体になれる相手もなかなかいない。

このプログラムがチーム戦だということを告げられた時、遼子と同じチームになれればいいのに、と思ったのだが、遼子は先に名前を呼ばれてしまった。
遼子は名前を呼ばれてから教室を出て行くまで、一度も圭のことを見なかった。
ライド(担当教官)に突っかかり、芳野利央(男子十九番)や蓮井未久(女子十三番)に抑えられている姿に、ああ、自分のことで精一杯で周りに全く目が行っていないな、猪かよ、と心の中でつっこんだ。
しかし、遼子が周りが見えなくなるということは非常に珍しいことなので、怖くて怖くて仕方がなかったのだろうな、と思った。
沈着冷静な利央や落ち着きのある未久が遼子と同じ班で良かった。
別のチームになってしまった、つまり敵同士になってしまったけれど、圭は遼子がチームメイトに恵まれたことを思いほっとした。

無意識に、手が耳たぶに触れた。
両耳に付けられた黒曜石のシンプルなピアスは今では圭のトレードマークみたいなものだが、これは遼子の見立てで選んだものだった。

中等部1年生の終わり頃、圭は興味本位でピアスの穴を開けた。
この件に関してまず遼子から「横山がピアスとか似合わない」という酷評を受けた。
しかし、たまたま一緒に下校していた時、駅前の天然石のアクセサリー店でセールを行っていたため、折角なのでピアスを買おうと店に入ると、遼子は遼子なりに様々なピアスを手に取って圭のために似合う物を選んでくれた。
圭は赤や青といった目立つ色のピアスを選ぼうとしたのだが、遼子に似合わないと鼻で笑われ、この黒曜石のピアスを渡されたのだ。
黒なんて地味だと思ったが、付けてみると意外と目立っており、周りからの評判も非常に良かった。
腐れ縁だからこそ、遼子は圭に本当に似合う物がわかっていたのだ。

よく周りからは「付き合ってるのか?」と訊かれたけれど、恋愛感情を抱いたことはこれまで一度もない(俺の好みは遼子みたいなキツい女じゃなくて、優しい子だ。上野原咲良(女子二番)なんかストライクど真ん中だったけれど、お近づきになる前に木戸健太(男子六番)に持って行かれてしまった。ちくしょう、健太のヤロウ。中等部入学のくせに上野原をひょいっと掻っ攫って行きやがって。まあ今は2人があまりにも仲睦まじいし、健太が良いヤツなのもわかるから、諦めたけど)。
遼子は、真正面からぶつかることのできる、性別を超えた友人だ。
何となく、これから先も何だかんだで付き合いが続くのだろうと思っていた。
その矢先に、これだ。
腐れ縁はここまでとなった。

…敵になっちまっても、阪本には会っておきたいな。
『腐れ縁もここまでで清々する』って、冗談めかして言ってやりたいな。
阪本が何て言うか想像つくな、『は?そんなのこっちの台詞だし』…だろうな。
いつもみたいにちょっと言い合いして、でも最後にはちゃんと、『今まで色々ありがとう、楽しかった』って言っておきたいな。

「10分経ったなぁ、じゃあ次は9班やな!
 男子十三番・原裕一郎君!
 男子十八番・横山圭君!
 女子十四番・平野南海さん!
 女子十八番・室町古都美さん!
 新しい世界を探してきてな!」

圭は自分の名前を呼ばれ、顔を上げた。
圭から見て右斜め後方にいる裕一郎の方をばっと見遣ると、裕一郎も目を大きく見開いて圭のことを見ていた。

まさか、裕一郎と同じ班になるとは。
裕一郎も、遼子同様真正面からぶつかることのできる数少ない人物だ。

圭と裕一郎は互いに帝東学院初等部出身なのだが、互いのことを認識したのは中等部1年生で初めて同じクラスになった時だった。
その後部活動見学でも顔を合わせ、互いにサッカー部に入部を希望していたということもあり意気投合し、互いにレギュラーになり全国大会に出ることを誓った。
サッカーの花形と言えば、最前線にいるフォワード――圭も裕一郎も同じポジションを希望していた。
他にも同じポジションを狙っている者は多くいたのだが、誰よりも真面目に真剣にストイックに練習に打ち込む裕一郎の姿に、圭は刺激を受けた。
この先裕一郎とエースストライカーの座を争うことになる――そう直感し、自然と裕一郎のことをライバル視するようになった。
裕一郎も圭をライバル視するようになるのに時間はかからず、2人は足の速さからリフティングの回数から果ては朝練に来る時間の早さと居残り練習の時間の長さまで張り合うようになり、その延長上で部活の時間以外でも様々なことで張り合うようになり、それが喧嘩に発展することも多くなり、周りからは「一緒にいる割に2人はとても仲が悪い」と言われるようになった。
確かにいつも元気でお茶らけていて騒がしい圭と、真面目で無愛想で自分にも他人にも厳しい裕一郎とは性格も全く違うので合わないことが多く、それもぶつかる大きな理由なのだが、互いに心底嫌っているということはない、と圭は思っている。
裕一郎の真面目なところや厳しいところは彼の長所だと思っているし、自分にはないところに魅かれている。
遼子と同じく、しっかりと関わっているからこそぶつかり合うことができるのだ。

とにかく、そんな裕一郎と同じ班になったことは、喜ぶべきことなのかもしれない。
裕一郎から前方に視線を戻す途中、廊下側の窓際の席に座るもう1人の親しい友人、宍貝雄大(男子八番)と目が合った。
雄大は、所構わずぶつかる圭と裕一郎のストッパー役をいつも務めてくれている、2人にとっては兄貴のような男だ。
雄大は小さく笑みを浮かべていたのだが、それはとても悲しげに見えた。

…そっか。
雄大とは、敵同士になるのか…
実感が湧かないけど…

「雄大……今まで、ありがとうな!」

圭は精一杯の笑みを雄大に向け、礼を述べた。
それは顔の筋肉がひくひくと痙攣するのが自覚できる程に無理した笑顔だったが、「こっちこそ、楽しかったよ」と返した雄大の笑みも似たようなものだった。

別れる時まで、雄大は自分と裕一郎の兄貴分だな――いつもと変わらないように振舞ってくれた雄大だけれど、もしかしたらもう会うことはないのかもしれないのだと思うと、目頭が熱くなった。
裕一郎も目に涙はなかったけれど、鼻の頭が真っ赤になっていた。

圭は使い古したスポーツバッグ(サッカー用品大手ブランドのもので、これを初めて持って行った試合でハットトリックを達成した、非常に縁起の良い鞄だ。そのゲン担ぎも、プログラムという法律には敵わなかったのだが)を肩に掛けて、重い足を動かして前に出た。
ちらりと左を見ると、田中顕昌(男子十一番)の亡骸が横たわっているのが見えた。
立ち止り、数秒目を閉じて黙祷を捧げた。
顕昌、あの時のお前、すっげーかっこよかったよ。

目を開き、視線を手前にやると、南海はまだ自分の席に座っていた。
元女子ソフトボール大東亜代表選手を母に持ち自身もソフトボール部に所属する南海は運動能力はクラスの女子の中で誰よりも高く、いつでも快活で騒がしいのだが、今は外ハネのショートヘアの毛先が揺れる程に震えていた。
当然だ、すぐ隣で顕昌が殺害されたのだから。
しかも、南海と顕昌は同じ小学校の出身でありこのクラス内で最も顕昌と付き合いが長かったので、そのショックは相当なもののはずだ。

しかし、このままではいけない。
もたもたしているとアキヒロ(軍人)がまた銃を取り、顕昌の二の舞になりかねない。

「平野、立てるか?
 とにかく行こう、俺に掴まって…鞄は俺が持つからさ」

圭はそう言いながら南海の鞄を引っ張り、左肩に掛けた。
ずっと俯いていた南海の顔が上がり、真っ赤に充血した目で圭を捉えた。

「け…圭……」

こんなに震え、弱々しい南海を今まで見たことがない。
南海とは家が近い縁もあり(同じ区画に家があるので、超ご近所だ)、遼子も含めて3人で一緒に寄り道することも多かったので南海とは親しいのだが、これまで元気一杯の様子しか見たことがなかった。
圭の服を掴む手は震え、何とか立ち上がったものの足元が覚束ない状態で、圭が支えていないと倒れてしまいそうだった。

とりあえず、平野は俺が支えて動くしかないか…

エツヤ(軍人)がデイパックを渡してきたのだが、南海と2人分の荷物で手一杯だ。
何とか片手を空けようとするが、南海がしがみついているので上手くいかない。
圭がもたもたしていると、横からすっと手が伸びてきた。
見かねた裕一郎が、圭と南海のデイパックを代わりに受け取ったのだ。

「裕一郎…悪い、結構それ重そうなのに…」

「別に、気にするな。
 横山、テメェは平野を支えてろ」

ぶっきらぼうだし無愛想だけれどさり気ない気遣いができる、それが裕一郎だ。
変わらぬ頼れる友人に胸を撫で下ろし、教室内に残るクラスメイトたちを見回した後、圭は南海を連れて教室を出た。
その後ろを、裕一郎と古都美が追った。

南海のことで精一杯だったのでこの時まで気付いていなかったのだが、古都美も南海に負けないくらいに震えており、顔面蒼白となっていた。
大人しく気の弱い古都美にとっても、当然プログラムとは恐ろしいものなのだ。
特に、星崎かれん(女子十六番)と湯浅季莉(女子二十番)というA組ど派手女子ペアにからかわれることのある古都美には、クラスメイトが襲ってくるかもしれないということに対する恐怖心が圭たち以上に大きく膨れ上がっているのかもしれない。

…とにかく、俺と裕一郎がしっかりしなきゃ、だな。

廊下を進みながら振り返り、裕一郎に視線を送った。
その視線で圭が何を言わんとしているのか伝わったようで、裕一郎は大きく頷いた。
サッカーの試合中によく行っていたアイコンタクトでの意思疎通が、まさかこんな場面で役に立つとは思わなかった。

裕一郎と古都美は圭たちの後ろを並んで歩いているのだが、2人の間には会話らしい会話はない。
古都美は同じグループの荻野千世(女子三番)・佐伯華那(女子七番)・鷹城雪美(女子九番)以外と会話を交わすところをほとんど見たことがない位に内気だし、裕一郎は意外にも女子とは目も合わせられないくらいに恥ずかしがり屋なので、それは仕方がないことだが。

ま、それに裕一郎は室町を…
…もしかして政府のヤツら、そこまでわかっててこのチームにしたのか?
…まさかな。
このことを知ってるのは、俺と雄大だけのはずだし。

校舎を出て校門をくぐると、鬱蒼とした森が広がっていた。
既に4チームが外に出ている。
この場所は最後のチームが出発してから20分後に禁止エリアというものに指定され、その時間を超えて滞在していると首輪が爆発するらしいので、この辺りでいつまでももたもたしている班はそうはいないはずだが、既に銃声が響いていることを考えると、無防備に姿を晒したままというのは非常に恐ろしい。

クラスメイトを疑いたくなくとも、警戒心は自然と芽生えるものだ。

「横山。
 とりあえず落ち着ける場所を探して隠れるぞ」

裕一郎の声に、圭は振り返った。
裕一郎は既に地図を手にしており、懐中電灯で紙面を照らしていた。

「近くに建物あったよな、そこか?」

「いや…すぐ近くは誰かがいるかもしれないから避けるべきだろ。
 ここからなら…北の集落が近いか…
 沢山家がある中の1軒なら、他のヤツらと会う確率も減るだろ、きっと。
 そこで落ち着いてこれからのことを考えよう」

成程、建物なら何でもいいというわけではないのか。
サッカーに関しては実力伯仲している圭と裕一郎だが、頭脳の面については圭は裕一郎に遠く及ばない(身長なら俺が勝ってるんだけどな。まあ俺もそんな高くないけど、裕一郎は男子の中では健太に次いで身長が低い)。
裕一郎が何を言っても張り合ってきたのだが、今回は張り合うような意見がない、というよりも裕一郎の意見に全面的に賛成だった。

「多分初めて裕一郎の意見に大賛成。
 頭良いヤツは考えることが深いねぇ」

「テメェが言うと嫌味ったらしく聞こえる」

「はァ? 珍しく感心したらこの仕打ち…裕一郎クン、酷いワ…ッ!!」

「気色悪い! オネエ言葉で喋るな!」

会話を続ければ喧嘩腰になってしまうのはいつものことだ。
プログラムという異常な状況に置かれても自然と出てしまう。
しかし、このようなやり取りができるだけの余裕がまだ自分にはあるのだ、と圭はほっとしていた。
これも、裕一郎と同じチームになることができたお陰だろう。
ここに雄大や遼子もいればもっと良かったのだけれど。

「…とにかく、移動しようぜ、裕一郎。
 道案内、頼んでいいか?」

「言われるまでもねぇよ。
 テメェは平野抱えてんだから」

裕一郎には南海を責めるつもりはなかったのかもしれないが、口調がキツいので責められたと思ったのだろう、南海の肩がぴくっと震えた後、圭から手を離した。
顕昌の亡骸が視界からなくなったからか、先程までよりは落ち着いているように見えるのだが、日に焼けた顔には赤みがなく血の気が引いていた。


男子1番 相葉優人
(あいば・ゆうと) 女子1番 朝比奈紗羅
(あさひな・さら)
男子2番 芥川雅哉
(あくたがわ・まさや) 女子2番 上野原咲良
(うえのはら・さくら)
男子3番 雨宮悠希
(あまみや・ゆうき) 女子3番 荻野千世
(おぎの・ちせ)
男子4番 池ノ坊奨
(いけのぼう・しょう) 女子4番 如月梨杏
(きさらぎ・りあん)
男子5番 川原龍輝
(かわはら・りゅうき) 女子5番 小石川葉瑠
(こいしかわ・はる)
男子6番 木戸健太
(きど・けんた) 女子6番 財前永佳
(ざいぜん・ひさか)
男子7番 榊原賢吾
(さかきばら・けんご) 女子7番 佐伯華那
(さえき・かな)
男子8番 宍貝雄大
(ししがい・ゆうた) 女子8番 阪本遼子
(さかもと・りょうこ)
男子9番 松栄錬
(しょうえい・れん) 女子9番 鷹城雪美
(たかしろ・ゆきみ)
男子10番 城ヶ崎麗
(じょうがさき・れい) 女子10番 高須撫子
(たかす・なでしこ)
男子11番 田中顕昌
(たなか・あきまさ) 女子11番 奈良橋智子
(ならはし・ともこ)
男子12番 内藤恒祐
(ないとう・こうゆう) 女子12番 鳴神もみじ
(なるかみ・もみじ)
男子13番 原裕一郎
(はら・ゆういちろう) 女子13番 蓮井未久
(はすい・みく)
男子14番 春川英隆
(はるかわ・ひでたか) 女子14番 平野南海
(ひらの・みなみ)
男子15番 日比野迅
(ひびの・じん) 女子15番 広瀬邑子
(ひろせ・ゆうこ)
男子16番 真壁瑠衣斗
(まかべ・るいと) 女子16番 星崎かれん
(ほしざき・かれん)
男子17番 望月卓也
(もちづき・たくや) 女子17番 水田早稀
(みずた・さき)
男子18番 横山圭
(よこやま・けい) 女子18番 室町古都美
(むろまち・ことみ)
男子19番 芳野利央
(よしの・りお) 女子19番 山本真子
(やまもと・まこ)
男子20番 林崎洋海
(りんざき・ひろみ) 女子20番 湯浅季莉
(ゆあさ・きり)

池ノ坊奨(M04) 田中顕昌(M11) 平野南海(F14) 松栄錬(M09) 朝比奈紗羅(F01) 芳野利央(M19)
佐伯華那(F07) 広瀬邑子(F15) 雨宮悠希(M03) 蓮井未久(F14) 真壁瑠衣斗(M16) 室町古都美(F18)
上野原咲良(F02) 城ヶ崎麗(M10) 財前永佳(F06) 如月梨杏(F04) 山本真子(F19) 春川英隆(M14)
榊原賢吾(M07) 鷹城雪美(F09) 阪本遼子(F08) 相葉優人(M01) 木戸健太(M06) 日比野迅(M15)
高須撫子(F10) 小石川葉瑠(F05) 横山圭(M18) 望月卓也(M17) 鳴神もみじ(F12) 宍貝雄大(M08)
芥川雅哉(M02) 水田早稀(F17) 奈良橋智子(F12) 荻野千世(F03) 内藤恒祐(M12) 星崎かれん(F16)
――――

湯浅季莉(F20) 林崎洋海(M20) 川原龍輝(M05) 原裕一郎(M13)
――――

『夢を見てたよ濃い恋する夢 何でも上がってく Yeah?♪
 おはよー、ライドやでー。
 みんな、夢見たりしてへん? はよ起きなあかんでー?』

何やら明るく激しい音楽が鳴ったかと思うと20秒程でぷっつりと途切れ、自分に酔っているように歌っていたライド(担当教官)は我に返ったかのようにテンションを落として喋り始めた。
ルール説明の時に言っていた定時放送というものらしい。
時計を見ると、6時を30秒以上過ぎていた。

望月卓也(男子十七番)はデイパックの中から地図の入れられたファイルを取り出し、中に同梱されているペンを握った。
地図の脇にはご丁寧に名簿が印刷されていた。
これは亡くなったクラスメイトをチェックするために使えと、そういうことなのだろうか。
いらぬ親切心に心底腹が立つ。
クラスメイト同士で殺し合うだなんて、絶対におかしいのに。


卓也が所属するテニス部の部長であり生徒会長でもある城ヶ崎麗(男子十番)は、殺し合いなんてやらない、と高らかに宣言していた。
その様子はさすが麗サマだな、と感心したし、田中顕昌(男子十一番)のように『殺し合いだなんておかしい』と考えていたのが自分だけではないということに安心した。
アキヒロ(軍人)は『実際時間切れで優勝者なしなんてケースはほぼない。ちゃんと優勝者が決まるんだ』と言っていたけれど、優勝者が決まらない稀なケースに自分たちならなれるのではないか、しかも親が力を持っているという子が多いのだから何らかの力が働いてプログラム自体中止になるのではないか、そんな希望さえ抱いた。

しかし、現実はそんなに甘いものではなかった。
プログラムが開始してから僅か3時間の間に何度も銃声は響いていた。
恋人の財前永佳(女子六番)は宍貝雄大(男子八番)を射殺したし、親友の春川英隆(男子十四番)も親しかったはずの日比野迅(男子十五番)のチームを襲ったし、面倒見の良い迅さえも銃を手にしてか弱い広瀬邑子(女子十五番)を盾にした。

どうしてこんなものに巻き込まれなければならなかったのか。
今更考えてもどうしようもないのだけれど、卓也はずっと頭を抱えそればかりを考え、英隆が何事かを話しかけてきても気付きもしなかった。

『えー、ほんなら、これから第一回定時放送を始めまーす。
 …あら、なんかこうさ、ライブみたいにさ、『イエーイ!』みたいな反応ないん?
 …冗談やって、あったらビックリするわ。
 …あ、はよしろって? もーエッちゃんのせっかちー』

ライドのマイペースな放送内容に苛立ちを憶えた。
卓也たちには命懸けの戦いを強要しておきながらこれは何だ。
ふざけているにも程がある。

『じゃ、まずは儚く散ったお友達の名前、時系列順に呼んでくからな。
 両手にあふれそうな想い出たちを枯れないように抱き締めてな!
 男子十一番・田中顕昌君…は知っての通りやな。
 男子十八番・横山圭君。
 男子八番・宍貝雄大君。
 女子四番・如月梨杏さん。
 男子十二番・内藤恒祐君。
 男子二十番・林崎洋海君。
 女子十六番・星崎かれんさん…以上7人。
 ちなみに如月さん・内藤君・林崎君・星崎さんの8班は、リーダーの如月さんの
 死亡によって残りのメンバーの首輪が爆発したから、皆は気ぃつけなー。
 リーダーの皆も、自分の命大切にせなあかんで?
 くれぐれも自分から命を絶つとか、そんな馬鹿げた真似はせんように。
 リーダーの自殺でもメンバーの首輪は連動して爆発するからな』

続々と呼ばれるクラスメイトの名前――愕然とした。
たった3時間の間に、こんなにもクラスメイトが減るだなんて信じられなかった。

恒祐…

いつも一緒にはしゃいでいた恒祐の名前が呼ばれた。
クラスの誰よりも派手な格好をしているが、友達のことを大切にしていた恒祐。
名前を呼ばれ教室を出る時には、ずっと顕昌の方を涙目で見つめており、ライドに急かされアキヒロに銃を向けられたためにかれんに腕を引っ張られて教室の外に消えるまで、ずっと顕昌の死を悼んでいた。
一見真逆の顕昌と恒祐だったが、恒祐がいかに顕昌を大切に思っていたかということが痛々しい程に伝わり、その光景に卓也の頬を涙が伝った。

恒祐は、あの凸凹にしか見えないチームで何を思い、どう行動していたのだろう。
クラスメイトを見下しているイメージの強い梨杏、何を考えているかわからないどころか声すらろくに聞いたことがない洋海、永佳の友人たちの中では1番擦れていてとっつきにくかったかれん――繋がりも何も感じないあのチームに放り込まれたので、いくら場を盛り上げることが好きな恒祐でもお手上げだったのではないだろうか。
そして、リーダーの梨杏が命を落とした時、どれほど恐ろしい思いをしたのだろう。
首輪が爆発する時、それは瞬間的なものなのか、それとも少し時間が空くものなのかはわからないが、後者であるならばその恐怖は計り知れない。

『それから、禁止エリアを発表するから、ちゃんとメモとりや?
 今から1時間後の午前7時、E=08エリア。
 午前9時、C=04エリア。
 午前11時、I=01エリア…はこれ海やから関係ないか。
 コンピューターがランダムで決めてるから、海だけのエリアが出ることもあんねん。
 言った時間以降にそのエリアに入ると、首輪が爆発するから気ぃつけてな』

卓也はライドの言った禁止エリアを地図に走り書きした。
ライドの言う通り、I=01エリアは全てが海なので関係ない。
E=08エリアも島の東側の端が少しかすっているが殆ど海で、陸地の部分も島の外周を囲む道路にはギリギリ被っていないので、道路より西側にいれば安全だ。
問題はC=04エリアで、丸々陸地であり北側の集落の一部が重なっているので、北の集落に行く場合には十分に位置に気を付けなければならない。

『友達が死んで辛いと思うけど、みんな元気出して頑張って戦ってなー。
 次は昼の0時に放送するから、それまで戦い抜いて、また俺の美声に…
 あっ、エッちゃん何その冷たい目!!
 あーなんか恥ずかしなってきたわー…じゃあ、放送終わりー』

何とも締まらない終わり方で、放送はぶつっと切れた。

卓也は横目でちらりと永佳を見遣った。
滅多なことでは表情を変えないけれどその心の内では様々な感情を抱えている彼女は、親友の水田早稀(女子十七番)と戦闘を行い、かれんを失った。
今も表情は普段と変わりないが、思うことはあるのだと思う。

「永佳…早稀とかれんサンのこと――」

「卓也さんが気にする必要ない…全部しょうがないことだから。
 かれんのことも、あたしにはどうすることもできないし。早稀は、多分あたしが優勝しようとしてること、わかってたと思うし。

榊原賢吾(男子七番)は目の前で斃れた池ノ坊奨(男子四番)から、先程奨の首から抜いた刀から滴る血液へと視線を移した。
これで、3人目だ。
最初に殺害した川原龍輝(男子五番)もチームメイトの女の子を護ろうとしていたな、とふと思い出し、ずきりと胸が痛んだ。

「奨…くん…奨くん…奨くん、奨くん奨くん奨くん…ッ!!
 いや…ッ、起きて、いやあああッ!!!」

上野原咲良(女子二番)が奨に縋り、泣き叫んでいた。
奨の首から噴き出す血液で汚れながら、それでも何とか血を止めようと傷を押さえ、まるで魂を呼び戻そうとするかのように何度も名前を呼んでいた。
咲良の悲鳴は、酷く胸に突き刺さる。
賢吾は無表情で咲良のことを見下ろしているように周りからは見えるかもしれないけれど、少し膝の力を抜けば簡単に崩れ落ちてしまいそうだった。

俺は、何ということをしたのだろう。
俺の所為で、今、上野原が泣いている。
酷く傷付けてしまった――こんな姿、見たくなどなかったのに。



賢吾は、中等部から帝東学院に入学した。
そこに自分の意志があったわけではない、親に指示されたのだ。

賢吾の父親は、表の世界の人間ではない。
知る人ぞ知る、勢力はそれ程ではないけれども裏の世界では恐れられている極道“鷹城組”の若頭だ。
尤も、賢吾はそんな父の稼業を忌み嫌っているし、バーを経営しているために夜な夜な家を空ける母のことも嫌っているのだが。
とにかく、その忌み嫌う父親に言われて、賢吾は帝東学院に入った。
『常にお嬢のお傍にいるように』、という命令を受けていた。

“お嬢”とは、父親が所属している“鷹城組”組長の孫娘である鷹城雪美(女子九番)のことで、賢吾も幼い頃から何度か顔を合わせたことのある同い年の女の子だ。
極道のトップの血筋とは思えない大人しい子で、自分の家のことを良いと思っていないところは賢吾と似ていたので気の合う同級生だと思っていた。
しかし一方で、どこか冷めていて、たまに見せる冷たい表情が恐ろしくもあった。

組長の孫娘の傍に誰かがいた方が良いと思うのは組員としては当然で、それを子どもの賢吾に頼むのは、さすがに大人が四六時中学校で行動を共にすることなど叶わないからという理由だろう。
もちろん、ただの子どもが傍にいて何かの役に立つはずがない。
それでも父親が雪美を気に掛けて賢吾を傍に置こうとしたことには理由があった。
それは、賢吾たちが小学6年生だった時に起こった“ある出来事”。
賢吾がそれを目の当たりにしたわけではないのだが、あの一件以降雪美の奥底には計り知れない冷たい何かが巡っているような気がしていたし、父親が雪美に対して酷く気を配るようになった理由は父親が酒に酔った時に少しだけ言葉を洩らしていたので知っていた。
賢吾の父親が雪美を変えてしまった――それが全てではないにしても、責任の一端は賢吾の父親にあったのだ。
同じ血が流れている賢吾も、責任を感じざるを得なかった。
真面目で律義な性格も手伝っていたけれど、とにかく、雪美の傍にいて支えなければならないという責任感が賢吾にはあった。
3年間雪美と同じクラスになったことはただの偶然だったと思うが、常に雪美の姿が視界に入る生活には多大なる責任感と僅かな息苦しさを感じていた。

賢吾や雪美と同じクラスに、上野原咲良も在籍していた。
中等部から帝東に入った賢吾には、咲良は少し――いやかなり可愛らしい子だな、という程度の認識しかなかったのだが、初等部から帝東にいた男子に日々囲まれ、教室の外からも様々な男子から声を掛けられているのを見て、相当に人気のある子なのだということがわかった(「ああ、榊原は初等部の頃のこと知らないよね。咲良サンは帝東のマドンナなんだよー、ファンクラブみたいなのもあるみたいだし?」とヘラヘラとした笑顔を浮かべて教えてくれたのは、こちらも3年連続クラスメイトになる相葉優人(男子一番)だったような気がする)。
それだけ男子から持て囃されれば女子には嫌われるのではないかと思ったが、見ている限りではそのようなこともなかった。
基本的には女子と一緒に行動しているし、本人がいない場でも悪口のようなものを聞いたことが無かった。
控えめで気取ったところが無くて、いつも穏やかな笑顔を絶やさなくて、周りへの気遣いを怠らなくて――見れば見る程完璧な子だと思った。

そんな咲良と同じ図書委員になったのは単なる偶然だった。
ほんわかとした笑顔を浮かべて「よろしくね」と言われればいくら堅物で無愛想な賢吾でも何も感じないわけがなく、思わず頬の筋肉が緩んだ。

4月某日、賢吾と咲良は放課後の図書室貸出カウンター受付の当番で下校時刻まで図書館にいた。
賢吾はあまり人と会話をするのが得意な方ではないし、咲良も自分から積極的に話しかけてくるタイプではないようで、たまに交わす会話の内容は互いの部活のことや科目や食べ物の好き嫌いの話などの当たり障りのないものに留まった。
無愛想で小学校時代も女子と殆ど会話を交わしたことのなかった賢吾にとってはぽつりぽつりとでも話すことができた初めての相手だったということも理由の一つだと思うが、ちょっとしたことで楽しそうに微笑む咲良に対し、賢吾は淡い好意を抱いた。

下校時刻を告げるチャイムが鳴り、賢吾と咲良は後片付けをして図書館を施錠し、鍵を職員室に返した。

「遅くなっちゃったね。
 榊原くんも駅まで行くんだよね…駅まで一緒してもいい?」
「え…あ、ああ、いいけど…でも…いつも一緒に帰ってる派手なヤツは?」

少し良いなと思う子に誘われたのは内心嬉しかったが、咲良はいつもクラスが別の賢吾ですらその名と姿を知っている城ヶ崎麗(男子十番)らと共に下校していた。
部活動が終わる時間が一緒なので咲良が下校する姿は度々目撃していたが、咲良が一人で下校している姿は見たことがなかった。

「派手って…ふふっ、麗くんのこと?
 今日は奨くん…あ、お友だちなんだけど、奨くんの体調が悪いみたいで、麗くんは
 心配だからって授業が終わってすぐに奨くんと一緒に帰ったの。
 撫子…えっと、近所の子なんだけど、あの子も今日はお稽古があるから。
 一人ってあんまりないから、ちょっと怖いかなー…なんて。
 情けなくてごめんね、もう中学生なのに」
「いや…駅までだけど…俺でいいなら……、うん」

この時、生まれて初めて賢吾は自分のコミュニケーション能力の無さを呪った。
大勢の友達が欲しいとは思ったことがなかったので今までは話し下手でも別にいいと思っていたのだが、今、もう少し気の利いた台詞が言えないことが悔しかった。
咲良は「ありがとう」と笑ってくれたけれど。

校門に向かう途中、突然2人は上級生に囲まれた。
いや、正確には彼らが囲みたかったのは咲良なのだけれど、隣にいたので必然的に賢吾も巻き込まれてしまったのだ。

「あ、咲良ちゃんだー、偶然!」
「あれ、今日は城ヶ崎君は一緒じゃないのー?」
「暗くなってきたしさー、一緒に帰ろうよ」

馴れ馴れしく咲良に語りかける集団はどうやら上級生のようで、咲良の知り合いなのかと思ったが咲良がきょとんとしていたあたり知り合いではないのだろう(そういえば、優人が「しょっちゅう咲良サンって知らない先輩とかにも声掛けられるみたいだよー、まあ城ヶ崎くんとか池ノ坊とかが傍にいる時はそうでもないみたいだけどね」と言っていた気がする。というか何なんだアイツは、親しくもないのに聞いてもいないことをベラベラと。ああいうノリの軽い口も軽そうな輩は好きにはなれない)。

「えっと、あの…あたし…」
「いーじゃん、ね、せっかくだしちょっとワックとか行こうよ、ね!」

先輩の一人が咲良の腕を掴んだ。
恐らく今初めて話をしたであろう相手の腕を掴むだなんて失礼な奴だ、しかも賢吾をいないものとして話をしているのも腹が立つ。
どうしたものかと思っていたが、咲良が困ったような表情を浮かべて賢吾を見上げたので、賢吾は咲良の腕を掴んでいた先輩の腕を力を込めて掴んだ。

「すみません、離してもらっていいですか」
「は? 何なんだよお前、咲良ちゃんの何?」

先輩は凄んできたが、裕福な家のお坊ちゃんが睨んできたところで、極道の若頭を父に持つ賢吾には何の恐怖も感じさせることはできなかった。
しかし揉め事を起こすのはまずい。
少し考え、賢吾は切り返した。

「いや、クラスメイトですけど。
 俺ら今日出た宿題の調べ物で駅前の図書館行くので失礼します」
「え? あ、ああ、そうなんです。
 だからごめんなさい先輩、さようなら」

2人は頭を下げ、先輩たちの間をすり抜けた。
途中ちらっと振り返ると睨んできていた1人と目が合ったのだが、相手もこれ以上大事にする気はないようでふいっと目を逸らされた。

「あ、あの、榊原くん…助けてくれてありがとうね」
「別に…というか、嫌なら嫌ってはっきり言えばいいだろ。
 言えないならせめてさっきみたいな嘘吐くとか」

少し腹が立っていたこともあり思わず口調がきつくなってしまっていたことに気付き、賢吾ははっと口を押さえて咲良を見下ろした。
視線を感じて顔を上げた咲良の目が少し潤んでいるような気がして、泣かせてしまうのではないかと内心おろおろとしていたのだが、咲良は笑みを浮かべた。

「次にこういうことがあった時は参考にするね、ありがとう」

怖がらせてしまったのではないかと焦ったが、その笑顔を見て少しほっとし、自然と賢吾も小さく笑んだ。
咲良の笑顔を見ると、心が温かくなる。
あまり笑うことがない賢吾ですら、自然と表情が綻ぶ。
きっとあの先輩たちも、咲良のこの笑顔に魅かれたのだろう――賢吾と同じように。



咲良の笑顔に魅かれたはずなのに、今、賢吾は、咲良からその笑顔を奪った。
激しい後悔に襲われる。
どうして、咲良を泣かせるようなことをしてしまったのだろう。

「あらあらお気の毒に…
 ふふっ…計画とは少し違ったけれど…上出来だわ、賢吾」

雪美の落ち着いた、しかしあまりにも冷たい声に、咲良が顔を上げた。
丸くくりっとした愛らしい瞳が大きく見開かれた。
人の良い咲良でもさすがに気付いたのだろう、雪美が咲良たちを油断させるために演技をしながら近付いたことに。

「やっぱり騙したんだな…鷹城…
 計画って何なんだ、君らは何がしたいんだ…答えろよ」

奨の亡骸をずっと見下ろしていた真壁瑠衣斗(男子十六番)が声を発した。
あのド派手な城ヶ崎麗と行動を共にする学年一の秀才で賢吾と同じくあまり話をするのが好きではない寡黙で冷静な男だったと思うが、今は溢れんばかりの怒りの感情を押し殺しているのが見て取れた。
仲間を目の前で殺害されたのだから当然なのかもしれないが。

しかし、雪美はそんなことは意に介さない様子で賢吾の隣に立ち、にっこりと笑んだ。
咲良のそれとは違う、見る者の心を冷やすような笑顔だ。

「最初は上野原さんを殺してほしいってお願いしてたのよ。
 池ノ坊くんに身体を張って女の子を護るような度胸があるなんて思わなかったわ。
 ふふっ、すごいすごい」

雪美は笑顔のまま、パンパンとわざとらしい拍手をした。
「あ…あたし…?」と咲良の震える唇から、消えてしまいそうなか細い声が漏れた。
瑠衣斗がばっと動き、奨の亡骸の傍でへたり込んでいた咲良の腕を掴んで無理矢理引っ張り賢吾と雪美から距離を取らせ、庇うように華奢な背中で咲良を隠した。

そう、雪美の今回の目的は、咲良の命を奪うことだった。
偶然咲良たちを発見した雪美は、松栄錬(男子九番)と湯浅季莉(女子二十番)に咲良たちの班を襲うように“お願い”した。
万一季莉と錬の襲撃から逃げた時のために雪美と賢吾は少し離れた場所で待機しており、逃げてきたことを確認した場合には雪美は自分が班員から追われているという嘘を付いて咲良たちに近付きその足を止めさせ、そして気を許させたところで賢吾が襲い掛かり、雪美を襲うふりをして咲良を殺害する。
これが計画の全てだった。
何故雪美が咲良を狙うのかわからなかったし、片想いしている相手に刀を振るうなんて「嫌だ」という言葉では片付けられない程に胸が軋んだけれど、雪美に逆らうことはできなかった。
雪美が歪んだ理由の一端である自分には、雪美のやりたいことに付き合い、望みを叶えなければならない責任がある――そう思っているので。

上野原を悲しませたことをどうして、などと言う資格も、後悔する資格も俺にはない…
雪美の指示に従うのが、俺の意志なんだから…

頭ではそう思っているのに、酷く心臓が痛む。
眉間に皺を寄せている賢吾の隣で、雪美はくつくつと笑い声を零した。

「ふふっ、上野原さん、『どうしてあたしを?』って顔してる。

面と向かって『殺したい程に大嫌い』と言われた咲良は呆然とした表情を浮かべ、身体と声を震わせながら訊いた。
雪美は、笑顔を崩さず、むしろ満面の笑みを浮かべて答えた。

「あらいやだわ、大嫌いなあなたにわざわざそんな理由言うわけないじゃない。
 とにかくあたしはあなたに死んでほしかったのよ。
 でもね、賢吾は本当に良い仕事をしてくれたわ…この状況、大満足よ?
 だって今のあなた…とっても良い表情だもの」

幼馴染を目の前で殺され大嫌いと言われ、奨の血と自らの涙で顔を汚し、絶望に打ちひしがれた咲良の表情を“良い”と称し楽しそうに微笑む雪美――付き合いの長い賢吾ですら、背筋に冷たいものが走るのを感じた。
視線を移した先、咲良は身体を震わせて俯いていた。
こんな姿なんて見たくないのに――だなんて、言う資格はない。

「賢吾」、酷く冷たい雪美の手が刀を握る手に触れ、賢吾は身体をびくっと震わせた。

「次は、真壁くんを殺してちょうだい」

雪美の手が離れた。
賢吾はゆっくりと瑠衣斗へと向き直った。
瑠衣斗を殺せば咲良はもっと悲しむ、もっともっと泣かせてしまう。
わかっているのに、まだ手に残る雪美の冷たい手の温度がまるで呪いのように刀を振り上げさせる。
雪美の意志に逆らうことを、雪美も、そして賢吾自身も許さない。
瑠衣斗目掛け、刀を振り下ろした。

賢吾は目を見開いた。
瑠衣斗に振り下ろしたはずの刀に、咲良がしがみ付いていた。
教室で銃弾を受けそうになった麗を護った時と同じように、瑠衣斗を突き飛ばして刀の軌道から逸らし、自身が刀を受け止めたのだ。
刀が何かに刺さったような感触は無かった、しかし咲良の下にはぽつぽつと血液が滴り地面に染みを作っていた。

咲良はゆっくりと身体を離した。
俯いたままで表情はわからなかったけれど、刀身を受け止めていた咲良の掌がすっぱりと裂け、白い手は真っ赤に染まっていた。

「駄目…榊原くん…あたしを…殺したらいいじゃない…
 瑠衣斗くんは…関係ない…やるならあたしにして…お願い…ッ」

賢吾の手から刀の柄が滑り、かしゃんと音を立てて地面へ落ちた。
特別に想う女の子の心も身体も傷付けた。
特別に想う女の子に「あたしを殺して」と言われた。
頭をハンマーで殴られたような感覚が賢吾を襲い、身体の震えが止まらず、あまりの心臓の痛みに吐きそうになる。

「嫌よ、どうしてあなたのお願いを聞かなきゃいけないの?
 考えが変わったの、あなたは後回しにすることにしたのよ。
 …まあいいわ、気分が萎えちゃった。
 さあ、季莉ちゃんたちのことも心配だしもう行くわよ、賢吾」

雪美は刀を拾って賢吾へ差し出してきたので、賢吾は反射的にそれを受け取った。
先に歩きだした雪美に引っ張られるように、賢吾も後を追った。
一刻も早くここから離れたかった――傷付けておきながら言うのもおかしな話だが、これ以上傷付き涙を流す咲良を見ていたくなかったのだ。

「待てッ!!」

瑠衣斗の怒号と、それを掻き消すような破裂音が響いた。
振り返ると、瑠衣斗が銀色に光るリボルバー式拳銃(S

破裂音と共に放たれた弾は、瑠衣斗の足元へめり込んだ。
瑠衣斗の表情が、明らかに強張った。

「大人しくしていてちょうだい、せっかく今は殺さないでいてあげるんだから」

雪美はそう言ってにっこりと笑むと、2人に背中を向けて歩き出した。
賢吾は後ろから再び撃たれやしないかと暫く瑠衣斗をじっと見ていたが、瑠衣斗は再び銃を構えるそぶりは全く見せずに俯いている咲良を気遣うように何事か声を掛けていたので、雪美の背中を追うことにした。
何か、咲良に向けて声を掛けたい。
だが、そんなことが赦されるはずがない。
咲良にとっての自分は、幼馴染を奪った敵なのだから。


「…雪美」

賢吾が名前を呼ぶと、雪美は振り返らずに「何?」と短く答えた。

「どうして…あそこまで上野原を嫌うんだ?」

雪美が咲良へ己の感情をぶつけた時から疑問に思っていたことを口にした。
どうしても理由がわからなかった。
賢吾自身が咲良へ想いを寄せているからという理由もあるかもしれないが、咲良には殺したいと思う程に厭うような要素は見当たらないので。

「さあ…どうしてだと思う?」

雪美が足を止め、振り向きながら質問を返してきた。
そして、賢吾の言葉を待つことなくすぐに前を向いて歩き出した。

賢吾はその場に立ち尽くしていた。
いや、まるで金縛りにでも遭ったかのように、足が動かなかったのだ。
同時に、雪美の質問の回答を考える思考回路も、停止していた。
雪美を追わなければならない、けれども、追うのが怖い。
賢吾が再び一歩を踏み出すまでに、約10秒の時間を要した。
それ程までに、振り返った時の雪美の目は冷たかった。
今までのものとは、比べ物にならなかった。

雪美の恐ろしく冷たい瞳と声。
咲良の絶望に打ちひしがれた姿と泣き顔。
賢吾が想いを寄せる咲良へ向けられた雪美の嫌悪に満ちた言葉。
賢吾が想いを寄せる咲良から発せられた死を望む言葉。

「なあなあ、ビスケットいる?」

「…意外と肝が据わってるよね、千世って。
 でもまぁ…貰っとこうかなぁ」

呆れて溜息を洩らす小石川葉瑠(女子五番)に、荻野千世(女子三番)はへらっと笑みを浮かべてビスケットを1枚手渡した。

千世たちがいるのは島の北側のB=06エリア内に位置する港にある駐車場の端に停車している軽トラックの陰だ。
少し離れた場所には商店があり、千世の手にあるビスケットの袋はその商店で頂いた物のうちの1つだ。
味気ないパンだけではとても成長期の胃袋を満足させられず、商店でお菓子類や缶詰などを頂戴してきた。
商店の中に留まっていても良かったのかもしれないが、建物の中では万一誰かに襲われた時に逃げ道が少ないから危険かもしれないと葉瑠が主張したので、誰かが来るかもしれない商店からは少し離れた港へと向かい、今の場所に身を顰めることにしたのだ。

「相葉くんも、どーぞ」

「ん…ああ、ありがとねー荻野ちゃん」

優人が小さく笑ってビスケットを受け取ってくれたので、千世も笑みを返した。
班のメンバーだった宍貝雄大(男子八番)が突如殺害された上に、襲ってきた相手の内の1人が優人の親友である望月卓也(男子十七番)だったことにショックを受けてからというもの、優人はずっと元気がなく沈みきっていた。
普段関わりなどなかったけれど優人がいつも場を盛り上げるタイプの人だということは千世にもわかっていたので、その面影がないことを心配していた(プログラムという状況下でいつも通り元気一杯に振舞われればそれはそれで問題だと思うが)。
しかし、数時間前に親友の日比野迅(男子十五番)に会って話をしてからは少しずつ元気を取り戻していったようで、今のように時折笑みを浮かべるようになった。
そのことに、千世は安堵していた。

第1班のリーダーは千世だ。
普段はのんびりしていて人を引っ張っていくよりも誰かについていくタイプの千世にとって、腕に付けられた王冠の印はプレッシャーでしかない。
普段の学校生活でも、千世はいつも行動を共にしていた鷹城雪美(女子九番)にくっついて行動していた。
雪美は例えば城ヶ崎麗(男子十番)のような強烈なリーダーシップがあるわけではないけれども、さり気なく千世や佐伯華那(女子七番)や室町古都美(女子十八番)を引っ張ってくれていた。
雪美の柔らかなリーダーシップに古都美はぴったりとくっついていたし、千世も自分で物事を決めるのは苦手なので助けてもらっていたし、頭が良いのに千世以上にぼーっとしている印象の華那もきっとそうだろう。

しかし、今ここに雪美はいない。
千世がどれだけ重荷に思おうが、リーダーであることは変わらない。
プログラムという状況下、自分の命だけならいざ知らず、千世に万一のことがあった場合には優人と葉瑠を道連れにしてしまう。
周りに頼ってばかりいられる状況では最早ない。

とはいえやはり人を引っ張るような行動力は千世にはない。
だからせめて優人や葉瑠が元気でいられるようにしたい。
ビスケット1枚で元気になってくれるのなら万々歳だ。
千世はビスケットを1枚口に入れながらデイパックに手を突っ込み、今度はイチゴ味のキャンディーの袋を取り出した。

「なあなあ、飴ちゃんいる?」

葉瑠と優人はきょとんとしていたが、顔を見合わせて笑った。

「お菓子ばっかじゃないのさ、千世ー」

「荻野ちゃんってばそんなお菓子好きキャラだったの?
 どこの早稀ちゃんだよもー」

2人の笑顔を見て、千世もえへへっと笑った。

良かった、2人とも笑っとる。
プログラムやし笑ってばっかおれんのかもしれんけど、やっぱ人生笑っていられるんが1番やと思うから、平和な今くらい笑ってても良いやんな?

千世は空を仰いだ。
笑顔の優人と葉瑠を見て、ふとここにいない友人たちを思い出したのだ。

千世が今までいつも笑顔で過ごせたのは、優しく引っ張ってくれる雪美がいて、千世と以上にのんびりしていてたまにポカをする華那がいて、優しくて思い遣りのある古都美がいたからだ。
華那がもうこの世にいないだなんて信じられない。
きっと、どこかにいる雪美や古都美も千世と同じように悲しんでいることだろう。

雪美ちゃん…古都美ちゃん…元気しとるやろうか…
なあ、2人は、ちゃんと今笑っていられてるんかなぁ…?

「…おーい、千世?」

名前を呼ばれ、千世は我に返って視線を空から地上へと戻した。
目の前には吊り上がった葉瑠の瞳があり、思わず「おお…!」と声を漏らした。

「千世、どうしたのさ、急にぼーっとしちゃって。
 …あ、もしかして雲がわたあめみたいだなーって思ってたんじゃないだろうね?」

「うえぇ? ちゃうちゃう、そんなん思ってへんよー」

「どーだかねー、荻野ちゃんは第二のお菓子好きキャラ疑惑があるからなー」

「ちゃうよー、わたあめは好きやけどもー」

優人は少しずつ調子を取り戻してきたようで、いつも教室で騒いでいた時のような軽口が出るようになっていた。
千世をネタにして笑顔を取り戻してくれるのなら、いくら笑われたって構わない。
それが引っ張る力がない千世にできる数少ないことだから。

なあ、雪美ちゃん、古都美ちゃん…
うちは、笑っとるよ、元気にしとるよ…2人はどない?

「…もしかして千世さ、誰か逢いたい人とかいるの?
 空に思いを馳せてた…的な?
 え、もしかしてもしかすると、好きな人とか?!」

急に葉瑠がテンションを上げて千世に頭突きをしそうな勢いで顔をずいっと近付けた。
そういえば、葉瑠は人の色恋沙汰で盛り上がるのが好きなように見えた。
誰と誰が付き合っているとか、誰が誰を好きだとか――同じグループの子たちや、同じようにそういう話が好きらしい水田早稀(女子十七番)と話しているのを聞いたことが何度かあるし、華那は幼馴染だという川原龍輝(男子五番)との関係を疑われてよく話を聞かれていた。

「ちゃうちゃうー好きな人とかおらんもん。
 …雪美ちゃんと古都美ちゃん、元気かなぁって思っとっただけやってー」

葉瑠は顔を離し、俯いた。
きっと、葉瑠も状況のわからない友人たちを思っているのだろう。
特に、教室を出る時に阪本遼子(女子七番)は不機嫌さを顕にして興奮状態だったし、平野南海(女子十四番)は自分で立ち上がることもできない程に憔悴しきっているように見えたので、一層心配しているだろう。

「…じゃあさ、みんなを…探しに行く?」

おずおずといった感じで、優人が声を上げた。
千世と葉瑠の視線を浴びた優人は、へらっと笑みを浮かべた。

「なんかさ、俺ばっかダチの状況わかってばっかでずるい…ってのも変だけどさ…
 結局俺は今迅しか信じられないけどさ、でもそれがわかってるだけマシだし…
 じっとしててもどうしようもない…というかさ、うーん…」

しどろもどろとする優人に対して、葉瑠がとても大きな溜息を吐いた。

「このヘタレ!!…って早稀ちーが言うのもわかるわー。
 『探しに行こうぜ、俺についてこい!!』とか言ったらどうなのさ」

「だってだって、葉瑠たちがそういう気持ちじゃなかったら俺空回りじゃん!!」

「何それ情けない!!」

「あー!! 葉瑠嫌わないで俺生きていけなくなるーッ!!」

「もー鬱陶しいなぁメソメソすんなっての!!」

優人と葉瑠のやりとりに、千世はふふっと笑んだ。
ああ、この感じ、何度も見たことがある。
教室の端からいつも見ていた、ムードメーカーの優人と葉瑠のまるで夫婦漫才のようなやりとり――日頃の2人のやりとりだ。
よかった、元気を取り戻してくれた。

「ほんなら、探しに行こ、みんなのこと。
 プログラムなんてあかんって思っとる人、きっともっとおるはずやもんね。
 会えたら、きっともっと元気になれるよ」

戦いたくない、どうしたらいいのかわからない。
だから、せめて、望むことをやりたい。

仲の良い子に会いたい、話をしたい、「プログラムなんておかしいよね」って言い合いたい――それがこの状況を打開することに何一つ結び付かないのはわかっているけれど、笑顔を浮かべていられることにはきっと結び付く。

「きゃっ、あたし千世のリーダーシップに惚れる!」「そんな、葉瑠ぅ…」、そんな2人のやりとりにくつくつと笑いながら千世は立ち上がり、荷物を持った。

雪美や古都美はどこにいるだろう、2人とも木々を掻き分けて道なき道を進む姿なんて想像できないから建物の中にいたりするのだろうか、そういえば古都美は虫がとても苦手で蟻が机の上を歩いていただけでも怖がっていたっけ――


ぱんっ ぱんっ


…え……?

突如、これまでに何度か聞いた破裂音が耳に届いた。
同時に、千世は二度背後からハンマーで殴られたような衝撃を受けた。
手にしていたデイパックがどさっと地面に落ち、その隣に千世は膝を付いた。

「荻野ちゃんッ!!!」

「千世、千世ぇッ!!」

女子の中で最も背が高く横幅もそれなりにある千世の大きな身体を、千世よりも小柄な葉瑠がなんとか支えてくれたので、千世はその場に倒れて顔面を強打するようなことはなかった。
しかし、腹部に開いた穴からは血液が溢れ出し、服に染み込み切らない血液はぼたぼたとアスファルトに落ちていき、血溜りはみるみる広がっていった。

「誰、誰なのッ!?」

葉瑠が叫んだ。
千世の背後、アスファルトを叩く踵の音が数種類聞こえた。
千世を支える葉瑠の手に、ぐっと力が込められるのがわかった。

「…また、アンタたち…なんだ…」

「どうして…なんで……なんでだよ…ッ!!
 そんなに、俺たちの…俺のこと殺したいのかよ、ヒデッ!!」

千世は目を見開いた(瞼が重い、目を開けることはこんなに難しかっただろうか)。
優人は確かに“ヒデ”と言った。
つまり、今千世の後ろにいるのは――

「違うよ優人、そんなわけないじゃないか。
 ただ、俺たちが行く先々に、優人たちがいる…それだけだよ」

悲しげに聞こえる柔らかな中性的な声――それは間違いなく、優人の親友である春川英隆(男子十四番)のものだった。
つまり、千世たちを襲ったのは、宍貝雄大の命を奪った第10班だ。
背中を向けている千世には確認できないが、きっと側にはチームメイトである望月卓也(男子十七番)・財前永佳(女子六番)・広瀬邑子(女子十五番)もいるだろう。

いや…今大事なのは、うちを撃ったんが誰かってことやない…
うちの、怪我の、具合や…

千世は左手で自分の腹部にそっと触れた。
一瞬で手が真っ赤に染まるほどに出血しており、それは全く止まる気配がない。
目を開けていることが苦痛だし、体の震えが止まらない。
5月末の夕方とはこれ程までに寒いものだっただろうか――いや、先程までこんな寒さを感じていただろうか。

「あ……あかん……」

声を出すだけでも苦労する。
身じろぎすると、葉瑠が千世の体重を支えきれず、千世はその場にどさっとうつ伏せで倒れた。
なんとか立ち上がろうとしたが、体が思うように動かない。
医学的知識なんて全くないが、今すぐに治療しなければ危険な傷だということくらいはいくらなんでもわかる。
しかし、今、救急車も救急病院もここにはないし、医者もいない。

「う…うち……しんだら……あかん…のに…っ!!」

リーダーの自分が[ピーーー]ば、優人と葉瑠を巻き込んでしまう。
リーダーの素質なんてないのに、2人を引っ張っていけないどころか、むしろ2人の足を引っ張るだなんて最低だ。
殺し合いなんてやりたくなくて。
けれども、その打開策は何もなくて。
ただ2人が笑ってくれたらいいな、だなんて、戦場において甘すぎる考えだった。
甘さと、近くに誰かが近づいていることに気付きもしない無防備さ――あまりにも不足していた危機感が、のんびりとして間の抜けている性格が、自分の命どころか仲間の命までも危険に晒してしまった。

「千世、しっかりして、千世ッ!!
 死なないで、お願いッ!!!」

葉瑠の声も、やけに遠く聞こえる。
せめて、謝らなければ。
謝ったって許してもらえるはずがないけれど。

「……っ」

最早、声も出ない。
謝罪の気持ちを届けることすらできないだなんて。
言葉の代わりに、千世の瞳から涙が零れ落ちた。

ごめん…ごめんね、相葉くん、小石川さん…
うちみたいなんがリーダーに選ばれてもて…巻き込んでもて…
せめて笑っててほしいとか思っとったくせに、うちのせいで笑っていられなくなるとか…ほんま、うち、最低なリーダーもどきやった……

雪美ちゃん、古都美ちゃん…お別れ、言えんかった、なぁ…
最低やった…罰…やろか……
華那ちゃん……もうすぐ、行くわ――

春川英隆(男子十四番)はベレッタM92Fを下ろした。
眼前では、英隆の放った銃弾を背中から浴びた荻野千世(女子三番)がアスファルトに血の池を作りながら倒れて虫の息となっており、小石川葉瑠(女子五番)が千世の名前を必死に呼び、相葉優人(男子一番)は瀕死の千世を見て震えていた。

ああ、晴れてこれで俺も人殺しになるんだね…

引き金を引いたのはこれで二度目。
一度目は幼馴染の財前永佳(女子六番)と親しく、英隆の親友の日比野迅(男子十五番)が大切に想っている水田早稀(女子十七番)が相手だった。
初めてだったからなのか、覚悟を決めたはずなのに迷いがあったからかはわからないが、弾は早稀の命を奪うことはなかった。
しかし、今回は違う。
千世の様子を見る限り、そう長くはないだろう。

見慣れぬ部屋で目覚め、これが班対抗戦という特殊ルールが設定されたプログラムだと知らされ、班のメンバーが幼馴染の永佳・広瀬邑子(女子十五番)と親友であり永佳と付き合っている望月卓也(男子十七番)だということがわかった時、英隆は優勝するために他のクラスメイトを殺める決意をした。
これは決めていたこと、覚悟していたこと。
しかし、人の命を奪う重圧というのはこんなにも重いものなのか。
酷く気分が悪く、心臓に重石を乗せられたかのような体の内側からの重みを感じる。
永佳は平然としているように見えたけれど、宍貝雄大(男子八番)を射殺した時には同じような重みを感じていたのだろうか。

せめて、最期をちゃんと見届けよう…
ごめんね、荻野さん…でも俺は…俺たちは、死にたくないんだ…


「ああ…あああ…」


震えた言葉を成さない声が聞こえ、英隆は視線を千世から外し――目を見開いた。
ただ体を震わせながら倒れた千世を見下ろしていた優人が、その手に黒く光る英隆のそれとは形状がかなり違う拳銃(英隆の知るところではないが、コルト・パイソンという名の回転式拳銃だ)を両手でしっかりと握り、その銃口を、千世に向けていた。

「優人……」

少し下がったところで事の成り行きを見守っていた卓也が今にも泣き出しそうな目をして優人を見つめていた。
本当なら「やめろ、何やってるんだ」と叫んで優人を力ずくでも止めたいのだろうが、自身が手を汚していないとはいえ加害者側にいるのだから、そんなことができるはずがない。
その隣では、邑子も顔色を青ざめさせて優人と千世を交互に見ていた。

「優人!?
 何やってんの、アンタッ!!」

葉瑠が叫んだ。
普段の優人であれば、大好きな葉瑠に一喝されれば怯んで「葉瑠ごめんー!嫌わないでー!」などと言って泣き真似をするのだが、優人は青縁眼鏡のレンズの奥にある一重の目を血走らせ、葉瑠の言葉には反応せずに小さく口を動かしていた。

「…たくない死にたくない死にたくない死なせたくない死なせたくない死なせたくない
 …ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…
 荻野ちゃん、ごめん…ッ!!」

次の瞬間、優人はコルト・パイソンの引き金を引いた。
千世の大きな体がびくんと跳ね、動かなくなった。
今、まさに、千世は死んだのだ。
味方であるはずの優人に止めを刺されて。

「うああぁぁぁぁああぁぁぁあッ!!」

優人はその場に頭を抱えて蹲り慟哭していた。
何度も何度も千世に対して謝罪の言葉を述べながら。

「…ゆ…優人……一体……」

自分の声はこんなにも虚ろなものだっただろうか、英隆自身が疑問に思う程に消え入りそうな小さな声を発した。
優人はその名の通り優しいヤツだ。
いつもヘラヘラして騒いでいるのだけれど、誰かと揉めるることが大嫌いで、揉めそうになる時にはいつも優人はそのヘラヘラとした笑いを浮かべて「無し無し、今の無し、ジョーダンだってばぁやだなぁ」とはぐらかして衝突を回避する。
揉め事を避けるためなら、やっていない罪を被る方がマシだと思っているような人種なのだ、優人は。
それなのに、そんな優人が殺人を犯した。
放っておけば英隆の罪になっていたはずなのに、わざわざ罪を被った。

…あれ……?

英隆は胸に手を当てた。
先程まで感じていた心臓を締め付けるような圧迫感が、和らいでいた。
もちろん、千世が命を落としたことについて胸は痛むのだけれど、先程までに比べたら明らかにその痛みは減っていた。

…ははっ、何だよ俺…
人殺しにならずに済んだ…そう思ってるんだ…
覚悟はできてるって思ってたのに、財前には『次は、俺がちゃんとやるから』とか言ってたのに、このザマか…

あまりの情けなさに、英隆は自嘲の笑みを浮かべた。
人の死を前にして笑うだなんて不謹慎極まりないことは重々承知しているが、頬の筋肉が引き攣り、表情を変えることができなかった。

「ハッ、何笑ってんのさ、英隆くん。
 優人が千世を撃ったのが、そんなに愉快?」

英隆は慌てて口元を手で覆い、嘲弄してきた葉瑠に目を遣った。
縁無し眼鏡の奥の吊り上がり気味の小さな目は酷く冷たくて、いつも教室で女子の中心で騒いで場を盛り上げていた時の姿が思い出せなくなりそうだった。
葉瑠の目に涙はなく、怒りの感情もない――その無表情が、恐ろしく思えた。
後れ毛も乱れもなくぴっちりと結われたお団子頭が視線の冷たさを更に増させているように見え、葉瑠に視線を向け続けることが怖かったが、葉瑠の視線から来る圧力が英隆に視線を逸らすことを許さなかった。

「…まあ、愉快だろうねえ。
 良かったね英隆くん、千世を殺した罪を優人が被ってくれたんだよ?」

心の内を読まれたかと錯覚するような葉瑠の的を射た指摘に、英隆は心臓を撃ち抜かれたかのような痛みを憶えた。

「春川、だっさ。
 女子に言い負かされて、超ダサい」

英隆の隣で今まで無言で様子を見ていた永佳が、ぼそっと呟いた。

「相葉が撃った理由、少し考えれば馬鹿なあたしにだってわかる話じゃん。
 荻野さんだったんでしょ、そっちのリーダー」

「…そっか、“下剋上ルール”…!」

英隆ははっとした。
この特殊プログラムのルールの1つ――リーダーが死亡した場合は班員も道連れとなるが、唯一例外になるのがリーダーが身内によって殺された場合で、その時はリーダーを殺害したメンバーが新しいリーダーとなる、まさに“下位の者が上位の者の地位や権力を脅かす”という意味を具現している“下剋上ルール”の存在を、英隆はようやく思い出した。
リーダーである自分に大いに関わる話だというのにそれが頭からすっかり抜けてしまっていた程に、英隆は殺人を犯すことに対して精神的に追い詰められていたことを改めて自覚し、覚悟の足りなさに溜息が漏れた。
放っておいても命を落としていたであろう千世を、味方である優人がわざわざ止めを刺す理由など、落ち着いて考えればたった1つしかないではないか――つまり、ルールに則り、自らと葉瑠が巻き添えを喰らうことを防いだのだ。

「だって…!!!」優人が泣き叫んだ。

「だって、死にたくなかったんだ、死なせたくなかったんだぁッ!!!
 こうするしかないじゃないか、他にどうにもできないじゃないかッ!!!
 葉瑠にはさせたくない、なら俺がやらなきゃ…俺が人殺しになるしか…ッ!!!
 うう…うあああああぁぁぁあぁぁぁぁッ!!!」

慟哭し過ぎて優人の声は掠れきっていたが、それでも泣き止むことはなかった。
命を奪い合うルールの下で、優人の下した決断は間違っていない、と思う。
そして、こんなにも悔やんで泣き叫ぶ優人は、泣いてプログラムに乗ることを嫌がった邑子や悩み過ぎて嘔吐した卓也と同じく、とても優しくて、優し過ぎて、プログラムには向かない人種なんだとも思う。
人を傷付けたというのに涙の一つも出てこない自分とは大違いだ。

葉瑠は小さく息を吐き、優人の隣に膝をついた。
普段は近付いてくる優人を軽くあしらっている葉瑠だが、優人の頭を撫でる手つきとその表情はとても優しかった。

「…ごめんね、優人、辛い思いさせて。
 撃ったのは確かに優人だけどさ、見てるしかできなかったあたしだって同罪だよ。
 千世を護ってあげられなかったんだから。
 …それでさ」

葉瑠は顔を上げ、英隆を睨んだ。
優人に向けていたものとは違う、敵意に満ちた冷たい表情――迅や早稀から向けられたそれは例えるならば炎のようだったけれど、葉瑠のそれは凍てついた氷のようだ――に、英隆は思わず後ずさった。

「アンタだって同罪だよ、英隆くん。
 アンタが撃たなきゃ、あたしたちは千世を失わずに済んだんだ。
 …いいや、もっと酷いよ。
 アンタは千世を死に追いやって、優人に人を殺させたんだからね。
 殺人だし、殺人教唆だよ。
 イケメンだからって、何やっても赦されるだなんて思わないでね。
 …そこで傍観してる邑子も永佳も卓也くんもだよ?
 アンタたちは4人揃って加害者なんだから。
 千世だけじゃなくて、雄大くんのこともある。
 少なくともあたしは、アンタたちを死ぬまで…ううん、死んでも赦さない」

葉瑠の言葉一つ一つが氷の刃となって英隆の胸に突き刺る。
言葉に殺傷能力があるのなら、英隆の体はは八つ裂きになっているだろう。
何か言葉を発しようにも、声が全く出てこない。
一言何か言えば、葉瑠から百の反撃を喰らって本当に言葉に心臓を射抜かれて死んでしまうのではないかと思えてしまい、言葉が詰まってしまう。
後ろから邑子の嗚咽が聞こえてくる。
親友の葉瑠にここまで責められて、相当ショックだろう。

「…ほんと、頭が良くて口も回る人って嫌になる」

言葉を発したのは、永佳だった。

「赦すとか赦さないとか…しょうがないでしょ、これ、プログラムなんだから。
 軍の人が言ってたじゃん、『殺らなきゃ殺られる』って。
 死にたくないなら、[ピーーー]しかないでしょ」

永佳もプログラムに乗りたくて乗っているわけではない――彼女の口癖を借りるなら、“しょうがない”から武器を手に取ったのだ。
冷たい言葉を放つけれど、永佳だって本当は優しい子だということは、幼い頃からの付き合いで十分に知っている。
今だって、周りの人に嫌な思いをさせるくらいなら自分が傷付くことを選んでプログラムに乗っている。
葉瑠の怒りを買いかねないこの発言も、葉瑠の怒りの矛先を英隆から自分へ向けようとしたものだ――とするのは英隆の思い上がりかもしれないが。

葉瑠は永佳に目を遣り、小さく笑んだ。
目は全く笑っていなかったけれど。

「永佳は、割り切ったんだね、そうやって。
 割り切るのは良いけどさ、割り切った者同士てドンパチしてほしいもんだわ。
 あたしたちは、仕方ないからって割り切ることはできなかったんだよ。
 死なずに殺さずに、どうにかできないかなって、そんな甘い考えしてたわけ。
 可能性はゼロじゃないっしょ、プログラムで脱出者が出たって話も聞くしさ。
 迅くんと早稀とか、きっと麗くんのグループとか、やる気じゃない人もいるの。
 あたしらはそういう人たちと結託するから、そっちはそっちでお好きにどうぞ」

「『うん、わかった。好きにする』…なんて言うわけないじゃん。
 生きるためには、他の班は全滅させなきゃいけないってルールだし。
 割り切れならさ、リタイアすれば?」

永佳は静かな声でそう言うと、鈍色に光る自動拳銃コルト・ガバメントを両手で持ち、ゆっくりとその銃口を葉瑠と優人へと向けた。
雄大を撃った時と同じく、その表情には迷いが感じられなかった。
それを葉瑠も感じ取ったのだろう、引き攣った笑みを浮かべた。

「へぇ、様になってるねぇ…
 成程…雄大くんを撃ったのは、永佳…かぁ」

「だったら、何?」

「逃げるッ!!」

コルト・ガバメントが火を噴くと同時に、葉瑠は立ち上がり優人の襟首を掴んでぶんっと腕を振るった。
優人はぐるんと地面を転がり、涙でぐちゃぐちゃになった顔を上げた。

「あ…葉瑠ッ!!」

銃弾は葉瑠の左腕を貫通しており、普段から身に付けているためにややくたびれた学校指定の臙脂色ジャージがじわじわと一層濃い色に変色し始めていた。

今度こそ…今度こそ、覚悟を決めて、俺もやらなきゃ…
財前一人に任せてたらダメだ…!!

意を決し、英隆はベレッタM92Fを構えた。
それを目の端で捉えた葉瑠が、脂汗を額に滲ませながら英隆の方に顔を向け、ハッと笑い、吐き捨てるように叫んだ。

「そう、撃つなら撃てばいいさ、重罪人がッ!!
 それで、アンタもろくな死に方せずに地獄に堕ちな!!
 邑子か永佳か卓也くんか…誰に止めを刺されるのがお望み!?」

英隆は目を見開き、反射的に千世を見遣った。
リーダーである千世が味方に殺されたのなら、同じリーダーである英隆にもその可能性が大いにあるということに、今更ながら気付いたのだ。
千世に銃を向けた優人の姿に、邑子を、永佳を、卓也を重ね、3人に銃口を向けられた自分の姿が脳裏に浮かび、体が硬直した。

「その口、マジで邪魔」

永佳が再び発砲したが、弾は葉瑠にも優人にも当たることなく、軽トラックの窓ガラスを貫いただけに終わった。

「うう…うわああああッ!!」

優人が叫び声を上げ、コルト・パイソンを震える手で構え、永佳に銃口を向けた。

引き金を絞りかけ――顔目掛けて何かが飛んで来たため、手で顔面を庇った。
葉瑠が落ちていた石を投げ付けたのだ。

「優人、それはダメッ!!
 “その2”だッ!!」

“その2”という謎の言葉に、英隆も永佳も眉間に皺を寄せた。
優人はその言葉を聞くと弾かれたように立ち上がり、荷物を掴んだかと思うと、踵を返して駆け出した。
葉瑠を護ろうとしていた優人が、葉瑠をその場に残して逃げ出したのだ。
しかし、呆気にとられている暇などない。
今度は葉瑠がその手に拳銃を握っていたのだ。

「…結局撃つんじゃん、小石川さんだって」

永佳の言葉に、葉瑠は鼻で笑った。

「遠慮なく撃たせてもらうよ、じゃあねッ!!」

言うが早いか、葉瑠は何の躊躇も見せず引き金を引いた。
刹那、英隆たちの視界は完全に奪われた。
正確には、急に視界全てが白く見えるほどに眩しくなり、反射的に目を閉じざるを得なくなった。
葉瑠のものらしき足音が遠ざかっていくのが聞こえるが、とても目が開けられず、その姿を追うことは叶わなかった。
訳がわからないまま、優人と葉瑠は英隆たちの前から姿を消した。
葉瑠が手にしていた銃は、優人に支給されていた偽銃セットの中の1つで、引き金を引くと指を離すまではカメラのフラッシュのような光が点き続ける“閃光銃”(平たく言えば、銃を模した明るすぎる懐中電灯)だということは英隆たちにはわからなかったが、とにかく、逃げられてしまった。

「…逃げられちゃった…か…」

英隆は小さく呟いた。
その声に安堵感が混ざっていたことに自嘲の笑みを浮かべた。
結局直接的に誰の命を奪うこともなかったことにほっとしてしまっている――こんなことではいけないと頭ではわかっているのに。

「…ヒデ」

愛称を呼ばれ、英隆は振り返った。
卓也が今にも泣き出しそうな顔をして、英隆をじっと見つめていた。

「…やっぱ、永佳やヒデに任せて見てるだけ…なんておかしい気がする、俺。
 葉瑠が言ってた通りだよ、ダイと千世ちゃんのこと、俺らみんな加害者だ…
 でもさ、実際手を汚すのと汚さないのは、違うと思う…
 だから、俺…も…その……やっぱ……」

「何ぐだぐだ言ってるの、卓也さん」

しどろもどろになっていた卓也の横にはいつの間にか永佳が立っていた。

「卓也さんにも春川にも邑ちゃんにも、別に期待してない。
 責められて固まったり、泣いたり、吐いたり…マジで邪魔。
 やっぱりあたしが全部やる、あたしは全然平気だし」

永佳はそう吐き捨てるように言うと、しゃがみこんで泣きじゃくっている邑子のもとへと向かい、その前にしゃがむと頭を撫でながら語りかけていた。
その様子を見ていた卓也は大きな溜息を吐いた。

「あー…情けないなホント…永佳だって平気じゃないくせに…
 彼女に無理させて護られてる彼氏って何なんだろう…」

「…卓也には手を汚してほしくない…
 それが財前の望みなんだから、卓也が自分を責めることはないよ。
 大切な人を護るためなら自分が犠牲になる…本当に、昔から変わらないな」

初等部の頃に比べれば捻くれてしまったように見えるけれど、中身は今も昔も変わらない――自己犠牲的な優しさは、“あの時”と同じだ。
そして、いつもそれを見ていることしかできない自分の情けなさも変わらない。
どうして今も“あの時”も、あの優しさの裏にある苦しさをわかっていながら、行動を起こすことができないのだろう――答えは簡単だ、どれだけ御託を並べてみても、結局は自分が傷付くことこそ何よりの恐怖だからだ。
なんて情けない。

「…たまに…ほんとたまになんだけどさ…
 ヒデって、もしかして、永佳のこと…好きなんじゃないのかなって思うんだよな…」

卓也の呟きはとても小さかったけれど、英隆の耳にはやけに響いて届いた。
“あの時”のことが反射的に脳裏に浮かんだので、全てを頭から追い出すように大きく息を吐いた。
あまりに大きな溜息に卓也がぎょっとしたので、誤魔化すように笑みを浮かべた。

「何言ってんの、それ財前に聞こえたら殴られるよ?
 俺はただの幼馴染、それだけ。
 邑ちゃんも財前も、俺にとっては妹みたいなものだよ」

「…やっぱり、そうなんだ。
 ごめんな、変なこと言って…あと永佳に殴られるから今のはなかったことにして」

「はいはい」

永佳を想う――そんなこと、あってはならない。
永佳は卓也と付き合っているのだし、そんな三角関係みたいなことはごめんだし、そもそも永佳にはその気は全くないはずだ。
苗字で呼び合い馴れ合わない距離感、それが“あの時”以来永佳が英隆に対して求めた唯一のことなのだから。
そう、だから、そんなことはあってはならないし、あるのなら死ぬまで隠し通さなければならない。

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年07月30日 (水) 02:36:56   ID: PLWUNwkg

途中に入ってきてた自作っぽい小説が気持ち悪すぎ。ネーミングセンス皆無、痛々しい割には面白くもない展開と台詞回し、どっかで見たようなキャラクターに加えてそれこそ出来損ないのラノベみたいなクドさ。
他にスレ立ててやれよ。
あ、本編の方はとても凝っていて面白かったです!

2 :  SS好きの774さん   2015年03月05日 (木) 21:05:05   ID: _wXrF3x7

↑それは荒らしがどこかからコピペしてるだけではないでしょうか。
内容に関わらず発言回数が多いIDを抽出してるのでしょうか?
本編が面白いのは賛成です。

3 :  SS好きの774さん   2017年02月17日 (金) 06:29:53   ID: V9nhsDBs

この鬼畜さ覗いたゲームブック感面白いなあ…

長く続けてるから途中からキャラおかしくなったけど好きにしたくなるだろうから仕方ないんだろうか。それにしても相変わらず素晴らしい1スレ目である。

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