【安価コンマ】ダンロンハザード ~始まりの絶望学園~ (28)



ダンガンロンパとバイオハザード系のクロスオーバーです。


本作品は壮大なネタバレをしています。
ご注意下さい。(ダンガンロンパゼロも含みます。)

安価に関してはスムーズな進行のため連続安価も一応ありとします。
ですがあまりよく思われないのでできるだけひかえて下さい。
また、極力努力しますが場合によっては安価下となるときもありますのでご了承下さい。


それでは遅筆&駄文に抵抗のない方のみどうかお付き合い下さい。



では……



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PROLOGUE ゼツボウのハジマリ














◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

北地区 旧校舎 地下

「俺は…俺は終わらせなきゃいけないんだ…」

真っ赤に染まった腹部を押さえながら、松田は真っ直ぐな目で目の前の《彼女》を見つめていた。
《彼女》は何もかも分かっているかのように笑みを浮かべている…。

「なんだよ…全部お前の作戦通りで俺はお前の手のひらの上にいたってわけかよ…」

遠退き始める意識の中で松田は必死に立っていた。
それを見つめる《彼女》の表情はやはり変わらない。
戦慄するような奇妙な笑みを浮かべつづけている。

「そうだろ…?――江ノ島盾子」

「うぷぷぷぷ…せーいかーい!お姉ちゃん説明してあげてよ!」

「…そうだね。今回の件は全部盾子ちゃんの作戦通りだね。色々イレギュラーはあったけど盾子ちゃんは自分を巻き込んでまで暗躍したんだよ。」

戦刃むくろは淡々と説明する。
それを聞いた松田は自然と視線を床に向けた。

「まて、だがひとつだけわからない…!何でわざわざこんな面倒なことを仕組んだりした?…お前ならこの程度の問題、一人でやってのけたはずだ…なんでっ…」

松田は《彼女》を再び見つめる。


そして《知らなければいい領域》に踏み込んだ。





















―――俺を…お前を想い続ける俺を…ぜ、絶望させるためか…?


その言葉を聞いて《彼女》はようやく動く。
そっと伸ばしたその手が―――松田の頬に触れる。
松田を愛でるような手つきで、手についた血を塗りたくるように彼の頬を撫でた後、その耳元にゆっくりと顔を寄せ――囁いた。

――教えてあげる

優しげな口調。
愛をささやくような口調。
松田が愛しい《彼女》が戻ってきたかのように感じてしまうほどの口調。

――しかし、それはすぐに豹変した。

「はぁあ?何いっちゃってんのアンタ?なんでアンタのためにわざわざこのアタシがそんなクソ面倒なことしなきゃいけない訳?何のぼせちゃってんの?」

突き飛ばすように松田から離れる《彼女》。
松田は――絶望していた。

「そうかよ…やっぱりそうだったのかよ…」

しかし、絶望の底へ落ち始めながらもその弱々しい視線だけは《彼女》をとらえ続ける。
それは以前の《彼女》に向けていたような視線ではない。






―――やっぱり…俺が終わらせないとな。

松田はズボンのポケットから注射器を取り出した。
中には透明な液体が入っている。

「…なによそれ?ここで自殺でもしちゃうつもりですかぁ?そんなことしなくてもアンタは出血多量で死ねますから!うぷぷぷぷ!」

《彼女》は残酷な笑みに顔を歪める。
無慈悲な視線が松田にねっとりと絡み付く。

―――だからいってんだろ…?俺が…終わらせるってな…

弱々しく吐かれた台詞とは裏腹に勢いよく注射器は彼の太ももへと吸い込まれていく。

――ブスッ!

注射器の中身がすべて押し込まれたところで松田はその場に崩れ落ちた。
何かを喋ろうと必死に口を動かす。
が、松田の口から吐きでてくるのは、言葉ではなく鮮血ばかりだった。
それがさらに辺りを真っ赤に染めていく。
松田が伝えようとした言葉が何であるのかはわからない。
だが、分からない絶望に《彼女》は身を震わせていた。
そんな《彼女》を最後まで見つめ、腕を《彼女》の方へ精一杯伸ばしたまま、松田夜助は終わった。

すべてが終わったのを確認したあとで、江ノ島盾子はゆっくりと彼に近づいた。
そして息絶えたばかりの彼の顔を覗き込む。
ただ眠っているだけのような死に顔を見つめ続ける。
あんなに大好きだった人。
あんなに大切だった人。
あんなに特別だった人。
そんな存在を死に追いやった。
しかし、それは―――江ノ島がずっと望んでいたことだった。
自らの絶望のために自らの最も大切なものを壊す。

「…ああっ!最っ高じゃないいいいいいッ!」

それは想像以上の絶望だった。

「…ありがとう。お陰でたのしめたよ。」

そう呟くと、江ノ島盾子は目に涙を浮かべながら踵を返した。
だが、それに答えるように


























――ヴヴヴヴヴヴゥッ…



























低い唸り声が響く。
江ノ島が振り返るとそこには変わり果てた姿の松田夜助が立っていた。



「盾子ちゃん危ないっ!」

戦刃の警告より先に江ノ島は反射的に《先ほどまで松田であった何か》の攻撃を避ける。
だがすぐに2撃目が江ノ島を捉える。

「―――盾子ちゃん!」

だが瞬時に間に入った戦刃がそれをサバイバルナイフで受け流す。
その必死の防御を嘲笑うかのように目の前の化け物はすぐに次の攻撃準備に入り始める。
背中から2本の触手のようなものを生やした松田の様子はもはや人間には見えない。
流石の江ノ島もこの状況をすぐには受け入れられなかった。
大好きだった松田が変わり果てた姿になって自分を攻撃してくる。
目に涙をためながらも、しかし絶望の象徴たる彼女は揺らがない。

「たのしませてくれるじゃなああああい!」

江ノ島は歓喜の叫びをあげる。

「それでこそアタシの松田君だわあああ!最後までアタシをこんな形で絶望させてくれるなんて!」

江ノ島にはもう目の前の《獲物》しか映っていない。
彼女は先ほど松田を刺し殺したナイフを拾いあげる。

「化け物でもかまわない!もう一回腹かっさばいてぶっころしてやるよぉぉ!」

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

☆ちゅーとりある☆

ここからは安価コンマによる戦闘です。

基本的に《.32》なら《3》をコンマ以下1桁、《2》をコンマ以下2桁 と表します。
1回の攻撃で与える基礎ダメージ(武器ありのとき)は《2》です。

コンマ以下1桁目はダメージ判定です。
基本的に奇数でプレイヤーがダメージを受けます。
また、《4》《9》がでると武器損壊でダメージが半減します。

コンマ以下2桁目は急所判定です。
これは素数で攻撃にクリティカル判定がつきます。(2倍)
ですが、コンマ1桁目が奇数。すなわちプレイヤーダメージ判定の時、この急所判定(コンマ以下2桁目が素数)の場合、ダメージクリティカル判定がつきます。(ダメージ2倍)

また各操作キャラには能力があり、それぞれコンマに影響を与えます。

また各キャラにはHPがありそれに基づいて被ダメージにおける感染率が上昇します。感染率が100%になるとそのキャラは死にます。

まあ、実際にやってみたほうが早いのでやってみましょう。色々ぐちゃぐちゃですみません。理解してコンマとりたいひとだけよくよんでください。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

捕捉:本SSでは回復アイテムはありません。
よってある条件下でなければ感染率を下げることはできないので悪しからず。(特性でのみ下げられる)
なので感染率が80%近くなったら防御に徹して他のキャラに討伐を任せるのも手です。

enemy side

松田 HP12


friend side

戦刃むくろ
《超高校級の軍人→武器損壊無効・防御でのダメージ半減》

感染率0%


江ノ島盾子
《超高校級の絶望→急所判定拡大(コンマ2桁目が4と9以外すべて急所判定)》

感染率0%



コマンド

1.攻撃
2.防御(被ダメージにおける感染率上昇半減)


戦刃の行動 安価下1~3
江ノ島の行動 安価下3~6




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

1

1

1

2

思ってたより無理ゲーだったので松田のHPを12→6へ変更。
安価下


今のところ
>>14 3→被ダメージ
1→ダメージクリティカル回避

>>15 3→被ダメージ
8→ダメージクリティカル回避

>>16 1→被ダメージ
4→武器損壊、ダメージクリティカル回避


戦刃 感染率 15%


>>17 4→攻撃成功
5→江ノ島の能力発動!クリティカル

>>18 防御 6→ダメージ回避成功


江ノ島 感染率 0%

松田 HP2

用事があって早く投下したいので>>19を採用


>>19 8→攻撃成功
2→江ノ島の能力発動!クリティカル!


RESULT

戦刃むくろ 感染率 15%

江ノ島盾子 感染率 0%


撃破成功!~congratlation!~


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

―――バキッ!

江ノ島の激しい蹴りが腰に入ると同時に松田はふっ飛び、地鳴りのような轟音と共に壁に激突する。
あたりが激しい砂ぼこりに包まれたが、そのなかでまだ動いている影を江ノ島は確認した。

「あー。まだやれてないねー。こりゃ。」

早くもこの状況に飽き始めた江ノ島は攻撃の手応えのなさにうんざりし始めていた。

「…銃。もってくればよかったね…。」

「バカじゃないのアンタ。こんなとこでぶっぱなしたら目立っちゃうじゃない。アホなんですか?死にたいんですか?」

「いや…盾子ちゃん、あれだけ派手な攻撃してそれは…。」

戦刃は口ごもる。
隣には強烈な目線で睨み付ける妹がいた。
「あー!飽きた!お姉ちゃん松田君片付けといて!アタシは松田君があんなになった原因っぽいこの薬調べてくるから。」

江ノ島はいつの間に手にいれた松田の注射器をまじまじと眺めている。

「…ちょつ!盾子ちゃん?…っ!」

再び松田の攻撃が始まる。
人間には無い不規則な動きに戦刃は苦戦を強いられていた。
そしてその最中ふと振り替えると、そこに江ノ島の姿はなかった。


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

南地区 学生寮

「うぷぷぷぷ。松田君があれほどやってくれるとはね。」

「ところでこの薬はなんなのでしょうか」

「ア゛ー!なんでこんなめんどくせぇことしなくちゃなんねぇんだよっ!それに残姉はどこいったんだよ!あのクソがっ!」

数分おきに口調をかえながら彼女は苛立っていた。
よくわからない松田の残した薬品とあれ以来行方がわからない姉。
あの日、姉に松田を任せた江ノ島は一度学生寮に戻ったあと再び様子を見に、旧校舎へ舞い戻ったのだった。
しかし、そこには姉や松田の姿どころかついさっきまで行われていたはずである戦いの形跡すら残ってはいなかった。

―――残姉ちゃんもたまにはやるじゃん。

あの時はこれで納得した。
どうせ姉が後片づけしてくれたのだろう。そのうち帰ってくる。

だが、今は違った。

――あの残念な姉にそんな器用なことが出来るだろうか?

そう考えれば考えるほどおかしいのだ。
そして事実戦刃は帰ってこない。

「まぁいいや。いてもいなくてもかわんないしね!アタシの計画は完璧!」

江ノ島はそう呟くと――――今度は窓の外に目をやった。


そこには例のパレードがみえる。
江ノ島がまいた絶望の種。

――本科のみんなはどんな気持ちでこれを見てるかな?
――希望の終わりを感じてるかな?

そこで江ノ島は窓の外から目をはなすと、張り切ったような声を上げた。

「さーてと、テンション上がってきたし、そろそろ登校しましょうか!残姉はいないけど久しぶりに会うクラスメイトたちが待ってるしね!」

そして江ノ島盾子はつかの間の学園生活へと戻っていく。
この先に絶望を食い潰す絶望が待っているとも知らずに…


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇





















PROLOGUE ゼツボウのハジマリ ~END~













☆ものくまげきじょう☆

モノクマ「なんだよっ!なんだよっ!ひとがいなさすぎるよ!たしかに地の文ばっかで稚筆で読みずらかったかもしれないけどさぁ…」


モノクマ「これは仕様なんだよっ!」


モノクマ「プロローグは第3者視点で描くことで客観性をもたせたのと、あくまで皆にシステムをわかってもらうためっていうのと、物語の導入なんだからね!」


モノクマ「僕だって地の文は苦手なんだよ!でも大丈夫!次回からは地の文は少なめになってSS風に変わるから!」


モノクマ「では次回の更新までご機嫌よう…」



※次回の更新は金曜日か土曜日の夜を予定しています。システムもわかりずらくややこしいかもしれませんがお付き合いのほどよろしくお願いいたします。

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