日向「超高校級のわらしべ長者?」 (39)

ウサミ「そうでちゅ。それが修学旅行の課題でちゅ」

日向「わらしべ長者って、あのわらしべ長者か?」

ウサミ「その通りでちゅ」

ウサミ「これから日向くんにはこのアイテムをみんなと交換していってもらいまちゅ」

日向「これは……>>5

もずく

日向「……もずく?」

ウサミ「ミネラルたっぷりで、健康にいいんでちゅよ?」

日向(酢の物にでもしろってか?)

ウサミ「さぁ日向くん。それをどんどん交換ちていって、皆さんとらーぶらーぶしてくだちゃいね」

―――

日向「……半ば無理やり送り出されたが、こんなもの交換してくれる奴なんているのか?」

日向「浜辺を歩いてればどこででも採れそうだぞ……?」

日向「ん? あれは」

>>8

七海

日向「七海?」

七海「……すぅ…」

日向(こいつ、また立ったまま寝てるのか)

日向「おい七海、起きろ」ユサユサ

七海「ん……日向くん……?」

日向「また立ったまま寝てたろ?」

七海「んー、寝てないよ。夢の旅人と夢を失った世界を旅する夢を見てただけ……と、思うよ?」

日向「つまり寝てたんだな」

七海「そうとも言うね」

七海「それで、何か用? ウサミちゃんと何か話してたみたいだけど」

日向「ああ、カクカクシカジカの」

七海「マルマルウマウマってことだね」

日向「それで、これと何かを交換して欲しいんだ」

[|【もずく】)

七海「それはいいけど……なに、これ? わかめ?」

日向「それは違うぞ。ってか、わかめは知っててもずくは知らないのか」

七海「もずく? ひじきとは違うの?」

日向「お前絶対分かってるだろ?」

日向(七海にもずくについて説明した)

七海「じゃあ、これってわかめとかひじきとかの仲間なんだね! へぇー!」

日向「お、おう」

日向(たかが海藻に食いつきすぎだろ)

日向「……で、何かと交換してもらえそうか?」

七海「もちろんだよ。もずくについても教えてもらったし、お礼はこれなんてどう?」

日向「これは……」

>>16

百年ポプリ

日向「ポプリってやつか」

七海「この前女子のみんなと公園に行った時に詰んだ花で作ったんだよ」

日向「へぇ、すごくいい香りだな」

七海「えへへ」

日向「しかし、もずくが随分華々しくなったな。花だけに」

七海「……」

日向「……」

七海「………ぐぅ」

日向「寝るほどつまらなかったか!?」

―――

日向「気を取り直して、次だ次!」

七海「……」じぃ

日向「ん?」

七海「………」じぃ

日向「……七海?」

七海「ななみは なかまになりたそうに こっちをみている」

日向「は?」

七海「ななみは なかまになりたそうに こっちをみている」

日向「…………一緒に来るか?」

七海「うん!」

七海「日向くんについていけば、色々珍しいものが見れそう……だと、思うよ?」

日向「あんまり期待するなよ?」

七海「あ、日向くんあそこ」

>>21さん、クン

狛枝

七海「狛枝くん」

狛枝「ん? ……やぁ、日向クンに七海さんじゃないか」

日向「散歩か?」

狛枝「まぁ、そんなところかな。二人は……いや、ごめん。聞くまでも無かったかね」

狛枝「相変わらず仲が良くて羨ましいよ」

日向「う、うるせえ」

七海「?」

狛枝「ハハハ。それよりさ、声を掛けたってことはボクみたいなクズの日本代表……」

狛枝「いや、ボクなんかが代表なんておこがましいね。とにかく、ボクに何か用があるんでしょう?」

日向「実は、カクカクシカジカ」

狛枝「四角いムーヴってことか、なるほどね……」

狛枝「昔話では、若者は貧困という絶望を物々交換で乗り越え、長者の娘という希望を勝ち取った」

狛枝「今は日向クンがその昔話の再現をしようとしているわけだね! 素晴らしいよ!」

七海「協力してくれるかな?」

狛枝「もちろん! 日向くんの希望の踏み台に慣れるのならボクの私物をあげるくらいお安い御用さ!」

日向(なんとなく想像してたけどな)

日向「じゃあ、早速……」

狛枝「あ、ちょっと待って」

日向「ん?」

狛枝「日向くん、わらしべ長者の内容は覚えてるよね?」

日向「あ、ああ。確か、若者が【自分の持ち物を物々交換する】話だよな?」

 反 論

狛枝「それは違うよ(ネットリ)」

日向「は? 何が違うんだよ?」

狛枝「なら聞くけどさ……日向クン、君は突然ガラクタを押し付けられたとする」

狛枝「そしてそれを押し付けてきた相手は、『それをやるから何か寄越せ』と君に言い放った」

狛枝「君はこんな絶望を前にしたら、どう思う?」

日向「そりゃ、怒るに決まってる」

狛枝「そうだろう?」

七海「つまり、日向くんがやろうとしていることも、一歩間違えばそうなるってこと?」

狛枝「さすが、超高校級の才能を持つ七海さんは飲み込みが早いね!」

日向「……で、俺にどうしろっていうんだよ」

狛枝「若者は行く先々でただ物々交換をしてただけじゃないってことさ」

七海「若者は、行く先々で出会った人が【本当に欲しがっていたもの】を交換していた……?」

日向「要するに、お前がいらないものを寄越すなってことだろ?」

狛枝「それもひとつの手だけど、この状況では最善手とは言えないね」

狛枝「この場合の最善主は……【その物品をボクに欲しがらせること】、これに尽きるんじゃないかな?」

日向(このポプリを狛枝に欲しがらせる? そんなの、狛枝のさじ加減じゃないか!)

日向(……いや、待てよ。もしかしたら、あれで論破出来るかもしれない)

――――――――――――――――――
        議 論 開 始 !       
――――――――――――――――――

[|【七海の作った百年ポプリ】)
 [|【わらしべ長者】)
  [|【もずく】)

狛枝「このポプリをボクに? ふーん……」

狛枝「確かに【いい香り】だけど、それだけじゃあね」

狛枝「あの若者と物々交換をしていた人々は、若者に【希望】を見出していたんだよ?」

狛枝「こんな【何の価値もないもの】じゃ、とても受け取る気にはなれないね」


日向(狛枝はああ言ってるが、あれはあいつの言っているようなものじゃなかった筈だ!)

>>34
言弾を選び論破しろ!

七海の作った百年ポプリを
何の価値のないもの

>>34

日向「それは違うぞ!!」 BREAK!!


狛枝「……何が違うの?」

日向「狛枝、このポプリが何の価値もないって言ったな?」

狛枝「よくある市販品でしょ? それがどうかした?」

日向「その時点で間違ってるんだよ。これは市販品なんかじゃない」

日向「七海がみんなで公園に行った時に詰んだ花で作ったものなんだ」

日向「確かに、お前にとっては何の価値もないものかも知れないが、七海にとっては違う」

日向「友達との思い出……【希望が詰まった大切な品なんだ】!!」

狛枝「希望が……!」

日向「どうだ狛枝。それは、お前が熱望した希望の詰まった品だぞ」

狛枝「……これは、ボクの負けのようだね。希望を引き合いに出されたら、こっちも打つ手が無いよ」

七海「じゃあ、狛枝くん……!」

狛枝「この品で物々交換に応じよう。けど、ボクみたいなクズの交換品なんて期待しないでね?」

七海「うん分かってる」

狛枝「アハハ、即答は酷いなぁ」

日向(……っていうか、ここでやっと本題かよ!?)

狛枝「じゃあ、ボクからはこれを……」

>>39

金銀財宝

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