榊原「沙苗さんが風邪で倒れた!?」(86)

水野「そうなんだよ。熱も38度もあってさ」

榊原「それは大変だね…。お大事にって伝えといてよ」

水野「……は?」

榊原「…え?」

水野「それだけ?」

榊原「それだけって?」

水野「いやだから、『じゃあ今日お見舞いに行くよ』とか…」

榊原「え…?」

水野「実はな、昨日からずっとうなされててさ…」

水野「お前の名前をずっと呼んでるんだよ…」

榊原「えっ、何で?」

水野「俺に聞かれても分からん」

水野「とにかく、お前に会いたがってるっぽいんだよ」

榊原「……」

水野「だから今日、お見舞いに来てくれないか?」

榊原「わかった、行かせてもらうよ」

榊原(沙苗さんにはお世話になったしな)

放課後

榊原「水野くん、行こうか」

水野「おう。…と言いたいところだが」

水野「すまん、俺これから部活なんだよ」

榊原「そう言えば、水野くんバスケ部なんだっけ?」

水野「ああ。この紙に俺んちまでの地図が書いてあるから、先に行っててくれ」

榊原「わかった。じゃあ、部活頑張ってね」

榊原「えーと…この辺だよな…?」

榊原「水野くんが描いた地図、ざっくりしすぎてて難解だな…」

榊原「水野、水野…」

榊原「あった!ここだな」

沙苗の部屋

沙苗(はぁ…気だるい……)

沙苗(こうやって風邪引いて寝てると、妙にムラムラするわ…)

沙苗「オナニーでもしようかな…」

沙苗「んっ…あっ」スリスリ

沙苗「ああっ…恒一くん…!」クチュクチュ

沙苗「恒一くんに会いたい…」クチュピチャ

ピンポーン

沙苗「誰か来た…」

沙苗「ったく誰よ…。せっかくオナニーしてたのに邪魔しやがって…」

沙苗「おまけに風邪だっつのに…」

沙苗「あー…ベッドから出るのかったるい」

沙苗「無視しよ…」

ピンポーン、ピンポーン

沙苗「…うっせぇーなぁ」

沙苗「わかりました、行きますよ」イライラ

沙苗「ったくどこのアホだよ…」イライラ

ガチャッ

沙苗「どちらさ……ま……?」

榊原「あっ、すみません。一人だったんですか?」

沙苗「こ、恒一くん…!?」

榊原「すみません、せっかく寝てたのを邪魔しちゃって…」

沙苗「そんな…気にしないで?」

榊原「はい…」

沙苗「もしかして、お見舞いに来てくれたの…?」

榊原「はい。猛くんから風邪で寝込んでるって聞いて…」

沙苗「それで、わざわざ?」

榊原「沙苗さんのこと、心配だったもので」

沙苗「//」キュンッ

沙苗「ありがとう、恒一くん」

沙苗「とりあえず、中に入って?」

榊原「はい。おじゃまします」

沙苗「こっちが私の部屋よ」

榊原「へえ…ここが…」

沙苗「ま、大した部屋じゃないし何も出来ないけどね」

榊原「いえいえ、それより早くベッドで横になってください」

榊原「待ってて下さいね、今氷枕変えて来ますから」

沙苗「うん、ありがと…」

ガチャッ バタン


沙苗「恒一くんは優しいなぁ…//」

沙苗「何だか涙出てきちゃったよ…」ゴシゴシ

ウッ

榊原「もって来ましたよ」

沙苗「ありがとう。ごめんね、迷惑かけちゃって」

榊原「迷惑だなんて…そんな事ありませんよ」

榊原「沙苗さんには、入院してる時に沢山お世話になったんですから、当然です」

榊原「だから、今度は僕を頼ってくださいね」ニコッ

沙苗(あ…どうしよう…胸がときめいちゃう…//)

榊原「猛くんが来るまで、ここにいますね。一人じゃ心細いでしょうし」

沙苗「ふふっ、嬉しいこと言ってくれるねぇホラー少年」

榊原「ほらほら、寝てなきゃダメですよ?」

沙苗「そうね」


沙苗(まさか恒一くんに介抱される日が来るなんて、夢にも思ってなかった…)

沙苗(今日は最悪な日だと思ってたけど、最高にラッキーデーだわ)

沙苗「…」チラッ

榊原「…」ニコッ

沙苗(どうしよう…またムラムラして来た…)

沙苗(どうせ布団かぶってるし…バレないわよね…)

沙苗「……」

沙苗「……」クチュッ

榊原(何だ?今の音…。氷枕の音かな?)

沙苗「……」

沙苗「……」クチュッ

榊原(あ、また変な音が…)

榊原(それに沙苗さん、何かモゾモゾしてるっぽいけど…)

沙苗「……」

クチュ…クチュッ

沙苗(わ、私ってば恒一くんがすぐ横にいるのに、何て事を…)

クチュッ、ピチャ…

沙苗(でも…この背徳感……正直たまんない…!)

クチュクチュ、クチュッ

沙苗(恒一くん…恒一くん…!!)

ピチャピチャピチャッ クチュクチュ

沙苗「…ッ!……ッッ!」

榊原「さ、沙苗さん大丈夫ですか…?」

沙苗「だ、だいじょ…ッぶ……へ…いき…ッ!」

榊原「でも…呼吸も荒くなってますよ…?」

沙苗「あっ!」

榊原「沙苗さん!?」

沙苗「ウッ……ハァハァ」

榊原「どうしたんですか…?今度は急にぐったりしちゃって…」

沙苗(イッちゃった…)

榊原(あれ…何か変な匂いが…)

榊原「沙苗さん、すごい汗ですよ…?」

沙苗「え、そ、そうかな?あはは」

榊原「タオル持って来ますね」

沙苗「うん、洗面台の横にあるから」

榊原「わかりました」



沙苗「バレてないわよね…?」

沙苗「うわ…布団の中に匂いがこもってる…」

沙苗「空気中に分散させないと」パタパタ

ムワッ…

沙苗「やば……部屋中に匂いが…!」

ガチャッ

榊原「お待たせしました」

榊原(ん…何だこの違和感のある匂い…)

沙苗「あ、ありがとう恒一くん//」

沙苗「ふぅ。冷たくて気持ち良い//」

榊原「安静にしてて下さいね」

沙苗「パジャマの中も拭いちゃおうっと//」フキフキ

榊原「//」サッ

沙苗「ふふっ。別に脱いでるわけじゃないんだから、顔背けなくてもいいのに」

榊原「いや、でも…」

沙苗「あ、恒一くん」

榊原「はい?」

沙苗「背中…拭いてもらえると助かるんだけど//」

榊原「ええっ?」

沙苗「自分じゃ上手く拭けないから…お願い」

榊原「わ、わかりました…」

沙苗「じゃあ、拭いて…」スルッ

榊原「…//」

沙苗「見て拭かなきゃちゃんと出来ないよ?」

榊原「は、はい」プルプル

沙苗(恒一の手、震えてる…)

沙苗(ったく可愛いなぁ//)

沙苗「…恒一くん、もう少し強めに拭いて?」

榊原「は、はい」フキフキ

沙苗「もうちょっと、強く」

榊原「こ、このぐらいですか?」フキフキ

沙苗「うん、そのぐらい」

パチッ

榊原「ん…?」

ファサッ

榊原「わわっ!」

榊原(どうしよう…勢いでブラジャーが外れてしまった…//)

沙苗「恒一くんの…エッチ//」

榊原「ご、ごめんなさい!そんなつもりじゃ//」

沙苗「ふふっ。知ってます//」

沙苗「恒一くんがそんな子じゃないって事ぐらい、ね…」

榊原(良かった…)

沙苗「下着替えようと思ってたし、ちょうど良かったわ」

榊原「そうなんですか…」

沙苗「…ねえ、そこのタンスから代わりの下着取ってもらえる?」

榊原「えっ?」

沙苗「一番下の段に入ってるから」

榊原「わ、わかりました」

沙苗「ふふっ」

榊原「あの…どれ持っていけば良いですか?」

沙苗「好きなの持って来て?恒一くんがいいと思ったものでいいから…」

榊原(そ、そう言われても…)

榊原(どれにしよう…迷うな…)

榊原(これにしとおこうかな…)

榊原「沙苗さん、持って来ましたよ」

沙苗「ありがとう」

沙苗(ネイビーブルーか…)

榊原「//」

沙苗「あと、もう一つ頼んでもいいかな?」

榊原「はい、何でも言ってください」

沙苗「脱いだ下着、洗濯機に入れてきてもらえる?」

榊原「え…それは…」

沙苗「お願いっ」

榊原「わ、わかりました」

沙苗「じゃあ…はい、これ」

榊原(うわぁ、あったかい…)

榊原「い、行ってきます」

沙苗「いってらっしゃい♪」

ガチャッ

バタン

洗面所

榊原「さ、沙苗さんの脱いだばかりの下着…」

榊原「汗でびっしょりだ…」

榊原「!?」

榊原「縦すじのスミがある…?これって…」

榊原「あ…ヌルヌルしてる…」

榊原「…ちょっとだけ、ちょっとだけ」

榊原「すみません、沙苗さん!」ぺろっ

榊原(沙苗さん…!沙苗さんっ!)

ぺろぺろっ

榊原(美味しいよ沙苗さん!)

榊原(ええいっ顔ごと埋めてしまえ!)

榊原(ああ…いい匂い//)

沙苗「…何してるかなぁ?恒一くん」

榊原「!?」

榊原「さ、沙苗さん、これは…違うんです!」

沙苗「何が違うのかなぁ?」

榊原「こ、これは!つまり…!」アタフタ

沙苗「…おいで?」ギュッ

榊原「さ、沙苗さん…」


沙苗の部屋

沙苗「それで…さっきは何してたの?」

榊原「……」

沙苗「言って?」

榊原「…沙苗さんのパンツの匂い、嗅いでました」

沙苗「それと?」

榊原「な、舐めました…」

沙苗「何を?」

榊原「…愛液を」

沙苗「…ふ~ん。恒一くん、そんな事までしてたんだ?」

榊原「ごめんなさいっ!」

ギュッ

榊原「…?」

沙苗「…私が、怒ってると思った?」

沙苗「怒るわけないでしょ…」ぎゅっ

榊原「え……怒らないんですか…?」

沙苗「当たり前じゃない。だって…」

沙苗「嬉しいから//」

榊原(う、嬉しい…?)

沙苗「恒一くんが私の匂い嗅いでくれるなんて、すっごく嬉しい…」

榊原「沙苗さん…?」

沙苗「……どんな匂いだった?」

榊原「え…」

沙苗「教えて?」

榊原「………沙苗さんの匂いがしました」

沙苗「ふふ…私の匂いって言われても、どんな匂いか分からないよ」

榊原「…いい匂いでした」

沙苗「榊原くん…」

榊原(か、顔が近い…//)

沙苗「あ…」ヨロッ

榊原「! 沙苗さんしっかり!」

沙苗「ごめん、ちょっと眩暈がしちゃって」

榊原「寝てなきゃダメですよ…」

沙苗「そうだね…」

榊原「ほら、ベッドに…」

沙苗「…恒一くんも、入って?」

榊原「え?」

沙苗「添い寝してくれなきゃ…やだ」

榊原「そ、そんな事言われても」

沙苗「じゃあ寝ないっ」

榊原「わ、わかりました、一緒に寝ますから…」

沙苗「ふふっ」

ガチャッ

水野「姉貴ー、榊原ー、ただいまー!」


沙苗「スヤスヤ」

榊原「zzz」

水野「」


水野「抱き合いながら寝てやがる…」

水野「二人とも、幸せそうだ…」

水野「…おやすみ」




おわり

ごめんなさい

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