まる子「バトル…ロワイアル?」 (157)

1日目
教室

遠足に向かう車内で急に眠気が襲い眠りにおちてしまったまる子。気づくと見知らぬ教室に座らされていた。

まる子「一体どこなんだろうここは…たまちゃんなんだか怖くなってきたよ」

たまえ「ごめんねまるちゃん、私も眠っちゃって何にもわからないの。みんな眠ってるうちにここに移動させられたみたい」

まる子「この首についてる首輪も気味が悪いね。私たちはペットじゃないんだから」

教室内ではまる子のクラスメイト27名が各々不安げな表情で同じような会話を交わしていた。その時教室の前のドアが開き見慣れた男、3年4組の担任である戸川先生が入ってきた。


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1365522636

戸川「皆さん長旅お疲れ様でしたね。急なことで申し訳ありませんが今から皆さんで殺し合いをしてもらいます」

異様な雰囲気の中でやっと現れた心を許せる大人から告げられた衝撃の言葉に一同は動揺を隠しきれない。

丸尾「ズバリ!先生は何を言っているかわからないでしょう」

山田「あははー殺し合いだじょー。映画みたいでかっこいいじょー」

戸川「静かに、それではこれからルールを説明します………」

まる子は現実感のない状況にルール説明もほとんど頭に入ってこなかった

ヒソヒソ・・・

戸川「そこ、私語はしないでくださいね」ヒュッ

戸川先生が私語を注意したかと思うと、私語をしていたクラスメイトの平岡秀章の頭にナイフが突き刺さり死んでいた

「「「うわっ!」」」「「「きゃー」」」

戸川「皆さんこれでわかっていただけましたか。これはすべて現実です。それではこれから1人にひとつバッグを渡しますので順次出発していってください。バッグの中には地図や食料、そして殺し合うために1枚ずつスタンドディスクも入っています。これは個別に説明があるますのでそっちを見てくださいね。それでは出席番号1番…」

こうして状況をほとんど把握できないまま、まる子たち3年4組は殺し合いの場へと出発していった


あまりにも影が薄いため平岡秀章死亡
残り26名

1.

まる子「とほほ…結局何にもわからないままここまで来ちゃったよ。でも出発する前にたまちゃんがこのメモをくれて助かったよ。これがなかったらあたしゃ一人ぼっちでもっと最悪の状況だったからね」

『まるちゃん、学校の裏で待ってて』

たまえ「この殺し合いに参加するクラスメイトがいるかわからないけど、とりあえず荷物は確認しておいた方がいいよね」

まる子「そうだねスタンドディスクとかいう訳のわからないことも言ってたし」

たまえ「水と食料が少しと、地図とコンパス、そしてこれが…」

まる子「スタンドディスクってやつだね」

ゴゴゴゴゴゴゴゴ

たまえ「説明書も入ってる。ディスクを頭に差し込むと、対応した超能力が使えるようになるんだって。あたしのは、ラブデラックス、髪の毛をあやつる能力みたい」

まる子「超能力!?いいねぇあたしゃ一度でいいから超能力者になってみたかったんだよ。私のは、うーんとこの説明書漢字ばかりでよくわからないねえ。たまちゃん読んでくれる。」

たまえ「えーと、どれどれ…」

2.

藤木「ハァハァ…僕は絶対に生き残ってやるんだ。笹山さんを守って2人で最後まで生き残って笹山さんと2人きりの時間を過ごしたら僕が…」

そういう藤木の足元には血まみれになった石と頭から血を流し動かなくなっている杉浦とくぞうの体があった

藤木「ぶっ殺した。やってやるぞ、僕を卑怯者と罵った奴らに仕返しをするんだ。そして笹山さんのヒーローに…あれは…」

藤木は視線の先に大野と杉山をとらえた

藤木「あの二人といれば有利になれるぞ。おっと、これも持っていこう。おーい大野君、杉山君」

杉山「藤木か、大声出しやがって。目立つじゃねーか。」

藤木「ごめん杉山君。でも僕は君たちみたいに運動もできないし心細くて」

大野「そうだぞ杉山、こんな状況で1人でいたんじゃ不安で仕方ないだろ」

藤木「ありがとう大野君。ねぇ僕も一緒について行ってもいいかな。もちろん殺し合いなんてする気もないし、ただ一人じゃどうしようもないから」

杉山「おい大野どうする。藤木は卑怯者だから何するかわかんねーぞ」

藤木(チッ、杉山よけいなことを)

大野「まぁまぁそんなこと言うなよ。俺たちはみんなで脱出する方法を探してるんだぜ。三人寄れば文殊の知恵っていうだろ」

杉山「大野がそこまで言うなら仕方ないか。でも俺は信用してないからな、少しでも変なことしたら抜けてもらうぜ藤木」

藤木「う、うん。わかってるよ。ぼくも皆で生き残りたいんだ」

大野「よし、それじゃあ仲間を集めるために島を動き回ってみるか。長山をみつけられればちからになってくれそうだけどな」


影が薄いので杉浦とくぞう死亡
残り25名

3.

山根「うう、なんだけわけのわからないことになった。胃腸が痛くなってきたぞ。でもこの痛みは夢じゃないのか。ん?今誰かの声が聞こえた気がするぞ。」

山根は暗い森を越えの聞こえた方向へ向かう

たかし「や…山根君…」

山根「たかし君?どうしたのそんなところにうずくまって」

たかし「うん、ちょっと暗くて足元が見えなくて足をくじいちゃったんだ。よかったら手を貸してくれないかな」

山根「手を…ねぇ…いいよ今貸してあげよう。ほら差し出すよ、手を」

メギャン

ダ—ン

山根「フゥゥーー…初めて……人をやっちまったァ〜〜〜〜〜♪でも想像してたより、なんて事はないな。優しいだけしか取り柄のない影が薄いキャラだからさっさと死んじまうんだぜ〜。これは試練だ。弱い胃腸を持つ過去に打ち勝てという試練と、オレは受けとった。人の成長は……未熟な胃腸を持つ過去に打ち勝つことだとな…。え?お前もそう思うだろ?ブ—太郎。」

そういう山根から少し離れた位置の茂みからブ—太郎が現れた

ブ—太郎「なんてことを山根…それにいつから気が付いていたんだブ—」

山根「気づいていた…初めから。俺が駆け付けた時、先についていた君が警戒して茂みに隠れているのを」

ブ—太郎「何でたかし君を殺したんだブ—」

山根「それがルールなんだろ?それに気のせいかたかしを殺してから胃腸の痛みが消えた気がするんだ。この試練を乗り越えれば俺は成長できる。俺の胃腸は幸福へと向かうんだ。そして君も乗り越えるべき試練だ。」

メギャン

ブ—太郎「まずいブ—。距離がありすぎるブ—。俺のスタンドではとどかないブー。」

山根「じゃあねブ—太郎君」

ダ—ン

ブ—太郎「うおオオオオ。ザ・ハンド空間を削り取るブゥゥゥゥゥゥ」

ガオン

ブ—太郎がスタンドの右手で自分の背後の空間を削り取ると瞬間移動が起こる。ブ—太郎は薄暗い森の中へと一瞬で逃げて行った

山根「ちっ、この能力は目視じゃあないと銃弾を操作できないからな。仕方がないあきらめるか。たかしのディスクはどうやらたかしの死と一緒に消えたらしいな」


キャラが立っていないので西村たかし死亡
残り24名

4.

とし子「日も暮れてきたし一人じゃ心細いよー。でも怖くてとても外なんかで歩けないよどうしよう。このままこの民家に隠れて朝になったら仲のいいまるちゃんとたまちゃんを捜しに行こう………お腹…すいたな」

そういうとカバンを漁り始め食べ物を探した

とし子「暗くて見えないけど確か懐中電灯が…」

とし子は明かりを漏らす危険はわかっていたが、それでも少しくらいなら大丈夫だろうという油断から懐中電灯を使い食料をカバンから引っ張り出した。

とし子「はぁーこんなパンじゃなくてお母さんのおいしいご飯が食べたいな」

山田「あはは見つけたじょーーー」

5.

小杉「うおオオオ俺は腹が減ったんだアアア。いけハイウェイスタ—」

関口「小杉やめろ」

小杉「うるせえ、お前だってそんなこと言って短剣を構えてるじゃあないか」

関口「バカ野郎。小杉が襲ってこようとしたからいけないんじゃあないか」

小杉「俺は腹が減ってるんだ。支給されたあれぽっちの食糧で足りるか。俺には養分が必要なんだよ、くらえ」

ギュンンン

ハイウェイスタ—で養分を奪いにかかる小杉。しかし、なぜか自分も養分を奪われたかのような状態になってしまう。

小杉「なんでだ!?さっき犬に試したときはあんなにうまくできたのに」

関口「やめろ小杉、わから…ないのか?はあ…はあ…」

小杉「黙れ!とにかく俺は腹が減ってるんだよオオオ、腹が減るとなにも考えられないんだ。ハイウェイスタ—もっと吸い取るんだ」

ギューンンンンン

バタン バタン

小杉「何で…腹が…」

関口「ビットリオ・ダガー、悪いのは俺じゃあねえ…ぜ…———」


小杉気絶
関口しんじ死亡
残り23名

6.

花輪「いい加減に離れてくれないかいベイビー」

みぎわ「やーん怖いわー花輪くーん」

花輪「だからと言ってこんなにくっつかれたら動きにくいじゃないかベイビー」

みぎわ「こんな状況で私たち二人が出会えたのはやっぱり運命なのよ。し・か・も・私たちのスタンド能力が合わさったら最強じゃない」

花輪「た、確かに一理あるけど僕は戦うより他のレディーたちと一緒にこの状況から脱出できる方法を考えるよ」

みぎわ「さすが花輪君。私は花輪君に一生ついて行くわー」

完走希望

7.

たまえ「まるちゃんやっぱりみんなと殺し合いなんてできないよね?」

まる子「あたりまえだよ。人殺しなんてあたしゃできないよ。でも、もし誰かに襲われたら…」

たまえ「うん、自分たちの身だけは守らないとね。」

まる子「みんなも殺し合いなんてのぞんでないはずだよ。仲間を集めて脱出しようたまちゃん」

たまえ「うん」

>>19
ありがとうございます

すでに完結までかきためてます

8.

小杉「くそ…わけがわからない…なぜあんなことに。あれが関口の能力だったのか。腹が減りすぎてもう起き上がることもできないな」

ジャリ…

小杉「だ、誰かいるのか?助けてくれ…関口に…いきなり襲われたんだ。俺は夢中で自分を守るために抵抗しただけなんだ」

小杉は倒れたまま顔を上げることすらできないが死角に確かに何者かの気配を感じていた。だが、返事は無い。

ドゴォ

小杉の死角で何かを殴るような音がした

小杉「な、何してるんだよ。本当に俺は悪くないんだ助けてく—」

「黙れ!とにかく俺は腹が減ってるんだよオオオ、腹が減るとなにも考えられないんだ。ハイウェイスタ—もっと吸い取るんだ」

小杉「なっなんだよそれは!?俺は—」

バコォォォォ

「小杉ってスゲー[ピザ]で気持ち悪いよな。しかも食べ物の事になると見境なしだし。質汗臭くね?席替え小杉の隣とか死んだ方がましじゃん」

小杉「うわぁぁぁぁやめてくれぇぇぇぇぇ」

バゴォォォォォ

野口「くっくっく。ヴードゥー・チャイルドは殴ったものに唇を生み出し、以前にその場所で発せられた言葉を喋らせる近距離パワー型のスタンド。人を殴ればその人が言われた陰口をしゃべらせ精神攻撃をする。隠し事はできないよ小杉。そして私は生きてこのゲームから抜け出すよ」


小杉太死亡
残り22名

9.

城ヶ崎「えーかよちゃんって杉山君が好きだったのー」

かよちゃん「恥ずかしいから他の人には言わないでね」

笹山「わかってるよ。3人だけの秘密だからね」

城ヶ崎「さてと、ガールズトークもこの辺にして休みましょう」

かよちゃん「明日目が覚めたら、この悪夢も終わってたらいいのに。そういえば、スタンドディスクだっけ?二人は身につけてるの?」

城ヶ崎「うん、一応ね」

笹山「私も用心のために。でも正直よく理解してないよ」

かよちゃん「そうだよね。私はよくわからないから身につけてないの。誰かと戦うなんてできないし」

笹山「大丈夫。みんなで脱出できる方法がきっとあるよ」

城ヶ崎「明日になったら杉山君を探そうか。頼りになりそうだし」

かよちゃん「もー。お休みなさい」

2日目
10.

ピンポーン

戸川「皆さん朝の学級放送の時間ですよー」



戸川「——以上で放送を終わります。それじゃあ引き続き頑張ってくださいね」

まる子「そんな…本当に人が殺されてるなんて」

たまえ「やっぱり誰かに襲われたら戦わないといけないのかもね」

まる子「あれ?ねぇたまちゃん、今は朝なのに流れ星が流れてこなかった?」

たまえ「そんなわけないじゃん。見間違いだよまるちゃん」

11.

山田「あははー今の聞いたかい?いっぱい死んでるみたいだじょーとし子ちゃん。あははー返事をしてくれよーおいら寂しいじゃないかー」

しかし、とし子からの返事は無い。山田の隣には四肢が溶けて身体や胴にくっついたとし子だった肉の塊がある。まだ心臓は動いているようだがもはや死を待つだけだろう。

山田「あははーもう駄目だじょー。これじゃあ気持ちよくなれないじょー。他の人を探しに行くじょー。おっとその前にばいばいとし子ちゃん」

ぐちゃ


土橋とし子死亡
残り21名

12.

丸尾「なるほど…ズバリ山根君は殺し合いに参加したということでしょう」

ブ—太郎「そうだブ—、しかも銃のような能力で遠距離から攻撃してくるから不意打ちされたら危険だブ—」

丸尾「そうですか、銃のような能力を。ズバリ恐ろしいでしょう。それであなたはズバリザ・ハンドというスタンドで逃げてきたのですね。」

ブ—太郎「そうだブ—、これからどうするブ—。ズバリ学級委員としてみんなが助かる方法を考えるんだろうブ—」

丸尾「ズバリ助かる方法を考えるでしょう。ただしズバリ私だけが助かればいいのでしょう」

がしぃィィィ

丸尾「ズバリ捕まえたでしょう。プラネット・ウェイブスゥゥゥ!」

ブ—太郎「なんだってブ—。ザ・ハンド丸尾の腕を削り取るブー」

丸尾「ズバリ遅いでしょう」

ゴォォォォォズドンンン

ブ—太郎「ブウウウ、一体何が起こったブー。このダメージはやばいブー」

丸尾「ズバリ隕石というものを御存知でしょうかブ—太郎君。私の能力は隕石をあやつり落とす能力。ズバリ私が最強でしょオオオオオ!」

ゴォォォォォ

ブ—太郎「まずいブ—次が来るブ—。隕石を削り取れザ・ハンドオオオ」

ガオン

ズドン

丸尾「ズバリ一度に落とせる隕石は一つじゃないでしょう」

ブ—太郎「ブグゥ…」

丸尾「ズバリズバリズバリズバリこれでとどめでしょう」

ゴォォォォ

ガオン

丸尾「ズバリ無駄でしょう。さっきと同じ結末になるだけでしょう」

ズドン

ズドン

確かにブ—太郎に隕石は命中した、しかし丸尾の後頭部にも激痛が襲っている。なぜ、能力で隕石は自分には命中しないはずなのである

丸尾「ぎゃー!ズ、ズバリ何が起こったでしょう。なぜ私にダメージが…」

ブ—太郎「削り取ったのは隕石じゃないブ—。削り取ったのは空間、おまえとさっき落ちてきた隕石の間の空間だブ—」

丸尾「ズバリいったん引き揚げた方がいいでしょう」

ブ—太郎「そうはさせないブ—。お前は危険だブーここで[ピーーー]ブ—」

丸尾「プラネット・ウェイブス」

ズドオオオン

ブ—太郎「くそったれブ—」

隕石をかわしてブ—太郎はあたりを見回すがすでに丸尾の姿は無かった

ブ—太郎「逃がしたブ—。みんなに危険が及ばなければいいがブ—。しかし、あの能力でたらめすぎるブ—、こっちのダメージも大きいやれやれだブ—」

13.

ケンタ「そうだよねー殺し合いなんてできないよね。それで、はまじのスタンドはなんだったの」

はまじ「そういえば昨日からずっと必死で人を探してたからまだ確認してなかったな。どれどれ見てみるか」

クラスメイトを殺せ!おまえは達人だ…剣の達人だ誰よりも強いなんでも切れる!

はまじ「なるほどこれが俺のスタンドかそれにしてもなんてきれいなんだ」

さあ俺を手に取れクラスメイトをまっぷたつにするんだ

ガシ

剣に魅了されはまじは手に取ってしまう

はまじ「冥界の神アヌビスのカードを暗示とするスタンド使いケンタおまえの命もらいうける」

シャキ—ン

ケンタ「うわっいきなり何を!?どうしたんだはまじ」

はまじ「俺は剣の達人になったんだ。それに今ものすごく人を切ってみたいんだ」

ケンタ「そんな、せっかく会えたのにやるしかないのか」

はまじ「[ピーーー]ええええケンタああああ」

ケンタ「サーフィィィス」

ズバッ

ケンタ「うぐぅ少し切りつけられたけどこれでおしまいだよはまじ」

はまじ「なんだ体が動かない」

ケンタ「僕のスタンドサーフィスは人形に触れた人間をコピーして自由を奪うんだ。だから君はもうサーフィスの前ではサーフィスと同じように動くしかないんだ」

はまじ「脇役ごときがわたしに向かって得意顔に解説を入れるんじゃあないッ。今すぐこれを解除しろケンタァァァ」

ケンタ「ダメだよ、解除したら僕を[ピーーー]んだろ。そしてほかのクラスメイトを」

はまじ「当たり前だろこれは殺し合いなんだぜ。そして俺は剣の達人なんだ。お前だってぶった切ってやるぜ」

ケンタ「それじゃあ仕方がない。ばいばいはまじ」

ケンタがそういうとサーフィスは、はまじの持つ剣がはまじ自身の胸を貫くように動いた

はまじ「ぐはっ、くそ…」

はまじがその場に倒れこみ動かなくなるのを見届けてけんたは能力を解除しその場を立ち去った

ケンタ「はまじ…お調子者で面白い奴だったのに。全部このいかれた状況がいけないんだ。僕は————」

グサァァァ

ケンタ「え…」

はまじ「油断したなケンタ。俺が死んだかも確認せずに立ち去ろうとするなんてよオ」

ケンタ「グハッ、そんな…だって確実に君の胸は剣に貫かれていたじゃないか」

はまじ「アヌビスの剣はよお、切るも切らないもじゆうじざいなんだぜえ。だから胸を貫いたように見えても俺は何もダメージを負ってなかったのさ」

ケンタ「くそ…はまじ…」

はまじ「あばよケンタ」

アヌビスの剣に刺さったケンタを地面に撃ち捨てはまじは次の標的を探して立ち去って行った


長谷川健太死亡
残り20名

14.

冬田「あーん、よかったわ二人に会えて。私一人ぼっちで一晩過ごして本当につらかったのよー」

まる子「わ、わかったから少し静かにしてよ冬田さん。そんなに大声出したら誰かに見つかっちゃうじゃないのさ」

冬田「なによー二人はいいわよね、待ち合わせして出会って、殺し合いの中1人でいる怖さを知らないんだから」

たまえ「ごめんね冬田さん。でも出発前は混乱してて隣の席のまるちゃんにメモを渡すだけしか余裕がなかったの」

冬田「ふん、そんなこと言ってわかってるわよ。どうせ穂波さんは私なんてどうでもよかったんでしょ。だいたい前、交換日記のときも———ブツブツ」

二人に出会えた安堵からなのか性格なのか、冬田は二人を気にすることなくぶつぶつと文句を言い始めた

まる子「ねえたまちゃんどうしようか。冬田さんがいると絶対面倒なことになるよ」

たまえ「わかってるけど見捨てるわけにはいかないし」

まる子「そりゃそうだけど、でも」

冬田「あーほらそうやってまた二人でこそこそして私を仲間はずれにするー」

たまえ「誤解だよ冬田さん」

まる子「そうだよ、だからちょっと静かにしてよ」

15.

ブー太郎「くそ、思ったより重症で動けないブー。もしこんなところを誰かに襲われたら。いやそれよりも丸尾と山根のことを誰かに伝えなければならないブー。きっと大野君と杉山君、二人の兄貴なら正義感が強いからみんなで助かるようなことを考えてくれているはずだブー。」

「誰かいるのかい?」

重症の身故に隠れていたブー太郎は急に声を掛けられて慌てた

ブー太郎「誰だブー、姿を現すブー」

永沢「僕だよ。どうしたんだいキミ、ケガをしているじゃあないか」

ブー太郎「永沢かブー。待つんだブー、そこで止まるんだブー」

すでに2度襲われたブー太郎は警戒し永沢に静止するように呼びかけた

永沢「なに言っているんだそんなボロボロで、すぐに直さないと。今僕が手当てを…」

永沢は重症のブー太郎に気をとられ静止する声が全く耳に入っていない。そしてスタンドの様な像を出しながらブー太郎に近づいていく

ブー太郎「止まるブゥゥゥゥ」

重症のブー太郎は反応が遅れ対応できずに永沢のスタンドに触れられてしまう

永沢「クレイジー・ダイヤモンド」

ブー太郎「うわーブー」

ブー太郎は攻撃されたと思い覚悟した。しかし…

ブー太郎「な、なんだブー。身体の痛みが消えたブー。傷が治っているブー」

永沢「僕の能力はクレイジーダイヤモンド、あらゆるものを直すことができるのさ」

ブー太郎「凄いブー、最高の能力だブー」

永沢「この能力を持って帰れたら火事で灰になった家も元に戻るかもしれない」

ブー太郎「おぉう…そうだと……い、いいなブー」

永沢「そんなことよりなぜ君があんな状態だったのか教えてくれないかい」

ブー太郎たちはお互いに情報を交換し合った

永沢「それは危険だね。みんなに伝えなきゃ、きっと殺し合いを望まないクラスメイトの方が多いはずなんだから」

ブー太郎「そうだブー、みんなで生きてこの状況から抜け出す方法がきっとあるはずだブー」

永沢「じゃあとりあえず殺し合いを望まない仲間を探そう。そのうえで危険な奴とは戦うんだ。大丈夫、僕の能力あれば負けないよ」

ブー太郎「やれやれ頼もしい玉ねぎだブー。その能力で自分の心の傷と骨格も直せたらもっとよかったのにブー」

16.

みぎわ「花輪く—ん待ってー、私疲れちゃったわー」

花輪「そんなこと言ってついさっき休んだばかりじゃないかベイビー。これ以上休んでいたら誰にも会えずにまた日が暮れてしまうよベイビー」

みぎわ「私は花輪君と二人きりの方がいいわよ」

花輪「ん…ちょっと待っておくれべベイビー、あそこに誰かいるみたいだよ」

みぎわ「あーん二人の時間が」

花輪の視線の先にはまだこちらには気づいていないであろう山根の姿があった

花輪「へいベイビー、そこにいるのはミスター虚弱体質の山根君じゃないのかいベイビー」

呼びかけられた山根は花輪とみぎわの姿を確認するなりスタンドを繰り出した

メギャン

ダァーンダァーン

みぎわ「ちょっと花輪君、いきなり攻撃してきたわよ」

花輪「どうやら彼はこのヘヴィな状況に負けてしまった弱い人間の様だねベイビー」

幸いまだ距離もあったことで第一射をかわすことができた二人

山根「弱い人間だって!?違うね。俺は強くなったんだ、たかしをヤッて過去の弱かった自分を乗り越えたのさ」

みぎわ「花輪君ここは私たちも応戦するしかないわ。私たち二人の輝かしい未来のために」

花輪「どうやら戦うしかなさそうだねベイビー、僕らの3−4組を守るために。ただしなるべく殺さないように戦うんだベイビー」

みぎわ「ゲブ神!!」

みぎわがそう声を上げると山根の足元に水がわき出て山根の足をつかみ上げる。突然足をつかまれた山根はその場で転んでしまう

山根「なんだこれは、くそこんなものォォォ」

自分の自由を奪っているゲブ神が水であることを察知した山根は本体であるみぎわめがけてエンペラーを構える

みぎわ「まだよ!」

花輪「今だクラッシュ食いちぎれ」

花輪がそう叫んだかと思うと山根の足を拘束していたゲブ神から魚の様なスタンドが飛び出してきて山根の足の肉を食いちぎった

山根「HEEEEYYYYあァァァんまりだァァァァ俺の足がァァァァァ」

花輪「今だよベイビー」

みぎわ「わかってるわ花輪君」

ゲブ神はダメージを受けひるんだ山根のエンペラーを持つ腕を完全に抑えた

花輪「僕らは例え襲ってきた君でも殺したくないんだよベイビー。だから君の知っていることを話してくれないかいベイビー」

みぎわ「おとなしく言う通りにしないともっとひどい目にあわすわよ」

山根「わかった、言う通りにするよ」

たかしやブー太郎の事など、これまであったことを山根は二人に話した

みぎわ「なんてひどい奴なの、簡単に人を殺せるなんて信じられないわ。どうしたらそんなことができるのよ」

山根「……社会的な価値観がある。そして男の価値がある。昔は一致していたがその2つは現代では必ずしも一致はしてない。男と社会はかなりズレた価値観になっている…。だが真の勝利への道には男の価値が必要だ…。この殺し合いを進めていけばそれを確認できる気がするんだ……光り輝く道を…。男の世界へ………、僕は行きたいんだ……。」

花輪「だけど、君のやっていることは見過ごせないよベイビー」

みぎわ「どうするのこいつ、ここに縛っておいて行きましょうか」

花輪「そうだねベイビー、この結末は天に任せるとしよう。何か縛れるものがあったかな」

そういって荷物を漁る花輪

ダーン

銃声に驚き花輪が視線を上げるとみぎわが撃たれていた

みぎわ「いやァァァァァァァ」

花輪「バカな!?君の銃を持つ腕はゲブ神で完全に決めていたのに」

不意打ちに混乱しゲブ神の拘束がとかれ自由になった山根

山根「バカだなあ、このスタンドは自由に銃弾を操れるのさ。不意打ちの機会を狙っておとなしくしていただけだよ」

花輪「大丈夫かいベイビー、ここはいったん引き揚げよう。走れるかいベイビー」

みぎわ「グスッ…大丈夫走れるわ」

山根「おっとォォォ逃がすかよお」

花輪「クラッシュ」

山根が先ほど負傷した時に出た血の中からクラッシュが現れエンペラーを持つ腕に噛みつく

山根「ぐわっ、くそォォォ」

花輪「さあ走るんだベイビー」

二人は山根がひるんだすきにエンペラーの射程外まで逃れていく

17.

かよちゃん「仲間が増えて良かったね二人とも」

笹山「うん」

城ヶ崎「…そうね」

前田「よかった私、三人に出会えなかったら今日も不安で眠れなかったところだわ」

城ヶ崎「再会を喜ぶのはこの辺にして出発しましょう」

笹山「そうだね」

かよちゃん「あっちとこっちどっちに行こうか」

城ヶ崎「あっち」 前田「こっち」

城ヶ崎「ちょっと、私たちは昨日こっちから来たの。だからあっちへ向かうわよ」

前田「ダメよ、私はあっちから来たの。こっちに行くべきだわ」

城ヶ崎「なによたった今、合流したばかりのくせに偉そうにしないで」

前田「なによ、リーダー気取りってわけ?悪いけどあっちには誰もいなかったわ」

城ヶ崎「今はいるかもしれないじゃない!かよちゃんもそう思うわよね?」

かよちゃん「う、うーん」

城ヶ崎「なによはっきりしないわね、もういいわよ」

笹山「ちょっと落ち着いてよ二人とも。城ヶ崎さんも急にイライラしてちょっと変だよ」

城ヶ崎「笹山さんはこいつの味方ってわけ?」

笹山「そういうんじゃないよ。落ち着いて話し合おう?」

城ヶ崎「無理ね。だいたい私、前から前田さんの事気に入らなかったのよね。掃除係か知らないけどみんなに朝の掃除をさせようとしたり、余計なことばっかりしてさ」

前田「なによ私が悪いっていうの!?私はみんなのためを思って、いいと思ったことをやろうとしただけよ」

城ヶ崎「それが迷惑だっていうの!あんたが何かすると誰かに迷惑がかかっていらつかせるんだからおとなしくしてればいいのよ」

前田「そ、そんな…私は…、私はただ…。うわーん」

城ヶ崎「またそうやってすぐに泣きやがってよオオオ。泣けば許されるとでも思ってるのかよオオオ。てめーが泣いても誰も同情しねえよ、余計いらつかせるんだよォォォォォォ」

かよちゃん「城ヶ崎さんどうしたの!?本当におかしいよ」

城ヶ崎「うるせえ!だいたいお前もドジで間抜けなくせに杉山君が好きだって!?無理に決まってるじゃない。どうせ向こうはお前のことなんか嫌いだよ」

笹山「城ヶ崎さんひどいよ」

かよちゃん「なんだってぇ城ヶ崎いいい、お前みたいなお嬢様になにがわかるんだよ。いつもお高くとまった態度で気に食わなかったんだよォォォ」

笹山「えっ!?かよちゃんまでどうしたの!?」

前田「そうよ、あんたこそ勘違いした態度で嫌われ者のくせに」

城ヶ崎「黙れよオオオ、くそブスがァァァ!ストーンフリーィィィィィ」

ドゴォ

城ヶ崎が出したスタンド、ストーンフリーの拳が前田を吹き飛ばす

笹山「じょ、城ヶ崎さんっ!?」

ガツン

前田をスッ飛ばした城ヶ崎の後頭部に激痛が走り倒れてしまう

かよちゃん「上等だよ、お前がさっきなんていったか覚えてるぞオラッ」

城ヶ崎の朦朧とした視界に石を持って殴りかかるかよの姿が見えた

城ヶ崎「ストーン……フリ…」

城ヶ崎は気力を絞りストーンフリーの糸をかよの首に巻きつける

かよちゃん「グフッ、放しやがれ…こい…つ…グッ」

ガツンガツン

かよは首を絞められながらなおも城ヶ崎を殴り続ける

かよちゃん「も、もう…」

バタァッ

笹山「そ、そんな。城ヶ崎さんもかよちゃんも、それに前田さんもみんな…し、死んじゃった」

前田に支給されたバッグのなかにスタンドの説明書が残っていた「サバイバー」


城ヶ崎姫子死亡
山田かよ子死亡
前田ひろみ死亡
残り17名

18.

野口「これは血の跡…くっくっくここで何があったのか教えてもらおうかね。ヴードゥー・チャイルド」

「な、なんだブー。身体の痛みが消えたブー。傷が治っているブー」

「僕の能力はクレイジーダイヤモンド、あらゆるものを直すことができるのさ」

「そんなことよりなぜ君があんな状態だったのか教えてくれないかい」

「実は山根と丸尾に襲われたんだブー。そして………」

ヴードゥー・チャイルドが生み出した唇はその場でしゃべられた言葉を一言一句漏らさずに野口に伝えた

野口「くっくっく、今のはブー太郎と永沢か。永沢の能力はなかなか便利なようだね。そして山根と丸尾は殺し合いに乗ってるのかい…ブフゥ。くっくっくおもしろくなってきたね」

19.

大野「なぁ杉山、こんな能力があればなにも殺し合えだなんて命令を聞かなくても、能力を使って逆に先生たち主催者を倒せばいいんじゃないか?」

杉山「おお、確かにそうだな。何で気がつかなかったんだろう。そうだよなわざわざいいなりになることないよな」

藤木「無理だよ。だってこんな能力を与える奴らがその事態を予想しないわけがないじゃないか」

杉山「なんだよそんなことやってみないとわからないじゃないか」

大野「いや、藤木の言う通りかもしれない」

杉山「なんだよ大野、お前が言いだしたんじゃないか。大丈夫、もっと仲間を集めればいろんな能力があるだろ。そうなればきっとなんとかできるはずさ」

大野「そうだな…希望は持っておいた方がいいな—————」

ドプン

なにが起きたのか三人は理解できなかった。急に大野が地面に肩まで埋まってしまったのだ、いや地面がまるで池の様になり沈んでしまったのである

杉山「な、なんだよこれ、大野、すぐに出してやるから待ってろ」

大野「バカ野郎、これは誰かの攻撃だ。杉山周りに気をつけろ」

藤木「ひえーなんだよこれは。」

杉山があたりを見渡すと少し離れた地面から生首がひとつはえていた

山田「あははー、2人逃がしちゃったじょー。失敗失敗。でもおいらのオアシスは無敵だじょーあははははー」

杉山「山田お前の仕業か、すぐに元に戻せ」

山田「いやだじょー、これから3人ともおいらのおもちゃにして飽きたらサヨナラだじょーあははー」

大野「ダメだ杉山、俺を守りながらじゃ戦えない。お前たちだけでも逃げるんだ」

杉山「いいや違うぜ大野。俺は前に運動会の騎馬戦でお前を助けられなかった。だから今度は助けてみせる、絶対になあ。山田こんな真似しやがって、覚悟はいいか、俺はできている」

山田「あははー友達を守りながら僕を倒すのかい?両方やらなくちゃあいけないとは大変だねぇぇぇぇ」

杉山「お前のスタンドはそのスーツがどうやら周りを液体のように溶かしているみたいだな。ならばこれでどうだ、エコーズact2」

杉山が呼びだしたスタンドは尻尾にドヒュゥという文字の塊を作ると山田めがけて投げつけた

山田「あははーこんなものたたき落としてやるじょー」

その塊をたたき落とそうと山田が手で殴った瞬間

ドヒュゥー

山田の体は触れるもの全てを溶かしながら一直線に後ろへと吹っ飛んで行った

藤木「凄いや杉山君、そんな能力だったなんて。さあ早く大野君を助けよう」

大野「いや、まだだぜ藤木。あの程度じゃ山田にダメージは無い、すぐにここに戻ってきてしまう」

杉山「そういうこと。だからよお、追いかけるんだぜそして時間を稼ぐ、そのうちにそこから抜け出すんだ。藤木お前は残って大野を助けろ。」

大野「任せていいんだな杉山」

杉山「オ…オレ…、清水に帰ったら、学校行くよ…頭悪いって、他のヤツにバカにされるのも、けっこういいかもな…アツアツのお茶も飲みてえ!日本平で採れた、故郷の本物のお茶だ!富士山を眺めながら飲もう!」

大野「杉山!俺たちが初めてあった場所で合流しよう」

そういって山田を追いかける杉山を二人は見送った

20.

ピンポーン

戸川「皆さん夕方のホームルームの時間ですよー」



戸川「禁止エリアは以上になります。それでは残り17名、はりきって殺し合ってくださいね」

まる子「もう10人も死んじゃったなんて」

冬田「怖いわ私…おうちに帰りたい」

たまえ「まだ信じられないよ、殺し合ってるクラスメイトがいるなんて」

21.

長山「これはひどい、ここでいったい何があったんだろう。城ヶ崎さん、前田さんそれにかよちゃんまで。さて、申し訳ないけど3人の荷物を見せてもらうよ。これも生き残るためなんだ、ごめんね」

荷物をあらためた長山は彼女らに黙とうをささげその場を後にした

長山「やはり生き残るには1人でいるより仲間を探す方がいいな」

22.

花輪「うまく逃げ切れたようだねベイビー。傷は痛むかい?」

みぎわ「大丈夫よ花輪君、思ったより深くないわ。花輪君の愛情こもった手当てのおかげで出血も止まったし、花輪君の優しさにますます好きになっちゃたわ」

花輪「そ、それはよかったよベイビー。でも今日は大事をとってもう休もう。ここなら隠れるのにはちょうどいいだろベイビー」

みぎわ「あーん、また花輪君とふたりで夜を明かせるのね。今日は私けがをして辛いから一晩中抱きしめておいてほしいわ」

花輪「ざ、残念だけど見張りもしないといけないからそれは無理だよベイビー」

23.

山田「あははー油断油断。けっこう飛ばされちゃったじょー」

杉山「悪いがお前をあの場所に戻すわけにはいかねえ。ここで俺が相手になってやるぜ」

山田「行くぞー杉山くーん、オアシス」

バゴォ

山田「ぐわあ、痛いじょーおいらの手がぁ」

杉山「俺の攻撃は始まっている、すでに」

はまじ「おいおい何の騒ぎだいったい」

山田「あっ、浜崎君」

杉山「はまじ、気をつけろ。山田は殺し合いに乗っている」

はまじ「なんだあ杉山、お前は殺し合いに反対なのか。俺はかまわねーぜ、どっちからでもなあ」

杉山「なんだって!?はまじお前まで」

山田「あははーだってこれは殺し合うゲームなんだじょー」

はまじ「そうだぜ杉山、殺し合わない方がおかしいのさ…オラ」

ズバッ

杉山「うあー、くそ…これじゃあ分が悪い」

はまじ「ちっ、浅かったか。だがお前の動き、覚えたぜえ」

山田「あははーまずは弱ってるやつから[ピーーー]のが定石だじょー、杉山君からやるじょー」

杉山「エコーズ」

杉山のエコーズは尻尾をピカァと言う文字に変えて発動した

ピカァ

はまじ「ぐわっ、なんだまぶしい」

山田「しまった、またやられたじょー」

二人が目を開けてみるとすでに杉山の姿は無かった

山田「あははー逃げられたじょ。仕方ない浜崎くんで遊ぼっと」

ズバッ

はまじ「先手必勝だぜ山田ぁぁぁ…なに!?切れていない」

山田「あははーちょっとやそっとじゃおいらのオアシスは切れないじょー」

はまじ「なるほどな、だがもう覚えたぜ。これならどうだ」

山田「あははー無駄だじょー、腕で防いで溶かしてやるじょー」

ズバッ

ボトッ

山田「ぎゃーお、おいらの腕がああああ」

そこには切り落とされた山田の左腕が転がっていた

はまじ「バカめ、我がアヌビス神は切るも切らぬも自由自在。そのスーツを素通りして貴様の腕だけ切り落とすなど容易いのよおおお」

山田「うわー痛い、痛いじょー」

はまじ「そらそらそら」

ズバッズバッズバッ

はまじの激しい攻撃が山田を切りつけていく

はまじ「なかなかうまくかわしているが、確実に傷は増えてるぜえ。どうする山田」

山田「おいらもう怒ったじょ。オアシス何もかも地中にひきずりこめ」

はまじ「うわっ、地面に体が沈んでいく!?」

山田「あははー浜崎君と遊べておいら面白かったじょ。でももうおしまいだじょー、地面の中では自由に動けないだろー」

はまじ「待ってくれ、山d」

ドグチャ

山田「おいら今日はもう疲れたじょ…ここらへんで休むじょ」

杉山「はぁ…はぁ…これで二人がやり合ってくれれば充分時間も稼げるだろう。しかし、やみくもに走ったせいで今どこにいるかわからなくなったな。まぁ明るくなればエコーズで探せるか」

あぶねー、なんとか地面に引きずり込まれる前に逃れられたぜ。あのでたらめな能力はやばすぎる。だがもうおぼえたぜえ、次は負けない。……誰か通らないかな。


アヌビス神生存
浜崎のりたか死亡
残り16名

24.

藤木「ねぇ、杉山君は無事かな」

大野「当たり前だろ。あの杉山が山田なんかに負けるはずがないんだ」

藤木「でももしかしたらやられてて、今にも山田君が襲ってくるかも」

大野「それはありえないが、もしそうなったら全力であいつをぶちのめすさ。ほらさっさと歩けよ、今日中に杉山との待ち合わせ場所に行かないと。もう日も暮れちまったし」

25.

まる子「ねえ冬田さん、ところであんたのスタンドはどんな能力なの?」

冬田「私のは20thセンチュリー・ボーイっていうの。ちょっと私の事を叩いていいわよ、思い切りやってちょうだいね」

そういうと冬田は地面に両手をつき座り込んで動かなくなった

まる子「た、たまちゃん本当に叩いても平気かな?」

たまえ「うーん、ああは言ってたけど、試しに軽めに叩いてみたら」

まる子「そうだね」

バチンッ

ブワァァァ

たまえ「すごい、まるちゃんが叩いた衝撃が地面に逃げていったみたい」

冬田「その通りよ、どお、凄かったでしょ。20thセンチュリー・ボーイが出てる間はどんな攻撃も効かないのよ。その代わりあの姿勢から動けなくなっちゃうんだけど」

まる子「へぇー、それは不便だけど、でもすごい力だね」

冬田「二人はどんな能力なの?」

たまえ「私たちはねぇ…」

こうして能力を見せ合っているうちに日が暮れて三人はここで休むことにした

26.

丸尾「ズバリ富田君にやられたせいで今日は何もできなかったでしょう。本来私はこういった体育会系なことは向かないのですから仕方ありませんが。ズバリ明日は張り切って殺したいでしょう」

丸尾はほぼ丸一日かけてブー太郎から受けたダメージを癒していた

丸尾「それにしてももう10人も死んでしまったとは、ズバリ私も油断はできないでしょう」

27.

杉山「こう真っ暗だと寝床を探すのも一苦労だな。おっ、ここならちょうどいいか」

笹山「だ、だれ!?来ないで」

杉山「笹山か俺だよ杉山だよ。安心しろ争うような気はないから」

笹山「す、杉山君。よかった、杉山君なら安心よね」

杉山「どうしたんだよ、疲れた顔して。何かあったのか」

笹山「実は…」

笹山は今日あった出来事を杉山に打ち明けた

杉山「そうか、みんないい奴らだったのに。辛かったな笹山。今はゆっくり休め、俺が見張っといてやるから」

笹山「うん、ありがとう杉山君」

杉山「今は訳があって離れちまってるが明日になったら大野たちと合流できる、そしたらみんなで脱出できる方法を考えるんだ」

笹山「そうね、なんだか希望が出てきたみたい。ありがとう杉山君、お休み」

28.

山根「うぅ、血は止まったけど傷が痛む。悪いばい菌が入ったりしていないだろうな。それにしてもあの二人のコンビはまずい強力すぎるぞ…。うっ、弱気になったらまた胃腸が痛くなってきた。まずい、跳ね返すんだ気高い誇りある精神を持つんだ。黄金の精神を」

29.

「————ばいばいとし子ちゃん」

野口「くっくっくこの肉の塊は土橋さんのものだったっか。それにしても山田は厄介な能力を持っているようだね。ぶふぅ、誰か山田を殺ってくれないかねえ」

30.

ピンポーン

戸川「皆さん朝のホームルームの時間ですよー」



戸川「と言う訳で残りは16名です。では今日も元気に殺し合ってくださいね」

ブー太郎「ちっ、最悪の目覚ましだブー」

永沢「文句を言っても仕方がないよ。それより丸尾や、山根を早く止めないと」

ブー太郎「もちろんだブー。絶対に倒すブー」

31.

杉山「早起きさせて悪かったが、他の奴が動き出さない明るくなり始めてすぐに動いたおかげでどうやら合流できたみたいだぜ」

笹山「私なら大丈夫。それより早く合流できた方が安心できるしね」

藤木「大野君起きて、誰か向かってくるよ」

見張りをしていた藤木が大野を起こす

大野「ああ、あれは…大丈夫だ。どうやらあいつは無事だったみたいだぜ」

杉山「おーい、大野ー、藤木ー。」

藤木「よかった、杉山君無事だったんだね。僕はもう心配で心配で」

杉山「無事に決まってるだろ。俺が山田ごときにやられるかよ」

大野「へっ、俺は心配なんかしてなかったぜ。初めからお前なら無事に戻ってくるって信じてたからな」

杉山「あったりまえだろ!」

ガシッ

そう言ってお互いが抱き合い男の友情を見て藤木は少しだけうらやましく感じた。しかし、次に視界に入ったものによってそんな思いはすぐに跡かたもなく吹き飛んだ

藤木「さ、さ、さ、笹山さぁぁぁん」

杉山「おっと、そうだった。喜べ仲間が増えたぞ」

笹山「えへへ、よろしくお願いします」

大野「こっちこそよろしくな。仲間が増えてくれて心強いぜ」

藤木「もう大丈夫だよ。笹山さんは守ってみせるから」

大野「さてと杉山も合流できたことだし、移動しながら情報交換だな」

杉山「ああ、他にも仲間を集めないとな。いけそうか笹山」

杉山はさりげなく笹山に手を差し出す

ギュ

笹山「うん、ありがとう杉山君」

藤木「ちっ、杉山の奴気安くぼくの笹山さんに触れやがって。しかも、なんだあの仲のよさは。笹山さんも僕だけを見ていればいいのに。…もしかして二人は昨日の夜一緒に過ごしたのか!?許せない、許せないぞおおお。僕がヒーローになるんだ、笹山さんの。そうすれば笹山さんも僕にメロメロさ………ブツブツブツブツ」

杉山「なにボーっとしてるんだ藤木、おいて行くぞ」

藤木「ごめんよー、今行くよー。くそが、まずはこの二人をどうにかして笹山さんと二人になるんだ」

32.

永沢「なぁ、いったん別行動をとらないかい?」

ブー太郎「急にどうしたんだブー」

永沢「だって二人がこうして一緒に回っていたら効率が悪いだろ」

ブー太郎「確かにそうだが、二人なら、もし襲われても有利に立ちまわれるブー」

永沢「でも、やっぱりいち早く仲間を集めて、山根たちの様な敵を倒すにはそれが一番だと思うんだ。それに僕たちはある程度の情報も持っているじゃないか」

ブー太郎「おいらは実戦の経験もあるけどでも、君は自分の傷を治せないんだブー。だったら一人になるべきじゃないブー」

すると永沢はそこら辺に落ちていた木の枝を折って片方をブー太郎に渡した

永沢「大丈夫。ピンチになったらこの枝を僕の能力で治すから。君がこの枝を持っていてくれれば君は僕の所にとんでこられるさ」

ブー太郎「厚かましい奴だブー。でもそこまで言うならそうしようブー。くれぐれも無理はしないでくれよブ—」

永沢「わかってくれてありがとう。それじゃあお互い気を付けて行こう」

33.

まる子「さすがたまちゃんだねー。まだみんなが起きていない早朝から行動しようだなんて、おかげで安全に移動できるよ」

たまえ「うん、でもやっぱり用心はしなくちゃあね」

まる子「大丈夫だよこのあたりは禁止エリアも近いし誰もいないって」

冬田「ふわぁ…おかげで眠くて仕方ないけどね。あら、何か落ちてる」

たまえ「気を付けてよ冬田さん、罠かもしれない」

冬田「大丈夫、何ともないわ。ただの剣みたい。でも、なんだかとっても綺麗だわあ」

おっと、寝ていたぜ。さて…、クラスメイトを殺せ!おまえは達人だ…剣の達人だ誰よりも強いなんでも切れる!

冬田「穂波さんちょっとこっちに来」

たまえ「どうしたの」

ズバッ

たまえ「キャア、危ない」

まる子「なに!?たまちゃん大丈夫」

冬田「ちぃぃぃよけられたか。このちびの女の体じゃあいまいちパワーが足りないな」

まる子「冬田さんあんたどういうつもり」

冬田「うるせーこれはゲームなんだ殺し合うのが正しいルールなんだよ」

ズバッ

たまえ「まるちゃん!」

まる子「大丈夫よけられた。髪の毛が少し切れただけ」

冬田「くそー、だがお前らの動き覚えたぞ。オラー」

まる子「さっきよりも動きが早い!?」

たまえ「ラブデラックス」

たまえの髪の毛が伸び、冬田のまる子めがけて突進する体を止めていた

冬田「なにいいい」

たまえ「まるちゃん!今!」

まる子「スパイス・ガール」

冬田「まずい、20thセンチュリー・ボーイ」

ブワァー

まる子の反撃は全て受け流されてしまう

ズバァッ

冬田「防御する前に剣を放り投げておいて正解だったわね」

たまえ「ま、まるちゃん大丈夫」

まる子「大丈夫、深くは無いよ。でも厄介だね、あの攻撃翌力と無敵の防御が合わさるなんて」

冬田「そらぁ、次行くぜえ」

たまえ「ダメ、もっと早くなってる。捕えられない」

冬田「ひゃっはー真っ二つになりな」

ズバッ

たまえ「まるちゃん!」

ボヨーン

冬田「なにいいい」

ドゴォ

まる子「スパイス・ガールはものをゴムのように柔らかくすることができる。つまりあたしゃ切れないってこと。それにカウンターなら防御もできないみたいだね」

冬田「確かにそうだがよお、手がないわけじゃあないぜ」

にらみ合う3人。しかし、いきなりその間の地面から人が現れる

山田「なんだじょー人が隠れながら寝ている頭の上でどたばたとうるさいじょー」

たまえ「やまだ!?何でそんなところから」

山田「おいらまだ眠いじょー、イライラするじょー。3人まとめて地中に引きずり込んでやるじょー」

そういうと3人の足元が水のように溶け、体はどんどんと地中に吸い込まれてゆく

たまえ「ラブデラックス」

とっさに髪を伸ばし脱出を図るたまえ

冬田「うおおおお、テメーは逃がすかよお」

冬田は沈みながらもまる子に攻撃をしかける。それを悠々と眺める山田

山田「あははーどうせみんなおいらが[ピーーー]じょー」

まる子「そんな沈みかけの体の、鈍い攻撃なんて効かないよ。くらえええスパイス・ガール」

冬田「くそぉ20thセンチュリー・ボーイ」

まる子「WANABEEE」

ドゴォドゴォドゴォドゴォドゴォ

山田「あははー二人ともそのまま沈んでいくじょー」

二人の姿は完全に地中に消えてしまった

ふー何とか上空に逃れられた。危なかったぜえ、あの地面を溶かす能力は強すぎる。次はあいつにとりつくか

たまえ「ラブデラックス。まるちゃんは離さない」

ザパァン

たまえの能力で釣りあげられるまる子

まる子「ありがとう。さすがたまちゃんだねぇ」

たまえ「親友だもん。当たり前でしょ」

まる子「おっと、あんたは逃がさないよ」

引き上げられながら空中でアヌビスをキャッチしたまる子は真下のまだやわらかい地面に投げ入れた

まる子「これでもう安心だね」

山田「あははー2人に逃げられちゃったじょー」

たまえ「まるちゃん、まだ山田が残ってるよ。油断しないでね」

まる子を地上に下ろすと二人はすぐさま臨戦態勢をとった

まる子「きた、たまちゃんサポートして」

たまえ「うん」

34.

大野「このあたりでいったん休憩しようぜ。ちょっとあっちの川で顔洗ってくるわ」

杉山「じゃあ俺は周りに誰か潜んでないか調べてくる」

藤木「ぼ、僕はあっちの茂みでちょっと用を足してくるよ」

笹山「私はここで待ってるわね」

バシャバシャ

大野が川に身を乗り出して顔を洗っていると急に後ろに気配がした

ドボンッ

気配に気づいて顔を上げようとした大野は頭を押さえつけられて水の中から顔を上げられなくなってしまう。

バシャバシャバシャ

大野は必死にもがき、押さえつける腕を引っ掻きなんとか抑えを振り払う。顔を上げ新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込みながら顔をぬぐい後ろを見渡すがすでに誰もいなかった

大野「誰の仕業だったんだ今のは。誰かが潜んでいるのか」

大野は急いで戻ると戻っていた藤木と笹山に今の出来事を話す。ほどなくして杉山も戻ってきた

杉山「でもよーおかしいぜ。俺のエコーズで上空からかなりの範囲を調べたが俺たちの他には誰もいなかった」

大野「でも確かに俺は襲われたんだ」

杉山「藤木、お前本当にあっちの茂みにいたんだろうな」

藤木「ぼ、僕を疑っているのかい。僕は大野君を頼りにしているんだ、そんなことしないよ」

笹山「やめてよ二人とも!私、もうクラスメイトが争う姿を見たくないわ」

杉山「そうだったな、ごめん」

藤木「ごめんよ笹山さん。杉山君、仲直りのしるしに飴をあげるよ。」

藤木が遠足用にと持ってきていた飴を受け取ると杉山は礼を言って口に放り込んだ。藤木から笑みがこぼれた

笹山「でも、大野君が襲われたのも放っておけないわ」

杉山「そうだな。大野何か手掛かりは無いのか?」

大野「そういえばなにも見てはいないけど、犯人の腕を強く引っ掻いたから傷は残っているかもな」

藤木「あれれーおかしいぞおおおおお。杉山君の腕にもひっかき傷があるじゃないかあああああ」

大野「なにい!?」

笹山「本当ッ」

杉山「ば、ばか。藤木、これは昨日山田と戦っているときに付いたんだよ」

藤木「笹山さぁぁぁん本当ぅぅぅ?あの傷は昨日からあったのぉぉぉ?ねぇねぇ?」

笹山「わからないわ、昨日は暗くなってから出会ったし、そんなの気にできる状態じゃあなかったもの」

杉山「大野お前は信じてくれるよな!?俺がお前にそんなことするはずないだろ。一緒に船乗りになるって約束したじゃあないか。それをこんなことで」

大野「わかっているさ…だから聞かせてくれ、さっきおまえは本当に警戒して周辺を調べに行っていたんだよな?」

この質問に藤木と笹山の視線も杉山へと集まる

杉山「嘘に決まっているだろ。周辺の警戒なんかしていなかったよ」

大野「なん…だと…」

笹山「嘘っ」

藤木「そんな」

杉山「なッ!」

藤木「なにを言っているんだい杉山君。じゃあ君が大野君を襲ったとでもいうのかい?」

杉山「当たり前だろ、俺が大野を襲ったのさ」

大野「バカ野郎!俺たちは親友じゃあなかったのかよ」

杉山「親友なわけないだろ。俺はお前が大嫌いだったさ」

大野「てめええええ」

笹山「そんなはずないわ。だって昨日私を助けてくれたじゃない」

藤木「ダメだよ笹山さん。こいつは危険だ。早く僕の後ろに隠れて」

大野と笹山は杉山に注目していたが、杉山は見逃さなかった。藤木の顔がいやらしく笑っているのを

藤木「さあ、笹山さん、早くこっちへ」

藤木が笹山の腕をとり自分のほうへ引き寄せようとすると、杉山はそれを阻止するかのように笹山の反対の腕を引っ張った

笹山「痛いっ」

大野「なにするんだ杉山」

大野は慌てて杉山の手を笹山からはねのける。藤木はすかさず笹山をひきつけ自分の後ろに隠した

杉山「そうだ、危険なのは俺だあああ」

そう言いながら杉山はスタンドをだした

藤木「ひぃ、大野君あいつやる気だよ。笹山さんは僕が守るから大野君頑張って倒しておくれよ」

大野「ああわかっているぜ藤木。お前は手を出すな。おい杉山、俺を怒らせたくなかったら今すぐスタンドをひっこめろ。さもないと容赦しないぜ」

相変わらず藤木はにやにやしたまま杉山を見ている。

杉山「悪いのは俺だぁぁぁぁ。藤木殺してやるううううう……はっ」

そういいながらエコーズの尻尾文字を藤木めがけて投げつけてくる。しかし距離があったせいでよけられてしまう

藤木「本性を現したかこのクズ野郎め。大野君こいつはくせえーッ!ゲロ以下の匂いがプンプンするぜーッ!!こんな悪には出会ったことがねえほどなァーッ!こいつは生まれついての悪だッ!」

大野「杉山ァァァァ、ダイバーダウン」

バキィ

大野の繰り出したスタンドは杉山に的確な一撃を与える

大野「藤木い、今のうちに笹山を連れて離れていろ」

藤木「わかった。後で援護に戻るからそれまで頑張って」

そういうと二人は走りだしていった

大野「オラ、立て杉山。俺がテメーを裁いてやるぜ」

杉山「悪いのは俺なんだぁ、本当はお前のことが殺したいくらい嫌いだったんだよおおおおお…はっ」

大野「そうかい、俺も今は同じ気持ちだよ。その汚ねー口をきけなくしてやるぜ。ダイバーダウン」

杉山「エコーズ」

ドジュゥ

エコーズはドジュゥと言う文字でダイバーダウンの攻撃を受け止めた

大野「あっちぃぃぃ、くそ、そういえばそんな能力だったな」

杉山「どうした、かかってこいよ」

大野「言われなくてもいってやる。ダイバーダウン」

杉山は再び尻尾の文字で受け止める

バキィ

杉山「グハァ」

大野「ダイバーダウンを尻尾に潜行させて文字を無意味なものに組み替えさせてもらったぜ。さぁどうする」

藤木「笹山さんここを動いてはダメだよ。また必ず戻るから、隠れて待つんだ。大野君は僕の助けを待っているからね」

笹山「わかったわ、気を付けて」

藤木「いい子だ、大丈夫怖くないよ」

ギュッ

藤木はそう言いながら笹山を軽く抱きしめた後、少し前かがみの姿勢で走りながら大野のもとへ引き返して行った

藤木「えへへ、笹山さん良い匂いだったな。もう少し待っててね笹山さん」

ちょっと寝ますん

藤木が大野のもとに駆け付けた時すでに杉山は倒され大野は馬乗りになっており、決着はついていた。近距離パワー型のスタンドに間合いを詰められてはエコーズact2の様な非力なスタンドではどうしようもできなかったのだ

大野「最後に聞かせろ俺たちの友情は本当に初めから嘘だったのか」

杉山「当たり前だろ、俺はお前のことなんかこれっぽっちも友達だとは思ってなかったし大嫌いだったぜ」

しかし、そういう杉山の目からは大粒の涙があふれていた

藤木「やったね大野君。さあ早くとどめをさすんだ。気持ちはわかるけどこんな奴を野放しにしたら笹山さんや他のクラスメイトも危険だ」

藤木が大野に駆け寄ると観念していたはずの杉山が再び暴れ出した

杉山「藤木いいいいい」

そう言ってボロボロのエコーズをだした。杉山を制するために大野は顔をそむけとどめを刺した

大野「ダイバーダウン」

バキィ

大野「バカ野郎…」

杉山は消えていく意識、消えていく知性の中で最後まで大野の肩越しでニヤつく藤木を睨んでいた

大野「……藤木……笹山さんの所へ行こう、心配だ」

藤木「うん、あっちだよ」

大野は力なくそちらに歩き出し藤木もそれに続く

藤木「気持ちは…わかるよ」

大野「慰めはやめてくれ」

藤木「違うんだ力になりたいんだ」

バコォ バコォ

大野は何が起きたかわからなかった。ただ後頭部に激痛が走りその場に倒れた

藤木「君が親友を失って寂しい気持ちはわかるよ、だから寂しくないようにあの世へ送る力になりたいんだ」

大野の視界にニヤつきながら、血のついた太い木の棒を持つ藤木が入ってきた。しかし、もはや抵抗すらできない

藤木「君と杉山君は間違いなく親友同士だったよ。わからないようだから説明してあげよう。僕のスタンド能力はトーキングヘッド。非力だが対象の舌にとりつくとそいつはもう嘘しか言えなくなるんだよ。つまり、いいかい。杉山が君を親友と思っていないと言ったのは全て逆なんだよ。1回だけ解除して本当のことを言わせたけどね。つまり君らはお友達ってわけだ、よかったじゃあないか。あの世で杉山に謝ってまた仲良くしてもらうといい。」

大野「すぎ……や……ま………」

藤木「それじゃあ杉山君によろしく。僕の分まで謝っておいておくれよ」

ドカァ

大野にとどめを刺した藤木は笹山のもとへ向かって行った

藤木「スゲーッ爽やかな気分だぜ。新しいパンツをはいたばかりの正月元旦の朝のよーによォ〜ッ」

……

笹山「そう、藤木君が戻った時にはもう二人とも…」

藤木「相打ちだったみたい。でも大丈夫。笹山さんはこのぼくが守るから」


杉山さとし死亡
大野けんいち死亡
残り14名

35.

山田「あははーせっかくだから二人はおもちゃにするじょー」

たまえ「ラブデラックス。よし、捕まえたよまるちゃん」

山田「溶かすんだじょーオアシス」

たまえ「きゃー」

まる子「スパイス・ガーrうわあ」

ドゴォ

まる子は至近距離で攻撃を受けてしまう

山田「甘いじょー、髪の毛なんか一瞬で溶かせるからおいらには効かないじょー」

まる子「厄介だね、さてどうしたものか」

たまえ「ラブデラックス」

たまえはまる子を髪でつかむと今度は巧みに髪をあやつり移動し始めた

まる子「たまちゃん、山田は地面を溶かして一直線に追ってくる。これじゃあ逃げられないよ」

たまえ「ううん、まるちゃん、私に考えがあるの」

ゴニョゴニョ

まる子「なるほどまともにやっても勝てそうにないし、それでいこうかね」

山田「あははーいつまで逃げるんだい。弱虫だなー。すぐにとし子ちゃんのようにおもちゃにしてあげるじょー」

まる子「なに!?山田、あんたとし子ちゃんに何かしたの」

山田「あははー、ただ手足を溶かして体のいろんなところにくっつけたりして遊んだだけだじょー」

まる子「うっ、山田あんたただじゃあおかないよ。覚悟しな」

たまえ「まるちゃんダメ。もう少し我慢して」

二人は挑発されながらなおも逃げ続ける

山田「怖い顔しても逃げてるやつなんて怖くないじょー。それにしてもとし子ちゃんの怖がる顔と悲鳴は最高だったじょー。とし子ちゃんで遊んでるうちにおいら勃って来ちゃったから、抵抗できないとし子ちゃんをぐちゃぐちゃになるまで遊んだんだじょー」

まる子「あいつ、許さない」

たまえ「まるちゃん、オッケーだよ」

山田「あははー観念したのかい。それじゃあ二人ともとし子ちゃんと同じようにおいらといっぱい遊んでおくれよー」

まる子「黙りな。あんたは私がぶっ飛ばす」

山田「あははーいくじょー」

バゴォォォォ

なんとまる子は山田の攻撃をよけもせずそのまま殴られた

山田「なんだじょー、面白くないじょー。このまま溶かしてやるじょー」

しかし、山田がまる子の体を溶かすことは無かった

ボヨヨョォーン

山田「あれれー殴ったのにおいらの体が吹き飛んでるじょ」

まる子「すでに…終えていた。スパイス・ガールの能力で私の体をゴムのようにした。殴った反動であんたはふっ飛んだのさ。そしてふっ飛んだ先は禁止エリア」

たまえ「ボラーレ・ヴィーア」

山田「ぞ、ぞんなあああああ」

カチッ

ドォォォォォン

山田は首輪が爆発し息絶えた

まる子「敵は討ったよ。とし子ちゃん」

たまえ「まるちゃんお疲れ様」

まる子「ひどいよたまちゃん、決め台詞とっちゃうんだもん」

たまえ「ごめんね、アハハハハ」

まる子「ねぇ、そういえば何か忘れてない?」

たまえ「うーん……あっ!朝ごはんじゃない」

まる子「そうだった、早朝移動でいきなりドタバタしたから忘れていたよ」

たまえ「待ってて、今用意するね」

………

冬田「大丈夫、こうして能力を発動したままなら地面の中でも問題ないわ。でも解除したら生き埋めだし…いいえ、きっとさくらさんたちが助けにくるはず。信じて待ちましょう」

しかし、いくら待っても助けは来ないので、やがて冬田は考えるのをやめた


山田笑太死亡
冬田美鈴死亡扱い
残り12名

36.

「それじゃあ杉山君によろしく。僕の分まで謝っておいておくれよ」

野口「どうやら藤木は、藤木らしいチンケでこずるい能力らしいね。足跡からするとあっちに向かったようだが、まだまだ高みの見物をさせてもらうよ。くっくっくっくそれにしても大野君と杉山君の死体は綺麗だね、傷一つないじゃないか」

37.

丸尾「プラネット・ウェイブス」

みぎわ「危ないわ花輪くぅーん」

ドカァ

丸尾「ズバリよけられてしまいましたか、やはり近くにいるだけではだめなようですね、ロックしてからではないと」

花輪「ありがとうみぎわさん。突き飛ばしてくれたおかげで助かったよベイビー。不意打ちとは学級委員のすることなのかいベイビー」

丸尾「ズバリそんなことを言っている余裕があるのですか」

みぎわ「う、うぅ…」

花輪「だ、大丈夫かいベイビー。僕をかばったばっかりに」

みぎわ「大丈夫よ花輪君、心配してもらえるのはうれしいけど、今はあいつのことだけを考えてちょうだい。なにが起きたのか私にもわからなかったわ」

丸尾「ズバリ強がりでしょう。おそらく歩けないほどのダメージはあるとみたでしょう」

みぎわ「ゲブ神」

ガシィ

みぎわ「足を捕まえたわ、今よ花輪君」

丸尾「ズバリ無駄でしょう。プラネット・ウェイブス」

ズドォン ズドォン

丸尾「みぎわさん、あなたのスタンドはズバリ水の様ですが、私のスタンドは隕石落下。ズバリ隕石は落下するときに高温になるでしょう。その程度の水ならその温度と落下の衝撃で飛び散ってしまうでしょう」

みぎわ「そ、そんな…」

丸尾「そして今のでズバリ花輪君ももはや自由には動けないでしょう」

みぎわが振り返ってみるとそこには腰のあたりに隕石が貫通した穴をあけ血が流れ出している花輪の姿があった。そして、走って花輪を捕まえる丸尾

花輪「ガハァ…」

みぎわ「いやああああ、花輪くゥゥゥん」

丸尾「ズバリロックしたでしょう。次でとどめでしょう」

花輪「グゥゥゥ…みぎわさん今すぐゲブ神を…だすんだ。あっちの方向に…禁止エリアの…中に……」

みぎわ「ダメよ花輪ぐぅぅぅん、そんなことをしたらあなたまで」

丸尾「ズバリ何をしても無駄でしょう」

花輪「僕はもう助からない。僕の事を愛しているのなら…やるんだベイビー。…きみといた数日……わるく……なかったぜ……死ぬなよ…みぎ…わ………」

みぎわ「花輪ぐううん、愛してるわァァァァァァ!ゲブ神ンンン」

そういうとほど近い禁止エリアの中にゲブ神が現れた

花輪「ジャンプするよベイビー…クラッシュゥゥゥゥゥゥ」

バシャン

花輪の大量の血液の中からクラッシュが現れたかと思うと丸尾を口で捕え花輪ごと禁止エリア内のゲブ神へとワープした

丸尾「なにィィィィィィィ!?くそおおお!プレネット・ウェイブスゥゥありったけの隕石を落とすんだアアアアア」

カチッ

ドォォォォン

みぎわ「花輪…君…」

キュイィィィィン

ズドォン ズドォン ズドォン ズドォン

みぎわ「ガハァ…、花輪…君…私はあなた…から……離れ…ないわ」


花輪和彦死亡
みぎわ花子死亡
丸尾末男死亡
残り9名

38.

藤木「今日はもう日が暮れるしそろそろ休もうか笹山さん」

笹山「うん…」

藤木「今日もいろいろなことがあったけど元気を出して、僕だけは何があっても笹山さんを裏切らないから。絶対に守ってみせるから」

笹山「ありがとう。藤木君て学校にいたころは気がつかなかったけどとても男らしくて頼りになるのね」

藤木「え!?そうかなー、えへへ、嬉しいなあ」

笹山「私ちょっと寝てもいい?疲れちゃったの」

藤木「ここなら周りからは見えずらいし大丈夫だと思うけど、僕は一応見張りをしているね」

笹山「ありがとう。やっぱり頼りになるわね」

藤木は喜びを隠せない顔でその場を少し離れ見張りに向かった

永沢「足跡はこっちへ続いている。誰かは解らないが暗くなる前に追い付きたいな。おっ、あれは…」

藤木「おや?あの夕陽に浮かぶ独特の玉ねぎ型のシルエットはもしや」

永沢「やあ、君だったのかい。僕は大野君と杉山君が倒れている所から足跡をたどってきたんだ」

藤木「ふーん、それで」

永沢「二人ともひどい傷で死んでいたからね、あそこで何が起きたのか知りたいんだ。さすがに見るに耐えなくて、生き返らせるのは無理だけど傷は治してあげてきたけどね」

藤木「傷を…治した?」

永沢「ああ、それが僕の能力だからね。自分は治せないけど。それともちろん死んでしまったものはどうしようもない」

永沢はクレイジー・ダイヤモンドを藤木に出して見せた

永沢「所で、足跡はもう一つあったようだけど」

藤木「あれは笹山さんのものさ、今は少し離れた場所で休んでいるよ。僕は見張り中」

永沢「そうか、じゃあ案内してくれないかい?3人で話したいことがあるんだ」

藤木「ダメだね。僕たち二人の仲はだれにも邪魔させない」

永沢その言葉の意味を考えていると藤木の横に人間の様な体に鳥の頭を持つ真っ赤なスタンドが現れた

永沢「そうかい、この僕とやろうっていうのかい」

39.

まる子「うーたをうたうならー♪」

たまえ「ぼくらにーまかせろー♪」

まる子「あっ、あそこにいるのは長山君じゃない」

たまえ「うん、でももしかしたら長山君も…」

まる子「そうだね、私がひとりで行くからたまちゃんは隠れてて。もし何かあったら援護してね」

たまえ「わかった」

まる子「おーい長山君」

長山「やあ、さくらか」

まる子「長山君、あたしゃみんなで脱出できないかと考えているんだけど、長山君はどう思う」

長山「僕もそれには賛成だよ、こんなことおかしいからね。たくさんの友達がもう死んでしまっているけど、僕もその方法を考えているんだ」

まる子「よかった、おーいたまちゃん、でてきておくれよー」

たまえ「よかった、長山君も味方なんだね」

長山「おどろいたな、隠れたいたなんて」

たまえ「うん、いろいろあってね」

3人は互いに情報交換をし、これからのことを話し合った

40.

ピンポーン

戸川「皆さん夕方のホームルームの時間ですよー」



戸川「以上で終わります。残り9名頑張ってくださーい」

笹山「zzZZ…」

41.

永沢「藤木君君はやっぱり卑怯だな。さっき僕の能力の事を聞いて君は自分の能力は教えなかった」

藤木「ふふっ、教えなかったんじゃあないよ。君のためを思ってのことだったんだ。でもそこまで言うなら教えてあげるよ。こいつはマジシャンズ・レッド。能力はこれさ」

ボワァ

マジシャンズレッドが腕を振ると永沢をとり囲むように円形で地面に炎が燃え上がる

永沢「うわぁああああ!炎だ炎が僕を襲ってくるゥゥゥゥゥ」

藤木「あーはっはっはっは。だから言ったじゃないか君のためを思って黙ってたって」

永沢「やめてくれー藤木君、何でもするよおおお、この炎を止めてくれええええ」

藤木「ふぅーん、炎を止めたら何でもしてくれるんだね?だが断る。この藤木茂が最も好きな事のひとつは、自分より弱い立場のやつにNOと断ってやる事だ…。マジシャンズ・レッド」

藤木は徐々に永沢をとり囲む炎の円を狭めていく

永沢「炎が炎が迫ってくるゥゥゥ。ハッ、そうだブー太郎を呼ばなくちゃあ。クレイジーダイヤモンド」

ギュイン

永沢はおっておいた木の枝の方割れを修復する

ブー太郎「うおおお、これは、何かあったんだな、永沢。わかったブー今行くブー」

長さはのもとへ飛んで行こうとする木の枝にブー太郎は身を任せた

永沢「ふ、ふふふ、ふふふふふふふふ。今ブー太郎をここへ呼んだ。お前もただじゃあ済まないぞ」

藤木「あっそ、遺言はそれだけかい。アリーヴェデルチ」

ボワァァァァ

永沢「火がァァァァ……」

藤木「ふん、あっけなかったな。さてブー太郎が来るならまた演技しないとな」

ギュイィィィィィン

永沢が死んだことにより、クレイジーダイヤモンドの能力が切れて時間がかかったようだが、ほどなくしてブー太郎が現れた

ブー太郎「どうしたんだブー、これは…この黒こげの死体…この骨格は永沢か!藤木いったいここで何があったのか説明してもらうブー」

ブー太郎はザ・ハンドをだし、身構えながら厳しい表情で藤木を見た

藤木「ぼ、僕じゃあないよ。僕が永沢君と話していたら急にものすごい炎が飛んできたんだ。ほら僕のスタンドはこれさトーキングヘッドっていうんだ」

ブー太郎は藤木が出した小さなスタンドを眺める

ブー太郎「能力は?」

藤木「こいつは非力で、人の舌にとりついて嘘を言わせるだけしかできないスタンドなんだ。本当だよ。炎を出した奴は、永沢君が君を呼んだと言ったらあっちに逃げたんだ」

ブー太郎は藤木のそのスタンドを見て安心したのか、藤木が敵が逃げたという方向に警戒しなだら歩き出した

藤木「クロス・ファイヤー・ハリケーン・スペシャル」

ボワァ ボワァ ボワァ ボワァ ボワァ

ブー太郎「うぎゃー熱いブー」

藤木「あはははは、焼き豚の出来上がりだ」

ブー太郎「ザ・ハンドォォォォォ炎を削り取れ」

ガオン

しかし、体全体に燃え上がる炎はとても消しきれなかった

藤木「無駄無駄無駄ァァァ、おまけだクロス・ファイヤー・ハリケーン」

ボワァ

さらなる炎がブー太郎を包む

藤木「ふふふふ、わからないようだから教えてあげるよ。確かに僕の能力はトーキングヘッドだった。僕にお似合いの卑怯で非力でこずるい能力さ。まあそれも役に立ったけどね。そしてこのマジシャンズレッドは僕が殺した杉浦とくぞうに支給されたディスクだったのさ。ディスクは入れ替えれば一人で複数使えるみたいなんだ」

ブー太郎にはもはや届いていなかった

笹山「う…ん…藤木君…戻っていたの」

藤木「ごめんよ、起しちゃったかい?」

笹山「ううん、大丈夫よ。それよりなにかあった?」

藤木「いいや、何もなかったよ」

永沢君男死亡
富田太郎死亡
残り7名

42.

まる子「しかし、爪を回すだけの能力なんて笑っちゃうね」

長山「タスクっていうんだ。僕も使い道に困っているよ」

たまえ「ホントだね、カッターの代わりにしかならなそうだよ」

長山「それに比べて君たちの能力は強力だよね」

43.

笹山「私…藤木君みたいにいざというとき頼りになる強い男の人って好きだな」

藤木「え!?本当かい」

笹山「うん、さっきの私を守ろうとしてくれているときの姿が忘れられないの。藤木君……好きよ////」

藤木「笹山さん…」

二人は見つめ合うと自然と唇を重ねていた

笹山「私初めてだから優しくしてね」

藤木「ぼ、僕も初めてだから心配しなくても大丈夫だよ」

藤木は笹山をそっと抱き寄せながら胸を触った

笹山「ぁあ…」

笹山の口からかわいらしい声が漏れる

藤木「笹山さんの胸、凄く柔らかいよ。ねぇ、脱がせてもいい?」

笹山「うん」

藤木は笹山の服を脱がした。一糸まとわぬ姿の笹山は年相応の体つきではあったが藤木を興奮させるには充分であった。

藤木「凄く綺麗だよ笹山さん」

笹山「恥ずかしいわ藤木君」

藤木「さわるよ」

そういうと藤木は笹山の性器に指をあてがう。

クチュクチュ

笹山「あ…ダメ…藤木君恥ずかしい///」

藤木「でも気持ちいいんだろう?もうとっても濡れているよ」

クチュクチュ

笹山「あふぅ…あっあっ……」

あまりの興奮に藤木もすでにビンビンになっていた

笹山「藤木君…今度は私がしてあげるわ」

笹山はそう言いながら藤木の股間を優しくなでた

藤木「ウッ」

ドピュ

藤木はあろうことかこれだけで絶頂に達してしまった

笹山「え!?藤木君まさかもういっちゃたの!?」

藤木「ごめんよお、でもまだできるから。大丈夫だから続きをしておくれよオ」

笹山「ふふ、藤木君て可愛いところもあるのね。泣かなくても大丈夫よ、ほらおいでしてあげるから」

笹山は藤木を自分の胸に抱き寄せながら手で藤木の股間をこすりあげる。藤木は笹山さんの胸を吸いながらまさに至福の時を迎えていた

チュパチュパ シコシコ

笹山「藤木君なんだか赤ちゃんみたい」

藤木「笹山さん気持ちいいよぉ」

笹山「じゃあ今度はお口でしてあげようか」

そういうと笹山は体勢をかえ藤木の性器を咥えた

藤木「はぁー、笹山さん凄い。笹山さんのお口の中暖かくて気持ちいよー」

笹山「いっぱい出していいからね。飲んであげる」

藤木「笹山さん!もうっ!」

ドピュ

笹山「凄い、まだこんなに出るんだね。藤木君のおいしかったけど、今度はこっちにほしいな」

笹山は自らの性器を広げ藤木に見せた

藤木「で、でもこんな状況じゃあ避妊なんてできなから…」

笹山「男らしい藤木君はどこに行ったの!?それに私藤木君の赤ちゃん…産んでみたい…かも……」

藤木「さ、笹山さぁん」

笹山「キャッ、慌てないで。ほらここよ藤木君」

笹山に導かれ藤木は笹山の中へとはいっていく

笹山「んん…あっ////」

藤木「すごい、これが笹山さんの中…気持ちよすぎて溶けちゃいそうだ」

笹山「藤木君のもたくましくて気持ちいい」

藤木「大丈夫?痛くない?」

笹山「うん、平気。動いてもっと気持ちよくして」

藤木「うん、じゃあ動くよ」

笹山「あっあっあっ……」

藤木が腰を動くたびに真っ暗なあたり一面に笹山の声が漏れる

藤木「ハァハァもうだめだ笹山さん…僕もう…」

笹山「いいよ、あっ、藤木君の赤ちゃん孕ませてぇぇぇ」

藤木「ああああ、笹山さん、好きだよおおおおおおおお」

グサァァァ

笹山「全くどんな夢を見てるんだか想像したくもないわねこのクズ野郎は」

笹山は藤木の死体を見降ろしながらそういった

笹山「デス13。せいぜいいい夢を見ながら[ピーーー]てよかったわね。全く気持ちの悪い奴。あんたの考えなんか全部お見通しよ」


藤木茂死亡
残り6名

43.

野口「くっくっく、これで生き残ってるみんなの能力は把握できたね。ブードゥー・チャイルド、最高の能力だね。くっくっくっく、そろそろ動こうか」

44.

笹山「さてと気持ち悪い奴も始末できたし、移動しようかしら」

メギャン

山根「動くな。今生き残っている奴らの中でお前の知っている能力があれば教えろ」

藤木のもとを離れ移動しようとした笹山の背後で声がし、笹山は背中になにかをつきつけられた

笹山「その声は山根君!?やめて、私は何も知らないの。ただ一人で怖くてさまよっていただけなの。お願い私と一緒にいて」

山根「だめだ、なにも知らないなら生かす価値もない。[ピーーー]」

笹山「お願いやめて、そうだ、パンティーッ!! パンティーだよ!山根パンティーもらった事あるッ?女の子からパンティーもらった。それはラッキー?って思わない!?きゃーー?はずかしィィ〜〜〜もうあげちゃうわッ…あたしのパンティー!今、ここで直にぬいぢゃうヤツぅッ!」

しかし山根はピクリともしない

笹山「そ、それなら、パンティーがだめなら今から一緒に寝ましょう。なんだったら気持ちいこともしてあげる。どう?男子はそういうのに興味があるんでしょ?」

山根「クズが…」

ダァーン

山根「俺は誇り高い男の世界へ行くんだ。貴様のような奴にかまっている暇は無い」


笹山かず子死亡
残り5名

45.

ピンポーン

戸川「皆さん朝のホームルームの時間ですよー」



戸川「と言う訳で残りは5名です。いよいよ大詰めですね。最後まで気を抜かないで頑張ってください」

まる子「残り5人っていうことは私たちを抜いて残り2人じゃないのさ」

長山「そうだね。山根君と野口さんだ」

たまえ「気を付けないとねまるちゃ…」

ダァン

まる子「たまちゃァァァァん」

たまえ「う…うう…」

ドサァ

不意に攻撃を受けて倒れるたまえ

長山「さくら、気をつけろ。背後からの遠距離攻撃だ!」

その言葉に反応しスタンドを出しながら背後をにらみ、たまえをかばう位置に移動するまる子

たまえ「ま…まるちゃん…ごめんね…足手まといで…」

まる子「そんなことないから、しゃべらないでたまちゃん」

たまえの傷は誰が見ても重症だ。胸から血が流れ出て早くも血だまりができている

ダァーン

長山「グハァ…」

まる子「なに!?見えなかったよ。それにさっきとは全然違う位置から」

長山は銃声でとっさに身をかがめるも肩口に被弾してしまう

長山「落ち着いて…僕ならまだ大丈夫。方向は違うけど今のも同じ能力だったきっと敵は一人だ、それに僕らを見える位置にいるはず。なにか仕掛けがあるんだよ」

まる子「そんなこと言ってもここら一帯、隠れられそうな場所はいくらでもあるよ」

たまえ「ラブ……デラックス……」

たまえは最後の力を振り絞り、自分の髪を1本1本敵には見つからないようにあたり一面に広げた

ピーン

そしてそのうちの一本に何かが動いてヒットした

たまえ「まるちゃァァァん、あそこあの木の陰に誰かいる…カハァ…」

まる子はその言葉を理解するよりも早く、耳に入った瞬間に行動していた

まる子「オラァ」

バゴォ

まる子は木ごとまとめて敵を殴りぬけた

山根「ヒィィィィ」

山根はなぜ自分が見つかったのか解らず、一撃をもらったことにより戦意を喪失していた

長山「山根君だったのか…」

まる子「山根ェェェ、今ので腕の骨が折れたらしいな、それはたまちゃんがおまえの顔をへし折ったと思え……そしてこれもたまちゃんのぶんだッ!そして次のもたまちゃんのぶんだ。その次の次も。その次の次も次も。その次の次の次の次の…次の!次も!たまちゃんのぶんだあああーーーーーーーーーッこれも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!これも!WAAAAANAAAAABEEEEEEEEE」

まる子の苛烈なラッシュにすでに山根の原型は無かった

長山「燃えるごみは月・水・金だなこりゃ」

まる子「決着ゥゥーーーーーッ!!」


山根つよし死亡
残り4名

46.

まる子はすぐさまたまえのもとへ駆け寄った

まる子「たまちゃん、また助けられちゃったね…あたしゃいつも助けられてばっかりだったよ」

まる子の目からは涙があふれていた

たまえ「ううん…私だっていつもまるちゃんから…元気をもらってた……おあいこだよ…」

たまえもメガネの奥で涙があふれている

まる子「たまちゃん…死んじゃいやだよォ」

たまえ「あたしの一番怖い事は……友達に「さよなら」を言う事すら考えられなくなる事だった。でも……最後の最後に……それを考える事ができた。だから大丈夫。まるちゃんは…生きてね…さよなら……まるちゃん………」

まる子「さよなら…たまちゃん……」

長山「さくら…、穂波はきっとお前に出会えて本当に幸せだったと思うよ」

まる子「たまちゃん…もう一度………もう一度話がしたいあなたとそよ風の中で話がしたい」


穂波たまえ死亡
残り3名

47.

長山「残りは僕らと野口だ…あまりないてはいられないぞさくら」

まる子「うん…わかってる。たまちゃんは最後に私に生きてと言った。あたしゃあ必ず生きて帰るよ」

長山「そのいきだ、さくら」

野口「くっくっく、どうやらあとは私たちだけみたいだね」

まる子と長山は突然の野口の出現に慌てて身構えた

野口「くっくっく、そう怖い顔しないでおくれよ。私はできればみんなでこの状況から脱出したいと考えていたのさ」

まる子「えぇ!?本当なの野口さん」

野口「本当だよ。くっくっくっく」

長山「僕たちもそれを考えていたんだ。みんなで生き延びたいって。山根は…襲ってきたから仕方なく…」

野口「しっているよ。私の能力はそういうことが分かるんだ」

まる子「それで、何か方法は見つかったの?」

野口「……くっくっく…………。私たちの能力で主催者を襲うことを考えた、でもどうやら無理らしい。私たちはどうやら主催者には攻撃できないらしい。おそらく能力による強制だろうね…」

長山「そんなぁ」

まる子「それじゃあ、他に何か方法は無いの?」

野口「残念だけど私には見つからなかったよくっくっく…」

まる子「長山君は!」

長山「ごめんさくら…」

3人の間に沈黙が流れた

48.

沈黙を破って野口が切り出した

野口「どうしようもないんだったら私は戦うよ。そうしないといずれ3人とも首輪が爆発するからね。だけど正々堂々と戦いたい」

長山「ぼ、僕も野口の意見に賛成だ…他に打つ手がない……」

まる子「……………わかったよ。じゃあ初めに私と野口さんが戦うよ。長山君は1人だけケガを負っているからね。それでいいよね野口さん」

野口「くっくっく、問題ないよ。長山君は私たち二人の勝者と戦うんだね」

長山「わ、わかった……」

まる子「野口さん、これが私のスタンドスパイス・ガールだよ。ものを柔らかくできるんだ」

野口「くっくっく、私のはブードゥー・チャイルド。殴ったところから唇を出現させて、その場で起きたことやかげ口をしゃべらせて精神攻撃をするのさ」

まる子「野口さん、あんたはいい友達だけど…行くよ!」

まる子は一気に間合いを詰めていく

まる子「オラァ」

野口「無駄ァ」

まる子の攻撃を間一髪でいなす野口

長山「近距離パワー型の二人が間合いを詰めて戦っている。この勝負、早く決着がつくぞ」

まる子「オラオラオラ」

野口「無駄無駄無駄」

お互い一歩も引かないラッシュが続く。しかし、まる子は山根との戦いで消耗していた

野口「くっくっく、隙あり。無駄ァ」

ドゴォ

まる子「スパイス・ガール」

ドヒュゥ

まる子は野口に殴られるも、自分の体を柔らかくしダメージを無くし、逆に野口をその弾力で吹き飛ばした

野口「グゥ…」

吹き飛んで木に打ちつけられ地面にころがる野口は予想しない反撃にダメージを受けていた

野口「や、やるね、さくらさん。くっくっく、だが…」

「さくらさんておっちょこちょいでどうしようもないよね。ホント使えないっていうか。ちびのくせに目障りなんだよね。よくも殺してくれてなさくら。あははー地獄で待ってるじょー」

まる子の体からはえた唇がまる子の陰口を言う

まる子「うわーやめとくれよ。あたしゃ悪くないよー」

野口「くっくっく効いてるね。スタンドは精神力のビジョン。精神が弱まればスタンドも弱まる」

ドゴォ

容赦ない野口の追撃がまる子をとらえる

まる子「グハァ…も、もうだめだよ…たまちゃん今行くね…」

「いつもまるちゃんから…元気をもらってた」「まるちゃん…生きてね…」

ブードゥー・チャイルドが新しく生み出した唇は先ほどのたまちゃんとの会話を始めた

まる子「たまちゃん……そうだった…あたしゃ、たまちゃんの分まで生きなきゃいけないんだ」

まる子「オラオラオラオラオラオラ!」

長山「なに!?さくらの攻撃がさっきよりも強くなっている」

たまえの言葉を思い出したまる子の攻撃は野口を追い詰める

野口「く…もう……」

バゴォ バゴォ バゴォ バゴォ

まる子「オラオラオラオラァァァァァ!」

野口はついにまともに攻撃を受け動かなくなっていた

まる子「はぁ…はぁ…はぁ…野口さん……ありがとう」

まる子はそっと野口のまぶたを閉じてやった

まる子「さあ、長山君の番だよ。あたしゃいつでもいいよ」

すると長山は笑顔で答えた

長山「いや、さくら。もう終わっているよ」

まる子「えっ?」

長山「さくらは今の戦闘で動いたせいでだいぶ体温があがっているよね」

まる子「だからなんだっていうのさ…………えっ!?」

まる子はふと自分の手を見て驚いた。まるでおばあちゃんのような自分の手に。そして先ほどの疲労だけではない体の疲れに。

長山「グレイトフル・デッド。このスタンドは周りの人間を老いさせるのさ。それも体温が高いほど早くね」

まる子「でも長山君のスタンドは…」

長山「あれは途中で見つけたかよちゃんのスタンドさ。ぜんぜん使えなさそうだけど一応持っててよかったよ」

まる子「そん…な」

長山「一応断っておくと、かよちゃんは僕が見つけた時には死んでいたよ。僕は例えこんじゃ状況でもなるべく殺しはしたくなかったからね。だって寝覚めが悪いだろ?だから君も勝手に年をとって死んでおくれよ。僕はあくまで関係ない」

まる子「……たま…ちゃ……」


さくらももこ死亡
野口笑子死亡
残り1名
優勝は長山治

49.

ピンポーン

戸川「長山君優勝おめでとうございます。今から迎えに行きますので、その場を動かないでください」

長山「やれやれ、やっと清水に帰れる。将来この体験を漫画にしようかな」

50.

アナスイ「なんだそいつは!?ウ…ウェザー……!?」

ウェザー「このゴッホに、大マジだぜ…今……ヒーローを創って描いてもらった…『ヒーロー』が現実になるというのなら……………『ストーリー』も作った!この『ヒーロー』には『能力』がある!!全ての『ファンタジー・ヒーロー』を元に戻す能力……!!」

ゴバッ

ズルゥッ

ウェザー「そしてこのヒーローの能力も現実のものとなって完結するッ!!」


「完」

くぅー疲(ry

ご都合主義と能力の解釈が間違っていたら申し訳

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