QB「日記をつけるよ!」(195)


まどか「こんなの……悲しすぎるよ……」

マミ「導かれてしまったのよ。円環の理に」

杏子「ちくしょう……どうしてなんだよ……」

さやか「奇跡も魔法も、なかったんだね」

QB「君たちはいつもそうだね。全てを知ると決まって同じような反応をする」








『青い人魚姫と赤い槍の衛兵』<ジャジャーン


QB「つくり話だというのに、どうしてそこまで同情するんだい?」

ほむら「………」


~~~~~~~

まどさやあんほむ「おじゃましましたー」

マミ「ふふ、またいらっしゃい」



まどか「今日の“マミさんの家で名作映画上映会”もすごかったねぇ」

さやか「あたしあんなに泣いたの久しぶりだったよ」

杏子「さやかも意外と涙もろいんだなー」

さやか「あんただってガンガン泣いてたくせに」

さやか「転校生はいつもの表情だったけど……」

ほむら「………」


ほむほーむ


ほむら「ふぅ……」

QB「お疲れのようだね」スッ

ほむら「あら、いたの」

QB「ひどいなぁ、さっきも一緒に帰っていたじゃないか」

ほむら「空気も読めないような淫獣のことなんてすっかり忘れていたわ」

QB「君たち人間はいつもそうだ」

QB「肉眼で捕えることのできない空気を読むだなんてどうかしているよ」

ほむら「“比喩”というものを知っているかしら」


ほむら「みんなが感動している中、雰囲気をぶち壊しにする奴の事なんて知らないわ」

QB「やれやれ……」

QB「僕たちにとっては、どうして想像上の話でああなるのか理解できないよ」

ほむら「そうね、感情のないあなたにはわからないでしょうね」

QB「これも感情か」

QB「やはりわからないね」

ほむら「分かろうとしないんじゃないの?」

QB「言っただろう?感情は、僕らの星ではまれな精神疾患でしかないと」

QB「ゆえに、君たちにこうしてエネルギー回収をしているわけじゃないか」


ほむら「……感情を理解したいの?」

QB「可能ならば、それがどのようなものかを理解したいね」

QB「もし実現すれば、エネルギー回収効率も大幅に向上するはずだ」

ほむら「………」

ほむら「……できない事も、ないかもしれないわよ?」

QB「きゅぷ?」




ほむら「……日記をつけてみたらどうかしら?」


QB「日記、かい?

ほむら「そう、日記よ」

QB「日記というと、その日一日の記録をすることだよね」

ほむら「ええ。一日の終わりに、その日の事を思い出して書くことね」

QB「でも、その必要はないよ」

QB「僕たちインキュベーターはね、その気になれば完璧なレコードを取ることができる」

QB「必要さえあれば、母星に全く誤差のない行動記録を逐一送り記録することだってできるんだ」

QB「記憶なんて言うあいまいなものに頼らずともね」


ほむら「……はぁ」


ほむら「わかってないわね」

QB「きゅぷい?」

ほむら「人間を知りたいのなら、人間のマネをしてみればいいでしょう」

QB「君たちのマネを、ねえ」

ほむら「それで日記がお手頃じゃないかしら?と提案したのよ」

ほむら「特段難しいことでもないでしょ?」

QB「ふむ、いいかもしれない」




ほむら(私の暇つぶしにもなるし)ホムッ!


~~~~~~~~~~


ほむら「それじゃ、私は寝るから」

QB「ああ、おやすみ、暁美ほむら」

ほむら「日記、するかしないかは自由だけど、やるならやっておきなさいよ」

QB「わかったよ」

パタン


QB「やれやれ、日記を書くことになるとはね」

QB「しかしこれで感情が理解できる可能性が増えるというのなら試す価値がありそうだ」

QB「さて、記念すべき第一回を書いてみようか」


QB「………」キュプ

QB「………」キュプ

QB「………」キュプーイ!


QB「……だめだ、まるで思い浮かばない」

QB「そもそも知識として日記というものは知っているけど、どういう物かは詳しく知らない」

QB「書式も、どのようなルールに沿っているのかも……」

QB「だいたい一日の事を記録するとなると、毎日同じようなものを書くことになりそうだよ」


QB「ふむ……いろいろ試してみようか」


〇月×日

6:00 暁美ほむら起床、朝食等の諸支度
7:00 ほむらと共に登校
7:12 鹿目まどか、美樹さやか、志筑仁美と遭遇、登校
8:00 学校開始



22:35 暁美ほむら就寝

なお、鹿目まどかとの契約は未だに成立せず


QB「こんなところかな?」




カタカタ……

ほむら「……それじゃあまるで業務日誌よ」←寝室にて盗み見中

なんかおかしいと思ったら抜けてたわ

>>8の前に


QB「しかし困った」

QB「僕は四足歩行生物を元にした体で行動している」

QB「筆記、つまり日記を書くのに必要な作業ができない」

ほむら「………」ヘンシン

ほむら「たしかこのあたりに……」ゴソゴソ

ほむら「あったわ。私の昔のパソコン」

ほむら「タイピングや使い方ぐらいはわかるでしょう?」

QB「なるほど、それは助かるよ」


翌日

まどか「あ、ほむらちゃん!」

ほむら「おはよう、まどか」

さやか「よっす、転校生!」

ほむら「……おはよう、美樹さやか」

さやか「相変わらずあたしに対しては冷たいなぁー」

QB「やぁ、まどか、さやか!」

さやか「お、キュゥベえじゃん」

まどか「キュウベえ、おはよう」


さやか「そっか、キュゥベえってほむらんところに住んでるんだったね」

ほむら「同居しているような言い方しないでちょうだい」

ほむら「こいつが勝手に居座っているだけよ」

まどか「でもほむらちゃん、そういいながらいろいろお世話しているよね?」

ほむら「仕方なくしているだけ」

ほむら「できることならマミのところに帰ってほしいところなんだけど」

QB「やれやれ、僕も嫌われたものだね」

QB「たしかにマミのところでもいいのだけど、しつけが厳しくてね」

QB「気楽にできる分、ほむらのところが住みやすいのさ」


まどか「あー、マミさんってそういうところありそうだもんね」

さやか「お母さんキャラというか、そんな感じ?」

QB「なかなか厳しいんだ」

QB「キッチンは毛が落ちるから入っちゃだめだ」

QB「ご飯を食べるときは散らかさないように食べる」

QB「とかいろいろね」

まどか(あれれ~?なんだか一般的な教養のような気がするよぉ)

さやか(つまり、ほむらは放任主義なのか)


ほむら「……私も厳しくすれば、この淫獣を追い払えるのかしら?」

QB「君の厳しいはシャレにならないからやめてほしいね」


キーンコーンカーンコーン

さやか「三時限目終わりー!」

さやか「もうさやかちゃんのHPはゼロだ~……」

ほむら「授業中寝ていたくせに、よく言うわね」

まどか「お昼まであと一時間だよ、がんばろ?」

「暁美さーん、ちょっといいかしら?」

まどか「ほむらちゃん、先生に呼ばれてるよ?」

さやか「おや転校生、悪いことでもしたかな?」

ほむら「少なくとも、あなたに対してよりはいい態度をとっているはずよ」

さやか「ぐあっ!何か刺さった!」

ほむら「そういうわけでちょっと席外すわ」


さやか「う~ん……どうしたものかね」

さやか「どうして転校生はまどかとアタシに対してこんなにも態度が違うのか」

まどか「さやかちゃんは仲良くしたいんでしょ?」

さやか「そう……なんだけどぉ……」

さやか「なんか馬が合わないから、つい突っぱねた態度をとってしまうというか……」

QB「いわゆる感情に左右されているのかい?」

さやか「そういえるのかな?」

まどか「まずは名前で呼ぼうよ!」

さやか「それができたら苦労しないよ……」



QB「……そうだ」

QB「二人とも、日記とか書いていたりするのかい?」

まどか「ふぇ?日記?」

まどか「私は書いてるよー」

QB「さやかは書いてないのかい?」

さやか「あたしはねぇー三日坊主になりそうで書いてないよ」

まどか「うぇひひ……さやかちゃんらしいね」

さやか「でも、どうしていきなり日記の事なんて聞くのさ?」


QB「実はいろいろあってね、日記をかくことになったんだ」

まどか「きゅ……キュゥベえが……」

さやか「日記をかくぅ?」

QB「そうなんだ」

QB「だけど、僕は日記というものを少ししか知らない」

QB「昨日も書いてみたんだけど、勝手がよくわからなくてね……」

QB「だから、君の日記を見せてほしいんだ」

さやか「あほか」パコ!

QB「きゅぷ!」


まどか「さやかちゃん、変な人に見られちゃうよ……」


QB「いきなりなんなんだい?」

ほむら「日記というものは人に見せるものじゃないのよ」

まどか「あ、ほむらちゃんお帰り」

さやか「お、転校生。なんだったの?」

まどか「特に何でもない用事だったわ」


ほむら「ところでキュゥベえ、あなたはどこまで愚かなの?」

QB「愚かなことだって?」

QB「僕はただ、鹿目まどかの日記を参考資料として見せてもらおうとしただけだ」

ほむら「それが愚かだと言っているの」


ほむら「さっきも言ったけど、日記というものは見せるものではないの」

ほむら「ただ思ったことをかけばいいのよ」

QB「でも、書き方が分からない以上、どうしようもないじゃないか」

ほむら「書き方なんて、どうでもいいのよ」

ほむら「昨日の業務日誌のようなのだって、言おうとすれば日記と言えるわ」

QB「なるほどね」

まどか「本当にキュゥベえ、日記書いてたんだ……」



QB「しかし暁美ほむら」

QB「君はどうして僕の日記の内容を……」


ほむら「………」ホム!

さやか「……転校生?」

まどか「ほむら……ちゃん?」

QB「暁美ほむら、君はまさか……」

ほむら「………」




ほむら「気分が悪いから、保健室へ行ってくるわ」

さやか「あ、逃げた!」

まどか「わ…私保健係なんだけど……」


キーンコーンカーンコーン

さやか「学校終わったー!」グデーン

まどか「さやかちゃん、ずっと寝てたのにね」

ほむら「全く愚かね、美樹さやか」

さやか「眠いもんは眠いの!」


まどか「じゃあまた明日ね、ほむらちゃん!」

さやか「またねー」

ほむら「ええ、また明日」

QB「やっと学校が終わったね」キュップイ


ほむら「それで、あなたは日記を続けるの?」

QB「そうだね、続けるのも悪くないかもしれない」

ほむら「そう」

QB「人間が見られたくないという日記」

QB「つまりは、そこになにか個人的な思いが入っているんだろう?」

QB「未だ僕に感情、想いというのは理解できないものが多い」

QB「ただ、続けているうちに得るものがあるかもしれないね」

ほむら「……そう」

ほむら「それなら、続ければいいと思うわ」


~~~~~~~~~

ほむら「今日はカップめんよ」コト

QB「………」

QB「僕に、これを食べろというのかい?」

ほむら「そうよ」

ほむら「料理、面倒だもの」

ほむら「お湯を入れているだけ、ありがたいと思いなさい」


QB「……箸が持てない」

QB「麺類の食べ方が分からない……」


〇月△日

6:00 暁美ほむら起床、朝食等の諸支度
7:00 ほむらと共に登校
7:10 鹿目まどか、美樹さやかと遭遇、登校
8:00 学校開始



22:00 暁美ほむら就寝


その他

鹿目まどかとの契約は未だに成立せず
今日のご飯はカップめん


QB「今日はこんなところかな?」

QB「………」

QB「……昨日と大差がない気がするよ」

QB「人間たちはこういうのを徒然と書いているのかい?」

QB「理解がしがたいね」キュプイ




ほむら「…………」カタカタ

ほむら「……チッ ハッキングがばれてるわ」

ほむら「インキュベーターの癖してやるわね」


翌日

ほむら「……日記を書くコツ?」

QB「そうなんだ」

QB「書いている日記が昨日と大差なくてね」

ほむら「そういう日もあるわ」

QB「こんなのをずっと書いていくものなのかい?」

ほむら「そうなってしまう日もあるわ」


ほむら「結局、その日の過ごし方によるのよ」

ほむら「なんでもない、普通と変わらない日々を暮していれば、同じような日記になるでしょうね」


QB「一日に変化を持たせてみろと?」

ほむら「強いて言えばそういう意味ね」

ほむら「逆に言えば、普通と違った事柄を記録する」

ほむら「それが日記なんじゃないかしら?」

QB「なるほどね……」


まどか「ほむらちゃーん」

ほむら「……あら、まどか」

QB「………」

QB「まどか!」タッ!

ほむら「……?」


QB「まーどーかー」タッタッタ

まどか「きゅ……キュゥベえ!?」

QB「僕と契約して魔法少女になって――きゅぶ!」ドス!

まどか「わわわっ……?」

さやか「でた!転校生の対キュゥベえ膝蹴り!」


ほむら「……どういうつもり?」

QB「日常に……変化を持たせてみただけだよ……」

ほむら「なるほどね」

ほむら「ただし、変化を持たせたらその分何かが起こることも忘れないで」グリグリ

QB「きゅぶぶぶ……」


まどか「ほむらちゃん……そのへんで……」

ほむら「………」パッ

QB「たすかったよ、まどか」

さやか「それで、変化って何さ?」

QB「日記というものに書くのは、変かあるものだと聞いた」

QB「だからこうして、いつもとは違う行動をとってみたのさ」

まどか「そういうことかぁ……」

さやか「そういえば、最近キュゥベえまどかと契約しようとしてなかったもんね」

QB「ほむらの阻止行動がひどくなってきたからね……」


マミ「あらみんな、ここでなにをしているの?」

マミ「それにキュゥベえも……」

さやか「あ、マミさん」

まどか「おはようございます、マミさん」

マミ「ええ、おはよう」


マミ「それで、みんな何をして……」

QB「マミーーー!」タタタ

マミ「ちょ……キュゥベえ!?どうしたの?」

QB「まみーーー!」ピョン!


ずぽっ!


マミ「きゃっ!」

まどさや「「―――!?」」

ほむら「………」


まどか「きゅ……キュゥベえ……」

さやか「あの弾力に富んだ谷間に……」


QB「もふもふ!もふもふ!」

マミ「//////」プルプル…


マミ「ティロ・フィナーレ(極小)///!」

QB「きゅぷ?」


どーん





まどか「誰もいなくてよかったよ……」

さやか「マミさんもテンパるときあるんですねぇ」

マミ「キュゥベえ、あとでお説教よ!」プンプン!

QB「そんなぁ……」

ほむら「当然の報いだわ」

まどか(なんだかほむらちゃんの目がいつもより怖いよ)


QB「いつもと違う行動をしただけなのに……」

ほむら「先のことを考えずに行動するバカの間違えじゃないかしら?」

さやか「……ホントはキュゥベえってただのバカ?」

QB「そんなわけないじゃないか!」キュプンプン!

ほむら「誰が見てもバカにしか思えないわよ」



まどか「うぇひひ!」

まどか「でも、これで日記に書くことには困らないよね」

さやか「あっはっは!確かにそれはそうだわ」

さやか「マミさんの胸に入り込んだらティロフィナーレを食らいました!まる!ってね」


QB「なるほど……そういう書き方もあるのか」

さやか「あ、その前の転校生の膝蹴りも入れとこうか」

ほむら「間抜け丸出しの日記ね」

まどか「なんだか楽しそうな日記だね」


マミ「でも、キュゥベえが日記を書くなんて意外ね」

QB「感情の研究の一環だよ」

マミ「へぇ、そうなの」

さやか「まだ二日目だけどね」

ほむら「今日で三日目ね」


~~~~~~~

夜 ほむほーむ

ほむら「ふぅ、いいお湯だったわ」

QB「………」カタカタ

ほむら「……あら、もう日記用のパソコンをつけてるの?」

ほむら「はやいわね」

QB「うん」

QB「昨日おとといと、中身が似通っていたものだったからね」

QB「もうちょっと中身を練ってみようと思うんだ」

ほむら「そう、好きにしなさい」


ほむら「牛乳、牛乳っと……」


QB「………」

QB「さて、美樹さやかの発言を思い返してみよう」

 さやか『マミさんの胸に入り込んだらティロフィナーレを食らいました!まる!ってね』

QB「この言葉から察するに、どうやら口語でもいいようだ」

QB「そして今朝の暁美ほむらの助言」

QB「あれは特記事項のみでよいということだ」

QB「つまり、前まで書いていたようなタイム表のようなところまで記録しなくていいんだね」

QB「それじゃ、書いてみよう!」


〇月▽日

登校中、暁美ほむらに日記についての助言を受ける
その助言に従い、変化ある行動を起こしてみることにする。

まずは、最近行っていなかった鹿目まどかへの契約勧誘を試す。
結果、ほむらの膝蹴り並びにかかとでグリグリを食らう。

二つ目に、マミの胸に飛び込んでみる。
結果、なぜなのかティロ・フィナーレ☆を食らう


また、上記のとおり鹿目まどかとの契約は不成功に終わる。
そして今日の晩御飯は麻婆豆腐。


QB「……なるほど。変化が出るというのはこういうことか」

QB「昨日一昨日から一変して、なんだかすっきりした気がするよ」

QB「これが日記というものか……」



ほむら「あら、もう書き終わったの?」ゴクゴク

QB「うん。今日の分は終わったよ」

ほむら「昨日とかは悩んでいたようだけど……」

QB「どうやら書くコツとやらがわかったみたいだからね」

ほむら「へぇ……どんなのかしら?」スイッ

QB「……みせないよ?」




ほむら「ほむぅぅぅ……」ノビー

ほむら「……! 十時!?」

ほむら「今日は……よかったわ。休日ね」ガラッ


QB「おはよう。今日は遅かったじゃないか」

ほむら「まどかの夢に夢中になっててアラームに気付かなかったわ」

ほむら「せっかくまどかが起こしてくれるというのに」カチ

ホムラチャ!アサダヨ!

QB「それが夢に悪く作用してるんじゃないかい?」


ほむら「………」ダラーン…

QB「………」

ほむら「……ひまね」

QB「そうだね」


ほむら「………」

ほむら「キュゥベえ、そこでどじょう掬いでもしなさい」

QB「君はいつになく無茶なことを言うね」

ほむら「宇宙人なら宇宙人らしく、地球人を驚かせなさいよ」

QB「出会ったときに十分驚かせたと思うけどね」


ピーンポーン

ほむら「……?」

QB「来客だよ、ほむら」

ほむら「まどかかしら?」トットット

ガチャ



杏子「よ!」

ほむら「……宗教勧誘は間に合ってますんで」キィ…

ガ!

杏子「無視してんじゃねーぞコラ」


杏子「飯を食いに来た」

ほむら「人の家に上がって初めての言葉がそれ?」ジュー

杏子「ちゃんと金払ってんだからいいじゃんか」ポンポン

ほむら「はぁ……毎週付き合わされる私の身にもなってちょうだい」

QB「文句を言いながらも毎週作ってあげてる君も君だよね?」

ほむら「杏子がバイトで稼いだ駄賃がもらえるからいいのよ」

QB「どう見積もっても材料費の方が高いんだけどなぁ……」


ほむら「それ以上喋ると、肉が追加されるわよ?」

杏子「お、それいいな!」

QB「やめてくれよ」


トントン……ジュー


ほむら「はい」コト

杏子「おお、うまそーなチャーハンだな」モグモグ

ほむら「相変わらず食べるのが早いわね」

QB「……うん、おいしいじゃないか」キュプキュプ

ほむら「はぁ……」ホムホム

杏子「ふぉふぇれふぁ」モゴモゴ

ほむら「食べて喋りなさい」

杏子「ゴク……それでさ、ちょいと手伝ってほしいことがあんだ」

ほむら「……?」


魔女の結界

ほむら「珍しいわね。あなたが協力を求めるなんて」

杏子「使い魔は全員追っ払ったんだけどさ、魔女が早い早い」

杏子「あたしじゃとてもじゃないけど追いつけないんだ」

ほむら「早さなら美樹さやかの方が上のはずよ?」

杏子「……さやかに手伝いを頼んだら馬鹿にされそうでさ」

杏子「それに、あんたの時間止めの方が確実だろ?」

ほむら「………」

ごめん
急用が入ったんで離脱する

七時までには帰ると思う


カシャン!

ほむら「止められる時間は短いから、早めに終わらせて」

杏子「言われなくてもそのつもりさ」

杏子「これで終わりだよ!」シャキン!

ゴッ!ドドドドン!

カシャ!

コロン……

ほむら「無事倒したわね……」

杏子「よし、グリーフシードも落とした」シュワアア…

杏子「今日はありがと。あとはあんたが使いな」ポイ

ほむら「……そうさせてもらうわ」パシ!



QB「お見事だね。二人の協力は」

ほむら「あなた……みてたの」

QB「後ろから見物させてもらってたよ」

QB「なかなか相性がいいじゃないか」

ほむら「……利害がたまたま一致しただけよ」

QB「そういうことにしておこう……」

ほむら「………」

QB「ところで、どこに行くんだい?家とは違う方向だけど」

ほむら「買い物によるわ」


~~~~~~~~~~~

夜 ほむほーむ

ほむら「夜ごはんよ」コト

QB「これが夜ご飯……ね」

QB「お昼のチャーハンの残りが夜ご飯になるとは想像しなかったよ」

ほむら「昼のうちに夜の分も作っておいたら、楽でしょ?」

QB「よく杏子が食べる分を計算していたね」

ほむら「夜の分は分けて冷蔵庫に隠しておいたわ」

ほむら「これからこうするのもいいかもしれないわね」


QB(次に杏子がきたとき、これを伝えておくのも面白いかもしれない……)


ほむら「ごちそうさま」

QB「きゅっぷい!」

ほむら「それじゃ、私はお風呂に入ってくるわ」

QB「わかったよ」

ほむら「……覗かないでね?」

QB「君の風呂場姿を覗くのにどれほどの価値があるのかわからないきゅぶい!」ゴン!

ほむら「………」バタン!

QB「正直なことを言っただけなのに、わけがわからないよ」イテテ



QB「さて……」ポチ

QB「今日の日記はどのように書こうか」


〇月▲日

今朝、珍しく暁美ほむらが寝坊をする。
その際、彼女の目覚ましを見せてもらう。鹿目まどかの声を録音したものだ。
わけがわからない。

定刻通り、佐倉杏子来訪。
今日の昼ごはんはチャーハン。

後に杏子の要請で二人で魔女退治へと向かう。
無事に魔女を撃破、グリーフシードを二人で分け合う。

夜ご飯はチャーハン。
お昼につくってあった分らしい。


なお、鹿目まどかとの契約は不実行に終わる。


QB「こんなものか」パタン

QB「想像だけど、人間の日記というものはこんなのだろうか?」

QB「確認したいのは山々だけど、他人の日記を見てはいけないとくぎを刺されている」

QB「……!」

QB「暁美ほむらは僕の日記を一回見ている」

QB「ならば僕にだって、一度は彼女の日記を見る権利があるはず」

QB「………」クルッ



ザアアアア……

ほむら「『それじゃまたね』って手を振って~♪」


QB「……チャンスは今しかない」


ほむるーむ

QB「潜入に成功」

QB「あらかじめセンサー類の配置を把握しておいてよかったよ」

QB「さて、彼女の日記は……」

QB「……皮雑誌のこれだ」

QB「どれどれ……昨日の分か」



 〇月▽日
 今日はめずらしく朝からキュゥベえが話しかけてきた。
 どうやら日記の書き方を知りたいらしいが、正直なところどうでもいいとおもう。
 そんなことよりも今朝の驚いたまどかわいい。まどかわいい。大事なので二度書いた。
 原因は突発的なキュゥベえの勧誘だが、おかげでかわいいまどかをみれたので許す。
 そしてキュゥベえのティロられた様を見て微笑むまどかわいい。まどかわいい。

 (以下まどかに対する事がずらずら)


QB「………」

QB「……僕たちインキュベーターに日記というものは早すぎたようだ」パタン


ガチャ

ほむら『はぁ、いいお湯だったわ』

ほむら『キュゥベえ?どこいったのかしら』


QB「まずい!ほむらがお風呂から上がった!」

QB「日記の初期位置はここ」

QB「インキュベーター、これより作戦海域より離脱!」キュプ!


QB「きゅっぷい……おかえり、ほむら」

ほむら「あら、そこにいたの」

ほむら「棚の上にいるなんてどうしたの?」

QB「ゴキブリに驚いちゃってね」

ほむら「……っ!ゴキブリ!?」ジャコ!

QB「ああ、安心してくれていい」

QB「さっき外に投げ捨てておいた」


ほむら「………」ススス

QB「どうしたんだい?」トッコトッコ


ほむら「ゴキブリを触れた体でこっち来ないでええ!」バンバン!

QB「きゅぷい!?」ブチャ




〇月▲日  追記分

暁美ほむらの日記を読む。
まどかに対する愛情(?)のようなものが書き連ねられていた。
これも新しい日記の形なのだろうか?

なお、脱出時の言い訳に『ゴキブリ』を使ったところ、異様な拒否反応を示す。
その状態で近づいたため、スペアを一つ取り換える。
もったいない。


QB「やれやれだよ」


朝 登校日

ほむら「ほむぅ……」

QB「おはよう、暁美ほむら」

ほむら「おはよう、キュゥベえ」

ほむら「朝ごはんよ」ポイ


QB「………」

QB「バナナ一本かい?」

ほむら「ええ」ホムッ

QB「僕はいいとしても、君は足りるのかい?」キュプキュプ

ほむら「ええ、十分よ」ホムホム


キーンコーンカーンコーン

まどか「ふわぁ……」

ほむら「まどか、寝不足かしら?」

まどか「んー……そうかも」

まどか「私昨日遅く起きちゃって、夜寝れなかったんだ」

ほむら「それはダメよ、まどか」

ほむら「休日だからって遅起きはダメ」

ほむら「生活サイクルは常に一定に保たないと」


QB「同様の生活をしていた君に言われたくはないと思うね」

ほむら「だまりなさい」ゲシ

QB「きゅぶ!」ドコォ!


さやか「あれ?そのようすだと転校生も遅く起きた?」

ほむら「昨日はたまたまよ」

さやか「へぇー」

さやか「転校生って、ロボットみたいに時間厳守でテキパキ動くイメージだったけど」

QB「その認識は間違いだ、美樹さやか」

QB「彼女は君の思い描いている感じじゃない」


QB「むしろ、休日はだらけていて、ご飯もろくに用意しないようなきゅぶいい!」ズガッ!

ほむら「その口を閉じろと言ってるの。わからないかしら?」ズガ!ドゴ!

まどか「ほむらちゃん、みんなにばれないようにキュゥベえ踏むのやめてあげてぇ!」


QB「やれやれ……冷めるまでここは一旦逃げた方がよさそうだ」




放課後

さやか「あ、マミさん!」

まどか「あれ?杏子ちゃんも一緒だ」

マミ「あら三人とも」

杏子「めずらしいね、全員集合なんて」


まどか「どうしたんですか?」

杏子「いや、何の他愛もない話だよ」


さやか「それより聞いてくださいよマミさん」

さやか「なんとさやかちゃん、昨日一人で使い魔を三体も倒したのです!」

杏子「魔女は?」

さやか「それが見つかんなくって……」

杏子「はぁ……使い魔を倒しただけじゃ意味ねーっての」

さやか「使い魔だって危険なんだよ?」

さやか「アンタまさか、また使い魔を意図的に放して……」

杏子「してねーよ」

杏子「ただ、安易にアテもなくソウルジェムを濁らすなって忠告だ」

杏子「やるなら魔女まで一気に片付けときな」

さやか「ぶぅー!」


マミ「そうだわ」

マミ「全員集まったことだし、私の家でチームプレイの話をしましょうよ」

杏子「チームプレイだぁ?」

マミ「そうよ。一人より二人、二人より三人、三人より四人で!」

マミ「強い魔女に出会った時のために、今のうちから話し合っておかない?」

さやか「あたしは賛成です!」

杏子「なんかめんどくさそうだな……」

さやか「マミさんの家だから、ケーキ貰えるかもよ?」

杏子「……っ! 仕方ないなぁ」

まどか「ほむらちゃんはどうする?」



ほむら「………」プルプル

まどか「ほむら……ちゃん?」


ほむら「………」プルプル

まどか「どうしたの?気分悪いのかな?」

ほむら「いいえ、違うの……」プルプル

ほむら「……あれ」スッ

まどか「本屋がどうしたの」

まどか「―――!?」

さやか「どしたの―――!?」







QB「………」ジー

まどか「キュゥベえが、本屋で立ち読み……?」


ほむら「人がいない本屋で」

ほむら「整理用の小さな脚立に乗って……」プルプル

ほむら「全然様になってないわよ」ヒクヒク…

さやか「あの転校生が爆笑寸前だ……」

まどか「何を読んでるのかな?」



『小学生・ぶんしょうのかきかた』


さやか「ぶはっ!」


さやか「あっはっは!」

さやか「あのキュゥベえが……小学生用の本!」

さやか「あーおかしい」

マミ「美樹さん……もうちょっと抑えないと変な人に思われるわ」

さやか「でもあれ見てるとお腹が……」ゲラゲラ


マミ「でも、いきなりどうしたのかしら?

ほむら「ありえないわよ、普通なら」

さやか「地球の文学に目覚めたとか?」

ほむら「まさか……ありえないわ」

まどか「じゃ…じゃあ聞いてみようよ!」



キューベェー

QB「……おや、全員そろってるとは珍しいじゃないか」

ほむら「あなた立ち読みなんて言う趣味あったのね」

さやか「それも小学生の……ぷぷぅ」

QB「笑われるのは心外だなぁ」

QB「これはれっきとした、感情の研究だよ」

QB「僕のこの個体には地球の物品売買は不可能だからね」

QB「立ち読みという行為で知識を収集していたのさ」

さやか「その収集対象が“文章の書き方”ですかぁ」


QB「言っただろう?僕は感情に関してはこの星のどの人類よりも知識が乏しい」

QB「だから人類が勉強する方法で学ぶのが、一番いいと思ったのさ」

ほむら「一応筋は通っているわね」

QB「君の助言に従ったまでだよ」

QB「人類の持っている感情を知りたいなら、人類が歩んできた過程を踏んでみればいい」

QB「そう考えたのさ」


まどか「キュゥベえって、本当は勉強家なんだね」

マミ「えらいわ、キュゥベえ」

QB「きゅっぷい!」


ほむら「それよりこれからここは人が多くなるわ」

ほむら「そろそろあなたは帰りなさい」

QB「どうしてだい?ばれないようには読んでいたはずだけど」

ほむら「……身長はあなたなりにがんばったのでしょうけど」

ほむら「ひとりでに本のページがめくれていくのは、見てて不気味よ」

ほむら「見る人によっては、怪現象と騒ぐかもしれないわ」

QB「そうかい、それは望ましいことじゃないね」

QB「仕方ない、帰るとしよう」


QB「ところでほむら―――」

ほむら「買わないわよ」

QB「………」


ほむほーむ

QB「みんなはマミの家に行ってくるということだ」

QB「そういうわけで僕だけ帰ってきたけど」

QB「遅いな、ほむら」

QB「……!」キュプーイ!



ほむら『キュゥベえ、聞こえるかしら?』

QB「ほむら?いまどこだい?」

ほむら『巴マミの家よ』

QB「テレパシーってこんなに届いたかな?」

ほむら『気にしないで』


ほむら『いろいろあって、巴マミの家に泊まることになったわ』

QB「そうなのか。なら僕も……」

ほむら『あなたはそこにいるといいわ』

ほむら『せっかくのまどかと寝られる機会を、邪魔させないわ』

QB「きゅぷ……」

ほむら『晩御飯は冷蔵庫隣の引き出しに入っているわ』

ほむら『来ようとしても、周りにトラップがあるから無理よ』

QB「ひどいよほむら!あんまりだ!」


ほむら『……今度あの本買ってあげるから我慢しなさい』

QB「……仕方ないなぁ」


QB「……一人で過ごすのか」

QB「こっちの方が気楽でいいのかな」


QB「ご飯の時間だ」

QB「冷蔵庫の隣……これだね」

QB「んしょ……んしょ……」ズルズル

QB「ポン菓子と、リンゴ?」


QB「………」モグモグ

QB「………」シャクシャク

QB「……ひもじいって、こういうことを言うのかな?」キュプ…


QB「きゅっぷい……」


QB「……そういえばほむらは帰ってこないんだ」

QB「普段はダメって言われていたけど」

QB「ほむらが勝手にするなら、僕だって勝手にするよ!」キュプン!



ザバアアアアア……

QB「きゅぷい……」

QB「風呂は人類の生み出した文化の極みだ」チャポン

QB「こんなのにほむらは毎日入っていたのか」


ザバッザバッ!

QB「この個体でも泳げるとは思わなかったね」チャプチャプ

QB「……さて、そろそろ上がろう」


ザパァ……

QB「きゅぷぷぷぷ!」ブルブル

QB「んしょ、んしょ」ゴシゴシ

QB「ふぅ、すっきりしたよ」



QB「おっと、日記を書かないと……」

QB「今日の日記はどうしようか」


〇月▼日

今日の朝ごはんはバナナが一本。
ほむらはこれで十分と言っていたが、人間の朝食には不十分に感じる。

学校にて鹿目まどか、美樹さやかと談話をする。
その際、ほむらの生活が話題に出たので情報を提供する。
それに対しほむらは嫌悪感を示しながら僕を攻撃した。
口止めされていないから話してもよかったはずなのに、わけがわからないよ。
ばれてマズイなら口止めをするべきなんだ。

その後僕は本屋にて地球の日本言語の本を立ち読みした。
小学生――日本における初等教育の本を読む。
その際、美樹さやかに笑われる。また、ほむらに読み方の忠告を受ける。
周りから見ても不自然さのない読み方だと思ったんだけどなぁ……。


夜、暁美ほむらが巴マミの家に泊まる旨の連絡をしてきた。
僕の滞在も試みたけど、ほむらの個人的な意向により却下される。
引き換え条件として本屋で読んでいた本の購入を受諾させた。
食事の場所などの場所を教えてもらった。だけどちょっとひもじい気がした。
そもそもインキュベーターは食事の必要がないから困りはしない。
それなのに、なぜだろうか?

勝手にほむらがいなくなったので、腹いせにお風呂に入った。
なかなか気持ちのいいものだった。
インキュベーターにはちょっと大きすぎたけど……。


QB「………」

QB「……いつもより、文章量が多い気がするよ」

QB「日記の書き方に慣れたのかな?」


~~~~~~~~~~

QB「………」キューキュー

コツ、コツ……

QB「……?」キュ…

ほむら「………」

QB「……ほむら?」

ほむら「ずいぶん遅くまで起きていたようね?」

QB「いや、いつもと同じ時間に寝たはずだよ」

ほむら「パソコンがつけっぱなし」

ほむら「寝落ちしたみたいよ?」

QB「……僕が?」


ほむら「……ずいぶん長い文章を書いたみたいね」スッ

QB「わわっ!見ないでくれ!」タタッ!

ほむら「……?」

ほむら「珍しいわね、あなたがそこまで慌てるなんて」


QB「……なんで僕は慌てたんだろう?」

ほむら「今さらキャラ崩壊を避けるためにとぼけるの?」

QB「いや、ほんとなんだ……」

QB「どうしてぼくは……」

ほむら「………」


ほむら「理由が無いなら、見てもいいわよね」

QB「だ、ダメだ暁美ほむら!」

QB「他人の日記を読むのは、日記の因果に対する反逆だ!」

ほむら「どうして読まれたくないのかしら?」

QB「それは、その……」

ほむら「………」

ほむら「……ふふっ」

QB「な……なんだい?」


ほむら「わかってるじゃない」

QB「……?」


ほむら「私に見られたらまずいものでも書いているのでしょう?」

QB「それは……」

QB(たしかに、ほむらに対する愚痴のようなものも書いているけど)

ほむら「仕事上重要でもない、個人的に見られたくないものを書いているのでしょう?」

QB「………」

ほむら「いつもなら言葉を濁すのに、珍しいわね」


ほむら「わかってるじゃない」

ほむら「それが、“恥ずかしい”という感情じゃないかしら?」

QB「これ……が?」


ほむら「自分の内面をさらけ出して、正直に書いた日記」

ほむら「よほどの人じゃない限り、それは見せたくないものでしょう?」

ほむら「人に反感を買うかもしれない、自分の意外な一面を知られたくない……」

ほむら「そういう理由で、他人には見せたがらない」



ほむら「初回に比べて量が増えたあなたの日記

ほむら「たぶん私への嫌味かなんかでも書いているのでしょう?」ガチャ

QB「……!」キュプゥ!

ほむら「ほら、慌てた」クス

ほむら「『ほむらに撃たれるかもしれない』という“恐怖”じゃない?」


QB「これが……感情?」

QB「いつの間に僕はこれを……」

ほむら「私だって、感情をいつ手に入れた?なんて聞かれても答えられないわ」

ほむら「しいて言えば、生まれ持ったものだし」

QB「僕が感情を持った……」

ほむら「………」


ほむら「そうそう、忘れてたわ」スッ

QB「これは……」


『小学生・ぶんしょうのかきかた』


QB「あの時の本」

QB「約束を守ってくれたんだね」

ほむら「私が約束を守らないとでも思ってたのかしら?」ガチャ

QB「やめてくれよ。今はなぜかその銃がとても怖いんだ」

ほむら「あなたも、面白くなったわね」クス

QB「きゅぷ……」


ほむら「まさか、私もここまで日記が効果あるとは思わなかったわよ」

ほむら「最初は暇つぶしに書かせていたつもりだったのだけど」

QB「なんだって!?」キュプーン!?


ほむら「本当はね、あなたの書く日記が見たくて提案したのよ」

ほむら「結局、一回分しか見れていないけど」

QB「……あのことを思い出したら、なんだか何とも言えないもどかしい気分になったよ」

QB(ほむらに内緒でお風呂に入ってやったときみたいだ)

ほむら「ふふ、ごめんなさい」


ほむら「お詫びと言ってはなんだけど、マミのケーキ、もらってきたわ」ス

QB「本当かい!?」ガバッ!

ゴン!

ほむら「ちょ……いきなり頭をあげないでちょうだい」ヒリヒリ

QB「ごめんよ、ほむら」


~~~~~~

QB「ほむら、はやくケーキの準備をしておくれよ!」キュプ!キュプ!

ほむら「さっきからそればっかね……」

ほむら「少しは静かにできないのかしらこの淫獣は」

QB「なぜだか手足が止まらないんだよ!」

QB「さぁほむら、僕のためにケーキの準備を!」


ほむら「やれやれ……余計なことをしたわ」

ほむら「これじゃ、さらに手がかかりそうね」


おわり

きゅっぷい!きゅっぷい!

キュゥベえ感情を持たせてみようという南蛮千治だよ、というネタ
それにちょっとした過程をつけて動かしてみようというSSを書きたかった
途中で用事が入ったりして、時間の関係上三日分の日記しか書けなかったのが心残り

とにかく言いたいのは
ほむQいいよね!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月15日 (火) 11:56:03   ID: Evfyewev

x56cちgy

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