貴音「響、ぽっきいげえむをしましょう」 (20)

響「ど、どうして?というか貴音はポッキーゲームが何かわかってるの?」

貴音「ええ、存じていますよ」

響「わかった上で言ってるの…」

貴音「やりましょう響、私は響とやりたいのです」

響「うう…一回だけなら」カァァ

貴音「ありがとうございます」

貴音「では早速、私からいきます」

貴音「やあ!」ガバッ

響「ええ!?」

響「ちょ、ちょっと貴音何してるの?」

貴音「ふぉっふぃーへーむへす」モゴモゴ

響「ごめん、何言ってるかわかんないや」

貴音「ぽっきいげえむですよ、響」

響「あー、えっとね貴音、たぶん貴音は勘違いしてるぞ」

貴音「なんと」

響「ポッキーゲームっていうのは、ポッキーを二人で端から食べてくっていうゲームなんだ」

貴音「それは真ですか」

貴音「その様な面妖なゲームだったとは…」

貴音「どちらがより多くのぽっきいを頬張れるかを競う遊びではなかったのですね」

響「むしろなんでそう思ったの…」

貴音「…では響、その正しいぽっきいげえむをしましょう」

響「ええ、まだやるの?」

貴音「はい、これまでのが間違いだとわかった以上正しいぽっきいげえむをしなければなりません」

貴音「なので響!ぽっきいげえむをやりましょう!」

響「うう、ほんとに一回だけだからね」カァァ

貴音「では早速」スッ

貴音「!」

響「今度は何?」

貴音「大変です響、端から食べていくとどちらか一方のちょこれいとが少なくってしまいます」

響「それくらいいいよ、自分がチョコの少ない側から食べるからさ」

貴音「いいのですか?」

響「いいから、はやくやろ」

貴音「ありがとうございます」

貴音「では」スッ

貴音「!」

響「もう、どうしたの?」

貴音「これは最後どのようにして終わるのでしょう」

響「それは、えっと…」

響「やってみたらわかるんじゃないかな」

貴音「響も知らないのですか?」

響「もーいいでしょ別に!はやくやろう!」

貴音「ふふ、そうですね」スッ



響「じゅ、準備OKだぞ」

貴音「では」

貴音「」カリカリカリ

響「え、はやっ!貴音!?」

貴音「はて、どうかしましたか?」ピタッ

響「はやすぎるよ!自分まだ口もつけてなかったぞ!」

貴音「はっ!これは申し訳ありません、ついうっかり…」

響「もう…」

貴音「次はゆっくりやります」


貴音「では」スッ



響「じゅ、準備OKだよ」

貴音「いきます」

貴音「」カリカリ

響「」カリカリ

貴音「!」ピタッ

響「…」ピタッ

響(ここからどうしよう)

貴音(どうするのが正解なのでしょうか)

響(このままいくと貴音と…)カァァ

貴音(なんという生殺しなのでしょう)

貴音(はっ!ちょこれいとが体温で…!)

貴音(仕方ありません)

貴音「」ガシッ

響「!?」

貴音「」カリ ブチュー

響「!?」ジタバタ

貴音「ふう」プハッ

響「た、貴音!?」カァァ

貴音「美味でしたね、響」ニコッ

響「あ、うあ…」

響「な、なんで急にキ、キスしたの!」ポカポカ

貴音「ああするしかなかったのです、でなければちょこれいとが…」

響「チョコのためだけに!?うう…」

貴音「そ、それほどに辛く感じるとは思ってなくて、申し訳ありません」アタフタ

貴音「響、これで許してもらえるとは考えてませんがこのぽっきいを…」

響「…うん」

響「…」ポリポリ

貴音「本当に申し訳ありません…」



響「…」ポリポリ

響「…えっとね、貴音」

響「さっきのは急だから動揺しちゃっただけで、別にその…嫌だった、とかでは…」ボソボソ

貴音「響!」パァ

響「だから、急にじゃなかったら別にいいかなって…」ボソボソ

貴音「…」ガサガサ

貴音「では改めてもう一度ぽっきいげえむをしましょう!」スッ

響「でもほんとに、次で最後だからね!」

おわり

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