まどか「上條君からラブレターもらっちゃった」(141)

まどか「どうしよう…」


みたいなの

まどか「ん、なんだろうこれ」カサ

まどか「手紙……だよね。なんで下駄箱何かにいれたんだろ?」ペラ

『鹿目まどかさんへ
 とても大事な話があります。今日の放課後、屋上で待っています。
                                 上条恭介」

まどか「………上条、くん?」

まどか「屋上で待ってる……って……?」

さやか「まどかー?早くかえろーよ」

まどか「ごめん、さやかちゃん!わたし、ちょっと用事思い出しちゃった!」

さやか「え、用事?」

まどか「う、うん。悪いんだけど、先に帰ってくれるかな?」

さやか「………ほほう、まさかラブレターですかな?」ニヤニヤ」

まどか「えっ!?え、えとそれは……」オロオロ

さやか「あっはは!なんてね!わかったよ。それじゃまどか、また明日ね!」タッ

まどか「………まさか、ラブレターなわけないよね……」

屋上―――

恭介「………鹿目さん、まだかな……」

ギィィ

恭介「!」

まどか「……」ソーッ

恭介「鹿目さん!」

まどか「え、あ、こ、こんにちはっ!」

恭介「来てくれたんだね」

まどか「う、うん……お手紙、読んだよ」

恭介「ありがとう……」ギュッ

まどか(て、手を握ってきた……っ!?)

まどか「そ、それで大事なお話ってなにかなっ?」バッ

恭介「あ……」(手を振り払われた……)

まどか「……」

恭介「う、うん。実は……」

まどか(どうしよう……なんだか、すごく居心地が悪いよ……)

恭介「僕……前からずっと鹿目さんの事が……」

まどか(え、嘘、まさか本当に……っ?)

恭介「……好き、だったんだ」

まどか「っ!!」

恭介「ごめん、いきなりで。でも、僕が退院して復学したら、告白しようって決めていたんだ」

まどか「え、あ、えと、その……」

恭介「返事は、すぐじゃなくっていい。ただ……僕が鹿目さんのことをそう想っているってことだけ、覚えていてほしい」

恭介「僕は、鹿目さんの返事をずっと待っているから」

まどか「あ、あの……」

恭介「……それじゃ、また明日ね、鹿目さん」スタスタ

ギィィ……バタン

まどか「…………………い、今の……告白……、だよね?」

まどか「ど……どうしよう……」オロオロ

帰り道―――

まどか「………」トボトボ

まどか(まさか、上条くんがわたしのことを……なんて)トボトボ

まどか(いつから……?いや、それ以前になんでわたしなんかを……)トボトボ

まどか(どうしよう……なんて断れば……)トボトボ……ピタッ

まどか(断る?なんで断るの、わたし?)

まどか(断る理由なんてないよね……あれ?)

まどか(か、考えがまとまらなくなってきたよっ!)

まどか(いや、でも断る理由がなくっても、受け入れる理由もないよね……)

まどか(ううっ……頭がこんがらがってきたよ……)トボトボ

上条宅―――

恭介「………」~~♪

恭介「……うん、いい曲が出来そうだ」

恭介「やっぱり……自分の気持ちを素直に吐きだしたから、かな?」

恭介「……鹿目さん、どう思ってるかな」

恭介「やっぱり、驚いているよね。さやかを介してしか、僕たちは話をしたこともなかったし」

恭介「でも、僕は………」

恭介「……いや、考えるのはよそう。僕の気持ちは伝えたし、後は鹿目さんの返事を待つだけだ」

恭介「練習、再開しよう」~~♪

夜、まどかの部屋―――

まどか「………」モゾモゾ

まどか「……寝付けない」ムクッ

まどか「頭がこんがらがって……それどころじゃないよ……」

まどか「わたし……どうしたらいいのかな……」

まどか「さやかちゃんに相談……っ、ううん、それはダメだよわたし」

まどか「だって、さやかちゃんは上条くんのことが……」

まどか「……?なんで、そう決めつけてるんだろう、わたし」

まどか「さやかちゃんが毎日のように上条くんのお見舞いに行ってるのは知ってるし、普通に考えるならそうなんだろうけど……」

まどか「でも、さやかちゃんに直接確認を取ったわけじゃないから確実ってわけでもないんだよね……」

いや俺に相談だろ

まどか「明日、さやかちゃんに聞いてみようかな……上条くんのこと、どう想ってるのか」

まどか「それで、なんでもないって答えだったら……その時、は……」

まどか「その時は……どうするの?」

まどか「わたしが、上条くんと付き合うことになるの?」

まどか「……わたしは、上条くんのこと、どう想ってるのかな……」

まどか「上条くんは、さやかちゃんの幼馴染で、ヴァイオリンの天才で……」

まどか「考えてみたら、わたしと上条くんの接点って、さやかちゃんを通してしかないんだよね」

まどか「それなのに、どうして上条くんはわたしのことを……?」

まどか「……うぅ……考えれば考える程考えが横道に逸れていくよ……」

まどか(もういいや……布団を被って横になって、眼を瞑ってればその内寝つけるよね……)トサッ

まどか「………」ノソノソ

翌日―――

知久「おはよう、まどか……って」

まどか「お、おはようパパ……」ゲッソリ

知久「どうしたんだ、まどか?眼の下のクマ、すごいことになってるよ?」

まどか「あ、あはは……ちょっと、昨夜は夜更かししちゃって……」

知久「ダメだぞ、夜更かしは」

まどか「う、うん……ごめんなさい」

知久「体調は大丈夫?」

まどか「うん、具合は特に悪くないよ」

知久「それならいいんだけど……無理しないで、具合が悪いなら学校休んでもいいんだからね?」

まどか「ありがとう、パパ。でも、ホントに大丈夫だから」

通学路―――

仁美「まどかさん、おはようござ……」

さやか「まどか、おは……」

まどか「お、おはよう二人とも」

仁美「……あの、まどかさん?」

まどか「な、何かな?」

さやか「何かな、じゃないよ!すごい顔になってるよ、大丈夫!?」

まどか「だ、大丈夫大丈夫っ!なんでもないから、うんっ!」

仁美(さやかさん?まどかさん、何かありましたの?)

さやか(うーん……思い当たることと言ったら、昨日の放課後くらいしか……)

まどか「ほら、二人とも。早く学校行こう?」

さやか「あ、うん……」

仁美「………」

教室―――

ガララ

まどか「……」

恭介「あ……」

まどか「っ!」サッ

恭介「……」

さやか「ま、まどか?どうかしたの?あたしの背中になんて隠れちゃって」

まどか「ご、ごめん、なんでもないよ……」オズオズ

恭介「………」ジッ

まどか(こっちをガン見してるよ、上条くん……)

さやか「……?」

仁美「………」

授業中―――

まどか「……」ウトウト

まどか(うぅっ……案の定と言うかなんと言うか、睡魔が……)ウトウト

教師「えーそれじゃ、この問いを……鹿目さん」

まどか「……」ウトウト

教師「……鹿目さん?」

まどか「っ!は、はいっ!?」ガタッ

教師「どうかしましたか?」

まどか「えと、その……」

恭介「すみません、先生。鹿目さん、体調が優れないようなので、保健室へ連れて行ってもいいですか?」

まどか「っ!?」

教師「鹿目さん、体調が悪いの?ええと、それじゃこのクラスの保健委員は……」

恭介「僕が連れて行きます。ほら、鹿目さん、行こう?」ガシッ

まどか「あっ……」スタスタスタ ガララ

さやか(まどか……?)

保健室―――

コンコン

恭介「………」ガララ

まどか「先生……いないみたいだね」

恭介「まぁ、いいか。ほら、鹿目さん。ベッドあるよ」

まどか「う、うん……」

恭介「大丈夫?具合悪いの?」

まどか「具合は悪くないんだけど……ちょっと、寝不足で……」

恭介「……もしかして、僕の気持ち…迷惑だったかな?」

まどか「えっ!?そ、そんなことは……」

恭介「迷惑だったら……ごめん。僕も、この気持ち、忘れられるよう努力する」

まどか「……ぅぅ……」(上条くんがそんな態度を取るから、わたしが困るんだよ……)

男子生徒A「上条が鹿目ちゃんを連れてった件」

男子生徒B「…全力でいくか」

男子生徒A「行け!」

恭介「……」

まどか「……」(き、気まずいよ……)

まどか「あの……上条くん?」

恭介「ん?なに、鹿目さん?」

まどか「上条くんは……いつから、わたしのことを?」

恭介「……」

まどか「あ、言いたくないんならいいんだよっ?」

恭介「いや、大丈夫だよ」

恭介「そうだな……。鹿目さん、ひと目惚れって信じる?」

まどか「ひ、ひと目惚れっ?」

恭介「うん。僕が鹿目さんを好きになったのは、ひと目惚れでだよ」

まどか「っ……」カァァァ

恭介「だから、僕は鹿目さんのことは実際はよくわかっていないんだ」

恭介「それは、鹿目さんも同じだよね?」

まどか「う、うん……」

恭介「だからこそ、こうして告白するのも今まで躊躇われてて……」

恭介「でもね、入院中、ずっと考えてた」

まどか「何、を?」

恭介「鹿目さんのことを。どうして僕は、鹿目さんに告白しなかったんだろう、って」

まどか「……」

恭介「もちろん、そればかりを考えていたわけじゃないけれどね。他にも、ヴァイオリンのこととか、早く学校に復帰したいな、とか」

恭介「でも、一番考えてたのは……やっぱり、鹿目さんのことかな」

まどか「うぅ……」

まどか「ひと目惚れ……」

まどか「なんで……わたしにひと目惚れを……」

恭介「なにかおかしいかな?」

まどか「だって、わたしなんてドジだし、背だって低いし……いいところなんて何もないし……」

恭介「そんなことない。鹿目さんは、とっても優しい子だよ」

まどか「っ……」

恭介「さやかから聞いた話だけど……野良ネコの死体を埋めて、供養してあげたんだよね?」

まどか「……う、うん」

恭介「そんなこと、普通なら出来ることじゃない。僕はきっと、鹿目さんのそんなところに惹かれたんだと思う」

まどか「……」

まど恭って珍しいな

恭介「………ごめんね、僕の勝手で、鹿目さんを困らせてしまって」

まどか「そんなことは……」

恭介「いや、わかってるよ。きっと、鹿目さんはどう断ろうかって、今でも頭の中で考えてるよね?」

まどか「………」

恭介「……初恋は、実らないって言うからね。でも、鹿目さんの口から直接言われない限りは、僕も諦めないから」

まどか「わ、わたしは……」

恭介「それじゃ、僕は教室に戻るよ」スクッ スタスタ

まどか「あ……」

ガララ

まどか「………余計に断りづらくなっちゃった……」

>>52
片方はさやかの幼馴染みで、もう片方は親友なのに、何故か原作でも全く接点ないよな。

        ト、,.>'' ¨¨>x_ A
       _」∠ λ    ∨/!¨ヾ 、__
     γ'Ⅵ iメ、\|>、|. Vハ  \      _ _
 _」Wレ, 彳//1|≧  ≦`∨∧ ト、|      リ//z_
 \γ> ''''¨⌒>x''''''''iヨ'''¨¨>xリ 斗x_、==ノフ γ'´

   У  /'´ /,/   |ヨ   γ´  (({> ,ゞ‐'
  ./  .//   .//    |ヨ   ゝ、  ,ゞ'´'´
 ∥  Ⅶ   i。i     |ヨ     ¨¨ハ
 i   E{    | |     |ヨ        }
 |   .E{     .| |     |ヨ       ,!
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  ヤ  .ヤ、   弋!    //       /
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     ヽ  i>i<!´`⌒ヾ<i  /  / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      ヽ ((( ノノリ从从ゝ / <  気球にしてみた
       ヽ ゞ(リ ゜ヮ゚ノリ /    \________
        ヽ ⊂}li:i}つ /
       | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
       .|        .|
        |______|


放課後―――

さやか「そんじゃ、かえろっかまどか?」

まどか「う、うん……」

仁美「さやかさん、まどかさん。これから、お時間、ありますか?」

さやか「ん、仁美?」

まどか「仁美ちゃん、お稽古事は?」

仁美「今日は何もありませんの。それで、お時間ありますか?」

さやか「あたしは大丈夫だけど……」

まどか「わ、わたしも特に用事はない、けど……」

仁美「お二人に大事な話がありますの。……よろしいですか?」

さやか「?」

まどか(……)

喫茶店―――

さやか「それで、仁美。話って?」

仁美「わたくし、今までずっとお二人に隠していたことがありますの」

まどか「隠していたこと……」

さやか「な、何さ改まって」

仁美「実は、わたくし……。上条さんのことを、ずっとお慕いしておりましたの」

まどか・さやか「!」

仁美「今まで隠していて、すみません。ですが、わたくし、決めましたの。もう、自分の気持ちに嘘はつかないって」

さやか「え、あ、あの……」

まどか「………」

仁美「わたくし、この気持ちを上条さんに打ち明けようと思いますの」

仁美「でも、お二人には、わたくしの先を越す権利がありますわ。だから、一日だけ……お待ちします」

仁美「お二方も……自分の気持ち、よく確認してくださいな。……わたくしが言いたかったのは、それだけですわ」

さやか「…………え、えと……」

まどか「………」

さやか「仁美……帰っちゃった、ね」

まどか「そう……だね」

さやか「い、いやー!それにしても、意外だったねっ!まさか、仁美が恭介のことを、なんて……」

まどか「………」

さやか「あいつも、幸せ者だよね、うんっ!あ、あはははは!」

まどか「………」

さやか「でも、さ!仁美と恭介なら、お似合いだよね、まどか?」

まどか「………………さやかちゃん」

さやか「な、何っ?」

まどか「さやかちゃんは……上条くんのこと、どう思ってるの?」

さやか「えっ!?あ、あたしは……ほ、ほら!あたし、あいつの幼馴染だしっ!多分、仁美もその辺をちょっと勘違いしちゃっただけだと思うよ、うんっ!」

まどか「本当に……?さやかちゃんは、上条くんのこと……なんとも思ってないの?」

さやか「い、いやだなまどかまでっ!あたしと恭介は、別にそんなんじゃないってば!」

まどか「……それじゃ……いい、のかな?」

さやか「………え?」

まどか「わたしが、上条くんと付き合うことになっても……さやかちゃんは、今まで通り、わたしと仲良くしてくれるのかな?」

さやか「……まさか、まどかも恭介のこと……?」

まどか「ううん、そうじゃないの。………驚かないで、聞いてくれる?」

さやか「………」

まどか「わたし……その、上条くんに告白……されたの」

さやか「っ!?」

まどか「わたしはまだ返事はしてないんだけど……」

さやか「きょ、恭介が、まどかのこと、を……?」

まどか「……」コク

さやか「…………そ……っか。恭介は……まどかのことが、好きだったんだ」

まどか「わたし、どうしたらいいのかわかんなくなっちゃって……」

さやか「まどかは……恭介のこと、どう思ってるのさ?」

まどか「わ、わたし、は……」

さやか「………」

まどか「正直、わかんないの……男の人に告白されるのって、初めてだし……」

さやか「初めてとか、そんなの関係ないよ?」

まどか「でも……さやかちゃんは上条くんのことが……」

さやか「はぁ……どうして、あたしの周りにはこう、バカな奴しかいないのかねぇ」

まどか「……」

さやか「仮にさ、あたしが恭介の事が好きだったとして。そしたら、まどかはどうするつもりなの?」

まどか「そ、それは……」

さやか「あたしに遠慮して、恭介と付き合うのは避けるの?」

まどか「っ……」

さやか「そっちの方が、あたしには失礼じゃない?」

まどか「……ぅ」ジワァ

さやか「ちょっ、まどかっ!?」

まどか「でもっ……だって、わたし……グス、ヒック」ポロポロ

さやか「あーもうっ!泣くな、まどかっ!」

まどか「っ……」グッ

さやか「もうっ……わかったよ、正直に言う」

さやか「あたしは……恭介のこと、好きだよ」

まどか「………」

さやか「だからこそ、毎日のようにお見舞いに行ってたわけだし……その辺は、幼馴染っていう言い訳に逃げたけど」

さやか「恭介が鈍感で助かったって言うわけじゃないけど……ホント、幼馴染ながらあの鈍感さは罪だと思うよ」

さやか「まどかは……あたしや仁美のことは考えないで、自分の気持ちと、素直に向き合ってみなよ」

まどか「………」

さやか「こういうことは、人に相談してどうなるものでもないからね」

まどか「………うん」

さやか「それで、あたしや仁美との友情が壊れるようなことはないからさ。あたしたちの友情は、そんな脆いものじゃないでしょ?」

まどか「……ありがとう、さやかちゃん」

さやか「でも……恭介の気持ちがまどかに向かってるって言うんなら、今更あたしや仁美が告白しても無駄、かな」

まどか「………」

さやか「ちょっとずるいかもしれないけど……無駄かもしれないけど……」

さやか「あたしも、恭介に告白、してみよっかな」

まどか「ごめん……ごめんね、さやかちゃん……」

さやか「まどかは何も悪くないでしょ?」

まどか「でも、でもっ……」

さやか「だったらさ。あたし、今から恭介を呼び出して告白する」

さやか「当然恭介には断られるだろうから……そしたらまどか、その後のあたしの気晴らしに付き合ってよ」

まどか「……」

さやか「それで、まどかの罪悪感も晴れるでしょ?」

まどか「……うん」

さやか「よし、決定っ!」

すまん、ちょっとアンケ取りたいんだが
さやかと仁美が恭介に振られる描写、ちゃんと見たい?
それともその辺すっ飛ばした方がいい?

公園―――

さやか「………」ソワソワ

恭介「さやかっ!」

さやか「!」

恭介「ゴメン、遅くなって」

さやか「ううん、大丈夫だよ」

恭介「それで?直接会って話したいことって何?」

さやか「う、うん。実は……あたし……ずっと、恭介の事が―――」


まどか(ゴメンね、さやかちゃん……)

さやか「ってことで!あたしは見事に振られましたとさ!」

まどか「………」

さやか「……もうっ!そんな暗い顔しないでよ、まどかっ!」

まどか「でも……」

さやか「最初に言ったでしょ?あたしや仁美のことは深く考えすぎるな、って」

まどか「……」

さやか「ほら!あたしの気晴らしに付き合ってくれる約束でしょっ!」

まどか「………うん」

さやか「よし、そんじゃ手始めにヤケ食いでも……」ポロ

まどか「さ、さやかちゃん!?」

さやか「あ、あれ……あはは…おかしいな、なんで涙なんか……」ポロポロ

さやか「……っ、うぅっ…」ポロポロ ガシッ

まどか「っ……」

さやか「ゴメンね、まどかっ……ちょっとだけ、このままでっ……」ポロポロ

まどか「……落ち着いた、さやかちゃん?」

さやか「……ん。結局、こうして泣くのが一番すっきりするんだね」

まどか「うん……」

さやか「これで、あたしの初恋はおしまい。終わってみると、結構呆気ないもんだね」

まどか「あの、なんて言ったらいいのか……」

さやか「あー、慰めなんていらないって。こんな時に優しい言葉掛けられたら、また泣いちゃいそうだし」

まどか「……」

さやか「まどかの心残り……これでひとつ、解消出来たかな?」

まどか「……そう、だね」

さやか「なら、よかった。何があっても、あたしはまどかの親友だからね?」ギュッ

まどか「……ありがとう、さやかちゃん」

翌日、放課後―――

仁美「あの、上条くん」

恭介「ん、何、志筑さん?」

仁美「お話が……ありますの。お時間、よろしいですか?」

恭介「……ええと……」

仁美「……」

恭介「……うん、いいよ」

さやか「………」

まどか「さやかちゃん……」

さやか「あーもう!だからいちいち気にしないの!んじゃ、あたしは先に帰ってるからね!タッ

まどか「あっ……。………」

河原のベンチ―――

恭介「―――」

仁美「―――」

恭介「―――――」

仁美「――――――」


まどか(………)


仁美「――――」タッ

恭介「……」


まどか「……上条くん」

恭介「! 鹿目…さん?」

まどか「……」

恭介「あ、あはは……参ったな。今の、見てたの?」

まどか「………ごめん」

恭介「いや、鹿目さんが謝ることじゃないよ」

まどか「でも……」

恭介「僕は……どうしようもない奴なのかもしれないね」

まどか「え?」

恭介「望みなんて薄いとわかっていながら、それでも一途に想い続ける人がいるからって理由で……勇気を出した告白を断るなんて……」

恭介「でも、僕の気持ちは揺るがないよ」

恭介「もう一度、言うよ、鹿目さん」

恭介「僕は、鹿目さんの事が……いや」

恭介「まどか……キミの事が好きだ」

まどか「っ……」

恭介「今日は……返事、聞けるかな?」

まどか「わ、わたしは……」

恭介「……」

まどか「……いい、のかな?わたしなんかで」

恭介「なんか、なんて言わないでくれ。僕は、キミが好きなんだ」

恭介「そのキミのことを悪く言うのは、やめてほしい」

まどか「……」

恭介「まどかはもっと、自分に自信を持っていいんだよ?」

まどか「……」

恭介「まどか……僕と、付き合ってください」

まどか「……」

恭介「……っ」

まどか「…ありがとう、上条くん」

恭介「………」

まどか「わたし、自分に自信を持つなんて考えたことなかったけど……」

まどか「上条くんと一緒に、自分に自信を持てるように頑張っても……いい、かな?」

恭介「!」

まどか「もしかしたら、わたしに愛想を尽かしてしまうかもしれないけど……」

まどか「それでも、わたしは、上条くんの想いに答えたいよ」

恭介「……まどか」

まどか「………えと、こう言う時は、どう言ったらいいのかわかんないけど……」

まどか「よ、よろしくお願いしますっ……で、いいのかな?」

恭介「……それは、オーケー、って考えていいのかな?」

まどか「う、うん……わたし、鹿目まどかは、上条恭介くんの想いに、答えるよ」

恭介「っ……ありがとう、まどか」

まどか「あ、で、でもっ……」

恭介「?」

まどか「い、いきなり呼び捨てはちょっと、その……」

恭介「……いや、かな?」

まどか「いやじゃない、けど……ちょっと、恥ずかしいよ」

恭介「それじゃ、まどかさん……でいい?」

まどか「うん、それで…お、お願いします……」

恭介「わかったよ、まどかさん」

まどか「っ……」カァァァ

恭介「じゃあ、まどかさんも、僕の呼び方、変えて欲しいかな」

まどか「え?」

恭介「付き合うことになったんだから、下の名前で呼んで欲しい」

まどか「えと……恭介くん、で、いい?」

恭介「うん、今後はそう呼んでくれると嬉しいかな」

まどか「わ、わかりましたっ……」

恭介「……ぷっ」

まどか「っ?ど、どうして笑うのっ?」

恭介「い、いや、ごめん……どうして、敬語なの?」

まどか「え、あ、いや、それはその……」

恭介「まぁいいや。それじゃ、これからもよろしくね、まどかさん」ギュッ

まどか「こ、こちらこそお願いしますっ……」

さやか「うん……よかった。恭介とまどか、うまく行ったんだね」

仁美「上条さんの心に決めたお方……やはり、まどかさんだったんですね」

さやか「……ん、そうみたい」

仁美「わたくしたちは、失恋組ですのね……」

さやか「そうなるね」

仁美「ちょっとだけ……悔しいですわ。でも、まどかさんなら……諦めも、つきますわね」

さやか「……まどか、いい子だからね」

仁美「それじゃ、わたくしたち失恋組は静かに去るとしましょうか」

さやか「……仁美、この後時間ある?」

仁美「え?ええ、この後は何も用事はありませんが……」

さやか「なら、どっかに気晴らしにでもいこっか!」

仁美「そう、ですわね。付き合いますわ」


終わり

恭介をクズにならないようにしたつもりだけど、実際どうだろうか
この恭介はまどか一筋なはずだから、クズではない……よね?

まぁぶっちゃけ

男、女、幼、女友と変わらんし

>>134が否定できない
ほむとか絡ませればよかったんだろうけど、恭介を中心に据えるとどうしても絡ませづらい
だから完全にほむとかQBとか空気になってしまった
色々とすまんかった

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