ほむら「今日は楽しいひな祭り」(258)

ほむら「まあ、別に楽しくはないんだけど」

杏子「何も飾ってないしな」

ほむら「……暇ねー」

杏子「……そうだな」

杏子「雛人形とか飾ったりするもんじゃないのか?」

ほむら「そんなの実家から持ってこれるわけないじゃない」

杏子「盾に入れて持って来いよ」

ほむら「両親に魔法少女姿を披露するわけにいかないでしょう」

杏子「黙ってこっそり持ち出せば……」

ほむら「貴女何も考えずに言ってるでしょ」

ほむら「まあ雛人形はあるんだけど」トン

杏子「黒髪ロングでカチューシャつけた誰かさんそっくりの雛人形だな」

杏子「まあ実はアタシも持ってるんだけどさ」トン

ほむら「赤髪ポニテで八重歯のついた誰かさんそっくりの雛人形ね」

ほむら「……まあ、これ作ったとき一緒にいたしね」

杏子「……お互いに渡せてなかったんだな」

ほむら「わ、私はこの人形の出来があまりにも良かったから渡すのが惜しくなっただけよ」

ほむら「貴女のような渡す勇気の無かったへたれと一緒にしないでもらえるかしら」ファサ

杏子「あ、アタシだってなんか無性にこの人形が気に入っただけだ」

杏子「へたれはお前の方だろ。なんだよその苦しい言い訳はよ!」

ほむら「貴女の言い訳だって似たようなものじゃない!」

杏子「……」グヌヌ

ほむら「……」グヌヌ

ほむら「お内裏様の代わりにアタシを飾ってくれ、ってさやかに渡すんだって言ってたのに」

ほむら「とんだへたれね、佐倉杏子」

杏子「そっくりそのまま、その言葉お前に返してやるよ」

ほむら「私はさやかに興味なんてないわ」

杏子「そっくりそのままってそういう意味じゃねえよ。わかってて言ってんだろへたれ」

ほむら「……」グヌヌ

杏子「……」グヌヌ

ほむら「表へ出なさい。誰がへたれか白黒つけてあげるわ」

杏子「おう、望むところだ」

ほむら「……」

杏子「……」

ほむら「……早く外に出なさいよ」

杏子「……お前こそ早く外に出ろよ」

ほむら「貴女がコタツから出たら行くわ」

杏子「お前がコタツ出たら行くよ」

ほむら「……」グヌヌ

杏子「……」グヌヌ

ほむら「……やめましょう、不毛だわ」

杏子「……そうだな。外は寒いしな」

ほむら「白黒決着つけなくても、貴女がへたれなのは確定だし」

杏子「お前がへたれだなんて、いまさら言わなくてもわかってるしな」

ほむら「……」

杏子「……」

ほむあん「「はぁ……」」

ほむら「どうすればへたれじゃなくなるのかしら」

杏子「へたれのアタシに聞くなよ」

ほむら「貴女に聞かなきゃ誰に聞くのよ……」

杏子「まどかとか、さやかとか……ああ、うん、なんでもない」

ほむら「今年こそはと心に誓って早二ヶ月……」

杏子「お互いに何も進展が無いもんな……」


マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」

1. 初恋ばれんたいん スペシャル
2. エーベルージュ
3. センチメンタルグラフティ2
4. Canvas 百合奈・瑠璃子先輩のSS
5. ファーランド サーガ1、2
6. MinDeaD BlooD
7. WAR OF GENESIS シヴァンシミター、クリムゾンクルセイド
SS誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

QBの魔法少女全員陵辱姙娠出産誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって
QB「魔法少女は産む機械」

杏子「それにしてもほむらが人形作れるとは思わなかった」

ほむら「作ってないわよ。私が出来るのは売ってる人形を魔改ぞ……カスタムするだけよ」

杏子「いやでも器用なもんだよ。横でレクチャーされても全然わからんかった」

ほむら「銃器の手入れとか爆発物作製とかで鍛えてられてるから」

杏子「……爆発物と人形いじりのつながりが見えないんだが」

ほむら「……ごちゃごちゃ言うと貴女の人形に首がもげるギミックをつけるわよ」

杏子「グロいからやめてくれ」

杏子「しかし自分そっくりの人形を眺めてる姿はシュールだよな」

ほむら「そうね、いい趣味とは言えないわ」

杏子(どうせならさやかの人形を作っておけばよかったかな……)

ほむら「……ふっ」コトッ

杏子「! ピンクのツインテールの雛人形、だと……」

ほむら「一人ぼっちは寂しいものね」ニヤ

杏子「くっ……アタシのセリフまで……」

ほむら「他の雛人形なんて必要ないわ。こうして二人並んでるだけで……」

杏子「台座まで用意して……! ……小道具が次から次へと……!?」

ほむら「これで完成よ。本棚の上にでも飾っておきましょうか」

杏子「……ウラヤマシイ……」ジィー

ほむら「あ、そうそう。実はさやか人形も作ってあるのだけど……」

杏子「!」

ほむら「ただであげるのも、ねぇ」

杏子「……要求はなんだ?」

ほむら「そうね、まずは3回回ってワン――」

杏子「回ればいいのか!? ワンって鳴けばいいんだな! よし――」

ほむら「ちょ――杏子、待ちなさい!」アセアセ

杏子「なんだ? まだ何かやるのか? 今のアタシはなんだってやるぞ!」

ほむら「……もう、落ち着きなさい。ちょっとからかおうとしただけなんだから」

杏子「何……じゃあさやか人形ってのは……嘘なのか……?」

ほむら「人形はあるわよ。別に何もしなくてもあげるって言ってるの」

杏子「……ホントか? 嘘じゃないんだな?」

ほむら「ええ、嘘じゃないわ。はい、どうぞ」

杏子「よかったなぁアタシの人形……一人ぼっちは寂しいもんな」

ほむら「そこまで喜んでもらえると作った甲斐があるわ」

杏子「でもいいのか? 今ならわりと何でも言うこと聞くぞ?」

ほむら「……私だって貴女と同じ立場だったら、同じ気持ちだったでしょうから」

杏子「そうか……ありがとな」

ほむら「礼には及ばないわ」ファサ

ほむら「ただ、どうしてもと言うなら昼食を作ってくれてもかまわないけど」グー

杏子「作るのはいいけど、お前の方が料理は上手いだろ」

ほむら「できるのとやるのは違うのよ。私はできるけどやりたくないの」

杏子「はいはい……食材はなにがあるんだ?」

ほむら「何も無いわ。買ってきて」

杏子「おい待ておい」

ほむら「なにかしら?」

杏子「買出しから行くのかよ!?」

ほむら「カロリーメイトとどん兵衛ならあるけど……」

杏子「……ワルプルギスの夜を倒す前のしっかり者のお前はどこ行った」

ほむら「私は誓った。過去はもう振り返らない」キリッ

杏子「現在進行形でダメ人間まっしぐらだな」

杏子「しょうがねえなあ。人形の恩もあるし、行ってくるよ」

ほむら「人形の件に関しては気にしなくていいわよ」

ほむら「ただお腹が空いたから何か買ってきて欲しいだけなのよ」

杏子「パシらせたいだけかよ!?」

ほむら「居候なんだからそれくらい働きなさい」グデー

杏子「へーへー、家主様のご命令とあれば」

ほむら「お金はその辺に財布が落ちてるから持ってって」

杏子「さすがにだらけすぎだろ」

杏子「その前にこの人形どうするかな」

ほむら「安心して、何に使っても私は見てない振りをしてあげる」

杏子「使うって何だよ///」

ほむら「あら? 照れてるってことはそういう趣向を知ってるのね」

杏子「だってお前の」

ほむら「なんでもないわ。今の会話は忘れて」

杏子「机の上にでも飾っておくか」

ほむら「机に座って勉強するふりしながら人形で妄想するのね変態あんこ」

杏子「……お前の性癖をまどかにばらしてもいいんだぞ」ボソッ

ほむら「机でいいと思うわ。最近は勉強もコタツだし」

杏子「じゃ、置いてくる」

ほむら「あ、でもうちの机でいいの?」

杏子「? 居候させてもらってるし、ここ以外に置くところも思いつかないしな」

ほむら「まあ、かまわないけど」

杏子「じゃ、買い物行って来るな」

ほむら「いってら」グデー

杏子「お前なぁ……」

ほむら「はいはい、行ってらっしゃい。車には気をつけるのよ」

杏子「……それはそれで腹立つけどな」

ほむら「行ってらっしゃいのキスが欲しいのかしら?」

杏子「はいはい、それをまどかに言える日が来るといいな。んじゃ」

ほむら「……」グヌヌ

ほむら「……杏子がいなくなるとさらに退屈ね……」グデー

ほむら「こんな時、まどかが一緒にいてくれたら嬉しいんだけど……」グデー

ほむら「今日は家族と一緒にひな祭りを楽しんでるでしょうし……」グデー

ほむら「そもそも私から誘う勇気もないし……」グデー



ほむら「……本棚に飾った雛人形がうらやましいわ」

ほむら「あんな風にまどかの傍に寄り添っていたい……」

杏子「ただいまー」

ほむら「おかえりなさい」グデー

杏子「まだ続いてたのかそのだらけ状態」

ほむら「だらほむとして商品化して、パテントだけで生活していきたいわ」

杏子「自分のだらけた姿が売り物になると思ってるお前はすげえよ」

ほむら「頭をなでると「ほむぅー」って鳴くのよ」

杏子「どれどれ」ナデナデ

ほむら「ほむぅー」

杏子(やべ、ちょっと可愛い……///)

ほむら「そんなことより、早く昼食を振舞いなさい」グー

杏子「ほれ、うんまい棒」

ほむら「……は?」

杏子「何味にする? いろいろ買ってきたぞ」

ほむら「……それ以外には?」

杏子「あとリンゴと桃缶がある」

ほむら「……買うものを指定しなかった私が悪いのね……私ってほんとバカ」

杏子「桃の節句って言うからな。本当は八百屋で桃買うつもりだったんだけどさ」

ほむら「桃の花が咲く季節であって、果物としての桃は夏よ」

杏子「なるほど。それで八百屋に売ってなかったのか……」

杏子「てっきりみんな買っちまって売り切れてるのかと思った」

ほむら「あんこのバーカ」

杏子「し、しょうがないだろ!? 知らなかったんだから!」

ほむら「それとは関係なくあんこのバーカ」

杏子「意味わかんねぇ」

ほむあんクルー(゜∀゜)ー!?

ほむら「昼食はどん兵衛にしましょう。杏子、お湯沸かしてきて」

杏子「それくらい自分でやれよ……あんまりだらだらしてると太るぞ」

ほむら「……太ることで、少しでも大きくなるなら……」

杏子「お前の場合、腹だけ太るオチが見えてるからやめとけよ」

ほむら「杏子」

杏子「なんだよ」

ほむら「バーカ」プイ

杏子「拗ねるなよ」

ツンツンほむほむ!!

ピンポーン

ほむら「誰かしら?」

杏子「ここに来るのなんて大体予想つくだろ」

ほむら「勧誘かもしれないわ……新聞とか宗教とか」

杏子「あー、まあそういうのもあるかもな」

ほむら「私そういうの断るの苦手だから代わりに出てくれる?」

杏子「お前はコタツから出たくないだけだろ」

ピンポーン、ピンポーン

ほむら「ほら、お客様をあんまり待たせるものじゃないわ」グデー

杏子「勧誘前提じゃなかったのかよ……ったく」



杏子「はい、どちらさんでー……って、まあ予想どおりだな」

まどか「あ、杏子ちゃん」

さやか「おーっす、杏子」

杏子「よう」

さやか「あれあれ? もしかしてお邪魔だったりした?」ニヤニヤ

杏子「アタシが居候中なの知ってて言ってるだろ」

杏子「まあ上がんなよ。今ならだらけてる珍しい生き物が見れるぞ」

まどさや「?」

ほむら「いらっしゃい、まどか」ニコッ

まどか「こんにちは、ほむらちゃん」

さやか「あれ? 私もいるのにスルーされた?」

杏子「い、いつの間に背後に……コタツから出ないn」ゲフ

ほむら(余計なこと言ったら、貴女の秘密を洗いざらいぶちまけるわよ)テレパシー

杏子(その時はお前も道連れだかんな)テレパシー

ほむら「さあ、早く上がって。外は寒かったでしょう?」

まどさや「おじゃましまーす」

杏子(まどかの前では全力で猫かぶる気だな……)

猫かぶるほむほむ!!

ほむら「コタツにでも入ってゆっくりしててくれる? 今お茶でも入れるから」

さやか「なんだ、まだコタツ出しっぱなしなんだ」

まどか「うちはもうしまっちゃったなー。あー、あったかーい」

ほむら「杏子が寒がるから仕方なくね。本当はもう片付けたいんだけど」

杏子(おい、なんで人のせいにしてんだ)テレパシー

ほむら(まどかにだらしないって思われたくないじゃない)テレパシー

杏子(さっきまでコタツから出ないって言ってたのはどこの誰だよ)テレパシー

ほむら(過去はもう振り返らない)キリッパシー

杏子(便利なセリフだな、おい)テレパシー

ほむら「紅茶とコーヒー、どっちがいいかしら?」

まどか「えーと、じゃあ紅茶で」

さやか「あたしも紅茶ー」

ほむら「紅茶派が多いのね……杏子は?」

杏子「カフェオレ」

ほむら「めんどく……」

まどか「あ、私もカフェオレがいいかな」

ほむら「カフェオレね、わかったわ。すぐに作ってくるから待ってて」パタパタ

杏子(良くこんだけスパッと切り替えられるよな……)

まどか「杏子ちゃんも大変だね」

杏子「? なにが?」

さやか「泊り込みでほむらの面倒見てるんでしょ」

杏子「いや、住むところが無いからアタシが居候させてもらってるんだけど」

まどか「でも身の回りのこととか、結構杏子ちゃんに任せちゃってるんじゃないかな?」

杏子「なんだ、気づいてたのか」

さやか「あははは、なんとなくねー」

まどか「ほむらちゃんは人に甘え出すと止まらないから」

さやか「お、惚気かー?」

まどか「そ、そういうんじゃないよ///」

さやか「ホントはまどかが面倒見てあげたいんだもんねー」

まどか「さ、さやかちゃん///」

杏子「あ、じゃあアタシの代わりにまどかが住めばいいじゃん」

まどか「わ、私たちまだ中学生だもん。同棲はまだ早いよ……///」

杏子「……私も年齢的には同じなんだけどな」

さやか「あんたは、まあ、その同棲って言うか……居候だし」

まどか「杏子ちゃんは一緒に住んでる、って感じだよね」

杏子「まあアタシも今の生活が同棲だとは思ってないけどさ」

さやか「でも将来ほむらがまどかと同棲始めたらどうすんの?」

まどか「そんなの、まだわからないよ……///」

杏子「んー、まあずっと居候するわけにも行かないしなー」

まどか「……何も当ては無いんだよね?」

杏子「ま、なるようになるんじゃない? ほむらもなんか考えてくれてるみたいだしさ」

さやか「お、じゃあさやかちゃんのウチに来るかい?」

杏子「え、えぇ!?」

さやか「杏子なら特別に、一緒にお風呂やお布団イベントも付けてあげるよ!」ニッヒ

まどか「さやかちゃん、何言ってるの///」

杏子「い、い、いきなりなに言い出すんだよ///」

さやか「だって行くとこないんでしょ?」

杏子「それはそう、だけど……さやかの家には家族もいるわけだし……」

さやか「そんなのなんとかなるって」ケラケラ

杏子「そんな簡単に……」

さやか「大事な友人が路頭に迷うくらいなら、家族くらい説得してあげるってば」

さやか「……だからさ、本当に困ったら、遠慮なく相談してよね」

杏子「さやか……ありがとう……」ウルウル

まどか「さやかちゃん……」ウルウル

さやか「ま、それもまだ先の話だよね」

杏子「あー、まあそうだな。しばらくは居候させてもらうつもりだし」

さやか「まどかが同棲を決意してから考えればいいよね」ニヤニヤ

まどか「だからぁ///」

さやか「しかし、ここはあいかわらず殺風景な部……あ」

まどか「どうしたのさやかちゃ……あ」

杏子「ん? ……あ」

杏子(ほむらのヤツ、あの雛人形片付け忘れてら……)

杏子(おーい、ほむらー)テレパシー

ほむら(なによ、もうすぐだから待ってなさいよ)テレパシー

杏子(いや、急がなくてもいいからさ。うっかりトレーをひっくり返すなよ)テレパシー

ほむら(杏子じゃないんだから、私がそんなドジ踏むわけないじゃない)テレパシー

杏子(その言葉忘れるなよ)テレパシー

さやか「これはこれは」ニヤニヤ

まどか「あぅ///」

杏子(さてどうすっかな……下手にフォローすると墓穴掘りそうだし)

ほむら「お待た……せ……」

さやか「待ちくたびれたぞほむらー」ニヒヒ

まどか「あ、えっと……///」

ほむら「なんでコタツの上に……」

ほむら(そういえば出しっぱなしだった……)

さやか「この雛人形、お雛様しか乗ってないけどなんでなのかなー?」ニヒヒ

ほむら「ええー、それは、そのー///」アタフタ

杏子(見てると面白いけど、見捨てると報復されそうだしなー。うーん)

杏子「とりあえず先にトレーを置け。見てて冷や冷やする」コッチニワタセ

さやか「この雛人形どうしたのー? まさかその辺で買ったとは言わないよねー」ニヤニヤ

ほむら「そ、それは……そう! それは貰い物なの!」アタフタ

まどか「そ、そうなんだ! いい人がいるんだね!」

さやか「それはありえない」

杏子「だよなー」カフェオレズズー

ほむら(杏子、あんたさやかの味方につくつもり!?)テレパシー

杏子(いや、ついうっかり反射的に)テレパシー

ほむほむが幸せならなんでもいいよ(′ω`)

さやか「この雛人形誰かさんたちに似てるよねー」ニヒヒヒ

まどか「え、えっと……ぐ、偶然だけど似てるよね、私とほむらちゃんに」

さやか「偶然とかありえない」

杏子「だよなー」

ほむら(杏子っ!)テレパシー

杏子(脊髄反射みたいなもんだ。諦めてくれ)テレパシー

さやか「で、ほむら? そろそろ本当のことを話してくれるかなー?」

ほむら「う……」

ほむら(杏子、あとで覚えてなさい!)テレパシー

杏子(ちょ、なんでアタシなんだよ!?)テレパシー

っと、ここでネタばらし


さやか「へー、自作の人形かー」

ほむら「自作というか改造よ。髪型変えたり、髪の色を染めたりする程度だけどね」

杏子(もっといろいろいじってた気がするけど……黙っとくか)

まどか「すごい上手だよー。これほむらちゃんそっくりだもん」

ほむら「ありがとう。でもまどかの方が私の自信作よ」

さやか「確かに細かいところまで似てるよね……どれどれ」ピラッ

まどか「な、なにやってるのさやかちゃん///」

さやか「履いてない!」

まどか「」

まどか「ほむらちゃん……?」

ほむら「ち、違うのよ。和服だから下着は付けないのが普通……」

ほむら「いえ、その前にパンツだけ作るのも変でしょ?」

さやか「うーん、ほむらならパンツの細部までこだわって再現してると思ったんだけどなー」

ほむら「貴女の中で私はどんなイメージなのよ!」

杏子「だいたいあってるじゃん」ケラケラ

ほむら「……実はもう二体人形があるんだけどね」シナバモロトモ

杏子「しまった飛び火したっ!?」

ほむら「さすがにパンツは何色か分からなかったから塗れなかったわ」

ほむら「丁度まどかもいるし、何色のパンツはいてるか見せてくれないかしら?」

まどか「……」

さやか「まあ、この流れで行くと私と杏子の人形なのかな?」

まどか(なんか一人候補から外れてる気がする……)

ほむら「ええ。どこにあるかは杏子が知っているわ」チラッ

ほむら(さあどうするの? さやかに白状するか、隠し通すか、好きな方を選びなさい)テレパシー

杏子(てめぇ……あとで覚えてろよ……)テレパシー

さやか「杏子、人形はどこに置いてあるの?」

杏子「さ、さあな……」

さやか「杏子ぉ、教えてよぉ……」ウワメヅカイ

杏子「……し、寝室の机の上……」

ほむら(一瞬でアウトだったわね)

さやか「よし、じゃあ取りに行きましょうかね!」

ほむら「え? ちょっ、ちょっと待って!」

さやか「なにー?」スタスタ

ほむら「待ってって言ってるでしょ! 止まりなさい!」

さやか「なんで? 寝室に見られたくないものでもあるの?」

ほむら「……な、なんでもないけどプライベートには立ち入らないのがマナーでしょ」

まどか「ほむらちゃんの寝室はどんなかなー」ワクワク

ほむら「ダメー、まどかー!」

マミさんのことは忘れない

杏子「別に見られて困るものもないじゃん」

まどか「え? なんで杏子ちゃん知ってるの?」

杏子「いや、アタシも使ってるからさ」

まどか「え? ほむらちゃんと一緒のベッド使ってるの!?」

杏子「へ? いや、そういうじゃなくて……」

まどか「ほむらちゃん? どうなの!?」

さやか「まどか、落ち着いて。杏子はほむらと添い寝なんかしてないって」ニヒヒ

ほむら「落ち着かせる振りして煽らないで!」

まどか「ほむらちゃんが、杏子ちゃんに汚された……」

さやか「あれ? まどか?」

まどか「こんなことなら……私が先に……うぅ……」

さやか「おーい、まどかさーん? 自分が何を言ってるのかわかってますかー?」

杏子「珍しくさやかが慌ててるな」

ほむら「さやかなんてどうでもいいわよ……私の誤解は解けるのかしら……」

杏子「元気出せよ」

ほむら「半分くらい貴女のせいなんだけど」

しえしえ

ほむら「まどか、聞いて」

まどか「うぅ……ほむらちゃん……」

ほむら「部屋は同じだけど私はベッド、杏子は布団で寝てるのよ」

ほむら「誓って一緒に寝てるなんてことはないわ」

まどか「……ホントに? 嘘ついてない?」

ほむら「……見ればわかるわよね。しょうがないから見せるわよ」ハァ

杏子「災難だったな」

さやか「災難だったね」

ほむら「元凶の貴女たちにそう言われるとはね。久しぶりに殺意が芽生えそうだわ」

ほむら「ここが寝室よ。……ちょっと散らかってるからあんまり見ないでね」

さやか「確かにベッドも布団もあるねー」

さやか(それ以上に普段から想像できないほど散らかってるベッドが気になる)

まどか「良かった……杏子ちゃんに汚されたほむらちゃんはいなかったんだね……」

杏子「……一応、その逆の可能性もあったと思うんだけどさ」

まどか「……別にそれならほむらちゃんは綺麗なままだし……」

さやか(なんかまどかが怖い……)

さやか「でもそれじゃなんで寝室に入られるのを嫌がったの?」

ほむら「生活スペースを見られるのって恥ずかしいじゃない」

まどか「まあ……パジャマとか脱ぎ散らかしたまんまだしね」

ほむら「だからまどかには見せたくなかったのよ……」シクシク

まどか「そんなに気にしなくても大丈夫だよー」

杏子「それならもうちょっと片付ければいいじゃん」

ほむら「杏子が片付けてくれないのが悪いのよ」

杏子「アタシのせいか!?」

さやか「あんまり面白いものはなかったね」

ほむら「そんなものあるわけないじゃない」

さやか「どうせあのクローゼットの中に隠してあったんだろうけど」ニヒ

ほむら「ほむっ!?」

杏子「あー、あん中ねー……」

まどか「杏子ちゃんは知ってるの?」

杏子「前に掃除したとき……ま、まあ中には特に何も入ってなかったんだけどな!」

杏子(危ねぇ……ほむらのヤツ、いつの間に銃を……)

ほむら「……」

さやか「さて、これで人形が4体になったわけですが」

まどか「やっぱりさやかちゃんも杏子ちゃんも似てるね」

さやか「えー、さやかちゃんはもっと美人だと思うなー」

ほむら「人形補正で美人になりすぎてしまってごめんなさい」

さやか「……それはどういう意味かな?」

ほむら「言葉どおりよ」

まどか「まあまあ」

さやか「杏子人形の方はそっくりだよね。この生意気そうなほっぺたとか」プニプニ

杏子「……欲しいなら持ってってもいいよ」ボソッ

さやか「え? だってこれ杏子のでしょ? 悪いよ」

杏子「欲しいんなら、って話だよ。別にいらないんなら……」プイ

ほむら(フォローしてあげましょうか? それとも黙って見守る方がいい?)テレパシー

杏子(…………別にどっちもでも)テレパシー

ほむら「いいんじゃない? 杏子が欲しがったら、また私が作るから」クスッ

さやか「んー、じゃあさ、さやかちゃん人形と……両方もらっちゃってもいいかな?」

杏子「ん、ああ。まあ、いいけど」

さやか「人形だって、一人ぼっちは寂しいもんね」

杏子「……ああ」

さやか「じゃ、これは私の机に飾らせてもらうね」

杏子「……ああ、いいんじゃねぇの」

ほむら「貴女は勉強しないからちょうどいいわよね。勉強しない言い訳に」

さやか「……今日もほむらの毒舌は好調だね」

さやか「まどかぁー、ほむらがいじめるー」ダキッ

まどか「きゃっ、さやかちゃん! いきなり抱きついたら危ないよー」

ほむら「」イラッ

杏子「おい、銃はまずいだろ」

まどか「私もこの人形貰ってもいいかな?」

ほむら「え? え、えーと、別にかまわないけど……」

杏子「もっと嬉しそうな顔しろよー、貰って欲しかったんだろー」

ほむら「! 杏子、何言って……」

さやか「まあ、そうだよねー。そんなオーラがずっと出てたもんねー」

杏子「素直に貰ってくれって言いたかったのに、いざとなったらへたれるんだもんなー」

ほむら(自分のことを棚にあげて何言ってるのよ!)テレパシー

杏子(アタシなりのフォローってヤツだよ)ニヤパシー

ほむら「も、もう……///」

まどか「じゃあ、いいの、かな?」

ほむら「……ええ。まどかに受け取ってもらえると、わ、わた、私も嬉し……ぃ……」

さやか「後半聞こえないぞー。やり直しー」

ほむら「貴女、調子に乗りすぎよ」チャキッ

杏子「待て待て、だから銃はダメだっての!」

まどか「ほむらちゃん落ち着いてー!」

さやか「マドカァー、アイシテル! ホムラチャン、ダメダヨコンナトコロデ!」

杏子「さやかも人形使ってまで煽るなよ!」

ほむら「ホントに撃ち抜くわよ貴女!」

さやか「マジすいませんでした」ドゲザ

ほむら「はーっ、はーっ……」

杏子「……まさかホントにぶっ放すとは思わなかった」

まどか「誰にも当たらなくて本当に良かったよ……」

ほむら「大丈夫よ。まどかには絶対に当たらないように気をつけてるから」ニコッ

杏子「アタシには当たるかもしれないのか」

ほむら「当たったら事故よ。諦めなさい」

杏子「立派な人災だろ……」

さやか「さて、改めてここに4体の人形があるわけですが」

ほむら「? そうね?」

さやか「何か気づくことはない?」

杏子「そんなこと言われてもなあ……」

まどか「……もしかして……」

さやか「まどかは気づいたみたいだね」

ほむら「…………私には、なんのことだか」プイ

まどか「……ほむらちゃんも気づいたよね」

杏子「んー? さっぱりわかんねー」

さやか「杏子はホントにわかんない?」

杏子「むー」

ほむら(そもそも人形を作った理由が理由だから……)

ほむら(それを知ってる杏子が気づけないのは仕方ないかしら)

杏子(ほむら、ヒントくれヒント!)テレパシー

ほむら(……足りないもの、よ)テレパシー

まどか「さやかちゃん、答えを発表してあげようよ」

さやか「しょうがないなあ。答えは――」

QB「流石だね。鹿目まどか、美樹さやか、佐倉杏子…そして暁美ほむら!」
まどか「当たり前だよ!QBになんか負けないから!」
さやか「あたしたちは、いつも4人で戦ってきた!」
杏子「へっ、4人の友情、4人の絆さえあれば、どんなことでも乗り越えられる!」
ほむら「私達の友情は、何者にも踏みにじられることはないわ!」

杏子「わかった! マミがいないんだ!」

さやか「おおー、杏子正解だよ」パチパチ

まどか「おめでとー」パチパチ

ほむら「すごいわね、私は全然わからなかったわ」パチパチ

さやか「白々しいなあ。いつから気づいてたの?」

ほむら(気づくというか、必要なかったのだけど)

まどか「マミさんだけ仲間外れにしちゃかわいそうだよー」

さやか(ここに呼んでない時点でそれを言うのもどうなんだろう)

ほむら「別に仲間外れにするつもりはなかったのよ」

ほむら「ただ、ちょうどいい人形が無くて……」

まどか「なんとかマミさんの人形も作れないかな?」

ほむら「う、うーん……」

杏子(あー、作ってもマミの人形だけ単体に……いや、キュゥべえ人形をおまけで……)

杏子(って、ほむらがそれを作るとも思えないし……)

ほむら「ちょっとベースになる人形が無いか探してみるわ」ヘンシン…ゴソゴソ

さやか「その盾、本当に便利だよねー。なんでも収納できて」

まどか(でも中はものすごい散らかってるんだろうなあ……)

ほむら「在庫切れね。人形はこれしかなかったわ」

杏子「お前、これは卑怯だろ……」プルプル

さやか「ぶっ! あひゃひゃひゃひゃ!」

まどか「笑っちゃダメだよ……さやかちゃん……」プルプル

杏子「とにかく、早くそれしまってくれ……」プルプル

ほむら「こうやって剣を刺すと」ビョーン

ほむら「飛んだわ」

まどか「~~~~っ!」プルプル

さやか「あはははははは!」

杏子「うっ! は……はははははは!」

首だけ飛ぶように改造するのか

>>99
土俵

杏子「なんで黒ひげ危機一髪なんだよ!」

ほむら「だからそれしかなかったって言ってるじゃない」

さやか「よりにもよって……こんな……」ワライスギテオナカイタイ

まどか「だ……ダメだってば……笑っちゃ……」

ほむら「あとは人生ゲームの棒人形くらいね」

杏子「わかったわかった。今回は諦めて、今度なんか作ってやればいいだろ」

ほむら「面倒ね……」

杏子「そう言わずに作ってやれって……キュゥべえ人形とセットで」

ほむら「マミ人形はともかく、キュゥべえ人形は無理ね」

まどか「……やっぱり拒否反応?」

ほむら「いえ、気づいたら炎上したり、首が引きちぎれたり、穴だらけになってたりするのよね」

さやか(それって無意識にやってるのか……?)

杏子(作ってるところ見てみたいな、それ)

まどか「気持ちはわかるけど……」

さやあん「!?」

まどか「マミさんは縦ロールの再現が難しそうだよね」

さやか「いやー、ほむらがあの胸を再現するのが一番……」

ほむら「」カキッ

杏子「撃鉄を上げるな! また撃つ気かよ!」

ほむら「一度も二度も同じことよ」

さやか「うわわわわわ、ちょっとタンマ!」

まどか「さやかちゃん、こっちに逃げてこないで!」

さやか「薄情者ー!」

まどか「自業自得だよ!」

ほむら「ところでいまさらだけど」グー

まどか「あ」

さやか「あ」

杏子「」グー

ほむら「///」

まどか「……ほむらちゃん、お腹空いてる?」

杏子「昼食作ろうとしたら二人が来たからな」

まどか「なにか作ろうか?」

ほむら「……」

杏子「……」

まどか「あれ? どうしたの?」

ほむら「杏子のせいでうちにある食材はうんまい棒とリンゴと桃缶しかないのよ」

杏子「ほむらのせいで買い置きがカロリーメイトとどん兵衛しかないんだ」

さやか「どれも食材じゃないよね」

ほむら「そんなわけでどん兵衛を作るからちょっと待っててくれるかしら」

杏子「すぐ終わるから、適当にしゃべって時間潰しててくれよ」

まどか「えっと……それはなんか……」

さやか「うーん……」

まどか「……どうする? さやかちゃん」

さやか「どうするって……いまさら作戦変更もないでしょ」

まどか「そうだけど、なんか上手く誘えるか不安になってきちゃって……」

さやか「大丈夫だって。ほむらが断るわけ無いんだからさ」

まどか「そ、そうかな……えへへ」

さやか「それに、ここで諦めたらマミさんに悪いじゃん」

まどか「あ、うん、そうだね。そのために二人で来たんだし」

さやか「心配ないって。当たって砕けろだよ」

まどか「砕けるのは嫌だけどね」

お?

ほむら「……お湯が沸くのが待ち遠しいわ」グー

杏子「……こんな時こそ魔法の出番だと思うんだけどな」グー

ほむら「貴女赤いんだから火ぐらい出しなさいよ」グー

杏子「お前こそ黒髪ロングなんだから、反転して熱ぐらい操作しろよ」グー

ほむら「私はブラコンじゃないわ」グー

杏子「レズだもんな」グー

ほむら「張っ倒すわよ」グー

杏子「食い終わったらな」グー

まどか「そういうさやかちゃんは不安じゃないの?」

さやか「あたしはまあ、なんとかなるでしょ」

まどか「杏子ちゃんと同じようなこと言ってるね」

さやか「だって心配したってしょうがないしさ」

まどか「ふーん……まあ、さやかちゃんと杏子ちゃんなら、ね?」

さやか「なんだよそれー。まどかに言われたくないなー」

まどか「当たって砕けろだね」

さやか「砕けたくはないよねぇ」

秋葉ってなんだラノベかなんかか

ほむら「……なんでこんなに沸くのが遅いのかしら」グー

杏子「……火力が弱いんだよ。コンロちっちゃいから」グー

ほむら「燃料を投下すれば火力も強くなるかしら」グー

杏子「その後どうなるかわからんが、腹減ったからしょうがないな」グー

ほむら「何か燃やすものはないかしら」グー

杏子「キュゥべえとか良く燃えそうだよな」グー

ほむら「じゃあ捕まえてきてよ。燃やすから」グー

杏子「食い終わったらな」グー

さやか「そういえばさっきほむらは何を言おうとしてたの?」

ほむら「?」ズルズル

さやか「いまさらだけど、って言って無様にもお腹を鳴らしたじゃん」

杏子「ああ、あれは無様だったな」ズルズル

まどか「杏子ちゃんも思いっきり鳴ってたよ……」

ほむら「ああ、あの時ね」ズルズル

さやか「……ごめん、食べ終わってからでいいや」

ほむら「助かるわ」ズルズル

杏子「うめー」ズルズル

まどか(ほむらちゃん、だらしなくなったなぁ……躾け直さないと……)

ほむら「で、さっきの話だけど」

ほむら「うちに来た理由を聞いてなかった、って思ったのよ」

まどさや「!」

ほむら「特に理由もなく遊びに来てもらったとしても全然かまわないのだけど」

杏子「引きこもりのお前を外に出そうとしたんだよ、きっと」

ほむら「それはおかしいわ。結局外に出てないのだもの」

杏子「引きこもりを否定しろよ」

ほむら「学校に行ってるもの、そんなのいちいち否定する必要なんてないわ」

まどか(さ、さやかちゃんから言い出すよね? あんなに余裕ありそうだったし)ドキドキ

さやか(ま、まどかから言い出すよね? あんなに楽しみにしてたし)ドキドキ

まどか(やっぱり緊張するよ……。さやかちゃん、早く言い出さないかな)ドキドキ

さやか(うわー、いざとなると緊張する……。まどかってば、早く言い出さないかな)ドキドキ

ほむら「? どうしたのかしら?」

まどか「な、何がかな!?」

ほむら「え、何がって言われると……」

杏子「別に遊びに来ただけなんだろー」

さやか「そ、そう……じゃ、ない、かな……って……」

さやか(何!? 何!? なんで私こんなに緊張してんの!?)ドキドキ

まどか(なんでさやかちゃんそんなに緊張してるのー!? あ、も、もっと緊張してきた)ドキドキ

ほむら「? じゃあ何しに来たのかしら?」

まどか「え、えっと……」

さやか(まどかが行ったー! がんばれまどか! まどかが行けたら私も行ける気がする!)

まどか「お雛様……」

まどか「ほむらちゃん、お雛様……」

ほむら「さっきの人形のことかしら?」

まどか「そ、そうじゃなくて……うちのお雛様……」

杏子(ここは黙って待ってる方がいいみたいだな)

さやか(杏子が口を挟まない……まさか、杏子が空気を読んでる!?)

杏子(今なんか無性にお前が言うなって言いたくなってきた)

まどか「う、うちのお雛様見に来ない!?」

ほむら「え? まどかの家の?」

まどか「う、うん。ほら、ほむらちゃん一人暮らしだから、雛壇とか飾ってないなって思って」

ほむら「え、ええ。嬉しいけど……ご家族の方に迷惑じゃないかしら」

まどか「ぜ、全然迷惑じゃないよ! 大丈夫だよ!」

ほむら「そ、それなら……ご好意に甘えさせてもらうわ」

ほむら(え? 何? まどかに誘われた? え? え? 本当に? 夢じゃないの?)

まどか「えへへ……ほむらちゃんに断られなくて良かった」ニコ

ほむら「わ、私がまどかの誘いを断るなんてありえないわ///」

まどか「あ、あとさやかちゃんと杏子ちゃんは……」

さやか「あ、わ、私たちは……」チラッ

杏子「?」

さやか「ふ、二人のジャマはしないからさ、あ、安心してよ」

まどか「ず、ずるいよさやかちゃん///」

ほむら「? ずるい?」

まどか「わわわ、な、なんでもないよ」

いまいまの中でお祭りが起きてる

まどか「……」ジィー

さやか「う……」

さやか「あ、あのさ、杏子」

杏子「ん?」

さやか「うちも雛壇飾ってあるんだけどさ……」

杏子「ああ、アタシ雛壇って見たことないんだよな」

さやか「うん……そうだと思ってさ、だ、だから、うちに、見に来ないかなーって……」

杏子「見せてくれるんなら、見てみたいかな」

さやか「あ、じゃあ……来てくれる?」

杏子「むしろアタシがお願いする立場じゃないのか?」

さやか「そんなことないよ!」

杏子「じゃあ、よろしくな」

杏子(え? なんだ? さやかの家に呼ばれた? マジで? 夢じゃないよな?)

ほむら「あ、じゃあ遅くならないうちに出た方がいいかしら」

杏子「ああ、もう日も暮れかけてるしな」

まどか「あ、あのねほむらちゃん」

ほむら「なにかしら? まどかは門限があるから……」

まどか「その……お泊りの準備をしてきて欲しいかな、って……///」

ほむら「!? えっ!?」

まどか「明日は日曜日だし……ダメ……かな……///」

ほむら「だ、ダメなことなんて……あ、あるわけないじゃない」

まどか「えへへ、ありがとう///」

ほむら「お礼を言うのはむしろ私の方……」ボソッ

まどか「じゃあ、えへへ/// 恥ずかしいから……先に帰って待ってるね」タタタ

ほむら「まどかの家にお泊り……」ポー

杏子「あー、コホン。アタシは合鍵持ってくから、気にせず行って来いよ」

さやか「ね、ねえ」

杏子「ん?」

さやか「杏子もさ、うち、泊まる?///」

杏子「え!? で、でも……」

さやか「……嫌?」

杏子「嫌じゃない、嫌じゃない!」

さやか「じゃ、じゃあ決まりね///」

杏子「アタシはいいんだけど……家族とかは大丈夫なのか?」

さやか「親友をうちに泊めるくらい、大丈夫だって」

杏子「じゃあ……お願い……するよ」

さやか「OK! じゃあさやかちゃんも先に帰って準備してるね///」タタタ

ほむら「……///」

杏子「……///」

ほむら「ど、どうするの!? 心の準備なんてできてないわよ!?」

杏子「あ、アタシに言うな! アタシだって心の準備なんてできてるわけないだろ!?」

ほむら「まどかの家……ご家族だっているんだし……粗相の無いようにしないと……」

杏子「さやかの家……どうしよう、どうやって家族の人と接すればいいんだよ……」

ほむら「へたれ杏子! 貴女うるさいわよ!」

杏子「へたれほむら! 集中できないから静かにしろ!」

ほむら「そんな場合じゃないのよ! あんまり待たせるのも悪いし……」

杏子「とりあえず泊まりに行く準備を……おい、何持っていけばいいんだよ!」

ほむら「そんなのさやかに聞きなさいよ!」

杏子「じゃあお前の質問には全部まどかに聞けって答えるぞ!」

ほむら「それは困るわ!」

杏子「じゃあアタシの質問に答えろ!」

ほむら「抱き枕と勝負下着でも持ってきなさい」

杏子「よし、ぶっ飛ばす」

ほむら「……はっ、夢?」

杏子「……そうか、夢だったのか」



ほむら「って、違うわよ! なんで杏子と殴り合ってなきゃいけないのよ!」

杏子「クロスカウンターでお互いに失神KOとかやってる場合じゃないんだよ!」

ほむら「ああ、こうしてる時間がもったいない……」

杏子「心のそこから無駄な時間だったな……」

ほむら「とりあえず着替えとパジャマと歯ブラシと……」

杏子「アタシも同じもの用意すればいいよな」

ほむら「歯ブラシを忘れればさやかの歯ブラシが使えるかもしれないわよ」

杏子「お前と一緒にするな変態」

ほむら「そんなこと言ったって、使ってみたいんでしょう?」

杏子「そういうお前は、実際使える状況になったら使えるのか?」

ほむら「…………」

杏子「……無理だろ?」

ほむら「……想像では、こんなに簡単なのに……」

杏子「わかるさ。アタシだって想像の中なら……」

ほむら「へたれだものね」

杏子「お前もだよへたれ」

ほむら「準備が終わってしまったわね」

杏子「なんていうか、もう行くしかないんだよな」

杏子「行きたくないわけじゃないのに、行くしかないって言うのも変だけどな」

ほむら「気持ちはわかるわ……」



ほむら「じゃ、行きましょうか。一緒に行くのは途中までだけど……」

杏子「ああ、途中まででも一緒に行こうぜ」

ほむら「一人ぼっちは寂しいものね」

杏子「一人ぼっちは寂しいもんな」

調子に乗ってまどほむ、さやあんを同時にお泊りイベント突入させてしまった。

これ、どこまで書けばいいんだろう。

ほむら「……着いたわ」ドキドキ

ほむら「……インターホンを押してまどか以外の人が出たらどうしよう」ドキドキ

ほむら「一応面識はあるけど……大丈夫よね、まどかが待っててくれるよね……」ドキドキ

ピンポーン

まどか『はい』

ほむら「あ、あの……わ、私だけど……」

ほむら(なんでオレオレ詐欺みたいに言っちゃうのよ私!)ホムー!

まどか「あ、ほむらちゃんだ。今開けるねー」

ほむら「……」

まどか「いらっしゃーい、けっこう時間かかった、かな?」

ほむら「杏子と殴……急だったから、準備にちょっとね」

まどか「あ、やっぱりもっと早く言えばよかったよね」

ほむら「いえ、気にするほどのことじゃ……」

まどか「なかなか言い出せなくて……えへへ///」

ほむら「……それでも、言ってくれたのが嬉しいわ」

ほむら(私は言い出せないままだったし……)

杏子「ここがさやかの家か……」ドキドキ

杏子「……チャイムを鳴らしたらさやかが出てきてくれるよな?」ドキドキ

杏子「さやかの家族とは面識ないからなあ……頼むぞ……」ドキドキ

さやか「わっ!」

杏子「!!!!」ビククッ

さやか「もー、杏子ってばびっくりしすぎー」ケタケタ

杏子「な、な、な、なんで後ろから現れるんだよ!」ドキドキ

さやか「いやー、絶対チャイム鳴らすとき緊張するんだろうなーって」

さやか「そう思ったら居ても立ってもいられなくって」ニヒヒ

杏子(いろんな意味で心臓が持たない気がする……)

さやか「ようこそ我が家へ!」

杏子「お、おじゃまします……」

さやか「どうしたの、杏子? 借りてきた猫みたいにおとなしくしちゃって」

杏子「しょうがないだろ。ほむらのとこやマミのとこと違うんだから」

さやか「同じように気兼ねなくくつろいでくれていいよ?」

杏子「……家族が居る家は久しぶりだから、な」

さやか「……じゃあさ、少しずつ慣れていこうよ」

さやか「これから何回でも泊まりに来てくれていいからさ」

杏子「お、おう///」

さやか「な、なんか自分で言ってて恥ずかしいや///」

まどか「これがうちの自慢の雛壇だよ!」

ほむら「これは……圧巻ね……」

まどか「私のためにパパもママも大奮発してくれたんだって」

ほむら「それだけご両親に愛されてるのね」

まどか「うん。えへへ、嬉しいよね」

ほむら(私も負けないくらいまどかのことを愛してるけど///)

ほむら(それを口に出せない自分が悔しい……)

詢子「お、まどか……と、ほむらちゃんだっけ?」

まどか「あ、ママ、お帰りなさい」

ほむら「おじゃましてます」

詢子「いらっしゃい。ゆっくりしてきなよ」

まどか「ママ、今日は早かったんだね」

詢子「まー、一応土曜だしな。めんどくさいから帰ってきた」

まどか「あはは……」

詢子「しかし私が帰ってきたのに気づかないなんてねぇ……」

詢子「よっぽどおしゃべりに夢中になってたみたいじゃないか」

まどか「そ、そういうわけじゃ……///」

ほむら「///」

どんどこどんどこどん♪wwww

詢子「あはは、まあ後でゆっくり聞かせてもらうよ。それじゃ、また後でね」

まどか「うん」

詢子「ほむらちゃんもね。楽しい話、期待してるよ」

ほむら「は、はい」



まどか「も、もう、ママったら。ほむらちゃんはお客さんなのに」

ほむら「ふふ、でもまどかのママは凛としてて……いつ見てもかっこいいと思うわ」

まどか「えー、時々お酒飲んでべろべろになってるし」

まどか「ほむらちゃんの方がかっこいいと思うなー」

ほむら「そ、そうかしら///」

ほむら「でも残念ながら、私はまどかが思ってるほどかっこよくはないわ」

まどか「うーん、私から見ればかっこいいけどなー」

ほむら「……表面上はそうかもしれない。でも、中身は勇気がなくて、ダメな私のまま」

まどか「それは違うよ」

ほむら「?」

まどか「何でもできて、何でも持ってる人がかっこいいんじゃないよ」

まどか「かっこよくなろうと、がんばる人がかっこいいんだよ」

まどか「だから、私もかっこよくなろうと思って、勇気を出したんだ」

まどか「自分に自信を持って、私からほむらちゃんを誘ったんだよ」

まどか「……ねえ、ほむらちゃんから見て、私は少しはかっこよくなったかな?」

ほむら「……ええ。まどかは、私なんかよりも何倍もかっこいいわ」

まどか「えへへ、褒めてくれたのは嬉しいけど、ダメだよほむらちゃん」ギュッ

ほむら「え?」

まどか「私なんか、なんて言っちゃダメ。ほむらちゃんは、私の大切な――」

知久「まどかー、夕食の準備ができたよー」ガラッ

まどか「」

ほむら「」

知久「」

長編だなー

知久「うへー」●REC

>>161
正直、落としどころを間違えた気はする



さるさん怖い

――――
――

ほむら「まどかのパパは本当に料理が上手ね」

まどか「自慢のパパだもん」

ほむら「……羨ましいわね」

まどか「あ、ほむらちゃんが良かったら、またご飯食べに来てくれても……」

ほむら「あ、私が言ったのはそういうことじゃなくて」

ほむら「その、まどかに自慢って言われるのが、羨ましいなって///」

まどか「え/// じゃ、じゃあね、ほむらちゃんは、私の自慢のす――」

詢子「おーい、まどかー、飲むぞー」ガラッ

まどか「」

ほむら「」

詢子「ん? いや、気にせず続けて続けて」

まどか「///」

ほむら「///」

詢子「なんだ、気にしなくてもいいのに」

まどか「き、気にするよ/// ……って、そうじゃなくて、お酒はダメだよ」

詢子「ん? これは甘酒だから大丈夫だよ」

まどか「ダメだよ、私たち未成年だもん」

ほむら「まどか、甘酒はアルコール飲料ではないわ」

まどか「え? そうなの?」

ほむら「ええ、だから未成年でも飲んでいいことになってるわ」

詢子「そういうことだからまどかも飲め。ほむらちゃんも飲むよな?」

まどか「うーん、本当に大丈夫なんだよね?」

ほむら「法律のことを言ってるのなら大丈夫よ」

詢子「ほむらちゃんはなんでも詳しいねえ。ほい、まずは一杯」

ほむら「あ、ありがとうございます。いただきます」

詢子「まどかもほら」

まどか「うーん……じゃあいただきます」

詢子「ただし、甘酒の製法には2種類ある」

詢子「一つは米麹を使った製法、これはアルコールが含まれない」

詢子「そしてもう一つの酒粕を使った製法、これはアルコールが含まれてしまう」

詢子「どちらも同じ甘酒の名称で売られているけどね」

詢子「――と、いうところまでほむらちゃんは知ってたかな?」

ほむら「///」フラフラ

まどか「ほむらちゃーん!?」

詢子「もっとも、よっぽど酒に弱くないと酔わないんだけどねえ」

よよいのよい♪wwwwwwww

ほむら「まろかぁー///」ダキッ

まどか「わわわ、ほむらちゃん///」

詢子「それじゃ、私は退散するとしようかね」

まどか「えぇ!? ほむらちゃんをこのままにしてくの?」

ほむら「えへへー///」

詢子「いつも酔った私の面倒見てるだろ? ほむらちゃんくらい大丈夫」

まどか「ママとほむらちゃんじゃ勝手が違うよー!」

ほむら「まろか、あったかい///」

詢子「一線を越えないようになー、あっはっはー」

まどか「……もしかしてママも酔ってたんじゃ……」

さやか「杏子を酔わせてみたら面白そうだと、軽い気持ちでやりました……」

杏子「さやかぁ……一人は寂しいよぉ……///」ギュ

さやか「陽気あんこか酒乱あんこを予想してたのに、まさかの甘えおねだりあんこ」

杏子「一緒に居てくれるよな……どこにも行かないよな……///」

さやか「さっきから抱きつかれたまま、ずっと胸に顔を押し付けられてたりして」

杏子「さやかぁ……もう離さないからぁ……///」

さやか(さやかちゃんの理性は崩壊寸前です……誰か、救いの手を……)

ほむら「まろかぁー、ひざまくらぁー///」

まどか「う、うん。それくらいないいけど///」

ほむら「あったかいよぉ///」ゴロン

まどか「ひゃっ! な、なんでこっち向いちゃうの///」

ほむら「まろか捕まえらー」ギュウ

まどか「も、もう膝枕じゃないよそれ///」

ほむら「まろかのお腹ー///」

まどか「か、顔あんまり押し付けちゃダメだってば///」

ほむら「///」

まどか「せ、せめて何かしゃべってて欲しいな///」

ほむら「すぅ……すぅ……///」

まどか「寝ちゃった///」

まどか「腰に抱きつかれちゃったから身動きできないよ///」

まどか「……ほむらちゃんの髪、やっぱり綺麗///」サラサラ

ほむら「くぅ……くぅ……///」

まどか「ほむらちゃんの寝息かわいい///」

まどか「それはいいんだけど///」

まどか「この状況、どうすればいいのかな///」

まどか「ほむらちゃん、実は起きてるんでしょ///」

ほむら「すぅ……すぅ……///」

まどか「……本当に寝てるんだね///」

まどか「……ちょっとくらいならいたずらしてもいいよね///」

まどか「ほむらちゃんの髪をこうして……///」

まどか「うなじを指で///」ツー

ほむら「すぅ……ぅん……///」

まどか「なんだか悪いことしてる気分だよ///」

まどか「この体勢だとほむらちゃんの後姿しか見えないんだよね///」

まどか「うなじを触れたのは良かったけど///」

まどか「ほむらちゃん髪長いからいつも見えないんだよね///」

まどか「う、うなじが好きってわけじゃないんだけど///」

まどか「普段隠れてるところを見ちゃったというか///」

まどか「何言ってるんだろ私///」

ほむら「すぅ……ちゅん……すぅ……///」

まどか「ほむらちゃんくしゃみ可愛すぎ///」

まどか「身体冷えてきちゃったかな///」

まどか「こうやって上半身を持ち上げて抱きしめ……あわわ///」ドシーン

ほむら「ん……すぅ……///」

まどか「ほ、ほむらちゃん今のでも起きないんだね///」

まどか「ってほむらちゃんに押し倒されたみたいになっちゃったよ///」

まどか「ほむらちゃん、起きてるよね///」

ほむら「くぅ……くぅ……///」

まどか「全然起きないよ///」

まどか「この体勢だとほむらちゃんの鼓動が伝わってきて///」

まどか「首筋にほむらちゃんの吐息が///」

まどか「わ、私の鼓動も伝わってるのかな///」

ほむら「すゃ……すぅ……///」

まどか「って寝てるからわからないよね///」

まどか「ほむらちゃんの首筋が目の前に///」

まどか「……ふぅ///」

ほむら「すぅ……ん……///」ピクッ

まどか「可愛すぎるよほむらちゃん///」

まどか「今度はちょっと強めに……ふぅー///」

ほむら「すぅ……んっ……///」ピククッ

まどか「私の息で感じてるんだね///」

まどか「って何言ってんだろうね、私///」


知久「お風呂沸いたよー」ガラッ

まどか「///」

ほむら「すぅ……すぅ……///」

知久「」

杏子「ん……あれ? なんでアタシ裸なんだ……?」

さやか「あ、やっと起きた」

杏子「え? さやか? うわ、なんで!?」

さやか「あー、落ち着いてゆっくり思い出して」

杏子「いや、落ち着けって言われたって……///」

さやか「……裸になってる理由は聞かないでね///」プイ

杏子「な、なんでだよ///」

杏子「確か……さやかの家に来て……雛壇に感動して……」

杏子「雛あられとか言うのを食べて……甘酒飲んで……」

杏子「そっか、甘酒飲んだ辺りで記憶が曖昧になってるのか……」

さやか「杏子はお酒に弱いって初めて知ったよ。まあ経験はないんだろうけど」

杏子「あー、それが原因なのか。悪いな面倒かけて」

さやか「ううん、悪いことなんて全然ナイヨ。ウン、ゼンゼン」

杏子「……おい、その反応はアタシが裸なのとなんか関係があるのか?」

さやか「むしろ良かったよ、杏子///」

杏子「」

杏子「え? アタシの記憶がない間になにが……」

さやか「細かいことは気にしない。さ、お風呂入って入って」

杏子「いや、絶対細かいことじゃなくてむしろ重要な……」

さやか「身体べたべたじゃ気持ち悪いでしょ?」

杏子「いや、そうだけど……アタシ、こんなに汗かいたのか?」クンクン

さやか「あ、あんまり匂いとか気にしない方が……ほら、早く入る」

杏子「うわ、押すなって。わかったよ、入ればいいんだろ」

さやか「私もすぐ入るからさ。待っててね」

杏子「え? い、一緒に入るのかよ///」

さやか「だってもう……イヤナンデモナイヨ」

杏子「おい! 本当に記憶がない間に何があったんだよ!」

さやか「ナニモナイヨー。ダイジョウブダヨー」

杏子「……深く考えるのはやめよう」

杏子「それよりも一緒に風呂とか、あいつ恥ずかしくないのかよ///」

さやか「いえーい、さやかちゃん参上!」ガラッ

杏子「恥ずかしくはないんだな……って、お前ちょっとは隠せ///」

さやか「興奮した?」

杏子「な、何言ってんだよ///」

さやか「あたしは興奮したけどね///」

杏子(考えたら負けだ……考えたら負けだ……)

さやか「じゃあ杏子の身体を洗ってあげよう!」

杏子「え? い、いいよそんなことしなくても」

さやか「いやー、せめてもの罪滅ぼしというか……」

杏子「……さっきから言葉の節々が気になるんだけどさ」

さやか「まあまあ、さやかちゃんの善意を受け取ってちょうだいな」

杏子「あ、ああ。じゃあ頼むよ///」

さやか「大丈夫、もう変なことはしないから」

杏子(……もう?)

ほむら「///」フラフラ

まどか「ほむらちゃん、大丈夫ー?」

詢子「おや、まどかの方は完全に抜けたみたいだね」

まどか「え? 私も酔ってたの?」

詢子「ほんの少しだけね。いつもよりちょっと大胆だったんじゃないか?」

まどか「も、もう///」

詢子「ほむらちゃん一人じゃ危ないから、まどかが入れてやんな」

まどか「あ……う、うん///」



まどか「……ところでママ、どこから覗いてたの?」

詢子「さあてね」

ほむら「」ボー

まどか「ほむらちゃーん、起きてるー?」

ほむら「んー? まどかー?」ボー

まどか「……半分寝てるのかな?」

まどか「お風呂入るから服脱いでねー」

ほむら「んー……」ボー

まどか「じ、自分で脱げなかったら脱がしちゃうからね///」

ほむら「んー……」ボー

まどか「……本当に脱がしちゃうよ?」

ほむら「ん……あれ? ここは……水の中……?」

まどか「あ、ほむらちゃんやっと起きたんだね」

ほむら「まどか? え? なんでまどかが裸……!?」

まどか「あ、もう、あんまり見ちゃダメだよ///」

ほむら「ご、ごめんなさい! って、私も裸じゃない!」

まどか「お風呂だから当たり前だよー」

ほむら「お風呂? あ、私湯船に浸かってたのね……」

まどか「うん、ほむらちゃんぼーっとしたままだったから大変だったんだよ」

ほむら「えっと……まだ記憶が曖昧なんだけど……」

まどか「ゆっくり思い出してていいよ。私も身体洗いたいから」

ほむら(……私も?)

ほむら(……記憶の整理中……)

ほむら「……まどか、多分だけど私、甘酒で酔ってた?」

まどか「うん、そうだよ」

ほむら「……酔ってる間に変なことしなかった?」

まどか「変なことって……どんなことかな///」

ほむら「え? え? ちょっと待って。私まどかに何かした?」

まどか「何かって……どんなことかな///」

ほむら「」

ほむら「ま、まどか……その……私が酔ってる間のことを……」

まどか「てへへ、ナイショだよ」

ほむら「そ、そう言わずに教えて欲しいのだけど……」

まどか「んー、ほむらちゃんはー」

ほむら「私は?」

まどか「酔うといつもよりも甘えん坊になるタイプだね///」

ほむら「///」

まどか「あとは秘密///」

ほむら「」

まどか「流しておしまい、と」ザバー

ほむら「あ、じゃあ次は私が……」

まどか「え?」

ほむら「え? だって身体を洗わないと……」

まどか「ほむちゃんの身体なら……さっき私が洗ったから///」

ほむら「え……///」

まどか「き、汚いところは残ってないから大丈夫だよ///」

ほむら(記憶がないのが悔やまれ……いやでも記憶があったら悶死するかも……///)

まどか「だから一緒に湯船に入ろ///」

ほむら「え、えぇ///」

まどか「二人だとちょっと狭いけどね///」

ほむら(これだけでも……まどかの肌が目の前に///)

まどか「じろじろ見ちゃダメだってばぁ///」

ほむら「だ、だって綺麗だったから///」

まどか「ほむらちゃんの肌だって///」ツー

ほむら「ひゃんっ///」

まどか「ほむらちゃんうなじ以外も敏感なんだー」

ほむら「え? なんでうなじのこと知って……ゃんっ!」

まどか「えへへー」

さやか「いやー、さっぱりしたねー」

杏子「……」

さやか「……杏子ちゃーん?」

杏子「……変なことはしないって言ったのに……」

さやか「いやーはっはっは、くすぐったがる杏子があまりにも可愛くてさー」

杏子「……」

さやか「マジすいませんでした」

杏子「……怒ってるわけじゃないって」

さやか「この責任はちゃんと取りますのでご容赦を」

杏子「せ、責任って……///」



さやか「杏子をもう寂しがらせない。一緒に居てあげるよ」ギュッ

杏子「! ……それなら、許してやるよ」ギュッ

まどか「もう寝る時間だね」

ほむら「……そうね」

まどか「ほむらちゃん……?」

ほむら「……いいえ、なんでもないわ」

まどか「……」ジィー

ほむら「?」

まどか「さっき酔ってた時のほむらちゃんってさ」

まどか「とっても甘えん坊だったって言ったよね」

ほむら「え、えぇ……///」

まどか「きっとあれがほむらちゃんの本心だと思うんだ」

ほむら「……」

まどか「違うかな?」

ほむら「……違わない……と思う」

まどか「うん。だから、私しかいない時くらい、もっと甘えて欲しいなって、って」

まどか「もっと素直になって欲しいな、ってわがままを」

まどか「私は思ってしまうのでした」

ほむら「……ありがとう、まどか……」フス

まどか「お礼はいらないよ。これは、ただの私のわがままなんだから」

ほむら「……どこかで聞いたセリフね……」グス

まどか「うん、私を救ってくれた一番の友達が言ってくれた言葉なんだ」

さやか「二人だとちょっと狭いね」

杏子「だからアタシが床で寝るって……」

さやか「違うよ。そういう時は抱きしめたら狭くなくなるぞって」ギュッ

杏子「うわわ/// もう、なんなんだよ今日のさやかは///」

さやか「こんなさやかちゃんは嫌いかい?」

杏子「別に……嫌いってわけじゃ……」

さやか「もー、杏子は本当にかわいいねぇ! もうなんかいろいろと吹っ切れちゃったよ!」

杏子「か、可愛いって///」

さやか「じゃ、電気消すよー」

杏子「ああ」

さやか「こうやって抱きしめて寝たら寂しくないよね」

杏子「……ああ」

さやか「寝る前に、何か一言杏子の口から聞きたいな」

杏子「おやすみ」

さやか「それ以外」

杏子「……今日は、ありがとな///」

さやか「私も、杏子が来てくれて嬉しかったよ///」

杏子「……おやすみ」

さやか「おやすみ」



「また、明日」

まどか「ふ、二人で寝るのって緊張するね///」

ほむら「そ、そうね///」

まどか「せ、狭くないかな?」

ほむら「え、えぇ、大丈夫だけど」

まどか「……も、もっとこっち来て欲しいな///」

ほむら「じゃ、じゃあお言葉に甘えて///」

まどか「……ね、さっき何考えてたの?」

ほむら「さっきって?」

まどか「もう寝る時間だね、って言った時」

ほむら「……楽しい時間って、すぐに終わってしまうんだな、って」

ほむら「つらい時間は、なかなか終わってくれなかったのに、って、つい、ね」

ほむら「……こんな後ろ向きなこと考えない方がいいのはわかってるのにね」

まどか「ほむらちゃん……」

ほむら「ごめんなさい、こんな湿っぽい話しちゃって」

まどか「ううん、ほむらちゃんの気持ちを伝えてくれて、私は嬉しいよ」

ほむら「まどか……」

まどか「これから、いっぱいいっぱい楽しい時間を作っていこうよ」

まどか「すぐ終わっても、次から次に楽しい時間になるように」

ほむら「そうね……まどかと一緒に、そんな時間を過ごしていきたいわ」

まどか「一緒にがんばろうね」

ほむら「えぇ」

まどか「じゃ、電気消すね」

ほむら「ん」



ほむら「ねぇ、お願いを聞いてもらってもいいかしら?」

まどか「うん。何かな?」

ほむら「手を……つないで寝て欲しい……///」

まどか「うん///」ギュ

ほむら「まどかの手……あったかい」

まどか「ほむらちゃんの手もあったかいよ」

まどか「私も、今日言いそびれたことを言おうと思うんだ」

まどか「聞いてくれる?」

ほむら「もちろんよ」

まどか「ほむらちゃんは、私の自慢の好き――ううん、大好きな人だよ」

ほむら「私……私も、まどかは、私の自慢の大好きな人よ」

まどか「ほむらちゃん」ギュ

ほむら「まどか」ギュ

まどか「おやすみ」チュ

ほむら「おやすみ」チュ



「また、明日」



おしまい

やっと終わったー!
支援していただいた皆様、ありがとうございました!

本当は最後ほむあんの日常に戻ってENDにしたかったのですが時間も体力も限界でした。
個人的にはもうちょっとほむあんのだらだらした時間が書きたかったのですが。

ペース配分が難しいですねー。
というか2組同時進行とかやめておけば良かった……。

後半駆け足になるのは悪い癖です。
ほむほむがほむほむされたりあんあんがあんあんされるのはまた別のお話で。

それでは皆様、おやすみなさい。
またどこかのスレでお会いしましょう。

次は変態が出てくる話かな……。

おつかれさま!
後日談とかもあったらぜひ読んでみたいです。



ところでマミさんは・・・?

>>247
マミ……さん……?

今までマミさんがちゃんと出てくる話を書いたことが……おや? 誰か来(ry

ほむあんはくっつかない程度が良い
同じ部活の友人、みたいなポジション

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