ライナー「撞着の二重奏」(12)

某ssの裏話です。
二人が訓練後に寮の裏で秘密の話をしているところから始まります。

暇がありましたらどうぞ。

突然やつれた顔のベルトルトが嘆いた。

「最近、アニの様子がおかしいんだ」

ベルトルトの話では

・聖誕祭が過ぎてからアニが時々物憂げな表情を浮かべることがある。
・その表情は恋する女のものだった。
・アニは訓練所の誰かと親しい間柄にあるのかもしれない。

とのことだった。

アニのことならベルトルトの方が詳しい。
そんなベルトルトが言うのだから間違いないだろう。

「それはまずいな……」

「まずいどころの話じゃないよ。もし彼女が人間側に寝返ったら……」

アニが裏切ることはないと信じたいが……。
ないとは言い切れないのが現実だ。

「わかった。引き続きお前はアニの様子に注意しろ。俺は別方面から探る」

「あ、ありがとう。恩に着るよライナー……」

……それにしてもアニの奴が恋愛に呆けてるか。
言語道断だぞ、そんなの。

なぜなら俺達は戦士なんだからな。

ベルトルトは話を終えると、どこかへ去っていった。

手持無沙汰に広場へ向かうと、そこには小さな影が見える。
するとその影は俺に気付いたか、小さな足取りで駆け寄ってきた。

「何をしにきたの、ライナー?」

「まぁ特にやることがなくてぶらぶらしてただけだ。お前こそ何をやってたんだ?」

「んっとね、前にここで小さな花を見つけたの。だから毎日こうやって見にきてるの」

「ははは。お前も面白い奴だな、クリスタ」

俺がそう言うとクリスタは

「あーバカにしてる?私ちょっと怒ったかも」

と口を膨らませた。

「悪い悪い。そういう意味じゃないんだ。気を悪くしたなら謝る」

「……なーんてね。別に怒ってなーいよ」

クリスタはそう言うと、一転してあどけない笑顔を見せた。

――――――――結婚したい。
なんだこの天使は。本当に人間なんだろうか。
この笑顔を見れるだけでここに来てよかったと思える。

ああ……兵士ってのも悪くないな。

クリスタと別れ、ひとり部屋に戻った俺は考え事をしていた。

「アニの奴が惚れそうな奴といえば……」

まず一人目はエレン。
アイツはまっすぐで強いやつだ。
アニがそのひたむきさに惹かれる可能性はある。

二人目はアルミン。
力はないが頭が良いし、意外と根性がある。
顔は女っぽいが、可愛い物好きなアニにはぴったりかもしれん。

あとはマルコか、大穴でジャンといったところか……。
まぁエレンかアルミンのどちらかで決まりだろうがな。

――ああ、早く故郷に戻りたい。
なんでこんなことくだらないことを考えなければいけないのか。

朝になった。
食堂に行くとサシャとコニーがなにか騒いでいる。

「このパンは最初から私の物ですよ!!」

「嘘つけ!!俺が目を離した隙に食いかけのとすり替えただろ!!」

朝っぱらから騒がしい奴らだ。
ここは一つ何か言うとしよう。

「落ち着けお前ら」

「あ、おはようございますライナー」

「おっすライナー!!……じゃなくて!パン返せよサシャ!!」

「だからこれは私の……」

このままでは拉致があかないな。
……仕方ない。

「おいサシャ。欲しいなら俺のをちょっと分けてやる。だからコニーには返してやれ」

「本当ですか!?……じゃあ返します」

「やっぱり盗んだんじゃねぇか!!」

まったく……こいつらは本当にバカでどうしようもないぞ。
……まぁ、そんなところが可愛くて放っておけない。
こいつらは俺の大事な弟分みたいなもんだからな。

これで終わりです。
それではguddo naito.

グード内藤?

某SS知らないから、何が何だか判らない
オマケのSSという事なら、そのスレに書けば良いのに
1000まで埋まってしまったとか?

>>7
おっと。グッドナイトの綴りを間違ってしまいました。(すっとぼけ)
>>8
すいません。
アニ「贖罪の幻迷宮」 というssの裏話です。
ちなみにスレは100すら行ってませんw

それでは投下します。

朝食が終わって兵法の講義の時間になった。
内容は主に巨人の弱点や、生態などについてだ。

……まさか教官はこの中に3人も巨人がいるなんて夢にも思ってないだろう。
まぁ、隠してるんだから分からないのは当たり前だが。

「――となるわけだ。さてこの問題は……よし、ブラウン訓練兵。ここはどう解釈する?」

どうでもいいことを考えてる内に教官に指名されてしまった。
無難に答えておこう。

「やはり巨人の恐ろしさは数の力なので――」

「――よろしい。その通りだ。よく学習してきたな」

「ありがとうございます」

ふん。
当たり前だろう。
この程度が答えられなくてどうする。


ここの訓練兵のレベルじゃ到底俺らの脅威になる奴はきっといないな。
人類を滅ぼす日もそう遠くなさそうだ。

「ライナー、さっきの問題よく答えられたな」

講義間の休憩中にエレンが話しかけてきた。

「ん、まぁな。兵士として勉強はかかせないからな」

「お前いつもそれを言うよな。」

「お、そうか?そんなに言ってるつもりは……」

「かなり言ってるぞ……でもその責任感の強さがお前のいい所だよな。尊敬してるぜ」

「なんだ急に……照れるからやめろ」

「おう照れろ照れろ。期待してるぜ、兄貴」

兄貴か……いざそういわれるとなんかむず痒いな。
一応この訓練所の中では年長だから確かにそんな立場ではあるんだが。

兄貴分……そういえば昔から俺の事を慕ってくれる奴らがいたな……。
えーっと誰だったか。思い出せない……。
ああそうだ、思い出した。
ベルトルトと……あと……

アニだ。

めっちゃ少ないですがこれで今日は終わりです。

とりあえずリンク貼っておきます。

アニ「銀の聖誕祭」
アニ「銀の聖誕祭」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1382715042/)
アニ「贖罪の幻迷宮」
アニ「贖罪の幻迷宮」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/internet/14562/1383482028/l50)

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