石丸「服装検査だ!!」 (51)

・ダンガンロンパ1、2のネタバレがあります
・ゼロは未読です
・捏造が多分に含まれます
・キャラ崩壊注意
・短いです

以上です。投下していきます。

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石丸「おはよう!! 今日も良い朝だな苗木君!!」

苗木「あ、おはよう石丸クン。良い天気だね。校門の前に立ってるってことは……今日は何かの検査?」

石丸「うむ 、今日は服装検査だ!! もうすぐ新しい門出を迎えるのだから、この機会に服装をきちんと見直すのも良いと思ったのだが……ふむふむ、苗木君はいつも通りキチンと制服を着ているな。感心だ! さぁ、この門をくぐりたまえ!」

苗木「ははは、ありがとう。でもそれじゃあまるで、ゲームに出てくる門番みたいだよ石丸クン」

石丸「門番、いい響きではないか!! ふむ、気に入ったぞ。僕はいまこの瞬間から、風紀を乱す輩を一切校門に通さない門番になろう!!」

苗木「頼もしいね。……本鈴までまだまだ時間あるし、僕もここで石丸クンの仕事ぶりを見学していこうかな」

石丸「それは本当かね! 苗木君がサポートについてくれれば百人力だ! 是非お願いしよう!」

苗木「あはは、ありがとう」

苗木(サポートするとは言ってないんだけど……まぁいいや)

苗木「あれ、さっそく誰か来たみたいだよ」

石丸「どうやらそのようだな!!」

桑田「うぃーす……げ、イインチョが居るってことはなんか検査やってんのか。……なんで苗木までいんの?」

石丸「おはよう桑田君。 今日は服装検査だ!」

苗木「おはよう。でも、これといって変なところはないよね。僕はちょっとした手伝いだよ」

桑田「あー、服装検査か。なら良かった。俺は制服改造とかしてねーし」

石丸「うむ、良い心がけだな! よし、合格だ。通ってくれたまえ!!」

桑田「あいあい。朝から大変だなオメーも」




苗木「……ねえ桑田クン、ちょっと待って」

桑田「ん?」

石丸「どうしたのだ苗木君」

苗木「『服装検査か。なら良かった』……桑田クンは確かにこう言った。ってことは君は今、服装以外を検査されると何か困ることがあるのかな?」

桑田「……お、おい、何言ってんだよ苗木」

石丸「……なるほど。鋭い指摘だ苗木君。流石だな」

苗木「いや、ちょっと気になっただけだよ……ねえ、どうなの? 桑田クン」

桑田「いやいやちょっと待てって!! 何だよ急に!! 俺は【何にもやましいものなんて持ってねー】っての!!」



苗木「それは違うよ!!」


BREAK!!


桑田「んなっ!?」

苗木「僕はまだ『服装以外の検査』って言っただけだ!! 桑田クンなら頭髪検査だって十分危ういはずなのに、いきなり『やましいものは持ってない』だなんて、そんなの自分からやましいものを持ってるって宣言したようなものだよ!!」

石丸「なっ、なるほど!! 素晴らしい推理だぞ苗木君!!」

桑田「いっ、いや、おかしーって!! 普通検査って聞いたら持ち物検査だろーが!! そんなでたらめで疑われてたまるかよ!! あとこれ地毛だかんな!!」

苗木「そうやって焦ってるのが証拠だよ桑田クン!! さあ白状するんだ!!」

桑田「うっせーアホアホアホ!!」

石丸「よし!! そうまでして否定するなら、疑いを晴らすために君のカバンの中身を改めさせてもらおう!!」

桑田「……アポ?」


苗木「本当にやましいものを持っていないなら見せられるはずだよ!」

桑田「……ケ、ケーサツみてーなこと言ってんじゃねーぞアホ!! ぜってー見せねーからな!!」

石丸「仕方ない。ここまでくればもはや問答無用!! さぁ、観念したまえ!!」ガバッ

桑田「うわっ!! おいやめろっ!! ちょっ、どこ触ってんだてめっ、このっ!!」

石丸「今だ苗木君! 彼のカバンを!!」

苗木「合点承知!!」

桑田「うわあああっ!! 汚ぇぞオメーら!! アホオオオオオオッ!!」




石丸「……桑田君」

桑田(正座)「……ハイ」

石丸「何だね、これは」

桑田「……エロ本です……」

石丸「何故高校生の君がこんなものを所持しているんだね」

桑田「か、河原で拾ったんだよ……」

苗木(拷問だ……)

石丸「……まぁ、桑田君も年頃の男子だ。僕にだって気持ちはわかる。所持していることへは何も言うまい。……だがしかし!! 神聖な学び舎にこんなモノを持ち込もうとするなど言語道断!! 何故こんなことをしたんだ!! 答えたまえ!!」

桑田「いや、それが……昨日昼休み大和田と不二咲と話しててさ……」

大和田『桑田ぁ』

桑田『ンだよ』

大和田『最近よぉ……こう、自分の手持ちだけじゃ物足りなくなってきたっつーかよー……』

不二咲『手持ち……?』

桑田『何言って……あー、なるほど』

不二咲『え、ど、どういうことぉ?』

大和田『つーわけでよ、お前のいくつか貸してくんねぇか』

桑田『オッケ。そん代わりお前のも貸してくんね?』

大和田『交換だな。いいぜ』

不二咲『ふ、二人とも無視しないでよぉ……』

桑田『不二咲は知らなくてもいーの!』

大和田『そういうこった。じゃ、今度実家に荷物取りに帰る日あんだろ。あの日に全部見せ合おうぜ』

桑田『りょーかい!』

不二咲『ひ、ひどいよぉ……』

桑田「っつーことがあったんだよ……つーか!! これから学園の中で生活すんのにエロ本の一つも無いとかキツすぎんだろ!?」

苗木(不二咲さん天使)

石丸「ふむ、 兄弟も一枚噛んでいるというわけか……それにしても、君のいうことも一理あるな。変に抑圧されて更に風紀が乱れては元も子もあるまい」

桑田「そうそう、そーゆーこと。てなわけでもういいだろ? 解放してくんね?」

石丸「いーやダメだ。君はこの後生徒指導室できっちり指導させてもらう」

桑田「はあああああっ!? 」

石丸「いくら非常事態とは言えど校則は校則!! 教室にも逃がさん、僕の業務が終わるまで此処に居るんだ!!」

苗木(なんか気の毒になってきた……ごめんね桑田クン)

苗木「あ……噂をすればなんとやらだね。大和田クンが来たみたいだよ」

石丸「む、不二咲君も一緒にいるようだな!」

大和田「うっす兄弟。苗木に桑田も居ンのか。何やってんだ?」

不二咲「おはよう皆」

石丸「おはよう二人とも!! 今日は服装検査の日だ!!」

大和田「あー、そういや昨日言ってたな。今日は普通に着ててよかったぜ」

苗木「夏だと基本制服は着てこないもんね、大和田クン」

大和田「あんなもん暑くて着てられっかよ」

不二咲「タンクトップ一枚だったりするよね。僕もタンクトップが似合う体つきになりたいなぁ」

桑田「ははっ、死ぬほど筋トレするしかねーな」

石丸「トレーニングなら僕もいつでも手伝うぞ!! ……ところで兄弟。少し……カバンの中を見せてくれないか?」

大和田「……あ? 今日は服装検査で、持ち物検査じゃねーんだろ? 急にどうしたんだよ」

石丸「その通り、今日は服装検査の日だ。だが、此処にいる桑田君から少し妙な話を聞いたものでな」

大和田「……っ! 桑田ぁっ!!」

桑田「オメーも道連れだこのアホっ!!」

不二咲「ふ、二人とも、急にどうしたの?」

大和田「兄弟、ちょっと待てよ。オメェは俺よりこんな奴の言うことを信じるってのか!?」

桑田「誰がこんな奴だ!!」

石丸「兄弟、僕だって君がそんな物を学園に持ち込むつもりだなんて信じたくはない。信じたくはないが……これも風紀委員としての務めなのだ!! 大人しくカバンを渡してくれ、兄弟」

大和田「……俺のカバンには何にもやましいものは入ってねえよ。だから渡さねえ」

石丸「兄弟、それが本当なら僕に見せても問題はないはずだ」

大和田「プライバシーってものがあるだろうがよ。それとも、希望々峰学園の超高校級の風紀委員サマには他の生徒の個人情報を覗き込んで漁る趣味でもあんのか?」

石丸「見苦しいぞ兄弟。漢なら潔く見せてしまえばいいではないか」

大和田「……オメー良い加減にしろよ」

石丸「……君こそその辺にしておくんだな。いくら相手が君だといえど、風紀を乱す者には然るべき処置を取らねばならない」

不二咲「ふ、二人ともやめてよぉ」

苗木「大和田クンも石丸クンも一旦落ち着こうよ、ね?」

桑田「やれー!! やっちまえー!!」

苗木「ひっぱたくよ桑田クン!!」

大和田「……ちっ、もういいわめんどくせー。わーったよ。認める。俺のカバン見せりゃいいんだな?」ポイッ

石丸「うぉっ……と。いきなりカバンを投げないでくれたまえ! ……まぁしかし、やはり兄弟は潔いな。そういうところは素直に男らしいと言わざるをえない」

大和田「うだうだ言ってねーで早く確認しろってんだ」

石丸「うむ。では早速……」ガバッ

石丸「っ!?」

桑田「どれどれ、俺にも見せてみ……!?」

苗木「うわっ、凄い量だね……いや、ちょっと待ってこれって」

大和田「苗木ィ。それ以上口にしたらバターな」

苗木「バター!? バターって何!?」

不二咲「な、なに? 何が入ってるの? 僕にも見せてよぉ!」ピョンピョン

桑田「うおお……俺はこんなえげつねえもんを借りようとしてたのか……!?」

苗木「す、すごいね。よく手にいれたねこんなの……」

大和田「ちっ……だから見つかりたくなかったんだよ、クソ」

石丸「ぼっ、没収だっ!!こんなもの!! 風紀が乱れるっ!!」

大和田「ああっ!? オメーそんなこと言ってテメェのもんにしようとしてんじゃねえだろうな!!」

不二咲「み、皆無視しないでよぉ……」

石丸「と、とにかく!! 二人とも後で僕と共に生徒指導室へ行くのだ!! いいかね!?」

大和田「ちっ、しゃーねーな」

桑田「くっそー、こんなはずじゃなかったのに」

不二咲「結局教えてくれないし……」

苗木(拗ねてる不二咲さんかわいい)

大和田「あ? なんだよ不二咲、そんなに知りてーのか?」

石丸「こ、こら兄弟。不二咲君にそんな……」

大和田「ただのエロ本だっつーの。よかったら今度貸してやんよ」

石丸「兄弟!!」


不二咲「えっ、えろっ……!? か、貸してもらっても、いいの?」

大和田「ったりめーだろ」

石丸「こらっ! 兄弟!! いい加減にしたまえ!!」

大和田「冗談だよ冗談」

苗木(恥ずかしがる不二咲さん可愛……あれ、今会話が若干おかしくなかった?)




苗木「そろそろ時間だね。もう引き上げようか?」

石丸「待ちたまえ。もう一組姿が見えている。彼らを検査してからにしよう」

苗木「了解」

桑田「……ん、おい大和田、あれって……」

大和田「お、ありゃ左右田さんじゃねーか。横に居るのは……なんだありゃ」

左右田「おー、桑田に大和田じゃねーか。朝から何してんだ? こんなとこで」

田中「ふん、ここにいる俗物共は貴様の式神か何かか、左右田よ」

左右田「あー、二人とも気にすんな。こいつ頭おかしーんだわ」

桑田「左右田さん久しぶりー!」

大和田「この前はバイク見てくれてあんがとな。助かったぜ」

左右田「おう、いいってことよ」

苗木「不二咲さん、この二人誰?」ヒソヒソ

不二咲「一つ上の先輩だよ。今二人が話してるのが、『超高校級のメカニック』の左右田さんなんだぁ。……隣の人はわからないや、ごめんねぇ」ヒソヒソ

苗木「そうなんだ……ありがとう」ヒソヒソ

田中「さて、左右田の眷属達よ。何故こんな所に群れている? よもや我が覇道を邪魔する気か!」

桑田「……なんて?」

苗木「あー、えっと、今日は服装検査なんです」

大和田「よく解読できたな苗木」

左右田「げっ、服装検査だってよ田中。俺らモロアウトじゃねえか」←ツナギ

田中「ふん、俺様の闇の衣を愚弄する気か貴様」←改造ジャケット 魔犬のイヤリング等々

桑田「あれ、そういやイインチョは?」

石丸「」

不二咲「あまりの制服無視っぷりに固まってるよぉ……」

苗木「い、石丸クン! 大丈夫っ!?」

石丸「……ハッ!? せ、先輩方っ!! いくらなんでもその格好は見過ごせません!! 早急に家に戻って着替えてください!!」

左右田「はあああっ!? 俺ん家こっからすげー遠いんだぞ!! ぜってーヤダ!!」

田中「ふっ、これも因果律の定めか……しかし俺様は抗ってみせよう。この田中眼蛇夢の行く末を阻む者など存在してはならんのだ!!」

石丸「いいや!! 絶対に帰ってもらいます!!」

大和田「おい桑田。今のうちにずらかろーぜ」ヒソヒソ

桑田「え、いいの? いや俺はいいけど。お前のプライド的な意味で大丈夫?」ヒソヒソ

大和田「兄弟に捕まるくれーなら俺は漢らしさを捨ててでも逃げる」ヒソヒソ

桑田「マジで? そんなにやべーのあいつ」ヒソヒソ

石丸「こらっ!! そこの二人!! 何をこそこそと話しているのかね!!」

大和田「ちっ、見つかっちまった」

左右田「おい田中、なんだかわかんねえが今のうちに校舎ん中入っちまおうぜ!!」ダッ

田中「ハッ!! 俺様に命令するとは片腹痛いわ!!」ダッ

左右田「とか言いながらちゃんとついてくんのな!!」

石丸「ああっ!! 今度は先輩方がっ!! ぐっ……仕方ない!! 苗木君!! 兄弟達を頼んだぞ!! お待ちください左右田先輩!!」ダッ

苗木「え、ええっ、僕!? ちょ、ちょっと待ってよ石丸クン!!」

大和田「よっしゃ桑田チャンスだ行くぞっ!!」

桑田「おうともよっ!!」

苗木「わああっ! ダメだよ!! 待ってってば二人とも!」

不二咲「ふふ、なんだか平和だねぇ」

江ノ島「いやほんとに」

不二咲「……ふえっ!? え、江ノ島さん、いつから……!?」

江ノ島「いやいや、今来たとこ。というわけで不二咲ちゃん、このドタバタ学園コメディは何?」

不二咲「え、えっと、話せば長くなるんだけどね……」

大和田「てめっ、苗木離せこの野郎!! オメー一体どこにそんな力隠し持ってやがった!?」

桑田「俺ら二人掛かりでもびくともしねえとか超人すぎっぞ!?」

苗木「知らないよそんなの僕が聞きたいよ!! あっ!! 江ノ島さんおはよう!! 今日もびっくりするくらい制服無視してるね!! 石丸クン!! ここにも一人罪人がいるよ!!」

<リョウカイダナエギクン!

<ナンダコイツバケモノジャネエノカ

<バカナッ、オレサマガオクレヲトルダト!?

大和田「おいおい! 左右田さん捕まってんじゃねえか!!」

桑田「囮作戦完璧に失敗かよ!!」

不二咲「あはは……もう本鈴鳴っちゃうんじゃないのかな……」

江ノ島「もうあれ苗木も石丸に洗脳されちゃってんじゃないの?」

不二咲「かもね。ふふ、でも、本当平和だよね。……世間がどうなってるかなんて、忘れちゃうくらいに」

江ノ島「ほんっとだよねー。危機感足りないんじゃない? とかアタシが言っても説得力ねーか!」

不二咲「そ、そんなことないんじゃないかな……」

江ノ島「まあなんにしても……みんな幸せそうに笑ってんじゃん」






江ノ島(……この顔がどんな風に絶望に歪むのか)

江ノ島(考えただけでたまんない……っ!!)





江ノ島「さってと、じゃあアタシも見つかる前にさっさと逃げちゃおーっと。じゃあね不二咲ちゃんっ」ダッ

不二咲「えっ、あ、うん。またねっ」

<マチタマエエノシマクン!!

<ウワッキモチワルッナンデソンナニハヤイノアンタ

<アアッ!! オオワダクンガニゲタヨイシマルクン!!

<アバヨクワタ!!オメーノコトハワスレネエ!!

<コノバターコーンガアアアア!!


不二咲「ふふ、平和だなぁ……。見ていて凄く幸せな気分になるね。こんな日が、ずっと続けばいいのに────






────────







あれ?





なんだろう

なんで僕、こんなこと





……

ああ、そうか──






そういう、ことだったんだ──








──死体が発見されました。






以上です。
投下してみると思った以上に短くて若干動揺しております。
お付き合いくださった方々、ありがとうございました。

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