澪「太陽の法?」(58)


澪「変わった題名の本だな」スッ

澪「著者、大川隆法…?」

澪「ふ~ん。。。」

律「み~お~、そろそろ帰るぞ」

澪「い、今行くよ!」

澪(…買っていこうかな)タッ

翌日!


唯「澪ちゃん遅いね~」

律「朝練しよう、って言い出したのは澪なのにな」

紬「寝過ごしちゃってるのかしら?」

梓「澪先輩に限って寝坊なんてないと思うんですが…」

澪「みんなおはよう!」ガチャッ

律「お、やっと来た」

唯「おはよ~」

澪「最高の詩が書けたぞ!」バンッ


紬「最高の詩…?」

澪「その通りだ!」

梓「澪先輩が自分から見せてくるなんて珍しいですね」

澪「今回はちょっと自信があるんだよ」

唯「見せて見せて~」パッ

律「私が最初に見るっ!」ガバッ

澪「そう喧嘩するな」

紬「そうよ、みんなで順番に見れば…」

澪「人数分刷ってあるから」エヘソ

紬(…すごい)


唯(これはなんとも…!)

律(死後の世界…魂、エル・カンターレ、)

梓(まるで新興宗教の教典ですね…)

紬(澪ちゃん、どうしちゃったのかしら…)

澪「どうだ、みんな!」

唯「…」

律「……」

紬「………」

梓「…………」

澪「どうした?感想は?」


律「いやっ、その…悪くは、無いんだけどっ」アセアセ

澪「無いんだけど?」ジッ

律「いえ、とても、素晴らしいですっ」ビクビク

澪「そうか、唯は?」

唯「な、なんかよく分からない言葉が」アセアセ

澪「よく分からない言葉が?」ジッ

唯「いえ、とても素晴らしいです」ビクビク

澪「実にその通りだな、ムギは?」

紬「な、なんか宗教的すぎて私には…」

澪「私には?」ジッ

紬「いえ、とても素晴らしいです」ビクビク

澪「なら良かった、梓は?」

梓「糞ですね」


澪「え"っ?」

唯(あずにゃん…)

律(よくもあんなに堂々と)

紬(梓ちゃんカッコいい…///)

澪「も、もももう一度聞こう」コホン

紬(澪ちゃん取り乱してる)

律(後輩の思わぬ発言に我を失ってるんだ)

澪「この詩はd...」

梓「糞です、それも馬の糞ですね」

唯(食い気味…)ゴクッ


澪「馬の…糞、、、」アタフタ...

梓「馬がイヤなら豚の糞でもいいですよ」

唯(あずにゃんドSだね)

梓「大体なんですか、エル・カンターレって?幸福の科学ですか?」

梓「気持ち悪いです、ありもしない神をバカみたいに崇拝して!」

梓「あんなの信じてるのは屑です!池沼です!人間じゃありません!」

紬(猛攻…)ゴクリ

梓「とにかく失望しました!今日を以てHTTは解散です!」

梓「失礼します!」ガチャ バタンッ

律「行っちゃった…」


澪「」

唯「…澪ちゃん気絶しちゃったね」

律「そりゃあ、自信のあった歌詞をあんだけ批判されたらな」

紬「…これから、どうする?」

唯「ん~、でもちょうどHTTもマンネリ化してきたことだし...」

律「このまま解散で良くないか?」

唯「そうだよね、しょうがないよね」

紬「なんだか不思議と寂しくないわね」

唯「むしろこうなるべきだったんだよ」

翌日


紬「放課後にお菓子を持っていく必要ももう無くなったわ」

紬「……楽なハズなのに、やっぱり寂しいな」

紬「はぁ、こんなことなら、昨日強がらずに泣いておけば良かった」

紬「今からでも再結成しないかなぁ…」

紬「でも多分、あの感じだと、無理なのかしら…」

紬「…音楽室のティーセット、片づけなきゃ」


紬「音楽室に行くのも、これが最後になるのかな」スタスタ

紬「誰も居ないから、扉の前まで来ても楽器の音が…あれ?」

?「............だよね、...ちゃん...............クスクス..」

紬(この声、唯ちゃんかしら?)

?「かわいそ........ギは..............財布...............」

紬(これは澪ちゃんかしら、音楽室から聞こえる…?)ソッ

?「ムギの奴、今ごろ本気で解散したと思ってやがるぜ~」

?「本当に間抜けですねあの白豚」

紬(…ど、どういうこと?)ゾクッ


?「だいたい、私が宗教にハマるなんてあり得ないだろ(笑」

?「アイツそのまま信じ込んじゃうんだから傑作だよな~」

?「しょうがないよ~、ムギちゃんは金持ってるだけの豚だもん」

紬(そんな…私、みんなに騙されてたの?)

?「それにしても、澪先輩は演技上手かったですね」

?「まあ、一応私が発案者だし…」

?「どうやってこんなシナリオを考えついたんですか?」

?「昨日、律と本屋に行ったときに、ピーンと来たんだよ」

紬(みんな、、、酷いよ…)シクシク


?「あの豚は財布にしかなりませんもんね」

?「あずにゃん、それは財布に対して失礼だよ!」

?「おっ、珍しく唯がまともなことを」

?「えへへ~」

?「おいお前ら!そんなことより早く練習するぞ!」

?「そうしましょう!」

?「え~」

?「え~」

?「新制・放課後ティータイムの初練習だぞ!」

紬(私ってみんなから嫌われていたのね…)

ムギ邸


紬「…ただいま」ガチャ

斉藤「お帰りなさいませお嬢さま」

紬「……」

斉藤「お嬢様?」

紬「…えぐっ、ぐすっ」

斉藤「お、おぉお嬢様!いかがあそばされましたかっ!?」

紬「けいおん部の、えぐっ、みんながぁ…」ポロポロ...

斉藤「なんですと!」


紬「えぐっ………ぐすっ」

斉藤(許せない許せない許せないぞっ)

斉藤(いくらお嬢様のご学友とは言え、こればかりはっ)

斉藤(こうなれば最後の手段に出るしかない、これは神の裁き…)

斉藤「…お嬢様、ここは私めにお任せを」

紬「ど、どういうこと…?」

斉藤「そこで少し待っていて下され」スッ

紬「……消えた?」


紬(遅いわ…)

紬(お任せ、って一体何をしているのかしら)

紬(みんなに危害を与えてなきゃ良いけれど…)

紬(…もしかしたら、みんなを)

斉藤「お待たせしました」スタッ

紬「今まで一体何を…」

斉藤「ご安心を、私は一切、お嬢様のご学友には手を出していません」

紬「良かった…」ホッ

斉藤「正確に言いますと、手を出すまでも無かったのですが」

紬「…どういうこと?」

斉藤「明日になれば分かります」

翌日


紬「朝になっちゃった…」

紬「結局、一晩中眠れなかったわ」

紬「学校行きたくないなあ」

紬「でもあのティーセットは早いうちに持ち帰らないといけないし」

紬「今なら誰も居ないだろうから、取りに行っちゃおうかな」


紬「…行ってきます」

斉藤「お気をつけて行ってらっしゃいませ」ニコニコ

紬(どうしてあんなに笑顔なのかしら…?)

紬(そう言えば、昨日のもなんだったのかな)

紬(くよくよ悩んでも仕方無い!とりあえず学校!)フンス

学校


紬(音楽室の中に入りにくいなあ)

紬(昨日まではこの扉を開けるのが楽しみだったのに…)

紬(でも、誰もこんなに早くは来てないだろうし)

紬「ハア…」ドキドキ...

紬「し、失礼しま~す」ガチャ


唯「ムギちゃん、おめでと~!!」ガバッ

紬「キャッ!!ゆ、唯ちゃん!?」

律「おめでと~!」

澪「おめでとう、ムギ」

紬「りっちゃんに、澪ちゃん!?ど、どういう…」アタフタ

梓「サプライズパーティーですよ、ムギ先輩の」

紬「で、でも私、別に何にもお祝いされるようなことしてないわ!」

梓「やだなあ、トボケないで下さいよ」


唯「問題!今日は何月何日でしょう?」

紬「え?3月5日…」

律「今日はムギの誕生日だろ」

澪「私たち、ちゃんと覚えてたんだからな」

紬(7月2日…)

梓「とにかく、おめでとうございます!」

紬(一体、何と勘違いしてるのかしら…?)



終わり

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