P「完璧、完璧うるせえよ」(413)

 

響「ダンスだけじゃなく、曲のカバーは自分が一番上手いんだぞ…」

春香「わっほい!」

P「やーい931プロ!」

響「うう・・・」

響「なんだよ…みんな、見えてるじゃん…」

響「自分の事、見えてるじゃん…!」


P「お前今日も振り付けミスしてたぞ?」

P「この前は音程外していたし…」

P「できるようになってからものを言え」

P「頼むから足を引っ張るのは止めてくれよ」

P「これじゃあいつまでたっても765プロは上にいけないよ」

P「やる気が無いなら、邪魔になるだけだから」

P「みんなとも、打ち解けようとしないで一人でどっか行っちゃうし」

P「ご飯食べるときもお前何処で食べてるんだ?」

P「はぁ…これじゃあ次のライブまでにあわせるの無理かな」

P「そのときは悪いけど、仮病で休みってことにしてもらうから」





P「分かったか?春香」

P「いいか、お前は完璧じゃない」

響「いきなり酷いぞプロデューサー! どうして自分が完璧じゃないなんて言うんだ?」

P「そりゃあお前、欠点があった方が可愛いからに決まってるだろ」

響「ふふん、知らないのかプロデューサー。自分、欠点が無いのが欠点なんだ!」

P「いいどや顔だな」

P「だが、これを見てもそんなことが言えるかな? ハイ、BOXドン!!」

  ドン!

響「……プロデューサー、これは?」

P「765プロ調べ、『我那覇響のここが欠点』BOX。
  この中には事務所の皆が思う響の欠点が書かれた紙が入ってる」

P「全十四枚、これを全て読みあげられても響は自分のことを完璧といえるかな?」

響「……なんて言われようと自分が完璧なのは変わりがないぞ!」

P「と、いうことは?」

響「読んでくれ、プロデューサー!」

響は器用貧乏なイメージ

P「よし、じゃあ早速行くぞ。一枚目は……これだ!!」

P「読みます!」

響「どんと来いさー!!」

P「……『時々雨に濡れた野良犬みたいなニオイがする』」

P「これはまた、初っ端からキッツイのが……どうだ響?」

響「雨に濡れた野良犬のニオイ……あの、なんとも言えないニオイか?
  してたのか!? 自分からあのニオイがしてたことがあるのか!?」

P「さぁな。これを書いた誰かはそういうニオイがする響と会ったことがあるんだろう」

響「……これは、ちょっと傷ついたぞ……」

P「ということで響の欠点一つ目、『時々雨に濡れた野良犬みたいなニオイがする』だ。
  完璧だなんだと言ってもやっぱりあるじゃないか、欠点」

響「こ、これは……その……家には皆が居るから……仕方がないことで……」

P「どうした響、完璧なんだろ?」

響「か、完璧だぞ……」

P「だったらドーンと構えてろ! ほら、二枚目行くぞ!」

響「そ、その前に、ちょっといいか? プロデューサー」

P「どうした?」

響「い、今も……その、におうか?」

P「さぁ? この位置からだと分からないな」

響「じゃあ、もっとこっちによって、嗅いでみてくれ!」

P「……よし、ちょっと待ってろよ」

響「なんで鼻をつまみながらこっちに寄ってくるんだ!? なんで露骨に顔だけ距離を取ろうとしてるんだ!?
  泣くぞ!? 自分泣いちゃうぞ!?」

P「冗談だよ。ほら、頭貸してみろ」

響「……ん」

P「じゃあちょっと失礼して……」

  くんくん

響「……」

      くんくん

響(これ、すっごい恥ずかしいな……)

P(いい匂いじゃないか)
P(味もみておこう)

響「……どうだ? プロデューサー……」

P「いい匂いがする」

響「へっ?」

P「なんかこう、嗅いでるだけで元気になれるような、響っぽい匂いがする」

響「……臭くないか?」

P「いい匂いがするって言っただろ」

響「……えへへ」

P「こんな響でも雨に濡れた野良犬みたいなニオイの時があるんだな」

響「し、しないぞ! その日は……たぶん……そう! たまたまだ! たまたま雨に濡れた野良犬と遊んだんだ!」

P「……雨に濡れた野良犬と遊んだことがあるのか?」

響「ああ、何回か……それよりプロデューサー」

P「ん?」

響「そろそろ、離れてくれないか……その、顔が近くて……」

P「ああ、ごめん」

あー響ペロペロしてえ

P「それじゃあ、気を取り直して二枚目行くか!」

響「う、うん……」

響(……うう、顔が熱い……)

P「二枚目はこちら!」

P「『はいさーい、がはいたーっちと被っててオリジナリティがない』」

響「……やよいなのか?」

P「誰が書いたかは秘密だ」

響「やよいなんだな?」

P「誰が書いたかは秘密だ。ということで二つ目は『はいさーい、がはいたーっちと被っててオリジナリティがない』だ。
  これについてなにか申し開きは?」

響「これは……言うほど被ってないんじゃないか?」

P「比較してみようか」

      はいさーい           はいたーっち

        挨拶                挨拶
  手を挙げて言うことがある   手を挙げて言うのが常
       笑顔で言う            笑顔で言う

P「正直方言かどうか以外では違いがない気がするな」

響「で、でも! 『はいさい』は沖縄で昔からある挨拶で……」

P「っていうことは認めるわけだな、オリジナリティが無いって」

響「どうしてそうなるんだ!?」

P「だってそうだろ? はいたっちはやよいのオリジナル、だっていうのにお前のは誰が考えたのか分からない方言。
  こりゃ流石の響も欠点があったってわけだな」

響「そ、そんなことない! 自分完璧だぞ!」

P「だったら、完璧な響にオリジナリティ溢れる新挨拶を見せてもらうか」

響「そ、それは……」

P「制限時間は三秒! 3!」

響「ちょ、ちょっと待ってくれプロデューサー!」

P「2!」

響「あー、えーっと……は、はいさーい……いや、これはダメだから……」

P「1!」

響「もう少し、もう少しで思いつきそうなんだ! だから」

P「0! はい響、新しい挨拶どん!」

響「にょ、にょわー!」

くいどぅるるる は斬新だよ

P「……にょわー? それも他人と被ってるんじゃ……」

響「にょ、にょわー……じゃなくてだな、その」

P「じゃあ気を取り直して、はいどん!」

響「ん、んと……んぅにるぐるどぅる!」

P「……なんだって?」

響「……んぅにるぐるどぅる」

P「……」

  なでなで

響「何も言わずに頭を撫でないでくれ……」

P「……頑張ったんだもんな、大事なのは結果じゃない、そうだろ?」

  なでなで

響「……下手な同情はやめてくれ!」

P「じゃあ笑っていい?」

響「それもやめてくれ!」

P「んぅにるぐるどぅる! プロデューサーだぞー! それじゃあ『我那覇響のここが欠点』 三枚目、言ってみよー!」

響「やめてくれ、やめてくれぇぇ……」

P「どうした響、はいたーっちと同じくらい流行らせるんだろ? ほら、響も一緒に!」

響「う、うがーー!!」

P「はいはい、どうどう。言い過ぎたのは謝るから。ほら、三枚目行くぞ」

P「三枚目は……これだな! 『ダンスが得意なくせにスタイルがいい』」

響「これは、欠点なのか?」

P「これは……個人的なひがみしか聞こえるな」

響「ふふふ、嫉妬されるなんて自分が完璧な証拠だな!!」

P(すっかり自信を取り戻したな……でも)

P(これじゃ面白くない……さて、どうするか)

響「でもごめんな、プロデューサー、こればっかりはどうしようもないぞ!
  だから、次の紙に……」

P「でも、言われてみればそうだな」

響「へ?」

>P「これは……個人的なひがみしか聞こえるな」

P「これは……個人的なひがみにしか聞こえないな」

良スレ発見
保守

響「どうしたんだプロデューサー、やっと自分が完璧だってことに気づいたか?」

P「いや。たぶん、どれもこれも中途半端だからどれを前面に出していいか分からないってことだろ、この三枚目」

響「中途半端? 違うな! 自分はどこから見ても完璧なだけだぞ!」

P「……うーむ、響、ちょっといいか?」

響「なんだ?」

P「大人の色気溢れるセクシー系アイドル枠とダンスの得意な活発アイドル枠。お前はどっちの路線なんだ?」

響「それはモチロン、ダンスが得意な……」

P「趣味は?」

響「編み物!」

P「対する真の趣味はスポーツ全般。だったら活発アイドル枠で売りだされるのは真、残ったのは中途半端な響一人だ」

響「だったら、大人の色気溢れる……」

P「…………ふっ」

響「は、鼻で笑うなんて酷いぞ!」

P「お前には『この子といったらコレ!』ってもんが足りない。この紙は暗にそういうことを書いてあるんだよ」

響「な、なるほど……」

まぁ響は他のキャラに比べて個性があるはいいけど
多すぎて何処を押し出していいかわからない感がないこともないな

響「……なぁなぁプロデューサー、プロデューサーは自分のプロデューサーだよね?」

P「ああ、一応な」

響「だったら、自分をどういう風なアイドルとして売り出そうとしてるんだ?」

P「そうだな……天真爛漫で、活発で、人懐っこくて、見てて飽きない」

響「……プロデューサー……」

P「そんな愛玩動物枠かな」

響「えっ」

P「よし、四枚目行くか」

響「どういうことだプロデューサー!? 皆にとっての自分は、ハム蔵たちと同じレベルなのか!?」

P「四枚目……これだな」

響「答えてくれ、プロデューサー!! 気になって夜も眠れなくなっちゃうぞ!!」

P「えー、なになに、『黒のロングヘアーが落ちてると目立つので日に何度も掃除しないといけない』。
  これはまた、良く分からんところを突いて来たな。響の欠点になるのか? これは」

響「ぷろでゅーさぁぁぁ……」

ひなだお!

P「でも、確かに事務所内に落ちてるので目につくのは黒の長髪な気がするな」

響「そうなのか?」

P「長い分だけ短いメンバーよりも目立つし、色が濃いから見えやすいんだろう」

響「うーん……でも、どうすればいいんだ? 髪を切るのはやだぞ!」

P「こればっかりはなぁ……さすがに『掃除頑張ってください』としか言いようがないよなぁ」

響「だよね、ね!? こればっかりは自分、どうしようもないからしょうがないさー!」

P「……うーん、でも……髪型を変えたら多少は落ちにくくなるかもな」

響「髪型を変える?」

P「たとえばみつあみにしたり、ダブルエビフライにしたりと髪を結えば落ちる量も少なくなるだろう」

響「そうなのか! プロデューサーは物知りだなー」

P「気分の問題だよ。実際にやってみたらどうだ?」

響「うん! ……って言いたいけど、自分、みつあみなんてしたことないから仕方がわからないぞ……」

P「ああ、それなら任せろ。複雑な髪型ならまだしも、みつあみくらいなら俺でもできる」

響「おおー! 流石だな!」

P「よし、じゃあ早速結ってみるか」

―――

P「どんな感じだ?」

響「なんか……首の後ろ側がスースーするぞ……」

P「そうか……首なぁ……」

  つんつん

響「へひゃあ!? な、なななななにするさー!?」

P「おお、良い反応だ。しかし、響にダブルエビフライは似合わないな。別の髪型にするか。
  おい、響、どれがいい?」

   つんつくつん

響「つ、つついちゃ! つついちゃ、へぇあ! ダメだって!!」

―――

響「うん、これが一番落ち着くぞー!」

P「響はやっぱりこうじゃなきゃな」

響「おおー! ということは、やっぱり今の自分が完璧だってことだな!」

P「あーはいはい、完璧完璧」

P(欠点は一切解決してないけど、突っ込むのはヤボなんだろうなぁ……)

P「さて、次で五枚目だ」

我那覇「ようやく三分の一終わったのか……結構長いなぁ」

P「まぁ色々と無駄な事もやってるからな。えーっと」

  ごそごそ

P「これだな。はい! ……」

響「なんて書いてあるんだ?」

P「『ハニーと仲良さそうなのが気に食わないの』」

響「……」

P「これは……あれだな」

響「これはもう、誰かなんて聞く必要ないなぁ」

P「こうやって話してるのも、『あいつ』的にはアウトなんだろうな」

響「でも、ということは、自分が完璧だって証明するためにはプロデューサーと仲良くしちゃダメなのか?」

P「いや、これは鵜呑みにしなくていいよ。どう考えてもあいつの我儘だから」

響「そうか……それならよかった」

超絶なんくるかわええ

また美希はこんな扱いか

ここまで最初の回答者が群を抜いてクズだな

P「しっかし、アイツの独占欲にも困ったもんだな。まさかこんな所でまで牽制かけてくるなんてなぁ」

響「……プロデューサーは、美希のことどう思ってるんだ?」

P「どう、って言われてもなぁ」

響「好きなのか?」

P「さて、どうだろうな」

響「ごまかさないで欲しいぞ! 自分は、真剣に聞いてるんだ!」

P「真剣に聞かれたから真剣に答える、なんてやってたらこの事務所で仕事できないんだよ」

響「むっ、ああ言えばこう言う!」

P「完璧な響さんなら言わなくても分かってくれるだろ?」

響「自分、そんな力持ってないぞ!」

P「じゃあやっぱり響は完璧じゃないんだな。やっぱり響には欠点が……」

響「ふぇっ!? じゃ、じゃあ、分かるぞ! いや、分かった!
   自分には、プロデューサーの言いたいこと、はっきり伝わったさー!」

P「そうか、じゃあ良かった。流石響は完璧だな」

  なでなで

響「えへへ」

>100
それは響が天使だからにきまってるからじゃないか!

P「さて、じゃあ六枚目だ。これで事務所のアイドル半分が終わることになるな」

響「……うーん」

P「どうした響」

響「いや、なんだか上手いこと逃げられた気がしてな……」

P「気のせいだろ。だって響は完璧なんだろ?」

響「完璧だけど……どこか腑に落ちないんだ……」

P「そうか、じゃあゆっくり考えろ。俺は紙を引くから」

P「この辺か、よいしょ……『暑がりのくせに見た目と存在が暑苦しい』」

響「……存在……そこまで言うのか……」

P「暑がりのくせにって前置きをおいてるのがウィットに富んでていいな」

響「自分、そんなに暑苦しいか?」

P「感じ方次第じゃないか? 少なくとも俺は見た目も中身もモッサリしてて暑苦しいと思うが」

響「そんなハッキリ言わなくてもいいじゃないか! プロデューサーの馬鹿!」

これ(貴音はありえないこと前提で)全部悪いこと書かれてたら、
次の日から美希とやよいと貴音以外話したくなくなるな

美希は実際波風立てないように上手くやりすごしてるよな

>>106
女が集まる場所にいる若い男一人を公然と自分のものといわんばかりに扱ってるあたり
表面上は波風立ってなくても、実際は影でボロクソ言われてたり、いじめとかあってそうだけどな

もっというとそのうえで天才だからな

響「フンだ! だったら自分だってプロデューサーのこと嫌いになってやる!」

P「いや、嫌いとは言ってないだろ」

響「嘘だ嘘だ! 言ってないだけで心の中では自分に会うたびに『暑苦しい奴だー、嫌いだー』って思ってたんだ!」

P「暑苦しいとは思ってるけど、それはそれで嫌いじゃないしなぁ」

響「へ?」

P「俺は響の直情的なところを気に入ってる。多少暑苦しいところも含めて、だ。
  そこが響の売りだと思ってるし、伸ばすべき個性だと思ってる」

P「響は暑苦しいと思ってるけど、俺はそういう暑苦しい響がいいんだよ」

響「そ、そんな……照れるぞ」

P(まぁ、暑苦しいのを欠点だと思う奴が居るのには変わりないがな)

響「し、仕方ないなぁ~。プロデューサーがどうしても今の自分がいいって言うんなら、自分は暑苦しいままでいるぞ!
  あ! あと、プロデューサーを嫌いって言ったのも取り消してあげるからな!」

P「そうか、響は優しいなぁ」

響「ふっふーん♪」

美希「ぐぬぬ」

春香「ぐぬぬ」

千早(我那覇さんも可愛いわ・・・ハァハァ)

P「さて、七枚目……しかし、ここまで一人も内容が被ってないんだな」

響「っていっても、結論としては全部完璧だったけどな!」

P「さて行くぞ。心の準備はいいか、響!」

響「いいぞ! どんな欠点でもかかってくるさー!!」

P「じゃあ七枚目!! ……お、ようやくこれか」

響「これか、ってことはプロデューサー、その紙知ってたのか?」

P「いや、一人はこれ入れてくるだろうなぁって思ったから」

P「響、七つ目の欠点は……『完璧完璧うるさい』」

響「……?」

P「ん? どうした響、不思議そうな顔して」

響「それって、欠点じゃなくないか?」

P「えっ」

響「えっ」

響「だって事実だぞ?」

P「例え事実だったとしても何度も言ったら五月蠅いだろ」

響「事実なのにか?」

P「……響、千早を思い浮かべてみろ」

響「ん? んー……」

P「千早は歌が上手い。だから他のメンバーより歌う機会が多くなる」

響「まぁ、当然だな」

P「そこで千早が歌の仕事が来るたびに『当然です、私歌上手いですから』って言ったらどう思う?」

響「……それは、イラッとくるな」

P「あずささんがグラビアの仕事取ってくるたびに『スタイルがいいから当然ねぇ』って言ったら?」

響「うがー!! 悔しい、悔しいぞ!」

P「お前はそれを素でやってたんだよ」

響「……そう言われると、なんだかそこが欠点のような気も……」

P(お、効果アリ、かな……?)

イメージ画像
ttp://jigokuno.img.jugem.jp/20100722_1884297.gif

デカい順であずささん、お尻ちんに次ぐ三番手だっけ

プリキュアかと…

>>157
ほんと、「ひびき」に可愛くないキャラがいないな

P「どうした、ここに来て欠点発覚か? 響」

響「ぐぬぬ……いや、まだだ! まだだぞ! 自分は欠点なんて無いんだ!」

P「なんで欠点がないなんて言えるの?」

響「だって自分は完璧で……あっ、今の完璧って言うのはその、違くてだな! その、完璧って言ったのは……えっと……」

P(おーおー、考えてる考えてる)

響「うー……でも、自分が完璧って言うのが欠点だったら、自分は完璧じゃないってことになるから……」

P(……こんなに真剣に考え込む響なんて初めて見たかも)

―――三分後

響「……プロデューサー……」

P「ああ、どうした?」

響「……もしかしたら、自分、完璧じゃないかもしれない……」

P(うわぁ……この子涙目だ……よっぽど自分が完璧ってことに自信があったんだな……)

響「……だって、今回の欠点は、勘違いじゃないし……言いがかりでもないし……解決策もないし……」

P「分かった。分かったからとりあえず涙と鼻水なんとかしろ。ほら、ハンカチ貸してやるから」

響「な、泣いてなんかないぞ!! だって自分は……完璧だから……でも、完璧じゃなくて……ぐすっ……」

P(これは流石に心が痛む。さて、どうにかできるかな……)

  ずびー!!

P「おいこら、ハンカチで鼻をかむな」

響「ゔー……」

P「まぁ……アレだ。うん。欠点の一つや二つ、これから直せばいいだろ。
  なんたって響は完璧なんだからな。気をつければすぐに欠点も無くなるさ」

響「……気を付ける……?」

P「そうだな……いっぱい使うとウザイって言われるなら、これからは、『完璧』を使うのはとっておきにすればいい。
  『脳ある鷹は爪を隠す』って奴だ。満を持して『完璧』って言ってみろ、きっとすっごくかっこいいぞ」

響「かっこいい、か?」

P「ああ、そりゃあもう、完璧にカッコイイ」

響「……よし、分かったぞプロデューサー! 自分、脳ある鷹になる!!
  能ある鷹になって、欠点を克服して、完璧なアイドルに返り咲いてやるさー!!」

P「そうだ、それでこそ完璧な響だ!」

響「うおおおー! やるぞー!!」

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

P(この立ち直りの早さも、響の長所の一つだよなぁ……)

響「よし、プロデューサー、自分もう泣かないぞ! 次の欠点もどんどん言ってくれ!!」

P「ああ、分かった。じゃあ八つ目、いくぞ!」

響「なんくるないさー!!」

P「八つ目!! …………『努力家なのに不憫な目に会いやすい』」

響「不憫?」

P「……ああ」

響「あっはっは! これを書いたの誰だぁ~?
  自分、不憫な扱いなんて今まで一度も受けたことないぞ!」

P「……」

響「これは書いた奴の勘違いだな! これは欠点じゃない、プロデューサー、次だぞ次!」

P「……」

響「……どうして何も答えてくれないんだ?」

P「いや、気付かないって幸せなんだなーって」

響「ん? どういうことだ?」

P(収録終了後、夜中まで雨が降る山道を走り続けるのを一般的に不憫な目って言う気がするけど……)

―――

響「……いきなりどうしたんだ、プロデューサー」

  なでなで

P「いや、なんとなく」

響「なんとなくで頭を撫でられる側にもなってほしいぞ」

P「この紙を見て、もう少し響に優しくするべきなんじゃないかと、しみじみ思ってな」

響「……なんていうか、良く分かんないな。今日のプロデューサーは」

P「努力家で不憫な目にあいやすい響へのねぎらいだ。遠慮せずに受け取れ」

響「……なんか、今日は頭を撫でられてばっかりだな」

P「なんだ、嫌なら腹でも撫でるか?」

響「なんで撫でることが前提なんだ! もっと、こう……御褒美をくれるなら、別の……」

P「響が頭を撫でられるのに飽きたところで、次の紙に行くか」

響「あ、ああ、そうだな! いやー、もう撫でられるのには飽き飽きさー!
  こんどはもっと別のアプローチに期待してるぞ!」

P「はいはい」

P「よし、じゃあ九つ目! ……うわっ、なんだこれ!」

響「なになに、どうしたんだ?」

P「今までの比にならないくらいびっしり書いてある。……えーっと、なになに……
  『・全体的にズバ抜けたものがないのが特徴
   ・天然属性やドジ要素を(本家に比べると比べ物にならないほど少しであるが)持っている
   ・家庭的な趣味を持つ
   ・リボンを付けている       etcetc...
   というところが事務所の他のアイドルと被っている』」

P「随分と局地的な指摘だな……必死なのか? 色々と。
  内容はどれもこれも言いがかり甚だしいもんだが……」

響「こんな小さな紙が真っ黒になるまで書くなんて、すごい努力家なんだろうなぁ」

P「いや、これを聞いての感想がそれでいいのか?」

響「……被ってるのか? えーっと、その人と」

P「いや、差別化は出来てると思うけど……本人からすれば気が気じゃないのかもしれないな……
  なんせ身体能力的には完全上位互換性能持ちだからなぁ……」

響「へへっ、自分完璧だからな! 誰にも負けないぞ!」

P「すっかり調子が戻ってきたな。鳴いたカラスがなんとやら」

響「な、泣いてないぞ! 自分、泣いてなんかなかったからな!」

P「しかし、これで一つだけはっきりしたことがあるな」

響「ん? なんだ?」

P「お前は他のメンバーに比べて圧倒的にセールスポイントが少ない。
  その少ないセールスポイントも凡庸。人の目を引く『斬新さ』や『キャラクターとしての安定感』がない」

響「そうなのか?」

P「ああ。もしこれが真や貴音だったら、アイドルとしての方向性がまったく違うからここまで真っ黒にはならなかっただろう。
  お前にも『あいつ』にも二人みたいな強烈な『売り』が無いから、結果、『あいつ』に対抗馬として見られてる」

響「んー……難しいな。自分は自分、この人はこの人、じゃ駄目なのか?」

P「それでよければアイドルオーディションなんて存在しないよ」

P「ということで、響。今この瞬間から『あいつ』の不信感を吹き飛ばす斬新なキャラクターになれ」

響「へっ!? そんな、いきなり……」

P「時間は三秒。いくぞ! 3!」

響「だから、そんな急には思い浮かばないぞ!」

P「2!」

響「ゔぅー……ひっびきーん☆……いや、もっとこう、完璧な感じで……なおかつ被らないの……」

P「1!」

P「0! はいニュー我那覇響さん、どうぞ!」

響「……じ」

P「お?」

響「自分は天才だぁ! プロデューサー! お前に拳法を教えたのは自分だぁ!」

P「……」

響「……」

P「今の気持ちは?」

響「自分の求める理想のアイドル像はまだ遠いぞ……」

P「……」

響「ぷ、プロデューサー……なんで黙って距離を取るんだ……?」

P「とりあえず、お前の理想の完璧像が間違ってるのは分かった。しっかり勉強しなおそう。な?」

響「そんな可哀想な物を見る目で見ないでくれぇ!!」

P「『自分は天才だぁ!(裏声)』……どうしてあえて偽物を選んだんだ?」

響「う、うわああああああああああ!!!」

   どたばたどたばた

P「さて、とうとう二桁の十枚目、奇跡の村からの生中継でお送りします」

響「やめてくれ、やめてくれよぉ……」

P「さて響、とうとうこれで三分の二が終わることになる。
  ここらで一つ意気込みをどうぞ」

響「うーん……完璧だと思ってた自分にも欠点はあったわけだよなぁ……
  これからも精いっぱい頑張るぞ!」

P「うん、良い返事だ。じゃあ十枚目ユクゾッ」

P「ハァーン! ……ハァーン!」

響「え、ちょ、プロデューサー!? なんで一回引いたのを隠すんだ!?」

P「えーっと……『やる気が少々空回りしてしまっているところ』だそうだ」

響「へぇ、そうかぁ……じゃない! 一枚目だ! 一枚目には何が書いてあったんだ!?」

P「これはさっきの『努力家だけど不憫』と少し似てるか。
  響はどうも、やる気だけが先走ってるのかもしれないな」

響「うがー! どうして隠すんだ!? 見せて、自分にも、その紙見せてくれ!」

P(『冬に二人分の長さの手編みのマフラーを用意して、事務所に持ってきて
   響「これ、プロデューサーと一緒に付けようと思って……」
   プロデューサー「……はぁ? お前、なにを……」
   響「自分と一緒じゃ、嫌か? プロデューサー……」 みたいな展開にならなかったこと』
  ……『あの人』とは後でしっかり話し合う必要があるな)

響「うぅ……気になるぞ……どんなことが書いてあったんだ……?
  まさか……そんなに酷い悪口が書いてあったのか?」

P「気にするな、本日最高レベルの世迷言が書いてあっただけだ」

響「そう言われたって、気になるものは気になるぞ……」

P「それよりももう一枚の方だ。やる気が空回りしてるところが欠点らしいけど……その辺はどうだ?」

響「……言われてみれば、そんな気が、しなくもない、かも?
  でもでも! 自分、きちんと結果は出してるから、必ずしも空回りしてるってわけじゃないさー!」

P「響は……そうだな。加減ができるようになったら心強いんだが……
  でも、なんでも全力で挑むのが響のいいところでもあるしなぁ……」

響「加減って言っても、自分、手抜きは嫌だぞ!!」

P「分かってるよ。ただ……少し肩の力を抜いて挑んでみるのもいいんじゃないか、ってことだ」

響「肩の力を抜く……」

P「そうだ。真面目なのは勿論いいことだが、肩肘張ったままじゃ疲れるだろ?
  時々は力を抜くくらいがちょうどいい、そんなこともあるんだよ」

響「へぇ~、そうなのか。初めて聞いたぞ」

P「大人の処世術ってやつさ」

P(よし、上手いこと十枚目から意識を逸らせた……このままの流れで進んじゃおう……)

なんてこったここは小鳥さんスレだったのか

誰かが書けばいいの

正直もう響の欠点が考え付かない

★壁殴り代行始めました★
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壁殴りで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに壁を殴ってくれます!
モチロン壁を用意する必要もありません!スタッフがあなたの家の近くの家の壁を無差別に殴りまくります!
1時間\1200~ 24時間営業 年中無休!

      , ''二=-― -、 
    /,'"      )'ー、        壁殴り代行では同時にスタッフも募集しています
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 /:  /    ヽー'ノ::::....  )-、,,    ∧__∧  壁を殴るだけの簡単なお仕事です!
 l゙::: /     リ:/   ::: ノ::::.... ヽー 、:( ´・ω・` )      、 ______
  ', | /   l|//     /::"  ::/ ̄ヽヽ、、、,,,::::  |  ',:::::  `'ー、,、-''"´ 
  ',ノ,'' イ'  ::/ ィ   /    :/ ゙''':::::| ヽ;;;;; `゙;;'''';;ーi、,,、- '''''"彡゙ll|ソ ,
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P「さて、残りも少なくなってきたな。残り三つの十二枚目」

響「ん? 十一枚目じゃないのか?」

P「何言ってんだ、十一枚目は今のだろ」

響「だってさっきは十枚目って……」

P「さて、中身は……『私服のセンスが悪そう、きっとジャージとか着て買い物に行くタイプ』」

P「……なんでこいつらこんなに直球ド真ん中のストレートを投げるのが上手いんだ?
  いくら匿名だからって普通ここまで書かないだろ……」

響「えっ、ジャージって駄目なのか?」

P「いいかダメかは別として、アイドルとしてはアウトだな」

響「でもでも、動きやすいぞ!」

P「いや、お前アイドルだろ? どこにファンの目があるか分からないのに、ジャージって……」

響「うー……でも、皆とのお散歩の時にも便利だし……」

P「利便性でファンの夢を壊すんじゃない。っていうか今もジャージだけど、来る時はどんな格好してきたんだ?」

響「どんな格好って……ちょっと待っててくれ!」

P(……たぶん、いつものアレなんだろうなぁ……)

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響「着替えてきたぞ!」 ←いつものアレ

響「というより、皆いつも同じような服着てるのになんで自分だけ言われなきゃならないんだ?」

P「他のメンバーは私服でジャージ着たりしないから。そこんとこがお前とは違うんだよ」

響「じ、自分だってジャージばっかり着てるわけじゃないぞ!! ホントだぞ!
  自分だって、可愛い服着る時もあるし、大人っぽい服着る時もあるんだからな!」

P「……へぇ」

響「ほ、本当だからな……」

P「分かった。信じる信じる。で、可愛い服ってどんな感じの服なんだ?」

響「え、えーっと……例えばこう、りゅんりゅん♪とした感じで……えっと、ば、ばにえ? みたいなのも着て買い物行くし」

P「……私服でパニエ? パニエの他には?」

響「その、だな。えーっと……」

P「……もういい、無理するな、響」

響「無理なんかしてないさー! それもこれも全部ホントの話だもん!」

P「……言っとくけど、パニエって下着だぞ。下着だけで買い物に行くのか、お前」

響「ゔっ……そ、それは、違くてだな……」

P「……はぁ……」

P「これは、近いうちに響の私服選抜部隊を派遣しないとな」

響「そこまでするほどのものなのか?」

P「当たり前だろ。バラエティ番組に出る時にいつも同じ服じゃパッとしないし目立たない。
  多く持っておいた方が便利なんだよ、服は」

P「こういうのは誰に頼むべきなんだろうな……私服にバリエーションがありそうな美希や貴音、だとちょっと不安だし……
  無難に方向性が似てる真とか、選ぶのが上手そうな律子とか、その辺かなぁ……」

P「どうだ、誰か、『こいつみたいなカンジがいい』って言うのはあるか? オフ日を調整して買い物に付き合うよう言っておくから」

響「……じゃあ、プロデューサー」

P「俺?」

響「あーっと、その、だな……そう、自分、プロデューサーにプロデュースされてるアイドルだからな!
  着てる服と、アイドルとしての方向性が違ってたら駄目だろ? ……その、嫌か?」

P「うーん、俺か……確かに俺ならオフ日を調整しなくても行けるし、ありっちゃありか」

響「だろ、だろ?」

P「……そういえば、響、今日これから仕事は?」

響「きょ、今日か? 今日は、その、ちょっと準備が……」

P「じゃあ今度、お互いに暇が合った時にでも見に行くか」

響「うん! 楽しみにしてるからな、プロデューサー!」

P「じゃあ十二枚目、『私服のセンス』については保留だ。買い物の時にでもしっかり見せてもらおう」

響「プロデューサー、自分の完璧さに驚くなよ?」

P「言っとくけど、パニエ一丁で来るなよ? 捕まるのはごめんだからな」

響「むっ、分かってるさー!」

P「さて、残り二枚、十三枚目だ。ここで少し趣向を変えてみようか」

響「へ?」

P「響、引け」

響「じ、自分が引いていいのか?」

P「ああ。そろそろ言われて考えるだけってのも飽きてきただろ。
  俺も引いて読みあげるのに飽きたからな。交代だ」

響「……よし、貸してくれ!」

P「おう、引け!」

響「んー、んと、これだ!」

P「……なんて書いてある?」

響「……ん? んー……何も書いてないぞ、これ!」

P「え?」

P「……ホントだ。何も書いてない……」

響「どういうことだ? これはハズレか?」

P「よし、響。マッチ持ってこい!」

響「ああ! って待ってくれプロデューサー、なんでマッチなんだ?」

P「なにも書いてない紙は炙りだしって相場は決まってるんだよ」

響「さすがプロデューサー! 物知りだな! じゃあ自分、取ってくるぞ!」

―――

P「……まさか何も浮き出ずに燃え尽きるとはなぁ」

響「けほっけほっ……うぇー、煙たいぞー……」

P「換気扇、換気扇っと」

響「しかし、なんだったんだ今の……誰かが間違えて白紙を入れちゃったのか?」

P「……これはきっと、暗号、だな」

響「……暗号!?」

P「きっとなんらかの意味があったはずだ。よし、現場を復元して、考え直してみよう」

響「おおお! なんか、面白くなってきたな!」

響「持ってきたぞプロデューサー! 同じくらいの大きさの紙だ!」

P「よし、じゃあ名探偵響、推理開始だ!」

響「任せとけ! えーっとまずこの紙の大きさから考えて……」

P(おそらく、『欠点なんか無い』って意味なんだろうな。
  そのまま文字に起こすんじゃなく、あえて白紙で入れるなんて、粋なことする奴も居るもんだ)

P(……しかし、問題があるとすれば)

響「……むむむ、なんか分かってきた気がするぞ! たぶんこれを書いた奴はインクの切れたボールペンで……
  いや、でもしっかり見たけどなにも書いた跡は無かったし……」

P(当の本人がまったく気付いてないってとこなんだよなぁ……
  回りくどい方法の『入れた奴』が悪いのか、それに気づけない響が悪いのか……)

P(いや、もしかすると、この展開を予測して……
  『そんなことにも気づけない少し足りないところが欠点』って意味で入れたのかも……)

P(……考えすぎか、さすがに)

響「分かったぞ、プロデューサー!!」

P「お、ホントか? どうだった?」

響「……これは、きっと悲しい事故だったんだ」

P「……そうか」

P「さて、泣いても笑っても最後の一枚だ。響、覚悟はいいか?」

響「ああ……なんかドキドキしてきたぞ……」

P「これまで十三枚見てきて、十一勝一敗一分け。この意味がわかるか?」

響「自分が完璧ってことだよな!」

P「違う。一回の負けはまだ油断やミスで許されるが、二回だとそれはもう欠点があるってこと。
  つまり、ここでもう一枚欠点が見つかったら、今までの十一勝なんて水の泡だ!」

響「そ、そうなのか……」

P「さぁ、引け響! 勝利を、栄光をつかみ取って見せろ!」

響「おう! うぉりゃあああああああ!!」

響「……!?」

響「うわああああああああああああ!!」

  ガササッ

P「待て、なんで隠すんだ」

響「ち、違うぞ!? 自分、いや、自分はその……そんなアレは無くてだな」

P「いきなり何言ってんだ。ほら、見せてみろ」

響「い、いや、ちょっとストップだプロデューサー! これ、書いてある内容が、その、ちょっと、な?」

P「なんだ、そんなに分かりやすい欠点が書いてあったのか」

響「うっ……そ、そうなんだ! これは、自分でもうすうす気づいてたことだったからさ! あはは」

P「へぇ、完璧な響の自覚がある弱点か。なんなんだ一体」

響「えっ!? うっ、えっと、それは、その……」

P「……」

響「……た、単純?」

P「なんで疑問形なんだ?」

響「いや、その……単純、って……」

P「……なるほどな。言われてみれば響は単純だもんな」

響「あはは、だもんな! 自分、ちょっと、ほら、思いついたらまっすぐ行っちゃうところがあるから!
  今日だってプロデューサーに言われてるしさ! 全力でしか行けないのか、って!」

P「だなぁ……響はやっぱりもう少し加減が出来れば一皮むけると思うんだが……」

響「じ、自分、完璧だと思ってたけど、やっぱり日々精進が大切なんだな!」

P「ああ。それに気づいてもらえたなら、今回の計画も成功かな」

響「よし、自分、これからもがんばるぞ! なんくるないさー!」

P「おう、頑張ろう!」

響「……」

響(……そんなに、分かりやすいのか?)

  ちらっ

  『プロデューサーへの好意を隠してるつもりなのにバレバレなところ』

響(うぅ……誰が書いたんだ、これ……バレバレなのか? もしかして、皆……プロデューサーも気付いてるのか……?
  いや、でも、気付いてるんだとしたら……頭撫でてくれたり、買い物に一緒に行く約束するってのは……)

―――

P「さて、十四枚終わって、これからの課題も見えてきたな」

響「うーん、皆がどう思ってるかが分かったのは良いけど……完璧な自分でも流石にへこむな……
  特に『臭い』とか『存在が暑苦しい』とかは、ちょっと……心が……」

P「そう言うだろうと思って、用意しておいたぞ」

  ドン!

P「765プロ調べ、『我那覇響の良いところ』BOX! これでアフターケアもばっちりだ!」

響「おおー! ……ん? 箱がさっきのよりも大きくないか?」

P「いやぁ、本当は同じ大きさの箱に入れようと思ってたんだけど、こっちは思った以上に量が増えてな。
  仕方なく、大きめの箱で取りやすくしてあるんだ。まぁ、これでも半分以上紙が入ってるけどな」

響「そんなに入ってるのか!?」

というお話だったとさ

はよ

分かった

はよ

これ以上何をしろっていうんだよ

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