ミカサ「ここは、どこ?」(184)

ミカサ「…部屋?」

起きると私は、薄暗い部屋にいた
うっすら聞こえるのは、複数人の寝息

サシャ「んごっ…」パッ

ミカサ「!?」

サシャ「あ、夢やったんか…あ、ミカサ」

ミカサ「…!?」

サシャ「明日の訓練は朝早いから、ちゃんと寝たほうがいいですよ」

私に向かって言っているのだろうか

サシャ「おやすみなさい、ミカサ」

ミカサ「あ、おやす…」

サシャ「…zzz」

ミカサ「はやっ…」

どうやら、私の名前はミカサと言うらしい。

そして、ここには「訓練」というものがあるらしい。

ミーナ「…zzz」

サシャ「…イモォ…」

アニ「…」スースー

よく薄暗い部屋を見渡してみると、女性が3人寝ている

この子たちは、だれ…?
ここはいったいどこなの?


暗い
何よりも寒い
ので、布団に潜り込む

サシャ「…イモォ…イモォ…」

…この子の言う通り、寝たほうがいいかもしれない

それに、起きたらなにかわかるかもしれない

そのことに期待して、私は目を閉じた

誰かの、声がする

「……ちくして…る……っ匹残らず…」

力強い、決意を込めた声

「…よ!……だよ!」

女性の声に変わった
なんの夢を見ているのだろう

ミーナ「時間よ!ミカサ、遅刻しちゃうよ!」

ミカサ「…ん……」

起きると、お下げ髪の女の子が私の体を揺すっていた

ミカサ「だれ…?」

ミーナ「なに寝ぼけてんの?はやくしないと!」

サシャ「昨晩変な時間に起きたから、起きれなくなっちゃったんですかね」

ミカサ「教えて。ここはどこで、ミカサとはだれなの?あなたたちは?」

お下げ髪少女に詰め寄る

ミーナ「え…え?」

アニ「あんた、冗談きついよ」

そういってくるのは、小柄の金髪の女の子
きつい目をしている

ミカサ「冗談なんていってない」

アニ「じゃああんたは、自分が誰で、なんのためにここにいるのか分からないと言うの?」

ミカサ「そう。」

3人「!?」

サシャ「それは本当ですか?」

ミーナ「どうしよ、どうしよアニ!?」

アニ「まずエレンとアルミンに話して、教官のとこいけばいいんじゃない?」

そのとおりですすみません
かきためてないんですすみません
ミカサss書きたくなって衝動的にスレ立てましたすみません
夜勤なもんで今からかけないけど
土曜からがんばって更新してくので
暇潰しにでもよろしくすみません

ちなみにssこれがまだ2作品目なんで
柔らかな目で、広大な心で見てくださいすみまry

放置スレみるたびかなしくなるから、放置はしない
すこしはかきためたからがんばる

食堂

エレン「は?」

アルミン「ほんとうに?」

サシャ「嘘なんてつきませんよ!!」

アニ「はあ…」


今、食堂に座っているこの男子二人に、今朝のことを話していた

となりにいる今朝の金髪小柄の子、アニがこっそり教えてくれたのは

私はこの二人と幼馴染みだということ
そして私はエレン…今、私を睨み付けてる男に好意を寄せ、固執していたということ


エレン「ミカサ、てめえそれ冗談のつもりなら許さねえぞ?」

アルミン「エレン、ミカサがそんな嘘なんてつくわけないだろ?」

ミカサ「なんか、ごめんなさい。でも事実みたい。」

エレン「みたい…ってな、おい!」

ミカサ「ねえ、アニ。本当に私はこんな乱暴な人に好意を寄せていたの?」

エレン「!?」

アルミン「!?」

ミーナ「!?」

サシャ「!?」

訓練兵達「!?」

アニ「…はあ。そうだよ、あんたはこの死に急ぎ野郎のために死に物狂いで訓練していたのさ」

ミカサ「…死に急ぎ野郎?」

アニ「ああ、そこからか。…アルミン」

アルミン「ん?」

アニ「面倒な説明はあんたに任せる。その方がミカサにとってもいいでしょ。じゃ」スタスタ

ミーナ「…いっちゃった」

アルミン「まあ、事情は粗方分かったから、説明変わるよ」

エレン「おい、信じるのかよ」

アルミン「信じたくはないけどね、あんなこと言われたらそうせざる得ないよ」

サシャ「まあ、そうですよね」

コニー「だよな」

アルミン「コニーいつのまに」

コニー「ジャンとマルコもいるぞ」

ジャン「ミカサの記憶がないミカサの記憶がないミカサの記憶がない」

マルコ「うん、落ち着こうね」

アルミン「君のことを『こんな人』だなんて、ミカサは冗談でも言わないよ。違わない?」

ミーナ「そうだよ、あのミカサがエレンを悪く言うなんてあり得ない。」

エレン「…ちっ。分かったよ。アルミン説明してやれ」

アルミン「分かった」

知らずしらずに会話が進み、ついていけなくなる

そんな中、金髪ボブの中性的な顔立ちをしている少年、アルミンがいくつか私に質問してきた上で、
この世界のことを教えてくれた


質問は簡単なものばかり
でもそれを、私はすべて答えることはできなかった

まず、アルミンは私のことについて教えてくれた

アルミン「君の名前はミカサ・アッカーマン。ここに来る前は、エレンとエレンの家族として、シガンシナ区にいた。」

ミカサ「エレンの、家族?」

アルミン「これは、言いづらい話なんだけど、ミカサは昔…強盗に誘拐されたことがあって、そいつらに…あの、両親を…」

おそらく、殺されたのだろう
言いづらい顔をしている

ミカサ「大丈夫。続けて」

アルミン「うん…その強盗から君を助けたのがエレンだ。」

私は驚き、エレンとよばれる少年へ視線を動かす
エレンは、黙って聞いていた

アルミン「エレンのお父さんは立派なお医者様で、ミカサの十分な休息のためにもって、ミカサを家族にしたんだ。」

アルミン「ミカサは、自分の恩人であるエレンを本当の家族として慕ってたんだよ。」


私の、恩人
エレン・イェーガー

私はどうやら、この人のことをよく知る必要があるようだ


アルミン「ここは訓練兵団宿舎。僕らは104期訓練兵の3年目だ。この年で僕らは育成過程を終え卒業。行き先は憲兵団、駐屯兵団、調査兵団の3つがある。」

~兵団の説明~

アルミン「僕らの今、住んでいる世界は、壁の中なんだ」

ミカサ「壁?」

アルミン「そう。繁栄を築き上げた人類は、突如出現した『巨人』によって、補食され、生きる場所を失った。生き残った人達は、3つの巨大な壁『ウォール・マリア』『ウォール・ローゼ』『ウォール・シーナ』の内側に生活圏を確保することで、辛うじて生き延びていたんだ。」

~巨人や世界の仕組みの説明~

ミカサ「それで、対巨人戦闘術を学ぶために、訓練兵になると。」

アルミン「そう。」

ミカサ「みんなは、どこにいくの?」

エレン「俺とアルミンは、調査兵団だ。」

ミカサ「え?一番危ないのに?何故…」

エレン「なぜだと?それはミカサ、お前が一番知ってんだろ!!」ガタッ

やべねむい
今日はここまで

明日またきます

途中で電源きれるかも
参ります


アルミン「エレンやめろ!ミカサは記憶がないんだ!」

エレン「俺たちの母さんを食った巨人を、巨人たちを駆逐するって!!それでいつか、外の世界に行こうって!そう言えばいつも、俺とならどこにでもいくとか引っ付いてたくせに!!!!」

エレン「なんで首席のお前が、俺の家族のお前が、記憶なんかなくしてんだよ!!!」ガッ

ミカサ「…っ!!」

ジャン「やめろエレン!ミカサは悪くないだろーが!!」ダンッ

アルミン「そうだよエレン。ここでミカサを責めようが、なんの意味もない!」

エレン「…」バッ

ミカサ「ごめんなさい」


分かったことは
エレンは、半端なく巨人を憎み、同時に外の世界に憧れを抱いていること


そして
この世界は残酷なんだ、ということ

アルミン「とりあえず一通りのことは教えたかな?」

ミーナ「うん、アルミンありがと」

アルミン「じゃ、僕は教官室に行ってくる。ミカサ、いこう」

ミカサ「あ、ええ」

エレン「アルミン!」

エレン「…よろしくな」ボソッ

アルミン「…うん、任せて。」


エレンに捕まれた、右腕が痛い


アルミン「ミカサ、本当になにも覚えていないの?」

ミカサ「…覚えていない…んだと思う。」

アルミン「そうか…。」

アルミンはとても落ち込んでいる
私のせいなのだろうか

アルミン「まず、なんで記憶がなくなったのか原因を見つけなきゃね」

ミカサ「そ、そうね。何でだろう。」

アルミン「頭を打ち付けたとか…ショックな出来事があったとか」

ミカサ「…」

アルミン「あ、ごめんね、今はわからないよね!」アセアセ


そうして歩いていると、アルミンはある一室の前で止まった

アルミン「キース教官!お話があります!」コンコン

キース「…アルレルト訓練兵か。入れ」

アルミン「失礼します」ガチャ

ミカサ「失礼…します」スッ

キース「アッカーマン訓練兵も一緒か。どうした」

アルミン「…ミカサ・アッカーマン訓練兵が、記憶を喪失しました。」

キース「…は?」


そうして、アルミンは必死に説明している

このキースという髭面は、分からんなと繰り返すばかりで、説得するのは時間がかかっていた


アルミン「記憶を戻すには、時間がかかると思われます」

キース「それに根拠などないだろう!?」

アルミン「僕には考えがあります。僕を、信じてください」

どうやら、アルミンは頭がいい
そしてキースは、アルミンの頭脳を信じているようだ

しばらく悩んだあと、髭面は口を開いた

キース「…頼んだぞ、アルレルト訓練兵。アッカーマン訓練兵はあのリヴァイに続く貴重な戦力だ。」

アルミン「はい。」

そして私は、とても強かったらしい
この訓練兵団で、暫定首席

私とは一体、何者なんだろう


アルミン「記憶を戻すには、時間がかかると思われます」

キース「それに根拠などないだろう!?」

アルミン「僕には考えがあります。僕を、信じてください」

どうやら、アルミンは頭がいい
そしてキースは、アルミンの頭脳を信じているようだ

しばらく悩んだあと、髭面は口を開いた

キース「…頼んだぞ、アルレルト訓練兵。アッカーマン訓練兵はあのリヴァイに続く貴重な戦力だ。」

アルミン「はい。」

そして私は、とても強かったらしい
この訓練兵団で、暫定首席

私とは一体、何者なんだろう

まちがえたすまぬ


アルミン「失礼します!」ガチャ

ミカサ「し、失礼しました…」ガチャ

部屋を出て一息
私は思ったことを口にした

ミカサ「アルミン…?私、記憶なくしてる場合じゃないんじゃないの?」

アルミン「そうだね。」

ミカサ「なんか、ごめんなさい」

アルミン「仕方ないよ。今は、記憶を戻すことに集中しよう。教官には、今日一日はミカサは休んで、明日から訓練に参加するよう伝えたから。」

ミカサ「ありがとう。あなたはおそらく、頭のいい優しい人。」

アルミン「はは、ミカサはいつも僕を肯定してくれたんだ。」

ミカサ「肯定?」


アルミン「弱虫な僕を、いつも信じてくれていた。僕は、体力面でも、訓練も二人に大分劣るけど…それでも」

ミカサ「あなたは、弱虫じゃない」

アルミン「え?」

ミカサ「!?!?」

なんだろうか
何故か今不意に、そう思ったことが口に出た

ミカサ「気にしないで、ごめんなさい」

アルミン「…はは。ミカサはミカサなんだね!」バッ

ミカサ「!!」

アルミン「大丈夫、がんばって記憶を取り戻そう」ニギニギ

ミカサ「ありがとう…よろしく、アルミン。」ニギニギ

掴まれた手から伝わる暖かさが、私を安心させてくれた

きっと大丈夫、なんとかなる
いや、ならなきゃ困るんだ


このあとアルミンは、宿舎の案内と、明日の訓練に向けて訓練の説明をしてくれた。

そのあと倉庫に向かい、見張りの教官と交渉して
立体起動装置とよばれるものを見せてくれた

アルミンの説明はわかりやすい


しかし、立体起動においては
もっと分かりやすく教えてくれる人物がいた

ジャン「だからこうすると、手のサイズに合うから握りやすくなるだろ?」

アルミンがつれてきた、茶髪の馬面
ジャン・キルシュタイン

アルミン曰く、立体起動においてジャンは訓練兵の中でもトップクラスらしい


ジャン「…この金具は外れてても小さいから気づかない場合が多い。」

ジャン「でもここは点検時は確認を怠るな。急に動いたりしたら危ないからな、身のためだ。」

アルミン「そうか、だからこの辺りの点検するポイントはたくさんあるんだね」

ミカサ「…」

この馬面キルシュタイン、こいつも頭がキレる
おそらくは指揮官などが向いている
大事なことを瞬時に見極め、的確に伝える力を持っているように思う

ジャン「腹へった。そろそろ晩飯時だぜ。」

アルミン「ごめんね、無理矢理こさせちゃって」

ミカサ「ジャン、ありがとう。」

ジャン「…!」フラッ


アルミン「ジャン!?」

ジャン「大丈夫、大丈夫だ。ミカサのためだし、気にすんな」

ミカサ「明日、立体起動の訓練があるらしい。また明日、分からなかったら聞いてもいいだろうか」

ジャン「…お、俺でよければ」

アルミン「よかったね、ジャン」コソ

ジャン「ミカサが俺を頼ってくれてんだ、頑張るしかねーよ」コソ

ミカサ「??」

とりあえず二人とお別れして、部屋に戻る
今日はいろいろ頭に詰め込みすぎた

サシャがお風呂一緒にいこうと誘われたので承諾し
その後部屋でアニたちにお礼をいって布団に入った


枕元には、赤いマフラー
エレンが昔、私にくれたものだという
ふと、巻いてみた

ミカサ「暖かい…」

落ち着く
これはきっと、大切なものだ


今日はエレンと、朝に少し話しただけだった
捕まれた腕は、ほんのり赤みを帯びている

しかし、彼とは話さねばならない
明日はもっと、話しかけてみよう

家族に話を聞けば、なにか思い出すかもしれない


そうしてマフラーを丁寧に畳み、私は目を閉じた

けっこうかきためたとおもったらそうでもなかったか?

みんな、支援ありがとう。

また明日きます
明日はすこしはやめかも

すこし投下


次の日、食堂

アルミン「あ、ミカサおはよう!席とっておいたよ!」

ミカサ「おはよう、アルミン、え…エレン」スッ

エレン「…記憶は…戻らないのか?」

ミカサ「…戻らない」

アルミン「明日は訓練休みだから、記憶が戻りそうなことをいろいろ試そうってことになったんだ。」

エレン「…」

アルミン「エレンも協力してね」

エレン「…分かったよ。」

ミカサ「ありがとうエレン。アルミンも。」

エレン「…当たり前だろ。」フイ

アルミン「あ、マルコとジャンだ」

マルコ「おはよう」

ジャン「…よお」

ミカサ「ちょうどよかった、ジャン、昨日はありがとう。今日もよろしく」ペコ

エレン「!?」

マルコ「ああそうか、昨日立体起動装置について色々教えてたもんね」

エレン「…そうなのか、アルミン?」

アルミン「え?ああうん。」

ミカサ「アルミンもジャンも教え方が上手い。」

エレン「…ちっ。よりにもよってジャンかよ」

ジャン「は?てめえ今なんつった?」


エレン「お前みたいな馬面に教わるなんて、首席も落ちたもんだなってよ」

ジャン「なんだと?」ガタッ

アルミン「エレン!そんな言い方ないだろ!?ミカサは今記憶がないんだ。ならそれぞれの技術が上の人たちに教わるのがいいに決まってる!現に馬術を教えたのはクリスタだったし、立体起動はジャンが優れているから頼んだんだ」

エレン「はあ?ジャンなんか、俺より成績下だろうが」

ジャン「大差ないだろーが!それに立体起動は俺の方が断然上だ」

マルコ「みんな落ち着いて」

エレン「ミカサも、こんなやつなんかに教わってんじゃねえよ」

ミカサ「エレン」ガタン

ミカサ「あなたは間違っている。今すぐジャンに謝るべき。」

エレン「は!?」

ミカサ「貴方は、昨日あった時点で私を睨み付けたり、どなりつけたりする。」

ミカサ「しかしアルミンや部屋の女の子たち、クリスタやジャンも、右も左も分からない私に親切に接してくれた。分からないこともちゃんと教えてくれた。」

ミカサ「そんな心優しいみんなを、貴方が悪く言うのは許せない。」

たとえ、家族であったとしても

ミカサ「このマフラーは貴方がくれたという。とても暖かくて落ち着く。」

ミカサ「でも、今の貴方には温かみの欠片もない、ただ回りに悪態をついて自分のいらいらを解消させているようにしか見えない。ひどく冷たい人だ。」

ミカサ「自分の行動を今一度、考え直すべき」

アルミン「…」

ジャン「…ミカサ……」


エレン「」カチャ、スッ

アルミン「エレン?」

エレン「部屋に戻って訓練の準備する。」

エレン「ミカサは、もう勝手にしろよ。記憶がないなら家族じゃない。記憶がないなら、俺に厚かましく構ってくることもないしな。清々したわ」

アルミン「エレン!!」

ミカサ「…記憶をなくす前の私は、あなたにとって邪魔だった?」

エレン「……ああ。目障りだったよ。」スタスタ

マルコ「エレン…」

ジャン「あの野郎…」

アルミン「いまは、ミカサが記憶をなくしてまだ混乱しているだけなんだ。」

ジャン「そうだ、気にすることないぞミカ…」

ミカサ「」ツー

アルミン「み、ミカサ!?」


気づくと、私の頬には涙がつたっていた

何故かは分からない
ただ、すごく悲しいと思った

ミカサ「あ、ごめ、ごめんなさい。訓練の準備、そろそろ?」

アルミン「う、うん」

ミカサ「では部屋に戻る。またあとで」

ジャン「…ああ」

マルコ「またあとで」



なにか、

大切なものを失った気分だ

とりあえずここまで

早めに帰宅できたらまたかきます

休憩入ったから一服ついでににかきためて、ついでに覗いたらすごいことに…

2作目にしてようやく、
あ、かきためた方がいいかな…と思って頑張ってた
ので、速筆うれしいといってもらえて嬉しい。
休憩所ぼっちの努力の証だ


エレン心情については、もう書いちゃったあとだから変えないけど、
皆の納得いくようなものだといいな…

ってわけでいってくる
支援してくれて本当にうれしいです、ありがとう。

しゃあかくよしかく

最初の訓練は、対人格闘

アルミン「今日は僕と組もうか。」

ミカサ「ええ。」

エレンは、アニとやっている
あ、転んだ

エレン「も、もう一度だ!!」

ミカサ「ねえアルミン、アニは強いの?」

アルミン「アニは、相手の力をうまく流すことと、足技がとてもうまいんだ。エレンはそれらをアニに教わってる。あ、また転んだ」

ミカサ「そう。じゃあアルミン、かかってきて」

アルミン「あ、うん」

アルミンは私の襟をつかもうとする
でも動きが単純すぎる

ミカサ「…」パッ


アルミン「うわっ」ドテン

ミカサ「あ、ご、ごめんなさい」

アルミン「いや大丈夫、これが訓練だからね」


立体起動

ライナー「うおおおおお!!」ザシュッ

エレン「…っらあ!!!」ザシュッ

ジャン「ミカサ、安全第一で行けよ!」シュー

ミカサ「わかった!」シュー

アルミン「あれを捕らえるんだ!できるだけ深く!」シュー

ミカサ「…ふん!」ザシュッ

ミカサ「!」

思った以上に深く削げた
首席の私は、腕力が強いのだろうか

ジャン「…さすが、土台はしっかりしてるってか」

アルミン「鍛え方が違うからね」ザシュッ

ジャン「まあいい!その調子だミカサ!」

ミカサ「え、ええ!」ザシュッ

キース(…大丈夫なのだろうか。まあ、キルシュタインとアルレルトがいるから平気だとは思うが)

サシャ「さすがミカサ、ですね」シュッ

ミーナ「私らもいくよ!!」ザシュッ


エレン「…。」



私は今、マルコとジャンと一緒に昼食をとっている
立体起動の分からない点やコツを聞くのと、
次の座学?の予習だ

アルミン「エレン、いい加減謝ったら?」

エレン「はあ?俺は悪くねーよ」モグモグ

アルミン「…」パクッ

アルミンは、エレンを放っておけないとあちらに向かった

エレンは、大変我が強いらしい

マルコ「今回は多分ここを重点的に教えてくるから、3題目は解けるようにしたほうがいいかな。今から解き方教えるよ」

ジャン「マルコ、ミカサはまだ飯中だ」

ミカサ「すまない、いますぐ食べる」ガツガツ

ジャン「よく噛まないとだめだぞ。」

ミカサ「…」ジー

ジャン「!?な、なんだよ?」

ミカサ「あなたはいい父親になる。」

ジャン「ちちお…や…」プシュー

マルコ「あーあ」

ミカサ「え?私は、いけないことをいっただろうか?」

マルコ「大丈夫、ミカサは悪くないよ、ジャン自身の問題だから」

ジャン「父親…父親…ミカサと…」ポーン

マルコ「…3題目、教えるね」

ミカサ「あ、お願いします」


エレン「…ちっ」

アルミン「…」

マルコとアルミンに、座学は真面目に受けてるように見せろと言われた

だから疲れて眠かったけど、がんばって起きた
当てられた問題もとけた
マルコのおかげ



こうして午後の訓練もおわって今、明日の予定を立てている

アルミン「本当はシガンシナにいきたいけどね…」

ジャン「ミカサの思い出の場所とかは?」

アルミン「ほとんどは、今巨人の足元にあるだろうね」

サシャ「じゃあ好きな食べ物は?美味しいもの食べればきっと…」

アルミン「うーん…」

ジャン「とりあえず、今でた案をまとめると」

・頭に衝撃を与える(物理的・精神的)

・ずっとアルミンエレンに思い出ばなしを聞かせてもらう

・思い出の場所

・好きな食べ物


マルコ「…食べ物は、いいんじゃない?」

サシャ「えー!なんでですか!」

ジャン「ミカサはなんでも好き嫌いなく食べる。どうせ食いに誘っても『エレンの食べたいものを食べる』って聞きやしねえ」

ミカサ「…」

アルミン「でもまずは…エレンをどうにかしなきゃね」

ミカサ「エレンなしで記憶を戻すのは不可能なの?」

サシャ「まあ」

マルコ「不可能だろうね」

アルミン「うん」

ジャン「…」

ミカサ「そう。」

アルミン「今夜、僕が説得するよ」

ミカサ「…お願いします」

マルコ「アルミンなら大丈夫な気がする」

ジャン「じゃ、そーゆうこって。俺風呂はいって寝るわ。」

マルコ「僕もいくよ。みんな、今日はおつかれ。おやすみなさい」


サシャ「おやすみなさい!」ブンブン

アルミン「おやすみー」

ミカサ「おやすみ…なさい」

サシャ「じゃあミカサ!私たちも部屋に戻りましょう!」

ミカサ「え、ええ。…アルミン」

アルミン「…任せて」ニコッ

ミカサ「ありがとう。また明日」

アルミン「うん、おやすみ」


部屋に戻ってから、サシャが思い出話をたくさんしてくれた

「エレンとジャンの喧嘩騒動で教官が来たとき、ミカサってば私が放屁した音だって嘘つくんですよ!」

「ミカサは私にパンをわけてくれません!エレンにはあげるのに…」

から始まり


「ミカサは、いつもエレンを見守ってたように思います」

「エレンはミカサの強いところを羨ましがってます!」

「今のエレンは、反抗期を迎えた男の子です!きっと、しばらくすれば大丈夫です」

「…って、全部私の野生の勘ですが。でも、そんな気がします。本当はミカサが心配で仕方ないはず!絶対に、エレンはミカサを見捨てたりしませんよ!」


サシャが力説している

なぜだろう
この子がいうと、そうなのかもしれないと気が出てくる

私も明日、エレンに謝ろう

サシャに一言お礼をいって
私はマフラーを抱き締めながら、布団に潜った

今日はここまで。

明日は22時くらいにきます

かくお

その頃、男子寮前

エレン「しつけえよアルミン!!」

アルミン「エレンは本当にいいの?僕らとの記憶も、あの忌まわしい事件も、みんなとの日々を、ミカサが忘れたままでエレンはそれでいいの!?」

エレン「ああ全然いいよ!!あいつが母親みたいに引っ付かなくなってから肩が軽いわ軽いわ!もうこのまま赤の他人だ!」

アルミン「訓練中、チラチラみてたくせに?」

エレン「!!み、みてねーよ」

アルミン「いつも以上にアニに転がされてたね」

エレン「調子が悪かっただけだ。」

アルミン「もしかしてエレン、嫉妬してるの?」

エレン「違えよ!それだけは違う!」

アルミン「あのさ、エレン」

アルミン「今回のこと以外でも、君はミカサにつっけんどんすぎる、目に余るよ」

アルミン「いつものミカサはエレンの性格を知った上だから、何言われても上手く処理できる」

アルミン「でも、今のミカサはエレンのことをよく知らない。こんな状態で今までどおりの冷たい態度をすれば、尚更ミカサは傷つくし、嫌な気持ちになるだろう。」

アルミン「でも、記憶がなくてもあっても、ミカサはエレンを家族として大切に思ってくれている女の子なんだ。どんなにエレンより強くて成績が上でも、お母さんみたいに口うるさくても、君を大切に思う子はミカサしかいない」

アルミン「そんなミカサが今大変なことになってても、放っておくの?心配じゃないの?」

エレン「でもよ、記憶がないなら俺に固執することもない。自分のやりたいことができる。」

エレン「だけど…ミカサの中から俺が消えたら…俺の家族はどこにいっちゃうんだよ…ミカサの家族は、どこにいっちゃうんだよ……!!」

エレン「……しん、ぱいに…心配に決まってんだろ…!?でも、でも上手く言葉にできなくて…よ」グスッ

アルミン「…」

エレン「対人格闘で事情を知らないやつらに絡まれて怪我したら大変だし、立体起動だって訓練中に死ぬやつは今まで沢山いた。」ポロポロ

エレン「助けてやりたいのに、でも上手く言葉にできなくていらいらして、つい毒はいたり乱暴なことして」ポロポロ

エレン「ジャンやアルミンと話してるほうがあいつは楽しそうで、いつものミカサならって考えたらモヤモヤして。

エレン「でもどっちにしろ俺は説明が下手だし、2人に任せたほうがいいと思って、でもなんもできない自分にもいらいらして…」

エレン「今朝のことだって、あいつが正しい。間違ってたのは俺のほうなんだ」グスッ

アルミン「……そう思うなら、明日謝らなきゃね。」

エレン「…明日ミカサに謝る、ちゃんと。」

アルミン「…ジャンにもね」

エレン「………言えたらな」

アルミン「もう!」

エレン「嘘だよ、一言くらいは謝る。」

アルミン「うん、そうして。それで、早くミカサの記憶を戻そう」

エレン「ああ!アルミン、お前の頭脳が頼りなんだ、よろしくな!」

アルミン「はは、できるかぎりがんばるよ」

エレン「じゃおやすみ、アルミン」

アルミン「おやすみー」



サシャ「目が赤いですよーミカサ」

ミカサ「うー」

サシャ「でも、すこし思い出せてよかったですね」

ミカサ「…うん」


夢を見た
目の前で私のと思わしき親が殺され、男たちに連れていかれたこと
そこにエレンが来たこと

このあとは断片的だが、エレンが男たちに立ち向かうところ
私が刃物を持って震えているところ

マフラーを、巻いてくれたところ
そのとき私は、心の底から嬉しかったこと
暖かかったこと

そのせいで朝起きたら目が真っ赤になってしまった


クリスタ「ミカサ!」

ミカサ「あ、クリスタおはよう」

クリスタ「はいっ!」スッ

ミカサ「…?」ヒンヤリ

クリスタ「サシャが朝、『ミカサが寝ながらないてるんです!どうしましょう』って聞いてきたから、タオル冷やしておいたの。」

サシャ「クリスタさすがです!」

ミカサ「…ありがとう」グスッ

クリスタ「あーもう泣かないの!」

ユミル「女神様が休日なのにこんな朝早くからこんなことしてんだ。感謝しろよ!」

クリスタ「もうユミル!」

ミカサ「いえ、本当にありがとう」グスッ


サシャ「あ、エレン!!」

ミカサ「!!」ビクッ

エレン「!!」ビクッ

アルミン「!!」ビクッ

クリスタ「!!」ビクッ

ミカサ「!!」ビクッ

サシャ「みんな驚きすぎです」

アルミン「おはよう。…ん?」

エレン「目が、赤い」

ミカサ「あ…いや、その」

エレン「誰だ、泣かしたの」ギロ

ユミル「は?」

ミカサ「エレン、違うの、私が夢を見たせいで」

アルミン「夢?」

~夢の説明~

ミカサが二人いる

アルミン「なるほど…そんな夢を」

エレン「…そうか。でもあれだ、このままいけば少しずつ思い出しそうだな!」ニコッ

ミカサ「!!」

アルミン「…じゃあ、みんなでとりあえず食堂いこうか」チラ

サシャ「そうですね!!お腹空きましたー」スタスタ

クリスタ「アルミン、今日私に出来ることない?」スタスタ

アルミン「あ、手伝ってくれるの?」スタスタ

クリスタ「うん!ユミルもね!」

ユミル「…はあ。わかったよ女神様」スタスタ

ミカサ「…」

エレン「…」

「「あの…」」

ミカサ「あ…」

エレン「ミカサ、ごめん」ペコ

ミカサ「!!いや、私こそごめんなさい」ペコ

エレン「なんでお前が謝るんだよ」

ミカサ「エレンにひどいこといった」

エレン「俺だってひどいこといった。ミカサを、家族じゃないなんて…」

ミカサ「…仕方ない、今の私は記憶がない。そう思われても…」ポロ

エレン「ちが、違うんだよ。俺が勝手に混乱して、思ってもないこといって、やつあたりしちゃっただけでそんなこと全く思ってない……ああもう泣くな!」ギュ

ミカサ「!!」

>>86

二人目のミカサは、みんなが驚いてることに驚いてる
って風に受け取って!

エレン「とにかくごめん!俺はお前を家族だと思ってる!」

エレン「母さんの仇もとって、アルミンと3人で外の世界に行くんだ。だから…だから頑張って記憶を戻そう」ギュ

ミカサ「…うん。うん!」

エレン「ごめんな。」

ミカサ「…暖かい」ギュ

エレン「……そうか。」ギュ


ジャン「」アボーン

マルコ「泣くな、ジャン。」

ジャン「みみみみかさがもとに戻ったみたいだし、みかさはあーじゃなななきゃだし」

マルコ「…食堂いこうか」グイグイ

きょうはここまで。

抱き締めるのは、やり過ぎ感否めない

明日は忙しいのでかけるか分からないけど、できるだけ書く

なんかもうごめんな
休憩中のぞいたらなんか申し訳ないことになってたから、飲み会早めに切り上げて戻ってきた

アンチとか俺は全く気にしない
どんな人でも叩かれない人なんかいないしな

でも、俺の情弱のせいでみんなの混乱を招いたのは謝る。

とりあえずかく


アルミン「というわけで、まずは衝撃を与えることから始めよう。」

サシャ「でも、どうやるんです?」

ジャン「まさか、ミカサを殴ったりしねーよな?」

マルコ「ミカサにとってずっと心に残っているような言葉を投げ掛けるのは?」

エレン「心に…」

クリスタ「エレン、なにかない?」

エレン「まあ、俺らが出会った時のことは思い出したからな…母さんがらみなら…」

エレン「でも、どう再現すんだよ…」

アルミン「あ、あれは?エレン」ボソボソ

エレン「うん?…うん………は?」

アルミンが耳打ちすると、エレンが顔をしかめた

エレン「あれはいおうと思っていってる訳じゃねーし、いきなり言えっていわれてもな…」ムスッ

アルミン「いいの?僕らは巨人の進行を許したまま、土地を失い、それぞれが大切なものを失い、今こうして家畜のような生活を送っているんだ」

サシャ「アルミン?」ポカーン

ジャン「急にどうした」

ユミル「…」

アルミン「君のお母さんも、君に力がないせいで巨人の餌になってしまった。悔しくないの?僕らはこのまま巨人を太らせるためだけに…」

エレン「悔しいに決まってんだろ!」

ゲスミン(計画どおり)ニヤリ

エレン「悔しいけど、でも!俺らはいまこうして対巨人格闘術を学んでる!立体起動だって使いこなせる!人間の反撃はここからなんだ!!巨人なんか…」

エレン「駆逐してやる…一匹残らず!!」

ミカサ「!!!」ドキン

ジャン「あー、これが狙いか」

アルミン「ミカサ?」

ミカサ「これ…知ってる」ブルブル

ジャン「ミカサ!?」

アルミン「思い出したの?」

ミカサ「…」

エレン「ミカサ?大丈夫かおい!」

ミカサ「…わからない。でも」

アルミン「うん」

ミカサ「記憶がなくなったと思われる日に、夢にでてきた、」

エレン「夢に…」

ミカサ「そのときの情景はわからないけど、そのセリフは聞こえた」

アルミン「…まあ、それじたい夢にでてきたのはびっくりだ」

エレン「なんか、俺言い損?」

ユミル「だろうな」

サシャ「じゃあ、楽しいことを思い出しましょう!」

エレン「ならアルミン!外の世界の話をしよう!」

アルミン「あ、そうだね!まあ、楽しいことかどうかは分からないけど」

ミカサ「それは気になっていた。くわしく教えてくれなかったから」


アルミン「うん。僕らのいる壁の外はすごく広いんだ。そこには、砂の雪原、氷の大地…」


アルミンは、外の世界の話を、目を輝かせながら語った

それらは今の私には想像もできないような世界で
にわかに信じがたかった
しかし

エレン「…」キラキラ

サシャ「きっと外には美味しいものが沢山…」キラキラ

ジャン「氷の地…一体どんなものなんだ」キラキラ

聞くもの全てを魅了するほど
アルミンはまるで、それらが本当にあるかのように話す

アルミン「だからね、僕らはいつか外の世界にいって、これらを自分の目で確かめたいんだ!!」

マルコ「…すごい話だね」

アルミン「またシガンシナにいたころ、隠れて3人でおじいちゃんの本を読みながら話をよくしたんだ」

エレン「まあ、駐屯兵や憲兵どもに見つかったらやばいから、俺らはこそこそと…」

アルミン「ん?」

エレン「あ?」

アルミン「ハンネスさん…!」

エレン「あ…」

ミカサ「?」

ジャン「ハンネスさん?」

マルコ「トロスト区の、駐屯部隊長のハンネスさん?」

アルミン「そう。ハンネスさんは、僕らが幼い頃からお世話になってるんだ。ミカサもなにか思い出すかもしれない」

エレン「アルミンさすがだ!」

ミカサ「ハンネス…さん。」

アルミン「昼が終わったら、町に出ようか。誰かいく?」

エレン「俺とアルミンとミカサだけでいいんじゃね?」

ジャン「まあ、大人数でいくのもあれだしな。」

マルコ「僕らはここにいるよ」

クリスタ「そうね。」

アルミン「決まりだ!」

ミカサ「ハンネスさん」

エレン「ミカサ、ハンネスハンネスどうした?」

ミカサ「ハンネスさん、聞いたことがある。」

アルミン・エレン「え!?」

ジャン「どこでだ?」

ミカサ「分からない…でも、聞いたことがある。」

エレン「ハンネスさんに直接会えば分かるかもな」

アルミン「なぜハンネスさんだけ知ってるのかは謎だけど」

クリスタ「ハンネスハンネスいわれて混乱してきた」

ユミル「おちつけ」ポスッ

クリスタ「うー」

サシャ「何がともあれ、何かしら掴めそうですね!」

マルコ「そうだね」

ジャン「…戻ってきたら、またエレンべたべたのミカサに戻ってるのか…?」

マルコ「ジャン…いい加減うざいんじゃないかな」

ミカサ「ジャン、貴方には恩がある。記憶が戻ったら、なにかひとつ礼をしよう。」

ジャン「!?!?」

エレン「!!」

ジャン「ほほほほんとか!?」

マルコ「おちつけジャン」

ミカサ「クリスタにも、アルミンにもサシャにも、お世話になった皆にお礼をする」

サシャ「じゃあ美味しいものが食べたいです!」

クリスタ「私は、苦手科目教えてほしいな」

マルコ「あ、僕もそれがいいな」

ジャン「なんでも…なんでもひとつ…」ブツブツ

マルコ「なんでも、とはいってないよ」

ユミル「あ、飯の時間だぜ」

サシャ「わーい!!」

エレン「ミカサ、お前の分とってくる。待ってろよ」ガタッ


アルミン「…エレン僕のは」

エレン「自分で行け」

アルミン「はいはい」ニコニコ

ミカサ「あ、ありがとう」ボソッ

サシャ「ミカサミカサ」

ミカサ「?」

サシャ「ね?前に言った通りだったでしょう?」ニコリ

ミカサ「うん。貴女のいうとおりだった。ありがとうサシャ」

サシャ「私もご飯とってきます!!!」

ミカサ「…ふふ」


皆優しくて、私はすごく嬉しかった

でも、不安だった

記憶が戻ったら、記憶がない間の日々を忘れてしまうんじゃないか
この皆の優しさも、楽しい記憶も
エレンと喧嘩してしまった記憶も

消えてしまうのだろうか

とりあえずここまで
明日は、はやめにきます

もうこんなだらだらしたSSでごめんな
でも頑張る、俺頑張る

たぶん、あと2、3日でかきおわる

いきます

アルミン「じゃあいってくるね!」

クリスタ「ミカサの記憶が戻る手がかりが、なにかつかめるといいね!気を付けてね!」

アルミン(女神…)

ユミル「結婚しよ」

サシャ「口に出てますよユミル」

ミカサ「クリスタ、お気遣いありがとう。」ニコッ

ジャン「…」フルフル

マルコ「いくら記憶が戻ったらミカサの笑顔みる機会が減るからって、見すぎだよジャン」

アルミン「あ、エレン、外出届は出してくれた?」

エレン「おう。」

アルミン「ありがとう。じゃあいこうか」

ミカサ「いってきます」

トロスト区

ハンネス「おーおまえら!今日は休みか!!」

エレン「相変わらず、酒臭いな…」

アルミン「まあまあ。ハンネスさんお久しぶりです」

ハンネス「エレンとアルミンは久々だな!」

エレン「は?ミカサは?」

ハンネス「だってミカサは3日前に会ったもんな」

アルミン「ん?」

エレン「は?」

ミカサ「え?」

ハンネス「??」

アルミン「どういうこと?」

ハンネス「いや、教官に頼まれたとかで、俺の部下に荷物届けてくれたんだよ。そんときに会ってさ」

ハンネス「『最近、気候の変化で寝付きが悪い』って言ったから、酒をな」

エレン「は?」

アルミン「渡したの!?」

ハンネス「いや、ほーんのすこしだよ。一、二口くらい小瓶に入れてな」ゲラゲラ

ハンネス「で、ミカサ。しっかり寝れるようになったか?」

ミカサ「…」

ハンネス「ミカサ?」

アルミン「…実は……」

かくかくしかじか

ハンネス「…本当かよ?」

アルミン「で、記憶を戻すためにいろいろしてて、ハンネスさんに会いに行こうってなったんだ」

ハンネス「なるほどな…」

エレン「だとしたら、ミカサの記憶がないのはハンネスさんのせいだぞ」

アルミン「いや、まだ決まったわけじゃ」

エレン「昔、巨人が壁を壊す前にな、ハンネスさんが酔っぱらって俺に酒をくれたことがあったんだ」

ハンネス「そんなことあったか?」ポカーン

アルミン「…それで?」

エレン「ミカサは気絶した」

数年前、シガンシナ区

ミカサ「エレンお酒はまだ早い。」ゴゴゴ

エレン「いいんだよ!」

『酒くらい飲めんと強くなれないぞ。でもまあエレンはまだ子供だしな!ガハハ』

エレン「ってハンネスさんはいってたんだ!俺は子供じゃない!」

ミカサ「そうやってすぐ感情を露にするのはエレンの悪い癖。それにエレンはまだ子供」

エレン「うるせー!いいだろ一口くらい!」

ミカサ「そこまで飲みたいなら、私が毒味する」バッ

エレン「ちょ、かえせよ!」

ミカサ「」グビッ

ミカサ「…っ」バタン

エレン「ミカサ?ミカサ!!」

ハンネス「そんなことが…」

エレン「あんときは記憶もあったし、駐屯兵が子供に酒を渡したと分かれば揉め事になるってミカサにうるさく言われたから黙ってたけどよ。」

ハンネス「…すまん」

アルミン「だとしたら、酒のせいで記憶がなくなった可能性もあるね」

エレン「父さんが、ミカサはアルコールが体に合わない…体質だって言ってたんだ。だから絶対酒は飲ませるなって、俺らすげえ怒られた」

ハンネス「じゃあなんで俺がやった酒を…」

アルミン「もう何年もたってるから大丈夫だと判断したのか?」

ハンネス「…とりあえず、アルコールを早く分解できる薬あるから、ミカサに飲ませよう」

アルミン「うん。ハンネスさんすぐにもってきて!」

ミカサ「…口の中が苦い」

アルミン「まあ、いい薬ほど苦いっていうしね。」

エレン「ハンネスさんめ…あのとききつくいっておけばよかった」

アルミン「受けとるエレンもエレンだよ?」

エレン「…すまん」

ミカサ「記憶は、戻るのだろうか」

アルミン「信じるしかないね」

ミカサ「ねえアルミン」

アルミン「なに?」

ミカサ「戻ったら、ここ数日の記憶はなくなるの?」

アルミン「…」

ミカサ「みんな暖かい。とてもよくしてくれた。それを忘れたくない」


エレン「…大丈夫だろ」

ミカサ「本当?」

エレン「普段からお前、自分の体は完璧に支配できるとかいってたろ。まあ今回は別だけど、忘れたくないって強く思ってれば、きっと忘れねーよ」

アルミン「エレン…」

ミカサ「うん…うん!忘れない。私はみんなの温もりを忘れない」

エレン「…ほら、ついたぞ。

サシャ「ミカサ!おかえりなさい!!」バッ

ジャン「ミカサ帰ってきたか!?」

ユミル「やたらスッキリしたかおしてんな」

クリスタ「記憶は?」

アルミン「まだ確信がないけど、とりあえず薬のんで明日まで待ちかな」

ジャン「は?怪しい薬じゃないよな?」

エレン「ハンネスさん愛用の解アルコール薬だ。心配ない」

サシャ「アルコール?」

トロスト区であったことの説明

ジャン「そのハンネスとやら…処分すべきじゃ」ギラギラ

アルミン「本人も反省してるし、ジャンおちついて」

ミカサ「ハンネスさんはきっといい人。きっと大丈夫」

ジャン「ミカサがいうなら…」

クリスタ「あ、3人はご飯は?」

エレン「いや、ハンネスさんが飯ごちそうしてくれた。ミカサはもう、風呂はいってやすめ」

クリスタ「そっか、そのほうがいいね!」

サシャ「ごはん!?」

ミカサ「なにかの野菜の葉に肉や刻んだ野菜などの食材を包んでたべる料理。とてもおいしかった」

サシャ「なんですかそれ!おいしそうです!」

ミカサ「今度一緒にいこう。」

ジャン「サシャ、ミカサは疲れてるんだからあまり騒ぐなよ。もう部屋に連れてってやれ」

サシャ「あ、そうですね!ミカサいきましょう!」

ミカサ「ええ。じゃあみんなおやすみなさい」

アルミン「おつかれさま。おやすみなさい」

エレン「なんか体に異変があったら同じ部屋のやつらにいえよ。サシャ任せたぞ」

サシャ「はい!」

ミーナ「あ!ミカサおかえり!今日手伝えなくてごめんね」

ミカサ「きもちだけでも嬉しい。ありがとう」

アニ「で、大丈夫なの」

サシャ「まだわからないけど、様子見だそうです」

アニ「そう」

ミーナ「なんとかなりそうならよかった!」

ミカサ「心配をかけてごめんなさい」

ミーナ「大丈夫だよ!ゆっくりやすんでね!!」

ミカサ「あなたたちは本当に優しい。感謝する」

アニ「…ミカサがそんなんだと調子狂うしね、全く。」

ミーナ「もうアニ!」

ミカサ「アニもお世話になった、ありがとう。そしてそろそろねようと思う。」

サシャ「わかりました、おやすみなさい!」

ミカサ「うん、おやすみなさい」

ミーナ「おやすみーまた明日」フリフリ


明日になれば記憶がもどっているかもしれない

どきどきする
私は一体どうなるのだろうか
でも、みんなの優しさだけは絶対に忘れない


『忘れたくないって強く思ってれば、きっと忘れねーよ』


忘れない


マフラーと強い思いを抱いて、私は目を閉じた

きょうはこれでおしまい。


ハンネスさんがおごってくれた料理は、
手巻き寿司の米抜きで、海苔がレタスの葉みたいなのを想像してください

うちではそぼろとか茄子焼きと米を巻いて食べます。


アルコールで気絶するくだりは、
じつは家の母上がアルコールアレルギーと貧血で、一口飲んだだけで2回気絶?失神?してんだ

記憶は飛ばなかった
「え?お酒のんだっけ?」とかいってたけど。

まあそんな感じです。
明日もちょいはやめにくると思います

早くこれなかった

かきます


ミカサ「ん…」

起きると、窓から日の光が入ってきていた
おそらくみんなが起きるまで、あと一刻と言うところか


ゆっくり体を起こす
頭が痛い
おそらく、ハンネスさんがくれたお酒が原因

やはり、無理はしないほうがいい
訓練に支障が出たら困る

訓練といえば、
ジャンに教えてもらった立体起動の裏技を早く実践したい


あれ?
いつ、教えてもらった?


まず私は、あの馬面と話すことはほとんどない

ので……おかしい

思い出そうとすると、断片的に出てくる記憶

エレンと喧嘩して
アルミンが手を焼いてくれ
サシャがご飯だと喜び
ジャンが赤面しており
クリスタはずっと心配していた

まわりのみんなも、私のために動いてくれていた

でも、そんなことをしてもらえるほど私の友人は多くない
特にクリスタとジャンは、普段から関わることはないに等しい


夢…なのだろうか
そのわりには随分と現実味を帯びている


そこで私は、マフラーを抱き締めて寝ていたことに気づく

胸がすごく暖かい
なんなんだろうこれは、この気持ちは


「記憶が戻るといいですね!」

「手がかりが、なにかつかめるといいね!」

「安全第一でいけよ、ミカサ」

「なんか体に異変があったら同じ部屋のやつらにいえよ」

「絶対に、エレンはミカサを見捨てたりしませんよ!」

「母さんの仇もとって、3人で外の世界に行くんだ」


みんなが励ましてくれる
私は確かに、みんなの優しさを心から嬉しく思ったはず

はずなのに…分からない
顔でも洗いにいこう

そう思ってマフラーを枕元に置こうとすると、一つの紙切れがあった


『体調はどうですか?
なにかあったら叩き起こしてください。
記憶が戻ったら、一緒にハンネスさんと行ったという店にいきましょう!

サシャ』

記憶?
とりあえずサシャを起こすしかない

ミカサ「サシャ」ユサユサ

サシャ「は!おにくが!!」バン

ミカサ「サシャ!これは一体なに?ここ数日の記憶がうやむや。くわしく教えてほしい」

サシャ「ミカサ?記憶が戻ったんですか!?」

ミカサ「私は、記憶を失っていたの?なぜ?すこし体がだるいのもそれが原因?」


記憶がない間の説明

サシャ「…ということがありました」

ミカサ「私がエレンを忘れるなんて…それに私とエレンが喧嘩?私がエレンを…すぐに謝らなきゃ!」バッ

サシャ「それはもう仲直りしましたよ!」

ミカサ「そ、そう…。とりあえず把握した。サシャありがとう」

サシャ「で、ミカサ…昨日言ってたお礼は…」

ミカサ「もちろん約束しよう。サシャにも皆にも」

サシャ「やったー!一緒に美味しいもの食べましょう!」

ミーナ「もー2人ともうるさ…ミカサ!?」

サシャ「戻りましたよミーナ!」

ミーナ「ほんと?よかったー!!」

ミカサ「迷惑かけたみたいで、ごめんなさい」

ミーナ「それは昨日謝って貰ったから大丈夫だよ!」

ミカサ「でも…」

ミーナ「じゃあ座学の宿題手伝って!昨日で終わらなかったの!」

アニ「それはあんたがなまけてたからでしょ」ムク

ミーナ「アニひどい!ミカサおねがいー」

ミカサ「分かった、手伝おう。」スッ

ミーナ「え?今からやるの?」

ミカサ「当然。時間はある」

ミーナ「ないよ!」

ミカサ「ガタガタいわない」

ミーナ「…うう」

ミーナはしぶしぶ課題を出し始めた


私は、何故か心の中で安心していた
分からない

でも、みんなが良くしてくれたことだけは、その暖かさだけは覚えている


サシャが言うには、私はお世話になった皆にひとつずつ、恩返しをすることになっているらしい

記憶がない間の私の面倒をしてくれたのだから
恩返しは当然のこと



エレン、早く貴方に会いたい

食堂


エレン「ミカサ!?戻ったのか!?」

ミカサ「エレン、私は貴方を傷つけた。どうか許してほしい」

エレン「それはもう終わったことだろ」

アルミン「ミカサ、記憶がない間の記憶は覚えてる?」

ミカサ「断片的だけれど、忘れてはいけないものは、しっかり覚えている」

アルミン「そうか、よかったよ」

エレン「ああ。」

ジャン「また、いつもの生活に戻んのか…はあ」

マルコ「まあまあ」

ミーナ「それでね!おきたてなのにミカサってば…」

クリスタ「私も教えてもらいたい!」

マルコ「あ、僕も。」

ミカサ「…私でいいなら」

マルコ「ありがとう」ニコッ

ジャン「マルコマルコマルコマルコマルコ」ギラギラ

ミカサ「ジャン」

ジャン「は、はい!」

ミカサ「あなたは、なにがいい。恩返し」

ジャン「…俺もいいのか…本当か?」カアア

ミカサ「言ったことは遂行する」

ジャン「…考えておく」カアア

ミカサ「分かった。」

ユミル「私は、当番一回交代でいいぜ」

ミカサ「ハンネスさんのところに荷物を届けたあの日。ユミルが当番どうしてもかわってほしいと言ったから私がかわった。」ゴゴゴ

ユミル「交換条件だったろ?」

ミカサ「ユミルには恩がない。ので、なにもしない。交換条件は達成している。」

ユミル「ちっ…また酒なんか飲むなよな」

サシャ「なにを交換したんですか?」

ユミル「秘密だ。」


記憶がなくなってから、少しだけ
目に写る世界が綺麗に見えた


この世界は残酷だ

でも、そんな世界でも人々が生きていけるのは
皆に暖かさ、優しさがあるからじゃないだろうか

私が、エレンに救われたように
人々は助け合って生きている

だから、美しいんだと感じた




ありがとうございました。


でも、ジャンとサシャへのお礼の話を書いてるので、明日それだけのせて本当のおしまいです。


それぞれのキャラにも、優しさを持っている
ミカサが、エレン以外の人にもその暖かさを感じてほしくて
今回これを書きました

一部のエレンとハンネスさんだけキャラsageチックになってしまったのは申し訳ない

支援してくれたみんなありがとう。

なんか質問あれば答える。

はらへったー
書く。


時はすぎ、次の週の休日


ミカサ「これでよかったの?」

ジャン「ああ。」

私は今、ジャンとサシャとコニーと街にいる

『恩返しのことだけど、ミカサが言ってた野菜巻きの店、一緒にいかないか?』

『…そんなことでいいの?』

『ふ、2人でとはいわねーよ!サシャと…あとコニーも連れてくか』

サシャ「いつも休日は寮か山にいるので、街に出るのは新鮮です!」

コニー「俺もきてよかったのか?」

ジャン「どっちにしろ俺とミカサとサシャの3人って変だろ。コニーがいるくらいがちょうどいい」

コニー「そうか?ならいいや!うまいもん食うらしいし、楽しみだな!」ワイワイ

サシャ「はい!」ワイワイ

ミカサ「…ジャン」

ジャン「なんだ?」

ミカサ「貴方は悪い人じゃない」

ジャン「…なんだ?俺のこと今まで悪い人だと思ってたのか?」


違う

そう、ジャンはこの食事にサシャととコニーを呼んだ

おそらく2人でいこうと言われても私は断らなかったが、良くない空気が流れるのは明確
サシャたちを呼んだのはジャンなりの配慮だろう

ミカサ「すこし見直した」

ジャン「…そか」カアア

ミカサ「あとはエレンに突っかかるのをやめてほしい」

ジャン「…それとこれとは話が別だ」

サシャ「もうすぐトロスト区ですよー」

コニー「まだ昼にははやくねーか?」

ジャン「ミカサがよるとこあんだよ。」

ミカサ「…それまで付き合わせてすまない。」

ジャン「きにすんな」

コニー「あ、誰かが手を振ってるぞ!」

ジャン「あれがハンネスさんか」

サシャ「駐屯兵隊長?でしたっけ?さんづけていいんですか?」

ミカサ「ハンネスさんはそういうことは気にしない。大丈夫」

ハンネス「ミカサ!大丈夫かー?」

ミカサ「ハンネスさんの薬のお陰でよくなりました。私が大丈夫だと思い込んだせいで迷惑をかけた。ごめんなさい」

ハンネス「いや俺も悪かった。でもなおってよかったな!人類の希望さんよ」

ミカサ「…」

ジャン「まあ、ハンネスさんもお酒はほどほどにってことですね」

ハンネス「はは。」

サシャ「じゃあ、ご飯たべにいきましょう!」

ハンネス「あ、もうそんな時間か。」

ミカサ「ハンネスさんがつれてってくれた店に皆でいく。」

ハンネス「あそこか、うまいよなー!酒も…」

ジャン「言ったそばから」

皆「ハハハハハ」

ハンネス「またおごってやりたいところだが、俺まだ仕事のこってんだ。ごめんな。帰り気を付けろよ?ほい」ジャラ

ミカサ「??」

ハンネス「持ち金あんまないんだ。あの店でて2本目の角をまがると旨い甘味パンの店がある。これで食いながら帰るといいぞ!」

ミカサ「…ありがとうございます」

サシャ「甘味パン!?おやつですか?」

ジャン「いやでも出してもらうのはわりーよ…」ボソッ

ハンネス「ちょっとした迷惑料だ。」

ジャン「…それなら。ありがとうございます。」

ハンネス「じゃあまたな!」

コニー「ありがとうございました」ペコリ

ミカサ「また。頑張ってください」ペコリ

サシャ「よし!いきますよ!」

ジャン「サシャすこしは落ち着けよ」

サシャ「ご飯なのにうかうかしてられません!」ウキウキ

コニー「こっから近いのか?」

ミカサ「ええ。行きましょう」テクテク


料亭

サシャ「ふおお…」キラキラ

コニー「おお…」キラキラ

ジャン「これはすげーな」

ミカサ「この大きな葉に、具材を乗っけて…食べる」シャクシャク

ジャン「…よっ」シャク

サシャ「…」シャクシャク

コニー「こぼれる」シャクシャク

サシャ「美味しい!美味しいです!」シャクシャク

コニー「はじめて食った!すげーうめー!!」シャクシャク

ジャン「…肉と、根菜を細かく切ったものを炒めてあるのか。パンにも合うだろうが、野菜で巻くのいいな」シャクシャク

ミカサ「パンもある。専用に薄くスライスされて焼いてあるもので、それも美味しい。」ゴクン

サシャ「こんな美味しいものがあるなんて…ミカサ、教えてくれてありがとうございます!」シャクシャク

ジャン「これはなんだ?」

ミカサ「ポタージュという、とろみのあるスープ。これには乳とすりつぶした芋が入っている。」
店員「トーストお待たせ致しましたー」

サシャ「…いいにおい…」

コニー「薄めで食べやすいぞ!さくさくしてる」サクサク

ミカサ「このパンは、ポタージュにつけて食べても美味しい。」

ジャン「…うまい」モグモグ

コニー「宿舎の飯とは全然違うな!」

サシャ「スープ暖まりますー…」ホッコリ

コニー「だな」ホッコリ

ジャン「…ミカサは、こういう料理すきなのか?」

ミカサ「私はどんなものでも食べる。でも、家族や友人と食べると、より美味しく感じる。」モグモグ

ミカサ「私は、暖かい食卓が好き。」ズズー

ジャン「…そうか。そうだな」モグモグ

会計は、ジャンが半分出してくれた
私はサシャと自分の分を払えばいい、と

ミカサ「でもジャンにお礼が」

ジャン「こんなうまい店教えてくれたんだ、それで十分満足だ。」

ジャン「それに、4人分はさすがに払えねーだろ。コニーの分は俺が払う。きにすんな」

ミカサ「…ありがとう」

ジャン「…っ」カアア

帰り道、ハンネスさんが言ってた甘味パンの店に寄った

十数種類のパンが棚に陳列されている

サシャ「どれにしましょう…」アタフタ

コニー「俺これにする!真ん中に穴が空いてるなんておもしれー!」

ジャン「デニッシュ…デニッシュ気になる…」

ミカサ「私はこれにしよう」

サシャ「ふれんちとーすと?初めてきくなまえです!私もそれにします」

店員「まいど!!」


フレンチトーストは、四角く一口大に切ったパンに溶き卵をつけて焼く料理

ジャンの食べているデニッシュという、何層にも重なった生地を焼き上げたパンもきになったのだけれど

ジャン「…これ気になるか?」

ミカサ「…それと迷った。けど、フレンチトーストを選んだ時点で私はそれへの邪念を振り払った。ので…むぐっ!?」

ジャン「な?さくさくしててうまいだろ?」カアア

一口分ちぎって口に放り込まれた
確かに、とても美味しかった


サシャ「ジャンずるいです!私も食べたいです!」

コニー「ほいサシャ」アーン

サシャ「…!何ですかこれ美味しいです」モグモグ

コニー「だろ?」ヒョイパク

サシャ「あ!勝手に」

コニー「おあいこだろ?うめー」モグモグ

ミカサ「ジャン、私のもひとつ」スッ

ジャン「お、ありがとう」ヒョイパク


みんなほくほくしながら宿舎に戻った

アルミン「おかえりー」

サシャ「帰りましたー!きょうは美味しかったです」

エレン「ハンネスさんなにかいってたか?」

ミカサ「謝罪された。パンも奢ってくれた。」

エレン「そうか」

ミカサ「エレン、あなたにまだ恩返ししていない。」

エレン「…いらねーよそんなの」

ミカサ「でも皆にもした。エレンだけしないのはおかしい」

エレン「家族は…助け合うから家族なんだろ。だからそんなの必要ない。だから」

エレン「俺がいつかなにかに困ったときに助けてくれ。それでいい」

ミカサ「…うん。私とエレンは家族。」ニコリ

エレン「…ああ。」

マルコ「ジャンどうだった?」

ジャン「…生きててよかったぜ。あーんしたし」

マルコ「な、なんだって?ジャンが、ミカサに、あーんを、しただって?」アボーン

ジャン「…無理矢理だ。それにミカサは気にしてない。」カアア

マルコ「君も大人になったね…変なお願いしなくてよかったよ」

ジャン「俺が、ミカサが嫌がるようなこと頼むわけないだろ?それにまたエレンベタベタのミカサに戻ったんだ。俺はまた見向きもされなくなんだよ。でも…」

ジャン「ミカサが楽しそうで、よかった。」



おわり

これでほんとうにおしまいです


肉と根菜が云々→そぼろ
コニーのパン→ドーナツ
ジャンのパン→クロワッサン

を想像してもらえるとわかりやすいかも。

支援してくれたみんなほんとうにありがとう。

またどこかで

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