ハルヒ「ぶっちゃけキョンいらなくね?」(65)

 

ハルヒ「みくるちゃんはマスコットだし、有希は文芸部員、古泉くんは謎の転校生だけど、キョンは何もないわよね」

ハルヒ「なんで私、最初にあんな奴の事を選んだんだろ」

鶴屋「私に言われてもなぁ~」

ハルヒ「名誉顧問なんだから、話くらい聞いてよ」

鶴屋「まぁ、私は別にいいけど」

ハルヒ「最近それが気になっちゃってね、どうしてかなってずっとキョンを見ているけど、全く理由がわからないのよ」

ハルヒ「いつも傍観者で常識人みたいな立ち位置でいるようで、でも、私のためにいろいろしてくれて」

ハルヒ「この前なんてあいつが夢に出てきたのよ」


ハルヒ「いつもと違って私を引っ張ってくれて、それが少し格好よくて」

ハルヒ「最後なんか…」

鶴屋「どうしたにょろ?」

ハルヒ「ま、まぁともかく、我がSOS団に、キョンはいらないと思うのよ」

鶴屋「ふ~ん」

ハルヒ「何よ、その私にはわかりますって顔」



鶴屋「いやいや、青春だなって思ってさ」

鶴屋「それなら私に、いい考えがあるにょろ」

ハルヒ「何よ?」

鶴屋「お耳を拝借」ゴニョゴニョ

ハルヒ「なるほど、やってみると良いかもね」

    ~~~~~~~


ハルヒ「あんた、今日から1週間SOS団に来なくて良いわよ」

キョン「は?」

キョン(こいつはいきなり何を言い出しているんだ?)

キョン(また新たなやっかい事の予兆なのか?)

キョン(なら、おれは今回そこから外されたことになるわけだ)

キョン(俺としては、やぶさかではないんだが、古泉や長門は良いとして、朝比奈さんは大丈夫だろうか?)

キョン(それに1週間経ったら、俺の居場所がなくなっていたりとかしないだろうな)

キョン(まぁ、俺の知ったこっちゃないか)

キョン(今回は完全に蚊帳の外みたいだしな)

キョン「了解、じゃあまたあしたな」


ハルヒ「じゃあ私は行くから」

ハルヒ(理由も聞かないのか)

ハルヒ(聞いてきたとしても言える分けないけど)

キョン「さてと、突然暇になってしまった」

キョン「谷口と国木田は帰ったし、どうするかなぁ」

キョン「今気付いたけど、俺って友達少ないな」

キョン「はぁ、帰るか」

鶴屋「よう、少年」

キョン「どうも、どうしたんですか、鶴屋さん?」

鶴屋「別にようはないけど、一緒に帰らない?」

キョン「え?良いんですか?」

鶴屋「いいも何も私から誘ったいるにょろよ」

キョン「じゃあ、帰りましょうか」

鶴屋「行くぞ、少年」

キョン「待ってください」

~~~~~~~~

キョン「はぁ」

谷口「どうしたんだキョン。また涼宮に無茶ぶりされたか?」

キョン「まぁ間違ってはないんだが」

国木田「そういえば、涼宮さんともあんまり喋ってないね」

キョン「ああ、昨日から1週間暇をだされてな」

谷口「そうかそうか、とうとうお前も振られたか」

谷口「お前は最長記録更新だよ」

キョン「俺はハルヒと付き合った覚えはない」

国木田「でも、学校の公認のカップルにNo.1で選ばれていたよ」

キョン「それは誰が作ったんだよ」

国木田「新聞部だよ」

キョン「やれやれ、勘弁してくれよ」

ハルヒ「……」

~~~~~~~

ハルヒ「みくるちゃん、お茶」

みくる「はい」

ハルヒ(あれから3日たった)

ハルヒ(その間一度もキョンと話していない)

ハルヒ(なんだろう、なんかもやもやする)

眠いんだが落ちていいだろうか?

ここまで優しくされると寝るに寝れない

ハルヒ(授業中の真剣な表情や、友達と話している時の緩んだ顔、その一つ一つに釘付けになる)

ハルヒ(私、どうしちゃったんだろ?)

ハルヒ(やっぱりこれって……)

ハルヒ(いや、まだ結論を出すには早すぎる)

ハルヒ(とりあえず、後4日は待ってみよう)


~~~~~~~

キョン「はぁ」

谷口「またため息かよ」

国木田「なんだか日が経つに連れ、二人とも元気がなくなっているね」

キョン「そうか?」

キョン(明日でやっと部室に行ける)

キョン(ハルヒと話したいんだったら、後ろを向けばいいだけなんだけど、なんだか壁があるような気がして振り向けない)

キョン(明日行ったら、俺の場所は残っているだろうか)

キョン(ハルヒが互いの正体を知り、一般人である俺が入り込めない、って言う状況になっていないだろうか)

キョン(それどころか、俺の場所は他の一般人にとられているとか)

キョン(ハルヒにとって、俺はただそこにいただけだからな)

キョン(替えはいくらでもきくだろ)

キョン(明日が憂鬱だ)

キョン「はぁ」

消失時の朝倉がかわいい


~~~~~~

キョン「とうとう来てしまったか」

キョン(部室の前まで来てしまったが、この扉が開けられない)

キョン(いつもみたいに入ればいいんだが、俺の場所がなかったらと考えると、手が氷の様に固まってしまう)

キョン「はぁ、ダメだ入れない」

キョン「今日は帰ってまた明日にしよう」

キィ

キョン「え?」

ハルヒ「あんたなにしてんのよ」

キョン「何って、いや、その……」

ハルヒ「無断欠席は許さないんだからね」ダキ

キョン「え!?」

キョン(ハルヒが俺に抱きついている!?)

キョン(なんでだ?どうしてこうなった!?)

キョン(あれ?なんだか胸のあたりが湿っている気が……)

キョン(ハルヒが泣いてる!?)
キョン(なんでだ?どうしてこうなった!?)

キョン(何故かはわからないが、俺がとるべき行動は一つか)

キョン「悪かったな、ハルヒ」ナデナデ

ハルヒ「!!」

ハルヒ「そ、そうよ!あんたが帰ろうとしたのがわるいのよ」

キョン「そうかい」ナデナデ

ハルヒ「あんたは私のものなんだからね!」

キョン「はいはい」ナデナデ

ハルヒ「わかればいいのよ、わかれば」

古泉「これであなたの思い通りですか?」

鶴屋「あっちゃー、ばれてたか」

古泉「わかりますよ。涼宮さんが言うことを聞くのは、彼かあなたくらいですから」

鶴屋「そうかなぁ?まぁ、みくるのは聞かなそうだけど」

古泉「ところで、どうしてこんなことを?」

鶴屋「だって、明らかに相思相愛なのにずっとくっつかないからさ、名誉顧問としては心配だったにょろ」

古泉「なるほど」

鶴屋「そういうことだからじゃあね」

鶴屋「あと、君も早くいい人を見付けなさいよ。ハルにゃんはキョンくんがとっちゃったからね」

古泉「やれやれ、困ったものです」

~~~~~~

キョン「それで、どうして俺は休まなくちゃいけなかったんだ?」

ハルヒ「それは、その、私にとってあんたがどんな存在か確かめたくて」

キョン「それで結果は?」

ハルヒ「その、あんたは私には必要不可欠なのよ」

キョン「そうかい」ナデナデ

ハルヒ「こら、撫でるなぁ」

キョン「ハルヒ」

ハルヒ「何よ」

キョン「好きだ」

ハルヒ「!!」

ハルヒ「……ばか」


~fin~

これで終わりです

お付き合いありがとうございました

リクエストがあって昼まで残っていたらまた書くかもしれません

ではよい夢を

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