小鳥「春香ちゃん、1日入れ替わってみない?」(406)

春香「えっ?どういう意味ですか?」

小鳥「ほら、私達ってよく見るとお互い似てると思うの。髪形とか話し方とか」

春香「…言われてみれば…」

小鳥「今日はレッスンだけでしょ?なんていうか、ドッキリみたいな感じでやってみない?」

春香「なるほど…皆にバレないように一日過ごすんですね!面白そう!」

小鳥「決まりね」

小鳥「幸いまだ誰も来てないし、仕込むなら今のうちね」

小鳥「更衣室へ行きましょう」

──────

春香「それで、見た目だけ入れ替えるんですね!」

小鳥「ええ。私の替えの制服を貸してあげるわ」



小鳥「うわぁ、春香ちゃんとっても可愛いわよ!」

春香「えへへ、そうですか?」テレテレ

小鳥「やっぱり同じ制服でも、若い子が着るとぜんぜん違うわねー」

春香「小鳥さんだって若くて綺麗なのに」

小鳥「またまたぁ。上手なんだから」

春香「(…他はぴったりなのに、胸のところだけちょっと余裕がある…)」

春香「じゃあ次は、小鳥さんが私の服を?」

小鳥「そういうことになるわね。服借りていいかしら?」

春香「どうぞどうぞ」



小鳥「うっ…ちょっときつい」

春香「えっ?この制服は私にもぴったりなのに」

小鳥「いえ、あの……春香ちゃん、なんて言えばいいのか…ごめんなさい、サラシを使えばちょうどよくなるかも」

春香「」

小鳥「ど、どうかしら?」ファサッ

春香「素敵ですよ、小鳥さん!…自分の服着せといてあれですけど」

小鳥「ありがとう。あとは私がリボンをつけて、春香ちゃんがヘッドホンをつければ」

春香「あの。髪の色が微妙に違いますけど」

小鳥「あぁ、忘れてたわ。携帯用の毛染めを用意してるの」

春香「(準備いいなぁ)」

──────

春香「私達完全に…」

小鳥「お互いになりきってるわね」

春香「鏡見てびっくりしましたよ!まさかこんなにそっくりになれるなんて」

小鳥「自分達でも見分けがつかないわね。なかなかバレないと思うわよ」

小鳥「そろそろ皆来る時間ね。事務所で待ってましょう」

春香「はい!」

しえん

P「おはようございまーす」

小鳥「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

P「おう、おはよう春香。なんだやけに来るの早いじゃないか」

小鳥「(よし!ばれてない!)」

P「今日は夕方までレッスンだったっけ?」

小鳥「はい。今日も一日頑張りましょうね」

小鳥「(あんまり意識しなくても、春香ちゃんの真似なら普通に出来るわね)」

P「小鳥さんも。おはようございます」

春香「プロデューサーさん、おはようございます!いい天気ですねっ!」

P「え、ええ。今日は一段と元気ですね」

春香「あ、そうですか?」

P「ええ。何か良いことでも?」

春香「いえいえ、いつも通りですよ」

P「そうですか?ともかく今日も頑張りましょう」

春香「(もうすこしおしとやかにしたほうが良いのかな?)」

P「んでもって春香は、なんだか大人しい感じがするな」

小鳥「へっ?そ、そんなことないですよ?」

P「なんかいつもと雰囲気が…大人っぽいというか」

小鳥「や、やだなぁ。いつも通りですよっ」

P「ならいいんだが」

小鳥「(意外と鋭い…)」

春香「(意外と鋭い…)」

貴音「おはようございます」

P「おはよう」

小鳥「おはようございます、貴音さん」

貴音「…?小鳥嬢、なぜ…」

小鳥「!!??」

P「貴音。小鳥さんはあっちだぞ」

春香「おはよう、貴音ちゃん」

貴音「春香…?」

春香「!!??」

P「貴音お前何言ってるんだ?」

小鳥「(なぜ!?なぜ一瞬で見破るのっ!!)」

春香「(私達でもどっちが本物か分からなくなるほどなのに!!)」

貴音「…貴方様、本日は私写真集の撮影です」

P「ああ、知ってるよ。竜宮の現場と近いから、律子に送ってもらえ」

貴音「承知いたしました」

ガチャリ

真「おっはようございまーす!」

雪歩「おはようございますぅ」

小鳥「真、雪歩、おはよう!」

真「春香は早いなー。一番乗りかと思ったのに」

雪歩「小鳥さん、おはようございます」

春香「雪歩ちゃんも早いわね。おはよう」

春香「(この二人は大丈夫か)」

小鳥「(当然よね。きっと貴音ちゃんがおかしいだけ)」

P「春香、響と真美が来たら一緒に出発するから準備しといてくれな」

小鳥「はーい」

──────

P「それじゃ小鳥さん、行ってきます。昼に一度戻るんで」

春香「行ってらっしゃーい」

響「いってきまーす!」

真美「今日はやる気MAXだZEにーちゃん!」

P「期待してるよ」

小鳥「(…あぁ、レッスンか…なんだかとっても懐かしい気分だわ)」

春香「(小鳥さん、朝はダンスレッスンだけど大丈夫かな…)」

雪歩「小鳥さん、お茶入れましたぁ」

春香「あ、ありがとう雪歩ちゃん」

──────

小鳥「」ゼェゼェハァハァ…

響「春香、今日は一体どうしたんさー」

真美「いくらなんでもバテるの早すぎだよー、まだ1時間しかやってないのに」

P「春香、もしかして体調悪いのか?無理するんじゃないぞ」

小鳥「(まさかのダンスレッスン…なんてハードなの)」

小鳥「ぃぇ…大丈夫です、でも…ちょっと休憩……」

響「うーん、動き自体は悪くないんだけどなぁ」

真美「むしろ今日一回もこけてない辺り、調子いいよNE」

P「言えてる」

小鳥「(昔は平気だったのに…やっぱりずっとデスクワークだとこうなるのかしら)」

小鳥「(……うん、きっとそうよ、原因はデスクワーク。それ以外のなんでもないわ)」

P「春香、いけるか?」

小鳥「…は、はぃ…」

──────

高木「音無君、すまんが急に出かけなければならなくなってしまってな。悪いが留守を頼むよ」

春香「は、はい。いってらっしゃい、社長」

春香「(…なんだか落ち着かないなぁ)」

春香「(……………)」

春香「(………昼間の事務所って、こんなに静かなんだ)」

春香「………しばらく前までは皆でおしゃべりしてたはずなのに」

春香「………ちょっと寂しい気分」

prrrrrrr

春香「!?で、電話!?」

ガチャ

春香「はい、おお電話ありがとうございます、こちら765プロダクションです…」

春香「(応対なんてしたことないよ…こんな感じでいいのかな)」

律子『あ、小鳥さん。お疲れ様です』

春香「あぁ、律子さん。お疲れ様です。竜宮小町はどうでした?」

律子『いつもどおり、何とか上手く行きましたよ。それで収録終わった後に新しい仕事の依頼受けたんで、スケジュール確認してもらえます?』

春香「は、はい…」

グッチャー

春香「(うわ、スケジュール表真っ黒…どこを見ればいいの!?)」

律子『再来週の金曜日16時からBBCアイドル伝説という番組の出演ということで』

春香「え…ぇと、再来週金曜……あっあの何時って言いました?」

律子『場所は池袋、竜宮のほかにゲストとして美希と千早を一緒に登場させたいらしいです』

律子『テーマは「現在落ち目を迎えつつあるアイドル業界に再び波を引き起こす震源地」だそうです。ちょっと失礼な話ですけど』

春香「竜宮と、美希と…千早ちゃんが池に落ちて」

律子『まあ大きな番組ですし、ばっちりチャンスにしたいと思います。また帰ったら報告しましね、それじゃ!』ガチャン

春香「あ、律子さ」ツーツーツー

──────

小鳥「はぁ…ようやく終わった……」

P「お疲れ、春香」スッ

小鳥「あ、プロデューサーさん…ありがとうございます」ゴクゴク

P「お前やっぱり少し変じゃないか?ホントに体調悪くないんだろうな?」

小鳥「いぇ、なんでもないんです。ちょっと疲れが残ってるみたいで…」

P「頼むぞ、体調管理も仕事のひとつなんだから」

小鳥「(………プロデューサーさん、春香ちゃんにはこんな風に接してるんだ)」

P「あと、どうしても無理なときはちゃんというんだぞ。無理して体壊して欲しくないからな」

小鳥「はぃ…わかりました」

P「よし。お前が着替え終わったら事務所に帰ろうか」ポンポン

小鳥「あっ………///」

P「また後でな」

小鳥「………」

小鳥「………初めて、頭なでられた」

響「プロデューサー。春香大丈夫だったのか?ちょっとぐったりしてたみたいだけど」

P「あぁ。疲れが取れてないだけだとさ」

真美「ホントかな→、はるるんいつもより元気もなかったよ」

P「そういう日もあるさ。午後のレッスンは少しメニューを変えておくか」

響「ところでプロデューサー、そろそろお昼の時間だぞ。ちゃんと食べて春香に元気になってほしいから、おいしいお店に行こうよ!」

真美「おっ、ひびきんそりゃ名案ですな」ンッフッフー

P「はぁ…全くお前らは。仕方ないな」

小鳥「お待たせしましたー」

響「遅いぞーはるか!プロデューサーが美味しいもん食べさせてくれるってさ!行こうよ!」

──────

小鳥「(響ちゃん…気持ちはとっても嬉しいんだけど)」

響「春香!このステーキおいしいぞ!これも食べてスタミナ付けるんだぞ!」アーン

小鳥「あ、あーん…」パクッ

真美「真美もやる!はるるんさま、おジュースをどうぞなり~」

小鳥「あ、ありがと真美…」チューッ

P「(二人とも、他のメンバーをこんなにも気遣えるようになったのか。少し行き過ぎてるけど)」

P「(仲がいいに越したことはないからな!春香もきっと元気になってくれるはずだ)」

響「春香、あーん!」

真美「はるるん、あーん!」

小鳥「(これ以上食べたら…カロリーがあぁぁぁ…)」

──────

春香「どうしよう…結局ちゃんとした内容を書けてない…」

春香「律子さんに謝って、もう一度確認しよう…」

ガチャ

美希「あふぅ、おはようなのー」

春香「美希…ちゃん。もうお昼よ?ふふ」

美希「ぁれ?小鳥だけ?」

春香「皆もうすぐ帰ってくる頃だと思うけど…」

美希「小鳥枕にするのー!」ガバッ

春香「ぅわぁあっ!?ちょ、ちょっと美希!」

美希「あれ?小鳥いつもよりちょっとお胸が堅いの。ブラ変えた?」

春香「」

──────

P「ただいまー」

小鳥「ただいまぁー…」

春香「お帰りなさいプロデューサーさん!春香ちゃんちょっとお話が」グイ

小鳥「うわっ!?」


春香「レッスン、きつくありませんでした?大丈夫でしたか?」

小鳥「うぅ…ごめんなさい、バテすぎてみんなに怪しまれちゃった…」

春香「仕方ないですよ…現役の私でもすっごく疲れるんですから」

春香「むしろ普通にこなされたら、私の立場がないっていうか…」

小鳥「…ふふっ、それもそうね。そっちはどうだった?」

春香「いやぁ、それが…律子さんから新しい仕事の連絡もらったんですけど、スケジュール管理って大変ですね」

春香「もう一度確認しないと駄目です…」

小鳥「…そうね、私だって、春香ちゃんにいきなり事務仕事こなされちゃ立場ないわ」

春香小鳥「ふふふっ」

P「小鳥さーん、ちょっと良いですか」

春香「あ、はーい…午後も頑張ってください!」タッタッタッ

小鳥「うん。春香ちゃんもね」


P「次の春香たちのレッスンの日程なんですけど…」

春香「はい、はい…あ、その日はすでにラジオの収録が入ってるみたいですよ。ほらここ」

P「…ん?表が真っ黒でよく分からないや」

春香「あっ、すみません…」

P「いやいや、何言ってるんですか。全員の予定をこのぐちゃぐちゃの表で把握できるのは小鳥さんだけなんですから」

P「ほんと、大変だと思いますよ。尊敬します」

春香「そっそんな、尊敬だなんて…」

P「あっ、そうだ小鳥さん。実は今日お昼誘おうと思ってたんですが、春香達ともう食べちゃって。小鳥さんは食べました?」

春香「いえ、まだです…さっ誘おうと、って」

P「なんかすいません。って、勝手に言ってるだけですけど」

P「午後のレッスンが終わったらまた帰ってくるんで、どうですか…その、食事でも」

春香「…………」

P「……小鳥さん?」

春香「はっはいっ!?」

P「どうしたんですか?」

春香「(こっこれってつまりでっででで)」

P「……ダメですかね?」

春香「いっ、いぃえそんなことは決して!!」

P「……そ、そうですか」ホッ

P「ではそういうことで、後ほど連絡します」

春香「………」

春香「(プロデューサーさんに、デートに………あ)」

春香「(そっか………私じゃなくて)」

春香「(プロデューサーさんが誘ったのは、小鳥さんなんだ)」

P「よーしお前ら。あと30分したら次のレッスンに出発だ」

真美「Yes, sir!」

P「発音いいな」

響「了解だぞっ!」

P「春香は今のうちにちゃんと休んどけよ。仮眠でもしてろ」

小鳥「わ、分かりました…」

P「はい枕と毛布」ポン

小鳥「あ、ありがとうございます…」

小鳥「(優しいなぁ…やっぱり事務員とアイドルじゃ、扱いが違って当然か…)」

小鳥「……はぁ」

20分ほど休憩
書き溜めてないからちょっと煮詰める

律子「ただいま戻りました」

春香「あ、律子さん」

亜美「たっっだいまー!おはよう真美君!」

真美「亜美君おはよう!久しぶりに事務所で会ったね!」

あずさ「音無さん、おはようございますー」

春香「おはようございます」

伊織「ちょっと、静かにしなさい。ほら、春香が寝てる」

律子「あら、珍しい」

真美「なーんかはるるん今日疲れてるみたい」

響「レッスン中もしんどそうだったさー」

伊織「まったく、だらしないわね。毛布がはだけて…」

伊織「(?…春香、ほくろなんてあったかしら)」

亜美「いおりんは優しいですな→」

伊織「…ふん、ほんとに疲れてるみたいだし一応ね」

貴音「………」

真美「お姫ちんどったん?」

貴音「いえ、何も」

春香「あ、すいません律子さん。さっきいただいた電話なんですけど…もう一度確認してもいいですか?」

律子「?ええ、いいですよ。珍しいですね、小鳥さんがスケジュール聞き逃すなんて」

春香「ご、ごめんなさい…」

律子「いいんですよ、いつも助かってますし。再来週の金曜から…………」

──────

小鳥「♪私マーメイ♪」

響「春香…喉の調子は良いみたいだな」

真美「言っちゃあれだけど、いつもよりウマいYO」

P「確かに。朝の不調がウソのようだ」

小鳥「(…それ、春香ちゃんに失礼な気が…)」

P「ほら、お前らも負けてられないぞ?気合入れて歌え」

響「よし!自分の完璧な歌声聞かせてあげるからね!」

真美「はるるんにばっかいい思いさせてやらねーもーん!」

P「………うん、今日の春香はチームにいい影響を与えてくれてるな。出来が良いばっかりじゃないけど」

P「この調子で切磋琢磨していってほしいもんだ」

──────

やよい「うっうー!ただいまですー!」

千早「お疲れ様です」

春香「あ、やよいちゃんに千早ちゃん。お疲れ様」

千早「?」

やよい「小鳥さん、お疲れ様でーす!ハイ、ターッチ!」パチン

春香「イェイ!」パチン

千早「…あの、音無さん」

春香「何?千早ちゃん」

千早「………やっぱり。あなた春香じゃない」

春香「えぇっ!?なっ何を言って」

千早「馬鹿にしないで。声ですぐ分かるわ」

春香「…さすがだね、千早ちゃん…」

やよい「?千早さん、何のお話ですかー?」

千早「高槻さん、ごめんなさい。”音無さん”と二人で話したいことがあるから、そこでゆっくりしてて」

やよい「わかりましたー!」


千早「で、どうしてそんな格好を?」

春香「小鳥さんの提案で…」

千早「なるほど。いつまでバレずにいられるか試してたわけね。全く、レッスンまでサボって…」

春香「ごめんね…あはは」

千早「…まあ、似てるのは認めるわ。喋らなければ私も気づかなかったかもしれない」

春香「私達もびっくりしたよ。もう一人自分がいるみたいで」

千早「はぁ…遊ぶのは良いけど、周りに迷惑かけてないでしょうね?」

春香「」ギクッ

千早「音無さんのいつもやっている仕事は、一日そこらで真似できるものじゃないはずだし」

千早「大方、スケジュール管理の連絡に不備があったり」

春香「」ギクゥッ

千早「…ためしに言ってみただけだけれど、図星のようね」

のヮの「いやー、電話の応対って大変なんだねー」

千早「…………ふふっ、見た目は完全に音無さんなのに、なんだか不思議な気分だわ」


やよい「千早さん、小鳥さんと何のお話してたんですかー?」

千早「音無さんじゃないわ、ここにいるのは春香よ」

やよい「え?ん?えーと…」

春香「やよいごめんね、実は小鳥さんと入れ替わってて…」

やよい「…えぇー!?小鳥さんが春香さんになってれぅー!?」

春香「あの…二人には…っていうか千早ちゃんにはバレたけど、まだ皆には内緒にしといてくれる?」

千早「なに言ってるの、もう終わりでしょ」

春香「そ…それはそうなんだけど!なんていうか、その…」

春香「まだ続けてたいって言うかっ!せ、せっかくこういう経験ができてるわけだし…すぐにやめるのは」

春香「なんだかもったいないなーって…」

千早「……まあなんでもいいですけれど」

千早「あまりややこしいことにならないうちにネタバレしておきなさい。どうせ今日一日だけのつもりだったんでしょ?」

春香「はは……そだね…」

デートまではこの状況を死守したいわけだ

やよい「すごいですー!春香さん、小鳥さんみたいにすっごく美人になってますねー!」

春香「………!」

千早「………?春香?」

春香「…ううん、なんでもない」

やよい「?」

春香「そうだね……小鳥さんって、すっごく美人だもんね」

──────

響「プロデューサー、お疲れ!」

真美「今日は久しぶりにCHO→楽しいレッスンだったよ!」

P「お疲れ。この後の予定はないから、そのまま帰っても構わないぞ」

響「帰ったらいぬ美の散歩にちょうど言い時間さー。また明日ね!」

真美「真美も帰るよ、亜美がもう家で待ってるって。じゃねにーちゃん!」

P「そうか。二人ともまた明日な」

小鳥「プロデューサーさん、お疲れ様です」

P「お疲れ。春香はどうするんだ?直帰か?」

小鳥「いえ、事務所に戻ってやることがあるんで」

P「そうか、なら一緒に戻ろう」

小鳥「は、はい」



P「久しぶりだな。こうやって二人で歩くのは」

小鳥「…はい、そうでしたね…」

小鳥「(私は初めてなんですが)」

小鳥「(まずいわ…思い出話とかされたら、ボロが出ちゃう)」

P「初めて会ったときの頃は、こんな子を本当にトップアイドルにしてやれるのかなんて不安になってたんだよ。ホントの所」

小鳥「プロデューサーさん、それはひどいですよー…」

P「あはは、すまんすまん。でも、きっともう安心だ」

小鳥「?」

P「今日だけじゃない…春香がアイドルである一番の理由」

P「お前には人を動かすカリスマ性があるよ」

小鳥「人を動かす…?」

P「事務所の中でも、いつの間にかおまえがリーダーシップを取ってることが多いし」

P「レッスンでも、お前の出来不出来で響と真美のモチベーションが俄然変わってくる」

P「ダンスレッスンではちょっと…あれだったけどな」

小鳥「うぅ…ごめんなさい…」

P「いいんだ。あれもある意味いい方向に働いてくれた」

P「お前は自分でも知らないうちに、チームどころか事務所に欠かせない存在になってるんだよ」

小鳥「…ありがとうございます…」

P「俺自身もすごく信頼してる。これからもこの調子で頑張ろうな」

小鳥「(プロデューサーさん…春香ちゃんのことすごく評価してるのね…)」

小鳥「(当然よね。春香ちゃん、可愛いし気遣いも出来るとってもいい子だもの…)」

小鳥「(…同じ765プロの仲間として嬉しいことのはずなのに…)」

小鳥「(そりゃ、私にもいろいろ気を使ってくれてるけど…どうせ、同僚としてしか見てないだろうし)」

P「…どうしたんだよ急に黙りこくって」

小鳥「あっ!…ごめんなさい」

P「全く、こっちだって照れくさい話してるってのに。ははは」

小鳥「………」

小鳥「(…私、最低だわ)」

小鳥「(あんな優しい子に、まして妹みたいに可愛い子に…やきもち焼いてる)」

小鳥「(ごめんなさい…春香ちゃん)」



小鳥「(私じゃ、どうせ敵わないのにね。バカみたい)」

──────

P「ただいまー」

小鳥「ただいまー…」

千早「プロデューサー。お疲れ様です」

やよい「お疲れ様でーす!」

P「おう、二人とも。お疲れ」

千早「(音無さん…春香そっくりだわ)」

春香「お疲れ様です、プロデューサーさん」

高木「ただいま」

P「あれ、社長。今帰ってこられたんですか?」

高木「ああ。君が天海君と事務所に入るのを後ろで見かけたよ」

P「お疲れ様です」

春香「お帰りなさい、社長。お茶入れましょうか?」

高木「あぁ、頼むよ。いやぁ、疲れたときには音無君のお茶が最高だね」

P「全くもって同感ですね」

千早「……そろそろ私達は帰りますね」

やよい「あっ、私も!千早さん、途中まで一緒に行きませんか?」

千早「えぇ。皆さんお疲れ様です、また明日」

やよい「お疲れ様でしたー!」

P「あぁ、また明日な」

千早「あ、音無さん」

春香「…ん?どうしたの、千早ちゃん」

千早「……ちゃんとやっておきなさいよ」

春香「…うん、分かってるよ…」

千早「また明日」

ガチャ

高木「…さて。そうだ、天海君。少し話しておきたいことがあるんだが…いいかね?」

小鳥「あ…はい。どういう用件で?」

P「社長。俺も行きましょうか?」

高木「いや、君はいい。残っている分を後片付けして、上がって構わんよ」

高木「戸締りも私に任せてくれたまえ。少し長くなりそうだがいいかね?天海君」

小鳥「えぇ。構いませんが…」

高木「音無くんも上がって構わんよ。ではまた明日」

P「お疲れ様です」

バタン

P「……さて」

春香「…………」

春香「(…言わなきゃ)」

春香「(ほら、早く)」

P「小鳥さん。俺の分も、お茶入れてくれると嬉しいんですが」

春香「…はい。待っててくださいね」

春香「(だって、プロデューサーが誘ったのは私じゃなくて小鳥さんだもの)」

よさこい

春香「(…簡単じゃない)」

春香「(全部ドッキリでしたー、って)」

春香「(私が春香ちゃんでーす、って)」

春香「(プロデューサーさんも、笑って許してくれるよ。きっと)」

春香「(ほら、早く……)」

P「…それで、小鳥さん」

春香「(言いなさい…じゃないと)」

P「この後のことなんですが…」

春香「(手遅れに────)」

P「行ってくれますか?俺と、食事」

春香「………………」




春香「…社長にお茶を持っていきますんで」

春香「下で待っててください」

今寝たら朝まで残ってるだろうか
落ちたらスマンね

なんか長くなりそうだわ
短くまとめるのへただから

頑張って9時くらいには起きる

ふむ

保守ありがとう

──────

高木「それでだ、話というのは…」

小鳥「はい」

小鳥「(どうしよう…もし大事な話だったら、春香ちゃんの代わりに勝手に決めて良いわけがないわ)」

コンコン

春香「失礼します」

高木「おぉ、ありがとう音無君。さ、君も疲れたろう。上がっていいよ」

春香「はい、お疲れ様でした、社長」

小鳥「小鳥さん…」

春香「…また明日ね。春香ちゃん」

バタン

高木「…本題に入ろう」ズズズ

高木「ん?少し薄いかな…葉っぱを変えたのかもしれないな」

小鳥「(…春香ちゃん…プロデューサーさんにネタバレしたのかな)」

──────

春香「(私……最低だ)」

春香「(なんでもない時に二人っきりの食事に誘う意味なんて、ちゃんと分かってるのに)」

春香「プロデューサーさん、お待たせしました」

P「いえいえ、お疲れ様です」

春香「それで、どこに食べに行くんですか?」

P「毎回ここなのもあれですからね。実は今日は予約してあります」

春香「……おっ、予約ということは期待してもいいんですね?ふふ」

P「あんまり期待されすぎると困りますけどね。まあお楽しみということで」

春香「(こんなときに限って、完璧に小鳥さんを演じられる自分が嫌になる…)」



春香「すごぉい…きれいなお店」

P「この前社長に連れて来てもらったんですよ。見た目の割に結構リーズナブルなお店で、美味しいんですよ」

春香「(私見たいな歳の女の子が来る場所じゃないよ…オトナな場所だ)」

春香「(……大人か)」

P「行きましょう」

春香「は、はい」

──────

小鳥「ソロデビューですか…?」

高木「そうだ。今の君達3人のユニットも、波に乗っている時期ではあるが」

高木「その中でも特に調子の良い君がソロアルバムを発表することで、少し話題を狙ってみようと思ってな」

小鳥「嬉しいですけど…響ちゃんや真美は」

高木「そちらも活動は続ける。ただ少し、一人での活動に時間を割いてもらいたいだけだ」

高木「無論、グループ活動の時間はその分減ってしまうことになるが…君が望むなら、二人を説得するつもりではある」

高木「ソロ活動中は彼に専属プロデューサーになってもらう。何、ほんの2ヶ月ほどだ」

高木「我那覇君とと真美君はその間、律子君に面倒を見てもらうことにする」

高木「事務所全体としては少々忙しくなるだろうが…それだけ、君に期待しているということだよ」

高木「どうかね?やってみるかね?」

小鳥「(すごいお話だけど…こんなの、当然私じゃ決められないし)」

小鳥「…少し、考えさせてもらっても良いですか」

高木「勿論だとも。また話をしよう。このまま帰るかい?」

小鳥「はい」

高木「私はもう少し残業がある。一人で大丈夫かな?」

小鳥「心配ありません」

高木「そうか。ではまた明日」

小鳥「お疲れ様でした」

バタン

小鳥「春香ちゃん、すごいわ…ソロデビューだなんて!」

小鳥「早く教えてあげないと!…って…」

小鳥「プロデューサーさんもいない…?」

小鳥「なぁんだ、もう帰っちゃったのか。残念」

小鳥「………」

小鳥「一日変装してたのに、何も言ってくれないんですね…」

小鳥「多分、春香ちゃんと一緒に帰ったんだろうなぁ………」

──────

P「今日もお疲れ様でした。乾杯」チン

春香「か、乾杯」チン

春香「(食前酒…あれ、意外とおいしい)」

P「どうしました?」

春香「い、いえ、何でも」

P「小鳥さんも、今日はなんだか変な感じですね。はは」

春香「そ、そんなことないですよ」

P「実は春香も一日変だったんですよね。何かあったんでしょうか」

春香「春香ちゃんが?」

P「はい。ダンスでバテバテになってるかと思ったら、ボーカルレッスンは皆びっくりするくらい上手くて」

春香「へ、へぇ~…」

P「あ、そうそう。疲れた春香を見かねた響と真美が、体力つくようにって昼飯を春香とたくさん食べさせあってました。ホント、あの3人は仲が良いですね」

春香「そうですねぇ」

春香「(二人とも…私じゃないけど、ありがとう)」

P「後はですね…あ、すいません。なんかまた仕事の話に」

春香「いっいえ…楽しいですし、良いんですよ」

P「いつもいつもアイドルの話しか出来ないのは、何とかしようとは思ってるんですが。いやぁ」

春香「(…毎回…いつも…か)」

春香「…あの…」

P「はい?」

春香「プロデューサーさんは…その、春香ちゃんのこと」

春香「どう思ってるんでしょうか…」

P「え?」

春香「…………」

P「…こ、小鳥さん?」

春香「…答えてください…」

春香「(ダメだよ…こんな質問しちゃ)」

春香「(ズルすぎるよ…)」

P「…そうですね」

P「今の765プロには欠かせない存在だと思います」

春香「……!」

春香「へ、へー。それは…たとえばどんなところが?」

P「まず、優しくてみんなへの気遣いがちゃんとできます。これはまず人間として素晴らしい点です」

P「それに、人一倍の努力家でもある。ダンスも歌も、才能に抜きん出ているわけではないものの」

P「しっかりと自分で力を付け、実力を上げていける貴重な子ですよ」

P「さらにですね…これは今日、本人にも話したんですが」

P「アイツにはある種のカリスマ性がある」

春香「カリスマ性?」

P「アイツの行動が、事務所のほかのメンバーにも大きく作用するんですよ」

P「アイツが調子よければ、皆負けじとついてきてくれる。調子が悪いときは全体のペースを眺める指針になっていたりもする」

P「何ていうか…アイドルとして一番大事なものを持っている気がしますね」

P「おれ自身、アイツのことはすごく信頼しています」

春香「…………」

春香「(ホントはそういう意味で聞いたんじゃないけど…)」

春香「(プロデューサーさん…そんな風に思っててくれてたんだ……)」

P「あ…すいません、長々話しちゃって」

春香「…いえ。なんだか嬉しくなってきちゃいます」

P「へ?」

春香「きちんと見てくれてるんだなーと思って」

P「小鳥さんが嬉しくなるんですか?」

春香「当然ですよ。ふふっ」

──────

小鳥「ただいまー」ガチャ

小鳥「…誰もいないんだけどね」

小鳥「そうだ、春香ちゃんにメール送っとかなきゃ」

カチカチカチ

2012/03/08 20:32
To:天海春香
件名:お疲れ様♪
本文:今日一日私になってみてどうだった?誰かにばれちゃったりした?
今日の社長からの話の内容、明日一番に伝えます。
明日からはいつもどおり頑張ろうね!

P.S. 服は明日の朝交換しなおしましょう
             小鳥


小鳥「よし!」ピロリン

小鳥「春香ちゃん、びっくりするだろうな…うふふ」

小鳥「プロデューサーさんにも送っておこうかしら」カチカチ

2012/03/08 20:41
To:プロデューサーさん
件名:お疲れ様です♪
本文:春香ちゃんから聞きました?
プロデューサーと一日レッスンしてたのは、じつは春香ちゃんじゃなくてわた


小鳥「………」

小鳥「…やっぱりやめとこう」

小鳥「自分からばらしたら、せっかくドッキリにした意味がないものね」

小鳥「気づいてたら、明日何か言ってくるでしょう」

小鳥「晩御飯買いにいかなきゃ」

小鳥「……あと湿布も」

──────

春香「美味しかったですね。ご馳走様です」

P「…いえいえ。また来ましょう…」

春香「はい♪」

春香「(次は、きっと本当に小鳥さんと…)」

春香「…はぁ」

P「どうしました?」

春香「いえ、なんでも」

春香「(……まぁ、今日ぐらい夢見ても良いよね………)」

P「……それでですね、小鳥さん」

P「この後、もう少しお時間良いですか」

春香「へ?」

P「その…お話ししたいことが」

──────

P「好きです」

春香「!!!」

P「一緒に仕事をしていくうちに、どんどんあなたに惹かれていきました」

春香「……………」

P「良かったら、俺とお付き合いして欲しいです」

P「小鳥さん……返事を聞かせてもらえますか」

春香「(………そんな……)」

春香「……ゎ、私…私…」

春香「…………ぅそ……?」

春香「(なんで私、泣いて)」

P「こ、小鳥さん?どうかしたんですか…?」

春香「………ご、ごめんなさい、私………」

春香「ごめんなさいっ…………!!」ダッ

P「あっ…小鳥さん!!!」



P「…………」

P「……くそっ…やっちまったなぁ」

P「……明日からどんな顔で出勤すればいいんだ…」

飯とトイレ
30分ほど

う、うわぁぁぁぁぉぁ\(^o^)/

①①①①

──────
翌日

春香「………どうしよう…」

春香「(……プロデューサーさんは小鳥さんが好き……)」

春香「(でも、私のせいで振られたと思ってる)」

春香「(ちゃんと正直に言わないと……小鳥さんに)」

春香「……何の問題もないよ、あの二人ならきっと……」

春香「お似合いじゃない………グスッ」

春香「…だめだめ、アイドルが泣き顔なんて」パンパン

春香「気合入れないと…!」ガチャ

うるまぁぁ\(^o^)/
はよはよ

小鳥「あっ、おはよう春香ちゃん。今日も一番乗りね」

春香「っ!!…おはようございます!」

小鳥「昨日は楽しかったわね。さ、服着替えましょ」

春香「…はい」

小鳥「あと、昨日の社長の話のこともね」



春香「ソロデビューか……考えたこと無かったな」


  『活動中は、プロデューサーさんが専属でついてくれるんですって』


春香「…………嬉しいけど、今のままじゃまともに活動できるか分かんないよ…」

ガチャ

P「おはようございまーす………」

春香「!!」

小鳥「あ、プロデューサーさん。おはようございます」

P「…!!!」

小鳥「?…どうかしました?」

P「………いえ、何でも」

小鳥「?」

P「……はぁ…」

春香「ぁっ…プロデューサーさん」

P「おう春香、おはよう。なんだ、今日も元気ないのか?」

春香「えっ…ご、ごめんなさい…」

P「ダメだぞ、アイドルがそんなんじゃ。お前は明るさがウリなんだから」ワシャワシャ

春香「ぁっ……///」

小鳥「…………」

P「今日も頑張ろうな」

春香「はっ…はい」

P「……はぁ」

春香「………」

小鳥「春香ちゃん。ちょっと良い?」

春香「あ、はい」

小鳥「プロデューサーさん、ちょっと元気がないみたいだけど。何か知ってるかしら?」

春香「…………」

小鳥「…春香ちゃん?」

春香「……はっ、ごめんなさい……それが、」

春香「(………………)」

春香「…………」

小鳥「あの……どうしたの?」

春香「な、何でもありません………」

小鳥「そ、そう…プロデューサーさんのことは」

春香「しっ、知らないです……ごめんなさい……!」ダッ

小鳥「あっ、春香ちゃん!?」



小鳥「二人とも……一体どうしちゃったのかしら」

アカンでぇ…

──────

千早「おはようございます」

小鳥「おはよう。千早ちゃん」

千早「音無さん、これ…」スッ

小鳥「これは…湿布?」

千早「はい。いくら音無さんでも、いきなりダンスレッスンは体に負担だと思いまして……ご迷惑でなければどうぞ」

小鳥「えっ!?なんでそのことを…」

千早「えっ?」

小鳥「えっ?」

千早「ちょっと春香」

春香「あ、千早ちゃんおは…」

千早「おはよう。こっちへ」グイグイ

春香「えっ、ちょっ」

小鳥「(千早ちゃん…すっごく嬉しいんだけど、多分筋肉痛は明日来ると思うわ…うぅ……)」



千早「あなた昨日のこと誰にも話してないの?」

春香「…………」

千早「…はぁ……私言ったわよね」

春香「ごめんね、でも…」

千早「……プロデューサーと何かあった?」

春香「!!」

千早「本当に分かりやすいわね」

千早「きっと、プロデューサーが音無さんにしかできない話をあなたにしてしまったか、あるいはその逆ってところかしら」

春香「…………千早ちゃん、なんでそんなにすぐ分かるの…?」

千早「分かるわよ。私達の付き合いを舐めないで頂戴」

千早「……まあ、勘で当てただけだけど」

千早「全部真実を話して、プロデューサーに謝りなさい」

千早「音無さんにも、きちんと伝えないと」

春香「………わかってる……」

千早「…………」

千早「あとはあなた次第よ。でも場合によっては、皆不幸になるかもね」

春香「……!」

──────

春香「(今日の活動は、問題なく終わってしまった。今は事務所に私だけ…)」

春香「(小鳥さんはいつもどおり仕事に打ち込んでいたけど、プロデューサーさんはいろいろ失敗が多かったみたい)」

春香「(律子さんにまで怒られちゃってて…私のせいだ)」

春香「(………千早ちゃんのいうことは正しい)」

春香「(ホントは小鳥さんが聞くべきだったプロデューサーさんの告白を、私が聞いてしまった)」

春香「(そして、認めなくちゃいけない。私はプロデューサーさんが好き)」

春香「(きっと、小鳥さんも……だってプロデューサーさん、いい人だもん)」

春香「(全部話せば、プロデューサーさんと小鳥さんは結ばれる。ハッピーエンドでいいじゃない)」

春香「(私なんて……最初から、出番なんてなかったんだし………)」

春香「(………でも、嫌だ……嫌だよ…)」

春香「(私、ホント卑怯な女だね)」

春香「(……言わないと………プロデューサーさんに)」

ガチャ

P「お、春香。こんな遅くに事務所に残ってるのか」

春香「あっ、プロデューサーさん。お疲れ様です」

P「お疲れ…そうそう、聞いたぞ。ソロデビューの話が出てるんだってな」

春香「あ…知ってたんですか」

P「当たり前だろ。どうするんだ?」

春香「…まだ考え中です。嬉しいですけど、ユニット活動が減るのも響ちゃんたちに悪いし」

P「…そうか。じっくり考えな」

春香「………はい……」

P「さて…俺も後片付けするかぁ」

春香「(さぁ……天海春香)」

春香「(覚悟を決めるのよ……!!)」

春香「(……………)」

春香「(…………プロデューサーさん……)」

P「……春香?」

春香「ぷ、プロデューサーさん!」

P「ん…どうした?」

春香「あのっ、」

1.実はお話ししないといけない事が…
2.昨日、小鳥さんとどこに出かけたんですか?
3.お疲れ様です。明日も頑張りましょう
下10レス多数決

1

圧倒的だなwwww

書き溜め尽きたから続き書いてくる

春香「じっ実は…お話したいことが…」

P「ん?何だ改まって」

春香「………昨日、小鳥さんと夜でかけましたよね」

P「…あぁ……気づいてたのか」

春香「あれ………ホントは」

春香「小鳥さんじゃなくて、……わ、私だったんです……ごめんなさいっ!!」

P「…………」



P「?」

春香「あの、じつは昨日一日ずっと小鳥さんと入れ替わってました………」

P「………え?」

P「マジで?」

春香「はい……」

P「………じゃあ、昨日の朝やたら元気だった小鳥さんは」

春香「私です」

P「……レッスンしてたのは?」

春香「小鳥さんです……」

P「仕事終わり、社長室に入っていったのは……」

春香「…小鳥さんです……」

P「………」

P「俺がデートに誘ったのは…」



春香「……わたし、です……」

P「マジかよ…」ヘナヘナ

春香「本当にごめんなさいっ…はじめはただのイタズラのつもりで……」

P「ていうか、なんで俺は気づかなかったんだ…?丸一日も」

春香「すぐ気づいたのは貴音さんだけでした…他は千早ちゃんが。声でばれちゃって」

P「二人の声、そこまで違うタイプじゃないからな…さすが千早だ」

P「……ちょっとまて、じゃあ振られたのも…そもそもあの人は知りもしないのか…?」

春香「………」

P「……どうりで普段どおり過ぎると思ったんだよ……はぁ」

春香「…………」

春香(通常)
春香(小鳥)
小鳥(通常)
小鳥(春香)
二粒で四度おいしい

春香「…プロデューサーさん」

春香「馬鹿みたいなことして、本当に反省してます」

春香「その…プロデューサーさんの気持ち、勝手に聞いちゃってごめんなさい………」

P「……いいんだ」

P「少なくとも、まだ望みはあるってことだもんな」

春香「……」

P「そうか…まあ、恥は一度かいたら同じことだ」

P「良い練習になったと思うことにするよ」

春香「…小鳥さんのところへ行ってあげてください」

春香「きっと、プロデューサーさんに応えてくれると思います………」

P「ありがとう、春香。事務所の戸締りするから、一緒に出よう」

──────

春香「あのっ、プロデューサーさん」

P「ん?」

春香「……うまくいったら、ちゃんと教えてくださいね」

P「わかった」

春香「……お疲れ様でした」

P「…行ってくるよ」

春香「はい!頑張ってください!」

タッタッタッ

春香「…………」

春香「……うぇええぇぇん………」

春香「ひっぐ……うっ…うわぁぁぁあん………」

千早「………春香」

春香「うぐっ…じぁやぢゃぁん……ひくっ…」

千早「………」ギュッ

春香「うぁぁぁあぁあん………」

千早「……偉かったわね」

──────

prrrrrr

小鳥「あら?電話…」

小鳥「プロデューサーさんから?」

ピッ

小鳥「もしもし」

P『小鳥さんお疲れ様です!急ですみませんが、今から大事なお話をしたいと思います』

小鳥「えっ…大事な?」

P『今すぐ会えますか?』

小鳥「そっ、そんな今すぐだなんて……」

P『お願いします!今伝えたいことなんです!』

小鳥「あっ…あのっ…そのっ…///」



小鳥「分かりました…では駅前で…」

──────

小鳥「(プロデューサーさん…こんな時間に大事なお話って…まさか…)」

小鳥「(…い、いいえ、駄目よ小鳥!期待したっていいことなんか一つも…)」

小鳥「(そう、これはきっと…あれよ、春香ちゃんのソロデビューの話とか…そういうのに決まってるわ)」

小鳥「(………だって、春香ちゃんはすごく大事にされてるもの…)」

小鳥「……考えてて悲しくなってくるわ…」

小鳥「……あ、いた…」

P「あっ、小鳥さん…」

小鳥「プロデューサーさん…その、お話っていうのは」

P「…………」

小鳥「………えっと…」

P「…場所を変えましょうか」

小鳥「(……何この雰囲気…だめ…ドキドキするっ…)」

──────

P「この辺で…」

小鳥「(う…海の見える公園ですって…!?)」

小鳥「(こっ、こんなのっ…あきらかに、そういう場所じゃない……///)」

P「小鳥さん」

小鳥「はっ、はいっ!」

小鳥「(ダメ…目、見てられないわ………)」

小鳥「(これは…ホントに、期待してもいいのかしらっ…)」

小鳥「(プロデューサーさん…もし違ったら、絶対許しませんから…)」




P「好きです」




小鳥「」

小鳥「………ぐすっ…うぅっ……ふぇぇえぇん………」

P「えっ、ちょ…何も泣くこと」

小鳥「だっ……だっで……まさがほんどうに……ひっぐ」

P「…あの、それで…お返事なんですが」

小鳥「ごのじょうぎょうでぎぎまずっ!?」

P「あ、いや…すみません。……OKってことで…?」

小鳥「あだりまえじゃないでずがっ…!」

小鳥「ぐすっ…わっ、私だって…ぷぉでゅーさーさんのこと」

小鳥「好きなんですもん………」ズビッ

P「(やっべぇぇぇえええええええかわいいいいいいいいいいいい)」

──────

P「あの…小鳥さん」

小鳥「…………」

P「音無小鳥さん?おーいい…」

小鳥「…………」

P「あの」

小鳥「……恥ずかしくて、見てられないんですっ…」

P「…そ、そうですか…」

P「……よければ、家まで送りますが」

小鳥「………お願いします…」

P「……………」

小鳥「……………」

──────

P「………着きましたね」

小鳥「………はい…」

P「………あの、小鳥さん」

P「改めて、これからよろしくお願いしますね」

小鳥「…………はい」

P「……では、またあし」

ギュッ

P「?」

小鳥「………ゃです」




小鳥「帰っちゃやです」

P「」

いっとくが俺はエロはかけない
いちゃらぶならなんとか

小鳥「入ってください…散らかってますが」

P「お邪魔します」

P「(きれいな部屋だな)」

小鳥「………あの…」

P「はい?」

小鳥「ホントに…私でいいんですか」

P「今更何をいうんです。小鳥さん以外考えられないから、あなたに好きだといったんです」

小鳥「……そ、そうですか…///」

小鳥「…あの、お風呂に入ってきてもいいでしょうか」

P「え、ええ。どうぞ」

小鳥「では…行ってきます」

シャァァァァアア………

P「(ナイアガラにすら匹敵するこの美しき滝の音色かな)」

P「とはいっても…することがないな」

P「じっと待ってるか」

P「…小鳥さん、ちゃんと料理するんだな。食器が洗われている」

小鳥「お待たせしました…」

P「いえいえ」

P「可愛いパジャマですね」

小鳥「なっ…///」

P「シャワー借りてもいいでしょうか」

小鳥「…はい」

P「行ってきます」

バタン

小鳥「…………」

小鳥「…………」

小鳥「(あわわわわどうしよういきなりこんな大胆なくぁwせdrftgyふじこlp)」

シャァァアアアァァァア…

小鳥「(ぷっプロデューサーさんがシャワー浴びてるっ)」

小鳥「(私が使った直後のシャワー浴びてるっ)」

小鳥「(どうしようロマンティックが止まらない)」

小鳥「!…そうだ」

小鳥「勢いで帰らないでなんて言っちゃったけど」

小鳥「プロデューサーさんをどこに寝かせてあげたらいいんだろう…」

P「上がりましたー」

小鳥「はうっ」

P「?」

小鳥「おおおお帰りなさい」

P「はい」

小鳥「…そっそうだ、何か飲みます?お酒置いてますよ」

P「いいですね、いただきます」

小鳥「あと、みんなが出てるテレビは撮ってあるんで一緒に見ましょうか」

P「お言葉に甘えて」

『それでは最近大ブレイク中のアイドルグループ"Project Fairy"による新曲の披露です』

♪~

P「みんないい顔してますね」

小鳥「ですね…」

小鳥「(かっ肩が…近い…)」

ピトッ

小鳥「あっ…ごめんなさい」

P「いえいえ…」

小鳥「せ、狭いですね」

P「俺はこのほうがいいですけど」

小鳥「へっ?」

P「このほうが小鳥さんとくっついてられるし…なんて」

小鳥「………」



小鳥「腕組んでも…いいですか」

──────

小鳥「」スゥー…スゥー…

P「あらあらいつの間にか寝ちゃって」

P「よっこいしょっと…軽い」ポスン

P「…………」

P「小鳥さん」

P「好きです」チュッ


小鳥「(ひゃあああああああああ寝た振りしてたらああああああああああ)」

P「」スゥー…スゥー…

小鳥「…今度はプロデューサーが寝ちゃいましたか」

小鳥「……私みたいに起きてないですよね?」

小鳥「……プロデューサーさん」

小鳥「今日は、すっごく嬉しかったです」

小鳥「これからよろしくお願いしますね」

小鳥「………私も好きです」チュッ

P「(ひゃああああああああばれてたあああああああああ)」

──────

春香「おはようございまーす!」

小鳥「春香ちゃん、おはよう」

P「おはよう、春香」

春香「あっ、小鳥さ~ん。プロデューサーさんから聞きましたよ?」

春香「良かったですね!このこの!」ツンツン

小鳥「ちょ、ちょっと春香ちゃん!からかわないでっ」

P「ははは、春香は元気だなぁ」

春香「プロデューサーさん!」

P「ん?」

春香「小鳥さんを悲しませたら承知しませんからねっ!」


P「あぁ。ありがとうな、春香」

end

優しい春香さんが書けてよかった

よかった。他にアイマスSS書いてたら教えて欲しい

>>372
全然かいてないよ たまたま思いついただけ
アニサキスのやつは俺だ

正直ここまで伸びるとはおもわなんだ

また気が向いたら書く

しまった忘れてた
ソロデビューの後のこと何も書いて無かったわ

小鳥√→ソロ断念
春香√→ソロ活動を通してPと付き合う
見たいな感じで考えてた

おいおい!
小鳥さんの手作りアニサキス弁当はまだか?

最後に
P「春香と入れ替わってたみたいですね」
小鳥「あちゃー、ばれてましたか」
の流れは各自好きなタイミングで補完しといてくれ

>>388
アニサキスは二度とやらねーよ

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